JPH08311211A - ガラス短繊維を含む透明な塩化ビニル樹脂シート及びその製造方法 - Google Patents

ガラス短繊維を含む透明な塩化ビニル樹脂シート及びその製造方法

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JPH08311211A
JPH08311211A JP5625096A JP5625096A JPH08311211A JP H08311211 A JPH08311211 A JP H08311211A JP 5625096 A JP5625096 A JP 5625096A JP 5625096 A JP5625096 A JP 5625096A JP H08311211 A JPH08311211 A JP H08311211A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ガラス短繊維を含み、耐擦り傷性、耐摩耗性及
び耐滑り性にすぐれ、実質的に透明であって、特に、床
材として好適に用いることができる塩化ビニル樹脂シー
ト。 【解決手段】ポリ塩化ビニル100重量部に対して、可
塑剤5〜35重量部と直径6〜12μm、長さ2〜12
mmのガラス短繊維0.5〜30重量部を混合混練して配
合物を調製し、これをカレンダー成形して樹脂シートと
し、樹脂シートの表面を艶消し梨子地とするためのエン
ボスロールと圧ロールとからなるエンボス装置によっ
て、樹脂シートの表面をエンボス処理するに際して、最
終のカレンダーロールに対するエンボスロールの周速比
を1.3〜2.3とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス短繊維を含
み、耐擦り傷性、耐摩耗性及び耐滑り性にすぐれ、実質
的に透明であって、特に、床材として好適に用いること
ができる塩化ビニル樹脂シートに関する。
【0002】
【従来の技術】充填剤を配合した樹脂シートは、従来、
既に種々のものが種々の用向けに知られている。例え
ば、実公昭60−33005号公報には、色材と共にガ
ラス短繊維を分散させた樹脂層からなる中間層を半透明
乃至不透明の基層と透明乃至半透明の樹脂層からなる表
面層との間に介在させると共に、上記中間層と表面層と
の間に図柄模様層を積層してなる化粧材が記載されてい
る。このような化粧材は、外観に高い意匠性を与えるた
めのものであって、表面層が耐擦り傷性や、耐摩耗性、
耐滑り性等において十分でなく、特に、床材として用い
るに適しない。
【0003】特開昭56−69158号公報には、シリ
カやゼオライト等のような微粒状の無機質充填剤を配合
した軟質又は半硬質塩化ビニル樹脂シートの片面に粘着
剤層を設けてなる表面滑り性を改善した表面保護シート
が記載されている。しかし、この樹脂シートも、耐擦り
傷性や耐摩耗性が十分でなく、そのうえ、透明性に劣
る。
【0004】更に、特開平6−79835号公報には、
ガラス短繊維を分散させた樹脂フィルムと内部可塑化樹
脂フィルムと粘着剤層とをこの順序にて積層してなる内
装用化粧材が記載されているが、床材として用いるに必
要な耐滑り性については特に考慮されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の充填
剤を配合した樹脂シートにおける上述したような問題を
解決するためになされたものであって、ガラス短繊維を
含み、耐擦り傷性、耐摩耗性及び耐滑り性にすぐれ、実
質的に透明であって、特に、床材として好適に用いるこ
とができる塩化ビニル樹脂シートと、そのような塩化ビ
ニル樹脂シートの製造方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ポリ塩
化ビニル100重量部に対して、可塑剤5〜35重量部
と直径6〜12μm、平均長さ0.2〜1.0mmのガラス
短繊維0.5〜30重量部を含み、エンボス面の表面粗さ
が15〜25μmの範囲にあり、光線透過率が75%以
上である厚さ50〜500μmの透明でガラス短繊維を
含む塩化ビニル樹脂シートが提供される。
【0007】更に、本発明によれば、ポリ塩化ビニル1
00重量部に対して、可塑剤5〜35重量部と直径6〜
