JP2018039539A - 発泡性紙製品に用いる原材料シート、発泡性紙製容器、及び発泡性紙製品に用いる原材料シートの製造方法 - Google Patents

発泡性紙製品に用いる原材料シート、発泡性紙製容器、及び発泡性紙製品に用いる原材料シートの製造方法 Download PDF

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恵輔 小澤
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Abstract

【課題】使用できる原紙の制限を緩和し、低坪量の原紙を使用することができ、低コストで、発泡部の高低差が大きく、意匠性が優れた原材料シート、発泡性紙製容器、及び発泡性紙製品に用いる原材料シートの製造方法を提供する。【解決手段】原材料シート10は、発泡性紙製品に用いる原材料シートであって、少なくとも片面に通常発泡部4と高発泡部5とからなる発泡層2bを備える紙基材3からなり、発泡層は、保湿成分を含有する発泡促進剤塗装部1を有する熱可塑性樹脂層2bを加熱してなり、通常発泡部の厚さに対する高発泡部の厚さの割合(発泡率)が130%以上である。【選択図】図1

Description

本発明は、発泡性紙製品に用いる原材料シート、発泡性紙製容器、及び発泡性紙製品に用いる原材料シートの製造方法に関する。
従来から、原紙の片面に低密度ポリエチレン、反対側の片面に高密度又は中密度ポリエチレンをラミネート加工し、オーブンで加熱し、発泡させる紙製シート及び断熱性紙製容器において、立体的なデザイン、意匠性を付与するために、発泡部及び発泡抑制部からなる発泡断熱層を有する紙製容器がある(例えば、特許文献1参照。)。
例えば、特許文献1に記載の方法では、発泡抑制を行わない発泡部の厚さに対する発泡抑制部の厚さの割合が25%以下となるように、発泡抑制部を設けることにより発泡層に凹凸を設ける。そのため、発泡部の厚さは原紙の坪量と発泡前の低融点熱可塑性樹脂層(ラミネート層)の厚さとに影響され、発泡部を厚くすることにより大きな凹凸の高低差を得ようとすると、原紙の高坪量化、又は低融点熱可塑性樹脂層を厚くする必要がある。原紙の高坪量化、低融点熱可塑性樹脂層を厚くする場合、製造コストが高くなる上に、加工が難しくなり、折り又は曲げ工程が困難であること、さらに折り加工時に割れが発生しやすくなる。
上記問題を解決するために、紙基材の坪量を過度に高くすることなく、十分な発泡性が得られる原材料シートが提案されている(例えば、特許文献2、3、及び4参照。)。
特許第5549959号公報 特開2009−243015号公報 特開2009−083202号公報 特開2008−087765号公報
特許文献2、及び3に記載の方法では、含有する物質により紙製シートの保水性又は吸湿性が高くなり、平衡水分が高くなることにより、発泡性が向上するが、剛度が低下する。そのため、カップ又は容器に成型する際に紙製シートの剛度が低いことに由来する成型不良が発生するリスクが高まる。また、成型後のカップ、容器又は箱の剛度が低いと持ちにくいという問題も発生しやすい。
特許文献4に記載の方法では、紙基材の250g/m以上かつ離解濾水度がカナダ標準濾水度で360mL以下という制限があるため、特殊な用途に使用される紙基材に限定され、紙基材の密度も高くなり(同じ坪量で紙厚が薄くなり)、低坪量で紙厚が厚い(低密度の)原紙を使用することができない。すなわち、原紙に使用制限が生じる。
さらに、紙製シートをカップ、容器又は箱に成型して使用する際に、グリセリン、ヒドロキシカルボン酸又はその金属塩等の保湿成分が紙製シートの全面に含有されていると、液体(水)が端面から紙製シート内へ浸透しやすくなるため使用の範囲が制限される。
例えば、カップの場合、カップ内面側がポリエチレンラミネート加工されていて、ポリエチレンラミネート面からは内容物(飲料、スープ等)は浸透しないが、胴部の接合部の内側端面はポリエチレンが被覆されておらず、紙製シートが剥き出しの状態となっている。通常紙製カップには水が浸透しにくい紙製シートを使用するが、保湿成分が含有された箇所では耐水性が低下し、水が浸透しやすくなる。そのため、胴部の内側端面部から飲料、スープ等の内容物が浸透しやすくなり、カップ外側への滲み、漏れが発生しやすくなる。
また、保湿成分を紙製シートの全面に塗工すると、コスト高となる。
また、従来、高い発泡性を得るためには、原紙に含まれる水分量を増やす必要があり、そのために高坪量の原紙を使用する必要があったが、一定面積では高坪量の原紙を使用するとコスト高となる。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、使用できる原紙の制限を緩和し、低坪量の原紙を使用することができ、低コストで、発泡部の高低差が大きく、意匠性が優れた原材料シート、発泡性紙製容器、及び発泡性紙製品に用いる原材料シートの製造方法を提供する。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、原材料シートに保湿成分を部分的に含有させることにより、保湿成分を全面に含有するよりも発泡部の高低差を大きくすることができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の態様を含む。
[1]発泡性紙製品に用いる原材料シートであって、少なくとも片面に通常発泡部と高発泡部とからなる発泡層を備える紙基材からなり、前記発泡層は、保湿成分を含有する発泡促進剤塗装部を有する熱可塑性樹脂層を加熱してなり、前記通常発泡部の厚さに対する前記高発泡部の厚さの割合(発泡率)が130%以上であることを特徴とする原材料シート。
[2]原材料シート全体における前記高発泡部の占める面積の割合が70%以下である[1]に記載の原材料シート。
[3]前記保湿成分が、多価アルコール、糖アルコール、ポリオキシエチレン多価アルコールエーテル、ポリオキシエチレン糖アルコールエーテル、尿素類、及びヒドロキシカルボン酸類からなる群から選ばれる少なくとも一つである[1]又は[2]に記載の原材料シート。
