JP2018044340A - 床材およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】寸法安定性に優れ施工時に柄合わせをすることができる床材およびその製造方法を提供する。【解決手段】床材10は、透明な塩化ビニルの表面層11と、絵柄意匠が印刷された印刷層12を有する印刷ベース層13と、ガラス繊維を含むガラス繊維層14と、塩化ビニルの裏面層15と、が順に積層されて構成され、塩化ビニルの裏面層15は、ガラス短繊維を含んで構成される。塩化ビニルの裏面層15は、ガラス短繊維基材と塩化ビニル素材とからなる廃材を含んだリサイクルシート層で構成される。【選択図】図1

Description

本発明は、床材およびその製造方法に関する。
塩化ビニル製の床材は、例えば、透明な塩化ビニルの表面層、印刷層、塩化ビニルの印刷ベース層、基材層、裏面層を順に積層して構成される。塩化ビニルは、成形時の熱収縮によって寸法変化が生じることから寸法安定性のため、基材層にガラス繊維を含ませることが行われている。
例えば、特許文献1に開示された塩化ビニル製の床材では、表面側から透明な塩化ビニル層、印刷層を有する塩化ビニルの印刷ベース層、ガラス繊維と塩化ビニル繊維との混抄不織布層、塩化ビニルの白色層、塩化ビニルの裏打層で構成され、塩化ビニルの各層を熱ラミネートすることにより床材としている。
特開平4−120361号公報
塩化ビニル製の床材では、一般的に軟質の塩化ビニルシートに絵柄意匠を印刷することで印刷層を有する塩化ビニル層とするが、印刷時の塩化ビニルシートに加わるテンションにより塩化ビニルシートが伸び縮みする。また、塩化ビニル製の床材では、塩化ビニルの各層を加熱圧着する熱ラミネートが複数回に分けて行われ、この際に印刷層が形成された塩化ビニルが伸び縮みする。
これにより、塩化ビニルシートの中央と両サイドの伸び縮みの違いにより絵柄が一定でなくなり、施工の際に隣接する床材同士の絵柄がずれて連続せず、柄合わせが容易に行えないという問題がある。
このため印刷層が形成された塩化ビニルシートに伸び縮みが生じても絵柄の変化がわかりにくい絵柄意匠とすることなどが行われており、塩化ビニル製の床材では、柄合わせが不要なものとして販売されているのが現状である。
本発明は、かかる課題と現状に鑑みてなされたものであり、寸法安定性に優れ施工時に柄合わせをすることができる床材およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の第1の観点にかかる床材は、
透明な塩化ビニルの表面層と、
絵柄意匠が印刷された印刷層を有する印刷ベース層と、
ガラス繊維を含むガラス繊維層と、
塩化ビニルの裏面層と、が順に積層された床材であって、
前記塩化ビニルの裏面層は、ガラス短繊維を含んで構成される、
ことを特徴とする。
前記塩化ビニルの裏面層は、ガラス短繊維基材と塩化ビニル素材とからなる廃材を含んだリサイクルシート層で構成される、ことが好ましい。
前記塩化ビニルの裏面層は、裏面側に塩化ビニルの第2の裏面層が積層されている、ことが好ましい。
前記透明な塩化ビニルの表面層は、表面処理が施されている、ことが好ましい。
前記透明な塩化ビニルの表面層は、表面に凹凸が形成されている、ことが好ましい。
本発明の第2の観点にかかる床材の製造方法は、
床材を製造する方法であって、
印刷ベース層とガラス繊維層とを積層する第1の工程と、
前記印刷ベース層に、予め、あるいは前記ガラス繊維層との積層工程中に絵柄を印刷して印刷層を形成して第1の積層体とする第2の工程と、
前記第1の積層体の表面にシート状の透明な塩化ビニルの表面層を積層するとともに、前記第1の積層体の裏面にガラス短繊維を含んだ塩化ビニルで構成された裏面層を積層して第2の積層体とする第3の工程と、
前記第2の積層体を加熱圧着して床材とする第4の工程と、からなる、
ことを特徴とする。
前記第4の工程において、前記透明な塩化ビニルの表面層にエンボス加工を施す、ことが好ましい。
前記第3の工程において、前記塩化ビニルの裏面層の裏面にエンボス加工を施した塩化ビニルの第2の裏面層を積層する、ことが好ましい。
本発明によれば、印刷ベース層の裏側に積層されるガラス繊維層に加えてガラス短繊維を含んだ塩化ビニルの裏面層を積層するようにし、これまでのガラス繊維層だけでなく、ガラス短繊維を含ませた裏面層によって、寸法安定性に優れ施工時に柄合わせを容易に行うことができる。
本発明の床材の一実施形態の概略断面図である。 本発明の床材の他の一実施形態の概略断面図である。 本発明の床材の製造方法が適用される一実施形態の連続ラミネート装置の概略構成図である。
以下、本発明の床材およびその製造方法の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
本発明の床材10は、例えばシート状、タイル状にラミネート成形して得られる、いわゆるラミネート床材である。