12μm、長さ2〜12mmのガラス短繊維0.5〜30
重量部を混合混練して配合物を調製し、これをカレンダ
ー成形して、樹脂シートとし、これに連続して、樹脂シ
ートの表面を艶消し梨子地とするためのエンボスロール
と圧ロールとからなるエンボス装置によって、樹脂シー
トの表面をエンボス処理するに際して、最終のカレンダ
ーロールに対するエンボスロールの周速比を1.3〜2.3
として、樹脂シートのエンボス面の表面粗さが15〜2
5μmの範囲にあり、光線透過率が75%以上である厚
さ50〜500μmの塩化ビニル樹脂シートを得ること
を特徴とするガラス短繊維を含む塩化ビニル樹脂シート
の製造方法が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において用いるポリ塩化ビ
ニルは、特に、限定されるものではなく、通常のカレン
ダー成形用のものが用いられる。必要に応じて、ポリ塩
化ビニルの加工性を高め、又は樹脂の特性を改善するた
めに、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合
体、塩化ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合
体、ポリウレタン−塩化ビニル共重合体、メタクリル酸
メチル(共重合体)樹脂等を、通常、10重量%以下の
範囲でポリ塩化ビニルに併用してもよい。例えば、メタ
クリル酸メチル(共重合体)樹脂は、改質剤として有用
である。
【0009】本発明によれば、このようなポリ塩化ビニ
ルに可塑剤やガラス短繊維等を配合し、均一に混練し
て、配合物、即ち、コンパウンドを調製し、これをカレ
ンダー成形して、樹脂シートを得る。
【0010】上記可塑剤は、従来、塩化ビニル樹脂のカ
レンダー成形品の製造に用いられている通常のものでよ
く、従って、例えば、ジエチルヘキシルフタレート(D
PO)等のフタル酸ジエステルのほか、直鎖二塩基酸ジ
エステル、リン酸エステル、エポキシ化大豆油、ポリエ
ステル系可塑剤等も用いられる。このような可塑剤の配
合量は、得られる樹脂シートに対する要求特性による
が、通常、ポリ塩化ビニル100重量部に対して、5〜
35重量部の範囲であり、好ましくは、10〜30重量
部の範囲である。
【0011】本発明において用いるガラス短繊維は、本
発明に従って得られる樹脂シートが通常の艶消し梨子地
のための軽度のエンボス処理後にエンボス面が所望の表
面粗さを有するように、直径が6〜12μm、長さ2〜
12mmの範囲にあるものがポリ塩化ビニル100重量
部に対して、通常、0.5〜30重量部、好ましくは、1
〜25重量部、最も好ましくは、3〜20重量部の範囲
で用いられる。このようなガラス短繊維としては、通
常、収束剤であるシランカップリング剤によって、20
0〜300本が収束されたもの、即ち、チョップドスト
ランドが好ましく用いられ、これがポリ塩化ビニルに混
合され、混練されて、個々の短繊維に分離されて樹脂中
に分散される。
【0012】ガラス短繊維の配合量がポリ塩化ビニル1
00重量部に対して0.5重量部よりも少ないときは、得
られる樹脂シートにおいて、目的とする耐擦り傷性、耐
摩耗性及び耐滑り性を得ることができず、他方、30重
量部を越えるときは、得られる樹脂シートが透明性にお
いて不十分となると共に、カレンダー成形が困難となる
ので好ましくない。
【0013】更に、配合物には、通常、安定剤が配合さ
れる。安定剤としては、通常、バリウムや亜鉛等の金属
石ケンが好ましく用いられる。安定剤は、通常、ポリ塩
化ビニル100重量部に対して、0.5〜10重量部の範
囲で用いられ、好ましくは、1〜5重量部の範囲で用い
られる。
【0014】上記以外にも、配合物を調製するに際し
て、得られる樹脂シートの透明性やその他の望ましい特
性を損なわない範囲内において、通常の滑剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、難燃剤、帯電防止剤等を配合しても
よい。
【0015】本発明によれば、ガラス短繊維は、予め少
量のポリ塩化ビニルや可塑剤等と共に加熱下に均一に混
合混練してバッチとし、これをポリ塩化ビニル配合物の
調製に用いることによって、ガラス短繊維を容易に均一
