JP2018053173A - ラテックス組成物 - Google Patents

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雅俊 石葉
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Abstract

【課題】引裂強度および引張強度に優れたディップ成形体などの膜成形体を与えることができるラテックス組成物を提供すること。
【解決手段】共役ジエン系重合体のラテックスと、カルボキシル基の平均個数が1.2以上である脂肪族多価カルボン酸混合物とを含有するラテックス組成物を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ラテックス組成物に関し、さらに詳しくは、引裂強度および引張強度に優れたディップ成形体などの膜成形体を与えることができるラテックス組成物に関する。
従来、天然ゴムのラテックスを含有するラテックス組成物をディップ成形して、乳首、風船、手袋、バルーン、サック等の人体と接触して使用されるディップ成形体が得られることが知られている。しかしながら、天然ゴムのラテックスは、人体にアレルギー症状を引き起こすような蛋白質を含有するため、生体粘膜又は臓器と直接接触するディップ成形体としては問題がある場合があった。そのため、天然ゴムのラテックスではなく、合成ゴムのラテックスを用いる検討がされてきている。
たとえば、特許文献1には、合成ゴムとして、合成ポリイソプレンやスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を用い、引張強度に優れたディップ成形体を与えることができるラテックス組成物が開示されている。しかしながら、特許文献1の技術により得られるラテックス組成物を用いて製造されるディップ成形体は、引裂強度が十分でない場合があり、そのため、さらなる改善が求められていた。
国際公開第2014/129547号
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、引裂強度および引張強度に優れたディップ成形体などの膜成形体を与えることができるラテックス組成物を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、共役ジエン系重合体のラテックスに、特定の脂肪族多価カルボン酸混合物を配合したラテックス組成物により、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明によれば、共役ジエン系重合体のラテックスと、カルボキシル基の平均個数が1.2以上である脂肪族多価カルボン酸混合物とを含有するラテックス組成物が提供される。
本発明においては、前記共役ジエン系重合体100重量部に対する、前記脂肪族多価カルボン酸混合物の含有割合が0.5〜20重量部であることが好ましい。
本発明においては、前記脂肪族多価カルボン酸混合物の平均炭素数が25〜75であることが好ましい。
本発明においては、前記ラテックス組成物が、架橋剤をさらに含有することが好ましい。
また、本発明によれば、上記のラテックス組成物からなる膜成形体が提供される。
本発明によれば、引裂強度および引張強度に優れたディップ成形体などの膜成形体を与えることができるラテックス組成物を提供することができる。
本発明のラテックス組成物は、共役ジエン系重合体のラテックスと、カルボキシル基の平均個数が1.2以上である脂肪族多価カルボン酸混合物とを含有する。
共役ジエン系重合体のラテックス
本発明で用いる共役ジエン系重合体のラテックスは、共役ジエン単量体を少なくとも含む単量体混合物を重合して得られる共役ジエン系重合体のラテックスである。
本発明で用いる共役ジエン系重合体のラテックスに含まれる、共役ジエン系重合体としては、共役ジエン単量体の単独重合体であってもよいし、共役ジエン単量体と共重合可能な他のエチレン性不飽和単量体とを共重合したものであってもよく、特に限定されないが、たとえば、合成ポリイソプレン、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、ニトリル基含有共役ジエン系共重合体などが挙げられる。これらのなかでも、合成ポリイソプレン、SISなどのイソプレン単位を含有するものが好ましく、合成ポリイソプレンが特に好ましい。
共役ジエン系重合体として合成ポリイソプレンを用いる場合には、合成ポリイソプレンラテックスを、共役ジエン系重合体のラテックスとして用いることができる。合成ポリイソプレンラテックスに含まれる合成ポリイソプレンは、イソプレンの単独重合体であってもよいし、イソプレンと共重合可能な他のエチレン性不飽和単量体とを共重合したものであってもよい。合成ポリイソプレン中のイソプレン単位の含有量は、柔軟で、引張強度に優れるディップ成形体などの膜成形体が得られやすいことから、全単量体単位に対して、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上、さらに好ましくは95重量%以上、特に好ましくは100重量%(イソプレンの単独重合体)である。
イソプレンと共重合可能な他のエチレン性不飽和単量体としては、たとえば、ブタジエン、クロロプレン、1,3−ペンタジエン等のイソプレン以外の共役ジエン単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、フマロニトリル、α−クロロアクリロニトリル等のエチレン性不飽和ニトリル単量体;スチレン、アルキルスチレン等のビニル芳香族単量体;(メタ)アクリル酸メチル(「アクリル酸メチルおよび/またはメタクリル酸メチル」の意味であり、以下、(メタ)アクリル酸エチルなども同様。)、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル等のエチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体;などが挙げられる。これらのイソプレンと共重合可能な他のエチレン性不飽和単量体は、1種単独でも、複数種を併用してもよい。
合成ポリイソプレンは、従来公知の方法、たとえばトリアルキルアルミニウム−四塩化チタンからなるチーグラー系重合触媒やn−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムなどのアルキルリチウム重合触媒を用いて、不活性重合溶媒中で、イソプレンと、必要に応じて用いられる共重合可能な他のエチレン性不飽和単量体とを溶液重合して得ることができる。溶液重合により得られた合成ポリイソプレンの重合体溶液は、そのまま、共役ジエン系重合体のラテックスとしての合成ポリイソプレンラテックスの製造に用いてもよいが、該重合体溶液から固形の合成ポリイソプレンを取り出した後、有機溶媒に溶解して、合成ポリイソプレンラテックスの製造に用いることもできる。
この際、合成した後に重合体溶液中に残った重合触媒の残渣などの不純物を取り除いてもよい。また、重合中または重合後の溶液に、後述する老化防止剤を添加してもよい。また、市販の固形の合成ポリイソプレンを用いることもできる。
合成ポリイソプレン中のイソプレン単位としては、イソプレンの結合状態により、シス結合単位、トランス結合単位、1,2−ビニル結合単位、3,4−ビニル結合単位の4種類が存在する。得られるディップ成形体などの膜成形体の引張強度向上の観点から、合成ポリイソプレンに含まれるイソプレン単位中のシス結合単位の含有割合は、全イソプレン単位に対して、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上、さらに好ましくは95重量%以上である。
合成ポリイソプレンの重量平均分子量は、ゲル・パーミーエーション・クロマトグラフィー分析による標準ポリスチレン換算で、好ましくは10,000〜5,000,000、より好ましくは500,000〜5,000,000、さらに好ましくは800,000〜3,000,000である。合成ポリイソプレンの重量平均分子量を上記範囲とすることにより、ディップ成形体などの膜成形体の引張強度が向上するとともに、合成ポリイソプレンラテックスが製造しやすくなる傾向がある。
また、合成ポリイソプレンのポリマー・ムーニー粘度(ML1+4、100℃)は、好ましくは50〜80、より好ましくは60〜80、さらに好ましくは70〜80である。
合成ポリイソプレンラテックスを得るための方法としては、たとえば、(1)有機溶媒に溶解または微分散した合成ポリイソプレンの溶液または微細懸濁液を、アニオン性界面活性剤の存在下に、水中で乳化し、必要により有機溶媒を除去して、合成ポリイソプレンラテックスを製造する方法、(2)イソプレン単独または、イソプレンとそれと共重合可能なエチレン性不飽和単量体との混合物を、アニオン性界面活性剤の存在下に、乳化重合もしくは懸濁重合して、直接、合成ポリイソプレンラテックスを製造する方法、が挙げられるが、イソプレン単位中のシス結合単位の割合が高い合成ポリイソプレンを用いることができ、引張強度等の機械的特性に優れるディップ成形体などの膜成形体が得られやすい点から、上記(1)の製造方法が好ましい。なお、(1)の製造方法により合成ポリイソプレンラテックスを製造する場合には、有機溶媒に溶解または微分散した合成ポリイソプレンの溶液または微細懸濁液に、後述する脂肪族多価カルボン酸混合物を配合し、脂肪族多価カルボン酸混合物が配合された合成ポリイソプレンの溶液または微細懸濁液を、アニオン性界面活性剤の存在下に、水中で乳化し、必要により有機溶媒を除去して、合成ポリイソプレンラテックスを得て、これを本発明のラテックス組成物としてもよい。
