JP2018045227A - 現像装置 - Google Patents

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Tomoyuki Sakamaki
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【課題】 現像剤規制部材を現像容器に支持するための空間の大きさに制約があっても、両端部のみが支持され、磁性体の現像剤規制部材が剤圧力や磁気力を受けたときの現像剤規制部材の撓みを抑制する。【解決手段】 現像剤規制部材は、現像剤規制部材の両端部のみが現像容器に回転不能に支持され、現像剤担持体の回転軸線に直交する現像剤規制部材の断面積の大きさは28mm2よりも小さく、現像剤担持体の回転軸線に直交する現像剤規制部材の断面の図心に対する現像剤担持体の法線方向の断面2次モーメントの大きさは25mm4よりも大きく、現像剤担持体の回転軸線に直交する現像剤規制部材の断面の図心に対する現像剤担持体の接線方向の断面2次モーメントの大きさは70mm4よりも大きいことを特徴とする。ことを特徴とする。【選択図】 図6

Description

本発明は、静電潜像を現像する現像装置に関する。
現像装置は、回転可能に設けられ、トナーと磁性キャリアを含む二成分現像剤(以降、現像剤と呼ぶ)を担持する現像剤担持体と、現像剤担持体に担持される現像剤の量を規制する現像剤規制部材を備える。
特許文献1に記載の現像装置では、両端部のみが現像容器に支持され、磁性材から構成される円柱状の現像剤規制部材が開示されている。
特開2012−203252号公報
磁性材から構成される現像剤規制部材は、現像剤の流れから発生する現像剤の圧力(以降、剤圧力と呼ぶ)に加えて、現像剤担持体の内部に固定して配置されたマグネットが作る磁場による磁気力を受ける。特に、両端部のみが現像容器に支持され、磁性材から構成される現像剤規制部材では、剤圧力や磁気力を受けたときに現像剤規制部材の中央部が撓みやすく、現像剤規制部材の長手方向にわたって現像剤規制部材が撓む虞がある。長手方向にわたって現像剤規制部材が撓んだ場合、現像剤規制部材の両端部における現像剤規制部材と現像剤担持体との間のギャップの大きさと、現像剤規制部材の中央部における現像剤規制部材と現像剤担持体との間のギャップの大きさが異なってしまう。その結果、現像剤担持体の長手方向において現像剤担持体に担持される現像剤量にムラが生じる虞がある。
そこで、磁性材から構成された現像剤規制部材が剤圧力や磁気力を受けたときの現像剤規制部材の撓みを抑制するために、剤圧力や磁気力に耐え得るだけの剛性を現像剤規制部材に確保する必要がある。現像剤規制部材の大きさ(断面積)を大きくすれば、現像剤規制部材の剛性を大きくすることができる。しかしながら、現像剤規制部材を現像容器に支持するための空間の大きさに制約がある場合、現像剤規制部材の剛性を大きくすることを目的として、現像剤規制部材の大きさ(断面積)を大きくするには限度がある。一方で、磁性材から構成される現像剤規制部材では、磁気力を受ける方向における現像剤規制部材の断面積を小さくすることにより、現像剤規制部材が受ける磁気力の大きさを小さくすることができる。
そこで、両端部のみが支持され、磁性材から構成される現像剤規制部材を現像容器に支持するための空間の大きさに制約がある場合において、以下の構成を採ることが望まれる。第一に、磁気力を受ける方向の現像剤規制部材の断面積を小さくし、現像剤規制部材が受ける磁気力の大きさを小さくすることにより、磁性体から構成される現像剤規制部材が受ける磁気力に耐え得るだけの剛性を現像剤規制部材に確保する事である。第二に、磁気力を受ける方向の現像剤規制部材の断面積を小さくした分、剤圧力を受ける方向の現像剤規制部材の断面積を大きくすることにより、両端部のみが支持される現像剤規制部材が受ける剤圧力に耐え得るだけの剛性を現像剤規制部材に確保する事である。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、現像剤規制部材を現像容器に支持するための空間の大きさに制約があっても、両端部のみが支持され、磁性体の現像剤規制部材が剤圧力や磁気力を受けたときの現像剤規制部材の撓みを抑制することができる現像装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る現像装置は以下のような構成を備える。即ち、トナーと磁性キャリアを含む現像剤を収容する現像容器と、回転可能に設けられ、像担持体に形成された静電潜像を現像するために前記現像剤を担持する現像剤担持体と、前記現像剤担持体の内部に固定して配置され、前記現像剤を前記現像剤担持体に担持させるための磁界を発生するマグネットと、前記現像剤担持体に対向するように前記現像剤担持体に対して非接触に配置され、外部磁場によって磁化され、前記現像剤担持体に担持される現像剤の量を規制する現像剤規制部材と、を備えた現像装置において、前記現像剤規制部材は、前記現像剤規制部材の両端部のみが前記現像容器に回転不能に支持され、前記現像剤担持体の回転軸線に直交する前記現像剤規制部材の断面積の大きさは28mmよりも小さく、前記現像剤担持体の回転軸線に直交する前記現像剤規制部材の断面の図心に対する前記現像剤担持体の法線方向の断面2次モーメントの大きさは25mmよりも大きく、前記現像剤担持体の回転軸線に直交する前記現像剤規制部材の断面の図心に対する前記現像剤担持体の接線方向の断面2次モーメントの大きさは70mmよりも大きいことを特徴とする。
本発明によれば、現像剤規制部材を現像容器に支持するための空間の大きさに制約があっても、両端部のみが支持され、磁性体の現像剤規制部材が剤圧力や磁気力を受けたときの現像剤規制部材の撓みを抑制することができる。
第1の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す断面図である。 第1の実施形態に係る現像装置の構成を示す断面図である。 第1の実施形態に係る現像装置の構成を示す斜視図である。 第1の実施形態に係る現像装置の構成を示す模式図である。 第1の実施形態に係る現像装置の構成を示す断面図である。 第1の実施形態に係る現像剤規制部材の形状を示す断面図である。 磁束密度の現像スリーブの径方向の変化を示す図である。 第1の実施形態に係る現像剤規制部材の形状を示す断面図である。 第2の実施形態に係る現像剤規制部材の形状を示す断面図である。 第3の実施形態に係る現像剤規制部材の形状を示す断面図である。 第4の実施形態に係る現像剤規制部材の形状を示す断面図である。 第5の実施形態に係る現像剤規制部材の形状を示す断面図である。 その他の実施形態に係る現像剤規制部材の形状を示す断面図である。 比較例としての現像剤規制部材の形状を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものではなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。本発明は、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施できる。
[第1の実施形態]
(画像形成装置の構成)
まず、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の構成について、図1の断面図を用いて説明する。
図1に示すように、画像形成装置は、中間転写体としての無端状の中間転写ベルト(ITB)62、及び、中間転写ベルト62の回転方向(図1に示す矢印R2方向)の上流側から下流側にかけて4つの画像形成部P(Pa、Pb、Pc、Pd)を備える。
