JP2018042403A - モータ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部電源を冗長化する場合であってもグランド異常を好適に検出できるモータ制御装置を提供する。
【解決手段】モータ制御装置1は、駆動回路と組み合わせて設けられるマイコンを含んで構成される各ECU20,50を備えている。各ECU20,50は、個別の外部電源に接続され、各外部電源からの電圧を一定値に調節し、属するマイコンに動作電圧として供給する定電圧回路を有している。駆動回路と外部電源の低電位側は、各ECU20,50毎に電源グランド線で接続されている。また、電源グランド線と駆動回路の低電位側とは、各ECU20,50毎に内部グランドを介して接続されている。各ECU20,50のマイコンは、属するECUの動作電圧を基準として得られる各内部グランドのグランド電圧に基づいて、グランド異常を検出する異常検出部をそれぞれ備えるようにしている。
【選択図】図1

Description

本発明は、モータ制御装置に関する。
例えば、特許文献1には、外部電源を電力源として、モータに駆動電力を供給する2つの制御系統(制御手段やインバータ)を備えるモータ制御装置が開示されている。このモータ制御装置では、制御系統とともに、各制御系統と外部電源とをそれぞれ接続するための電力供給路の冗長化が図られている。
特開2015−80327号公報
上述のように、制御系統とともに、電力供給路を冗長化する場合には、駆動電力の電力源である外部電源の冗長化も考えられる。例えば、モータ制御装置の各制御系統には、個別の外部電源が個別の電源グランド(フレームグランド)を介して接続されるようにする。ただし、各制御系統は、系統間での通信を可能にするために、モータ制御装置内で共通の内部グランド(シグナルグランド)を介して接続されることもある。
上記例のように、各制御系統が共通の内部グランドを介して接続される場合、何れかの電源グランドの配線が断線する等によって配線抵抗が増加するグランド異常が生じたとしても、各制御系統は、残りの正常な電源グランドを通じて正常動作することができる。そのため、外部電源の冗長化では、モータ制御装置の動作を外部から監視していたとしても、何れかの電源グランドの配線が断線する等によって配線抵抗が増加するグランド異常の検出が困難である。なお、グランド異常には、何れかの電源グランドの配線が電源側にショートする異常もあるが、この異常の検出が困難であることは、何れかの電源グランドの配線が断線する等によって配線抵抗が増加する異常の場合と同様である。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、外部電源を冗長化する場合であってもグランド異常を好適に検出できるモータ制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するモータ制御装置は、モータの動作を制御する複数の制御系統を備え、各制御系統はモータに対して駆動電力を供給するように駆動回路と組み合わせて設けられる演算部を含んで構成されるものである。各制御系統には、駆動電力の電力源である個別の外部電源がそれぞれ接続される。このモータ制御装置において、各制御系統は、接続されている外部電源からの電圧を一定値に調節し、当該調節した電圧を動作電圧として演算部に供給する定電圧回路をそれぞれ有しており、各制御系統について、各駆動回路の低電位側とそれぞれに対応する外部電源の低電位側とは、制御系統毎に個別の電源グランドを介して接続されるとともに、各電源グランドと各駆動回路の低電位側とは、制御系統毎に動作電圧の基準となる個別の内部グランドを介して接続されている。そして、各演算部のうち少なくとも一つの演算部は、属する制御系統の動作電圧を基準として得られる内部グランドのグランド電圧と、当該動作電圧を基準として得られる他の制御系統の内部グランドのグランド電圧とに基づいて、各制御系統におけるグランド異常を検出する異常検出部を備えるようにしている。
上記構成によれば、外部電源と電源グランドとを個別に接続して設けられる各制御系統について、個別の内部グランドを設定することにより、グランド異常であっても配線抵抗の差に関係なく各内部グランドを介して各電源グランドへと電流が流れるようになる。これら各内部グランドのグランド電圧は、電源グランドの配線の配線抵抗の増加の異常の場合、電源グランドへ電流が戻り難くなることに起因して上昇する。その他、各内部グランドのグランド電圧は、電源グランドの配線が電源側にショートする異常の場合、電源グランドの配線の配線抵抗の増加の異常の場合と同様に上昇する。これを利用して、各内部グランドのグランド電圧に基づいて、グランド異常を検出することができる。この場合、異常検出部では、外部電源の電圧変動に関係なく一定値に維持される動作電圧を基準として得られる各内部グランドのグランド電圧を用いるようにしているので、外部電源の電圧変動に関係なくグランド異常を検出することができる。したがって、外部電源を冗長化する場合であってもグランド異常を好適に検出することができる。
具体的には、上記モータ制御装置において、異常検出部は、各グランド電圧の電圧差を算出し、当該電圧差と予め定めた閾値との比較を通じてグランド異常を検出するものであり、グランド異常を検出する場合、各グランド電圧のうち高い方のグランド電圧の内部グランドが属する制御系統におけるグランド異常を検出する。
