JP2018052031A - 液体吐出装置及びヘッドユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動回路の放熱効率を高めつつ、液体の吐出に影響を与えない送風が可能な液体吐出装置を提供すること。
【解決手段】液体を吐出する吐出部を備えたヘッドと、前記吐出部を駆動させるための駆動信号を生成する駆動回路と、第1ファンと、第2ファンと、前記ヘッドと前記駆動回路と前記第1ファンと前記第2ファンとが搭載されたキャリッジと、前記キャリッジを移動させるためのモーターと、を有し、前記第1ファンと前記第2ファンは、前記駆動回路を冷却し、且つ、前記駆動回路から前記ヘッドへの熱伝達を妨げる気流を作り出すように配置される、液体吐出装置。
【選択図】図6A

Description

本発明は、液体吐出装置及びヘッドユニットに関する。
インクを吐出して画像や文書を印刷するインクジェットプリンターなどの液体吐出装置には、圧電素子(例えばピエゾ素子)を用いたものが知られている。圧電素子は、ヘッドに設けられた複数のノズルのそれぞれに対応して設けられ、それぞれが駆動信号にしたがって駆動する。圧電素子が駆動することで、ノズルから所定のタイミングで所定量のインク(液体)が吐出されて、ドットが形成される。圧電素子は、電気的にみればコンデンサーのような容量性負荷であるので、各ノズルの圧電素子を動作させるためには十分な電流を供給する必要がある。この為、上述の液体吐出装置においては、駆動回路が増幅回路によって増幅した駆動信号をヘッドに供給して、圧電素子を駆動する構成となっている。
例えば、ヘッドが搭載されたキャリッジが走査されて印刷が行われるシリアルプリンターなどの液体吐出装置において、ノイズの影響による駆動波形の歪を低減する為、圧電素子を駆動するための駆動回路をヘッドとともにキャリッジに搭載された構成のものがある。このような構成においては、圧電素子を駆動するための駆動回路の発熱によりインクの吐出特性が変わり、印刷品質の低下を招くといった問題がある。このような問題に対しキャリッジ上にファンを設け、駆動回路を冷却する液体吐出装置が提案されている。
例えば、特許文献1には、キャリッジ上に送風ファンを1つ設け、発熱した駆動回路を冷却する液体吐出装置が提案されている。
特開2005‐254619
しかしながら、特許文献1は1つのファンにより発熱体(駆動回路)の冷却を行う為、空気の流れが悪く、発熱体(駆動回路)が十分に冷却されずにヘッドに伝達され、インクの熱による変質や粘性の変化などにより吐出特性が変化し、印刷品質の低下を招く可能性がある。
さらに、特許文献1においては、1つのファンにより気流を生み出し、駆動回路の冷却を行うため、ファンの巡回転か逆回転かの操作しか出来ない。その為、気流を制御する自由度が低く、気流の制御が困難であり、ノズルより吐出されたインク(液体)が冷却ファンにより生じた気流により乱れ、印刷品質の低下を招く可能性がある。
本発明は、以上のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、冷却ファンを用い駆動回路の放熱効率を高めつつ、吐出に影響を与えない送風方法を実現することが可能である。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係る液体吐出装置は、液体を吐出する吐出部を備えたヘッドと、前記吐出部を駆動させるための駆動信号を生成する駆動回路と、第1ファンと、第2ファンと、前記ヘッドと前記駆動回路と前記第1ファンと前記第2ファンとが搭載されたキャリッジと、前記キャリッジを移動させるためのモーターと、を有し、前記第1ファンと前記第2ファンは、前記駆動回路を冷却し、且つ、前記駆動回路から前記ヘッドへの熱伝達を妨げる気流を作り出すように配置される、
本適用例に係る液体吐出装置によれば、キャリッジ上に第1ファンと第2ファンを設け、第1ファンと第2ファンにより駆動回路を冷却する気流を生み出す。さらに第1ファンと第2ファンにより生じた気流は、駆動回路の発熱がヘッドへ伝達される事を妨げる方向に生じさせる。これにより駆動回路を十分に冷却することが可能となるとともに、駆動回路で生じた熱がヘッドへ伝達される難くすることが可能となり、ヘッドの温度上昇、及びインクの吐出特性の変化が抑制され、印刷品質が向上する可能性がある。
[適用例2]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記第2ファンは、前記第1ファンの前記気流の送風効率を高めるように配置されてもよい。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、第2ファンにより、第1ファンの送風効率を高めることができ、駆動回路の冷却効率を高めることが可能となる。
[適用例3]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記第1ファンと前記第2ファンは対向配置されてもよい。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、第2ファンは第1ファンから生じた気流の送風効率をさらに高めることが可能となる。
[適用例4]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記駆動回路は、前記第1ファンと前記第2ファンとが対向する空間に、少なくとも前記駆動回路の一部が配置されてもよい。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、第1ファンと第2ファンとの間で生じた気流により効率よく駆動回路を冷却でき、駆動回路の温度上昇をより効率よく抑制することが可能となる。