床材10は、透明な塩化ビニルの表面層11と、絵柄意匠が印刷された印刷層12を有する印刷ベース層13と、ガラス繊維を含むガラス繊維層14と、塩化ビニルの裏面層15と、が順に積層されて構成され、塩化ビニルの裏面層15は、ガラス短繊維を含んで構成されている。
すなわち、床材10では、印刷ベース層13の裏側に積層されるガラス繊維層14に加えてガラス短繊維を含んだ塩化ビニルの裏面層15を積層するようにし、これまでのガラス繊維層14だけでなく、ガラス短繊維を含ませた裏面層15によって一層の寸法安定性を確保するようにし、これにより施工時に柄合わせを可能とする。
ここで、本発明のいう塩化ビニルとは、例えば、塩化ビニル樹脂、可塑剤、充填材、安定剤、その他の添加剤を混合して、これを各種方法によってシート状に成形したものである。
塩化ビニル樹脂としては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−アクリル共重合体等のコポリマーをも使用することができる。
可塑剤としては、フタル酸ジオクチル(DOP)、フタル酸ジイソノニル(DINP)等のフタル酸系可塑剤や、アジピン酸ジイソノニル(DINA)などのアジピン酸系可塑剤等が使用でき、フタル酸系可塑剤を単独使用してもよいし、フタル酸系可塑剤とアジピン酸系可塑剤とを混合使用することもできる。
充填材としては、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、タルク、シリカ、クレー、珪酸カルシウム、アルミナ等を好ましく使用でき、これらは単独で使用してもよいし、適宜の組み合わせによる複数を併用してもよい。
安定剤としては、バリウム系、カリウム系、亜鉛系等を使用することができる。
その他、顔料・染料等の着色剤、発泡剤、難燃剤、酸化防止剤など、通常の塩化ビニル系樹脂ペーストに配合する一般的な添加剤が使用でき、用途に応じて適宜の量で添加することができる。
塩化ビニルをシート化する方法としては、前記材料をペースト状にし、それを塗布後、加熱硬化(ゲル化)させてシート化する方法、前記材料を混練機で混練し、塊状にした樹脂混合物を複数の加熱ロール間で練りながら延伸させてシート化するカレンダー成形、シリンダー内で前記材料を混練り溶融させた材料を口金から押し出してシート化する押出成形などが一般的である。
透明な塩化ビニルの表面層11は、床材10として使用する場合の耐摩耗性を確保するための耐摩耗層である。表面層11は、厚さが0.2〜0.4mm程度とされ、例えば厚さが0.3mmとされて絵柄が透過して視認できるように透明の塩化ビニルシートで構成される。
表面層11には、床材10の絵柄模様に合わせた凹凸加工として、エンボス加工が施されたり、エンボス加工に加えて、あるいは、単独で表面処理が施される。
表面処理は、例えば、表面層11の表面に汚れなどをつきにくくするための防汚処理や耐傷性、防滑性などを付与するための処理などがある。表面処理としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などからなる塗料を塗布し、電子線や紫外線などで架橋強化された樹脂層を表面処理層として設ける。
印刷層12は、絵柄意匠を印刷することで形成されるものであり、印刷ベース層13への転写印刷による転写印刷層12Aや印刷ベース層13にグラビア印刷などで直刷り印刷する直刷り印刷層12Bとされる。印刷層12は、印刷ベース層13の形成と同時に転写印刷して転写印刷層12Aを形成したり、印刷ベース層13の形成後に転写印刷や直刷り印刷で転写印刷層12Aや直刷り印刷層12Bを形成する。
転写印刷層12Aは、例えば、絵柄意匠が印刷された転写紙などを印刷ベース層13に重ねた後、転写紙などを剥離することで転写印刷による転写印刷層12Aが形成される。
また、直刷り印刷層12Bは、例えば、印刷ベース層13の裏面に積層されるガラス繊維層14の表面に、塩化ビニル樹脂ペーストを塗布し、加熱ゲル化し固化させて形成された塩化ビニル層を印刷ベース層13とし、この印刷ベース層13の上にグラビア印刷などで絵柄意匠を直接印刷して直刷り印刷層12Bを形成する。
印刷ベース層13は、印刷層12を印刷するための隠蔽性のある塩化ビニル層で構成され、例えば白色の塩化ビニルで構成される。印刷ベース層13は、厚さが0.4〜0.6mm程度とされ、例えば厚さが0.5mmの白色の塩化ビニルシートが用いられる。印刷ベース層13は、印刷層12とともに説明したように、塩化ビニルシ−トで構成される場合のほか、塩化ビニル樹脂ペーストを塗布し、加熱ゲル化して固化させることで構成される。
