JP2018053775A - 鞍乗型車両 - Google Patents

鞍乗型車両 Download PDF

Info

Publication number
JP2018053775A
JP2018053775A JP2016189636A JP2016189636A JP2018053775A JP 2018053775 A JP2018053775 A JP 2018053775A JP 2016189636 A JP2016189636 A JP 2016189636A JP 2016189636 A JP2016189636 A JP 2016189636A JP 2018053775 A JP2018053775 A JP 2018053775A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
instruction unit
acceleration instruction
piston
operation amount
crankshaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016189636A
Other languages
English (en)
Inventor
辰誕 大庭
Tatsuhiro Oba
辰誕 大庭
貴裕 西川
Takahiro Nishikawa
貴裕 西川
日野 陽至
Haruyoshi Hino
陽至 日野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Priority to JP2016189636A priority Critical patent/JP2018053775A/ja
Priority to TW106131186A priority patent/TWI646008B/zh
Priority to EP17192000.2A priority patent/EP3301280B1/en
Priority to MYPI2017703577A priority patent/MY186850A/en
Priority to PH12017050058A priority patent/PH12017050058A1/en
Publication of JP2018053775A publication Critical patent/JP2018053775A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/04Introducing corrections for particular operating conditions
    • F02D41/10Introducing corrections for particular operating conditions for acceleration
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D29/00Controlling engines, such controlling being peculiar to the devices driven thereby, the devices being other than parts or accessories essential to engine operation, e.g. controlling of engines by signals external thereto
    • F02D29/06Controlling engines, such controlling being peculiar to the devices driven thereby, the devices being other than parts or accessories essential to engine operation, e.g. controlling of engines by signals external thereto peculiar to engines driving electric generators
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/021Introducing corrections for particular conditions exterior to the engine
    • F02D41/0215Introducing corrections for particular conditions exterior to the engine in relation with elements of the transmission
    • F02D41/022Introducing corrections for particular conditions exterior to the engine in relation with elements of the transmission in relation with the clutch status
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/04Introducing corrections for particular operating conditions
    • F02D41/045Detection of accelerating or decelerating state
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02NSTARTING OF COMBUSTION ENGINES; STARTING AIDS FOR SUCH ENGINES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02N11/00Starting of engines by means of electric motors
    • F02N11/04Starting of engines by means of electric motors the motors being associated with current generators
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P9/00Arrangements for controlling electric generators for the purpose of obtaining a desired output
    • H02P9/008Arrangements for controlling electric generators for the purpose of obtaining a desired output wherein the generator is controlled by the requirements of the prime mover
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D2250/00Engine control related to specific problems or objectives
    • F02D2250/18Control of the engine output torque
    • F02D2250/24Control of the engine output torque by using an external load, e.g. a generator
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D2400/00Control systems adapted for specific engine types; Special features of engine control systems not otherwise provided for; Power supply, connectors or cabling for engine control systems
    • F02D2400/06Small engines with electronic control, e.g. for hand held tools

