JP2018044311A - 油圧ショベルの作業効率指標表示システム - Google Patents

油圧ショベルの作業効率指標表示システム Download PDF

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Abstract

【課題】油圧ショベルが複数種類の掘削作業を行う場合でも、作業条件である操作者が作業効率指標に及ぼす影響を把握することができる油圧ショベルの作業効率指標表示システムを提供する。【解決手段】作業効率指標表示システム1は、油圧ショベル2の作業装置10の動作データに基づいて掘削作業の効率指標を演算するデータ処理装置6と、掘削作業の効率指標を表示する表示装置7とを備える。データ処理装置6は、掘削作業の種類を判定する作業種類判定部27と、掘削作業の種類と操作者情報の組み合わせに応じて動作データを分別するデータ分別部28と、分別された動作データの各々に対して掘削作業の効率指標を演算する作業効率指標演算部29と、掘削作業の種類と操作者情報の組み合わせにそれぞれ対応する掘削作業の効率指標を示す画面データを生成する描画部30と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、油圧ショベルの作業効率指標表示システムに関する。
油圧ショベルは、掘削作業に多く用いられる。特許文献1は、油圧ショベルの掘削作業の回数及び時間を測定するとともに、その測定結果をもとに作業管理する作業管理システムを開示している。
特許第5529949号公報
油圧ショベルの掘削作業には様々な種類がある。露天掘り鉱山ではベンチと呼ばれる階段形状の地形が形成されており、油圧ショベルがベンチに乗る。そして、例えば、油圧ショベルが上側の法面を掘削する上側作業を行う。この上側作業では、法面の上部から下部に向けてバケットを動かして法面を掘削する上段作業(上段掻き落とし)と、この上段作業によって法面の下部に掻き落とされた掘削物をバケットで掬い取る中段作業(中段掬い)とを行う。また、例えば、油圧ショベルが下側の法面を掘削する下側作業(下段作業)を行う。
上述したように掘削作業の種類が異なれば、油圧ショベルの動作が大きく異なり、作業効率も異なる。そのため、特許文献1に記載の従来技術を採用し、油圧ショベルの作業条件である油圧ショベルの操作者毎に、作業効率指標(詳細には、例えば掘削作業の時間)を演算して表示した場合、掘削作業の種類によって作業効率指標が変動するため、操作者が作業効率指標に及ぼす影響を把握できない。
本発明の目的は、油圧ショベルが複数種類の掘削作業を行う場合でも、作業条件である操作者が作業効率指標に及ぼす影響を把握することができる油圧ショベルの作業効率指標表示システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、油圧ショベルに搭載され、ブーム・アーム・バケットの回動角とブームシリンダのボトム側圧力及びロッド側圧力である、前記油圧ショベルの作業装置の動作データを計測する複数の計測装置と、前記油圧ショベルの作業条件として、前記油圧ショベルの操作者情報を取得する作業条件取得装置と、前記油圧ショベルの作業装置の動作データ及び操作者情報を時系列的に記録するデータ蓄積装置と、前記データ蓄積装置で記録された前記油圧ショベルの作業装置の動作データに基づいて掘削作業の効率指標を演算するデータ処理装置と、前記データ処理装置で演算された掘削作業の効率指標を表示する表示装置と、を備えており、前記データ処理装置は、前記データ蓄積装置で記録された前記油圧ショベルの作業装置の動作データから、掘削開始時のバケット先端の高さに基づいて分類される掘削作業の種類を判定する作業種類判定部と、掘削作業の種類と操作者情報の組み合わせに応じて動作データを分別するデータ分別部と、分別された動作データの各々に対して掘削作業の効率指標を演算する作業効率指標演算部と、掘削作業の種類と操作者情報の組み合わせにそれぞれ対応する掘削作業の効率指標を表示するための画面データを生成する描画部と、を有する。
