JP2018040946A - 光モニタ回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】単一のPDによって偏波多重信号光のパワーをモニタすることにより、単純・低コストな制御回路で制御可能な光モニタ回路を提供する。
【解決手段】偏波分離合流回路と偏波回転回路を備える偏波ダイバーシティ構成の光回路において、TE偏波成分の信号が通過する経路上にTE偏波成分用の光分岐回路113と、TM偏波成分の信号が通過する経路上にTM偏波成分用の光分岐回路112と、TE偏波成分用の光分岐回路で分岐されたモニタ光と、TM偏波成分用の光分岐回路で分岐されたモニタ光を合流する光合流手段114と、光合流手段に接続する単一の経路に接続する単一のフォトディテクタ115から構成される光モニタ回路とした。
【選択図】図9

Description

本発明は光回路の光モニタ回路、詳しくは偏波ダイバーシティ構成を有する光回路における光モニタ回路に関する。
近年、特に長距離の光通信において、1チャネルあたりの通信容量を飛躍的に増大できる、デジタルコヒーレント方式の光伝送システムが開発され、商用導入も進みつつある。デジタルコヒーレント方式の通信では、直交する2つの偏波の光(偏光)に別の信号を与えて伝送量を倍増する、偏波多重方式が一般に適用されている。
各偏波に信号を付与する際の信号フォーマットには様々なものがあるが、現在最も盛んに商用導入が進められているシステムは、チャネルあたり100ギガビット/秒の通信容量を有するQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)を採用したものがほとんどである。
(従来の光送信回路)
図1(a)は、従来技術による偏波多重方式の光伝送システムに用いられる光回路として、デジタルコヒーレント偏波多重QPSK方式の光送信回路の機能構成を示すものである。図1(a) には、連続光を発生する光源(9100)、偏波多重QPSK光変調器(9101)、 可変光減衰器(VOA: Variable Optical Attenuator)(9102)、光分岐回路(9103)、光検出器(PD: Photo Detector、フォトディテクタ)(9104)が示される。
光変調器(9101)は、光源(9100)からの連続光と図示しない送信電気信号がそれぞれ入力され、電気信号によって連続光を変調して光信号として伝送路へ送出する機能を持つ。このとき、光分岐回路(9103)によって主信号経路上の信号光から一部の光パワーをモニタ光として分岐し、PD(9104)によって受光して送出される光信号強度(光パワー)を監視する光モニタ回路を設けるのが一般的である。モニタ結果に応じてVOA(可変光減衰器)(9102)を駆動し、光信号強度を調節することができる。
偏波多重方式の光送信回路においては、将来的には更なる回路の小型化が求められる。この目的のため、InP(インジウム燐)光導波路やシリコン光導波路による光集積回路(PIC: Photonic Integrated Circuit)により、複数の要素光回路を同一チップに集積する研究開発が進められている。
具体的には、光変調器(9101)に加えて、VOA(9102)、光分岐回路(9103)、PD(9104)を全て1チップに集積し、更には光源(9100)も集積することが検討されている。一方で、一般にInP光導波路やシリコン光導波路による光回路の特性は、強い偏波依存性を有する。このため、偏波多重方式の光送信回路あるいは光受信回路は、2つの偏波にそれぞれ対応した回路系統を有する、偏波ダイバーシティ構成をとるのが通常である。
図1(b)は、図1(a)の光送信回路を光集積回路として実現した、偏波ダイバーシティ構成の光送信回路(9116)の構成を詳細に示したものである。ここで光源(9100)は集積しないものとした。
図1(b) には、主信号経路として、図示しない光源からの連続光を分岐する光パワースプリッタ(9105)、分岐された連続光を2つの偏波に対応する変調電気信号でそれぞれ変調するY偏波光変調回路(9106)とX偏波光変調回路(9107)、 Y偏波光変調回路(9106)からの変調光を偏波回転する偏波回転器(9108)、異なる偏波となった2つの変調光を偏波合流する回路である偏波ビームコンバイナ(9109)が示される。
また図1(b) には、光信号強度のモニタ、調節機能として、VOA(可変光減衰器)(9110)(9111)、光分岐回路 (9112)(9113)、PD(光検出器)(9114)(9115)が示される。 図1(b)において、一点鎖線の枠に囲まれた光送信回路(9116)の上記各要素回路は、例えばシリコン光導波路によって同一チップに集積される。
光送信回路(9116)のチップには図左方の図示せぬ光源よりTE偏光の連続光が入力し、光パワースプリッタ(9105)で2つに分岐され、変調回路(9106)、(9107)でそれぞれ変調される。Y偏波光変調回路(9106)からの変調されたTE偏光出力は、偏波回転器(9108)によってTM偏光に変換され、X偏波光変調回路(9107)からの変調されたTE偏光出力とともに、偏波ビームコンバイナ(9109)によって偏波多重信号に合成されて、伝送路へ出力される。
Y偏波光変調回路(9106)とX偏波光変調回路(9107)は同一設計であり、TE偏光に対して動作する設計となっている。
また、Y偏波光変調回路(9106)、X偏波光変調回路(9107)の後段には、VOA(9110)(9111)、光分岐回路(9112)(9113)、PD(9114)(9115)がそれぞれ設置され、各偏波成分ごとに光信号強度をモニタし、調節する機能を有する。各VOA(9110)(9111)、光分岐回路(9112)(9113)、PD(9114)(9115)は同一設計であり、TE偏光に対して動作する設計となっている。
本来、光モニタとVOAの機能は、図1(a)にあるように、送出前の偏波多重された信号に対して一括で作動すれば目的は足りる。しかし、集積された光回路には強い偏波依存性があるため、光の偏光によらず同様な動作をするVOAや光分岐回路を実現することは困難である。よって現実的な構成として、VOAや光モニタに関しても偏波ダイバーシティ構成を利用し、各偏波成分ごとに光信号強度をモニタし、調整する構成となっている。
(従来の光受信回路)
図2(a)には、従来技術による光回路として、デジタルコヒーレント方式の光受信回路の機能構成を示す。
図2(a)には、図示しない局発光源からの光入力経路(9201)、伝送路から受信した信号光の入力経路(9202)、光受信回路(9203)、光分岐回路(9204)、PD(光検出器)(9205)、 VOA(可変光減衰器)(9206)が示される。
光受信回路(9203)は、局発光源からの連続光と信号光がそれぞれ入力され、信号光を復調して電気信号に変換する機能を持つ。このとき、光分岐回路(9204)によって主信号経路上の信号光から一部の光パワーをモニタ光として分岐し、PD(9205)によって受光して入力される光信号強度をモニタし、VOA(9206)によって光信号強度を調節する光モニタ機能をさらに有するのが一般的である。また光信号強度をモニタすることで、何らかの異常で光信号が入力されない状態(信号断)を感知できることも、一般的に求められる機能である。
図2(b)は、図2(a)の光受信回路を光集積回路として実現した、偏波ダイバーシティ構成の光受信回路(9220)の構成を詳細に示している。
図2(b)には、主信号経路として、経路(9202)から受信した偏波多重信号光を偏波分離する偏波分離回路である偏波ビームスプリッタ(9207)、偏波回転器(9208)、光パワースプリッタ(9209)、Y偏波用の光コヒーレントミキサ(9210)、X偏波用の光コヒーレントミキサ(9211)、復調された光信号を電気信号に変換するPD(9212)(9213)が示される。また、光モニタおよび調節機能関連として、光分岐回路(9214)(9215)、PD (9216)(9217)、VOA(9218)(9219)が示される。
図2(b)において、一点鎖線の枠に囲まれた光受信回路(9220)の要素回路は、例えばシリコン光導波路によって同一チップに集積される。
光受信回路(9220)のチップには、図2(b)右方より図示しない復調用の局発光の光源から経路(9201)へTE偏光の連続光が入力し、光パワースプリッタ(9209)で2つに分岐され、光コヒーレントミキサ(9210)(9211)にそれぞれ入力する。同時に、伝送路から受信され、経路(9202)へ入力した偏波多重の光信号は、偏波分離回路である偏波ビームスプリッタ(9207)によってTE偏光とTM偏光に分離され、TM偏光はさらに偏波回転器(9208)によってTE偏光に変換され、光コヒーレントミキサ(9210)(9211)にそれぞれ入力される。 各光コヒーレントミキサ(9210)(9211)では信号光と局発光との干渉によって信号が復調され、更にPD(9212)(9213)によって電気信号に変換されて出力される。
Y偏波用の光コヒーレントミキサ(9210)、X偏波用の光コヒーレントミキサ(9211)は同一設計であり、TE偏光に対して動作する設計となっている。また、Y偏波用の光コヒーレントミキサ(9210)、X偏波用の光コヒーレントミキサ(9211)の前段には、光分岐回路(9214)(9215)、PD(9216)(9217)、VOA(9218)(9219)がそれぞれ設置され、各偏波成分ごとに光信号強度をモニタし、調節する機能を有する。各光分岐回路(9214)(9215)、PD(9216)(9217)、VOA(9218)(9219)は同一設計であり、TE偏光に対して動作する設計となっている。
光受信回路においても、本来、光モニタとVOAの機能は、図2(a)にあるように、入力直後の偏波多重された信号に対して一括で作動すれば目的は足りる。しかし、集積された光回路には強い偏波依存性があるため、光の偏光によらず同様な動作をするVOAや光分岐回路を実現することは困難である。よって現実的な構成として、VOAや光モニタに関しても偏波ダイバーシティ構成を利用し、各偏波成分ごとに光信号強度をモニタし、調整する構成となっている。
(光分岐回路)
図3は、従来技術における、図1(b)のモニタ光の光分岐回路(9112)(9113)、あるいは図2(b)のモニタ光の光分岐回路(9214)(9215)を、シリコン光集積回路として実現した場合の具体的な構成を示したものである。このような光分岐回路は、図のような方向性結合器によって実現されている。