上記(1)の製造方法で用いる有機溶媒としては、たとえば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;シクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘキセン等の脂環族炭化水素溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、二塩化エチレン等のハロゲン化炭化水素溶媒;等を挙げることができる。これらのうち、脂環族炭化水素溶媒が好ましく、シクロヘキサンが特に好ましい。
なお、有機溶媒の使用量は、合成ポリイソプレン100重量部に対して、好ましくは2,000重量部以下、より好ましくは20〜1,500重量部、更に好ましくは500〜1500である。
上記(1)の製造方法で用いるアニオン性界面活性剤としては、たとえば、ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸カリウム、パルミチン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、リノレン酸ナトリウム、ロジン酸ナトリウム等の脂肪酸塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウム、デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、デシルベンゼンスルホン酸カリウム、セチルベンゼンスルホン酸ナトリウム、セチルベンゼンスルホン酸カリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸カリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等のアルキルスルホコハク酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等のアルキル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸カリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩;ラウリルリン酸ナトリウム、ラウリルリン酸カリウム等のモノアルキルリン酸塩;等が挙げられる。
これらアニオン性界面活性剤の中でも、脂肪酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキル硫酸エステル塩およびポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩が好ましく、脂肪酸塩およびアルキルベンゼンスルホン酸塩が特に好ましい。
また、合成ポリイソプレン由来の、微量に残留する重合触媒(特に、アルミニウムとチタニウム)をより効率的に除去でき、ラテックス組成物を製造する際における、凝集物の発生が抑制されることから、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキル硫酸エステル塩およびポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩からなる群から選ばれる少なくとも1種と、脂肪酸塩とを併用して用いることが好ましく、アルキルベンゼンスルホン酸塩と、脂肪酸塩とを併用して用いることが特に好ましい。ここで、脂肪酸塩としては、ロジン酸ナトリウムおよびロジン酸カリウムが好ましく、また、アルキルベンゼンスルホン酸塩としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムおよびドデシルベンゼンスルホン酸カリウムが好ましい。また、これらの界面活性剤は、1種単独でも2種以上を併用してもよい。
なお、上述したように、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキル硫酸エステル塩およびポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩からなる群から選ばれる少なくとも1種と、脂肪酸塩とを併用して用いることにより、得られるラテックスが、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキル硫酸エステル塩およびポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩の中から選ばれた少なくとも1種と、脂肪酸塩とを含有するものとなる。
また、上記(1)の製造方法においては、アニオン性界面活性剤以外の界面活性剤を併用してもよく、このようなアニオン性界面活性剤以外の界面活性剤としては、α,β−不飽和カルボン酸のスルホエステル、α,β−不飽和カルボン酸のサルフェートエステル、スルホアルキルアリールエーテル等の共重合性の界面活性剤が挙げられる。
さらに、ディップ成形する際に使用する凝固剤による凝固を阻害しない範囲であれば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル等の非イオン性界面活性剤も併用してもよい。
上記(1)の製造方法で用いるアニオン性界面活性剤の使用量は、合成ポリイソプレン100重量部に対して、好ましくは0.1〜50重量部、より好ましくは0.5〜30重量部である。なお、2種類以上の界面活性剤を用いる場合においては、これらの合計の使用量を上記範囲とすることが好ましい。すなわち、たとえば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキル硫酸エステル塩およびポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩の中から選ばれた少なくとも1種と、脂肪酸塩とを併用する場合には、これらの使用量の合計を上記範囲とすることが好ましい。アニオン性界面活性剤の使用量が少なすぎると、乳化時に凝集物が多量に発生するおそれがあり、逆に多すぎると、発泡しやすくなり、得られるディップ成形体などの膜成形体にピンホールが発生する可能性がある。
また、アニオン性界面活性剤として、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキル硫酸エステル塩およびポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩の中から選ばれた少なくとも1種と、脂肪酸塩とを併用する場合には、これらの使用割合を、「脂肪酸塩」:「アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキル硫酸エステル塩およびポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩の中から選ばれた少なくとも1種の界面活性剤の合計」の重量比で、1:1〜10:1の範囲とすることが好ましく、1:1〜7:1の範囲とすることがより好ましい。アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキル硫酸エステル塩およびポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩の中から選ばれた少なくとも1種の界面活性剤の使用割合が多すぎると、合成ポリイソプレンの取り扱い時に泡立ちが激しくなるおそれがあり、これにより、長時間の静置や、消泡剤の添加などの操作が必要になり、作業性の悪化およびコストアップに繋がるおそれがある。
上記(1)の製造方法で使用する水の量は、合成ポリイソプレンの有機溶媒溶液100重量部に対して、好ましくは10〜1,000重量部、より好ましくは30〜500重量部、最も好ましくは50〜100である。使用する水の種類としては、硬水、軟水、イオン交換水、蒸留水、ゼオライトウォーターなどが挙げられ、軟水、イオン交換水および蒸留水が好ましい。
単量体の添加方法としては、たとえば、反応容器に使用する単量体を一括して添加する方法、重合の進行に従って連続的または断続的に添加する方法、単量体の一部を添加して特定の転化率まで反応させ、その後、残りの単量体を連続的または断続的に添加して重合する方法等が挙げられ、いずれの方法を採用してもよい。単量体を混合して連続的または断続的に添加する場合、混合物の組成は、一定としても、あるいは変化させてもよい。また、各単量体は、使用する各種単量体を予め混合してから反応容器に添加しても、あるいは別々に反応容器に添加してもよい。
有機溶媒に溶解または微分散した合成ポリイソプレンの溶液または微細懸濁液を、アニオン性界面活性剤の存在下、水中で乳化する装置は、一般に乳化機または分散機として市販されているものであれば特に限定されず使用できる。合成ポリイソプレンの溶液または微細懸濁液に、アニオン性界面活性剤を添加する方法としては、特に限定されず、予め、水もしくは合成ポリイソプレンの溶液または微細懸濁液のいずれか、あるいは両方に添加してもよいし、乳化操作を行っている最中に、乳化液に添加してもよく、一括添加しても、分割添加してもよい。
