JP2018099866A - 液体吐出装置および回路基板 - Google Patents

液体吐出装置および回路基板 Download PDF

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Abstract

【課題】中継基板上における駆動信号と制御信号との信号干渉を低減する。
【解決手段】液体を吐出するために駆動素子を駆動する駆動信号と、駆動信号の駆動素子への印加を制御する制御信号とを転送する基板77は、駆動信号を転送する駆動信号配線411と、制御信号を転送する制御信号配線406と、駆動信号配線と接続されている駆動信号出力電極551と、制御信号配線と接続されている制御信号出力電極506と、を含み、駆動信号配線は、駆動信号出力電極と制御信号出力電極とを結ぶ仮想境界線790に対し長辺784側(領域A)で駆動信号出力電極と接続され、制御信号配線は、仮想境界線に対し長辺783側(領域B)で制御信号出力電極と接続される。これにより駆動信号配線と制御信号配線とは出力端子に対して分離して配置することができ信号干渉を低減できる。
【選択図】図14

Description

本発明は、液体吐出装置および回路基板に関する。
インクを吐出して画像や文書を印刷するインクジェットプリンターなどの液体吐出装置には、圧電素子(例えばピエゾ素子)を用いたものが知られている。圧電素子は、ヘッド(インクジェットヘッド)において複数のノズルのそれぞれに対応して設けられ、それぞれが駆動信号に従って駆動されることにより、ノズルから所定のタイミングで所定量のインク(液体)が吐出されて、ドットが形成される。
特許文献1には、ヘッドを駆動するための駆動信号を吐出ヘッドに伝送する為の配線基板が開示されている。
特開2014‐188914号公報
しかしながら、圧電素子は、電気的にみればコンデンサーのような容量性負荷であり、各ノズルの圧電素子を動作させるためには十分な電流を供給する必要がある。この為、上述の液体吐出装置は、駆動回路の増幅回路において増幅した大きな電圧振幅の駆動信号をヘッドに供給し、圧電素子を駆動する構成となっている。
また、ヘッドを駆動するための信号には、駆動信号の駆動素子への印加を制御する為の小さな電圧振幅の制御信号も含まれる。その為、ヘッドを駆動するための信号を、中継基板を介して転送するとき、駆動素子を駆動する大きな電圧振幅の駆動信号と、駆動信号の駆動素子への印加を制御する小さな電圧振幅の制御信号とが、中継基板上の配線レイアウトによって、互いに干渉し、信号の劣化が生じる問題がある。
本発明は、以上のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、中継基板上において、大きな電圧振幅の駆動信号の配線と、小さな電圧振幅の制御信号の配線と、が互いに交差および近接せず配線することが可能となり、駆動信号と制御信号との信号干渉を低減することが可能な液体吐出装置および回路基板を提供することができる。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係る液体吐出装置は、第1駆動素子を含み、前記第1駆動素子の駆動により液体を吐出する第1吐出部と、前記第1駆動素子を駆動する第1駆動信号と、前記第1駆動信号の前記第1駆動素子への印加を制御する制御信号と、を転送する回路基板と、を備え、前記回路基板は、前記第1駆動信号を転送する第1配線と、前記制御信号を転送する第2配線と、前記第1配線と接続されている第1出力端子と、前記第2配線と接続されている第2出力端子と、を含み、前記回路基板の平面視において、前記第1配線は、前記第
1出力端子と前記第2出力端子とを結ぶ仮想直線を境界とした第1領域側で前記第1出力端子と接続され、前記第2配線は、前記仮想直線を境界とした第2領域側で前記第2出力端子と接続されている。
第1駆動素子は、例えば、圧電素子でもよいし、発熱素子でもよい。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、大きな電圧振幅の駆動信号を転送する配線と、小さな電圧振幅の制御信号を転送する配線とは、共通の回路基板に設けられており、駆動信号を転送する配線と、制御信号を転送する配線とは、出力端子の異なる方向から結線される。即ち、駆動信号を転送する配線と制御信号を転送する配線とは、出力端子に対して分離して配置することが可能となる。よって、駆動信号と制御信号との信号干渉を低減することが可能である。
さらに、本適用例に係る液体吐出装置によれば、駆動信号と制御信号との信号干渉が低減されることで、小さな電圧振幅を含む制御信号の精度が向上し、信号の劣化が低減されることから、より正確に駆動信号を印加することが可能となる。即ち、液体吐出装置の吐出精度を向上させることが可能となる。
[適用例2]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記回路基板は、前記第1配線と接続され、前記第1駆動信号を前記回路基板に入力する第1入力端子を含み、前記第1入力端子は、前記第1領域に設けられている。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、大きな電圧振幅の駆動信号が入力される端子と、駆動信号を転送するための配線が、出力端子に対し同一方向の領域に形成される為、駆動信号の配線長を短くすることが可能となり、駆動信号の配線インピーダンスによる劣化を低減することが可能となる。
また、本適用例に係る液体吐出装置によれば、駆動信号の配線長を短くすることが可能となり、回路基板で駆動信号を転送する配線と制御信号を転送する配線とが、近接して配置される可能性をより低減することが可能となり、駆動信号と制御信号との信号干渉をより低減できる可能性がある。
[適用例3]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記回路基板は、複数の原制御信号に基づく伝送信号を受信し、前記伝送信号に基づき前記制御信号を生成する受信部と、前記伝送信号を転送する第3配線と、前記第3配線と接続される第2入力端子と、を含み、前記受信部は、前記第2配線と前記第3配線とに接続されている。
本適用例に係る液体吐出装置では、受信部は例えばIC等で構成されていても良く、ICで構成されることにより、回路基板の小型化が可能となる。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、回路基板上に、伝送信号に基づき制御信号を生成する受信部が含まれる為、回路基板に入力される信号と、回路基板から出力される信号との双方において、最適な信号を選択することが可能となり、信号の精度をより向上できる可能性がある。
[適用例4]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記伝送信号は、前記原制御信号をシリアライズしたシリアル信号であり、前記受信部は、前記シリアル信号をデシリアライズする。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、伝送信号をシリアル通信で行うことで、伝送に必要な信号線の線数を削減することが可能となる。
[適用例5]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記伝送信号は、前記原制御信号に基づく差動信号であり、前記受信部と前記第3配線と前記第2入力端子とは、前記回路基板の同一層に設けられている。
本適用例に係る液体吐出装置では、LVDS転送方式の差動信号であってもよい。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、伝送信号を低電圧の差動信号で行うことで、伝送経路の通信を高速化することが可能となる。
また、本適用例に係る液体吐出装置によれば、入力端子と、配線と、受信部とが同一層に形成されることで、伝送経路にビア等が必要なく安定した通信が可能となる。
[適用例6]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記第1入力端子と前記第2入力端子との間には、前記第1配線と前記第3配線との双方と、接続されない第3入力端子が設けられている。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、大きな電圧振幅の駆動信号が入力される端子と、小さな電圧振幅の制御信号が入力される端子との間に、異なる端子を設けることにより、入力端子間での信号の干渉を低減することが可能となる。
また、本適用例に係る液体吐出装置によれば、入力端子間での信号の干渉を低減することが可能となることから、駆動信号が入力される端子と制御信号が入力される端子とを含む狭ピッチの端子群を使用することが可能となり、回路基板の小型化が可能となる。
[適用例7]
上記適用例に係る液体吐出装置において、第2駆動素子を含み、前記第2駆動素子の駆動により液体を吐出する第2吐出部と、を備え、前記回路基板は、前記第2駆動素子を駆動する第2駆動信号を転送する第4配線と、前記第4配線と接続されている第3出力端子と、を含む。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、回路基板に複数の駆動信号と、複数の制御信号とを設けることが可能となり、回路基板を含む液体吐出装置を小型化できる可能性がある。
さらに、本適用例に係る液体吐出装置において、前記第3配線は、前記第1配線と前記第4配線との間には設けられていなくてもよい。
これにより、本適用例に係る液体吐出装置によれば、複数の駆動信号が入力される回路基板において、大きな電圧振幅の駆動信号の複数の配線と、小さな電圧振幅の制御信号の配線と、を分離して配置することが可能となり、駆動信号と制御信号との干渉をさらに低減することが可能となる。
[適用例8]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記第1配線と、前記第4配線との間には、
定電圧を転送する第5配線が設けられている。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、複数の駆動信号が入力される回路基板において、複数の駆動信号が供給される配線間に、安定した電位の配線を設けることで、複数の駆動信号間での相互干渉を低減することが可能となり、液体吐出装置の吐出精度が向上する可能性がある。
[適用例9]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記回路基板は、前記第1駆動素子の前記第1駆動信号が印加される一端とは異なる他端に印加され、基準の電圧を供給する基準電圧信号を転送する第6配線を含み、前記第1配線は、前記回路基板の第1層に設けられ、前記第6配線は、前記回路基板の第2層に設けられ、前記回路基板の平面視において、前記第1配線と前記第6配線とは、少なくとも一部が重なるように設けられている。
本適用例に係る液体吐出装置によれば、駆動素子の一端に印加される信号の配線と、他端に印加される信号の配線とを、近接して配置することで、電流により生じる電磁界が互いにキャンセルされ、配線のインピーダンスを低減することが可能となる。したがって、液体吐出装置の吐出精度が向上する可能性がある。
[適用例10]
本適用例に係る回路基板は、第1駆動素子を駆動する第1駆動信号を転送する第1配線と、前記第1駆動信号の前記第1駆動素子への印加を制御する制御信号を転送する第2配線と、前記第1配線と接続されている第1出力端子と、前記第2配線と接続されている第2出力端子と、を含み、平面視において、前記第1配線は、前記第1出力端子と前記第2出力端子とを結ぶ仮想直線を境界とした第1領域側で前記第1出力端子と接続され、前記第2配線は、前記第1出力端子と前記第2出力端子とを結ぶ仮想直線を境界とした第2領域側で前記第2出力端子と接続される。
本適用例に係る回路基板によれば、大きな電圧振幅の駆動信号を転送する配線と、小さな電圧振幅の制御信号を転送する配線とが、共通の回路基板に設けられており、当該配線は出力端子において、異なる方向から結線される。即ち、駆動信号を転送する配線と制御信号を転送する配線とを、分離して配置することが可能となる。よって、駆動信号と制御信号との信号干渉を低減することが可能である。
液体吐出装置の構成を示す側面模式図である。 液体吐出装置の内部構成を示す正面図である。 液体吐出装置の電気的な構成を示すブロック図である。 液体吐出装置の電気的な構成を示すブロック図である。 ヘッドの吐出部の構成を示す図である。 駆動信号COMA、COMBの波形等を示す図である。 駆動電圧Voutを示す図である。 キャリッジ周辺の構成を示す側面模式図である。 キャリッジの内部構成を示す模式斜視図である。 ヘッドユニットの斜視図である。 ヘッドユニットの分解斜視図である。 ヘッドユニットの吐出面を示す平面図である。 ヘッドユニットのA−A‘断面図である。 本実施形態における中継基板の構成を示す図である。 本実施形態における中継基板の構成を示す図である。 本実施形態における中継基板の構成を示す図である。 本実施形態における中継基板の構成を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。用いる図面は説明の便宜上のものである。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.液体吐出装置の概要