[適用例5]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記ヘッドは、前記吐出部の前記液体を吐出するノズルが設けられている第1面と、反対側の第2面とを有し、前記第1ファンは前記第2面と間隙を設け配置され、前記ヘッドから離れる方向に前記気流を発生させてもよい。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、第1ファンにより発生した気流は、ノズル、及び印刷媒体とは逆の方向の気流を生み出し、ヘッドへの熱伝達を妨げることが可能となる。これにより、ヘッドの温度上昇を抑制し、安定した吐出特性を実現することが可能となる。
さらに、第1ファンは、ヘッドの第2面に対し間隙を設け配置されている為、第1ファン、及び第2ファンにより生み出された気流は、ヘッドの吐出部(ノズル)と印刷媒体との間に影響を及ぼさない範囲で対流し、風紋現象を抑制することが可能となる。
[適用例6]
上記適用例に係る液体吐出装置において、さらに、前記吐出部から吐出された前記液体を受けとるためのフラッシングボックスと、を有し、前記第1ファンと前記第2ファンから作り出される前記気流は、少なくとも前記フラッシングボックスとは異なる方向に前記気流を作り出しても良い。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、第1ファン、及び第2ファンにより生じた気流にフラッシングボックス付近に浮遊するミストが巻き込まれることを抑制でき、浮遊ミストによる印刷品質の汚損を防止できる可能性がある。
[適用例7]
本適用例に係るヘッドユニットは、キャリッジを移動させるためのモーターと、を有する液体吐出装置に用いられるヘッドユニットであって、液体を吐出する吐出部を備えたヘッドと、 前記吐出部を駆動させるための駆動信号を生成する駆動回路と、第1ファンと、第2ファンと、前記ヘッドと前記駆動回路と前記第1ファンと前記第2ファンとが搭載された前記キャリッジと、を有し、前記第1ファンと前記第2ファンは、前記駆動回路を冷却し、且つ、前記駆動回路から前記ヘッドへの熱伝達を妨げる気流を作り出すように配置される。
本適用例に係るヘッドユニットによれば、キャリッジ上に第1ファンと第2ファンを設け、第1ファンと第2ファンにより駆動回路を冷却する気流を生み出す。さらに第1ファンと第2ファンにより生じた気流は、駆動回路の発熱がヘッドへ伝達される事を妨げる方向に生じさせる。これにより駆動回路を十分に冷却することが可能となるとともに、駆動回路で生じた熱がヘッドへ伝達される難くすることが可能となり、ヘッドの温度上昇、及びインクの吐出特性の変化が抑制され、印刷品質が向上する可能性がある。
液体吐出装置の内部概略構成を示す斜視図である。 液体吐出装置の電気的な構成を示すブロック図である。 ヘッドにおける吐出部の概略構成を示す図である。 ヘッドにおけるノズル配列を示す図である。 図4に示したノズル配列による画像形成の基本解像度を説明するための図である。 第一実施形態におけるキャリッジの正面図である。 第一実施形態におけるキャリッジの上面図である。 第一実施形態におけるキャリッジの側面図である。 図6Aに示したキャリッジの正面図において、第1ファンの気流の流れを説明する為の拡大図である。 第二実施形態におけるキャリッジの正面図である。 第二実施形態におけるキャリッジの上面図である。 第二実施形態におけるキャリッジの側面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。用いる図面は説明の便宜上のものである。尚、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.第一実施形態
1.1 液体吐出装置の概要
第一実施形態に係る液体吐出装置の一例としての印刷装置は、外部のホストコンピューターから供給された画像データに応じてインク(本実施形態における液体)を吐出させることによって、紙などの印刷媒体にインクドット群を形成し、これにより、当該画像データに応じた画像(文字、図形等を含む)を印刷するインクジェットプリンターである。
尚、液体吐出装置としては、例えば、プリンター等の印刷装置、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材吐出装置、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料吐出装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物吐出装置、立体造形装置(いわゆる3Dプリンター)、捺染装置等を挙げることができる。
図1は、液体吐出装置1の内部の概略構成を示す斜視図である。図1に示されるように、液体吐出装置1は、ヘッドユニット2と、ヘッドユニット2を主走査方向に移動(往復動)させる移動機構3を備え、さらに不図示の外部筐体に覆われる。
移動機構3は、ヘッドユニット2の駆動源となるキャリッジモーター31と、両端が固定されたキャリッジガイド軸32と、キャリッジガイド軸32とほぼ平行に延在し、キャリッジモーター31(本実施形態におけるモーター)により駆動されるタイミングベルト33と、を有している。
ヘッドユニット2には、キャリッジ24が搭載され、キャリッジ24は後述のとおり、液体を吐出する吐出部600を備えたヘッド20と、吐出部600を駆動し液体を吐出させる駆動信号を生成する駆動回路50と、第1ファン51と、第2ファン52と、が搭載される。(図6参照)また、キャリッジ24にはインクが充填されたインクカートリッジが搭載されても良い。
