JP2018044422A - 閉鎖器具及びドア - Google Patents

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Abstract

【課題】被装着部材に容易に装着できる閉鎖器具と、閉鎖器具を備えるドアを提供する。【解決手段】閉鎖器具は、第一閉鎖具と、第二閉鎖具を備える。第一閉鎖具は、第一部品と、第二部品を備える。第二部品は、第一部品の第一筒部の内部に、第一方向の第一側から嵌め込まれ、第一部品に支持される。第二部品の第一脚部には、第一係合部が形成される。第二閉鎖具は、第三部品と、第四部品を備える。第四部品は、第三部品の第二筒部の内部に、第一方向の第二側から嵌め込まれ、第三部品に支持される。第四部品の第二脚部には、第二係合部が形成される。装着状態で、第一係合部と第二係合部は係合する。装着状態は、第一閉鎖具と第二閉鎖具が被装着部材を貫通する貫通孔に嵌め込まれた状態である。【選択図】図1

Description

本発明は、被装着部材を貫通する貫通孔に嵌め込まれる第一閉鎖具と第二閉鎖具を備える閉鎖器具と、閉鎖器具を備えるドアに関する。
閉鎖器具に関する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、ドア用小窓が開示されている。ドア用小窓は、ホルダーと窓板を有する。ホルダーは、ドアパネルの装着穴に係合装着される。窓板は、ホルダーに支持される。ホルダーは、フランジと弾性係合片を備える。フランジは、装着穴の周縁壁に受け止められる。弾性係合片は、フランジの片面から突設されて、装着穴に差し込み係合される。ドア用小窓では、ホルダーの少なくともフランジは、透明プラスチック材で形成される。
特開2004−360244号公報
閉鎖器具は、被装着部材に装着され、被装着部材を貫通する貫通孔を閉鎖する。閉鎖器具は、第一閉鎖具と第二閉鎖具を含む。第一閉鎖具と第二閉鎖具は、被装着部材を貫通する貫通孔の両側にそれぞれ嵌め込まれる。閉鎖器具としては、被装着部材としてのドア板に装着される器具が例示される。閉鎖器具が前述の器具である場合、この器具は、例えば、小窓、明かり窓又はドアスコープと称される。この他、閉鎖器具としては、被装着部材としての建築物の壁に装着される器具が例示される。閉鎖器具が前述の器具である場合、この器具は、例えば、ホールキャップと称される。ホールキャップは、例えば、エアーコンディショナーの室内機及び室外機を接続する配管が通されていた貫通孔を閉鎖する場合に用いられる。発明者は、被装着部材の貫通孔に容易に装着できる閉鎖器具の構造について検討した。その際、発明者は、閉鎖器具が被装着部材にしっかりと固定される閉鎖器具の構造について考慮した。
本発明は、被装着部材に容易に装着できる閉鎖器具と、閉鎖器具を備えるドアを提供することを目的とする。
本発明の一側面は、被装着部材を貫通する貫通孔に嵌め込まれる第一閉鎖具と、前記第一閉鎖具が嵌め込まれる側とは反対側から前記貫通孔に嵌め込まれる第二閉鎖具と、を備える閉鎖器具であって、前記第一閉鎖具は、前記第一閉鎖具と前記第二閉鎖具とが前記貫通孔に嵌め込まれた装着状態で、前記貫通孔の内部に設けられ、且つ前記装着状態で前記貫通孔が貫通する方向に一致する第一方向に貫通する筒状の第一筒部と、前記第一方向の第一側で前記第一筒部と一体をなし、且つ前記装着状態で、前記第一閉鎖具が嵌め込まれる側の前記被装着部材の第一面に接する第一鍔部と、を含む第一部品と、前記第一筒部の内部に、前記第一方向の第一側から嵌め込まれ、前記第一部品に支持される第二部品と、を備え、前記第二部品は、前記第一部品に支持された第一状態で、前記第一筒部を閉鎖する第一蓋部と、前記第一蓋部の前記第一方向の第二側で前記第一蓋部と一体をなし、前記第一蓋部から前記第一方向の第二側に延びる第一脚部と、を含み、前記第一脚部には、第一係合部が形成され、前記第二閉鎖具は、前記装着状態で、前記貫通孔の内部に設けられ、且つ前記第一方向に貫通する筒状の第二筒部と、前記第一方向の第二側で前記第二筒部と一体をなし、且つ前記装着状態で、前記第二閉鎖具が嵌め込まれる側の前記被装着部材の第二面に接する第二鍔部と、を含む第三部品と、前記第二筒部の内部に、前記第一方向の第二側から嵌め込まれ、前記第三部品に支持される第四部品と、を備え、前記第四部品は、前記第三部品に支持された第二状態で、前記第二筒部を閉鎖する第二蓋部と、前記第二蓋部の前記第一方向の第一側で前記第二蓋部と一体をなし、前記第二蓋部から前記第一方向の第一側に延びる第二脚部と、を含み、前記第二脚部には、第二係合部が形成され、前記装着状態で、前記第一係合部と前記第二係合部とが係合する、閉鎖器具である。
この閉鎖器具によれば、第一閉鎖具と第二閉鎖具を貫通孔に嵌め込むことで、貫通孔の内部で、第一係合部と第二係合部を係合させることができる。第一閉鎖具と第二閉鎖具を連結させることができる。装着状態で、第一閉鎖具と第二閉鎖具の少なくとも一方が貫通孔から外れてしまうことを防止することができる。
閉鎖器具では、前記第二部品は、前記第一筒部及び前記第二筒部の各内周面に沿った第二方向に所定の間隔で前記第一蓋部に設けられる、前記第一脚部としての第三脚部と第四脚部とを含み、前記第三脚部には、前記第二方向の第三側に、前記第一係合部としての第三係合部が形成され、前記第二方向の第四側に、前記第一係合部としての第四係合部が形成され、前記第四脚部には、前記第二方向の第三側に、前記第一係合部としての第五係合部が形成され、前記第二方向の第四側に、前記第一係合部としての第六係合部が形成され、前記第四部品は、前記第二方向に前記所定の間隔で前記第二蓋部に設けられる、前記第二脚部としての第五脚部と第六脚部とを含み、前記第五脚部には、前記第二方向の第三側に、前記第二係合部としての第七係合部が形成され、前記第二方向の第四側に、前記第二係合部としての第八係合部が形成され、前記第六脚部には、前記第二方向の第三側に、前記第二係合部としての第九係合部が形成され、前記第二方向の第四側に、前記第二係合部としての第十係合部が形成され、前記第三脚部と前記第四脚部と前記第五脚部と前記第六脚部とは、前記装着状態で、前記第二方向の第三側から第四側に向けて、前記第三脚部、前記第五脚部、前記第四脚部及び前記第六脚部の順で設けられ、前記装着状態で、前記第四係合部と前記第七係合部とが係合し、前記装着状態で、前記第八係合部と前記第五係合部とが係合し、前記装着状態で、前記第六係合部と前記第九係合部とが係合する、ようにしてもよい。この場合、前記装着状態で、前記第十係合部と前記第三係合部とが係合する、ようにしてもよい。これらの構成によれば、第一閉鎖具と第二閉鎖具の連結力を向上させることができる。