[4]前記保湿成分由来の固形分を0.8g/m以上20g/m以下含有する[1]〜[3]のいずれか一つに記載の原材料シート。
[5][1]〜[4]のいずれか一つに記載の原材料シートからなることを特徴とする発泡性紙製容器。
[6]発泡性紙製品に用いる原材料シートの製造方法であって、紙基材の片面の70%以下の面積に保湿成分を含む発泡促進剤を塗布し、乾燥させて発泡促進剤塗装部を形成させる発泡促進剤塗装部形成工程と、前記発泡促進剤塗装部形成工程後の前記紙基材の少なくとも前記発泡促進剤が塗布された面に熱可塑性樹脂層を形成させる熱可塑性樹脂層形成工程と、前記熱可塑性樹脂層を加熱処理して、該熱可塑性樹脂層を発泡させて、通常発泡部と高発泡部とからなる発泡層を形成させる発泡工程と、を備えることを特徴とする製造方法。
[7]前記保湿成分が多価アルコール、糖アルコール、ポリオキシエチレン多価アルコールエーテル、ポリオキシエチレン糖アルコールエーテル、尿素類、及びヒドロキシカルボン酸類からなる群から選ばれる少なくとも一つである[6]に記載の製造方法。
[8]前記発泡促進剤に含まれる前記保湿成分由来の固形分濃度が20重量%以上70重量%以下である[6]又は[7]に記載の製造方法。
[9]前記発泡促進剤がさらに増粘剤を含む[6]〜[8]のいずれか一つに記載の製造方法。
[10]前記発泡促進剤塗装部形成工程において、水性グラビア印刷法、水性フレキソ印刷法、又はスクリーン印刷法を用いて、前記発泡促進剤を塗布する[6]〜[9]のいずれか一つに記載の製造方法。
本発明によれば、低コストで、発泡部の高低差が大きく、意匠性が優れた原材料シート、発泡性紙製容器、及び発泡性紙製品に用いる原材料シートの製造方法を提供することができる。
本発明の原材料シートの一実施形態を模式的に示す断面図である。 従来の発泡性紙製カップを模式的に示す横断面図である。
<<原材料シート>>
一実施形態において、本発明は、発泡性紙製品に用いる原材料シートであって、少なくとも片面に通常発泡部と高発泡部とからなる発泡層を備える紙基材からなり、前記発泡層は、保湿成分を含有する発泡促進剤塗装部を有する熱可塑性樹脂層を加熱してなり、前記通常発泡部の厚さに対する前記高発泡部の厚さの割合(発泡率)が130%以上である原材料シートを提供する。
本実施形態の原材料シートは、低コストで、発泡部(高発泡部と通常発泡部と)の高低差が大きく、意匠性に優れている。また、保湿成分を全面に含む従来の原材料シートに対し、保湿成分を部分的に含む本実施形態の原材料シートは、同一塗工量で、該保湿成分を含む箇所の発泡層が厚くなる。本実施形態の原材料シートは、保湿成分を部分的に含むため、原材料シートの剛度低下、及び液体の浸透を最低限に抑えることができる。
<構造>
図1は、本発明の原材料シートの一実施形態を模式的に示す断面図である。
本実施形態の原材料シート10は、非発泡熱可塑性樹脂層2a、紙基材3、及び発泡層(発泡熱可塑性樹脂層)2bがこの順で積層されている。発泡層(発泡熱可塑性樹脂層)2bは、発泡促進剤非塗装部上に形成された通常発泡部4と、発泡促進剤塗装部1上に形成された高発泡部5とからなる。また、高発泡部5と紙基材3との間に、紙基材3の上表面及び紙基材3の一部内部に浸透した発泡促進剤塗装部1を備える。
保湿成分は吸水性を有するため、発泡促進剤塗装部1は、保湿成分含有領域Bの紙基材だけではなく、保湿成分不含領域Aの紙基材3からも水分を集めてきて吸収し、発泡時に膨張することにより、通常発泡部よりも高低差が大きな高発泡部を形成することができる。
また、紙基材3の端面は熱可塑性樹脂層が被覆されておらず、露出している。そのため、従来の原材料シートでは、保湿成分を全面に含有しているため、原材料シートの端面部にも保湿成分が浸透していた。図2は、従来の発泡性紙製カップを模式的に示す横断面図である。
従来の原材料シートを用いた発泡性紙製カップでは、液体内容物を収容した場合、発泡性紙製カップ胴部の内側端面部3aに含まれる保湿成分により、液体内容物が発泡性紙製カップ胴部の内側端面部3aから浸透しやすくなっており、液体内容物が発泡性紙製カップの外側への滲み、漏れが発生しやすかった。
これに対し、本実施形態の原材料シートは保湿成分を部分的に含み、保湿成分が端面部に含まれないため、本実施形態の原材料シートを用いた発泡性紙製カップでは、液体内容物の発泡性紙製カップの外側への滲み、漏れを抑制することができる。
通常発泡部の厚さに対する高発泡部の厚さの割合(発泡率)は、130%以上であり、150%以上600%以下であることが好ましく、170%以上550%以下であることがより好ましく、190%以上500%以下であることがさらに好ましい。
発泡率が上記範囲であることにより、意匠性が優れた原材料シートを得ることができる。また、発泡率が上記範囲であることにより、原材料シートを発泡断熱性紙製容器として加工した場合、手に熱さが伝わりにくく、実用上の断熱性を高めることができる。
また、原材料シート全体における高発泡部の占める面積の割合が、70%以下であることが好ましく、60%以下であることがより好ましく、50%以下であることがさらに好ましく、10%以上50%以下であることが特に好ましく、20%以上50%以下であることが最も好ましい。
原材料シート全体における高発泡部の占める面積の割合が上記範囲であることにより、通常発泡部と比較して十分な高低差を有する高発泡部を有し、意匠性が優れた原材料シートを得ることができる。
本発明の原材料シートは、図1に示すものに限定されず、本発明の効果を損なわない範囲内において、図1に示すものの一部の構成が変更又は削除されたものや、これまでに説明したものにさらに他の構成が追加されたものであってもよい。
例えば、図1に示す原材料シートにおいては、発泡熱可塑性樹脂層を両面に備えるものであってもよい。
<構成材料>
本実施形態の原材料シートを構成する材料について以下に説明する。
(保湿成分)
本実施形態の原材料シートに含まれる保湿成分としては、紙基材に含まれる水分を保持する機能を有するものであればよく、特別な限定はない。保湿成分として具体的には、例えば、多価アルコール、糖アルコール、ポリオキシエチレン多価アルコールエーテル、ポリオキシエチレン糖アルコールエーテル、尿素類、ヒドロキシカルボン酸類等が挙げられ、これらに限定されない。