ガラス繊維層14は、印刷ベース層13の寸法安定性を確保するためのものである。ガラス繊維層14は、例えば、ガラス不織布とバインダ樹脂とからなるガラス不織布層14Aで構成される。ガラス不織布層14Aは、秤量が10〜100g/m2、望ましくは秤量が20〜60g/m2 とされ、バインダ樹脂がボンディングされて構成される。バインダ樹脂としては、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂エマルジョン、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)エマルジョン、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル樹脂エマルジョン、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)ラテックスなどが使用でき、1種又は1種以上をブレンドして用いてもよく、特に塩化ビニル樹脂との接着性の良いものが好ましい。
ガラス繊維層14は、例えば、印刷ベース層13を形成すると同時に、印刷層12、印刷ベース層13と貼り合わせて一体化して形成される。
印刷ベース層13の作成と同時に行うガラス繊維層14としてのガラス不織布層14Aを貼り合わせる場合は、例えば、カレンダー成形で行われる。
すなわち、カレンダー成形で塩化ビニルをシート状とした後、印刷ベース層13が完全に硬化する前のまだ熱をもって軟化した状態で、エンボスロールを用いてガラス繊維層14と貼り合わせる。このとき、ガラス繊維層14とは別の面に例えば転写紙を貼り合わせれば、同時に転写印刷層12Aを形成してもよい。
本発明では、印刷ベース層13とガラス繊維層14とは、この時点では仮止め程度(完全に熱溶融した状態で貼り合わされていない)に貼り合わせた状態であってもよい。
なお、ガラス繊維層14は、ガラス不織布層14Aで構成する場合を例に説明したが、これに限らず、ガラス繊維の織布を用いたガラス繊維層14であっても良く、バインダ樹脂などを用いて平滑性があり、表裏面の印刷ベース層13や塩化ビニルの裏面層15との接着性を確保できるものであれば良い。
塩化ビニルの裏面層15は、ガラス短繊維を含んで構成されている。塩化ビニルの裏面層15は、ガラス短繊維を含むことで、ガラス繊維層14と比較して大きな寸法安定性を確保できるものであり、床材10としてガラス繊維層14とともに、積層することで、一層の寸法安定性を確保する。
塩化ビニルの裏面層15に含ませるガラス短繊維は、例えば、長さが、5〜40μm程度とされ、好ましくは長さが、10〜20μmのもの、例えば13μmのものが用いられる。
ガラス短繊維の含有率は、重量比で2〜30%程度とされ、好ましくは含有率が5〜30%とされる。この範囲の短繊維の含有率であれば、寸法安定性が良好である。ガラス短繊維の含有率が2%より少なくなると、寸法安定性を確保することができず、含有率が30%より多くなると、混練の際、だま(塊)になりやすく、裏面層15としての平滑性が損なわれ表面に凹凸ができてしまう。
また、裏面層15は、ガラス短繊維とともに、塩化ビニル樹脂、可塑剤、炭酸カルシウムなどの無機充填剤を混合した後、シート状に成形される。裏面層15は、例えば、厚さが、0.3〜1.5mm程度とされ、例えば厚さを約0.9mmとしたものが用いられる。
ガラス短繊維を含んだ塩化ビニルの裏面層15は、例えば塩化ビニル製品であるクッションフロアの廃材を主体とするリサイクル塩化ビニル層を用いる。
リサイクル塩化ビニル層は、クッションフロアを構成するガラス繊維質基材と塩化ビニル素材とからなる廃材を主体とし、必要に応じて塩化ビニル樹脂、可塑剤、炭酸カルシウムなどの無機充填剤を加えて、熱をかけて混練りし、これをシート状にして得る。
通常、クッションフロアをリサイクルする場合には、粗粉砕、細粉砕、塩化ビニル樹脂分と繊維基材分とを比重分離し、塩化ビニル樹脂分を取り出して再利用し、繊維基材分は、廃棄している。また、タイルカーペットやクッションフロアの塩化ビニル樹脂分をスライサーでスライスし、塩化ビニル樹脂分とその他に分離し、分離した塩化ビニル樹脂分を粉砕チップとして再利用する。
これに対し、リサイクル塩化ビニル層は、クッションフロアを樹脂分と繊維基材分とに分別することなく、粉砕せずにシート状のまま混練り機にかけ、練り込んだものを用いてシート状にする。
混練り機で練り込まれた素材は、ミキシングロール、カレンダロールを経てリサイクルシートとされる。
このようなガラス短繊維を含んだ塩化ビニルの裏面層15をガラス繊維層14の裏面に設けることで、寸法安定性に優れた床材10とすることができ、床材10を施工する際に絵柄意匠を連続させて柄合わせをすることができる。
また、塩化ビニルの裏面層15としてクッションフロアをリサイクルして利用することで、繊維基材分を分離して廃棄する必要がなく、廃棄するゴミの削減を図ることができると同時に、混練り機で混練りするだけで良く、効率よくリサイクルすることができる。
本実施形態の床材10は、ガラス短繊維を含んだ塩化ビニルの裏面層15の裏面側に塩化ビニルの第2の裏面層16が積層されている。
