JP2018056168A - マルチワイヤ配線板の製造方法、布線基板及びマルチワイヤ配線板 - Google Patents

マルチワイヤ配線板の製造方法、布線基板及びマルチワイヤ配線板 Download PDF

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Abstract

【課題】加熱プレスの際の、配線密度の違いが大きいことに起因するクラックの発生を抑制し、信頼性に優れたマルチワイヤ配線板の製造方法、布線基板及びマルチワイヤ配線板を提供する。
【解決手段】布線基板上に配置された布線パターンと絶縁層と導電層とを有する多層基板と、この多層基板を貫通する非スルーホールと、を備えるマルチワイヤ配線板の製造方法であって、前記布線基板上に布線パターンを形成する工程と、前記布線基板上に絶縁層と導電層とを積層した多層基板を作製する工程と、前記多層基板を貫通する非スルーホールを形成する工程と、を備え、前記布線パターンを形成する工程では、前記布線基板上の前記非スルーホールを形成する箇所に、ダミーの布線パターンを配置する、マルチワイヤ配線板の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明はマルチワイヤ配線板の製造方法、布線基板及びマルチワイヤ配線板に関する。詳しくは布線パターンの配線密度の差に起因するクラックの発生を抑制する構造を有するマルチワイヤ配線板の製造方法、布線基板及びマルチワイヤ配線板に関する。
近年、電子機器の高機能化に伴い、プリント配線板にも配線の高密度化が要求されてきている。この要求を満足する配線板の一つに、必要な配線パターンを絶縁被覆されたワイヤ(以下、「絶縁被覆ワイヤ」ということがある。)で形成するマルチワイヤ配線板がある。このマルチワイヤ配線板は、配線パターンを形成する銅ワイヤが絶縁被覆されているため、同一の配線層内で、配線パターン同士が交差する配線(以下、「交差配線」ということがある。)が可能となることから、配線層数の低減が可能となり、全体として高密度化を図ることが可能となるものである。
例として、特許文献1、2によると、金属箔付き絶縁基板上に絶縁層と接着層を有する布線層を積層し、この布線層に絶縁被覆ワイヤを布線して、同一の配線層(布線層)内での交差配線を含む配線パターンを形成することで高密度化を図っている。以下、絶縁被覆ワイヤを布線して形成される配線パターンを、「布線パターン」ということがある。
特開2011−096822号公報 特開2013−074260号公報
マルチワイヤ配線板では、布線パターンが密集している箇所と、非スルーホールを形成する箇所のような布線パターンの無い箇所があり、布線パターンの配線密度の差が生じる。特に、マルチワイヤ配線板は、交差配線を有することから、この交差配線によって布線パターンが密集する箇所と、布線パターンの無い箇所とでは、布線パターンの配線密度の差が大きい。布線基板上に布線パターンを形成した後は、布線パターン上に絶縁層と銅箔を加熱プレスによって積層する工程を有するが、布線パターンの配線密度の違いが大きいことによって、加熱プレスする際には、布線基板にかかるプレスの圧力が不均一になり、布線パターンのない非スルーホール部(非スルーホールを形成する箇所及びその近傍を含む)に歪みによる応力が集中し、それに起因にして、クラックが発生することが懸念される。
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたものであり、加熱プレスの際の、配線密度の違いが大きいことに起因するクラックの発生を抑制し、信頼性に優れたマルチワイヤ配線板の製造方法、布線基板及びマルチワイヤ配線板を提供するものである。
本発明は、以下に関する。
(1) 布線基板上に配置された布線パターンと絶縁層と導電層とを有する多層基板と、この多層基板を貫通する非スルーホールと、を備えるマルチワイヤ配線板の製造方法であって、前記布線基板上に布線パターンを形成する工程と、前記布線基板上に絶縁層と導電層とを積層した多層基板を作製する工程と、前記多層基板を貫通する非スルーホールを形成する工程と、を備え、前記布線パターンを形成する工程では、前記布線基板上の前記非スルーホールを形成する箇所に、ダミーの布線パターンを配置する、マルチワイヤ配線板の製造方法。