乳化装置としては、たとえば、商品名「ホモジナイザー」(IKA社製)、商品名「ポリトロン」(キネマティカ社製)、商品名「TKオートホモミキサー」(特殊機化工業社製)等のバッチ式乳化機;商品名「TKパイプラインホモミキサー」(特殊機化工業社製)、商品名「コロイドミル」(神鋼パンテック社製)、商品名「スラッシャー」(日本コークス工業社製)、商品名「トリゴナル湿式微粉砕機」(三井三池化工機社製)、商品名「キャビトロン」(ユーロテック社製)、商品名「マイルダー」(太平洋機工社製)、商品名「ファインフローミル」(太平洋機工社製)等の連続式乳化機;商品名「マイクロフルイダイザー」(みずほ工業社製)、商品名「ナノマイザー」(ナノマイザー社製)、商品名「APVガウリン」(ガウリン社製)等の高圧乳化機;商品名「膜乳化機」(冷化工業社製)等の膜乳化機;商品名「バイブロミキサー」(冷化工業社製)等の振動式乳化機;商品名「超音波ホモジナイザー」(ブランソン社製)等の超音波乳化機;等が挙げられる。なお、乳化装置による乳化操作の条件は、特に限定されず、所望の分散状態になるように、処理温度、処理時間などを適宜選定すればよい。
上記(1)の製造方法においては、乳化操作を経て得られた乳化物から、有機溶媒を除去することが望ましい。
乳化物から有機溶媒を除去する方法としては、得られる合成ポリイソプレンラテックス中における、有機溶媒(好ましくは脂環族炭化水素溶媒)の含有量を500重量ppm以下とすることのできる方法が好ましく、たとえば、減圧蒸留、常圧蒸留、水蒸気蒸留、遠心分離等の方法を採用することができる。
上記(1)の方法においては、乳化操作を経て得られた乳化物から、有機溶媒を除去して、合成ポリイソプレンラテックスを得ることが望ましい。乳化物から有機溶媒を除去する方法は、得られる合成ポリイソプレンラテックス中における、有機溶媒としての脂環族炭化水素溶媒および芳香族炭化水素溶媒の合計含有量を500重量ppm以下とすることができるような方法であれば、特に限定されず、減圧蒸留、常圧蒸留、水蒸気蒸留、遠心分離等の方法を採用することができる。
また、有機溶媒を除去した後、必要に応じ、合成ポリイソプレンラテックスの固形分濃度を上げるために、減圧蒸留、常圧蒸留、遠心分離、膜濃縮等の方法で濃縮操作を施してもよく、特に、合成ポリイソプレンラテックスの固形分濃度を上げるとともに、合成ポリイソプレンラテックス中の界面活性剤の残留量を低減することができるという観点より、遠心分離を行うことが好ましい。
遠心分離は、たとえば、連続遠心分離機を用いて、遠心力を、好ましくは100〜10,000G、遠心分離前の合成ポリイソプレンラテックスの固形分濃度を、好ましくは2〜15重量%、遠心分離機に送り込む流速を、好ましくは500〜1700Kg/hr、遠心分離機の背圧(ゲージ圧)を、好ましくは0.03〜1.6MPaの条件にて実施することが好ましく、遠心分離後の軽液として、合成ポリイソプレンラテックスを得ることができる。そして、これにより、合成ポリイソプレンラテックス中における、界面活性剤の残留量を低減することができる。
合成ポリイソプレンラテックスの固形分濃度は、好ましくは30〜70重量%、より好ましくは40〜70重量%である。固形分濃度が低すぎると、後述するラテックス組成物の固形分濃度が低くなるために、後述するディップ成形体の膜厚が薄くなり破れ易くなる。逆に固形分濃度が高すぎると、合成ポリイソプレンラテックスの粘度が高くなり、配管での移送や調合タンク内での撹拌が困難になる場合がある。
合成ポリイソプレンラテックスの体積平均粒子径は、好ましくは0.1〜10μm、より好ましくは0.5〜3μm、さらに好ましくは0.5〜2.0μmである。この体積平均粒子径を上記範囲とすることにより、ラテックス粘度が適度なものとなり取り扱いやすくなるとともに、合成ポリイソプレンラテックスを貯蔵した際に、ラテックス表面に皮膜が生成することを抑制できる。
また、合成ポリイソプレンラテックスには、ラテックスの分野で通常配合される、pH調整剤、消泡剤、防腐剤、架橋剤、キレート剤、酸素捕捉剤、分散剤、老化防止剤等の添加剤を配合してもよい。
pH調整剤としては、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩;炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属の炭酸水素塩;アンモニア;トリメチルアミン、トリエタノールアミンなどの有機アミン化合物;等が挙げられるが、アルカリ金属の水酸化物またはアンモニアが好ましい。
また、共役ジエン系重合体としてスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)を用いる場合には、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体ラテックス(SISラテックス)を、共役ジエン系重合体のラテックスとして用いることができる。なお、SISにおいては、「S」はスチレンブロック、「I」はイソプレンブロックをそれぞれ表す。
SISラテックスの製造方法としては、特に限定されないが、有機溶媒に溶解または微分散したSISの溶液または微細懸濁液を、界面活性剤の存在下に、水中で乳化し、必要により有機溶媒を除去して、SISラテックスを製造する方法が好ましい。なお、この方法により合成ポリイソプレンラテックスを製造する場合には、有機溶媒に溶解または微分散したSISの溶液または微細懸濁液に、後述する脂肪族多価カルボン酸混合物を配合し、脂肪族多価カルボン酸混合物が配合されたSISの溶液または微細懸濁液を、界面活性剤の存在下に、水中で乳化し、必要により有機溶媒を除去して、SISのラテックスを得て、これを本発明のラテックス組成物としてもよい。
SISは、従来公知の方法、たとえばn−ブチルリチウムなどの活性有機金属を開始剤として、不活性重合溶媒中で、イソプレンとスチレンとをブロック共重合して得ることができる。そして、得られたSISの重合体溶液は、SISラテックスの製造にそのまま用いてもよいが、該重合体溶液から固形のSISを取り出した後、その固形のSISを有機溶媒に溶解して、SISラテックスの製造に用いることもできる。
この際、合成した後に重合体溶液中に残った重合触媒の残渣などの不純物を取り除いてもよい。また、重合中または重合後の溶液に、後述する老化防止剤を添加してもよい。また、市販の固形のSISを用いることもできる。
有機溶媒としては、上記合成ポリイソプレンの場合と同様のものを使用することができ、芳香族炭化水素溶媒および脂環族炭化水素溶媒が好ましく、シクロヘキサンおよびトルエンが特に好ましい。
なお、有機溶媒の使用量は、SIS100重量部に対して、通常50〜2,000、好ましくは80〜1,000重量部、より好ましくは10〜500重量部、さらに好ましくは150〜300重量部である。
界面活性剤としては、上記合成ポリイソプレンの場合と同様のものを例示することができ、アニオン性界面活性剤が好適であり、ロジン酸ナトリウムおよびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが特に好ましい。
界面活性剤の使用量は、SIS100重量部に対して、好ましくは0.1〜50重量部、より好ましくは0.5〜30重量部である。この量が少なすぎると、ラテックスの安定性が劣る傾向にあり、逆に多すぎると、発泡しやすくなり、ディップ成形時に問題が起きる可能性がある。
上述したSISラテックスの製造方法で使用する水の量は、SISの有機溶媒溶液100重量部に対して、好ましくは10〜1,000重量部、より好ましくは30〜500重量部、最も好ましくは50〜100である。使用する水の種類としては、硬水、軟水、イオン交換水、蒸留水、ゼオライトウォーターなどが挙げられる。また、メタノールなどのアルコールに代表される極性溶媒を水と併用してもよい。
単量体の添加方法としては、上記合成ポリイソプレンの場合と同様のものを例示することができる。また、SISの有機溶媒溶液または微細懸濁液を、界面活性剤の存在下、水中で乳化する装置は、上記合成ポリイソプレンの場合と同様のものを例示することができる。そして、界面活性剤の添加方法は、特に限定されず、予め水もしくはSISの有機溶媒溶液または微細懸濁液のいずれか、あるいは両方に添加してもよいし、乳化操作を行っている最中に、乳化液に添加してもよく、一括添加しても、分割添加してもよい。
上述したSISラテックスの製造方法においては、乳化操作を経て得られた乳化物から、有機溶媒を除去して、SISラテックスを得ることが好ましい。乳化物から有機溶媒を除去する方法は、特に限定されず、減圧蒸留、常圧蒸留、水蒸気蒸留、遠心分離等の方法を採用することができる。
また、有機溶媒を除去した後、必要に応じ、SISラテックスの固形分濃度を上げるために、減圧蒸留、常圧蒸留、遠心分離、膜濃縮等の方法で濃縮操作を施してもよい。