本実施形態に係る液体吐出装置の一例としての印刷装置は、外部のホストコンピューターから供給された画像データに応じてインクを吐出させることによって、紙などの印刷媒体にインクドット群を形成し、これにより、当該画像データに応じた画像(文字、図形等を含む)を印刷するインクジェットプリンターである。
なお、液体吐出装置としては、例えば、プリンター等の印刷装置、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材吐出装置、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料吐出装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物吐出装置、立体造形装置(いわゆる3Dプリンター)、捺染装置等を挙げることができる。
図1は、液体吐出装置1の構成を示す側面模式図である。また、図2は、液体吐出装置1の内部構成を示す正面図である。
図1に示すように、液体吐出装置1は、媒体Mを繰り出す繰出部12と、媒体Mを支持する支持部13と、媒体Mを搬送する搬送部14と、媒体Mに印刷を行う印刷部15と、印刷部15に向けて気体を送風する送風部16と、これらの構成を制御する制御ユニット10とを備えている。
なお、以下の説明では、液体吐出装置1の幅方向(図1において紙面垂直方向)を「第1の方向X」とし、液体吐出装置1の奥行方向(図1において紙面左右方向)を「第2の方向Y」とし、液体吐出装置1の高さ方向(図1において紙面上下方向)を「第3の方向Z」とし、媒体Mが搬送される方向を「搬送方向F」とする。第1の方向X、第2の方向Yおよび第3の方向Zは互いに交差(直交)する方向であり、搬送方向Fは第1の方向Xと交差(直交)する方向である。
繰出部12は、媒体Mを巻き重ねたロール体Rを回転可能に保持する保持部材18を有している。保持部材18には、種類の異なる媒体Mや第1の方向Xにおける寸法の異なるロール体Rが保持される。そして、繰出部12では、ロール体Rを一方向(図1では反時計方向)に回転させることで、ロール体Rから巻き解かれた媒体Mが支持部13に向かって繰り出される。
支持部13は、搬送方向上流から搬送方向下流に向かって、媒体Mの搬送経路を構成する第1支持部25、第2支持部26、および第3支持部27を備えている。第1支持部25は、繰出部12から繰り出された媒体Mを第2支持部26に向けて案内し、第2支持部26は、印刷が行われる媒体Mを支持し、第3支持部27は、印刷済みの媒体Mを搬送方向下流に向けて案内する。
第1支持部25、第2支持部26、および第3支持部27における媒体Mの搬送経路側とは反対側には、第1支持部25、第2支持部26、および第3支持部27を加熱する加
熱部22が設けられている。加熱部22は、第1支持部25、第2支持部26、および第3支持部27を加熱することで、これら第1支持部25、第2支持部26、および第3支持部27に支持される媒体Mを間接的に加熱する。加熱部22は、例えば電熱線(ヒーター線)などによって構成される。
搬送部14は、媒体Mに搬送力を付与する搬送ローラー23と、媒体Mを搬送ローラー23に押さえ付ける従動ローラー24と、搬送ローラー23を駆動する搬送モーター41とを備えている。搬送ローラー23および従動ローラー24は、第1の方向Xを軸方向とするローラーである。
搬送ローラー23は媒体Mの搬送経路の鉛直下方に配置され、従動ローラー24は媒体Mの搬送経路の鉛直上方に配置されている。搬送モーター41は、例えばモーターおよび減速機などによって構成される。そして、搬送部14では、搬送ローラー23および従動ローラー24で媒体Mを挟持した状態で搬送ローラー23を回転させることで、媒体Mが搬送方向Fに搬送される。
図1および図2に示すように、印刷部15は、第1の方向Xに沿って延びるガイド部材30と、第1の方向Xに沿って移動可能にガイド部材30に支持されるキャリッジ29と、キャリッジ29に支持されるとともに媒体Mにインクを吐出する複数(本実施形態では5つ)のヘッドユニット32と、キャリッジ29を第1の方向Xに移動させるキャリッジモーター31とを備えている。
さらに、印刷部15は、キャリッジ29に支持されるとともに複数のヘッドユニット32をそれぞれ駆動する複数(本実施形態では5つ)の駆動回路ユニット37と、各駆動回路ユニット37を収容する放熱ケース34と、各ヘッドユニット32のメンテナンスを行うメンテナンスユニット80とを備えている。
駆動回路ユニット37は、フレキシブルフラットケーブル190を介し、制御ユニット10と電気的に接続される。
キャリッジ29内の下部には複数のヘッドユニット32が第1の方向Xに等間隔で配列された状態で支持されており、各ヘッドユニット32の下端部はキャリッジ29の下面から外部へ突出している。各ヘッドユニット32の下面には、インクが吐出される複数の吐出部600が第2の方向Yに配列された状態で開口している。なお、印刷部15、およびキャリッジ29の詳細については後述する。
メンテナンスユニット80は、第1の方向Xにおいて、第2支持部26と隣り合うように設けられている。メンテナンスユニット80は、吐出部600におけるインクの吐出状態を正常に回復させるためのメンテナンス処理を実行させる。
送風部16は、筐体44の内外を連通させるダクト51と、ダクト51内に設けられた送風ファン52とを有している。ダクト51は、キャリッジ29の移動領域Wに向けて開口する送風口53を有している。ダクト51の送風口53は、第3の方向Zにおいて、キャリッジ29に配置された放熱ケース34と重なるように配置されている。
送風部16は、キャリッジ29の移動領域Wの鉛直上方に移動領域W(第1の方向X)に沿って複数並ぶように設けられている。したがって、送風部16は、キャリッジ29の移動領域Wの全域に向けて気体(空気)を送風することが可能になっている。すなわち、送風部16は、キャリッジ29の移動経路に沿って配置され、放熱ケース34に向けて気体を送風することにより放熱ケース34内の各駆動回路ユニット37を間接的に冷却する
気流発生部として機能する。
2.液体吐出装置の電気的構成
図3および図4は、液体吐出装置1の電気的な構成を示すブロック図である。
本実施形態の液体吐出装置1は、前述のとおり、5つの駆動回路ユニット37、および5つのヘッドユニット32が、キャリッジ29に備えられている。これらは、すべて同様の構成である為、図3および図4では1つの駆動回路ユニット37および1つヘッドユニット32で代表し説明を行い、残りの駆動回路ユニット37およびヘッドユニット32の図示および説明を省略する。
図3に示すように、液体吐出装置1は、制御ユニット10と、駆動回路ユニット37と、ヘッドユニット32と、を含み構成される。また、制御ユニット10と駆動回路ユニット37とは、フレキシブルフラットケーブル190および駆動回路入力コネクター71を介して電気的に接続される。さらに、駆動回路ユニット37とヘッドユニット32とは、駆動回路出力コネクター72、接続ケーブル47、およびヘッドユニット入力コネクター73を介して電気的に接続される。
制御ユニット10は、制御部100と、キャリッジモータードライバー35と、搬送モータードライバー45と、制御信号送信部90と、を有する。このうち、制御部100は、ホストコンピューターから画像データが供給されたときに、各部を制御するための各種の制御信号等を出力する。
詳細には、制御部100は、キャリッジ29の走査位置(現在位置)を把握する。そして、制御部100は、キャリッジ29の走査位置に基づいて、キャリッジモータードライバー35に対して制御信号Ctr1を供給する。キャリッジモータードライバー35は、当該制御信号Ctr1に従ってキャリッジモーター31を駆動する。これにより、キャリッジ29の第1の方向Xへの移動が制御される。
また、制御部100は、搬送モータードライバー45に対して制御信号Ctr2を供給する。搬送モータードライバー45は、当該制御信号Ctr2に従って搬送モーター41を駆動する。これにより、媒体Mの搬送方向Fへの移動が制御される。
また、制御部100は、ホストコンピューターからの各種の信号に基づき、吐出部600からのインクの吐出を制御する複数種類の原制御信号(「原制御信号」の一例)として、原クロック信号sSck、原印刷データ信号sData、原ラッチ信号sLAT、および、原チェンジ信号sCHを生成し、パラレル形式で制御信号送信部90に出力する。なお、複数種類の原制御信号には、これら信号の一部が含まれていなくてもよいし、他の信号が含まれていてもよい。
また、制御部100は、フレキシブルフラットケーブル190を介し駆動回路ユニット37に、デジタルのデータdA1,dB1,dA2,dB2,dA3,dB3,dA4,dB4を供給する。
さらに、制御部100は、メンテナンスユニット80に、吐出部600におけるインクの吐出状態を正常に回復させるためのメンテナンス処理を実行させる。メンテナンスユニット80は、メンテナンス処理として、吐出部600内の増粘したインクや気泡等をチューブポンプ(図示省略)により吸引するクリーニング処理(ポンピング処理)を行うためのクリーニング機構81を有していてもよい。また、メンテナンスユニット80は、メンテナンス処理として、吐出部600のノズル近傍に付着した紙粉等の異物をワイパー部材
により拭き取るワイピング処理を行うためのワイピング機構82を有していてもよい。
制御信号送信部90は、制御部100から供給される複数種類の原制御信号(原クロック信号sSck、原印刷データ信号sData、原ラッチ信号sLAT、および原チェンジ信号sCH)を、1つのシリアル形式のシリアル制御信号に変換(シリアライズ)する。このとき、シリアル制御信号には、複数種類の原制御信号とともに、高速シリアルデータ転送に用いられる転送用クロック信号が埋め込まれる。
さらに、制御信号送信部90は、変換されたシリアル制御信号を差動信号d1,d2,d3,d4に変換し出力する。制御信号送信部90は、例えば、シリアル制御信号をLVDS(Low Voltage Differential Signaling)転送方式の差動信号d1,d2,d3,d4に変換し出力する。LVDS転送方式の差動信号はその振幅が350mV程度であるため高速データ転送を実現することができる。なお、差動信号d1,d2,d3,d4は、LVDS以外のLVPECL(Low Voltage Positive Emitter Coupled Logic)やCML(Current Mode Logic)等の各種の高速転送方式の差動信号であっても良い。
即ち、制御信号送信部90は、制御部100から供給される複数種類の原制御信号(原クロック信号sSck、原印刷データ信号sData、原ラッチ信号sLAT、および原チェンジ信号sCH)に基づき差動信号d1,d2,d3,d4を出力する。制御信号送信部90から出力された差動信号d1,d2,d3,d4は、フレキシブルフラットケーブル190、駆動回路ユニット37を介し、ヘッドユニット32に設けられた制御信号受信部91(「受信部」の一例)に供給される。なお、本実施形態において、差動信号d1,d2,d3,d4は、各々が1対の差動信号である。
駆動回路ユニット37は、駆動回路50−a1,50−b1,50−a2,50−b2,50−a3,50−b3,50−a4,50−b4を含み構成される。
駆動回路50−a1は、制御部100から出力されたデジタルのデータdA1に基づき、ヘッドユニット32に設けられた圧電素子60(図4参照)を駆動するための駆動信号COMA1を生成し、ヘッドユニット32に供給する。
具体的には、駆動回路50−a1は、入力されるデジタルのデータdA1が、駆動信号COMA1の波形をアナログ/デジタル変換したデータであれば、駆動回路50−a1は、データdA1をデジタル/アナログ変換した後にD級増幅して駆動信号COMA1を生成し、ヘッドユニット32に供給する。また、例えばデジタルのデータdA1が駆動信号COMA1の傾きとの対応関係を想定するデータであれば、駆動回路50−a1は、データdA1で規定される各区間の長さと傾きとの対応関係を満たすアナログ信号を生成した後にD級増幅して駆動信号COMA1を生成し、ヘッドユニット32に供給する。
なお、本実施形態における駆動回路50−a1,50−b1,50−a2,50−b2,50−a3,50−b3,50−a4,50−b4は、出力する駆動信号が異なるのみであって、回路的な構成は同一であってもよい。その為、以下の駆動回路50−b1,50−a2,50−b2,50−a3,50−b3,50−a4,50−b4の説明では、各駆動回路に入力されるデジタルのデータ、および生成される駆動信号について説明を行い、回路の詳細の説明を省略する。
駆動回路50−b1は、制御部100から出力されたデジタルのデータdB1に基づき、ヘッドユニット32に設けられた圧電素子60(図4参照)を駆動するための駆動信号COMB1を生成し、ヘッドユニット32に供給する。
駆動回路50−a2は、制御部100から出力されたデジタルのデータdA2に基づき、ヘッドユニット32に設けられた圧電素子60(図4参照)を駆動するための駆動信号COMA2を生成し、ヘッドユニット32に供給する。