キャリッジ24は、キャリッジガイド軸32に往復動自在に支持されるとともに、タイミングベルト33の一部に固定されている。その為、キャリッジモーター31によりタイミングベルト33を正逆走行させると、ヘッドユニット2がキャリッジガイド軸32に案内されて往復動する。すなわち、キャリッジモーター31は、キャリッジ24を移動させるためのモーターである。
また、移動機構3は、ヘッドユニット2の主走査方向における位置を検出するためのリニアエンコーダー90を備える。ヘッドユニット2の主走査方向における位置は、リニアエンコーダー90によって検出される。
また、ヘッドユニット2のうち、印刷媒体Pと対向する部分にはヘッド20(記録ヘッド)が設けられる。このヘッド20は、後述するように、多数のノズル651からインク滴(液滴)を吐出させるための液体噴射ヘッドであり、ヘッドユニット2には、フレキシブルケーブル190を介して各種の制御信号等が供給される構成となっている。
液体吐出装置1は、印刷媒体Pを、副走査方向にプラテン40上で搬送させる搬送機構4を備える。搬送機構4は、駆動源である搬送モーター41と、搬送モーター41により回転して、印刷媒体Pを副走査方向に搬送する搬送ローラー42と、を備える。
印刷媒体Pが搬送機構4によって搬送されたタイミングで、ヘッド20が当該印刷媒体Pにインク滴を吐出することによって、印刷媒体Pの表面に画像が形成される。
ヘッドユニット2の移動範囲内における端部領域には、ヘッドユニット2の走査の基点となるホームポジションが設定されている。ホームポジションには、ヘッド20のノズル形成面を封止するキャッピング部材70と、ノズル形成面を払拭するためのワイパー部材71とが配置されている。そして、液体吐出装置1は、このホームポジションから反対側の端部へ向けてヘッドユニット2が移動する往動時と、反対側の端部からホームポジション側にヘッドユニット2が戻る復動時との双方向で印刷媒体Pの表面に画像を形成する。
プラテン40の主走査方向の端部には、フラッシング動作の際にヘッド20の吐出部600から吐出されたインク滴を受ける(捕集する)ためのフラッシングボックス72が配置されている。フラッシング動作とは、ノズル651に付近のインクの増粘によりノズル651が目詰まりしたり、ノズル651内に気泡が混入したりし、適正な量のインクが吐出されなくなってしまうことを防止するために、印刷対象の画像データとは関係なく、強制的に各ノズルからインクを吐出させる動作である。詳しくは、プラテン40における印刷媒体Pに対してインク滴が吐出される領域(インク吐出領域)から外れた領域、より詳しくは、インク吐出領域よりも主走査方向の外側に外れた領域であって、液体吐出装置1が対応可能な最大サイズの印刷媒体Pがプラテン40上に配置されたときの当該印刷媒体Pの幅方向端部(最大記録幅)よりも外側となる位置にフラッシングボックス72が配置されている。
ヘッドユニット2は、印刷媒体Pの上方、及びフラッシングボックス72の上方を移動し、印刷媒体Pに向けてインク滴を吐出する動作、及びフラッシングボックス72に向けてインク滴を吐出するフラッシング動作を行う。
1.2 液体吐出装置の電気的構成
図2は、液体吐出装置1の電気的な構成を示すブロック図である。図2に示されるように、液体吐出装置1では、制御ユニット10とヘッドユニット2とがフレキシブルケーブル190を介して接続される。
制御ユニット10は、制御部100と、キャリッジモータードライバー35と、搬送モータードライバー45と、を有する。このうち、制御部100は、ホストコンピューターから画像データが供給されたときに、各部を制御するための各種の制御信号等を出力する。
詳細には、制御部100は、リニアエンコーダー90の検出信号(エンコーダーパルス)に基づいてヘッドユニット2の走査位置(現在位置)を把握する。そして、制御部100は、ヘッドユニット2の走査位置に基づいて、キャリッジモータードライバー35に対して制御信号Ctrl1を供給し、キャリッジモータードライバー35は、当該制御信号Ctrl1に従ってキャリッジモーター31を駆動する。これにより、キャリッジ24における主走査方向の移動が制御される。
また、制御部100は、搬送モータードライバー45に対して制御信号Ctrl2を供給し、搬送モータードライバー45は、当該制御信号Ctrl2に従って搬送モーター41を駆動する。これにより、搬送機構4による副走査方向の移動が制御される。
また、制御部100は、ヘッドユニット2に、クロック信号Sck、データ信号Data、制御信号LAT,制御信号CH、デジタルのデータdA,デジタルのデータdBを供給する。
また、制御部100は、メンテナンスユニット80に、吐出部600におけるインクの吐出状態を正常に回復させるためのメンテナンス処理を実行させる。メンテナンスユニット80は、メンテナンス処理として、吐出部600内の増粘したインクや気泡等をチューブポンプ(図示省略)により吸引するクリーニング処理(ポンピング処理)を行うためのクリーニング機構81を有していてもよい。また、メンテナンスユニット80は、メンテナンス処理として、吐出部600のノズル近傍に付着した紙粉等の異物をワイパー部材71により拭き取るワイピング処理を行うためのワイピング機構82を有していてもよい。
尚、制御部100は、上述したフラッシング動作を行う場合は、キャリッジモータードライバー35に対して所望の制御信号Ctrl1を供給してキャリッジ24をフラッシングボックス72の上まで移動させ、ヘッドユニット2に、所望のクロック信号Sck、データ信号Data、制御信号LAT,制御信号CH、データdA,データdBを供給して、フラッシングボックス72に向けてインク滴を吐出させる。
ヘッドユニット2は、駆動回路50−a,駆動回路50−bと、選択制御部210と、複数の選択部230と、ヘッド20と、を有する。