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

【課題】エンジンの能力を発揮することによって加速性を高めた鞍乗型車両を提供する。【解決手段】エンジンユニットは、単気筒エンジンと、駆動輪と、加速指示部と、スロットル弁と、永久磁石式モータと、バッテリと、スイッチング部を備えたインバータと、制御装置とを備える。制御装置は、加速指示部の操作量の大きさに関する条件及び前記加速指示部の操作量の増加の速度に関する条件の内の少なくとも1つの条件が満たされるように前記加速指示部が前記スロットル弁の開度増加のため変位したことを契機として、前記永久磁石式モータが前記クランクシャフトを介して前記ピストンに対し力を付与することにより前記単気筒エンジンの燃焼による力とともに前記ピストンを往復動させるピストン動作補助が行われるように前記複数のスイッチング部を制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、鞍乗型車両に関する。
例えば自動2輪車に代表される鞍乗型車両には、基本的な性能としての加速性を高めることが望まれている。
例えば、特許文献1には、自動2輪車のエンジン等に設けられる始動発電機の制御装置が示されている。特許文献1の制御装置は、車両を駆動するトルクの増大要求がある場合、始動発電機を用いて加速アシスト処理を行う。特許文献1の制御装置は、例えば、スロットル弁の開口度が閾値以上である状態が規定時間以上続くという条件を含む複数の条件の論理積が真である場合、加速アシスト処理を行う。
特許第5874315号公報
特許文献1に示す鞍乗型車両の制御装置は、車両を駆動するトルクの増大要求に対し、始動発電機のトルクを追加することによって、加速性の改善を図ろうとしている。
本発明の目的は、エンジンの能力を発揮することによって加速性を高めた鞍乗型車両を提供することである。
本発明者は、鞍乗型車両の加速性について検討を行った。本発明者は、特に、エンジンの能力を高めることによって加速性を高めることについて検討を行った。
鞍乗型車両の加速性の観点からエンジンの能力を高める手段の一つとして、エンジンが有する可動機構の慣性、より具体的にはクランクシャフトの回転に関する慣性を低減することが考えられる。クランクシャフトの回転に関する慣性には、クランクシャフト自体の回転モーメントに加えて、クランクシャフトと連動するピストン、コネクティングロッド、及びフライホイール等の慣性が含まれる。例えば、ピストンの重量を減少させることは、クランクシャフトの回転に関する慣性を減少させる。また、例えば、フライホイールの慣性モーメントを減少させることは、クランクシャフトの回転に関する慣性を減少させる。
クランクシャフトの回転に関する慣性が低下すると、燃焼で生じる力によってクランクシャフトの回転速度が増大しやすい。この結果、例えば、運転者の操作によって鞍乗型車両の加速が要求される場合、クランクシャフトの回転が操作に追従して急峻に加速できる。即ち、加速性が高められる。
しかしながら、クランクシャフトの回転に関する慣性の低減を追求すると、場合によって、加速性が却って低下することが分かった。本発明者は、加速性が低下する場合について、燃焼室に空気と燃料の混合気が供給される例で検討した。その結果、例えば、加速操作前に吸気行程で燃焼室に供給される混合気の量が相対的に少ない状態が継続した後、供給される混合気の量が加速操作により急激に増大する時、エンジンのクランクシャフトの回転の加速性が低下することが分かった。本発明者は、更に、クランクシャフトの回転の加速性が低下する原因について検討した。
加速操作前に吸気行程で燃焼室に供給される混合気の量は相対的に少ないため、燃焼で生じる力が小さい。このため、クランクシャフトの回転速度が低い。従って、クランクシャフトの回転エネルギーが小さい。例えば、クランクシャフトの回転に関する慣性が小さい場合、クランクシャフトの回転エネルギーがさらに小さくなる。クランクシャフトとピストンとは連動する。クランクシャフトの回転エネルギーが小さいことは、ピストンが有する運動エネルギー、より詳細には、ピストンの動作に利用可能な運動エネルギーが小さいことを意味する。
加速操作によって、吸気行程で燃焼室に供給される混合気の量が急激に増大する場合、ピストンが、小さい運動エネルギーで、増大した混合気を圧縮するため、回転速度が低下しやすい。例えば、クランクシャフトの慣性が低い場合、圧縮の際の回転速度の低下が著しい。また、特に、単気筒エンジンでは、クランクシャフトの回転当たり燃焼行程が到来する頻度が低い。このため、クランクシャフトの回転速度の変動量が大きくなりやすい。この結果、混合気の増大に起因した圧縮反力による回転速度の低下が著しい。回転速度が低下することによって、単気筒エンジンの燃焼動作全体が停滞しやすくなる。この結果、その後のクランクシャフトの回転速度の上昇に時間が掛かる。つまり、クランクシャフトの回転の加速性が低下する。この結果、鞍乗型車両の加速性が低下する。
ここで、本発明者は、吸気行程で供給される混合気の量が増大した時、迅速にピストンの動作をモータで補助することを考えた。混合気の量が増大した時、迅速にピストンの動作を補助すれば、ピストンが増大した混合気を圧縮しやすくなる。
またさらに、ピストンが混合気を圧縮する期間に限らず、ピストンが混合気を圧縮するより前にクランクシャフトの回転を介してピストンの動作の補助を開始すれば、混合気の圧縮を開始する時点でのピストンの動作速度が高まる。ピストンの動作速度及びクランクシャフトの回転速度が高ければ、例えば慣性が小さい場合でも、ピストンが大きい運動エネルギーで混合気を圧縮できる。
特に、単気筒エンジンは、混合気の圧縮に伴うピストンの動作に対する負荷が高い高負荷領域と、高負荷領域よりも負荷が小さい低負荷領域を有する。クランクシャフトの回転角度を基準として見ると、単気筒エンジンの低負荷領域は、高負荷領域よりも広い。このため、ピストンの動作を補助する期間が、混合気を圧縮する期間だけでなく、混合気を圧縮する期間より前にも確保されやすい。この結果、ピストンが混合気を圧縮する時点での運動エネルギーが高められやすい。
本発明者は、上述した検討から、加速性の向上において、混合気の量の増大の後いかに迅速にピストンの動作を補助するかが重要であることに気づいた。さらに検討した結果、本発明者は、混合気の量の増大と関連する複数の条件の論理和をモータによる補助動作の契機とすることで、混合気の量の増大の後、迅速にピストンの動作の補助を開始できることに気づいた。例えば、スロットル弁の開度を指示する加速指示部の操作量に関する条件と、加速指示部の操作量の変化の速度に関する条件との論理和を、補助動作の契機とすることが考えられる。この場合、例えば、加速指示部の操作量に関する条件が満たされる前でも、速度に関する条件が満たされた直後、ピストンの動作の補助が開始されることができる。この結果、ピストンが、大きい運動エネルギーで、増大した混合気を圧縮できる。
ピストンが、増大した混合気の圧縮を停滞なく完了できると、その後、増大した混合気の燃焼で発生するパワーが増大する。従って、その後、ピストンが利用可能な運動エネルギーが増大する。この結果、増大した混合気の燃焼により発生するパワーの増大と、増大したパワーを有するピストンによる増大した混合気の圧縮とが、連鎖する。このようにして、単気筒エンジンに本来備わる燃焼機能によって、単気筒エンジンから出力されるパワーが急速に増大する。
この一方、例えば、特許文献1に示す鞍乗型車両の制御装置は、スロットル弁の開口度が閾値以上である状態が規定時間以上続くという条件を含む複数の条件の論理積が真である場合、加速アシスト処理を行う。このため、混合気の量の増大に対し、始動発電機を用いた加速アシストの開始が遅れる。従って、特許文献1の制御装置は、混合気の量の増大の後、迅速にピストンの動作を補助することができない。
本発明は、混合気の量の増大の後できるだけ迅速にピストンの動作を補助することによって、エンジンに本来備わる燃焼機能を迅速に発揮させる。この結果、モータと比べて大きなパワーを出力できるエンジンの能力によって加速性が高まる。
本発明は、上述した知見に基づいて完成された発明である。
本発明は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
(1) 鞍乗型車両であって、
前記鞍乗型車両は、
シリンダ内に設けられ、空気と燃料の混合気の燃焼によって往復動するピストン及び前記ピストンの往復動に連動して回転するように設けられたクランクシャフトを有する単気筒エンジンと、
前記クランクシャフトを介して前記単気筒エンジンから出力される回転力を受け前記鞍乗型車両を駆動する駆動輪と、
操作に応じて前記鞍乗型車両の加速を指示する加速指示部と、
前記単気筒エンジンに繋がる吸気通路に設けられ、前記加速指示部の操作量に基づく開度で開くことによって、開度に応じた量の前記空気を前記単気筒エンジンに供給するスロットル弁と、
前記クランクシャフトの回転に応じて回転するように前記クランクシャフトと直接的又は間接的に接続されたロータと前記ロータに設けられた永久磁石とを有する永久磁石式モータと、
バッテリと、
前記バッテリと前記永久磁石式モータとの間を流れる電流を制御する複数のスイッチング部を備えたインバータと、
前記スロットル弁が全開ではなく且つ前記混合気の燃焼により前記ピストンが往復動している状況下で、前記加速指示部の操作量の大きさに関する条件及び前記加速指示部の操作量の増加の速度に関する条件の内の少なくとも1つの条件が満たされるように前記加速指示部の操作量が増加したことを契機として、前記永久磁石式モータが前記クランクシャフトを介して前記ピストンに対し力を付与することにより前記単気筒エンジンの燃焼による力とともに前記ピストンを往復動させるピストン動作補助が行われるように前記複数のスイッチング部を制御する制御装置とを備える。
(1)の鞍乗型車両では、加速指示部が運転者の操作に応じて操作されると、加速指示部の操作量に基づく開度でスロットル弁が開く。スロットル弁は、開度に応じた量の空気を吸気通路から単気筒エンジンに供給する。単気筒エンジンでは、シリンダ内に設けられたピストンが混合気の燃焼によって往復動する。ピストンに連結されたクランクシャフトが回転する。クランクシャフトの回転力を受けた駆動輪が、鞍乗型車両を駆動する。これによって、鞍乗型車両が走行する。加速指示部の操作に基づいて、鞍乗型車両が加速する。例えば、鞍乗型車両の急加速が求められる場合には、加速指示部が速く操作される。
クランクシャフトには、永久磁石式モータのロータが接続されている。ロータには永久磁石が設けられている。永久磁石式モータとバッテリとの間に設けられた複数のスイッチング部が、バッテリと永久磁石式モータとの間を流れる電流を制御する。スイッチング部は、制御装置によって制御される。制御装置は、クランクシャフトを介して、永久磁石式モータから、ピストンへ供給される力を制御することができる。
鞍乗型車両の急加速が求められる場合、加速指示部が速く操作されると、スロットル弁が速く開くため、単気筒エンジンに供給される混合気の量が増大する。供給される混合気の量が増大する前では、混合気の量が相対的に少ないので、クランクシャフトの回転速度は遅い。つまり、ピストンの動作に利用できる運動エネルギーが小さい。スロットル弁が速く開くと、吸気行程で単気筒エンジンに供給される空気の量が急激に増大する。圧縮される空気の増大は、ピストンの動作をより停滞させる方向に作用する。
(1)の鞍乗型車両の制御装置は、加速指示部の操作量の大きさに関する条件及び加速指示部の操作量の増加の速度に関する条件の内の少なくとも1つの条件が満たされるように加速指示部の操作量が増加したことを契機として、複数のスイッチング部を制御する。制御装置は、ピストン動作補助が行われるようにスイッチング部を制御する。ピストン動作補助では、永久磁石式モータが、ピストンに対し力を付与することにより単気筒エンジンの燃焼による力とともにピストンを往復動させる。
制御装置がピストン動作補助を開始する条件として、加速指示部の操作量の大きさに関する条件及び加速指示部の操作量の増加の速度に関する条件の論理和が採用されるため、永久磁石式モータによるピストン動作補助が迅速に実施されることができる。例えば、加速指示部の操作量の大きさに関する条件が満たされる前であっても、加速指示部の操作量の増加の速度に関する条件が満たされると、永久磁石式モータが直ちにピストン動作補助を開始できる。
例えば、制御装置は、加速指示部の操作量の急速な増加を、空気の供給量の急速な増大とみなし、迅速にピストン動作補助を開始できる。ピストン動作補助は、ピストンが増大した空気を圧縮する前に開始されることも可能である。単気筒エンジンでは、空気の圧縮に伴いピストン及びクランクシャフトを動作させる負荷が高くなる高負荷領域よりも、低負荷領域が広い。単気筒エンジンでは、広い低負荷領域でピストン動作補助が開始する可能性が高い。この場合、ピストンが空気を圧縮する前に永久磁石式モータで付与される力が、ピストンを動作させるエネルギーとして蓄積される。加速指示部の操作量の速い増加を契機としてピストン動作補助が直ちに開始されると、ピストンが、燃焼による力とともに永久磁石式モータから付与される強い力で、増大した空気を圧縮できる。