駆動回路50−b2は、制御部100から出力されたデジタルのデータdB2に基づき、ヘッドユニット32に設けられた圧電素子60(図4参照)を駆動するための駆動信号COMB2を生成し、ヘッドユニット32に供給する。
駆動回路50−a3は、制御部100から出力されたデジタルのデータdA3に基づき、ヘッドユニット32に設けられた圧電素子60(図4参照)を駆動するための駆動信号COMA3を生成し、ヘッドユニット32に供給する。
駆動回路50−b3は、制御部100から出力されたデジタルのデータdB3に基づき、ヘッドユニット32に設けられた圧電素子60(図4参照)を駆動するための駆動信号COMB3を生成し、ヘッドユニット32に供給する。
駆動回路50−a4は、制御部100から出力されたデジタルのデータdA4に基づき、ヘッドユニット32に設けられた圧電素子60(図4参照)を駆動するための駆動信号COMA4を生成し、ヘッドユニット32に供給する。
駆動回路50−b4は、制御部100から出力されたデジタルのデータdB4に基づき、ヘッドユニット32に設けられた圧電素子60(図4参照)を駆動するための駆動信号COMB4を生成し、ヘッドユニット32に供給する。
図4は、本実施形態のヘッドユニット32の電気的構成を示す図である。
ヘッドユニット32は、制御信号受信部91と、選択制御部210‐1,210‐2,210‐3,210‐4と、複数の選択部230と、ヘッド20−1,20−2,20−3,20−4と、を含み構成される。
制御信号受信部91(「受信部」の一例)は、制御信号送信部90から供給された差動信号d1,d2,d3,d4を受信し、受信した差動信号d1(「伝送信号」の一例),d2,d3,d4をシリアル制御信号に変換する。その後、変換されたシリアル制御信号に基づいて、吐出部600からのインクの吐出を制御する制御信号c1(「制御信号」の一例),c2,c3,c4を生成し、選択制御部210‐1,210‐2,210‐3,210‐4のそれぞれに供給する。
詳細には、制御信号受信部91は、LVDS転送方式の差動信号d1,d2,d3,d4を受信し、当該差動信号d1,d2,d3,d4を差動増幅してシリアル制御信号に変換する。そして、シリアル制御信号に埋め込まれている転送用クロック信号を復元し、当該転送用クロック信号に基づいて、シリアル制御信号に含まれている複数種類の原制御信号(原クロック信号sSck、原印刷データ信号sData、原ラッチ信号sLAT、および原チェンジ信号sCH)を復元(デシリアライズ)することで、制御信号c1,c2,c3,c4を生成する。そして、制御信号受信部91は、生成した制御信号c1,c2,c3,c4を選択制御部210‐1,210‐2,210‐3,210‐4のそれぞれに供給する。
即ち、本実施形態では、制御信号c1,c2,c3,c4のそれぞれは、原制御信号(原クロック信号sSck、原印刷データ信号sData、原ラッチ信号sLAT,および原チェンジ信号sCH)を復元したクロック信号Sck、印刷データ信号Data、ラッチ信号LAT、およびチェンジ信号CHを含むパラレル形式の複数種類の信号である。なお、クロック信号Sck、印刷データ信号Data、ラッチ信号LAT,およびチェンジ信号CHの詳細については、後述する。
選択制御部210‐1は、選択部230のそれぞれに対して駆動信号COMA1,COMB1のいずれかを選択すべきか(又は、いずれも非選択とすべきか)を、制御信号c1に含まれるクロック信号Sck、印刷データ信号Data、ラッチ信号LAT、およびチェンジ信号CHによって指示する。
選択部230のそれぞれは、選択制御部210‐1の指示に従って、駆動信号COMA1,COMB1を選択し、ヘッド20‐1が有する圧電素子60(「第1駆動素子」の一例)のそれぞれの一端に駆動信号として供給する。なお、図4では、この駆動信号の電圧をVoutと表記している。また、圧電素子60(「第1駆動素子」の一例)の他端には、それぞれ基準の電圧である共通電圧VBS(「基準電圧信号」の一例)が共通に印加されている。
圧電素子60は、駆動電圧が印加されることで変位する。圧電素子60は、ヘッド20‐1における複数の吐出部600のそれぞれに対応して設けられる。そして、圧電素子60は、選択部230により選択された駆動信号の駆動電圧Voutと共通電圧VBSとの差に応じて変位してインクを吐出させる。
選択制御部210‐2は、上述した選択制御部210‐1の説明に対し、制御信号受信部91から供給される制御信号が制御信号c2であること、駆動信号が駆動信号COMA2,COMB2であること、駆動するヘッドがヘッド20−2であること、以外は選択制御部210‐1の説明と同様である為、詳細の説明を省略する。
選択制御部210‐3は、上述した選択制御部210‐1の説明に対し、制御信号受信部91から供給される制御信号が制御信号c3であること、駆動信号が駆動信号COMA3,COMB3であること、駆動するヘッドがヘッド20−3であること、以外は選択制御部210‐1の説明と同様である為、詳細の説明を省略する。
選択制御部210‐4は、上述した選択制御部210‐1の説明に対し、制御信号受信部91から供給される制御信号が制御信号c4であること、駆動信号が駆動信号COMA4,COMB4であること、駆動するヘッドがヘッド20−4であること、以外は選択制御部210‐1の説明と同様である為、詳細の説明を省略する。
以上のように本実施形態において、選択制御部210‐1,210‐2,210‐3,210‐4は、供給される制御信号、および制御信号にともない動作させる選択部が異なるのみであり、同様の構成を有する。この為、選択制御部210‐1,210‐2,210‐3,210‐4について特に区別する必要がない場合(例えば後述する図5〜図7を説明する場合)には、「−(ハイフン)」以下を省略し、単に符号を「選択制御部210」として説明する。
また本実施形態において、ヘッド20−1,20−2,20−3,20−4は、供給される駆動信号が異なるのみであり、同様の構成を有する。この為、ヘッド20−1,20−2,20−3,20−4について特に区別する必要がない場合(例えば後述する図5〜図7を説明する場合)には、「−(ハイフン)」以下を省略し、単に符号を「ヘッド20」として説明する。
また本実施形態において、駆動信号COMA1,COMB1,COMA2,COMB2
,COMA3,COMB3,COMA4,COMB4は、駆動信号の波形が異なるのみであり、同様の構成を有する。この為、特に区別する必要がない場合、駆動信号COMA1,COMA2,COMA3,COMA4を単に駆動信号COMAとし、また、駆動信号COMB1,COMB2,COMB3,COMB4を単に駆動信号COMBとして説明する。なお、駆動信号COMAと駆動信号COMBとは、選択部230に従い同一のヘッド20に対し出力される駆動信号である。
3.吐出部の構成
図5は、ヘッド20において、1つの吐出部600に対応した概略構成を示す図である。図5に示されるように、ヘッド20は、吐出部600と、リザーバー641とを含む。
リザーバー641は、インクの色毎に設けられており、インクカートリッジ等の内部に貯留されたインクが供給口661からリザーバー641に導入される。
吐出部600は、圧電素子60と振動板621とキャビティー(圧力室)631とノズル651とを含む。このうち、振動板621は、図5において上面に設けられた圧電素子60によって変位(屈曲振動)し、インクが充填されるキャビティー631の内部容積を拡大/縮小させるダイヤフラムとして機能する。ノズル651は、ノズルプレート632に設けられるとともに、キャビティー631に連通する開孔部である。キャビティー631は、内部にインクが充填され、圧電素子60の変位により、内部容積が変化する。ノズル651は、キャビティー631に連通し、キャビティー631の内部容積の変化に応じてキャビティー631内のインクを液滴として吐出する。
図5で示される圧電素子60は、圧電体601を一対の電極611,612で挟んだ構造である。この構造の圧電体601にあっては、電極611,612により印加された電圧に応じて、電極611,612、振動板621とともに図5において中央部分が両端部分に対して上下方向に撓む。具体的には、圧電素子60は、駆動信号COMA(又はCOMB)の駆動電圧Voutが高くなると、上方向に撓む一方、駆動電圧Voutが低くなると、下方向に撓む構成となっている。この構成において、上方向に撓めば、キャビティー631の内部容積が拡大するので、インクがリザーバー641から引き込まれる一方、下方向に撓めば、キャビティー631の内部容積が縮小するので、縮小の程度によっては、インクがノズル651から吐出される。
なお、圧電素子60は、図示した構造に限られず、圧電素子60を変形させてインクのようなインクを吐出させることができる型であればよい。また、圧電素子60は、屈曲振動に限られず、いわゆる縦振動を用いる構成でもよい。
また、圧電素子60は、ヘッド20においてキャビティー631とノズル651とに対応して設けられ、当該圧電素子60は、図4において、選択部230にも対応して設けられる。この為、圧電素子60、キャビティー631、ノズル651および選択部230のセットは、ノズル651毎に設けられることになる。
一方、媒体Mにドットを形成する方法としては、インク滴を1回吐出させて、1つのドットを形成する方法のほかに、単位期間にインク滴を2回以上吐出可能として、単位期間において吐出された1以上のインク滴を着弾させ、当該着弾した1以上のインク滴を結合させることで、1つのドットを形成する方法(第2方法)や、これら2以上のインク滴を結合させることなく、2以上のドットを形成する方法(第3方法)がある。以降の説明では、ドットを上記第2方法によって形成する場合について説明する。
本実施形態では、第2方法について、次のような例を想定して説明する。すなわち、本
実施形態において、1つのドットについては、インクを最多で2回吐出させることで、大ドット、中ドット、小ドットおよび非記録の4階調を表現させる。この4階調を表現するために、本実施形態では、2種類の駆動信号COMA,COMBを用いて、それぞれにおいて、1周期に前半パターンと後半パターンとを持たせている。1周期のうち、前半・後半において駆動信号COMA,COMBを、表現すべき階調に応じて選択して(又は選択しないで)、圧電素子60に供給する構成となっている。
図6は、駆動信号COMA,COMBの波形を示す図である。本実施形態においては、図6に示されるように、駆動信号COMAは、ラッチ信号LATが立ち上がってからチェンジ信号CHが立ち上がるまでの期間T1に配置された台形波形Adp1と、チェンジ信号CHが立ち上がってから次にラッチ信号LATが立ち上がるまでの期間T2に配置された台形波形Adp2とを連続させた波形となっている。期間T1と期間T2からなる期間を印刷の周期Taとして、周期Ta毎に、媒体Mに新たなドットが形成される。
本実施形態において、台形波形Adp1、Adp2とは、互いにほぼ同一の波形であり、仮にそれぞれが圧電素子60の一端に供給されたとしたならば、当該圧電素子60に対応するノズル651から所定量、具体的には中程度の量のインクをそれぞれ吐出させる波形である。
駆動信号COMBは、期間T1に配置された台形波形Bdp1と、期間T2に配置された台形波形Bdp2とを連続させた波形となっている。本実施形態において、台形波形Bdp1、Bdp2とは、互いに異なる波形である。このうち、台形波形Bdp1は、ノズル651の開孔部付近のインクを微振動させてインクの粘度の増大を防止するための波形である。この為、仮に台形波形Bdp1が圧電素子60の一端に供給されたとしても、当該圧電素子60に対応するノズル651からインク滴が吐出されない。また、台形波形Bdp2は、台形波形Adp1(Adp2)とは異なる波形となっている。仮に台形波形Bdp2が圧電素子60の一端に供給されたとしたならば、当該圧電素子60に対応するノズル651から上記所定量よりも少ない量のインクを吐出させる波形である。
なお、台形波形Adp1、Adp2、Bdp1、Bdp2の開始タイミングでの電圧と、終了タイミングでの電圧とは、いずれも電圧Vcで共通である。すなわち、台形波形Adp1,Adp2,Bdp1,Bdp2は、それぞれ電圧Vcで開始し、電圧Vcで終了する波形となっている。
ここで選択部230は、印刷データ信号Dataに基づき、駆動信号COMA,COMBのいずれかの期間T1の波形といずれかの期間T2の波形とを組み合わせて、複数の吐出部600のそれぞれに対して、「大ドット」、「中ドット」、「小ドット」および「非記録」のいずれか1つに対応する駆動電圧Voutを生成する。
図7は、「大ドット」、「中ドット」、「小ドット」および「非記録」のそれぞれに対応する駆動電圧Voutの波形を示す図である。
図7に示されるように、「大ドット」に対応する駆動電圧Voutは、期間T1における駆動信号COMAの台形波形Adp1と期間T2における駆動信号COMAの台形波形Adp2とを連続させた波形となっている。この駆動電圧Voutが圧電素子60の一端に供給されると、周期Taにおいて、当該圧電素子60に対応したノズル651から、中程度の量のインクが2回にわけて吐出される。この為、媒体Mにはそれぞれのインクが着弾し合体して大ドットが形成されることになる。