本発明によれば、油圧ショベルが複数種類の掘削作業を行う場合でも、作業条件である操作者が作業効率指標に及ぼす影響を把握することができる。
本発明の一実施形態における油圧ショベルの作業効率指標表示システムの構成を表す概略図である。 本発明の一実施形態における油圧ショベルの構造を表す側面図である。 本発明の一実施形態におけるデータ処理装置の機能的構成を表すブロック図である。 本発明の一実施形態における油圧ショベルの上側作業を説明するための斜視図である。 本発明の一実施形態における油圧ショベルの下側作業を説明するための斜視図である。 本発明の一実施形態における油圧ショベルの掘削作業の種類を説明するための側面図である。 各回の掘削作業の掘削効率を具体例として表す図である。 本発明の一実施形態における表示装置の表示画面の遷移を表す図である。 比較例における表示装置の表示画面を表す図である。 本発明の一変形例における表示装置で追加して表示されるグラフを表す図である。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態における油圧ショベルの作業効率指標表示システムの構成を表す概略図である。図2は、本実施形態における油圧ショベルの構造を表す側面図である。
本実施形態の作業効率指標表示システム1は、鉱山内の油圧ショベル2に搭載された複数の計測装置(詳細は後述)を備えている。また、管理センタ3に設置された作業条件取得装置4、データ蓄積装置5、データ処理装置6、及び表示装置7を備えている。
油圧ショベル2(バックホウ)は、下部走行体8と、下部走行体8の上側に旋回可能に設けられた上部旋回体9と、上部旋回体9の前側に連結された作業装置10とを備えている。下部走行体8は、走行モータの回転駆動によって走行し、上部旋回体9は、旋回モータの回転駆動によって旋回する。
作業装置10は、上部旋回体9の前部に回動可能に連結されたブーム11と、ブーム11の先端部に回動可能に連結されたアーム12と、アーム12の先端部に回動可能に連結されたバケット13とを備えている。ブーム11、アーム12、及びバケット13は、ブームシリンダ14、アームシリンダ15、及びバケットシリンダ16の伸縮駆動によって回動する。
上部旋回体9には、図示しないものの、エンジンと、エンジンによって駆動されて油圧アクチュエータ(詳細には、上述したブームシリンダ14、アームシリンダ15、及びバケットシリンダ16等)へ供給する圧油を生成する油圧ポンプとが搭載されている。また、エンジンの燃料噴射量を制御するエンジン制御装置17が搭載されている。
上述した油圧ショベル2には、複数の計測装置が搭載されている。詳しく説明すると、ブーム11の回動角(相対角)、アーム12の回動角(相対角)、及びバケット13の回動角(相対角)をそれぞれ検出する角度センサ18A,18B,18Cが設けられている。ブームシリンダ14のボトム側圧力及びロッド側圧力をそれぞれ検出するブーム用圧力センサ19A,19Bが設けられている。アームシリンダ15のボトム側圧力を検出するアーム用圧力センサ20が設けられている。エンジン制御装置17は、燃料消費量センサ機能を有し、エンジンの燃料噴射量に基づいて燃料消費量を演算するようになっている。
そして、上述した計測装置によって所定の周期(例えば0.1〜1秒程度)で計測された油圧ショベル2の動作データ(詳細には、上述したブーム11の回動角、アーム12の回動角、バケット13の回動角、ブームシリンダ14のボトム側圧力及びロッド側圧力、アームシリンダ15のボトム側圧力、及び燃料消費量)は、データ伝送装置21A,21B(無線通信装置)を介してデータ蓄積装置5に送られ、データ蓄積装置5に時系列的に記録される。すなわち、動作データには、時間情報が関連付けられている。なお、データ伝送装置21A,21Bに代えて、携帯型記録媒体を用いてもよい。
