JP2018051262A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸収性能及びリウェット性に優れた吸収性物品を提供すること。【解決手段】長手方向Y、短手方向X及び厚さ方向Zを有する吸収コア9を具備する吸収性物品1であって、吸収コア9は、一方の面に、長手方向Yに延在する複数の畝部20と、長手方向Yに延在する複数の溝部18とを有し、畝部20と溝部18とは短手方向Xに交互に存在し、畝部20は、長手方向Yに沿って、間欠的に短手方向Xの幅が狭くなっている複数の幅狭部20−2と、幅狭部20−2の間の幅狭部20−2より幅が広い複数の幅広部20−1とを有し、幅狭部20−2の短手方向Xの最小寸法の幅広部20−1の短手方向Xの最大寸法に対する比率であるくびれ率が10%以上50%以下である、吸収性物品。【選択図】図4

Description

本開示は、吸収性物品に係り、とりわけ使い捨ておむつ、失禁パッド、生理用ナプキンなどの吸収性物品に関する。
生理用ナプキン、使い捨ておむつなどの吸収性物品では、吸収性とリウェット性に優れた吸収性物品が求められている。たとえば、特許文献1では、吸収体の非肌当接面側に、平面方向に非連続に点在する突出吸収部と、その間に配された、非肌当接面側から厚み方向に窪んだ溝状の凹部によって形成された通液構造を有し、特定の密度を有することで、着用者に優れたドライ感を提供することを企図している。特許文献2では、吸収性コアに、複数本の貫通又は非貫通のスリットを長手方向に延びて形成すると共に、製品の二つ折り又は三つ折りの折り位置とは異なる位置にスリット幅の広い幅広部を設けることで、吸収性コアの長手方向と幅方向の折れ曲がりを制御し、吸収性コアの性能を低下させないようにすることを教示する。
特開2012−130365(特許5581192号) 特開2012−157380(特許5783734号)
特許文献1では、吸収力の高い突出吸収部が非連続的に点在し、その周囲が通液性はあるものの、能動的な液輸送力は有しない溝状凹部で取り囲まれている。特許文献1では、溝状凹部で吸収体の柔軟性は高まるものの、毛細管現象による吸液が個々の突出吸収部周辺に限定され、また吸収体利用面積も広くならず、繰り返し吸収すると、吸収性能は頭打ちになり易い。特許文献2では、吸収性コアのスリットに幅広部を設けて、折り癖がついていても長手方向のスリットによるフィット性が良好に発現し、フィット性の向上を通じて漏れ防止性を得る。しかし、特許文献2では、スリット部はフィット性を向上させるものの、吸収性能を阻害しないようにするだけで、吸収機能を向上させるわけではない。
そこで、本開示は、吸収性能及びリウェット性に優れた吸収性物品を提供することを目的とする。
上記の課題を解決する本開示の非限定的な態様は下記にある。
<態様1> 長手方向、短手方向及び厚さ方向を有する吸収コアを具備する吸収性物品であって、前記吸収コアは、一方の面と他方の面とを有し;前記吸収コアは、前記一方の面に、前記長手方向に延在する複数の畝部と、前記長手方向に延在する複数の溝部とを有し、前記畝部と前記溝部とは前記短手方向に交互に存在し;前記畝部は、前記長手方向に沿って、間欠的に前記短手方向の幅が狭くなっている複数の幅狭部と、前記幅狭部の間の前記幅狭部より幅が広い複数の幅広部とを有し、前記幅狭部の前記短手方向の最小寸法の前記幅広部の前記短手方向の最大寸法に対する比率であるくびれ率が10%以上50%以下の大きさであることを特徴とする吸収性物品。
態様1に記載の吸収性物品では、排泄された液体、特に尿は、溝部を通って吸収コアの長手方向に遠くまで輸送されて、より広い面積で吸収されるので、吸収コア全体の吸収性能(浸透速度)が向上する。液体が排泄部位から輸送されるので、排泄部位付近における吸収コアの吸収力の低下も少ない。また排泄部位において透過性に優れるので、リウェットも少ない。上記のような吸収コアの通液構造を利用した吸収コアにおいて、溝部の本数を増やすと吸収コアの溝壁面の面積が増加するが、意外にも、単に長手方向の溝部の本数を増加するより、溝部間の畝部を特定のくびれ形状の通液構造にすると、従来の通液構造と比べて、吸収性能及びリウェット性がより優れることが見出された。また、格子状の通液構造にすると、畝部が長手方向に連続していないので、長手方向の液体輸送能力が低いものとなり、吸収コアを広い面積で利用できない。畝部にくびれを設けると、畝部が長手方向に連続しているが、排出された液体が多いときに、液量が多い溝部側から液量が少ない溝部側に移動することができて、吸収コアの幅方向全体を使って長手方向に拡散ができ、吸収コアの吸収性能が向上すると考えられる。
<態様2> 前記溝部は、前記長手方向に延在する複数の主溝部と、前記主溝部から前記短手方向に延在する複数の従溝部とを含み、前記短手方向に隣り合う前記主溝部のそれぞれから前記短手方向に延びる前記従溝部どうしがお互いに対向し合い、前記対向し合う前記従溝部の間に前記畝部の前記幅狭部が形成され、前記畝部の前記幅狭部以外の部分が前記幅広部である、態様1に記載の吸収性物品。
<態様3> 前記溝部は前記長手方向にジグザグ状又は波形であり、前記短手方向に隣り合う前記溝部は、ジグザグ状又は波形の突出部どうしがお互いに対向して近づいて、前記対向し近づく前記突出部の間に前記畝部の前記幅狭部が形成され、前記畝部の前記幅狭部以外の部分が前記幅広部である、態様1に記載の吸収性物品。
態様2及び態様3は、態様1の所定のくびれ構造を具体的に実現する吸収性物品である。
