JP2018043696A - 空中散布装置 - Google Patents

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和登 安藤
直人 山下
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Abstract

【課題】ヘリコプター30の周囲にいる作業者等が、ヘリコプター30の現在の散布の状態に関する情報を容易に知ることができるようにする。【解決手段】ヘリコプター30は、飛行しながら圃場に粒子状の肥料を散布する。このヘリコプター30は、機体と、散布部33と、散布制御部50と、散布表示部41と、を備える。散布部33は、散布を実行及び停止可能に、並びに単位時間当たりの散布量を変更可能に、肥料を散布する。散布制御部50は、散布部33における散布の実行及び停止、並びに単位時間当たりの散布量を制御する。散布表示部41は、機体の背面側に配置され、散布部33における現在の散布の状態に関する情報を表示する。【選択図】図4

Description

本発明は、主として、飛行しながら圃場に散布対象物を散布する空中散布装置に関する。
従来から、地上側から遠隔操作される無人ヘリコプター等の飛行体を用いて圃場に薬剤等を散布(空中散布)する空中散布装置が知られている。このような空中散布装置は、例えば特許文献1に開示されている。
特許文献1の空中散布装置(無人ヘリコプタ)は、データコレクタを搭載しており、上記のように空中散布を行う場合に、薬剤等の散布の結果としての散布領域や散布量等からなる薬剤等の散布に関する情報を、メモリに記録する構成になっている。そして、上記の空中散布が終了した後に、空中散布装置からメモリを取り外し、このメモリに記録された薬剤等の散布に関する情報を地上側のデータ管理装置に入力できるようになっている。当該データ管理装置に入力された薬剤等の散布に関する情報は、当該データ管理装置の表示画面上に表示させて、ユーザが確認することができる。
特許文献1は、この構成により、空中散布が終了した後に、ユーザが薬剤等の散布の状態を確認できるとする。
特開2008−68710号公報
しかし、上記特許文献1の構成では、空中散布が終了した後に薬剤等の散布の状態を事後的に確認することはできるが、空中散布を行っている間にその時点での薬剤等の散布の状態を知ることはできない。従って、現在の散布の状態を把握したいという作業者等の要望に応えられるものではなかった。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、空中散布装置の周囲にいる作業者等が、空中散布装置の現在の散布の状態に関する情報を容易に知ることができるようにすることにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の構成の空中散布装置が提供される。即ち、この空中散布装置は、飛行しながら圃場に散布対象物を散布する。この空中散布装置は、機体と、散布部と、散布制御部と、散布表示部と、を備える。前記散布部は、散布を実行及び停止可能に、並びに単位時間当たりの散布量を変更可能に、散布対象物を散布する。前記散布制御部は、前記散布部における散布の実行及び停止、並びに単位時間当たりの散布量を制御する。前記散布表示部は、前記機体の外側に配置され、前記散布部における現在の散布の状態に関する情報を表示する。
これにより、機体の周囲にいる作業者等が、散布表示部の表示を確認することにより、散布対象物の現在の散布の状態を容易に知ることができる。
前記の空中散布装置においては、前記散布表示部は、前記散布部における現在の単位面積当たりの散布量又は単位時間当たりの散布量に関する情報を表示することが好ましい。
これにより、機体の周囲にいる作業者等が、散布表示部の表示を確認することにより、散布が適切にされているか否かを容易に知ることができる。散布されている散布対象物が目視では確認しにくいような場合でも、散布が適切にされていない場合等に早期に気付いて作業者等が対処することができる。
前記の空中散布装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、この空中散布装置は、散布に関する指示をする散布指示手段を備える。前記散布制御部は、前記散布指示手段からの指示に応じて、前記散布を実行若しくは停止し、又は単位面積当たりの散布量若しくは単位時間当たりの散布量を調整するように、前記散布部を制御する。
これにより、散布指示手段からの指示に応じて、散布を実行若しくは停止し、又は単位面積当たりの散布量若しくは単位時間当たりの散布量を調整することができる。
前記の空中散布装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記散布指示手段は、散布に関する指示を出力可能な無線端末である。前記散布制御部は、前記無線端末からの散布に関する指示を受け付けて、当該指示に応じて、前記散布を実行若しくは停止し、又は単位面積当たりの散布量若しくは単位時間当たりの散布量を調整するように、前記散布部を制御する。
これにより、作業者が無線端末を操作することにより、散布を実行若しくは停止し、又は単位面積当たりの散布量若しくは単位時間当たりの散布量を調整することができる。
前記の空中散布装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、この空中散布装置は、必要散布量分布入力部と、位置情報取得部と、速度情報取得部と、を備える。前記必要散布量分布入力部は、散布対象の圃場を細分化したエリアごとに前記散布対象物を散布すべき量を定めた必要散布量分布情報を入力可能である。前記位置情報取得部は、自機の位置を取得する。前記速度情報取得部は、自機の飛行速度を取得する。前記散布指示手段は、前記必要散布量分布入力部である。前記散布制御部は、前記必要散布量分布情報と、前記自機の位置と、前記自機の飛行速度と、に基づいて、前記散布を実行若しくは停止し、又は単位時間当たりの散布量を調整するように、前記散布部を制御する。
これにより、自機の位置に基づいて必要散布量分布情報を参照しつつ、自機の飛行速度も考慮に入れて散布作業を行うことができ、散布量の調整が大幅に自動化される。