駆動回路50−a、駆動回路50−bは、それぞれ、ヘッド20が備える吐出部600を駆動しインク(液体)を吐出させる駆動信号COM−A、駆動信号COM−Bを生成する。具体的には、駆動回路50−aは、データdAをアナログ変換した後に、D級増幅した駆動信号COM−Aを生成し、選択部230のそれぞれに供給する。同様に、駆動回路50−bは、データdBをアナログ変換した後に、D級増幅した駆動信号COM−Bを生成し、選択部230のそれぞれに供給する。ここで、データdAは、選択部230に供給する駆動信号のうち、駆動信号COM−Aの波形を規定し、データdBは、選択部230に供給する駆動信号COM−Bの波形を規定する。
駆動回路50−a,駆動回路50−bについては、入力するデータ、及び出力する駆動信号が異なるのみであり、回路的な構成は同一である。この為、駆動回路50−a,駆動回路50−bについて「−(ハイフン)」以下を省略し、単に駆動回路50とする。
選択制御部210は、選択部230のそれぞれに対して駆動信号COM−A,駆動信号COM−Bのいずれかを選択すべきか(または、いずれも非選択とすべきか)を、制御部100から供給されるクロック信号Sck、データ信号Data、制御信号LAT,及び制御信号CHによって指示する。
選択部230のそれぞれは、選択制御部210の指示に従って、駆動信号COM−A,駆動信号COM−Bを選択し、ヘッド20が有する圧電素子60のそれぞれの一端に駆動信号として供給する。尚、図2では、この駆動信号の電圧を駆動電圧Voutと表記している。圧電素子60のそれぞれにおける他端は、電圧VBSが共通に印加されている。
圧電素子60は、駆動信号が印加されることで変位する。圧電素子60は、ヘッド20における複数の吐出部600のそれぞれに対応して設けられる。そして、圧電素子60は、選択部230により選択された駆動信号の駆動電圧Voutと電圧VBSとの差に応じて変位してインクを吐出させる。そこで次に、圧電素子60への駆動によってインクを吐出させるための構成について簡単に説明する。
1.3 吐出部の構成
図3は、ヘッド20において、1つの吐出部600に対応した概略構成を示す図である。図3に示されるように、ヘッド20は、吐出部600と、リザーバー641とを含む。
リザーバー641は、インクの色毎に設けられており、対応する色のインクが充填されたインクカートリッジの内部に貯留されたインクが供給口661からリザーバー641に導入される。
吐出部600は、圧電素子60と振動板621とキャビティー(圧力室)631とノズル651とを含む。このうち、振動板621は、図3において上面に設けられた圧電素子60によって変位(屈曲振動)し、インクが充填されるキャビティー631の内部容積を拡大/縮小させるダイヤフラムとして機能する。ノズル651は、ノズルプレート632に設けられるとともに、キャビティー631に連通する開孔部である。キャビティー631は、内部に液体(例えば、インク)が充填され、圧電素子60の変位により、内部容積が変化する。ノズル651は、キャビティー631に連通し、キャビティー631の内部容積の変化に応じてキャビティー631内の液体を液滴として吐出する。
図3で示される圧電素子60は、圧電体601を一対の電極611,電極612で挟んだ構造である。この構造の圧電体601にあっては、電極611,電極612により印加された電圧に応じて、電極611,電極612、振動板621とともに図3において中央部分が両端部分に対して上下方向に撓む。具体的には、圧電素子60は、駆動信号の駆動電圧Voutが高くなると、上方向に撓む一方、駆動電圧Voutが低くなると、下方向に撓む構成となっている。この構成において、上方向に撓めば、キャビティー631の内部容積が拡大するので、インクがリザーバー641から引き込まれる一方、下方向に撓めば、キャビティー631の内部容積が縮小するので、縮小の程度によっては、インクがノズル651から吐出される。
尚、圧電素子60は、図示した構造に限られず、圧電素子60を変形させてインクのような液体を吐出させることができる型であればよい。また、圧電素子60は、屈曲振動に限られず、いわゆる縦振動を用いる構成でもよい。
また、圧電素子60は、ヘッド20においてキャビティー631とノズル651とに対応して設けられ、当該圧電素子60は、図2において、選択部230にも対応して設けられる。この為、圧電素子60、キャビティー631、ノズル651、及び選択部230のセットは、ノズル651毎に設けられることになる。
ここで、図3において、ヘッド20は、液体を吐出するノズル651が設けられている面(図3下側)が本実施形態における第1面27であり、反対側の供給口661が設けられている面(図3上側)が本実施形態における第2面28である。
1.4 駆動信号の構成
図4は、ノズル651の配列の一例を示す図である。図4に示されるように、ノズル651は、例えば2列で次のように配列している。詳細には、1列分でみたとき、複数個のノズル651が副走査方向に沿ってピッチPvで配置する一方、2列同士では、主走査方向にピッチPhだけ離間して、かつ、副走査方向にピッチPvの半分だけシフトした関係となっている。
尚、ノズル651は、カラー印刷する場合には、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)などの各色に対応したパターンが例えば主走査方向に沿って設けられる。すなわち、カラー印刷に使用する色が増加すれば、色数に応じノズル数が増加する。尚、以下の説明では、簡略化するために、単色で階調を表現する場合について説明する。
図5は、図4に示したノズル配列による画像形成の基本解像度を説明するための図である。尚、この図は、説明を簡易化するために、ノズル651からインク滴を1回吐出させて、1つのドットを形成する方法(第1方法)の例であり、黒塗りの丸印がインク滴の着弾により形成されるドットを示している。
