JP4947966B2 - 記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は記録装置に関し、特に、例えば、インクジェット方式に従って記録を行なう記録ヘッドを備えた記録装置に関する。
プリンタ等に適用される記録方式の内、吐出口(ノズル)からインクを吐出させて記録紙などの記録媒体に記録を行うインクジェット記録方式は低騒音のノンインパクト方式で高密度かつ高速の記録動作が可能であるため、近年種々の装置に広く採用されている。
一般的なインクジェット記録装置(以下、記録装置)は、インクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッド)を搭載するキャリッジを駆動する手段と、記録媒体を搬送する搬送手段と、これらを制御するための制御手段などを備えている。また、記録ヘッドのノズル部分からインクを吐出するためのエネルギーを発生するためにいくつかの方式が知られている。その方式には、ピエゾ素子などの電気機械変換体を用いてインクに加圧するもの、レーザなどの電磁波を照射して発熱により発泡させるもの、あるいは発熱抵抗体を有する電気熱変換体素子によって液体を加熱させ発泡させるものなどがある。
その中でも電気熱変換体により発生した熱エネルギーを利用してインク滴を吐出させる方式を採用した記録ヘッドはノズルを高密度に配列させることができるため高解像度の記録をすることが可能である。さらに、その記録ヘッドは、小型化が容易であり、最近の半導体製造分野において技術の進歩と信頼性の向上が著しいIC技術やマイクロ加工技術を応用して製造することができる。従って、その記録ヘッドは、この長所を十分に活用することにより高密度実装化が容易でかつ製造コストを低くできる。
通常、記録装置では、搭載する記録ヘッドのノズルの配列方向は記録媒体の搬送方向となり、その記録媒体の搬送方向(副走査方向)と略直交方向(主走査方向)に記録ヘッドを移動することにより画像を形成する。そして、その画像形成動作において形成画像各ラインの画素は1つのノズルにより形成される。
近年、記録速度の向上のために複数の記録素子を集積配列してなる記録ヘッドを用いるのが一般的である。そのような記録ヘッドではインク吐出口および液路を複数集積した所謂マルチノズルヘッドが一般的であり各ヘッド間での主走査方向、副走査方向の調整(レジ調整)を行う必要がある。また、このレジ調整は、通常、記録装置購入時、或いは記録ヘッドが着脱可能な構成の場合は記録ヘッド装着時に行われる(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−31909号公報
しかし、熱エネルギーを利用したインクジェット方式の記録装置では、インク吐出のためのノズル内壁とインクとの馴染みや各ノズル内壁に発生するインクのコゲツキにより、記録ヘッドから吐出されるインク吐出量やインク吐出速度等に変化が生じてしまう。
特に、インク吐出速度が変化すると、記録ヘッドの往復記録が可能な構成では、記録ヘッドの往路方向で吐出したインク滴の付着位置とその復路方向で吐出したインク滴の付着位置に差が生じてしまう。その結果、形成画像の精細さや細線の再現性が劣化し、全体的な画質が劣化するという問題の原因となっていた。
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、安定した高品位な画像形成を維持できる記録装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため本発明の記録装置は以下の構成からなる。
即ち、複数の電気熱変換素子へエネルギーを印加することにより複数の記録要素各々からインク液滴を吐出して記録媒体に記録を行う、記録装置に対して着脱可能な記録ヘッドを用いた記録装置であって、前記記録ヘッドの電気熱変換素子へ記録時に引加されるエネルギー量よりも多いエネルギーを加えてインクを吐出させて回復を行う回復手段と、前記記録ヘッドからのインク液滴の吐出タイミングに関わるレジストレーション調整を行なう調整手段と、前記記録ヘッドの複数の記録要素各々から吐出されるインク液滴の吐出速度を測定する測定手段と、前記記録ヘッドが前記記録装置に装着されたことに伴って前記回復を行い、前記回復が行われたことに応じて前記測定手段を動作させてインク液滴の吐出速度を測定し、該吐出速度が所定の速度閾値より大きい場合には前記記録ヘッドのレジストレーション調整を行い、該吐出速度が前記所定の速度閾値以下の場合には前記回復を再び行うことを決定する決定手段とを有することを特徴とする。
以上説明した構成によれば本発明は、記録ヘッドの複数の記録要素から吐出されたインク液滴の数を累積し、その累積値に基づいて、複数の記録要素毎にインク吐出速度を測定し、その速度に基づいて記録ヘッドのレジストレーション調整を行なう。