作業条件取得装置4は、例えば管理センタ3内の運行管理システム22(詳細には、鉱山内の油圧ショベル2や運搬車23(後述の図4及び図5参照)を管理するシステム)から、油圧ショベル2の作業条件(詳細には、操作者情報)や運搬車23の位置情報を取得する。作業条件取得装置4によって取得された油圧ショベル2の作業条件は、データ蓄積装置5に時系列的に記録される。すなわち、油圧ショベル2の作業条件には、時間情報が関連付けられている。
次に、本実施形態の要部であるデータ処理装置6を、図3を用いて説明する。図3は、本実施形態におけるデータ処理装置6の機能的構成を表すブロック図である。
本実施形態のデータ処理装置6は、動作データ入力部24、作業条件入力部25、作業期間判定部26、作業種類判定部27、データ分別部28、作業効率指標演算部29、及び描画部30を有している。
動作データ入力部24は、所定の対象期間(例えば数日〜数ヶ月の期間)における油圧ショベル2の動作データをデータ蓄積装置5から取得する。作業条件入力部25は、同じ対象期間における油圧ショベル2の作業条件をデータ蓄積装置5から取得する。
作業期間判定部26は、作業条件入力部25で取得した油圧ショベル2の作業条件に基づき、油圧ショベル2が掘削作業を行っている期間を判定する。
作業種類判定部27は、動作データ入力部24で取得した動作データのうち、作業期間判定部26で判定した掘削作業の期間に対応するものを抽出する。そして、抽出した動作データに含まれるアームシリンダ15のボトム側圧力に対し、予め設定された所定の閾値より大きいかどうかを判定する。そして、アームシリンダ15のボトム側圧力が所定の閾値より大きくなるタイミングを、各回の掘削作業の開始時(掘削開始時)として判定する。また、掘削開始時のバケット13の先端の高さを、ブーム11の回動角、アーム12の回動角、及びバケット13の回動角に基づいて演算する。そして、掘削開始時のバケット13の先端の高さに基づいて、各回の掘削作業の種類を判定する。
ここで、油圧ショベル2の掘削作業の種類について説明する。油圧ショベル2の掘削作業は、大別して、上側作業と下側作業に分類される。
図4で示す上側作業では、油圧ショベル2がベンチ100に乗っており、上側の法面101を掘削し、運搬車23に掘削物を積込む。上側の法面101が掘削されて油圧ショベル2から遠ざかれば、油圧ショベル2が前進する。油圧ショベル2は、前述した上側作業を複数回繰り返して行う。
上側作業は、さらに、上段作業と中段作業に分類される。図6(a)で示す上段作業では、法面101の上部から下部に向けてバケット13を動かして法面101を掘削し(上段掻き落とし)、バケット13に入った掘削物を運搬車23に積込む。図6(b)で示す中段作業では、上段作業によって法面101の下部に掻き落とされた掘削物をバケット13で掬い取り(中段掬い)、運搬車23に掘削物を積込む。
図5及び図6(c)で示す下側作業(下段作業)では、油圧ショベル2がベンチ100に乗っており、下側の法面102をバケット13で掘削し(下段掘削)、運搬車23に掘削物を積込む。下側の法面102が掘削されて油圧ショベル2に近づけば、油圧ショベル2が後進する。油圧ショベル2は、前述した下側作業を複数回繰り返して行う。
作業種類判定部27は、掘削作業の種類として、上段掻き落としである上段作業、中段掬いである中段作業、下段掘削である下段作業のうちのいずれであるかを判定する。具体的には、例えば上段掻き落としの開始時のバケット13の先端の高さの仮想範囲、中段掬いの開始時のバケット13の先端の高さの仮想範囲、及び下段掘削の開始時のバケット13の先端の高さの仮想範囲を予め記憶しており、演算した掘削開始時のバケット13の先端の高さがいずれの仮想範囲に含まれるかを判定することにより、各回の掘削作業の種類を判定する。