前記保湿成分を1種類含んでいてもよく、2種類以上含んでいてもよい。
前記多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等のアルキレングリコール;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等のポリアルキレングリコール;ジエチレングリコール;グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等が挙げられ、これらに限定されない。前記多価アルコールを1種類含んでいてもよく、2種類以上含んでいてもよい。
中でも、本実施形態の保湿成分として用いられる多価アルコールとしては、発泡促進効果が大きく、毒性が低い観点から、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、又はポリグリセリンが好ましい。
前記糖アルコールとしては、例えば、ラクチトール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、マルチトール、イソマルト、シクリトール類(例えば、ボルネシトール、コンズリトール、イノシトール、オノニトール、ピニトール、ピンポリトール、クェブラキトール、キナ酸、シキミ酸、バリエノール、ビスクミトール、シケリトール、フィチン酸等)等が挙げられ、これらに限定されない。前記糖アルコールを1種類含んでいてもよく、2種類以上含んでいてもよい。
中でも、本実施形態の保湿成分として用いられる糖アルコールとしては、発泡促進効果が大きく、安価であるという観点から、エリスリトール、又はソルビトールが好ましい。
前記ポリオキシエチレン多価アルコールエーテル又は前記ポリオキシエチレン糖アルコールエーテルとしては、例えば、ポリオキシエチレングリセロールエーテル、ポリオキシエチレンソルビトールエーテル、ポリオキシエチレンペンタエリスリトールエーテル等が挙げられ、これらに限定されない。前記ポリオキシエチレン多価アルコール又は前記ポリオキシエチレン糖アルコールエーテルを1種類含んでいてもよく、2種類以上含んでいてもよい。
多価アルコール又は糖アルコール1分子にエーテル結合するエチレンオキサイドのモル数は少ないことが好ましい。
前記尿素類としては、例えば、尿素、硝酸尿素、リン酸尿素、シュウ酸尿素、酢酸尿素、酒石酸尿素、マロン酸尿素、硝酸石灰尿素、過酸化水素尿素、硝酸ナトリウム尿素、硫酸マグネシウム尿素、ヨウ化カルシウム尿素、硝酸銀尿素、塩化銅尿素、硝酸マグネシウム尿素、塩化亜鉛尿素等が挙げられ、これらに限定されない。前記尿素類を1種類含んでいてもよく、2種類以上含んでいてもよい。
中でも、本実施形態の保湿成分として用いられる尿素類としては、塗工設備が腐食されにくい観点から、酸又は金属塩を含まない尿素類が好ましく、尿素が最も好ましい。
前記ヒドロキシカルボン酸類としては、例えば、乳酸、りんご酸、クエン酸、酒石酸、グリコール酸等が挙げられ、これらに限定されない。前記ヒドロキシカルボン酸を1種類含んでいてもよく、2種類以上含んでいてもよい。また、ヒドロキシカルボン酸類は、上記ヒドロキシカルボン酸の塩(例えば、アンモニウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等)の形態であってもよい。
中でも、本実施形態の保湿成分として用いられるヒドロキシカルボン酸としては、乳酸、りんご酸、又はこれらの塩であることが好ましい。
本実施形態の原材料シートは保湿成分由来の固形分を0.8g/m以上20g/m以下含有することが好ましく、0.8g/m以上10g/m以下含有することがより好ましい。
本実施形態の原材料シートは保湿成分由来の固形分を0.8g/m以上含有することにより、通常発泡部と比較して顕著に発泡させることができる。また、本実施形態の原材料シートは保湿成分由来の固形分を20g/m以下含有することにより、充分な発泡性を有しながら、低コストを実現することができる。
また、原材料シートの剛度に関して、保湿成分が常温で液体の物質(例えば、炭素数が2〜4のアルキレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、乳酸等)を使用する場合、又は固形分の含有量が多い(例えば、保湿成分由来の固形分が20g/mより多い量)場合には、原材料シートの剛度の低下幅が大きく、柔軟になる。
一方、常温で固体の物質(例えば、尿素類、クエン酸、ソルビトール、エリスリトール、酒石酸、グリコール酸等)を使用する場合、又は固形分の含有量が少ない場合(例えば、保湿成分由来の固形分が0.8g/m以上20g/m以下)には原紙の剛度の低下幅が小さくなる。
本実施形態の原材料シートに含まれる保湿成分は、室温で液体の物質(例えば、グリセリン、ジグリセリン等)であっても、一分子内に水酸基を複数有するため、紙基材に定着しやすく、紙基材の内部に経時的に拡散しにくい。
(発泡熱可塑性樹脂層)
本実施形態の原材料シートにおいて、発泡層は熱可塑性樹脂層を加熱してなる。すなわち、発泡層は発泡した熱可塑性樹脂層(発泡熱可塑性樹脂層)である。発泡熱可塑性樹脂層に用いられる熱可塑性樹脂としては、押出しラミネートが可能でかつ発泡可能であれば特に制限されず、結晶性樹脂、非結晶性樹脂のどちらの熱可塑性樹脂も使用することができる。結晶性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂;ポリエステル系樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、PPS樹脂等を挙げることができる。非結晶性樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂、アクリル樹脂、変性PPE、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリ酢酸ビニル、非結晶性ポリエチレンテレフタレート(PET)等を挙げることができる。これらの熱可塑性樹脂の融点としては、80〜120℃程度が好ましい。また、これらの熱可塑性樹脂は単一の樹脂を単層で使用しても、複数の樹脂を複層で使用しても良いが、発泡性の点から単層であることが好ましい。