より具体的には、複数の記録要素毎のインク吐出速度の平均を求め、例えば、記録ヘッドを搭載するキャリッジの移動速度と平均インク吐出速度とからインク吐出タイミングを変更し、記録ヘッドのレジストレーション調整を行う。
従って本発明によれば、記録ヘッドの使用に伴ってその記録ヘッドからのインク吐出速度が変化しても、測定されたインク吐出速度に基づいてレジストレーション調整を行なうので、適切な画像品位を維持することができるという効果がある。
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施例について、さらに具体的かつ詳細に説明する。
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみを表すものではない。これに加えて、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきものである。即ち、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
またさらに、「ノズル」とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
<インクジェット記録装置の説明(図1)>
図1は本発明の代表的な実施例であるカラー記録を行なうインクジェット記録装置(以下、記録装置)の構成の概要を示す外観斜視図である。
図1に示すように、この記録装置には、記録ヘッド1、インクタンク19が備えられ、記録媒体50が供給される。記録ヘッド1は、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)色のインクを夫々吐出する記録ヘッド1Y、1M、1C、1Bから構成される。なお、これら4つの記録ヘッドの内部構成であるインク液路構成などは同一である。また、インクタンク19はイエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)色のインクを夫々貯留するインクタンク19Y、19M、19C、19Bから構成されている。そして、夫々のインク色に対応した記録ヘッドとインクタンクとが内部的にインクの流路を確保した状態で連結されている。なお、これら記録ヘッドとインクタンクとはキャリッジ2に対して別々に装着される。さらに、4つのインクタンクは独立にキャリッジ2に対して脱着可能である。
一方、搬送ローラ23は、搬送モータ(不図示)により駆動され、連続紙或いはカット紙などで代表される記録媒体50を搬送する。そして、記録動作領域では、搬送ローラ23が所定の搬送量(一般的には記録ヘッド1の記録幅に相当する量)を維持するように高精度で回転し、記録媒体50の移動量を支配する。その記録の間、記録媒体50は、上に持ち上がったりしないように、記録ヘッド1とプラテン(不図示)との間を他の拍車やコロ等の補助搬送ローラ(不図示)により抑えながら搬送される。
記録ヘッド1とインクタンク19とを搭載したキャリッジ2はガイドレール24aに沿ってゴムベルト24bの回動に従って矢印Sa及び矢印Sbの方向に往復移動が可能なように案内支持されている。記録ヘッド1とインクタンク19とを搭載したキャリッジ2が矢印Sa、Sb方向にシリアル走査される過程で記録媒体50に対する記録が行われる。その際、キャリッジ移動方向(主走査方向)の位置はエンコーダ24cをキャリッジ2に設けられた位置センサ(不図示)によって検出される。
このように記録ヘッド1とインクタンク19とを搭載したキャリッジ2は、プーリ28a、28bに張架されたゴムベルト24bに連結され、キャリッジモータ26によりモータ軸27に固定されたプーリ28bを回転駆動することにより移動する。そして、キャリッジモータ26の回転に応じて矢印Sa又は矢印Sb方向に移動する。
さて、記録ヘッド1Y、1M、1C、1Bは夫々、粘度の増加したインクやインクの固着・乾燥を防止する為、キャップ31が具備され、モータ等(不図示)の動力源により必要に応じて自動的に図中矢印M方向に上下することが可能になっている。キャップ31は4つの記録ヘッドに対応してキャップ31Y、31M、31C、31Bから構成される。
以下に述べる回復動作の場合には、回復ポンプ30によって記録ヘッド1の吐出口面に密着されたキャップ31を介して負圧が発生し、インクが記録ヘッド1のノズル(図2参照)を介して流れ出す。そして、この流れ出したインクを密着したキャップ31が受け、パイプ32を介して廃インクタンク(不図示)にて回収できるようになっている。
