JP2018038402A - メチシリン耐性黄色ブドウ球菌の変異型mecA株の検出 - Google Patents

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌の変異型mecA株の検出 Download PDF

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Abstract

【課題】新たな亜株および株を検出する手段として、mecA変異株を含む株の検出法、及び、黄色ブドウ球菌株とメチシリン耐性遺伝子の両方の存在確認法の提供。
【解決手段】前記黄色ブドウ球菌の染色体DNA内に変異型mecA遺伝子を含むSCCmecカセットを挿入したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)をサンプルにおいて増幅させることによる、変異型mecA遺伝子を有する前記メチシリン耐性黄色ブドウ球菌の検出試験。
【選択図】図1

Description

本発明は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の分子検出に関する。より詳し
くは、本発明はmecA遺伝子の変異体を有する株をさらに含むMRSAの改良された検
出に関する。
黄色ブドウ球菌株は、1961年に初めて、メチシリンに耐性があることが示された。現在
、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は、院内および市中感染を引き起こす、最
も一般的な抗生物質耐性病原菌の一つである。MRSA株は、可動遺伝因子であるStaphy
lococcal Cassette Chromosome mec(SCCmec)が感受性黄色ブドウ球菌株の染色体
内に捕捉および挿入されることにより出現する。実際、このSCCmec因子がメチシリ
ン耐性の原因となるmecA遺伝子を保有する(Staphylococcal Cassette Chromosome m
ec; Ito et al., 2001, Antimicrob. Agents Chemother. 45(5):1323-1336; Hiramatsu,
et al., 2001, Trends Microbiol. Oct;9(10):486-93)。mecA遺伝子は、PBP2a
またはPBP2’と呼ばれる修飾ペニシリン結合タンパク質をコードする。未変性のPB
Pに反し、このPBP2aは、β-ラクタム系抗生物質に対する親和性が低いため、β-ラ
クタム系抗生物質の存在下においても細胞壁の合成を継続することが可能である。
SCCmec遺伝子は、黄色ブドウ球菌(S.aureus)およびその他のコアグラ
ーゼ陰性ブドウ球菌、主に表皮ブドウ球菌(S.epidermidis)およびS.ヘ
モリティカス(S.haemolyticus)の染色体の中に取り込むことができる。
SCCmecは、逆方向および順方向末端反復配列の存在、一組の部位特異的なリコンビ
ナーゼ遺伝子(ccrAおよびccrB)、ならびにmecA遺伝子複合体により特徴付
けられる(Ito et al., 1999, Antimicrob. Agents Chemother. 43:1449-1458; Katayama
et al., 2000, Antimicrob. Agents Chemother. 44:1549-1555)。このmecA遺伝子
カセットSCCmecの黄色ブドウ球菌ゲノムへの挿入部位は公知であり、配列が保存さ
れている(Ito et al., 2001, Antimicrob. Agents Chemother. 45:1323-1336)。黄色ブ
ドウ球菌染色体への挿入後、SCCmecは左端部連結領域(left extremity junction
region)および右端部連結領域(right extremity junction region)にそれぞれ囲まれ
、SCCmecカセットおよび染色体DNAを含む、左端部連結領域および右端部連結領
域を有し(図1参照)、ここでSCCmec配列は、黄色ブドウ球菌染色体配列に隣接し
ている。SCCmecDNAの左右の境界を取り囲んでいる領域のヌクレオチド配列(す
なわち、それぞれ、attLおよびattR)、ならびにSCCmecDNA組込み部位
の周囲の領域のヌクレオチド配列(すなわち、attBscc、SCCmecDNAに対
する細菌染色体付着部位)は、これまでに分析されている。組込み部位の配列分析により
、attBsccが、新規なオープンリーディングフレーム(ORF)の3’末端、or
fXに位置することが明らかとなった。orfXは、23SrRNAメチルトランスフェ
ラーゼとして最近解析されている159アミノ酸のポリペプチド(http://www.uniprot.o