上記構成によれば、グランド異常が生じている制御系統を好適に特定することができる。これにより、グランド異常が生じた後、当該グランド異常に対して適切なフェールセーフを設計することができ、モータの動作の制御の信頼性を向上させることができる。
このようなフェールセーフとして、具体的には、上記モータ制御装置において、異常検出部によってグランド異常が検出された場合、グランド異常が検出された制御系統は、駆動電力の供給を停止する一方、残った正常な制御系統は、駆動電力の供給量を増加するように構成することができる。
上記構成によれば、グランド異常が検出された制御系統の機能を停止させたとしても、残った正常な制御系統によって、モータの機能の低下を好適に抑えることができる。
なお、各内部グランドに流れる電流であるグランド電流が大きいほど、各内部グランドのグランド電圧の電圧差が大きくなり易く、グランド異常が誤検出され易くなる。
そこで、上記モータ制御装置において、異常検出部は、属する制御系統の内部グランドのグランド電流が大きい場合に小さい場合よりも閾値が大きくなるように定めていることが望ましい。
上記構成によれば、グランド電流に応じた閾値を設定することができ、グランド異常の検出をその時の状態に対して最適化することができる。これにより、グランド異常が誤検出され難くなり、グランド異常の検出精度を向上させることができる。
また、上記モータ制御装置において、各制御系統の演算部は、異常検出部をそれぞれ有していることが望ましい。
上記構成によれば、各制御系統において個別でグランド異常を検出することができ、グランド異常の検出精度をより好適に向上させることができる。この場合、各異常検出部、すなわち各制御系統の間でグランド異常の検出に関する情報のやりとりをするようにすれば、異常検出部自体の異常についても検出することができるように機能を拡張することができ、拡張性にも優れている。
本発明によれば、外部電源を冗長化する場合であってもグランド異常を好適に検出することができる。
モータ制御装置の一実施形態についてその電気的構成を示すブロック図。 同モータ制御装置の各ECUについてそれぞれのマイコンが実行する異常検出処理を示すフローチャート。 グランド電流値と判定用閾値との関係を示す図。 変形例のモータ制御装置についてその電気的構成を示すブロック図。
以下、モータ制御装置の一実施形態を説明する。
図1に示すように、本実施形態のモータ制御装置1は、モータ2を制御対象として、当該モータ2の動作を制御する。なお、モータ制御装置1は、モータ2の駆動を制御することによって、例えば、車両の操舵機構にモータトルクを付与し、ユーザーのステアリング操作を補助するパワステ制御や、車両が走行中に車線を逸脱することを防ぐ車線逸脱防止支援制御等を実行する制御ユニットである。
モータ2は、例えば、表面磁石同期電動機(SPMSM)であり、3相(U,V,W)の駆動電力に基づいて回転する3相ブラシレスモータである。モータ2の図示しないステータには、3相(U相、V相、W相)の複数の巻線3が円環状に配されている。巻線3は、第1系統巻線3aと第2系統巻線3bとに分類される。各系統巻線3a,3bは、それぞれスター結線されている。なお、各系統巻線3a,3bは、それぞれの各相の巻線がステータの周に沿って系統毎に交互に配置されたり、それぞれの各相の巻線がステータの周に沿って纏めて並べて配置されたり、同一ティースにステータの径方向に積層されて配置されたりする。
モータ制御装置1は、モータ2の制御量である電流量を制御することによって、モータ2の駆動を制御する。モータ制御装置1は、モータ2の第1系統巻線3aに対して電流(駆動電力)を供給する制御系統を構成する第1電子制御装置20(以下、「第1ECU」という)と、モータ2の第2系統巻線3bに対して電流(駆動電力)を供給する制御系統を構成する第2電子制御装置50(以下、「第2ECU」という)とを備えている。各電子制御装置20,50は、互いに独立した制御系統を構成するECU(Electronic Control Unit)である。
第1ECU20には、第1系統巻線3aに供給する電流(駆動電力)の電力源である第1外部電源10が接続されている。第1ECU20と、第1外部電源10の高電位側とは、第1電源線L1を介して接続されている。また、第1ECU20と、第1外部電源10の低電位側とは、第1電源グランド線GL1を介して接続されている。電源グランド線GL1は、第1電源グランドFG1に接続されている。
第2ECU50には、第2系統巻線3bに供給する電流(駆動電力)の電力源である第2外部電源40が接続されている。第2ECU20と、第2外部電源40の高電位側とは、第2電源線L2を介して接続されている。また、第2ECU50と、第2外部電源40の低電位側とは、第2電源グランド線GL2を介して接続されている。第2電源グランド線GL2は、第2電源グランドFG2に接続されている。
各電源グランドFG1,FG2は、電位が大地とほぼ等しい部位であり、所謂、フレームグランドのことである。例えば、モータ制御装置1が車両に搭載される場合、各電源グランドFG1,FG2は、車両のボディである。なお、各電源グランドFG1,FG2の電位はほぼ同一である。
このように、各ECU20,50には、個別の外部電源が、個別の電源グランド線を介してそれぞれ接続されている。これにより、本実施形態では、モータ2の動作の制御(制御系統)の構成とともに、外部電源の構成が冗長化されている。
次に、各ECU20,50の構成について詳しく説明する。
