JP2018039031A - 溶融はんだの噴流波高の管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶融はんだの噴流波高の測定作業が安全であり,かつ,測定者の違いに起因する測定値の不揃いを抑制できる,溶融はんだの噴流波高の管理方法を提供する。
【解決手段】はんだ耐熱性とはんだ不濡れ性とを兼ね備える母材41に,溶融はんだを充填できる複数の貫通穴43を備えるプリント基板を準備する。プリント基板をプリント基板搬送治具に固定すると,プリント基板の主表面がはんだ付けノズルの噴流口に対する鉛直方向に沿って配置される。プリント基板搬送治具をプリント基板搬送路に沿って移動すると,プリント基板下側の一部がはんだ付けノズルの噴流口から噴出する溶融はんだの噴流波17内に浸漬される。溶融はんだが充填された複数の貫通穴43の位置に基づき,プリント基板下端面を水準原点として,溶融はんだの噴流波高50が測定できる。
【選択図】図6
【解決手段】はんだ耐熱性とはんだ不濡れ性とを兼ね備える母材41に,溶融はんだを充填できる複数の貫通穴43を備えるプリント基板を準備する。プリント基板をプリント基板搬送治具に固定すると,プリント基板の主表面がはんだ付けノズルの噴流口に対する鉛直方向に沿って配置される。プリント基板搬送治具をプリント基板搬送路に沿って移動すると,プリント基板下側の一部がはんだ付けノズルの噴流口から噴出する溶融はんだの噴流波17内に浸漬される。溶融はんだが充填された複数の貫通穴43の位置に基づき,プリント基板下端面を水準原点として,溶融はんだの噴流波高50が測定できる。
【選択図】図6
Description
本発明は,溶融はんだの噴流波高の管理方法に関する。
はんだ槽内部に,ポンプと,ポンプから圧送される溶融はんだが噴出する噴出口を有するはんだ付けノズルとを主に備える噴流式はんだ付け装置が,例えば,実開昭60−39161号公報(特許文献1)に開示されている。
噴流式はんだ付け装置では,溶融はんだがプリント基板のはんだ付け部に供給されて,はんだ槽内に溜めた溶融はんだが消費される。このため,ポンプから圧送される溶融はんだ量が減少して,はんだ付けノズルの噴流口から噴出する溶融はんだの噴流波高が低下する課題があった。そのため,例えば,特開昭58−100966号公報(特許文献2),特開昭62−38306号公報(特許文献3),特開昭63−220973号公報(特許文献4),及び,特開2011−189395号公報(特許文献5)に記載される方法などにより,はんだ付けノズルの噴流口から噴出する溶融はんだの噴流波高が管理される。
噴流式はんだ付け装置では,はんだ付けノズルの噴流口から噴出する溶融はんだの噴流波高が鉛直方向に大きく揺らぐ。このため,特許文献2から特許文献5に開示されているような目視及びセンサ等を用いてはんだ付けノズルから噴出する溶融はんだの噴流波高を直に測定する方法では,はんだ付けノズルから噴出する溶融はんだの噴流波高の測定値を基準化することが困難である。
本発明は,上記の課題を鑑みてなされたものであり,その目的は,はんだ付けノズルの噴流口から噴出する溶融はんだの噴流波高の測定値を基準化することである。このため,測定者の違いに起因する溶融はんだの噴流波高の測定値の不揃いを抑制できる。
本発明の溶融はんだの噴流波高の管理方法は,はんだ耐熱性とはんだ不濡れ性とを兼ね備える母材に,溶融はんだを充填できる複数の貫通穴と,プリント基板搬送治具への取付穴とを備えるプリント基板が準備される。プリント基板がネジなどの固定金具によりプリント基板搬送治具上へ固定されると,プリント基板の主表面がはんだ付けノズルの噴流口に対する鉛直方向に沿って配置される。プリント基板搬送治具がはんだ付けノズルの上方の領域を横断するプリント基板搬送路上へ配置されて,プリント基板搬送治具がプリント基板搬送路に沿って移動されると,プリント基板下端の一部の領域がはんだ付けノズルの噴流口から噴出する溶融はんだの噴流波内へ浸漬される。溶融はんだが充填された複数の貫通穴の位置に基づき,プリント基板下端面を水準原点として,はんだ付けノズルの噴流口に対する鉛直上方に沿って溶融はんだの噴流波高を測定できる。
本発明の溶融はんだの噴流波高の管理方法によれば,プリント基板に備わる溶融はんだが充填された複数の貫通穴の位置に基づき,はんだ付けノズルの噴流口から噴出する溶融はんだの噴流波高を測定するため,はんだ付けノズルの噴流口から噴出する溶融はんだの噴流波高の測定値を基準化できる。このため,測定者の違いに起因する溶融はんだの噴流波高の測定値の不揃いを抑制できる。
以下,本実施の形態を説明する。なお,同一の構成には同一の参照番号を付すことで,その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
本実施の形態では,溶融はんだを充填できる複数の貫通穴を備えるプリント基板を用いて,プリント基板下端面を水準原点として,はんだ付けノズルの噴流口に対する鉛直方向に沿っている溶融はんだの噴流波高を測定及び管理する方法が開示される。
本実施の形態では,溶融はんだを充填できる複数の貫通穴を備えるプリント基板を用いて,プリント基板下端面を水準原点として,はんだ付けノズルの噴流口に対する鉛直方向に沿っている溶融はんだの噴流波高を測定及び管理する方法が開示される。
図1と図2を参照して,噴流式はんだ付け装置の一例を説明する。本実施の形態による溶融はんだの噴流波高の管理方法は,基本的に既存の任意の噴流式はんだ付け装置に対して適用できる。