第1の実施形態では、画像形成装置として、タンデム型、中間転写方式、フルカラープリンタを例に以降説明するが、1ドラム型/タンデム型、直接転写方式/中間転写方式、フルカラープリンタ/モノクロプリンタのいずれの組み合わせであってもよい。
画像形成部P(Pa、Pb、Pc、Pd)のそれぞれは、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Bk(ブラック)の各色のトナー像を形成する。画像形成部P(Pa、Pb、Pc、Pd)は、像担持体としての回転可能な感光体ドラム1(1A、1B、1C、1D)を備える。第1の実施形態では、感光体ドラム1(1A、1B、1C、1D)として、ドラム状の有機感光体を例に以降説明するが、アモルファスシリコン感光体等の無機感光体であってもよく、ベルト状の感光体であってもよい。また、帯電方式、現像方式、転写方式、クリーニング方式、及び、定着方式に関しても、以降で説明する方式に限られるものではない。
感光体ドラム1(1A、1B、1C、1D)のそれぞれは、所定のプロセススピードで回転方向(図1に示す矢印R1方向)に回転駆動される。感光体ドラム1(1A、1B、1C、1D)の周囲には、感光体ドラム1の回転方向に沿って、帯電手段としての帯電器2(2A、2B、2C、2D)、潜像形成手段としての露光装置3(3A、3B、3C、3D)が配設されている。また、感光体ドラム1(1A、1B、1C、1D)の周囲には、感光体ドラム1の回転方向に沿って、現像手段としての現像装置4(4A、4B、4C、4D)、一次転写手段としての一次転写ローラ61(61A、61B、61C、61D)が配設されている。また、感光体ドラム1(1A、1B、1C、1D)の周囲には、中間転写ベルト62に一次転写されずに感光体ドラム1に残ったトナーを回収するための感光体クリーナとしての感光体クリーニング装置8(8A、8B、8C、8D)が配設されている。
現像装置4(4A、4B、4C、4D)のそれぞれは、画像形成装置に着脱可能である。また、現像装置4(4A、4B、4C、4D)のそれぞれは、現像剤を収容する現像容器を有する。尚、現像装置4の詳細については、図2〜図4で後述する。
感光体ドラム1(1A、1B、1C、1D)には、アルミニウムシリンダの外周面に負極性の帯電極性を持たせた感光層が形成されている。帯電器2(2A、2B、2C、2D)は、感光体ドラム1(1A、1B、1C、1D)の表面を一様な負極性の暗部電位Vd[V]に帯電させる。続いて、露光装置3(3A、3B、3C、3D)は、レーザービームを回転ミラーで走査して、帯電した感光体ドラム1(1A、1B、1C、1D)の表面に画像の静電像(静電潜像)を書き込む。現像装置4(4A、4B、4C、4D)のそれぞれは、現像剤を用いて静電潜像を現像し、感光体ドラム1(1A、1B、1C、1D)のそれぞれの表面にトナー像を形成する。
中間転写ベルト62は、一次転写ローラ61(61A、61B、61C、61D)、テンションローラ65、二次転写対向ローラ63、及び、テンションローラ66によって掛け渡されている。
一次転写ローラ61(61A、61B、61C、61D)のそれぞれは、中間転写ベルト62の内側の面を押圧し、感光体ドラム1(1A、1B、1C、1D)と中間転写ベルト62との間にトナー像の転写部をそれぞれ形成する。この転写部は、一次転写部としての一次転写ニップ部T1(T1a、T1b、T1c、T1d)である。そして、一次転写ローラ61(61A、61B、61C、61D)に正極性の直流電圧を印加することにより、感光体ドラム1(1A、1B、1C、1D)に担持された負極性のトナー像が中間転写ベルト62に一次転写される。
二次転写対向ローラ63は、駆動ローラを兼ねており、二次転写対向ローラ63の回転に伴って、中間転写ベルト62が回転方向(矢印R2方向)に回転する。中間転写ベルト62の回転速度は、感光体ドラム1(1A、1B、1C、1D)のそれぞれの回転速度(プロセススピード)と略同一に設定されている。
中間転写ベルト62の表面において二次転写対向ローラ63に対応する位置には、二次転写手段としての二次転写ローラ64が配設されている。中間転写ベルト62は、二次転写対向ローラ63と二次転写ローラ64との間で挟持されている。これにより、二次転写ローラ64と中間転写ベルト62との間には、二次転写部としての二次転写ニップ部T2が形成されている。
また、中間転写ベルト62の表面においてテンションローラ66に対応する位置には、記録材に二次転写されずに中間転写ベルト62に残ったトナーを回収するための中間転写体クリーナとしてのベルトクリーナ67が当接されている。
画像形成部P(Pa、Pb、Pc、Pd)によって画像形成に供される記録材(例えば、紙や透明フィルム等のシート)は、シート収納部としての給送カセットに積載された状態で収納されている。そして、ピックアップローラによって給送カセットから取り出された記録材は、分離ローラで1枚ずつに分離されて、レジストローラへ給送される。レジストローラは、中間転写ベルト62上のトナー像にタイミングを合わせて、二次転写ニップ部T2へ記録材を送り出す。
二次転写ニップ部T2よりも記録材の搬送方向の下流側には、定着部と加圧部を有する定着装置7が配設されている。また、定着装置7よりも記録材の搬送方向の下流側には、機外に排出された記録材を積載するための排出トレイが配設されている。トナー像が転写された記録材は、定着装置7で加熱・加圧を受けることにより、記録材の表面にはトナー像が定着される。そして、表面にトナー像が定着した記録材は、排出トレイへ排出される。
(現像装置の構成)
続いて、現像装置4の構成について、図2の断面図、図3の斜視図、及び図4の模式図を用いて説明する。
現像装置4は、現像剤を収容する現像容器44を備える。現像容器44内には、現像剤を担持する現像剤担持体としての現像スリーブ41と、現像スリーブ41の表面に担持させる現像剤量を規制する現像剤規制部材43とが配設されている。
現像剤規制部材43は、現像スリーブ41の表面に現像剤の薄層を形成する役割を果たす。
第1の実施形態では、現像剤規制部材43として、樹脂材料を用いて樹脂成型された現像剤規制部材を例に以降説明するが、SUS等の金属系の材料を用いた現像剤規制部材であってもよい。尚、樹脂成型とすることで、複雑な形状も比較的容易に製造することができる。現像剤規制部材43に用いる樹脂材料としては、PC(ポリカーボネート)+AS樹脂材料や、PC(ポリカーボネート)+ABS樹脂材料など、比較的高い剛性を有するものを選択するのが好ましい。尚、金属材料は一般的に磁性材料であるのに対し、樹脂材料は一般的に非磁性材料である。そのため、外部磁場によって磁化する樹脂製の現像剤規制部材を製造する場合には、非磁性材料である樹脂に対して磁性材料である磁性粉を混合させたものを樹脂成型する。
第1の実施形態では、現像スリーブ41として、非磁性材料であるアルミニウムで構成される。尚、現像スリーブ41は、非磁性材料であれば、ステンレスで構成されていてもよい。尚、第1の実施形態では、直径が18mm(φ18)である現像スリーブ41が用いられる。
現像スリーブ41の内部には、複数の磁極を有する磁界発生手段としてのマグネット42が、現像スリーブ41の周方向に沿って固定して配置されている。現像スリーブ41は、マグネット42の外周部を反時計回り(図2に示す矢印R41方向)に回転する。現像スリーブ41の回転軸の軸線方向(以降、現像スリーブ41の長手方向と呼ぶ。)において現像スリーブ41上に現像剤が担持される幅(以降、現像剤担持領域と呼ぶ。)は、マグネット42の長手方向の幅と略同一になっている。
現像容器44には、現像室44aと撹拌室44bが水平方向に関して左右に並べて配設されている。また、現像容器44には、現像室44aと撹拌室44bを仕切るための隔壁47が設けられている。現像スリーブ41から離脱した現像剤は、現像室44aで回収される。そして、現像室44aで回収された現像剤は、現像室44aにて現像スリーブ41に再び供給される。