rg/uniprot/Q6I7F2)をコードする。SCCmecのmecA領域の組織が、さらに研究
されている(Oliveira, D.C., et al., 2000, Antimicrob. Agents Chemother. 44(7):190
6-1910)。
一般に、患者におけるMRSAでは、患者から鼻腔スワブを採取し、繰り返し培養して
、MRSA株が存在するかどうか判定する。鼻腔スワブから直接、かつ大幅に短い時間で
MRSAを同定可能にする、より新規な方法が開発されている。サンプルもまた進化して
おり、多くの論文が、同じ患者のいくつかの解剖学的部位をサンプル採取してMRSAキ
ャリアの検出可能性を高めることに興味を示している。その部位は鼻に加え、咽喉、脇の
下、鼠蹊部および、または会陰でありうる。(Methicillin Resistant Staphylococcus a
ureus colonisation at different Body Sites: a Prospective, Quantitative Analysis
, Mermel et al. 2011, Journal of Clinical Microbiology)。
増幅は周知の技術であり、転写に基づく増幅、例えば転写介在増幅(TMA;米国特許
第5,766,849号;同第5,399,491号;同第5,480,784号;同第
5,766,849号;および同第5,654,142号)ならびに核酸配列に基づく増
幅(NASBA;同第5,130,238号;同第5,409,818号;同第5,65
4,142号;および同第6,312,928号)、ならびにサイクリング核酸増幅技術
(サーモサイクリング)、例えばポリメラーゼ連鎖反応(PCR;米国特許第4,683
,195号;同第4,965,188号;同第4,683,202号)およびリガーゼ連
鎖反応(LCR;米国特許第5,792,607号)を含む様々な方法が開発されている
。また、公知の増幅法として、鎖置換増幅(SDA)、自家持続配列複製法(3SR)、
Q−βレプリカーゼ、およびカスケードローリングサークル増幅(CRCA)も含まれる
核酸を利用する検出法も当分野でよく知られている。核酸は、様々な検出目的のために
標識される場合が多い。例えば、米国特許第4,486,539号(Kourlisky);同第
4,411,955号(Ward);同第4,882,269号(Schneider)および4,2
13,893号(Carrico)に記載される方法は、特定の核酸配列を検出するための標識
された検出プローブの調製を説明する。異なる検出法、例えば標的捕捉、HPA、Taq
Man、分子ビーコンおよびサンドイッチハイブリダイゼーションのためのプローブ設計
も記載されている(例えば、米国特許第4,486,539号、および米国特許第4,7
51,177号;同第5,210,015号;同第5,487,972号;同第5,80
4,375号;同第5,994,076号)。核酸ハイブリダイゼーション技法および条
件は、当業者に公知であり、例えば、多くのその他の刊行物の中でも、Sambrook et al.
Molecular Cloning A Laboratory Manual, 2nd Ed. Cold Spring Lab. Press, Dec. 1989
;米国特許第4,563,419号(Ranki)および同第4,851,330号(Kohne)
ならびにDunn, et al., Cell 12, pp. 23-26 (1978)に、特に記載されている。
mecA遺伝子および黄色ブドウ球菌特異的染色体配列の検出に基づいてMRSAを検
出および同定するために以前開発された、分子的方法が記載されている(Saito et al.,
1995, J. Clin. Microbiol. 33:2498-2500; Ubukata et al., 1992, J. Clin. Microbiol
. 30:1728-1733; Murakami et al., 1991, J. Clin. Microbiol. 29:2240-2244; Hiramat
su et al., 1992, Microbiol. Immunol. 36:445-453)。しかし、カセット連結部位のみ
の検出に基づく試験において、SCCmecの右端部の小さい断片を含有するメチシリン
感受性黄色ブドウ球菌分離株に関して偽陽性が観察されている(Rupp, J. et al., J. Cl
in. Microbiol. 44(6): 2317 (2006)を参照のこと)。さらに、RamakrishnanおよびRicce
lliは、SCCmecカセット配列の一部および挿入領域(左端部連結領域)中の黄色ブ
ドウ球菌配列の一部を含む、SCCmecカセット挿入部位の左連結部位の近くの領域と