第2の裏面層16は、床材10を施工する場合の空気抜きとして溝を付けるエンボス加工が施される。第2の裏面層16へのエンボス加工は、塩化ビニルの裏面層15に貼り合わせた後、別工程でエンボス加工を施すようにする一般的な方法のほか、予め塩化ビニルシートにエンボス加工を施しておき、エンボス加工済みの第2の裏面層16を貼り合わせるようにすることもできる。
本実施の形態の床材10では、透明な塩化ビニルの表面層11、絵柄意匠が印刷された印刷層12を有する印刷ベース層13、ガラス繊維を含むガラス繊維層14と、ガラス短繊維を含んだ塩化ビニルの裏面層15、第2の裏面層16の全ての層を積層した状態で、1回の加熱圧着でラミネート圧着することが行われる。これにより、加熱圧着回数を極力減らすことで、印刷層12が形成された印刷ベース層13の寸法安定性を確保することができる。
このラミネート圧着の際、表面層11にラミネートと同時に木目エンボスを施すエンボス加工を行うことから、第2の裏面層16へのエンボス加工は、同時に行わずに、予めエンボス加工された塩化ビニルの第2の裏面層16を貼り合わせている。
また、第2の裏面層16は、必要に応じて設けることで、床材10の安定した製造に寄与する。例えば、ガラス短繊維を含んだ塩化ビニルの裏面層15としてリサイクルシートを用いると、熱ラミネートの際に熱軟化して切断し易くなることから、塩化ビニルの第2の裏面層16を貼り合わせ、塩化ビニルシートで挟み込むようにして熱ラミネートすることで、安定した製造を行うことができる。
次に、本発明の床材の製造方法について説明する。
床材10の製造方法は、印刷ベース層13とガラス繊維層14とを積層する第1の工程と、印刷ベース層13に、予め、あるいはガラス繊維層14との積層工程中に絵柄を印刷して印刷層12を形成し第1の積層体21とする第2の工程と、第1の積層体21の表面にシート状の透明な塩化ビニルの表面層11を積層するとともに、第1の積層体21の裏面にガラス短繊維を含んだ塩化ビニルで構成された裏面層15を積層して第2の積層体22とする第3の工程と、第2の積層体22を加熱圧着して床材10とする第4の工程と、から構成される。
この床材10の製造方法には、例えば図3に示す連続ラミネート装置30が用いられる。床材10を構成する各層11〜15のシートがそれぞれ巻出しロール31〜35から巻出される。すなわち、表面層11が巻出しロール31から、印刷層12が巻出しロール32から、印刷ベース層13が巻出しロール33から、ガラス繊維層14が巻出しロール34から、ガラス短繊維を含む塩化ビニルの裏面層15が巻出しロール35からそれぞれ巻出される。巻出された各層11〜15のシートがロール間で積層され、全層が積層された第2の積層体22が圧着ローラ36と熱ドラム37によって1回の加圧圧着により熱ラミネートがなされ、巻取りロール38で製品としての床材10が巻取られる。
なお、図示省略したが、第2の積層体22の裏面に塩化ビニルの第2の裏面層16を積層する場合にも、積層後全層11〜16が圧着ローラ36と熱ドラム37によって1回の加熱圧着により熱ラミネートがなされ、巻取りロール38で製品としての床材10が巻取られる。また、第2の裏面層16は、11〜15を熱ラミネートした後で貼り合わせてもよい。印刷層12、印刷ベース層13、ガラス繊維層14は、表面層11と裏面層15とで挟んだ状態で熱ラミネートされているため、その後に熱を加えても熱収縮を生じにくくなり、絵柄意匠のずれを抑えることができる。
(1)第1の工程
印刷ベース層13とガラス繊維層14とを積層する工程である。
印刷ベース層13として、カレンダロールから塩化ビニルシートを巻出し、塩化ビニルシートの印刷ベース層13の裏面にガラス繊維層14を貼り合わせる。ここでは、ガラス繊維層14として、例えば、ガラス不織布層14Aが用いられ印刷ベース層13に貼り合わせる。この印刷ベース層13とガラス繊維層14との貼り合わせは、加熱圧着による熱ラミネートではなく、塩化ビニルシートが軟化した状態で積層することで、ガラス繊維層14に含まれるバインダ樹脂による接着性で積層状態を保持するようにする。バインダ樹脂による接着性は、例えば、ポリビニルアルコールと酢酸ビニルとによるバインダ樹脂に比べ、アクリルとポリビニルアルコールとによるバインダ樹脂を用いる方が塩化ビニルシートとの接着性に優れ、好ましい。
(2)第2の工程
印刷ベース層13に、予め、あるいはガラス繊維層14との積層工程中に絵柄を印刷して印刷層12を形成し第1の積層体21とする工程である。
すなわち、第2の工程は、印刷層12を印刷ベース層13に印刷する工程である。第1の工程で印刷ベース層13とガラス繊維層14とを積層する工程中に印刷ベース層13の表面に絵柄を印刷して印刷層12を形成する。
これにより、印刷層12、印刷ベース層13およびガラス繊維層14が積層された第1の積層体21が形成される。