「中ドット」に対応する駆動電圧Voutは、期間T1における駆動信号COMAの台
形波形Adp1と期間T2における駆動信号COMBの台形波形Bdp2とを連続させた波形となっている。この駆動電圧Voutが圧電素子60の一端に供給されると、周期Taにおいて、当該圧電素子60に対応したノズル651から、中程度および小程度の量のインクが2回にわけて吐出される。この為、媒体Mにはそれぞれのインクが着弾し合体して中ドットが形成されることになる。
「小ドット」に対応する駆動電圧Voutは、期間T1では圧電素子60が有する容量性によって保持された直前の電圧Vcとなり、期間T2では駆動信号COMBの台形波形Bdp2となっている。この駆動電圧Voutが圧電素子60の一端に供給されると、周期Taにおいて、当該圧電素子60に対応したノズル651から、期間T2においてのみ小程度の量のインクが吐出される。この為、媒体Mにはこのインクが着弾して小ドットが形成されることになる。
「非記録」に対応する駆動電圧Voutは、期間T1では駆動信号COMBの台形波形Bdp1となり、期間T2では圧電素子60が有する容量性によって保持された直前の電圧Vcとなっている。この駆動電圧Voutが圧電素子60の一端に供給されると、周期Taにおいて、当該圧電素子60に対応したノズル651が、期間T2において微振動するのみで、インクは吐出されない。この為、媒体Mにはインクが着弾せず、ドットが形成されない。
なお、図6に示した駆動信号COMA,COMBはあくまでも一例である。実際には、印刷媒体の性質などに応じて、予め用意された様々な波形の組み合わせが用いられる。
4.キャリッジの構成
図8は、本実施形態におけるキャリッジ29の周辺の構成を示す側面模式図である。また、図9は、キャリッジ29の内部構成を示す模式斜視図である。
図8に示すように、キャリッジ29は、第1の方向Xを見たときの断面がL字状をなすキャリッジ本体38と、キャリッジ本体38に対して着脱自在に取着されてキャリッジ本体38とで閉空間を形成するカバー部材39とを備えている。
図8および図9に示すように、キャリッジ29の後部の上端部には、各駆動回路ユニット37を接触状態で収容した直方体状の放熱ケース34の前端部が固定されている。したがって、各駆動回路ユニット37は、放熱ケース34を介してキャリッジ29に支持されている。各駆動回路ユニット37は、第1の方向Xに等間隔で配列された状態で放熱ケース34内に支持されている。各駆動回路ユニット37には、各駆動回路ユニット37で発生した熱を放出する放熱板42が取り付けられている。
ここで、放熱ケース34は、各駆動回路ユニット37で発生した熱を外部に放熱するための構成であり、次のように構成することが好ましい。すなわち、放熱ケース34は、各駆動回路ユニット37からの伝熱量を多くするために、各駆動回路ユニット37との接触面積を大きくすることが好ましい。また、放熱ケース34は、各駆動回路ユニット37と接する内側から外気と接する外側に熱を伝導しやすくするために、アルミニウムなどの熱伝導率が高い金属材料で形成することが好ましい。さらに、放熱ケース34は、外気への放熱量を多くするために、放熱フィンを外側に設けて、外気に接する面積を大きくすることが好ましい。
各駆動回路ユニット37は、制御ユニット10と、フレキシブルフラットケーブル190および駆動回路入力コネクター71を介して電気的に接続され、制御ユニット10から差動信号d1,d2,d3,d4、およびデジタルのデータdA1,dB1,dA2,d
B2,dA3,dB3,dA4,dB4を受け取る。
また、各駆動回路ユニット37は駆動回路出力コネクター72を有しており、駆動回路出力コネクター72は放熱ケース34の前面からキャリッジ29内に露出している。また、各ヘッドユニット32は、その上面にヘッドユニット入力コネクター73を有している。駆動回路出力コネクター72には例えばFFC(Flexible Flat Cable)などによって構成される接続ケーブル47の一端部が着脱自在(抜き差し自在)に接続され、ヘッドユニット入力コネクター73には接続ケーブル47の他端部が着脱自在に接続される。すなわち、各駆動回路ユニット37と各ヘッドユニット32とは接続ケーブル47を介して電気的に接続され、ヘッドユニット32は駆動回路ユニット37から、差動信号d1,d2,d3,d4、および駆動信号COMA1,COMB1,COMA2,COMB2,COMA3,COMB3,COMA4,COMB4を受け取る。
ヘッドユニット32は、差動信号d1,d2,d3,d4、および駆動信号COMA1,COMB1,COMA2,COMB2,COMA3,COMB3,COMA4,COMB4に基づき、吐出部600よりインクを吐出する。
ガイド部材30は、その前面下部に第1の方向Xに延びるガイドレール部48を有している。キャリッジ29は、その後面下部に設けられたキャリッジ支持部49においてガイドレール部48により第1の方向Xに移動可能に支持されている。すなわち、キャリッジ支持部49は、ガイドレール部48に対して第1の方向Xに摺動可能に連結されている。つまり、キャリッジ29は、吐出部600を含むヘッドユニット32と駆動回路ユニット37を含む放熱ケース34とを支持し、キャリッジモーター31の駆動により、キャリッジ支持部49においてガイド部材30のガイドレール部48にガイドされながら第1の方向Xに沿って往復移動する。
これにより、駆動回路ユニット37からヘッドユニット32までの配線長を短くすることができ、駆動信号COMA、COMBは、波形精度の良い状態で圧電素子60に印加されることが可能となる。
また、キャリッジ29はガイド部材30の前側の側部に位置し、各駆動回路ユニット37を収容した放熱ケース34はガイド部材30の上側に位置する。これにより、キャリッジ支持部49を支点としたキャリッジ29の回転モーメントは小さく抑えられ、且つ接続ケーブル47の長さも短くすることができる。したがって、キャリッジ29の重量バランスが安定するとともに、各駆動回路ユニット37から各ヘッドユニット32に出力される信号は安定する。
5.ヘッドユニットの構成
図10はヘッドユニット32の斜視図であり、図11はヘッドユニット32の分解斜視図であり、図12はヘッドユニット32の要部平面図であり、図13は図12のA−A′線断面図である。なお、図10のヘッドユニット32はカバー部材365を省略し、カバー部材365の内部を示している。なお、図10から図13にしめすX,Y,Zは、図1の説明と同様に、液体吐出装置1の幅方向(図1において紙面垂直方向)を「第1の方向X」、液体吐出装置1の奥行方向(図1において紙面左右方向)を「第2の方向Y」、液体吐出装置1の高さ方向(図1において紙面上下方向)を「第3の方向Z」とし、互いに交差(直交)する方向で示す。
図10および図11に示すように、ヘッドユニット32は、インクを噴射する複数のノズル651が形成された噴射面310と、ノズル651からインクを噴射するための信号を転送する中継基板370と、第1の転送基板371、第2の転送基板372(図13参
照)とを備えている。さらに、ヘッドユニット32は、ノズル651を有し、ノズル651からインクを噴射させるヘッド20−1,20−2,20−3,20−4と、ホルダー330と、固定板340と、補強板350と、流路部材360と、を備えている。
図12に示すように、ヘッド20−1,20−2,20−3,20−4には、それぞれにおいてインクを噴射するノズル651が第2の方向Yに沿って並設されている。また、ヘッド20−1,20−2,20−3,20−4は、それぞれにおいてノズル651が第2の方向Yに並設された列が第1の方向Xに複数列、本実施形態では、2列設けられている。さらに、ヘッド20−1,20−2,20−3,20−4のノズル651が開口する面がノズル面320となっている。すなわち、ヘッドユニット32の噴射面310には、ノズル651が形成されたノズル面320が含まれる。
図10から図13に示すように、ホルダー330は、例えば金属等の導電性材料からなる。また、ホルダー330は、固定板340よりも大きい強度を有する。ホルダー330には、複数のヘッド20−1,20−2,20−3,20−4を収容する収容部331が設けられている。収容部331は、第3の方向Zの一方側に開口する凹形状を有し、固定板340によって固定された複数のヘッド20−1,20−2,20−3,20−4をそれぞれ収容する。また、収容部331の開口は固定板340によって封止される。すなわち、収容部331と固定板340とによって形成された空間の内部にヘッド20−1,20−2,20−3,20−4がそれぞれ収容される。なお、収容部331は、ヘッド20−1,20−2,20−3,20−4のそれぞれに設けられていてもよく、複数のヘッド20−1,20−2,20−3,20−4の幾つかに亘って連続して設けられていてもよい。
ホルダー330には、ヘッド20−1,20−2,20−3,20−4は、第2の方向Yに沿って千鳥状に配置されている。具体的には、第2の方向Yにヘッド20−1とヘッド20−3とが設けられ、第1の方向Xにずらして第2の方向Yにヘッド20−2とヘッド20−4とが設けられる。そして、20−1とヘッド20−3とが20−2とヘッド20−4とに対し、第2の方向Yに半ピッチずらして配置される。このようにヘッド20−1,20−2,20−3,20−4を第2の方向Yに沿って千鳥状に配置することで、ノズル651を第2の方向Yで部分的に重複させて、第2の方向Yに亘って連続したノズル651の列を形成することができる。
また、図11から図13に示すように、ホルダー330の収容部331が設けられた面には、補強板350および固定板340が順次積層されている。本実施形態では、ホルダー330と補強板350とを接着剤で接着し、補強板350と固定板340とを接着剤で接着するようにした。
固定板340は、金属等の導電性材料で形成された板状部材からなる。また、固定板340には、ヘッド20−1,20−2,20−3,20−4のノズル面320を露出する露出開口部341が設けられている。露出開口部341は、本実施形態では、ヘッド20−1,20−2,20−3,20−4毎にそれぞれ独立して設けられている。なお、固定板340は、露出開口部341の周縁部において、ヘッド20−1,20−2,20−3,20−4のそれぞれのノズル面320側と固定されている。
このような固定板340が、ホルダー330の収容部331の開口を塞ぐように、補強板350を介して固定されている。
補強板350は、固定板340よりも強度が大きい材料を用いるのが好ましい。本実施形態では、補強板350として、固定板340と同じ材料で且つ固定板340よりも第3
の方向Zの厚さが厚い板状部材を用いるようにした。
また、補強板350には、固定板340と接合されたヘッド20−1,20−2,20−3,20−4のそれぞれに対応して、ヘッド20−1,20−2,20−3,20−4のそれぞれの外周よりも大きな内径を有する開口部351が第3の方向Zに貫通して設けられている。この補強板350の開口部351内に挿通されたヘッド20−1,20−2,20−3,20−4のそれぞれが固定板340と接合されている。
固定板340とホルダー330とは、図示しない支持具によって支持した状態で所定の圧力で互いに押圧されて接合される。ちなみに、本実施形態では、固定板340は、ヘッド20−1,20−2,20−3,20−4と、補強板350と、固定板340とが予め接合された接合体が、ホルダー330に固定される。
流路部材360は、ホルダー330に固定されている。本実施形態では、流路部材360は、第1の流路部材361と、第2の流路部材362と、カバー部材365とを備えている。第2の流路部材362は、ホルダー330に支持され、第1の流路部材361は、第2の流路部材362に支持されている。そして、カバー部材365は、第1の流路部材361、および第2の流路部材362と、中継基板370と、第1の転送基板371、第2の転送基板372を内部に収容する凹形状を有しており、それらを内部に収容した状態でホルダー330に固定されている。
第1の流路部材361、および第2の流路部材362の図示しない内部には、ヘッド20−1,20−2,20−3,20−4のそれぞれにインクを供給するための流路が設けられている。また、第1の流路部材361には、当該流路に連通した供給部364が設けられインクが供給される。本実施形態では、供給部364は第1の方向Xに沿って2つ設けられている。
特に図示しないが、第1の流路部材361の内部において、一つの供給部364に連通する流路は分岐しており、ヘッド20−1,20−3にインクを分配している。同様に、もう一つの供給部364に連通する流路も分岐しており、ヘッド20−2,20−4にインクを分配している。
第2の流路部材362は、特に図示しないが、第1の流路部材361から供給されるインクをヘッド20−1,20−2,20−3,20−4のそれぞれに供給する流路が設けられている。また、第2の流路部材362の内部に設けられた流路には、インクに含まれるゴミや気泡などの異物を除去するフィルターや、下流側の流路の圧力に応じて開閉する圧力調整弁等が設けられている。なお、流路部材360は、このような第1の流路部材361、および第2の流路部材362に限定されない。