図1に示すように、第1ECU20は、第1駆動回路21、第1定電圧回路24、及び第1マイコン(マイクロコンピュータ)25を有している。また、第2ECU50は、第2駆動回路51、第2定電圧回路54、及び第2マイコン(マイクロコンピュータ)55を有している。本実施形態において、各マイコン25,55は演算部の一例である。
各駆動回路21,51は、対応する各系統巻線3a,3bに電流をそれぞれ供給するように動作する。各駆動回路21,51は、トランジスタに分類される複数のMOS電界効果トランジスタ(スイッチング素子)をそれぞれ有している。各駆動回路21,51は、上下一対のスイッチング素子3組の直列回路を基本単位(スイッチングアーム)とし、各スイッチングアームを並列に接続してなる周知の3相インバータとして構成されている。一対のスイッチング素子の上流側は、属するECUが接続されている外部電源の高電位側と系統巻線との間をそれぞれ開閉する。また、一対のスイッチング素子の下流側は、属するECUが接続されている外部電源の低電位側と系統巻線との間をそれぞれ開閉する。
第1外部電源10の高電位側と、第1駆動回路21(一対のスイッチング素子の上流側)との間には、第1電源リレー22が設けられている。同様に、第2外部電源40の高電位側と、第2駆動回路51(一対のスイッチング素子の上流側)との間には、第2電源リレー52が設けられている。各電源リレー22,52は、各外部電源10,40から各駆動回路21,51への給電のオンオフを切り替えるものであり、通常オン状態に維持される。ただし、第1ECU20において、第1電源グランド線GL1の配線抵抗の増加(断線を含む)や第1電源グランド線GL1が第1外部電源10側にショートするグランド異常が生じる場合、第1電源リレー22はオフ状態へ切り替えられる。このオフ状態では、第1駆動回路21への給電が遮断され、第1外部電源10から第1系統巻線3aへの給電も遮断される。これは、第2ECU50についても同様である。なお、第1駆動回路21と、第1外部電源10との間には、第1外部電源10からの電圧を平滑化する第1平滑コンデンサ23が設けられている。同様に、第2駆動回路51と、第2外部電源40との間には、第2外部電源40からの電圧を平滑化する第2平滑コンデンサ53が設けられている。
第1駆動回路21において、一対のスイッチング素子の下流側である低電位側は、モータ制御装置1、すなわち第1ECU20のベースとなる基板上に設けられる第1内部グランドSG1に接続されている。同様に、第2駆動回路51において、一対のスイッチング素子の下流側である低電位側は、モータ制御装置1、すなわち第2ECU50のベースとなる基板上に設けられる第2内部グランドSG2に接続されている。各内部グランドSG1,SG2は、各ECU20,50における電気回路上の電圧の基準(基準電位)となる部位であり、所謂、シグナルグランドのことである。本実施形態において、各内部グランドSG1,SG2は、モータ制御装置1のベースとなる基板上に個別に設けられている。
また、第1駆動回路21と、第1平滑コンデンサ23との間には、第1定電圧回路24が接続されている。同様に、第2駆動回路51と、第2平滑コンデンサ53との間には、第2定電圧回路54が接続されている。各定電圧回路24,54は、属するECUが接続される外部電源からの電圧を一定値に調節するものであり、対応する外部電源の公称電圧である12Vを、5Vに降圧(調節)し、当該降圧した電圧を動作電圧として属するECUのマイコンに対してそれぞれ供給する。
各定電圧回路24,54は、DC−DCコンバータの一種であって、接続されるマイコンの動作電圧の電圧変動を吸収する、所謂、電圧レギュレータである。各定電圧回路24,54の低電位側は、属するECUの内部グランドにそれぞれ接続されている。第1ECU20の第1定電圧回路24の低電位側は、第1内部グランドSG1に接続されており、当該第1内部グランドSG1を基準として、第1マイコン25の5V(電位)の第1動作電圧V1を作り出す。同様に、第2ECU50の第2定電圧回路54の低電位側は、第2内部グランドSG2に接続されており、当該第2内部グランドSG2を基準として、第2マイコン55の5V(電位)の第2動作電圧V2を作り出す。
第1ECU20において、第1マイコン25と、第1定電圧回路24の高電位側とは、第1内部電源線L11を介して接続されている。同様に、第2ECU50において、第2マイコン55と、第2定電圧回路54の高電位側とは、第2内部電源線L22を介して接続されている。
各マイコン25,55は、接続される定電圧回路からの動作電圧を電力として、属するECUの駆動回路及び電源リレーの動作をそれぞれ制御する。各マイコン25,55は、モータ制御信号としてPWM信号をそれぞれ出力する。第1マイコン25は、第1駆動回路21を構成する各スイッチング素子のオンduty比を規定する第1PWM信号P1を出力する。同様に、第2マイコン55は、第2駆動回路51を構成する各スイッチング素子のオンduty比を規定する第2PWM信号P2を出力する。
本実施形態において、各マイコン25,55は、互いに位相が一致する各PWM信号P1,P2を演算するように同期動作し、各駆動回路21,51(各系統巻線3a,3b)に対しては基本的に同じタイミングで同じだけの電流量の電流を供給するように構成されている。そして、各PWM信号P1,P2は、各駆動回路21,51(各系統巻線3a,3b)で合わせて必要な電流量となるように、各マイコン25,55にて演算される。すなわち、各マイコン25,55は、モータ2に発生させるトルク全体のうちの半分(50%)に対応した電流量となるように各PWM信号P1,P2を演算する。
