JP2018049051A - リード、マウスピース及び電子管楽器 - Google Patents

リード、マウスピース及び電子管楽器 Download PDF

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栄一 原田
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Abstract

【課題】リードの交換作業や取り付け状態の調整を容易かつ適切に行うことができるリード及びマウスピース、並びに、該マウスピースを備えた電子管楽器を提供する。
【解決手段】マウスピース本体11のリード組み付け部13の所定の位置に載置して組み付けられたリード31を固定するリード固定部14を有し、リード固定部14をリード31方向に押圧して、リード固定部14に設けられた一対のフック部26をマウスピース本体11側に係止させてロック状態にすることにより、リード31がリード固定部14とマウスピース本体11とに挟み込まれた状態で固定される。また、リード31がマウスピース本体11に組み付け固定された状態において、リード固定部14の一対のフック部26を左右側から内方向に所定の力を加えて、フック部26の係止状態を解除してオープン状態にすることにより、マウスピース本体11からリード31が取り外される。
【選択図】図6

Description

本発明は、電子管楽器のマウスピースの構造に関する。
従来、サクソフォンやクラリネット等のアコースティック管楽器の形状や演奏方法を模した電子管楽器が知られている。このような電子管楽器の演奏においては、アコースティック管楽器と同様のキー位置に設けられたスイッチ(音高キー)を操作することにより楽音の音程が指定されるとともに、マウスピース内に吹き込む息の吹圧により音量が制御され、また、マウスピースを口に銜えたときの唇の位置や舌の接触状態、噛み圧等により音色が制御される。
従来の電子管楽器に適用されるマウスピースは、概略、マウスピース本体と、リードと、固定金具(リガチャー)とを有し、マウスピース本体に設けられた吹込口をわずかな隙を開けて塞ぐようにリードを配置して固定金具等で絞め付け固定されている。ここで、マウスピース本体やリードには、上述した演奏時に、マウスピースに吹き込まれる息の吹圧や唇の位置、舌の接触状態、噛み圧等を検出するための各種センサが設けられている。このようなリードを固定金具等で絞め付け固定したマウスピースの構造は、一般的なアコースティック管楽器においても用いられているものであり、電子管楽器の分野においては、例えば特許文献1にも記載されている。
特開平7−72853号公報
上述したように、管楽器は、マウスピースを口に銜えて演奏を行うため、リードやマウスピース本体に傷や変色、変形等の劣化が生じることがあるとともに、衛生面からもマウスピースを適宜分解、洗浄して清潔にする必要がある。ここで、リードをマウスピース本体に再び取り付ける際には、予め設定された位置に適切に配置して組み付ける必要がある。
また、演奏者によっては、演奏のスキルや個性、演奏曲等に応じて、リードの取り付け位置や取り付け時の固定金具の締め付け具合等を微調整したり、リードの材質や板厚、硬さ等、任意の特性を有するリードを選択して交換したりする場合がある。
ここで、特許文献1等に記載されたマウスピースにおいては、固定金具のネジを弛めてマウスピース本体からリードを取り外し、その後リードをマウスピース本体の所定の位置に配置して、固定金具のネジを締めて固定して組み付け直さなければならず、リードの交換作業や取り付け状態の調整が繁雑であるという問題を有していた。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて、リードの交換作業や取り付け状態の調整を容易かつ適切に行うことができるリード及びマウスピース、並びに、該マウスピースを備えた電子管楽器を提供することを目的とする。
本発明に係るリードは、
マウスピース本体に組み付けるリードにおいて、
前記リードに含まれるリード部材に、前記マウスピース本体の所定の位置に着脱可能に組み付けるための位置決め部が設けられていることを特徴とする。
本発明に係るマウスピースは、
マウスピース本体にリードを組み付け可能な構造を有するマウスピースにおいて、
所定の力を加えることにより係止状態を解除可能な係止機構部を備え、前記係止機構部が前記マウスピース本体に係止することにより、前記リードを前記マウスピース本体に着脱可能に組み付け固定するリード組み付け固定部を有することを特徴とする。
本発明に係る電子管楽器は、
上記のマウスピースが、楽器本体に取り付けられていることを特徴とする。
本発明によれば、電子管楽器のマウスピースにおいて、リードの交換作業や取り付け状態の調整を容易かつ適切に行うことができる。
本発明に係る電子管楽器の一例を示す外観図である。 本発明に係る電子管楽器に適用されるマウスピースの第1の実施形態を示す外観図及び部品図である。 第1の実施形態に係るマウスピースを示す詳細図である。 第1の実施形態に適用されるマウスピース本体の要部を示す斜視図である。 第1の実施形態に適用されるリードを示す詳細図である。 第1の実施形態に係るマウスピースの組み付け方法の一例を示す図である。 第1の実施形態に係るマウスピースの組み付け方法におけるフック部の係止機構を説明するための断面詳細図である。 本発明に係る電子管楽器に適用されるマウスピースの第2の実施形態を示す外観図及び部品図である。 第2の実施形態に係るマウスピースを示す詳細図である。 第2の実施形態に適用されるリードを示す詳細図である。 第2の実施形態に係るマウスピースの組み付け方法の一例を示す図である。
以下、本発明に係るリード、マウスピース及び電子管楽器の実施形態について図面を参照しながら詳しく説明する。
(電子管楽器)
まず、本発明に係る電子管楽器について簡単に説明する。
図1は、本発明に係る電子管楽器の一例を示す外観図である。
本発明が適用される電子管楽器100は、例えば図1に示すように、サクソフォン型の外形を有し、管状の楽器本体1の一端側(図面上方端側)にマウスピース10が取り付けられ、他端側(図面下方端側)に楽音が放出される放音部2が設けられている。また、楽器本体1の一側面(図面右方側の側面)には、運指操作により音高を指定する操作子3が複数配置されるとともに、他の側面(図面手前側の側面)には、電子管楽器100の電源をオン、オフするための電源スイッチや演奏状態を制御するための各種の操作スイッチを有する操作部4が設けられている。また、楽器本体1の放音部2側の内部には、楽音を発生するスピーカ5が設けられている。また、図示を省略するが、楽器本体1には、マウスピース10からの各種のセンサ信号や、操作子3における運指信号、操作部4からの制御信号に基づいて、スピーカ5から発生する楽音の音程や音量、音色等を制御する制御部が設けられている。
なお、図1においては、サクソフォン型の外形を有する電子管楽器100を示したが、本発明に係る電子管楽器はこれに限定されるものではなく、後述するマウスピース10と同等の構造や技術思想を有するマウスピースを適用するものであれば、クラリネット等の他のアコースティック管楽器を模した外形を有するものであってもよい。