中でも、発泡熱可塑性樹脂層に用いられる熱可塑性樹脂としては、ラミネート適性、発泡性に優れることからポリエチレンが好ましい。ポリエチレンは、大きくは直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンに区分される。
密度としては、直鎖状低密度ポリエチレンは888〜910kg/m、低密度ポリエチレンは910kg/m以上925kg/m以下、中密度ポリエチレンは925kg/m以上940kg/m以下、さらに高密度ポリエチレンは940kg/m以上970kg/m以下である。
融点としては、直鎖状低密度ポリエチレンは55℃以上120℃以下、低密度ポリエチレンは105℃以上120℃以下、中密度ポリエチレンは120℃以上125℃以下、さらに高密度ポリエチレンは125℃以上135℃以下である。
発泡層(発泡熱可塑性樹脂層)の厚さとしては、所望の断熱性又は意匠性のうち少なくともいずれかを付与するのに十分な厚さであればよく特に限定されないが、例えば、通常発泡部において0mm以上1mm以下であればよく、高発泡部において0.05mm以上4mm以下であればよい。
具体的には、例えば、低坪量の原紙を使用すると、原紙の水分量が少なく、加熱により発生する水蒸気の量が少ないため、殆ど発泡せず、通常発泡部の厚さは0mmとなるが、低坪量の原紙であっても保湿成分を塗工した箇所は発泡し、高発泡部を形成することができる。
(非発泡熱可塑性樹脂層)
本実施形態の原材料シートにおいて、発泡効率を高めるために、胴部材の発泡熱可塑性樹脂層を有する壁面の反対壁面側を、発泡熱可塑性樹脂層よりも融点の高い熱可塑性樹脂からなるとともに加熱処理した際に発泡しない熱可塑性樹脂層(非発泡熱可塑性樹脂層)、あるいはアルミ箔等で被覆することが好ましい。紙基材の片面が地のまま(ラミネート、塗工層に被覆されていない状態)だと、加熱処理の際にこの未被覆面から紙中の水分が大気中に蒸散してしまい、十分確実に発泡させることが難しくなる。従って、このような被覆層を設けることにより、紙中の水分を効率良く発泡に寄与させることができる。なお、当該原材料シートを発泡性紙製容器として使用する場合、これらの非発泡熱可塑性樹脂層やアルミ箔などは、胴部材の内壁面側に存在すると、充填液体等が紙中へ浸透することを防止でき好ましい。
本実施形態の原材料シートの非発泡熱可塑性樹脂層に用いられる熱可塑性樹脂は、発泡熱可塑性樹脂層と同一であっても異なっていてもよい。同一の場合は、密度に差を持たせることにより融点に差を生じさせることができる。例えば、両者の熱可塑性樹脂としてポリエチレンを選択する場合、発泡熱可塑性樹脂層は低密度ポリエチレンとし、非発泡熱可塑性樹脂層は中密度または高密度ポリエチレンとする。発泡熱可塑性樹脂層と非発泡熱可塑性樹脂層の熱可塑性樹脂における融点の差は5℃以上あることが好ましく、非発泡熱可塑性樹脂層の熱可塑性樹脂の融点としては、加熱の際に融解せず蒸発水分の拡散を防止できればよく特に制限されないが、125℃以上が好ましい。
(紙基材)
本実施形態の原材料シートに用いられる紙基材としては、例えば、木材より得られた化学パルプ、機械パルプを主体とし、これにケナフ、竹等の非木材パルプを必要に応じて配合し、通常の抄紙工程により抄造して得られる紙基材が挙げられ、これに限定されない。中でも、本実施形態の原材料シートに用いられる紙基材としては、化学パルプを含有するものであることが好ましい。化学パルプを含有するものであることにより機械パルプを使用する場合と比較して、密度を高くしやすく、光を長時間浴びた場合又は高温で長時間保管された場合に黄変を抑制することができ、さらに容器に使用することを想定した場合の強度、剛性が高くなる。
紙基材に用いられる全原料パルプに対する化学パルプの配合率は80重量%以上が好ましく、90重量%以上がより好ましく、95重量%以上がさらに好ましい。
また、化学パルプは針葉樹由来の繊維を多く含む方が、発泡性が高いので好ましい。
紙基材に用いられる全原料パルプに対する針葉樹由来の化学パルプの配合率は5%以上が好ましく、10%以上がより好ましく、20%以上がさらに好ましい。
紙基材の原紙坪量は、例えば30g/m以上500g/m以下であればよい。また、本実施形態の原材料シートを容器に使用する場合、紙基材の原紙坪量は、発泡性を考慮して40g/m以上400g/m以下であることが好ましい。
本実施形態の原材料シートの原紙坪量が上記下限値以上であることにより、発泡による断熱性及び意匠性付与に必要な水分量を充分に担保することができる。また、本実施形態の原材料シートの原紙坪量が上記上限値以下であることにより、発泡後に加工しやすく、紙基材のコストを適正な範囲内に抑えることができる。
紙基材に用いられるパルプの濾水度(“Canadian Standard”freeness;CSF)は、200mL以上600mL以下であることが好ましく、300mL以上580mL以下であることがより好ましい。前記パルプのCSFが600mL以下である場合、紙基材内部を水蒸気が透過し難く、紙基材の端面から水蒸気が逃げ難くなるので、発泡厚さが大きくなる。前記パルプのCSFが200mL以上である場合、パルプを叩解して濾水度を下げるための消費電力が大きくならずコスト面で優れている。またパルプ叩解能力増強のための設備対応を緩和することができる。
紙基材の密度は、0.6g/cm以上であることが好ましく、0.65g/cm以上であることがより好ましく、0.7g/cm以上であることがさらに好ましい。
従来の発泡性紙製カップ等に使用される原材料シートでは、使用可能な原紙の密度が0.7g/cm以上程度であった。これに対し、本実施形態の原材料シートでは、保湿成分を部分的に含有させて発泡を促進させるため、紙基材の密度が0.6g/cm以上と従来よりも使用可能な原紙の範囲が広くなり、従来では十分な発泡が得られなかった原紙でも使用可能となった。