相補的な配列を有するオリゴヌクレオチドプローブを利用する、MRSAを検出するため
の方法を記載している(米国特許出願公開第20060057613号)。
黄色ブドウ球菌により特異的に保有されるメチシリンに対する耐性を決定するための以
下の概念が発表されている。
-SCCmec右端部連結部位増幅概念(Hiramatsu et al.国際公開第97/31125
号;欧州特許第0887424号;米国特許第6,156,507号;およびさらに、Hu
letsky and Rossbach 国際公開第02/099034号(2002);Huletsky et al.,
J. Clin.Microbiol. 42(5): 1875-1884 (2004));
-Francoisおよび共同研究者により記載される、免疫選択菌培養の後に続いて3種類の
マーカー(mecA遺伝子、黄色ブドウ球菌特異的マーカー、および表皮ブドウ球菌特異
的マーカー)が増幅される、免疫選択菌培養(immuno-enrichment)概念(Francois, P e
t al., J. Clin. Microbiol. 41(1):254-260 (2003);国際公開第02/082086号
)、
-SCCmec右端部連結部位増幅とmecA増幅の組み合わせ(Jay, et al. 米国特許
出願公開第20090203013号;国際公開第2009/085221号、これらの
全体は参照により組み込まれる)。
SCCmec右端部連結部位概念は、SCCmec組込み部位の右端部連結領域を網羅
する領域の増幅に基づく。原則は以下のとおりである:SCCmecカセットは、orf
Xと呼ばれる黄色ブドウ球菌特異的オープンリーディングフレームの上流の黄色ブドウ球
菌染色体に組み込まれ;増幅(例えばPCR)アッセイは、該カセットの右部分(SCC
mecカセットの「右端部連結領域」)に位置する複数の順方向プライマー、1つの逆方
向プライマーおよびプローブを組み合わせるものであり、両方とも黄色ブドウ球菌染色体
orfX、すなわちorfXを含むSCCmecの右端部連結部位の下流(orfXの「
右端部連結領域」)に位置する。Hiramatsu et al.は、カセットの右端部連結領域で2つ
の順方向プライマーを用いて、その当時にいわれていた主なSCCmecの型を増幅する
試験を記載している(1つのプライマーはSCCmecI型およびII型のためのもので
あり、2番目のプライマーはIII型のためのものである)。Huletsky et alは、Hirama
tsuに記載される2つの順方向プライマーのみを使用した場合に数種類のMRSA菌株が
検出されなかったこと、およびかれらがSCCmecカセットの右部分に配列多様性を有
する、MREJ型と名付けられた新しい型のカセットを決定したことを示す。市販されて
いる(Infectio Diagnostics Inc.)試験は、カセットの右部分に位置する5つの順方向
プライマー(1つのプライマーはMREJi型およびii型の検出用に、その他の4つの
プライマーはMREJiii型、iv型、v型およびvii型用に設計された)、orf
Xに位置する1つの逆方向プライマー、ならびに、orfX領域の同じ部分を網羅し、同
定されたorfX変異体を同定するために必要な3種の一般的なプローブを組み合わせた
ものである。この試験は、リアルタイムPCRで行われる。しかし、報告されるように(
Huletsky et al.2004)、この試験の特異性により、4.6%のMSSA(試験した
569例の中の26例)が誤まって同定されたことが示される。偽陽性の結果は、単一遺
伝子座(右端部SCCmecカセット−orfX連結部位)PCRアッセイを用いる別の
市販の試験でも報告されている(Rupp, J, et al., J. Clin. Microbiol. (44)6: 2317 (
2006))。
米国特許出願公開第2009/0203013号は、MRSA偽陽性の主要因に対応し
、当時利用可能な試験によって対応されていなかった、MRSAを検出するための改良さ
れた試験を提供した。この出願は、これまでの分子的方法による偽陽性の同定が、場合に
よっては、MSSA中のmecAを含有する染色体領域の欠失の直後の残留SCCmec
右端部断片の存在、または、mecAを含有しないSCCmecの存在により、説明する
ことができることを提示した。さらに、その出願は、一部の偽陽性が非特異的増幅に起因
する可能性を提供した(実際に、逆方向プライマーおよびプローブは、MRSAとMSS
Aの両方に共通しているorfXに位置するため、MSSA染色体での順方向プライマー
(複数でも可)の非特異的アニーリングは、MSSAの増幅および検出につながる)。そ
の出願は、偽陽性の両方の要因に対応し、改良された試験を提供した。この原理を利用し