ここで、回復ポンプ30は、ギアポンプ、チューブポンプ、タービン、ロータ、ピストン、ベローズなどを使用した従来使用されているものでも良いし、インクを廃インクタンクへ圧送又は負圧により吸引できる構成であれば良い。そして、回復動作時に記録ヘッドからインクが漏れた場合、記録ヘッド1の吐出口付近にはインクが付着していることが多い。そこで、各記録ヘッドに対応して設けられた清掃部材101Y、101B、101C、101Bから構成される清掃部材101が記録ヘッド1の下部で図中L方向に移動することによって、付着インクを取り除く(清掃)動作を行う。また、清掃部材101に付着したインクを払い除く清掃部材100を設けることによって清掃部材101の清掃効果を持続させることができる。
記録ヘッド1からインクを吐出する記録動作は、後述の制御回路からの制御に基づいて行われ、その時の記録ドット数はドットカウンタによりカウントされる。
図2は記録ヘッド1の内部構造を示す一部破断斜視図である。
図2に示されるように、記録ヘッド1は電気熱変換素子110を備え、インクが矢印Xb方向からインク液室120に充填され、インク液室120と各々連通したノズル112の上面に設けられた吐出口111から矢印Xa方向に吐出される。また、矢印Xa方向にインクを吐出するために、ノズル112の下部には記録素子(電気熱変換素子110)が配されている。さらに、電気熱変換素子110に電気エネルギーを印加できる様に電気配線(不図示)が記録素子毎に備えられている。
<インクジェット記録装置の制御構成(図3)>
図3は図1に示した記録装置の制御構成を示すブロック図である。
図3において、1700は記録信号を入力するインタフェース、1701はMPUである。1702はMPU1701が実行する制御プログラムや、この実施例の特徴であるインク飛翔速度測定処理プログラムなどを格納するROM、1703は各種データ(上記記録信号や記録ヘッドに供給される記録データ等)を保存するDRAMである。1704は記録ヘッド1に対する記録データの供給制御を行うゲートアレイ(G.A.)であり、インタフェース1700、MPU1701、RAM1703間のデータ転送制御も行う。26は前述した記録ヘッド1を搬送するためのキャリッジモータ、1709は記録媒体搬送のための搬送モータである。1705は記録ヘッド1を駆動するヘッドドライバ、1706、1707はそれぞれ搬送モータ1709、キャリッジモータ26を駆動するためのモータドライバである。DRAM1703には記録媒体50の搬送方向(副走査方向)に少なくとも記録ヘッド1のノズル数分の、キャリッジの移動方向(主走査方向)にはキャリッジ走査範囲に相当する画像データを格納する。
上記制御構成の動作を説明すると、インタフェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ1704とMPU1701との間で記録信号がプリント用の記録データに変換される。そして、モータドライバ1706、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ1705に送られた記録データに従って記録ヘッド1が駆動され記録が行われる。
ドットカウンタ1725では、記録ヘッドの各ノズル毎にインク吐出が発生する画素数(記録ドット数)をカウントする。さて、各ノズル毎にカウントされた記録ドット数は記録動作が発生するたびごとにドットカウンタ1725に累積されるが、その累積記録ドット数は記録媒体1ページ分への記録動作終了毎にEEPROM1726に転送される。従って、EEPROM1726には記録用紙などの記録媒体1ページ分への記録動作終了ごとに加算更新される累積記録ドット数が保持されることになる。この累積記録ドット数は後述するインク吐出速度測定に使用される。
なお、この実施例の記録ヘッド1には記録ヘッド1Y、1M、1C、1B夫々(各ノズル列)が1280個のノズルを持っており、EEPROM1726内には各ノズル列の全てのノズル(D1〜D1280)までのカウント値を持つ。
次に以上の構成の記録装置で実施されるインク吐出速度の検査とレジ調整についてフローチャートを参照して説明する。
図4はインク吐出速度の検査とレジ調整処理の概略を示すフローチャートである。なおフローチャートは記録ヘッド1の交換時に行われる処理を示している。
まずステップS4000では新規に装着された記録ヘッド1に対して、回復ポンプ30を駆動し、発生した負圧により、記録ヘッド1のノズルより吸引し、記録ヘッド内にインクを呼び込む。
次にステップS4010では、インク液室120、ノズル112、電気熱変換素子110の初期なじみを行うためのエージング回復処理を実行する。このエージング回復処理では通常の記録時に印加されるエネルギー量よりも多いエネルギーが電気熱変換素子110に投入される。
さらにステップS4020では、インク吐出速度の測定を行なう。ここでは、記録ヘッド1のノズルから吐出されるインク滴の吐出速度の測定が行われ、その測定により得られたインク吐出速度が例えばDRAM1703などのメモリに格納される。