<第1の実施形態>
図2は、本発明に係る電子管楽器に適用されるマウスピースの第1の実施形態を示す外観図及び部品図である。ここで、図2(a)は、本実施形態に係るマウスピースの一例を示す斜視図であり、図2(b)は、本実施形態に適用されるマウスピース本体の一例を示す斜視図であり、図2(c)は、本実施形態に適用されるリードの一例を示す斜視図である。
また、図3は、本実施形態に係るマウスピースを示す詳細図である。ここで、図3(a)、(b)は、それぞれマウスピースの上面、側面を示す図であり、図3(c)は、図3(a)に示したマウスピースにおけるIIIA−IIIA断面(本明細書においては図3(a)中に示したローマ数字の「3」に対応する記号として便宜的に「III」を用いる。)の構造を示す概略図である。図3(d)は、図3(c)に示したマウスピースにおけるIIIB−IIIB断面の構造を示す概略図であり、図3(e)は、図3(c)に示したマウスピースにおけるIIIC−IIIC断面の構造を示す概略図である。
また、図4は、本実施形態に適用されるマウスピース本体の要部を示す斜視図であり、図5は、本実施形態に適用されるリードを示す詳細図である。ここで、図5(a)〜(c)は、それぞれリードの上面(一面)、側面、下面(他面)を示す図であり、図5(d)は、リードに設けられるセンサ電極、接点及び配線を示す図である。
第1の実施形態に係るマウスピース10は、図2(b)、(c)に示すように、マウスピース本体11と、リード31と、を有し、これらが図2(a)、図3(a)〜(c)に示すように、マウスピース本体11とリード31とにより形成される吹込口12aにわずかな隙を有するように組み付けられている。
(マウスピース本体)
本実施形態に適用されるマウスピース本体11は、例えば図2(b)及び図4に示すように、大別して、開口部12と、リード31が載置されて組み付けられるリード組み付け部13と、リード31をマウスピース本体11に固定するためのリード固定部14と、リード31と電気的に接続するための本体側の接点15と、電子回路16と、コネクタ部17と、を有している。また、図示を省略したが、マウスピース本体11は、演奏時における様々な状態を検出するための各種センサを有している。ここで、リード組み付け部13及びリード固定部14は、本発明におけるリード組み付け固定部に対応する。
具体的には、図2(b)及び図4に示すように、マウスピース本体11においてリード31が載置される領域(リード載置領域)を有するリード組み付け部13の吹込口12a側の領域には、開口部12が設けられている。また、リード組み付け部13のリード載置領域において後述するリード固定部14が対向する領域、又は、その近傍の領域には、リード31の組み付け位置を規定する本体側の位置決め部(第2の位置決め部)13aと、リード31に電気的に接続するための本体側の接点15と、が設けられている。
位置決め部13aは、リード組み付け部13にリード31を載置した際に、後述するリード31に使用される帯状のリード部材32の両側辺に設けられたリード側の位置決め部(第1の位置決め部)33が嵌合又は係合するように設けられている。具体的には、例えば図2(b)、(c)、図4に示すように、マウスピース本体11のリード組み付け部13のリード載置領域に設けられた本体側の接点15の近傍であって、リード載置領域を挟んで対向する位置に、リード31側の両側辺に設けられた凸状の位置決め部33が嵌合又は係合するように、一対の凹状の位置決め部13aが設けられている。これにより、リード組み付け部13における本体側の接点15近傍のリード31の長手方向(図5(a)〜(c)の左右方向)及び短手方向(図5(a)、(c)の上下方向)の組み付け位置が規定される。
また、リード組み付け部13には、上記の位置決め部13aに加え、例えば図2(b)、図4に示すように、リード31を載置した際に、リード部材32の両側辺の少なくとも一部に当接して、リード31の組み付け位置を規定するように、リード組み付け部13のリード載置領域を挟んで対向する位置に、マウスピース本体11から突出した一対のガイド部13bが設けられている。これにより、リード組み付け部13における開口部12近傍のリード31の短手方向(図5(a)、(c)の上下方向)の組み付け位置が規定される。
開口部12の内部には、例えば図2(b)、図3(c)、(e)、図4に示すように、演奏者がマウスピース10を口に銜えた際にリード31を噛む圧力(リード噛み圧)を検出するための噛み圧センサ21と、一端側が開口部12から突出してリード31に当接し、リード31に加わるリード噛み圧を他端側により噛み圧センサ21に伝達する可動式のセンサレバー22と、が設けられている。具体的には、例えば図3(c)に示すように、センサレバー22は開口部12の内部に設けられたレバー回転軸23を中心にしてマウスピース本体11に対して回動するように支持されている。これにより、演奏者がマウスピース10を口に銜えて、任意の圧力(リード噛み圧)でリード31を噛むことにより、リード31に当接したセンサレバー22が回動して、当該リード噛み圧が圧力センサである噛み圧センサ21に伝達されて検出される。
また、図示を省略したが、開口部12の内部には、演奏者がマウスピース10を口に銜えて吹き込んだ息の吹圧を検出する圧力センサからなる吹圧センサが設けられている。噛み圧センサ21や吹圧センサにより検出された演奏状態に関するセンサ信号は、後述する電子回路16により電子管楽器100の制御部に送出される。
リード固定部14は、例えば図2(a)、(b)及び図4中の矢印に示すように、リード組み付け部13のリード載置領域を挟んで対向するマウスピース本体11の側面に設けられた固定部回転軸14aを中心にしてマウスピース本体11に対して回動するように支持されている。これにより、リード固定部14は、リード組み付け部13のリード載置領域の所定の領域に覆い被さるように回動して、リード組み付け部13に載置されたリード31を固定する。
また、リード固定部14には、リード組み付け部13のリード載置領域に対向するように、リード組み付け部13に載置されたリード31をリード載置領域に押し付けて固定するためのリード押圧部14bが設けられている。リード押圧部14bは、例えば図3(d)、図4に示すように、平板状の部材がリード固定部14に対してスプリング14cを介して支持され、リード組み付け部13に載置されたリード31の方向(図3(d)の下方向)に付勢されるように設けられている。これにより、リード31がマウスピース本体11に組み付け固定された状態においては、リード固定部14のリード押圧部14bによりリード31が所定の押圧力でリード組み付け部13のリード載置領域に押し付けられて、リード部材32の上下両面側から挟み込まれた状態で固定される。ここで、スプリング14cには、圧縮コイルバネを適用することができるほか、スプリング(コイルバネ)に替えて所定の弾性力を有する部材を適用するものであってもよい。