ヘッドユニット2が、主走査方向に速度vで移動するとき、図5に示されるように、インク滴の着弾によって形成されるドットの(主走査方向の)ドット間隔Dと、当該速度vとは、次のような関係にある。
すなわち、1回のインク滴の吐出で1ドットが形成される場合、ドット間隔Dは、速度vを、インクの吐出周波数fで除した値(=v/f)、換言すれば、インク滴が繰り返し吐出される周期(1/f)においてヘッドユニット2が移動する距離で示される。
尚、図4、及び図5の例では、ピッチPhがドット間隔Dに対して係数nで比例する関係にして、2列のノズル651から吐出されるインク滴が、印刷媒体Pにおいて同一列で揃うように着弾させている。この為、図5に示されるように、副走査方向のドット間隔が、主走査方向のドット間隔の半分となっている。ドットの配列は、図示の例に限られないことは言うまでもない。
ところで、高速印刷を実現するためには、単位時間当たりに形成されるドット数を増やす必要がある。その為、単純には、ヘッドユニット2が主走査方向に移動する速度vを高めればよい。ただし、単に速度vを高めるだけでは、ドット間隔Dが長くなってしまう。この為、ある程度の解像度を確保した上で、高速印刷を実現するためには、インクの吐出周波数fを高めて、単位時間当たりに形成されるドット数を増やす必要がある。また、ヘッド20に搭載されるノズル651の数量を増やすことで、同様に単位時間当たりに形成されるドット数を増やす事ができ、同様に高速印刷を実現することが可能である。
また、印刷速度とは別に、解像度を高めるためには、単位面積当たりで形成されるドット数を増やせばよい。ただし、ドット数を増やす場合に、インクを少量にしないと、隣り合うドット同士が結合してしまう可能性がある。
一方、印刷媒体Pにドットを形成する方法としては、インク滴を1回吐出させて、1つのドットを形成する方法のほかに、単位期間にインク滴を2回以上吐出可能として、単位期間において吐出された1以上のインク滴を着弾させ、当該着弾した1以上のインク滴を結合させることで、1つのドットを形成する方法(第2方法)や、これら2以上のインク滴を結合させることなく、2以上のドットを形成する方法(第3方法)がある。
1.5 ヘッドユニットの構成
本実施形態に係るヘッドユニット2の構成を図6A,図6B、図6C、及び図6Dを用いて説明する。
図6Aは、本実施形態に係るヘッドユニット2の正面図である。図6Bは、本実施形態に係るヘッドユニット2の上面図である。図6Cは、本実施形態に係るヘッドユニット2の側面図である。図6Dは、図6Aの一点鎖線240で囲まれた領域の拡大図である。また、図6A、図6B、図6C、及び図6Dに示す破線矢印は、本実施形態により生じる気流を示す。
本実施形態において、ヘッドユニット2は、キャリッジ24と、ヘッド20と、駆動回路50と、第1ファン51と、第2ファン52と、を含む。
本実施形態に係るキャリッジ24は、キャリッジ側板24−1と、キャリッジ底板24‐2とを含み、断面が略L字形状に形成されている。さらに、キャリッジ側板24‐1は、略L字型のキャリッジ24の外側の面(図6Cの右側)にキャリッジガイド軸32に支持される為の、挿入孔を有する。
本実施形態に係るキャリッジ24には、ヘッド20と、駆動回路50が実装された基板53と、第1ファン51と、第2ファン52と、が搭載され、第1ファン51と第2ファン52は駆動回路50を冷却する気流を作り出し、更に、駆動回路50からヘッド20への熱伝達を妨げる気流を作り出すように配置される。
具体的には、本実施形態では、ヘッド20は、キャリッジ底板24‐2の外側の面(図6Cの下側)に、そのノズル651が配置された第1面27が印刷媒体Pと近接した状態で対向するように配置され、第1面27と反対側の第2面28がキャリッジ底板24‐2に接するように取付けられる。
本実施形態において、駆動回路50は基板53上に実装さる。基板53は、キャリッジ側板24‐1の内側面であるキャリッジ立上面24Aに、キャリッジ底板24‐2と略平行となるように取り付けられる。尚、駆動回路50は、基板53のキャリッジ底板24−2側、即ちヘッド20側に実装される。
本実施形態において、第1ファン51は、キャリッジ立上面24Aにキャリッジ底面24Bと略平行に、且つ、基板53のヘッド20側に位置するように取り付けられる。このとき、第1ファン51は、キャリッジ底板24−2と所定の間隙Gを有して取り付けられ、駆動回路50と対向配置される。
そして、第1ファン51は、キャリッジ底板24−2の内側面であるキャリッジ底面24Bに漂う気体を間隙Gを介し吸引するように動作することで、気流400aを発生せる。さらに、第1ファン51は吸気した気流400aを気流400bとしてヘッド20から離れる方向、即ち基板53に向かい排気する。このとき、この第1ファンより発生した気流400bは、ヘッド20から離れる方向(図6Aの上側)の気流であり駆動回路50からヘッド20への熱伝達を妨げることができ、併せて、第1ファン51より発生した気流400bは、基板53、及び駆動回路50を冷却することもできる。
本実施形態において、第2ファン52は、キャリッジ立上面24Aにキャリッジ底面24Bと略平行に基板53を介して第1ファンと対向するように配置される。
そして、第2ファン52は第1ファン51と対向する面で、気流400bが基板53の端部より回り込んだ気流400cを吸気し、第1ファン51と対向しない面に気流400dを排気する。即ち、第2ファン52は、第1ファン51から発生した気流400bを導くように動作し、第1ファン51の送風効率を高める。換言すれば、第2ファン52は第1ファン51を補助するように動作する。