閉鎖器具では、前記第一筒部は、内周面が円筒面である筒状で、前記第一脚部は、前記第一状態で、前記第一筒部から前記第一方向の第二側に突出する第一先端部に、前記第一方向に対して傾斜する第一傾斜部を含み、前記第二部品は、前記第一部品に前記第二方向に回転自在に支持され、前記第二筒部は、内周面が円筒面である筒状で、前記第二脚部は、前記第二状態で、前記第二筒部から前記第一方向の第一側に突出する第二先端部に、前記第一方向に対して傾斜する第二傾斜部を含み、前記第四部品は、前記第三部品に前記第二方向に回転自在に支持され、前記第四部品は、前記第二閉鎖具が前記第一閉鎖具が嵌め込まれた前記貫通孔に嵌め込まれる場合、前記第一傾斜部と前記第二傾斜部との接触に伴う前記第一傾斜部からの反力に応じて、前記第二部品に対して前記第二方向に相対回転する、ようにしてもよい。この場合、前記第一蓋部は、前記第一方向の第二側に、外周面が前記第一筒部の円筒面に沿った形状を有し、且つ前記第一状態で、前記第一筒部の内部に設けられる第一台座部を含み、前記第一脚部は、前記第一台座部から前記第一方向の第二側に延び、前記第二蓋部は、前記第一方向の第一側に、外周面が前記第二筒部の円筒面に沿った形状を有し、且つ前記第二状態で、前記第二筒部の内部に設けられる第二台座部を含み、前記第二脚部は、前記第二台座部から前記第一方向の第一側に延びる、ようにしてもよい。これらの構成によれば、第一脚部と第二脚部の位置合わせを、第二閉鎖具の嵌め込みに応じて自動的に行うことができる。第一係合部と第二係合部の係合をスムーズに行うことができる。
本発明の他の側面は、上述した何れかの閉鎖器具と、前記貫通孔が形成された前記被装着部材としてのドア板と、を備え、前記第一蓋部と前記第二蓋部とは、光が透過する状態とされ、前記閉鎖器具が前記貫通孔に装着されたドアである。
このドアによれば、閉鎖器具が、ドア用の小窓若しくは明かり窓、又はドアスコープとして機能するドアを実現することができる。光は、閉鎖器具を透過する。光を、ドアによって仕切られた外部空間と内部空間の間を行き来させることができる。
本発明によれば、被装着部材に容易に装着できる閉鎖器具と、閉鎖器具を備えるドアを得ることができる。
ドアの概略構成の一例を一部を省略して示す斜視図である。上段は、閉鎖器具が装着される前の状態を示す。下段は、閉鎖器具が装着された状態を示す。 第一閉鎖具の第一部品と第二部品の概略構成の一例を示す斜視図である。 第二閉鎖具の第三部品と第四部品の概略構成の一例を示す斜視図である。 装着方法の第二工程での第二部品と第四部品の動作を概念的に示す斜視図である。 装着状態での第二部品の第一脚部と第四部品の第二脚部の関係を概念的に示す図である。図4の第四段階に示す状態に対応する。 第二部品と第四部品の係合状態の概略構成の一例を示す図である。上段は、ドア板の厚みが第一値である場合に対応する。下段は、ドア板の厚みが第二値である場合に対応する。 装着状態での第二部品の第一脚部と第四部品の第二脚部の関係を概念的に示す図である。第一脚部及び第二脚部を各3本とした場合に対応する。
本発明を実施するための実施形態について、図面を用いて説明する。本発明は、以下に記載の構成に限定されるものではなく、同一の技術的思想において種々の構成を採用することができる。例えば、以下に示す構成の一部は、省略し又は他の構成等に置換してもよい。他の構成を含むようにしてもよい。
<ドア>
ドア1について、図1を参照して説明する。図1で、破線は、かくれ線である。ドア1は、公知のドアと同様、例えば、住宅等の建築物で、壁によって仕切られた所定の部屋の入口に設けられる。ドア1は、ドア板2と、閉鎖器具10を備える。ドア板2は、閉鎖器具10が装着される被装着部材である。ドア板2には、ドア板2を貫通する貫通孔5が設けられる。貫通孔5は、所定の径の丸孔である。貫通孔5は、例えば、ドア板2の鉛直方向の上側の所定の位置に設けられる。閉鎖器具10は、貫通孔5に装着される。貫通孔5は、閉鎖器具10によって閉鎖される。閉鎖器具10は、ドア用の小窓若しくは明かり窓、又はドアスコープと称される器具である。
<閉鎖器具>
閉鎖器具10について、図1〜図3を参照して説明する。閉鎖器具10は、第一閉鎖具11と、第二閉鎖具12を備える(図1上段参照)。第一閉鎖具11と第二閉鎖具12は、貫通孔5の両側にそれぞれ嵌め込まれる。即ち、第一閉鎖具11は、貫通孔5の一方側から貫通孔5に嵌め込まれる。第二閉鎖具12は、第一閉鎖具11が嵌め込まれる側とは反対側から貫通孔5に嵌め込まれる。第一閉鎖具11と第二閉鎖具12は、貫通孔5の内部で連結される。
実施形態では、第一閉鎖具11と第二閉鎖具12が貫通孔5に嵌め込まれた状態(図1下段参照)を、「装着状態」という。装着状態で貫通孔5が貫通する方向に一致する方向を、「第一方向」という。第一方向の一方側を、「第一側」という。第一方向の他方側を、「第二側」という。第一閉鎖具11は、第一方向の第一側から貫通孔5に嵌め込まれ、第二閉鎖具12は、第二方向の第二側から貫通孔5に嵌め込まれる(図1上段参照)。
第一閉鎖具11は、図2に示すように、第一部品20と、第二部品30を備える。第二閉鎖具12は、図3に示すように、第三部品50と、第四部品60を備える。第一閉鎖具11と第二閉鎖具12は、対応する構成とされる。実施形態では、第一閉鎖具11と第二閉鎖具12は、同一の構成とされている。そのため、第一部品20と第三部品50は、同一の部品である。第二部品30と第四部品60は、同一の部品である。