各マイコン25,55は、属するECUの内部グランドにそれぞれ接続されており、当該内部グランドを基準として、5V(電位)に動作電圧が維持されているかそれぞれ自己監視している。すなわち、第1マイコン25は、第1ECU20において、第1定電圧回路24からの第1動作電圧V1を基準として得られる第1内部グランドSG1の電位である第1グランド電圧VG1を検出することができる。同様に、第2マイコン55は、第2ECU50において、第2定電圧回路54からの第2動作電圧V2を基準として得られる第2内部グランドSG2の電位である第2グランド電圧VG2を検出することができる。
また、第1内部グランドSG1には、第1電流検出部26が設けられている。同様に、第2内部グランドSG2には、第2電流検出部56が設けられている。各電流検出部26,56は、接続されるグランド線の実電流として、グランド電流値を検出するものであり、例えば、シャント抵抗を用いたものである。そして、第1マイコン25は、第1ECU20において、第1電流検出部26を通じて、第1グランド電流値Ignd1を検出する。同様に、第2マイコン55は、第2ECU50において、第2電流検出部56を通じて、第2グランド電流値Ignd2を検出する。
また、第1ECU20は、監視回路27を有している。同様に、第2ECU50は、監視回路57を有している。各監視回路27,57は、他の監視回路が属するECUの内部グランドの電位である各モニタ電圧VG12,VG21を監視するための分圧回路である。
具体的には、各監視回路27,57には、同一の抵抗値を有する抵抗100(抵抗値R1)と抵抗200(抵抗値R2)とがそれぞれ直列接続されている。各監視回路27,57の抵抗100側の端部は、属するECUの定電圧回路からの動作電圧が供給される内部電源線にそれぞれ接続されている。また、各監視回路27,57の抵抗200側の端部は、他の監視回路が属するECUの内部グランドにそれぞれ接続されている。そして、各監視回路27,57の抵抗100と抵抗200との間は、属するECUのマイコンにそれぞれ接続されている。
これにより、第1マイコン25は、第1ECU20において、第1監視回路27を通じて、抵抗100と抵抗200との間の電圧を第1モニタ電圧VG12として検出する。同様に、第2マイコン55は、第2ECU50において、第2監視回路57を通じて、抵抗100と抵抗200との間の電圧を第2モニタ電圧VG21として検出する。なお、各マイコン25,55は、モニタ電圧の電圧(アナログ値)をA/D(アナログデジタル)変換し、当該変換後のモニタ電圧(デジタル)をそれぞれ各種処理で用いる。
第1モニタ電圧VG12は、第1ECU20の第1定電圧回路24からの第1動作電圧V1を基準として得られる第2ECU50の第2内部グランドSG2の電位を各抵抗100,200によって分圧したものであり、第2グランド電圧VG2に比例する。すなわち、第1マイコン25は、第1モニタ電圧VG12を検出することによって、他の第2マイコン55が属する第2ECU50の第2グランド電圧VG2を検出することができる。
同様に、第2モニタ電圧VG21は、第2ECU50の第2定電圧回路54からの第2動作電圧V2を基準として得られる第1ECU20の第1内部グランドSG1の電位を各抵抗100,200によって分圧したものであり、第1グランド電圧VG1に比例する。すなわち、第2マイコン55は、第2モニタ電圧VG21を検出することによって、他の第1マイコン25が属する第1ECU20の第1グランド電圧VG1を検出することができる。
次に、各マイコン25,55の機能について詳しく説明する。
図1に示すように、第1マイコン25は、第1異常検出部28を有している。同様に、第2マイコン55は、第2異常検出部58を有している。各異常検出部28,58は、各ECU20,50においてグランド異常が生じた場合に、その旨を検出するものである。各異常検出部28,58は、属するECUのマイコンの自己監視を通じて、グランド電圧をそれぞれ検出する。また、各異常検出部28,58は、属するECUの電流検出部を通じて、グランド電流値をそれぞれ検出するとともに、属するECUの監視回路を通じて、モニタ電圧をそれぞれ検出する。そして、各異常検出部28,58は、属するECUにおいて検出するグランド電圧と、グランド電流値と、モニタ電圧とに基づいて、グランド異常を検出する。
例えば、各グランド電圧VG1,VG2は、各ECU20,50の何れにおいてもグランド異常が生じていない場合、ほぼ同一である。これに対して、第1ECU20において第1電源グランド線GL1の配線抵抗の増加(断線を含む)のグランド異常が生じる場合、第1電源グランド線GL1へ電流が戻り難くなることに起因して、第1グランド電圧VG1が上昇する。また、第1ECU20において第1電源グランド線GL1が第1外部電源10側にショートするグランド異常が生じる場合、第1電源グランド線GL1の配線抵抗の増加の異常の場合と同様に、第1グランド電圧VG1が上昇する。これらの場合、第2ECU50においてグランド異常が生じていなければ、各グランド電圧VG1,VG2の電圧差が大きくなり、特に第1グランド電圧VG1が第2グランド電圧VG2と比較して上昇する特徴的な状態となる。
ちなみに、第2ECU50においてグランド異常が生じる場合、第1ECU20においてグランド異常が生じていなければ、各グランド電圧VG1,VG2の電圧差が大きくなり、特に第2グランド電圧VG2が第1グランド電圧VG1と比較して上昇する特徴的な状態となる。
