JP2018045074A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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【課題】簡素な構造で、ウォームアップ時間が長くなることを回避しつつ、画像の定着処理を行う記録媒体のサイズが小さいサイズから大きいサイズに切り替わる際の待ち時間の短縮を狙う。【解決手段】ベルト部材621の内側には、ベルト部材621の熱をベルト部材621の回転軸方向に拡散させる熱拡散部材70が設けられている。熱拡散部材70は、ベルト部材621が正回転する場合には、ベルト部材621から離間する。また、熱拡散部材70は、ベルト部材621が逆回転する場合には、ベルト部材621に接触してベルト部材621の熱をベルト部材621の回転軸方向に拡散させる。【選択図】図2

Description

本発明は、定着装置および画像形成装置に関する。
特許文献1には、定着フィルムを有するフィルム式の加熱定着装置が開示されている。この加熱定着装置では、小サイズの記録材に画像を定着する際の非通紙領域の昇温を抑制するために、定着ヒータ下流に伝熱部材を配置し、この伝熱部材を、定着フィルムを介して加圧ローラに圧接させている。
特開2004−235001号公報
ベルト部材を用いて定着処理を行う場合、小さいサイズの記録媒体を搬送した後にこの小さいサイズよりも大きいサイズの記録媒体を搬送すると、ベルト部材のうちの温度が高くなっている部分と温度が低くなっている部分の両者が、この大きいサイズの記録媒体に載っている画像に接し、定着処理後の画像に光沢むらなどが生じるおそれがある。
ここで、ベルト部材の温度むらは、ベルト部材の熱を拡散させる熱拡散部を設けることで低減できるが、ベルト部材にこの熱拡散部が常に接触していると、ベルト部材の熱が熱拡散部に逃げ、ウォームアップ時間が長くなる。
本発明は、簡素な構造で、ウォームアップ時間が長くなることを回避しつつ、画像の定着処理を行う記録媒体のサイズが小さいサイズから大きいサイズに切り替わる際の待ち時間の短縮を狙うことを目的とする。
請求項1に記載の発明は、回転可能な回転部材と、前記回転部材に接触しながら正回転または逆回転し、記録媒体が通過する加圧部を当該回転部材との間に形成し、正回転する際に当該加圧部を通過する記録媒体に画像を定着させる無端状のベルト部材と、前記ベルト部材が正回転する場合には当該ベルト部材から離間し、当該ベルト部材が逆回転する場合には当該ベルト部材に接触して当該ベルト部材の熱を当該ベルト部材の回転軸方向に拡散させる熱拡散部とを備える定着装置である。
請求項2に記載の発明は、前記ベルト部材が逆回転する際の回転速度の方が、正回転する際の回転速度よりも大きく、又は、当該ベルト部材が逆回転する際の回転速度と、正回転する際の回転速度とが同じである請求項1に記載の定着装置である。
請求項3に記載の発明は、前記ベルト部材は、第1の幅を有する記録媒体が前記加圧部を通過した後、当該第1の幅よりも大きい第2の幅を有する記録媒体が当該加圧部を通過する前に、逆回転する請求項1または2に記載の定着装置である。
請求項4に記載の発明は、前記ベルト部材は、第1の幅を有する記録媒体が前記加圧部を通過した後、当該第1の幅よりも小さい第3の幅を有する記録媒体が当該加圧部を通過する前には、逆回転しない請求項1乃至3の何れかに記載の定着装置である。
請求項5に記載の発明は、前記熱拡散部は、前記ベルト部材が逆回転する場合に当該ベルト部材の内周面に接触し、当該ベルト部材が正回転する場合に当該内周面から離間する位置に設けられている請求項1乃至4の何れかに記載の定着装置である。
請求項6に記載の発明は、前記熱拡散部は、前記ベルト部材が逆回転する場合に当該ベルト部材の外周面に接触し、当該ベルト部材が正回転する場合に当該外周面から離間する位置に設けられている請求項1乃至4の何れかに記載の定着装置である。
請求項7に記載の発明は、回転を行う前記ベルト部材のうちの前記加圧部を通過した後の部分には弛みが生じ、当該ベルト部材の回転方向が逆方向に切り替わると当該弛みが消失し、前記ベルト部材に生じる前記弛みおよび当該弛みの消失によって、当該ベルト部材への前記熱拡散部の接触および当該ベルト部材からの当該熱拡散部の離間が行われる請求項1乃至6の何れかに記載の定着装置である。