SISラテックスの固形分濃度は、好ましくは30〜70重量%、より好ましくは50〜70重量%である。固形分濃度が低すぎると、後述するラテックス組成物の固形分濃度が低くなるためディップ成形体の膜厚が薄くなり破れ易くなる。逆に固形分濃度が高すぎると、SISラテックスの粘度が高くなり、配管での移送や調合タンク内での撹拌が難しくなる。
また、SISラテックスには、ラテックスの分野で通常配合される、pH調整剤、消泡剤、防腐剤、架橋剤、キレート剤、酸素捕捉剤、分散剤、老化防止剤等の添加剤を配合しても良い。pH調整剤としては、上記合成ポリイソプレンの場合と同様のものを例示することができ、アルカリ金属の水酸化物またはアンモニアが好ましい。
このようにして得られるSISラテックスに含まれる、SIS中のスチレンブロックにおけるスチレン単位の含有量は、全単量体単位に対して、好ましくは70〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%、さらに好ましくは100重量%である。
また、SIS中のイソプレンブロックにおけるイソプレン単位の含有量は、全単量体単位に対して、好ましくは70〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%、さらに好ましくは100重量%である。
なお、SIS中のスチレン単位とイソプレン単位の含有割合は、「スチレン単位:イソプレン単位」の重量比で、通常1:99〜90:10、好ましくは3:97〜70:30、より好ましくは5:95〜50:50、さらに好ましくは10:90〜30:70の範囲である。
SISの重量平均分子量は、ゲル・パーミーエーション・クロマトグラフィー分析による標準ポリスチレン換算で、好ましくは10,000〜1,000,000、より好ましくは50,000〜5,00,000、さらに好ましくは100,000〜3,00,000である。SISの重量平均分子量を上記範囲とすることにより、ディップ成形体などの膜成形体の引張強度と柔軟性のバランスが向上するとともに、SISのラテックスが製造しやすくなる傾向がある。
SISラテックス中のラテックス粒子(SIS粒子)の体積平均粒子径は、好ましくは0.1〜10μm、より好ましくは0.5〜3μm、さらに好ましくは0.5〜2.0μmである。ラテックス粒子の体積平均粒子径を上記範囲とすることにより、ラテックス粘度が適度なものとなり取り扱いやすくなるとともに、SISラテックスを貯蔵した際に、ラテックス表面に皮膜が生成することを抑制できる。
また、共役ジエン系重合体としてニトリル基含有共役ジエン系共重合体を用いる場合には、ニトリル基含有共役ジエン系共重合体のラテックスを、共役ジエン系重合体のラテックスとして用いることができる。
ニトリル基含有共役ジエン系共重合体のラテックスは、共役ジエン単量体にエチレン性不飽和ニトリル単量体を共重合してなる共重合体のラテックスであり、これらに加えて、必要に応じて用いられる、これらと共重合可能な他のエチレン性不飽和単量体を共重合してなる共重合体のラテックスであってもよい。
共役ジエン単量体としては、たとえば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンおよびクロロプレンなどが挙げられる。これらのなかでも、1,3−ブタジエンおよびイソプレンが好ましく、1,3−ブタジエンがより好ましい。これらの共役ジエン単量体は、単独で、または2種以上を組合せて用いることができる。ニトリル基含有共役ジエン系共重合体中における、共役ジエン単量体により形成される共役ジエン単量体単位の含有割合は、好ましくは56〜78重量%であり、より好ましくは56〜73重量%、さらに好ましくは56〜68重量%である。共役ジエン単量体単位の含有量を上記範囲とすることにより、得られるディップ成形体などの膜成形体を、引張強度を十分なものとしながら、風合いおよび伸びにより優れたものとすることができる。
エチレン性不飽和ニトリル単量体としては、ニトリル基を含有するエチレン性不飽和単量体であれば特に限定されないが、たとえば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、フマロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、α−シアノエチルアクリロニトリルなどが挙げられる。なかでも、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリルが好ましく、アクリロニトリルがより好ましい。これらのエチレン性不飽和ニトリル単量体は、単独で、または2種以上を組合せて用いることができる。ニトリル基含有共役ジエン系共重合体中における、エチレン性不飽和ニトリル単量体により形成されるエチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有割合は、好ましくは20〜40重量%であり、より好ましくは25〜40重量%、さらに好ましくは30〜40重量%である。エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量を上記範囲とすることにより、得られるディップ成形体などの膜成形体を、引張強度を十分なものとしながら、風合いおよび伸びにより優れたものとすることができる。
共役ジエン単量体およびエチレン性不飽和ニトリル単量体と共重合可能なその他のエチレン性不飽和単量体としては、たとえば、カルボキシル基を含有するエチレン性不飽和単量体であるエチレン性不飽和カルボン酸単量体;スチレン、アルキルスチレン、ビニルナフタレン等のビニル芳香族単量体;フルオロエチルビニルエーテル等のフルオロアルキルビニルエーテル;(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド等のエチレン性不飽和アミド単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸テトラフルオロプロピル、マレイン酸ジブチル、フマル酸ジブチル、マレイン酸ジエチル、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシエトキシエチル、(メタ)アクリル酸シアノメチル、(メタ)アクリル酸−2−シアノエチル、(メタ)アクリル酸−1−シアノプロピル、(メタ)アクリル酸−2−エチル−6−シアノヘキシル、(メタ)アクリル酸−3−シアノプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、グリシジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体;ジビニルベンゼン、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(メタ)アクリレート等の架橋性単量体;などを挙げることができる。これらのエチレン性不飽和単量体は単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
エチレン性不飽和カルボン酸単量体としては、カルボキシル基を含有するエチレン性不飽和単量体であれば特に限定されないが、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸などのエチレン性不飽和モノカルボン酸単量体;イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等のエチレン性不飽和多価カルボン酸単量体;無水マレイン酸、無水シトラコン酸等のエチレン性不飽和多価カルボン酸無水物;フマル酸モノブチル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸モノ−2−ヒドロキシプロピル等のエチレン性不飽和多価カルボン酸部分エステル単量体;などが挙げられる。これらのなかでも、エチレン性不飽和モノカルボン酸が好ましく、メタクリル酸が特に好ましい。これらのエチレン性不飽和カルボン酸単量体はアルカリ金属塩またはアンモニウム塩として用いることもできる。また、エチレン性不飽和カルボン酸単量体は単独で、または2種以上を組合せて用いることができる。ニトリル基含有共役ジエン系共重合体中における、エチレン性不飽和カルボン酸単量体により形成されるエチレン性不飽和カルボン酸単量体単位の含有割合は、好ましくは2〜5重量%であり、より好ましくは2〜4.5重量%、さらに好ましくは2.5〜4.5重量%である。エチレン性不飽和カルボン酸単量体単位の含有量を上記範囲とすることにより、得られるディップ成形体などの膜成形体を、引張強度を十分なものとしながら、風合いおよび伸びにより優れたものとすることができる。
ニトリル基含有共役ジエン系共重合体中における、その他のエチレン性不飽和単量体により形成されるその他の単量体単位の含有割合は、好ましくは10重量%以下であり、より好ましくは5重量%以下、さらに好ましくは3重量%以下である。
ニトリル基含有共役ジエン系共重合体は、上述した単量体を含有してなる単量体混合物を共重合することにより得られるが、乳化重合により共重合する方法が好ましい。乳化重合方法としては、従来公知の方法を採用することができる。
上述した単量体を含有してなる単量体混合物を乳化重合する際には、通常用いられる、乳化剤、重合開始剤、分子量調整剤等の重合副資材を使用することができる。これら重合副資材の添加方法は特に限定されず、初期一括添加法、分割添加法、連続添加法などいずれの方法でもよい。