図1に示されるように,噴流式はんだ付け装置は,例えば,はんだ付けノズル30の噴出口から噴出する溶融はんだ16をプリント基板20と電子部品21とへ接触させることにより,電子部品21をプリント基板20へはんだ付けするために用いられる。特定的には,噴流式はんだ付け装置は,はんだ付けノズル30の噴出口から噴出する溶融はんだ16をプリント基板20の導電部23と電子部品21のリード22とへ接触させて,電子部品21のリード22をプリント基板20の導電部23へはんだ付けすることに用いられる。噴流式はんだ付け装置は,はんだ槽10と,はんだ付けノズル30と,ポンプ12とを主に備える。噴流式はんだ付け装置は,プリント基板搬送路18をさらに備えてもよい。
はんだ槽10は,溶融はんだ16を溜める。はんだ槽10は,溶融はんだ16によって腐食されない材料からなる。はんだ槽10の材料は,例えば,ステンレスである。溶融はんだ16が鉛を含まないとき,はんだ槽10の材料は,例えば,SUS316またはチタンであってもよい。
はんだ槽10は,はんだ槽10の上部と下部とを区切る仕切板11を含む。仕切板11は,第1開口部と第2開口部とを有する。はんだ槽10の下部には,溶融はんだ16を加熱するヒータ15を備える。
はんだ付けノズル30は,ノズル本体31と,第1ガイド部33とを主に備える。はんだ付けノズル30は,堰部35と,第2ガイド部34とをさらに備えてもよい。
ノズル本体31は,入口と,入口の上方に位置する噴出口とを有する。ノズル本体31は,仕切板11の第2開口部の上方に配置する。ノズル本体31の入口は,仕切板11の第2開口部に連通する。ノズル本体31は,入口から噴出口に向けて先細になるテーパ部分を有してもよい。噴出口は,入口よりも小さな面積を有してもよい。溶融はんだ16は,ノズル本体31の噴出口から鉛直上方に噴出する。噴出口から噴出する溶融はんだ16により,電子部品21のリード22は,プリント基板20の導電部23へはんだ付けされる。
第1ガイド部33は,ノズル本体31の噴流口に対してプリント基板の搬送方向19の下流側に配置する。第1ガイド部33は,噴流口のポンプ12側に配置してもよい。第1ガイド部33は,噴流口から噴出した溶融はんだ16をガイドする。第1ガイド部33は,噴出口から噴出した溶融はんだ16が直ちにはんだ槽10へ落下することを防ぐ。第1ガイド部33は,プリント基板20が搬送方向19に沿って搬送される間に溶融はんだ16がプリント基板20に接触する時間及び面積を増加する。第1ガイド部33は,溶融はんだ16がプリント基板20に接触する時間及び面積が減少することに起因するはんだブリッジの形成を防ぐ。第1ガイド部33は,プリント基板20の導電部23に対する電子部品21のリード22の良好なはんだ付けを実現する。本明細書において,はんだブリッジは,電子部品21のリード22の間を接続するように形成されるはんだを意味する。はんだブリッジは,電子部品21を短絡させて,電子部品21の故障及び誤動作の原因となる。
図2に示されるように,第1ガイド部33は,ノズル本体31に対する相対的な位置が調整され得るように構成されてもよい。特定的には,第1ガイド部33に細長い孔が形成され,ノズル本体31に孔が形成されている。細長い孔は,上下方向に沿って延在してもよい。細長い孔は,ノズル本体31の入口と噴出口とを接続する方向に沿って延在してもよい。第1ガイド部33の細長い孔に対するノズル本体31の孔の位置が調整される。それから,第1ガイド部33の細長い孔及びノズル本体31の孔に固定金具37が挿入される。固定金具37を用いて,第1ガイド部33は,ノズル本体31に固定される。固定金具37は,例えば,ねじ,ボルト,ナットまたはビスである。
ノズル本体31に対する第1ガイド部33の位置は,上下方向に調整されてもよい。ノズル本体31に対する第1ガイド部33の位置は,ノズル本体31の入口と噴出口とを接続する方向に調整されてもよい。ノズル本体31に対する第1ガイド部33の相対的な位置を調整することにより,プリント基板20と第1ガイド部33との間隔が調整され得る。ノズル本体31に対する相対的な位置が調整され得る第1ガイド部33は,プリント基板が搬送方向19に沿って搬送される間に溶融はんだ16がプリント基板20に接触する時間及び面積を調整することができる。ノズル本体31に対する相対的な位置が調整され得る第1ガイド部33は,プリント基板20の導電部23に対する電子部品21のリード22の良好なはんだ付けを実現することができる。
堰部35は,ノズル本体31とは反対側の第1ガイド部33の端部に設けられている。堰部35は,第1ガイド部33上の溶融はんだ16の流れを遅くする。堰部35は,プリント基板が搬送方向19に沿って搬送される間に溶融はんだ16がプリント基板20に接触する時間及び面積を増加させることができる。堰部35は,溶融はんだ16がプリント基板20に接触する時間及び面積が減少することに起因するはんだブリッジの形成を防ぐことができる。堰部35は,プリント基板20の導電部23に対する電子部品21のリード22の良好なはんだ付けを実現することができる。
第2ガイド部34は,ノズル本体31の噴出口に対してプリント基板の搬送方向19の上流側に配置される。第2ガイド部34は,噴出口のポンプ12側とは反対方向に配置されても良い。第2ガイド部34は,噴出口から噴出した溶融はんだ16をガイドする。第2ガイド部34は,噴出口から噴出した溶融はんだ16が直ちにはんだ槽10へ落下することを防ぐ。第2ガイド部34は,プリント基板20が搬送方向19に沿って搬送される間に溶融はんだ16がプリント基板20に接触する時間及び面積を増加させることができる。第2ガイド部34は,溶融はんだ16がプリント基板20に接触する時間及び面積が減少することに起因するはんだブリッジの形成を防ぐことができる。第2ガイド部34は,プリント基板20の導電部23に対する電子部品21のリード22の良好なはんだ付けを実現することができる。