また、リード固定部14の上面側(図3(b)〜(d)の上面側)の略中央には、リード固定部14を回動させて、リード押圧部14bによりリード31をリード組み付け部13のリード載置領域に押し付けて固定する動作を支援するための押圧支援部14dが設けられている。押圧支援部14dは、例えば図2(a)、(b)、図3(b)〜(e)に示すように、リード固定部14の上面側の他の部材よりも外方に突出した湾曲形状を有している。これにより、演奏者等がマウスピース本体11にリード31を組み付け固定する際に、リード固定部14から突出した押圧支援部14dを指の腹等で押圧する簡易な操作を行うことにより、リード固定部14を回動させてリード31をリード組み付け部13に押し付けて固定する動作(作業)が支援される。
また、リード固定部14には、例えば図2(b)、図3(e)、図4に示すように、押圧支援部14dを挟んで対向する位置に、リード組み付け部13にリード31を組み付けて固定した状態を保持するための可動式のフック部26が、リード固定部14の側部(図3(e)の左右両側部)に対向するように一対設けられている。ここで、フック部26は、本発明における係止機構部に対応する。
フック部26の係止機構については、詳しく後述するが、例えば図3(e)に示すように、フック回転軸27を中心にしてリード固定部14に対して回動するように支持されたフック部材の一端側(図面上方側)がリード固定部14に対してスプリング28を介して支持され、他端側(図面下方側)のリード固定部14の内方向側に係止切欠部26aが設けられている。ここで、スプリング28には、圧縮コイルバネを適用することができる他、スプリング(コイルバネ)に替えて所定の弾性力を有する部材を適用するものであってもよい。
フック部26の一端側はスプリング28により、リード固定部14の側部から外方向(図3(e)中の矢印F方向)に付勢されることにより、フック部26が回動して、係止切欠部26aが設けられたフック部26の他端側がリード固定部14の内方向(図3(e)中の矢印P方向)に付勢される。すなわち、一対のフック部26は、通常状態(初期状態)においては、一端側に加わるスプリング28の付勢力により、係止切欠部26aが設けられた他端側相互が近接した「閉状態」を保持する。これにより、リード31がマウスピース本体11に組み付け固定された状態においては、図3(e)に示すように、一対のフック部26の係止切欠部26aがマウスピース本体11の側面に設けられたフック係止部11aに係止され、リード固定部14の回動が制止された状態を保持する。
一方、スプリング28の付勢力に対抗して、フック部26の一端側にリード固定部14の内方向に力を加えることにより、あるいは、他端側相互を離間させるように押し広げる力を他端側に加えることにより、他端側相互が離間した「開状態」に移行する。これにより、一対のフック部26の係止切欠部26aがフック係止部11aに係止された状態が解除されて、リード固定部14の回動が可能な状態になり、マウスピース本体11からリード31を取り外すことが可能となる。このようなフック部26の係止機構により、マウスピース本体11へのリード31の組み付け固定が着脱可能になる。
本体側の接点15は、複数の電極ピンの一端側がリード組み付け部13のリード載置領域に露出して設けられ、他端側が後述する電子回路16に電気的に接続されている。これにより、リード31がマウスピース本体11に組み付け固定された状態においては、例えば図3(c)、(d)に示すように、リード載置領域に露出する接点15の電極ピンの一端側(図面上端側)がリード31に設けられた接点35の各電極パッドに電気的に接続した状態が保持されて、リード31に設けられたセンサ電極34により検出される唇の位置や舌の接触状態に関するセンサ信号が電子回路16により取得される。
電子回路16は、マウスピース本体11に内蔵された噛み圧センサ21や吹圧センサ、リード組み付け部13のリード載置領域に設けられた本体側の接点15に電気的に接続されている。これにより、電子回路16は、演奏者がマウスピース10を口に銜えた際に噛み圧センサ21や吹圧センサにより検出されるリード噛み圧や息の吹圧に関するセンサ信号を取得するとともに、後述するリード31に設けられたセンサ電極34により検出される唇の位置や舌のリード31への接触状態に関するセンサ信号を接点15を介して取得し、電子管楽器100の制御部に送出する。
コネクタ部17は、図1に示したように、マウスピース10を楽器本体1に取り付けるとともに、マウスピース10と楽器本体1とを電気的に接続する。これにより、電子回路16により取得された演奏状態に関するセンサ信号等が、コネクタ部17を介して電子管楽器100の制御部に送出される。なお、マウスピース10から楽器本体1の制御部に送出されたセンサ信号等は、制御部において、所定の楽音の生成や任意の音源エフェクト処理に適用される。
(リード)
本実施形態に適用されるリード31は、例えば図5(a)〜(c)に示すように、帯状(又は平板状)の絶縁性部材からなるリード部材32を有し、当該リード部材32の長手方向(図5(a)、(c)の左右方向)に延在する一対の側辺に位置決め部33が設けられている。具体的には、例えば図2(c)、図5(a)、(c)に示すように、リード部材32に設けられるリード側の接点35の近傍であって、リード部材32の外周のうち、長手方向の両側辺の対向する位置に、マウスピース本体11のリード組み付け部13に設けられた凹状の位置決め部13aに嵌合又は係合するように、一対の凸状の位置決め部33が設けられている。
また、リード部材32の上面側には、例えば図5(a)に示すように、演奏者がマウスピース10を口に銜えて演奏する際の唇の位置を検出するリップセンサや、リード31への舌の接触状態を検出するためのタンセンサに使用されるセンサ電極34が設けられている。
また、リード部材32の下面側には、例えば図5(c)に示すように、複数の電極パッドを有するリード側の接点35が設けられている。接点35の各電極パッドは、リード31がマウスピース本体11に組み付け固定された状態で、リード組み付け部13のリード載置領域に露出して設けられた本体側の接点15の複数の電極ピンに1対1の関係で電気的に接続するように設けられている。
また、接点35の各電極パッドは、リード部材32の上面側に設けられた各センサ電極34に電気的に接続されている。具体的には、例えば図5(d)に示すように、接点35の各電極パッドが、リード部材32の表面又は内部に配設された配線36を介して、各センサ電極34に1対1の関係で電気的に接続されている。これにより、リード31に設けられたセンサ電極34により検出される唇の位置や舌の接触状態に関するセンサ信号が、リード側の接点35及び本体側の接点15を介して、マウスピース本体11側に設けられた電子回路16により取得される。
(組み付け方法)
次に、本実施形態に係るマウスピースにおけるリードの組み付け方法(手順)について図面を参照して説明する。
図6は、本実施形態に係るマウスピースの組み付け方法の一例を示す図である。図6(a)は、マウスピース本体のリード組み付け部へのリードの載置方法を示す図であり、図6(b)、(c)は、マウスピース本体へのリードの組み付け固定方法を示す図である。