さらに、本実施形態において、第2ファン52より排気された気流400dは、液体吐出装置1の上方に排気される。本実施形態によれば、液体吐出装置1は不図示の外部筐体に覆われている為、気流400dは液体吐出装置1の内部において、気流400aに引き込まれるように第1ファン51に気流400aとして再び吸気される。即ち、本実施形態においては、第1ファン51、及び第2ファン52により生じた気流400a、気流400b、気流400c、及び気流400dは液体吐出装置1の内部において気流の閉ループを形成する。
以上のように、第1ファン51と第2ファン52とが協働することにより、気流400aは、間隙Gを介し第1ファン51に吸気される。従って、キャリッジ底面24B表面に沿って、広範囲にわたって第1ファン51に向けた気流400aが形成され、第1ファン51に吸い込まれることとなる。第1ファン51は、気流400bを排気し、基板53、及び駆動回路50を冷却する。このとき、気流400bは、基板53全体を冷却するように基板53の第1ファン51に対向する面に沿って広がり、基板53の端部に回り込む。気流400bは基板53の端部から、基板53の第2ファン52と対向する面に回り込み、第2ファン52の吸気により気流400cとして第2ファン52に導かれる。その後、第2ファン52は気流400dを液体吐出装置1の内部に排気する。第2ファン52より排気された気流400dは、液体吐出装置1に放出されるが、液体吐出装置1は内部が閉鎖空間であるため、第1ファン51に導かれ、気流400aとして再び第1ファン51により吸気される。
これにより、本実施形態によれば、第1ファン51、第2ファン52により気流は駆動回路50を効率よく冷却し、ヘッド20への熱伝達を抑制することができる。さらに、第1ファン51、及び第2ファン52により液体吐出装置1の内部で気流は閉ループを形成することとなるため、不本意な地点における気流の発生を抑制することを可能とする。
例えば、本実施形態によれば、第1ファン51、及び第2ファン52の双方がヘッド20の第2面28側に配置されていることにより、第1ファン51、及び第2ファン52により発生した気流の閉ループは、図6Aにおいてヘッド20の第2面28より上側に形成され、ヘッド20側に気流が回り込むことが抑制される。よって、第1ファン51、及び第2ファン52により発生した気流が、ヘッド20の第1面27と印刷媒体Pとの間の気流を乱れさせることはない。
これより、本実施形態における液体吐出装置1によれば、印刷品質の低下の要因であるヘッド20の温度上昇によりインクの吐出特性が変化、風紋現象、及び浮遊インク滴による印刷媒体Pの汚損による印刷品質の低下を抑制することも可能となる。以下にその詳細を説明する。
まず、印刷品質の低下の要因の一つであるヘッド20の温度上昇によりインクの吐出特性の変化とは、本実施形態の液体吐出装置1に用いられるインクが、ヘッド20の温度変化により、粘性を含む物性が変化する現象である。一方で、圧電素子60の電極611、及び電極612に与えられる駆動電圧Voutは温度によらず一定であり、その為、振動板621の振動も温度によらず一定であり、その結果、キャビティー631の内部容積の変化も温度によらず一定となる。その為、ヘッド20の温度変化によりインクの粘性等の物性が変化すると、ノズル651から吐出されるインク滴の形状(大きさ)に差異が生じ、結果印刷品質の低下につながる。
本実施形態によれば、第1ファン51と第2ファン52に発生させた気流は、駆動回路50を冷却すると共に、第1ファン51と第2ファン52は、ヘッド20が搭載されている方向から駆動回路50の方向へ気流を発生させる。これにより、駆動回路50の発熱がヘッド20に伝達されることを防止する。即ち、第1ファン51と第2ファン52に発生させた気流は、駆動回路50を冷却するとともに、ヘッド20の温度上昇も抑制する。その為、インクの吐出特性を安定させることが可能となり、印刷品質の低下を抑制することが出来る。
また、印刷品質の低下の要因の一つである風紋現象とは、ノズル651と印刷媒体Pとの間で気流の乱れが生じた際、生じた気流によりインク滴が印刷媒体Pの所望の位置からずれた位置に着弾し、印刷された画像に「風紋」のような濃度斑が生じる現象である。
本実施形態によれば、第1ファン51、及び第2ファン52により生じた気流は、ヘッド20の第2面28より上側で閉ループが形成される。これにより、第1ファン51、及び第2ファン52により生じた気流は、ヘッド20の第1面27と印刷媒体Pの間に気流の乱れを生じさせることがなく、本実施形態における気流による風紋現象を抑制することが可能となる。
さらに、浮遊インク滴による印刷媒体Pの汚損の要因として例えばフラッシングボックス72付近に浮遊するインク滴によるものが挙げられる。フラッシングボックス72は、前述のフラッシング動作により、強制的に各ノズルからインクを吐出させる動作であり、フラッシング動作により吐出されたインク滴はフラッシングボックス72に捕集される。換言すれば、フラッシングボックス72近傍においては、印刷に寄与しないミストが浮遊している可能性が高い。その為、フラッシングボックス72の近傍において、気流が生じると、その気流に巻き込まれたインク滴が印刷媒体Pに着弾し汚損する恐れがある。
本実施形態によれば、フラッシングボックス72は、図1に示すように例えば主走査方向の端部に設けられており、印刷媒体Pの幅方向端部(最大記録幅)よりも外側となる位置に配置されている。一方で、ノズルよりインク滴を吐出し、フラッシング動作を行う為、フラッシングボックス72は、図6Aにおいてヘッド20の第1面27より下側に設けられる。