印刷層12は、例えば転写印刷層12Aとされ、印刷ベース層13の表面に絵柄が印刷された転写紙を重ね、ガラス繊維層14とともに積層して第1の積層体21とする。
また、印刷層12を、直刷り印刷層12Bとする場合には、ガラス繊維層14の表面に塩化ビニル樹脂ペーストを塗布し、加熱ゲル化し固化して印刷ベース層13とし、固化した印刷ベース層13の表面にグラビア印刷により絵柄を印刷して印刷層12とすることで、ガラス繊維層14の表面に印刷層12が設けられた印刷ベース層13が積層され、第1の積層体21となる。
(3)第3の工程
第1の積層体21の表面にシート状の透明な塩化ビニルの表面層11を積層するとともに、第1の積層体21の裏面にガラス短繊維を含んだ塩化ビニルで構成された裏面層15を積層して第2の積層体22とする工程である。
すなわち、第3の工程では、第1の積層体21の表面に、透明な塩化ビニルの表面層11を積層し、第1の積層体21の裏面に、ガラス短繊維を含んだ塩化ビニルの裏面層15を積層することで、第2の積層体22とする。これにより、第2の積層体22は、第1の積層体21の表裏面が塩化ビニル樹脂シートで挟まれた状態となり、第1の積層体21との接着性を確保する。また、表面層11で床材10の表面の耐摩耗性を確保すると同時に、ガラス短繊維を含んだ裏面層15により、床材10の一層の寸法安定性を確保する。
また、第2の積層体22の裏面、すなわち、ガラス短繊維を含む塩化ビニルの裏面層15の裏面に、さらに塩化ビニルの第2の裏面層16を積層しても良い。
この第2の裏面層16は、既に説明したように、エンボス加工により、溝を形成することで、床材10として施工する際の空気抜きを円滑に行うことができる。また、第2の裏面層16により、ガラス短繊維を含む塩化ビニルの裏面層15が熱ラミネートの際に熱軟化して切断し易くなっても安定して製造(連続熱ラミネート)することができる。
なお、第2の裏面層16へのエンボス加工は、既に説明したように、予めエンボス加工を施した塩化ビニルシートを積層することが表面層11のエンボス加工と工程が重複せずに好ましい。
(4)第4の工程
第2の積層体22を加熱圧着して床材10とする工程である。
第2の積層体22は、表面層11、印刷層12、印刷ベース層13、ガラス繊維層14、ガラス短繊維を含んだ裏面層15が表側から順に積層されており、この第2の積層体22を加熱圧着して熱ラミネートされる。これにより、1回の加熱圧着で、床材10を構成する各層11〜15が加熱圧着されて接着した状態となり、製品としての床材10が得られる。
また、第4の工程では、透明な塩化ビニルの表面層11に、加熱圧着による熱ラミネートと同時に、エンボス加工を施すこともできる。
表面層11のエンボス加工により、印刷された絵柄意匠に合わせた凹凸を形成することで、意匠性を向上することができ、しかも床材10の各層11〜15の加熱圧着と同時に行うことで、工程の増大を招くことなく、効率的に製造することができる。
また、第2の積層体22の裏面に、塩化ビニルの第2の裏面層16を積層した場合にも第4の工程において第2の積層体22および第2の裏面層16が加熱圧着され熱ラミネートされた床材10が製造される。
次に、本発明の床材10の実施例について比較例とともに説明する。
以下の実施例では、主としてガラス短繊維を含む塩化ビニルの裏面層15のガラス短繊維の含有率を変えてその寸法安定性について評価し、その結果を表1に示した。なお、表中の短繊維含有率は重量比で示している。
(実施例1)
1)透明な塩化ビニルの表面層(表中、透明層と略記)11として、塩化ビニル樹脂(PVC):100重量部、可塑剤(DOP):35重量部、安定剤:5重量部からなる厚さ0.3mmの透明な塩化ビニルシートを用いた。
2)印刷層12として、転写紙による転写印刷層12Aを用いた。
3)印刷ベース層13として、再生塩化ビニル樹脂(PVC):100重量部、可塑剤(DOP):60重量部、安定剤:5重量部、炭酸カルシウム:150重量部、白色の顔料:3重量部からなる厚さ約0.5mmの白色の塩化ビニルシートを用いた。
4)ガラス繊維層14(表中、基材層と略記)として、ガラス不織布:秤量が60g/m2 のガラス不織布と、バインダ樹脂としてアクリル樹脂でボンディングされたガラス不織布層14Aを用いた。
5)ガラス短繊維を含む塩化ビニルの裏面層(表中、塩ビ裏面層と略記)15として、次のものを用いた。
クッションフロア廃材とバージン材料を混練り機に投入後、5分間混練りし、カレンダロールでシート厚み:0.9mmのガラス短繊維:8重量%の裏面層15を得た。なお、クッションフロア廃材中に、ガラス繊維は重量比で15%含まれており、バージン材料としては、塩化ビニル樹脂、可塑剤(DOP)、炭酸カルシウムを混練したものであり、ガラス短繊維が特定の重量比となるよう、適宜配合量を調整した。
6)第2の塩化ビニルの裏面層(表中、バッカー層と略記)16として、厚さ0.3mmの塩化ビニルシートを用いた(実施例7以外)。