前記の空中散布装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、この空中散布装置は、実散布量検出部と、比較部と、を備える。前記実散布量検出部は、前記散布部から機外に排出される散布対象物の量に応じた実散布量を出力する。前記比較部は、前記実散布量検出部から入力された前記実散布量と、前記散布制御部により散布量の目標値として計算された目標散布量と、を比較する。前記散布表示部は、前記比較部により得られた比較結果に応じて、前記散布部における散布の状態の異常の有無を表示する。
これにより、例えば目標散布量と実散布量との間に大きな隔たりがある場合等に、機体の周囲にいる作業者等が早期に気付くことができる。
施肥量マップを作成するためにマルチコプターで上空から圃場を撮影する様子を示す側面図。 施肥量マップを説明する図。 本発明の第1実施形態に係るヘリコプターが圃場の上空を飛行して肥料を散布する様子を示す側面図。 散布部の主要な構成及び当該散布部を制御するための制御系の構成を示すブロック図。 散布指示手段の指示に応じて肥料の散布の状態を制御するために散布制御部により行われる処理を示すフローチャート。 現在の必要散布量に応じて散布表示部の表示を切り換えるために表示制御部により行われる処理を示すフローチャート。 第2実施形態のヘリコプターを示すブロック図。 第3実施形態のヘリコプターを示すブロック図。 第3実施形態において、現在の散布量の状態を表示するために表示制御部により行われる処理を示すフローチャート。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。初めに、本実施形態の空中散布装置が散布量を制御するために用いる施肥量マップ(必要散布量分布情報)について説明する。
本実施形態の空中散布装置(後述のヘリコプター30)は、圃場全体における作物(本実施形態においては、水稲)の生育を評価することにより作成された施肥量マップに基づいて施肥を行う施肥システムに用いられる。
上記の施肥量マップは、図1に示すように、マルチスペクトルカメラ20を搭載したマルチコプター(飛行体)10を用いて、対象の圃場1の上空をマルチコプター10で飛行しながらマルチスペクトルカメラ20で圃場1を撮影し、これに基づいて正規化差植生指数(Normalized Difference Vegetation Index、NDVI)の分布データを得ることにより作成することができる。
マルチコプター10は、プロペラ(ロータ)11を複数個(例えば、6つ)搭載する無人マルチコプターとして構成されており、無線による遠隔操縦が可能になっている。また、マルチコプター10は、プロペラ11を駆動するための駆動源(例えば、電動モータ)を備えており、これにより機体を飛行させることができる。
マルチスペクトルカメラ20は、例えば2バンド(可視赤色光及び近赤外光)の画像を同時に撮影することができるデジタルカメラとして構成されている。このマルチスペクトルカメラ20は、レンズを下に向けた状態でマルチコプター10の下部に取り付けられ、上空から圃場1を撮影して画像を得ることができる。
マルチコプター10には図示しないGPS等の測位装置が備えられており、マルチスペクトルカメラ20で圃場1を撮影した場合に、当該撮影時における機体の位置を測位して記憶しておくことができる。これにより、後述の画像の合成や施肥量マップの作製が容易になる。
上述のNDVIについては公知であるが、以下、簡単に説明する。一般に、植物の緑葉は、可視赤色光の領域の波長を吸収し、近赤外光の領域の波長を強く反射する特性を有することが知られている。NDVIはこれを利用した指数であり、植物の有無や量及び活性度を示す指標として、NDVI=(IR−R)/(IR+R)の式で計算される。ただし、Rは可視赤色光の観測値、IRは近赤外光の観測値である。NDVIの値は−1〜1の値をとるように正規化されており、この値に対して例えば黒〜白というように色を対応付けることで、NDVI画像を生成することができる。
作業者は、対象の圃場1の上空にマルチコプター10を飛行させ、マルチスペクトルカメラ20により当該圃場1を上空から撮影する。撮影により得られた複数のバンドの画像は、それぞれ、マルチスペクトルカメラ20に装着されたリムーバブル外部メモリに保存される。この外部メモリに保存された画像は、画像処理用の適宜のコンピュータに読み込まれ、上記の計算式を用いて適宜処理することにより、NDVI画像を生成することができる。
なお、圃場1が大規模である場合は、マルチスペクトルカメラ20の撮影可能範囲に圃場1の全体が入らない場合も考えられる。この場合には、マルチコプター10の1回の飛行において、互いに異なる場所で複数回の撮影を行い、事後に画像を合成することとすれば良い。
ところで、上記のようにして得られたNDVI画像は、当該圃場1内における作物2の生育の局所的な優劣の状況を表すものということができる。従って、この生育のバラツキを解消するために、生育が良好である場所では施肥量を相対的に少なくし、生育が良好でない場所では施肥量を相対的に多くするように、施肥量を場所的に変化させることが、収量及び品質の安定的な向上、及び、施肥の効率化の観点から好ましいと考えられる。上述の施肥量マップは、この考えに基づいて作成される。
以下、施肥量マップについて説明する。図2に示すように、この施肥量マップ5は、対象となる圃場1の圃場面を適宜の広さのエリア(例えば、単位区画)に分割し、この分割されたエリアごとに肥料を散布すべき量を定めたものである。本実施形態では、圃場1を、1メートル×1メートルの矩形のメッシュに分割している。また、図2では圃場1の形状が矩形である場合を示しているが、圃場1の形状が矩形以外(例えば、台形)であっても良い。
図2に示すように、メッシュごとの散布量は、NVDIの値が変化するのに応じて様々に異なっている。なお、本実施形態において施肥量マップ5で定められる散布量は、図2に示すように単位面積当たりの散布量としているが、それぞれのメッシュに散布すべき肥料の総量を定めるようにしてもよい。