請求項8に記載の発明は、記録媒体に画像を形成する画像形成部と、回転可能な回転部材と、前記回転部材に接触しながら正回転または逆回転し、記録媒体が通過する加圧部を当該回転部材との間に形成し、正回転する際に当該加圧部を通過する当該記録媒体であって前記画像形成部による画像の形成が行われた当該記録媒体に対して当該画像を定着させる無端状のベルト部材と、前記ベルト部材が正回転する場合には当該ベルト部材から離間し、当該ベルト部材が逆回転する場合には当該ベルト部材に接触して当該ベルト部材の熱を当該ベルト部材の回転軸方向に拡散させる熱拡散部とを備える画像形成装置である。
請求項1の発明によれば、簡素な構造で、ウォームアップ時間が長くなることを回避しつつ、画像の定着処理を行う記録媒体のサイズが小さいサイズから大きいサイズに切り替わる際の待ち時間の短縮を狙うことができる。
請求項2の発明によれば、ベルト部材が逆回転する際の回転速度の方が正回転する際の回転速度よりも大きい場合、逆回転する際の回転速度の方が正回転する際の回転速度よりも小さい場合に比べ、ベルト部材の温度むらをより速やかに低減でき、また、ベルト部材が逆回転する際の回転速度と正回転する際の回転速度とが同じである場合、同じでない場合に比べ、ベルト部材の回転制御をより簡易なものにできる。
請求項3の発明によれば、第1の幅よりも大きい第2の幅を有する記録媒体が加圧部を通過する前にベルト部材を逆回転させない場合に比べ、記録媒体に形成される画像の質を向上させることができる。
請求項4の発明によれば、第1の幅よりも小さい第3の幅を有する記録媒体が加圧部を通過する前にベルト部材を逆回転させる場合に比べ、単位時間あたりに定着可能な記録媒体の枚数を増やせる。
請求項5の発明によれば、ベルト部材の温度むらをベルト部材の内周面側から低減できる。
請求項6の発明によれば、ベルト部材の内周面に熱拡散部を接触させる場合に比べ、記録媒体上の画像の光沢むらを低減できる。
請求項7の発明によれば、ベルト部材と熱拡散部との接触/離間を切り替えるための専用の駆動機構を設ける場合に比べ、部品点数の削減を図れる。
請求項8の発明によれば、簡素な構造で、ウォームアップ時間が長くなることを回避しつつ、画像の定着処理を行う記録媒体のサイズが小さいサイズから大きいサイズに切り替わる際の待ち時間の短縮を狙うことができる。
画像形成装置の全体構成を示した図である。 定着装置の構成を説明する図である。 ベルト部材を正回転させている際のベルトモジュールの状態を示した図である。 ベルト部材を逆回転させている際のベルトモジュールの状態を示した図である。 定着装置の他の構成例を説明する図である。 定着装置の他の構成例を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態が適用される画像形成装置1の全体構成を示した図である。
画像形成装置1は、所謂タンデム型のカラープリンタであり、画像データに基づき画像形成を行う画像形成部10を備える。さらに、画像形成装置1には、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)により構成され、画像形成装置1の各部の動作を制御する制御部30が設けられている。
また、画像形成装置1には、画像形成部10に供給される用紙P(記録媒体の一例)を保持する用紙保持部40、画像が形成された用紙Pが積載される用紙積載部45が設けられている。
また、画像形成装置1には、例えばパーソナルコンピュータ(PC)3や画像読取装置(スキャナ)4等との通信を行って画像データを受信する通信部41、通信部41にて受信された画像データに対し予め定めた画像処理を施す画像処理部42が設けられている。
さらに、画像形成装置1には、表示パネルなどにより構成され、ユーザからの情報を受け付けるとともにユーザに対して情報を表示するユーザインタフェース(UI)34が設けられている。
画像形成部10は、一定の間隔をおいて並列的に配置される4つの画像形成ユニット11Y、11M、11C、11K(「画像形成ユニット11」とも総称する)を備える。
画像形成ユニット11の各々は、現像器15に収納されるトナーを除いて同様に構成され、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。
各画像形成ユニット11には、トナー像を保持する感光体ドラム12、感光体ドラム12の表面を帯電する帯電器13、帯電器13によって帯電された感光体ドラム12を各色画像データに基づき露光して感光体ドラム12上に静電潜像を形成するLED(Light Emitting Diode)プリントヘッド14が設けられている。
