JP2018042449A - 駆動装置及びこれを利用する羽根なしファン - Google Patents

Abstract

【課題】改善された駆動装置、及び駆動装置を利用する羽根なしファンを提供する。【解決手段】回転体を駆動するように構成された駆動装置は、モータ組立体と、回転体にその円周方向に沿って配置された複数の第１の磁石とを含む。磁石のうちモータ組立体に対面する側面は複数の磁極を形成する。モータ組立体が回転する際、磁石は、モータ組立体と磁気部材との間の磁気相互作用により駆動されて回転し、回転体を駆動して回転させる。本発明はまた、この駆動装置を含む羽根なしファンを提供する。【選択図】図２

Description

[0002] 本発明は、モータ駆動の分野に、特に、改善された駆動装置、及び駆動装置を利用する羽根なしファンに関する。

[0003] 現在、モータ駆動は、人々の毎日の生活で不可欠の駆動様式になっている。伝統的に、モータによって駆動されて移動する関連部品は、主に、統合されたギヤーボックスを通して機械的な様式で駆動される。この駆動様式により、機械的な摩擦、摩耗及び騒音のような問題が引き起こされる。この駆動様式は、羽根なしファンのような低騒音装置によって要求されるニーズを満たすことができない。さらに、従来のデザインでは多数の構成部品が使用され、それにより駆動装置の組付けがより複雑になる。

[0004] 従って、改善された駆動装置、及び駆動装置を利用する羽根なしファンに対する要望がある。

[0005] 回転体を駆動するように構成された駆動装置は、モータ組立体を含む。駆動装置は、回転体にその円周方向に沿って配置された磁気部材をさらに含む。磁気部材のうちモータ組立体に対面する側面が複数の磁極を形成する。モータ組立体の回転の際、磁気部材は、モータ組立体と磁気部材との間の磁力により駆動されて、回転体を駆動して回転させる。

[0006] 磁気部材は、円周方向に沿って交互に配置された多数のＮ極及びＳ極を有するように磁化された磁気リングであることが好ましい。

[0007] 磁気部材は、回転体の円周方向に沿って配置された複数の第１の磁石を含み、複数の第１の磁石のうち回転体から遠い表面が、回転体の環状壁の円周方向に沿って交互に配置されたＮ極及びＳ極を有することが好ましい。

[0008] 回転体は環状壁を備え、磁気部材は環状壁に取り付け、磁気部材のうち環状壁から遠い側面が、環状壁の円周方向に沿って交互に配置されたＮ極及びＳ極を有することが好ましい。

[0009] モータ組立体は、モータと、モータに接続された第２の磁石とを備え、第２の磁石は、第１の半円筒及び第２の半円筒を備え、第１半円筒の円周面及び第２の半円筒の円周面は反対の極性を有し、第２の磁石は、回転体内に収納されて回転体の中心からずれ、磁気部材は、回転体と第２の磁石との間に配置され、第２の磁石の軸線は、環状壁の軸線と平行であることが好ましい。

[0010] モータは、単相ブラシレス直流モータ、多相ブラシレス直流モータ、ステップモータ又は同期モータであることが好ましい。

[0011] モータ組立体は、ステータと、複数の永久磁石を有するロータとを備える永久磁石モータであり、回転体は、複数の永久磁石及び磁気部材の磁力を受けて回転することが好ましい。

[0012] 永久磁石モータは、外側ロータ一方向式永久磁石モータであることが好ましい。

[0013] 羽根なしファンは上述した駆動装置を含む。羽根なしファンは、基部、加圧器及びノズルを含む。回転体の一端は、基部に回転可能に接続される。モータ組立体は基部に取り付ける。ノズルは、回転体のうち基部から遠い一端に接続される。駆動装置は、回転体を駆動して基部に対して回転させるように構成され、加圧器は、空気を吸い込みかつ加圧して、加圧空気がノズルを通って放出されるように構成される。

[0014] 基部は収納空間を有し、加圧器は、収納空間に取り付けることが好ましい。

[0015] 基部からその内部にトレイが突出し、モータ組立体は、トレイに取り付けることが好ましい。

[0016] 回転体は収納チャンバを有し、加圧器は、収納チャンバに取り付けることが好ましい。

[0017] モータ組立体は、基部の底部に取り付けることが好ましい。

[0018] 基部の円周壁は複数の空気入口を定めることが好ましい。

[0019] 羽根なしファンは、基部に配置された導線をさらに含むことが好ましい。

[0020] 本発明の実施形態の駆動装置では、回転体は、モータ組立体と磁気部材との間の磁気相互作用を受けて回転する。この非接触の磁気駆動様式は、騒音の低下につながる。さらに、本発明の実施形態の羽根なしファンは、この駆動装置を使用することによって非接触の磁気駆動を実現し、従って、基部に対して回転体が回転するとき、騒音が低下する。さらに、この駆動装置の使用により、その費用が下がり、組立けが容易になる。