これらの各層11〜16を積層した後、1回の加熱圧着で熱ラミネートして床材10を得た(実施例7以外)。
以下に具体的な製造工程(第1〜第4の工程)を示す。
印刷べース層13とガラス繊維層14とを積層した後(第1の工程)、印刷ベース層13に、転写紙を用いて転写印刷層12Aを形成し、第1の積層体を得た(第2の工程)。次いで、第1の積層体の表面にシート状の透明な塩化ビニルの表面層11を積層するとともに、第1の積層体の裏面にガラス短繊維を含んだ塩化ビニルで構成された裏面層15を積層し、さらにその裏面に第2の塩化ビニルの裏面層16を積層し、第2の積層体を得た(第3の工程)。そして、第2の積層体を加熱圧着して床材10を得た(第4の工程)。
得られた床材10について次の項目について評価した。
1)生産時の安定性
幅収縮、流れ方向に伸びが発生しないかどうかを第4工程の直後にJIS規定の金尺(JIS A1454)で計測した。
◎:極めて安定で、寸法変化がない ○:条件によっては変化がある △:加工安定性がない ×:加工できない、の4段階で評価した。
2)製品の長さ挙動の安定性
JIS A5705(ビニル系床材)、JIS A1454(高分子系張り床材試験方法)に準拠して、加熱による長さ及び幅変化試験を行い、変化率の測定を行った。なお、規格値は−2%以上、2%以下である。
◎:長さ挙動が安定 ○:やや長さ変化がある △:長さ変化がある(規格値を満足しない場合がある) ×:長さ変化が大きい(規格値を満足しない)、の4段階で評価した。
3)施工時の柄合わせ
◎:施工がしやすい ○:施工が何なくできる △:施工が困難 ×:施工ができない、の4段階で評価した。床材10を施工した場合に隣接する床材10同士の絵柄意匠に連続性があるかを評価する。
4)平滑性
◎:塩化ビニルの裏面層が平滑 ○:微小な凹凸有り ×:大きな凹凸あり、の3段階で評価した。平滑性は、ガラス短繊維を含んだ塩化ビニルの裏面層15の平滑性について評価したもので、ガラス短繊維の含有率によって平滑性が変化する。
5)生産時の簡易性
◎:加工が簡便 ○:やや加工が複雑 △:加工が複雑、の3段階で評価したもので、印刷層12の形成において、転写印刷の場合と直刷りとの違いを評価したもの。
以上の、評価基準に基づき、評価した結果を表1に示した。
実施例1の床材10では、表1から明らかなように、生産時の安定性、製品の長さ挙動の安定性および施工時の柄合わせのいずれについても◎と優れたものであった。また、床材10の平滑性については、○であった。
Figure 2018044340
(実施例2)
床材10を構成する印刷層12を直刷りとした以外は、実施例1と同一の条件で床材10を得た。
すなわち、印刷ベース層13を、ガラス繊維層14の表面に塩化ビニル樹脂ペーストを塗布し、加熱ゲル化して形成した。この印刷ベース層13の上に直刷り印刷層12Bを形成した。
実施例2の床材10では、表1から明らかなように、生産時の安定性、製品の長さ挙動の安定性および施工時の柄合わせのいずれについても◎と優れたものであった。また、床材10の平滑性については、○であった。
(実施例3)
床材10を構成するガラス短繊維を含んだ塩化ビニルの裏面層15のガラス短繊維の含有率を2重量%とした以外は、実施例1と同一の条件で床材10を得た。
すなわち、バージン材料に対するクッションフロア廃材の配合比を小さくすることで、シート厚み:0.9mmで、ガラス短繊維:2重量%の裏面層15を用いて床材10を製造した。
実施例3の床材10では、表1から明らかなように、生産時の安定性、製品の長さ挙動の安定性および施工時の柄合わせのいずれについても○であり、実施例1に比べるとやや劣るもののこれまでの床材10に比べれば柄合わせもでき、優れたものであった。また、床材10の平滑性については、◎と優れたものであった。
(実施例4)
床材10を構成するガラス短繊維を含んだ塩化ビニルの裏面層15のガラス短繊維の含有率を5重量%とした以外は、実施例1と同一の条件で床材10を得た。
すなわち、バージン材料に対するクッションフロア廃材の配合比を実施例1に比べて小さくすることで、シート厚み:0.9mmで、ガラス短繊維:5重量%の裏面層15を用いて床材10を製造した。
実施例4の床材10では、表1から明らかなように、生産時の安定性、製品の長さ挙動の安定性および施工時の柄合わせのいずれについても◎と優れたものであった。また、床材10の平滑性については、○であった。
(実施例5)
床材10を構成するガラス短繊維を含んだ塩化ビニルの裏面層15のガラス短繊維の含有率を30重量%とした以外は、実施例1と同一の条件で床材10を得た。
すなわち、バージン材料に対するクッションフロア廃材の配合比を実施例1に比べて大きくすることで、シート厚み:0.9mmで、ガラス短繊維:30重量%の裏面層15を用いて床材10を製造した。