また、図7は、本実施形態に係るマウスピースの組み付け方法におけるフック部の係止機構を説明するための断面詳細図である。ここで、図7(a)〜(c)に示した各断面図は、図3(c)、(e)に示したマウスピースにおけるIIIC−IIIC断面の構造を示す図である。図7(a)は、マウスピース本体のリード固定部をリード組み付け部から離間した位置に回動した状態(オープン状態)を示す断面図であり、図7(b)は、リード固定部をリード組み付け部側に回動させている途中の状態(移行状態)を示す断面図であり、図7(c)は、リード固定部のフック部がマウスピース本体側に係止された状態(ロック状態)を示す断面図である。
本実施形態に係るマウスピースの組み付け方法は、まず、図6(a)に示すように、マウスピース本体11のリード固定部14をリード組み付け部13から離間する方向である開放端側に回動させて、リード組み付け部13のリード載置領域の上方が開放された状態(オープン状態)に設定する。
次いで、図6(a)、(b)に示すように、オープン状態に設定されたマウスピース本体11のリード組み付け部13にリード31を載置して組み付ける。このとき、リード31の凸状の位置決め部33を、リード組み付け部13の凹状の位置決め部13aに嵌合又は係合させ、かつ、リード部材32の長手方向の両側辺をマウスピース本体11から突出して設けられたガイド部13bに接触させてリード31を載置することにより、リード組み付け部13におけるリード31の組み付け位置が規定される。また、このとき、リード部材32の下面側に設けられた接点35の各電極パッドがリード組み付け部13のリード載置領域に設けられた接点15の各電極ピンに接触した状態に設定される。
次いで、図6(b)、図7(a)に示すように、マウスピース本体11のリード固定部14を、リード組み付け部13のリード載置領域に対向する方向であるロック端側に回動させて(図6(b)中の矢印)、リード組み付け部13に載置されたリード31の上方に覆い被さる状態に移行させる。
そして、図7(a)、(b)に示すように、リード固定部14をリード31方向にさらに押し下げることにより、図6(c)、図7(c)に示すように、リード固定部14に設けられた一対のフック部26がマウスピース本体11の側面に設けられたフック係止部11aに係止されて、リード固定部14の回動が制止されたロック状態に移行する。
ここで、リード固定部14に設けられたフック部26の係止機構について詳しく説明する。
まず、リード固定部14がリード組み付け部13から離間したオープン状態にあって、リード固定部14に対して外部から力が加わっていない状態(初期状態)おいては、図7(a)に示すように、一対のフック部26は、一端側に加わるスプリング28の付勢力により、係止切欠部26aが設けられた他端側相互が近接した「閉状態」を保持する。すなわち、フック部26の一端側はスプリング28により、リード固定部14の側部から外方向(図中の矢印F方向)に付勢されることにより、係止切欠部26aが設けられたフック部26の他端側がリード固定部14の内方向(図中の矢印P方向)に付勢された状態となる。
次いで、図6(b)に示すように、リード固定部14を回動させて、図7(a)、(b)に示すように、リード固定部14の押圧支援部14dを指の腹等で押圧して(図中の矢印H)、リード固定部14をリード31方向に押し下げることにより、フック部26の係止切欠部26aから他端側先端にかけて設けられた係止傾斜部26bがマウスピース本体11の側面に設けられたフック係止部11aに当接して摺動する。これにより、一対のフック部26は、図7(b)に示すように、他端側が係止傾斜部26bの傾斜に沿って外方向(図中の矢印Q方向)に押し広げられることにより、フック部26がフック回転軸27を中心にして回転して、フック部26の一端側がスプリング28の付勢力に対抗して内方向(図中の矢印G方向)に移動し、スプリング28が圧縮される。
そして、リード固定部14がリード31方向にさらに押し下げられることにより、図7(c)に示すように、フック部26の他端側の係止傾斜部26bを通過したマウスピース本体11のフック係止部11aにフック部26の係止切欠部26aが係止されて、リード固定部14の回動が制止されたロック状態に移行する。
このロック状態においては、一対のフック部26は、一端側が圧縮されたスプリング28の復帰力により外方向(図中の矢印F方向)に付勢されることにより、係止切欠部26aが設けられた他端側が内方向(図中の矢印P方向)に常に付勢されて、他端側相互が近接した「閉状態」を保持する。これにより、リード固定部14に対して外部から力が加わらない限り、フック部26の係止切欠部26aがマウスピース本体11のフック係止部11aに係止した状態が解除されることはなく、リード固定部14の回動が制止された状態が保持される。
また、このロック状態においては、マウスピース本体11のリード組み付け部13に載置されたリード31が、リード固定部14のリード押圧部14bにより所定の押圧力でリード載置領域に押し付けられて、リード部材32の上下両面側から挟み込まれた状態で固定される。このとき、リード部材32の下面側に設けられたリード側の接点35の各電極パッドと、リード載置領域に設けられた本体側の接点15の各電極ピンとの位置が一致又は対応するとともに、リード押圧部14bによる押圧力で相互に密着して接触し、良好な電気的な接続状態が保持される。
また、このロック状態に移行する際には、リード固定部14の上面側の他の部材よりも突出して設けられた押圧支援部14dを押圧することにより、リード固定部14に加えられた力がフック部26に適切に伝達されて、上述したフック部26がマウスピース本体11側のフック係止部11aに係止する動作が良好に実現される。
一方、マウスピース本体11からリード31を取り外す際には、上述したリードの組み付け方法とは逆の手順を行う。まず、図7(c)に示したロック状態においては、マウスピース本体11のフック係止部11aにフック部26の係止切欠部26aが係止して、リード固定部14の回動が制止された状態にある。
次いで、図7(b)に示すように、一対のフック部26の一端側を、スプリング28の付勢力に対抗して、リード固定部14の左右側から内方向(図中の矢印G方向)に所定の力を加えることにより、他端側相互が離間する方向(図中の矢印Q方向)に移動して、マウスピース本体11のフック係止部11aへの一対のフック部26の係止状態が解除される。このとき、リード固定部14を持ち上げることにより、リード固定部14の回動が可能な状態となる。あるいは、リード固定部14は、リード押圧部14bにより所定の押圧力でリード31をリード載置領域に押し付けている状態にあるので、フック部26の係止状態が解除されることにより、当該押圧力でリード押圧部14bが浮き上がり、リード固定部14の回動が可能な状態となる。
そして、リード固定部14を持ち上げて開放端側に回動させて、リード組み付け部13の上方が開放された状態(オープン状態)に移行させることにより、リード載置領域に載置されたリード31が取り外される。