本実施形態では、第1ファン51、及び第2ファン52により生じた気流は、ヘッド20から離れる方向に気流を発生させ、さらに、気流の閉ループは図6Aにおいてヘッド20の第2面28より上側に形成される。即ち、第1ファン51と第2ファン52から作り出される気流は、少なくともフラッシングボックス72とは異なる方向に気流を作り出す。
これにより、本実施形態において、フラッシングボックス72付近に浮遊するインク滴が気流に巻き込まれることを抑制できる。即ち、本実施形態により生じた気流により、浮遊するミストにより印刷媒体Pを汚損することを抑制することが可能となる。
尚、本実施形態において、第1ファン51と第2ファン52は、対向し配置したが、第2ファン52が基板53の端部に沿って回り込んだ気流400cを導くことが出来ればこの限りではない。
また、駆動回路50は、第1ファン51の排気側と対向する面に配置されているが、基板53の第2ファン52の吸気側と対向する面に設けられてもよい。さらに、駆動回路50は、第1ファン51と第2ファン52の対向する空間に設けられているが、少なくともその一部が第1ファン51と第2ファン52の対向する空間に含まれれば良い。さらに、駆動回路50は、第1ファン51、及び第2ファン52により生じた気流の流路に配置され、第1ファン51、及び第2ファン52により生じた気流により冷却される配置であっても良い。
1.6 作用・効果
以上に説明した本実施形態に係る液体吐出装置1では、キャリッジ24に搭載された第1ファン51、第2ファン52により生じた気流で、駆動回路50を効率よく冷却することが可能となる。
第1ファン51、及び第2ファン52により生成された気流は、駆動回路50の発熱がヘッド20への熱伝達を妨げるように働く。これにより、駆動回路50の発熱によりインク(液体)の吐出特性が影響されること無く、安定して印刷媒体Pにインクドット群を形成することが可能となり、印刷品質を向上させることが可能となる。
さらに、第1ファン51と第2ファン52により発生した気流は、液体吐出装置1の内部で閉ループを形成する為、ヘッド20の第1面27に設けられたノズル651と印刷媒体Pとの気流が入り込むことなく、風紋現象の発生が抑制される。
さらに、第1ファン51と第2ファン52により発生した気流は、液体吐出装置1に設けられたフラッシングボックス72とは異なる方向に気流を作り出す。これにより、フラッシングボックス付近に浮遊するミストが、第1ファン51、及び第2ファン52により発生した気流に巻き込まれ、印刷媒体Pに着弾、印刷媒体Pを汚損することを防止する。
即ち、本実施形態によれば、駆動回路50を効率よく放熱し、且つ吐出特性に影響を与えない、即ち印刷品質を悪化させることのない液体吐出装置1が提供できる。
2.第二実施形態
次に、第二実施形態の液体吐出装置1について説明する。第二実施形態の液体吐出装置1は、第一実施形態に係る液体吐出装置と基本的に同様の構成を有するが、キャリッジ24に搭載された第1ファン51、及び第2ファンの配置が相違する。以下では、実施形態と重複する説明は省略、又は簡略し、主として実施形態と異なる内容について説明する。尚、同様の構成要素には同じ符号を付し、第一実施形態と重複する説明を省略し、第一実施形態と異なる内容について説明する。
第二実施形態の液体吐出装置の内部概略構成(図1)、電気的構成(図2)、ヘッドの吐出部の構成(図3)、ノズル配列(図4、図5)は、第一実施形態と同様であり、その図示、及び説明を省略する。
図7Aは、第二実施形態におけるヘッドユニットの構成を示す正面図である。図7Bは、第二実施形態におけるヘッドユニットの構成を示す上面図である。図7Cは、第二実施形態における、ヘッドユニットの構成を示す側面図である。
第二実施形態において、ヘッドユニット2には、キャリッジ24と、ヘッド20と、駆動回路50と、第1ファン51と、第2ファン52と、を含む。
第二実施形態に係るキャリッジ24には、第一実施形態と同様に、ヘッド20と、駆動回路50が実装された基板53と、第1ファン51と、第2ファン52と、が搭載され、第1ファン51と第2ファン52は駆動回路50を冷却する気流を作り出し、第1ファン51と第2ファン52は、駆動回路50からヘッド20への熱伝達を妨げる気流を作り出すように配置される。
具体的には、第二実施形態において、第1ファン51、及び第2ファン52は、駆動基板50をはさんで対向配置されるようにキャリッジ底面24Bに立設されている。ここで、第1ファン51は、キャリッジ24のフラッシングボックス72側に配置され、第2ファン52は、キャリッジ24のフラッシングボックス72とは異なる側に配置される。
第1ファン51は、液体吐出装置1のフラッシングボックス側の気体を吸気することで、気流500aを発生させ、第1ファン51は吸気した気流500aを気流500bとしてフラッシングボックス72から離れる方向、即ち基板53に向かい排気する。気流500bは、基板53の上面(図7A上側)を沿うように流れる気流と、基板53に下面(図7A下側)を沿うように流れる気流とに分かれる。このとき、基板53の下面を沿うように流れる気流により駆動回路50を冷却する。
第2ファン52は、基板53により分離された気流500bを基板53の第2ファン52側の端部にて結合し、気流500cとして吸気する。そして、第1ファン51と対向しない面に気流500dを排気する。即ち、第2ファン52は、第1ファン51から発生した気流500bを導くように動作し、第1ファン51の送風効率を高める。
これにより、第二実施形態においても、第一実施形態と同様に第1ファン51、第2ファン52により気流は駆動回路50を効率よく冷却し、ヘッド20への熱伝達を抑制する。さらに、第1ファン51、及び第2ファン52により液体吐出装置1の内部で気流の閉ループを形成することで、第一実施形態と同様、不本意な地点における気流の発生を抑制することが可能となり、印刷品質の低下を抑制することが可能となる。