実施例5の床材10では、表1から明らかなように、生産時の安定性、製品の長さ挙動の安定性および施工時の柄合わせのいずれについても◎と優れたものであった。また、床材10の平滑性については、○であった。
(実施例6)
床材10を構成するガラス短繊維を含んだ塩化ビニルの裏面層15のガラス短繊維の含有率を35重量%とした以外は、実施例1と同一の条件で床材10を得た。
すなわち、バージン材料に対するクッションフロア廃材の配合比を実施例1に比べて大きくすることで、シート厚み:0.9mmで、ガラス短繊維:35重量%の裏面層15を用いて床材10を製造した。
実施例6の床材10では、表1から明らかなように、生産時の安定性、製品の長さ挙動の安定性および施工時の柄合わせのいずれについても◎と優れたものであった。また、床材10の平滑性については、×であった。
(実施例7)
床材10を構成する第2の裏面層16をバッカー層として積層しなかった以外は、実施例1と同一の条件で床材10を得た。
すなわち、表面層11、印刷層12、印刷ベース層13、ガラス繊維層14、ガラス短繊維を含んだ裏面層15を積層後、1回の加熱圧着で熱ラミネートして床材10を得た。
実施例7の床材10では、表1から明らかなように、生産時の安定性、製品の長さ挙動の安定性および施工時の柄合わせのいずれについても◎と優れたものであった。また、床材10の平滑性については、○であった。
(比較例1)
床材(10)を構成するガラス繊維層(14)をガラス不織布に代えて寒冷紗(織布)とし、ガラス短繊維を含んだ裏面層(15)および第2の裏面材(16)を積層しなかった以外は、実施例1と同一の条件で床材(10)を得た。
すなわち、表面層11、印刷層12、印刷ベース層13、寒冷紗による基材層を積層し、加熱圧着で熱ラミネートして床材(10)を得た。
比較例1の床材では、表1から明らかなように、生産時の安定性は、○であったが、製品の長さ挙動の安定性は、△であり、施工時の柄合わせは、×であった。
(比較例2)
床材(10)として、印刷ベース層(13)と、ガラス繊維層(14)をガラス不織布に代えて寒冷紗(織り布)とし、これら2層を積層して無地の床材(10)を得た。
比較例2の床材では、表1から明らかなように、生産時の安定性は、◎であったが、製品の長さ挙動の安定性は、△であった。施工時の柄合わせは、無地であり不要であった。
(比較例3)
床材(10)を構成するガラス短繊維を含んだ裏面層15および第2の裏面層16を積層しなかった以外は、実施例1と同一の条件で床材(10)を得た。
すなわち、表面層11、印刷層12,印刷ベース層13、ガラス繊維層14、を積層後、加熱圧着で熱ラミネートして床材(10)を得た。
比較例3の床材(10)では、表1から明らかなように、生産時の安定性は、◎であったが、製品とならないことから製品の長さ挙動の安定性は、評価できず、施工時の柄合わせは、×であった。
(比較例4)
床材(10)を構成するガラス短繊維を含んだ裏面層15に代えてガラス短繊維を含まない塩化ビニルの裏面層(15)を用いた以外は、実施例1と同一の条件で床材(10)を得た。
比較例4の床材(10)では、表1から明らかなように、生産時の安定性は、◎であったが、製品の長さ挙動の安定性は、△〜○であり、施工時の柄合わせは、×であった。
以上、実施の形態および実施例とともに、具体的に説明したように、本発明の床材10によれば、透明な塩化ビニルの表面層11と、絵柄意匠が印刷された印刷層12を有する印刷ベース層13と、ガラス繊維を含むガラス繊維層14と、塩化ビニルの裏面層15と、が順に積層されて構成され、塩化ビニルの裏面層15は、ガラス短繊維を含んで構成されているので、これまでのガラス繊維層14だけでなく、ガラス短繊維を含ませた裏面層15によって寸法安定性に優れ、施工時に柄合わせすることができる。
本発明の床材10によれば、塩化ビニルの裏面層15は、ガラス短繊維基材と塩化ビニル素材とからなる廃材を含んだリサイクルシート層で構成されるので、リサイクル素材を使用して塩化ビニルの裏面層15とすることで廃棄物の有効利用ができ、しかもガラス短繊維基材も利用することで、塩化ビニル素材だけを分離する必要がなく、リサイクルに伴う廃棄物を削減することもできる。
本発明の床材10によれば、塩化ビニルの裏面層15は、裏面側に塩化ビニルの第2の裏面層16が積層されているので、第2の裏面層16によって施工時の空気抜きの溝を形成することができるとともに、ガラス短繊維を含んだ塩化ビニルの裏面層15を補強することで、リサイクル層の熱軟化による破損などを防止することができる。
本発明の床材10によれば、透明な塩化ビニルの表面層11は、表面処理が施されているので、表面層の品質向上を図ることができ、床材10の品質向上を図ることができる。
本発明の床材10によれば、透明な塩化ビニルの表面層11は、表面に凹凸が形成されているので、凹凸による意匠性や耐摩耗性などの品質を向上することができる。