現像スリーブ41の長手方向において、感光体ドラム1に対向する現像スリーブ41の領域(以降、現像領域と呼ぶ。)に相当する位置には、開口部が現像室44aに設けられている。この開口部には、現像スリーブ41の一部が露出するように現像スリーブ41が回転可能に配置されている。
現像室44aには、現像室44a内の現像剤を撹拌し搬送する第1の現像剤搬送部材としての第1搬送スクリュー45aが回転可能に設けられている。また、撹拌室44bには、撹拌室44b内の現像剤を搬送し搬送する第2の現像剤搬送部材としての第2搬送スクリュー45bが回転可能に設けられている。第2搬送スクリュー45bは、現像剤を補給するための現像剤補給機構(ホッパー)によって供給された現像剤と、撹拌室44b内に既に存在している現像剤とを撹拌し搬送する。第1搬送スクリュー45aと第2搬送スクリュー45bのそれぞれは、互いに逆方向に現像剤を搬送し、現像容器44内の現像剤を現像剤の循環経路で循環させる。
図4で示すように、第1搬送スクリュー45aによって搬送された現像剤は、連通部46aを介して、現像室44aから撹拌室44bへ受け渡される。また、第2搬送スクリュー45bによって搬送された現像剤は、連通部46bを介して、撹拌室44bから現像室44aへ受け渡される。
現像容器44内に収容される現像剤は、負帯電性の非磁性トナーと、磁性キャリアとが混合された二成分現像剤である。非磁性トナーは、ポリエステル、スチレン等の樹脂に着色料、ワックス成分などを内包し、粉砕あるいは重合によって粉体としたものである。磁性キャリアは、フェライト粒子や磁性粉を混錬した樹脂粒子からなるコアの表層に樹脂コートを施したものである。
(現像工程)
続いて、感光体ドラム1の表面上の静電潜像に対して現像が行われる過程(現像工程)について説明する。
感光体ドラム1の表面は、帯電器2によって帯電電位(暗部電位)Vd[V]に一様に帯電される。その後、感光体ドラム1の表面において画像部に対応する部分が、露光装置3によって露光されて、露光電位(明部電位)Vl[V]になる。現像スリーブ41には、直流電圧、又は、直流電圧に交流電圧を重畳させた電圧が印加される。現像スリーブ41の直流成分の電圧をVdcとしたとき、現像スリーブ41の直流成分の電圧と露光電位との差分の絶対値|Vdc−Vl|をVcontと呼ぶ。このVcontによって、感光体ドラム1の表面上の画像部に対してトナーを運ぶ電界が形成される。また、現像スリーブ41の直流成分の電圧Vdcと帯電電位Vdとの差分の絶対値|Vdc−Vd|をVbackと呼ぶ。このVbackによって、感光体ドラム1の表面から現像スリーブ41方向に対してトナーを引き戻す電界が形成される。
(現像スリーブの構成)
続いて、現像スリーブ41について説明する。第1の実施形態に係るマグネット42は、5つのマグピースから構成される。図2に示すように、現像スリーブ41の内部には、複数の磁極S1、N1、S2、N2、S3を配置して非回転に支持されたマグネット42が配置される。磁極N1(カット極)は、現像剤規制部材43に略対向して配置される。即ち、現像剤規制部材43は、磁極N1(カット極)の磁束密度の極大ピーク位置を中心として現像スリーブ41の回転方向に±10度の範囲内で、現像スリーブ41の表面に対向して配置される。また、磁極S3(剥ぎ取り極)及び磁極S1(汲み上げ極)は、現像室44aに対向して配置される。
まず、第1のマグピースの周辺に作られる磁極S1の位置で現像剤が汲み上げられる。そして、磁極S1の位置で付着した現像剤は、現像スリーブ41の回転に伴って、現像剤規制部材43の方向に搬送される。続いて、第2のマグピースの周辺に作られる磁極N1によって現像剤が穂立ちさせられ、現像スリーブ41の表面に担持される現像剤の層厚が現像剤規制部材43によって規制される。そして、現像スリーブ41の回転に伴って、現像スリーブ41と現像剤規制部材43との間を現像剤が通過することにより、現像スリーブ41の表面上には、所定の層厚を有する現像剤層が形成される。そして、現像スリーブ41の表面上に形成された現像剤層の現像剤は、現像スリーブ41の回転に伴って、現像領域に搬送される。
第1の実施形態では、現像スリーブ41と現像剤規制部材43とのギャップ(以降、SBギャップと呼ぶ。)が500μmに設定されている。尚、SBギャップとは、現像スリーブ41と現像剤規制部材43との間の最短距離のことを指す。SBギャップを調整することで、現像領域に搬送される現像スリーブ41の表面上の現像剤量を調整することができる。
続いて、第3のマグピースの周辺に作られる磁極S2極によって、感光体ドラム1の表面に磁気穂(磁気ブラシ)が接触する。これにより、感光体ドラム1上の静電潜像に対する現像が行われる。第1の実施形態では、現像スリーブ41と感光体ドラム1とのギャップ(以降、SDギャップと呼ぶ。)が300μmに設定されている。尚、SDギャップとは、現像スリーブ41と感光体ドラム1との間の最短距離のことを指す。
そして、現像に供された後の現像剤は、第4のマグピースの周辺に作られる磁極N2極(搬送極)を経て、剥離領域において現像スリーブ41から現像剤が剥離される。この剥離領域は、第5のマグピースの周辺に作られる磁極S3(剥ぎ取り極)と、磁極S1(汲み上げ極)とによって形成される反発磁界によるものである。
(現像剤規制部材の構成)
続いて、現像剤規制部材43について説明する。第1の実施形態に係る現像剤規制部材43は、磁性体材料で構成されている。具体的に、現像剤規制部材43は、SPCCの磁性低炭素鋼材料で構成され、比透磁率が約2000〜6000になっている。
現像剤規制部材43が磁性体である場合、現像スリーブ41の表面と対向している現像剤規制部材43の先端部の表面において、マグネット42が作る磁場による磁力線が密になり、磁性キャリアを含む現像剤が磁気的に引きつけられる。そして、現像剤規制部材43の表面に現像剤が付着すると、現像剤規制部材43の表面に付着した現像剤によってSBギャップの一部が塞がれる。現像剤規制部材43の表面に現像剤が付着しているときは、現像剤規制部材43の表面に現像剤が付着していないときと比べて、SBギャップが相対的に小さくなり、SBギャップを通過する現像剤の規制量が大きくなる。即ち、現像剤規制部材43が磁性体である場合、現像剤規制部材43が非磁性体である場合と比べて、現像スリーブ41の長手方向において現像スリーブ41の表面上に担持される現像剤の搬送を規制する能力が大きくなる。
このため、現像領域に搬送される現像剤を所定の量にするために調整すべきSBギャップの大きさに関して、現像剤規制部材43が磁性体である場合の方が、現像剤規制部材43が非磁性体である場合と比べて、SBギャップを大きく設定することができる。SBギャップを大きく設定することができれば、トナーの凝集体、繊維、紙粉等の異物が現像剤規制部材43と現像スリーブ41との間に詰まりにくくなる。ゆえに、現像剤規制部材43と現像スリーブ41との間にトナーの凝集体、繊維、紙粉等の異物が詰まることに起因する現像スリーブ41の長手方向において現像スリーブ41の表面上に担持される現像剤量のムラの発生が抑制される。
第1の実施形態に係る現像剤規制部材43は、板形状(ブレード)ではなく、棒形状になっている。例えば、現像剤規制部材43がSUS等の金属系の材料を用いた板形状である場合、現像剤規制部材43を支持する支持板の2箇所を現像容器44にビス止めすることによって、現像容器44に対して現像剤規制部材43を位置決めすることができる。また、例えば、現像剤規制部材43が樹脂材料を用いた板形状である場合、接着剤を用いて現像剤規制部材43を現像容器44に接着することによって、現像容器44に対して現像剤規制部材43を位置決めすることができる。
