JP2018043554A - 作業機械及び作業機械の冷却制御方法 - Google Patents

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【課題】ファン動力を低減し、燃料消費量を十分に抑制することができる作業機械及び作業機械の冷却制御方法の提供。【解決手段】本発明は、冷却風を生起するファン52A〜52Dと、エンジン32内の所定の第1部位を流通した第1冷媒と冷却風との熱交換を行う複数の第1熱交換器53A,53Bと、エンジン32内の所定の第2部位を流通した第2冷媒と冷却風との熱交換を行う複数の第2熱交換器54A,54Bと、ファン52A〜52Dを駆動するファン駆動部711と、ファン駆動部711によってファン52A〜52Dが駆動して冷却風の気流が発生した領域のみを第1冷媒及び第2冷媒の少なくとも一方が通過するように、複数の第1開閉弁61A,61B及び複数の第2開閉弁63A,63Bの開閉動作をそれぞれ制御する開閉制御部712とを備えた。【選択図】図5

Description

本発明は、ファンを搭載したダンプトラックや油圧ショベル等の作業機械及び作業機械の冷却制御方法に関する。
鉱山で採掘された資源原料を所定の放土場まで繰り返し運搬する鉱山用のダンプトラックでは、エンジンが発電機を駆動し、その発電機から発生する電力をモータに供給して後輪を駆動するシリーズハイブリッド型の電気駆動式ダンプトラックが作業機械の1つとして知られている。この種のダンプトラックは、1台につき、1回当たりの資源運搬量が数百t程度と大きく、また稼働率を可能な限り高めることが要求されるため、エンジンを駆動するディーゼル燃料の消費量(以下、便宜的に燃料消費量と称する)が自動車等の乗用車に比べて格段に大きい。したがって、省エネルギー及び運用コストの面から燃料消費量を抑制することが課題となっている。
ダンプトラックは、エンジンの過度の昇温を防止するため、エンジンの各部位に冷媒を流通させることにより、当該冷媒が受けた熱を外部で放散する冷却装置を備えている。この冷却装置には、例えば、冷媒としての冷却水を循環させるポンプ、冷却水に蓄えられた熱を放散させるラジエータ、及び冷却風をラジエータへ送風するファン等が設けられている。また、冷却装置には、冷却水がエンジンのシリンダ近傍を流通して比較的高温になる回路と、冷却水がエンジンの過給器部分を流通して比較的低温になる回路とがあり、両者は分離されている。冷却水が比較的高温になる回路(前者)には高温ラジエータ、比較的低温になる回路(後者)には低温ラジエータがそれぞれ接続される。
高温ラジエータ及び低温ラジエータは共にダンプトラックの車両前面のグリルボックス内に、車両の前後方向に重なる格好で収められる。ファンは高温ラジエータ及び低温ラジエータの車両の後方側から、高温ラジエータ及び低温ラジエータの双方を通過する冷却風の流れ、すなわち、気流を生成する。一般に、ファンが回転して生成される気流の量(風量)の増加に伴ってファン動力、ひいては、ダンプトラックの燃料消費量は大きくなる。
そこで、ダンプトラックの燃料消費量を抑制するために、複数のファンを車両に搭載して個々のファンの動作を制御する技術が従来より提案されている。具体的には、その従来技術の1つとして、媒体を冷却する少なくとも1つの冷却要素と、冷却要素の少なくとも1つの領域を通して強制的な空気流を連続的に生じさせるように構成された第1ラジエータ・ファン及び追加のラジエータ・ファンを有し、追加のラジエータ・ファンは、第1ラジエータ・ファンが冷却要素内の媒体を必要に応じて冷却するのに十分な空気流を与えることのできない状況において起動される少なくとも1つの追加のラジエータ・ファンであって、冷却要素の少なくとも1つの領域を通して増加空気流を生じさせるように構成された車両の冷却ファン装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、他の従来技術の1つとして、ラジエータ及び放熱器に冷却風をブラシレスモータにより流通させるための第1の電動送風機と、ラジエータ及び放熱器に冷却風をブラシ付きモータにより流通させるための第2の電動送風機と、冷却水の温度を検出する温度センサからの検出出力に基づき、冷却水の温度が所定値未満であると判定したとき、第1の電動送風機だけを稼働させて、冷却水の温度が所定値以上であると判定したとき、第1及び第2の電動送風機の双方を稼働させる制御装置とを備える車両用電動ファンシステムが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
米国特許第8015954号明細書 米国特許第6986260号明細書
上述のように特許文献1,2に開示された従来技術においては、冷却水の状況に応じて作動するファンの数が変化するため、これらの各従来技術をダンプトラック等の作業機械に適用すれば、特定のラジエータ内を通過する冷却風の気流の量や気流の及ぶ領域(熱交換面積)を変化させることができるので、結果的に冷却水と冷却風との熱交換量を調整できるように思われる。
しかしながら、ラジエータ内における冷却水の通過経路は不変であることから、複数のファンのうち特定のファンが停止した状態では、ラジエータ内で当該特定のファンによって生成される冷却風の気流が担うべき領域を通過する冷却水は、冷却風と熱交換されずに還流する。そのため、このような状況においては、ファン動力に対する冷却水と冷却風との熱交換量は必ずしも高いとは言えない。
換言すると、上述の各従来技術をダンプトラック等の作業機械に適用しても、特定のファンが停止した状態において、ラジエータ内を通過する冷却水をラジエータ全域にわたりファンが生成する冷却風と熱交換させるのは困難である。その結果、冷却水とファンとの所望の熱交換量を得るためのファン動力が増大し、ダンプトラックの燃料消費量を十分に抑制できないことが問題になっている。
本発明は、このような従来技術の実情からなされたもので、その目的は、ファン動力を低減し、燃料消費量を十分に抑制することができる作業機械及び作業機械の冷却制御方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の作業機械は、エンジンと、外気を内部に取り込んで冷却風を生起する少なくとも1つのファンと、前記エンジン内の所定の第1部位を流通した第1冷媒と前記冷却風との熱交換を行う複数の第1熱交換器と、前記各第1熱交換器よりも前記冷却風の気流の上流側に配置され、前記エンジン内の所定の第2部位を流通した第2冷媒と前記冷却風との熱交換を行う複数の第2熱交換器と、前記複数の第1熱交換器毎に並列に接続され、前記第1冷媒が前記エンジンと前記各第1熱交換器との間で循環する第1循環回路と、前記複数の第2熱交換器毎に並列に接続され、前記第2冷媒が前記エンジンと前記各第2熱交換器との間で循環する第2循環回路と、前記第1循環回路に設けられ、前記複数の第1熱交換器へそれぞれ流通する前記第1冷媒の流路を連通又は遮断する複数の第1開閉弁と、前記第2循環回路に設けられ、前記複数の第2熱交換器へそれぞれ流通する前記第2冷媒の流路を連通又は遮断する複数の第2開閉弁と、前記少なくとも1つのファンを駆動するファン駆動部と、前記ファン駆動部によって前記少なくとも1つのファンが駆動して前記冷却風の気流が発生した領域のみを前記第1冷媒及び前記第2冷媒の少なくとも一方が通過するように、前記複数の第1開閉弁及び前記複数の第2開閉弁の開閉動作をそれぞれ制御する開閉制御部とを備えたことを特徴としている。
本発明の作業機械及び作業機械の冷却制御方法によれば、ファン動力を低減し、燃料消費量を十分に抑制することができる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の第1実施形態に係るダンプトラックの構成を示す全体図である。 図1に示すダンプトラックを駆動する駆動回路の構成を示す全体図である。 図2に示すエンジンを冷却する冷却装置の構成を示す斜視図である。 図3に示す冷却装置による冷却風と各冷媒との熱交換の状況を説明するための模式図である。 図1に示す制御装置の機能構成を示すブロック図である。 図1に示す制御装置に記憶された各冷媒の温度情報と、制御弁の開指令及びファンの作動指令との関係を示す図である。 図6に示す行03の場合の冷却装置による冷却風と各冷媒との熱交換の状況を説明するための模式図である。 本発明の第1実施形態に係る制御装置による冷却装置の制御処理の流れを示すフローチャートである。 図8に示す制御処理の一連の流れから得られる各ファンに対する上流側ラジエータ及び下流側ラジエータの制御処理結果とファンの作動指令との関係を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る制御装置に記憶された各冷媒の温度情報と、制御弁の開指令及びファンの作動指令との関係を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る冷却装置の構成を説明するための模式図である。 本発明の第3実施形態に係る制御装置に記憶された各冷媒の温度情報と、制御弁の開指令及びファンの作動指令との関係を示す図である。 本発明の第4実施形態に係る冷却装置の構成を説明するための模式図である。 本発明の第4実施形態に係る制御装置に記憶された各冷媒の温度情報と、制御弁の開指令及びファンの作動指令との関係を示す図である。 本発明の第5実施形態に係る冷却装置の構成を説明するための模式図である。 本発明の第5実施形態に係る制御装置に記憶された各冷媒の温度情報と、制御弁の開指令及びファンの作動指令との関係を示す図である。 本発明の第6実施形態に係る冷却装置の要部の構成を示す正面図である。 本発明の第6実施形態に係る冷却装置の要部の構成を示す側面図である。 本発明の第6実施形態に係る制御装置に記憶された各冷媒の温度情報と、制御弁の開指令及びファンの作動指令との関係を示す図である。 本発明の第7実施形態に係る冷却装置の要部の構成を示す側面図である。