(2) 前記布線パターンを形成する工程では、前記布線基板上の非スルーホールを形成する箇所よりも小さい領域にダミーの布線パターンを配置する、(1)に記載のマルチワイヤ配線板の製造方法。
(3) 前記布線パターンを形成する工程では、前記布線基板上の非スルーホールを形成する箇所よりも大きい領域にダミーの布線パターンを配置する、(1)に記載のマルチワイヤ配線板の製造方法。
(4) 前記布線パターンを形成する工程では、前記布線基板上の非スルーホールを形成する箇所の周囲を含む領域にダミーの布線パターンを配置する、(1)又は(3)に記載のマルチワイヤ配線板の製造方法。
(5) 前記多層基板を貫通する非スルーホールを形成する工程では、前記布線基板上の非スルーホールを形成する箇所に形成されたダミーの布線パターンを、非スルーホールを形成する際の穴あけによって除去する(1)から(4)の何れか一項に記載のマルチワイヤ配線板の製造方法。
(6) 布線基板上に配置された布線パターンと絶縁層と導電層とを有する多層基板と、前記多層基板を貫通する非スルーホールと、を備えるマルチワイヤ配線板を製造するために用いられる布線基板であって、前記布線基板上の非スルーホールを形成する箇所に、ダミーの布線パターンが配置された布線基板。
(7) (6)に記載の布線基板を用いて製造されたマルチワイヤ配線板であって、前記布線基板上の非スルーホールの周囲にダミーの布線パターンが配置されたマルチワイヤ配線板。
本発明によれば、加熱プレスの際の、配線密度の違いが大きいことに起因するクラックの発生を抑制することができ、短絡不良等のない信頼性に優れたマルチワイヤ配線板の製造方法、布線基板及びマルチワイヤ配線板を提供することができる。
本発明の実施例で用いたダミーパターンの説明図で、非スルーホール部(非スルーホールを形成する箇所及びその近傍)の基板厚み方向に相当する布線層に設けたダミーパターンを含む配線パターンのイメージ図である。
<第一の実施形態:マルチワイヤ配線板の製造方法>
以下、本発明のマルチワイヤ配線板の製造方法の一実施形態について説明する。本実施の形態のマルチワイヤ配線板の製造方法は、布線基板上に配置された布線パターンと絶縁層と導電層とを有する多層基板と、この多層基板を貫通する非スルーホールと、を備えるマルチワイヤ配線板の製造方法であって、前記布線基板上に布線パターンを形成する工程と、前記布線基板上に絶縁層と導電層とを積層した多層基板を作製する工程と、前記多層基板を貫通する非スルーホールを形成する工程と、を備え、前記布線パターンを形成する工程では、前記布線基板上の前記非スルーホールを形成する箇所に、ダミーの布線パターンを配置する。
(布線パターンを形成する工程)
まず、本実施の形態のマルチワイヤ配線板の製造方法は、布線基板上に布線パターンを形成する工程を有している。
布線基板とは、布線パターンを配置するための基板であり、支持基板となる内層基板と、その上に絶縁材と、さらにその上に絶縁被覆ワイヤを固定するための接着材を有している。
内層基板とは、布線基板の支持基板となるものであり、絶縁基板とその表面の配線パターン(内層パターン)を有し、布線基板の内層側に配置される。例えば、絶縁基板の表面に金属箔を張り合わせた金属箔付き絶縁基板を準備し、絶縁基板表面の金属箔をエッチングで回路加工すること等によって形成できる。絶縁基板としては、多層配線板で使用されるガラスエポキシ、ガラスポリイミド等を用いることができる。金属箔としては、多層配線板の配線層を形成するために用いられる銅箔、アルミニウム箔等を用いることができる。
内層基板上に形成される絶縁材は、内層基板上の配線パターン(内層パターン)と布線パターンとの絶縁を図るものである。この絶縁材としては、多層配線板で使用されるガラスエポキシ、ガラスポリイミド等を用いることができる。内層基板の上に、ガラスエポキシ、ガラスポリイミド等のプリプレグを積層し、加熱プレスして形成することができる。