この施肥量マップ5は、上記のNDVI画像に基づいて自動的に生成することもできるし、ディスプレイに表示されたNDVI画像をオペレータが参考にしながら実際の圃場における作物2の生育の状況も考慮に入れて手作業で作成することもできる。作成された施肥量マップ5のデータは、リムーバブル外部メモリ等の適宜の記憶媒体に保存される。
<第1実施形態>
次に、本発明の第1実施形態に係る無人ヘリコプター(空中散布装置)30について、図3を参照して説明する。ヘリコプター30は、上記の施肥量マップ5を考慮に入れて施肥量を変化させながら肥料を空中散布する飛行体である。図3は、本実施形態に係るヘリコプター30が圃場の上空を飛行して肥料を散布する様子を示す側面図である。
このヘリコプター30は、プロペラ32によって飛行可能な機体(飛行体)31を備える。この機体31は、地上の作業者が操作する送信機(無線端末、散布指示手段)60によって、その飛行を無線により制御することができる。後述するように、この送信機60は、空中散布を実行する(開始させる)ための指示、及び、空中散布を停止させるための指示を、ヘリコプター30側に送信できる構成になっている。
ヘリコプター30の機体31には、粒子状の肥料(粒剤、散布対象物)を散布するための散布部33が設けられている。散布部33は、貯留タンク34、案内路35、及びインペラ36等を備える。
貯留タンク34は、肥料を貯留することができる中空状の容器として構成されている。容器の底部には開口が形成されており、この開口を通じて、案内路35に肥料を供給することができる。
案内路35は、貯留タンク34の下部から下方に延びる筒状の部材として構成されている。案内路35は、貯留タンク34の内部の肥料を自重により下方へと供給することができる。
インペラ36は、案内路35の下端に形成された開口の近傍に配置されている。インペラ36は、回転することにより、案内路35から供給された肥料を広範囲に拡散するように撒く(散布する)ことができる。インペラ36の外側には、散布される肥料の飛散方向を規制するための規制板45が設けられている。
ヘリコプター30の機体の外側(本実施形態では、背面側)には、散布部33における現在の散布の状態に関する情報を表示する散布表示部41が配置される。本実施形態の散布表示部41は、表示色及び点滅の有無等により表示態様を変化させることができるLEDランプにより構成される。散布表示部41は、地上の作業者等が容易に見ることのできる位置に配置される。
本実施形態では、散布表示部41は、ヘリコプター30の機体の背面側に配置されるので、作業者等にとって容易に見ることができるレイアウトであると考えられる。即ち、ヘリコプター30を圃場1の一端と他端の間で往復させて空中散布を行う場合、往路と復路でヘリコプター30の左右方向が逆転すると操作がしづらいため、一般的に、ヘリコプター30の背面側を常に作業者の側に向けてヘリコプター30を往復させる操作が広く行われている。このような態様によりヘリコプター30を操作する場合、常に作業者の側を向く面である背面側に散布表示部41が配置されることにより、作業者にとって表示が見易くなる。機体31の周囲の地上で送信機60を操作している作業者や、作業者に様々な合図を送る共同作業者等は、散布表示部41の表示を確認することにより、現在における肥料の散布の状態を知ることができる。
次に、図4を参照して、散布部33による肥料の散布を制御するための構成について説明する。図4は、散布部33の主要な構成及び当該散布部33を制御するための制御系の構成を示すブロック図である。
図4に示すように、ヘリコプター30の機体31は、散布部33に、上述の貯留タンク34、案内路35、及びインペラ36に加えて、調量モータ38、開閉モータ39、インペラ駆動モータ40等を備える。また、ヘリコプター30は、散布部33を制御するための制御系の構成として、散布制御部50等を備える。ヘリコプター30は図略のバッテリーを備えており、機体31の各部に対して電力を供給することができる。
散布制御部50は、散布に関する指示を行う散布指示手段(後述の施肥量マップ入力部51、及び送信機60)からの指示に応じて、散布を実行若しくは停止し、又は単位時間当たりの散布量を調整するように、散布部33を制御する。なお、散布制御部50及びこれに関連する制御系の構成の詳細については、後述する。
調量モータ38は、貯留タンク34に接続される案内路35の中途部を開閉するための調量シャッター部材48を駆動することができる。調量モータ38は、調量シャッター部材48の開度を無段階(又は、十分に多くの段階)で変更することで、案内路35における肥料の流量を必要なだけ絞って、インペラ36に供給される肥料の量(言い換えれば、単位時間当たりの肥料の散布量)を調整することができる。調量モータ38による調量シャッター部材48の開度の調整は、散布制御部50から入力される開度信号に基づいて行われる。なお、調量モータ38は、例えば公知のステッピングモータで構成してもよいし、あるいは公知のサーボモータにより構成してもよい。また、図4等においては、調量シャッター部材48は案内路35の中途部を開閉するものとしたが、これに限るものではなく、調量シャッター部材48が案内路35の上流側若しくは下流側の端部(出口)又はその近傍に備えられていてもよい。
開閉モータ39は、案内路35の中途部を開閉するための開閉シャッター部材49を駆動することができる。開閉モータ39は、開閉シャッター部材49の開度を全開と全閉との間で切り換えることで、下流側への肥料の供給の有無を切り換えることができる。開閉モータ39による開閉シャッター部材49の開閉の切換えは、散布制御部50から入力される開/閉信号に基づいて行われる。なお、開閉モータ39は、例えば公知のステッピングモータにより構成してもよいし、あるいは公知のサーボモータにより構成してもよい。また、図4等においては、開閉シャッター部材49は案内路35の中途部を開閉するものとしたが、これに限るものではなく、開閉シャッター部材49が案内路35の上流側若しくは下流側の端部(出口)又はその近傍に備えられていてもよい。
インペラ駆動モータ40は、肥料を広範囲に拡散させるためのインペラ36を回転駆動する。