図5および図8に示すように、第1の転送基板371は、中継配線390に接続される端子部(図示せず)と、第1の接続配線391に接続される端子部(図示せず)とを備えている。同様に、第2の転送基板372は、中継配線390に接続される端子部(図示せず)と、第2の接続配線392に接続される端子部(図示せず)とを備えている。中継基板370は、第1の接続配線391が接続される第1の出力コネクター75と、第2の接続配線392が接続される第2の出力コネクター76と、ヘッドユニット入力コネクター73とを備えている。なお、中継基板370と、第1の転送基板371、第2の転送基板372は、上述した端子部やコネクターの他に特に図示しない電子部品や配線などが設けられている。
中継基板370は、その両面が第1の方向Xにそれぞれ面するように、第1の流路部材
361に立設されている。
中継基板370の詳細は後述するが、中継基板370に設けられた第1の出力コネクター75には、第1の接続配線391が接続されている。第1の接続配線391は、第1の出力コネクター75と第1の転送基板371の端子部(図示せず)とを接続する配線である。また、中継基板370に設けられた第2の出力コネクター76には、第2の接続配線392が接続されている。第2の接続配線392は、第2の出力コネクター76と第2の転送基板372の端子部(図示せず)とを接続する配線である。
カバー部材365には、中継基板370を収容する基板収容部366が設けられており、基板収容部366に設けられた接続開口部367からヘッドユニット入力コネクター73が露出している。ヘッドユニット入力コネクター73は、接続ケーブル47に接続される。
第1の転送基板371と、第2の転送基板372とは、第2の流路部材362の第1の方向X側の側面において、第2の流路部材362を介し対向するように設けられている。
第1の転送基板371は、第1の接続配線391を介して中継基板370に接続され、また、中継配線390、第3の転送基板395および配線基板396を介して、ヘッド20−1,20−3(図6および図7参照)に接続されている。
第2の転送基板372は、第2の接続配線392を介して中継基板370に接続され、また、中継配線390、第3の転送基板395および配線基板396を介して、ヘッド20−2,20−4(図6および図7参照)に接続されている。
第3の転送基板395は、ホルダー330に設けられている。また、ホルダー330にはZ方向に貫通し、配線基板396を挿通することでヘッド20−1,20−2,20−3,20−4のそれぞれと、第3の転送基板395との接続を可能にする為の連通孔339が設けられている。中継配線390や配線基板396は、可撓性(フレキシブル)のあるシート状のもの、例えば、COF基板等を用いることができる。他にも、中継配線390や配線基板396として、FFC、FPC等を用いてもよい。
配線基板396は、ヘッド20−1,20−2,20−3,20−4のそれぞれを駆動させるための信号や電源を供給するための配線が実装された基板である。このような配線基板396が第3の転送基板395および中継配線390を介して第1の転送基板371又は第2の転送基板372に接続されている。
これにより、印刷信号や電源が接続ケーブル47、およびヘッドユニット入力コネクター73を介して、中継基板370に供給される。そして、それらの印刷信号等は、第1の接続配線391、第1の転送基板371、第3の転送基板395および配線基板396を介してヘッド20−1,20−3に供給される。また、それらの印刷信号等は、第2の接続配線392、第2の転送基板372、第3の転送基板395および配線基板396を介してヘッド20−2,20−4に供給される。
6.中継基板の構成
図14から図17は、本実施形態の中継基板370の基板構成を示す図である。
図14は、中継基板370を第1の配線層771側から見た図であって、中継基板370の第1の配線層771の構成を示す図である。図15は、中継基板370を第1の配線層771側から見た透視図であって、中継基板370の第2の配線層772の構成を示す
図である。図16は、中継基板370を第4の配線層774側から見た図であって、中継基板370の第4の配線層774の構成を示す図である。図17は、中継基板370を第4の配線層774側から見た透視図であって、中継基板370の第3の配線層773の構成を示す図である。
本実施形態の中継基板370は、図14から図17に示す第1の配線層771(本実施形態では、基板77の表面とする。)、第2の配線層772、第3の配線層773、第4の配線層774(本実施形態では基板77の裏面とする。)の順に積層された基板77(「回路基板」の一例)に構成されている。なお、基板77は、第2の配線層772と第3の配線層773との間に、例えば基準電位の配線層などを含む構成であってもよい。
基板77の平面形状は、一対の短辺781,782と一対の長辺783,784とを含んで形成された略矩形である。図14から図17に示す図では、短辺781から短辺782へ向かう方向、即ち、長辺783と略平行な方向を「長辺方向x」、長辺783から長辺784へ向かう方向、即ち、短辺781と略平行な方向を「短辺方向y」とし説明を行う。
6.1 第1の配線層の構成
図14に示す通り、中継基板370の第1の配線層771は、第1の出力コネクター75と、ヘッドユニット入力コネクター73と、制御信号受信部91と、を含み構成されている。さらに、第1の配線層771は、上記構成を接続する複数の配線と、基板77の別の層と接続する為の複数のビアと、を含む。
制御信号受信部91は、図3および図4により説明したとおり、LVDS転送方式の差動信号d1,d2,d3,d4を受信し、変換・復元することで、制御信号c1,c2,c3,c4を生成し出力する。なお、本実施形態において、制御信号受信部91は、ワンチップのIC(Integrated Circuit)で構成されていてもよく、また複数の部品から構成されていてもよい。
制御信号受信部91(「受信部」の一例)は、差動信号d1(「伝送信号」の一例),d2,d3,d4を転送するための、制御信号配線401(「第3配線」の一例),402,403,404と、差動信号d1,d2,d3,d4を変換・復元した制御信号c1,c2,c3,c4(「制御信号」の一例)を出力するための制御信号配線406(「第2配線」の一例),407と、ビア708,709と、に接続されている。
ビア708は、基板77の第2の配線層772,第3の配線層773,第4の配線層774と挿通し、電気的に接続することで、制御信号受信部91から出力される、例えば制御信号c3を、別の配線層に伝送する。
ビア709は、基板77の第2の配線層772、第3の配線層773、第4の配線層774と挿通し、電気的に接続することで、制御信号受信部91から出力される、例えば制御信号c4を、別の配線層に伝送する。
第1の出力コネクター75は、中継基板370と第1の転送基板371とを電気的に接続する第1の接続配線391に接続され、ヘッド20を駆動するための信号を出力する。
第1の出力コネクター75は、制御信号出力電極506,507、駆動信号出力電極551,552,556,557、共通電圧出力電極553,558,電源電圧出力電極571、および基準電位電極572を含む複数の電極が長辺方向xに沿って並設されている。
具体的には、第1の出力コネクター75は、長辺方向xに沿って短辺781側から制御信号出力電極506、駆動信号出力電極551、共通電圧出力電極553、駆動信号出力電極552、電源電圧出力電極571、基準電位電極572、駆動信号出力電極556、共通電圧出力電極558、駆動信号出力電極557、制御信号出力電極507の順で一列に併設されている。なお、第1の出力コネクター75には、当該電極間においてその他の複数の電極が設けられていても良い。さらに、当該電極は、2つ以上の電極を含む構成であっても良い。
ここで、駆動信号出力電極551(「第1出力端子」の一例)と、制御信号出力電極506(「第2出力端子」の一例)と、を結ぶ仮想直線を仮想境界線790(「仮想直線」の一例)と称する。さらに、基板77の第1の配線層771において、仮想境界線790に対し長辺784側を領域A(「第1領域」の一例)とし、仮想境界線790に対し長辺783側を領域B(「第2領域」の一例)として称して以下の説明を行う。
制御信号出力電極506は、領域B側において、制御信号配線406(「第2配線」の一例)と接続されており、制御信号配線406は、制御信号受信部91に接続されている。即ち、制御信号出力電極506は、制御信号受信部91から出力された例えば制御信号c1(図4参照)を受け取り出力する。前述のとおり本実施形態では、制御信号c1は「クロック信号Sck、印刷データ信号Data、ラッチ信号LAT、およびチェンジ信号CH」を含む信号である。その為、本実施形態における制御信号配線406は、当該信号を転送するための少なくとも4本の配線を含み構成されている。同様に、制御信号出力電極506は、当該信号を入出力するための少なくとも4個の電極を含み構成されている。
制御信号出力電極507は、領域B側において、制御信号配線407と接続されており、制御信号配線407は、制御信号受信部91に接続されている。即ち、制御信号出力電極507は、制御信号受信部91から出力された例えば制御信号c2(図4参照)を受け取り、出力する。前述のとおり本実施形態では、制御信号c2は「クロック信号Sck、印刷データ信号Data、ラッチ信号LAT,およびチェンジ信号CH」を含む信号である。その為、本実施形態における制御信号配線407は、当該信号を転送するための少なくとも4本の配線を含み構成されている。同様に、制御信号出力電極507は、当該信号を入出力するための少なくとも4個の電極を含み構成されている。
駆動信号出力電極551(「第1出力端子」の一例)は、領域A側で駆動信号配線411(「第1配線」の一例)と接続されている。
駆動信号出力電極552は、領域A側で駆動信号配線412と接続されている。
共通電圧出力電極553は、領域A側で、基板77の第2の配線層772と挿通し、電気的に接続されるビア753と接続されている。
駆動信号出力電極556は、領域A側で駆動信号配線416と接続されている。
駆動信号出力電極557は、領域A側で駆動信号配線417と接続されている。
共通電圧出力電極558は、領域A側で、基板77の第2の配線層772と挿通し、電気的に接続されるビア758と接続されている。
電源電圧出力電極571は、領域A側で電源電圧配線431と接続されている。
基準電位電極572は、領域A側で基準電位配線432と接続されている。
ヘッドユニット入力コネクター73は、中継基板370と接続ケーブル47とを電気的に接続し、駆動回路ユニット37から供給される信号を中継基板370に入力する。
ヘッドユニット入力コネクター73は、基板77の領域A(「第1の領域」)側に設けられ、第1入力電極群73−1と、第2入力電極群73−2と、を含み構成される。
第1入力電極群73−1は、制御信号入力電極501,502,503,504、駆動信号入力電極511,512、駆動信号入力電極516,517、共通電圧入力電極513,518、電源電圧入力電極531、基準電位電極532、および電極541を含む複数の電極が長辺方向xに沿って並設されている。
具体的には、第1入力電極群73−1は、長辺方向xに沿って短辺781側から制御信号入力電極504、制御信号入力電極503、制御信号入力電極502、制御信号入力電極501、電極541、駆動信号入力電極511、共通電圧入力電極513、駆動信号入力電極512、電源電圧入力電極531、基準電位電極532、駆動信号入力電極516、共通電圧入力電極518、駆動信号入力電極517の順で一列に併設されている。なお、第1入力電極群73−1には、当該電極間においてその他の複数の電極が設けられていても良い。さらに、当該電極は、2つ以上の電極を含む構成であっても良い。
制御信号入力電極501(「第2入力端子」の一例)は、駆動回路ユニット37から接続ケーブル47を介して入力される、例えば差動信号d1(図4参照)(「伝送信号」の一例)を受け取り、第1入力電極群73−1の長辺783側で接続される制御信号配線401(「第3配線」の一例)に差動信号d1を出力する。前述のとおり本実施形態では、差動信号d1は、1対の差動信号である。その為、本実施形態における制御信号配線401は、当該信号を転送するための少なくとも2本の配線を含み構成されている。同様に、制御信号入力電極501は、当該信号を入出力するための少なくとも2個の電極を含み構成されている。
制御信号入力電極502は、駆動回路ユニット37から接続ケーブル47を介して入力される、例えば差動信号d2(図4参照)を受け取り、第1入力電極群73−1の長辺783側で接続される制御信号配線402に差動信号d2を出力する。前述のとおり本実施形態では、差動信号d2は、1対の差動信号である。その為、本実施形態における制御信号配線402は、当該信号を転送するための少なくとも2本の配線を含み構成されている。同様に、制御信号入力電極502は、当該信号を入出力するための少なくとも2個の電極を含み構成されている。