<態様4> 前記幅広部のそれぞれの前記長手方向の寸法が、前記幅広部のそれぞれの前記短手方向の平均寸法の1.0〜2.0倍である、態様1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。態様4に記載の吸収性物品では、幅広部の前記長手方向の寸法が前記短手方向の寸法の1.0倍以上であると、溝部を介する液体の輸送を多くすることができ、2.0倍以下であると、溝部と接する畝部の面積が多くなり、吸収性能を高くすることができる。
<態様5> 前記溝部が3本以上である、態様1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。態様5に記載の吸収性物品では、主溝部が3本以上、より好ましくは4本以上であると、液体をより多く吸収コアの長手方向に輸送する上で好適である。
<態様6> 前記溝部の幅が前記吸収コアの厚さの1〜3倍である、態様1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品。態様6に記載の吸収性物品では、溝部の幅が吸収コアの前記厚さの1〜3倍であるので、液体が溝部を通して効率的に輸送される。
本開示は、さらに下記の態様を含む。
<態様7> 前記幅広部の前記短手方向の平均寸法が10〜30mm、より好ましくは12〜25mm、さらには14〜22mmである、態様1〜6のいずれか1項に記載の吸収性物品。態様7に記載の吸収性物品では、吸収コアの液体吸収及び保持の能力に優れることができる。
<態様8> 前記幅広部の前記長手方向の平均寸法が12〜30mm、より好ましくは15〜25mm、さらには18〜22mmである、態様1〜7のいずれか1項に記載の吸収性物品。態様8に記載の吸収性物品では、吸収コアの液体輸送能力に優れることができる。
本開示によれば、従来よりも吸収性能が改良され、リウェット性も優れた吸収性物品を提供することができる。また、本開示の吸収性物品はフィット性にも優れる。
図1は、第1実施形態に従う吸収性物品1の平面図である。 図2は、第1実施形態に従う吸収性物品1の吸収体7の平面図である。 図3は、第1実施形態に従う吸収性物品1の吸収コア9の平面図である。 図4は、第1実施形態に従う吸収性物品1の吸収コア9の一部を示す斜視図である。 図5、図2における、線分V−Vにおける吸収コア9の一部を示す断面図である。 図6は、図2における線分VI−VIにおける吸収コア9の一部を示す断面図である。 図7(a)(b)は、第1実施形態に従う吸収性物品1が液体を吸収する状態を説明するための図3に相当する吸収コア9の部分平面図である。 図8は、第2実施形態に従う吸収性物品1の吸収体7の平面図である。 図9は、図8の吸収コア9の一部を拡大した平面図である。 図10は、図5に対応する第3の実施形態の吸収コア9の断面図である。 図11は、図6に対応する第3の実施形態の吸収コア9の断面図である。
本開示の吸収性物品について、以下、詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1〜図7は、本開示の実施形態の1つ(第1実施形態)に従う吸収性物品1、具体的には、使い捨ておむつを説明するための図である。図1は、第1実施形態に従う吸収性物品1の平面図である。図2は、第1及び第3実施形態に従う吸収性物品1の吸収体7の平面図である。図3は、第1実施形態に従う吸収性物品1の吸収コア9の平面図である。図4は、第1実施形態に従う吸収性物品1の吸収コア9の一部を示す斜視図である。
第1実施形態に示される吸収性物品1は、図1に示されるように、液透過性シート3と、液不透過性シート5と、液透過性シート3及び液不透過性シート5の間の吸収体7とを含む。なお、第1実施形態では、図1に示されるように、吸収性物品1が、弾性部材103を含む一対の防漏壁101、防漏壁101を液透過性シート3に固定するための固定部105、弾性部材107、テープファスナ109等を有するが、これらは、当技術分野で公知のものであるため、説明を省略する。
図2に示されるように、吸収体7は、長手方向Y及び短手方向Xを有し、肌対向面15及び非肌対向面(着衣側面)17を有する吸収コア9(図3参照)と、吸収コア9の肌対向面15側及び非肌対向面17側に配置されたコアラップ11(図5及び図6参照)とを備える。また、吸収コア9の肌対向面15と、肌対向面15側に配置されたコアラップ11との間には、拡散シート(図示せず)を備えることができる。なお、第1実施形態では、吸収性物品1が、吸収体7と同一の長手方向Y及び短手方向Xを有する。
図3〜図4に示されるように、肌対向面15及び非肌対向面17の一方、たとえば、非肌対向面17から、吸収コア9の厚さ方向に窪んでおり且つ長手方向Yに延びる溝部18を具備する。溝部18は、長手方向Yに延びる複数の主溝部19を含む。主溝部19は厳密な意味で長手軸線方向に延在する必要はなく、吸収コア9のほぼ長手軸線方向であればよく、たとえば、長手軸線方向から±30度以内程度であればよい。また、主溝部19は厳密な意味で直線状である必要はなく、いくらか線が揺らいでいても全体として長手方向Yに延びていればよい。