また、各画像形成ユニット11には、感光体ドラム12上に形成された静電潜像を現像する現像器15、転写後の感光体ドラム12を清掃するドラムクリーナ16が設けられている。
さらに、画像形成部10には、各画像形成ユニット11の感光体ドラム12にて形成された各色トナー像が多重転写される中間転写ベルト20、各画像形成ユニット11にて形成された各色トナー像を中間転写ベルト20に順次転写(一次転写)する一次転写ロール21、中間転写ベルト20上に重畳して転写された各色トナー像を記録媒体である用紙Pに一括転写(二次転写)する二次転写ロール22が設けられている。
また、画像形成部10には、二次転写後の中間転写ベルト20の表面を清掃するベルトクリーナ25が設けられている。さらに、画像形成部10には、二次転写された各色トナー像を用紙P上に定着させる定着装置60が設けられている。
本実施形態の画像形成装置1では、制御部30による制御の下で、次のようなプロセスによる画像形成が行われる。
画像形成にあたっては、まず、PC3やスキャナ4からの画像データが通信部41にて受信され、次いで、画像処理部42によりこの画像データに対して予め定められた画像処理が施され、各色毎の画像データが生成される。そして、この画像データは、各画像形成ユニット11へ送信される。
そして、例えば黒(K)色のトナー像を形成する画像形成ユニット11Kでは、画像処理部42から送信されてきた黒(K)色の画像データに基づきLEDプリントヘッド14が駆動されて、感光体ドラム12の走査露光が行われる。
これにより、感光体ドラム12上には、黒(K)色の画像に関する静電潜像が形成される。感光体ドラム12上に形成されたこの静電潜像は、現像器15により現像され、感光体ドラム12上に黒(K)色のトナー像が形成される。
同様に、画像形成ユニット11Y、11M、11Cにおいても、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のトナー像が形成される。
各画像形成ユニット11の感光体ドラム12に形成された各色のトナー像は、一次転写ロール21によって、矢印B方向に移動する中間転写ベルト20上に順次静電転写(一次転写)され、中間転写ベルト20上には、各色トナーが重畳された重畳トナー像が形成される。そして、中間転写ベルト20上のこの重畳トナー像は、中間転写ベルト20の移動に伴って二次転写ロール22が配置された領域(二次転写部T)に搬送される。
重畳トナー像が二次転写部Tに搬送されると、そのタイミングに合わせて用紙保持部40から用紙Pが二次転写部Tに供給される。そして、重畳トナー像は、二次転写部Tにて、二次転写ロール22が形成する転写電界により、搬送されてきた用紙P上に一括して静電転写(二次転写)される。
その後、重畳トナー像が静電転写された用紙Pは、定着装置60まで搬送される。定着装置60に搬送された用紙P上のトナー像は、定着装置60によって加熱および加圧され、用紙P上に定着される。そして、定着画像が載った用紙Pは、画像形成装置1の用紙積載部45へ搬送される。
図2は、定着装置60の構成を説明する図である。
図2に示すように、定着装置60は、定着装置60に搬送された用紙Pを加熱する加熱ロール61と、加熱ロール61に押し当てられ加熱ロール61との間にニップ部(加圧部)Nを形成するベルトモジュール62とを備える。
本実施形態では、定着装置60に用紙Pが供給されると、この用紙Pはニップ部Nを通る。この際、用紙Pの加圧および加熱が行われ、用紙P上のトナー像がこの用紙Pに定着される。
本実施形態の定着装置60では、定着処理が行われる際、不図示の駆動手段により、回転部材の一例としての加熱ロール61が、時計回り方向に回転する(矢印2Aに示す方向に回転する)。
そして、本実施形態では、加熱ロール61のこの回転に伴い、ベルトモジュール62のベルト部材621が反時計方向に回転する(矢印2Bに示す方向に回転する)。
ニップ部Nでは、用紙Pは、加熱ロール61とベルトモジュール62とにより挟まれた状態で、図中下方から上方へ向かって移動する。そして、この移動の過程で、用紙Pの加圧および加熱が行われて、用紙P上のトナー像が用紙Pに定着される。