あるいは、上側作業が連続的に繰り返されるとともに、下側作業が連続的に繰り返されることに鑑みて、複数回の掘削作業における掘削開始時のバケット13の先端の高さの平均値を演算し、このバケット13の先端の高さの平均値が予め設定された第1の閾値より高いものを上側作業として判別し、バケット13の先端の高さの平均値が第1の閾値より低いものを下側作業として判別してもよい。そして、上側作業として判別された複数の掘削作業に対し、各回の掘削作業における掘削開始時のバケット13の先端の高さを演算し、このバケット13の先端の高さが予め設定された第2の閾値(但し、第2の閾値は第1の閾値とは異なる)より高いものを上段作業として判別し、バケット13の先端の高さが第2の閾値より低いものを中段作業として判別してもよい。
データ分別部28は、動作データ入力部24で取得した動作データのうち、作業期間判定部26で判定した掘削作業の期間に対応する動作データを抽出する。そして、抽出した動作データを、作業種類判定部27で判定した掘削作業の種類と作業条件入力部25で取得した操作者情報との組み合わせに応じて分別する。作業効率指標演算部29は、データ分別部28で分別された動作データの各々に対して、掘削作業の効率指標(詳細には、サイクルタイム、掘削効率、及び燃料消費率)を演算する。
サイクルタイムは、掘削作業の1回あたりの時間(平均値)である。作業効率指標演算部29は、まず、上述した掘削開始タイミング等に基づき、各回の掘削作業の時間を演算する。そして、掘削作業の種類と操作者情報の組み合わせ毎に、作業時間と作業回数をそれぞれ集計し、集計した作業時間を集計した作業回数で除算することにより、サイクルタイムを演算する。
掘削効率は、掘削作業の時間に対する掘削質量の比率である。作業効率指標演算部29は、ブーム11の基端部の回動中心まわりのモーメントの釣り合い式を用い、ブームシリンダ14のボトム側圧力及びロッド側圧力、ブーム11の回動角、アーム12の回動角、及びバケット13の回動角に基づき、各回の掘削作業の掘削質量を演算する。そして、掘削作業の種類と操作者情報の組み合わせ毎に、掘削質量と作業時間をそれぞれ集計し、集計した掘削質量を集計した作業時間で除算することにより、掘削効率を演算する。あるいは、各回の掘削作業の掘削効率(図7参照)を演算してから、掘削作業の種類と操作者情報の組み合わせ毎に、掘削効率の平均値を演算してもよい。
燃料消費率は、掘削質量に対する燃料消費量の比率である。作業効率指標演算部29は、掘削作業の種類と操作者情報の組み合わせ毎に、燃料消費量と掘削質量をそれぞれ集計し、集計した燃料消費量を集計した掘削質量で除算することにより、燃料消費率を演算する。あるいは、各回の掘削作業の燃料消費率を演算してから、掘削作業の種類と操作者情報の組み合わせ毎に、燃料消費率の平均値を演算してもよい。
描画部30は、作業効率指標演算部29の演算結果を用いて、掘削作業の種類と操作者情報の組み合わせにそれぞれ対応する掘削作業の効率指標を示す画面データを生成する。表示装置7は、描画部30で生成した画面データを表示するようになっている。
図8は、表示装置7の表示画面の遷移を表す図である。この図8では、図7で示した各回の掘削作業の掘削効率を用い、掘削作業の種類と操作者情報の組み合わせ毎に、掘削効率の平均値を演算して表示した場合を例にとっている。
表示装置7の表示画面は、グラフ表示領域31と、掘削作業の種類(すなわち、上段作業、中段作業、及び下段作業)にそれぞれ対応するタブ32A,32B,32Cと有している。そして、タブ32Aが選択されると、上段作業に対応するグラフ33Aをグラフ表示領域31に表示し、タブ32Bが選択されると、中段作業に対応するグラフ33Bをグラフ表示領域31に表示し、タブ32Cが選択されると、下段作業に対応するグラフ33Cをグラフ表示領域31に表示する。すなわち、グラフ33A,33B,33Cを切り替えて表示するようになっている。但し、グラフ33A,33B,33Cを同時に表示してもよい。