第一部品20と第三部品50を形成する樹脂としては、ASA(acrylonitrile styrene acrylate)樹脂が例示される。第一部品20と第三部品50を形成する樹脂は、ASA樹脂とは異なる合成樹脂としてもよい。第一部品20と第三部品50は、例えば、樹脂成形により形成される。第二部品30と第四部品60を形成する樹脂としては、PC(polycarbonate)樹脂が例示される。第二部品30と第四部品60を形成する樹脂は、PC樹脂とは異なる合成樹脂としてもよい。但し、第二部品30と第四部品60を形成する樹脂は、透明又は半透明な合成樹脂とされる。即ち、第二部品30と第四部品60は、光が透過する状態とされる。光は、閉鎖器具10を透過する。光を、ドア1によって仕切られた外部空間と内部空間の間を行き来させることができる。
透明な合成樹脂によって形成される第二部品30と第四部品60では、表面の一部又は全部を、公知の手法により、例えば、すりガラスのような半透明とするようにしてもよい。成形後に表面を半透明とする加工方法としては、シボ加工又はエッチングが例示される。表面の一部を半透明とする場合、第二部品30では、例えば、第一方向の第一側の面が半透明とされ、第四部品60では、例えば、第一方向の第二側の面が半透明とされる。
<第一部品及び第二部品>
第一閉鎖具11の第一部品20と第二部品30について、図2を参照して説明する。第一部品20は、第一筒部21と、第一鍔部22を含む。第一筒部21は、装着状態で、貫通孔5の内部に設けられる。この状態で、第一筒部21は、貫通孔5の第一方向の第一側に配置される。第一筒部21は、第一方向に貫通する。第一筒部21は、円筒状とされ、その内周面は、円筒面とされる。実施形態では、第一筒部21及び後述する第二筒部51の各内周面(円筒面)に沿った方向を、「第二方向」という。第一筒部21及び第二筒部51の各内周面が円筒面である場合、第二方向は、円周方向となる。第二方向の一方側を、「第三側」という。第二方向の他方側を、「第四側」という。第二方向の第三側と第四側に関し、第一方向の第一側から第二側を視た状態を基準として、第二方向の第三側から第四側に向かう方向を時計回りとする。
第一筒部21の外径は、貫通孔5の内径に対応した寸法とされる。第一筒部21には、外周面に複数の第一リブ23が第二方向に所定の角度間隔で形成される。例えば、第一リブ23の数を6個とした場合、6個の第一リブ23は、第二方向に60°間隔で形成される。第一リブ23の数及び配置は、諸条件を考慮して適宜決定される。第一リブ23は、装着状態で、貫通孔5の内周面に食い込む。これに伴い、装着状態で、第一筒部21の第二方向への回転が防止される。
第一筒部21には、第一スリット24が形成される。第一スリット24は、第一方向の第二側の端部が開口する第一方向に沿った切り込みである。実施形態では、2個の第一スリット24が、第二方向に180°間隔で形成されている。各第一スリット24は、60°間隔で隣り合う2個の第一リブ23の第二方向の中間位置に形成されている。第一スリット24の数及び配置は、諸条件を考慮して適宜決定される。第一スリット24により第一筒部21が変形し易くなる。これに伴い、第一閉鎖具11の貫通孔5への嵌め込みがスムーズになる。第一部品20では、第一スリット24は、省略するようにしてもよい。第一筒部21に第一スリット24を設けるか否かは、諸条件を考慮して適宜決定される。第一鍔部22は、第一筒部21の第一方向の第一側の端部で、第一筒部21と一体をなす。第一鍔部22は、装着状態で、ドア板2の第一面3に第一鍔部22の第一方向の第二側の面で接する。第一面3は、装着状態で、第一閉鎖具11が嵌め込まれる側のドア板2の面である。実施形態では、第一面3は、ドア板2の第一方向の第一側の面である。
第二部品30は、第一筒部21の内部に、第一方向の第一側から嵌め込まれる。第二部品30は、第一筒部21の内部に嵌め込まれた状態で、第一部品20に第二方向に回転自在に支持される(図1上段及び後述する図4参照)。実施形態では、第二部品30が第一部品20に支持された状態を、「第一状態」という。第二部品30は、第一蓋部31と、第一脚部33を含む。第一蓋部31は、第一筒部21の内径より大きな外径とされる。第一蓋部31は、第一状態で、第一部品20の第一方向の第一側の開口縁部に係合し、第一筒部21を閉鎖する。第一蓋部31は、第一方向の第二側に、第一台座部32を含む。第一台座部32の外周面は、円筒面である第一筒部21の内周面に沿った形状とされる。第一脚部33は、第一蓋部31と一体をなす。第一脚部33は、第一台座部32から第一方向の第二側に延びる。実施形態では、第一脚部33を、2本の第一柱部34と第一先端部35の各部分に分けて説明する。
第一柱部34は、第一状態で、第一筒部21の内部に設けられる第一脚部33の部分である。第一先端部35は、第一状態で、第一筒部21から第一方向の第二側に突出する第一脚部33の部分である。換言すれば、第一柱部34は、第一先端部35を除く第一脚部33の部分である。第一先端部35は、第一柱部34を除く第一脚部33の部分である。第一柱部34は、第一台座部32から第一方向の第二側に延びる。2本の第一柱部34は、第二方向に所定の角度間隔で、第一台座部32の第一方向の第二側の端面に設けられる。第一柱部34の外周面は、第一筒部21の内周面に沿った形状とされる。第一柱部34の外周面は、第一筒部21の内周面に対応する曲率半径の面とするようにしてもよい。第一柱部34の外周面は、第一状態で、第一筒部21の内周面に対向する面である。
第一先端部35は、2本の第一柱部34を第二方向に連結する。第一先端部35は、第一方向に対して傾斜する三角山状の第一傾斜部36を含む。実施形態では、第一傾斜部36は、三角山状の頂部を通る第一方向に沿った直線を基準として、第一傾斜辺部37と第二傾斜辺部38が対称な形状とされている。第一傾斜辺部37は、第一傾斜部36の2個の傾斜辺部のうち、第二方向の第三側に設けられる傾斜辺部である。第二傾斜辺部38は、第一傾斜部36の2個の傾斜辺部のうち、第二方向の第四側に設けられる傾斜辺部である。第一方向の第二側から第一側に向けて第一傾斜部36を正面視したとき、第一傾斜部36は、第一台座部32に沿った円弧状の形状を有する。