ここで、インク吐出速度の測定について詳細に説明する。
図5は記録ヘッドとインク吐出速度の検出器の位置関係を示す断面図である。
ここで図示する構成では、光学的検出器202に向かって記録ヘッド1からインク液滴を吐出させ、液滴が光学的検出器202から照射される光の光束を横切ったときのわずかな光量変動を検出することがインク吐出速度の基本原理となっている。光学的検出器202はキャリッジ2のホームポジション付近に設けられる。
図5において、202は光学的検出器、203はLED、204はフォトダイオード、205は制御回路、206は開口部、207は光束、208はインク液滴である。光束208は幅はLED203とフォトダイオード204との間の距離(W)及びインク液滴検出位置に依存する。この実施例ではW=40mm〜60mmの距離において、LED203とフォトダイオード204との間の中心近傍で1.5mm程度の実効的な光束が得られている。
さて、インク液滴の吐出方向に記録ヘッド1と光学的検出器202を透視した時に、LED203とフォトダイオード204で構成される光束の中にノズル列が包含されるように、記録ヘッド1と光学的検出器202の互いの位置関係は保持されている。光束207の中心を光軸と呼ぶとすると、ノズル列と光軸は互いに平行であり、その距離(L)はL=2mm〜4mmに設定されることが好適である。
図6はインク吐出速度と相関を持つ物理量(各信号)を具体的に説明する図である。
図6において、901は切り出された1ノズル毎のフォトダイオード204から得られる検出信号(ID)、902はインク吐出のタイミングを示す吐出タイミング信号(Tdc)である。この信号(Tdc)の立ち上がりに同期してノズルの電気熱変換体にパルス信号が印加され、インク液滴が吐出される。また、903は比較基準信号(CMP)、904は検出信号(ID)901と比較基準信号(CMP)903を比較してディジタル値として出力される比較結果信号(Crslt)である。
比較結果信号(Crslt)904は、検出信号(ID)901の値が比較基準信号(CMP)903を下回る期間、即ち、インク液滴が光束207の一部を所定閾値以上に遮光している期間、ハイレベル(H)を出力する。さらに、906はインク吐出速度と相関を持つ物理量に相当する時間であって、この時間を遅延時間(TDL)と呼ぶ。
もし、インク液滴の吐出速度が図6で示される状態よりも遅くなると、インク液滴が吐出されてから光学的検出器202の光束207に到達するまでの時間が長くなるため遅延時間(TDL)は延びることとなる。時間カウンタ(不図示)は、この遅延時間(TDL)をカウントし、距離(L)からインク吐出速度(V)をMPU1701で計算する。そして、例えば、DRAM1703などのメモリにノズル毎に記録ヘッド1Y、1M、1C、1B分、インク吐出速度(V)の値を記憶する。このようにして、各記録ヘッドのノズル列方向の吐出速度データを持つ事となる。
さて処理はステップS4030において、ステップS4020で測定されたインク吐出速度の結果を、例えば、ROM1702或いはEERROM1726などのメモリに格納された基準吐出速度(Vref)と比較する。ここで、V≦Vrefであった場合は、処理はステップS4040に進み、判定フラグ(DFLG)に“1”をセットする。これに対して、V>Vrefであれば、処理はステップS4050に進み、判定フラグ(DFLG)に“0”をセットする。
次のステップS4060では判定フラグの値を調べる。ここで、DFLG=0であった場合はステップS4080に進み、DFLG=1であった場合には処理はステップS4010へ戻り、再度エージング回復処理を実行する。
ステップS4080では記録ヘッド1の位置調整を実行して一連の処理を終了する。
以上のような処理により、記録ヘッド1の全てのノズルからのインク吐出速度は基準速度を超えるものとなるようにエージング回復処理が実行され調整される。
また以上のことから分かるように、インク吐出速度(V)が変化した場合、遅延時間(TDL)も変化する。一方、インク吐出のタイミングを示す吐出タイミング信号(Tdc)の投入タイミングは、レジ調整により決定される。基本的に、4つの記録ヘッド1Y、1M、1C、1Bのノズル列間隔は固定された値であり、キャリッジの移動速度も固定される値である。従って、インク吐出速度(V)が分かると、これらの値からインク吐出タイミングを決定し、記録ヘッドから吐出されるインク液滴の記録媒体上での付着位置を定めることができる。このようにして、レジ調整を行なうことができる。従って、インク吐出速度(V)が変化した場合、その変化に合わせて、吐出タイミング信号(Tdc)の投入タイミングを変化させることにより、インク吐出のタイミングを調整してレジ調整を行なうことができる。
次に通常記録時の動作について説明する。