たアッセイは、市販されている(NucliSENS EasyQ(R) MRSA, bioMerieux, SA, Marcy l'Et
oile, フランス)。
従来、黄色ブドウ球菌におけるメチシリン耐性の検出のためのアッセイでは、mecA
遺伝子がSCCmecカセットに存在し、メチシリンに対する耐性を株にもたらすことを
確認するか、またはmecA遺伝子が存在しない(カセットから除去されるか、カセット
が存在しない)ことを確認し、株がメチシリンの影響を受けると判断した。mecA遺伝
子のパブリックデータバンクから入手可能な多数の配列を考慮すると、MRSAから、ま
たは他のメチシリン耐性病原体から、いくつかの突然変異体のみが発見され、mecA遺
伝子の保存性が高いことが分かった。
最近、従来のPCRおよびマイクロアレイ配列決定によりmecAの欠如が判明した、
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌が検出された(Shore, A.C. et al., Antimicrob. Agents
Chemother. Doi:10.1128/AAC.00187-11 (2 June 2011) and Garcia-Alvarez, L. et al.
, Lancet doi:10.1016/S1473-3099(11)70126-8 (3 June 2011) Methicillin-resistant S
taphylococcus aureus with a novel mecA homologue in human and bovine population
in the UK and Denmark: a descriptive study.)。全ゲノム配列決定により、30kb
のSCCmec因子が高度に分岐したblaZ−mecA−mecRI−mecIを有す
ることが明らかになり、SCCmec因子内に存在するmec因子が、黄色ブドウ球菌m
ecA同族体に対し、70%の配列同一性を有し、さらに、SCCmec因子が、先に同
定されたSCCmecXI型とほぼ同一であることが示された(International Working G
roup on the Classification of Staphylococcal Cassette Chromosome Elementsのウェ
ブサイトに記載された配列タイプ425ウシMRSA株LGA251)。SCCmec因
子は、他のすべてのSCCmec因子と同じ、orfX内のヌクレオチド配列部位で組み
込まれる。さらに、株は、クラスEmec複合体、ccrA1−ccrB3からなる8型
カセット染色体リコンビナーゼ(ccr)複合体、ヒ素耐性オペロン、および隣接順方向
反復を含んでいた。本検出方法は、この株をMRSAとして同定しない。
Shore et al.は、FR823292株を標準株として用い、mecA_M10/006
1プライマーを用いた。Garcia-Alvarez et al.は、LGA251ゲノムの分岐mecA
を調査し、この変異型mecAは、「XI型SCCmec」と呼ばれる新たなカセットに
位置する。LGA251株が標準株として用いられ、mecA_LGA251プライマー
が用いられた。実際には、2つの刊行物は同じ対象に言及している。両方の変異型mec
Aは、非常に高い類似率(99%)を共有し、同時に、これまでに知られるすべてのme
cA配列に対し弱い全体的類似性を示す。
新たな亜型および株を同定すると、このような亜株および株を検出する手段が必要とな
る。これは、現存するアッセイがすでにそれを偶然検出おらず、したがって、偽陰性の結
果がもたらされうる場合に、特に重要である。本発明は、このような株を検出可能なアッ
セイを提供することにより、mecA変異株を含む株の検出に関する要望に応える。さら
に、本新規発明は、同じアッセイにおいて、黄色ブドウ球菌株とメチシリン耐性遺伝子の
両方の存在を確認する。このアッセイは、単独で、または、他のSCCmec型のための
既存のアッセイと組合せて用いる事ができる。
本発明は、黄色ブドウ球菌染色体DNA内に変異型mecA遺伝子を含むSCCmec
カセットを挿入したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)をサンプルにおいて増幅
させる方法であって、
前記サンプルに対し、オリゴヌクレオチドセットを利用して増幅反応をもたらす工程を
備え、前記オリゴヌクレオチドセットが、
a)端部連結領域内の黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域に特異的にハイブリダイズ
することができる核酸配列を有する第1のオリゴヌクレオチドと、
b)変異型mecAの領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有