以下、本発明に係る作業機械及び作業機械の冷却制御方法を実施するための形態を図に基づいて説明する。なお、以下の説明では、特に断らない限り、前後、左右、及び上下の各方向は、車両の前後、左右、及び上下の方向と一致するものとする。
[第1実施形態]
本発明に係る作業機械の第1実施形態は、図1に示すように、鉱山のような作業現場において運搬対象物としての土砂や鉱石等を積載して運搬するダンプトラック1から構成されている。ダンプトラック1は、車体フレーム11と、この車体フレーム11に回転可能に設けられた車輪とを備えている。この車輪は、例えば、車体フレーム11の前部の左右両端にそれぞれ一輪ずつ配置された前輪12L,12R(図1には、左側の前輪12Lのみが図示されている)と、車体フレーム11の後部の左右両端に回転可能にそれぞれ二輪ずつ配置された後輪13L,13R(図1には、左側の後輪13Lのみが図示されている)とから構成されている。
前輪12L,12Rは、ステアリング等を介して入力されるステアリング角度に基づいて操舵される操舵輪であると共に、ダンプトラック1が走行する走行路の路面を介して後輪13L,13Rに従動する従動輪である。一方、後輪13L,13Rは、後述のエンジン32(図2参照)の駆動力が回転運動に変換されて駆動する駆動輪である。これらの後輪13L,13Rの回転軸には、各後輪13L,13Rを駆動するための後述の走行モータ40L,40R(図2参照)、及び各後輪13L,13Rの回転数を調整する後述の減速機41L,41R(図2参照)が取り付けられている。
また、ダンプトラック1は、前輪12L,12Rの上方に配置され、オペレータが歩行可能なデッキ(アッパーデッキ)14と、車両の前面に取り付けられ、オペレータがデッキ14の上面14Uに昇るためのラダー15と、デッキ14の上面14Uに設置され、オペレータが搭乗するキャブ16と、車両の前部に搭載され、各種の電力機器を収納するコントロールキャビネット17と、ダンプトラック1の後述の駆動回路31(図2参照)における余剰エネルギーを熱として放散するための複数のグリッドボックス18とを備えている。
さらに、ダンプトラック1は、車両の前面側に配置され、エンジン32を冷却する後述の冷却装置51(図3参照)の各機器を収納するグリルボックス19と、車体フレーム11に対して起伏可能に設けられ、土砂や鉱石等の積荷を積載する荷台20とを備えている。
制御装置71は、例えば図示されないが、車両の動作全体を制御するための各種の演算を行うCPU(Central Processing Unit)と、CPUによる演算を実行するためのプログラムを格納するROM(Read Only Memory)やHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置と、CPUがプログラムを実行する際の作業領域となるRAM(Random Access Memory)とを含むハードウェアから構成されている。
このようなハードウェア構成において、ROMやHDD、もしくは図示しない光学ディスク等の記録媒体に格納されたプログラムがRAMに読出され、CPUの制御に従って動作することによりプログラム(ソフトウェア)とハードウェアとが協働して、制御装置71の機能を実現する機能ブロックが構成される。なお、本発明の第1実施形態の特徴をなす制御装置71の機能構成の詳細については後述する。
次に、本発明の第1実施形態に係るダンプトラック1を駆動する駆動回路31の構成について、図2を参照しながら詳細に説明する。同図に示す破線で囲まれた領域は、コントロールキャビネット17内に収められていることを表し、一点鎖線で囲まれた領域は、グリッドボックス18内に収められていることを表す。
図2に示すように、ダンプトラック1に搭載された駆動回路31は、駆動源としてのエンジン32と、このエンジン32に機械的に接続され、エンジン32の駆動力によってそれぞれ発電する主発電機33及び補助発電機34と、これらの主発電機33及び補助発電機34に電気的に接続され、コントロールキャビネット17及びグリッドボックス18内に収納された各機器とから構成されている。
エンジン32は、各シリンダ(図示せず)へ供給する空気を過給する過給器(図示せず)を有するディーゼルターボエンジンから成り、主発電機33、補助発電機34、及びホイストシリンダ23等の油圧源である油圧ポンプを駆動する。
主発電機33及び補助発電機34は、エンジン32の出力軸に連結されて共に回転運動を行う。この主発電機33は、主として左右の走行モータ40L,40Rの動力源となる三相交流電力を発生する。補助発電機34は、補機類、例えばキャビネットヒータ類(図示せず)の動力源となる三相交流電力を発生する。
コントロールキャビネット17には、ダンプトラック1における走行システム全体の監視及び制御を行う走行システムコントローラ(図示せず)と、主発電機33が発生させる交流電圧を直流化する整流器35及びコンデンサ36と、左右の走行モータ40L,40Rの動作を制御する左右の主インバータ37L,37Rと、各補機類の動作を制御する補助インバータ38と、コンデンサ36と主インバータ37L,37Rとの間に設けられ、主発電機33から必要な電力を取り出すチョッパ39とが格納されている。
グリッドボックス18には、チョッパ39に電気的に接続されたグリッド抵抗42と、このグリッド抵抗42に対して車両内の空気を吹き付けるグリッドブロア43と、補助インバータ38から供給された電力によってグリッドブロア43を駆動する補助モータ44と、各種センサ及びスイッチ類(図示せず)とが格納されている。
次に、本発明の第1実施形態に係る冷却装置51の構成について、図3を参照しながら詳細に説明する。
図3に示すように、冷却装置51は、外気を内部に取り込んで冷却風を生起する4つのファン52A〜52Dと、これらのファン52A〜52Dの前方に配置され、エンジン32内の所定の第1部位、例えば、各シリンダ側を流通したエンジン冷却水(第1冷媒)Aと冷却風との熱交換を行う一対の下流側ラジエータ(第1熱交換器)53A,53Bと、各下流側ラジエータ53A,53Bの前方に配置され、エンジン32内の所定の第2部位、例えば、過給器側を流通した過給器冷却水(第2冷媒)Bと冷却風との熱交換を行う一対の上流側ラジエータ(第2熱交換器)54A,54Bとを備えている。
また、冷却装置51は、上流側ラジエータ54Aの前方に配置され、ブレーキオイルCと冷却風との熱交換を行うブレーキオイルクーラ55と、上流側ラジエータ54Bの前方に配置され、エアコン冷媒Dと冷却風との熱交換を行うエアコンコンデンサ56と、下流側ラジエータ53A,53B毎に並列に接続され、エンジン冷却水Aがエンジン32と各下流側ラジエータ53A,53Bとの間で循環する第1循環回路57と、上流側ラジエータ54A,54B毎に並列に接続され、過給器冷却水Bがエンジン32と各上流側ラジエータ54A,54Bとの間で循環する第2循環回路58とを備えている。なお、エンジン32は、各ファン52A〜52Dの後方に配置されている。
各ファン52A〜52Dは、一対の下流側ラジエータ53A,53Bと対向するように、一対の上流側ラジエータ54A,54Bとの間で一対の下流側ラジエータ53A,53Bを挟んで配置され、外気を吸い込むことで冷却風の気流a〜dを生成する吸気ファンから構成されている。各ファン52A,52Bは、下流側ラジエータ53Aの後方の位置において上下方向に隣接して搭載され、各ファン52C,52Dは、下流側ラジエータ53Bの後方の位置において上下方向に隣接して搭載されている。
また、各ファン52A〜52Dの後側には、各ファン52A〜52Dを回転させるための電動モータ59A〜59Dが取り付けられている。各ファン52A〜52Dは、外径が下流側ラジエータ53A,53B及び上流側ラジエータ54A,54Bの横幅に近い寸法に設定されている。これにより、各ファン52A〜52Dが下流側ラジエータ53A,53B及び上流側ラジエータ54A,54Bの内部の全流路に対して、冷却風の気流a〜dを通過させることができる。
下流側ラジエータ53A,53Bは、冷却風を横断する方向、すなわち、左右方向に互いに隣接して配置されており、エンジン冷却水Aを流通させることから比較的高温になる高温ラジエータである。また、下流側ラジエータ53A,53Bには、図示されないが、上下方向にエンジン冷却水Aを流通させる複数のパイプ状流路(以下、単にコアと略記する)が接続されている。
各コアの表面には、エンジン冷却水Aと冷却風の気流a〜dとの熱交換面積を増大させるための蛇腹状フィン(図示せず)が設けられている。なお、隣接する下流側ラジエータ53A,53Bの間には、ファン52A〜52Dによって生起された冷却風の気流a〜dが相互に干渉するのを防ぐ仕切り(図示せず)が設置されている。
上流側ラジエータ54A,54Bは、冷却風を横断する方向、すなわち、左右方向に互いに隣接して配置されており、過給器冷却水Bを流通させることから比較的低温になる低温ラジエータである。また、上流側ラジエータ54A,54Bには、図示されないが、上下方向に過給器冷却水Bを流通させる複数のコアが接続されている。
各コアの表面には、過給器冷却水Bと冷却風の気流a〜dとの熱交換面積を増大させるための蛇腹状フィン(図示せず)が設けられている。なお、隣接する上流側ラジエータ54A,54Bの間には、ファン52A〜52Dによって生起された冷却風の気流a〜dが相互に干渉するのを防ぐ仕切り(図示せず)が設置されている。
第1循環回路57は、下流側ラジエータ53A,53Bとエンジン32との間に設けられ、エンジン冷却水Aが循環する管路57A,57Bから構成されている。管路57Aは、一端がサーモスタット60を介してエンジン32に接続されており、下流側ラジエータ53A,53Bとエンジン32との間の途中で分岐して他端が下流側ラジエータ53A,53Bの上端にそれぞれ接続されている。