に配合物に分散させることができるほか、配合物の調製
の際に、ガラス短繊維が飛散しないので、環境保護の観
点から有利である。上記バッチは、例えば、ガラス短繊
維60〜80重量%、ポリ塩化ビニル5〜20重量%、
可塑剤10〜35重量%から形成される。
【0016】上述したような配合物は、よく知られてい
るように、種々の原材料を計量し、混合し、得られた配
合原料を種々の混合機やロールにて均一に可塑化混練
し、これをカレンダー成形機のバンクに供給し、カレン
ダー加工し、本発明に従って、表面を通常の艶消し梨子
地とするためのエンボス装置で軽度のエンボス処理を施
して、エンボス面に所定の表面粗さを有せしめた樹脂シ
ートを得る。
【0017】本発明において用いるカレンダー成形機
は、特に、限定されるものではないが、通常、図1に示
すように、逆L形の4本ロール式が好ましく用いられ
る。本発明によれば、図示したように、カレンダー成形
機の最終ロール1から引き取られた樹脂シート2は、引
き続いて、テイクオフロール3を経て、必要に応じて、
加熱した後、金属製エンボスロール5とゴム製圧ロール
6とからなるエンボス装置4に導かれて、エンボス加工
されて、厚さ50〜500μmの樹脂シートとされる。
即ち、エンボス装置4は、カレンダー装置からの樹脂シ
ート2に引続き、その表面を軽度にエンボス加工して、
所要の艶消し梨子地とするために設けられている。
【0018】上記エンボスロール5は金属、例えば、鋼
製の表面を有し、本発明に従って、後述するように、カ
レンダー成形機の最終ロールから引取られた樹脂シート
に引張り力を加えながら、エンボス加工して、エンボス
面に15〜25μm、好ましくは、17〜23μm、最
も好ましくは、17.5〜21μmの範囲の表面粗さを与
えるために、その表面粗さが3〜6μmの範囲にあるの
が好ましい。ゴム製圧ロール6は、通常、7〜13μm
の表面粗さを有する。
【0019】上述したように、カレンダー装置の最終ロ
ールから引き取られた樹脂シート2は、エンボス装置4
の金属製エンボスロールとゴム製圧ロールとの間に供給
され、その表面がエンボスされる。ここに、本発明によ
れば、樹脂シートをカレンダー装置の最終ロールから引
取り、エンボス装置に供給して、樹脂シートの表面をエ
ンボス加工して、艶消し梨子地とするに際して、最終の
カレンダーロール1に対するエンボスロール5の周速比
を1.3〜2.3として、樹脂シートに引張り力を加えるこ
とによって、樹脂シートのエンボス面7の表面粗さを上
記範囲とすると共に、光線透過率が75%以上である厚
さ50〜500μmの範囲の塩化ビニル樹脂シート8を
得ることができる。但し、本発明において、表面粗さ
は、十点平均粗さ(RzD)で表わすものとする。
【0020】最終のカレンダーロール1に対するエンボ
スロール5の周速比は、特に、1.5〜2.1の範囲が好ま
しい。ゴム製圧ロールは、エンボスロールと同じ周速度
で駆動される。
【0021】本発明の好ましい態様によれば、最終のカ
レンダーロール1の周速を10〜25m/分程度とし、
この最終のカレンダーロールに対するエンボスロール5
及び6の周速比を1.3〜2.3として、最終のカレンダー
ロールからの樹脂シートに長手方向に引張り力を加えつ
つ、即ち、延伸して、その厚さを減じつつ、これにエン
ボス加工を施して、通常、平均長さが0.2〜1.0mmの
範囲にあるガラス短繊維をポリ塩化ビニル100重量部
に対して0.5〜30重量部、好ましくは、3〜20重量
部の範囲で含み、厚さが50〜500μm、好ましく
は、80〜300μmの範囲の樹脂シートとすることに
よって、樹脂シートのエンボス面に表面粗さ15〜25
μm、好ましくは、17〜23μm、最も好ましくは、
17.5〜21μmを与え、かくして、樹脂シートにAS
TM D2047で規定する静摩擦係数が0.5以上の耐
滑り性(耐スリップ性)を与えることができる。
【0022】エンボスロールの表面粗さが3〜6μmで
あるにもかかわらず、樹脂シートのエンボス面に15〜
25μmの表面粗さを与えることができるのは、カレン
ダー成形機の最終ロールからエンボス装置に樹脂シート
を引張りつつ、導入し、これにエンボスを施す間に、樹
脂シートが長手方向に延伸され、表面近傍にガラス短繊