乳化剤としては、特に限定されないが、たとえば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル等の非イオン性乳化剤;ドデシルベンゼンスルホン酸カリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルスルホコハク酸塩等のアニオン性乳化剤;アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジアルキルアンモニウムクロライド、ベンジルアンモニウムクロライド等のカチオン性乳化剤;α,β−不飽和カルボン酸のスルホエステル、α,β−不飽和カルボン酸のサルフェートエステル、スルホアルキルアリールエーテル等の共重合性乳化剤などを挙げることができる。なかでも、アニオン性乳化剤が好ましく、アルキルベンゼンスルホン酸塩がより好ましく、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウムおよびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが特に好ましい。これらの乳化剤は、単独で、または2種以上を組合せて用いることができる。乳化剤の使用量は、単量体混合物100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部である。
重合開始剤としては、特に限定されないが、たとえば、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過リン酸カリウム、過酸化水素等の無機過酸化物;ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ−α−クミルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル等のアゾ化合物;などを挙げることができる。これらの重合開始剤は、それぞれ単独で、または2種類以上を組み合わせて使用することができる。重合開始剤の使用量は、単量体混合物100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部、より好ましくは0.01〜2重量部である。
また、過酸化物開始剤は還元剤との組み合わせで、レドックス系重合開始剤として使用することができる。この還元剤としては、特に限定されないが、硫酸第一鉄、ナフテン酸第一銅等の還元状態にある金属イオンを含有する化合物;メタンスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸化合物;ジメチルアニリン等のアミン化合物;などが挙げられる。これらの還元剤は単独で、または2種以上を組合せて用いることができる。還元剤の使用量は、過酸化物100重量部に対して3〜1000重量部であることが好ましい。
乳化重合する際に使用する水の量は、使用する全単量体100重量部に対して、80〜600重量部が好ましく、100〜200重量部が特に好ましい。
単量体の添加方法としては、たとえば、反応容器に使用する単量体を一括して添加する方法、重合の進行に従って連続的または断続的に添加する方法、単量体の一部を添加して特定の転化率まで反応させ、その後、残りの単量体を連続的または断続的に添加して重合する方法等が挙げられ、いずれの方法を採用してもよい。単量体を混合して連続的または断続的に添加する場合、混合物の組成は、一定としても、あるいは変化させてもよい。また、各単量体は、使用する各種単量体を予め混合してから反応容器に添加しても、あるいは別々に反応容器に添加してもよい。
さらに、必要に応じて、キレート剤、分散剤、pH調整剤、脱酸素剤、粒子径調整剤等の重合副資材を用いることができ、これらは種類、使用量とも特に限定されない。
乳化重合を行う際の重合温度は、特に限定されないが、通常、3〜95℃、好ましくは5〜60℃である。重合時間は5〜40時間程度である。
以上のように単量体混合物を乳化重合し、所定の重合転化率に達した時点で、重合系を冷却したり、重合停止剤を添加したりして、重合反応を停止する。重合反応を停止する際の重合転化率は、好ましくは90重量%以上、より好ましくは93重量%以上である。
重合停止剤としては、特に限定されないが、たとえば、ヒドロキシルアミン、ヒドロキシアミン硫酸塩、ジエチルヒドロキシルアミン、ヒドロキシアミンスルホン酸およびそのアルカリ金属塩、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ハイドロキノン誘導体、カテコール誘導体、ならびに、ヒドロキシジメチルベンゼンチオカルボン酸、ヒドロキシジエチルベンゼンジチオカルボン酸、ヒドロキシジブチルベンゼンジチオカルボン酸などの芳香族ヒドロキシジチオカルボン酸およびこれらのアルカリ金属塩などが挙げられる。重合停止剤の使用量は、単量体混合物100重量部に対して、好ましくは0.05〜2重量部である。
重合反応を停止した後、所望により、未反応の単量体を除去し、固形分濃度やpHを調整することで、ニトリル基含有共役ジエン系共重合体のラテックスを得ることができる。
また、ニトリル基含有共役ジエン系共重合体のラテックスには、必要に応じて、老化防止剤、防腐剤、抗菌剤、分散剤などを適宜添加してもよい。
ニトリル基含有共役ジエン系共重合体のラテックスの数平均粒子径は、好ましくは60〜300nm、より好ましくは80〜150nmである。粒子径は、乳化剤および重合開始剤の使用量を調節するなどの方法により、所望の値に調整することができる。
本発明で用いる共役ジエン系重合体のラテックスとしては、上述したように、合成ポリイソプレン、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、ニトリル基含有共役ジエン系共重合体などのラテックスを用いることができるが、これらに限定されず、ブタジエン重合体のラテックス、スチレン−ブタジエン共重合体のラテックスなどを用いてもよい。
ブタジエン重合体のラテックスは、共役ジエン単量体としての1,3−ブタジエンの単独重合体であってもよいし、共役ジエン単量体としての1,3−ブタジエンと共重合可能な他のエチレン性不飽和単量体とを共重合してなる共重合体のラテックスであってもよい。
また、スチレン−ブタジエン共重合体のラテックスは、共役ジエン単量体としての1,3−ブタジエンにスチレンを共重合してなる共重合体のラテックスであり、これらに加えて、必要に応じて用いられる、これらと共重合可能な他のエチレン性不飽和単量体を共重合してなる共重合体のラテックスであってもよい。
脂肪族多価カルボン酸混合物
本発明のラテックス組成物は、上述した共役ジエン系重合体のラテックスに加えて、カルボキシル基の平均個数が1.2以上である脂肪族多価カルボン酸混合物を含有する。なお、脂肪族多価カルボン酸混合物は、2価以上の鎖状または分岐状の脂肪族多価カルボン酸を少なくとも含む混合物であり、脂肪族多価カルボン酸混合物に含まれる各脂肪族カルボン酸が有する1分子当たりのカルボキシル基の平均個数が1.2以上である。
本発明によれば、ラテックス組成物に上記特定の脂肪族多価カルボン酸混合物を配合することにより、得られるラテックス組成物をディップ成形体などの膜成形体とした場合に、脂肪族多価カルボン酸混合物の作用により、膜成形体の引裂強度および引張強度を優れたものとすることができ、特に、引裂強度を顕著に向上させることができる。
本発明で用いる脂肪族多価カルボン酸混合物は、2価以上の鎖状または分岐状の脂肪族多価カルボン酸を少なくとも含むものであればよく、1価の脂肪族カルボン酸を含むものであってもよい。
本発明で用いる脂肪族多価カルボン酸混合物のカルボキシル基の平均個数は、1.2以上であればよいが、好ましくは1.3以上、より好ましくは1.5以上である。なお、カルボキシル基の平均個数は、脂肪族多価カルボン酸混合物に含まれる各脂肪族カルボン酸が有する1分子当たりのカルボキシル基の平均個数を算出することにより求めることができる。たとえば、脂肪族多価カルボン酸混合物が、2価の脂肪族多価カルボン酸(カルボキシル基を2個有するダイマー酸)50モル%と、1価の脂肪族カルボン酸(カルボキシル基を1個有するモノマー酸)50モル%とからなる場合には、カルボキシル基の平均個数は、(2×0.5)+(1×0.5)を計算することにより、1.5と求めることができる。また、脂肪族多価カルボン酸混合物が、3価の脂肪族多価カルボン酸(カルボキシル基を3個有するトリマー酸)75モル%と、1価の脂肪族カルボン酸25モル%とからなる場合には、カルボキシル基の平均個数は、(3×0.75)+(1×0.25)を計算することにより、2.5と求めることができる。カルボキシル基の平均個数が少なすぎると、得られる膜成形体の引裂強度が低下してしまう。カルボキシル基の平均個数の上限は、特に限定されないが、好ましくは7以下である。