本発明の第１の実施形態による羽根なしファンを示す図である。 図１に示した駆動装置及び回転体を示す図である。 図１に示した駆動装置及び回転体を、別の角度から見た図である。 本発明の別の実施形態による駆動装置及び回転体を示す図である。 本発明の第２の実施形態による羽根なしファンを示す図である。

[0026] 本発明の実施形態の技術的解決策が、次に、添付図面を参照して明確かつ完全に説明される。以下に説明する実施形態は、本発明の実施形態の全てではなく、ほんの一部であることは明らかである。本発明の実施形態に基づき、当業者によって創造的作業なしに得られる他のあらゆる実施形態は、本発明の範囲内に属する。

[0027] ある構成部品が別の構成部品に「固定された」と記載するとき、それは別の構成部品に直接固定することができ、又は中間の構成部品があっても良いことに注意されたい。ある構成部品が別の構成部品に「接続された」と記載するとき、それは別の構成部品に直接接続することができ、又は中間の構成部品があっても良い。ある構成部品が別の構成部品に「配置された」と記載するとき、それは別の構成部品に直接配置することができ、又は中間の構成部品があっても良い。

[0028] 別段の定めがない限り、全ての技術用語及び科学用語は、当業者によって理解される通常の意味を有する。この開示で用いる用語は、限定よりもむしろ例示である。この開示で用いる「及び／又は」という用語は、列挙された１つ以上の関連する品目の各々の及び全ての組合せが含まれることを意味する。

[0029] 図１は、本発明の１つの実施形態による羽根なしファン１００を例示する。羽根なしファン１００は、空気を吸い込み、吸い込んだ空気を加圧し、加圧空気を放出してユーザによって望まれる空気流を発生するように構成される。羽根なしファン１００は、基部１０、駆動装置２０、回転体３０、ノズル４０及び加圧器５０を含む。回転体３０の一端はノズル４０に接続される。回転体３０とノズル４０との間の接続領域に流れ導管を取り付け、それは、ノズル４０及び加圧器５０と連通している。駆動装置２０は、回転体３０を駆動して、基部１０の周りに０から３６０度の範囲の任意の角度で回転させるように構成される。

[0030] 基部１０は、概ね中空な円筒形とされ、収納空間１１を定める。基部１０の周囲壁が、収納空間１１と連通した複数の空気入口１２を定める。

[0031] 図２及び図３も参照して、図２及び図３は、駆動装置２０及び回転体３０の異なる角度から見た位置関係を例示する。駆動装置２０は、モータ組立体２１及び複数の第１の磁石２２を含む。この実施形態では、モータ組立体２１は、モータ２１１と、モータ２１１に接続された第２の磁石２１２とを含む。モータ２１１は回転軸２１１１を含む。回転軸２１１１は、モータ２１１から延び出て第２の磁石２１２に接続された一端を有する。第２の磁石２１２は円筒形であり、それは第１の半円筒２１２１及び第２の半円筒２１２２を含む。第１の半円筒２１２１の円周面及び第２の半円筒２１２２の円周面は、反対の極性を有する。この実施形態では、第１の半円筒２１２１の円周面はＮ極であり、その一方、第２の半円筒２１２２の円周面はＳ極である。

[0032] モータ２１１は基部１０内に取り付ける。この実施形態では、基部１０からその内部にトレイ１３が突出する。モータ２１１はトレイ１３上に取り付ける。モータ２１１は、ブラシレス直流モータ（単相又は多相）、ステップモータ又は同期モータとすることができる。

[0033] 回転体３０の一端はノズル４０に接続され、他端は基部１０に接続される。この実施形態では、回転体３０は、概ね中空円筒構造の形であり、環状壁３１及び接続壁３２を含む。環状壁３１及び接続壁３２は、協働して収納チャンバ３３を定める。多数の第１の磁石２２は、環状壁３１の周りに円周方向に配置され、特に環状壁３１の内側面に均一な間隔で取り付ける。この実施形態では、第１の磁石２２はまた、環状壁３１のうち基部１０に隣接する一端に配置される。この実施形態では、各第１の磁石２２は、形状が概ね長方形であり、環状壁３１の円周方向に沿って極性化される。そのため、各第１の磁石２２は１つの磁極を形成し、隣接する第１の磁石２２の極性は互いに反対である。具体的には、多数の第１の磁石２２は、環状壁３１の円周方向に沿って配置され、第１の磁石２２のうち回転体３０の中心に対面する表面は、環状壁３１の円周方向に沿って交互に配置されたＮ極及びＳ極を有し、結果として複数の交互に配置されたＮ極及びＳ極が環状壁３１の内周面に沿って形成される。