保湿成分は、紙基材内部深くに浸透せずに、紙基材表面、又は内部の一部にとどまる方が発泡を促進する効果が大きい。そのため、紙基材は水又はアルコールが浸透しにくいものであることが好ましい。具体的には点滴吸水度(純水1μLが紙基材内部に浸透するのに要する時間)が高い範囲(水が浸透しにくい)であればよく、具体的には、50秒以上であることが好ましく、100秒以上がより好ましく、300秒以上がさらに好ましい。50秒以上であることにより、保湿成分が紙基材内部に浸透し難くなるため、保湿成分含有領域における熱可塑性樹脂層の縁端部がシャープに発泡することができる。すなわち、保湿成分含有領域(高発泡部)と保湿成分不含領域(通常発泡部)との発泡厚さの高低差が大きくなる。
また、紙基材は、保湿成分が紙基材内部深くに浸透しにくくするためにサイズ剤を高添加してもよい。
紙基材の製造方法としては、一般的に、上記のパルプ、水、および必要に応じて填料やその他薬品等を添加して調成した紙料を抄紙機のワイヤー上に噴射し、ワイヤーパートで脱水、プレスパートで搾水、ドライヤーパートで乾燥した後、また必要に応じて紙に強度や耐水性を付与するサイズプレスや、紙の表面の凹凸を整えるカレンダー処理を施して抄紙し、仕上がった紙を巻取り所定の巻取寸法に仕上げて完成される。また、紙に紙力や耐水性を付与するため、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol;PVA)、澱粉、表面サイズ剤等の薬品を単独で、または適宜2種類以上を組み合わせて使用してもよい。なお、本実施形態における紙基材の製造はこれに制限されるものではない。
<用途>
本実施形態の原材料シートは、断熱性及び立体的な意匠性を有する紙製品に用いられるものであって、具体的には、例えば、発泡性紙製カップ、発泡性紙製容器、パンフレット、ファンシーペーパー、包装紙、壁紙等に用いることができる。
一実施形態において、本発明は、上述の原材料シートからなる発泡性紙製容器を提供する。
本実施形態の発泡性紙製容器は、意匠性が優れ、手に熱さが伝わりにくく、実用上において優れた断熱性を有するものである。
本実施形態の発泡性紙製容器は、例えば、以下の方法によって製造することができる。
まず、巻き取りロールから原材料シートを繰り出す。次いで、原材料シートから胴部材用ブランクと底板部材用ブランクを打ち抜き、常用のカップ成型機で容器の形に組み立てる。ここで、発泡熱可塑性樹脂層は、胴部材の外壁面側及び内壁面側のどちらか片方又は両方に存在すればよく、断熱性、手触り、外観審美性など所望に応じて適宜決定すればよいが、容器内部を発泡面とした場合、飲食の際に発泡樹脂が箸やフォーク等により傷付いて口の中に入り込むおそれがあるため、外壁面側になるように存在することが好ましい。そこで、例えば、胴部材は発泡熱可塑性樹脂層が容器外側に、非発泡熱可塑性樹脂層が容器内側に向くようにして、組み立てる。底板部材は、紙基材の少なくとも容器内面側の片面に発泡していない熱可塑性樹脂層を設けたものが好ましく使用される。これは紙中への液体等の浸透防止のためである。底板部材に用いられる熱可塑性樹脂は、胴部材と同じであっても異なっていてもよく、積層方法も押出しラミネート法の他、ウェットラミネート法、ドライラミネート法等の予めフィルム状にしたものと貼合する方法が適宜使用できる。
カップ麺など湯を注入後しばらく放置するものは、容器底面からの放熱を防止する上で底部材にも発泡熱可塑性樹脂層を設けることが有効である。特に、屋外での用途や冬場や寒冷地では好ましい。また、蓋材も同様に発泡熱可塑性樹脂層を有するものを使用してもよい。
<<発泡性紙製品に用いる原材料シートの製造方法>>
一実施形態において、本発明は、発泡性紙製品に用いる原材料シートの製造方法であって、紙基材の片面の70%以下の面積に保湿成分を含む発泡促進剤を塗布し、乾燥させて発泡促進剤塗装部を形成させる発泡促進剤塗装部形成工程と、前記発泡促進剤塗装部形成工程後の前記紙基材の少なくとも前記発泡促進剤が塗布された面に熱可塑性樹脂層を形成させる熱可塑性樹脂層形成工程と、前記熱可塑性樹脂層を加熱処理して、該熱可塑性樹脂層を発泡させて、通常発泡部及び高発泡部からなる発泡層を形成させる発泡工程と、を備える製造方法を提供する。
本実施形態の製造方法によれば、低コストで、発泡部の高低差が大きく、意匠性が優れた原材料シートを得ることができる。
本実施形態の製造方法の各工程について、以下に詳細に説明する。
[発泡促進剤塗装部形成工程]
まず、紙基材の片面の70%以下の面積に保湿成分を含む発泡促進剤を塗布し、乾燥させて発泡促進剤塗装部を形成させる。
紙基材の片面における発泡促進剤を塗布する面積の割合は、70%以下であることが好ましく、60%以下であることがより好ましく、50%以下であることがさらに好ましく、10%以上50%以下であることが特に好ましく、20%以上50%以下であることが最も好ましい。
紙基材の片面における発泡促進剤を塗布する面積の割合が上記範囲であることにより、通常発泡部と比較して十分な高低差を有する高発泡部を有し、意匠性が優れた原材料シートを得ることができる。
発泡促進剤を紙基材に塗布する方法としては、発泡促進剤が紙基材内部に浸透しにくい転写方式であればよく、例えば、水性グラビア印刷法、水性フレキソ印刷法、スクリーン印刷法等が挙げられる。中でも、発泡促進剤を紙基材に塗布する方法としては、比較的高粘度の発泡促進剤を低塗工量で塗布することが可能な、水性フレキソ印刷法が好ましい。
その一連の印刷でインキを使用して図柄、デザイン、バーコード、文字等を印刷してもよい。
(発泡促進剤)
発泡促進剤塗装部形成工程において用いられる発泡促進剤は、保湿成分、及び溶剤を含む。
前記保湿成分としては、上述の<<原材料シート>>の(保湿成分)において例示されたものと同様のものが挙げられる。
発泡促進剤に含まれる保湿成分由来の固形分濃度は、20重量%以上70重量%以下であることが好ましい。
発泡促進剤に含まれる保湿成分由来の固形分濃度が20重量%以上であることにより、通常発泡部と比較して顕著に発泡させることができる。また、発泡促進剤に含まれる保湿成分由来の固形分濃度が70重量%以下であることにより、充分な発泡性を有しながら、低コストを実現することができる。
また、発泡促進剤に含まれる保湿成分は、室温で液体の物質(例えば、グリセリン、ジグリセリン等)であっても、一分子内に水酸基を複数有するため、紙基材に定着しやすく、粘度も高いので、紙基材の内部に経時的に濡れ広がりにくい。