次に、散布制御部50及びこれに関連する制御系の構成について、詳細に説明する。ヘリコプター30は、散布部33による肥料の散布を制御するための構成として、施肥量マップ入力部(必要散布量分布入力部)51、肥料情報記憶部57、位置情報取得部52、時間情報取得部56、及び速度情報取得部53等を備える。また、散布制御部50は、必要散布量取得部54及び調量制御部55により構成されている。更に、ヘリコプター30は、散布表示部41の表示を制御するための構成として、表示制御部58を備える。
施肥量マップ入力部51、肥料情報記憶部57、位置情報取得部52、時間情報取得部56、速度情報取得部53、必要散布量取得部54、調量制御部55、表示制御部58等を合わせたものは、制御ユニットを構成している。この制御ユニットは、CPUからなる演算部と、ROMやRAM等を備える記憶部と、上記のリムーバブル外部メモリを装着可能なコネクタと、送信機60からの散布に関する指示を受信する受信機37と、を有するコンピュータとして構成されている。前記記憶部には、肥料の散布の実行及び停止、並びに単位時間当たりの散布量を制御するための制御プログラムが記憶されている。また、前記記憶部には、散布表示部41における表示を切り換えるための制御プログラムが記憶されている。これらのソフトウェアとハードウェアの協働により、前記制御ユニットを、施肥量マップ入力部51、肥料情報記憶部57、位置情報取得部52、時間情報取得部56、速度情報取得部53、必要散布量取得部54、調量制御部55、及び表示制御部58等として動作させることができる。
施肥量マップ入力部(散布指示手段)51は、上記のリムーバブル外部メモリから図2のような施肥量マップ5のデータを入力し、散布制御部50が備えるRAM等の記憶部に読み込むことができる。
なお、施肥量マップ5が施肥量マップ入力部51に読み込まれる際には、施肥量マップ5の矩形の隅の位置の位置情報(具体的には、緯度及び経度)についても、適宜の方法で入力される。これにより、前記制御ユニット(必要散布量取得部54)は、機体31の現在位置が施肥量マップ5におけるどのメッシュに対応しているのか、の情報を得ることができる。
肥料情報記憶部57は、調量シャッター部材48の開度と施肥量との関係のデータ(検量線のデータ)を記憶することができる。肥料の種類によって、調量シャッター部材48の開度と施肥量(繰出し量)との関係が異なるので、例えば複数種類の肥料について、予め実験等により作成された検量線に基づく関係が肥料情報記憶部57に入力され、記憶される。
位置情報取得部52は、図略の測位部(例えば、GPS受信機)から、機体(自機)31の位置に関する情報(具体的には、緯度及び経度)を取得する。
時間情報取得部56は、位置情報取得部52で測位されたタイミングにおける時間に関する情報を取得する。
速度情報取得部53は、上記の位置情報取得部52で得られた機体31の位置の変化と、時間情報取得部56で得られた時間と、機体31に備えられた図略の加速度センサの検出値と、に基づいて、機体(自機)31の移動の速度(方位を含む)を取得する。
必要散布量取得部54は、位置情報取得部52により得られる機体31の現在位置を、施肥量マップ入力部51で入力された施肥量マップ5に当てはめることにより、機体31の現在位置における肥料の必要散布量を求める。図2に示すように、機体31が圃場のどの領域(エリア)を飛行しているかに応じて、散布すべき肥料の量は様々に異なる。必要散布量取得部54が取得した肥料の必要散布量は、調量制御部55に出力される。
調量制御部55は、必要散布量取得部54により得られた肥料の必要散布量と、速度情報取得部53により得られた自機の速度と、を考慮に入れて、肥料の単位時間当たりの散布量の目標値(以下、「目標散布量」と称する場合がある。)を算出する。具体的には、例えば、目標散布量は、上記の肥料の必要散布量に比例し、かつ、速度情報取得部53により得られた自機の速度に比例する値となるように算出される。これにより、自機の飛行速度の変動の影響を抑制して、施肥量マップ5に基づいた施肥量の調整を精度良く行うことができるように、目標散布量を決めることができる。調量制御部55は、上記のようにして算出された目標散布量を実現するように、散布部33を制御する。
具体的には、調量制御部55は、肥料情報記憶部57から得られた調量シャッター部材48の開度と施肥量との関係に基づいて、目標散布量を実現するように、調量シャッター部材48の開度に関する信号(開度信号)を生成して調量モータ38に出力する。
また、本実施形態の調量制御部55は、受信機37で受信した散布に関する指示を受け付けることができるように構成されている。調量制御部55は、送信機60からの散布に関する指示の内容(受信機37で受信した内容)によっては、目標散布量がどのような値であるかにかかわらず、肥料の散布を停止するように、散布部33を制御することがある。
次に、散布指示手段(施肥量マップ入力部51及び送信機60)からの指示に応じて、散布部33における肥料の散布を実行若しくは停止し、又は単位面積当たりの散布量若しくは単位時間当たりの散布量を調整するために、散布制御部50が行う制御について、詳細に説明する。図5は、散布指示手段の指示に応じて肥料の散布の状態を制御するために散布制御部50により行われる処理を示すフローチャートである。
図5に示す制御フローは、作業者が送信機60を用いて肥料の散布を開始する旨の指示を出した場合に、この指示を受け付けた散布制御部50により実行される。
初めに、散布制御部50の調量制御部55は、送信機60から空中散布を停止する旨の指示があったか否かを判断する(ステップS101)。具体的には、例えば天候の急激な変化があった場合や、作業者が急に体調不良になった場合や、肥料切れが生じた場合等に、作業者が空中散布を停止するための操作を送信機60で行うことが考えられる。
ステップS101の判断で、送信機60から空中散布を停止する旨の指示があった場合(ステップS101、Yes)、調量制御部55は、空中散布を停止させるために開閉モータ39に閉信号を送る(ステップS102)。これにより開閉シャッター部材49が全閉となり、肥料が機外に排出されなくなる。
一方、ステップS101の判断で、送信機60から空中散布を停止する旨の指示がなかった場合、調量制御部55は、施肥量マップ5に基づいてきめ細かく施肥量を調整しながら空中散布をするために、後述のステップS104〜S106の処理を行う。