なお、以下の説明では、用紙P上にトナー像を定着する定着処理を行う際の加熱ロール61、ベルト部材621の回転を正回転と称し、この正回転とは逆方向への回転を逆回転と称する。また、以下の説明では、加熱ロール61の回転軸に沿った方向、ベルト部材621の回転軸に沿った方向(ベルト部材621の幅方向)を「回転軸方向」と称する。付言すると、図2における紙面と直行する方向を、「回転軸方向」と称する。
図2に示すように、加熱ロール61には、円筒状の基体611が設けられている。また、加熱ロール61では、基体611の表面に離型層613が設けられている。また、基体611の内部には、発熱源としてのハロゲンヒータ614が設けられている。
基体611は、例えば、鉄、アルミニウム、SUS等の熱伝導率の高い金属材料により構成される。離型層613は、例えば、耐熱性の樹脂により構成される。より具体的には、例えば、PFA樹脂、PTFE樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、フルオロシリコーンゴム、シリコーンゴム等により構成される。
ベルトモジュール62には、加熱ロール61の外周面に接触し加熱ロール61との間にニップ部Nを形成するベルト部材621が設けられている。ベルト部材621は、無端状に形成され(環状に形成され)、周回移動を行う。
また、ベルトモジュール62には、ベルト部材621の内側に設けられ、ベルト部材621を介して加熱ロール61を押圧する押圧パッド622が設けられている。さらに、ベルト部材621の内側には、押圧パッド622を支持する支持部材623が設けられている。
また、ベルト部材621の内側には、ベルト部材621の案内を行う環状の案内部材624が設けられている。さらに、ベルト部材621の内側には、熱拡散部材70が設けられている。
熱拡散部材70は、ベルト部材621の回転軸方向に延びるように配置されている。言い換えると、熱拡散部材70は、ベルト部材621の幅方向に沿って配置されている。また、熱拡散部材70は、ベルト部材621が正回転する際の回転方向において、ニップ部Nの下流側に位置する。
詳細は後述するが、熱拡散部材70は、ベルト部材621が逆回転する際に、ベルト部材621の内周面に接触し、ベルト部材621の熱をベルト部材621の回転軸方向(幅方向)へ拡散させる。
言い換えると、熱拡散部材70は、ベルト部材621の内周面に接触し、ベルト部材621のうちの温度が高い部分の熱(ベルト部材621の一部の熱)を、ベルト部材621のうちの温度が低い部分(ベルト部材621の他の部分)へ移動させる。
熱拡散部材70は、例えば、アルミニウム等の熱伝導性の高い金属材料により構成される。また、熱拡散部材70は、その他に、例えばヒートパイプにより構成される。
なお、熱拡散部材70とベルト部材621とが接触するとは、熱拡散部材70とベルト部材621とが直接接触する態様に限らず、他の部材を介して接触する態様も含む。
図示は省略するが、ベルト部材621には、内周面側から順に、基層、弾性層、表面層が設けられている。
基層は、耐熱性の高いシート状部材から構成されている。弾性層は、基層の上に積層されている。さらに、表面層は、弾性層の上に積層され、ベルト部材621の外周面に位置する。
基層としては、フレキシブルで機械的強度に優れ、耐熱性を有する材料が用いられる。基層を構成する材料としては、例えば、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂、PES(ポリエーテルサルホン)樹脂、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂、PFA樹脂、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)樹脂、FEP(四フッ化エチレン六フッ化プロピレン共重合体)樹脂等が挙げられる。
弾性層としては、耐熱性、熱伝導性に優れたシリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロシリコーンゴム等が用いられる。
また、表面層としては、例えば、PFA樹脂、PTFE樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、フルオロシリコーンゴム、シリコーンゴム等が用いられる。
本実施の形態のベルトモジュール62では、ベルト部材621の内径が、案内部材624の外径よりも大きくなっており、これにより、本実施形態では、ベルト部材621に弛みが生じる。