グラフ33Aは、上段作業であって操作者A,B,C,Dにそれぞれ対応する掘削効率を示している。グラフ33Bは、中段作業であって操作者A,B,C,Dにそれぞれ対応する掘削効率を示している。グラフ33Cは、下段作業であって操作者A,B,C,Dにそれぞれ対応する掘削効率を示している。
次に、本実施形態の効果を、比較例を用いて説明する。
比較例として、油圧ショベルの操作者情報のみに基づいて動作データを分別し、分別された動作データの各々に対して掘削効率を演算し、操作者A,B,C,Dにそれぞれ対応する掘削効率を表示する場合を想定する。図9は、比較例における表示装置の表示画面を表す図である。この図9では、図7で示した各回の掘削作業の掘削効率を用い、操作者毎に掘削効率の平均値を演算して表示した場合を例にとっている。
一般的に、中段掬いの時間<下段掘削の時間<上段掻き落としの時間であるから、中段作業の掘削効率>下段作業の掘削効率>上段作業の掘削効率となる。また、図7から明らかなように、操作者Dのスキル>操作者Cのスキル>操作者Bのスキル>操作者Aのスキルである。
しかしながら、比較例では、図9で示すように、操作者Bの掘削効率>操作者D,Aの掘削効率>操作者Cの掘削効率となっている。これは、図7で示すように、操作者B,Aが中段作業を多く行い、操作者D,Cが上段作業を多く行っていたからである。すなわち、比較例では、掘削作業の種類によって掘削効率が変動するため、操作者が掘削効率に及ぼす影響(操作者のスキル)を把握できない。
これに対し、本実施形態では、図8で示すように、掘削作業の種類毎に、操作者Dの掘削効率>操作者Cの掘削効率>操作者Bの掘削効率>操作者Aの掘削効率となっている。したがって、操作者のスキルを把握することができる。そして、スキルの高い操作者の操作方法を観察して、作業効率を改善するためのヒントを得ることができる。なお、作業効率指標として、サイクルタイム又は燃料消費率を表示する場合も、同様の効果を得ることができる。
なお、上記一実施形態において、特に説明しなかったが、データ処理装置6は、掘削作業の種類毎に、全ての操作者の作業効率指標を集計して作業効率指標の平均値を演算し、表示装置7は、掘削作業の種類にそれぞれ対応する作業効率指標(平均値)を示すグラフ(図10参照)を追加して表示してもよい。これにより、掘削作業の種類が作業効率指標に及ぼす影響を把握しやすくしてもよい。
また、上記一実施形態において、油圧ショベル2は、ブーム11の回動角(相対角)、アーム12の回動角(相対角)、及びバケット13の回動角(相対角)をそれぞれ検出する角度センサ18A,18B,18Cを搭載した場合を例にとって説明したが、それらに代えて、ブーム11の回動角(絶対角)、アーム12の回動角(絶対角)、及びバケット13の回動角(絶対角)をそれぞれ検出する複数の傾斜センサを搭載してもよい。あるいは、ブーム11の回動角、アーム12の回動角、及びバケット13の回動角を間接的に検出するため、ブームシリンダ14のストローク量、アームシリンダ15のストローク量、及びバケットシリンダ16のストローク量をそれぞれ検出する複数のストロークセンサを搭載してもよい。
また、上記一実施形態において、データ処理装置6は、掘削作業の効率指標として、サイクルタイム、掘削効率、及び燃料消費率を演算する場合を例にとって説明したが、これに限られず、それらのうちのいずれか1つ又は2つを演算してもよいし、それら以外の他の効率指標を演算してもよい。これに伴い、油圧ショベル2に搭載する計測装置を変更又は追加してもよい。