ステップS102で空中散布を停止させた後、調量制御部55は、送信機60から空中散布を再開する旨の指示があるまで、受信機37で受信される内容の監視を継続する(ステップS103)。
一方、その後、送信機60から空中散布を再開する旨の指示があった場合(ステップS103、Yes)、調量制御部55は、施肥量マップ5に基づいてきめ細かく施肥量を調整しながら空中散布するために、ステップS104〜S106の処理を行う。
具体的には、調量制御部55は、ステップS104において、必要散布量取得部54から上述の必要散布量を取得する。
続いて、調量制御部55は、ステップS105において、速度情報取得部53から自機の飛行速度を取得して、自機の飛行速度を考慮に入れたときの目標散布量を算出する。即ち、仮に、案内路35の下端の開口から機外に排出される肥料の単位時間当たりの量が一定であるとしたら、自機の飛行速度の増減に伴って圃場に撒かれる肥料の量がばらつくことになる。調量制御部55は、自機の飛行速度の変動が施肥量に及ぼす上記のような影響を抑制しつつ、エリアごとの水稲の生育状況に応じてきめ細かく施肥量を調整するために、目標散布量を算出する。具体的には、調量制御部55は、例えば、必要散布量に比例し、かつ、自機の速度に比例する値となるように、目標散布量を算出する。
続いて、調量制御部55は、ステップS106において、算出された目標散布量を実現するように散布部33を制御する。具体的には、ヘリコプター30が圃場1の上空を飛行している場合においては、上述の開度信号を生成して調量モータ38に出力する。なお、ヘリコプター30が圃場1の外にはみ出たときには、開閉モータ39に閉信号を出力する。ヘリコプター30が圃場1の上空(内側)を飛行している場合には、開閉モータ39に開信号を出力する。
その後、調量制御部55はステップS101に戻って、上記の処理を反復する。
このような処理によって、散布制御部50は、散布指示手段(施肥量マップ入力部51及び送信機60)からの指示に応じて、肥料の散布を実行若しくは停止し、又は単位時間当たりの散布量を調整するように、散布部33を制御することができる。また、散布制御部50は、自機の位置に基づいて施肥量マップ5を参照しつつ、自機の飛行速度も考慮に入れて目標散布量を算出して、これを実現するように散布部33を制御するので、散布量の調整が大幅に自動化される。
次に、散布状態を散布表示部41に表示するために表示制御部58が行う制御について、図6を参照して説明する。図6は、現在の必要散布量に応じて散布表示部41の表示を切り換えるために表示制御部58により行われる処理を示すフローチャートである。
最初に、表示制御部58は、上記のステップS104において取得された必要散布量Tを取得する(ステップS201)。
ステップS202において、表示制御部58は、必要散布量TがT1以上かつT2以下(T1≦T≦T2)であるか否かを判断する。その結果、必要散布量TがT1以上かつT2以下であった場合(ステップS202、Yes)、表示制御部58は、必要散布量Tが中程度である旨を知らせるための表示制御信号を生成し、散布表示部41に出力する(ステップS203)。具体的には、散布表示部41のLEDランプのうち「中」の箇所の黄色のランプを点滅しない態様で光らせる。
必要散布量TがT1を下回るかT2を上回る場合(ステップS202、No)、表示制御部58は、必要散布量TがT1を下回っているか否かを判断する(ステップS204)。必要散布量TがT1を下回っている場合(ステップS204、Yes)、表示制御部58は、必要散布量Tが少量である旨を知らせるための表示制御信号を生成し、散布表示部41に出力する(ステップS205)。具体的には、散布表示部41のLEDランプのうち「少」の箇所の緑色のランプを光らせる。
必要散布量がT1を下回っていない場合(ステップS204、Yes)、表示制御部58は、必要散布量Tが多量である旨を知らせるための表示制御信号を生成し、散布表示部41に出力する(ステップS206)。具体的には、散布表示部41のLEDランプのうち「多」の箇所の赤色のランプを光らせる。
何れのLEDランプを光らせた場合も、表示制御部58はステップS201に戻り、上記の処理を反復する。なお、上述のT1及びT2は適宜定めることができるが、例えば、図2の施肥量マップにおける単位面積当たりの散布量の最大値を予め求めておき、当該最大値の1/3の値をT1とし、2/3の値をT2とすることが考えられる。
以上の一連の処理により、表示制御部58は、肥料の現在の散布の状態が分かるような表示を散布表示部41にさせるように、当該散布表示部41を制御する。これにより、ヘリコプター30の周囲にいる作業者等は、ヘリコプター30の背面側から散布表示部41の表示を確認することにより、肥料の現在の散布の状態を容易に知ることができる。とりわけ、本実施形態のように、空中散布されている物質が目視では確認しにくい粒子状の肥料等である場合においても、散布が適切にされていないことを作業者等が早期に気付くことができる。
以上に説明したように、本実施形態のヘリコプター30は、飛行しながら圃場に粒子状の肥料を散布する。このヘリコプター30は、機体31と、散布部33と、散布制御部50と、散布表示部41と、を備える。散布部33は、散布を実行及び停止可能に、並びに単位時間当たりの散布量を変更可能に、肥料を散布する。散布制御部50は、散布部33における散布の実行及び停止、並びに単位時間当たりの散布量を制御する。散布表示部41は、機体31の背面側に配置され、散布部33における現在の散布の状態に関する情報を表示する。
これにより、機体31の周囲にいる作業者等が、散布表示部41の表示を確認することにより、肥料の現在の散布の状態を容易に知ることができる。
また、本実施形態のヘリコプター30の散布表示部41は、散布部33における現在の単位面積当たりの散布量(必要散布量)に関する情報を表示する。
これにより、機体31の周囲にいる作業者等が、散布表示部41の表示を確認することにより、散布が適切にされているか否かを容易に知ることができる。散布されている肥料が例えば小さな粒子状で、目視では確認しにくいような場合でも、散布が適切にされていない場合等に早期に気付いて作業者等が対処することができる。