図3には、入出力の光導波路(9301)(9302)(9303)(9304)、方向性結合器(9305)が示される。設計の例としては、シリコンで形成された導波路コアの幅0.5μm、厚さを0.22μm、オーバークラッドおよびアンダークラッドは石英であるとして、方向性結合器(9305)の導波路間ギャップは0.3μm、長さは15μmとされる。これにより入力の光導波路(9301)から入力する光パワーの93%を光導波路(9303)へ出力し、7%を光導波路(9304)へ出力する、分岐率7%の光分岐回路を実現することができる。
図4は、同様に従来技術におけるモニタ光の光分岐回路(9112)(9113)、あるいは光分岐回路(9214)(9215)を、シリコン光集積回路として実現した場合の別の構成を示したものである。構成はWINC(Wavelength Independent Coupler)と称されるもので、単なる方向性結合器で光分岐回路を構成した場合に比較して、分岐比の波長依存性を抑制することが可能である。
図4には、入出力の光導波路(9501)(9502)(9503)(9504)、方向性結合器(9505)(9506)、遅延導波路(9507)(9508)が示される。設計の例としては、シリコンで形成された導波路コアの幅0.5μm、厚さを0.22μm、オーバークラッドおよびアンダークラッドは石英であり、方向性結合器(9505)(9506)の導波路間ギャップは0.3μm、長さは67μm、遅延導波路(9507)(9508)の遅延量は0.25μmである。これにより入力の光導波路(9501)から入力する光パワーの93%を光導波路(9503)へ出力し、7%を光導波路(9504)へ出力する、7%の光分岐回路を実現することができる。
(フォトディテクタ)
図5は、従来技術におけるモニタ光の受光素子である、図1(b)のPD(9114)(9115)、あるいは図2(b)のPD(9216)(9217)を、シリコン光集積回路として実現した例として、一般的なゲルマニウムフォトディテクタの構造を示したものである。ここで図5(a)は上部から見た平面図、図5(b)は図5(a)におけるA-A’の断面構成を示した図である。
図5には、モニタ光の入力するシリコン導波路(521)、シリコン導波路へのpインプラント領域(522)、シリコン導波路への p++インプラント領域(523)、シリコン導波路上に成長した Ge結晶(524)、Ge結晶への nインプラント領域(525)、電極(526)、石英で形成された上部クラッド(527)、同じく石英で形成された下部クラッド(528)、シリコン基板(529)が示される。
一般的な構造のゲルマニウムフォトディテクタの設計の一例としては、下部クラッドの厚さは2μm、シリコン導波路(521)のコア厚さは0.22μm、Ge結晶(524)の厚さは0.4μm、光の進行方向に対するGe結晶(524)の長さは50μm、幅は10μmである。
(偏波分離合流回路)
図6は、従来技術における主信号経路上の、図1(b)の偏波ビームコンバイナ(偏波合流回路)(9109)、あるいは図2(b)の偏波ビームスプリッタ(偏波分離回路)(9207)を、シリコン光集積回路として実現した場合の具体的な構成を示す。このような偏波合流・分離回路は、光信号の双方向性により図6のような方向性結合器によって実現することができる。
なお、以下同様であるが、偏波ダイバーシティ構成の光回路において、受信した偏波多重信号光をTE偏波成分とTM偏波成分の信号に分離する光受信回路の偏波分離回路(偏波ビームスプリッタ)と、送信するTE偏波成分とTM偏波成分の信号を偏波多重信号光に合流する光送信回路の偏波合流回路(偏波ビームコンバイナ)とを、あわせて偏波分離合流回路と呼ぶことができる。
図6(a)は、単一の方向性結合器で偏波分離合流回路を構成する例である。図6(a)には、入出力の光導波路(9601)(9602)(9603)(9604)、方向性結合器(9605)が示される。設計の例としては、シリコンで形成された導波路コアの幅0.5μm、厚さを0.22μm、オーバークラッドおよびアンダークラッドは石英であるとして、方向性結合器(9305)の導波路間ギャップは0.4μmとされる。
図7は、上記の方向性結合器の長さに対する、TE偏波、TM偏波の結合率の変化(結合特性の回路長依存性)を示した図である。TM偏波はTE偏波と比較して結合が強いため、図7で方向性結合器の長さを15μmとすると、TM偏波(実線)は、ほぼ100%の光パワーが結合するのに対し、TE偏波(点線)の結合率はわずか数%である。よって、図6(a)で、右上の光導波路(9603)から入力するTE/TMの偏波多重光が、TM偏波はほぼ左下の光導波路(9602)から出力され、TE偏波はほぼ左上の光導波路(9601)から出力される、偏波分離回路として機能する。また図6の双方向の矢印に示すように、逆方向の左から右には偏波合流回路として機能する。ここで、偏波分離回路として単一の方向性結合器で実現できる偏波消光比は15dB程度である。
より大きな偏波消光比の偏波分離回路が必要な場合には、図6(b)のように方向性結合器を複数段構成とすることで実現される。図6(b)には、入出力の光導波路(9611)(9612)(9613)(9614)と、その間にそれぞれ、図6(a)の方向性結合器(9605)と同設計の2つの方向性結合器(9615)(9616)が示される。これにより光導波路(9611)から入力したTM偏光は、光導波路(9614)に分離出力されるが、そのときの偏波消光比は2段の偏波分離を経ることで30dB程度に向上する。
(偏波回転回路)
図8は、従来技術における、主信号経路上の偏波回転回路(9801)の構成を示した平面図である。図8には、左右に入出力の光導波路(9802) (9809)、その間に右からリブ導波路のリブ部分(9803)、リブ導波路のスラブ部分(9804)、分岐回路(9805)、遅延導波路(9806)(9807)、合流回路(9808)が示される。この偏波回転回路(9801)は双方向に動作可能であるが、例えば右の光導波路(9802)から入力したTM偏光をTE偏光に変換して、左の光導波路(9809)から出力し、逆に左の光導波路(9809)から入力したTE偏光をTM偏光に変換して、右の光導波路(9802)から出力する機能を有する。
偏波回転の実現は、TM偏光の基本モード光をTE偏光の1次モードに変換する偏波変換と、TE偏光の1次モードをTE偏光の基本モードに変換するモード変換の組合せにより行われる。ここではリブ導波路(9803)(9804)が偏波変換の機能を有し、分岐回路(9805)、遅延導波路(9806)(9807)、合流回路(9808)で構成される干渉回路が、モード変換の機能を有する。
H Fukuda et al, Silicon photonic circuit with polarization diversity,Optics Express vol. 16 p4872-p4880 (2008)
デジタルコヒーレント偏波多重方式における、偏波ダイバーシティ構成の光送信回路、光受信回路における送受信光パワーのモニタにおいては、偏波回転・合流する上流、あるいは偏波分離・回転する下流において、各偏波の主信号経路上において信号光からモニタ光を分岐し、それぞれモニタPDで受光してモニタする構成がとられていた。
しかし、実際にモニタすべき光パワーは偏波多重信号光のトータルパワーであり、従来構成においては、各偏波の経路で受光され、電流レベルに変換されたモニタ信号を、光回路の外部で加算して和を取る必要があった。
この点において、
(1)加算を行うために電気回路を付加する必要があり、光送受信機の制御回路が複雑化・高コスト化する
(2)モニタ信号をシリコン光集積回路から外部に取り出す配線が多く、パッケージ設計および実装が複雑化する
(3)各偏波の経路の光パワーを受光するPDの受光感度の個体差によって、光パワーのモニタ精度が劣化する
という問題があった。
本発明は、かかる問題を鑑みてなされたものであり、その目的は、偏波ダイバーシティ構成の光送信回路、光受信回路における送受信光パワーのモニタにおいて、単一のPDによって偏波多重信号光のパワーをモニタ可能な構成により、単純・低コストな制御回路での制御を可能とし、必要な配線数が少なく抑えられ、モニタ精度に優れた、送受信光パワーのモニタを提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するために、以下のような構成を備えることを特徴とする。
(発明の構成1)
偏波多重信号光をTE偏波成分とTM偏波成分の信号に分離し、またはTE偏波成分とTM偏波成分の信号を偏波多重信号光に合流する偏波分離合流回路と、そのTM偏波経路に更に接続してTM偏光とTE偏光を変換する偏波回転回路を備える偏波ダイバーシティ構成の光回路において、
主信号経路上の信号光から一部の光パワーをモニタ光として分岐して受光し、信号光のパワーを監視する光モニタ回路であって、
前記光モニタ回路は、
前記偏波ダイバーシティ構成の光回路において、TE偏波成分の信号が通過する経路上にTE偏波成分用の光分岐回路を有し、
TM偏波成分の信号が通過する経路上にTM偏波成分用の光分岐回路を有し、
前記TE偏波成分用の光分岐回路で分岐されたモニタ光と、前記TM偏波成分用の光分岐回路で分岐されたモニタ光を合流する光合流手段を更に有し、
前記光合流手段の出力に更に接続する単一のフォトディテクタから構成される
ことを特徴とする、光モニタ回路。
(発明の構成2)
発明の構成1記載の光モニタ回路であって、
前記TE偏波成分用の光分岐回路は、前記偏波分離合流回路に接続し、TE偏波成分の信号が通過する経路上にあり、
前記TM偏波成分用の光分岐回路は、前記偏波分離合流回路に接続し、偏波多重信号が通過する経路上にあり、
前記光合流手段は偏波合流回路であること
を特徴とする、光モニタ回路。
(発明の構成3)
発明の構成2記載の光モニタ回路であって、
前記光モニタ回路は、シリコンベースの導波路で形成されており、
前記偏波分離合流回路は、方向性結合器で構成されること
を特徴とする、光モニタ回路。
(発明の構成4)
発明の構成2または発明の構成3のいずれかに記載の光モニタ回路であって、
前記TM偏波成分用の光分岐回路は、前記偏波分離合流回路に接続し、偏波多重信号が通過する経路上にあり
更に前記TM偏波成分用の光分岐回路は、方向性結合器、あるいは方向性結合器と遅延回路から成るWINCで構成される
ことを特徴とする、光モニタ回路。
(発明の構成5)
発明の構成2から4のいずれかに記載の光モニタ回路であって、