絶縁材の上に形成される接着材は、布線基板上に布線パターンを固定するものである。この接着材としては、一般のマルチワイヤ配線板で使用されるものが使用でき、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂とカチオン型光重合開始剤及びスズ化合物を組み合わせたワニスが挙げられる。接着材を形成する方法としては、スプレーコーティング、ロールコーティング、スクリーン印刷等で、絶縁材の上に直接塗布乾燥する方法が挙げられる。また、接着材を形成する他の方法としては、ポリプロピレンまたはポリエチレンテレフタレート等のキャリアフィルムに、一旦ロールコートして塗工乾燥しドライフィルムとした後、絶縁材の上にホットロールラミネートまたは加熱プレスにより形成する方法が挙げられ、この場合、接着材の厚みを均一化でき、特性インピーダンスを良くする上で好ましい。このようなドライフィルムの例としてはAS−U01(日立化成株式会社製、商品名)が挙げられる。これにより、内層基板上に絶縁材及び接着材を有する布線基板を形成することができる。
布線パターンとは、絶縁被覆ワイヤによって形成された配線パターンのことをいい、絶縁被覆ワイヤを、専用の布線機を用いて超音波と荷重を加えながら、布線基板の接着材に溶融接着することで形成することができる。
(多層基板を作製する工程)
次に、本実施の形態のマルチワイヤ配線板の製造方法は、布線基板上に絶縁層と導電層とを積層した多層基板を作製する工程を備えている。多層基板とは、布線パターンを形成した布線基板上に絶縁層と導電層とを積層した基板である。絶縁層としては、多層配線板の絶縁層として使用されるガラスエポキシ、ガラスポリイミド等を用いることができる。導電層としては、多層配線板の配線層を形成するために用いられる銅箔やアルミニウム箔等の金属箔を用いることができる。導電層は、エッチング等による回路形成によって配線パターンを形成されてもよい。布線基板と絶縁層と導電層とを積層する方法としては、多層配線基板の多層化接着に用いられる加熱プレス、ロールラミネート等を用いることができる。
(非スルーホールを形成する工程)
次に、本実施の形態のマルチワイヤ配線板の製造方法は、多層基板を貫通する非スルーホールを形成する工程を備えている。
非スルーホールとは、マルチワイヤ配線板に電子部品等を機械的に取り付けるため、又はマルチワイヤ配線板自体を他の電子機器等に機械的に取り付けるために用いる貫通穴であって、布線パターンとは電気的に接続されない貫通穴をいう。なお、非スルーホールは、布線パターンと電気的に接続されなければ、一般的なスルーホールと同様、貫通穴内にめっきを形成して電気的な導通性を持たせてもよい。非スルーホールは、布線パターンと電気的に接続されないため、非スルーホールを形成する箇所及びその周囲のクリアランス領域には布線パターンが配置されない。非スルーホール用の貫通穴を形成する方法としては、一般的なスルーホール用の貫通穴を形成する方法と同様、ドリル、レーザ、打ち抜き等を用いることができる。
(ダミーの布線パターンの形成)
本実施の形態のマルチワイヤ配線板の製造方法は、布線パターンを形成する工程では、布線基板上の非スルーホールを形成する箇所に、ダミーの布線パターンを配置する。ダミーの布線パターンとは、マルチワイヤ配線板としての機能には不要な配線であり、信号層及びVG層(電源・グランド層)とは電気的に独立であり、単に物理的に形成された配線のことをいう。つまり、信号配線のような電気的接続(結線)、電源配線のような電源の供給、又はグランド配線のような基準電位の設定等の電気配線としての機能は有しない。ダミーの布線パターンは、通常の布線パターンと同様にして形成できる。
ダミーの布線パターンは、非スルーホールを形成する箇所の布線基板上に配置する。非スルーホールを形成する箇所とは、ダミーの布線パターンを形成した後に、非スルーホールを形成する予定の箇所を意味する。非スルーホールは、ドリル、レーザ、打ち抜き等で形成されるのが一般的であるため、非スルーホールを形成する箇所は、形成される貫通穴の大きさの領域(平面視で貫通穴の直径を有する円形の領域)となる。例えば、非スルーホールを形成する箇所の大きさは、直径が0.1〜5mmの円形となる。ダミーの布線パターンが設けられる領域は、非スルーホールを形成する箇所の少なくとも一部にかかっていればよく、非スルーホールを形成する箇所より小さい領域でも、大きい領域でもよい。