また、前記溶媒としては、例えば、水、アルコール系有機溶剤等が挙げられる。
保湿成分である糖アルコール、尿素、ヒドロキシカルボン酸等の固体の物質でアルコール類に溶けない物質を溶かすためには水を用いることが好ましい。一方、溶媒として水を単独で用いると、発泡促進剤を塗布した箇所において、発泡性が低く、発泡促進剤を塗布しない箇所との高低差が小さく、発泡促進剤を塗布しない箇所との境界が不明瞭であった。これは、水がアルコール系有機溶剤と比較して蒸発しにくいために保湿成分が不動化するまでの時間が長く、発泡促進剤の保湿成分が紙基材内部へ浸透する際に水と分離しにくく、紙基材内部へ保湿成分が拡散しやすいために、発泡促進剤を塗布した箇所に保湿成分がとどまらなかったためであると考えられる。
よって、溶媒は使用する保湿成分の種類に応じて、水及びアルコール系有機溶剤を混合して用いてもよく、アルコール系有機溶剤を単独で用いてもよい。
前記アルコール系有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール(1−プロパノール、2−プロパノール)、ブタノール(1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール)等が挙げられ、これらに限定されない。
中でも、発泡促進剤に含まれるアルコール系有機溶剤としては、紙基材への浸透性、乾燥性、コストの観点からメタノール、エタノール、又はプロパノールが好ましい。
発泡促進剤に含まれるアルコール系有機溶剤の含有量は、印刷後の乾燥性の観点から10%以上であることが好ましく、20%以上であることがより好ましい。発泡促進剤に含まれるアルコール系有機溶剤の含有量が10%以上であることにより、印刷後に乾燥しやすくなるため、紙基材を印刷して巻き取った後に発生する裏移りを防止することができる。
特に、紙基材内部への発泡促進剤の浸透を抑えるためにサイズ剤が高添加された紙基材では、塗工液が紙基材に浸透しにくいことより、通常よりもさらに裏移りが発生しやすくなる。その対策として、発泡促進剤に含まれるアルコール系有機溶剤の含有量を10%以上とし、発泡促進剤の塗布後に素早く乾燥させることにより、発泡促進剤の塗布後の紙基材を巻き取る際に裏移りが発生しにくくなる。
なお、本明細書において、「裏移り」とは、表面に印刷した塗工液が乾燥されずに巻き取られると裏面に塗工液が転写する現象を意味する。裏移りが発生すると、発泡促進剤を塗布した面における発泡促進剤の塗工量が少なくなる。そのため、例えば、紙基材における発泡促進剤を塗布した面へ低密度ポリエチレンをラミネート加工し、反対側の面に中密度又は高密度ポリエチレンをラミネート加工して、加熱発泡させた場合に、発泡厚さが小さくなり、発泡後の高低差が小さくなる。また、裏移りが発生した(発泡促進剤が印刷面の反対側に転写した)箇所は発泡しやすくなり、塗工したデザイン以外の裏移りしたデザインの発泡が発生しやすくなり、外観が悪化する。
発泡促進剤が紙基材内部に深く浸透せず、表面、又は内部の一部にとどまるように塗布することにより、発泡性を高めることができる。そのために、発泡促進剤が浸透しにくい紙基材を用いること、発泡促進剤に含まれる保湿成分の濃度を高めること、又は発泡促進剤の粘度を高めることが好ましい。発泡促進剤が浸透しにくい紙基材については、上述の<<原材料シート>>の(紙基材)において述べた通りである。また、発泡促進剤に含まれる保湿成分由来の固形分濃度としては、上述のとおり、20重量%以上70重量%以下であることが好ましい。
また、発泡促進剤の粘度を高めるために、発泡促進剤はさらに増粘剤を含んでいてもよい。
前記増粘剤としては、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ハイドロキシエチル化セルロース、澱粉類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等が挙げられ、これらに限定されない。
保湿成分として、グリセリン、又は尿素を用いる場合、グリセリン及び尿素との親和性が高いことにより、原紙内部への浸透を抑制し、またアルカリ金属塩を含まないため「設備の腐食性が低いことから、発泡促進剤に含まれる増粘剤はポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、又はポリプロピレングリコールであることが好ましい。
発泡促進剤は少なくともアルコール系有機溶剤を含有するため、増粘剤は水及びアルコール系有機溶剤の両方に溶解する物質が好ましい。
ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールは、水及びアルコール系有機溶剤の両方に可溶である。
ポリビニルアルコールはケン化度の低いタイプ(部分ケン化ポリビニルアルコール)が水及びアルコール系有機溶剤の両方に可溶であるため好ましい。前記ケン化度は70モル%以上98モル%以下であることが好ましく、80モル%以上95モル%以下であることがより好ましい。
発泡促進剤に増粘剤を含むことで、発泡促進剤を塗布した箇所に保湿成分がとどまりやすく、高発泡部が広がらずに再現されるため、デザインの再現性が高い(時間がたっても印刷したデザインが細かく再現される)。
[熱可塑性樹脂層形成工程]
次いで、紙基材の少なくとも発泡促進剤が塗布された面に熱可塑性樹脂層を形成させる。
熱可塑性樹脂層の形成方法としては、特別な限定はなく、例えば、紙基材の発泡促進剤が塗布された面に、押出しラミネート法、ウェットラミネート法、ドライラミネート法等の予めフィルム状にしたものと貼合する方法を適宜使用して積層すればよい。中でも、熱可塑性樹脂層の形成方法としては、紙基材との密着性、発泡性等の点から、押出しラミネート法が好ましい。押出しラミネートは、例えば、紙基材の発泡促進剤が塗布された面に、Tダイから熱可塑性樹脂層を溶融樹脂膜の状態で押出し、クーリングロールとこれに対向するニップロールとの間で冷却しつつ圧着する方法である。押出しラミネートにおいて、樹脂の溶融温度、積層速度などの操業条件は、用いる樹脂の種類や装置によって適宜設定すればよく特に制限されないが、一般に、例えば、溶融温度は200℃以上350℃以下、積層速度は50m/分以上200m/分以下である。また、ニップロールとしては硬度70度以上(JIS K−6253)のものを用い、線圧は15kgf/cm以上で押圧及び圧着を行うことが好ましい。