前記TM偏波成分用の光分岐回路は、前記偏波分離合流回路と前記偏波回転回路の間の経路上にあり
更に前記TM偏波成分用の光分岐回路は、方向性結合器、あるいは方向性結合器と遅延回路から成るWINCで構成される
ことを特徴とする、光モニタ回路。
(発明の構成6)
発明の構成2から4のいずれかに記載の光モニタ回路であって、
前記TM偏波成分用の光分岐回路は、前記偏波分離合流回路の、偏波分離合流機能には寄与しない出力用の光導波路を分岐用の光導波路とし、前記偏波分離合流回路が前記TM偏波成分用の光分岐回路の機能も有する
ことを特徴とする、光モニタ回路。
(発明の構成7)
発明の構成1記載の光モニタ回路であって、
前記TE偏波成分用の光分岐回路は、前記偏波分離合流回路にTE偏波成分の信号が通過する経路上にあり、
前記TM偏波成分用の光分岐回路は、前記偏波分離合流回路のTM偏波経路に接続する前記偏波回転回路に更に接続する経路上に、あり、
前記光合流手段はマルチモード導波路であること
を特徴とする、光モニタ回路。
(発明の構成8)
発明の構成1から発明の構成7のいずれかに記載の光モニタ回路であって、
前記偏波ダイバーシティ構成の光回路は、
光パワースプリッタと、
前記光パワースプリッタに接続するTE偏波成分用とTM偏波成分用の光変調回路と、
前記TM偏波成分用の光変調回路に更に接続する前記偏波回転回路と、
前記TE偏波成分用の光変調回路および前記偏波回転回路に更に接続する偏波合流回路
から構成される光送信回路であるか、
あるいは前記偏波ダイバーシティ構成の光回路は、
入力用の光導波路に接続する偏波分離回路と、
前記偏波分離回路のTM偏波成分に接続する前記偏波回転回路を有し、
更に別の入力用の光導波路に接続する光パワースプリッタを有し、
前記偏波分離回路のTE偏波出力と、前記光パワースプリッタの1出力に接続するTE偏波成分用の光コヒーレントミキサと、
前記偏波回転回路と、前記光パワースプリッタの他方の出力に接続するTM偏波成分用の光コヒーレントミキサと、
前記TE偏波成分用およびTM偏波成分用の光コヒーレントミキサそれぞれに接続するフォトディテクタ
から構成される光受信回路である
ことを特徴とする、光モニタ回路。
以上記載したように、本発明によれば、偏波ダイバーシティ構成の光送信回路、光受信回路における送受信光パワーのモニタにおいて、単一のPDによって偏波多重信号光のパワーをモニタ可能な構成により、単純・低コストな制御回路での制御を可能とし、必要な配線数が少なく抑えられ、モニタ精度に優れた、送受信光パワーのモニタを提供することが可能となる。
従来の光送信回路(光変調回路)における光パワーモニタの実現構成を示す図である。 従来の光受信回路における光パワーモニタの実現構成を示す図である。 従来の光送信回路あるいは光受信回路における光分岐回路の実現例である。 従来の光送信回路あるいは光受信回路における光分岐回路の別の実現例(WINC)である。 一般的なゲルマニウムフォトディテクタの構造を示す図である。 従来の偏光送信回路あるいは光受信回路における偏波合流・分離回路の実現例を示す図である。 図6の方向性結合器におけるTE/TM光の結合特性の回路長依存性を示す図である。 従来の光送信回路あるいは光受信回路における偏波回転回路の実現例を示す図である。 本発明の実施例1の光送信回路(偏波多重光変調回路)における光パワーモニタの実現構成を示す図である。 本発明の実施例1の光受信回路における光パワーモニタの実現構成を示す図である。 本発明の実施例1における光モニタ部分の合流回路の構成を示す図である。 本発明の実施例1の光送信回路あるいは光受信回路におけるTM偏波用の光分岐回路の実現例を示す図である。 図12の方向性結合器におけるTE/TM光の結合特性の、回路長および波長依存性を示す図である。 本発明の実施例1の光送信回路あるいは光受信回路におけるTM偏光用の光分岐回路の別の実現例である。 図14の光分岐回路におけるTE/TM光の分岐特性の波長依存性を示す図である。 本発明の実施例2の光送信回路(偏波多重光変調回路)における光パワーモニタの実現構成を示す図である。 本発明の実施例2の光受信回路における光パワーモニタの実現構成を示す図である。 本発明の実施例3の光送信回路(偏波多重光変調回路)における光パワーモニタの実現構成を示す図である。 本発明の実施例3の光受信回路における光パワーモニタの実現構成を示す図である。 本発明の実施例3の光送信回路の偏波ビームコンバイナの構成例1を示す図である。 本発明の実施例3の光送信回路の偏波ビームコンバイナの構成例2を示す図である。 本発明の実施例3の光送信回路の偏波ビームコンバイナの構成例3を示す図である。 本発明の実施例3の光送信回路の偏波ビームコンバイナの構成例4を示す図である。 本発明の実施例3の光受信回路の偏波ビームスプリッタの構成例1を示す図である。 本発明の実施例3の光受信回路の偏波ビームスプリッタの構成例2を示す図である。 (a)は図20、図22、図24の方向性結合器2109、2512、2712におけるTE/TM偏光の結合特性の回路長依存性、(b)は回路長11μmのときの、TM偏光の分岐率を示す図である。 (a)は図21、図23、図25のWINC 2109、2612、2812におけるTM偏光の分岐特性の回路長依存性、(b)は図21、図23、図25のWINC 2109、2612、2812におけるTMおよびTE偏光の分岐特性の回路長依存性を示す図である。 本発明の実施例4の光送信回路(偏波多重光変調回路)における光パワーモニタの実現構成を示す図である。 本発明の実施例4の光受信回路における光パワーモニタの実現構成を示す図である。 本発明の実施例4における光合流機構の構成を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る光モニタ回路について説明する。
(実施例1の光送信回路)
図9は、本実施形態1における、光モニタ回路を含む偏波ダイバーシティ構成の光送信回路(偏波多重光変調回路)(116)の構成を示す平面図である。
図9には、主信号経路として左から、図示しない光源からのTE偏光の連続光を分岐する光パワースプリッタ(105)、分岐された連続光を図示しない2つの変調信号で変調するY偏波光変調回路(106)とX偏波光変調回路(107)、Y偏波光変調回路(106)からの変調されたTE偏光の変調光をTM偏光に変換する偏波回転器 (108)、TE偏光とTM偏光の変調光を結合して偏波合流し偏波多重光として出力する偏波ビームコンバイナ(109)が示される。
また図9には、光モニタおよび調節機能関連として、主信号経路上でモニタ光を分岐する2つの光分岐回路(112)(113)、分岐された2つのモニタ光を合流する光合流手段(114)、合流されたモニタ光を検出する単一のPD(115)と、検出されたモニタ信号(不図示)を受けて光パワーを調節する2つのVOA(110)(111)も示される。
図9の本実施例1の光送信回路(116)の特徴は、 一方の光分岐回路(113)は偏波ビームコンバイナ(109)による偏波合流の前の主信号経路上に設置されているが、他方の光分岐回路(112)は偏波合流の後の主信号経路上に設置されていることである。また、光分岐回路(112) (113)で分岐された2つのモニタ光の通る光導波路は光合流手段(114)で合流され、単一のPD(115)に接続していることである。
一点鎖線の枠に囲まれた光送信回路(116)の要素回路は、例えばシリコン光導波路によって同一チップに集積される。
図9で、モニタ光の光分岐回路(113)は、TE偏光に対して動作する光分岐回路であり、従来例の図3、図4で説明した方向性結合器やWINCがそのまま適用できる。
一方、モニタ光の光分岐回路(112)は、偏波多重光からTM偏光のみを分岐するため、TM偏光に対して動作し、TE偏光の対してはほぼ光が分岐しない光分岐回路が求められる。このような光分岐回路の実現方法は後述する。
従って図9で、モニタ光の光分岐回路(113)で分岐される光はTE偏光であり、光分岐回路(112)で分岐される光はTM偏光であるから、モニタ光の光合流手段(114)は、TE偏光とTM偏光を合流する光合流手段であることが求められる。これは例えばマルチモード干渉回路(MMI: MultiMode Interferometer)で実現される光カプラで実現することができる。
実際にはTE偏光入力に対する最適なMMIの設計と、TM偏光入力に対する最適なMMIの設計は異なるので、その中間の設計を採用することになる。しかしながらMMIのような光カプラを合流手段に適用した場合、3dBの原理損失が発生するために、従来よりも光モニタの受信感度において不利になる。そこでより低損失なモニタ光の光合流手段としては、偏波ビームコンバイナを適用することが望ましい。
ここで偏波ビームコンバイナは本送信回路の偏波ビームコンバイナ(109)にも適用されており、従来例の図6(a)(b)、図7で説明された構成・設計が適用可能である。
上記の構成により、モニタ光の受光素子であるPD(115)には、X偏波光変調回路で変調された信号(TE偏光として送出される光信号パワー)から分岐されたモニタ光がTE偏光で、Y偏波光変調回路で変調された信号(TM偏光として送出される光信号パワー)から分岐されたモニタ光がTM偏光で、合流された状態で入力することになる。
従来例の図5(a)(b)で説明されるような一般的なゲルマニウムフォトディテクタは、通常はTE偏光入力に対して使用されるが、TM偏光入力に対しても感度を有するため、PD(115)に適用することが可能である。
(実施例1の光受信回路)
図10は、本実施例1における、光モニタ回路を含む偏波ダイバーシティ構成の光受信回路(220)の構成を示す平面図である。
図10には、右から図示しない局発光源からの局発光の入力経路(201)、主信号経路として伝送路から受信した偏波多重信号光の入力経路(202)、偏波多重信号光を偏波分離する偏波ビームスプリッタ(207)、偏波ビームスプリッタ(207)からのTM偏光をTE偏光に偏波回転する偏波回転器(208)が示される。
また図10には、局発光の光パワースプリッタ(209)、Y偏波用の光コヒーレントミキサ(210)、X偏波用の光コヒーレントミキサ(211)、復調された光信号を電気信号に変換するPD(212)(213)が示される。
またさらに図10には、光モニタおよび調節機能関連として、主信号経路上でモニタ光を分岐する2つの光分岐回路(214)(215)、分岐された2つのモニタ光を合流する光合流手段(216)、合流されたモニタ光を検出する単一のPD(217)と、検出された図示せぬモニタ信号を受けて光パワーを調節する2つのVOA(218)(219)が示される。