このように、単気筒エンジンに供給される混合気の量が増大する状況で、永久磁石式モータがピストン動作補助を迅速に行うことによって、増大した混合気を圧縮する場合におけるピストンの動作の速度の低下が抑えられる。
永久磁石式モータから力が付与されたピストンによって圧縮が行われた後、増大した混合気が燃焼することによって、燃焼で生じる力が増大する。つまり、エンジンに本来備わる燃焼機能によって生じる回転力が増大する。従って、エンジンで発生する燃焼のパワーによってクランクシャフトの回転が加速する。燃焼のパワーによってクランクシャフトの回転が加速した後は、増大した量の混合気が供給されてもクランクシャフトの回転速度が安定する。
このように(1)の鞍乗型車両では、単気筒エンジンに供給される空気の量の増大に対しピストン動作補助が迅速に行われることによって、供給される空気の量の増大に対し、単気筒エンジンの燃焼機能が迅速に発揮される。このため、単気筒エンジンの燃焼動作によるクランクシャフトの回転の加速性が高まる。従って、鞍乗型車両の加速性が高い。
また、例えば、単気筒エンジンの設計において、クランクシャフトの回転に関する慣性が低減されても、供給される空気の量の増大によるクランクシャフトの回転速度の低下が抑えられる。クランクシャフトの回転に関する慣性が低減されると、クランクシャフトの回転速度の加速性がさらに高い。従って、鞍乗型車両の加速性が高い。このように(1)の鞍乗型車両では、エンジンの能力がより発揮されることによって加速性が高められる。
なお、本発明は、例えば、クランクシャフトの回転に関する慣性が低減されていないエンジンに適用可能である。また、本発明は、例えば、クランクシャフトの回転に関する慣性が低減されたエンジンにも適用可能である。
(2) (1)の鞍乗型車両であって、
前記制御装置は、前記加速指示部の操作量が増加した状態の継続時間に拘わらず、前記少なくとも1つの条件が満たされるように前記加速指示部の操作量が増加したことを契機として、前記ピストン動作補助が行われるように前記複数のスイッチング部を制御する。
(2)の構成によれば、制御装置は、加速指示部の操作量が増加した状態の継続時間に拘わらず、永久磁石式モータがピストンに対し往復動する力を付与するよう制御を行う。従って、加速指示部の操作量の大きさに関する条件及び加速指示部の操作量の増加の速度に関する条件の内の少なくとも1つの条件が満たされる場合、加速指示部の操作量が増加した状態の継続時間を待つことなく、永久磁石式モータがピストンに対し往復動する力を付与する。従って、永久磁石式モータが、単気筒エンジンに供給される空気の量の増大に対し迅速にピストン動作補助を行う。エンジンの能力がより発揮されることによって加速性が高められる。
(3) (1)の鞍乗型車両であって、
前記スロットル弁の開度を検出するスロットルポジションセンサを備え、
前記制御装置は、前記スロットルポジションセンサの検出結果に基づいて、前記加速指示部の操作量の増加の速度及び前記加速指示部の操作量について判別し、前記加速指示部の操作量の大きさに関する条件及び前記加速指示部の操作量の増加の速度に関する条件の内の少なくとも1つの条件が満たされるように前記加速指示部の操作量が増加したことを契機として、前記ピストン動作補助が行われるよう前記複数のスイッチング部を制御する。
(3)の構成によれば、スロットル弁の開度に基づいて直接に、加速指示部の操作量の増加の速度および加速指示部の操作量の大きさに関する条件が判別される。従って、ピストン動作補助の制御に、スロットル弁の状態を精密に反映させることができる。従って、空気の量の増大に対しより迅速にピストン動作補助を行うことができる。エンジンの能力がより発揮されることによって加速性がより高められる。
(4) (1)から(3)いずれか1の鞍乗型車両であって、
前記クランクシャフトの回転力を前記駆動輪に伝達する状態と伝達を遮断する状態とを前記クランクシャフトの回転速度に応じて切り換えるクラッチをさらに備え、
前記制御装置は、前記クラッチにより回転力の伝達が遮断される期間の少なくとも一部において、前記加速指示部の操作量の大きさに関する条件及び前記加速指示部の操作量の増加の速度に関する条件の内の少なくとも1つの条件が満たされるように前記加速指示部の操作量が増加したことを契機として、前記ピストン動作補助が行われるよう前記スイッチング部を制御する。
クラッチが回転力を伝達する状態では、クランクシャフトの回転に関する慣性に、例えば駆動輪の慣性が反映される。この逆に、クラッチが回転力の伝達を遮断する期間は、クランクシャフトの回転に関する慣性が相対的に小さい。この場合、ピストンが有する、空気を圧縮するためのエネルギーが小さい。(4)の構成によれば、加速指示部の操作量の大きさに関する条件及び加速指示部の操作量の増加の速度に関する条件の内の少なくとも1つの条件が満たされるように加速指示部の操作量が増加したことを契機として、永久磁石式モータがピストン動作補助を行う。従って、クランクシャフトの回転に関する慣性が小さい、クラッチの遮断状態において、エンジンの燃焼による回転力を利用した回転の加速性が高められる。
(5) (1)から(4)いずれか1の鞍乗型車両であって、
前記制御装置は、前記クランクシャフトの回転速度が前記単気筒エンジンにおけるアイドリング回転速度以下である場合に、前記加速指示部の操作量の大きさに関する条件及び前記加速指示部の操作量の増加の速度に関する条件の内の少なくとも1つの条件が満たされるように前記加速指示部の操作量が増加したことを契機として、前記ピストン動作補助が行われるよう前記複数のスイッチング部を制御する。
クランクシャフトの回転速度が単気筒エンジンにおけるアイドリング回転速度以下である場合、単気筒エンジンに供給される空気の量は、例えばアイドリング回転速度以上の場合と比べ小さい。このため、単気筒エンジンの燃焼によってピストンに付与される力は小さい。つまり、ピストンが有する、混合気を圧縮するためのエネルギーが小さい。(5)の構成によれば、ピストンが有するエネルギーが小さいアイドリング状態で、加速指示部の操作量の大きさに関する条件及び加速指示部の操作量の増加の速度に関する条件の内の少なくとも1つの条件が満たされるように加速指示部が変位したことを契機として、永久磁石式モータがピストン動作補助を行う。従って、ピストンが有するエネルギーが小さい状態でも、クラッチの遮断状態において、エンジンの燃焼による回転力を利用した回転の加速性が高められる。
(6) (1)から(5)いずれか1の鞍乗型車両であって、
前記スロットル弁は、前記加速指示部とケーブルを介して機械的に連結されたメカニカルスロットル弁であり、
前記制御装置は、前記メカニカルスロットル弁と機械的に連結された前記加速指示部の操作量の大きさに関する条件及び前記加速指示部の操作量の増加の速度に関する条件の内の少なくとも1つの条件が満たされるように前記加速指示部の操作量が増加したことを契機として、前記ピストン動作補助が行われるよう前記複数のスイッチング部を制御する。
加速指示部とケーブルを介して機械的に連結されたメカニカルスロットル弁の開度は、例えば電子制御式スロットルの場合とは異なり、加速指示部の操作を直接的に反映する。例えば、加速指示部に対する運転者の急な操作によりメカニカルスロットル弁が速い速度で開く。このような場合であっても、(6)の構成によれば、永久磁石式モータが迅速にピストン動作補助を行う。従って、メカニカルスロットル弁を有する鞍乗型車両においても、クランクシャフトの回転速度の加速性を高めることができる。
本発明の鞍乗型車両は、駆動輪を有する。本発明の鞍乗型車両は、例えば、自動二輪車、自動三輪車、及びATV(All−Terrain Vehicle)を含む。
本発明のエンジンは、ピストンと、クランクシャフトとを有する。本発明のクランクシャフトは、例えば、コネクティングロッドによってピストンと連結されたクランクシャフト、及び、コネクティングロッド及び更に別の部材を介してピストンと連結されたクランクシャフトを含む。クランクシャフトは、例えば、ピストンの往復動が回転運動に変換されてクランクシャフトに伝達されるように構成されている。
本発明のエンジンは、例えば、シリンダと、シリンダ内に往復移動自在に設けられたピストンと、ピストン及びクランクシャフトと連結されたコネクティングロッドと、を備える。本発明のエンジンは、例えば、4ストローク式のエンジン、及び2ストローク式のエンジンを含む。
本発明のスロットル弁は、例えば、加速指示部の変位を機械的に伝達するワイヤを介して加速指示部と接続されたメカニカルスロットル弁、及び、加速指示部の変位を表す電気信号に応じて動作するアクチュエータに接続された電子制御スロットル弁を含む。電子制御スロットル弁を備える鞍乗型車両では、例えば、加速指示部の操作の速度に対し、スロットル弁の動作が緩慢になるような制御が可能である。ただし、本発明の構成によれば、混合気の量の増大後であっても、クランクシャフトの回転速度の低下が抑えられる。このため、スロットル弁の動作を機敏にすることができる。この結果、加速性をより向上することができる。
本発明のエンジンは、空気と燃料の混合気の燃焼によってピストンを往復動させる。本発明のエンジンは、直噴式エンジン、及び吸気管噴射方式エンジンを含む。
本発明の永久磁石式モータは、永久磁石を有するモータである。本発明の永久磁石式モータは、ステータ及びロータを有する。本発明の永久磁石式モータのロータは永久磁石を有する。本発明の永久磁石式モータのロータは巻線を備えていない。本発明の永久磁石式モータのステータは巻線を備える。本発明の永久磁石式モータは、複数相に対応する巻線を備える。本発明の永久磁石式モータは、例えば、2相又は4相以上に対応する巻線を備えてもよい。ただし、本発明の永久磁石式モータは、例えば、3相に対応する巻線を備えることによって、ベクトル制御、及び位相制御が容易に実施可能である。ステータの巻線は、ステータコアを巻いている。ロータは永久磁石がエアギャップを介してステータコアと向き合うように回転する。本発明の永久磁石式モータは、ラジアルギャップ型の回転電機、及びアキシャルギャップ型のモータを含む。本発明の永久磁石式モータは、ラジアルギャップ型のモータとして、ステータの外側で回転するロータを備えたアウターロータ型のモータ、及び、ステータの内側で回転するロータを備えたアウターロータ型のモータを含む。
本発明の永久磁石式モータは、例えば、発電を行ってもよい。本発明の永久磁石式モータは、例えば、発電機としての機能を有する永久磁石式モータ、及び、発電機としての機能を有さない永久磁石式モータを含む。
本発明の永久磁石式モータのロータは、例えば、クランクシャフトと直接的に接続されたロータ、及び、伝達機構を介してクランクシャフトと間接的に接続されたロータを含む。伝達機構は、例えば、ベルト、チェーン、ギア、減速機、増速機等である。本発明のロータは、クランクシャフトに対し固定された速度比で回転するようクランクシャフトと接続されることが好ましい。
本発明のインバータは、バッテリから永久磁石式モータに出力される電流を制御する複数のスイッチング部を備えている。スイッチング部は、例えば、トランジスタである。スイッチング部は、例えば、FET(Field Effect Transistor)、サイリスタ、及びIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を含む。インバータは、例えば、複数のスイッチング部で構成されたブリッジインバータを有する。
本発明の制御装置は、例えば、エンジンの動作を制御する制御装置を含む。但し、本発明の制御装置は、例えば、エンジンの動作を制御する装置とは別個の制御装置も含む。
本発明の加速指示部は、鞍乗型車両の加速を指示する手段である。言い換えると、本発明の加速指示部は、エンジントルクの増加量を指示する手段である。また、言い換えると、本発明の加速指示部は、スロットル弁の開度の増加を指示する手段である。本発明の加速指示部は、例えば運転者によって操作される。本発明の加速指示部は、例えばアクセルグリップである。この場合、アクセルグリップの回転における位置が、加速指示部の操作量を示す。また、加速指示部は、例えば、ペダル、レバー、及びスイッチを含む。
なお、加速指示部には、例えば、操作によって変位しない装置も含まれる。このような加速指示部としては、例えば、加速指示部に加えられた力の大きさが加速指示部の操作量を示すように構成された加速指示部等が挙げられる。また、加速指示部は、鞍乗型車両の加速だけではなく、鞍乗型車両の減速を指示するように構成されていてもよい。この場合
、鞍乗型車両の加速に係る加速指示部の操作量が、「加速指示部の操作量」に相当する。