する第2のオリゴヌクレオチドとを備え、
前記第1のオリゴヌクレオチドおよび前記第2のオリゴヌクレオチドの各々が、増幅条
件下、前記サンプルが前記MRSAを含む場合、前記第1のオリゴヌクレオチドの前記ハ
イブリダイズ領域と前記第2のオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の前
記MRSAの前記領域が増幅されるよう配向される方法を提供する。
本発明は、さらに、黄色ブドウ球菌染色体DNA内にmecAまたは変異型mecAを
含むSCCmecカセットを挿入したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)をサン
プルにおいて増幅させる方法であって、
前記サンプルに対し、
a)第1のオリゴヌクレオチドセットであって、
1)変異型mecA遺伝子の第1の領域に特異的にハイブリダイズすることができる
核酸配列を有する第1の変異型mecAオリゴヌクレオチドと、
2)変異型mecA遺伝子の第2の領域に特異的にハイブリダイズすることができる
核酸配列を有する第2の変異型mecAオリゴヌクレオチドとを備える第1のオリゴヌク
レオチドセットと、
b)第2のオリゴヌクレオチドセットであって、
1)mecAの第1の領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有
する第1のmecAオリゴヌクレオチドと、
2)mecAの第2の領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有
する第2のmecAオリゴヌクレオチドとを備える第2のオリゴヌクレオチドセットとを
利用して増幅を行う工程を備え、
前記第1のオリゴヌクレオチドおよび前記第2のオリゴヌクレオチドの各々が、増幅条
件下、前記サンプルが前記MRSAを含む場合、前記第1のオリゴヌクレオチドの前記ハ
イブリダイズ領域と前記第2のオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の前
記MRSAの前記領域が増幅されるよう配向される方法を提供する。
本発明は、黄色ブドウ球菌染色体DNA内に変異型mecA遺伝子を含むSCCmec
カセットを挿入したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を増幅するためのキット
であって、前記キットが第1のオリゴヌクレオチドセットを備え、該第1のオリゴヌクレ
オチドセットが、
a)端部連結領域内の黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域に特異的にハイブリダイズす
ることができる核酸配列を有する第1のオリゴヌクレオチドと、
b)変異型mecAの領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有す
る第2のオリゴヌクレオチドと、必要に応じて
c)前記第1のオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と前記第2のオリゴヌク
レオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の前記MRSAの領域内で特異的にハイブリダ
イズすることができる第3のオリゴヌクレオチドとを備えるキットを提供する。
さらに、本発明は、黄色ブドウ球菌染色体DNA内にmecA遺伝子または変異型me
cA遺伝子を含むSCCmecカセットを挿入したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MR
SA)をサンプルにおいて増幅するためのキットであって、
a)第1のオリゴヌクレオチドセットであって、
1)変異型mecADNA遺伝子の第1の領域に特異的にハイブリダイズすることが
できる核酸配列を有する第1の変異型mecAオリゴヌクレオチドと、
2)変異型mecA遺伝子の第2の領域に特異的にハイブリダイズすることができる
核酸配列を有する第2の変異型mecAオリゴヌクレオチドとを備える第1のオリゴヌク
レオチドセットと、
b)第2のオリゴヌクレオチドセットであって、
1)mecAの第1の領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有
する第1の変異型mecAオリゴヌクレオチドと、
2)mecAの第2の領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有
する第2の変異型mecAオリゴヌクレオチドとを備える第2のオリゴヌクレオチドセッ
トとを備えるキットを提供する。