図10の本実施例1の光受信回路の特徴は、 一方の光分岐回路(215)は偏波ビームスプリッタ(207)による偏波分離の後の主信号経路上に設置されているが、他方の光分岐回路(214)は偏波分離の前の主信号経路上に設置されていることである。また、光分岐回路(214)(215)で分岐された2つのモニタ光は、モニタ光の光合流手段(216)で合流され、単一のPD(217)に接続していることである。
一点鎖線の枠に囲まれた光受信回路(220)の要素回路は、例えばシリコン光導波路によって同一チップに集積される。
図10のモニタ光の光分岐回路(215)は、TE偏光に対して動作する光分岐回路であり、従来例の図3、図4で説明した方向性結合器やWINCがそのまま適用できる。一方、モニタ光の光分岐回路(214)は、偏波多重光からTM偏光のみを分岐するため、TM偏光に対して動作し、TE偏光の対してはほぼ光が分岐しない光分岐回路が求められる。このような光分岐回路の実現方法は後述する。
従って、光分岐回路(215)で分岐される光はTE偏光であり、光分岐回路(214)で分岐される光はTM偏光であるから、モニタ光の光合流手段(216)はTE偏光とTM偏光を合流する光合流手段であることが求められる。これは本実施例1の光送信回路において説明したようにMMIのような光カプラを適用可能であるが、より低損失な光合流手段としては、偏波ビームコンバイナを適用することが望ましい。
ここで偏波ビームコンバイナは本実施例1の光送信回路の偏波ビームコンバイナ(109)に適用されており、また従来例の図6(a)(b)、図7で説明された構成・設計が適用可能である。
上記の構成により、モニタ光の受光素子であるPD(217)には、受信信号のTE偏光成分から分岐されたモニタ光がTE偏光で、受信信号のTM偏光成分から分岐されたモニタ光がTM偏光で、合流された状態で入力することになる。
従来例の図5(a)(b)で説明されるような一般的なゲルマニウムフォトディテクタは、通常はTE偏光入力に対して使用されるが、TM偏光入力に対しても感度を有するため、PD(217)に適用することが可能である。
(実施例1のモニタ光の合流回路とPDの具体的構成)
図11は、図9の光送信回路(116)におけるモニタ光の合流回路(114)と、モニタ光の受光素子であるPD(115)、あるいは図10の光受信回路(220)におけるモニタ光の合流回路(216)と、モニタ光の受光素子であるPD(217)の具体的構成を示したものである。
図11で、モニタ光の合流回路(114)あるいは(216)は、方向性結合器により実現される偏波ビームコンバイナ、偏波合流回路であり、従来例の図6(a)で示した構成と同様である。図11には、方向性結合器の入出力導波路(301)(302)(303)(304)が示される。モニタ光の光分岐回路(113)あるいは(215)で分岐されたTE偏光は、導波路(301)から入力する。
一方、モニタ光の光分岐回路(112)あるいは(214)で分岐されたTM偏光は、導波路(302)から入力する。これらは偏波を保持したまま、原理的損失なく、全て導波路(303)に出力される。TE偏光、TM偏光が合流された光は、そのまま導波路を伝搬し、PD(115)あるいは(217)に入力し、入力した光パワーに応じて電気信号に変換される。ここでPDは図5に示した従来技術の一般的なゲルマニウムPDを適用している。
(実施例1のTM偏光用の光分岐回路)
図12は、図9の実施例1の光送信回路(116)における、TM偏光用のモニタ光の光分岐回路(112)、あるいは図10の実施例1の光受信回路(220)における、TM偏光用のモニタ光の光分岐回路(214)の具体的構成を示したものである。
図12で、光分岐回路(112)あるいは(214)には、TM偏光の一部を分岐し、TE偏光に対してはほぼ分岐しない、という特性が要求される。この様な特性の実現のため、光分岐回路(112)あるいは(214)は、方向性結合器の構成を採用している。
図12には、方向性結合器の入出力導波路(401)(402)(403)(404)が示される。シリコンで形成された方向性結合器の導波路コアの幅0.5μm、厚さを0.22μm、オーバークラッドおよびアンダークラッドは石英であり、導波路間ギャップは0.4μmとされる。また入出力導波路のコア幅、厚さも方向性結合器の導波路と同様である。
(方向性結合器の長さと波長に対する結合率)
図13(a)は、上記図12のTM偏光用のモニタ光の光分岐回路を構成する方向性結合器に関して、方向性結合器の長さ(回路長)に対する、TE偏光、TM偏光の結合率の変化を示したものである。TE偏光に対し、TM偏光の導波路への閉じ込めは弱いため、結合率に差が生じる。本例では方向性結合器の長さを3μmに設定している。このときTE偏光の結合率は僅か0.1%であり、ほぼ分岐は生じないといえる。
図13(b)は、長さを3μmに設定した方向性結合器による光分岐回路(112)あるいは(214)の、TM偏光の結合率すなわち分岐比の波長依存性を示したものである。一般的なC帯の動作範囲(波長1525〜1565nm)において、短波長端ではTM偏光の分岐比が8%、長波長端では分岐比が12%である。
光モニタ回路の特性としては、特定の範囲の光パワーを電気信号としてモニタできることが求められ、その範囲に応じて、光分岐回路の分岐比の設計が決定される。特にどこまで弱いパワーの光をモニタできるかが重要であることが多く、光分岐回路においては動作波長範囲における最小の分岐比の設計が重要である。
図12の、本実施例1のTM偏光用の光分岐回路(112)あるいは(214)は、短波長端の分岐比を基準として、要求仕様を満たすように設計される。図13(b)にあるように、短波長端のTM偏光の分岐比は本実施例1では8%である。このとき当然ながら、分岐せずに透過する信号光のパワーは、分岐比に応じて減少する。
光送信回路や光受信回路においては、信号光のパワーの減少はなるべく避けたいものであるから、光分岐回路の波長による分岐比の変動は、なるべく最小限に抑えることが望ましい。この観点で本実施例1の光分岐回路は、図13(b)の長波長端の領域で、12%と本来必要な分岐比よりも大きな分岐比となっており、必要以上に光信号パワーが減少される非効率な状況が生じている。
(実施例1のTM偏光用の光分岐回路の別の例)
図14は上記の点を更に改善できる、TM偏光用の光分岐回路の別の例を示したものである。WINC構成を取ることにより、図12のような単なる方向性結合器で構成した場合に比較して、分岐比の波長依存性を抑制することが可能である。
図14には、入出力の光導波路(601)(602)(603)(604)、方向性結合器(605)(606)、遅延導波路(607)(608)が示される。設計の例としては、シリコンで形成された導波路コアの幅0.5μm、厚さを0.22μm、オーバークラッドおよびアンダークラッドは石英であるとして、方向性結合器(605)(606)の導波路間ギャップは0.3μm、長さは7μm、遅延導波路(607)(608)の遅延量は0.34μmとされる。
(図14の光分岐回路における分岐特性の波長依存性)
図15は、図14のTM偏光用の光分岐回路において、光導波路(601)から入力する光パワーのうち光導波路(604)に出力される光パワー、すなわち光分岐回路のTM偏光の分岐比の波長依存性を示したものである(図15の実線)。短波長端では分岐比が8%であって図12の光分岐回路と同等であるが、長波長端では分岐比が11%であり、図12の光分岐回路より分岐比の波長依存性が抑制されている。
図15には同様に、TE偏光に対する分岐比も示している(図15の点線)。TE偏光の分岐比は、図示の波長範囲において僅か0.1%であり、ほぼ分岐は生じないといえる。
以上より本実施例1の光送信回路(116)、あるいは光受信回路(220)は、単一のPDによって偏波多重信号光のパワーをモニタすることができる。よって本実施例1により、光送信あるいは受信回路において、単純・低コストな制御回路での制御が可能であり、必要な配線数が少なく抑えられ、モニタ精度に優れた、送信あるいは受信光パワーのモニタを提供することができる。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に係る光モニタ回路について説明する。
(実施例2の光送信回路)
図16は、本実施形態2における、光モニタ回路を含む偏波ダイバーシティ構成の光送信回路(偏波多重光変調回路)(1116)の構成を示す平面図である。
図16には、光パワースプリッタ(1105)、Y偏波光変調回路(1106)、X偏波光変調回路(1107)、 偏波回転器(1108)、偏波ビームコンバイナ(1109)、VOA(1110)(1111)、モニタ光の光分岐回路(1112)(1113)、モニタ光の光合流手段(1114)、単一のPD(1115)が示される。
本実施例2の光送信回路(1116)の特徴は、一方のモニタ光の光分岐回路(1113)は偏波合流の前に設置されおり、他方のモニタ光の光分岐回路(1112)も偏波合流の前、かつ偏波回転と偏波合流の中間に設置されていることである。また、モニタ光の光分岐回路(1112)(1113)で分岐された導波路は、モニタ光の光合流手段(1114)で合流され、単一のPD(1115)に接続している。
一点鎖線の枠に囲まれた光送信回路(1116)の要素回路は、例えばシリコン光導波路によって同一チップに集積される。
図16で、モニタ光の光分岐回路(1113)は、TE偏光に対して動作する光分岐回路であり、従来例の図3、図4で説明した方向性結合器やWINCがそのまま適用できる。一方、本実施例2のモニタ光の光分岐回路(1112)は、TM偏光に対して動作することが求められるが、実施例1と異なり偏波合流の手前に設置しているため、分岐入力となる光はTM偏光のみであって、TE偏光に対する特性は不問である。これは実施例1と同様に、方向性結合器やWINCをTM偏光に最適化することで実現される。
例えば方向性結合器を適用する場合、実施例1ではTE偏光の分岐比はほぼゼロである必要があり、TM偏光に対する光分岐比をあまり大きく設定することはできなかった。これはTM偏光の分岐比を20%以上に設定しようとすると、図13(a)においてはほぼ範囲外であるが、TE偏光の分岐比が無視できない程度に増加するためである。
一方、本実施例2では、TE偏光に対する分岐比を気にする必要がないため、分岐比設定の自由度が拡大する。よって、より小さい光パワーまでモニタをするため比較的分岐比を大きくしたい場合などに、実施例1より有利といえる。