サーモスタット60は、各下流側ラジエータ53A,53Bへ流通するエンジン冷却水Aの温度TAに応じて開閉する機能を有し、例えば、エンジン冷却水Aの温度TAが所定の温度Ta1以上のときに開くことにより、エンジン冷却水Aを第1循環回路57の下流側へ流通させ、エンジン冷却水Aの温度TAが所定の温度Ta1未満のときに閉じることにより、エンジン冷却水Aを第1循環回路57の下流側へ流通させずに再びエンジン32の内部の回路に戻す。
管路57Bは、一端がエンジン32に接続されており、下流側ラジエータ53A,53Bとエンジン32との間の途中で分岐して他端が下流側ラジエータ53A,53Bの下端にそれぞれ接続されている。したがって、エンジン32と下流側ラジエータ53A,53Bとの双方が管路57A,57Bを介して並列に接続されている。
エンジン冷却水Aがエンジン32へ戻る側の管路57Bには、エンジン冷却水Aの温度TAを検知する第1冷媒温度検知部としてのエンジン冷却水温度センサ72A(図5参照)が取り付けられている。また、管路57Bには、エンジン冷却水Aの流量を検知するエンジン冷却水流量センサ(図示せず)が取り付けられている。これらのエンジン冷却水温度センサ72A及びエンジン冷却水流量センサは、制御装置71に電気的に接続されている。
管路57Aのうち分岐点よりも下流側ラジエータ53A,53Bに近い部分には、一対の下流側ラジエータ53A,53Bへそれぞれ流通するエンジン冷却水Aの流路を連通又は遮断する一対の第1開閉弁としての第1制御弁(以下、単に制御弁と略記する)61A,61Bが取り付けられている。各制御弁61A,61Bは、制御装置71からの制御指令に従って開閉することにより、各下流側ラジエータ53A,53Bへ流通するエンジン冷却水Aの流通を制御する。
第2循環回路58は、上流側ラジエータ54A,54Bとエンジン32との間に設けられ、過給器冷却水Bが循環する管路58A,58Bから構成されている。管路58Aは、一端がサーモスタット62を介してエンジン32に接続されており、上流側ラジエータ54A,54Bとエンジン32との間の途中で分岐して他端が上流側ラジエータ54A,54Bの上端にそれぞれ接続されている。
サーモスタット62は、各上流側ラジエータ54A,54Bへ流通する過給器冷却水Bの温度TBに応じて開閉する機能を有し、例えば、過給器冷却水Bの温度TBが所定の温度Tb1以上のときに開くことにより、過給器冷却水Bを第2循環回路58の下流側へ流通させ、過給器冷却水Bの温度TBが所定の温度Tb1未満のときに閉じることにより、過給器冷却水Bを第2循環回路58の下流側へ流通させずに再びエンジン32の内部の回路に戻す。
管路58Bは、一端がエンジン32に接続されており、上流側ラジエータ54A,54Bとエンジン32との間の途中で分岐して他端が上流側ラジエータ54A,54Bの下端にそれぞれ接続されている。したがって、エンジン32と上流側ラジエータ54A,54Bとの双方が管路58A,58Bを介して並列に接続されている。
過給器冷却水Bがエンジン32へ戻る側の管路58Bには、過給器冷却水Bの温度TBを検知する第2冷媒温度検知部としての過給器冷却水温度センサ72B(図5参照)が取り付けられている。また、管路58Bには、過給器冷却水Bの流量を検知する過給器冷却水流量センサが取り付けられている。これらの過給器冷却水温度センサ72B及び過給器冷却水流量センサは、制御装置71に電気的に接続されている。
管路58Aのうち分岐点よりも上流側ラジエータ54A,54Bに近い部分には、一対の上流側ラジエータ54A,54Bへそれぞれ流通する過給器冷却水Bの流路を連通又は遮断する一対の第2開閉弁としての第2制御弁(以下、単に制御弁と略記する)63A,63Bが取り付けられている。各制御弁63A,63Bは、制御装置71からの制御指令に従って開閉することにより、各上流側ラジエータ54A,54Bへ流通する過給器冷却水Bの流通を制御する。
ブレーキオイルクーラ55は、走行モータ40L,40Rとの間でブレーキオイルCが流通するブレーキオイル循環回路(図示せず)を有している。このブレーキオイルクーラ55は、上流側ラジエータ54Aの下部側に対向するように位置し、冷却風の気流bが通過することにより、ブレーキオイル循環回路内のブレーキオイルCを冷却する。
ブレーキオイル循環回路には、ブレーキオイルCの温度TCを検知するブレーキオイル温度センサ72C(図5参照)が取り付けられている。また、ブレーキオイル循環回路には、ブレーキオイルCの流量を検知するブレーキオイル流量センサ(図示せず)が取り付けられている。これらのブレーキオイル温度センサ72C及びブレーキオイル流量センサは、制御装置71に電気的に接続されている。
エアコンコンデンサ56は、冷凍システム(図示せず)との間でエアコン冷媒Dが流通するエアコン冷媒循環回路(図示せず)を有している。このエアコンコンデンサ56は、上流側ラジエータ54Bの下部側に対向するように位置し、冷却風の気流dが通過することにより、エアコン冷媒循環回路内のエアコン冷媒Dを冷却する。
エアコン冷媒循環回路には、エアコン冷媒Dの温度TDを検知するエアコン冷媒温度センサ72D(図5参照)が取り付けられている。また、エアコン冷媒循環回路には、エアコン冷媒Dの流量を検知するエアコン冷媒流量センサ(図示せず)が取り付けられている。これらのエアコン冷媒温度センサ72D及びエアコン冷媒流量センサは、制御装置71に電気的に接続されている。
各電動モータ59A〜59Dは、補助インバータ38及び制御装置71に電気的に接続されており、制御装置71からの制御指令に従って、それぞれ独立して作動又は停止したり、あるいはファン52A〜52Dの回転数の調整を行うことができる。
このように構成した冷却装置51においては、エンジン冷却水Aは、エンジン32の各シリンダ近傍及びその他を流通することにより、エンジン32の各部と熱交換を行う。過給器冷却水Bは、エンジン32の過給器を流通することにより、圧縮されて過給器に導入される気体と熱交換を行う。
そして、図4に示すように、エンジン32内を流通したエンジン冷却水Aは、図示しないポンプによってサーモスタット60を経由して管路57Aへ流入し、制御弁61A,61Bを通過した後、矢印A1,A2に示すように、下流側ラジエータ53A,53B内を上側から下側へ通過し、管路57Bを経由して再びエンジン32に還流する。エンジン32内を流通した過給器冷却水Bも同様に、図示しないポンプによってサーモスタット62を経由して管路58Aへ流入し、制御弁63A,63Bを通過した後、矢印B1,B2に示すように、上流側ラジエータ54A,54B内を上側から下側へ通過し、管路58Bを経由して再びエンジン32に還流する。
一方、ファン52A〜52Dが作動すると、前方から後方へ向かう冷却風の気流a〜dがそれぞれ発生する。ファン52Aによる冷却風の気流aは、主として上流側ラジエータ54Aと下流側ラジエータ53Aの上部、すなわち、各過給器冷却水B及びエンジン冷却水Aの比較的上流側を通過することにより、各過給器冷却水B及びエンジン冷却水Aを冷却する。同様に、ファン52Bによる冷却風の気流bは、主としてブレーキオイルクーラ55、及び上流側ラジエータ54Aと下流側ラジエータ53Aの下部、すなわち、各ブレーキオイルC、過給器冷却水B、及びエンジン冷却水Aの比較的下流側を通過することにより、各ブレーキオイルC、過給器冷却水B、及びエンジン冷却水Aを冷却する。
さらに、ファン52Cによる冷却風の気流cは、上流側ラジエータ54Bと下流側ラジエータ53Bの上部、すなわち、各過給器冷却水B及びエンジン冷却水Aの比較的上流側を通過することにより、各過給器冷却水B及びエンジン冷却水Aを冷却する。同様に、ファン52Dによる冷却風の気流dは、主としてエアコンコンデンサ56、及び上流側ラジエータ54Bと下流側ラジエータ53Bの下部、すなわち、各エアコン冷媒D、過給器冷却水B、及びエンジン冷却水Aの比較的下流側を通過することにより、各エアコン冷媒D、過給器冷却水B、及びエンジン冷却水Aを冷却する。
また、冷却風の気流a〜dは、ファン52A〜52Dを通過した後、エンジン32の表面に当たってエンジン32の表面の熱伝達率を高める。なお、図4に示す符号64は、上流側ラジエータ54A,54B、下流側ラジエータ53A,53B、及び冷却ファン52A〜52Dの周囲を覆うことにより、冷却風を前方から後方へ案内するケーシングである。
次に、本発明の第1実施形態に係る制御装置71の機能を示す具体的な構成について、図5を参照しながら詳細に説明する。
図5に示すように、制御装置71は、エンジン冷却水温度センサ72A、過給器冷却水温度センサ72B、ブレーキオイル温度センサ72C、及びエアコン冷媒温度センサ72Dからエンジン冷却水A、過給器冷却水B、ブレーキオイルC、及びエアコン冷媒Dの各温度情報を入力すると共に、各制御弁61A,61B,63A,63B及び電動モータ59A〜59Dに対して制御指令を出力する。
また、制御装置71は、電動モータ59A〜59Dを介してファン52A〜52Dを駆動するファン駆動部としてのファン制御部711と、ファン制御部711によってファン52A〜52Dが駆動して冷却風の気流a〜dが発生した領域のみをエンジン冷却水A及び過給器冷却水Bの少なくとも一方が通過するように、制御弁61A,61B,63A,63Bの開閉動作をそれぞれ制御する開閉制御部712とを含んで構成されている。
具体的には、制御装置71は、エンジン冷却水A、過給器冷却水B、ブレーキオイルC、及びエアコン冷媒Dの各温度情報と、各制御弁61A,61B,63A,63Bの開指令及びファン52〜52Dの作動指令との所定の関係F1を内部のHDD等の記憶装置に予め記憶している。
ファン制御部711は、エンジン冷却水温度センサ72Aによって検知されたエンジン冷却水Aの温度TA、過給器冷却水温度センサ72Bによって検知された過給器冷却水Bの温度TB、ブレーキオイル温度センサ72Cによって検知されたブレーキオイルCの温度TC、及びエアコン冷媒温度センサ72Dによって検知されたエアコン冷媒Dの温度TD、及び記憶装置に記憶された関係F1に基づいて、ファン52A〜52Dの作動指令を生成する。ファン制御部711は、生成した作動指令を対応する電動モータ59A〜59Dへ送信することにより、ファン52A〜52Dの動作をそれぞれ制御する。
