JP2018045861A - 回転コネクタ - Google Patents

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哲平 持田
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哲平 持田
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Abstract

【課題】ステータ及びロテータの間を電気的に繋ぐ電線の踊りを生じ難くすることができる回転コネクタを提供する。【解決手段】回転コネクタ1は、ステータ8と、このステータ8に対して相対回動するロテータ9と、ステータ8及びロテータ9の間の電気接続を確保する電線24とを備える。ロテータ9の内壁部16に沿うようにステータ8に設けられた第1延設壁19と、第1延設壁19に外嵌されるようにロテータ9に設けられた第2延設壁20との間には、ロテータ9の回動を許容するねじ部21が設けられている。電線24は、ねじ部21の溝22bに巻き付けて収納されている。【選択図】図2

Description

本発明は、ステータ及びロテータの間の電気接続を確保する回転コネクタに関する。
従来、一方が他方に対して回転する2部品の間の電気的な接続を確保する回転コネクタとして、ステアリングロールコネクタが広く知られている。この種のステアリングロールコネクタには、フレキシブルケーブルを通じてステータ及びロテータの間を電気接続する技術が周知である(特許文献1等参照)。
特開2004−120900号公報
ところで、ロテータが回転するとき、フレキシブルケーブルが回転コネクタのハウジングの内面に摺動する可能性があり、これが摩耗音として発生してしまう問題があった。よって、ステータ及びロテータの間を電気接続する電線の踊りを防止したいニーズがあった。
本発明の目的は、ステータ及びロテータの間を電気的に繋ぐ電線の踊りを生じ難くすることができる回転コネクタを提供することにある。
前記問題点を解決する回転コネクタは、同一軸心上に配置されるステータ及びロテータの相対回動を、前記ステータ及び前記ロテータの間の電気接続を確保しながら許容する構成において、前記ステータ及び前記ロテータの間を電気接続する電線と、前記ロテータが前記ステータに対して相対回動するように、前記ロテータと前記ステータとを連結するねじ部とを備え、前記電線は、少なくとも一部が前記ねじ部の溝に巻き付けられている。
本構成によれば、ロテータ及びステータの間にねじ部を設け、このねじ部を介してこれらを相対回動可能にし、ステータ及びロテータの間を電気接続する電線を、ねじ部の溝に巻き付けて収納する。このため、電線が溝により位置決めされるので、電線の踊りを生じ難くすることが可能となる。これにより、電線の踊りを要因とする異音発生や電線の絡まりなどを生じ難くすることが可能となる。
前記回転コネクタにおいて、前記電線は、前記ステータに設けられたねじ山の溝に巻き付けられていることが好ましい。この構成によれば、電線を固定側のステータに巻き付けるので、電線を安定した状態でねじ部に巻き付けておくことが可能となる。
前記回転コネクタにおいて、前記電線は、前記ステータ及び前記ロテータに囲まれる領域により形成された電線収納部において、前記ねじ部の溝に巻き付けられていることが好ましい。この構成によれば、電線を回転コネクタのハウジングの外部に露出させずに済む。
前記回転コネクタにおいて、前記ロテータは、当該ロテータと同期回動する軸部を通す挿通孔を有したロテータ基部と、前記挿通孔に沿って立設された内壁部とを備え、前記ステータは、前記軸部を通す挿通孔を有したステータ基部と、前記ロテータの内壁部と対向配置されるように立設された外壁部とを備え、前記ねじ部は、前記ロテータの内壁部に沿うように前記ステータに設けられた第1延設壁と、当該第1延設壁に外嵌されるように前記ロテータに設けられた第2延設壁との間に形成されていることが好ましい。この構成によれば、ステータに第1延設壁を設け、ロテータに第2延設壁を設けて、第1延設壁及び第2延設壁の間という十分なスペース一帯に、ねじ部を設けることが可能となる。
前記回転コネクタにおいて、前記電線を巻き取ることにより電線長さを調整可能な電線巻き取り機構を備え、前記電線は、前記溝から引き出された電線一端が、前記ステータ及び前記ロテータの一方のコネクタに接続され、前記溝から引き出された電線他端が、前記電線巻き取り機構を介して、前記ステータ及び前記ロテータの他方のコネクタに接続されていることが好ましい。この構成によれば、電線巻き取り機構を通じて電線長さを適切に調節するので、ロテータ回転時の電線の踊り防止に一層有利となる。