より具体的には、回転を行うベルト部材621のうちのニップ部Nを通過した後の部分に弛みが生じる。なお、この弛みは、ベルト部材621の回転方向が逆方向に切り替わると消失する。
押圧パッド622は、ベルト部材621の内側に設けられている。また、押圧パッド622は、ベルト部材621の軸方向(幅方向)に沿って設けられる。そして、押圧パッド622は、ベルト部材621を介して加熱ロール61を押圧し、加熱ロール61との間にニップ部Nを形成する。
押圧パッド622を構成する材料としては、例えばシリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱性を有する弾性体や、LCP(Liquid Crystal Polymer)、PPS等の耐熱性を有する樹脂等が挙げられる。
図3は、ベルト部材621を正回転させている際のベルトモジュール62の状態を示した図である。
本実施形態では、定着装置60のウォームアップ時、および、用紙Pへのトナー像の定着処理時、ベルト部材621を正回転させる。
より具体的には、本実施形態では、定着処理の前にウォームアップを行うが、この際、ハロゲンヒータ614(図2参照)をオンし、さらに、加熱ロール61およびベルト部材621を正回転させる。これにより、加熱ロール61およびベルト部材621の温度が上昇する。その後、加熱ロール61およびベルト部材621を正回転させた状態で、ニップ部Nに用紙Pを供給して、定着処理を行う。
ここで、図3に示すように、ベルト部材621が正回転する場合、ニップ部Nでは、ベルト部材621は、図中下方から上方に向かって移動する。
より具体的には、ベルト部材621は、ニップ部Nにて、加熱ロール61(図3では不図示)から力を受け、ベルト部材621のうちのニップ部Nに位置する部分は、図中上方に向かって移動する。
さらに、ベルト部材621が正回転する場合、ニップ部Nからベルト部材621が押し出される形となり、図3に示すように、ベルト部材621のうちのニップ部Nを通過した直後の部分に弛みが生じる。これにより、本実施形態では、熱拡散部材70とベルト部材621との間には間隙が生じ、熱拡散部材70からベルト部材621が離間する。
これにより、本実施形態では、熱拡散部材70からベルト部材621が離間しない場合に比べ、ウォームアップに要する時間が短くなる。
ここで、ベルト部材621が正回転する際に(定着装置60のウォームアップが行われる際に)、熱拡散部材70に対してベルト部材621が接触する場合、ベルト部材621の熱が熱拡散部材70により奪われ、ベルト部材621の温度が上がりにくくなる。この場合、ウォームアップに要する時間が長くなる。言い換えると、ウォームアップ時に、熱拡散部材70に対してベルト部材621が接触する場合、ベルトモジュール62の熱容量が増加し、ウォームアップに要する時間が長くなる。
これに対し、本実施形態の構成では、図3に示すように、熱拡散部材70からベルト部材621が離間し、ベルト部材621の熱が熱拡散部材70により奪われることが抑制される。そして、この場合、熱拡散部材70がベルト部材621に接触する構成に比べ、ウォームアップに要する時間が短くなる。
図4は、ベルト部材621を逆回転させている際のベルトモジュール62の状態を示した図である。
ベルト部材621を逆回転させると、上記の弛み(図3にて示した弛み)が消失する。より具体的には、本実施形態では、正回転時に、ベルト部材621のうちのニップ部Nの直後の部分に弛みが生じるが、ベルト部材621の逆回転時には、この弛みが消失する。
この場合、図4に示すように、熱拡散部材70にベルト部材621が接触する。これにより、ベルト部材621のうちの温度の高い部分の熱が、熱拡散部材70を介し、ベルト部材621のうちの温度が低い部分へ移動する。
このように熱が移動すると、ベルト部材621の温度むらが低減され、この温度むらに起因する定着画像の質の低下が抑制される。
定着装置60に対して連続的に用紙Pを供給すると、ベルト部材621のうちの用紙Pが通過しない部分(用紙Pが触れない部分)(以下、「非通紙部分」と称する)の温度が上昇し、一方で、ベルト部材621のうちの用紙Pが通過する部分(用紙Pが触れる部分)(以下、「通紙部分」と称する)の温度は低下する。そして、この場合、ベルト部材621に、温度むらが生じる。