従って図16で、モニタ光の光分岐回路(1113)で分岐される光はTE偏光であり、モニタ光の光分岐回路(1112)で分岐される光はTM偏光であるから、モニタ光の光合流手段(1114)はTEとTM偏光を合流する手段であることが求められる。これは例えばMMIで実現される光カプラで実現することができる。
実際にはTE偏光入力に対する最適なMMIの設計と、TM偏光入力に対する最適なMMIの設計は異なるので、その中間の設計を採用することになる。しかしながらMMIのような光カプラを合流手段に適用した場合、3dBの原理損失が発生するために、従来よりも光モニタの受信感度において不利になる。そこでより低損失な合流手段としては、偏波ビームコンバイナを適用することが望ましい。偏波ビームコンバイナは本送信回路の偏波ビームコンバイナ(1109)に適用されており、また従来例の図6(a)(b)、図7で説明された構成・設計が適用可能である。
上記の構成によりモニタ光の受光素子であるPD(1115)には、X偏波光変調回路で変調された信号(TE偏光として送出される光信号パワー)から分岐された光がTE偏光で、Y偏波光変調回路で変調された信号(TM偏光として送出される光信号パワー)から分岐された光がTM偏光で、合流された状態で入力することになる。
従来例の図5(a)(b)で説明されるような一般的なゲルマニウムフォトディテクタは、通常はTE偏光入力に対して使用されるが、TM偏光入力に対しても感度を有するため、PD(1115)に適用が可能である。
(実施例2の光受信回路)
図17は、本実施例2における、光モニタ回路を含む偏波ダイバーシティ構成の光受信回路(1220)の構成を示す平面図である。
図17には、局発光の光入力経路(1201)、信号光の入力経路(1202)、偏波ビームスプリッタ(1207)、偏波回転器(1208)、光パワースプリッタ(1209)、Y偏波用の光コヒーレントミキサ(1210)は、X偏波用の光コヒーレントミキサ(1211)、復調された光信号を電気信号に変換するPD(1212)(1213)、モニタ光の光分岐回路(1214)(1215)、分岐された2つのモニタ光を合流する光合流手段(1216)、合流されたモニタ光を検出する単一のPD(1217)と、VOA(1218)(1219)が示される。
本実施例2の光受信回路(1220)の特徴は、一方のモニタ光の光分岐回路(1215)は偏波分離の後に設置されており、他方のモニタ光の光分岐回路(1214)も偏波分離の後、かつ偏波分離と偏波回転の中間に設置されていることである。また、光分岐回路(1214)(1215)で分岐された導波路はモニタ光の光合流手段(1216)で合流され、単一のPD(1217)に接続している。一点鎖線の枠に囲まれた光受信回路(1220)の要素回路は、例えばシリコン光導波路によって同一チップに集積される。
図17で、モニタ光の光分岐回路(1215)は、TE偏光に対して動作する光分岐回路であり、従来例の図3、図4で説明した方向性結合器やWINCがそのまま適用できる。一方、光分岐回路(1214)は、TM偏光に対して動作することが求められるが、実施例1と異なり本実施例2では偏波分離の後に設置しているため、分岐入力となる光はTM偏光のみであって、TE偏光の対する特性は不問である。光送信器(1116)の例で説明したように、分岐比設定の自由度が拡大し、比較的分岐比を大きくしたい場合などに、実施例1より有利といえる。
従って光分岐回路(1215)で分岐されるモニタ光はTE偏光であり、光分岐回路(1214)で分岐されるモニタ光はTM偏光であるから、モニタ光の光合流手段(1216)はTEとTM偏光を合流する手段であることが求められる。これは本実施例の送信回路において説明したようにMMIのような光カプラを適用可能であるが、より低損失な合流手段としては、偏波ビームコンバイナを適用することが望ましい。偏波ビームコンバイナは本実施例の送信回路の偏波ビームコンバイナ(1109)に適用されており、従来例の図6(a)(b)、図7で説明された構成・設計が適用可能である。
上記の構成により、モニタ光の受光素子であるPD(1217)には、受信信号のTE偏光成分から分岐されたモニタ光がTE偏光で、受信信号のTM偏光成分から分岐されたモニタ光がTM偏光で、合流された状態で入力することになる。
従来例の図5(a)(b)で説明されるような一般的なゲルマニウムフォトディテクタは、通常はTE偏光入力に対して使用されるが、TM偏光入力に対しても感度を有するため、PD(1217)に適用が可能である。
以上より本実施例2の光送信回路(1116)、あるいは光受信回路(1220)は、単一のPDによって偏波多重信号光のパワーをモニタすることができる。よって本実施例2により、光送信あるいは受信回路において、単純・低コストな制御回路での制御が可能であり、必要な配線数が少なく抑えられ、モニタ精度に優れた、送信あるいは受信光パワーのモニタを提供することができる。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態に係る光モニタ回路について説明する。
(実施例3の光送信回路)
図18は、本実施形態3における、光モニタ回路を含む偏波ダイバーシティ構成の光送信回路(偏波多重光変調回路)(2116)の構成を示す平面図である。
図18には、光パワースプリッタ(2105)、Y偏波光変調回路(2106)、X偏波光変調回路(2107)、 偏波回転器(2108)、モニタ光分岐機能を備えた偏波ビームコンバイナ(2109)、VOA(2110)(2111)、モニタ光の光分岐回路(2113)、モニタ光の光合流手段(2114)、単一のPD(2115)が示される。
本実施例3の光送信回路(2116)の特徴は、一方のモニタ光の光分岐回路(2113)は偏波合流の前に設置されているが、他方のモニタ光の光分岐機能は偏波合流回路である偏波ビームコンバイナ(2109)に組み込まれていることである。また、偏波ビームコンバイナ(2109)と光分岐回路(2113)で分岐されたモニタ光の導波路は、モニタ光の光合流手段(2114)で合流され、単一のPD(2115)に接続している。一点鎖線の枠に囲まれた光送信回路(2116)の要素回路は、例えばシリコン光導波路によって同一チップに集積される。
図18で、モニタ光の光分岐回路(2113)は、TE偏光に対して動作する光分岐回路であり、従来例の図3、図4で説明した方向性結合器やWINCがそのまま適用できる。
一方、本実施例3で偏波ビームコンバイナ(2109)に組込まれたモニタ光の分岐機能は、TM偏光に対して動作することが求められる。このような構成の偏波ビームコンバイナ(2109)については後述する。
従って図18で、モニタ光の光分岐回路(2113)で分岐される光はTE偏光であり、偏波ビームコンバイナ(2109)で分岐される光はTM偏光であるから、モニタ光の光合流手段(2114)は、TE偏光とTM偏光を合流する手段であることが求められる。これは例えばMMIで実現される光カプラで実現することができる。
実際にはTE偏光入力に対する最適なMMIの設計と、TM偏光入力に対する最適なMMIの設計は異なるので、その中間の設計を採用することになる。しかしながらMMIのような光カプラを合流手段に適用した場合、3dBの原理損失が発生するために、従来よりも光モニタの受信感度において不利になる。そこでより低損失なモニタ光の光合流手段としては、偏波ビームコンバイナを適用することが望ましい。
ここで偏波ビームコンバイナは本送信回路の偏波ビームコンバイナ(2109)に適用されており、また従来例の図6(a)(b)、図7で説明された構成・設計が適用可能である。
上記の構成により、モニタ光の受光素子であるPD(2115)には、X偏波光変調回路(2107)で変調された信号(TE偏光として送出される光信号パワー)から光分岐回路(2113)で分岐されたモニタ光がTE偏光で、Y偏波光変調回路(2106)で変調された信号(TM偏光として送出される光信号パワー)から偏波ビームコンバイナ(2109)で分岐されたモニタ光がTM偏光で、合流された状態で入力することになる。
従来例の図5(a)(b)で説明されるような一般的なゲルマニウムフォトディテクタは、通常はTE偏光入力に対して使用されるが、TM偏光入力に対しても感度を有するため、PD(2115)に適用することが可能である。
(実施例3の光受信回路)
図19は、本実施例3における、光モニタ回路を含む偏波ダイバーシティ構成の光受信回路(2220)の構成を示す平面図である。
図19には、局発光源からの光入力経路(2201)、信号光の入力経路(2202)、モニタ光分岐機能を備えた偏波ビームスプリッタ(2207)、偏波回転器(2208)、光パワースプリッタ(2209)、Y偏波用の光コヒーレントミキサ(2210)、X偏波用の光コヒーレントミキサ(2211)、復調された光信号を電気信号に変換するPD(2212)(2213)、モニタ光の光分岐回路(2215)、分岐された2つのモニタ光を合流する光合流手段(2216)、合流されたモニタ光を検出する単一のPD(2217)と、VOA(2218)(2219)が示される。
本実施例3の光受信回路(2220)の特徴は、 一方のモニタ光の光分岐回路(2215)は偏波分離の後に設置されているが、他方のモニタ光の光分岐機能は偏波ビームスプリッタ(2207)にその機能が組み込まれていることである。また、偏波ビームスプリッタ(2207)と光分岐回路(2215)で分岐されたモニタ光の導波路は、モニタ光の光合流手段(2216)で合流され、単一のPD(2217)に接続している。一点鎖線の枠に囲まれた光受信回路(2220)要素回路は、例えばシリコン光導波路によって同一チップに集積される。
図19で、モニタ光の光分岐回路(2215)は、TE偏光に対して動作する光分岐回路であり、従来例の図3、図4で説明した方向性結合器やWINCがそのまま適用できる。一方、偏波ビームスプリッタ(2207)に組込まれた光分岐回路は、TM偏光に対して動作することが求められる。このような偏波ビームスプリッタの構成については後述する。
従って光分岐回路(2215)で分岐されるモニタ光はTE偏光であり、偏波ビームスプリッタ(2207)で分岐されるモニタ光はTM偏光であるから、モニタ光の合流手段(2216)はTEとTM偏光を合流する手段であることが求められる。これは本実施例3の送信回路において説明したようにMMIのような光カプラを適用可能であるが、より低損失な合流手段としては、偏波ビームコンバイナを適用することが望ましい。ここで偏波ビームコンバイナは本実施例3の送信回路の(2109)に適用されており、また従来例の図6(a)(b)、図7で説明された構成・設計が適用可能である。