第2ガイド部34は,はんだ槽10内の溶融はんだ16から離れてもよい。第2ガイド部34は,第1ガイド部33と同様に,ノズル本体31に対する相対的な位置が調整され得るように構成されてもよい。ノズル本体31に対する第2ガイド部34の相対的な位置を調整することにより,プリント基板20と第2ガイド部34との間隔が調整され得る。ノズル本体31に対する相対的な位置が調整され得る第2ガイド部34は,プリント基板20が搬送方向19に沿って搬送される間に溶融はんだ16がプリント基板20に接触する時間及び面積を調整することができる。ノズル本体31に対する相対的な位置が調整され得る第2ガイド部34は,プリント基板20の導電部23に対する電子部品21のリード22の良好なはんだ付けを実現することができる。
ポンプ12は,はんだ付けノズル30(ノズル本体31)に対して,プリント基板20の搬送方向19の下流側に配置されてもよい。ポンプ12の少なくとも一部は,仕切板11の第1開口部に配置される。ポンプ12は,モータと,インペラ14と,モータとインペラ14とを接続する第2シャフト13とを含む。インペラ14は,仕切板11の下方に配置される。
ポンプ12は,はんだ槽10内に溜まっている溶融はんだ16をノズル本体31の入口へ圧送する。特定的には,ポンプ12は,仕切板11の下方の溶融はんだ16をノズル本体31の入口へ圧送する。モータは,第2シャフト13を介して,インペラ14を回転させる。インペラ14の回転により,はんだ槽10内の溶融はんだ16は,仕切板11の第2開口部に連通するノズル本体31の入口へ圧送される。
ノズル本体31の入口へ圧送された溶融はんだ16は,ノズル本体31の噴出口から噴出する。噴出口から噴出した溶融はんだ16は,第1ガイド部33又は第2ガイド部34を経て,はんだ槽10内へ流れ込む。はんだ槽10内へ流れ込んだ溶融はんだ16は,ポンプ12によって仕切板11の第1開口部を通って仕切板11の上方から仕切板11の下方へ流れる。こうして,ポンプ12は,はんだ槽10及びはんだ付けノズル30内において溶融はんだ16を循環させる。
ポンプ12の回転数(インペラ14の回転数)は,図示されない制御部によって制御されてもよい。特定的には,ポンプ12の回転数(インペラ14の回転数)は,図示されない制御部によってインバータ制御されてもよい。
プリント基板搬送路18は,噴流口に対向して配置される。プリント基板搬送路18は,電子部品21が載置されるプリント基板20を搬送方向19の上流側から下流側へ向けて搬送する。搬送方向19は,搬送方向19の上流側から搬送方向19の下流側へ向かうにつれて,上方に傾斜してもよい。プリント基板20は,搬送方向19の上流側から搬送方向19の下流側へ向かうにつれて,噴出口から次第に離れるように搬送されてもよい。
次に,図3と図4を参照して,本実施の形態に係るプリント基板を説明する。
図3に示されるように,プリント基板は,はんだ耐熱性とはんだ不濡れ性とを兼ね備える母材41と,溶融はんだ16を充填できる複数の貫通穴43と,プリント基板搬送治具への取付穴48とを主に備える。
図3に示されるように,プリント基板は,はんだ耐熱性とはんだ不濡れ性とを兼ね備える母材41と,溶融はんだ16を充填できる複数の貫通穴43と,プリント基板搬送治具への取付穴48とを主に備える。
母材41は,はんだ耐熱性とはんだ不濡れ性とを兼ね備える材料からなる。母材41は,例えば,ガラス布地にエポキシ樹脂を含浸させて硬化させるガラスエポキシ樹脂である。プリント基板がはんだ付けノズル30の噴流口から噴出する溶融はんだの噴流波17内へ浸漬される時間が短いとき,母材41は,例えば,紙基材にフェノール樹脂を含浸させて硬化させる紙フェノール樹脂であってもよい。
母材41は,平面視において矩形状の平板である。母材41の一対の主表面上の各々には,銅板が張り付けられる。母材41の長辺側に沿う二隅の領域には,プリント基板搬送治具への取付穴48が形成される。取付穴48の形状は,例えば,円形である。母材41の長辺側に沿う二隅を除く領域には,複数の貫通穴43が形成される。
複数の貫通穴43は,平面視において,格子状に互いの間隔をあける。複数の貫通穴43の間隔は,例えば,市販のユニバーサル基板の最大値である4mmである。しかし,本実施の形態に係る複数の貫通穴43の間隔は,上記の寸法に限られない。
図4に示されるように,複数の貫通穴43の各々は,ランド46と,銅めっき膜44と,はんだコート47とを有する。
ランド46は,母材41の一対の主表面上に各々において,複数の貫通穴43の各々を取り囲むように形成される。ランド46の形状は,例えば,円形である。ランド46は,母材41の一対の主表面上において,銅箔42の不要な部分を化学的除去して形成される。複数のランド46の間は,はんだ不濡れ性を有する母材41が露出している。
銅めっき膜44は,複数の貫通穴43の内壁面上に形成される。銅めっき膜44は,複数の貫通穴43の各々において,貫通穴43が連通する一対のランド46を機械的に接触させる。
はんだコート47は,複数の貫通穴43の各々において,ランド46と銅めっき膜44との双方を覆う。はんだコート47は,ランド46と銅めっき膜44との双方の表面酸化を抑止する。はんだコート47は,ランド46と銅めっき膜44の双方のはんだ濡れ性を維持する。特定的には,プリント基板が溶融はんだの噴流波17内へ浸漬されるとき,はんだコート47に溶融はんだ16が付着すると,貫通穴43に溶融はんだ16が充填される。