開閉制御部712は、エンジン冷却水温度センサ72Aによって検知されたエンジン冷却水Aの温度TA、過給器冷却水温度センサ72Bによって検知された過給器冷却水Bの温度TB、ブレーキオイル温度センサ72Cによって検知されたブレーキオイルCの温度TC、及びエアコン冷媒温度センサ72Dによって検知されたエアコン冷媒Dの温度TD、及び記憶装置に記憶された関係F1に基づいて、制御弁61A,61B,63A,63Bの開指令を生成する。開閉制御部712は、生成した開指令を対応する制御弁61A,61B,63A,63Bへ送信することにより、制御弁61A,61B,63A,63Bの動作をそれぞれ制御する。
図6は制御装置71に記憶されたエンジン冷却水A、過給器冷却水B、ブレーキオイルC、及びエアコン冷媒Dの各温度情報と、制御弁61A,61B,63A,63Bの開指令及びファン52A〜52Dの作動指令との関係F1を示す図である。
図6においては、温度情報におけるエンジン冷却水A、過給器冷却水B、ブレーキオイルC、及びエアコン冷媒Dの各欄に1が記入されている場合、それらの冷却が必要な状態であることを示す。一方、温度情報におけるエンジン冷却水A、過給器冷却水B、ブレーキオイルC、及びエアコン冷媒Dの各欄が空白である場合、それらの冷却が必要な状態であるか否かは不問である。
また、制御弁61A,61B,63A,63Bの開指令、ファン52A〜52Dの作動指令の各欄に1が記入されている場合、制御装置71から開指令が出力され、該当する制御弁61A,61B,63A,63Bが開状態(冷媒が流通できる状態)となること、及び制御装置71からファン52A〜52Dの作動指令が出力され、ファン52A〜52Dが作動することを示す。
なお、制御弁61A,61B,63A,63Bの開指令及びファン52A〜52Dの作動指令の各欄が空白である場合、必ずしも制御装置71から制御弁61A,61B,63A,63Bの開指令及びファン52A〜52Dの作動指令が出力されていない状態であることを示す。実際には、エンジン冷却水A、過給器冷却水B、ブレーキオイルC、エアコン冷媒Dのうち複数の温度情報が1となる可能性があり、その場合はそれらの論理和(OR)により制御弁61A,61B,63A,63Bの開指令及びファン52A〜52Dの作動指令が出力される。
エアコン冷媒温度センサ72Dによって検知されたエアコン冷媒Dの温度TDが所定の温度Td以上になり、エアコン冷媒Dの温度情報が1になると、ファン制御部711は、ファン52Dの作動指令を生成して電動モータ59Dへ送信する(行01)。これにより、電動モータ59Dがファン制御部711からの作動指令に従ってファン52Dを回転させることにより、エアコンコンデンサ56を通過する冷却風の気流dが発生する。
ブレーキオイル温度センサ72Cによって検知されたブレーキオイルCの温度TCが所定の温度Tc以上になり、ブレーキオイルCの温度情報が1になると、ファン制御部711は、ファン52Bの作動指令を生成して電動モータ59Bへ送信する(行02)。これにより、電動モータ59Bがファン制御部711からの作動指令に従ってファン52Bを回転させることにより、ブレーキオイルクーラ55を通過する冷却風の気流bが発生する。
ここで、図6に示す行03〜行06は、過給器冷却水Bの温度情報が1の状態を、過給器冷却水温度センサ72Bによって検知された過給器冷却水Bの温度TBに応じて、さらに4段階に細分したものであり、過給器冷却水Bの温度TBは行03が最も低く、行番号が大きくなるにつれて過給器冷却水Bの温度TBが高いことを示す。
過給器冷却水温度センサ72Bによって検知された過給器冷却水Bの温度TBが所定の温度Tb1(<Tb2)以上になり、過給器冷却水Bの温度情報が1になると、開閉制御部712は、制御弁63Aの開指令を生成して制御弁63Aへ送信すると共に、ファン制御部711は、ファン52Aの作動指令を生成して電動モータ59Aへ送信する(行03)。これにより、図7に示すように、制御弁63Aが開閉制御部712からの開指令に従って開くことにより、上流側ラジエータ54A内を過給器冷却水Bが流通する。また、電動モータ59Aがファン制御部711からの作動指令に従ってファン52Aを回転させることにより、上流側ラジエータ54Aの過給器冷却水Bの上流側を通過する冷却風の気流aが発生する。
過給器冷却水温度センサ72Bによって検知された過給器冷却水Bの温度TBが所定の温度Tb2(<Tb3)以上になると、さらにファン制御部711は、ファン52Bの作動指令を生成して電動モータ59Bへ送信する(行04)。これにより、電動モータ59Bがファン制御部711からの作動指令に従ってファン52Bを回転させることにより、冷却風の気流aに加え、上流側ラジエータ54Aの過給器冷却水Bの下流側を通過する冷却風の気流bが発生する。
過給器冷却水温度センサ72Bによって検知された過給器冷却水Bの温度TBが所定の温度Tb3(<Tb4)以上になると、さらに開閉制御部712は、制御弁63Bの開指令を生成して制御弁63Bへ送信すると共に、ファン制御部711は、ファン52Cの作動指令を生成して電動モータ59Cへ送信する(行05)。これにより、電動モータ59Cがファン制御部711からの作動指令に従ってファン52Cを回転させることにより、冷却風の気流a,bに加え、上流側ラジエータ54Bの過給器冷却水Bの上流側を通過する冷却風の気流cが発生する。
過給器冷却水温度センサ72Bによって検知された過給器冷却水Bの温度TBが所定の温度Tb4以上になると、さらにファン制御部711は、ファン52Dの作動指令を生成して電動モータ59Dへ送信する(行06)。これにより、電動モータ59Dがファン制御部711からの作動指令に従ってファン52Dを回転させることにより、冷却風の気流a〜cに加え、上流側ラジエータ54Bの過給器冷却水Bの下流側を通過する冷却風の気流dが発生する。
このように、上流側ラジエータ54A,54Bの過給器冷却水Bの上流側に位置する各ファン52A,52Cが、上流側ラジエータ54A,54Bの過給器冷却水Bの下流側に位置するファン52B,52Dよりも先に(すなわち、過給器冷却水Bの温度TBがより低い状態で)作動するのは、一般に、過給器冷却水Bの温度TBと外気の温度との差が上流側ラジエータ54A,54Bの過給器冷却水Bの下流側よりも上流側で大きいことから、同じファン動力でより高い熱交換の効果が得られるためである。
同様に、図6に示す行07〜行10は、エンジン冷却水Aの温度情報が1の状態を、エンジン冷却水温度センサ72Aによって検知されたエンジン冷却水Aの温度TAに応じて、さらに4段階に細分したものであり、エンジン冷却水Aの温度TAは行07が最も低く、行番号が大きくなるにつれてエンジン冷却水Aの温度TAが高いことを示す。
エンジン冷却水温度センサ72Aによって検知されたエンジン冷却水Aの温度TAが所定の温度Ta1(<Ta2)以上になり、エンジン冷却水Aの温度情報が1になると、開閉制御部712は、制御弁61Aの開指令を生成して制御弁61Aへ送信すると共に、ファン制御部711は、ファン52Aの作動指令を生成して電動モータ59Aへ送信する(行07)。これにより、制御弁61Aが開閉制御部712からの開指令に従って開くことにより、下流側ラジエータ53A内をエンジン冷却水Aが流通する。また、電動モータ59Aがファン制御部711からの作動指令に従ってファン52Aを回転させることにより、下流側ラジエータ53Aのエンジン冷却水Aの上流側を通過する冷却風の気流aが発生する。
エンジン冷却水温度センサ72Aによって検知されたエンジン冷却水Aの温度TAが所定の温度Ta2(<Ta3)以上になると、さらにファン制御部711は、ファン52Bの作動指令を生成して電動モータ59Bへ送信する(行08)。これにより、電動モータ59Bがファン制御部711からの作動指令に従ってファン52Bを回転させることにより、冷却風の気流aに加え、下流側ラジエータ53Aのエンジン冷却水Aの下流側を通過する冷却風の気流bが発生する。
エンジン冷却水温度センサ72Aによって検知されたエンジン冷却水Aの温度TAが所定の温度Ta3(<Ta4)以上になると、さらに開閉制御部712は、制御弁61Bの開指令を生成して制御弁61Bへ送信すると共に、ファン制御部711は、ファン52Cの作動指令を生成して電動モータ59Cへ送信する(行09)。これにより、電動モータ59Cがファン制御部711からの作動指令に従ってファン52Cを回転させることにより、冷却風の気流a,bに加え、下流側ラジエータ53Bのエンジン冷却水Aの上流側を通過する冷却風の気流cが発生する。
エンジン冷却水温度センサ72Aによって検知されたエンジン冷却水Aの温度TAが所定の温度Ta4以上になると、さらにファン制御部711は、ファン52Dの作動指令を生成して電動モータ59Dへ送信する(行10)。これにより、電動モータ59Dがファン制御部711からの作動指令に従ってファン52Dを回転させることにより、冷却風の気流a〜cに加え、下流側ラジエータ53Bのエンジン冷却水Aの下流側を通過する冷却風の気流dが発生する。
このように、下流側ラジエータ53A,53Bのエンジン冷却水Aの上流側に位置する各ファン52A,52Cが、下流側ラジエータ53A,53Bのエンジン冷却水Aの下流側に位置するファン52B,52Dよりも先に(すなわち、エンジン冷却水Aの温度TAがより低い状態で)作動するのは、上述した過給器冷却水Bについての説明と同様の理由によるものである。
次に、本発明の第1実施形態に係る制御装置71による冷却装置51の制御処理について、図8のフローチャートを参照しながら詳細に説明する。なお、以下の記載は、エンジン冷却水Aを冷却する場合の制御処理を示すものであるが、過給器冷却水Bを冷却する場合の制御処理も同様であるため、重複する説明を省略する。