上記の構成によりPD(2217)には、受信信号のTE偏光成分から分岐された光がTE偏光で、受信信号のTM偏光成分から分岐された光がTM偏光で、合流された状態で入力することになる。従来例の図5(a)(b)で説明されるような一般的なゲルマニウムフォトディテクタは、通常はTE偏光入力に対して使用されるが、TM偏光入力に対しても感度を有するため、PD(2217)に適用が可能である。
以下では、本実施例3において、光送信回路側のモニタ光の光分岐機能が組み込まれた偏波ビームコンバイナ(2109)、光受信回路側のモニタ光の光分岐機能が組み込まれた偏波ビームスプリッタ(2207)の具体的構成例について説明する。これらの偏波ビームコンバイナ(偏波合流回路)、光偏波ビームスプリッタ(偏波分離回路)を合わせて、偏波分離合流回路ということができる。
(実施例3の光送信回路の偏波ビームコンバイナの構成例1)
図20は、実施例3の光送信回路において、TM偏光のモニタ光分岐機能が組み込まれた偏波合流回路である偏波ビームコンバイナ(2109)の構成例1を示す図である。従来例の図6(a)と同様に、入出力の光導波路(2301)(2302)(2303)(2304)が示され、偏波ビームコンバイナ(2109)は方向性結合器である。
図20ではTM偏光に対する光分岐機能を組み込むため、従来例の図6(a)とは異なる設計となっている。ここで、シリコンで形成された導波路コアの幅0.5μm、厚さを0.22μm、オーバークラッドおよびアンダークラッドは石英であるとして、方向性結合器(2109)の導波路間ギャップは0.4μmとする。
図26(a)はこのときの方向性結合器の長さに対する、波長1545nmにおける、TE偏光(点線)、TM偏光(実践)の結合率を示した図である。ここで本実施例3では方向性結合器の長さを11μmとする。この設計では、図20の光導波路(2302)から入力されたTM偏光の8割以上のパワーは光導波路(2303)に出力され、残りのTM偏光のパワーが光導波路(2304)にモニタ光として出力される。
図26(b)は方向性結合器の長さを11μmとした場合の、光導波路(2304)に出力されるTM偏光のパワーの比率の波長に対する変化を示したものである。これよりC帯波長域で7%以上のTM偏光の光パワーが、光導波路(2304)に出力される。なお図20のような単一の方向性結合器で実現できる偏波消光比は15dB程度である。
一方TE偏光は、TM偏光に対して結合が弱いため、図26(a)にあるように、方向性結合器の長さを11μmとした場合のTE偏光の結合率はわずか数%である。よって図20の光導波路(2301)から入力するTE偏光のほぼ100%のパワーを光導波路(2303)から出力させ、光導波路(2302)から入力するTM偏光の大部分のパワーを同じく光導波路(2303)から合流出力させ、かつ光導波路(2302)から入力するTM偏光の一部分を光導波路(2304)からモニタ光として分岐出力させる、すなわちTM偏光に対する光分岐機能を組み込んだ偏波ビームコンバイナを実現することができる。
(実施例3の光送信回路の偏波ビームコンバイナの構成例2)
図21は、実施例3の光送信回路において、TM偏光のモニタ光分岐機能が組み込まれた偏波合流回路である偏波ビームコンバイナ(2109)の構成例2を示す図である。この例は2つの方向性結合器と遅延導波路より構成される、いわゆるWINCにより、TM偏光に対する分岐率の波長依存性の低減を実現する。
図21には、入出力の光導波路(2401)(2402)(2403)(2404)、方向性結合器(2411)(2412)、遅延導波路(2413)(2414)が示される。シリコンで形成された導波路コアの幅0.5μm、厚さを0.22μm、オーバークラッドおよびアンダークラッドは石英であるとして、方向性結合器(2411)(2412)の導波路間ギャップは0.4μm、長さは7μm、遅延導波路(2413)(2414)の遅延量は0.065μmとする。
ここで光導波路(2401)から入力するTE偏光に関しては、方向性結合器(2411)(2412)でほとんど結合率が0%に近いため、ほぼ100%のパワーが光導波路(2403)に出力される。ここで方向性結合器(2411)(2412)のTE偏光に対する結合率は、図26(a)において方向性結合器の長さ7μmにおける値(点線)を参照することで確認できる。
図27(a)は、このとき図21の光導波路(2402)から入力したTM偏光の、光導波路(2304)へ出力するパワー比率の波長依存性を示した図である。図26(b)の分岐率が、C帯波長域で約7〜22%の範囲で変動するのに対し、図27(a)では約10〜17%に抑制できていることが確認できる。
また、図27(b)は、光導波路(2402)から入力したTM偏光およびTE偏光の、光導波路(2403)へ出力するパワー比率の波長依存性を示した図である。これよりC帯波長域でTM偏光の83%以上の光パワーが 光導波路(2403)に出力される。なお図21のようなWINC構成で実現できる偏波消光比は15dB程度である。
一方、TE偏光は、方向性結合器(2411)(2412)での結合が弱いため、光導波路(2404)へ出力するパワーはほとんど無い。よって光導波路(2401)から入力するTE偏光のほぼ100%のパワーは光導波路(2403)から出力される。
これにより、TM偏光が光導波路(2404)へ出力する分岐率の波長依存性がより小さい、TM偏光に対する光分岐機能を組み込んだ偏波ビームコンバイナを実現することができる。
(実施例3の光送信回路偏波ビームコンバイナの構成例3)
図22は、実施例3の光送信回路において、TM偏光のモニタ光分岐機能が組み込まれた偏波合流回路である偏波ビームコンバイナ(2109)の構成例3を示す図である。従来例の図6(b)と同様に方向性結合器を2段接続した構成であり、図22には入出力の光導波路(2501)(2502)(2503)(2505)、方向性結合器(2511)(2512)、2つの方向性結合器を接続する光導波路(2504)が示される。
ここではTM偏光に対する光分岐機能を組み込むため、方向性結合器(2512)が従来例図6(b)とは異なる設計となっている。ここで、シリコンで形成された導波路コアの幅0.5μm、厚さを0.22μm、オーバークラッドおよびアンダークラッドは石英であるとして、方向性結合器(2511)(2512)の導波路間ギャップは0.4μmとする。
再び図26(a)を参照すると、このときの方向性結合器の長さに対する、波長1545nmにおける、TE偏光、TM偏光の結合率を示している。ここで本実施例では方向性結合器(2512)の長さを11μmとし、方向性結合器(2511) の長さは従来例と同様に15μmとする。この設計では、光導波路(2501)から入力されたTM偏光は方向性結合器(2512)により8割以上のパワーが光導波路(2504)に出力され、残りのTM偏光のパワーが光導波路(2503)に出力される。
再び図26(b)を参照すると、これは長さが11μmの方向性結合器(2512)において、光導波路(2503)に出力されるTM偏光のパワーの比率を示したものである。これよりC帯波長域で7%以上のTM偏光の光パワーが光導波路(2503)に出力される。光導波路(2504)を経て方向性結合器(2511)に入力したTM偏光は、従来例と同様にほぼ全てのパワーが光導波路(2505)に出力される。このとき光導波路 (2501)から入力し、光導波路(2505)に出力するに至るTE偏光は、方向性結合器(2512)(2511)において2段階で抑制されるため、本例で実現できる偏波消光比は30dB程度になる。
一方、TE偏光は光導波路(2502)から入力されるが、従来例と同様の設計である方向性結合器(2511)では、ほぼ100%のパワーが光導波路(2505)から出力される。
これにより、偏波消光比性能により優れた、TM偏光に対する光分岐機能を組み込んだ偏波ビームコンバイナを実現することができる。
(実施例3の光送信回路の偏波ビームコンバイナの構成例4)
図23は、実施例3の光送信回路において、TM偏光のモニタ光分岐機能が組み込まれた偏波合流回路である偏波ビームコンバイナ(2109)の構成例4を示す図である。ここでWINC(2612)は図21で示したWINCと同様の構成になっており、その後段に更に方向性結合器(2611)を接続している。 図23には、入出力の光導波路(2601)(2602)(2603)(2605)、方向性結合器(2611)(2621)(2622)、遅延導波路(2623)(2624)、WINC(2612)と方向性結合器(2611)を接続する光導波路(2604)が示される。
ここで、シリコンで形成された導波路コアの幅0.5μm、厚さを0.22μm、オーバークラッドおよびアンダークラッドは石英であるとして、方向性結合器(2611)(2621)(2622)の導波路間ギャップは0.4μmとする。また方向性結合器(2611)の長さは従来例と同様に15μm、方向性結合器(2621)(2622)の長さは7μm、遅延導波路(2623)(2624)の遅延量は0.065μmとする。
ここでWINC(2612)は図21と同様の構成であるので、光導波路(2601)から入力されるTM偏光の83%以上のパワーが光導波路(2604)に出力され、10〜17%が光導波路(2603)に分岐される。この分岐率の波長依存性は、単一の方向性結合器で構成するよりも抑制される。
光導波路(2504)を経て方向性結合器(2611)に入力したTM偏光は、従来例と同様にほぼ全てのパワーが光導波路(2605)に出力される。このとき光導波路(2601)から入力し、(2605)に出力するに至るTE偏光は、WINC(2612)および方向性結合器(2611)において2段階で抑制されるため、本例で実現できる偏波消光比は30dB程度になる。
一方、TE偏光は光導波路(2602)から入力されるが、従来例と同様の設計である方向性結合器(2611)では、ほぼ100%のパワーが光導波路(2605)から出力される。
これにより、偏波消光比性能により優れ、分岐比率の波長依存性もより抑制された、TM偏光に対する光分岐機能を組み込んだ偏波ビームコンバイナを実現することができる。
(実施例3の光受信回路の偏波ビームスプリッタの構成例1)