本実施の形態のマルチワイヤ配線板によれば、非スルーホールを形成する箇所にダミーの布線パターンが配置されるので、マルチワイヤ配線板内の布線パターンの配線密度の差を小さくすることができる。したがって、この布線パターンを配置する工程の後に行なわれる、絶縁層と導電層を積層した多層基板を作製するための加熱プレス時において、配線密度の違いが大きいことに起因するクラックの発生を抑制することができ、短絡不良等のない信頼性に優れたマルチワイヤ配線板を提供することができる。
布線パターンを形成する工程では、布線基板上の非スルーホールを形成する箇所よりも小さい領域にダミーの布線パターンを配置してもよい。ここで、非スルーホールを形成する箇所よりも小さい領域とは、非スルーホールを形成する箇所内であって、非スルーホールを形成する箇所よりも小さい領域であることをいう。これにより、ダミーの布線パターンは、布線パターンを形成した布線基板を貫通する非スルーホールを形成する工程の際に、全体が除去される。このため、マルチワイヤ配線板として用いられる際に、電気的な影響を及ぼさないので、ダミーの布線パターンによる電気特性への悪影響を排除できる。
布線パターンを形成する工程では、布線基板上の非スルーホールを形成する箇所よりも大きい領域にダミーの布線パターンを配置してもよい。非スルーホールを形成する箇所よりも大きい領域とは、非スルーホールを形成する箇所とこの非スルーホールを形成する箇所からはみ出した領域をいう。電気配線として機能する布線パターン(ダミーでない布線パターン)は、非スルーホールを形成する箇所に対してクリアランスを有するように配置される。非スルーホールを形成する箇所よりも大きい領域にダミーの布線パターンを配置することにより、ダミーの布線パターンは、非スルーホールを形成する箇所からはみ出して配置されるので、非スルーホールを形成する箇所の周囲に設けられた、電気配線として機能する布線パターンとのクリアランスをより小さくすることができる。このため、非スルーホールを形成する箇所と布線パターンが形成される箇所との布線パターンの配線密度の差をより小さくすることができ、布線パターンを形成する工程の後で行なわれる、絶縁層や金属箔を積層した多層基板を作製するための加熱プレス時におけるクラック抑制の効果が大きい。
布線パターンを形成する工程では、布線基板上の非スルーホールを形成する箇所の周囲を含む領域にダミーの布線パターンを配置してもよい。
上述したように、電気配線として機能する布線パターン(ダミーでない布線パターン)は、非スルーホールを形成する箇所に対してクリアランスを有するように配置される。このため、非スルーホールを形成する箇所の周囲を含む領域にダミーの布線パターンを形成することによって、非スルーホールを形成する箇所の周囲に設けられた、電気配線として機能する布線パターンとのクリアランス(布線パターンが配置されていない領域)をより小さくすることができる。このため、非スルーホールを形成する箇所と布線パターンが形成される箇所との布線パターンの配線密度をより均一にすることができ、布線パターンを形成する工程の後で行なわれる、絶縁層や金属箔を積層した多層基板を作製するための加熱プレス時におけるクラック抑制の効果が大きい。
多層基板を貫通する非スルーホールを形成する工程では、布線基板上の非スルーホールを形成する箇所に形成されたダミーの布線パターンを、非スルーホールを形成する際の穴あけによって除去してもよい。
上述したとおり、布線パターンを形成する工程では、布線基板上の非スルーホールを形成する箇所に、ダミーの布線パターンを配置する。このため、多層基板を貫通する非スルーホールを形成する工程では、非スルーホールを形成する箇所に配置されたダミーの布線パターンが除去される。このとき、ダミーの布線パターンが、非スルーホールを形成する箇所よりも小さい領域内に配置されていれば、ダミーの布線パターンは全部が除去され、ダミーの布線パターンの電気特性への影響を排除できる。一方、ダミーの布線パターンが、非スルーホールを形成する箇所よりも大きい領域に配置されている場合は、非スルーホールを形成した箇所からはみ出した部分のダミーの布線パターンは残存することになるが、電気配線としては機能しないため、電気特性への影響は抑制される。