第一先端部35のうち、次の各部分には、第一爪部39が、第一筒部21の側に突出した状態で形成される。前述の第一先端部35の各部分は、第一傾斜部36から2本の第一柱部34へと続く第一先端部35の各端部である。2個の第一爪部39は、第一状態で、第一筒部21の第一方向の第二側の端面に引っ掛かる。これに伴い、第一閉鎖具11では、第一状態が維持される。
実施形態では、第二部品30には、第一脚部33として、第三脚部41と第四脚部45が設けられている。第三脚部41と第四脚部45は、第二方向に180°間隔で、第一台座部32の第一方向の第二側の端面に設けられている。2個の第一脚部33を区別する場合、「第三脚部41」と「第四脚部45」という。第三脚部41と第四脚部45を区別しない場合、又はこれらを総称する場合、「第一脚部33」という。
第一脚部33には、第二方向の両側に第一係合部40が形成される。即ち、第三脚部41には、第一係合部40としての第三係合部42と第四係合部43が形成される。第三係合部42は、第三脚部41の第二方向の第三側に形成される。第四係合部43は、第三脚部41の第二方向の第四側に形成される。第四脚部45には、第一係合部40としての第五係合部46と第六係合部47が形成される。第五係合部46は、第四脚部45の第二方向の第三側に形成される。第六係合部47は、第四脚部45の第二方向の第四側に形成される。実施形態では、第三係合部42と第四係合部43と第五係合部46と第六係合部47を区別しない場合、又はこれらを総称する場合、「第一係合部40」という。第一係合部40は、三角山状の凸部を含む凹凸部とされている。第一係合部40では、凹凸部における凸部の数は、2個とされ、第一方向に並んで形成されている。第一方向に並ぶ2個の凸部の間には、凸部に対応する形状の凹部が形成されている。第一係合部40では、凸部の数は、1個又は3個以上としてもよい。図2では、第三係合部42と第六係合部47は、視認できず、不図示とされている(第三係合部42と第六係合部47については、例えば、図4の「第一段階」参照)。
第二部品30を第一部品20に嵌め込む場合、第三脚部41と第四脚部45は、第一爪部39の部分で、第一筒部21の内周面に接する。これに伴い、第三脚部41と第四脚部45は、第一筒部21の内周面からの反力に応じて、互いが接近する方向に弾性変形する。この弾性変形は、第二部品30の第一部品20への嵌め込みが完了した状態(第一状態)では、解放される。
<第三部品及び第四部品>
第二閉鎖具12の第三部品50と第四部品60について、図3を参照して説明する。第三部品50は、第二筒部51と、第二鍔部52を含む。第二筒部51は、装着状態で、貫通孔5の内部に設けられる。この状態で、第二筒部51は、貫通孔5の第一方向の第二側に配置される。第二筒部51は、第一方向に貫通する。第二筒部51は、円筒状とされ、その内周面は、円筒面とされる。第二筒部51の外径は、貫通孔5の内径に対応した寸法とされる。第二筒部51には、外周面に複数の第二リブ53が第二方向に所定の角度間隔で形成される。第二リブ53の数及び配置は、上述した第一筒部21の第一リブ23と同一である。従って、第二リブ53の数及び配置に関する説明は、省略する。第二リブ53は、装着状態で、貫通孔5の内周面に食い込む。これに伴い、装着状態で、第二筒部51の第二方向への回転が防止される。
第二筒部51には、第二スリット54が形成される。第二スリット54は、第一方向の第一側の端部が開口する第一方向に沿った切り込みである。第二スリット54の数及び配置は、上述した第一筒部21の第一スリット24と同一である。従って、第二スリット54の数及び配置に関する説明は、省略する。第二スリット54により第二筒部51が変形し易くなる。これに伴い、第二閉鎖具12の貫通孔5への嵌め込みがスムーズになる。第三部品50では、第二スリット54は、省略するようにしてもよい。第二筒部51に第二スリット54を設けるか否かは、諸条件を考慮して適宜決定される。第二鍔部52は、第二筒部51の第一方向の第二側の端部で、第二筒部51と一体をなす。第二鍔部52は、装着状態で、ドア板2の第二面4に第二鍔部52の第一方向の第一側の面で接する。第一面3は、装着状態で、第二閉鎖具12が嵌め込まれる側のドア板2の面である。実施形態では、第二面4は、ドア板2の第一方向の第二側の面である。
第四部品60は、第二筒部51の内部に、第一方向の第二側から嵌め込まれる。第四部品60は、第二筒部51の内部に嵌め込まれた状態で、第三部品50に第二方向に回転自在に支持される(図1上段及び後述する図4参照)。実施形態では、第四部品60が第三部品50に支持された状態を、「第二状態」という。第四部品60は、第二蓋部61と、第二脚部63を含む。第二蓋部61は、第二筒部51の内径より大きな外径とされる。第二蓋部61は、第二状態で、第三部品50の第一方向の第二側の開口縁部に係合し、第二筒部51を閉鎖する。第二蓋部61は、第一方向の第一側に、第二台座部62を含む。第二台座部62の外周面は、円筒面である第二筒部51の内周面に沿った形状とされる。第二脚部63は、第二蓋部61と一体をなす。第二脚部63は、第二台座部62から第一方向の第一側に延びる。実施形態では、第二脚部63を、2本の第二柱部64と第二先端部65の各部分に分けて説明する。
第二柱部64は、第二状態で、第二筒部51の内部に設けられる第二脚部63の部分である。第二先端部65は、第二状態で、第二筒部51から第一方向の第一側に突出する第二脚部63の部分である。換言すれば、第二柱部64は、第二先端部65を除く第二脚部63の部分である。第二先端部65は、第二柱部64を除く第二脚部63の部分である。第二柱部64は、第二台座部62から第一方向の第一側に延びる。2本の第二柱部64は、第二方向に所定の角度間隔で、第二台座部62の第一方向の第一側の端面に設けられる。第二柱部64の外周面は、第二筒部51の内周面に沿った形状とされる。第二柱部64の外周面は、第二筒部51の内周面に対応する曲率半径の面とするようにしてもよい。第二柱部64の外周面は、第二状態で、第二筒部51の内周面に対向する面である。