これにより、各異常検出部28,58は、各グランド電圧VG1,VG2の電圧差を判定することによって、グランド異常を検出することができるとともに、各ECU20,50の何れにおいてグランド異常が生じているのかを特定することができる。
以下、各異常検出部28,58が実行する異常検出処理について詳しく説明する。なお、各異常検出部28,58は、所定周期毎に以下の処理を繰り返し実行する。各異常検出部28,58は、異常検出処理を個別にそれぞれ実行する。以下では、便宜上、第1異常検出部28が実行する処理を中心に説明し、第2異常検出部58が実行する処理については割愛する。
図2に示すように、第1異常検出部28は、モータ制御装置1の起動処理時(イニシャル処理時)であるか否かを判定する(S10)。例えば、モータ制御装置1が車両に搭載される場合、モータ制御装置1の起動処理時は、車両のイグニッション信号の入力時である。
第1異常検出部28は、モータ制御装置1の起動処理時でない場合(S10:NO)、異常検出タイミングであるか否かを判定する(S20)。S20にて、第1異常検出部28は、モータ制御装置1の起動処理後、第1マイコン25の内部で管理されるタイマに基づいて、定期的(例えば、制御周期所定数毎)に到来する異常検出タイミングであるか否かを判定している。そして、第1異常検出部28は、異常検出タイミングでない場合(S20:NO)、異常検出処理を終了する。
一方、第1異常検出部28は、モータ制御装置1の起動処理時の場合(S10:YES)、又はモータ制御装置1の起動処理時でないが異常検出タイミングである場合(S20:YES)、第1グランド電圧VG1を検出するとともに、第1モニタ電圧VG12を検出する(S30)。S30にて、第1異常検出部28は、第1モニタ電圧VG12を用いて、第1ECU20の第1定電圧回路24からの第1動作電圧V1を基準として得られる第2ECU50の第2内部グランドSG2の電位である第2グランド電圧VG2´(V1−VG2)を演算する。
具体的には、第1モニタ電圧VG12と、第1動作電圧V1、第2グランド電圧VG2、抵抗100(抵抗値R1)、及び抵抗200(抵抗値R2)との間には、以下の式(c1)の関係を有する。
VG12=(V1−VG2)×R2/(R1+R2) …(c1)
そして、第1ECU20の第1定電圧回路24からの第1動作電圧V1を基準として得られる第2ECU50の第2内部グランドSG2の電位である第2グランド電圧VG2´(V1−VG2)は、以下の式(c2)で表される。
VG2´=VG12×(R1+R2)/R2 …(c2)
これにより、第1異常検出部28は、第1モニタ電圧VG12から第2グランド電圧VG2´を得られる。
ちなみに、第2ECU50の第2定電圧回路54からの第2動作電圧V2を基準として得られる第1ECU20の第1内部グランドSG1の電位である第1グランド電圧VG1´(V2−VG1)は、以下の式(c3)で表される。
VG1´=VG21×(R1+R2)/R2 …(c3)
これにより、第2異常検出部58は、異常検出処理において、第2モニタ電圧VG21から第1グランド電圧VG1´を得られる。
続いて、第1異常検出部28は、第1グランド電流値Ignd1を検出し、当該第1グランド電流値Ignd1に基づいて、判定用の閾値αを設定する(S40)。その後、第1異常検出部28は、第1グランド電圧VG1と、上記の式(c2)によって演算された第2グランド電圧VG2´との差の絶対値(|VG1−VG2´|)が閾値α以下であるか否かを判定する(S50)。
図3に示すように、第1異常検出部28は、第1グランド電流値Ignd1と、閾値αとの関係を定めたマップを備えており、第1グランド電流値Ignd1を入力とし、閾値αをマップ演算する。本実施形態において、閾値αは、第1グランド電流値Ignd1が大きいほど値が大きくなるように設定されている。また、閾値αは、第1グランド電流値Ignd1に応じて生じる各グランド電圧VG1,VG2の電圧差や経年劣化による配線抵抗の増加等を考慮し、これら考慮分を零に対して増減させた値に設定される。
同図に示すように、第1異常検出部28は、第1グランド電圧VG1と、第2グランド電圧VG2´との差の絶対値が閾値α以下である正常の範囲に含まれる場合、S50:YESとして、各ECU20,50の何れにおいてもグランド異常が生じていないことを判定する。一方、第1異常検出部28は、第1グランド電圧VG1と、第2グランド電圧VG2´との差の絶対値が閾値αよりも大きい異常の範囲に含まれる場合、S50:NOとして、各ECU20,50の何れかにおいてグランド異常が生じていることを判定する。
ちなみに、第2異常検出部58は、第2グランド電流値Ignd2と、閾値αとの関係を定めたマップを備えており、第2グランド電流値Ignd2を入力とし、閾値αをマップ演算する。このマップは、第1異常検出部28が備えているマップと同一構成である。
第1異常検出部28は、第1グランド電圧VG1と、第2グランド電圧VG2´との差の絶対値(各グランド電圧の電圧差)が閾値α以下の場合(S50:YES)、異常検出処理を終了する。
一方、第1異常検出部28は、第1グランド電圧VG1と、第2グランド電圧VG2´との差の絶対値(各グランド電圧の電圧差)が閾値αよりも大きい場合(S50:NO)、第1グランド電圧VG1から第2グランド電圧VG2´を減算した結果(VG1−VG2´)が零値よりも大きいか否かを判定する(S60)。S60にて、第1異常検出部28は、各ECU20,50の何れでグランド異常が生じているかを特定する。第1異常検出部28は、第1グランド電圧VG1から第2グランド電圧VG2´を減算した結果が零値よりも大きい場合、S60:YESとして、第1内部グランドSG1の電圧が第2内部グランドSG2よりも高いことを判定する。一方、第1異常検出部28は、第1グランド電圧VG1から第2グランド電圧VG2´を減算した結果が零値よりも小さい場合、S60:NOとして、第2内部グランドSG2の電圧が第1内部グランドSG1よりも高いことを判定する。