このように、本実施形態に係るマウスピースにおいては、マウスピース本体11の所定の位置に載置して組み付けられたリード31を固定するリード固定部14を有し、リード固定部14をリード31方向に押圧して、リード固定部14に設けられた一対のフック部26をマウスピース本体11側に係止させてロック状態にすることにより、リード31がリード固定部14とマウスピース本体11とに挟み込まれた状態で固定される。また、リード31がマウスピース本体11に組み付け固定されたリード固定部14のロック状態において、一対のフック部26を左右側から内方向に所定の力を加えて、フック部26の係止状態を解除してオープン状態にすることにより、マウスピース本体11からリード31が取り外される。
したがって、本実施形態によれば、電子管楽器のマウスピースにおいて、マウスピース本体に対するリード固定部の係止動作及び解除動作をワンタッチで制御して、リードを着脱することができるので、上述した背景技術に示したように、固定金具を締めたり弛めたりする作業を行う必要がなく、リードの交換作業や取り付け状態の調整を容易かつ適切に行うことができ、演奏者の利便性や表現力の向上に寄与することができる。
また、本実施形態に係るマウスピースにおいては、リード31に設けられた位置決め部33を、マウスピース本体11に設けられた位置決め部13aに嵌合又は係合させることにより、リード31の組み付け位置が規定されるとともに、リード側の位置決め部13aの近傍に配置された接点35とマウスピース本体側の位置決め部13aの近傍に配置された接点15との位置が一致又は対応する。
したがって、本実施形態によれば、リード31を常にマウスピース本体11の適切な位置に組み付けることができるとともに、リード31とマウスピース本体11間で良好に電気的な接続を実現することができる。
なお、本実施形態においては、リード31をマウスピース本体11の所定の位置に配置する構造として、リード組み付け部13に凹状の位置決め部13aを設けるとともに、リード31の長手方向の両側辺に当該位置決め部13aに嵌合又は係合する凸状の位置決め部33を設けた構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、本発明は、リード組み付け部13に凸状の位置決め部を設けるとともに、リード31側に凹状の位置決め部を設けるものであってもよい。また、リード31の長手方向の両側辺に一対の位置決め部33を設けた構成に限定されるものではなく、いずれか一方の側辺、又は、両側辺に1乃至複数個の位置決め部を設けた構成を有するものであってもよい。また、リード組み付け部13のリード載置領域の任意の位置に凸状の位置決め部を1乃至複数個設けるとともに、リード31下面の対応する位置に凹状の位置決め部や、リード部材32の対応する位置に貫通孔を1乃至複数個設けるものであってもよい。ここで、リード組み付け部13側に凸部を設け、リード31側の対応する位置に凹部又は貫通孔を設けた構成を適用する場合には、演奏者等がリード部材32側の位置決め部を任意に削り加工することにより、マウスピース本体11に対するリード31の配置を微調整することができる。
また、本実施形態においては、リード31の上面側(一面側)にセンサ電極34を配置し、下面側(他面側)に接点35を配置した構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えばリード31の上面側にセンサ電極34と接点35が配置されているものであってもよい。この場合には、例えばマウスピース本体11のリード固定部14に、リード側の接点35に電気的に接続する接点が設けられた構成を適用することができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明に係る電子管楽器に適用されるマウスピースの第2の実施形態について、図面を参照して詳しく説明する。
図8は、本発明に係る電子管楽器に適用されるマウスピースの第2の実施形態を示す外観図及び部品図である。ここで、図8(a)は、本実施形態に係るマウスピースの一例を示す斜視図であり、図8(b)は、本実施形態に適用されるマウスピース本体の一例を示す斜視図であり、図8(c)は、本実施形態に適用されるリードの一例を示す斜視図である。
また、図9は、本実施形態に係るマウスピースを示す詳細図である。ここで、図9(a)、(b)、(c)は、それぞれマウスピースの上面、側面、正面を示す図であり、図9(d)は、図9(a)に示したマウスピースにおけるIXD−IXD断面(本明細書においては図9(a)中に示したローマ数字の「9」に対応する記号として便宜的に「IX」を用いる。)の構造を示す概略図である。
また、図10は、本実施形態に適用されるリードを示す詳細図である。ここで、図10(a)〜(c)は、それぞれリードの上面(一面)、側面、下面(他面)を示す図である。
上述した第1の実施形態においては、マウスピース本体11に設けられたリード固定部14を回動させて、フック部26によりマウスピース本体11側に係止することにより、リード組み付け部13に載置されたリード31を上下両面側から挟み込んで固定する構造を有するマウスピース10について説明した。
第2の実施形態においては、第1の実施形態に示した、マウスピース本体11に対して回動するリード固定部14に替えて、リード31の長手方向に延在するリード固定部14をマウスピース本体11に備え、リード31を長手方向の両側辺部分で挟み込んで固定する構造を有している。
第2の実施形態に係るマウスピース10は、図8(b)、(c)に示すように、マウスピース本体11と、リード31と、を有し、これらが図8(a)、図9に示すように、マウスピース本体11とリード31とにより形成される吹込口12aにわずかな隙を有するように組み付けられている。
(マウスピース本体)
本実施形態に適用されるマウスピース本体11は、例えば図8(b)に示すように、大別して、開口部12と、リード組み付け部13と、リード固定部14と、本体側の接点15と、コネクタ部17と、を有している。ここで、マウスピース本体11の内部に設けられる電子回路や各種センサについては図示を省略した。また、開口部12や本体側の接点15、コネクタ部17、電子回路、各種センサについては、上述した第1の実施形態と同等の構成を有しているので詳しい説明を省略する。ここで、リード組み付け部13及びリード固定部14は、本発明におけるリード組み付け固定部に対応する。
具体的には、図8(b)に示すように、マウスピース本体11のリード組み付け部13のリード載置領域において、コネクタ部17側(開口部12が設けられた吹込口12a側とは反対側)の領域には、リード31の組み付け位置を規定する本体側の位置決め兼用係止部13cと、リード31に電気的に接続するための本体側の接点15と、が設けられている。
位置決め兼用係止部13cは、リード組み付け部13にリード31を組み付けた際に、後述するリード31に使用されるリード部材32の長手方向の一端側に設けられたリード側の位置決め兼用係止部37が嵌合又は係合して係止するように設けられている。具体的には、例えば図8(b)、(c)に示すように、マウスピース本体11のリード組み付け部13のリード載置領域に設けられた本体側の接点15の近傍であって、後述するリード固定部14よりもコネクタ部17側の位置に、リード31側に設けられた凸状の位置決め兼用係止部37が嵌合又は係合して係止(以下、本実施形態においては「係止」と略記する)するように、凹状の位置決め兼用係止部13cが設けられている。これにより、リード組み付け部13における本体側の接点15近傍のリード31の長手方向(図10(a)、(c)の左右方向)の組み付け位置が規定される。ここで、位置決め兼用係止部13cは、本発明における係止機構部及び第2の位置決め部に対応する。