前記回転コネクタにおいて、前記電線巻き取り機構は、前記ステータ及び前記ロテータに囲まれる領域により形成された電線収納部に配置されていることが好ましい。この構成によれば、電線の近傍に電線巻き取り機構を配置することが可能となるので、電線巻き取り機構による電線の巻き取りや排出を、スムーズに行うのに有利となる。
本発明によれば、ステータ及びロテータの間を電気的に繋ぐ電線の踊りを生じ難くすることができる。
一実施形態の回転コネクタの斜視図。 回転コネクタの縦断面図。 回転コネクタの分解斜視図。 電線及び電線巻き取り機構の平面図。 ロテータを一方向に回転させたときの回転コネクタの断面図。 ロテータを他方向に回転させたときの回転コネクタの断面図。 別例の回転コネクタの模式図。
以下、回転コネクタの一実施形態を図1〜図6に従って説明する。
図1及び図2に示すように、車両用の回転コネクタ1は、固定側となる車体2と回動側となるステアリングシャフト3との間に取り付けられている。回転コネクタ1は、車体2及びステアリングホイール(図示略)の間の通信を、ステアリングホイールが回動されても確保するものである。回転コネクタ1は、ステアリングホイールに設けられた検知部4の出力信号Soutを、車体2側のコントローラ5に送信する。コントローラ5は、回転コネクタ1の作動を管理するECU(Electronic Control Unit)からなり、出力信号Soutを基に検知部4の検知状態を判断する。
検知部4は、例えばステアリングホイールに配設されたスイッチやセンサ等からなる。また、出力信号Soutは、例えばスイッチやセンサにより検出されたオンオフ信号に限らず、例えば画像センサ等のセンサ類が検出したデータ信号でもよい。
回転コネクタ1は、車体2に取り付け固定されるステータ8と、ステータ8に対して回動するロテータ9とを備える。ステータ8及びロテータ9は、重ねられるように取り付けられるとともに、同一軸心(軸L1上)に配置されている。軸L1は、ステアリングシャフト3の回動軸心である。ステータ8及びロテータ9のそれぞれの中央には、円形状の挿通孔10,11が形成され、これら挿通孔10,11にステアリングシャフト3が挿通されている。ステアリングシャフト3が回動したとき、ステータ8に対してロテータ9がステアリングシャフト3と軸L1回り(図1の矢印R方向)に一体回動する。
図2及び図3に示すように、ロテータ9は、ロテータ9と同期回動する軸部14(本例はステアリングシャフト3)を通す挿通孔11を有したロテータ基部15と、挿通孔11に沿って立設された内壁部16とを備える。内壁部16は、軸L1回りに延在するように環状(円環状)に形成されている。本例のロテータ基部15及び内壁部16は、一体形成されている。内壁部16は、回転コネクタ1の高さ方向(図2及び図3のZ軸方向)に延在する。
ステータ8は、軸部14(本例はステアリングシャフト3)を通す挿通孔10を有したステータ基部17と、ロテータ9の内壁部16と対向配置されるように立設された外壁部18とを備える。外壁部18は、軸L1回りに延在するように環状(円環状)に形成されている。本例の場合、ステータ基部17及び外壁部18は、複数のスナップフィットによって組み付けられている。外壁部18は、回転コネクタ1の高さ方向(図2及び図3のZ軸方向)に延在する。
ステータ8は、ロテータ9の内壁部16に沿うように並設された第1延設壁19を備える。第1延設壁19は、筒状の内壁部16に沿って円筒状に形成され、内壁部16の内側に配置されている。第1延設壁19は、ステータ8の外壁部18と対向するように立設されている。ロテータ9は、第1延設壁19に外嵌されるように設けられた第2延設壁20を備える。第2延設壁20は、第1延設壁19を囲むように円筒状に形成されている。第1延設壁19は、ロテータ9の内壁部16と第2延設壁20との間の隙間に挿し込まれている。
回転コネクタ1は、ロテータ9がステータ8に対して相対回動するようにロテータ9とステータ8とを連結するねじ部21を備える。ねじ部21は、ステータ8に設けられた第1延設壁19とロテータ9に設けられた第2延設壁20との間に形成されている。本例の場合、ステータ8の第1延設壁19の外周面にねじ山22a及び溝22bが設けられ、ロテータ9の第2延設壁20にねじ山23a及び溝23bが設けられ、これらが螺着されている。ロテータ9が回転するときには、ねじ部21に案内されて、ロテータ9がステータ8に対して軸方向(図3の矢印H方向)に移動する。