[0034] この実施形態では、第２の磁石２１２は、収納チャンバ３３に収容されかつ環状壁３１の中心からずれ、第１の磁石２２が環状壁３１と第２の磁石２１２との間に配置され、第２の磁石２１２の軸線が環状壁３１の軸線と平行である。

[0035] モータ２１１が回転軸２１１１を駆動する働きをして回転させるにつれて、次に回転軸２１１１は、第２の磁石２１２を駆動して回転させる。第１の磁石２２及び第２の磁石２１２の磁力を受けて、多数の第１の磁石２２は、駆動されて移動し、それによって回転体３０及びノズル４０を駆動して回転させ、結果として加圧空気は、異なる角度を通って放出される。図４も参照して、図４は、別の実施形態による駆動装置２０を例示する。この実施形態では、モータ組立体２１は、第２の磁石２１２を含まず、永久磁石モータである。永久磁石モータは、外側ロータ一方向式永久磁石モータであり、ステータ２１３と、複数の永久磁石２１４を有するロータとを含む。ステータ２１３はロータ内に配置される。多数の永久磁石２１４は、ステータ２１３の周りに回転する。回転体３０は、永久磁石２１４及び第１の磁石２２の磁力によって回転する。この実施形態のモータ組立体２１は、第２の磁石２１２を除去し、それにより製造原価を下げる。さらに、回転体３０は、モータ２１１の永久磁石２１４、及び第１の磁石２２の磁力によって駆動されて回転し、それによって駆動装置２０の軸方向長さを縮小する。

[0036] ノズル４０は、概ね環状であり、その内部にその円周方向に沿って形成された空気通路４１を含む。空気通路４１の一端は外部の空気と連通し、他端は加圧器５０と連通している。空気通路４１は、空気流を伝えるために使用される。他の実施形態では、ノズル４０の形状は、長方形、三角形又は多角形にできることを理解されたい。

[0037] この実施形態では、基部１０の収納空間１１は、体積が回転体３０の収納チャンバ３３よりも大きい。

[0038] 加圧器５０は、収納空間１１内に取り付け、加圧器モータ５１及び複数の流通路５２を含む。空気入口１２は、加圧器５０の入口端（図示しない）、流通路５２、加圧器５０の出口端（図示しない）、及びノズル４０と連通している。加圧器モータ５１は、それぞれの空気入口１２を介して流通路５２内に空気を吸い込むために作動する。吸い込まれた空気は、加圧器モータ５１によって加圧され、流通路５２を通って空気通路４１に排出され、ノズル４０の空気通路４１を通って羽根なしファン１００から外部環境に放出される。

[0039] 羽根なしファン１００は、外部電源（図示しない）に接続するために導線６０をさらに含む。導線６０は、駆動装置２０のモータ２１１及び加圧器５０の加圧器モータ５１に給電するために使用され、それによって羽根なしファン１００の動作中に導線６０がもつれるのを避ける。具体的には、加圧器モータ３０と駆動装置２０のモータ２１１とは、両方とも基部１０内に配置され、導線６０は、基部１０を通して加圧器モータ３０と駆動装置２０のモータ２１１とに給電する。基部１０は、羽根なしファン１００の動作中に回転せず、結果として導線６０は、定常状態にありもつれの問題を回避する。

[0040] 本発明の羽根なしファン１００では、回転体３０は、駆動装置２０の第１の磁石２２及び第２の磁石２１２の磁力によって回転する。この非接触の磁気駆動様式により、基部１０に対する回転体３０の回転中に騒音が低下する。さらに、歯車駆動のような従来の機械的な駆動様式と比較して、磁力を使用する駆動装置２０は、構造が簡単で、費用が安く、組み付けするのが便利である。本発明の駆動装置２０を使用する羽根なしファン１００は、従来のファンと比較して、重量及び体積が減り、寿命が延びる。さらに、非接触の磁気駆動様式を使用するので、駆動の途中で摩耗が発生せず、それにより回転速度がより均一になる。回転体３０の回転方向は、モータ２１１の回転方向を制御することによって調整できることを理解されたい。

[0041] 回転体３０の振動角は、タイマを使用してモータ２１１の回転角を制御することにより設定できることを理解されたい。

[0042] 回転体３０の回動速度は、例えば、ＰＷＭ制御信号を使用してモータ２１１を制御することによって調整できることを理解されたい。

[0043] 多数の第１の磁石２２は、複数の磁極を有するように磁化された磁気リングによって置換できることを理解されたい。磁石リングは、磁化された後、磁気リングの円周方向に沿って交互に配置された多数のＮ極及びＳ極を有する。