図3〜4に示されるように、溝部18は、非肌対向面17から、吸収コア9の厚さ方向に窪んでおり且つ短手方向Xに延びる複数の従溝部21を含む。図2〜図4に示されるように、従溝部21のそれぞれは、複数の主溝部19のそれぞれを基端としてそれと交差方向に延びて、終端を有している。従溝部21は厳密な意味で短手軸線方向に延在する必要はなく、吸収コア9のほぼ短手軸線方向であればよく、たとえば、短手軸線方向から±30度以内程度であればよい。従溝部21は、通常、主溝部19のそれぞれの両側に形成されるが、吸収コア9の最も外側にある両端の主溝部19では、それらの主溝部19の外側の従溝部21を省略することも可能である。
吸収コア9は、長手方向Yに延びる主溝部19の間に長手方向Yに延びる部分として、畝部20を有する。長手方向Yに延びる畝部20と主溝部19とは短手方向Xに交互に存在する。畝部20は、畝部20の両側にある主溝部19から畝部20に向かって延びる対向し合う従溝部21の終端の間に、畝部20の幅狭部20−2を形成し、幅狭部20−2の残りの部分は主溝部19に挟まれた幅広部20−1を成している。なお、畝部20のそれぞれに両側で接する主溝部19のそれぞれからその畝部20内に向かって延びて間に幅狭部20−2を形成する従溝部21どうしは対向し合う必要があるが、主溝部19の両側の従溝部21どうしはその主溝部19の同じ位置から両側に延びる必要はない。
図4は、吸収コア9の一部を示す非肌面側から見た斜視図である。吸収コア9の長手方向Yに延びる主溝部19が短手方向Xに並んで複数本あり、それらの主溝部19の間において長手方向Yの延びる畝部20(幅広部20−1と幅狭部20−2とから構成される)がある。主溝部19からは、間欠的に従溝部21が短手方向Xの両側に延びている。隣合う主溝部19からそれらの間の畝部20に向かって延びている従溝部21どうしは、お互いに対向し合って、その従溝部21どうしの間に畝部20の幅狭部20−2を形成している。長手方向に隣り合う畝部20の幅広部20−1どうしは、その間にある幅狭部20−2を介して、畝部20として連続している。
図5は、図2における線分V−Vにおける断面図であり、吸収コア9を幅広部20−1において短手方向Xの線分で切った断面の一部を表している。図6は、図2における線分VI−VIにおける断面図であり、吸収コア9を幅狭部20−2において短手方向Xの線分で切った断面の一部を表している。図5において、幅広部20−1の間には主溝部19があり、図6において、幅狭部20−2は主溝部19の両側に延びている従溝部21と接している。図5に、幅広部20−1の幅Wと、主溝部19の幅Wを示す(いずれも短手方向Xの寸法である)。図6に、幅広部20−1の幅Wと、主溝部19の幅Wと、従溝部21の長さLと、幅狭部20−2の幅Wと示す(いずれも短手方向Xの寸法である)。なお、本開示及び以下において、各種の部材の寸法は、特に最大値、最小値等と特定されない寸法は、文脈上特定されないときは、一般的には平均値とする。
第1実施形態では、幅狭部20−2の最小幅寸法(短手方向Xの寸法;この例では幅狭部20−2の幅と同じ)Wは、幅広部20−1の最大幅寸法(短手方向Xの寸法;この例では幅広部20−1の幅と同じ)Wと所定の関係にある。具体的には、幅狭部20−2の幅は、幅広部20−1の幅の50%以下10%以上であり、好ましくは50%未満10%以上、40%以下15%以上、40%未満15%以上、さらに好ましくは36%以下20%以上の寸法である。幅狭部20−2の幅がこの範囲内であると、長手方向にも短手方向にも液体がバランスよく拡散でき、繰り返し吸収後の吸収コアの吸収性能に優れることができる。また、限定するわけではないが、幅狭部20−2の幅(短手方向Xの寸法)Wは、2〜15mmであることが好ましく、さらには2mm以上10mm未満、4〜8mmであることが好ましい。なお、本開示において、畝部の幅の最小値及び最大値は、不必要に微細な寸法の変化の影響を避けるために、平面視で畝部の外形に沿って滑らかな線で輪郭線を描いて、その寸法が最小及び最大となる部位の値を採用することができ、この例では、幅狭部20−2の最小幅寸法及び幅広部20−1の最大幅寸法は、幅狭部20−2の幅(平均値)及び幅広部20−1の幅(平均値)を利用することができる。
畝部20の幅広部20−1の長さ(長手方向Yの寸法)Lは、幅広部20−1の幅(短手方向Xの寸法)Wの0.8倍以上であることが好ましく、より好ましくは1.0倍以上、さらに1.05倍以上、1.1倍以上であることがより好ましい。1.2倍以上でもよい。2.0倍以下であること、1.5倍以下、1.3倍以下であることが好ましい。限定するわけではないが、幅広部20−1の長さLは、12〜30mmであることが好ましく、さらには15〜25mm、18〜22mmであることがより好ましい。幅広部20−1の幅Wは、10〜30mmであることが好ましく、さらには12〜25mm、14〜22mmであることがより好ましい。
吸収コア9において複数の主溝部19と複数の従溝部21とが形成される領域全体の短手方向Xの幅(吸収コア9の短手方向の端部に最も近い従溝部21又は主溝部19の端部どうしの間の距離)Wは、吸収コア9の全幅Wの50%以上であることが好ましく、60%以上、70%以上であることが好ましく、さらには80%以上、85%以上も可能である。吸収コア9のできるだけ多くの面積において主溝部19と従溝部21を設ける効果を利用することが好ましい。
主溝部19の長手方向Yの寸法は、吸収コア9の全幅(短手方向Xの寸法)Wの2倍以上、さらには2.5倍以上であることが好ましく、吸収コア9の長手方向Yの全長を貫通しても良い。主溝部19による吸収コア9の吸収性能を長手方向に有効に利用するためである。