本発明で用いる脂肪族多価カルボン酸混合物の平均炭素数は、好ましくは25〜75、より好ましくは30〜75、さらに好ましくは30〜70である。なお、脂肪族多価カルボン酸混合物は、上述したように、2価以上の鎖状または分岐状の脂肪族多価カルボン酸を少なくとも含む混合物であり、1価の脂肪族カルボン酸を含んでいてもよく、これらの各脂肪族(多価)カルボン酸の1分子当たりの平均炭素数が、上記範囲であることが好ましい。たとえば、脂肪族多価カルボン酸混合物が、炭素数が36である2価の脂肪族多価カルボン酸(ダイマー酸)50モル%と、炭素数が18である1価の脂肪族カルボン酸(モノマー酸)50モル%とからなる場合には、平均炭素数は、(36×0.5)+(18×0.5)を計算することにより、27と求めることができる。また、脂肪族多価カルボン酸混合物が、炭素数が54である3価の脂肪族多価カルボン酸(トリマー酸)50モル%と、炭素数が18である1価の脂肪族カルボン酸(モノマー酸)50モル%とからなる場合には、平均炭素数は、(54×0.5)+(18×0.5)を計算することにより、36と求めることができる。脂肪族多価カルボン酸混合物の平均炭素数を上記範囲とすることにより、得られる膜成形体の引裂強度がより向上する。
なお、脂肪族多価カルボン酸混合物に含まれていてもよい2価の脂肪族多価カルボン酸(ダイマー酸)としては、特に限定されないが、たとえば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、メチルマロン酸、ジメチルマロン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、イソセバシン酸、ブラシル酸、ドデカンジカルボン酸、ポリアルケニル琥珀酸、不飽和脂肪酸を二量化してなるダイマー酸、水添ダイマー酸等が挙げられる。これらのなかでも、ポリアルケニル琥珀酸、不飽和脂肪酸を二量化してなるダイマー酸、水添ダイマー酸が好ましく、不飽和脂肪酸を二量化してなるダイマー酸が特に好ましい。
また、脂肪族多価カルボン酸混合物に含まれていてもよい3価の脂肪族多価カルボン酸(トリマー酸)としては、特に限定されないが、たとえば、トリメリット酸、トリカルバリル酸、カンホロン酸、トリメシン酸、1,2,5−ナフタリントリカルボン酸、2,3,6−ナフタリントリカルボン酸または1,8,4−ナフタリントリカルボン酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、不飽和脂肪酸を三量化してなるトリマー酸等の3価以上のカルボン酸、およびこれらのエステル化合物及び酸無水物等が挙げられる。これらのなかでも、不飽和脂肪酸を三量化してなるトリマー酸が特に好ましい。
ここで、不飽和脂肪酸を多量化してなるダイマー酸、トリマー酸等の多量体は、一般的に、脂肪酸または脂肪酸エステル等の不飽和脂肪酸を公知の方法で熱重合することで得ることができる。このような多量体としては、不飽和脂肪酸のアルキルエステルを、水、アンスラキノン、二酸化硫黄又はアルカリ化合物の存在下で加熱して、反応系中に生成する不飽和脂肪酸の共役二重結合間で起こるDiels−Alder反応によって合成される多量体;不飽和脂肪酸のアルキルエステルを、酸性白土、粘度又は三フッ化ホウ素のようなルイス酸の存在下で熱重合することによって合成される多量体;不飽和脂肪酸をラジカル重合により多量化し、さらにジターシャリーブチルパーオキサイドのような過酸化物を併用して合成される多量体等が挙げられる。
ダイマー酸、トリマー酸等の多量体の合成に使用する不飽和脂肪酸としては、特に限定されないが、炭素数が、通常8〜30、好ましくは12〜24、より好ましくは16〜20であるものが挙げられる。また、これらの不飽和脂肪酸のメチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル、アミルエステル、シクロヘキシルエステル等のアルキルエステルを、多量体の合成に使用してもよい。具体的に、不飽和脂肪酸としては、オレイン酸、リノール酸、リシノール酸、エレオステアリン酸、トール油および牛脂等の天然脂肪酸などが挙げられ、これらのなかでも、オレイン酸が特に好ましい。なお、ダイマー酸、トリマー酸等の多量体は、分子中に存在する炭素−炭素不飽和結合の一部又は全部を水素添加反応により飽和結合としたものを使用することもできる。
脂肪族多価カルボン酸混合物は、市販品として入手することもできる。市販品は、オレイン酸、リノール酸、リシリノール酸又はエリオステアリン酸等を原料として合成されたもの等が挙げられる。たとえば、市販品のダイマー酸は、その主成分がダイマー酸であり、副生成物として少量のトリマー酸等のポリマー酸及びモノマー酸を含有してもよい。
本発明のラテックス組成物中における、脂肪族多価カルボン酸混合物の含有割合は、ラテックスに含まれる共役ジエン系重合体100重量部に対して、好ましくは0.5〜20重量部、より好ましくは1〜18重量部である。脂肪族多価カルボン酸混合物の含有割合を上記範囲とすることにより、得られる膜成形体の引裂強度がより向上する。
本発明のラテックス組成物においては、脂肪族多価カルボン酸混合物の配合方法は、最終的に共役ジエン系重合体のラテックスと脂肪族多価カルボン酸混合物とが混合した状態となる方法であればよく、特に限定されないが、たとえば、上述した共役ジエン系重合体のラテックスを得た後、共役ジエン系重合体のラテックスに脂肪族多価カルボン酸混合物を配合する方法、有機溶媒に溶解または微分散した共役ジエン系重合体の溶液または微細懸濁液に、予め脂肪族多価カルボン酸混合物を配合した後、脂肪族多価カルボン酸混合物が配合された共役ジエン系重合体の溶液または微細懸濁液を、水中で乳化し、必要により有機溶媒を除去することで、脂肪族多価カルボン酸混合物が配合された共役ジエン系重合体のラテックスを得て、これを本発明のラテックス組成物として用いる方法などが挙げられる。これらの中でも、脂肪族多価カルボン酸混合物が溶解しやすく、脂肪族多価カルボン酸混合物の配合がより容易であるという観点より、共役ジエン系重合体のラテックスを得た後、共役ジエン系重合体のラテックスに脂肪族多価カルボン酸混合物を配合する方法が好ましい。
ラテックス組成物
本発明のラテックス組成物は、上述した共役ジエン系重合体のラテックスと、上述したカルボキシル基の平均個数が1.2以上である脂肪族多価カルボン酸混合物とを含有するものである。
本発明のラテックス組成物は、共役ジエン系重合体のラテックスおよび脂肪族多価カルボン酸混合物を含有するものであればよいが、さらに架橋剤を含有することが好ましい。
架橋剤としては、たとえば、粉末硫黄、硫黄華、沈降硫黄、コロイド硫黄、表面処理硫黄、不溶性硫黄等の硫黄;塩化硫黄、二塩化硫黄、モルホリン・ジスルフィド、アルキルフェノール・ジスルフィド、N,N’−ジチオ−ビス(ヘキサヒドロ−2H−アゼピノン−2)、含りんポリスルフィド、高分子多硫化物、2−(4’−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール等の硫黄含有化合物が挙げられる。これらのなかでも、硫黄が好ましく使用できる。架橋剤は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
架橋剤の含有量は、特に限定されないが、共役ジエン系重合体100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.2〜3重量部である。架橋剤の含有量を上記範囲とすることにより、得られるディップ成形体などの膜成形体の引張強度をより高めることができる。
また、本発明のラテックス組成物は、さらに架橋促進剤を含有することが好ましい。
架橋促進剤としては、ディップ成形において通常用いられるものが使用でき、たとえば、ジエチルジチオカルバミン酸、ジブチルジチオカルバミン酸、ジ−2−エチルヘキシルジチオカルバミン酸、ジシクロヘキシルジチオカルバミン酸、ジフェニルジチオカルバミン酸、ジベンジルジチオカルバミン酸などのジチオカルバミン酸類およびそれらの亜鉛塩;2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛、2−メルカプトチアゾリン、ジベンゾチアジル・ジスルフィド、2−(2,4−ジニトロフェニルチオ)ベンゾチアゾール、2−(N,N−ジエチルチオ・カルバイルチオ)ベンゾチアゾール、2−(2,6−ジメチル−4−モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、2−(4′−モルホリノ・ジチオ)ベンゾチアゾール、4−モルホニリル−2−ベンゾチアジル・ジスルフィド、1,3−ビス(2−ベンゾチアジル・メルカプトメチル)ユリアなどが挙げられるが、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、2ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛が好ましい。架橋促進剤は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
架橋促進剤の含有量は、共役ジエン系重合体100重量部に対して、好ましくは0.05〜5重量部であり、より好ましくは0.1〜2重量部である。架橋促進剤の含有量を上記範囲とすることにより、得られるディップ成形体などの膜成形体の引張強度をより高めることができる。
また、本発明のラテックス組成物は、さらに酸化亜鉛を含有することが好ましい。