記録ヘッド1のインク吐出安定性は、記録ヘッド1の使用に伴い経時的に変化する。この経時的変化は、ノズル112内の電気熱変換体110上に付着するインクの焦げ付き、或いはインクと液路内壁との馴染みの度合いによるものである。
図7は1ノズルに対するインク吐出安定性と累積記録ドット数の関係を示す図である。
特に、製造直後の記録ヘッドは電気熱変換体110の近傍にゴミが付着していたり、液路内壁とインクとの馴染みが良くないのでインク吐出は不安定である。また実際にユーザが記録装置を使用する場合、記録ヘッドの使用に伴って記録画像上では徐々にインク吐出速度の変化により画像の劣化が生じてくることは従来例で説明した通りである。
この実施例では、記録動作中にも適宜レジ調整を行い、インク速度の変化により画像劣化が生じないようにしている。
図8はレジ調整割込み処理を示すフローチャートである。この処理はユーザが記録を開始すると、割込み処理として実行される。
まず、ステップS1000においてMPU1701はEEPROM1726から各ノズル毎の累積記録ドット数(D1 〜D1280)を読み込む。次に、ステップS1010では読み込まれたノズル毎の累積記録ドット数の平均値(D−Ave)を算出し、これを各ノズル列の平均値(D−Ave)として設定する。
ステップS1020では、その平均値をROM1702に格納された基準値(Dref)と比較する。ここで言う基準値とは、実験的に導き出された数値であり、インク吐出速度低下が生じていない範囲でのドットカウント数であり、例えば、7×104である。その比較結果、D−Ave≦Drefであれば処理を終了する。これに対して、各ノズル列のどれかひとつのノズル列でもD−Ave>Drefであった場合は、処理はステップS1030に進み、各ノズル列のインク吐出速度の測定を行う。この処理は前述した図4のステップS4020の処理と同じである。
次にステップS1040では、ステップS1030で得られた各ノズル列の平均吐出速度(VAVE)を算出し、その平均吐出速度が所定の閾値以上に変化しているならば、記憶されているレジ値を変更する。
この実施例の記録装置では2m/秒の記録速度低下でインク液滴が記録媒体上において約1ドット分、その付着位置がずれる。このずれに対する補正方法は、当業者には公知なので詳細は記載しないが、ヘッドドライバ1705に対する入力する制御信号をそのずれ分だけ速くする事で補正する。例えば、上述した吐出タイミング信号(Tdc)の投入タイミングを変化させることにより、インク吐出のタイミングを調整してレジ調整を行なうことができる。
なお、この実施例では基準値としてドットカウント値を7×104としたが、本発明はこの数値に限定されるものではなく、使用記録ヘッドが変われば、この数値も異なることは当業者であれば容易に理解できる事柄である。
次にユーザがレジ調整を行った時の動作を説明する。
図9はユーザによりレジ調整を実行したときのレジ値(レジストレーション調整値)変更処理を示すフローチャートである。
ユーザがレジ調整を選択すると、ステップS2000において記録ヘッド1のノズル列夫々のノズルのインク吐出速度測定を実行する。この処理は前述した図4のステップS4020の処理と同じである。
次に、ステップS2010においては所定のパターン印刷を実行する。さらに、ステップS2020では、これまで記憶されていた内部レジデータを破棄する。ステップS2030では記録されたパターンを参照してユーザが目視チェックが行う。そして、ステップS2040でユーザによるレジ値の入力が行われ、これまで記憶されたレジ値に代わってレジ値がEEPROM1726に記憶され、以降の記録動作に使用されることとなる。
なお、このレジ値入力は記録装置に接続されたパソコンなどのホスト装置のユーザインタフェースを用いて行なう。
従って以上説明した実施例に従えば、記録装置に記録ヘッドを搭載したときのみならず、記録動作中であっても記録ヘッドの各ノズルからの累積インク度数に従って動的にインク吐出速度を測定して、その測定結果に従ってレジ調整を行なうことができる。また、この調整には、ユーザがマニュアル操作によって行なうレジ調整で必要なパターン印刷などは必要なく、インク吐出速度の変化から自動的にインク吐出タイミングの調整を行なうことで実現できる。
これにより記録ヘッドの使用に伴ってインク吐出速度に変化が生じてきたとしても、自動的にレジ調整を行なって記録画像の品質劣化が生じることを防止し、常に高品位な画像記録を実現することができる。
また、以上の実施例において、記録ヘッドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さらにインクタンクに収容される液体はインクであるとして説明したが、その収容物はインクに限定されるものではない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めたり、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対して吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容されていても良い。