<第2の実施形態:布線基板>
本実施の形態の布線基板は、布線基板上に配置された布線パターンと絶縁層と導電層とを有する多層基板と、前記多層基板を貫通する非スルーホールと、を備えるマルチワイヤ配線板を製造するために用いられる布線基板であって、前記布線基板上の非スルーホールを形成する箇所に、ダミーの布線パターンが配置された布線基板である。
本実施の形態の布線基板によれば、非スルーホールを形成する箇所にダミーの布線パターンが配置されるので、マルチワイヤ配線板内の布線パターンの配線密度の差を小さくすることができる。したがって、この布線パターンを配置する工程の後に行なわれる、絶縁層と導電層を積層した多層基板を作製するための加熱プレス時において、配線密度の違いが大きいことに起因するクラックの発生を抑制することができ、短絡不良等のない信頼性に優れたマルチワイヤ配線板を提供することができる。
<第3の実施形態:マルチワイヤ配線板>
本実施の形態の布線基板は、上記第2の実施形態の布線基板を用いて製造されたマルチワイヤ配線板であって、前記布線基板に形成された非スルーホールの周囲にダミーの布線パターンが配置されたマルチワイヤ配線板である。
本実施の形態のマルチワイヤ配線板によれば、非スルーホールを形成する箇所にダミーの布線パターンが配置されるので、マルチワイヤ配線板内の布線パターンの配線密度の差を小さくすることができる。したがって、この布線パターンを配置する工程の後に行なわれる、絶縁層と導電層を積層した多層基板を作製するための加熱プレス時において、配線密度の違いが大きいことに起因するクラックの発生を抑制することができ、短絡不良等のない信頼性に優れたマルチワイヤ配線板を提供することができる。
<変形例>
本実施の形態において、多層基板を作製する工程では、布線基板の両面に、絶縁層と導電層とを積層した多層基板とすることで、布線基板の布線パターンを、内層基板の配線パターン(内層パターン)と、布線基板上の導体層でシールドした構造のシールド基板としてもよい。その後、一般の多層配線板と同じように、スルーホールと非スルーホール用の貫通穴を穴あけし、スルーホールめっきを経て、表層の導体層に対してエッチング等の回路形成を行った後、表面処理を施す等によって、マルチワイヤ配線板を作製することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜2及び比較例1)
内層基板を作製するための金属箔付き絶縁基板として、ガラス布ポリイミド系樹脂を用いた両面銅張積層板MCL−I−671(日立化成株式会社製、商品名(「MCL」は登録商標))の銅箔をエッチングすることにより内層パターンを形成し、内層基板を作製した。次いで、内層基板上に絶縁材を形成するための材料として、ガラス布ポリイミド系樹脂プリプレグGIA−671N(日立化成株式会社製、商品名(「GIA」は登録商標))を、内層基板の両面にプレス、硬化させ、絶縁材を形成した。
次いで、絶縁被覆ワイヤを固定するための接着材として、接着材と保護用の離型処理PETフィルムで構成された接着シートAS−U01(日立化成株式会社製、商品名、接着層の厚み80μm)を、内層基板の両面に、ロール温度115℃、送り速度0.3m/分の条件でラミネートして接着材を形成し、支持基板となる内層基板と、絶縁材と、接着材とを有する布線基板を作製した。
続いて、AS−U01の離型処理PETフィルムを剥がした布線基板に、絶縁被覆ワイヤとして、ポリイミド被覆層を有するワイヤ径0.065mmの絶縁電線HAW(日立金属株式社製、商品名)を、布線機により、超音波加熱を加えながら信号パターンを布線し、布線パターンを形成した。図1に、今回作製した3種類の布線パターンを示す。比較例1としてダミーの布線パターン無し(「ダミーパターン無し」と表示)、実施例1として非スルーホールを形成する箇所よりも小さい領域にダミーの布線パターンを配置したもの(「ダミーパターン小」と表示)、実施例2として非スルーホールを形成する箇所よりも大きい領域にダミーの布線パターンを配置したもの(「ダミーパターン大」と表示)を作製した。