第二先端部65は、2本の第二柱部64を第二方向に連結する。第二先端部65は、第一方向に対して傾斜する三角山状の第二傾斜部66を含む。実施形態では、第二傾斜部66は、三角山状の頂部を通る第一方向に沿った直線を基準として、第三傾斜辺部67と第四傾斜辺部68が対称な形状とされている。第三傾斜辺部67は、第二傾斜部66の2個の傾斜辺部のうち、第二方向の第三側に設けられる傾斜辺部である。第四傾斜辺部68は、第二傾斜部66の2個の傾斜辺部のうち、第二方向の第四側に設けられる傾斜辺部である。第一方向の第一側から第二側に向けて第二傾斜部66を正面視したとき、第二傾斜部66は、第二台座部62に沿った円弧状の形状を有する。
第二先端部65のうち、次の各部分には、第二爪部69が、第二筒部51の側に突出した状態で形成される。前述の第二先端部65の各部分は、第二傾斜部66から2本の第二柱部64へと続く第二先端部65の各端部である。2個の第二爪部69は、第二状態で、第二筒部51の第一方向の第一側の端面に引っ掛かる。これに伴い、第二閉鎖具12では、第二状態が維持される。
実施形態では、第四部品60には、第二脚部63として、第五脚部71と第六脚部75が設けられている。第五脚部71と第六脚部75は、第二方向に180°間隔で第二台座部62の第一方向の第一側の端面に設けられている。2個の第二脚部63を区別する場合、「第五脚部71」と「第六脚部75」という。第五脚部71と第六脚部75を区別しない場合、又はこれらを総称する場合、「第二脚部63」という。
第二脚部63には、第二方向の両側に第二係合部70が形成される。即ち、第五脚部71には、第二係合部70としての第七係合部72と第八係合部73が形成される。第七係合部72は、第五脚部71の第二方向の第三側に形成される。第八係合部73は、第五脚部71の第二方向の第四側に形成される。第六脚部75には、第二係合部70としての第九係合部76と第十係合部77が形成される。第九係合部76は、第六脚部75の第二方向の第三側に形成される。第十係合部77は、第六脚部75の第二方向の第四側に形成される。実施形態では、第七係合部72と第八係合部73と第九係合部76と第十係合部77を区別しない場合、又はこれらを総称する場合、「第二係合部70」という。第二係合部70は、三角山状の凸部を含む凹凸部とされている。第二係合部70では、凹凸部における凸部の数は、2個とされ、第一方向に並んで形成されている。第一方向に並ぶ2個の凸部の間には、凸部に対応する形状の凹部が形成されている。第二係合部70では、凹凸部の形状は、第一係合部40の凹凸部と同じとされる。図3では、第八係合部73は、視認できず、不図示とされている(第八係合部73については、例えば、図4の「第一段階」参照)。
第四部品60を第三部品50に嵌め込む場合、第五脚部71と第六脚部75は、第二爪部69の部分で、第二筒部51の内周面に接する。これに伴い、第五脚部71と第六脚部75は、第二筒部51の内周面からの反力に応じて、互いが接近する方向に弾性変形する。この弾性変形は、第四部品60の第三部品50への嵌め込みが完了した状態(第二状態)では、解放される。
<装着方法>
装着方法について、図1及び図4〜図6を参照して説明する。図4及び図6では、第一部品20及び第三部品50の図示と、第一爪部39及び第二爪部69の図示は、省略されている。装着方法は、閉鎖器具10をドア板2に装着し、ドア1を製造する方法である。装着方法は、第一工程と、第二工程を含む(図1上段参照)。第一工程は、第一閉鎖具11を第一方向の第一側から貫通孔5に嵌め込む工程である。第一工程では、第一閉鎖具11が、第一方向の第一側から貫通孔5に嵌め込まれる。このとき、第一閉鎖具11は、第一筒部21が貫通孔5に嵌合された状態で、第一方向の第二側へと押し込まれる。第一閉鎖具11の押し込みは、第一鍔部22がドア板2の第一面3に接するまで行われる。第一工程は、第一鍔部22がドア板2の第一面3に接したタイミングで終了する。その後、装着方法は、第二工程に移行する。
第二工程は、第二閉鎖具12を第一方向の第二側から貫通孔5に嵌め込む工程である。第二工程では、第二閉鎖具12が、第一方向の第二側から貫通孔5に嵌め込まれる。このとき、第二閉鎖具12は、第二筒部51が貫通孔5に嵌合された状態で、第一方向の第一側へと押し込まれる。
第二工程で、第一閉鎖具11が装着された貫通孔5に対して、第二閉鎖具12が第一方向の第二側から第一側に押し込まれる場合、第一脚部33(第三脚部41及び第四脚部45)と第二脚部63(第五脚部71及び第六脚部75)の第二方向の位置関係に応じて、第二部品30と第四部品60では、第二傾斜部66と第一傾斜部36が接することがある(図4の「第一段階」参照)。この場合、第二傾斜部66には、第一傾斜部36からの反力が作用し、第四部品60は、第二部品30に対して第二方向に相対回転する(図4の「第二段階」参照)。図4の第一段階に示す状態は、第一傾斜部36の第二傾斜辺部38と第二傾斜部66の第三傾斜辺部67が接した状態である。そのため、第二部品30と第四部品60が図4の第一段階に示す状態になった場合、第四部品60は、図4の第二段階に示すように、第二部品30に対して第二方向の第四側に回転する。
第四部品60の回転は、2本の第一脚部33の各第二傾斜部66が2本の第二脚部63の間に配置され、2本の第一脚部33と2本の第二脚部63が第二方向に交互に均等配置された状態で停止する(図4の「第三段階」参照)。この状態においても、第二工程は、継続され、第二閉鎖具12は、更に第一方向の第一側に押し込まれる。2本の第二脚部63は、2本の第一脚部33の間に入り込む。これに伴い、第一脚部33と第二脚部63は、第二方向の両側で、第一係合部40と第二係合部70によって係合された状態となる(図4の「第四段階」参照)。