また、リード組み付け部13には、上記の位置決め兼用係止部13cに加え、例えば図8(b)に示すように、上述した第1の実施形態と同様に、リード組み付け部13のリード載置領域を挟んで対向する位置に、マウスピース本体11から突出した一対のガイド部13bが設けられている。これにより、リード組み付け部13における開口部12近傍のリード31の短手方向(図10(a)、(c)の上下方向)の組み付け位置が規定される。
リード固定部14は、例えば図8(a)、(b)に示すように、リード組み付け部13のリード載置領域を挟んで対向する位置に、マウスピース本体11から相互に近接する方向に突出して設けられた一対の固定部材を有している。すなわち、リード固定部14に使用される一対の固定部材は、それぞれ、リード31の長手方向の両側辺部に沿って、マウスピース本体11のリード載置領域上を部分的に覆うように庇状(又は逆L字状)に張り出して設けられ、リード固定部14とリード組み付け部13のリード載置領域との間に所定の空間が形成されている。これにより、リード31がマウスピース本体11に組み付け固定された状態においては、この空間にリード31が密着して挿入されることにより、リード31の長手方向の両側辺部周辺の上面及び側辺がリード固定部14により挟み込まれて、リード31の短手方向(図10(a)、(c)の上下方向)の組み付け位置が規定された状態でリード31がリード組み付け部13に固定される。
ここで、リード固定部14に使用される固定部材は、図8(a)、(b)に示したように、リード組み付け部13に組み付け固定されるリード31の長手方向に沿って、マウスピース本体11の側部から連続的に突出した構成を適用できるほか、複数の部材が所定の位置から断続的に突出して設けられた構成を適用するものであってもよい。
(リード)
本実施形態に適用されるリード31は、例えば図8(c)、図10に示すように、帯状のリード部材32の長手方向(図10(a)、(c)の左右方向)の一端側の側辺に突出した位置決め兼用係止部37が設けられている。具体的には、位置決め兼用係止部37は、例えば図8(a)、図9(d)に示すように、リード部材32の外周のうち、長手方向の一端側の側辺から突出し、その先端部分が、マウスピース本体11のリード組み付け部13に設けられた凹状の位置決め兼用係止部13cに係止するように、図10(b)に示すように、リード載置面である下面から下面方向(図10(b)の下方向)にさらに突出した凸形状を有している。ここで、リード31に使用されるリード部材32は、少なくともリード部材32の一端側から突出して設けられる位置決め兼用係止部37が所定の弾性力を有していることが望ましい。このような構成により、リード部材32から突出する位置決め兼用係止部37は、凸形状を有する先端部分が、リード載置面から下面方向(図10(b)の下方向)に常に付勢されて突出した状態を保持する。これにより、リード31の位置決め兼用係止部37がマウスピース本体11の位置決め兼用係止部13cに係止した状態が保持されて、リード31がマウスピース本体11に組み付け固定された状態が保持される。ここで、位置決め兼用係止部37は、本発明における係止機構部及び第1の位置決め部に対応する。
また、リード部材32の上面側には、例えば図10(a)、(c)に示すように、リップセンサやタンセンサに使用されるセンサ電極34が設けられ、リード部材32の下面側には、これらのセンサ電極34に図示を省略した配線を介して電気的に接続されたリード側の接点35が設けられている。ここで、接点35は、例えば図8(a)、図9(a)に示すように、リード31がマウスピース本体11に組み付け固定された状態で、リード部材32の長手方向の一端側に設けられた位置決め兼用係止部37と、マウスピース本体11に設けられたリード固定部14との間の位置に設けられている。これにより、リード31がマウスピース本体11の所定の位置に組み付け固定されて、リード側の接点35とマウスピース本体11のリード載置領域に露出する本体側の接点15との位置が一致又は対応することにより、両者が電気的に接続する。
(組み付け方法)
次に、本実施形態に係るマウスピースにおけるリードの組み付け方法(手順)について図面を参照して説明する。
図11は、本実施形態に係るマウスピースの組み付け方法の一例を示す図である。図11(a)、(b)は、マウスピース本体のリード組み付け部へのリードの挿入方法を示す図であり、図11(c)は、マウスピース本体へのリードの組み付け固定方法を示す図である。
本実施形態に係るマウスピースの組み付け方法は、まず、図11(a)、(b)に示すように、マウスピース本体11のリード組み付け部13に設けられた開口部12側からコネクタ部17方向(図中の矢印方向)に、リード31の長手方向を沿わせて移動させて、マウスピース本体11から突出して設けられたリード固定部14とリード組み付け部13のリード載置領域との間の空間にリード部材32を挿入する。このとき、リード部材32の長手方向の両側辺部分は、リード固定部14に挟み込まれるように接触するとともに、マウスピース本体11から突出して設けられたガイド部13bに接触する。これにより、リード組み付け部13におけるリード31の挿入方向が規定される。
そして、図11(b)に示すように、リード31をさらに長手方向に移動させてリード組み付け部13に挿入することにより、図9(d)、図11(c)に示すように、リード31の凸状の位置決め兼用係止部37がマウスピース本体11の凹状の位置決め兼用係止部13cに係止して、リード31の移動が制止されたロック状態に移行する。
このロック状態においては、リード部材32の一端側から突出して設けられる位置決め兼用係止部37がリード載置面から下面方向(すなわち、マウスピース本体11の内部方向)に付勢されることにより、リード31側の位置決め兼用係止部37がマウスピース本体11側の位置決め兼用係止部13cに係止した状態を保持する。これにより、リード31の位置決め兼用係止部37に対して外部から力が加わらない限り、位置決め兼用係止部37がマウスピース本体11の位置決め兼用係止部13cに係止した状態が解除されることはなく、リード31がマウスピース本体11に組み付け固定された状態が保持される。
また、このロック状態においては、リード31の長手方向の両側辺部分がリード固定部14に挟み込まれるとともに、ガイド部13bに接触することにより、リード組み付け部13におけるリード31の組み付け位置が規定されるとともに、リード31がマウスピース本体11の所定の位置に組み付け固定される。さらに、このとき、リード部材32の下面側に設けられた接点35とリード載置領域に設けられた接点15との位置が一致又は対応することにより、両者が電気的に接続される。