本発明の床材の製造方法によれば、床材10を製造する方法であって、印刷ベース層13とガラス繊維層14とを積層する第1の工程と、印刷ベース層13に、予め、あるいはガラス繊維層14との積層工程中に絵柄を印刷して印刷層12を積層し第1の積層体21とする第2の工程と、第1の積層体21の表面にシート状の透明な塩化ビニルの表面層11を積層するとともに、第1の積層体21の裏面にガラス短繊維を含んだ塩化ビニルで構成された裏面層15を積層して第2の積層体22とする第3の工程と、第2の積層体22を加熱圧着して床材10とする第4の工程と、からなるので、寸法安定性に優れ、施工時に柄合わせすることができる。また、床材10を構成する各層11〜15を積層した後、第4の工程で加熱圧着して床材10とするので、加熱圧着を1回とすることで、熱伸縮の影響を極力減らし、寸法安定性を確保することができる。
本発明の床材の製造方法によれば、第4の工程において、透明な塩化ビニルの表面層11にエンボス加工を施すようにしたので、床材10を構成する第2の積層体22の加熱圧着と同時にエンボス加工することができ、加工による凹凸によって意匠性や耐摩耗性などの品質を向上することができる。
本発明の床材の製造方法によれば、第3の工程において、塩化ビニルの裏面層15の裏面にエンボス加工を施した塩化ビニルの第2の裏面層16を積層するようにしたので、第2の裏面層16によって施工時の空気抜きの溝を形成することができるとともに、ガラス短繊維を含んだ塩化ビニルの裏面層15を補強することで、リサイクル層の熱軟化による破損などを防止することができる。
なお、上記の実施の形態では、床材10を構成するガラス短繊維を含んだ塩化ビニルの裏面層15を、クッションフロアの廃材をリサイクルして得られるシートを利用する場合を例に説明したが、これに限らず、ガラス短繊維基材と塩化ビニル素材とを用いて形成したシートであれば良く、ガラス短繊維基材と塩化ビニル素材とのいずれかがリサイクル素材であっても良い。
また、本発明は、上記実施の形態および実施例に何ら限定するものでない。
10 床材
11 表面層
12 印刷層
12A 転写印刷層
12B 直刷り印刷層
13 印刷ベース層
14 ガラス繊維層
14A ガラス不織布層
15 裏面層
16 第2の裏面層
21 第1の積層体
22 第2の積層体
30 連続ラミネート装置
31〜35 巻出しロール
36 圧着ローラ
37 熱ドラム
38 巻取りロール

Claims (8)

  1. 透明な塩化ビニルの表面層と、
    絵柄意匠が印刷された印刷層を有する印刷ベース層と、
    ガラス繊維を含むガラス繊維層と、
    塩化ビニルの裏面層と、が順に積層された床材であって、
    前記塩化ビニルの裏面層は、ガラス短繊維を含んで構成される、
    ことを特徴とする床材。
  2. 前記塩化ビニルの裏面層は、ガラス短繊維基材と塩化ビニル素材とからなる廃材を含んだリサイクルシート層で構成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の床材。
  3. 前記塩化ビニルの裏面層は、裏面側に塩化ビニルの第2の裏面層が積層されている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の床材。
  4. 前記透明な塩化ビニルの表面層は、表面処理が施されている、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずかに記載の床材。
  5. 前記透明な塩化ビニルの表面層は、表面に凹凸が形成されている、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の床材。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の床材を製造する方法であって、
    印刷べース層とガラス繊維層とを積層する第1の工程と、
    前記印刷ベース層に、予め、あるいは前記ガラス繊維層との積層工程中に絵柄を印刷して印刷層を形成し第1の積層体とする第2の工程と、
    前記第1の積層体の表面にシート状の透明な塩化ビニルの表面層を積層するとともに、前記第1の積層体の裏面にガラス短繊維を含んだ塩化ビニルで構成された裏面層を積層して第2の積層体とする第3の工程と、
    前記第2の積層体を加熱圧着して床材とする第4の工程と、からなる、
    ことを特徴とする床材の製造方法。
  7. 前記第4の工程において、前記透明な塩化ビニルの表面層にエンボス加工を施す、
    ことを特徴とする請求項6に記載の床材の製造方法。
  8. 前記第3の工程において、前記塩化ビニルの裏面層の裏面にエンボス加工を施した塩化ビニルの第2の裏面層を積層する、
    ことを特徴とする請求項6または7に記載の床材の製造方法。
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