酸化亜鉛の含有量は、特に限定されないが、共役ジエン系重合体100重量部に対して、好ましくは0.1〜5重量部、より好ましくは0.2〜2重量部である。酸化亜鉛の含有量を上記範囲とすることにより、乳化安定性を良好なものとしながら、得られるディップ成形体などの膜成形体の引張強度をより高めることができる。
本発明のラテックス組成物には、さらに、老化防止剤;分散剤;カーボンブラック、シリカ、タルク等の補強剤;炭酸カルシウム、クレー等の充填剤;紫外線吸収剤;可塑剤;等の配合剤を必要に応じて配合することができる。
老化防止剤としては、2,6−ジ−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、スチレン化フェノール、2,2’−メチレン−ビス(6−α−メチル−ベンジル−p−クレゾール)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、アルキル化ビスフェノール、p−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物、などの硫黄原子を含有しないフェノール系老化防止剤;2,2’−チオビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(6−t−ブチル−o−クレゾール)、2,6−ジ−t−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノールなどのチオビスフェノール系老化防止剤;トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、テトラフェニルジプロピレングリコール・ジホスファイトなどの亜燐酸エステル系老化防止剤;チオジプロピオン酸ジラウリルなどの硫黄エステル系老化防止剤;フェニル−α−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチルアミン、p−(p−トルエンスルホニルアミド)−ジフェニルアミン、4,4’―(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、N,N−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、ブチルアルデヒド−アニリン縮合物などのアミン系老化防止剤;6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンなどのキノリン系老化防止剤;2,5−ジ−(t−アミル)ハイドロキノンなどのハイドロキノン系老化防止剤;などが挙げられる。これらの老化防止剤は、1種単独で、または2種以上を併用することができる。
老化防止剤の含有量は、共役ジエン系重合体100重量部に対して、好ましくは0.05〜10重量部、より好ましくは0.1〜5重量部である。
本発明のラテックス組成物に各種配合剤を混合する方法としては、特に限定されないが、たとえば、上述したようにして共役ジエン系重合体のラテックスおよび脂肪族多価カルボン酸混合物を含有するラテックス組成物を得た後、ボールミル、ニーダー、ディスパー等の分散機を用いて、ラテックス組成物に、必要に応じて配合される各種配合剤を混合する方法や、上記の分散機を用いて、共役ジエン系重合体のラテックス以外の配合成分の水性分散液を調製した後、該水性分散液を、共役ジエン系重合体のラテックスに混合する方法などが挙げられる。
なお、本発明のラテックス組成物の固形分濃度は、好ましくは10〜60重量%、より好ましくは10〜55重量%である。
本発明のラテックス組成物は、架橋剤を含有する場合には、得られるディップ成形体などの膜成形体の機械的特性をより高めるという観点より、ディップ成形に供する前に、熟成(前架橋)させることが好ましい。前架橋する時間は、特に限定されず、前架橋の温度にも依存するが、好ましくは1〜14日間であり、より好ましくは1〜7日間である。なお、前架橋の温度は、好ましくは20〜40℃である。
そして、前架橋した後、ディップ成形に供されるまで、好ましくは10〜30℃の温度で貯蔵することが好ましい。高温のまま貯蔵すると、得られるディップ成形体などの膜成形体の引張強度が低下する場合がある。
膜成形体
本発明の膜成形体は、本発明のラテックス組成物からなる膜状の成形体である。本発明の膜成形体の膜厚は、好ましくは0.03〜0.50mm、より好ましくは0.05〜0.40mm、特に好ましくは0.08〜0.30mmである。
本発明の膜成形体としては、特に限定されないが、本発明のラテックス組成物をディップ成形して得られるディップ成形体であることが好適である。ディップ成形は、ラテックス組成物に型を浸漬し、型の表面に当該組成物を沈着させ、次に型を当該組成物から引き上げ、その後、型の表面に沈着した当該組成物を乾燥させる方法である。なお、ラテックス組成物に浸漬される前の型は予熱しておいてもよい。また、型をラテックス組成物に浸漬する前、または、型をラテックス組成物から引き上げた後、必要に応じて凝固剤を使用できる。
凝固剤の使用方法の具体例としては、ラテックス組成物に浸漬する前の型を凝固剤の溶液に浸漬して型に凝固剤を付着させる方法(アノード凝着浸漬法)、ラテックス組成物を沈着させた型を凝固剤溶液に浸漬する方法(ティーグ凝着浸漬法)などがあるが、厚みムラの少ないディップ成形体が得られる点で、アノード凝着浸漬法が好ましい。
凝固剤の具体例としては、塩化バリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウムなどのハロゲン化金属;硝酸バリウム、硝酸カルシウム、硝酸亜鉛などの硝酸塩;酢酸バリウム、酢酸カルシウム、酢酸亜鉛など酢酸塩;硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウムなどの硫酸塩;などの水溶性多価金属塩である。なかでも、カルシウム塩が好ましく、硝酸カルシウムがより好ましい。これらの水溶性多価金属塩は、1種単独で、または2種以上を併用することができる。
凝固剤は、通常、水、アルコール、またはそれらの混合物の溶液として使用することができ、好ましくは水溶液の状態で使用する。この水溶液は、さらにメタノール、エタノールなどの水溶性有機溶媒やノニオン性界面活性剤を含有していてもよい。凝固剤の濃度は、水溶性多価金属塩の種類によっても異なるが、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜30重量%である。
型をラテックス組成物から引き上げた後、通常、加熱して型上に形成された沈着物を乾燥させる。乾燥条件は適宜選択すればよい。
ラテックス組成物が架橋剤を含有する場合には、得られたディップ成形層に対し、通常、加熱処理を施し架橋する。加熱処理を施す前に、水、好ましくは30〜70℃の温水に、1〜60分程度浸漬し、水溶性不純物(たとえば、余剰の乳化剤や凝固剤等)を除去してもよい。水溶性不純物の除去操作は、ディップ成形層を加熱処理した後に行なってもよいが、より効率的に水溶性不純物を除去できる点から、加熱処理前に行なうことが好ましい。
ディップ成形層の架橋は、通常、80〜150℃の温度で、好ましくは10〜130分の加熱処理を施すことにより行われる。加熱の方法としては、赤外線や加熱空気による外部加熱または高周波による内部加熱による方法が採用できる。なかでも、加熱空気による外部加熱が好ましい。
そして、ディップ成形層をディップ成形用型から脱着することによって、ディップ成形体が、膜状の膜成形体として得られる。脱着方法としては、手で成形用型から剥したり、水圧や圧縮空気の圧力により剥したりする方法を採用することができる。なお、脱着後、更に60〜120℃の温度で、10〜120分の加熱処理を行なってもよい。
なお、本発明の膜成形体は、上述した本発明のラテックス組成物を、ディップ成形する方法以外にも、上述した本発明のラテックス組成物を、膜状に成形できる方法(たとえば、塗布法等)であれば、いずれの方法で得られるものであってもよい。
本発明のディップ成形体を含む本発明の膜成形体は、上述した本発明のラテックス組成物を用いて得られるものであるため、柔軟性に優れ、しかも引裂強度にも優れるものであり、たとえば、手袋として特に好適に用いることができる。膜成形体が手袋である場合、膜成形体同士の接触面における密着を防止し、着脱の際の滑りをよくするために、タルク、炭酸カルシウムなどの無機微粒子または澱粉粒子などの有機微粒子を手袋表面に散布したり、微粒子を含有するエラストマー層を手袋表面に形成したり、手袋の表面層を塩素化したりしてもよい。
また、本発明のディップ成形体を含む本発明の膜成形体は、上記手袋の他にも、哺乳瓶用乳首、スポイト、チューブ、水枕、バルーンサック、カテーテル、コンドームなどの医療用品;風船、人形、ボールなどの玩具;加圧成形用バック、ガス貯蔵用バックなどの工業用品;指サックなどにも用いることができる。
以下、実施例により本発明が詳細に説明されるが、本発明はこれらの実施例に限定されない。なお、以下の「部」は、特に断りのない限り、重量基準である。なお、各種の物性は以下のように測定された。
固形分濃度
アルミ皿(重量:X1)に試料2gを精秤し(重量:X2)、これを105℃の熱風乾燥器内で2時間乾燥させた。次いで、デシケーター内で冷却した後、アルミ皿ごと重量を測定し(重量:X3)、下記の計算式にしたがって、固形分濃度を算出した。