尚、第一実施形態、及び第二実施形態の双方において、駆動回路50が搭載された基板53は、キャリッジ立上面24Aに取り付けられ、キャリッジ底面24Bと略平行に取り付けられているが、第1ファン51、及び第2ファン52により生じた気流により駆動回路50が冷却可能であれば、キャリッジ底面24Bに対し略垂直に取り付けられても良い。
以上、第一実施形態あるいは第二実施形態について説明したが、本発明はこれら第一実施形態あるいは第二実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。例えば、上記の各実施形態の適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的、及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置換えた構成を含む。また、本発明は実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することが出来る構成を含む。また本発明は実施形態で説明した構成に、公知技術を付加した構成を含む。
1…液体吐出装置、2…ヘッドユニット、3…移動機構、4…搬送機構、10…制御ユニット、20…ヘッド、24…キャリッジ、24−1…キャリッジ側板、24−2…キャリッジ底板、24A…キャリッジ立上面、24B…キャリッジ底面、27…第1面、28…第2面、31…キャリッジモーター、32…キャリッジガイド軸、33…タイミングベルト、35…キャリッジモータードライバー、40…プラテン、41…搬送モーター、42…搬送ローラー、45…搬送モータードライバー、50…駆動回路、51…第1ファン、52…第2ファン、53…基板、60…圧電素子、70…キャッピング部材、71…ワイパー部材、72…フラッシングボックス、80…メンテナンスユニット、81…クリーニング機構、82…ワイピング機構、90…リニアエンコーダー、100…制御部、210…選択制御部、230…選択部、400a,400b,400c,400d,500a,500b,500c,500d…気流,600…吐出部、601…圧電体、611,612…電極、621…振動板、631…キャビティー(圧力室)、632…ノズルプレート、641…リザーバー、651…ノズル、661…供給口、P…印刷媒体、Ctrl1,Ctrl2,Lat,CH…制御信号、Sck…クロック信号、Data…データ信号、dA,bB…(デジタルの)データ、COM−A,COM−B…駆動信号

Claims (7)

  1. 液体を吐出する吐出部を備えたヘッドと、
    前記吐出部を駆動させるための駆動信号を生成する駆動回路と、
    第1ファンと、
    第2ファンと、
    前記ヘッドと前記駆動回路と前記第1ファンと前記第2ファンとが搭載されたキャリッジと、
    前記キャリッジを移動させるためのモーターと、
    を有し、
    前記第1ファンと前記第2ファンは、前記駆動回路を冷却し、且つ、前記駆動回路から前記ヘッドへの熱伝達を妨げる気流を作り出すように配置される、
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記第2ファンは、
    前記第1ファンの前記気流の送風効率を高めるように配置されている、
    ことを特徴とする請求項1記載の液体吐出装置。
  3. 前記第1ファンと前記第2ファンは対向配置されている、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の液体吐出装置。
  4. 前記駆動回路は、
    前記第1ファンと前記第2ファンとが対向する空間に、少なくとも前記駆動回路の一部が配置される、
    ことを特徴とする請求項3記載の液体吐出装置。
  5. 前記ヘッドは、前記吐出部の前記液体を吐出するノズルが設けられている第1面と、反対側の第2面とを有し、
    前記第1ファンは前記第2面と間隙を設け配置され、前記ヘッドから離れる方向に前記気流を発生させる、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4記載のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  6. 請求項1記載の液体吐出装置において、
    さらに、前記吐出部から吐出された前記液体を受けとるためのフラッシングボックスと、
    を有し、
    前記第1ファンと前記第2ファンから作り出される前記気流は、
    少なくとも前記フラッシングボックスとは異なる方向に前記気流を作り出す、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5記載のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  7. キャリッジを移動させるためのモーターと、
    を有する液体吐出装置に用いられるヘッドユニットであって、
    液体を吐出する吐出部を備えたヘッドと、
    前記吐出部を駆動させるための駆動信号を生成する駆動回路と、
    第1ファンと、
    第2ファンと、
    前記ヘッドと前記駆動回路と前記第1ファンと前記第2ファンとが搭載された前記キャリッジと、
    を有し、
    前記第1ファンと前記第2ファンは、前記駆動回路を冷却し、且つ、前記駆動回路から前記ヘッドへの熱伝達を妨げる気流を作り出すように配置される、
    ことを特徴とするヘッドユニット。
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