必要に応じて紙基材や熱可塑性樹脂の接着性を向上させるために、コロナ処理、オゾン処理等を行ってもよい。
熱可塑性樹脂層(加熱前の発泡熱可塑性樹脂層)の厚さとしては、加熱後に発泡層(発泡熱可塑性樹脂層)を形成させたときに、所望の断熱性を付与するのに十分な厚さであればよく特に限定されないが、例えば、20μm以上90μm以下であればよい。
また、加熱前の非発泡熱可塑性樹脂層の厚さについては、蒸発水分の飛散を防止するのに十分な厚さであればよく、例えば、20μm以上50μm以下である。
[発泡工程]
次いで、熱可塑性樹脂層を加熱処理して、該熱可塑性樹脂層を発泡させて、通常発泡部及び高発泡部からなる発泡層を形成させる。
加熱温度および加熱時間は使用する紙基材および熱可塑性樹脂の種類に応じて変化し、使用する熱可塑性樹脂に対する最適な加熱温度と加熱時間の組み合わせは適宜決定することができるが、加熱温度は発泡する熱可塑性樹脂の融点よりもやや高い温度(融点+5℃以上10℃以下の範囲)が適し、一般的に、加熱温度は110℃以上200℃以下、加熱時間は1分間以上6分間以下である。加熱手段は特に限定されず、例えば、熱風、電熱、電子線等、任意の手段を使用できる。コンベヤによる搬送手段を備えたトンネル内で、熱風又は電熱などによって加熱すれば、安価に大量生産することができる。
発泡層において高発泡部が形成されるメカニズムとしては、以下の2つの作用による相乗効果であると考えられる。
(1)発泡促進剤は紙基材中の水分を保持する機能を有し、発泡促進剤の塗工箇所において平衡水分が高くなっており、紙基材に含まれる水分が加熱により蒸発して、軟化した熱可塑性樹脂層が水蒸気で紙基材の外側に押し出される際に、水蒸気の量が多いため、通常発泡部よりも高発泡部では発泡層が厚めとなる。
(2)発泡促進剤の存在により、発泡促進剤の塗工箇所において熱可塑性樹脂層と紙基材との接着性が低くなっており、紙基材に含まれる水分が加熱により蒸発して、軟化した熱可塑性樹脂層が水蒸気で紙基材の外側に押し出されやすく、通常発泡部よりも高発泡部では発泡層が厚めとなる。
得られた原材料シートは、上述の<<原材料シート>>の<用途>に例示されたように、用途に応じて、所望の形態となるように、公知の方法を用いて、さらに加工を行えばよい。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[試験例1]
(1)発泡促進剤の調製
以下の表1に示す組成となるように、保湿成分及び溶剤を混合して12種類の発泡促進剤を作製した。
(2)発泡促進剤塗装部形成工程
次いで、坪量190g/m(厚さ239μm、密度0.84g/cm、化学パルプ100%、パルプの濾水度(CSF)400ml、含水率7.5%、紙基材の点滴吸水度980秒、面積1215cm)の紙基材A(原紙)の抄紙時のワイヤー面側、又は坪量120g/m(厚さ239μm、密度0.84g/cm、化学パルプ100%、パルプの濾水度(CSF)400ml、含水率7.5%、紙基材の点滴吸水度320秒、面積624cm)の紙基材B(片艶紙)の艶面側に、(1)で調製した発泡促進剤を無地スタンプ(株式会社タイヨートマー パインエキストラスタンプフリーサイズ、1cm×8cm)を用いてそれぞれ紙基材の面積176cm、128cm、又は432cm(紙基材全体面積の14.5%、20.5%、又は69.3%)に転写し、室温で放置乾燥させた。
(3)熱可塑性樹脂層形成工程
次いで、発泡促進剤塗工後の紙基材の片面に低密度ポリエチレン(LOW Density Polyethylene;LDPE)(東ソー株式会社製 銘柄名:ペトロセン213、密度0.918g/cm、融点105℃)を厚さ33μmで押出ラミネートした。紙基材の反対面には中密度ポリエチレンン(Medium−density polyethylene;MDPE)(日本ポリエチレン株式会社製 銘柄名:LC680、密度0.936g/cm、融点118℃)を厚さ18μmで押出ラミネートした。
(4)発泡工程
次いで、両面ラミネートされた紙基材を精密恒温器(ヤマト科学株式会社製 DF411)に入れ、120℃で120秒間加熱した。得られた各原材料シートにおける発泡促進剤塗装部と発泡促進剤非塗装部とにおける発泡層の厚さ、両発泡層の厚さの高低差、及び発泡率を以下の表1及び表2に示す。
Figure 2018039539
Figure 2018039539
表1及び表2からいずれの発泡促進剤を塗工した紙基材においても、塗装部は非塗装部よりも発泡していた。特に、発泡促進剤の塗装部における保湿成分由来の固形分の塗工量が0.8g/m以上であることにより、発泡率が130%以上の原材料シートを得ることができた。一方、保湿成分由来の固形分の塗工量を20g/m以上に増やしても、発泡率はそれ以上向上しなかった。
[試験例2](比較例1)
(1)発泡促進剤の調製
以下の表3に示す組成となるように、保湿成分及び溶剤を混合して2種類の発泡促進剤を作製した。
(2)発泡促進剤塗装部形成工程
次いで、試験例1の(2)と同様の方法を用いて、(1)で調製した発泡促進剤をそれぞれ紙基材の面積490cm(紙基材全体面積の80%)に水性グラビア印刷(印刷速度100m/分)により塗布し、乾燥ユニットにて80℃で熱風乾燥させた。
(3)熱可塑性樹脂層形成工程
次いで、試験例1の(3)と同様の方法を用いて、両面に押出ラミネートした。
(4)発泡工程
次いで、試験例1の(4)と同様の方法を用いて、加熱し発泡させた。得られた各原材料シートにおける発泡促進剤塗装部と発泡促進剤非塗装部とにおける発泡層の厚さ、及び両発泡層の厚さの高低差を以下の表3に示す。また、得られた原材料シートの原紙構成は、MDPE18μm/紙基材A(原紙190g/m)/LDPE33μm(発泡面側)である。
Figure 2018039539