第1異常検出部28は、第1内部グランドSG1が第2内部グランドSG2よりも電圧が高い場合(S60:YES)、第1グランド電圧VG1の上昇を判定し、第1内部グランドSG1が属する第1ECU20におけるグランド異常を検出する(S70)。この場合、第1異常検出部28、すなわち第1マイコン25は、フェールセーフとして第1ECU異常時フェールを作動させる処理へと移行する。第1ECU異常時フェールでは、第1マイコン25が第1電源リレー22をオフ状態へ切り替え、第1系統巻線3aに対する電流の供給を停止する。
一方、第1異常検出部28は、第2内部グランドSG2が第1内部グランドSG1よりも電圧が高い場合(S60:NO)、第2グランド電圧VG2の上昇を判定し、第2内部グランドSG2が属する第2ECU50におけるグランド異常を検出する(S80)。この場合、第1異常検出部28、すなわち第1マイコン25は、フェールセーフとして第2ECU異常時フェールを作動させる処理へと移行する。第2ECU異常時フェールでは、第1マイコン25が第1電源リレー22をオン状態に維持し、第1系統巻線3aに対して供給する電流量を第2ECU50におけるグランド異常が検出される前と比較して増加させるように、第1PWM信号P1を演算する。
ちなみに、第2異常検出部58、すなわち第2マイコン55は、異常検出処理を通じて、第2グランド電圧VG2の上昇を判定し、属する第2ECU50におけるグランド異常を検出する場合、第2ECU異常時フェールを作動させる処理へと移行する。第2ECU異常時フェールでは、第2マイコン55が第2電源リレー52をオフ状態へ切り替え、第2系統巻線3bに対する電流の供給を停止する。
一方、第2異常検出部58、すなわち第2マイコン55は、異常検出処理を通じて、第1グランド電圧VG1の上昇を判定し、他の第1マイコン55(第1異常検出部28)が属する第1ECU20におけるグランド異常を検出する場合、第1ECU異常時フェールを作動させる処理へと移行する。第1ECU異常時フェールでは、第2マイコン55が第2電源リレー52をオン状態に維持し、第2系統巻線3bに対して供給する電流量を第1ECU20におけるグランド異常が検出される前と比較して増加させるように、第2PWM信号P2を演算する。
このように、第1ECU異常時フェールでは、グランド異常が検出された第1ECU20(第1マイコン25)によるモータ2の駆動の制御が停止されるが、その分を補うように正常な第2ECU50(第2マイコン55)によるモータ2の駆動の制御が継続される。また、第2ECU異常時フェールでは、グランド異常が検出された第2ECU50(第2マイコン55)によるモータ2の駆動の制御が停止されるが、その分を補うように正常な第1ECU20(第1マイコン25)によるモータ2の駆動の制御が継続される。
なお、各ECU20,50においてグランド異常が生じると、グランド異常が生じた側のマイコンにおいて動作電圧(本実施形態では5V)を確保できず、該当するマイコンの動作が停止する場合がある。例えば、第1ECU20においてグランド異常が生じ、第1動作電圧V1を確保できず、第1マイコン25の動作が停止する場合には、第1ECU異常時フェールと同様の状態となり、第2ECU50(第2マイコン55)によるモータ2の駆動の制御が継続される。また、第2ECU50においてグランド異常が生じ、第2動作電圧V2を確保できず、第2マイコン55の動作が停止する場合には、第2ECU異常時フェールと同様の状態となり、第1ECU20(第1マイコン25)によるモータ2の駆動の制御が継続される。
以上に説明した本実施形態によれば、以下に示す作用及び効果を奏する。
(1)本実施形態では、外部電源と電源グランドとを個別に接続して設けられる各ECU20,50について、個別の内部グランドを設定することにより、グランド異常であっても配線抵抗の差に関係なく各内部グランドSG1,SG2を介して各電源グランドFG1,FG2へと電流が流れるようになる。これら各内部グランドSG1,SG2の各グランド電圧VG1,VG2は、各電源グランド線GL1,GL2の配線抵抗の増加(断線を含む)の異常の場合、対応する各電源グランドFG1,FG2へ電流が戻り難くなることに起因して上昇する。その他、各内部グランドSG1,SG2の各グランド電圧VG1,VG2は、各電源グランド線GL1,GL2が各外部電源10,40側にショートする異常の場合、各電源グランド線GL1,GL2の配線抵抗の増加(断線を含む)の異常の場合と同様に上昇する。これを利用して、各内部グランドSG1,SG2の各グランド電圧VG1,VG2に基づいて、グランド異常を検出することができる。この場合、各異常検出部28,58では、各外部電源10,40の電圧変動に関係なく一定値(本実施形態では5V)に維持される各動作電圧V1,V2を基準として得られる各内部グランドSG1,SG2の各グランド電圧VG1´,VG2´を用いるようにしている。そのため、各外部電源10,40の電圧変動に関係なくグランド異常を検出することができる。したがって、外部電源を冗長化する場合であってもグランド異常を好適に検出することができる。