一方、マウスピース本体11からリード31を取り外す際には、上述したリードの組み付け方法とは逆の手順を行う。まず、図11(c)に示した組み付け固定状態において、リード31に対してマウスピース10の吹込口12a方向に移動させるようにリード31に所定の力を加える。あるいは、マウスピース本体11の位置決め兼用係止部13cに係止した位置決め兼用係止部37を持ち上げた状態で、リード31を移動させるように所定の力を加える。これにより、リード31側の位置決め兼用係止部37がマウスピース本体11側の位置決め兼用係止部13cに係止した状態が解除されて、リード31をマウスピース10の吹込口12a方向に移動させることが可能になり、マウスピース本体11からリード31が取り外される。
このように、本実施形態に係るマウスピースにおいては、マウスピース本体11に、リード31側の位置決め兼用係止部37が係止する位置決め兼用係止部13cと、リード31の両側辺部分を挟み込むリード固定部14とを有している。そして、マウスピース本体11に対してリード31を長手方向にスライドさせて組み付け、リード31側の位置決め兼用係止部37を位置決め兼用係止部13cに係止してリード31の移動を制止することにより、リード31がリード固定部14とマウスピース本体11とに挟み込まれた状態で固定される。また、マウスピース本体11に組み付け固定されたリード31を、組み付け時とは逆方向となる長手方向にスライドさせるように力を加えることにより、マウスピース本体11からリード31が取り外される。
したがって、本実施形態によれば、電子管楽器のマウスピースにおいて、マウスピース本体に対してリードをスライドさせることにより、リードを適切な位置に組み付け固定したり、取り外したりすることができるので、リードの交換作業や取り付け状態の調整を容易かつ適切に行うことができ、演奏者の利便性や表現力の向上に寄与することができる。
なお、本実施形態においては、リード31をマウスピース本体11の所定の位置に組み付け固定する構造として、リード組み付け部13に凹状の位置決め兼用係止部13cを設けるとともに、リード31の長手方向の一端側に当該位置決め兼用係止部13cに係止する凸状の位置決め兼用係止部37を設けた構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、本発明は、リード組み付け部13に凸状の位置決め兼用係止部を設けるとともに、リード31側に凹状又は貫通孔からなる位置決め兼用係止部を設けるものであってもよい。また、リード組み付け部13及びリード31に設けられる位置決め兼用係止部は、1個に限定されるものではなく、複数個設けるものであってもよい。ここで、リード組み付け部13側に凸状の位置決め兼用係止部を設け、リード31側の対応する位置に凹状又は貫通孔からなる位置決め兼用係止部を設けた構成を適用する場合には、演奏者等がリード部材32側の位置決め兼用係止部を任意に削り加工することにより、マウスピース本体11に対するリード31の配置を微調整することができる。
また、本実施形態においては、マウスピース本体11へのリード31の組み付け方法として、マウスピース本体11の開口部12側からコネクタ部17方向にリード31をスライドさせる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、本発明は、マウスピース本体11のコネクタ部17側から開口部12方向にリード31をスライドさせて、マウスピース本体11にリード31を組み付けるものであってもよい。
また、上述した各実施形態においては、マウスピース本体11とリード31とを電気的に接続するための本体側の接点15を、リード組み付け部13に設けられる位置決め部13aや位置決め兼用係止部13c、リード固定部14の近傍に配置した構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、本発明は、リード31がマウスピース本体11に組み付け固定された状態で、本体側の接点15とリード側の接点35の位置が一致又は対応して、両者が良好に電気的に接続するものであれば、本体側の接点15やリード側の接点35を他の位置に配置してもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲とを含むものである。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
[1]
マウスピース本体に組み付けるリードにおいて、
前記リードに含まれるリード部材に、前記マウスピース本体の所定の位置に着脱可能に組み付けるための位置決め部が設けられていることを特徴とするリード。
[2]
前記位置決め部は、前記リード部材の外周となる側辺に設けられていることを特徴とする[1]に記載のリード。
[3]
前記リード部材は、帯状の絶縁性部材を有し、
前記位置決め部は、前記リード部材の長手方向に延在する一対の前記側辺に設けられていることを特徴とする[2]に記載のリード。
[4]
前記位置決め部は、前記リード部材の前記側辺から突出した形状を有していることを特徴とする[2]又は[3]に記載のリード。
[5]
前記リード部材に、センサ電極と、前記センサ電極に電気的に接続された接点とを有し、
前記接点は、前記位置決め部の近傍に設けられ、前記マウスピース本体に組み付けた状態で、前記マウスピース本体と電気的に接続することを特徴とする[1]乃至[4]のいずれかに記載のリード。
[6]
マウスピース本体にリードを組み付け可能な構造を有するマウスピースにおいて、
所定の力を加えることにより係止状態を解除可能な係止機構部を備え、前記係止機構部が前記マウスピース本体に係止することにより、前記リードを前記マウスピース本体に着脱可能に組み付け固定するリード組み付け固定部を有することを特徴とするマウスピース。
[7]
前記リード組み付け固定部は、前記マウスピース本体に対して回動し、前記リード組み付け固定部と前記マウスピース本体とにより、前記リードに含まれるリード部材を一面及び他面の両面側から挟み込んだ状態で組み付け固定することを特徴とする[6]記載のマウスピース。
[8]
前記リード組み付け固定部は、前記係止機構部として、前記リードを前記マウスピース本体に組み付け固定した状態で、前記マウスピース本体に係止して、前記リード組み付け固定部の回動状態を制止するフック部を有していることを特徴とする[7]に記載のマウスピース。
[9]
前記リード組み付け固定部は、前記リードを前記マウスピース本体に組み付け固定した状態で、前記リードを所定の押圧力で前記マウスピース本体に押し付けるリード押圧部を有していることを特徴とする[7]又は[8]に記載のマウスピース。
[10]
前記リード組み付け固定部は、前記マウスピース本体に係止する動作、及び、前記リード組み付け固定部と前記マウスピース本体とにより、前記リードを挟み込む動作を支援するための押圧支援部を有することを特徴とする[7]乃至[9]のいずれかに記載のマウスピース。
[11]
前記リードは、第1の位置決め部を有し、
前記マウスピース本体は、前記リードの前記第1の位置決め部に嵌合又は係合する第2の位置決め部を有し、