加速指示部は、加速指示部の操作量が大きいほど、加速指示部によって指示されるエンジンのトルクの鞍乗型車両の速度の増加量が大きくなるように構成されている。言い換えると、加速指示部は、加速指示部の操作量が大きいほど、加速指示部によって指示されるエンジンのトルクが大きくなるように構成されている。また、言い換えると、加速指示部は、加速指示部の操作量が大きいほど、加速指示部によって指示されるスロットル弁の開度の増加量が大きくなるように構成されている。また、加速指示部は、加速指示部の操作量の増加の速度が大きいほど、加速指示部によって指示される鞍乗型車両の加速度(スロットルバルブの開度が増加する速度)が大きくなるように構成されている。
本発明の制御装置は、例えば、スロットル弁に接続されたスロットルポジションセンサの検出結果に基づいて、加速指示部の操作量の増加の速度及び加速指示部の操作量について判別してよい。
また、制御装置は、例えば、加速指示部に接続されたセンサの検出結果に基づいて、加速指示部の操作量の増加の速度及び加速指示部の操作量について判別してよい。例えば、電子制御スロットル弁を有する構成において、加速指示部の変位に対しスロットル弁の動作が遅延することが考えられる。この場合、加速指示部に接続されたセンサの検出結果に基づいてピストンの補助動作を開始することにより、ピストンの補助動作がより迅速に開始される。
本発明における、加速指示部の操作量の大きさに関する条件は、例えば、加速指示部の操作量が、ある固定された限度操作量を越えたことであってよい。また、この操作量の大きさに関する条件は、例えば、加速指示部の操作量が、特定時間前の操作量に対して定められた操作量を越えたことであってよい。また、加速指示部の操作量の増加の速度に関する条件は、例えば、加速指示部の操作量の増加の速度が固定された限度速度以上であるか否かであってよい。また、この速度に関する条件は、例えば、加速指示部の操作量の増加の速度が、加速指示部の操作量に応じて定められた限度速度以上であることであってよい。本発明における、加速指示部の操作量の増加は、スロットルバルブの開度を増加させる。
本発明の制御装置が加速指示部の操作量の大きさに関する条件及び加速指示部の操作量の増加の速度に関する条件の内の少なくとも1つの条件が満たされるように加速指示部が範囲したことを契機としてピストン補助動作を行うことは、当該条件のいずれかが充足した場合、他の条件の充足を待たずにピストン補助動作を行うことを意味する。
永久磁石式モータがピストン動作補助を行う時、単気筒エンジンは燃焼動作している。永久磁石式モータが、ピストンに対し往復動する力を付与することは、例えば、永久磁石式モータが、クランクシャフトを駆動することによって、ピストンに対し往復動する力を付与することである。
本発明の制御装置は、例えば、クラッチにより回転力の伝達が遮断される期間の少なくとも一部において、ピストン動作補助が行われるようスイッチング部を制御してもよい。また、制御装置は、例えば、クラッチにより回転力が伝達される期間において、ピストン動作補助が行われるようスイッチング部を制御してもよい。
なお、本発明の制御装置は、クランクシャフトの回転速度が前記単気筒エンジンにおけるアイドリング回転速度を超えている場合に、前記1つの条件が満たされるように加速指示部の操作量が増加したことを契機として、ピストン動作補助が行われるよう複数のスイッチング部を制御してもよい。
本発明によれば、エンジンの能力を発揮することによって加速性を高めることができる。
本発明の一実施形態に係る鞍乗型車両を示す外観図である。 図1に示すエンジンユニットの概略構成を模式的に示す部分断面図である。 単気筒エンジンのクランク角度位置と必要トルクとの関係を模式的に示す説明図である。 図2に示す永久磁石式モータの回転軸線に垂直な断面を示す断面図である。 図1に示す鞍乗型車両の電気的な概略構成を示すブロック図である。 鞍乗型車両の動作を説明するフローチャートである。 加速指示部の動作とクランク回転速度の変化を示すタイミングチャートである。 図7の場合と異なる操作条件での、加速指示部の動作とクランク回転速度の変化を示すタイミングチャートである。
以下、本発明を、好ましい実施形態に基づいて図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る鞍乗型車両を示す外観図である。
図1に示す鞍乗型車両1は、車体2及び車輪3a,3bを備えている。詳細には、鞍乗型車両1は、自動二輪車である。
鞍乗型車両1は、エンジンユニットEUを備えている。エンジンユニットEUは、単気筒エンジン10(図2参照)を備えている。
後ろの車輪3bは駆動輪である。車輪3bは、単気筒エンジン10から出力される回転力を受け鞍乗型車両1を駆動する。
鞍乗型車両1は、メインスイッチ5を備えている。メインスイッチ5は、鞍乗型車両1の各部に電力を供給するためのスイッチである。鞍乗型車両1は、スタータスイッチ6を備えている。スタータスイッチ6は、単気筒エンジン10を始動するためのスイッチである。鞍乗型車両1は、加速指示部8を備えている。加速指示部8は、操作に応じて鞍乗型車両1の加速を指示するための操作子である。加速指示部8は、操作に応じて変位する。加速指示部8は、詳細には、アクセルグリップである。加速指示部8は、操作に応じて回転する。
鞍乗型車両1は、バッテリ4を備えている。鞍乗型車両1は、鞍乗型車両1の各部を制御する制御装置60を備えている。
図2は、図1に示すエンジンユニットEUの概略構成を模式的に示す部分断面図である。
エンジンユニットEUは、単気筒エンジン10と、永久磁石式モータ20とを備えている。
単気筒エンジン10は、クランクケース11と、シリンダ12と、ピストン13と、コネクティングロッド14と、クランクシャフト15とを備えている。ピストン13は、シリンダ12内に往復動可能に設けられている。
クランクシャフト15は、クランクケース11内に回転可能に設けられている。クランクシャフト15は、コネクティングロッド14を介して、ピストン13と連結されている。シリンダ12の上部には、シリンダヘッド16が取り付けられている。シリンダ12とシリンダヘッド16とピストン13とによって、燃焼室が形成される。クランクシャフト15は、クランクケース11に、一対のベアリング17を介して、回転自在な態様で支持されている。クランクシャフト15の一端部15aには、永久磁石式モータ20が取り付けられている。クランクシャフト15の他端部15bには、変速機CVTが取り付けられている。変速機CVTは、入力の回転速度に対する出力の回転速度の比である変速比を変更することができる。変速機CVTは、クランクシャフト15の回転速度に対する、車輪の回転速度に対応する変速比を変更することができる。
鞍乗型車両1は、クラッチCL(図1参照)を備えている。クラッチCLは、変速機CVTに接続されている。クラッチCLは遠心クラッチである。クラッチCLは、クランクシャフト15の回転力を駆動輪である車輪3bへ伝達する状態と遮断する状態とを切り換える。クラッチCLは、クランクシャフト15の回転速度に応じて伝達する状態と遮断する状態とを切り換える。クラッチCLは、クランクシャフト15の回転速度が所定の閾値より小さい場合に遮断状態となる。クラッチCLは、クランクシャフト15の回転速度が所定の閾値より大きい場合に伝達状態となる。ここでいう所定の閾値は、必ずしも、厳密に1つの一定の値であることを意味しない。所定の閾値は、周囲の温度などの環境条件や走行条件などによって変化し得る値であってもよい。なお、遮断状態とは、クランクシャフトから駆動輪への回転力の伝達が全く行われない状態をいう。伝達状態とは、クランクシャフトから駆動輪への回転力の伝達が行われる状態をいい、部分的な回転力の伝達が行われる状態を含む。
エンジンユニットEUには、スロットル弁SVと、燃料噴射装置18が備えられている。スロットル弁SVは、単気筒エンジン10に繋がる吸気通路Ipに設けられている。スロットル弁SVは、加速指示部8(図1参照)の操作量に基づく開度で開く。スロットル弁SVは、メカニカルスロットル弁である。スロットル弁SVは、加速指示部8と図示しないケーブルを介して機械的に連結されている。スロットル弁SVは、加速指示部8が受ける操作に連動して開く。スロットル弁SVは、加速指示部8の操作量に応じた開度で開く。スロットル弁SVは、加速指示部8の位置に応じた開度で開く。
スロットル弁SVは、開度に応じた量の空気を単気筒エンジン10に供給する。スロットル弁SVは、開度に応じて流れる空気の量を調整することによって単気筒エンジン10に供給される空気の量を調整する。
スロットル弁SVには、スロットル弁SVの開度を検出するスロットルポジションセンサ80が設けられている。スロットルポジションセンサ80は、スロットル弁SVの開度を表す信号を制御装置60に出力する。燃料噴射装置18は、燃料を噴射することによって、燃焼室に燃料を供給する。スロットル弁SVから、吸気通路を通って流れる空気に対し、燃料噴射装置18が燃料を噴射する。空気と燃料の混合気が、単気筒エンジン10の燃焼室に供給される。
また、単気筒エンジン10には、点火プラグ19が設けられている。
単気筒エンジン10は、内燃機関である。単気筒エンジン10は、燃料の供給を受ける。単気筒エンジン10は、混合気を燃焼する燃焼動作によって回転力を出力する。即ち、ピストン13が、燃焼室に供給された燃料を含む混合気の燃焼によって往復動する。ピストン13の往復動に連動してクランクシャフト15が回転する。回転力は、クランクシャフト15を介して単気筒エンジン10の外部に出力される。車輪3b(図1参照)は、クランクシャフト15を介して単気筒エンジン10から出力される回転力を受け鞍乗型車両1を駆動する。
スロットル弁SVは、燃焼室に供給される空気の量を調整することによって、単気筒エンジン10の回転力を調整する。燃焼室に供給される空気の量は、スロットル弁SVの開度に応じて調整される。スロットル弁SVの開度は、加速指示部8(図1参照)の操作に応じて調整される。
燃料噴射装置18は、供給燃料の量を調整することによって、単気筒エンジン10から出力される回転力を調節する。燃料噴射装置18は、制御装置60によって制御される。燃料噴射装置18は、単気筒エンジン10に供給される空気の量に基づいた量の燃料を供給するよう制御される。
単気筒エンジン10は、クランクシャフト15を介して回転力を出力する。クランクシャフト15の回転力は、変速機CVT及びクラッチCL(図1参照)を介して、車輪3bに伝達される。鞍乗型車両1は、単気筒エンジン10からクランクシャフト15を介して回転力を受ける車輪3bによって駆動される。
図3は、単気筒エンジン10のクランク角度位置と必要トルクとの関係を模式的に示す説明図である。図3は、単気筒エンジン10が燃焼動作を行っていない状態で、クランクシャフト15を回転させるための必要トルクを示している。
単気筒エンジン10は、4ストロークエンジンである。単気筒エンジン10は、4ストロークの間に、クランクシャフト15を回転させる負荷が大きい高負荷領域THと、クランクシャフト15を回転させる負荷が高負荷領域THの負荷より小さい低負荷領域TLとを有する。高負荷領域とは、単気筒エンジン10の1燃焼サイクルのうち、負荷トルクが1燃焼サイクルにおける負荷トルクの平均値Avよりも高い領域をいう。クランクシャフト15の回転角度を基準として見ると、低負荷領域TLは高負荷領域TH以上に広い。より詳細には、低負荷領域TLは高負荷領域THよりも広い。言い換えると、低負荷領域TLに相当する回転角度領域は、高負荷領域THに相当する回転角度領域よりも広い。単気筒エンジン10は、吸気行程、圧縮行程、燃焼行程(膨張行程)、及び排気行程を繰り返しながら回転する。圧縮行程は、高負荷領域THと重なりを有する。
単気筒エンジン10の1燃焼サイクルには、吸気行程、圧縮行程、燃焼行程、及び排気行程が1回ずつ含まれる。
吸気行程において、スロットル弁SVの開度に応じた量の混合気が、燃焼室に供給される。圧縮行程において、ピストン13が、燃焼室内の混合気を圧縮する。膨張行程において、点火プラグ19で点火された混合気が燃焼するとともに、ピストン13を押す。排気行程において、燃焼後の気体が、排ガスとして燃焼室から排出される。
図4は、図2に示す永久磁石式モータ20の回転軸線に垂直な断面を示す断面図である。
図2及び図4を参照して永久磁石式モータ20を説明する。
永久磁石式モータ20は、永久磁石式三相ブラシレス型モータである。永久磁石式モータ20は、永久磁石式三相ブラシレス型発電機としても機能する。
永久磁石式モータ20は、ロータ30と、ステータ40とを有する。本実施形態の永久磁石式モータ20は、ラジアルギャップ型である。永久磁石式モータ20は、アウターロータ型である。即ち、ロータ30はアウターロータである。ステータ40はインナーステータである。
ロータ30は、ロータ本体部31を有する。ロータ本体部31は、例えば強磁性材料からなる。ロータ本体部31は、有底筒状を有する。ロータ本体部31は、筒状ボス部32と、円板状の底壁部33と、筒状のバックヨーク部34とを有する。底壁部33及びバックヨーク部34は一体的に形成されている。なお、底壁部33とバックヨーク部34とは別体に構成されていてもよい。底壁部33及びバックヨーク部34は筒状ボス部32を介してクランクシャフト15に固定されている。ロータ30には、電流が供給される巻線が設けられていない。