(2)具体的には、各異常検出部28,58は、異常検出処理のS50の処理において、各内部グランドSG1,SG2の電圧差(|VG1−VG2´|や|VG2−VG1´|)を算出し、当該電圧差と予め定めた閾値αとの比較を通じてグランド異常を検出するようにしている。そして、各異常検出部28,58は、異常検出処理のS50の処理を通じてグランド異常を検出する場合、同処理のS60の処理において、各内部グランドSG1,SG2のうち電圧が高い方の内部グランドが属するECUにおけるグランド異常を検出するようにしている。
この構成によれば、グランド異常が生じているECUを好適に特定することができる。これにより、グランド異常が生じた後、当該グランド異常に対して適切なフェールセーフを設計することができ、モータ2の動作の制御の信頼性を向上させることができる。
(3)このようなフェールセーフとして、具体的には、各異常検出部28,58によってグランド異常が検出された場合、グランド異常が検出されたECUは、対応する系統巻線に対する電流の供給を停止する一方、残った正常なECUは、対応する系統巻線に対する電流の供給量を増加させるようにしている。
この構成によれば、グランド異常が検出された制御系統の機能を停止させたとしても、残った正常な制御系統によって、モータの機能の低下を好適に抑えることができる。
(4)なお、各内部グランドSG1,SG2に流れる電流である各グランド電流値Ignd1,Ignd2が大きいほど、各内部グランドSG1,SG2の各グランド電圧の電圧差が大きくなり易く、グランド異常が誤検出され易くなる。
そこで、例えば、第1異常検出部28は、属する第1ECU20の第1内部グランドSG1の第1グランド電流値Ignd1が大きい場合に小さい場合よりも、異常検出処理のS50の処理で用いる閾値αが大きくなるように定めるようにしている。これは、第2異常検出部58についても同様である。
この構成によれば、各グランド電流値Ignd1,Ignd2に応じた閾値αを設定することができ、グランド異常の検出をその時の状態に対して最適化することができる。これにより、グランド異常が誤検出され難くなり、グランド異常の検出精度を向上させることができる。
(5)本実施形態において、第1マイコン25は第1異常検出部28を有しているとともに、第2マイコン55は第2異常検出部58を有している。
この構成によれば、各ECU20,50において個別でグランド異常を検出することができ、グランド異常の検出精度をより好適に向上させることができる。この場合、各異常検出部28,58、すなわち各ECU20,50の間でグランド異常の検出に関する情報のやりとりをするようにすれば、各異常検出部28,58自体の異常についても検出することができるように機能を拡張することができ、拡張性にも優れている。
なお、上記実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・図4に示すように、各ECU20,50の各内部グランドSG1,SG2を抵抗300によって、接続するように構成してもよい。なお、抵抗300の抵抗値は、各電源グランド線GL1,GL2の配線抵抗よりも大きければよい。この場合、外部電源と電源グランドとを個別に接続して設けられる各ECU20,50について、個別の内部グランドを設定しているのと同等であり、上記実施形態に準じた作用及び効果を奏することができる。
・各異常検出部28,58の機能を各マイコン25,55のどちらか一方に集約させてもよい。各異常検出部28,58の機能を集約させたマイコンは、もう一方のマイコンからマイコン間通信によって必要な情報を取得するようにすればよい。この場合、各異常検出部28,58の機能を集約させたマイコンには、各監視回路27,57が接続されていればよい。ただし、本変形例では、各監視回路27,57のうち少なくとも何れかが設けられていればよく、一方の監視回路を削減して構成することもできる。
・閾値αについて、各グランド電流値Ignd1,Ignd2との関係は変更可能である。例えば、閾値αは、各グランド電流値Ignd1,Ignd2が大きいほど小さい値となるものであってもよいし、各グランド電流値Ignd1,Ignd2の特定の範囲で固定値となるものであってもよい。すなわち、車両の仕様や車両の使用環境等に応じて、閾値αについて、各グランド電流値Ignd1,Ignd2との関係を設定することができる。一方、閾値αは、各グランド電流値Ignd1,Ignd2に関係なく固定値として定めるようにしてもよい。
・各異常検出部28,58は、閾値αについて、各グランド電流値Ignd1,Ignd2に替えて、各外部電源10,40の電源電流値との関係を用いるようにしてもよい。なお、各グランド電流値Ignd1,Ignd2は、グランド異常が生じていない場合、各外部電源10,40の電源電流値とほぼ同一であるので、本変形例においても上記実施形態に準じた作用及び効果を奏することができる。
・閾値αは、例えば、グランド異常を事前に検出できるように設定することもできる。この場合、グランド異常を生じる前に先回りしてフェールを作動させたりできるようになる。
・各ECU異常時フェールでは、正常なECU(マイコン)によるモータ2の駆動の制御が少なくとも継続されていればよく、グランド異常が検出されたECUの分を補うように正常なECU(マイコン)によるモータ2の駆動の制御を継続させるか否かはどちらでもよい。
・各異常検出部28,58は、グランド異常を検出することができればよく、異常検出処理として各グランド電圧の電圧差を判定する機能を少なくとも有していればよい。すなわち、各異常検出部28,58は、各グランド電圧VG1,VG2の電圧差を判定することによって、グランド異常を検出することができればよく、各ECU20,50の何れにおいてグランド異常が生じているのかを検出するか否かはどちらでもよい。