一方、現像剤規制部材43が棒形状である場合、ビス止めや接着剤によって、現像容器44に対して現像剤規制部材43を位置決めすることが困難である。そこで、現像剤規制部材43が棒形状である場合、現像剤規制部材43の長手方向において現像剤規制部材43を支持部50によって支持する。このとき、現像剤規制部材43の中央部は支持部50によって支持されることなしに、現像剤規制部材43の両端部が支持部50によって支持されることにより、図3に示すように、現像容器44に対して現像剤規制部材43が回転しないように位置決めされる。
第1の実施形態では、現像剤規制部材43が磁性体かつ棒形状であるとして以降説明を進める。このような現像剤規制部材43の構成では、現像剤規制部材43が剤圧力Pを受けることによる現像剤規制部材43の変形と、現像剤規制部材43が磁気力Fを受けることによる現像剤規制部材43の変形の影響を考慮する必要がある。
なぜなら、現像剤規制部材43が非磁性体である場合には、磁気力Fを現像剤規制部材43が受けないが、現像剤規制部材43が磁性体である場合には、磁気力Fを現像剤規制部材43が受けるからである。また、現像剤規制部材43が板形状(ブレード)である場合には、現像剤規制部材43の中央部がビス止めや接着剤によって固定されるが、現像剤規制部材43が棒形状である場合には、現像剤規制部材43の中央部が支持部50によって支持されないからである。このため、現像剤規制部材43が磁性体かつ棒形状である場合、現像剤規制部材43が剤圧力Pや磁気力Fを受けると、現像剤規制部材43の長手方向において現像剤規制部材43が変形して撓む虞がある。
まず、現像剤規制部材43に対する剤圧力Pについて説明する。
現像スリーブ41の回転に伴って現像スリーブ41と現像剤規制部材43との間を現像剤が通過する過程で、現像領域に対して現像剤が安定して供給されるようにする必要がある。そこで、現像スリーブ41の現像剤規制部材43に対向している部分では、マグネット42の磁極N1(カット極)を略対向させて、現像剤溜まりが形成されている。現像剤規制部材43は、この現像剤溜まりに対して、現像剤量の規制を行う。これにより、現像剤規制部材43の直上流部に対して、一定量の現像剤を常に確保することができるので、現像領域に対して現像剤を安定して供給することができる。
一方、現像スリーブ41の現像剤規制部材43に対向している部分で、マグネット42の磁極N1(カット極)を略対向させて、現像剤溜まりを形成する構成を採用した場合、現像剤規制部材43に対して現像剤の剤圧力Pがかかりやすくなる。このとき、剤圧力Pは、現像スリーブ41の回転に伴って、主に、現像スリーブ41の回転方向にかかる。即ち、図5に示すように、剤圧力Pは、現像スリーブ41の現像剤規制部材43に対する対向部における接線方向(以降、現像スリーブ41の接線方向と呼ぶ。)にかかる。そして、現像剤規制部材43は、現像スリーブ41の接線方向に対して剤圧力Pを受ける。
続いて、現像剤規制部材43に対する磁気力Fについて説明する。
前述したように、現像スリーブ41の現像剤規制部材43に対向している部分では、マグネット42の磁極N1(カット極)を略対向させている。第1の実施形態に係る現像剤規制部材43は、磁性体によって構成されているため、磁極N1(カット極)に向かう方向に磁気力Fがかかる。即ち、図5に示すように、磁気力Fは、現像スリーブ41の現像剤規制部材43に対する対向部における法線方向(以降、現像スリーブ41の法線方向と呼ぶ。)にかかる。
このように、現像剤規制部材43が磁性体かつ棒形状である場合、現像剤規制部材43が剤圧力Pや磁気力Fを受けると、現像剤規制部材43の長手方向において現像剤規制部材43が変形して撓む虞がある。そして、現像剤規制部材43が撓むことで、現像剤規制部材43の両端部におけるSBギャップの大きさと、現像剤規制部材43の中央部におけるSBギャップの大きさとが異なる。現像剤規制部材43の両端部におけるSBギャップの大きさと、現像剤規制部材43の中央部におけるSBギャップの大きさとが異なっていた場合、現像スリーブ41の長手方向において現像スリーブ41の表面上に担持される現像剤量にムラが生じる虞がある。
磁性体の現像剤規制部材43が受ける剤圧力Pの大きさは現像剤規制部材43の断面形状によらずに変わらないが、磁性体の現像剤規制部材43が受ける磁気力Fの大きさは現像剤規制部材43の断面形状によって変えることができる。つまり、磁性体の現像剤規制部材43が受ける磁気力Fの大きさが小さくなるような現像剤規制部材43の形状に設定することで、磁気力F方向における現像剤規制部材43の剛性を大きくする程度が抑えられる。
そこで、両端部のみが支持され、磁性材から構成される現像剤規制部材43を現像容器44に支持するための空間の大きさに制約がある場合において、以下の構成を採ることが望まれる。第一に、磁気力Fを受ける方向の現像剤規制部材43の断面積を小さくし、現像剤規制部材43が受ける磁気力Fの大きさを小さくすることである。これにより、磁性体から構成される現像剤規制部材43が受ける磁気力Fに耐え得るだけの剛性を現像剤規制部材43に確保する。第二に、磁気力Fを受ける方向の現像剤規制部材43の断面積を小さくした分、剤圧力Pを受ける方向の現像剤規制部材43の断面積を大きくすることである。これにより、両端部のみが支持される現像剤規制部材43が受ける剤圧力Pに耐え得るだけの剛性を現像剤規制部材43に確保する。
ここで、両端部のみが支持され、磁性材から構成される現像剤規制部材43を現像容器44に支持するための空間の大きさに制約がある場合について想定する。このような場合において、例えば、現像スリーブ41の回転軸線方向に直交する断面で見たときの磁性体の現像剤規制部材43の断面積の大きさを28mmよりも小さくする必要があるとする。
そこで、例えば、直径7mmの円柱状である金属製の現像剤規制部材43に対して、現像剤規制部材43が受ける磁気力Fの大きさが小さくなるように現像剤規制部材43の表面の一部を切削する。その結果、磁性体の現像剤規制部材43の断面積の大きさが28mmよりも小さくなるようにする。これにより、現像剤規制部材43を支持するための既定の空間に対して、直径7mmの円柱状である金属製の現像剤規制部材43(ただし、現像剤規制部材43の表面の一部が切削済み)を取り付けることができる。また、現像剤規制部材43が受ける磁気力Fの大きさが小さくなるので、磁性体から構成される現像剤規制部材43が受ける磁気力Fに耐え得るだけの剛性を現像剤規制部材43に確保することができる。
更に、直径7mmの円柱状である金属製の現像剤規制部材43(但し、現像剤規制部材43の表面の一部が切削済み)であるので、直径6mmの円柱状である金属製の現像剤規制部材と比べて、剤圧力Pを受ける方向の現像剤規制部材43の断面積が大きくなる。これにより、両端部のみが支持される現像剤規制部材43が受ける剤圧力Pに耐え得るだけの剛性を現像剤規制部材43に確保することができる。
第1の実施形態では、両端部のみが支持される磁性体の現像剤規制部材43において、装置の大型化を抑制しつつ、現像剤規制部材43が剤圧力Pや磁気力Fを受けても、現像剤規制部材43の長手方向における現像剤規制部材43の撓みを抑制するものである。以下に詳細を説明する。
第1の実施形態では、現像剤規制部材43の長手方向において現像剤規制部材43の中央部が支持部50で支持されることなく、現像剤規制部材43の両端部が支持部50で支持されることで、現像容器44に対して現像剤規制部材43が位置決めされている。このとき、現像剤規制部材43は、一様に分布した(局所的に集中していない)剤圧力Pを受ける。このような状況は、材料力学の分野における「等分布荷重をうける両端支持梁」に相当する。このとき、現像剤規制部材43の撓み(変位)量Δは、以下の式で表される。