ロータ30は、永久磁石部37を有する。ロータ30は、複数の磁極部37aを有する。複数の磁極部37aは永久磁石部37により形成されている。複数の磁極部37aは、バックヨーク部34の内周面に、設けられている。本実施形態において、永久磁石部37は、複数の永久磁石を有する。即ち、ロータ30は、複数の永久磁石を有する。複数の磁極部37aは、複数の永久磁石のそれぞれに設けられている。
なお、永久磁石部37は、1つの環状の永久磁石によって形成されることも可能である。この場合、1つの永久磁石は、複数の磁極部37aが内周面に並ぶように着磁される。
複数の磁極部37aは、永久磁石式モータ20の周方向にN極とS極とが交互に配置されるように設けられている。本実施形態では、ステータ40と対向するロータ30の磁極数が24個である。ロータ30の磁極数とは、ステータ40と対向する磁極数をいう。磁極部37aとステータ40との間には磁性体が設けられていない。
磁極部37aは、永久磁石式モータ20の径方向におけるステータ40の外側に設けられている。バックヨーク部34は、径方向における磁極部37aの外側に設けられている。永久磁石式モータ20は、歯部43の数よりも多い磁極部37aを有している。
なお、ロータ30は、磁極部37aが磁性材料に埋め込まれた埋込磁石型(IPM型)であってもよいが、本実施形態のように、磁極部37aが磁性材料から露出した表面磁石型(SPM型)であることが好ましい。
ロータ30を構成する底壁部33には、冷却ファンFが設けられている。
ステータ40は、ステータコアSTと複数のステータ巻線Wとを有する。ステータコアSTは、周方向に間隔を空けて設けられた複数の歯部(ティース)43を有する。複数の歯部43は、ステータコアSTから径方向外側に向かって一体的に延びている。本実施形態においては、合計18個の歯部43が周方向に間隔を空けて設けられている。換言すると、ステータコアSTは、周方向に間隔を空けて形成された合計18個のスロットSLを有する。歯部43は周方向に等間隔で配置されている。
ロータ30は、歯部43の数より多い数の磁極部37aを有する。磁極部の数は、スロット数の4/3である。
各歯部43の周囲には、ステータ巻線Wが巻回している。つまり、複数相のステータ巻線Wは、スロットSLを通るように設けられている。図4には、ステータ巻線Wが、スロットSLの中にある状態が示されている。複数相のステータ巻線Wのそれぞれは、U相、V相、W相の何れかに属する。ステータ巻線Wは、例えば、U相、V相、W相の順に並ぶように配置される。
ロータ30の外面には、ロータ30の回転位置を検出させるための複数の被検出部38が備えられている。複数の被検出部38は、磁気作用によって検出される。複数の被検出部38は、周方向に間隔を空けてロータ30の外面に設けられている。被検出部38は、強磁性体で形成されている。
ロータ位置検出装置50は、ロータ30の位置を検出する装置である。ロータ位置検出装置50は、複数の被検出部38と対向する位置に設けられている。
永久磁石式モータ20のロータ30は、クランクシャフト15の回転に応じて回転するようにクランクシャフト15と接続されている。詳細には、ロータ30が、クランクシャフト15に対し固定された速度比で回転するようクランクシャフト15と接続されている。ロータ30は、単気筒エンジン10のクランクシャフト15と直接的に接続されている。
本実施形態では、ロータ30が、クランクシャフト15に、動力伝達機構(例えば、ベルト、チェーン、ギア、減速機、増速機等)を介さずに取り付けられている。ロータ30は、クランクシャフト15に対し1:1の速度比で回転する。永久磁石式モータ20が、単気筒エンジン10の燃焼動作時にロータ30が正回転するように構成されている。
永久磁石式モータ20の回転軸線と、クランクシャフト15の回転軸線とが略一致している。
永久磁石式モータ20は、エンジン始動時には、クランクシャフト15を正回転させて単気筒エンジン10を始動させる。また、永久磁石式モータ20は、単気筒エンジン10が燃焼動作する場合に、単気筒エンジン10に駆動されて発電する。即ち、永久磁石式モータ20は、クランクシャフト15を正回転させて単気筒エンジン10を始動させる機能と、単気筒エンジン10が燃焼動作する場合に、単気筒エンジン10に駆動されて発電する機能の双方を兼ね備えている。永久磁石式モータ20は、単気筒エンジン10の始動後の期間の少なくとも一部には、クランクシャフト15により正回転されてジェネレータとして機能する。
図5は、図1に示す鞍乗型車両1の電気的な概略構成を示すブロック図である。
鞍乗型車両1には、インバータ61が備えられている。制御装置60は、インバータ61を含む鞍乗型車両1の各部を制御する。
インバータ61には、永久磁石式モータ20及びバッテリ4が接続されている。バッテリ4は、永久磁石式モータ20がモータとして動作する場合、永久磁石式モータ20に電力を供給する。また、バッテリ4は、永久磁石式モータ20で発電された電力によって充電される。
バッテリ4は、メインスイッチ5を介して、インバータ61及び電力消費機器70と接続されている。電力消費機器70は、電力を消費しながら動作する装置である。電力消費機器70は、例えば、ヘッドライト7(図1参照)を含む。
インバータ61は、複数のスイッチング部611〜616を備えている。本実施形態のインバータ61は、6個のスイッチング部611〜616を有する。
スイッチング部611〜616は、三相ブリッジインバータを構成している。複数のスイッチング部611〜616は、複数相のステータ巻線Wの各相と接続されている。より詳細には、複数のスイッチング部611〜616のうち、直列に接続された2つのスイッチング部がハーフブリッジを構成している。各相のハーフブリッジは、バッテリ4に対し並列に接続されている。各相のハーフブリッジを構成するスイッチング部611〜616は、複数相のステータ巻線Wの各相とそれぞれ接続されている。
スイッチング部611〜616は、バッテリ4と永久磁石式モータ20との間を流れる電流を制御する。詳細には、スイッチング部611〜616は、バッテリ4と複数相のステータ巻線Wとの間の電流の通過/遮断を切替える。
詳細には、永久磁石式モータ20がモータとして機能する場合、スイッチング部611〜616のオン・オフ動作によって複数相のステータ巻線Wのそれぞれに対する通電及び通電停止が切替えられる。
また、永久磁石式モータ20がジェネレータとして機能する場合、スイッチング部611〜616のオン・オフ動作によって、ステータ巻線Wのそれぞれとバッテリ4との間の電流の通過/遮断が切替えられる。スイッチング部611〜616のオン・オフが順次切替えられることによって、永久磁石式モータ20から出力される三相交流の整流及び電圧の制御が行われる。スイッチング部611〜616は、永久磁石式モータ20からバッテリ4に出力される電流を制御する。
スイッチング部611〜616のそれぞれは、スイッチング素子を有する。スイッチング素子は、例えばトランジスタであり、より詳細にはFET(Field Effect Transistor)である。
制御装置60には、燃料噴射装置18、点火プラグ19、及びバッテリ4が接続されている。また、制御装置60には、スロットルポジションセンサ80が接続されている。制御装置60は、スロットルポジションセンサ80の検出結果に基づいて、スロットル弁SVの開度を取得する。スロットル弁SVの開度は、加速指示部8の操作量を表している。制御装置60は、スロットルポジションセンサ80の検出結果に基づいて、加速指示部8の操作量、及び操作量の増加の速度を取得する。
また、制御装置60には、ロータ位置検出装置50が接続されている。制御装置60は、ロータ位置検出装置50の検出結果によって、クランクシャフト15の回転速度を取得する。
制御装置60は、始動発電制御部62と、燃焼制御部63とを備えている。
始動発電制御部62は、スイッチング部611〜616のそれぞれのオン・オフ動作を制御することによって、永久磁石式モータ20の動作を制御する。始動発電制御部62は、開始制御部621、発電制御部622、及びピストン補助部623を含む。
燃焼制御部63は、点火プラグ19及び燃料噴射装置18を制御することによって、単気筒エンジン10の燃焼動作を制御する。燃焼制御部63は、点火プラグ19及び燃料噴射装置18を制御することによって、単気筒エンジン10の回転力を制御する。燃焼制御部63は、スロットルポジションセンサ80の出力信号に表されるスロットル弁SVの開度に応じて、点火プラグ19及び燃料噴射装置18を制御する。
制御装置60は、図示しない中央処理装置と、図示しない記憶装置とを有するコンピュータで構成されている。中央処理装置は、制御プログラムに基づいて演算処理を行う。記憶装置は、プログラム及び演算に関するデータを記憶する。
開始制御部621、発電制御部622、及びピストン補助部623を含む始動発電制御部62と、燃焼制御部63とは、図示しないコンピュータとコンピュータで実行される制御プログラムとによって実現される。従って、以降説明する、開始制御部621発電制御部622、及びピストン補助部623を含む始動発電制御部62と、燃焼制御部63とのそれぞれによる動作は、制御装置60の動作と言うことができる。なお、始動発電制御部62及び燃焼制御部63は、例えば互いに別の装置として互いに離れた位置に構成されてもよく、また、一体に構成されるものであってもよい。
制御装置60には、スタータスイッチ6が接続されている。スタータスイッチ6は、単気筒エンジン10の始動の際、運転者によって操作される。制御装置60の始動発電制御部62は、バッテリ4の充電レベルを検出する。始動発電制御部62は、バッテリ4の電圧及び電流を検出することによってバッテリ4の充電レベルを検出する。
メインスイッチ5は、操作に応じて制御装置60に電力を供給する。
制御装置60の始動発電制御部62及び燃焼制御部63は、単気筒エンジン10及び永久磁石式モータ20を制御する。始動発電制御部62は、インバータ61を制御する。
図6は、鞍乗型車両1の動作を説明するフローチャートである。
図5及び図6を参照して、鞍乗型車両1の動作を説明する。鞍乗型車両1の動作は、制御装置60によって制御される。
制御装置60は、単気筒エンジン10を始動させる(S11)。詳細には、メインスイッチ5がオン状態で、且つスタータスイッチ6がオン状態の場合、始動発電制御部62の開始制御部621が、単気筒エンジン10を始動させる。開始制御部621は、永久磁石式モータ20がクランクシャフト15を回転するよう、インバータ61を制御する。また、燃焼制御部63は、燃料噴射装置18に燃料供給を行わせる。また、燃焼制御部63は、点火プラグ19に点火を行わせる。
単気筒エンジン10が始動した後、制御装置60は、単気筒エンジン10の燃焼動作を行う(S12)。詳細には、燃焼制御部63が、単気筒エンジン10に燃焼動作を行わせる。燃焼制御部63は、燃料噴射装置18に燃料を供給させる。また、燃焼制御部63は、点火プラグ19に点火を行わせる。燃焼制御部63は、スロットル弁SVから供給される空気の量に応じて、燃料噴射装置18による燃料の供給量を制御する。詳細には、燃焼制御部63は、吸気通路Ip内の圧力と、クランクシャフト15の回転速度に基づき空気の量を計算する。燃焼制御部63は、燃料噴射装置18に、空気の量に応じた量の燃料を供給させる。燃焼制御部63は、燃料の供給量が、スロットル弁SVの開度が大きいほど多なるよう、燃料噴射装置18に燃料を供給させる。
単気筒エンジン10のピストン13は、単気筒エンジン10での混合気の燃焼によってピストン13が往復動する。クランクシャフト15はピストン13の往復動に伴い回転する。
制御装置60は、永久磁石式モータ20に発電動作を行わせる(S13)。詳細には、始動発電制御部62の発電制御部622が、永久磁石式モータ20に発電動作を行わせる。発電制御部622は、永久磁石式モータ20が発電するよう、インバータ61を制御する。永久磁石式モータ20が発電することによって、バッテリ4が充電される。
続くステップS14で、制御装置60は、クラッチCL(図1参照)が遮断状態であるか否か判別する。制御装置60は、単気筒エンジン10の回転速度によって、クラッチCLの状態を判別する。制御装置60は、単気筒エンジン10の回転速度が、所定の閾値である接続速度より小さい場合、遮断状態と判別する。
クラッチCL(図1参照)が遮断状態であると判別された場合(S14でYes)、制御装置60は、クランクシャフト15の回転速度がアイドリング回転速度以下であるか否か判別する(S15)。
クランクシャフト15の回転速度がアイドリング回転速度以下である場合(S15でYes)、スロットル弁SVは全開の状態でない。クランクシャフト15の回転速度がアイドリング回転速度以下であると判別された場合(S15でYes)、制御装置60は、ピストン動作補助のための条件が充足しているか否か判別する(S16,S17)。詳細には、始動発電制御部62のピストン補助部623が、ピストン動作補助のための条件を判別する。