このような状態にて、定着装置60に供給される用紙Pのサイズが、大きいサイズに切り替わると、この大きいサイズの用紙Pは、通紙部分および非通紙部分の両者に接触する。かかる場合、この大きいサイズの用紙Pに載っているトナー像に与えられる熱量が、トナー像の部分に応じて異なるようになり、定着後のトナー像の質の低下を招くおそれがある。
これに対し、本実施形態のように、ベルト部材621を逆回転させる構成では、ベルト部材621の温度むらが少なくなる。かかる場合、トナー像に与えられる熱量が、トナー像の部分に応じて異なることが起きにくくなり、定着後のトナー像の質が安定化する。
ここで、本実施形態では、定着装置60に供給される用紙Pが、小さいサイズの用紙Pから大きいサイズの用紙Pに切り替わる際に、ベルト部材621を逆回転させる。
具体的には、例えば、第1の幅を有する用紙Pがニップ部Nを通過した後、この第1の幅よりも大きい第2の幅を有する用紙Pがニップ部Nを通過する前に、ベルト部材621を逆回転させる。なお、ここでいう「幅」とは、ベルト部材621の回転軸方向(幅方向)における用紙Pの長さを指す。
これにより、大きいサイズの用紙Pが定着装置60に供給される際には、ベルト部材621の温度むらが小さい状態となっており、ベルト部材621の温度むらに起因する定着画像の質の低下が抑制される。
なお、定着装置60に供給される用紙Pが、大きいサイズの用紙Pから小さいサイズの用紙Pに切り替わる際には、ベルト部材621の逆回転は行わないでもよい。具体的には、例えば、第1の幅を有する用紙Pがニップ部Nを通過した後、この第1の幅よりも小さい第3の幅を有する用紙Pがニップ部Nを通過する前には、逆回転は行わないでもよい。
大きいサイズの用紙Pから小さいサイズの用紙Pに切り替わる場合、この小さいサイズの用紙Pは、通紙部分のみに接触し、通紙部分と非通紙部分の両者には接触しないためである。
なお、ベルト部材621の回転速度は、ベルト部材621を逆回転させる際の回転速度の方を、ベルト部材621を正回転させる際の回転速度よりも大きくことがより好ましい。
この場合、ベルト部材621を逆回転させる際の回転速度の方を、ベルト部材621を正回転させる際の回転速度よりも小さくする場合に比べ、ベルト部材621が熱拡散部材70に触れる回数が増え、ベルト部材621の温度むらがより速やかに低減される。
図5、図6は、定着装置60の他の構成例を説明する図である。なお、図5は、正回転時のベルトモジュール62の状態を示し、図6は、逆回転時のベルトモジュール62の状態を示している。
図5に示すように、この構成例では、定着装置60に供給される用紙Pの搬送方向において、ニップ部Nよりも上流側に、熱拡散部材70が設けられている。
また、この構成例では、ベルト部材621の外側に、熱拡散部材70が設けられている。さらに、この構成例では、ベルト部材621のうちのニップ部Nに進入する直前の部分の対向位置に、熱拡散部材70が設けられている。
図5に示すように、正回転時においては、ベルト部材621のうちのニップ部Nに進入する直前の部分は、下流側に引っ張られており、弛みが生じようになっている。言い換えると、弛みが消失した状態となっている。
そしてこの場合、図5に示すように、ベルト部材621は熱拡散部材70から離間する。これにより、この構成例でも、ベルト部材621の熱が熱拡散部材70により奪われることが抑制され、ベルト部材621が熱拡散部材70に接触する場合に比べ、ウォームアップに要する時間が短くなる。
一方、逆回転時には、図6に示すように、ベルト部材621のうちの熱拡散部材70の対向位置に位置する部分(ベルト部材621のうちニップ部Nを通過した直後の部分)に、弛みが生じ、この弛みによって、ベルト部材621の外周面が熱拡散部材70に接触する。
これにより、上記と同様、ベルト部材621のうちの温度の高い部分の熱が、低い部分へ移動し、ベルト部材621の温度むらが低減する。
さらに、図5、図6にて示した構成例では、用紙P上のトナー像のグロス差(光沢差)を視認できないようにすることが可能となる。
図5、図6にて示した構成例では、熱拡散部材70によって、ベルト部材621の外周面が擦られる。これにより、用紙Pの通過によって荒れたベルト部材621の表面と、用紙Pの幅より広いため用紙Pが通過せず荒れていない表面の両方に対して微小な擦り跡(擦り傷)が形成される。言い換えると、非通紙部分および通紙部分の両者に、微小な擦り跡が形成される。