主溝部19の本数は、畝部20の幅広部20−1の幅(短手方向Xび寸法)が10〜30mm、好ましくは14〜25mmになるように選択することが好ましい。液体を吸収コアの長手方向に効率よく輸送するためには、主溝部が3本以上、特に4本以上であることは好ましい。4〜8本、4〜6本は好ましい本数である。
主溝部19の幅(短手方向Xの寸法)W及び従溝部21の幅(長手方向Yの寸法)Wは、吸収コア9の厚さの0.5〜5倍、さらには1〜3倍、1.5〜2.5倍であることが好ましい。また、主溝部19の幅(短手方向Xの寸法)W及び従溝部21の幅(長手方向Yの寸法)Wは、吸収コア9の厚さによるが、たとえば、2〜10mmであることが好ましく、さらに2〜8mm、3〜6mmであることが好ましい。従溝部21の幅(長手方向Yの寸法)Wは、主溝部19の幅Wの0.5〜2倍、さらには0.7〜1.3倍であることが好ましい。この範囲であると、主溝部19から従溝部21への液体が流れやすさと、主溝部19の方向への液体の流れとのバランスが良い。
畝部20の幅広部20−1の幅(短手方向Xの寸法)Wは、主溝部19の幅Wの2.5〜10倍、さらには3.5〜7倍であることが好ましい。この範囲内であると、液体の吸収性能に優れることができる。
従溝部21の幅をWsとし、主溝部19の全長をLmとし、1本の主溝部19の片側に設けられた従溝部21の数をnとしたとき、0.1Lm/n≦Ws≦0.4Lm/n、さらには0.2Lm/n≦Ws≦0.4Lm/nを満足することが好ましい。0.1Lm/n≦Ws≦0.2Lm/nを満足することが好ましい。従溝部の幅が所定の範囲内にあるように設けられていると、液体が従溝部の終端を介して、毛細管現象により畝部に効果的に吸収されやすくなるため、吸収コアの吸収性(特に、吸収速度)や液戻り抑制を向上させ易くなる。
また、従溝部の終端は、吸収体の単位面積当たり0.05〜1個/cm2、より好ましくは0.1〜0.5個/cm2存在していることが好ましい。従溝部の終端の個数が所定の範囲内にあるように設けられていると、上記と同様の理由により吸収体の液戻り抑制を向上させ易くなる。
主溝部19及び従溝部21の厚さ方向の窪みの深さは、吸収コア9の厚さの0.2〜1.0倍であることが好ましいが、0.3〜0.7倍の寸法がより好ましい。
本明細書において、吸収コアの厚さ(mm)は、以下の通り測定される。株式会社大栄科学精器製作所製 FS−60DS[測定面44mm(直径),測定圧3g/cm2]を準備し、標準状態(温度23±2℃,相対湿度50±5%)の下、吸収コアの異なる5つの部位を加圧し、各部位における加圧10秒後の厚さを測定し、5つの測定値の平均値を吸収体の厚さとする。吸収コアの溝部の深さは、畝部における吸収コアの厚さ(平均値)から、溝部における吸収コアの厚さ(平均値)を差し引いて求めることができる。
また、本明細書において、吸収性物品の部材の平面視の各種の寸法は、物差しで測定できるが、平均値は任意の5か所の測定値から算出する。
第1実施形態では、主溝部及び従溝部は上記の形状及び寸法を有するが、従溝部の一部が上記の形状及び寸法と異なっていてもよい。上記の形状及び寸法と異なる従溝部の割合は、ゼロであることが望ましいが、平面視における面積で従溝の合計面積の30%以下、さらには20%以下、10%以下であれば、許容されることがある。
本実施形態においては、吸収コア9は、肌対向面及び非肌対向面を覆う親水性不織布、例えば親水性スパンボンド不織布からなるコアラップ11を備えており、図5及び図6に示すように、非肌対向面においては、コアラップ11は、主溝部19の底部に当接していない。しかし、本開示の吸収性物品においては、非肌対向面においてコアラップが主溝部内に凸になるように配置されていてもよい。かかる場合、主溝部における体液の拡散性を向上させることができる。さらに、本開示の吸収性物品においては、非肌対向面においてコアラップが、主溝部対応部と当接されてもよいし、主溝部対応部と部分的又は連続的に圧搾部等で接合されていてもよい。コアラップは、親水性不織布以外にティッシュを用いても良い。
本開示の吸収性物品が、液体吸収性能及びリウェット性に優れ、着用感に優れることを、第1実施形態を用いて説明する。
吸収コア9に到達した液体31は、肌対向面15に存在するときは主溝部19及び従溝部21の底部を透過する。主溝部19及び従溝部21に到達した液体31は、主溝部19を通って吸収コア9の長手方向Yに拡散されるとともに、主溝部19に連なり空いている従溝部21を通って吸収コア9の短手方向Xにも拡散され、主溝部19及び従溝部21に接する溝壁面を介して吸収コア9の内部に浸透する。溝壁面を介して吸収コア9の内部に浸透した液体31が、吸収コア9に吸収され、吸収された液体33を形成する。従って、吸収性物品1が、繰り返し液体を吸収した場合であっても、吸収体7に到達した液体31が、主溝部19を通って、吸収体7の広範囲に拡散し、吸収コア9の広範囲で吸収される。その結果、吸収性物品1では、吸収コア9に吸収された液体が、液透過性シート3の表面に戻りにくく、リウェット性に優れる。
図7は、第1実施形態に従う吸収性物品1が、液体を吸収した状態を説明するための図であり、図3の一部に相当する図である。図7(a)を参照すると、吸収コア9に到達した液体31から、主溝部19及び従溝部21を通って拡散される際に、液体が多い主溝部19−1と、液体が少ない主溝部19−2とがあると、液体が多い主溝部19−1側の従溝部21−1から幅狭部20−2に浸透した液体が呼び液体となって、液体が少ない主溝部19−2側の従溝部21−2へ液体を誘導することが可能にされる。これによって、吸収コア9をより広い幅を利用した液体吸収性能(より効率的である)を発揮することができる。