・異常検出処理のS50の処理では、各グランド電圧の電圧比、すなわちVG1/VG2´やVG2/VG1´の絶対値が閾値β以下であるか否かを判定するようにしてもよい。閾値βは、第1グランド電流値Ignd1に応じて生じる各グランド電圧VG1,VG2の電圧差や経年劣化による配線抵抗の増加等を考慮し、これら考慮分を零に対して増減させた値に設定される。この場合、S60では、S50:NOの場合、例えば、VG1/VG2´が1よりも大きいか否かを判定するようにすればよい。VG1/VG2´が1よりも大きい場合、第1内部グランドSG1の電圧が第2内部グランドSG2よりも高いことを示す。また、VG1/VG2´が1よりも小さい場合、第2内部グランドSG2の電圧が第1内部グランドSG1よりも高いことを示す。
・モータ制御装置1では、複数のECU(制御系統)が構成されていればよく、3系統や4系統以上のECU(制御系統)が構成されていてもよい。この場合、外部電源とともに電源グランドについても各制御系統が構成される分だけ設けるようにすればよい。
・上記実施形態は、各マイコン25,55が非同期動作するものにも適用可能である。この場合、電流の流れる方向を考慮するように、各PWM信号P1,P2のオンオフ(ハイロー)を考慮してS50等の異常検出処理を実行するようにすればよい。なお、本変形例のように、各マイコン25,55が非同期動作する場合、モータ2は、独立した2つのモータで構成されていてもよい。
・モータ2としては、SPMSMに限らず、例えばIPMSMを用いてもよく、駆動電力の供給の仕様等も問わない。
・各監視回路27,57の各抵抗100,200は、互いに異なる抵抗値であってもよい。
・各変形例は、互いに組み合わせて適用してもよく、例えば、モータ2としてIPMSMを用いることと、その他の変形例の構成とは、互いに組み合わせて適用してもよい。
1…モータ制御装置、2…モータ、10…第1外部電源、20…第1ECU、21…第1駆動回路、24…第1定電圧回路、25…第1マイコン、28…第1異常検出部、40…第2外部電源、50…第2ECU、51…第2駆動回路、54…第2定電圧回路、55…第2マイコン、58…第2異常検出部、α…閾値、L1…第1電源線、L2…第2電源線、V1…第1動作電圧、V2…第2動作電圧、FG1…第1電源グランド、FG2…第2電源グランド、GL1…第1電源グランド線、GL2…第2電源グランド線、L11…第1内部電源線、L22…第2内部電源線、SG1…第1内部グランド、SG2…第2内部グランド、VG1(VG1´)…第1グランド電圧、VG2(VG2´)…第2グランド電圧、Ignd1…第1グランド電流値、Ignd2…第2グランド電流値。

Claims (5)

  1. モータの動作を制御する複数の制御系統を備え、各制御系統は、前記モータに対して駆動電力を供給するように駆動回路と組み合わせて設けられる演算部を含んで構成されるものであり、各制御系統には、前記駆動電力の電力源である個別の外部電源がそれぞれ接続されてなるモータ制御装置において、
    前記各制御系統は、接続されている前記外部電源からの電圧を一定値に調節し、当該調節した電圧を動作電圧として前記演算部に供給する定電圧回路をそれぞれ有しており、
    前記各制御系統について、各駆動回路の低電位側とそれぞれに対応する外部電源の低電位側とは、制御系統毎に個別の電源グランドを介して接続されるとともに、各電源グランドと前記各駆動回路の低電位側とは、前記制御系統毎に前記動作電圧の基準となる個別の内部グランドを介して接続されており、
    各演算部のうち少なくとも一つの演算部は、属する前記制御系統の前記動作電圧を基準として得られる前記内部グランドのグランド電圧と、当該動作電圧を基準として得られる他の制御系統の前記内部グランドのグランド電圧とに基づいて、前記各制御系統におけるグランド異常を検出する異常検出部を備えていることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記異常検出部は、各グランド電圧の電圧差を算出し、当該電圧差と予め定めた閾値との比較を通じて前記グランド異常を検出するものであり、前記グランド異常を検出する場合、前記各グランド電圧のうち高い方のグランド電圧の前記内部グランドが属する前記制御系統における前記グランド異常を検出する請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記異常検出部によって前記グランド異常が検出された場合、前記グランド異常が検出された前記制御系統は、前記駆動電力の供給を停止する一方、残った正常な前記制御系統は、前記駆動電力の供給量を増加するように構成されている請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記異常検出部は、属する前記制御系統の前記内部グランドのグランド電流が大きい場合に小さい場合よりも前記閾値が大きくなるように定めている請求項2又は請求項3に記載のモータ制御装置。
  5. 前記各制御系統の演算部は、前記異常検出部をそれぞれ有している請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載のモータ制御装置。
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