プリント基板の母材41は,はんだ耐熱性とはんだ不濡れ性とを兼ね備える。プリント基板の母材41は,高温である溶融はんだの噴流波17内に浸漬されても変形する不具合を生じない。プリント基板に備わる複数の貫通穴43の間は,母材41が露出して溶融はんだ16が付着できない。このため,複数の貫通穴43の間に溶融はんだ16が供給されても,複数の貫通穴43の間を短絡する不具合を抑制できる。
次に,図8と図9を参照して,本実施の形態に係るプリント基板搬送治具を説明する。
プリント基板搬送治具は,プリント基板搬送治具の土台である搬送枠71と,プリント基板をはんだ付けノズル30の噴流口に対する鉛直方向へ固定する連接枠72とを有する。搬送枠71と連接枠72の材料は,例えば,ステンレスである。溶融はんだ16が鉛を含まないとき,搬送枠71と連接枠72の材料は,例えば,SUS316やチタンであってもよい。
プリント基板搬送治具は,プリント基板搬送治具の土台である搬送枠71と,プリント基板をはんだ付けノズル30の噴流口に対する鉛直方向へ固定する連接枠72とを有する。搬送枠71と連接枠72の材料は,例えば,ステンレスである。溶融はんだ16が鉛を含まないとき,搬送枠71と連接枠72の材料は,例えば,SUS316やチタンであってもよい。
図8に示されるように,搬送枠71は,左右方向に関する中央部に配置される第1の水平部分と,第1の水平部分から左側へ湾曲して下側方向に延伸する第1の鉛直部分と,第1の水平方向から右側へ湾曲して下側方向に延伸する第2の鉛直部分と,第1の鉛直部分から左側へ湾曲して水平方向に延伸する第2の水平部分と,第2の鉛直部分から右側へ湾曲して水平方向に延伸する第3の水平部分とを有して,これら全体が一体として形成される。搬送枠71は,全体が略左右対称であり,例えば,上下反転させた鍋のような断面形状を有する。第1の水平部分と,第1の鉛直部分と,第2の鉛直部分と,第2の水平部分及び第3の水平部分とは,奥行き方向の全体に配置される。第1の水平部分の左右方向に関する中央部では,奥行き方向に関する手前側の端部と,奥行き方向に関する奥側の端部とに,第1の一対のタップ穴が備える。第1の一対のタップ穴には,連接枠72が固定される。
連接枠72は,ネジなどの固定部材73により搬送枠71の第1の水平部分の中央部へ固定される。連接枠72は,左右方向に関する中央部に配置される第4の水平部分と,第4の水平部分から左側へ湾曲して下側方向へ延伸する第3の鉛直部分と,第4の水平部分から右側へ湾曲して下側方向へ延伸する第4の鉛直部分とを有する。連接枠72は,全体が略左右対称であり,例えば,U字形の断面形状を有する。第4の水平部分と,第3の鉛直部分及び第4の鉛直部分は,奥行き方向に関する全体に配置される。第3の鉛直部分の上下方向に関する中央部には,奥行き方向に関する手前側の端部と,奥行き方向に関する奥側の端部とに,第2の一対のタップ穴74が備わる。第4の鉛直部分の上下方向に関する中央部には,奥行き方向に関する手前側の端部と,奥行き方向に関する奥側の端部とに,第3の一対のタップ穴74が備わる。第2の一対のタップ穴74及び第3の一対のタップ穴74には,プリント基板が各々固定できる。このように,2つのプリント基板を固定できる。
図9に示されるように,搬送枠71の第2の水平部分及び第3の水平部分は,プリント基板搬送路18上へ略水平方向に配置できる。連接枠72の鉛直部分は,はんだ付けノズル30の噴流口に対する鉛直方向に沿っている。プリント基板40は,搬送枠71の鉛直部分へネジなどの固定部材73により嵌合される。プリント基板40は,搬送枠71の鉛直部分と接触している。プリント基板40の主表面は,はんだ付けノズル30の噴流口に対する鉛直方向に沿っている。プリント基板40の取付穴48は,連接枠72のタップ穴74と平面視において重なっている。このため,プリント基板40は,はんだ付けノズル30の噴流口に対する鉛直方向の位置が一意的に決定される。連接枠72の鉛直部分に固定されるプリント基板40下端は,例えば,はんだ付けノズル30が備える噴流口の上方の領域を横断して,かつ,プリント基板40下端の一部がはんだ付けノズル30の噴流口から噴出する溶融はんだの噴流波17内へ浸漬されるように,搬送枠71の第1の鉛直部分及び第2の鉛直部分の高さが設計される。
連接枠72は,第3の鉛直部分及び第4の鉛直部分を有して,2つのプリント基板40を固定できる。連接枠72は,第4の水平部分の間隔をあけて,2つのプリント基板40を固定できる。連接枠72の形状は,これに限られない。連接枠72の形状次第では,プリント基板搬送治具に固定できるプリント基板40の数を任意に変更できる。連接枠72に固定できるプリント基板40の数は,1つであってもよいし,3つ以上であってもよい。
次に,図5と図6を参照して,実施の形態に係る溶融はんだ16の噴流波高の測定方法を説明する。
本実施の形態では,はんだ耐熱性とはんだ不濡れ性とを兼ね備える母材41に,溶融はんだ16を充填できる複数の貫通穴43と,プリント基板搬送治具への取付穴48とを備えるプリント基板が準備される。プリント基板がネジなどの固定部材73によりプリント基板搬送治具上へ固定されると,プリント基板の主表面がはんだ付けノズル30の噴流口に対する鉛直方向に沿って配置される。プリント基板搬送治具がはんだ付けノズル30の噴流口の上方の領域を横断するプリント基板搬送路18上へ配置されて,プリント基板搬送治具がプリント基板搬送路18に沿って移動させると,プリント基板下端の一部の領域がはんだ付けノズル30の噴流口から噴出する溶融はんだの噴流波17内へ浸漬される。