[0044] 図５を参照して、図５は、本発明の第２の実施形態による羽根なしファン１００ａの平面図である。この実施形態は、第１の実施形態と比べて、基部１０ａの収納空間１１ａの容積が回転体３０ａの収納チャンバ３３ａよりも小さく、加圧器５０ａを回転体３０ａの収納チャンバ３３ａ内に配置し、駆動装置２０ａのモータ２１１ａを基部１０ａの底部に取り付けた点で異なる。

[0045] 上記実施形態は、本発明の技術的解決策を例示するだけであり、本発明を限定することは意図しない。本発明は、上記好ましい実施形態を参照して説明したが、当業者であれば、本発明の精神及び範囲から逸脱しない様々な修正及び変更がなし得ることを理解する。

１０ 基部
２０ 駆動装置
２１ モータ組立体
２２ 第1の磁石
３０ 回転体
３１ 環状壁
３２ 接続壁
３３ 収納チャンバ
４０ ノズル
１００ 羽根なしファン
２１１ モータ
２１２ 第２の磁石
２１１１ 回転軸
２１２１ 第１の半円筒
２１２２ 第２の半円筒

Claims (10)

1. 回転体を駆動するように構成された駆動装置であって、前記駆動装置は、
   モータ組立体と、
   前記回転体にその円周方向に沿って配置された複数の第１の磁石であって、前記複数の第１の磁石のうち前記モータ組立体に対面する側面が複数の磁極を形成し、前記モータ組立体の回転の際、前記複数の第１の磁石は、前記モータ組立体と前記複数の磁石との間の磁力により駆動されて、前記回転体を駆動して回転させる複数の第１の磁石と、を備える、ことを特徴とする駆動装置。
2. 前記複数の第１の磁石は、その円周方向に沿って交互に配置された多数のＮ極及びＳ極を有するように磁化された磁気リングを形成する、請求項１に記載の駆動装置。
3. 前記複数の第１の磁石は、前記回転体の円周方向に沿って配置され、前記複数の第１の磁石のうち前記回転体から遠い表面が、前記回転体の円周方向に沿って交互に配置されたＮ極及びＳ極を有する、請求項１に記載の駆動装置。
4. 前記回転体は環状壁を備え、前記複数の第１の磁石は前記環状壁に取り付け、前記複数の第１の磁石のうち環状壁から遠い側面が、前記環状壁の円周方向に沿って交互に配置されたＮ極及びＳ極を有する、請求項１に記載の駆動装置。
5. 前記モータ組立体は、モータと、前記モータに接続された第２の磁石とを備え、前記第２の磁石は、第１の半円筒及び第２の半円筒を備え、前記第１半円筒の円周面及び前記第２の半円筒の円周面は反対の極性を有し、前記第２の磁石は、前記回転体内に収納されかつ前記回転体の中心からずれ、前記複数の第１の磁石は、前記回転体と前記第２の磁石との間に配置され、前記第２の磁石の軸線は前記回転体の軸線と平行である、請求項１に記載の駆動装置。
6. 前記モータは、単相ブラシレス直流モータ、多相ブラシレス直流モータ、ステップモータ又は同期モータである、請求項５に記載の駆動装置。
7. 前記モータ組立体は、ステータと、複数の永久磁石を有するロータとを備える永久磁石モータであり、前記回転体は、前記複数の永久磁石及び前記複数の第１の磁石の磁力を受けて回転する、請求項１に記載の駆動装置。
8. 前記永久磁石モータは、外側ロータ一方向式永久磁石モータである、請求項７に記載の駆動装置。
9. 羽根なしファンであって、
   基部と、
   前記基部に回転可能に接続された一端を有する回転体と、
   加圧器と、
   前記回転体のうち前記基部から遠い一端に接続されたノズルと、
   駆動装置と、を備え、前記駆動装置は、
   前記基部に取り付けたモータ組立体と
   前記回転体にその円周方向に沿って配置された複数の第１の磁石であって、前記複数の第１の磁石のうち前記モータ組立体に対面する側面が複数の磁極を形成し、前記モータ組立体の回転の際、前記複数の第１の磁石は、前記モータ組立体と前記複数の磁石との間の磁力により駆動されて、前記回転体を駆動して回転させる複数の第１の磁石と、を備え、前記駆動装置は、前記回転体を駆動して前記基部に対して回転させるように構成され、
   前記加圧器は、空気を吸い込かつ加圧して、前記加圧空気が前記ノズルを通って放出されるように構成される、ことを特徴とする羽根なしファン。
10. 前記基部は収納空間を有し、前記加圧器は前記収納空間内に取り付ける、請求項９に記載の羽根なしファン。