制御信号入力電極503は、駆動回路ユニット37から接続ケーブル47を介して入力される、例えば差動信号d3(図4参照)を受け取り、第1入力電極群73−1の長辺783側で接続される制御信号配線403に差動信号d3を出力する。前述のとおり本実施形態では、差動信号d3は、1対の差動信号である。その為、本実施形態における制御信号配線403は、当該信号を転送するための少なくとも2本の配線を含み構成されている。同様に、制御信号入力電極503は、当該信号を入出力するための少なくとも2個の電極を含み構成されている。
制御信号入力電極504は、駆動回路ユニット37から接続ケーブル47を介して入力される、例えば差動信号d4(図4参照)を受け取り、第1入力電極群73−1の長辺783側で接続される制御信号配線404に差動信号d4を出力する。前述のとおり本実施形態では、差動信号d4は、1対の差動信号である。その為、本実施形態における制御信号配線404は、当該信号を転送するための少なくとも2本の配線を含み構成されている。同様に、制御信号入力電極504は、当該信号を入出力するための少なくとも2個の電極を含み構成されている。
即ち、制御信号入力電極501,502,503,504のそれぞれは、差動信号d1,d2,d3,d4のそれぞれを受け取り、制御信号配線401,402,403,404に出力する。
本実施形態における差動信号d1,d2,d3,d4は、前述のとおり、LVDS転送方式の差動信号であり、その振幅が350mV程度と小さく、また高速でデータの転送を行っている。その為、当該信号を転送するための制御信号配線401,402,403,404は、それぞれを等長配線で形成されることが好ましく、また、極力短い配線で形成されていることが好ましい。その為、制御信号受信部91は、第1入力電極群73−1において、制御信号入力電極501,502,503,504が形成されている側(本実施形態では、第1の出力コネクター75に対し、第1の方向Xの短辺781側)に設けられる。さらに、差動信号d1,d2,d3,d4が供給される経路にあたる、制御信号入力電極501(「第2入力電極」の一例),502,503,504、制御信号配線401(「第3配線」の一例),402,403,404、および制御信号受信部91(「受信部」の一例)とは、基板77の同一面(「同一層」の一例)に構成されている。これにより、差動信号d1,d2,d3,d4が供給される経路にビア・スルーホール等が設けられることが無く、差動信号d1,d2,d3,d4の精度を保ったまま、制御信号受信部91に入力することが可能となる。
駆動信号入力電極511(「第1入力電極」の一例)は、駆動回路ユニット37から接続ケーブル47を介して入力される駆動信号、例えば駆動信号COMA1を受け取り、第1入力電極群73−1の長辺783側で接続される駆動信号配線411(「第1配線」の一例)に駆動信号COMA1を出力する。駆動信号配線411は、前述のとおり、駆動信号出力電極551とも接続されている。即ち、駆動信号COMA1(「第1駆動信号」の一例)は、駆動信号入力電極511を介し中継基板370に入力され、駆動信号配線411(「第1配線」の一例)により転送され、駆動信号出力電極551(「第1出力端子」の一例)を介して中継基板370から出力される。
駆動信号入力電極512は、駆動回路ユニット37から接続ケーブル47を介して入力される、例えば駆動信号COMB1を受け取り、第1入力電極群73−1の長辺783側で接続される駆動信号配線412に駆動信号COMB1を出力する。駆動信号配線412は、前述のとおり、駆動信号出力電極552とも接続されている。即ち、駆動信号COMB1は、駆動信号入力電極512を介し中継基板370に入力され、駆動信号配線412により転送され、駆動信号出力電極552を介して中継基板370から出力される。
ここで、駆動信号COMA1,COMB1は、前述のとおりヘッド20‐1に設けられた複数の吐出部600(「第1吐出部」の一例)に設けられた圧電素子60(「第1駆動素子」の一例)を駆動する駆動信号である。その為、駆動信号COMA1,COMB1のそれぞれが転送される駆動信号配線411,412には、駆動される圧電素子60の数に応じた大電流が生じる。これより、本実施形態においては、駆動信号配線411,412は極力幅広の配線であり、また極力短い配線であることが好ましい。さらに、駆動信号配線411,412のそれぞれが接続される、駆動信号入力電極511,512、駆動信号出力電極551,552のそれぞれは、共通電位を有する複数(本実施形態では3個)の電極により構成されることが好ましい。これにより、大電流による断線などを防止することが可能となる。
駆動信号入力電極516は、駆動回路ユニット37から接続ケーブル47を介して入力される、例えば駆動信号COMA2を受け取り、第1入力電極群73−1の長辺783側で接続される駆動信号配線416に駆動信号COMB2を出力する。駆動信号配線416は、前述のとおり、駆動信号出力電極556とも接続されている。即ち、駆動信号COMA2(「第2駆動信号」の一例)は、駆動信号入力電極516を介し中継基板370に入力され、駆動信号配線416(「第4配線」の一例)により転送され、駆動信号出力電極556(「第3出力端子」の一例)を介して中継基板370から出力される。
駆動信号入力電極517は、駆動回路ユニット37から接続ケーブル47を介して入力される、例えば駆動信号COMB2を受け取り、第1入力電極群73−1の長辺783側で接続される駆動信号配線417に駆動信号COMB2を出力する。駆動信号配線417は、前述のとおり、駆動信号出力電極557とも接続されている。即ち、駆動信号COMB2は、駆動信号入力電極517を介し中継基板370に入力され、駆動信号配線417により転送され、駆動信号出力電極557を介して中継基板370から出力される。
ここで、駆動信号COMA2,COMB2は、前述のとおりヘッド20‐2に設けられた複数の吐出部600(「第2吐出部」の一例)に設けられた圧電素子60(「第2駆動素子」の一例)を駆動する駆動信号である。その為、駆動信号COMA2,COMB2のそれぞれが転送される駆動信号配線416,417には、駆動される圧電素子60の数に応じた大電流が生じる。これより、本実施形態においては、駆動信号配線416,417は極力幅広の配線であり、また極力短い配線であることが好ましい。さらに、駆動信号配線416,417のそれぞれが接続される、駆動信号入力電極516,517、駆動信号出力電極556,557のそれぞれは、共通電位を有する複数(本実施形態では3個)の電極により構成されることが好ましい。これにより、大電流による断線などを防止することが可能となる。
共通電圧入力電極513は、駆動回路ユニット37から接続ケーブル47を介して入力される、共通電圧VBSを受け取り、第1入力電極群73−1の長辺783側で、基板77の第2の配線層772と挿通し、且つ電気的に接続されているビア713に接続される。
共通電圧入力電極518は、駆動回路ユニット37から接続ケーブル47を介して入力される、共通電圧VBSを受け取り、第1入力電極群73−1の長辺783側で、基板77の第2の配線層772と挿通し、且つ電気的に接続されているビア718に接続される。
電源電圧入力電極531は、駆動回路ユニット37から接続ケーブル47を介して入力される、電源電圧を受け取り、第1入力電極群73−1の長辺783側で、接続される電源電圧配線431に電源電圧を出力する。電源電圧は、図示しない配線により中継基板370に設けられたIC等の電源として使用しても良い。また、前述のとおり、電源電圧配線431は、電源電圧出力電極571と接続される。
基準電位電極532は、駆動回路ユニット37と接続ケーブル47を介して例えばグランド電位等の一定電位(「定電圧」の一例)等が電気的に接続され、さらに第1入力電極群73−1の長辺783側で、基準電位配線432(「第5配線」の一例)と接続される。これにより、駆動回路ユニット37等の他の回路基板と中継基板370との基準となる電位を一致させることで、異なる基板間の動作を安定させる。
なお、本実施形態における中継基板370では、電源電圧配線431および基準電位配線432は、駆動信号COMA1,COMB1のそれぞれが転送される駆動信号配線41
1,412と、駆動信号COMA2,COMB2のそれぞれが転送される駆動信号配線416,417との間に配される。駆動信号配線411,412と、駆動信号配線416,417との間に、安定した電位が供給される電源電圧配線431および基準電位配線432とが配されることで、ヘッド20‐1を駆動する駆動信号COMA1,COMB1と、ヘッド20−2を駆動する駆動信号COMA2,COMB2との相互干渉を低減することが可能となり、印刷品質を向上させることが可能となる。
また、差動信号d1,d2,d3,d4を伝送する制御信号配線401,402,403,404は、駆動信号COMA1,COMB1のそれぞれが転送される駆動信号配線411,412と、駆動信号COMA2,COMB2のそれぞれが転送される駆動信号配線416,417との間には配されない。差動信号d1,d2,d3,d4が、微小な電圧信号であるのに対し、駆動信号配線411,412および駆動信号配線416,417は高電圧・大電流な駆動信号である。その為、当該配線が隣接し設けられると、差動信号d1,d2,d3,d4に駆動信号COMA、COMBのノイズが重畳し、不具合が生じる可能性がある。その為、本実施形態では駆動信号配線411(「第1配線」の一例),412と、駆動信号配線416(「第2配線」の一例),417との間に、制御信号配線401(「第3配線」の一例),402,403,404を配さないことで、信号の干渉を低減し、ノイズ等による不具合の発生を低減できる。
さらに、第1入力電極群73−1は、制御信号入力電極501(「第2入力端子」の一例)と、駆動信号入力電極511(「第1入力端子」の一例)との間に、駆動信号COMA,COMB、差動信号d1,d2,d3,d4のどちらとも接続されない電極541(「第3入力端子」の一例)を含み構成される。これにより、第1入力電極群73−1に設けられた複数の電極間においても、駆動信号COMA1と、差動信号d1との距離を確保することが可能となり、信号の干渉を低減しノイズ等による不具合の発生を低減できる。なお、電極541は、駆動信号COMA,COMB、差動信号d1,d2,d3,d4の双方が接続されていなければよく、未接続端子であってもよい。
第2入力電極群73−2は、駆動信号入力電極521,522,526,527、共通電圧入力電極523,528、を含む複数の電極が長辺方向xに沿って並設されている。
具体的には、第2入力電極群73−2は、長辺方向xに沿って短辺781側から駆動信号入力電極521、共通電圧入力電極523、駆動信号入力電極522、駆動信号入力電極526、共通電圧入力電極528、駆動信号入力電極527の順で一列に併設されている。なお、第2入力電極群73−2には、当該電極間においてその他の複数の電極が設けられていても良い。さらに、当該電極は、2つ以上の電極を含む構成であっても良い。
駆動信号入力電極521は、駆動回路ユニット37から接続ケーブル47を介して入力される、例えば駆動信号COMA3を受け取り、ヘッドユニット入力コネクター73の長辺784側に接続されたビア721に駆動信号COMA3を出力する。
駆動信号入力電極522は、駆動回路ユニット37から接続ケーブル47を介して入力される、例えば駆動信号COMB3を受け取り、ヘッドユニット入力コネクター73の長辺784側に接続されたビア722に駆動信号COMB3を出力する。
駆動信号入力電極526は、駆動回路ユニット37から接続ケーブル47を介して入力される、例えば駆動信号COMA4を受け取り、ヘッドユニット入力コネクター73の長辺784側に接続されたビア726にCOMA4を出力する。
駆動信号入力電極527は、駆動回路ユニット37から接続ケーブル47を介して入力
される、例えば駆動信号COMB4を受け取り、ヘッドユニット入力コネクター73の長辺784側に接続されたビア727にCOMB4を出力する。
共通電圧入力電極523は、駆動回路ユニット37から接続ケーブル47を介して入力される、共通電圧VBSを受け取り、ヘッドユニット入力コネクター73の長辺784側に接続されたビア723に共通電圧VBSを出力する。
共通電圧入力電極528は、駆動回路ユニット37から接続ケーブル47を介して入力される、共通電圧VBSを受け取り、ヘッドユニット入力コネクター73の長辺784側に接続されたビア728に共通電圧VBSを出力する。
ビア721,722,726,727は、基板77の第2の配線層772、第3の配線層773、第4の配線層774と挿通し、電気的に接続することで、駆動信号COMA3,COMB3,COMA4,COMB4を別の配線層に伝送する。
ビア723,728は、基板77の第2の配線層772、第3の配線層773と挿通し、電気的に接続することで、共通電圧VBSを別の配線層に伝送する。
6.2 第2の配線層の構成
図15に示す通り、中継基板370の第2の配線層772(「第2層」の一例)には、別の配線層から電気的に接続された、複数のビアと、上記ビアを接続する為の配線が設けられている。なお、図15における破線は、中継基板370の第1の配線層771の構成の一部を示す。
ビア713は、第1の配線層771の共通電圧入力電極513から供給された共通電圧VBSが入力される。ビア713は、基準電圧配線413と電気的に接続される。さらに、基準電圧配線413は、ビア753とも接続され、ビア753を介して第1の配線層771の共通電圧出力電極553と接続される。即ち、共通電圧VBSは、ビア713を介し第2の配線層772に供給され、基準電圧配線413を経由し、ビア753を介し、第1の配線層771の共通電圧出力電極553から出力される。