また、本実施形態のヘリコプター30は、散布に関する指示をする散布指示手段として、施肥量マップ入力部51及び送信機60を備える。散布制御部50は、施肥量マップ入力部51又は送信機60からの指示に応じて、散布を実行若しくは停止し、又は単位時間当たりの散布量を調整するように、散布部33を制御する。
これにより、施肥量マップ入力部51又は送信機60からの指示に応じて、散布を実行若しくは停止し、又は単位時間当たりの散布量を調整することができる。
また、本実施形態のヘリコプター30の前記散布指示手段は、散布に関する指示を出力可能な送信機60である。散布制御部50は、送信機60からの散布に関する指示を受け付けて、当該指示に応じて、前記散布を実行又は停止するように、散布部33を制御する。
これにより、作業者が送信機60を操作することにより、散布を実行又は停止することができる。
また、本実施形態のヘリコプター30は、施肥量マップ入力部51と、位置情報取得部52と、速度情報取得部53と、を備える。施肥量マップ入力部51は、散布対象の圃場1を細分化したエリアごとに肥料を散布すべき量を定めた施肥量マップ5を入力可能である。位置情報取得部52は、自機の位置を取得する。速度情報取得部53は、自機の飛行速度を取得する。前記散布指示手段は、施肥量マップ入力部51である。散布制御部50は、施肥量マップ5と、自機の位置と、自機の飛行速度と、に基づいて、前記散布を実行若しくは停止し、又は単位時間当たりの散布量を調整するように、散布部33を制御する。
これにより、自機の位置に基づいて施肥量マップ5を参照しつつ、自機の飛行速度も考慮に入れて散布作業を行うことができ、散布量の調整が大幅に自動化される。
<第1実施形態の変形例>
上記の第1実施形態において、送信機60が備える適宜の操作部材(例えば、ダイアル等)を作業者が操作することにより、必要散布量取得部54に対して、施肥量マップ5で定められた施肥量より多く散布したり少なく散布したりする指令(散布量の補正の指令)を与えるように構成することもできる。この場合、施肥量マップ入力部51と送信機60の両方が、単位面積当たりの散布量又は単位時間当たりの散布量に関する指示を行うことになる。この構成は、例えば、実際に施肥が行われている圃場1の水稲の生育状態を現場で見て、施肥量を増やした方が良いと判断した場合に、柔軟に対応することができる点で有利である。
また、施肥量マップ入力部51、位置情報取得部52、速度情報取得部53及び必要散布量取得部54を省略して、送信機60のみが散布量の指示を行うように構成しても良い。
以上に説明したように、本変形例のヘリコプター30の前記散布指示手段は、散布に関する指示を出力可能な送信機60である。散布制御部50は、送信機60からの散布に関する指示を受け付けて、当該指示に応じて、単位面積当たりの散布量又は単位時間当たりの散布量を調整するように、散布部33を制御する。
これにより、作業者が送信機60を操作することにより、肥料の単位面積当たりの散布量又は単位時間当たりの散布量を調整することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について、図7を参照して説明する。図7は、第2実施形態のヘリコプターを示すブロック図である。なお、本実施形態以降の説明においては、前述の実施形態と同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
図7に示す第2実施形態のヘリコプター30は、第1実施形態に加えて、調量シャッター部材48の開度を検出するための開度検出センサ47を備える。開度検出センサ47の検出結果は、表示制御部58に出力される。
本実施形態において、表示制御部58は、上述の必要散布量Tではなく、調量シャッター部材48の開度の検出結果に応じて、散布表示部41の表示を「少」、「中」、及び「多」の間で切り換える。処理は、図6のフローチャートにおいて判断基準を、必要散布量から、調量シャッター部材48の開度(厳密に言えば、当該開度を単位面積当たりの肥料散布量に換算した値)に変更するだけであるので、具体的な説明は省略する。これによっても、作業者等は、ヘリコプター30の背面側から散布表示部41の表示を確認することにより、肥料の現在の散布の状態を容易に知ることができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について、図8及び図9を参照して説明する。図8は、第3実施形態のヘリコプター30を示すブロック図である。図9は、第3実施形態において、現在の散布量の状態を表示するために表示制御部58により行われる処理を示すフローチャートである。
図8に示す第3実施形態のヘリコプター30は、第1実施形態に加えて、実散布量検出センサ42を備える。また、散布表示部41は、「少」「中」「多」のランプに加えて、「異常」のランプを備える構成になっている。
実散布量検出センサ42は、散布部33から機外に排出される肥料の単位時間当たりの量に応じた実散布量(以下、「実散布量」と称する場合がある。)を出力するセンサである。本実施形態の実散布量検出センサ42は、具体的には、規制板45に取り付けられる圧電センサである。この実散布量検出センサ42は、肥料の衝突により生じる圧力を検出することにより、インペラ36によって実際に散布される肥料の量を反映する出力値を求め、これを表示制御部58に出力する。
更に、本実施形態のヘリコプター30において、表示制御部58は、比較部43を備える。表示制御部58は、上記の実散布量(厳密には、これを単位面積当たりの実散布量に換算した値)と、上記の必要散布量Tと、を比較部43により比較して、差が所定値以上である場合に、散布の状態が異常である旨の情報を散布表示部41に表示するための表示制御信号を生成し、当該散布表示部41に出力する。
本実施形態において、表示制御部58は、実散布量検出センサ42の検出結果と必要散布量Tとに応じて、散布表示部41の表示を「少」、「中」、「多」、及び「異常」の間で切り換える。これによって、作業者等は、ヘリコプター30の背面側から散布表示部41の表示を確認することにより、肥料の現在の散布の状態を容易に知ることができる。