その後、布線機を用いた絶縁被覆ワイヤの布線に続いて、高圧水銀灯により、布線基板の両面に500mJ/cmの光照射を行い、接着材を硬化させた。次いで、布線パターンを形成した後の布線基板に対して、130℃、30分、20kgf/cm(1.96MPa)の条件で加熱プレスを行った。引き続き、高圧水銀灯により、布線基板の両面に3J/cmの光照射を行って、接着材を硬化させた。
次に、接着材を硬化させた布線基板の表裏に、絶縁層として、ガラス布ポリイミド系樹脂プリプレグGIA−671(日立化成株式会社製、商品名)を2枚、その外側に、導電層として、18μm厚みの銅箔を両面に配置し、加熱プレスを行い、硬化させ、多層基板を作製した。
その後、多層基板をエッチング処理し、表面の銅箔を除去し、評価基板としてのマルチワイヤ配線板を作製した。
評価基板としてのマルチワイヤ配線板の非スルーホールを形成した箇所を含めて、その近傍を切り取り、評価基板の表面研磨を行い、表面に平行な研磨面を観察して、クラック発生の有無を確認した。
クラックの発生があった箇所は、クラックの程度を確認するため、評価基板の深さ方向の断面をとり、表面に垂直な研磨面から観察を行った。
上記の手順で、比較例1、実施例1、実施例2の3種類の評価基板について、クラックの発生状態の比較を行った。
その結果、実施例1は、比較例1と比較してクラックの発生を抑制することができた。
実施例2は、クラックが発生していないことを確認し、クラックの発生を完全に防止することができた。なお、図1中のクラック抑制効果の欄の「◎」はクラック抑制効果が大、「○」はクラック抑制効果が中、「×」はクラック抑制効果が小であることを示す。
以上より、マルチワイヤ配線板において、非スルーホールを形成する箇所にダミーの布線パターンを配置することにより、加熱プレス時の非スルーホールを形成する箇所への応力集中を避け、クラックの発生を抑制できることを確認した。

Claims (7)

  1. 布線基板上に配置された布線パターンと絶縁層と導電層とを有する多層基板と、この多層基板を貫通する非スルーホールと、を備えるマルチワイヤ配線板の製造方法であって、
    前記布線基板上に布線パターンを形成する工程と、
    前記布線基板上に絶縁層と導電層とを積層した多層基板を作製する工程と、
    前記多層基板を貫通する非スルーホールを形成する工程と、を備え、
    前記布線パターンを形成する工程では、前記布線基板上の前記非スルーホールを形成する箇所に、ダミーの布線パターンを配置する、マルチワイヤ配線板の製造方法。
  2. 前記布線パターンを形成する工程では、前記布線基板上の非スルーホールを形成する箇所よりも小さい領域にダミーの布線パターンを配置する、請求項1に記載のマルチワイヤ配線板の製造方法。
  3. 前記布線パターンを形成する工程では、前記布線基板上の非スルーホールを形成する箇所よりも大きい領域にダミーの布線パターンを配置する、請求項1に記載のマルチワイヤ配線板の製造方法。
  4. 前記布線パターンを形成する工程では、前記布線基板上の非スルーホールを形成する箇所の周囲を含む領域にダミーの布線パターンを配置する、請求項1又は3に記載のマルチワイヤ配線板の製造方法。
  5. 前記多層基板を貫通する非スルーホールを形成する工程では、前記布線基板上の非スルーホールを形成する箇所に形成されたダミーの布線パターンを、非スルーホールを形成する際の穴あけによって除去する請求項1から4の何れか一項に記載のマルチワイヤ配線板の製造方法。
  6. 布線基板上に配置された布線パターンと絶縁層と導電層とを有する多層基板と、前記多層基板を貫通する非スルーホールと、を備えるマルチワイヤ配線板を製造するために用いられる布線基板であって、
    前記布線基板上の非スルーホールを形成する箇所に、ダミーの布線パターンが配置された布線基板。
  7. 請求項6に記載の布線基板を用いて製造されたマルチワイヤ配線板であって、前記布線基板上の非スルーホールの周囲にダミーの布線パターンが配置されたマルチワイヤ配線板。
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