基準電圧配線413(「第6配線」の一例)は、配線領域がビア713とビア753とを電気的に接続する多角形(本実施形態では略矩形)であり、第1の配線層771から見たとき(「平面視」の一例)、第1の配線層771(「第1層」の一例)に形成された駆動信号配線411(「第1配線」の一例)の配線領域と少なくとも一部が重なるように形成される。さらに、基準電圧配線413の配線領域は、駆動信号配線412の配線領域とも、少なくとも一部が重なるように形成される。
具体的には、基準電圧配線413の配線領域は、短辺781側で駆動信号配線411の短辺781側端辺と重なる一辺と、短辺782側で駆動信号配線412の短辺782側端辺と重なる一辺と、長辺783側において第1の出力コネクター75の長辺784側端辺と重なる一辺と、長辺784側においてヘッドユニット入力コネクター73の長辺783側端辺と重なる一辺と、の4辺により構成された略矩形となる。
本実施形態では、駆動信号配線411および駆動信号配線412に流れる電流と、基準電圧配線413に流れる電流は互いに異なる方向に流れる。その為、駆動信号配線411および駆動信号配線412と基準電圧配線413とを、基板77において隣接する配線層で対向するように配置することにより、駆動信号配線411および駆動信号配線412に電流が流れることにより生じた電磁界と、基準電圧配線413に電流が流れることにより生じた電磁界とが相殺される。これにより、駆動信号配線411、駆動信号配線412、
および基準電圧配線413に生じるインピーダンスが低減され、吐出特性を安定させることが可能となる。
ここで、基準電圧配線413には、駆動信号COMA,COMBのそれぞれに転送された大電流が生じる。これより、本実施形態においては、基準電圧配線413は極力幅広の配線であり、また極力短い配線であることが好ましい。さらに、基準電圧配線413のそれぞれが接続される、共通電圧入力電極513、共通電圧出力電極553、ビア713,753のそれぞれは、共通電位を有する複数(本実施形態では3個)の電極、およびビアにより構成されることが好ましい。これにより、大電流による断線などを防止することが可能となる。
ビア718は、第1の配線層771の共通電圧入力電極518から供給された共通電圧VBSが入力される。共通電圧VBSは、基準電圧配線418と電気的に接続される。さらに、基準電圧配線418は、ビア758とも接続され、ビア758を介して第1の配線層771の共通電圧出力電極558と接続される。即ち、共通電圧VBSは、ビア718を介し第2の配線層772に供給され、基準電圧配線418を経由し、ビア758を介し、第1の配線層771の共通電圧出力電極558から出力される。
基準電圧配線418は、配線領域がビア718とビア758とを電気的に接続する多角形(本実施形態では略矩形)であり、第1の配線層771から見たとき、第1の配線層771に形成された駆動信号配線416の配線領域と少なくとも一部が重なるように形成される。さらに、基準電圧配線418の配線領域は、駆動信号配線417の配線領域とも、少なくとも一部が重なるように形成される。
具体的には、基準電圧配線418の配線領域は、短辺781側で駆動信号配線416の短辺781側端辺と重なる一辺と、短辺782側で駆動信号配線412の短辺782側端辺と重なる一辺と、長辺783側において第1の出力コネクター75の長辺784側端辺と重なる一辺と、長辺784側においてヘッドユニット入力コネクター73の長辺783側端辺と重なる一辺と、の4辺により構成された略矩形となる。
ここで、基準電圧配線418には、駆動信号COMA,COMBのそれぞれに転送された大電流が生じる。これより、本実施形態においては、基準電圧配線418は極力幅広の配線であり、また極力短い配線であることが好ましい。さらに、基準電圧配線418のそれぞれが接続される、共通電圧入力電極518、共通電圧出力電極558、ビア718,758のそれぞれは、共通電位を有する複数(本実施形態では3個)の電極、およびビアにより構成されることが好ましい。これにより、大電流による断線などを防止することが可能となる。
なお、図15に示すビア708,709,721,722,723,726,727,728は、第2の配線層772においては、挿通するのみでありその説明を省略する。
6.3 第4の配線層の構成
図16に示す通り、中継基板370の第4の配線層774には、第2の出力コネクター76と、複数のビアと、第2の出力コネクター76と当該ビアとを接続する為の配線と、が設けられている。
第2の出力コネクター76は、中継基板370と第2の転送基板372とを電気的に接続する第2の接続配線392に接続され、ヘッド20を駆動するための信号を出力する。
第2の出力コネクター76は、制御信号出力電極508、509、駆動信号出力電極5
61,562,566,567、共通電圧出力電極563,568を含む複数の電極が長辺方向xに沿って並設されている。
具体的には、第2の出力コネクター76は、長辺方向xに沿って短辺781側から制御信号出力電極508、駆動信号出力電極561、共通電圧出力電極563、駆動信号出力電極562、駆動信号出力電極566,共通電圧出力電極568、駆動信号出力電極567、制御信号出力電極509の順で一列に併設されている。なお、第2の出力コネクター76には、当該電極間においてその他の複数の電極が設けられていても良い。さらに、当該電極は、2つ以上の電極を含む構成であっても良い。
ここで、駆動信号出力電極561と、制御信号出力電極508と、を結ぶ仮想直線を仮想境界線791と称する。さらに、基板77の第4の配線層774において、仮想境界線791に対し長辺784側を領域Cとし、仮想境界線791に対し長辺783側を領域Dとして称して以下の説明を行う。
制御信号出力電極508は、領域D側において、制御信号配線408と接続されており、制御信号配線408は、ビア708を介して制御信号受信部91に接続されている。即ち、制御信号出力電極508は、制御信号受信部91から出力された例えば制御信号c3(図4参照)を受け取り出力する。前述のとおり本実施形態では、制御信号c3は「クロック信号Sck、印刷データ信号Data、ラッチ信号LAT、およびチェンジ信号CH」を含む信号である。その為、本実施形態における制御信号配線408は、当該信号を転送するための少なくとも4本の配線を含み構成されている。同様に、制御信号出力電極508は、当該信号を入出力するための少なくとも4個の電極を含み構成されている。
制御信号出力電極509は、領域D側において、制御信号配線409と接続されており、制御信号配線409は、ビア709を介して制御信号受信部91に接続されている。即ち、制御信号出力電極509は、制御信号受信部91から出力された例えば制御信号c4(図4参照)を受け取り、出力する。前述のとおり本実施形態では、制御信号c4は「クロック信号Sck、印刷データ信号Data、ラッチ信号LAT、およびチェンジ信号CH」を含む信号である。その為、本実施形態における制御信号配線409は、当該信号を転送するための少なくとも4本の配線を含み構成されている。同様に、制御信号出力電極509は、当該信号を入出力するための少なくとも4個の電極を含み構成されている。
駆動信号出力電極561は、領域C側で駆動信号配線421と接続されている。また、駆動信号配線421は、ビア721を介し、第1の配線層771に設けられた駆動信号入力電極521と接続される。即ち、ビア721は、駆動信号入力電極521に入力された、例えば駆動信号COMA3を第4の配線層774に供給する。そして、駆動信号COMA3は、駆動信号配線421を介し、駆動信号出力電極561から出力される。
駆動信号出力電極562は、領域C側で駆動信号配線422と接続されている。また、駆動信号配線422は、ビア722を介し、第1の配線層771に設けられた駆動信号入力電極522と接続される。即ち、ビア722は、駆動信号入力電極522に入力された、例えば駆動信号COMB3を第4の配線層774に供給する。そして、駆動信号COMB3は、駆動信号配線422を介し、駆動信号出力電極562から出力される。
駆動信号COMA3,COMB3のそれぞれが転送される駆動信号配線421,422には、駆動される圧電素子60の数に応じた大電流が生じる。これより、本実施形態においては、駆動信号配線421,422は極力幅広の配線であり、また極力短い配線であることが好ましい。さらに、駆動信号配線421,422のそれぞれが接続される、駆動信号入力電極521,522、駆動信号出力電極561,562、ビア721,722のそ
れぞれは、共通電位を有する複数(本実施形態では3個)の電極およびビアにより構成されることが好ましい。これにより、大電流による断線などを防止することが可能となる。
共通電圧出力電極563は、領域C側で、基板77の第3の配線層773と挿通し、電気的に接続されるビア763と接続されている。
駆動信号出力電極566は、領域C側で駆動信号配線426と接続されている。また、駆動信号配線426は、ビア726を介し、第1の配線層771に設けられた駆動信号入力電極526と接続される。即ち、ビア726は、駆動信号入力電極526に入力された、例えば駆動信号COMA4を第4の配線層774に供給する。そして、駆動信号COMA4は、駆動信号配線426を介し、駆動信号出力電極566から出力される。
駆動信号出力電極567は、領域C側で駆動信号配線427と接続されている。また、駆動信号配線427は、ビア727を介し、第1の配線層771に設けられた駆動信号入力電極527と接続される。即ち、ビア727は、駆動信号入力電極527に入力された、例えば駆動信号COMB4を第4の配線層774に供給する。そして、駆動信号COMB4は、駆動信号配線427を介し、駆動信号出力電極567から出力される。
駆動信号COMA4,COMB4のそれぞれが転送される駆動信号配線426,427には、駆動される圧電素子60の数に応じた大電流が生じる。これより、本実施形態においては、駆動信号配線426,427は極力幅広の配線であり、また極力短い配線であることが好ましい。さらに、駆動信号配線426,427のそれぞれが接続される、駆動信号入力電極526,527、駆動信号出力電極566,567、ビア726,727のそれぞれは、共通電位を有する複数(本実施形態では3個)の電極およびビアにより構成されることが好ましい。これにより、大電流による断線などを防止することが可能となる。
共通電圧出力電極568は、領域C側で、基板77の第3の配線層773と挿通し、電気的に接続されるビア768と接続されている。
6.4 第3の配線層の構成
図17に示す通り、中継基板370の第3の配線層773には、別の配線層から電気的に接続された、複数のビアと、上記ビアを接続する為の配線が設けられている。なお、図17における破線は、中継基板370の第4の配線層774の構成の一部を示す。
ビア723は、第1の配線層771の共通電圧入力電極523から供給された共通電圧VBSが入力される。ビア723は、基準電圧配線423と電気的に接続される。さらに、基準電圧配線423は、ビア763とも接続され、ビア763を介して第4の配線層774の共通電圧出力電極563と接続される。即ち、共通電圧VBSは、ビア723を介し第3の配線層773に供給され、基準電圧配線423を経由し、ビア763を介し、第4の配線層774の共通電圧出力電極563から出力される。
基準電圧配線423は、配線領域がビア723とビア763とを電気的に接続する多角形(本実施形態では略矩形)であり、第4の配線層774から見たとき、第4の配線層774に形成された駆動信号配線421の配線領域と少なくとも一部が重なるように形成される。さらに、基準電圧配線423の配線領域は、駆動信号配線422の配線領域とも、少なくとも一部が重なるように形成される。
具体的には、基準電圧配線423の配線領域は、短辺781側で駆動信号配線421の短辺781側端辺と重なる一辺と、短辺782側で駆動信号配線422の短辺782側端辺と重なる一辺と、長辺783側において第2の出力コネクター76の長辺784側端辺
と重なる一辺と、長辺784側においてはビア722およびビア723を結ぶ仮想の直線792の長辺873側に設けられた任意の一辺(直線)と、の4辺により構成された略矩形となる。
ここで、基準電圧配線423は、駆動信号COMA,COMBのそれぞれに転送された大電流が生じる。これより、本実施形態においては、基準電圧配線423は極力幅広の配線であり、また極力短い配線であることが好ましい。さらに、基準電圧配線423のそれぞれが接続される、共通電圧入力電極523、共通電圧出力電極563、ビア723,763のそれぞれは、共通電位を有する複数(本実施形態では3個)の電極、およびビアにより構成されることが好ましい。これにより、大電流による断線などを防止することが可能となる。
ビア728は、第1の配線層771の共通電圧入力電極528から供給された共通電圧VBSが入力される。ビア728は、基準電圧配線428と電気的に接続される。さらに、基準電圧配線428は、ビア768とも接続され、ビア768を介して第4の配線層774の共通電圧出力電極568と接続される。即ち、共通電圧VBSは、ビア728を介し第3の配線層773に供給され、基準電圧配線428を経由し、ビア768を介し、第4の配線層774の共通電圧出力電極568から出力される。