固形分濃度(重量%)=(X3−X1)×100/X2
ディップ成形体の引裂強度
ASTM D624−00に基づいて、ディップ成形体を、23℃、相対湿度50%の恒温恒湿室で24時間以上放置した後、ダンベル(商品名「Die C」、ダンベル社製)で打ち抜き、引裂強度測定用の試験片を作製した。当該試験片をテンシロン万能試験機(商品名「RTG−1210」、A&D社製)で引張速度500mm/minで引っ張り、引裂強度(単位:N/mm)を測定した。なお、引裂強度は高いほど好ましい。
ディップ成形体の引張強度
ASTM D412に基づいて、膜厚が約0.2mmのフィルム状のディップ成形体を、ダンベル(商品名「スーパーダンベル(型式:SDMK−100C)」、ダンベル社製)で打ち抜き、引張強度測定用試験片を作製した。当該試験片をテンシロン万能試験機(商品名「RTG−1210」、オリエンテック社製)で引張速度500mm/minで引っ張り、破断直前の引張強度(単位:MPa)を測定した。なお、引張強度は高いほど好ましい。
実施例1
ラテックス組成物の調製
共役ジエン系重合体のラテックスとしての合成ポリイソプレン重合体ラテックス(商品名「NIPOL ME1100」、日本ゼオン社製)250部(合成ポリイソプレン重合体換算で100部)を攪拌しながら、固形分濃度40%、pH10.5になるように水酸化カリウム水溶液で調整した後、脂肪族多価カルボン酸混合物(a−1)(商品名「1017」、クローダジャパン社製、カルボキシル基の平均個数が1.75、平均炭素数が31.5のダイマー酸)1部を添加して、混合物を得た。なお、脂肪族多価カルボン酸混合物(a−1)を構成するダイマー酸は、炭素数が18であるモノマー酸の二量体であって、炭素数が36、カルボキシル基の個数が2の化合物である。脂肪族多価カルボン酸混合物(a−1)は、75モル%が上記ダイマー酸、残部の25モル%が上記モノマー酸で構成されており、これに基づいて、脂肪族多価カルボン酸混合物(a−1)のカルボキシル基の平均個数および平均炭素数を求めた。
次いで、得られた混合物に、固形分換算で、酸化亜鉛1.5部、硫黄1.5部、老化防止剤(商品名「Wingstay L」、グッドイヤー社製)2部、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛0.3部、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛0.5部、メルカプトベンゾチアゾール亜鉛0.7部となるように、各配合剤の水分散液を添加して、ラテックス組成物を得た。その後、得られたラテックス組成物を、30℃に調整された恒温水槽で48時間熟成した。
ディップ成形体の製造
市販のセラミック製手型(シンコー社製)を洗浄し、70℃のオーブン内で予備加熱した後、18重量%の硝酸カルシウムおよび0.05重量%のポリオキシエチレンラウリルエーテル(商品名「エマルゲン109P」、花王社製)を含有する凝固剤水溶液に5秒間浸漬し、凝固剤水溶液から取り出した。次いで、手型を70℃のオーブン内で30分以上乾燥させることで、手型に凝固剤を付着させて、手型を凝固剤により被覆した。
その後、凝固剤で被覆された手型を、オーブンから取り出し、ラテックス組成物に10秒間浸漬した。次いで、この手型を、室温で10分間風乾してから、60℃の温水中に5分間浸漬して水溶性不純物を溶出させて、手型にディップ成形層を形成した。その後、手型に形成したディップ成形層を、オーブンにより温度130℃、30分間の条件で加熱することにより架橋させた後、室温まで冷却し、タルクを散布してから手型から剥離して、ディップ成形体(ゴム手袋)を得た。そして、得られたディップ成形体(ゴム手袋)について、上記方法にしたがって、引裂強度および引張強度の各測定を行った。結果を表1に示す。
実施例2
ラテックス組成物中における脂肪族多価カルボン酸混合物(a−1)の添加量を、10部に変更した以外は、実施例1と同様にしてラテックス組成物の調製、及びディップ成形体の製造を行い、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例3
脂肪族多価カルボン酸混合物(a−1)に代えて、脂肪族多価カルボン酸混合物(a−2)(商品名「1040」、クローダジャパン社製、カルボキシル基の平均個数が2.63、平均炭素数が45のトリマー酸)1部を用いた以外は、実施例1と同様にしてラテックス組成物の調製、及びディップ成形体の製造を行い、同様に評価を行った。結果を表1に示す。なお、脂肪族多価カルボン酸混合物(a−2)を構成するトリマー酸は、炭素数が18であるモノマー酸の三量体であって、炭素数が54、カルボキシル基の個数が3の化合物である。脂肪族多価カルボン酸混合物(a−2)は、75モル%が上記トリマー酸、残部の25モル%が上記モノマー酸およびダイマー酸で構成されているが、モノマー酸とダイマー酸の組成比は明らかになっていないため、25モル%の残部に関して、モノマー酸12.5%、ダイマー酸12.5モル%として、脂肪族多価カルボン酸混合物(a−2)のカルボキシル基の平均個数および平均炭素数を求めた。
実施例4
SISラテックスの製造
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)(商品名「QUINTAC 3620」、日本ゼオン社製)のシクロヘキサン溶液1250部(SIS100部、シクロヘキサン1150部)を調製した。また、ロジン酸カリウム水溶液 0.8部を含有する界面活性剤水溶液1250部を準備した。
次いで、上記SISのシクロヘキサン溶液全量、および上記界面活性剤水溶液全量を、SUS304製の容器に入れて撹拌混合し、続いてホモジナイザー(商品名「マイルダーMDN−303V」、太平洋機工社製)によって乳化処理を施し、乳化液を得た。
その後、乳化液を溶剤除去用タンク内に移し、溶剤除去用タンク内で乳化液からシクロヘキサンを留去して、乳化液の固形分濃度を10%に調整した。次いで、200メッシュステンレス製金網を用い、乳化液中の凝集物を除去した。
その後、冷却遠心分離機(型式「H−2000B」、コクサン社製)にロータMNをセットし、乳化液を、冷却遠心分離機に備えられた容量500mlの遠沈管に移し、設定温度20℃、回転数4,000Gの条件で、20分間遠心分離操作を行った。遠心分離操作の回転が止まった後、直ちに遠沈管内から軽液を掻き出し、この軽液をSISラテックスとして得た。得られたSISラテックスの固形分濃度は55%であった。
ラテックス組成物の調製およびディップ成形体の製造
共役ジエン系重合体のラテックスとして、合成ポリイソプレン重合体ラテックス250部(合成ポリイソプレン重合体換算で100部)に代えて、上記SISラテックス250部(SIS換算で100部)を用いた以外は、実施例1と同様にしてラテックス組成物の調製、及びディップ成形体の製造を行い、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1
脂肪族多価カルボン酸混合物(a−1)に代えて、オレイン酸(a’−3)(商品名「オレイン酸」、和光純薬工業社製、カルボキシル基の個数が1、炭素数が18のモノマー酸)1部を用いた以外は、実施例1と同様にしてラテックス組成物の調製、及びディップ成形体の製造を行い、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例2
脂肪族多価カルボン酸混合物(a−1)を使用しなかった以外は、実施例1と同様にしてラテックス組成物の調製、及びディップ成形体の製造を行い、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例3
脂肪族多価カルボン酸混合物(a−1)を使用しなかった以外は、実施例4と同様にしてラテックス組成物の調製、及びディップ成形体の製造を行い、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2018053173
表1より、共役ジエン系重合体のラテックスと、カルボキシル基の平均個数が1.2以上である脂肪族多価カルボン酸混合物とを含有するラテックス組成物を用いて製造されたディップ成形体は、引裂強度および引張強度が高いものであった(実施例1〜4)。
一方、カルボキシル基の平均個数が1.2以上である脂肪族多価カルボン酸混合物を含有しないラテックス組成物を用いて製造されたディップ成形体は、引裂強度が低いものであった(比較例1〜3)。

Claims (5)

  1. 共役ジエン系重合体のラテックスと、カルボキシル基の平均個数が1.2以上である脂肪族多価カルボン酸混合物とを含有するラテックス組成物。
  2. 前記共役ジエン系重合体100重量部に対する、前記脂肪族多価カルボン酸混合物の含有割合が0.5〜20重量部である請求項1に記載のラテックス組成物。
  3. 前記脂肪族多価カルボン酸混合物の平均炭素数が25〜75である請求項1または2に記載のラテックス組成物。
  4. 架橋剤をさらに含有する請求項1〜3のいずれかに記載のラテックス組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のラテックス組成物からなる膜成形体。
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