次に、上記の必要散布量Tと、上記の実散布量と、の比較結果に応じて、散布表示部41での表示の態様を異ならせるために表示制御部58が行う制御について、詳細に説明する。図9は、実散布量の検出結果と必要散布量Tとに応じて散布表示部41の表示を切り換えるために比較部43により行われる処理を示すフローチャートである。
初めに、比較部43は、上記のステップS104において取得された必要散布量Tを取得する(ステップS301)。
続いて、比較部43は、実散布量Sを取得して、これを単位面積当たりの実散布量S1に換算する(ステップS302)。具体的には、例えば速度情報取得部53から取得した自機の速度の情報を用いて、単位時間当たりの実散布量Sを、単位面積当たりの実散布量S1に換算する。
続いて、比較部43は、単位面積当たりの必要散布量Tと単位面積当たりの実散布量S1とを比較して、差が所定値未満であるか否かの判断をする(ステップS303)。
ステップS303の判断の結果、必要散布量Tと単位面積当たりの実散布量S1との差が所定値以上である場合、実際に散布されている散布量と、施肥量マップ5から読み取られる必要散布量Tとの間に大きな隔たりがあることを意味する。その場合、表示制御部58は、現在の散布量が異常である旨を知らせるための表示制御信号を生成し、散布表示部41に出力する(ステップS304)。具体的には、例えば現在の実散布量S1が異常でありかつ必要散布量Tを上回っている場合には、散布表示部41のLEDランプのうち「異常」の箇所のランプを赤色かつ点滅する態様で光らせることとすることができる。また、例えば現在の実散布量S1が異常でありかつ必要散布量Tを下回っている場合には、散布表示部41のLEDランプのうち「異常」の箇所のランプを青色かつ点滅する態様で光らせることとすることができる。
ステップS303の判断の結果、必要散布量Tと単位面積当たりの実散布量S1との差が所定値未満である場合、実際に散布されている散布量と、施肥量マップ5から読み取られる必要散布量Tとの間にそれ程隔たりがないことを意味する。その場合、表示制御部58は、現在の散布の状態を表す情報として、現在の必要散布量Tの程度(多いか少ないか)を表すために、ステップS305からステップS309までの処理を行う。なお、ステップS305からステップS309までの処理は、上述したステップS202からステップS206までの処理と同様であるため、ここでは説明を省略する。
散布表示部41の「少」、「中」、「多」、及び「異常」の表示のうち該当するランプを光らせた後、表示制御部58はステップS301に戻り、上記の処理を反復する。
なお、図9に示した処理を行った結果、現在の散布の状態が異常であったり、又は理想的な量よりも多かったり若しくは少なかったりした場合に、上記のステップS106と同様の処理を行うことにより散布量を調整するものとしてもよい。
本実施形態では、以上の制御により、散布量が異常である場合(実散布量が目標散布量から大きく離れている場合)には、散布表示部41のLEDランプを点滅させて目立つ態様で表示する。そのため、作業者は、散布の異常に早期に気付いて、空中散布を取り止めたり、あるいは肥料を貯留タンク34に補充したりする等の対処をすることができる。
以上に示すように、本実施形態のヘリコプター30は、実散布量検出センサ42と、比較部43と、を備える。実散布量検出センサ42は、散布部33から機外に排出される肥料の量に応じた実散布量を出力する。比較部43は、実散布量検出センサ42から入力された実散布量と、散布制御部50により散布量の目標値として計算された目標散布量と、を比較する。散布表示部41は、比較部43により得られた比較結果に応じて、散布部33における散布の状態の異常の有無等の情報を表示する。
これにより、例えば目標散布量と実散布量との間に大きな隔たりがある場合等に、機体31の周囲にいる作業者等が早期に気付くことができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
上記の実施形態においては、空中散布装置は、無人ヘリコプター30の機体31に散布部33を搭載して構成されるものとしたが、これに限るものではない。即ち、空中散布装置は、散布部を搭載して飛行できるものであればよく、例えば、マルチコプター10のような公知の別の飛行体に散布部を搭載することにより構成しても良い。
上記の実施形態の空中散布装置であるヘリコプター30は、散布対象物として、粒子状の肥料を空中散布するものとしたが、これに限るものではない。例えば、散布対象物として、液体状若しくは粉状の薬剤、作物の種子、又は水等を空中散布するものとしても良い。
散布表示部41の「少」、「中」、及び「多」等のランプは、単位面積当たりの散布量に代えて、単位時間当たりの散布量を表示するものであっても良い。また、散布表示部41が、単位面積当たりの散布量と、単位時間当たりの散布量と、の両方を表示可能に構成しても良い。
上記の実施形態においては、散布表示部41は、赤色、緑糸、黄色、又は青色に光らせることのできる複数のLEDランプであるものとし、光らせるランプを変えることにより単位面積当たりの散布量の違いや異常の有無を表現するものとした。しかしながら、必ずしもこれに限るものではなく、例えばこれに代えて、点滅の間隔を異ならせることにより単位時間当たりの散布量の違いを表現するものとしても良い。また、散布表示部41を、複数の異なる数字や、複数の異なる図形の形に光らせることのできるLEDランプにより構成し、表示させる数字又は図形を変えることにより、単位面積当たりの散布量の違いや、単位時間当たり散布量の違いや、散布状態の異常の有無を表現するものとしても良い。
上記の実施形態においては、散布表示部41は機体31の背面側に配置されるものとしたが、これに限るものではなく、例えばこれに代えて、機体31の側面側や正面側に配置しても良い。また、機体31の正面側と背面側の両方に配置して良い。ただし、ヘリコプター30を遠隔操作する作業者や、作業者に様々な合図を送る共同作業者や、空中散布作業を傍らで見守る散布作業の依頼人等が、容易に表示内容を確認できるような位置に配置することが好ましい。
上記の実施形態においては、散布表示部41に、散布部33における現在の散布の状態に関する情報が表示されるものとした。しかしながら、これとあわせて、又はこれに代えて、作業者が操作する送信機60の表示画面に、散布部33における現在の散布の状態に関する情報が表示されるものとしても良い。