Figure 2018045227
ここで、qは等分布荷重の大きさ、Lは梁の長さ、Eは弾性係数、Iは断面2次モーメントを表している。
現像剤規制部材43が剤圧力Pや磁気力Fを受けることによる現像剤規制部材43の変形を抑制するためには、現像剤規制部材43の断面2次モーメントを大きくして、現像剤規制部材43の剛性を高めることが考えられる。一方、現像剤規制部材43の断面2次モーメントを大きくするために、単純に現像剤規制部材43の断面積を大きくした場合、現像剤規制部材43の断面積の増加に伴って現像剤規制部材43が受ける磁気力Fが大きくなってしまう。そこで、第1の実施形態では、現像剤規制部材43の断面2次モーメントを大きくしつつ、現像剤規制部材43が受ける磁気力Fが大きくならないように、現像剤規制部材43の断面形状を設定する。これにより、現像剤規制部材43が剤圧力Pや磁気力Fを受けることによる現像剤規制部材43の変形(撓み)を抑制する。
剤圧力P、及び、磁気力Fは、q(等分布荷重の大きさ)で表わされる。このうち、磁気力Fは、マグネット42が作りだす磁束密度をBとした場合、以下の式で表わされる。
F=M▽B
ここで、Mは、磁性体である現像剤規制部材43が磁界中にいることで誘起される磁気モーメントの和のことであり、磁化Mと呼ばれる。一般に、磁化Mは、外部磁界に比例した磁化を持ち、以下の式で表される。
M=|A|B
ただし、|A|は透磁率などを含む関数であり、磁性体の体積Vに比例する(|A|=|a|×V)。したがって、磁気力Fは、以下の式で表される。
F=M▽B
=|A|B▽B
=−|A|▽|B|
=−|a|V▽|B|
これにより、磁気力Fは、磁性体の体積V(断面積)に比例する。即ち、現像剤規制部材43の断面積を小さくすることで、磁気力Fを小さくすることができる。
ここで、図14に示すように、現像剤規制部材43の断面の形状が円である場合(即ち、現像剤規制部材43が丸棒の円柱である場合)、現像剤規制部材43の断面2次モーメントIは、円の直径をdとして、以下の式で表される。
Figure 2018045227
現像剤規制部材43の断面の形状である円の直径を6mm(φ6)から8mm(φ8)に大きくすることで、現像剤規制部材43の断面2次モーメントを大きくすることができる。
そして、現像剤規制部材43の断面2次モーメントを大きくすることで、現像剤規制部材43の剛性を高めて、現像剤規制部材43の変形(撓み)を抑制することができる。
しかしながら、現像剤規制部材43が磁性体である場合、現像剤規制部材43の断面の形状である円の直径を大きくすると、現像剤規制部材43の断面積が大きくなる。前述したように、磁気力Fは、磁性体の体積V(断面積)の大きさに比例する。このため、現像剤規制部材43の断面積が大きくなると、現像剤規制部材43が受ける磁気力Fが大きくなってしまう。
図14に示したように、断面の形状が円である現像剤規制部材43の断面2次モーメント、及び、現像剤規制部材43の断面積は、表1のとおりである。
Figure 2018045227
現像剤規制部材43の断面の形状が円である場合、磁性体の体積Vの大きさに比例する磁気力Fを現像剤規制部材43が受けても、磁気力Fに負けない様な剛性を現像剤規制部材43に持たせる為には、現像剤規制部材43の断面積を大きくしなければならない。
しかしながら、現像剤規制部材43の断面積が大きくなると、現像剤規制部材43の大きさ自体が大きくなるので、現像容器44に対して現像剤規制部材43を配置するための広い空間を装置内部に設けなければならず、結果として装置の大型化を招いてしまう。
そこで、第1の実施形態では、図6に示すように、現像剤規制部材43の断面の形状を、底辺b=8.5mm、高さh=6.5mmの2等辺三角形とする(即ち、現像剤規制部材43は三角柱である)。また、現像剤規制部材43の断面の2等辺三角形の頂点部が、現像スリーブ41に対向するように、現像スリーブ41に対して現像剤規制部材43が配置される。
現像剤規制部材43の断面の形状が三角形である場合、現像剤規制部材43の断面の形状が円である場合とは異なり、現像剤規制部材43の断面2次モーメントが方向によって異なる。即ち、現像剤規制部材43の断面の形状が三角形である場合、剤圧力P方向の断面2次モーメントIzと、磁気力F方向の断面2次モーメントIxとが異なる。
現像剤規制部材43の断面の形状が三角形である場合における、剤圧力P方向の断面2次モーメントIzと、磁気力F方向の断面2次モーメントIxは、三角形の底辺をb、高さをhとして、それぞれ以下のように表わされる。ただし、断面2次モーメントは、以降において、すべて図心(重心に相当)を通る軸に関するものとする。
Figure 2018045227
現像剤規制部材43の断面の形状が、底辺b=8.5mm、高さh=6.5mmの2等辺三角形である場合における、剤圧力P方向の断面2次モーメントIzと、磁気力F方向の断面2次モーメントIxと、現像剤規制部材43の断面積は、表2のとおりである。
Figure 2018045227
現像剤規制部材43の断面積を小さくすることは、磁気力Fを小さくすることに繋がる。また、現像剤規制部材43の断面2次モーメントを大きくすることは、現像剤規制部材43の剛性を高めることに繋がる。即ち、現像剤規制部材43の断面の形状を三角形とすることで、現像剤規制部材43の断面の形状を円とした比較例に比べて、磁気力Fを小さくすることができる。更に、現像剤規制部材43の断面の形状を三角形とすることで、現像剤規制部材43の断面の形状を円とした比較例に比べて、剤圧力P方向の断面2次モーメントIz、及び、磁気力F方向の断面2次モーメントIxを大きくすることができる。ゆえに、現像剤規制部材43の断面の形状を三角形とすることで、現像剤規制部材43の剛性を高めることができる。
尚、現像剤規制部材43の断面の形状を設定するにあたって、とりわけ、剤圧力P方向の断面2次モーメントIzが磁気力F方向の断面2次モーメントIxよりも大きくなるようにすることが望ましい。言い換えれば、剤圧力P方向における現像剤規制部材43の剛性が、磁気力F方向における現像剤規制部材43の剛性と比べて、高くなるようにすることが望ましい。
なぜなら、磁気力F方向における現像剤規制部材43の変形(撓み)に関しては、現像剤規制部材43の断面積を小さくし、磁気力Fを弱めることによって、現像剤規制部材43の変形(撓み)を抑制することができる。これに対して、現像剤規制部材43の剤圧力P方向の変形(撓み)に関しては、現像剤規制部材43の断面2次モーメントを大きくすることでしか、現像剤規制部材43の変形(撓み)を抑制することができないからである。
そこで、第1の実施形態では、剤圧力P方向における現像剤規制部材43の断面2次モーメントIzが、磁気力F方向における現像剤規制部材43の断面2次モーメントIxよりも大きくなるように、三角形の底辺b、及び三角形の高さhを設定した。
ここで、両端部のみが支持され、磁性材から構成される現像剤規制部材43を現像容器44に支持するための空間の大きさに制約がある場合について想定する。このような場合において、例えば、現像スリーブ41の回転軸線方向に直交する断面で見たときの磁性体の現像剤規制部材43の断面積の大きさを28mmよりも小さくする必要があるとする。磁性体の現像剤規制部材43が剤圧力や磁気力を受けても撓まないようにするために、剤圧力P方向における現像剤規制部材43の断面2次モーメントIzと、磁気力F方向における現像剤規制部材43の断面2次モーメントIxは、以下の値になっている。即ち、剤圧力P方向における現像剤規制部材43の断面2次モーメントIzの大きさは70mmよりも大きく、磁気力F方向における現像剤規制部材43の断面2次モーメントIxの大きさは25mmよりも大きくなっている必要がある。