制御装置60は、具体的には、加速指示部8の操作量の大きさに関する条件(S16)、及び加速指示部8の操作量の増加の速度に関する条件(S17)の内の少なくとも1つの条件が満たされるか否かを判別する。
ステップS16で、制御装置60は、加速指示部8の操作量の大きさに関する条件として、加速指示部8が所定の限度操作量を超えたか否か判別する。スロットル弁SVの開度は、加速指示部8の操作量を表している。制御装置60は、具体的には、スロットルポジションセンサ80の検出結果に基づいて、加速指示部8の操作量について判別する。
例えば、加速指示部8の操作量が、スロットル弁SVの開度で全開の80%に対応する限度操作量を超えた場合、制御装置60は、加速指示部8の操作量の大きさに関する条件が満たされたと判別する。
また、ステップS17で、制御装置60は、加速指示部8の操作量の増加の速度に関する条件として、加速指示部8の操作量の増加の速度が、所定の限度速度を超えたか否か判別する。スロットル弁SVが開く速度は、加速指示部8の操作量の増加の速度を表している。制御装置60は、具体的には、スロットルポジションセンサ80の検出結果に基づいて、加速指示部8の操作量の増加の速度について判別する。
例えば、加速指示部8の操作量が周期的に検出される場合、制御装置60は、操作量の増加の速度、即ち、検出時間当たりの増加率が限度速度を超えた場合、加速指示部8の操作量の増加の速度に関する条件が満たされたと判別する。例えば、加速指示部8の操作量が0.1秒毎に検出される場合、0.1秒ごとの変位率が、スロットル弁SVの開度で全開の20%に相当する値を超えた場合に、加速指示部8の操作量の増加の速度に関する条件が満たされたと判別する。
制御装置60は、加速指示部8の操作量の大きさに関する条件、及び加速指示部8の操作量の増加の速度に関する条件の内の少なくとも1つの条件が満たされるようスロットル弁SVの開度が増加したことを契機として(S16でYes又はS17でYes)、ピストン動作補助を行う(S18)。詳細には、始動発電制御部62のピストン補助部623がピストン動作補助を行う。
制御装置60は、ピストン動作補助を開始する条件として、加速指示部8の操作量の大きさに関する条件(S16)、及び加速指示部8の操作量の増加の速度に関する条件(S17)の論理和を用いる。従って、例えば、加速指示部8の操作量の大きさに関する条件が満たされなくても、加速指示部8の操作量の増加の速度に関する条件が満たされると、制御装置60がピストン動作補助(S18)を開始する。
制御装置60は、上記の加速指示部8の操作量の大きさに関する条件、及び加速指示部8の操作量の増加の速度に関する条件の内の少なくとも1つの条件が満たされた場合、操作量が増加した状態の継続時間に拘わらず、ピストン動作補助を行う。制御装置60は、例えば、加速指示部8の操作量(スロットル弁SVの開度)が非操作状態に対応する0%の操作量であり、その次に0.1秒後に測定された操作量が20%を超える場合には、操作量の増加の速度が限度速度を超えたと判別する。制御装置60は、その後、加速指示部8の操作量が継続することを待つこと無く、ピストン動作補助を行う。
これによって、加速指示部8の急操作に対応し、ピストン動作補助が迅速に実施される。
ステップS18のピストン動作補助で、制御装置60は、インバータ61に備えられた複数のスイッチング部611〜616を、バッテリ4から永久磁石式モータ20に電力が供給されるように制御する。これによって、制御装置60は、永久磁石式モータ20にピストン13の往復動を補助させる。制御装置60は、永久磁石式モータ20を力行させる。具体的には、このとき、永久磁石式モータ20は、クランクシャフト15を介してピストン13に対し力を付与することにより、単気筒エンジン10の燃焼による力とともにピストン13を往復動させる。
制御装置60は、スイッチング部611〜616をベクトル制御方式により制御することにより、バッテリ4の電力で永久磁石式モータ20を駆動する。なお、制御装置60が永久磁石式モータ20を駆動する際、スイッチング部611〜616をオン・オフ動作させる方式として、例えば、120度通電方式も採用可能である。
ステップS18のピストン動作補助において、永久磁石式モータ20が、クランクシャフト15を駆動することにより、クランクシャフト15と連動するピストン13の往復動が補助される。
続くステップS19で、制御装置60は、ピストン動作補助に関する補助終了条件が充足されたか否か判別する。補助終了条件が充足した場合(S19でYes)、制御装置60は、ピストン動作補助を終了する。補助終了条件が充足しない場合(S19でNo)、制御装置60は、ピストン動作補助(S18)を継続する。
制御装置60は、ステップS19の補助終了条件として、クランクシャフト15の回転速度が所定の速度以上であるか否かを判別する。なお、制御装置60は、補助終了条件として、例えば、クランクシャフト15が単気筒エンジン10の所定サイクル分相当回転したか否か判別することも可能である。
図7は、加速指示部8の動作とクランク回転速度の変化を示すタイミングチャートである。
図7のチャートの縦軸は、クランクシャフトの回転速度、及び加速指示部8の操作量を示している。加速指示部8の操作量は、全開状態を100%とした、スロットル弁SVの開度の形式で表されている。
チャートにおける実線R1は、クランクシャフト15の回転速度を表している。時刻t1より前において、単気筒エンジン10はアイドリング状態である。アイドリング状態において、回転速度R1は、単気筒エンジン10の各行程に応じて変動している。例えば、回転速度R1は、圧縮行程付近で下向きのピークを有している。これは、圧縮行程でピストン13(図1参照)が圧縮反力を受けるためである。また、回転速度R1は、燃焼行程付近で大きく上昇している。アイドリング状態において、クランクシャフト15は、単気筒エンジン10に設定されたアイドリング回転速度Luと実質的に等しい平均回転速度Riで回転している。
時刻t1で、運転者が加速指示部8を操作することによって加速指示部8を変位させる。これにより、スロットル弁SVの開度が0%から90%まで徐々に開く。時刻t2で加速指示部8の操作量が、スロットル弁SVの開度80%に対応する限度操作量Lpを超えると、加速指示部8の操作量の大きさに関する条件(図6のS16)が満たされる。この場合、制御装置60は、スイッチング部611〜616を、バッテリ4から永久磁石式モータ20に電力が供給されるように制御する。これによって、制御装置60は、永久磁石式モータ20にピストン13の往復動を補助させる。時刻t2以降、クランクシャフト15の回転速度は、永久磁石式モータ20による補助がない場合(破線Rc参照)と比べて高い。
時刻t1の後、スロットル弁SVの開度が増大する。時刻t1よりも後の吸気行程(時刻t2付近)では、アイドリング状態の場合よりも多くの空気が燃焼室に供給される。従って、時刻t1でスロットル弁SVの開度が増大した後の圧縮行程(時刻t3以降)では、ピストン13が、アイドリング状態の場合よりも多くの空気を圧縮する。
チャートにおける破線Rcは、永久磁石式モータ20によるピストン13の動作補助が実施されない場合のクランクシャフト15の回転速度を示している。
ピストン13がアイドリング状態の場合よりも増大した空気を圧縮する際に、ピストン13が大きな圧縮反力を受ける。ピストン13が、圧縮反力を乗越すエネルギーを有していない場合、ピストン13が、増大した空気を圧縮できない。ピストン13の動作が停滞する。この結果、破線Rcに示すように、ピストン13及びクランクシャフト15の動作が停止する。
これに対し、本実施形態の単気筒エンジン10では、永久磁石式モータ20によってピストン13の動作が補助される。制御装置60は、加速指示部8の操作量に応じて、ピストン13の動作補助を迅速に開始する。図7に示す例では、永久磁石式モータ20が、圧縮行程でなく、圧縮行程よりも前の時刻t2で、クランクシャフト15を介したピストン13の動作の補助を開始する。このため、圧縮行程の前に、クランクシャフト15が加速する。従って、ピストン13及びクランクシャフト15には、圧縮行程が開始する時点(t3)で、永久磁石式モータ20の補助による運動エネルギーが蓄積されている。また、ピストン13は、圧縮行程の期間(t3以降)も、永久磁石式モータ20による動作補助を受ける。このため、ピストン13は、前回の燃焼(t1付近)による力とともに、永久磁石式モータ20による動作補助によって、圧縮反力を乗越す。ピストン13は、永久磁石式モータ20による動作補助を受けない場合と比べて高速に、増大した混合気を圧縮する。
時刻t4以降、増大した混合気が燃焼することによって、クランクシャフト15の回転速度が著しく増大する。単気筒エンジン10は、クランクシャフト15の回転速度が一旦上昇した後、増大した空気を安定的に圧縮及び燃焼させることができる。この結果、エンジン本来の機能としての燃焼動作によるパワーが連鎖的に増大する。従って、クランクシャフト15の回転速度が急速に増大する。
本実施形態では、クランクシャフト15の回転速度が増大した後、制御装置60が、永久磁石式モータ20によるピストン13の動作の補助を継続する。制御装置60は、永久磁石式モータ20の回転速度、即ちクランクシャフト15の回転速度がバッテリ4の電圧で力行可能な上限速度に到達するまで、ピストン13の動作の補助を継続する。これによって、ピストン13による動作がより安定する。
クランクシャフト15の回転速度が上限速度に到達した後、制御装置60は、永久磁石式モータ20に発電を行わせるよう、スイッチング部611〜616を制御する。これによって、バッテリ4が充電される。
図8は、図7の場合と異なる操作条件での、加速指示部8の動作とクランク回転速度の変化を示すタイミングチャートである。
図8の実線P2は、図7の場合と異なる操作による加速指示部8の操作量の変化を表す。図8に示す例では、実線P2に示されるように、加速指示部8がより急速に操作されている。加速指示部8の操作は、時刻t11で開始している。ただし、加速指示部8の最終的な操作量は、図7の場合と比べ小さい。加速指示部8は、スロットル弁SVの開度が0%から40%まで開く程度に変位する。
操作によって加速指示部8が変位する速度は、制御装置60に定められた限度速度よりも大きい。このため、制御装置60は、加速指示部8が時刻t11で変位を開始した直後の時刻t12で、ピストン13の動作補助を開始する。制御装置60は、加速指示部8の操作量が、限度操作量Lpを超えるのを待つことなく、ピストン13の動作補助を開始する。また、制御装置60は、加速指示部8の増大した操作量が継続するのを待つことなく、ピストン13の動作補助を開始する。
制御装置60は、加速指示部8の操作量の増加の速度に応じて、ピストン13の動作補助を迅速に開始する。図8に示す例では、永久磁石式モータ20が、圧縮行程よりも前の時刻t12で、クランクシャフト15を介したピストン13の動作の補助を開始する。このため、圧縮行程が到来する前に、クランクシャフト15が加速する。従って、ピストン13及びクランクシャフト15には、圧縮行程が到来する時点で、永久磁石式モータ20の補助による運動エネルギーが蓄積されている。また、ピストン13は、圧縮行程の期間も、永久磁石式モータ20による動作補助を受ける。このため、ピストン13は、前回の燃焼による力とともに、永久磁石式モータ20による動作補助によって、圧縮反力を乗越す。ピストン13は、永久磁石式モータ20による動作補助を受けない場合と比べて高速に、増大した混合気を圧縮する。
上記実施形態に用いられた用語及び表現は、説明のために用いられたものであって限定的に解釈するために用いられたものではない。ここに示されかつ述べられた特徴事項の如何なる均等物をも排除するものではなく、本発明のクレームされた範囲内における各種変形をも許容するものであると認識されなければならない。本発明は、多くの異なった形態で具現化され得るものである。この開示は本発明の原理の実施形態を提供するものと見なされるべきである。それらの実施形態は、本発明をここに記載しかつ/又は図示した好ましい実施形態に限定することを意図するものではないという了解のもとで、実施形態がここに記載されている。ここに記載した実施形態に限定されるものではない。本発明は、この開示に基づいて当業者によって認識され得る、均等な要素、修正、削除、組み合わせ、改良及び/又は変更を含むあらゆる実施形態をも包含する。
クレームの限定事項はそのクレームで用いられた用語に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書あるいは本願のプロセキューション中に記載された実施形態に限定されるべきではない。本発明は、クレームで用いられた用語に基づいて広く解釈されるべきである。
1 鞍乗型車両
3b 車輪(駆動輪)
4 バッテリ
8 加速指示部
10 単気筒エンジン
13 ピストン
15 クランクシャフト
20 永久磁石式モータ
30 ロータ
40 ステータ
60 制御装置
61 インバータ
611〜616 スイッチング部