即ち、図4の第四段階に示す状態では、第三脚部41の第二方向の第四側に、第五脚部71が配置され、第五脚部71の第二方向の第四側に、第四脚部45が配置され、第四脚部45の第二方向の第四側に、第六脚部75が配置され、第六脚部75の第二方向の第四側に、第三脚部41が配置される(図5参照)。図5に示す第三脚部41及び第四脚部45と第五脚部71及び第六脚部75の配置は、装着状態の第一閉鎖具11と第二閉鎖具12を、第一方向の第一側から正面視した状態に対応する。図5では、2本の第一脚部33と2本の第二脚部63の区別を容易とするため、第二脚部63としての第五脚部71と第六脚部75に対応する部分には、ハッチングを付している。
第二方向の配置が上述した順とされた第三脚部41と第五脚部71と第四脚部45と第六脚部75は、次のように係合される。即ち、第三脚部41の第二方向の第四側で且つ第五脚部71の第二方向の第三側では、第四係合部43と第七係合部72が係合される(図5の「A部」参照)。第五脚部71の第二方向の第四側で且つ第四脚部45の第二方向の第三側では、第八係合部73と第五係合部46が係合される(図5の「B部」参照)。第四脚部45の第二方向の第四側で且つ第六脚部75の第二方向の第三側では、第六係合部47と第九係合部76が係合される(図5の「C部」参照)。第六脚部75の第二方向の第四側で且つ第三脚部41の第二方向の第三側では、第十係合部77と第三係合部42が係合される(図5の「D部」参照)。
これに伴い、第一閉鎖具11と第二閉鎖具12は、貫通孔5の内部で連結され、閉鎖器具10は、ドア板2に装着された状態となる。第二工程では、第二閉鎖具12の押し込みは、第二鍔部52がドア板2の第二面4に接するまで行われる。第二工程は、第一鍔部22がドア板2の第一面3に接したタイミングで終了する。第二工程の終了に伴い、装着方法は、終了する。
図4に基づく装着方法の説明では、説明の便宜上、図4は、第二部品30の第二方向の位置が固定され、第四部品60が回転する態様の図とされている。しかし、実際には、第二部品30と第四部品60が図4の第一段階に示す状態になった場合、第一傾斜部36にも、第二傾斜部66からの反力が作用する。そのため、第二部品30と第四部品60が図4の第一段階に示す状態となった場合、第一閉鎖具11では、第二部品30が第二方向の第三側に回転することもある。第二部品30の回転と第四部品60の回転は、2本の第一脚部33と2本の第二脚部63が図4の第三段階と同じ状態となったタイミングで、上記同様、停止する。図4の第一段階に示す状態では、第四部品60の第二方向への回転が拘束されると、第四部品60が第二方向の第四側に回転することなく、第二部品30が第二方向の第三側に回転する。
第一閉鎖具11と第二閉鎖具12の連結状態は、ドア板2の厚みTに応じて変化する。例えば、ドア板2の厚みTが第一値である場合、第一係合部40と第二係合部70の係合状態は、図6上段に示す状態になる。即ち、第一係合部40の第一方向の第二側の凸部は、第二係合部70の凹部に嵌り込む。第二係合部70の第一方向の第一側の凸部は、第一係合部40の凹部に嵌り込む。図6上段は、図4の第四段階に対応した図であり、視認方向が図4の第四段階とは異なる。ドア板2の厚みTが第二値(第二値<第一値)である場合、第一係合部40と第二係合部70の係合状態は、図6下段に示す状態になる。即ち、第一係合部40の第一方向の第二側の凸部は、第二係合部70の第一方向の第二側の凸部を、第一方向の第二側に越えた位置に配置される。第一係合部40の第一方向の第一側の凸部は、第二係合部70の凹部に嵌り込む。第二係合部70の第一方向の第一側の凸部は、第一係合部40の第一方向の第一側の凸部を、第一方向の第一側に越えた位置に配置される。第二係合部70の第一方向の第二側の凸部は、第一係合部40の凹部に嵌り込む。上記では説明を省略したが、第一係合部40と第二係合部70では、2個の凸部とその間に設けられる凹部の第一方向の配置は、第一鍔部22と第二鍔部52の間の第一方向の寸法W(図1下段参照)を第一値又は第二値の何れかに設定できる状態とされている。
<実施形態の効果>
実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
(1)閉鎖器具10は、第一閉鎖具11と、第二閉鎖具12を備える(図1参照)。第一閉鎖具11は、第一部品20と、第二部品30を備える(図2参照)。第二部品30は、第一筒部21の内部に、第一方向の第一側から嵌め込まれ、第一部品20に支持される。第一脚部33には、第一係合部40が形成される(図2及び図4参照)。第二閉鎖具12は、第三部品50と、第四部品60を備える(図3参照)。第四部品60は、第二筒部51の内部に、第一方向の第二側から嵌め込まれ、第三部品50に支持される。第二脚部63には、第二係合部70が形成される(図3及び図4参照)。第一係合部40と第二係合部70は、装着状態で係合する(図4〜図6参照)。そのため、第一閉鎖具11と第二閉鎖具12を貫通孔5に嵌め込むことで、貫通孔5の内部で、第一係合部40と第二係合部70を係合させることができる。第一閉鎖具11と第二閉鎖具12を連結させることができる。装着状態において第一閉鎖具11と第二閉鎖具12の少なくとも一方が貫通孔5から外れてしまうことを防止することができる。
(2)第一筒部21は、内周面が円筒面である筒状とされる(図2上段参照)。第一脚部33は、第一先端部35に第一傾斜部36を含む(図2下段参照)。第二部品30は、第一部品20に第二方向に回転自在に支持される。第二筒部51は、内周面が円筒面である筒状とされる(図3下段参照)。第二脚部63は、第二先端部65に第二傾斜部66を含む(図3上段参照)。第四部品60は、第三部品50に第二方向に回転自在に支持される。第四部品60は、第二閉鎖具12が第一閉鎖具11が嵌め込まれた貫通孔5に嵌め込まれる場合、第一傾斜部36と第二傾斜部66の接触に伴う第一傾斜部36からの反力に応じて、第二部品30に対して第二方向に相対回転する(図4の「第一段階〜第三段階」参照)。そのため、第一脚部33と第二脚部63の位置合わせを、第二閉鎖具12の嵌め込みに応じて自動的に行うことができる。第一係合部40と第二係合部70の係合をスムーズに行うことができる。