前記第1の位置決め部が前記第2の位置決め部に嵌合又は係合することにより、前記リードを前記マウスピース本体の所定の位置に組み付け、前記リード組み付け固定部と前記マウスピース本体とにより前記リードを挟み込んだ状態で前記マウスピース本体に固定することを特徴とする[7]乃至[10]のいずれかに記載のマウスピース。
[12]
前記リード組み付け固定部は、特定の方向に挿入された前記リードに含まれるリード部材を、前記特定の方向の両側辺部分で挟み込んだ状態で組み付け固定することを特徴とする[6]に記載のマウスピース。
[13]
前記リードは、第1の位置決め部を有し、
前記マウスピース本体は、前記リードの前記第1の位置決め部に嵌合又は係合する第2の位置決め部を有し、
前記第1の位置決め部が前記第2の位置決め部に嵌合又は係合して係止することにより、前記リード組み付け固定部に挿入された前記リードを前記マウスピース本体の所定の位置に組み付け固定することを特徴とする[12]に記載のマウスピース。
[14]
前記マウスピース本体は、息の吹込口側に設けられた開口部と、前記開口部内に配置された圧力センサと、一端側が前記開口部から突出し、他端側が前記圧力センサに接続されたセンサレバーと、を有し、
前記リードが前記マウスピース本体に組み付け固定された状態で、前記センサレバーの前記一端側が前記リードに当接し、前記リードに加わる圧力が前記センサレバーを介して前記圧力センサに伝達されることを特徴とする[6]乃至[13]のいずれかに記載のマウスピース。
[15]
前記[6]乃至[14]のいずれかに記載のマウスピースが、楽器本体に取り付けられていることを特徴とする電子管楽器。
10 マウスピース
11 マウスピース本体
11a フック係止部
12 開口部
12a 吹込口
13 リード組み付け部
13a 位置決め部
13b ガイド部
13c 位置決め兼用係止部
14 リード固定部
14b リード押圧部
14d 押圧支援部
15 接点
21 噛み圧センサ
22 センサレバー
26 フック部
26a 係止切欠部
31 リード
32 リード部材
33 位置決め部
34 センサ電極
35 接点
37 位置決め兼用係止部
100 電子管楽器

Claims (15)

  1. マウスピース本体に組み付けるリードにおいて、
    前記リードに含まれるリード部材に、前記マウスピース本体の所定の位置に着脱可能に組み付けるための位置決め部が設けられていることを特徴とするリード。
  2. 前記位置決め部は、前記リード部材の外周となる側辺に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のリード。
  3. 前記リード部材は、帯状の絶縁性部材を有し、
    前記位置決め部は、前記リード部材の長手方向に延在する一対の前記側辺に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のリード。
  4. 前記位置決め部は、前記リード部材の前記側辺から突出した形状を有していることを特徴とする請求項2又は3に記載のリード。
  5. 前記リード部材に、センサ電極と、前記センサ電極に電気的に接続された接点とを有し、
    前記接点は、前記位置決め部の近傍に設けられ、前記マウスピース本体に組み付けた状態で、前記マウスピース本体と電気的に接続することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のリード。
  6. マウスピース本体にリードを組み付け可能な構造を有するマウスピースにおいて、
    所定の力を加えることにより係止状態を解除可能な係止機構部を備え、前記係止機構部が前記マウスピース本体に係止することにより、前記リードを前記マウスピース本体に着脱可能に組み付け固定するリード組み付け固定部を有することを特徴とするマウスピース。
  7. 前記リード組み付け固定部は、前記マウスピース本体に対して回動し、前記リード組み付け固定部と前記マウスピース本体とにより、前記リードに含まれるリード部材を一面及び他面の両面側から挟み込んだ状態で組み付け固定することを特徴とする請求項6記載のマウスピース。
  8. 前記リード組み付け固定部は、前記係止機構部として、前記リードを前記マウスピース本体に組み付け固定した状態で、前記マウスピース本体に係止して、前記リード組み付け固定部の回動状態を制止するフック部を有していることを特徴とする請求項7に記載のマウスピース。
  9. 前記リード組み付け固定部は、前記リードを前記マウスピース本体に組み付け固定した状態で、前記リードを所定の押圧力で前記マウスピース本体に押し付けるリード押圧部を有していることを特徴とする請求項7又は8に記載のマウスピース。
  10. 前記リード組み付け固定部は、前記マウスピース本体に係止する動作、及び、前記リード組み付け固定部と前記マウスピース本体とにより、前記リードを挟み込む動作を支援するための押圧支援部を有することを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載のマウスピース。
  11. 前記リードは、第1の位置決め部を有し、
    前記マウスピース本体は、前記リードの前記第1の位置決め部に嵌合又は係合する第2の位置決め部を有し、
    前記第1の位置決め部が前記第2の位置決め部に嵌合又は係合することにより、前記リードを前記マウスピース本体の所定の位置に組み付け、前記リード組み付け固定部と前記マウスピース本体とにより前記リードを挟み込んだ状態で前記マウスピース本体に固定することを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載のマウスピース。
  12. 前記リード組み付け固定部は、特定の方向に挿入された前記リードに含まれるリード部材を、前記特定の方向の両側辺部分で挟み込んだ状態で組み付け固定することを特徴とする請求項6に記載のマウスピース。
  13. 前記リードは、第1の位置決め部を有し、
    前記マウスピース本体は、前記リードの前記第1の位置決め部に嵌合又は係合する第2の位置決め部を有し、
    前記第1の位置決め部が前記第2の位置決め部に嵌合又は係合して係止することにより、前記リード組み付け固定部に挿入された前記リードを前記マウスピース本体の所定の位置に組み付け固定することを特徴とする請求項12に記載のマウスピース。
  14. 前記マウスピース本体は、息の吹込口側に設けられた開口部と、前記開口部内に配置された圧力センサと、一端側が前記開口部から突出し、他端側が前記圧力センサに接続されたセンサレバーと、を有し、
    前記リードが前記マウスピース本体に組み付け固定された状態で、前記センサレバーの前記一端側が前記リードに当接し、前記リードに加わる圧力が前記センサレバーを介して前記圧力センサに伝達されることを特徴とする請求項6乃至13のいずれかに記載のマウスピース。
  15. 前記請求項6乃至14のいずれかに記載のマウスピースが、楽器本体に取り付けられていることを特徴とする電子管楽器。
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