図7(b)を参照すると、吸収コア9の畝部20は長手方向に幅狭部20−2を介して連続しているので、畝部20の幅広部20−1が吸収された液体33で満たされて吸収能力が低下したときにも、幅広部20−1の吸収された液体33が幅狭部20−2を介して長手方向に隣の幅広部20−1に拡散することができるので、畝部20の吸収能力を維持できる。大量の液体を受け取る部位において吸収能力が低下しないことは、繰り返して液体を吸収する場合において、主溝部19を利用した長手方向の液体輸送のメカニズムを十全に発揮させるために必要であり、リウェット性の発揮にも貢献する。
第1実施形態の畝部及び溝部の形状及び寸法であると、畝部20の幅を一定以上に保ちながら、従溝部は吸収コア9の全長に亘って存在するので、吸収コア9が柔軟性を有しながら形状を維持できる構造であり、しかも繰り返し吸収後でも吸収性能及びリウェット性に優れるので、吸収性物品1の装着感に優れる。
第1実施形態の吸収性物品において、吸収コア9及びコアラップ11のそれぞれは、当技術分野で通常用いられているものを特に制限なく採用することができる。吸収コア9としては、例えば、パルプ繊維、高吸収性ポリマー等が挙げられ、そしてコアラップとしては、例えば、ティッシュが挙げられる。
吸収コア9は、好ましくは、吸水性繊維及び高吸収性ポリマーを含み、好ましくは100〜600g/m2、より好ましくは200〜500g/m2の平均坪量を有する。吸収コア9における吸水性繊維の平均坪量は、好ましくは70〜300g/m、より好ましくは100〜250g/mである。また、高吸収性ポリマー粒子の平均坪量は、好ましくは30〜300g/m、より好ましくは100〜250g/mである。
畝部20と比べて低坪量領域である主溝部19及び従溝部21のそれぞれは、上記平均坪量の、好ましくは5〜80質量%、より好ましくは10〜60質量%、さらに好ましくは20〜40質量%の坪量を有する。低坪量領域である主溝部及び従溝部のそれぞれは、0g/m2の坪量を有してもよい。
なお、本明細書において、吸収コアの平均坪量は、吸収コアから所定の長さ及び幅のサンプルを5つ切り出し(例えば、4mm×4mm)、各サンプルの質量をそれぞれ計測し、この計測値を、サンプルの面積で除したものの平均値として、測定することができる。
〔第2実施形態〕
第2実施形態の吸収性物品は、第1実施形態と同じ使い捨ておむつであるが、吸収コア9に設ける畝部及び溝部の形状及び寸法が第1実施形態と異なる。畝部及び溝部の形状及び寸法以外は第1実施形態と同じであるから、説明を省略する。
図8は、吸収コア9を非肌対向面側から視た平面図であり、図9は図8の一部を拡大した平面図である。
図8及び図9を参照すると、吸収コア9の長手方向Yに延びるジグザグ状の複数の溝部18の間に、畝部20が長手方向に延びて、溝部18と畝部20とは短手方向Xに交互に存在する。溝部18は幅Wを有し、2本の溝部18の間にある畝部20は、ジグザグ状の溝部18によって、幅(短手方向Xの寸法)が最も狭い部位から最も広い部位に至り、次いでその幅が最も広い部位から最も狭い部位に至る幅の変化をジグザグの数だけ繰り返している。幅が最も狭い部位の幅はW,幅が最も広い部位の幅はWである。
第2実施形態において、幅がWで最も狭い部位が幅狭部20−2であり、それ以外の畝部20が幅広部20−1である。この例では幅狭部20−2の長手方向の寸法は無視できるが、第2実施形態において幅狭部20−2の長手方向の寸法は最大でも溝部の幅とする。この例では、幅狭部20−2の最も狭い幅Wを幅狭部の最小幅(短手方向Xの寸法)とすることができる。また、幅広部20−1の長さ(長手方向Yの寸法)は、幅広部20−1の幅が最も狭い部位から最も広い部位までの長さLと、幅が最も広い部位から最も狭い部位までの長さLとの合計となり、Lである。幅広部20−1の幅(短手方向Xの寸法)は、WからWへ、WからWへと均一の傾きで増加及び減少しており、最大幅はWである。なお、図9の例で、幅広部20−1の幅は、WからWへ、WからWへと均一の傾きで増加及び減少しているので、平均値は(W+W)/2=Wと計算される。本開示において、前述のように、畝部の幅の最小値及び最大値は、不必要に微細な寸法の変化の影響を避けるために、平面視で畝部の外形に沿って滑らかな線で輪郭線を描いて、その寸法が最小及び最大となる部位の値を採用することができる。
第2実施形態において、たとえば、Wは4mm、Wは6mm、Wは18mmであり、幅狭部20−2の最小幅と幅広部20−1の最大幅との比であるくびれ率は、6/18=33%である。幅広部20−1の長さLは、24mmである。
しかし、図9と同様の形状で、幅広部20−1の最も広い幅Wを上記より広くして、たとえば、Wは4mm、Wは6mm、Wは30mmとすることができ、その場合のくびれ率は、6/30=20%である。
第2実施形態でも、幅狭部20−2の最小幅(短手方向Xの寸法)Wは、幅広部20−1の最大幅(短手方向Xの寸法)Wと所定の関係にある。第2実施形態でも第1実施形態について記載した所定の関係と同様であることができる。さらに、第2実施形態では、幅狭部20−2の最小幅Wは、幅広部20−1の最大幅Wの36%以下15%以上、30%以下15%以上の寸法であることも好ましい。また、幅狭部20−2の最小幅(短手方向Xの寸法)Wについても、第1実施形態と同様に、l2〜15mmであることが好ましく、さらには2mm以上10mm未満、4〜8mmであることが好ましい。