図8に示すように、まずは、制御装置71は、エンジン冷却水温度センサ72Aからエンジン冷却水Aの温度TAを取得し(ステップ(以下、Sと記す)801)、エンジン冷却水Aの温度TAが所定の温度Ta1未満であるか否かを判断する(S802)。このとき、制御装置71は、エンジン冷却水Aの温度TAが所定の温度Ta1未満であると判断すると(S802/Yes)、開閉制御部712が制御弁61A,61Bの閉指令を生成し、生成した閉指令を制御弁61A,61Bへそれぞれ送信する(S803)。
次に、ファン制御部711がファン52A,52Bの停止指令を生成し、生成した停止指令を電動モータ59A,59Bへそれぞれ送信する(S804)。続いて、ファン制御部711がファン52C,52Dの停止指令を生成し、生成した停止指令を電動モータ59C,59Dへそれぞれ送信した後(S805)、S801からの処理が繰り返される。
一方、S802において、制御装置71は、エンジン冷却水Aの温度TAが所定の温度Ta1以上であると判断すると(S802/No)、エンジン冷却水Aの温度TAが所定の温度Ta3未満であるか否かを判断する(S806)。このとき、制御装置71は、エンジン冷却水Aの温度TAが所定の温度Ta3未満であると判断すると(S806/No)、開閉制御部712が制御弁61Aの開指令及び制御弁61Bの閉指令を生成し、生成した開指令及び閉指令を制御弁61A,61Bへそれぞれ送信する(S807)。
続いて、ファン制御部711がファン52C,52Dの停止指令を生成し、生成した停止指令を電動モータ59C,59Dへそれぞれ送信する(S808)。次に、制御装置71は、エンジン冷却水Aの温度TAが所定の温度Ta2未満であるか否かを判断する(S809)。このとき、制御装置71は、エンジン冷却水Aの温度TAが所定の温度Ta2未満であると判断すると(S809/Yes)、ファン制御部711がファン52Aの作動指令及びファン52Bの停止指令を生成し、生成した作動指令及び停止指令を電動モータ59A,59Bへそれぞれ送信した後(S810)、S801からの処理が繰り返される。
S809において、制御装置71は、エンジン冷却水Aの温度TAが所定の温度Ta2以上であると判断すると(S809/No)、ファン制御部711がファン52A,52Bの作動指令を生成し、生成した作動指令を電動モータ59A,59Bへそれぞれ送信した後(S811)、S801からの処理が繰り返される。
一方、S806において、制御装置71は、エンジン冷却水Aの温度TAが所定の温度Ta3以上であると判断すると(S806/No)、開閉制御部712が制御弁61A,61Bの開指令を生成し、生成した開指令を制御弁61A,61Bへそれぞれ送信する(S812)。
続いて、ファン制御部711がファン52A,52Bの作動指令を生成し、生成した作動指令を電動モータ59A,59Bへそれぞれ送信する(S813)。次に、制御装置71は、エンジン冷却水Aの温度TAが所定の温度Ta4未満であるか否かを判断する(S814)。このとき、制御装置71は、エンジン冷却水Aの温度TAが所定の温度Ta4未満であると判断すると(S813/Yes)、ファン制御部711がファン52Cの作動指令及びファン52Dの停止指令を生成し、生成した作動指令及び停止指令を電動モータ59C,59Dへそれぞれ送信した後(S815)、S801からの処理が繰り返される。
S814において、制御装置71は、エンジン冷却水Aの温度TAが所定の温度Ta4以上であると判断すると(S814/No)、ファン制御部711がファン52C,52Dの作動指令を生成し、生成した作動指令を電動モータ59C,59Dへそれぞれ送信した後(S816)、S801からの処理が繰り返される。
このような処理により、図9に示すように、各ファン52A〜52Dに対する下流側ラジエータ53A,53Bの制御処理結果が得られる。具体的には、S805の処理の終了後は、ファン52A,52Bに対する下流側ラジエータ53Aの冷却機能(熱交換機能)はOFF状態、ファン52C,52Cに対する下流側ラジエータ53Bの冷却機能(熱交換機能)はOFF状態となる。S810の処理の終了後は、ファン52Aに対する下流側ラジエータ53Aの冷却機能はON状態、ファン52Bに対する下流側ラジエータ53Aの冷却機能はOFF状態、ファン52C,52Dに対する下流側ラジエータ53Bの冷却機能はOFF状態となる。
S811の処理の終了後は、ファン52A,52Bに対する下流側ラジエータ53Aの冷却機能はON状態、ファン52C,52Dに対する下流側ラジエータ53Bの冷却機能(熱交換機能)はOFF状態となる。S815の処理の終了後は、ファン52A,52Bに対する下流側ラジエータ53Aの冷却機能はON状態、ファン52Cに対する下流側ラジエータ53Bの冷却機能はON状態、ファン52Dに対する下流側ラジエータ53Bの冷却機能はOFF状態となる。
S816の処理の終了後は、ファン52A,52Bに対する下流側ラジエータ53Aの冷却機能はON状態、ファン52C,52Dに対する下流側ラジエータ53Bの冷却機能はON状態となる。なお、エンジン冷却水Aを冷却する場合の制御処理結果が過給器冷却水Bを冷却する場合の制御処理結果と異なる場合には、ファンの作動指令は双方の制御処理結果の論理和(OR)により定められる。
本発明の第1実施形態では、S803、S807、及びS812の処理が開閉制御ステップ、S804、S805、S808、S810、S811、S813、S815、及びS816の処理がファン駆動ステップにそれぞれ対応する。
このように構成した本発明の第1実施形態に係るダンプトラック1によれば、開閉制御部712が、冷却装置51の各機器を繋ぐ管路57A,57B,58A,58Bの制御弁61A,61B,63A,63Bを開閉し、下流側ラジエータ53A,53B及び上流側ラジエータ54A,54Bへのエンジン冷却水A及び過給器冷却水Bの流路を連通又は遮断させることにより、冷却装置51内におけるエンジン冷却水A及び過給器冷却水Bの通過経路を容易に変更することができる。
その結果、ファン52A〜52Dのうち特定のファンが停止した場合に、冷却風の気流a〜dが発生していない領域をエンジン冷却水A及び過給器冷却水Bが通過するのを回避できるので、エンジン冷却水A及び過給器冷却水Bと冷却風との熱交換を効率良く行うことができる。これにより、ファン動力を低減し、燃料消費量を十分に抑制することができる。
また、本発明の第1実施形態に係るダンプトラック1では、4種の熱交換器、すなわち、下流側ラジエータ53A,53B、上流側ラジエータ54A,54B、ブレーキオイルクーラ55、及びエアコンコンデンサ56をそれぞれ通過するエンジン冷却水A、過給器冷却水B、ブレーキオイルC、及びエアコン冷媒Dの個々の温度情報に応じて、これらの各冷媒の熱交換器の流通及び熱交換器を通過する冷却風の気流a〜dの発生を最適な状態に制御することが可能となる。そのため、冷却が不要な冷媒が流通する熱交換器に対して、対応する冷却風の気流a〜dを発生させるのに費やされるファン動力をより低減することができる。
また、本発明の第1実施形態に係るダンプトラック1では、エンジン32から下流側ラジエータ53A,53Bへのエンジン冷却水Aの流路、及びエンジン32から上流側ラジエータ54A,54Bへの過給器冷却水Bの流路をそれぞれ連通又は遮断するのに、各制御弁61A,61B,63A,63Bを、管路57A,57B,58A,58Bのうち分岐点よりも下流側ラジエータ53A,53B及び上流側ラジエータ54A,54B寄りに取り付けるだけでよい。このように、本発明の第1実施形態は、冷却装置51内におけるエンジン冷却水A及び過給器冷却水Bの通過経路を変更するための機能を簡易な構成で実現できるので、冷却装置51の製造コストを削減することができる。
また、本発明の第1実施形態に係るダンプトラック1では、ファン52A〜52Dは、下流側ラジエータ53A,53Bと対向するように、上流側ラジエータ54A,54Bとの間で下流側ラジエータ53A,53Bを挟んで配置され、各ファン52A〜52Dの外径が下流側ラジエータ53A,53B及び上流側ラジエータ54A,54Bの横幅に略等しく設定されているので、これらの機器が備える全てのコアに対して冷却風の気流a〜dを通過させることができる。
したがって、ファン52A〜52Dによって生起される冷却風と熱交換されずにエンジン32に還流する冷媒がなく、下流側ラジエータ53A,53B及び上流側ラジエータ54A,54Bにおいて、より小さなファン動力で所望の熱交換量を得ることができる。これにより、冷却装置51の省エネルギー化を図ることができる。
なお、本発明の第1実施形態では、4種の熱交換器として、下流側ラジエータ53A,53B、上流側ラジエータ54A,54B、ブレーキオイルクーラ55、及びエアコンコンデンサ56がグリルボックス19内に収納されている場合について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、例えば、ブレーキオイルクーラ55及びエアコンコンデンサ56がグリルボックス19内に収納されていなくてもよい。
また、図6を用いた制御装置71の機能構成についての説明では、4種の熱交換器を冷却するためのファン52A〜52Dの作動指令が全て独立して出力される場合を示したが、制御装置71は必ずしもそのような制御を行う必要はなく、例えば、エンジン冷却水Aと過給器冷却水Bがエンジン32の稼働状態に応じて似通った温度変化の傾向を示す場合には、行03と行07、行04と行08、行05と行09、及び行06と行10をそれぞれ単一化して、その分、制御ロジックを簡略化してもよい。
さらに、図6を用いた制御装置71の機能構成についての説明では、ファン52A〜52Dが作動する場合を示したが、上述のように各ファン52A〜52Dを駆動する電動モータ59A〜59Dはインバータ制御されるので、その利点を活かし、各冷媒の流量や温度に応じてファン52A〜52Dの回転数を変更する制御を行ってもよい。