Claims (6)

  1. 鞍乗型車両であって、
    前記鞍乗型車両は、
    シリンダ内に設けられ、空気と燃料の混合気の燃焼によって往復動するピストン及び前記ピストンの往復動に連動して回転するように設けられたクランクシャフトを有する単気筒エンジンと、
    前記クランクシャフトを介して前記単気筒エンジンから出力される回転力を受け前記鞍乗型車両を駆動する駆動輪と、
    操作に応じて前記鞍乗型車両の加速を指示する加速指示部と、
    前記単気筒エンジンに繋がる吸気通路に設けられ、前記加速指示部の操作量に基づく開度で開くことによって、開度に応じた量の前記空気を前記単気筒エンジンに供給するスロットル弁と、
    前記クランクシャフトの回転に応じて回転するように前記クランクシャフトと直接的又は間接的に接続されたロータと前記ロータに設けられた永久磁石とを有する永久磁石式モータと、
    バッテリと、
    前記バッテリと前記永久磁石式モータとの間を流れる電流を制御する複数のスイッチング部を備えたインバータと、
    前記スロットル弁が全開ではなく且つ前記混合気の燃焼により前記ピストンが往復動している状況下で、前記加速指示部の操作量の大きさに関する条件及び前記加速指示部の操作量の増加の速度に関する条件の内の少なくとも1つの条件が満たされるように前記加速指示部の操作量が増加したことを契機として、前記永久磁石式モータが前記クランクシャフトを介して前記ピストンに対し力を付与することにより前記単気筒エンジンの燃焼による力とともに前記ピストンを往復動させるピストン動作補助が行われるように前記複数のスイッチング部を制御する制御装置とを備える。
  2. 請求項1記載の鞍乗型車両であって、
    前記制御装置は、前記加速指示部の操作量が増加した状態の継続時間に拘わらず、前記少なくとも1つの条件が満たされるように前記加速指示部の操作量が増加したことを契機として、前記ピストン動作補助が行われるように前記複数のスイッチング部を制御する。
  3. 請求項1記載の鞍乗型車両であって、
    前記スロットル弁の開度を検出するスロットルポジションセンサを備え、
    前記制御装置は、前記スロットルポジションセンサの検出結果に基づいて、前記加速指示部の操作量の増加の速度及び前記加速指示部の操作量について判別し、前記加速指示部の操作量の大きさに関する条件及び前記加速指示部の操作量の増加の速度に関する条件の内の少なくとも1つの条件が満たされるように前記加速指示部の操作量が増加したことを契機として、前記ピストン動作補助が行われるよう前記複数のスイッチング部を制御する。
  4. 請求項1から3いずれか1項に記載の鞍乗型車両であって、
    前記クランクシャフトの回転力を前記駆動輪に伝達する状態と伝達を遮断する状態とを前記クランクシャフトの回転速度に応じて切り換えるクラッチをさらに備え、
    前記制御装置は、前記クラッチにより回転力の伝達が遮断される期間の少なくとも一部において、前記加速指示部の操作量の大きさに関する条件及び前記加速指示部の操作量の増加の速度に関する条件の内の少なくとも1つの条件が満たされるように前記加速指示部の操作量が増加したことを契機として、前記ピストン動作補助が行われるよう前記スイッチング部を制御する。
  5. 請求項1から4いずれか1項に記載の鞍乗型車両であって、
    前記制御装置は、前記クランクシャフトの回転速度が前記単気筒エンジンにおけるアイドリング回転速度以下である場合に、前記加速指示部の操作量の大きさに関する条件及び前記加速指示部の操作量の増加の速度に関する条件の内の少なくとも1つの条件が満たされるように前記加速指示部の操作量が増加したことを契機として、前記ピストン動作補助が行われるよう前記複数のスイッチング部を制御する。
  6. 請求項1から5いずれか1項に記載の鞍乗型車両であって、
    前記スロットル弁は、前記加速指示部とケーブルを介して機械的に連結されたメカニカルスロットル弁であり、
    前記制御装置は、前記メカニカルスロットル弁と機械的に連結された前記加速指示部の操作量の大きさに関する条件及び前記加速指示部の操作量の増加の速度に関する条件の内の少なくとも1つの条件が満たされるように前記加速指示部の操作量が増加したことを契機として、前記ピストン動作補助が行われるよう前記複数のスイッチング部を制御する。
JP2016189636A 2016-09-28 2016-09-28 鞍乗型車両 Pending JP2018053775A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016189636A JP2018053775A (ja) 2016-09-28 2016-09-28 鞍乗型車両
TW106131186A TWI646008B (zh) 2016-09-28 2017-09-12 Straddle type vehicle
EP17192000.2A EP3301280B1 (en) 2016-09-28 2017-09-20 Straddled vehicle
MYPI2017703577A MY186850A (en) 2016-09-28 2017-09-26 Straddled vehicle
PH12017050058A PH12017050058A1 (en) 2016-09-28 2017-09-27 Straddled vehicle