尚、現像剤規制部材43の図心に対する現像スリーブ41の接線方向の断面2次モーメントの大きさは、現像剤規制部材43の図心に対する現像スリーブ41の法線方向の断面2次モーメントの大きさよりも1mm以上大きくなっている。より好ましくは、現像剤規制部材43の図心に対する現像スリーブ41の接線方向の断面2次モーメントの大きさは、現像剤規制部材43の図心に対する現像スリーブ41の法線方向の断面2次モーメントの大きさよりも5mm以上大きくなっている事である。
即ち、第1の実施形態では、現像剤規制部材43の断面の形状である三角形の底辺bを、三角形の高さhよりも大きく設定している。また、第1の実施形態では、図5に示すように、現像剤規制部材43の断面の2等辺三角形の頂点部を、マグネット42の磁極N1(カット極)側に略対向させている。これは、現像剤規制部材43の断面積のうち、マグネット42(現像スリーブ41)に遠い側の領域の断面積に比べて、マグネット42(現像スリーブ41)に近い側の領域の断面積を小さくしておくことで、磁気力Fを小さくすることができるためである。
以降、現像剤規制部材43の断面のうち、マグネット42(現像スリーブ41)に遠い側の領域の断面と、マグネット42(現像スリーブ41)に近い側の領域の断面について、図8の断面図を用いて説明する。
図8は、現像スリーブ41の回転軸線に直交する現像剤規制部材43の断面図を示している。現像スリーブ41の表面上の点Tは、現像剤規制部材43に最近接している点である。例えば、現像剤規制部材43の断面形状が2等辺三角形である場合、現像スリーブ41の表面上の点Tは、現像剤規制部材43の断面形状の頂点部に対向している点である。現像剤規制部材43の断面上の点Aは、現像スリーブ41の表面上の点Tから最も近い点である。現像剤規制部材43の断面上の点Bは、現像スリーブ41の表面上の点Tから最も遠い点である。直線L1は、現像スリーブ41の表面上の点Tにおける現像スリーブ41の接線である。直線L2は、現像剤規制部材43の断面上の点Aを通るように引かれた、直線L1に対する平行線である。現像剤規制部材43の断面上の点Mは、現像スリーブ41の断面上の点Aと点Bを結んだ線分ABの中点である。直線L3は、現像剤規制部材43の断面上の点Mを通るように引かれた、直線L1に対する平行線である。現像剤規制部材43の断面上の点Nは、現像スリーブ41の断面上の点Aと、現像スリーブ41の断面上の点Cを結んだ線分ACと、直線L3との交点である。このとき、現像剤規制部材43の断面の領域は、線分MNによって領域Z1と領域Z2に二分割される。ここで、領域Z1とは、現像スリーブ41に近い側の領域(図8に示した斜線領域)のことであり、領域Z2とは、現像スリーブ41に遠い側の領域のことである。現像スリーブ41に近い側の領域(図8の領域Z1)の断面積の大きさは、現像スリーブ41に遠い側の領域(図8の領域Z2)の断面積の大きさよりも小さくなっている。
前述したとおり、磁気力Fは、V▽|B|に比例して大きくなる。このうち、▽|B|は、マグネット42が発する磁束密度Bに依存する。▽|B|を小さくするためには、|B|の絶対値を小さくするか、又は、|B|の(磁気力F方向の)変化を小さくする必要がある。
ここで、現像容器44に対して現像剤規制部材43を配置した場合における、|B|の現像スリーブ41の径方向の変化について、図7を用いて説明する。
図7に示すように、現像剤規制部材43の現像スリーブ41からの距離が大きくなるに従って(即ち、現像剤規制部材43が現像スリーブ41から離れることに従って)、|B|が小さくなるとともに、|B|の変化量も小さくなる。この為、現像スリーブ41に近い側の領域(図8の領域Z1)の現像剤規制部材43の断面積を小さくした場合、現像スリーブ41に遠い側の領域(図8の領域Z2)の現像剤規制部材43の断面積を小さくするよりも、磁気力Fが小さくなる度合いが大きくなる。
そこで、磁性体からなる現像剤規制部材43のうち、現像スリーブ41に近い側の領域(図8の領域Z1)の現像剤規制部材43の断面積をより小さくすることで、磁気力Fをより小さくすることができる。そして、現像剤規制部材43が受ける磁気力Fを小さくすることによって、現像剤規制部材43の変形(撓み)を効果的に抑制することができる。
以上説明したように第1の実施形態では、剤圧力P方向における現像剤規制部材43の断面2次モーメントIzを、磁気力F方向における現像剤規制部材43の断面2次モーメントIxよりも大きくなるように、現像剤規制部材43の断面の形状を設定した。具体的には、現像剤規制部材43を三角柱の棒形状とし、現像剤規制部材43の断面の形状を2等辺三角形に設定した。
これにより、第1の実施形態に係る現像剤規制部材43では、断面の形状が円である比較例としての現像剤規制部材43よりも断面積が小さくても、剤圧力P方向における現像剤規制部材43の断面2次モーメントIzを高めることができる。これにより、現像剤規制部材43の剤圧力P方向の変形(撓み)を抑制することができる。
また、現像剤規制部材43の断面の形状が三角形である場合は、現像剤規制部材43の断面の形状が円である場合と比べて、現像剤規制部材43の断面積を小さくすることができるので、現像剤規制部材43が受ける磁気力Fを小さくすることができる。さらに、現像スリーブ41に遠い側の領域(図8の領域Z2)の現像剤規制部材43の断面積に比べて、現像スリーブ41に近い側の領域(図8の領域Z1)の現像剤規制部材43の断面積を小さくしている。これによって、現像剤規制部材43が受ける磁気力Fを小さくすることができる。これにより、磁性体である現像剤規制部材43の磁気力F方向の変形(撓み)を抑制することができる。
[第2の実施形態]
前述した第1の実施形態では、磁性体である現像剤規制部材43が三角柱の棒形状であり、且つ、現像剤規制部材43の断面の形状が2等辺三角形である例について説明した。一方、第2の実施形態では、図9に示すように、磁性体である現像剤規制部材43が半円柱の棒形状であり、且つ、現像剤規制部材43の断面の形状が半円である例について以降説明する。尚、第2の実施形態では、現像剤規制部材43の断面の形状が半円である場合について説明するが、現像剤規制部材43の断面の形状は必ずしも半円でなくてもよい。
図9に示すように、現像剤規制部材43の断面の形状が直径8mm(φ8)の半円となっている。また、現像剤規制部材43の断面の円形の頂点部は、マグネット42の磁極N1(カット極)に略対向するように配置されている。
現像剤規制部材43の断面の形状が半円である場合における、現像剤規制部材43の断面2次モーメントは、方向によって異なる。現像剤規制部材43の断面の形状が半円である場合における、剤圧力P方向における現像剤規制部材43の断面2次モーメントIzと、磁気力F方向における現像剤規制部材43の断面2次モーメントIxは、半円の半径をrとして、夫々以下のように表わされる。
Figure 2018045227
断面の形状が直径8mm(φ8)の半円であるとき、剤圧力P方向における現像剤規制部材43の断面2次モーメントIzと、磁気力F方向における現像剤規制部材43の断面2次モーメントIxと、現像剤規制部材43の断面積は、表3のとおりである。
Figure 2018045227
現像剤規制部材43の断面の形状を半円とした第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、現像剤規制部材43の断面の形状を円とした比較例に比べて、現像剤規制部材43の断面積を小さくすることができる。また、現像剤規制部材43の断面の形状を半円とした第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、現像剤規制部材43の断面の形状を円とした比較例に比べて、剤圧力P方向における現像剤規制部材43の断面2次モーメントを大きくすることができる。