また、図6を用いた制御装置71の機能構成についての説明では、下流側ラジエータ53A,53B及び上流側ラジエータ54A,54Bの上部及び下部に対向する各ファン52A〜52Dの作動指令がエンジン冷却水A及び過給器冷却水Bの温度TA,TBの大きさに応じて独立して出力される場合を示したが、補助インバータの数の低減あるいは制御の簡単化のため、上下に位置するファン52A,52Bとファン52C,52Dはそれぞれ単一のインバータで制御され、常に同じ回転数となるように構成してもよい。
さらに、本発明の第1実施形態に係る冷却装置51では、管路57Aのうち分岐点よりも下流側ラジエータ53A,53Bに近い部分、及び管路58Aのうち分岐点よりも上流側ラジエータ54A,54Bに近い部分に制御弁61A,61B,63A,63Bをそれぞれ設けた場合について説明したが、これは各第1循環回路57及び第2循環回路58の並列部分のエンジン冷却水A及び過給器冷却水Bの流路の分岐を、その状態に応じて制御する方式の1つに過ぎず、別の方式を採用してもよい。
例えば、本発明の第1実施形態は制御弁61A,63Aを排除しても実質差し支えない。これは制御弁61A,61B,63A,63Bの全てを閉状態とする(すなわち、各エンジン冷却水A及び過給器冷却水Bの温度TA,TBがそれぞれTa1,Tb1未満である)状況での各エンジン冷却水A及び過給器冷却水Bの流通は、これらよりも上流に位置するサーモスタット60,62で遮断されるからである。
また、本発明の第1実施形態は、制御弁61A,61B,63A,63Bの代わりに、サーモスタット60,62と同様の機能を有し、それぞれ作動する温度が異なる複数のサーモスタット(第1サーモスタット及び第2サーモスタット)を管路57A,58Bに取り付けてもよい。この場合、開閉制御部712による制御弁の開指令の生成及び出力を省略できるので、制御装置71の演算負荷を軽減することができる。
さらに、本発明の第1実施形態では、各ファン52A〜52Dが電動モータ59A〜59Dによって回転する場合について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、電動モータ59A〜59Dの代わりに、油圧によって各ファン52A〜52Dを回転させる複数の油圧モータを用いてもよい。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係るダンプトラック1では、制御装置71は、エンジン冷却水A、過給器冷却水B、ブレーキオイルC、及びエアコン冷媒Dの各温度情報と、各制御弁61A,61B,63A,63Bの開指令及びファン52〜52Dの作動指令との所定の関係F2を内部のHDD等の記憶装置に予め記憶している。この関係F2は、第1実施形態で説明した図6に示す制御弁61A,61B,63A,63Bの開指令とファン52A〜52Dの作動指令の組み合わせを一部変更したものである。その他の第2実施形態の構成は、第1実施形態の構成と同じであり、同一又は対応する部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図10は制御装置71に記憶されたエンジン冷却水A、過給器冷却水B、ブレーキオイルC、及びエアコン冷媒Dの各温度情報と、制御弁61A,61B,63A,63Bの開指令及びファン52A〜52Dの作動指令との関係F2を示す図である。同図の網掛けで表された欄は、第1実施形態で説明した図6の関係F1との相違部分を示している。
図10においては、エンジン冷却水温度センサ72Aによって検知されたエンジン冷却水Aの温度TAが所定の温度Ta1以上になり、エンジン冷却水Aの温度情報が1になると、開閉制御部712は、制御弁61Bの開指令を生成して制御弁61Bへ送信すると共に、ファン制御部711は、ファン52Cの作動指令を生成して電動モータ59Cへ送信する(行07)。これにより、制御弁61Bが開閉制御部712からの開指令に従って開くことにより、下流側ラジエータ53B内をエンジン冷却水Aが流通する。また、電動モータ59Cがファン制御部711からの作動指令に従ってファン52Cを回転させることにより、下流側ラジエータ53Bのエンジン冷却水Aの上流側を通過する冷却風の気流cが発生する。
エンジン冷却水温度センサ72Aによって検知されたエンジン冷却水Aの温度TAが所定の温度Ta2以上になると、さらにファン制御部711は、ファン52Dの作動指令を生成して電動モータ59Dへ送信する(行08)。これにより、電動モータ59Dがファン制御部711からの作動指令に従ってファン52Dを回転させることにより、冷却風の気流cに加え、下流側ラジエータ53Bのエンジン冷却水Aの下流側を通過する冷却風の気流dが発生する。
つまり、下流側ラジエータ53Bは、過給器冷却水Bの温度TBが比較的低い状態(例えば、行03、行04)のときに過給器冷却水Bが流通する上流側ラジエータ54Aとはファン52A,52Bによる冷却風の気流a,bが連通しない位置にある(すなわち、冷却風の気流a〜dは、いずれも上流側ラジエータ54Aと下流側ラジエータ53Bの双方を連通しない)。
このように構成した本発明の第2実施形態に係るダンプトラック1によれば、上述した第1実施形態と同様の作用効果が得られる他、仮にエンジン冷却水Aの温度TAが所定の温度Ta1以上になり(行07)、かつ、過給器冷却水Bの温度TBが所定の温度Tb1以上になったとき(行03)、下流側ラジエータ53Bを通過する冷却風の気流c,dは、それ以前に上流側ラジエータ54Bを通過しても、暖められて温度が上昇することがないので、エンジン冷却水Aと大きな温度差を保つことができる。
したがって、本発明の第2実施形態は、より小さいファン動力を使用するだけで、冷却風に対するエンジン冷却水Aの所望の熱交換量を得ることができるので、第1実施形態と比較してエンジン冷却水Aの冷却に要するファン動力が低減し、燃料消費量をより有効に抑えることができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態が前述した第1実施形態と異なるのは、第1実施形態では、図4に示すように、ブレーキオイルクーラ55が、ファン52Bによる冷却風の気流bが通過するように、上流側ラジエータ54Aの下部側に対向して配置され、エアコンコンデンサ56が、ファン52Dによる冷却風の気流dが通過するように、上流側ラジエータ54Bの下部側に対向して配置されたのに対し、第3実施形態では、図11に示すように、ブレーキオイルクーラ55が、ファン52Aによる冷却風の気流aが通過するように、上流側ラジエータ54Aの上部側に対向して配置され、エアコンコンデンサ56が、ファン52Cによる冷却風の気流cが通過するように、上流側ラジエータ54Bの上部側に対向して配置されていることである。
この場合には、制御装置71は、エンジン冷却水A、過給器冷却水B、ブレーキオイルC、及びエアコン冷媒Dの各温度情報と、各制御弁61A,61B,63A,63Bの開指令及びファン52〜52Dの作動指令との所定の関係F3を内部のHDD等の記憶装置に予め記憶している。この関係F3は、第1実施形態で説明した図6に示すファン52A〜52Dの作動指令の組み合わせを一部変更したものである。その他の第3実施形態の構成は、第1実施形態の構成と同じであり、同一又は対応する部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図12は制御装置71に記憶されたエンジン冷却水A、過給器冷却水B、ブレーキオイルC、及びエアコン冷媒Dの各温度情報と、制御弁61A,61B,63A,63Bの開指令及びファン52A〜52Dの作動指令との関係F3を示す図である。同図の網掛けで表された欄は、第1実施形態で説明した図6の関係F1との相違部分を示している。
図12においては、エアコン冷媒温度センサ72Dによって検知されたエアコン冷媒Dの温度TDが所定の温度Td以上になり、エアコン冷媒Dの温度情報が1になると、ファン制御部711は、ファン52Cの作動指令を生成して電動モータ59Cへ送信する(行01)。これにより、電動モータ59Cがファン制御部711からの作動指令に従ってファン52Cを回転させることにより、エアコンコンデンサ56を通過する冷却風の気流cが発生する。
ブレーキオイル温度センサ72Cによって検知されたブレーキオイルCの温度TCが所定の温度Tc以上になり、ブレーキオイルCの温度情報が1になると、ファン制御部711は、ファン52Aの作動指令を生成して電動モータ59Aへ送信する(行02)。これにより、電動モータ59Aがファン制御部711からの作動指令に従ってファン52Aを回転させることにより、ブレーキオイルクーラ55を通過する冷却風の気流aが発生する。
このように構成した本発明の第3実施形態に係るダンプトラック1によれば、上述した第1実施形態と同様の作用効果が得られる他、仮にエンジン冷却水Aの温度TAが所定の温度Ta1以上(行07)、かつ、過給器冷却水Bの温度TBが所定の温度Tb1以上である場合に(行03)、ブレーキオイルCの温度TCが所定の温度Tcになったとき、開閉制御部712は、ファン52Aの作動指令のみを生成して出力すればよいので、作動させるファン52A〜52Dの数が減少し、その分、ファン動力を低減することができる。
また、エンジン冷却水Aの温度TAが所定の温度Ta3以上(行09)、かつ、過給器冷却水Bの温度TBが所定の温度Tb3以上である場合に(行05)、エアコン冷媒Dの温度TDが所定の温度Tdになったとき、ファン52Dを作動させる必要がないので、その分、ファン動力を低減することができる。