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016189636A JP2018053775A (ja) 2016-09-28 2016-09-28 鞍乗型車両

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018053775A true JP2018053775A (ja) 2018-04-05

Family

ID=60019674

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016189636A Pending JP2018053775A (ja) 2016-09-28 2016-09-28 鞍乗型車両

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP3301280B1 (ja)
JP (1) JP2018053775A (ja)
MY (1) MY186850A (ja)
PH (1) PH12017050058A1 (ja)
TW (1) TWI646008B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020164073A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 本田技研工業株式会社 鞍乗型車両

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021014600A1 (ja) * 2019-07-24 2021-01-28 ヤマハ発動機株式会社 ストラドルドビークル

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3803269B2 (ja) * 2001-08-07 2006-08-02 ジヤトコ株式会社 パラレルハイブリッド車両
JP4650321B2 (ja) * 2006-03-28 2011-03-16 トヨタ自動車株式会社 制御装置
JP5874315B2 (ja) * 2011-10-25 2016-03-02 株式会社デンソー 始動発電機の制御装置
US9719429B2 (en) * 2012-05-02 2017-08-01 Cummins Ip, Inc. Driver-assisted fuel reduction strategy and associated apparatus, system, and method
JP5896288B2 (ja) * 2012-06-07 2016-03-30 三菱自動車工業株式会社 内燃機関の制御装置
JP2017031807A (ja) * 2013-12-20 2017-02-09 ヤマハ発動機株式会社 エンジンユニット、及び車両
CN105849404B (zh) * 2013-12-20 2018-02-23 雅马哈发动机株式会社 发动机单元和车辆
JP2016070259A (ja) * 2014-10-02 2016-05-09 ヤマハ発動機株式会社 エンジンシステムおよび鞍乗り型車両

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020164073A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 本田技研工業株式会社 鞍乗型車両

Also Published As

Publication number Publication date
TW201813862A (zh) 2018-04-16
EP3301280A1 (en) 2018-04-04
PH12017050058B1 (en) 2019-01-28
TWI646008B (zh) 2019-01-01
EP3301280B1 (en) 2020-03-04
PH12017050058A1 (en) 2019-01-28
MY186850A (en) 2021-08-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI551776B (zh) Engine unit and vehicle
WO2015093575A1 (ja) エンジンユニット、及び車両
TWI682863B (zh) 車輛
JP2017031807A (ja) エンジンユニット、及び車両
JP2019152146A (ja) 鞍乗型車両用エンジンユニットおよび鞍乗型車両
JP2018053775A (ja) 鞍乗型車両
WO2017126165A1 (ja) エンジン搭載ビークル
WO2018025744A1 (ja) エンジン制御装置、エンジンユニット及び車両
EP3533993A1 (en) Method for controlling an engine unit for a straddled vehicle, engine unit and straddled vehicle
JP2017131042A (ja) ビークル
JP2017036666A (ja) エンジンユニット
JP2019152147A (ja) 鞍乗型車両用エンジンユニットおよび鞍乗型車両
JP2018053773A (ja) 鞍乗型車両
JP2020152120A (ja) ビークル
JP7258147B2 (ja) ストラドルドビークル
WO2023079686A1 (ja) ストラドルドビークル
JP2015117677A (ja) エンジンユニット、及び車両
JP2019052538A (ja) ビークル
JP2017036665A (ja) エンジンユニット
JP2018053774A (ja) ビークル
WO2020039670A1 (ja) ストラドルドビークル
JP2019161743A (ja) 鞍乗型車両用エンジンユニットおよび鞍乗型車両
OA17770A (en) Engine unit and vehicle