また、上記一実施形態において、データ処理装置6の作業種類判定部27は、掘削作業の種類の判定条件として、掘削開始時のバケット13の先端の高さのみを用いる場合を例にとって説明したが、これに限られず、他の判定条件を加えてもよい。すなわち、例えば、油圧ショベル2の走行を直接的又は間接的に計測する計測装置(詳細には、例えば走行レバーの操作方向及び操作量、又は走行モータの回転方向及び回転量を計測する計測装置)を、油圧ショベル2に搭載してもよい。そして、作業種類判定部27は、掘削開始時のバケット13の先端の高さに加え、前述した計測装置で計測された動作データに基づいて油圧ショベル2が前進しているかどうかを判定することにより、上側作業(すなわち、上段作業又は中段作業)であるかどうかを判定してもよい。また、掘削開始時のバケット13の先端の高さに加え、前述した計測装置で計測された動作データに基づいて油圧ショベル2が後進しているかどうかを判定することにより、下側作業(すなわち、下段作業)であるかどうかを判定してもよい。これにより、判定精度を向上させてもよい。
また、上記一実施形態において、作業条件取得装置4、データ蓄積装置5、データ処理装置6、及び表示装置7は、管理センタ3に設けられた場合を例にとって説明したが、油圧ショベル2に設けられてもよい。この場合も、上記同様の効果を得ることができる。
1 作業効率指標表示システム
2 油圧ショベル
4 作業条件取得装置
5 データ蓄積装置
6 データ処理装置
7 表示装置
10 作業装置
17 エンジン制御装置
18A,18B,18C 角度センサ
19A,19B ブーム用圧力センサ
20 アーム用圧力センサ
26 作業期間判定部
27 作業種類判定部
28 データ分別部
29 作業効率指標演算部
30 描画部
33A,33B,33C グラフ

Claims (3)

  1. 油圧ショベルに搭載され、ブーム・アーム・バケットの回動角とブームシリンダのボトム側圧力及びロッド側圧力である、前記油圧ショベルの作業装置の動作データを計測する複数の計測装置と、
    前記油圧ショベルの作業条件として、前記油圧ショベルの操作者情報を取得する作業条件取得装置と、
    前記油圧ショベルの作業装置の動作データ及び操作者情報を時系列的に記録するデータ蓄積装置と、
    前記データ蓄積装置で記録された前記油圧ショベルの作業装置の動作データに基づいて掘削作業の効率指標を演算するデータ処理装置と、
    前記データ処理装置で演算された掘削作業の効率指標を表示する表示装置と、を備えており、
    前記データ処理装置は、
    前記データ蓄積装置で記録された前記油圧ショベルの作業装置の動作データから、掘削開始時のバケット先端の高さに基づいて分類される掘削作業の種類を判定する作業種類判定部と、
    掘削作業の種類と操作者情報の組み合わせに応じて動作データを分別するデータ分別部と、
    分別された動作データの各々に対して掘削作業の効率指標を演算する作業効率指標演算部と、
    掘削作業の種類と操作者情報の組み合わせにそれぞれ対応する掘削作業の効率指標を表示するための画面データを生成する描画部と、を有することを特徴とする油圧ショベルの作業効率指標表示システム。
  2. 請求項1に記載の油圧ショベルの作業効率指標表示システムにおいて、
    前記作業種類判定部は、掘削作業の種類として、上段掻き落としである上段作業、中段掬いである中段作業、及び下段掘削である下段作業のうちのいずれであるかを、各々の作業において予め定めた作業開始時におけるバケットの先端の高さの仮想範囲に基づき判定することを特徴とする油圧ショベルの作業効率指標表示システム。
  3. 請求項1に記載の油圧ショベルの作業効率指標表示システムにおいて、
    前記表示装置は、掘削作業の複数の種類にそれぞれ対応する複数のグラフを切り替えて表示するか若しくは同時に表示し、各グラフが複数の操作者にそれぞれ対応する掘削作業の効率指標を示すことを特徴とする油圧ショベルの作業効率指標表示システム。
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