なお、本発明の第3実施形態は、ブレーキオイルクーラ55及びエアコンコンデンサ56が上流側ラジエータ54A,54Bの上部側に対向して配置された場合について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、ブレーキオイルクーラ55及びエアコンコンデンサ56の搭載位置を互いに入れ換えてもよい。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態が前述した第2実施形態と異なるのは、第2実施形態に係る冷却装置51は、外気を内部に取り込んで冷却風を生起する4つのファン52A〜52Dと、これらのファン52A〜52Dを回転させるための電動モータ59A〜59Dとを備えたのに対し、図12に示すように、第4実施形態に係る冷却装置51は、各ファン52A〜52Dよりも外径が大きく設定され、冷却風の気流a〜dを発生させる単一のファン52と、このファン52を回転させるための電動モータ(図示せず)とを備えていることである。
この場合には、制御装置71は、エンジン冷却水A、過給器冷却水B、ブレーキオイルC、及びエアコン冷媒Dの各温度情報と、各制御弁61A,61B,63A,63Bの開指令及びファン52の作動指令との所定の関係F4を内部のHDD等の記憶装置に予め記憶している。この関係F4は、第2実施形態で説明した図10に示すファン52A〜52Dの作動指令の組み合わせを変更したものである。その他の第4実施形態の構成は、第2実施形態の構成と同じであり、同一又は対応する部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図14は制御装置71に記憶されたエンジン冷却水A、過給器冷却水B、ブレーキオイルC、及びエアコン冷媒Dの各温度情報と、制御弁61A,61B,63A,63Bの開指令及びファン52の作動指令との関係F4を示す図である。同図の網掛けで表された欄は、第2実施形態で説明した図10の関係F2との相違部分を示している。
図14においては、エンジン冷却水A、過給器冷却水B、ブレーキオイルC、及びエアコン冷媒Dのいずれかの温度情報が1になると、ファン制御部711がファン52の作動指令を生成して出力する。このとき、ファン制御部711は、エンジン冷却水温度センサ72Aによって検知されたエンジン冷却水Aの温度TA、過給器冷却水温度センサ72Bによって検知された過給器冷却水Bの温度TB、ブレーキオイル温度センサ72Cによって検知されたブレーキオイルCの温度TC、及びエアコン冷媒温度センサ72Dによって検知されたエアコン冷媒Dの温度TDに応じて、ファン52の回転数を制御するようにしている。これにより、ファン52によって生成される冷却風の気流a〜dの量(風量)を調整することができる。
例えば、ファン制御部711は、エンジン冷却水A、過給器冷却水B、ブレーキオイルC、及びエアコン冷媒Dの各温度TA〜TDが高い程、すなわち、必要な熱交換量が大きい程、ファン52の回転数の目標値を高く設定し、エンジン冷却水A、過給器冷却水B、ブレーキオイルC、及びエアコン冷媒Dの各温度TA〜TDが低い程、すなわち、必要な熱交換量が大きい程、ファン52の回転数の目標値を低く設定することで、これらの冷媒を効率良く冷却することができる。このように構成した本発明の第4実施形態に係るダンプトラック1であっても、上述した第2実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお、本発明の第4実施形態では、ファン52が電動モータによって回転する場合について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、当該電動モータの代わりに、油圧によってファン52を回転させる油圧モータを用いてもよいし、あるいはファン52の駆動軸とエンジン32の出力軸とをベルト(図示せず)で連結し、ファン52がエンジン32の出力軸と共に回転するように構成してもよい。後者の構成の場合、ファン52の回転数の増減は、ファン52とベルトとの間に介装されたクラッチ(図示せず)の締結量を変化させることで実現することができる。
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態が前述した第1実施形態と異なるのは、第1実施形態では、図4に示すように、エアコンコンデンサ56が、ファン52Dによる冷却風の気流dが通過するように、上流側ラジエータ54Bの下部側に対向して配置されたのに対し、第5実施形態では、図15に示すように、エアコンコンデンサ56が、ファン52Aによる冷却風の気流aが通過するように、上流側ラジエータ54Aの上部側に対向して配置されていることである。
この場合には、制御装置71は、エンジン冷却水A、過給器冷却水B、ブレーキオイルC、及びエアコン冷媒Dの各温度情報と、各制御弁61A,61B,63A,63Bの開指令及びファン52〜52Dの作動指令との所定の関係F5を内部のHDD等の記憶装置に予め記憶している。この関係F5は、第1実施形態で説明した図6に示すファン52A〜52Dの作動指令の組み合わせを一部変更したものである。その他の第5実施形態の構成は、第1実施形態の構成と同じであり、同一又は対応する部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図16は制御装置71に記憶されたエンジン冷却水A、過給器冷却水B、ブレーキオイルC、及びエアコン冷媒Dの各温度情報と、制御弁61A,61B,63A,63Bの開指令及びファン52A〜52Dの作動指令との関係F5を示す図である。同図の網掛けで表された欄は、第1実施形態で説明した図6の関係F1との相違部分を示している。
図16においては、エアコン冷媒温度センサ72Dによって検知されたエアコン冷媒Dの温度TDが所定の温度Td以上になり、エアコン冷媒Dの温度情報が1になると、ファン制御部711は、ファン52Aの作動指令を生成して電動モータ59Aへ送信する(行01)。これにより、電動モータ59Aがファン制御部711からの作動指令に従ってファン52Aを回転させることにより、エアコンコンデンサ56を通過する冷却風の気流aが発生する。
このように構成した本発明の第5実施形態に係るダンプトラック1によれば、上述した第1実施形態と同様の作用効果が得られる他、図16に示す行03、行04、行07、及び行08から把握されるように、エンジン冷却水温度センサ72Aによって検知されたエンジン冷却水Aの温度TAがTa3未満、又は過給器冷却水温度センサ72Bによって検知された過給器冷却水Bの温度TBがTb3未満であれば、ファン制御部711は、ファン52A,52Bの作動指令を出力し、ファン52C,52Dの作動指令が出力されることがない。したがって、作動させるファン52A〜52Dの数が減少し、その分、ファン動力を低減することができる。
[第6実施形態]
本発明の第6実施形態が前述した第2実施形態と異なるのは、第2実施形態に係る冷却装置51は、外気を内部に取り込んで冷却風を生起する4つのファン52A〜52Dと、これらのファン52A〜52Dを回転させるための電動モータ59A〜59Dとを備えたのに対し、図17、図18に示すように、第6実施形態に係る冷却装置51は、各ファン52A〜52Dよりも外径が大きく設定され、上流側ラジエータ54A,54B及び下流側ラジエータ53A,53Bを通過する冷却風の気流eを発生させるファン52Eと、ブレーキオイルクーラ55及びエアコンコンデンサ56を通過する冷却風の気流f,gを発生させるファン52F,52Eと、エンジン32の駆動力をファン52Eに伝達するクラッチ81と、各ファン52F,52Gを回転させるための電動モータ59F,59Gとを備えていることである。
この場合、ファン52Eを駆動するための駆動軸82がエンジン32から延伸しており、この駆動軸82はベルト83を介してエンジン32の出力軸84と接続されている。クラッチ81は、ファン52Eと駆動軸82との間に取り付けられており、クラッチ81の締結量を変更することでエンジン32の回転数に対するファン52Eの回転数を調整することが可能となっている。
ファン52Fは、ファン52Eよりも翼径が小さく設定され、ブレーキオイルクーラ55の後方、かつ、ファン52Eの近傍に配置されている。同様に、ファン52Gは、ファン52Eよりも翼径が小さく設定され、エアコンコンデンサ56の後方、かつ、ファン52Eの近傍に配置されている。各電動モータ59F,59Gは、ファン52F,52Gの後側に取り付けられている。
また、各電動モータ59F,59Gは、補助インバータ38及び制御装置71に電気的に接続されており、制御装置71からの制御指令に従って、それぞれ独立して作動又は停止したり、あるいはファン52F,52Gの回転数の調整を行うことができる。なお、図18では、ブレーキオイルクーラ55、ファン52F、電動モータ59F、及び冷却風の気流fがエアコンコンデンサ56、ファン52G、電動モータ59G、及び冷却風の気流gにそれぞれ重なって図示されていない。
さらに、本発明の第6実施形態では、制御装置71は、エンジン冷却水A、過給器冷却水B、ブレーキオイルC、及びエアコン冷媒Dの各温度情報と、各制御弁61A,61B,63A,63Bの開指令及びファン52の作動指令との所定の関係F6を内部のHDD等の記憶装置に予め記憶している。この関係F6は、第2実施形態で説明した図10に示すファン52A〜52Dの作動指令の組み合わせを変更したものである。その他の第6実施形態の構成は、第2実施形態の構成と同じであり、同一又は対応する部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図19は制御装置71に記憶されたエンジン冷却水A、過給器冷却水B、ブレーキオイルC、及びエアコン冷媒Dの各温度情報と、制御弁61A,61B,63A,63Bの開指令及びファン52E〜52Gの作動指令との関係F6を示す図である。同図の網掛けで表された欄は、第2実施形態で説明した図10の関係F2との相違部分を示している。
図19においては、エアコン冷媒温度センサ72Dによって検知されたエアコン冷媒Dの温度TDが所定の温度Td以上になり、エアコン冷媒Dの温度情報が1になると、ファン制御部711は、ファン52Gの作動指令を生成して電動モータ59Gへ送信する(行01)。これにより、電動モータ59Gがファン制御部711からの作動指令に従ってファン52Gを回転させることにより、エアコンコンデンサ56を通過する冷却風の気流gが発生する。