基準電圧配線428は、配線領域がビア728とビア768とを電気的に接続する多角形(本実施形態では略矩形)であり、第4の配線層774から見たとき、第4の配線層774に形成された駆動信号配線426の配線領域と少なくとも一部が重なるように形成される。さらに、基準電圧配線428の配線領域は、駆動信号配線427の配線領域とも、少なくとも一部が重なるように形成される。
具体的には、基準電圧配線428の配線領域は、短辺781側で駆動信号配線426の短辺781側端辺と重なる一辺と、短辺782側で駆動信号配線427の短辺782側端辺と重なる一辺と、長辺783側において第2の出力コネクター76の長辺784側端辺と重なる一辺と、長辺784側においてはビア726およびビア727を結ぶ仮想の直線793の長辺873側に設けられた任意の一辺(直線)と、の4辺により構成された略矩形となる。
ここで、基準電圧配線428は、駆動信号COMA,COMBのそれぞれに転送された大電流が生じる。これより、本実施形態においては、基準電圧配線428は極力幅広の配線であり、また極力短い配線であることが好ましい。さらに、基準電圧配線428のそれぞれが接続される、共通電圧入力電極528、共通電圧出力電極568、ビア728,768のそれぞれは、共通電位を有する複数(本実施形態では3個)の電極、およびビアにより構成されることが好ましい。これにより、大電流による断線などを防止することが可能となる。
なお、図17に示すビア708,709,721,722,726,727は、第3の配線層773においては、挿通するのみでありその説明を省略する。
本実施形態によれば、基板77の第4の配線層774と第3の配線層773とにおいて、基板77の第1の配線層771と、第2の配線層772と同様の構成を設けている。これにより、基板77の表面および裏面の双方で、信号の相互干渉を低減し、さらに中継基板370の小型化が可能となる。
7.作用・効果
以上説明した本実施形態に係る液体吐出装置1では、大きな電圧振幅の駆動信号COM
A,COMBを転送する駆動信号配線411,412,416,417,421,422,426,427は、差動信号d1,d2,d3,d4を転送する制御信号配線401,402,403,404および制御信号c1,c2,c3,c4を転送する制御信号配線406,407,408,409の双方と交差・近接することなく、分離して配置することが可能となる。よって、信号の干渉を低減することが可能となる。
さらに、本実施形態に係る液体吐出装置1によれば、駆動信号と差動信号、制御信号との信号の干渉を低減することが可能となる為、それぞれの信号の精度が向上し、液体吐出装置の吐出精度を向上させることが可能となる。
また、本実施形態に係る液体吐出装置1によれば、駆動信号配線411,412,416,417,421,422,426,427は、基板77に設けられる配線長を短くすることで配線のインピーダンスが抑えることが可能であり、駆動信号の劣化を低減することが可能となる。
さらに、本実施形態に係る液体吐出装置1によれば、差動信号d1,d2,d3,d4を転送する制御信号配線401,402,403,404には、ビア等が無く安定した通信を可能とする。
これより、本実施形態に係る液体吐出装置1によれば、駆動信号COMA,COMBと、差動信号d1,d2,d3,d4および制御信号c1,c2,c3,c4と、の信号の干渉を低減することが可能となり、液体吐出装置1の吐出精度を高めることが可能となる。
8.変形例
上記の実施形態では、伝送信号は、制御ユニット10に設けられた制御信号送信部90において、原制御信号を、1つのシリアル形式のシリアル制御信号に変換(シリアライズ)し、さらに、LVDS転送方式の差動信号に変換した信号であるが、伝送信号は、差動信号に変換する前の、シリアル制御信号(「シリアル信号」の一例)であっても良い。さらに、伝送信号をシリアル制御信号とした場合、制御信号受信部91は、シリアル制御信号に含まれる原制御信号を復元(「デシリアライズ」の一例)するものであってもよい。
制御信号送信部90から制御信号受信部91へ送信される伝送信号をシリアル信号とすることにより、複数の伝送信号の基準電位を共通として伝送することが可能となり、フレキシブルフラットケーブル190などの伝送線の本数を減らすことが可能となる。
また、上記の実施形態では、駆動回路50が駆動素子としての圧電素子(容量性負荷)を駆動するピエゾ方式の液体吐出装置1を例に挙げたが、本発明は、駆動回路が容量性負荷以外の駆動素子を駆動する液体吐出装置1にも適用可能である。このような液体吐出装置1としては、例えば、駆動回路が駆動素子としての発熱素子(例えば、抵抗)を駆動し、発熱素子が加熱されることにより発生するバブルを利用して液体を吐出するサーマル方式(バブル方式)の液体吐出装置等が挙げられる。
以上、本実施形態あるいは変形例について説明したが、本発明はこれら本実施形態あるいは変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。例えば、上記の各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実
施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…液体吐出装置、10…制御ユニット、12…繰出部、13…支持部、14…搬送部、15…印刷部、16…送風部、18…保持部材、20…ヘッド、22…加熱部、23…搬送ローラー、24…従動ローラー、25…第1支持部、26…第2支持部、27…第3支持部、29…キャリッジ、30…ガイド部材、31…キャリッジモーター、32…ヘッドユニット、34…放熱ケース、35…キャリッジモータードライバー、37…駆動回路ユニット、38…キャリッジ本体、39…カバー部材、41…搬送モーター、42…放熱板、44…筐体、45…搬送モータードライバー、47…接続ケーブル、48…ガイドレール部、49…キャリッジ支持部、50…駆動回路、51…ダクト、52…送風ファン、53…送風口、60…圧電素子、71…駆動回路入力コネクター、72…駆動回路出力コネクター、73…ヘッドユニット入力コネクター、75…第1の出力コネクター、76…第2の出力コネクター、77…基板、80…メンテナンスユニット、81…クリーニング機構、82…ワイピング機構、90…制御信号送信部、91…制御信号受信部、100…制御部、190…フレキシブルフラットケーブル、210…選択制御部、230…選択部、310…噴射面、320…ノズル面、330…ホルダー、331…収容部、339…連通孔、340…固定板、341…露出開口部、350…補強板、351…開口部、360…流路部材、361…第1の流路部材、362…第2の流路部材、364…供給部、365…カバー部材、366…基板収容部、367…接続開口部、370…中継基板、371…第1の転送基板、372…第2の転送基板、390…中継配線、391…第1の接続配線、392…第2の接続配線、395…第3の転送基板、396…配線基板、401,402,403,404,406,407,408,409…制御信号配線、411,412,416,417,421,422,426…駆動信号配線、427…駆動信号配線、413,418,423,428…基準電圧配線、431…電源電圧配線、432…基準電位配線、501,502,503,504…制御信号入力電極、506,507,508,509…制御信号出力電極、511,512,516,517,521,522,526,527…駆動信号入力電極、513,518,523,528…共通電圧入力電極、531…電源電圧入力電極、532,572…基準電位電極、541…電極、551,552,556,557,56,562,566,567…駆動信号出力電極、553,558,563,568…共通電圧出力電極、571…電源電圧出力電極、600…吐出部、601…圧電体、611,612…電極、621…振動板、631…キャビティー、632…ノズルプレート、641…リザーバー、651…ノズル、661…供給口、708,709,713,718,721,722,723,726,727,728,753,758,763,768…ビア、771…第1の配線層、772…第2の配線層、773…第3の配線層、774…第4の配線層、781,782…短辺、783,784…長辺、790,791…仮想境界線、F…搬送方向、M…媒体、R…ロール体、W…移動領域、COMA,COMB…駆動信号

Claims (10)

  1. 第1駆動素子を含み、前記第1駆動素子の駆動により液体を吐出する第1吐出部と、
    前記第1駆動素子を駆動する第1駆動信号と、前記第1駆動信号の前記第1駆動素子への印加を制御する制御信号と、を転送する回路基板と、
    を備え、
    前記回路基板は、
    前記第1駆動信号を転送する第1配線と、
    前記制御信号を転送する第2配線と、
    前記第1配線と接続されている第1出力端子と、
    前記第2配線と接続されている第2出力端子と、
    を含み、
    前記回路基板の平面視において、
    前記第1配線は、前記第1出力端子と前記第2出力端子とを結ぶ仮想直線を境界とした第1領域側で前記第1出力端子と接続され、
    前記第2配線は、前記仮想直線を境界とした第2領域側で前記第2出力端子と接続されている、
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記回路基板は、
    前記第1配線と接続され、前記第1駆動信号を前記回路基板に入力する第1入力端子を含み、
    前記第1入力端子は、前記第1領域に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記回路基板は、
    複数の原制御信号に基づく伝送信号を受信し、前記伝送信号に基づき前記制御信号を生成する受信部と、
    前記伝送信号を転送する第3配線と、
    前記第3配線と接続される第2入力端子と、
    を含み、
    前記受信部は、前記第2配線と前記第3配線とに接続されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記伝送信号は、前記原制御信号をシリアライズしたシリアル信号であり、
    前記受信部は、前記シリアル信号をデシリアライズする、
    ことを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置。
  5. 前記伝送信号は、前記原制御信号に基づく差動信号であり、
    前記受信部と前記第3配線と前記第2入力端子とは、前記回路基板の同一層に設けられている、
    ことを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置。
  6. 前記第1入力端子と前記第2入力端子との間には、前記第1配線と前記第3配線との双方と、接続されない第3入力端子が設けられている、
    ことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  7. 第2駆動素子を含み、前記第2駆動素子の駆動により液体を吐出する第2吐出部と、
    を備え、
    前記回路基板は、
    前記第2駆動素子を駆動する第2駆動信号を転送する第4配線と、
    前記第4配線と接続されている第3出力端子と、
    を含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  8. 前記第1配線と、前記第4配線との間には、
    定電圧を転送する第5配線が設けられている、
    ことを特徴とする請求項7に記載の液体吐出装置。
  9. 前記回路基板は、
    前記第1駆動素子の前記第1駆動信号が印加される一端とは異なる他端に印加され、基準の電圧を供給する基準電圧信号を転送する第6配線を含み、
    前記第1配線は、前記回路基板の第1層に設けられ、
    前記第6配線は、前記回路基板の第2層に設けられ、
    前記回路基板の平面視において、
    前記第1配線と前記第6配線とは、少なくとも一部が重なるように設けられている、
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  10. 第1駆動素子を駆動する第1駆動信号を転送する第1配線と、
    前記第1駆動信号の前記第1駆動素子への印加を制御する制御信号を転送する第2配線と、
    前記第1配線と接続されている第1出力端子と、
    前記第2配線と接続されている第2出力端子と、
    を含み、
    平面視において、
    前記第1配線は、前記第1出力端子と前記第2出力端子とを結ぶ仮想直線を境界とした第1領域側で前記第1出力端子と接続され、
    前記第2配線は、前記第1出力端子と前記第2出力端子とを結ぶ仮想直線を境界とした第2領域側で前記第2出力端子と接続される、
    ことを特徴とする回路基板。
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