プリント基板に備わる複数の貫通穴43の各々は,ランド46と,銅めっき膜44と,はんだコート47とを有する。はんだコート47は,ランド46及び銅めっき膜44を覆ってはんだ濡れ性を維持する。ランド46を覆うはんだコート47と,プリント基板に備わる複数の貫通穴43内を覆うはんだコート47とが接触するため,ランド46にはんだが濡れると,ランド46に連通する貫通穴43内へ溶融はんだ16が充填される。はんだ付けノズル30の噴流口から噴出する溶融はんだの噴流波17内へ浸漬したプリント基板下端の一部の領域では,プリント基板に備わる複数の貫通穴43内へ溶融はんだ16が充填される。プリント基板搬送治具へ固定されるプリント基板の主表面は,はんだ付けノズル30の噴流口に対する鉛直方向にそっている。このため,プリント基板に備わる複数の貫通穴49の溶融はんだ16が充填された位置に基づき,プリント基板下端面を水準原点として,はんだ付けノズル30の噴流口から噴出する溶融はんだ16の噴流波高50を測定できる。
図5と図6に示されるように,プリント基板に備わる複数の貫通穴43は,溶融はんだ16が充填された領域と,溶融はんだ16が充填されない領域とに区画される。このため,はんだ付けノズル30の噴流口から噴出する溶融はんだ16の噴流波高が軌跡としてプリント基板上に残る。このとき,プリント基板がプリント基板搬送路18に沿って移動されるため,はんだ付けノズル30の噴流口から噴出する溶融はんだの噴流波17が大きく揺らぐとき,溶融はんだ16の噴流波高の最大値のみが直線状の軌跡としてプリント基板上に残る。
プリント基板の母材41は,はんだ耐熱性とはんだ不濡れ性とを兼ね備える。プリント基板の母材41は,高温である溶融はんだの噴流波17内に浸漬されても変形する不具合を生じない。プリント基板に備わる複数の貫通穴43の間は,母材41が露出して溶融はんだ16が付着できない。このため,複数の貫通穴43の間に溶融はんだ16が供給されても,複数の貫通穴43の間を短絡する不具合を抑制できる。
プリント基板搬送治具の搬送枠71の第2の水平部分及び第3の水平部分は,プリント基板搬送路18上へ略水平方向に配置できる。プリント基板搬送治具の連接枠72の鉛直部分は,はんだ付けノズル30の噴流口に対する鉛直方向に沿っている。プリント基板は,プリント基板搬送治具の連接枠72の鉛直部分へネジなどの固定部材73により嵌合される。プリント基板は,プリント基板搬送治具の連接枠72の鉛直部分と接触している。プリント基板の主表面は,はんだ付けノズル30の噴流口に対する鉛直方向に沿っている。プリント基板の取付穴48は,プリント基板搬送治具の連接枠72の鉛直部分に備わるタップ穴74と平面視において重なっている。このため,プリント基板は,はんだ付けノズル30の噴流口に対する鉛直方向の位置が一意的に決定される。このようにすれば,はんだ付けノズル30の噴流口の鉛直方向に対するプリント基板の配置位置の不揃いを抑制できる。また,はんだ付けノズル30の噴流口から噴出する溶融はんだの噴流波17が転写したプリント基板上の軌跡を測定するため,測定者の違いに起因する測定値50の不揃いを抑制できる。したがって,はんだ付けノズル30の噴流口から噴出する溶融はんだ16の噴流波高の測定結果の信頼性を高めることができる。
プリント基板搬送治具の連接枠72には,複数のプリント基板が互いに一定の間隔をあけて固定される。このため,複数のプリント基板が並ぶ方向に関する溶融はんだ16の噴流波高の不揃いを測定することが可能である。
以上のように,本実施の形態では,はんだ付けノズル30の噴流口の上方の領域を横切ったプリント基板をプリント基板搬送治具から取り出して,プリント基板に備わる複数の貫通穴49の溶融はんだ16が充填された位置を測定すれば,プリント基板下端面を水準原点として,はんだ付けノズル30の噴流口から噴出する溶融はんだ16の噴流波高を測定できる。このため,高温である溶融はんだの噴流波17の近くに測定者が立ち入らず,容易かつ安全にはんだ付けノズル30の噴流口から噴出する溶融はんだ16の噴流波高を測定できる。
また,本実施の形態を用いれば,噴流式はんだ付け装置の種類や構成にかかわらず,はんだ付けノズル30の噴流口から噴出する溶融はんだの噴流波17を簡易かつ安全に測定できる。
次に,図7を参照して,比較例における溶融はんだの波高測定方法及びその課題を説明しながら,本発明の本実施の形態の作用効果を説明する。
図7に示されるように,第1比較例の溶融はんだの噴流波高の測定に用いる装置では,下面が開放されており中空状態である箱状筐体60の内部に複数の短冊形の板材61が階段状に配置される。つまり,これら複数の短冊形の板材61は,鉛直方向に関して互いに異なる位置に配置されて,図の左側から右側に向かうにつれて漸次板材61の鉛直方向に関する位置が低い位置に配置される。この箱状筐体60がはんだ付けノズルの噴流口32の上に設置されて,この箱状筐体60の下側から隆起する溶融はんだの噴流波17がどの高さの板材61にまで到達するかを観察することにより,はんだ付けノズルの噴流口32の高さを基準として溶融はんだの噴流波高を測定する。
しかし,第1比較例の方法を用いるとき,溶融はんだの噴流波高を測定するため,高温である溶融はんだの噴流波17が噴出するはんだ付けノズルの領域の近くに測定者が立ち入る必要がある。このため,管理方法の安全性が危惧される。
その他,図示されないが,上記の第1比較例とは異なる第2比較例として,例えば,溶融はんだの噴流波の真上に導通可能なネジを上下方向移動可能に設置して,溶融はんだの噴流波の波頭がネジの最下部に接触してネジが導通することにより,ネジを含む電気回路の表示装置を点灯させることで,溶融はんだの噴流波高を測定及び調節する技術がある。しかし,溶融はんだの噴流波高は,大きな揺らぎを有する。このため,溶融はんだの噴流波の波頭とネジの最下部との導通が不安定となり,電気回路による検知が容易でないとの課題がある。