さらに、第2の実施形態では、第1の実施形態と同様に、現像スリーブ41に遠い側の領域の現像剤規制部材43の断面積に比べて、現像スリーブ41に近い側の領域の現像剤規制部材43の断面積が小さくなっている。このため、第2の実施形態では、第1の実施形態と同様に、現像剤規制部材43が受ける磁気力Fを小さくすることができる。
一方、第2の実施形態では、第1の実施形態とは異なり、現像剤規制部材43の断面の形状を半円としたことで、現像剤規制部材43の断面の形状を円とした比較例に比べて、磁気力Fにおける現像剤規制部材43の断面2次モーメントが小さくなっている。
前述したとおり、現像剤規制部材43の断面積を小さくすることは、磁気力Fを小さくすることに繋がる。そして、現像剤規制部材43の断面積を小さくし、磁気力Fを弱めることによって、磁気力F方向における現像剤規制部材43の変形(撓み)を抑制することができる。これに対して、現像剤規制部材43の剤圧力P方向の変形(撓み)に関しては、現像剤規制部材43の断面2次モーメントを大きくすることでしか、現像剤規制部材43の変形(撓み)を抑制することができない。一方、第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、剤圧力P方向の断面2次モーメントIzが、磁気力F方向の断面2次モーメントIxよりも大きくなっている。
故に、磁性体である現像剤規制部材43の断面形状が半円である第2の実施形態では、現像剤規制部材43の断面形状を円とした比較例と比べて、現像剤規制部材43の剤圧力P方向の変形(撓み)を抑制しつつ、磁気力F方向の変形を抑制する効果を有する。但し、現像剤規制部材43が剤圧力Pや磁気力Fを受けたときに、現像剤規制部材43の変形を抑制する効果は、現像剤規制部材43の断面の形状が半円である第2の実施形態よりも、現像剤規制部材43の断面の形状が三角形である第1の実施形態の方が大きい。
[第3の実施形態]
第3の実施形態では、図10に示すように、磁性体である現像剤規制部材43が四角柱の棒状であり、且つ、現像剤規制部材43の断面の形状が四角形(長方形)である例について以降説明する。
現像剤規制部材43の断面の形状が四角形のとき、剤圧力P方向における現像剤規制部材43の断面2次モーメントIzと、磁気力F方向における現像剤規制部材43の断面2次モーメントIxは、四角形の底辺をb、高さをhとして、以下のように表わされる。
Figure 2018045227
現像剤規制部材43の断面の形状として、底辺b=6mm、高さh=4mmの四角形である場合、剤圧力P方向における現像剤規制部材43の断面2次モーメントIzと、磁気力F方向における現像剤規制部材43の断面2次モーメントIxを、表4に示す。また、この場合における現像剤規制部材43の断面積は、表4のとおりである。
Figure 2018045227
現像剤規制部材43の断面の形状である四角形の底辺bを、四角形の高さhよりも大きくすることで、現像剤規制部材43の断面の形状を円とした比較例に比べて、剤圧力P方向における現像剤規制部材43の断面2次モーメントを大きくすることができる。
また、現像剤規制部材43の断面の形状である四角形とした第3の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、現像剤規制部材43の断面の形状を円とした比較例に比べて、現像剤規制部材43の断面積を小さくすることができる。ただし、第3の実施形態では、第1の実施形態とは異なり、現像スリーブ41に遠い側の領域の現像剤規制部材43の断面積と、現像スリーブ41に近い側の領域の現像剤規制部材43の断面積が同じになっている。
一方、第3の実施形態では、第1の実施形態とは異なり、現像剤規制部材43の断面の形状を四角形としたことで、現像剤規制部材43の断面の形状を円とした比較例に比べて、磁気力Fにおける現像剤規制部材43の断面2次モーメントが小さくなっている。一方、第3の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、剤圧力P方向の断面2次モーメントIzが、磁気力F方向の断面2次モーメントIxよりも大きくなっている。
故に、磁性体である現像剤規制部材43の断面形状を四角形とした第3の実施形態では現像剤規制部材43の断面形状を円とした比較例と比べて、現像剤規制部材43の剤圧力P方向の変形(撓み)を抑制しつつ、磁気力F方向の変形を抑制する効果を有する。ただし、現像剤規制部材43が剤圧力Pや磁気力Fを受けたときに、現像剤規制部材43の変形を抑制する効果は、第3の実施形態よりも、第1の実施形態や第2の実施形態の方が大きい。
[第4の実施形態]
前述したとおり、現像剤規制部材43の断面積を小さくすることで、現像剤規制部材43が受ける磁気力Fを小さくすることができる。そこで、現像剤規制部材43に空洞部を設けることで、現像剤規制部材43に空洞部を設けなかった場合に比べて、現像剤規制部材43の断面積を小さくすることができる。
第4の実施形態では、図11に示すように、現像剤規制部材43が円筒の空洞部を含む円筒棒(同心円筒棒)であり、現像剤規制部材43の断面が円(同心円)の中空部を含む中空円である例を説明する。尚、中空部の円の中心の位置と、現像剤規制部材43の断面の円の中心の位置は、同じ位置にある。このように、現像剤規制部材43の断面が円の中空部を含む中空円であって、中空部の円と、現像剤規制部材43の断面の円とが同心円の関係である現像剤規制部材43において、断面2次モーメントIは、外径をD、内径をdとした場合に以下の様に表わされる。
Figure 2018045227
第4の実施形態では、円筒棒の外径D=8mm、内径d=6mmとしている。この場合における、断面2次モーメントIと、現像剤規制部材43の断面積は、表5のとおりである。
Figure 2018045227
現像剤規制部材43に空洞部を設けることで、現像剤規制部材43に空洞部を設けなかった場合に比べて、断面2次モーメントを大きくすることができ、且つ、現像剤規制部材43の断面積を小さくすることができる。ゆえに、現像剤規制部材43に空洞部を設けることで、現像剤規制部材43に空洞部を設けなかった場合に比べて、現像剤規制部材43が受ける磁気力Fを小さくすることができるので、現像剤規制部材43の変形(撓み)を抑制する効果を有する。
第4の実施形態では、円柱の棒形状に対して、同心円からなる同筒の空洞部が設けられた同心円筒棒の現像剤規制部材43を例に説明したが、これに限られない。第1の実施形態、第2の実施形態、及び第3の実施形態で説明したような三角柱、半円、四角柱の棒形状に対して、同心円からなる円筒の空洞部が設けられた現像剤規制部材43に対して適用してもよい。
[第5の実施形態]
前述したように、現像スリーブ41に遠い側の領域の現像剤規制部材43の断面積に比べて、現像スリーブ41に近い側の領域の現像剤規制部材43の断面積を小さくしておくことで、現像剤規制部材43が受ける磁気力Fを小さくすることができる。
そこで、第5の実施形態では、図12に示すように、現像剤規制部材43が円筒の空洞部を含む円筒棒(偏心円筒棒)であり、現像剤規制部材43の断面が円(偏心円)の中空部を含む中空円である例を説明する。尚、中空部の円の中心の位置と、現像剤規制部材43の断面の円の中心の位置は、異なる位置にある。即ち、空洞部(内径)が、現像スリーブ41の法線方向に1mmずらして設けられている。
このように、第5の実施形態に係る現像剤規制部材43の断面は、円の中空部を含む中空円であって、中空部の円と、現像剤規制部材43の断面の円とが偏心円の関係である。このように、内径が偏心した円筒棒(偏心円筒棒)である現像剤規制部材43において、磁気力F方向における現像剤規制部材43の断面2次モーメントIxは、外径をD、内径をd、偏心量をcとした場合、以下のように表わされる。