さらに説明すると、熱拡散部材70の長手方向における長さは、ベルト部材621の幅寸法よりも大きくなっており、熱拡散部材70は、非通紙部分および通紙部分の両者に接触する。これにより、非通紙部分および通紙部分の両者に、微小な擦り跡(擦り傷)が形成される。そして、この場合、ベルト部材621の表面の傷のむらが減り、用紙P上のトナー像のグロス差(光沢差)が生じにくくなる。
なお、ベルト部材621の外周面に熱拡散部材70を接触させる場合、熱拡散部材70は、例えば、ステンレススチール等で形成された芯金(基材)に、砥粒を密に接着して形成した表層を有して構成される。
砥粒の材料としては、酸化アルミニウム、水酸化酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化セリウム、酸化チタン、ジルコニア、リチウムシリケート、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化鉄、酸化クロム、酸化アンチモン、ダイヤモンド、及びこれらの混合物等が挙げられる。
なお、図5、図6に示した構成例では、砥粒の材料として、アルミナ(酸化アルミニウム)系のものを用いている。
1…画像形成装置、10…画像形成部、60…定着装置、61…加熱ロール、70…熱拡散部材、621…ベルト部材、N…ニップ部(加圧部)、P…用紙

Claims (8)

  1. 回転可能な回転部材と、
    前記回転部材に接触しながら正回転または逆回転し、記録媒体が通過する加圧部を当該回転部材との間に形成し、正回転する際に当該加圧部を通過する記録媒体に画像を定着させる無端状のベルト部材と、
    前記ベルト部材が正回転する場合には当該ベルト部材から離間し、当該ベルト部材が逆回転する場合には当該ベルト部材に接触して当該ベルト部材の熱を当該ベルト部材の回転軸方向に拡散させる熱拡散部と
    を備える定着装置。
  2. 前記ベルト部材が逆回転する際の回転速度の方が、正回転する際の回転速度よりも大きく、又は、当該ベルト部材が逆回転する際の回転速度と、正回転する際の回転速度とが同じである請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記ベルト部材は、第1の幅を有する記録媒体が前記加圧部を通過した後、当該第1の幅よりも大きい第2の幅を有する記録媒体が当該加圧部を通過する前に、逆回転する請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記ベルト部材は、第1の幅を有する記録媒体が前記加圧部を通過した後、当該第1の幅よりも小さい第3の幅を有する記録媒体が当該加圧部を通過する前には、逆回転しない請求項1乃至3の何れかに記載の定着装置。
  5. 前記熱拡散部は、前記ベルト部材が逆回転する場合に当該ベルト部材の内周面に接触し、当該ベルト部材が正回転する場合に当該内周面から離間する位置に設けられている請求項1乃至4の何れかに記載の定着装置。
  6. 前記熱拡散部は、前記ベルト部材が逆回転する場合に当該ベルト部材の外周面に接触し、当該ベルト部材が正回転する場合に当該外周面から離間する位置に設けられている請求項1乃至4の何れかに記載の定着装置。
  7. 回転を行う前記ベルト部材のうちの前記加圧部を通過した後の部分には弛みが生じ、当該ベルト部材の回転方向が逆方向に切り替わると当該弛みが消失し、
    前記ベルト部材に生じる前記弛みおよび当該弛みの消失によって、当該ベルト部材への前記熱拡散部の接触および当該ベルト部材からの当該熱拡散部の離間が行われる請求項1乃至6の何れかに記載の定着装置。
  8. 記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
    回転可能な回転部材と、
    前記回転部材に接触しながら正回転または逆回転し、記録媒体が通過する加圧部を当該回転部材との間に形成し、正回転する際に当該加圧部を通過する当該記録媒体であって前記画像形成部による画像の形成が行われた当該記録媒体に対して当該画像を定着させる無端状のベルト部材と、
    前記ベルト部材が正回転する場合には当該ベルト部材から離間し、当該ベルト部材が逆回転する場合には当該ベルト部材に接触して当該ベルト部材の熱を当該ベルト部材の回転軸方向に拡散させる熱拡散部と
    を備える画像形成装置。
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