また第3比較例として,テレビカメラで撮影される溶融はんだの噴流波の波頭と,溶融はんだの噴流波高の許容範囲とを1つのテレビ画面上に重ねて表示することにより,溶融はんだの噴流波高を監視する方法が開示されている。しかし,この方法では,プリント基板上に塗布されるフラックスが高温である溶融はんだに触れると,フラックスに含まれる溶剤等が沸騰して,フラックス内のロジン樹脂等が付近へ飛散する。このため,はんだ付けノズルの噴流口の近くに配置されるテレビカメラの清掃が容易でないとの課題がある。
さらに第4比較例として,溶融はんだの噴流波を横切る光を放出する光源部と,その光を受ける受光部とを設置して,光が溶融はんだに遮断されると溶融はんだの噴流波の波頭を検知する装置を用いた噴流波高検知装置が知られている。しかし,溶融はんだの温度である250℃程度もの高温は,例えば,市販されるレーザセンサが推奨する使用温度範囲外である。このため,噴流波高検知装置の耐熱性に課題がある。
以上の第1〜第4比較例のいずれの技術にも共通する課題として,測定結果の不揃いが挙げられる。すなわち,図7の第1比較例などの方法を用いるとき,溶融はんだの噴流波17のはんだ液面が鉛直方向に大きく揺らぐため,溶融はんだの噴流波高を目視又はセンサ等を用いてリアルタイムに直接的に測定することは困難である。さらに,このような方法を用いれば,測定者の違いに起因する測定値の不揃いが生じる可能性がある。
本実施の形態では,はんだ耐熱性とはんだ不濡れ性とを兼ね備える母材41に,溶融はんだ16を充填できる複数の貫通穴43と,プリント基板搬送治具への取付穴48とを備えるプリント基板が準備される。プリント基板がネジなどの固定部材73によりプリント基板搬送治具上へ固定されると,プリント基板の主表面がはんだ付けノズル30の噴流口に対する鉛直方向に沿って配置される。プリント基板搬送治具がはんだ付けノズル30の噴流口の上方の領域を横断するプリント基板搬送路18上へ配置されて,プリント基板搬送治具がプリント基板搬送路18に沿って移動されると,プリント基板搬送路18を基準高さとして,プリント基板下側の一部の領域がはんだ付けノズル30の噴流口から噴出する溶融はんだの噴流波17内へ浸漬される。
プリント基板に備わる複数の貫通穴43の各々は,ランド46と,銅めっき膜44と,はんだコート47とを有する。はんだコート47は,ランド46及び銅めっき膜44を覆ってはんだ濡れ性を維持する。ランド46を覆うはんだコート47と,プリント基板に備わる複数の貫通穴43内を覆うはんだコート47とが接触するため,ランド46にはんだが濡れると,ランド46に連通する貫通穴43内へ溶融はんだ16が充填される。はんだ付けノズル30の噴流口から噴出する溶融はんだの噴流波17内へ浸漬したプリント基板下端の一部の領域では,プリント基板に備わる複数の貫通穴43内へ溶融はんだ16が充填される。プリント基板搬送治具へ固定されるプリント基板の主表面は,はんだ付けノズル30の噴流口に対する鉛直方向に沿っている。このため,プリント基板に備わる複数の貫通穴49の溶融はんだ16が充填された位置に基づき,プリント基板下端面を水準原点として,はんだ付けノズル30の噴流口から噴出する溶融はんだ16の噴流波高を測定できる。
プリント基板に備わる複数の貫通穴43は,溶融はんだ16が充填された領域と,溶融はんだ16が充填されない領域とに区画される。このため,はんだ付けノズル30の噴流口から噴出する溶融はんだ16の噴流波高が軌跡としてプリント基板上に残る。このとき,プリント基板がプリント基板搬送路18に沿って移動されるため,はんだ付けノズル30の噴流口から噴出する溶融はんだの噴流波17が大きく揺らぐとき,溶融はんだ16の噴流波高の最大値のみが直線状の軌跡としてプリント基板上に残る。
プリント基板の母材41は,はんだ耐熱性とはんだ不濡れ性とを兼ね備える。プリント基板の母材41は,高温である溶融はんだの噴流波17内に浸漬されても変形する不具合を生じない。プリント基板に備わる複数の貫通穴43の間は,母材41が露出して溶融はんだ16が付着できない。このため,複数の貫通穴43の間に溶融はんだ16が供給されても,複数の貫通穴43の間を短絡する不具合を抑制できる。
プリント基板搬送治具の搬送枠71の第2の水平部分及び第3の水平部分は,プリント基板搬送路18上へ略水平方向に配置できる。プリント基板搬送治具の連接枠72の鉛直部分は,はんだ付けノズル30の噴流口に対する鉛直方向に沿っている。プリント基板は,プリント基板搬送治具の連接枠72の鉛直部分へネジなどの固定部材73により嵌合される。プリント基板は,プリント基板搬送治具の連接枠72の鉛直部分と接触している。プリント基板の主表面は,はんだ付けノズル30の噴流口に対する鉛直方向に沿っている。プリント基板の取付穴48は,プリント基板搬送治具の連接枠72の鉛直部分に備わるタップ穴74と平面視において重なっている。このため,プリント基板は,はんだ付けノズル30の噴流口に対する鉛直方向の位置が一意的に決定される。このようにすれば,はんだ付けノズル30の噴流口の鉛直方向に対するプリント基板の配置位置の不揃いを抑制できる。また,はんだ付けノズル30の噴流口から噴出する溶融はんだの噴流波17が転写したプリント基板上の軌跡を測定するため,測定者の違いに起因する測定値50の不揃いを抑制できる。したがって,はんだ付けノズル30の噴流項から噴出する溶融はんだ16の噴流波高の測定結果の信頼性を高めることができる。
プリント基板搬送治具の連接枠72には,複数のプリント基板が互いに一定の間隔をあけて固定される。このため,複数のプリント基板が並ぶ方向に関する溶融はんだ16の噴流波高の不揃いを測定するが可能である。