図2〜図4に示すように、回転コネクタ1は、ステータ8及びロテータ9の間を電気接続する電線24を備える。電線24は、例えば周囲がゴム等で絶縁された線材(コード)からなることが好ましい。電線24は、ステータ8及びロテータ9囲まれる領域により形成された電線収納部25に収納されている。電線24は、少なくとも一部がねじ部21の溝22bに巻き付けられている。本例の場合、電線24は、電線収納部25において、ステータ8(本例は第1延設壁19の外周面)に設けられたねじ部21の溝22bに巻き付けられている。電線24の一端は、ステータ8の通し孔26から引き出されて、ステータ8に設けられたコネクタ27に接続されている。電線24の他端は、ロテータ9の通し孔28から引き出されて、ロテータ9に設けられたコネクタ29に接続されている。
回転コネクタ1は、電線24を巻き取ることにより電線長さを調節する電線巻き取り機構33を備える。電線巻き取り機構33は、ステータ8及びロテータ9の間に形成された電線収納部25に収納されている。電線巻き取り機構33は、外周面に電線24が巻き付けられるとともに軸L2回り(図3及び図4参照)において巻き取り方向(図3及び図4の矢印U方向)に回動可能な巻取部34と、巻取部34の開口を閉じる蓋部35とを備える。電線巻き取り機構33は、巻取部34が付勢部材等によって自ら巻取方向に回ることにより、電線24を巻き取ることが可能である。電線24は、溝22bから引き出された電線一端24aが、ステータ8のコネクタ27に接続され、溝22bから引き出された電線他端24bが、電線巻き取り機構33を介して、ロテータ9のコネクタ29に接続されている。
次に、図5及び図6を用いて、回転コネクタ1の作用及び効果を説明する。
図5に示すように、例えばロテータ9が中立位置から一方向(図5の矢印R1方向)に回転操作されたとする。ロテータ9が中立位置から一方向に回転操作されたとき、ロテータ9は、ねじ部21に案内されて、図中の矢印R1方向に回りながら、ステータ8から離隔する方向(図5の矢印H1方向)に移動する。このとき、ロテータ9の回動に伴い、電線24が電線巻き取り機構33から引き出されて、順にねじ部21の溝22bに巻き付けられていく。
図6に示すように、例えばロテータ9が中立位置から他方向(図6の矢印R2方向)に回転操作されたとする。ロテータ9が中立位置から他方向に回転操作されたとき、ロテータ9は、ねじ部21に案内されて、図中の矢印R2方向に回りながら、ステータ8に近づく方向(図6の矢印H2方向)に移動する。このとき、ロテータ9がステータ8に近づきながら回るので、電線24は溝22bから引き出され、電線巻き取り機構33に巻き取られていく。
さて、本例の場合、ステータ8及びロテータ9の間にねじ部21を設け、このねじ部21を介してステータ8及びロテータ9を相対回動可能にし、ステータ8及びロテータ9の間を電気接続する電線24を、ねじ部21の溝22bに巻き付けて収納する。このため、電線24が溝22bにより位置決めされるので、電線24の踊りを生じ難くすることができる。これにより、電線24の踊りを要因とする異音発生や電線24の絡まりなどを生じ難くすることができる。
電線24は、ステータ8に設けられたねじ山22aの溝22bに巻き付けられている。よって、電線24を固定側のステータ8に巻き付けるので、電線24を安定した状態でねじ部21に巻き付けておくことができる。
電線24は、ステータ8及びロテータ9により囲まれる領域により形成された電線収納部25において、ねじ部21の溝22bに巻き付けられている。よって、電線24を回転コネクタ1のハウジングの外部に露出させずに済む。
ねじ部21は、ロテータ9の内壁部16に沿うようにステータ8に設けられた第1延設壁19と、第1延設壁19に外嵌されるようにロテータ9に設けられた第2延設壁20との間に形成されている。よって、第1延設壁19及び第2延設壁20の間という十分なスペース一帯に、ねじ部21を設けることができる。
回転コネクタ1は、電線24を巻き取ることにより電線長さを調整可能な電線巻き取り機構33を備える。よって、ロテータ9の回転時、電線巻き取り機構33を通じて電線長さを適切に調整するので、ロテータ回転時の電線24の踊り防止に一層有利となる。
電線巻き取り機構33は、ステータ8及びロテータ9に囲まれる領域により形成された電線収納部25に配置されている。よって、電線24の近傍に電線巻き取り機構33を配置することが可能となるので、電線巻き取り機構33による電線24の巻き取りや排出を、スムーズに行うのに有利となる。