第2実施形態において、溝部の幅、深さ及び本数;幅広部20−1の長さ、幅、及び長さ/幅の比;幅狭部20−2の幅(短手方向Xの寸法)及び数、などは、第1実施形態における対応する要素と同様に選定することができ、その詳細は繰り返して記載しないが、そのような選定条件は第2実施形態においても好ましいものである。
第2実施形態では、溝部は直線のジグザグ状であるが、曲線の波形でもよいことは明らかであり、そのときの溝部及び畝部の形状因子及び寸法は、上記と同様に選定できることも明らかである。
このようなジグザグ状あるいは波形の溝部を有する吸収コアは、第1実施形態の主溝部と従溝部を有する溝部の形状と同様に、畝部が幅広部と幅狭部とを有し、所定の絞り率であることで、公知の他の溝部の形状と比べて、繰り返し後の吸収性能及びリウェット性に優れる。
〔第3実施形態〕
第3実施形態は、第1の実施形態と基本的に同じであるが、吸収コア9の組成を以下のように変更したものである。
第3実施形態でも、第1実施形態について図1〜図7に示した構造は、基本的に同じである。図10および図11は、図5及び図6と同様に図2の線分V−V及び線分VI−VIで切った、第3実施形態の吸収コア9の断面図である。図10および図11を参照すると、吸収コア9は、非肌対向面側の第1層と、肌対向面側の第2層との2層構造を有している。図10を参照すると、第1層において、主溝部19は第1層を厚さ方向Zに貫通しており、畝部20(幅広部20−1)は畝部20として存在している。第2層において、主溝部19の底部に主溝部底層19Bが存在し、畝部20に対応する部分は畝部下層20Bを構成している。図11を参照すると、第1層において、主溝部19及び従溝部21は第1層を厚さ方向Zに貫通しており、畝部20(幅狭部20−2)は畝部20として存在している。第2層において、主溝部19の底部に主溝部底層19Bが存在しており、従溝部21の底部に従溝部底層21Bが存在しており、畝部20(幅狭部20−2)に対応する部分は畝部下層20Bを構成している。なお、図10および図11では、主溝部19及び従溝部21の底部に底層が存在するが、主溝部19及び従溝部21が第1層及び第2層を貫通して、底部に底層が存在しないことも可能である。また、第3実施形態では、主溝部19及び従溝部21は非肌対向面17の側に形成することが好ましい。
第3実施形態において、畝部20に含まれる高吸収性ポリマー粒子(SAP)の平均密度と、存在すれば主溝部底層19B及び従溝部底層21Bに含まれる高吸収性ポリマー粒子の平均密度とは、いずれも、畝部下層20Bに含まれる高吸収性ポリマー粒子の平均密度よりも低いことが好ましい。存在すれば主溝部底層19B及び従溝部底層21Bに含まれる高吸収性ポリマー粒子の平均密度は、畝部20に含まれる高吸収性ポリマー粒子の平均密度よりも低いことが好ましい。
すなわち、最も好ましくは、高吸収性ポリマー粒子の平均密度が、(主溝部底層19B及び従溝部底層21B)<(畝部20)<(畝部下層20B)である。高吸収性ポリマー粒子の平均密度がこの順序で大きいと、吸収コアの肌対向面に排泄された液体は、主溝部底層19B及び従溝部底層21Bを最も早く透過し易く、主溝部底層19B及び従溝部底層21Bを透過して主溝部19及び従溝部21に達し、主溝部19及び従溝部21に達してこれらの溝に沿って流れる液体は溝壁面を通って畝部20に浸透し、吸収されるが、吸収された液体は畝部20よりも高吸収性ポリマー粒子の平均密度が高い畝部下層20Bに移動してそこでより多くの液体が保持されるので、好ましい。
第3実施形態において、第1層及び第2層における吸水性繊維の平均坪量は、いずれも、好ましくは50〜150g/m、より好ましくは80〜100g/mである。また、高吸収性ポリマー粒子の平均坪量は、第1層では好ましくは30〜100g/m、より好ましくは40〜60g/mであり、第2層では好ましくは100〜180g/m、より好ましくは120〜160g/mである。さらに、高吸収性ポリマー粒子の吸収コア全体における平均坪量に対する第1層における平均坪量の比率は、好ましくは20〜45%、より好ましくは25〜35%である。
本開示において、畝部の高吸収性ポリマー粒子の平均密度は、好ましくは0〜0.15g/cm、より好ましくは0〜0.1g/cmである。主溝部底層及び従溝部底層の高吸収性ポリマー粒子の平均密度は、好ましくは0〜0.15g/cm、より好ましくは0〜0.1g/cmである。畝部下層の高吸収性ポリマー粒子の平均密度は、好ましくは0.1〜0.3g/cm、より好ましくは0.1〜0.2g/cmである。
なお、本明細書において、高吸収性ポリマー粒子の平均密度の測定方法は、以下の通りである。吸収コアから所定の長さ及び幅のサンプルを5つ切り出し(例えば、4mm×4mm)、各サンプルに含まれる高吸収性ポリマー粒子を選別し、各サンプルに含まれる高吸収性ポリマー粒子の合計質量をそれぞれ計測し、この計測値を、後述するサンプルの厚みとサンプルの面積とで得られるサンプルの体積で除したものの平均値により得られる。
〔吸収性物品の製造方法〕
本開示の吸収性物品の製造、特に第1実施形態及び第2実施形態の製造は、基本的に、従来の吸収性物品の製造方法によることができる。