図24は、実施例3の光受信回路において、TM偏光のモニタ光分岐機能を組み込んだ偏波分離回路である偏波ビームスプリッタ(2207)の構成例1を示す図である。従来例の図6(b)に示した偏波ビームスプリッタと同様に、方向性結合器を2段接続した構成であり、図24には、入出力の光導波路(2701)(2702)(2704)(2705)、方向性結合器(2711)(2712)、2つの方向性結合器を接続する光導波路(2703)が示される。
ここではTM偏光に対する光分岐機能を組み込むため、方向性結合器(2712)が従来例の図6(b)とは異なる設計となっている。ここで、シリコンで形成された導波路コアの幅0.5μm、厚さを0.22μm、オーバークラッドおよびアンダークラッドは石英であるとして、方向性結合器(2711)(2712)の導波路間ギャップは0.4μmとする。
図26(a)を参照すると、このときの方向性結合器の長さに対する、波長1545nmにおける、TE偏光、TM偏光の結合率を示している。ここで本実施例では方向性結合器(2712)の長さを11μmとし、方向性結合器(2711) の長さは従来例と同様に15μmとする。この設計では、光導波路(2701)から入力されたTM偏光は、従来例と同様、方向性結合器(2511)によりほぼ全てのパワーが光導波路(2703)に出力される。
また、図26(b)を参照すると、これは長さが11μmの方向性結合器(2712)において、光導波路(2703)から入力され、光導波路(2705)に出力されるTM偏光のパワーの比率を示したものである。光導波路(2703)を経て方向性結合器(2712)に入力したTM偏光は、8割以上のパワーが光導波路(2704)に出力され、残りのパワーがモニタ光として光導波路(2705)に出力される。このとき 光導波路(2701)から入力し、光導波路(2705)に出力するに至るTE偏光は、方向性結合器(2711)(2712)において2段階で抑制されるため、本例で実現できる偏波消光比は30dB程度になる。
一方、TE偏光は光導波路(2701)から入力されるが、従来例と同様の設計である方向性結合器(2711)では、ほぼ100%のパワーが光導波路(2702)から出力される。
これにより、TM偏光に対する光分岐機能を組み込んだ偏波ビームスプリッタを実現することができる。
(実施例3の光受信回路の偏波ビームスプリッタの構成例2)
図25は、実施例3の光受信回路において、TM偏光のモニタ光分岐機能を組み込んだ偏波分離回路である偏波ビームスプリッタ(2207)の構成例2を示す図である。ここでWINC(2812)は図21で示したWINCと同様の構成になっており、方向性結合器(2811)の後段に更にWINC(2812)を接続している。 図25には、入出力の光導波路(2801)(2802)(2804)(2805)、方向性結合器(2811)(2821)(2822)、遅延導波路(2823)(2824)、WINC(2812)と方向性結合器(2811)を接続する光導波路(2803)が示される。
ここで、シリコンで形成された導波路コアの幅0.5μm、厚さを0.22μm、オーバークラッドおよびアンダークラッドは石英であるとして、方向性結合器(2811)(2821)(2822)の導波路間ギャップは0.4μmとする。また方向性結合器(2811)の長さは従来例と同様に15μm、方向性結合器(2821)(2822)の長さは7μm、遅延導波路(2823)(2824)の遅延量は0.065μmとする。
ここで光導波路(2801)から方向性結合器(2811)に入力されたTM偏光は、従来例と同様にほぼ全てのパワーが光導波路(2803)に出力される。更にWINC(2812)は図21と同様の構成であるので、再び図27(a)および図27(b)を参照すれば、光導波路(2803)を経てWINC(2812)入力されるTM偏光の83%以上のパワーが光導波路(2804)に出力され、10〜17%がモニタ光として光導波路(2805)に分岐される。この分岐率の波長依存性は図23の例のように単なる方向性結合器で構成するよりも抑制されていることがわかる。
なおこのとき 光導波路(2801)から入力し、光導波路(2804)に出力するに至るTE偏光は、方向性結合器(2811) およびWINC(2812)において2段階で抑制されるため、本例で実現できる偏波消光比は30dB程度になる。
一方、TE偏光は光導波路(2801)から入力されるが、従来例と同様の設計である方向性結合器(2811)では、ほぼ100%のパワーが(2802)から出力される。
これにより、分岐比率の波長依存性がより抑制された、TM偏光に対する光分岐機能を組み込んだ偏波ビームコンバイナを実現することができる。
以上より本実施例3の光送信回路(2116)、あるいは光受信回路(2220)は、単一のPDによって偏波多重信号光のパワーをモニタすることができる。よって本実施例3により、光送信あるいは受信回路において、単純・低コストな制御回路での制御が可能であり、必要な配線数が少なく抑えられ、モニタ精度に優れた、送信あるいは受信光パワーのモニタを提供することができる。
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態に係る光モニタ回路について説明する。
(実施例4の光送信回路)
図28は、本実施形態4における、光モニタ回路を含む偏波ダイバーシティ構成の光送信回路(4116)の構成を示す平面図である。
図28には、光パワースプリッタ(4105)、Y偏波光変調回路(4106)、X偏波光変調回路(4107)、 偏波回転器(4108)、偏波ビームコンバイナ(4109)、VOA(4110)(4111)、モニタ光の光分岐回路(4112)(4113)、光合流手段(4114)、PD(4115)が示される。
本実施例4の光送信回路の特徴は、モニタ光の光分岐回路(4112)(4113)が偏波回転合流の前に設置されており、すなわち光分岐回路(4112)(4113)はともにTE偏光に対して動作するよう設計されており、また分岐されたモニタ光はモニタ光の光合流手段(4114)で合流され、単一のPD(4115)に接続していることにある。なお、一点鎖線の枠に囲まれた光送信回路(4116)の要素回路は、例えばシリコン光導波路によって同一チップに集積される。
図28のモニタ光の光分岐回路(4112)(4113)は、ともにTE偏光に対して動作する光分岐回路であり、従来例の図3、図4で説明した方向性結合器やWINCがそのまま適用できる。従って光分岐回路(4112)(4113)で分岐される光はともにTE偏光であるから、モニタ光の光合流手段(4114)は2つのTE偏光を合流する手段であることが求められる。
上記の構成によりPD(4115)には、X偏波光変調回路で変調された信号(TE偏光として送出される光信号パワー)から分岐された光、およびY偏波光変調回路で変調された信号(TM偏光として送出される光信号パワー)から分岐された光がともにTE偏光で、合流された状態で入力することになる。PD(4115)としては従来例の図5(a)(b)で説明されるような一般的なゲルマニウムフォトディテクタの適用が可能である。
(実施例4の光受信回路)
図29は、本実施例4における、光モニタ回路を含む偏波ダイバーシティ構成の光受信回路(4220)の構成を示す平面図である。
図29には、局発光源からの光入力経路(4201)、信号光の入力経路(4202)、偏波ビームスプリッタ(4207)、偏波回転器(4208)、光パワースプリッタ(4209)、Y偏波用の光コヒーレントミキサ(4210)、X偏波用の光コヒーレントミキサ(4211)、復調された光信号を電気信号に変換するPD(4212)(4213)、VOA(4218)(4219)、また光分岐回路(4214)(4215)が示される。
本実施例4の光受信回路の特徴は、モニタ光の光分岐回路(4214)(4215)がともに偏波分離回転の後に設置され、すなわち光分岐回路(4214)(4215)はともにTE偏光に対して動作するよう設計されており、モニタ光の光分岐回路(4214)(4215)で分岐された導波路はモニタ光の光合流手段(4216)で合流され、(4217)の単一のPD(4217)に接続していることにある。なお一点鎖線の枠に囲まれた光受信回路(4220)の要素回路は、例えばシリコン光導波路によって同一チップに集積される。
図29のモニタ光の光分岐回路(4214)(4215)は、ともにTE偏光に対して動作する光分岐回路であり、従来例の図3、図4で説明した方向性結合器やWINCがそのまま適用できる。従って光分岐回路(4214)(4215)で分岐される光はともにTE偏光であるから、モニタ光の合流手段(4216)は2つのTE偏光を合流する手段であることが求められる。
上記の構成によりPD(4217)には、受信信号のTE偏光成分から分岐された光、および受信信号のTM偏光成分から分岐された光が、ともにTE偏光で、合流された状態で入力することになる。PD(4217)には、従来例の図5(a)(b)で説明されるような一般的なゲルマニウムフォトディテクタの適用が可能である。
(実施例4のモニタ光合流機構)
図30は、図28に示した送信回路、あるいは図29に示した受信回路において、2つのTE偏光であるモニタ光を合流する光合流機構である光合流手段(4114)(4216)と、PD(4115)(4217)の具体的構成例について示した図である。図30には、2つの光分岐回路からモニタ光がそれぞれ導かれる光導波路(4301)(4302)、光合流機構であるマルチモード導波路(4303)、PD(4305)が示される。
シリコンで形成された導波路コアの厚さを0.22μm、オーバークラッドおよびアンダークラッドは石英であるとする。(4301)(4302)のコア幅は0.5μmに設計されている。マルチモード導波路(4303)は、少なくともTE偏光の基本モードと1次モードが伝搬可能な設計であり、一例としてはコア幅を2μmとすることができる。
ここで光導波路(4301)(4302)からTE偏光がマルチモード導波路(4303)に入力すると、光パワーはある比率で各モードに結合するが、トータルパワーとしてはほぼ損失なくマルチモード導波路(4303)を伝搬する。またPD(4305)の受光部位(ゲルマニウム結晶)の幅は、マルチモード導波路(4303)の幅よりも広く設計されており、入力するTE偏光の各モードに対して同様に感度を有するため、各モードに分配されて入力する光パワーのトータルパワーをモニタすることができる。
ここで光導波路(4301)(4302)とマルチモード導波路(4303)の接続する部位においては、図30に示されるように、テーパ導波路で断熱的に幅を広げて接続することが望ましい。これはマルチモード導波路(4303)に入力した光波が、伝搬できない高次モードに結合し、損失となることを抑制するためである。なおテーパ導波路の終端の幅は、マルチモード導波路(4303)の幅の1/2以下である。