本例の場合、多種多様な電線24を用いることが可能となるので、ステアリングホイールの多機能化に伴う多チャンネル化及び高速通信を実現することができる。
なお、実施形態はこれまでに述べた構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
・図7に示すように、回転コネクタ1のハウジングは、ロテータ9の壁部(側壁部)が回転コネクタ1の径方向外側に位置し、ステータ8の壁部(側壁部)が回転コネクタ1の径方向内側に位置する形状としてもよい。
・ねじ部21は、第1延設壁19及び第2延設壁20に設けられることに限定されない。例えば、ステータ8の外壁部18やロテータ9の内壁部16を利用して、ねじ部21を形成してもよい。
・第1延設壁19及び第2延設壁20は、軸L1回りに沿って全周に形成されることに限定されず、部分的に設けられてもよい。
・電線24を収納する溝22bは、回転コネクタ1の径方向外側を向く形状であることに限らず、例えば径方向内側を向く形状としてもよい。
・電線24は、ロテータ9側の溝23bに収納されてもよい。
・電線24は、溝22bに嵌合するように取り付けられてもよい。
・電線24は、コードに限らず、電気を通すことができる線材であればよい。
・電線24は、複数の配線を有する多芯(例えばリッツ線)でもよい。
・電線24は、回転コネクタ1のハウジング内に収納されることに限らず、外部に露出していてもよい。
・電線巻き取り機構33は、電線24の巻き取り及び排出が可能であれば、どのような構造でもよい。
・電線24及び電線巻き取り機構33は、各々異なる収納部に配置されてもよい。
・電線巻き取り機構33は、省略されてもよい。
・回転コネクタ1は、車両に適用されることに限らず、他の機器や装置に使用してもよい。
1…回転コネクタ、3…軸部の一例であるステアリングシャフト、8…ステータ、9…ロテータ、10,11…挿通孔、14…軸部、15…ロテータ基部、16…内壁部、17…ステータ基部、18…外壁部、19…第1延設壁、20…第2延設壁、21…ねじ部、22a…ねじ山、22b…溝、24…電線、24a…電線一端、24b…電線他端、25…電線収納部、27,29…コネクタ、33…電線巻き取り機構、L1…軸。

Claims (6)

  1. 同一軸心上に配置されるステータ及びロテータの相対回動を、前記ステータ及び前記ロテータの間の電気接続を確保しながら許容する回転コネクタにおいて、
    前記ステータ及び前記ロテータの間を電気接続する電線と、
    前記ロテータが前記ステータに対して相対回動するように、前記ロテータと前記ステータとを連結するねじ部とを備え、
    前記電線は、少なくとも一部が前記ねじ部の溝に巻き付けられている
    ことを特徴とする回転コネクタ。
  2. 前記電線は、前記ステータに設けられたねじ山の溝に巻き付けられている
    請求項1に記載の回転コネクタ。
  3. 前記電線は、前記ステータ及び前記ロテータに囲まれる領域により形成された電線収納部において、前記ねじ部の溝に巻き付けられている
    請求項1又は2に記載の回転コネクタ。
  4. 前記ロテータは、当該ロテータと同期回動する軸部を通す挿通孔を有したロテータ基部と、前記挿通孔に沿って立設された内壁部とを備え、
    前記ステータは、前記軸部を通す挿通孔を有したステータ基部と、前記ロテータの内壁部と対向配置されるように立設された外壁部とを備え、
    前記ねじ部は、前記ロテータの内壁部に沿うように前記ステータに設けられた第1延設壁と、当該第1延設壁に外嵌されるように前記ロテータに設けられた第2延設壁との間に形成されている
    請求項1〜3のうちいずれか一項の回転コネクタ。
  5. 前記電線を巻き取ることにより電線長さを調整可能な電線巻き取り機構を備え、
    前記電線は、前記溝から引き出された電線一端が、前記ステータ及び前記ロテータの一方のコネクタに接続され、前記溝から引き出された電線他端が、前記電線巻き取り機構を介して、前記ステータ及び前記ロテータの他方のコネクタに接続されている
    請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の回転コネクタ。
  6. 前記電線巻き取り機構は、前記ステータ及び前記ロテータに囲まれる領域により形成された電線収納部に配置されている
    請求項5に記載の回転コネクタ。
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