第3実施形態において、高吸収性ポリマー粒子の平均密度を、(主溝部底層19B及び従溝部底層21B)<(畝部20)<(畝部下層20B)にすることは、たとえば、次の方法によることができる。吸水性繊維及び高吸収性ポリマーを含む吸収コア材料を回転自在のサクションドラム上に積層して吸収コアを製造する際に、サクションドラム表面に主溝及び従溝(合せて溝という。)となる凸部と、畝部となる凹部とを有する型部材を設置して、凹部だけに第1の平均密度の高吸収性ポリマー粒子を充填して第1層を形成してから、型部材の凸部と凹部の全体に同じ平均密度の高吸収性ポリマー粒子を落下させる。このとき、高吸収性ポリマー粒子の落下速度を調整すると、型部材の凸部では高吸収性ポリマー粒子が跳ね返り、落下した位置にとどまりにくいのに対して、既に吸収コア材料が充填されている型部材の凹部の位置では跳ね返りが少なくすることができる。結果として、高吸収性ポリマーが型部材の凸部上に低密度、型部材の凹部上に高密度に充填された第2層が形成され、得られる吸収コアの高吸収性ポリマー粒子の平均密度を、(凸部上の第2層)<(凹部内の第1層)<(凹部上の第2層)の順にすることができる。
〔その他〕
なお、上記においては使い捨ておむつを用いて説明したが、本開示の吸収性物品は使い捨ておむつ以外の失禁パッド、生理用ナプキンなどの吸収性物品にも適用できる。
以下、例を挙げて本開示を説明するが、本開示はこれらの例に限定されるものではない。
[製造例1](分岐溝あり)
パルプ(平均坪量:170g/m2)と、高吸収性ポリマー粒子(平均坪量:200g/m2)とを含む、350mm×120mm(長手方向×短手方向)のサイズ、2.0mmの厚みの吸収コアNo.1を製造した。パルプ及び高吸収性ポリマー粒子の密度は吸収コアの厚さ方向において均一とした。
吸収コアNo.1は、図3〜6に示す形状を有し、吸収コアの一方の面に、4本の主溝部(幅:4mm)が、18mmの間隔(畝部幅広部の幅)で長手方向に配置され、4本の主溝部のそれぞれに14本の従溝部(幅4mm)が、20mmの間隔(畝部幅広部の長さ)で、左右対称に6mmの長さで短手方向に配置されていた。従溝部どうしの間の間隔(畝部幅狭部の幅)は6mmであった。主溝部及び従溝部の深さは1mmとした。
吸収コアNo.1を、ホットメルト接着剤を間に挟んで、コアラップとしての2枚の親水スパンボンド不織布(坪量:15g/m2,400mm×150mm)で覆った。2枚の親水スパンボンド不織布に覆われた吸収コアNo.1を油圧プレス機でプレスすることにより吸収コアの厚さを調整し、吸収体No.1を形成した。
吸収体No.1の非溝形成面側に液透過性シート(エアスルー不織布)を貼り付け、そして溝形成面側に液不透過性シート(ポリエチレンフィルム)を貼り付けることにより、簡易の吸収性物品No.1を製造した。
[製造例2](ジグザグ状溝あり)
吸収コアNo.1において、製造例1と同様にして、吸収性物品No.2を製造したが、溝部をジグザグ状の溝部に変更した。ジグザグ状の溝部は、図10及び図11に示した形状を有し、溝部幅W=4mm、溝部深さ1mm、幅狭部の最小幅W=6mm、幅広部の最大幅W=18mmであった。
[製造例3](溝なし)
吸収コアNo.1において、主溝部及び従溝部を全く具備しない以外は、製造例1と同様にして、吸収性物品No.3を製造した。
[製造例4](平行縦溝のみ)
吸収コアNo.1において、4本の主溝部を具備するが従溝部は具備しない以外は、製造例1と同様にして、吸収性物品No.4を製造した。
[製造例5](短い分岐溝あり)
吸収コアNo.1において、従溝部(幅4mm)の長さを3mmとし、従溝部どうしの間の間隔(畝部の幅狭部の幅)を12mmとした以外は、製造例1と同様にして、吸収性物品No.5を製造した。
[製造例6](位相ずれの分岐溝あり)
吸収コアNo.1において、主溝部の両側に形成する従溝部(幅4mm)の位置を両側で長手方向に3mmずつずらして、従溝部どうしが対向することがない構造とした以外は、製造例1と同様にして、吸収性物品No.6を製造した。
[製造例7](格子状溝あり)
吸収コアNo.1の従溝部をすべて短手方向に連結して格子状の溝構造とした以外は、製造例1と同様にして、吸収性物品No.7を製造した。
[製造例8](分岐溝あり、SAP密度差あり)
吸収コアNo.1において、図10及び図11に示したように、主溝部及び従溝部を形成した側の厚さ1mmの部分を第1層、反対側の厚さ1mmの部分を第2層として、第1層と第2層との高吸収性ポリマー粒子(SAP)の平均坪量比率が30:70となるように製造した以外は、製造例1と同様にして、吸収性物品No.8を製造した。
この吸収性物品No.8の製造は、吸収コアの厚み方向で高吸収性ポリマー粒子の平均坪量を調整する方法として前に説明した製造方法を用い、凹凸部を有する型材料を設置したサンクションドラム上に、パルプ(平均坪量:170g/m2)と、高吸収性ポリマー粒子(平均坪量:200g/m2)とを含む吸収コア材料を落下する際に、落下速度を調整して、第1層と第2層との高吸収性ポリマー粒子の平均坪量比率が30:70となるように製造した。吸収コアNo.8は、主溝部が延びる方向と交差する面における断面画像を目視で評価したところ、畝部に含まれる高吸収性ポリマー粒子の平均密度と、主溝部底層に含まれる高吸収性ポリマー粒子の平均密度とが、いずれも畝部下層に含まれる高吸収性ポリマー粒子の平均密度よりも低いことが確認できた。
[実施例1〜3並びに比較例1〜5]