表3から、塗工面積率が80%である場合、発泡率が100〜121%となり、130%未満であり、十分な発泡率が得られないことが確かめられた。
[試験例3](比較例2)
(1)発泡促進剤の調製
以下の表4に示す組成となるように、保湿成分及び溶剤を混合して1種類の発泡促進剤を作製した。
(2)発泡促進剤塗装部形成工程
次いで、試験例1の(2)と同様の方法を用いて、(1)で調製した発泡促進剤を紙基材全体(紙基材全体面積の100%)にワイヤーバーによる手塗りによって塗布し、室温で放置乾燥させた。
(3)熱可塑性樹脂層形成工程
次いで、試験例1の(3)と同様の方法を用いて、両面に押出ラミネートした。
(4)発泡工程
次いで、試験例1の(4)と同様の方法を用いて、加熱し発泡させた。得られた各原材料シートにおける発泡促進剤塗装部と発泡促進剤非塗装部とにおける発泡層の厚さ、及び両発泡層の厚さの高低差を以下の表4に示す。また、得られた原材料シートの原紙構成は、MDPE18μm/紙基材A(原紙190g/m)/LDPE33μm(発泡面側)である。
Figure 2018039539
表4から、塗工面積率が100%である場合、発泡率が119%となり、130%未満であり、十分な発泡率が得られないことが確かめられた。
[試験例4](比較例3)
(1)発泡促進剤の調製
以下の表5に示す組成となるように、保湿成分及び溶剤を混合して5種類の発泡促進剤を作製した。
(2)発泡促進剤塗装部形成工程
次いで、試験例1の(2)と同様の方法を用いて、(1)で調製した発泡促進剤を無地スタンプ(株式会社タイヨートマー パインエキストラスタンプフリーサイズ、1cm×8cm)を用いてそれぞれ紙基材の面積176cm(紙基材全体面積の14.5%)に転写し、室温で放置乾燥させた。
(3)熱可塑性樹脂層形成工程
次いで、試験例1の(3)と同様の方法を用いて、両面に押出ラミネートした。
(4)発泡工程
次いで、試験例1の(4)と同様の方法を用いて、加熱し発泡させた。得られた各原材料シートにおける発泡促進剤塗装部と発泡促進剤非塗装部とにおける発泡層の厚さ、及び両発泡層の厚さの高低差を以下の表5に示す。また、得られた原材料シートの原紙構成は、MDPE18μm/紙基材A(原紙190g/m)/LDPE33μm(発泡面側)である。
Figure 2018039539
表5から、前記発泡促進剤に含まれる前記保湿成分由来の固形分濃度が20%以下と低い場合、発泡率が102〜129となり、130%未満であり、十分な発泡率が得られないことが確かめられた。
以上のことから、発泡促進剤に含まれる保湿成分の種類、前記保湿成分由来の固形分濃度、発泡促進剤の塗装部における保湿成分由来の固形分の塗工量、及び塗工面積率を適正な範囲に調整することにより、発泡部の高低差が大きく、意匠性が優れた原材料シートを得られることが確かめられた。
本発明によれば、低コストで、発泡部の高低差が大きく、意匠性が優れた原材料シート、発泡性紙製容器、及び発泡性紙製品に用いる原材料シートの製造方法を提供することができる。
A…保湿成分不含領域、B…保湿成分含有領域、1…発泡促進剤塗装部、2a…非発泡熱可塑性樹脂層、2b…発泡層(発泡熱可塑性樹脂層)、3…紙基材、3a…発泡性紙製カップ胴部の内側端面部、3b…発泡性紙製カップ胴部の外側端面部、4…通常発泡部、5…高発泡部、10…原材料シート、20…従来の発泡性紙製カップ。

Claims (10)

  1. 発泡性紙製品に用いる原材料シートであって、
    少なくとも片面に通常発泡部と高発泡部とからなる発泡層を備える紙基材からなり、
    前記発泡層は、保湿成分を含有する発泡促進剤塗装部を有する熱可塑性樹脂層を加熱してなり、
    前記通常発泡部の厚さに対する前記高発泡部の厚さの割合(発泡率)が130%以上であることを特徴とする原材料シート。
  2. 原材料シート全体における前記高発泡部の占める面積の割合が70%以下である請求項1に記載の原材料シート。
  3. 前記保湿成分が、多価アルコール、糖アルコール、ポリオキシエチレン多価アルコールエーテル、ポリオキシエチレン糖アルコールエーテル、尿素類、及びヒドロキシカルボン酸類からなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項1又は2に記載の原材料シート。
  4. 前記保湿成分由来の固形分を0.8g/m以上20g/m以下含有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の原材料シート。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の原材料シートからなることを特徴とする発泡性紙製容器。
  6. 発泡性紙製品に用いる原材料シートの製造方法であって、
    紙基材の片面の70%以下の面積に保湿成分を含む発泡促進剤を塗布し、乾燥させて発泡促進剤塗装部を形成させる発泡促進剤塗装部形成工程と、
    前記発泡促進剤塗装部形成工程後の前記紙基材の少なくとも前記発泡促進剤が塗布された面に熱可塑性樹脂層を形成させる熱可塑性樹脂層形成工程と、
    前記熱可塑性樹脂層を加熱処理して、該熱可塑性樹脂層を発泡させて、通常発泡部と高発泡部とからなる発泡層を形成させる発泡工程と、
    を備えることを特徴とする製造方法。
  7. 前記保湿成分が多価アルコール、糖アルコール、ポリオキシエチレン多価アルコールエーテル、ポリオキシエチレン糖アルコールエーテル、尿素類、及びヒドロキシカルボン酸類からなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項6に記載の製造方法。
  8. 前記発泡促進剤に含まれる前記保湿成分由来の固形分濃度が20重量%以上70重量%以下である請求項6又は7に記載の製造方法。
  9. 前記発泡促進剤がさらに増粘剤を含む請求項6〜8のいずれか一項に記載の製造方法。
  10. 前記発泡促進剤塗装部形成工程において、水性グラビア印刷法、水性フレキソ印刷法、又はスクリーン印刷法を用いて、前記発泡促進剤を塗布する請求項6〜9のいずれか一項に記載の製造方法。
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