以上のように,本実施の形態では,はんだ付けノズル30の噴流口の上方の領域を横切ったプリント基板をプリント基板搬送治具から取り出して,プリント基板に備わる複数の貫通穴49の溶融はんだ16が充填された位置を測定すれば,プリント基板搬送路18を基準高さとして,はんだ付けノズル30の噴流口から噴出する溶融はんだ16の噴流波高を測定できる。このため,高温である溶融はんだの噴流波17の近くに測定者が立ち入らず,容易かつ安全にはんだ付けノズル30の噴流口から噴出する溶融はんだ16の噴流波高を測定できる。
本実施の形態を用いれば,噴流式はんだ付け装置の種類や構成にかかわらず,はんだ付けノズル30の噴流口から噴出する溶融はんだの噴流波17を簡易かつ安全に測定できる。
(実施の形態2)
本実施の形態は,実施の形態1と比べて,プリント基板搬送治具のみが異なる。
本実施の形態は,実施の形態1と比べて,プリント基板搬送治具のみが異なる。
図10と図11を参照して,本実施の形態に係るプリント基板搬送治具を説明する。本実施の形態のプリント基板搬送治具は,搬送枠71と,搬送枠71とプリント基板40を固定するネジなどの固定部材73とを有するが,実施の形態1の連接枠72を有しない。
図10に示されるように,搬送枠71は,左右方向に関する中央部に配置される第1の水平部分と,第1の水平部分から左側へ湾曲して上側方向に延伸する第1の鉛直部分と,第1の水平部分から右側へ湾曲して上側方向に延伸する第2の鉛直部分と,第1の鉛直部分から左側へ湾曲して水平方向に延伸する第2の水平部分と,第2の鉛直部分から右側へ湾曲して水平方向に延伸する第3の水平部分と,第2の水平部分から左側へ湾曲して下側方向に延伸する第3の鉛直部分と,第3の水平部分から右側へ湾曲して下側方向に延伸する第4の水平部分と,第3の鉛直部分から左側へ湾曲して水平方向に延伸する第4の水平部分と,第4の鉛直部分から右側へ湾曲して水平方向に延伸する第5の水平部分とを有して,一体として形成される。
第1の水平部分と,第1の鉛直部分と,第2の鉛直部分と,第4の鉛直部分及び第5の鉛直部分とは,奥行き方向の全体に配置される。第2の水平部分と,第3の水平部分と,第3の鉛直部分及び第4の鉛直部分とは,奥行き方向に関する中央部のみに配置される。第1の鉛直部分の上下方向に関する中央部には,奥行き方向に関する手前側の端部と,奥行き方向に関する奥側の端部とに,第1の一対のタップ穴74が備わる。第2の鉛直部分の上下方向に関する中央部には,奥行き方向に関する手前側の端部と,奥行き方向に関する奥側の端部とに,第2の一対のタップ穴74が備わる。第1の一対のタップ穴74及び第2の一対のタップ穴74には,プリント基板40が各々固定できる。このように,2枚のプリント基板40を固定できる。
図11に示されるように,第4の水平部分と第5の水平部分とは,プリント基板搬送路18上へ配置できる。第1の鉛直部分と第2の鉛直部分とは,はんだ付けノズル30の噴流口に対する鉛直方向に沿うように備わる。このため,ネジなどの固定部材73によりプリント基板搬送治具へ固定されるプリント基板40の主表面は,はんだ付けノズル30の噴流口に対する鉛直方向に沿っている。
以上のように,本実施の形態は,実施の形態1と比べて,プリント基板搬送治具のみが異なる。本実施の形態の他の部分の構成及び作用効果は,基本的に実施の形態1と同様である。
(実施の形態3)
本実施の形態は,実施の形態1および実施の形態2と比べて,プリント基板搬送治具のみが異なる。
本実施の形態は,実施の形態1および実施の形態2と比べて,プリント基板搬送治具のみが異なる。
図12と図13を参照して,本実施の形態に係るプリント基板搬送治具を説明する。本実施の形態のプリント基板搬送治具は,搬送枠71と,搬送枠71とプリント基板40を固定するネジなどの固定部材73とを有するが,実施の形態1の連接枠72を有しない。
図12に示されるように,搬送枠71は,左右方向に関する中央部に配置される第1の水平部分と,第1の水平部分から左側へ水平方向に延伸する第2の水平部分と,第1の水平部分から右側へ水平方向に延伸する第3の水平部分と,第2の水平部分から左側へ湾曲して下側方向に延伸する第1の鉛直部分と,第3の水平部分から右側へ湾曲して下側方向に延伸する第2の鉛直部分と,第1の鉛直部分から左側へ湾曲して水平方向に延伸する第4の水平部分と,第2の鉛直部分から右側へ湾曲して水平方向に延伸する第5の水平部分とを有して,一体として形成される。
第1の水平部分は,奥行き方向に関する中央部のみに配置される。第2の水平部分と,第3の水平部分と,第1の鉛直部分と,第2の鉛直部分と,第4の水平部分及び第5の水平部分とは,奥行き方向の全体に配置される。第1の水平部分は,奥行き方向に関する第2の水平部分の中央部と,奥行き方向に関する第3の水平部分の中央部とに連結する。奥行き方向に関する第2の水平部分の手前側には,左側へ湾曲して下側方向に延伸する第3の鉛直部分を連結する。奥行き方向に関する第2の水平部分の奥側には,左側へ湾曲して下側方向に延伸する第4の鉛直部分を連結する。奥行き方向に関する第3の水平部分の手前側には,左側へ湾曲して下側方向に延伸する第5の鉛直部分を連結する。奥行き方向に関する第3の水平部分の奥側には,左側へ湾曲して下側方向に延伸する第6の鉛直部分を連結する。第3の鉛直部分の上下方向に関する中央部には,奥行き方向に関する手前側の端部に第1のタップ穴が備わる。第4の鉛直部分の上下方向に関する中央部には,奥行き方向に関する奥側の端部に第2のタップ穴が備わる。第1のタップ穴と第2のタップ穴とが,一対のタップ穴となりプリント基板40を固定できる。第5の鉛直部分の上下方向に関する中央部には,奥行き方向に関する手前側の端部に第3のタップ穴が備わる。第6の鉛直部分の上下方向に関する中央部には,奥行き方向に関する奥側に第4のタップ穴が備わる。第3のタップ穴と第4のタップ穴とが,一対のタップ穴となりプリント基板40を固定できる。このように,2つのプリント基板40を固定できる。