Figure 2018045227
第5の実施形態では、円筒棒の外径D=8mm、内径d=6mmであり、空洞部(内径)の偏心量c=1mmとしている。この場合における、現像剤規制部材43の断面2次モーメントIと、現像剤規制部材43の断面積は、表6のとおりである。
Figure 2018045227
現像剤規制部材43に偏心円筒の空洞部を設けることで、現像剤規制部材43に偏心円筒の空洞部を設けなかった場合に比べて、現像剤規制部材43の断面2次モーメントを大きくすることができる。また、現像剤規制部材43に偏心円筒の空洞部を設けることで、現像剤規制部材43に偏心円筒の空洞部を設けなかった場合に比べて、現像剤規制部材43の断面積を小さくすることができる。故に、現像剤規制部材43に偏心円筒の空洞部を設ける事で、現像剤規制部材43に偏心円筒の空洞部を設けなかった場合に比べて、現像剤規制部材43が受ける磁気力Fを小さくする事ができるので、現像剤規制部材43の変形(撓み)を抑制する効果を有する。
また、第5の実施形態に係る現像剤規制部材43では、現像スリーブ41に遠い側の領域の断面積に比べて、現像スリーブ41に近い側の領域の断面積が小さくなるように、偏心円からなる同筒の空洞部が現像剤規制部材43に設けられている。このため、同心円からなる同筒の空洞部が設けられている第4の実施形態と比べて、現像剤規制部材43が受ける磁気力Fを小さくすることができるので、磁性体である現像剤規制部材43の磁気力F方向の変形(撓み)を抑制することができる。
尚、現像剤規制部材43に偏心円筒の空洞部を設けた場合、第1の実施形態と同様に、剤圧力P方向の断面2次モーメントIzは、磁気力F方向の断面2次モーメントIxよりも大きくなる。
故に、磁性体である現像剤規制部材43の丸棒に偏心円の空洞部が設けられた第5の実施形態では、現像剤規制部材43の断面の形状を円とした比較例と比べて、剤圧力P方向の変形(撓み)を抑制しつつ、磁気力F方向の変形を抑制する効果を有する。また、現像剤規制部材43が剤圧力Pや磁気力Fを受けたときに、現像剤規制部材43の変形を抑制する効果は、同心円からなる同筒の空洞部を設けた構成(第4の実施形態)よりも、偏心円からなる同筒の空洞部を設けた構成(第5の実施形態)の方が大きい。
第5の実施形態では、円柱の棒形状に対して、偏心円からなる同筒の空洞部が設けられた偏心円筒棒の現像剤規制部材43を例に説明したが、これに限られない。第1の実施形態、第2の実施形態、及び第3の実施形態で説明したような三角柱、半円、四角柱の棒形状に対して、偏心円からなる円筒の空洞部が設けられた現像剤規制部材43に対して適用してもよい。
尚、現像剤規制部材43に対して偏心円からなる同筒の空洞部を設ける代わり、図13に示すように、現像剤規制部材43に対して凹み部分を設ける構成を変形例として採用してもよい。現像剤規制部材43に対して凹み部分を設けることで、凹み部分が設けられていない現像剤規制部材43に比べて、現像剤規制部材43の断面積を小さくしつつ、現像剤規制部材43の断面2次モーメントを大きくすることができる。ただし、現像剤規制部材43が剤圧力Pや磁気力Fを受けたときに、現像剤規制部材43の変形を抑制する効果は、現像剤規制部材43に対して凹み部分を設けた構成よりも、現像剤規制部材43に対して偏心円からなる同筒の空洞部を設けた構成の方が大きい。
(その他の実施形態)
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
上記実施形態では、図1に示したように、中間転写ベルト62を像担持体として用いる構成の画像形成装置を例に説明したが、これに限られない。感光体ドラム1(1A、1B、1C、1D)に順に記録材を直接接触させて転写を行う構成の画像形成装置に本発明を適用することも可能である。その場合には、感光体ドラム1(1A、1B、1C、1D)が、トナー像を担持する回転可能な像担持体を構成する。
また、上記実施形態では、図2に示したように、現像スリーブ41が反時計回り(図2に示す矢印R41方向)に回転し、且つ、現像剤規制部材43が現像スリーブ41の下方に配設されている構成の現像装置4を例に説明したが、これに限られない。現像スリーブ41が時計回りに回転し、且つ、現像剤規制部材43が現像スリーブ41の上方に配設されている構成の現像装置4に本発明を適用することも可能である。
また、上記実施形態では、図2に示したように、現像室44aと撹拌室44bとが水平方向に関して左右に並べて配設されている構成の現像装置4を例に説明したが、これに限られない。現像室44aと撹拌室44bとが重力方向に関して上下に並べて配設されている構成の現像装置4に本発明を適用することも可能である。
4 現像装置
41 現像スリーブ
42 マグネット
43 現像剤規制部材
44 現像容器
50 支持部

Claims (5)

  1. トナーと磁性キャリアを含む現像剤を収容する現像容器と、
    回転可能に設けられ、像担持体に形成された静電潜像を現像するために前記現像剤を担持する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体の内部に固定して配置され、前記現像剤を前記現像剤担持体に担持させるための磁界を発生するマグネットと、
    前記現像剤担持体に対向するように前記現像剤担持体に対して非接触に配置され、外部磁場によって磁化され、前記現像剤担持体に担持される現像剤の量を規制する現像剤規制部材と、
    を備えた現像装置において、
    前記現像剤規制部材は、前記現像剤規制部材の両端部のみが前記現像容器に回転不能に支持され、
    前記現像剤担持体の回転軸線に直交する前記現像剤規制部材の断面積の大きさは28mmよりも小さく、
    前記現像剤担持体の回転軸線に直交する前記現像剤規制部材の断面の図心に対する前記現像剤担持体の法線方向の断面2次モーメントの大きさは25mmよりも大きく、
    前記現像剤担持体の回転軸線に直交する前記現像剤規制部材の断面の図心に対する前記現像剤担持体の接線方向の断面2次モーメントの大きさは70mmよりも大きい
    ことを特徴とする現像装置。
  2. 前記現像剤担持体の回転軸線に直交する前記現像剤規制部材の断面の図心に対する前記現像剤担持体の接線方向の断面2次モーメントの大きさは、前記現像剤担持体の回転軸線に直交する前記現像剤規制部材の断面の図心に対する前記現像剤担持体の法線方向の断面2次モーメントの大きさよりも1mm以上大きい
    ことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記現像剤担持体の回転軸線に直交する前記現像剤規制部材の断面の図心に対する前記現像剤担持体の接線方向の断面2次モーメントの大きさは、前記現像剤担持体の回転軸線に直交する前記現像剤規制部材の断面の図心に対する前記現像剤担持体の法線方向の断面2次モーメントの大きさよりも5mm以上大きい
    ことを特徴とする請求項2に記載の現像装置。
  4. 前記現像剤担持体の回転軸線に直交する前記現像剤規制部材の断面の図心に対する前記現像剤担持体の法線方向の断面2次モーメントの大きさは、64mmよりも小さい
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像装置。
  5. 前記現像剤規制部材は、金属である
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の現像装置。
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