吸収性物品No.1〜No.8に、以下に規定する吸収性試験を行い、吸収速度、液戻り量、及び液透過性シート側の拡散長を評価した。結果を表1に示す。吸収性物品No.1、No.2及びNo.8が実施例1〜3である。
[吸収性試験]
吸収性物品を、側面視が略U字型であるU字器具に、吸収体の長手方向の中央位置と、U字器具中央部(最も高さが低い位置)との位置を合わせるようにセットする。
<第1サイクル>
吸収体の中央位置に、ビュレットから、80mLの人工尿(1回目)を、80mL/10秒の速度で注入し、U字器具内の人工尿がなくなるまでの時間(単位:秒)を、吸収時間(80mL)として記録する。人工尿の注入開始から3分後、吸収性物品の液透過性シートにおいて、人工尿が拡散した領域の輪郭(80mL)を記録する。
<第2サイクル〜第4サイクル>
1回目の人工尿の注入開始から10分後、2回目及び3回目の人工尿の注入開始からそれぞれ3分後、それぞれ80mLの人工尿を用いて、第1サイクルを繰り返す。2〜4回目の人工尿の注入開始からそれぞれ3分後に、吸収時間(160mL)、吸収時間(240mL)及び吸収時間(320mL)を測定するとともに、輪郭(160mL)、輪郭(240mL)及び輪郭(320mL)を記録する。
4回目の人工尿の注入開始から4分後、吸収性物品をU時器具から取り出し、アクリル製の平板上に液透過性シートが上面となるように拡げて1分間静置する。4回目の人工尿の注入開始から5分後、100mm×100mmのろ紙60gを、人工尿注入点を中心として吸収性物品の液透過性シート上に静置し、さらにその上に3.5kg、100mm×100mm×50mm(高さ)の錘を静置する。4回目の人工尿の注入開始から8分後、ろ紙の質量を測定し、試験前のろ紙の質量(事前に測定)を差し引き、その差分を液戻り量(リウェット)とする。
人工尿が拡散した領域の輪郭(160mL〜320mL)から、吸収性物品の長手方向の人工尿の拡散長を測定する。
なお、人工尿は、イオン交換水10Lに、尿素200g、塩化ナトリウム80g、硫酸マグネシウム8g、塩化カルシウム3g及び色素:青色1号約1gを溶解させることにより調製した。
Figure 2018051262
4サイクルの吸収性試験を終えた実施例1の吸収性物品を、比較例1〜6の吸収性物品と比較すると、吸収時間、液戻り量に優位性がみられた。実施例3の吸収性物品では、実施例1の吸収性物品よりもさらに吸収時間、液戻り量の優位性がみられた。
[着用感試験]
実施例及び比較例の吸収性物品を、複数のボランティアの被験者に着用してもらったところ、実施例1〜3の吸収性物品では、4回以上排尿した後においても、吸収性能が良く、不快感が少ないとの回答を得た。さらに、4回以上排尿した後においても、比較的剛性が低く、フィット性に優れるとの回答を得た。
1 吸収性物品
3 液透過性シート
5 液不透過性シート
7 吸収体
9 吸収コア
11 コアラップ
15 肌対向面
17 非肌対向面
18 溝部
19 主溝部
19B 主溝部底層
20 畝部
20B 畝部下層
20−1 幅広部
20−2 幅狭部
21 従溝部
21B 従溝部底層
31 液体
33 吸収された液体
Y 長手方向
X 短手方向
Z 厚さ方向

Claims (6)

  1. 長手方向、短手方向及び厚さ方向を有する吸収コアを具備する吸収性物品であって、前記吸収コアは、一方の面と他方の面とを有し、
    前記吸収コアは、前記一方の面に、前記長手方向に延在する複数の畝部と、前記長手方向に延在する複数の溝部とを有し、前記畝部と前記溝部とは前記短手方向に交互に存在し、
    前記畝部は、前記長手方向に沿って、間欠的に前記短手方向の幅が狭くなっている複数の幅狭部と、前記幅狭部の間の前記幅狭部より幅が広い複数の幅広部とを有し、前記幅狭部の前記短手方向の最小寸法の前記幅広部の前記短手方向の最大寸法に対する比率であるくびれ率が10%以上50%以下であることを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記溝部は、前記長手方向に延在する複数の主溝部と、前記主溝部から前記短手方向に延在する複数の従溝部とを含み、
    前記短手方向に隣り合う前記主溝部のそれぞれから前記短手方向に延びる前記従溝部どうしがお互いに対向し合い、前記対向し合う前記従溝部の間に前記畝部の前記幅狭部が形成され、前記畝部の前記幅狭部以外の部分が前記幅広部である、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記溝部は前記長手方向にジグザグ状又は波形であり、前記短手方向に隣り合う前記溝部は、ジグザグ状又は波形の突出部どうしがお互いに対向して近づいて、前記対向し近づく前記突出部の間に前記畝部の前記幅狭部が形成され、前記畝部の前記幅狭部以外の部分が前記幅広部である、請求項1に記載の吸収性物品。
  4. 前記幅広部のそれぞれの前記長手方向の寸法が、前記幅広部のそれぞれの前記短手方向の平均寸法の1.0〜2.0倍である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記溝部が3本以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記溝部の幅が前記吸収コアの前記厚さの1〜3倍である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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