図13に示されるように,第4の水平部分と第5の水平部分とは,プリント基板搬送路18上へ配置できる。第3の鉛直部分と,第4の鉛直部分と,第5の鉛直部分及び第6の鉛直部分とは,はんだ付けノズル30の噴流口に対する鉛直方向に沿うように備わる。このため,ネジなどの固定部材73によりプリント基板搬送治具へ固定されるプリント基板40の主表面は,はんだ付けノズル30の噴流口に対する鉛直方向に沿っている。
以上のように,本実施の形態は,実施の形態1及び実施の形態2と比べて,プリント基板搬送治具のみが異なる。本実施の形態の他の部分の構成及び作用効果は,基本的に実施の形態1と同様である。
今回開示された実施の形態及び変形例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。矛盾のない限り,今回開示された実施の形態及び変形例の少なくとも2つを組み合わせてもよい。本発明の範囲は,上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され,特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
10 はんだ槽、11 仕切板、12 ポンプ、13 シャフト、14 インペラ、15 ヒータ、16 溶融はんだ、17 溶融はんだの噴流波、18 プリント基板搬送路、19 プリント基板の搬送方向、20,40 プリント基板、21 電子部品、22 リード、23 導電部、30 はんだ付けノズル、31 ノズル本体、32 噴流口、33 第1ガイド部、34 第2ガイド部、35 堰部、36 側部、37 固定金具、38 細長い穴、39 タップ穴、41 母材、42 銅箔、43 貫通穴、44 銅めっき膜、45 エッチングマスク、46 ランド、47 はんだコート、48 プリント基板搬送治具への取付穴、49 溶融はんだが充填された貫通穴、50 溶融はんだの噴流波高の測定値、60 箱状筐体、61 板材、71 搬送枠、72 連接枠、73 固定部材、74 タップ穴。
Claims (4)
- はんだ耐熱性とはんだ不濡れ性とを兼ね備える母材に,溶融はんだを充填できる複数の貫通穴と,プリント基板搬送治具への取付穴とを備えるプリント基板を準備する工程と,
前記プリント基板を前記プリント基板搬送治具上に固定して,前記プリント基板の主表面がはんだ付けノズルの噴流口に対する鉛直方向に沿うように配置される工程と,
前記プリント基板搬送治具がはんだ付けノズルの噴流口の上方の領域を横切るプリント基板搬送路上に配置される工程と,
前記プリント基板搬送路を基準高さとして,前記プリント基板搬送治具が前記プリント基板搬送路に沿って移動させることにより,前記プリント基板が部分的に前記溶融はんだの噴流波内に浸漬される工程と,
前記プリント基板の前記溶融はんだの噴流波内に浸漬された部分の,前記溶融はんだが充填された前記複数の貫通穴の位置に基づき,はんだ付けノズルの噴流口に対する鉛直方向に沿っている前記溶融はんだの噴流波高を測定する工程とを備える,溶融はんだの噴流波高の管理方法。 - 前記プリント基板を準備する工程は,
平面視において矩形状の平板である前記母材に,第1の金属薄膜を一対の主表面上の各々に張り付けて,前記複数の貫通穴を格子状に形成する工程と,
前記母材の一対の主表面上の各々において,第1の金属薄膜の不要な部分を化学的除去して,前記複数の貫通穴の各々を取り囲むようにランドを形成する工程と,
前記複数の貫通穴の各々の内壁面上に第2の金属薄膜を形成する工程と,
前記第1の金属薄膜上と,前記第2の金属薄膜上とが連通することにより,前記第1の金属薄膜と前記第2の金属薄膜との双方を覆う第3の金属薄膜を形成する工程とを含み,
前記第3の金属薄膜は,前記溶融はんだが付着できるはんだコートである,請求項1に記載の溶融はんだの噴流波高の管理方法。 - 前記溶融はんだの噴流波高を測定する工程においては,前記プリント基板下端面を水準原点として,前記溶融はんだが前記複数の貫通穴内に充填された領域と前記溶融はんだが前記複数の貫通穴内に充填されなかった領域との境界の高さが評価され,
前記境界は,前記はんだ付けノズルの噴流口に対する鉛直方向に沿っている,請求項1又は2に記載の溶融はんだの噴流波高の管理方法。 - 前記プリント基板搬送治具を移動させる工程においては,複数の前記プリント基板が,互いに間隔をあけて,前記プリント基板搬送治具に固定された状態で,前記プリント基板搬送治具が前記プリント基板搬送路に設置される,請求項1〜3のいずれか1項に記載の溶融はんだの噴流波高の管理方法。
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Cited By (1)
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CN110948070A (zh) * | 2019-11-05 | 2020-04-03 | 昌河飞机工业(集团)有限责任公司 | 一种钎焊焊料流动的控制方法 |
-
2016
- 2016-09-07 JP JP2016174611A patent/JP2018039031A/ja active Pending
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