維が存在しない箇所で樹脂シート表面が陥没することに
よって、表面粗さが大きくなるものとみられる。
【0023】しかも、このようにして得られる樹脂シー
トは、ガラス短繊維が表面から裏面までほぼ均一に分散
されているので、耐擦り傷性と耐摩耗性にすぐれてお
り、また、仮に、表面が少し摩耗しても、高い耐滑り性
を保持している。更に、本発明による樹脂シートは、光
線透過率が75%以上、好ましくは、80%以上であっ
て、実質的に透明であるので、特に、図柄模様を有する
層を下層とすることによって、意匠性を有する床材とし
て好適に用いることができる。
【0024】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。
【0025】実施例1 粒径6μm、長さ8mmのガラス短繊維のチョップドス
トランド(旭ファイバーグラス(株)製グラスロンチョ
ップドストランド06−IE−830A)200重量
部、平均重合度700のポリ塩化ビニル22重量部、ジ
エチルヘキシルフタレート63重量部及びエポキシ化大
豆油0.7重量部をヘンセル・ミキサーにて加熱下に混合
混練して、ガラス短繊維含有量70重量%のバッチを調
製した。
【0026】このガラス短繊維のバッチを用いて、ポリ
塩化ビニル100重量部に対して、エチルヘキシルフタ
レート24重量部、バリウム−亜鉛系安定剤2.5重量
部、エポキシ化大豆油3.0重量部、加工助剤1.5重量部
及びガラス短繊維3.0重量部となるように計量し、ヘン
セル・ミキサーにて混合混練してコンパウンドとした。
但し、このコンパウンドの調製には、ポリ塩化ビニル
は、平均重合度1050のものを用いた。
【0027】このコンパウンドを図1に示すように、逆
L形のカレンダー成形機のバンクに供給し、最終カレン
ダーの周速を15m/分、エンボスロールの周速を22.
5m/分、従って、最終のカレンダーロールに対するエ
ンボスロールの周速比を1.5として、厚さ200μmの
樹脂シートを得た。上記艶消し梨子地のための軽度のエ
ンボス加工のためのエンボスロールの表面粗さは4.5μ
m、圧ゴムロールの表面粗さは10.5μmであった。
【0028】このようにして得られた樹脂シートにおけ
るガラス短繊維の平均長さは、0.51mm、エンボス面
の表面粗さは19.5μm、ゴム面の表面粗さは16.1μ
mであった。また、この樹脂シートの耐擦り傷性、耐摩
耗性、耐滑り性及び透明性を表1に示す。耐擦り傷性
は、JIS K 5400の鉛筆引っかき試験法によ
り、耐摩耗性は、摩耗輪CS−17、荷重1kgとして、
テーバー式摩耗試験法により評価した。耐滑り性は、A
STM D 2047に従って、静摩擦係数を求めた。
静摩擦係数が0.5以上であるとき、床材とし要求される
耐滑り性を有するものとされる。また、透明性は、JI
S K7105に従って、光線透過率を求めた。
【0029】実施例2〜5 ポリ塩化ビニル100重量部に対して、ガラス短繊維の
配合量を表1に示す量にて用いた以外は、実施例1と同
様にして、厚さ200μmの樹脂シートを得た。この樹
脂シートにおけるガラス短繊維の平均長さ、樹脂シート
の耐擦り傷性、耐摩耗性、耐滑り性及び透明性を表1に
示す。
【0030】比較例1 ガラス短繊維を用いない以外は、実施例1と同様にし
て、厚さ200μmの樹脂シートを得た。この樹脂シー
トのエンボス面の表面粗さは4.0μm、ゴム面の表面粗
さは8.3μmであって、ほぼエンボスロールと圧ゴムロ
ールの表面粗さに一致することが認められる。得られた
樹脂シートの耐擦り傷性、耐摩耗性、耐滑り性及び透明
性を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ポリ塩
化ビニルに対して所定の割合でガラス短繊維を配合して
なる配合物をカレンダー成形し、最終のカレンダーロー
ルに対するエンボスロールの周速比を1.3〜2.3とし
て、最終のカレンダーロールからの樹脂シートに長手方
向に引張り力を加えつつ、その厚さを減じ、これにエン
ボス加工を施すので、得られる樹脂シートは、ポリ塩化
ビニル100重量部に対して、平均長さ0.2〜1.0mm
のガラス短繊維を0.1〜30重量部の範囲で含み、エン
ボス面の表面粗さが15〜25μmであって、かくし
て、静摩擦係数0.5以上の耐滑り性を有する。