第3実施形態では、実散布量検出センサ42は、規制板45に衝突する肥料の量を検出することができる圧電センサにより構成されている。しかしながら、実散布量検出センサ42は、圧電センサに限るものではなく、例えば、レーザーセンサ、フォトセンサ、静電容量センサ等の公知の他のセンサにより構成しても良い。その場合、例えば実散布量検出センサ42を、案内路35の中途部の、調量シャッター部材48や開閉シャッター部材49が配置される位置よりもインペラ36に近い側に配置しても良い。
上記の実施形態においては、速度情報取得部53は、機体31の位置の変化と、機体31の加速度と、の両方に基づいて、機体31の移動の速度を取得するものとしたが、必ずしもこれに限るものではなく、例えばこれに代えて、機体31の位置の変化のみに基づいて機体31の移動の速度を取得するものとしても良い。
上記の実施形態においては、散布制御部は、必要散布量分布情報と、自機の位置と、自機の飛行速度と、に基づいて、散布を実行若しくは停止し、又は単位時間当たりの散布量を調整するように、散布部を制御するものとした。しかしながら、必要散布量分布情報と、自機の位置と、自機の飛行速度と、に加えて、自機の高度や前後進等の他の情報も考慮に入れて、散布を実行若しくは停止し、又は単位面積当たりの散布量若しくは単位時間当たりの散布量を調整するように、散布部を制御するものとしてもよい。
上記の実施形態では特に触れなかったが、開度検出センサ47の検出結果が調量制御部55に入力(フィードバック)される構成とし、入力された検出結果に応じて開閉シャッター部材49に開信号が更に送信されて開閉シャッター部材49の開度がフィードバック制御されるものとすることが好ましい。同様に、調量シャッター部材48の開度もフィードバック制御されるものとすることが好ましい。
第2実施形態において、目標散布量(散布量の制御値)と、開度検出センサ47の検出結果から推定される散布量と、の間に大きな隔たりがある場合には、散布表示部41にエラーを示す表示がされるものとしても良い。
目標散布量(散布量の制御値)と、第2実施形態の開度検出センサ47の検出結果から推定される散布量又は第3実施形態の実散布量検出センサ42から得られる実散布量と、の間に大きな隔たりがある場合に、調量制御部55から閉信号を出力して開閉シャッター部材49を全閉とし、空中散布を自動的に中止することとしても良い。その場合、この空中散布を中止したときの位置情報(具体的には、緯度及び経度)が、適宜の記憶部(例えば、上記のリムーバブル外部メモリ)に記憶されるものとすることが好ましい。この位置情報は、例えばヘリコプター30の不具合等を修理した後に、圃場1の中途部から空中散布の作業を再開するときの位置の目安に用いることができる。
30 ヘリコプター(空中散布装置)
31 機体
33 散布部
41 散布表示部
42 実散布量検出センサ(実散布量検出部)
43 比較部
50 散布制御部
51 施肥量マップ入力部(必要散布量分布入力部、散布指示手段)
52 位置情報取得部
53 速度情報取得部
54 必要散布量取得部
55 調量制御部
58 表示制御部
60 送信機(無線端末、散布指示手段)

Claims (6)

  1. 飛行しながら圃場に散布対象物を散布する空中散布装置であって、
    機体と、
    散布を実行及び停止可能に、並びに単位時間当たりの散布量を変更可能に、散布対象物を散布する散布部と、
    前記散布部における散布の実行及び停止、並びに単位時間当たりの散布量を制御する散布制御部と、
    前記機体の外側に配置され、前記散布部における現在の散布の状態に関する情報を表示する散布表示部と、
    を備えることを特徴とする空中散布装置。
  2. 請求項1に記載の空中散布装置であって、
    前記散布表示部は、前記散布部における現在の単位面積当たりの散布量又は単位時間当たりの散布量の少なくとも一方に関する情報を表示することを特徴とする空中散布装置。
  3. 請求項1又は2に記載の空中散布装置であって、
    散布に関する指示をする散布指示手段を備え、
    前記散布制御部は、前記散布指示手段からの指示に応じて、前記散布を実行若しくは停止し、又は単位面積当たりの散布量若しくは単位時間当たりの散布量を調整するように、前記散布部を制御することを特徴とする空中散布装置。
  4. 請求項3に記載の空中散布装置であって、
    前記散布指示手段は、散布に関する指示を出力可能な無線端末であり、
    前記散布制御部は、前記無線端末からの散布に関する指示を受け付けて、当該指示に応じて、前記散布を実行若しくは停止し、又は単位面積当たりの散布量若しくは単位時間当たりの散布量を調整するように、前記散布部を制御することを特徴とする空中散布装置。
  5. 請求項3に記載の空中散布装置であって、
    散布対象の圃場を細分化したエリアごとに前記散布対象物を散布すべき量を定めた必要散布量分布情報を入力可能な必要散布量分布入力部と、
    自機の位置を取得する位置情報取得部と、
    自機の飛行速度を取得する速度情報取得部と、
    を備え、
    前記散布指示手段は、前記必要散布量分布入力部であり、
    前記散布制御部は、前記必要散布量分布情報と、前記自機の位置と、前記自機の飛行速度と、に基づいて、前記散布を実行若しくは停止し、又は単位時間当たりの散布量を調整するように、前記散布部を制御することを特徴とする空中散布装置。
  6. 請求項1から5までの何れか一項に記載の空中散布装置であって、
    前記散布部から機外に排出される散布対象物の量に応じた実散布量を出力する実散布量検出部と、
    前記実散布量検出部から入力された前記実散布量と、前記散布制御部により散布量の目標値として計算された目標散布量と、を比較する比較部と、
    を備え、
    前記散布表示部は、前記比較部により得られた比較結果に応じて、前記散布部における散布の状態の異常の有無を表示することを特徴とする空中散布装置。
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