(3)第一係合部40と第二係合部70は、第一方向に並んで設けられた2個の凸部と、2個の凸部の間に設けられる凹部によって形成される(図2〜図4及び図6参照)。そのため、閉鎖器具10では、第一鍔部22と第二鍔部52の間の第一方向の寸法Wを、第一値及び第二値の何れかにすることができる。1種の閉鎖器具10で、厚みTが異なる複数種のドア板2に対応することができる。装着状態の第一閉鎖具11に、力の方向が第一方向の第一側となる力を作用させ、又は装着状態の第二閉鎖具12に、力の方向が第二方向の第二側となる力を作用させることで、第一閉鎖具11と第二閉鎖具12の連結を解除することができる。例えば、装着状態の第一閉鎖具11を第一方向の第一側に引っ張ることで第一閉鎖具11を貫通孔5から取り外し、その後、第二閉鎖具12を貫通孔5から取り外すことができる。
<変形例>
実施形態は、次のようにすることもできる。以下に示す変形例のうちの幾つかの構成は、適宜組み合わせて採用することもできる。以下では、上記とは異なる点を説明することとし、同様の点についての説明は、適宜省略する。
(1)閉鎖器具10は、ドア板2に装着される(図1下段参照)。即ち、閉鎖器具10は、ドア1における小窓若しくは明かり窓、又はドアスコープとなる器具である。貫通孔を閉鎖する閉鎖器具としては、例えば、ホールキャップと称される閉鎖器具が知られている。このような閉鎖器具を、閉鎖器具10と同一構造の閉鎖器具としてもよい。この閉鎖器具の第一閉鎖具と第二閉鎖具では、第二部品と第四部品は、不透明な合成樹脂によって形成されてもよい。例えば、第二部品と第四部品は、第一部品と第三部品を形成する合成樹脂と同一種の合成樹脂によって形成される。
(2)第二部品30は、第一脚部33として、第三脚部41と、第四脚部45を含む。第四部品60は、第二脚部63として、第五脚部71と、第六脚部75を含む。第二部品は、第一脚部として、3本以上の脚部を含むようにしてもよい。第四部品は、第二脚部として、3本以上の脚部を含むようにしてもよい。例えば、図7に示すように、第二部品には、第一脚部として、3本の脚部を設け、第四部品には、第二脚部として、3本の脚部を設けるようにしてもよい。図7に基づく説明では、第二部品に設けられる3本目の第一脚部を、「第七脚部80」といい、第四部品に設けられる3本目の第二脚部を、「第八脚部83」という。第七脚部80の第二方向の第三側に形成される第一係合部を、「第十一係合部81」という。第七脚部80の第二方向の第四側に形成される第一係合部を、「第十二係合部82」という。第八脚部83の第二方向の第三側に形成される第二係合部を、「第十三係合部84」という。第八脚部83の第二方向の第四側に形成される第二係合部を、「第十四係合部85」という。図7に示す3本の第一脚部(第三脚部41、第四脚部45及び第七脚部80)と3本の第二脚部(第五脚部71、第六脚部75及び第八脚部83)の配置は、図5と同様、装着状態の第一閉鎖具と第二閉鎖具を第一方向の第一側から正面視した状態に対応する。図7では、3本の第一脚部と3本の第二脚部の区別を容易とするため、第二脚部としての第五脚部71と第六脚部75と第八脚部83に対応する部分には、ハッチングを付している。
装着方法の第二工程が実施された場合、第三脚部41の第二方向の第四側に、第五脚部71が配置される。第五脚部71の第二方向の第四側に、第四脚部45が配置される。第四脚部45の第二方向の第四側に、第六脚部75が配置される。第六脚部75の第二方向の第四側に、第七脚部80が配置される。第七脚部80の第二方向の第四側に、第八脚部83が配置される。第八脚部83の第二方向の第四側に、第三脚部41が配置される。
第二方向の配置が上述した順とされた第三脚部41と第五脚部71と第四脚部45と第六脚部75と第七脚部80と第八脚部83は、次のように係合される。即ち、第三脚部41の第二方向の第四側で且つ第五脚部71の第二方向の第三側では、第四係合部43と第七係合部72が係合される(図7の「E部」参照)。第五脚部71の第二方向の第四側で且つ第四脚部45の第二方向の第三側では、第八係合部73と第五係合部46が係合される(図7の「F部」参照)。第四脚部45の第二方向の第四側で且つ第六脚部75の第二方向の第三側では、第六係合部47と第九係合部76が係合される(図7の「G部」参照)。第六脚部75の第二方向の第四側で且つ第七脚部80の第二方向の第三側では、第十係合部77と第十一係合部81が係合される(図7の「H部」参照)。第七脚部80の第二方向の第四側で且つ第八脚部83の第二方向の第三側では、第十二係合部82と第十三係合部84が係合される(図7の「I部」参照)。第八脚部83の第二方向の第四側で且つ第三脚部41の第二方向の第三側では、第十四係合部85と第三係合部42が係合される(図7の「J部」参照)。
1 ドア、 2 ドア板、 3 第一面、 4 第二面、 5 貫通孔
10 閉鎖器具、 11 第一閉鎖具、 12 第二閉鎖具、 20 第一部品
21 第一筒部、 22 第一鍔部、 23 第一リブ、 24 第一スリット
30 第二部品、 31 第一蓋部、 32 第一台座部、 33 第一脚部
34 第一柱部、 35 第一先端部、 36 第一傾斜部、 37 第一傾斜辺部
38 第二傾斜辺部、 39 第一爪部、 40 第一係合部、 41 第三脚部
42 第三係合部、 43 第四係合部、 45 第四脚部、 46 第五係合部
47 第六係合部、 50 第三部品、 51 第二筒部、 52 第二鍔部
53 第二リブ、 54 第二スリット、 60 第四部品、 61 第二蓋部
62 第二台座部、 63 第二脚部、 64 第二柱部、 65 第二先端部
66 第二傾斜部、 67 第三傾斜辺部、 68 第四傾斜辺部、 69 第二爪部
70 第二係合部、 71 第五脚部、 72 第七係合部、 73 第八係合部
75 第六脚部、 76 第九係合部、 77 第十係合部、 80 第七脚部
81 第十一係合部、 82 第十二係合部、 83 第八脚部