ブレーキオイル温度センサ72Cによって検知されたブレーキオイルCの温度TCが所定の温度Tc以上になり、ブレーキオイルCの温度情報が1になると、ファン制御部711は、ファン52Fの作動指令を生成して電動モータ59Fへ送信する(行02)。これにより、電動モータ59Fがファン制御部711からの作動指令に従ってファン52Fを回転させることにより、ブレーキオイルクーラ55を通過する冷却風の気流fが発生する。
一方、エンジン冷却水A及び過給器冷却水Bのいずれかの温度情報が1になると、ファン制御部711がファン52Eの作動指令を生成してクラッチ81へ出力する。このとき、ファン制御部711は、エンジン冷却水温度センサ72Aによって検知されたエンジン冷却水Aの温度TA、及び過給器冷却水温度センサ72Bによって検知された過給器冷却水Bの温度TBに応じて、クラッチ81の締結量を変更してファン52Eの回転数を制御するようにしている。これにより、ファン52Eによって生成される冷却風の気流eの量を調整することができる。
このように構成した本発明の第6実施形態に係るダンプトラック1によれば、上述した第2実施形態と同様の作用効果が得られる他、下記のような作用効果を奏することができる。つまり、本発明の第6実施形態においては、上流側ラジエータ54A,54B又は下流側ラジエータ53A,53Bのように、比較的大きな領域を通過させる冷却風の気流eを要しない(すなわち、冷却風の気流の通過領域が比較的小さい)ブレーキオイルクーラ55又はエアコンコンデンサ56を通過させる気流f,gは、比較的動力が小さいファン52F,52Gにより生成される。そのため、上流側ラジエータ54A,54B及び下流側ラジエータ53A,53Bを冷却する必要のない状態では、ファン52Eを停止しても差し支えないことから、その分、ファン動力を低減することができる。
[第7実施形態]
本発明の第7実施形態が前述した第1実施形態と異なるのは、第1実施形態では、図3に示すように、各電動モータ59A〜59Dがファン52A〜52Dの後側に取り付けられたのに対し、第7実施形態では、図20に示すように、各電動モータ59A〜59Dがファン52A〜52Dの前側に取り付けられ、上流側ラジエータ54A,54B、下流側ラジエータ53A,53B、及びファン52A〜52Dと共にケーシング64内に収納されていることである。その他の第7実施形態の構成は、第1実施形態の構成と同じであり、同一又は対応する部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
このように構成した本発明の第7実施形態に係るダンプトラック1によれば、上述した第1実施形態と同様の作用効果が得られる他、ファン52A〜52Dと下流側ラジエータ53A,53Bとの間の空隙に電動モータ59A〜59Dが位置しているため、エンジン32とファン52A〜52Dとの間の空隙が狭い場合でも、電動モータ59A〜59Dがエンジン32に干渉することがないので、車両の構造のコンパクト化を図ることができる。
なお、上述した本発明の各実施形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。
11…車体フレーム、17…コントロールキャビネット、18…グリッドボックス、19…グリルボックス、20…荷台
31…駆動回路、32…エンジン、33…主発電機、34…補助発電機、35…整流器、36…コンデンサ、37L,37R…主インバータ、38…補助インバータ、39…チョッパ、42…グリッド抵抗、43…グリッドブロア、44…補助モータ
51…冷却装置、52,52A〜52G…ファン、53A,53B…下流側ラジエータ(第1熱交換器)、54A,54B…上流側ラジエータ(第2熱交換器)、55…ブレーキオイルクーラ、56…エアコンコンデンサ、57…第1循環回路、57A,57B…管路、58…第2循環回路、58A,58B…管路、59A〜59D,59F,59G…電動モータ、60…サーモスタット、61A,61B…制御弁(第1開閉弁)、62…サーモスタット、63A,63B…制御弁(第2開閉弁)、64…ケーシング
71…制御装置、72A…エンジン冷却水温度センサ(第1冷媒温度検知部)、72B…過給器冷却水温度センサ(第2冷媒温度検知部)、72C…ブレーキオイル温度センサ、72D…エアコン冷媒温度センサ
81…クラッチ、82…駆動軸、83…ベルト、84…出力軸、711…ファン制御部(ファン駆動部)、712…開閉制御部

Claims (6)

  1. エンジンと、
    外気を内部に取り込んで冷却風を生起する少なくとも1つのファンと、
    前記エンジン内の所定の第1部位を流通した第1冷媒と前記冷却風との熱交換を行う複数の第1熱交換器と、
    前記各第1熱交換器よりも前記冷却風の気流の上流側に配置され、前記エンジン内の所定の第2部位を流通した第2冷媒と前記冷却風との熱交換を行う複数の第2熱交換器と、
    前記複数の第1熱交換器毎に並列に接続され、前記第1冷媒が前記エンジンと前記各第1熱交換器との間で循環する第1循環回路と、
    前記複数の第2熱交換器毎に並列に接続され、前記第2冷媒が前記エンジンと前記各第2熱交換器との間で循環する第2循環回路と、
    前記第1循環回路に設けられ、前記複数の第1熱交換器へそれぞれ流通する前記第1冷媒の流路を連通又は遮断する複数の第1開閉弁と、
    前記第2循環回路に設けられ、前記複数の第2熱交換器へそれぞれ流通する前記第2冷媒の流路を連通又は遮断する複数の第2開閉弁と、
    前記少なくとも1つのファンを駆動するファン駆動部と、
    前記ファン駆動部によって前記少なくとも1つのファンが駆動して前記冷却風の気流が発生した領域のみを前記第1冷媒及び前記第2冷媒の少なくとも一方が通過するように、前記複数の第1開閉弁及び前記複数の第2開閉弁の開閉動作をそれぞれ制御する開閉制御部とを備えたことを特徴とする作業機械。
  2. 請求項1に記載の作業機械において、
    前記第1冷媒の温度を検知する第1冷媒温度検知部と、
    前記第2冷媒の温度を検知する第2冷媒温度検知部とを備え、
    前記開閉制御部は、前記第1冷媒温度検知部によって検知された前記第1冷媒の温度及び前記第2冷媒温度検知部によって検知された前記第2冷媒の温度に基づいて、前記複数の第1開閉弁及び前記複数の第2開閉弁の開閉動作をそれぞれ制御することを特徴とする作業機械。
  3. 請求項1に記載の作業機械において、
    前記各第1開閉弁は、前記開閉制御部からの制御指令に従って開閉することにより、前記各第1熱交換器へ流通する前記第1冷媒の流通を制御する第1制御弁から構成され、
    前記各第2開閉弁は、前記開閉制御部からの制御指令に従って開閉することにより、前記各第2熱交換器へ流通する前記第2冷媒の流通を制御する第2制御弁から構成されたことを特徴とする作業機械。
  4. 請求項1に記載の作業機械において、
    前記各第1開閉弁は、記各第1熱交換器へ流通する前記第1冷媒の温度に応じて開閉する機能を有する第1サーモスタットから構成され、
    前記各第2開閉弁は、記各第2熱交換器へ流通する前記第2冷媒の温度に応じて開閉する機能を有する第2サーモスタットから構成されたことを特徴とする作業機械。
  5. 請求項1に記載の作業機械において、
    前記複数の第1熱交換器は、前記冷却風を横断する方向に互いに隣接して配置され、前記エンジンのシリンダ側を流通したエンジン冷却水と前記冷却風との熱交換を行う一対の下流側ラジエータから構成され、
    前記複数の第2熱交換器は、前記冷却風を横断する方向に互いに隣接して配置され、前記エンジンの過給器側を流通した過給器冷却水と前記冷却風との熱交換を行う一対の上流側ラジエータから構成され、
    前記少なくとも1つのファンは、前記一対の下流側ラジエータと対向するように、前記一対の上流側ラジエータとの間で前記一対の下流側ラジエータを挟んで配置され、前記外気を吸い込むことで前記冷却風の気流を生成する複数の吸気ファンから構成されたことを特徴とする作業機械。
  6. エンジンと、外気を内部に取り込んで冷却風を生起する少なくとも1つのファンと、前記エンジン内の所定の第1部位を流通した第1冷媒と前記冷却風との熱交換を行う複数の第1熱交換器と、前記各第1熱交換器よりも前記冷却風の気流の上流側に配置され、前記エンジン内の所定の第2部位を流通した第2冷媒と前記冷却風との熱交換を行う複数の第2熱交換器と、前記複数の第1熱交換器毎に並列に接続され、前記第1冷媒が前記エンジンと前記各第1熱交換器との間で循環する第1循環回路と、前記複数の第2熱交換器毎に並列に接続され、前記第2冷媒が前記エンジンと前記各第2熱交換器との間で循環する第2循環回路と、前記第1循環回路に設けられ、前記複数の第1熱交換器へそれぞれ流通する前記第1冷媒の流路を連通又は遮断する複数の第1開閉弁と、前記第2循環回路に設けられ、前記複数の第2熱交換器へそれぞれ流通する前記第2冷媒の流路を連通又は遮断する複数の第2開閉弁とを備えた作業機械に適用され、
    前記少なくとも1つのファンによる前記各第1熱交換器内の前記第1冷媒及び前記各第2熱交換器内の前記第2冷媒の冷却を制御する作業機械の冷却制御方法であって、
    前記少なくとも1つのファンを駆動するファン駆動ステップと、
    前記ファン駆動ステップで前記少なくとも1つのファンが駆動して前記冷却風の気流が発生した領域のみを前記第1冷媒及び前記第2冷媒の少なくとも一方が通過するように、前記複数の第1開閉弁及び前記複数の第2開閉弁の開閉動作をそれぞれ制御する開閉制御ステップとを備えたことを特徴とする作業機械の冷却制御方法。
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