以上の実施例は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば、電気熱変換体やレーザ光等)を備えている。そして、その熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させることにより記録の高密度化、高精細化を達成している。
本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置の構成の概要を示す外観斜視図である。 図1に示した記録装置に搭載するインクジェット記録ヘッドの内部構造を示す一部破断斜視図である。 図1に示した記録装置の制御構成を示すブロック図である。 インク吐出速度の検査とレジ調整処理の概略を示すフローチャートである。 インク吐出速度を検出する検出器の概略構成を示す断面図である。 インク吐出速度と各信号との関係を説明するタイムチャートである。 1ノズルに対するインク吐出安定性と1ノズル当たりの累積記録ドット数の関係を示した図である。 レジ調整割込み処理を示すフローチャートである。 ユーザによりレジ調整を実行したときのレジ値変更処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1、1Y、1M、1C、1B 記録ヘッド
19、19Y、19M、19C、19B インクタンク
23 搬送ローラ
24a ガイドレール
24b ゴムベルト
24c エンコーダ
26 キャリッジモータ
27 モータ軸
28a、b プーリ
30 回復ポンプ
31 キャップ
32 パイプ
50 記録媒体
100、101、101Y、101M、101C、101B 清掃部材
202 光学的検出器
203 LED
204 フォトダイオード
205 制御回路
206 開口部
1700 インタフェース
1701 MPU
1702 ROM
1703 DRAM
1704 ゲートアレイ
1705 ヘッドドライバ
1706、1707 モータドライバ
1709 搬送モータ
1725 ドットカウンタ
1726 EEPROM

Claims (3)

  1. 複数の電気熱変換素子へエネルギーを印加することにより複数の記録要素各々からインク液滴を吐出して記録媒体に記録を行う、記録装置に対して着脱可能な記録ヘッドを用いた記録装置であって、
    前記記録ヘッドの電気熱変換素子へ記録時に引加されるエネルギー量よりも多いエネルギーを加えてインクを吐出させて回復を行う回復手段と、
    前記記録ヘッドからのインク液滴の吐出タイミングに関わるレジストレーション調整を行なう調整手段と、
    前記記録ヘッドの複数の記録要素各々から吐出されるインク液滴の吐出速度を測定する測定手段と、
    前記記録ヘッドが前記記録装置に装着されたことに伴って前記回復を行い、前記回復が行われたことに応じて前記測定手段を動作させてインク液滴の吐出速度を測定し、該吐出速度が所定の速度閾値より大きい場合には前記記録ヘッドのレジストレーション調整を行い、該吐出速度が前記所定の速度閾値以下の場合には前記回復を再び行うことを決定する決定手段とを有することを特徴とする記録装置。
  2. 前記測定手段は、
    光を照射する発光手段と、
    前記発光手段から照射される光を受光し、該受光光量に従う信号を出力する受光手段と、
    前記記録ヘッドから吐出されたインク液滴が前記発光手段から前記受光手段への光の光束を遮るように制御する制御手段と、
    前記インク液滴が前記光束を遮ることにより生じる前記受光手段から出力される信号の変化と前記インク液滴を吐出するための前記記録ヘッドへの吐出タイミング信号の投入タイミングとに基づいてインク液滴の吐出速度を算出する算出手段とを含むことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記調整手段は、
    前記測定手段によって測定される前記複数の記録要素各々からの吐出されるインク液滴の吐出速度の平均値を求める第1平均化手段と、
    前記第1平均化手段により得られた前記吐出速度の平均値と、走査手段によるキャリッジの走査速度とに基づいて、前記吐出タイミング信号の投入タイミングを変更する変更手段とを含むことを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
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