84 第十三係合部、 85 第十四係合部、 T 厚み、 W 寸法

Claims (6)

  1. 被装着部材を貫通する貫通孔に嵌め込まれる第一閉鎖具と、前記第一閉鎖具が嵌め込まれる側とは反対側から前記貫通孔に嵌め込まれる第二閉鎖具と、を備える閉鎖器具であって、
    前記第一閉鎖具は、
    前記第一閉鎖具と前記第二閉鎖具とが前記貫通孔に嵌め込まれた装着状態で、前記貫通孔の内部に設けられ、且つ前記装着状態で前記貫通孔が貫通する方向に一致する第一方向に貫通する筒状の第一筒部と、前記第一方向の第一側で前記第一筒部と一体をなし、且つ前記装着状態で、前記第一閉鎖具が嵌め込まれる側の前記被装着部材の第一面に接する第一鍔部と、を含む第一部品と、
    前記第一筒部の内部に、前記第一方向の第一側から嵌め込まれ、前記第一部品に支持される第二部品と、を備え、
    前記第二部品は、
    前記第一部品に支持された第一状態で、前記第一筒部を閉鎖する第一蓋部と、
    前記第一蓋部の前記第一方向の第二側で前記第一蓋部と一体をなし、前記第一蓋部から前記第一方向の第二側に延びる第一脚部と、を含み、
    前記第一脚部には、第一係合部が形成され、
    前記第二閉鎖具は、
    前記装着状態で、前記貫通孔の内部に設けられ、且つ前記第一方向に貫通する筒状の第二筒部と、前記第一方向の第二側で前記第二筒部と一体をなし、且つ前記装着状態で、前記第二閉鎖具が嵌め込まれる側の前記被装着部材の第二面に接する第二鍔部と、を含む第三部品と、
    前記第二筒部の内部に、前記第一方向の第二側から嵌め込まれ、前記第三部品に支持される第四部品と、を備え、
    前記第四部品は、
    前記第三部品に支持された第二状態で、前記第二筒部を閉鎖する第二蓋部と、
    前記第二蓋部の前記第一方向の第一側で前記第二蓋部と一体をなし、前記第二蓋部から前記第一方向の第一側に延びる第二脚部と、を含み、
    前記第二脚部には、第二係合部が形成され、
    前記装着状態で、前記第一係合部と前記第二係合部とが係合する、閉鎖器具。
  2. 前記第二部品は、前記第一筒部及び前記第二筒部の各内周面に沿った第二方向に所定の間隔で前記第一蓋部に設けられる、前記第一脚部としての第三脚部と第四脚部とを含み、
    前記第三脚部には、
    前記第二方向の第三側に、前記第一係合部としての第三係合部が形成され、
    前記第二方向の第四側に、前記第一係合部としての第四係合部が形成され、
    前記第四脚部には、
    前記第二方向の第三側に、前記第一係合部としての第五係合部が形成され、
    前記第二方向の第四側に、前記第一係合部としての第六係合部が形成され、
    前記第四部品は、前記第二方向に前記所定の間隔で前記第二蓋部に設けられる、前記第二脚部としての第五脚部と第六脚部とを含み、
    前記第五脚部には、
    前記第二方向の第三側に、前記第二係合部としての第七係合部が形成され、
    前記第二方向の第四側に、前記第二係合部としての第八係合部が形成され、
    前記第六脚部には、
    前記第二方向の第三側に、前記第二係合部としての第九係合部が形成され、
    前記第二方向の第四側に、前記第二係合部としての第十係合部が形成され、
    前記第三脚部と前記第四脚部と前記第五脚部と前記第六脚部とは、前記装着状態で、前記第二方向の第三側から第四側に向けて、前記第三脚部、前記第五脚部、前記第四脚部及び前記第六脚部の順で設けられ、
    前記装着状態で、前記第四係合部と前記第七係合部とが係合し、
    前記装着状態で、前記第八係合部と前記第五係合部とが係合し、
    前記装着状態で、前記第六係合部と前記第九係合部とが係合する、請求項1に記載の閉鎖器具。
  3. 前記装着状態で、前記第十係合部と前記第三係合部とが係合する、請求項2に記載の閉鎖器具。
  4. 前記第一筒部は、内周面が円筒面である筒状で、
    前記第一脚部は、前記第一状態で、前記第一筒部から前記第一方向の第二側に突出する第一先端部に、前記第一方向に対して傾斜する第一傾斜部を含み、
    前記第二部品は、前記第一部品に前記第二方向に回転自在に支持され、
    前記第二筒部は、内周面が円筒面である筒状で、
    前記第二脚部は、前記第二状態で、前記第二筒部から前記第一方向の第一側に突出する第二先端部に、前記第一方向に対して傾斜する第二傾斜部を含み、
    前記第四部品は、前記第三部品に前記第二方向に回転自在に支持され、
    前記第四部品は、前記第二閉鎖具が前記第一閉鎖具が嵌め込まれた前記貫通孔に嵌め込まれる場合、前記第一傾斜部と前記第二傾斜部との接触に伴う前記第一傾斜部からの反力に応じて、前記第二部品に対して前記第二方向に相対回転する、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の閉鎖器具。
  5. 前記第一蓋部は、前記第一方向の第二側に、外周面が前記第一筒部の円筒面に沿った形状を有し、且つ前記第一状態で、前記第一筒部の内部に設けられる第一台座部を含み、
    前記第一脚部は、前記第一台座部から前記第一方向の第二側に延び、
    前記第二蓋部は、前記第一方向の第一側に、外周面が前記第二筒部の円筒面に沿った形状を有し、且つ前記第二状態で、前記第二筒部の内部に設けられる第二台座部を含み、
    前記第二脚部は、前記第二台座部から前記第一方向の第一側に延びる、請求項4に記載の閉鎖器具。
  6. 請求項1から請求項5の何れか1項に記載の閉鎖器具と、
    前記貫通孔が形成された前記被装着部材としてのドア板と、を備え、
    前記第一蓋部と前記第二蓋部とは、光が透過する状態とされ、
    前記閉鎖器具が前記貫通孔に装着されたドア。
JP2016182438A 2016-09-17 2016-09-17 閉鎖器具及びドア Active JP6734527B2 (ja)

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