【0033】しかも、このようにして得られる樹脂シー
トは、ガラス短繊維が表面から裏面までほぼ均一に分散
されているので、耐擦り傷性と耐摩耗性にもすぐれてお
り、更に、光線透過率が75%以上、好ましくは、80
%以上であって、実質的に透明であるので、特に、図柄
模様を有する層を下層とすることによって、意匠性を有
する床材として好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明によるガラス短繊維を含む塩化ビニ
ル樹脂シートの製造のための装置構成を示す。
【符号の説明】
1…カレンダー成形機の最終ロール、2…樹脂シート、
4…エンボス装置、5…エンボスロール、6…圧ロー
ル、7…エンボス面、8…樹脂シート。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 7/14 C08K 7/14 C08L 27/06 KJD C08L 27/06 KJD // B29K 27:06 105:12 309:08 B29L 7:00

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリ塩化ビニル100重量部に対して、可
    塑剤5〜35重量部と直径6〜12μm、平均長さ0.2
    〜1.0mmのガラス短繊維0.5〜30重量部を含み、エ
    ンボス面の表面粗さが15〜25μmの範囲にあり、光
    線透過率が75%以上である厚さ50〜500μmの透
    明でガラス短繊維を含む塩化ビニル樹脂シート。
  2. 【請求項2】ポリ塩化ビニル100重量部に対して、ガ
    ラス短繊維1〜25重量部を含む請求項1記載の塩化ビ
    ニル樹脂シート。
  3. 【請求項3】ポリ塩化ビニル100重量部に対して、ガ
    ラス短繊維3〜20重量部を含み、光線透過率が80%
    以上である請求項1記載の塩化ビニル樹脂シート。
  4. 【請求項4】エンボス面の表面粗さが17〜23μmの
    範囲にある請求項1乃至3いずれかに記載の塩化ビニル
    樹脂シート。
  5. 【請求項5】エンボス面の表面粗さが17.5〜21μm
    の範囲にある請求項1乃至3いずれかに記載の塩化ビニ
    ル樹脂シート。
  6. 【請求項6】ポリ塩化ビニル100重量部に対して、可
    塑剤5〜35重量部と直径6〜12μm、長さ2〜12
    mmのガラス短繊維0.5〜30重量部を混合混練して配
    合物を調製し、これをカレンダー成形して、樹脂シート
    とし、これに連続して、樹脂シートの表面を艶消し梨子
    地とするためのエンボスロールと圧ロールとからなるエ
    ンボス装置によって、樹脂シートの表面をエンボス処理
    するに際して、最終のカレンダーロールに対するエンボ
    スロールの周速比を1.3〜2.3として、樹脂シートのエ
    ンボス面の表面粗さが15〜25μmの範囲にあり、光
    線透過率が75%以上である厚さ50〜500μmの塩
    化ビニル樹脂シートを得ることを特徴とするガラス短繊
    維を含む塩化ビニル樹脂シートの製造方法。
  7. 【請求項7】最終のカレンダーロールに対するエンボス
    ロールの周速比を1.5〜2.1とする請求項1に記載の塩
    化ビニル樹脂シートの製造方法。
  8. 【請求項8】エンボスロールが3〜6μmの表面粗さを
    有する請求項6又は7に記載の塩化ビニル樹脂シートの
    製造方法。
  9. 【請求項9】ポリ塩化ビニル100重量部に対して、ガ
    ラス短繊維を1〜25重量部の範囲で用いる請求項6に
    記載の塩化ビニル樹脂シートの製造方法。
  10. 【請求項10】ポリ塩化ビニル100重量部に対して、
    ガラス短繊維を3〜20重量部の範囲で用いて、光線透
    過率が80%以上である塩化ビニル樹脂シートを得る請
    求項67又は8いずれかに記載の塩化ビニル樹脂シート
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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