またマルチモード導波路(4303)とPD(4305)の接続する部位においても、図30に示されるように、テーパ導波路で断熱的に幅を広げて接続することが望ましい。これはPDの受光部位に至る光のパワー密度を低減し、受光部位の発熱を抑制してPDの信頼性を向上できる故である。なおテーパ導波路の終端の幅は、PD(4305)のゲルマニウム結晶の幅以下の設計である。
またマルチモード導波路(4303)の長さには特に制限はなく、レイアウトの都合により、送信回路(4116)あるいは受信回路(4220)とは離れた位置に配置することも可能である。その場合、伝搬可能な最も高次のモードが減衰しない程度の曲率半径であれば、マルチモード導波路(4303)を途中で曲げて配置することも可能である。
以上より本実施例4の光送信回路(4116)、あるいは光受信回路(4220)は、単一のPDによって偏波多重信号光のパワーをモニタすることができる。よって本実施例4により、光送信あるいは受信回路において、単純・低コストな制御回路での制御が可能であり、必要な配線数が少なく抑えられ、モニタ精度に優れた、送信あるいは受信光パワーのモニタを提供することができる。
以上4つの実施形態によって、本発明の具体的な実施例と構成例を説明した。いずれの実施形態においても、送信または受信の偏波多重信号光を2つの偏光成分を別々に分岐して合流した後に電気信号に変換してモニタするものであって、単一のPDによって偏波多重信号光のパワーをモニタすることができ、単純・低コストな制御回路での制御が可能であり、必要な配線数が少なく抑えられ、モニタ精度に優れた、送信あるいは受信光パワーのモニタを提供することができる。
以上説明したように本発明により、偏波ダイバーシティ構成の光送信あるいは光受信回路において、従来に比較して、より単純かつ低コストな制御回路での制御を可能とし、必要な配線数が少なく抑えられ、モニタ精度に優れた、送受信光パワーのモニタを実現することができる。
9100 ……光源
106、107、1106、1107、2106、2107、4106、4107、9101、9106、9107 ……光変調器
210、211、1210、1211、2210、2211、4210、4211、9210、9211 ……光コヒーレントミキサ
110、111、218、219、1110、1111、1218、1219、2110、2111、2218、2219、4110、4111、4218、4219、9101、9110、9111、9206、9218、9219 ……可変光減衰器(VOA)
105、209、1105、1209、2105、2209、4105、4209、9105、9209 ……光パワースプリッタ
108、208、1108、1208、2108、2208、4108、4208、9108、9208、9801 ……偏波回転回路
109、1109、2109、4109、9109 ……偏波ビームコンバイナ(偏波合流回路)
207、1207、2207、4207、9207 ……偏波ビームスプリッタ(偏波分離回路)
112、113、214、215、217、1112、1113、1214、1215、2113、2215、4112、4113、4214、4215、9103、9112、9113、9204、9214、9215 ……光分岐回路
115、212、213、217、1115、1212、1213、1217、2115、2212、2213、2217、4115、4212、4213、4217、4305、9104、9114、9115、9205、9212、9213、9216、9217 ……フォトディテクタ(PD)
521 ……シリコン導波路
522 ……pインプラント領域
523 ……p++インプラント領域
524 ……Ge結晶
525 ……nインプラント領域
526 ……電極
527 ……上部クラッド
528 ……下部クラッド
529 ……シリコン基板
2109 ……光分岐機能を有する偏波ビームコンバイナ(偏波合流回路)
2207 ……光分岐機能を有する偏波ビームスプリッタ(偏波分離回路)
116、1116、2116、4116、9116 ……光送信回路
220、1220、2220、4220、9203、9220 ……光受信回路
605、606、2411、2412、2511、2512、2611、2621、2622、2711、2712、2811、2821、2822、9305、9505、9506、9605、9515、9516 ……方向性結合器
301、302、303、304、401、402、403、404、601、602、603、604、2301、2302、2303、2304、2401、2402、2403、2404、2501、2502、2503、2504、2505、2601、2602、2603、2604、2605、2701、2702、2703、2704、2705、2801、2802、2803、2804、2805、4301、4302、9301、9302、9303、9304、9501、9502、9503、9504、9601、9602、9603、9604、9611、9612、9613、9614、9802、9809 ……光導波路
607、608、2413、2414、2623、2624、2823、2824、9507、9508、9806、9807 ……光遅延回路
9803 ……リブ導波路のリブ部分
9804 ……リブ導波路のスラブ部分
9805 ……分岐回路
9808 ……合流回路
114、216、1114、1216、2114、2216、4114、4216 ……光合流手段
2612、2812 ……WINC
4303 ……マルチモード導波路

Claims (8)

  1. 偏波多重信号光をTE偏波成分とTM偏波成分の信号に分離し、またはTE偏波成分とTM偏波成分の信号を偏波多重信号光に合流する偏波分離合流回路と、そのTM偏波経路に更に接続してTM偏光とTE偏光を変換する偏波回転回路を備える偏波ダイバーシティ構成の光回路において、
    主信号経路上の信号光から一部の光パワーをモニタ光として分岐して受光し、信号光のパワーを監視する光モニタ回路であって、
    前記光モニタ回路は、
    前記偏波ダイバーシティ構成の光回路において、TE偏波成分の信号が通過する経路上にTE偏波成分用の光分岐回路を有し、
    TM偏波成分の信号が通過する経路上にTM偏波成分用の光分岐回路を有し、
    前記TE偏波成分用の光分岐回路で分岐されたモニタ光と、前記TM偏波成分用の光分岐回路で分岐されたモニタ光を合流する光合流手段を更に有し、
    前記光合流手段の出力に更に接続する単一のフォトディテクタから構成される
    ことを特徴とする、光モニタ回路。
  2. 請求項1記載の光モニタ回路であって、
    前記TE偏波成分用の光分岐回路は、前記偏波分離合流回路に接続し、TE偏波成分の信号が通過する経路上にあり、
    前記TM偏波成分用の光分岐回路は、前記偏波分離合流回路に接続し、偏波多重信号が通過する経路上にあり、
    前記光合流手段は偏波合流回路であること
    を特徴とする、光モニタ回路。
  3. 請求項2記載の光モニタ回路であって、
    前記光モニタ回路は、シリコンベースの導波路で形成されており、
    前記偏波分離合流回路は、方向性結合器で構成されること
    を特徴とする、光モニタ回路。
  4. 請求項2または請求項3のいずれかに記載の光モニタ回路であって、
    前記TM偏波成分用の光分岐回路は、前記偏波分離合流回路に接続し、偏波多重信号が通過する経路上にあり
    更に前記TM偏波成分用の光分岐回路は、方向性結合器、あるいは方向性結合器と遅延回路から成るWINCで構成される
    ことを特徴とする、光モニタ回路。
  5. 請求項2から請求項4のいずれかに記載の光モニタ回路であって、
    前記TM偏波成分用の光分岐回路は、前記偏波分離合流回路と前記偏波回転回路の間の経路上にあり
    更に前記TM偏波成分用の光分岐回路は、方向性結合器、あるいは方向性結合器と遅延回路から成るWINCで構成される
    ことを特徴とする、光モニタ回路。
  6. 請求項2から請求項4のいずれかに記載の光モニタ回路であって、
    前記TM偏波成分用の光分岐回路は、前記偏波分離合流回路の、偏波分離合流機能には寄与しない出力用の光導波路を分岐用の光導波路とし、前記偏波分離合流回路が前記TM偏波成分用の光分岐回路の機能も有する
    ことを特徴とする、光モニタ回路。
  7. 請求項1記載の光モニタ回路であって、
    前記TE偏波成分用の光分岐回路は、前記偏波分離合流回路にTE偏波成分の信号が通過する経路上にあり、
    前記TM偏波成分用の光分岐回路は、前記偏波分離合流回路のTM偏波経路に接続する前記偏波回転回路に更に接続する経路上に、あり、
    前記光合流手段はマルチモード導波路であること
    を特徴とする、光モニタ回路。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の光モニタ回路であって、
    前記偏波ダイバーシティ構成の光回路は、
    光パワースプリッタと、
    前記光パワースプリッタに接続するTE偏波成分用とTM偏波成分用の光変調回路と、
    前記TM偏波成分用の光変調回路に更に接続する前記偏波回転回路と、
    前記TE偏波成分用の光変調回路および前記偏波回転回路に更に接続する偏波合流回路
    から構成される光送信回路であるか、
    あるいは前記偏波ダイバーシティ構成の光回路は、
    入力用の光導波路に接続する偏波分離回路と、
    前記偏波分離回路のTM偏波成分に接続する前記偏波回転回路を有し、
    更に別の入力用の光導波路に接続する光パワースプリッタを有し、
    前記偏波分離回路のTE偏波出力と、前記光パワースプリッタの1出力に接続するTE偏波成分用の光コヒーレントミキサと、
    前記偏波回転回路と、前記光パワースプリッタの他方の出力に接続するTM偏波成分用の光コヒーレントミキサと、
    前記TE偏波成分用およびTM偏波成分用の光コヒーレントミキサそれぞれに接続するフォトディテクタ
    から構成される光受信回路である
    ことを特徴とする、光モニタ回路。
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