全体として、SSCmecカセットを挿入したMRSA染色体の領域を示し、左右の端部連結部を示す。 全体として、変異型mecA(mecALGA251)を有するSCCmecカセットを挿入したMRSA染色体の領域を示す。
前述のとおり、本発明は、(一般的に、現在市販されているMRSA検出キットで検出
されない)変異型mecA遺伝子を含み1回の増幅反応でmecAの適切な箇所およびS
CCmecカセットの黄色ブドウ球菌染色体への挿入箇所の端部連結部の両方を、増幅可
能であるように配置された構造を有する、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌の株の同定を可
能にする。本発明は、新たに発見された偽陰性結果の要因に対応し、改良された試験を提
供する。
別に定義されない限り、本明細書において使用されるすべての技術用語および科学用語
は、開示される本発明が関連する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ
意味を有する。本明細書に記載されるものに類似するかまたは同等であるあらゆる方法お
よび材料を、本発明の実践または試験において使用することができるが、好ましい方法、
装置、および材料は、記載されるとおりである。
本明細書および添付される特許請求の範囲において、単数形の「a」、「an」、およ
び「the」は、文脈上明らかに指示されている場合を除いて、複数形への言及を含むも
のとする。
本発明により同定する株はメチシリン耐性をもつが、これまでのところ保存性が高いこ
とが知られている古典的なmecA遺伝子を含まない。メチシリン耐性は、この場合、新
たな変異型mecA遺伝子によって付与される。1つの考証された変異型mecAは、刊
行物において、mecALGA251、mecAM10/0061、mecA同族体、m
ecAnew variantなど様々に呼ばれている(この変異体は、最近になって、
「mecC」と改称することが提案されている[Ito, T. et al., Guidelines for Repor
ting Novel mecA Gene Homologues, Agents Chemother. doi:10.1128/AAC.01199-12])
が、他の変異型mecAを本発明で検出しうる。明細書および特許請求の範囲において用
いられるように、用語「変異型mecA」を用いて、メチシリン耐性を付与するとともに
、請求項に記載された、特に、増幅反応において、単一のプライマーセットで、変異型m
ecAの適切な部分(すなわち、変異型mecAとして同定するのに十分な部分)および
端部連結部の両方を含む領域を、SCCmecカセットの黄色ブドウ球菌染色体への挿入
箇所において増幅させる方法によって検出される、任意の変異型mecA遺伝子を指す。
なお、増幅技術がさらに開発されると、単位複製配列をより長くすることが可能となり、
変異型mecA遺伝子を検出するためのプライマーセットが、変異型mecA遺伝子の適
切な部分およびSCCmecカセットの端部連結部を含む標的領域からさらにハイブリダ
イズするよう設計されうるようになりうる。
これまでに研究されたMRSA株のSCCmecカセットのサイズは様々であるが、一
般的に、mecA遺伝子は、黄色ブドウ球菌染色体から、orfXの方向(本明細書で「
下流」とも呼ぶ)へは約8000〜15,000bpであり、他の方向へはさらに長くな
ることが分かっている(図1および図2a参照)。新たなSCCmecXI型では、変異
型mecA遺伝子は、約1500bpの距離で、orfXにより近接して位置することが
分かっている(図2b参照)。従来のMRSAを用いる場合、増幅設計は、連結部の検出
とともに変異型mecA遺伝子の検出の2部のアッセイ設計を予測し得えたが、出願人は
、変異型mecA遺伝子からorfXへのより短い距離を利用する可能性を検討し、認識
した。したがって、本発明は、変異型mecA遺伝子と黄色ブドウ球菌染色体端部連結領
域との間の領域(すなわち端部連結部位にわたって)を、変異型mecA遺伝子のプライ
マーおよび端部連結領域(図2参照、例えば、右端部連結部位)内の黄色ブドウ球菌染色
体領域のプライマーを用いることにより直接増幅し、有利である。さらに従来にない長さ
の単位複製配列について、出願人は、この設計が驚くほど良い効果を示すことを発見した
。さらに、この新規の発明は、増幅が1回のみでよく、この増幅により、同じ反応におい
て、黄色ブドウ球菌株および変異型メチシリン耐性遺伝子の存在が確認されるため、特異
性の劣化の問題を解決する。
本発明は、黄色ブドウ球菌染色体DNA内に変異型mecA遺伝子を含むSCCmec
カセットを挿入したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)をサンプルにおいて増幅
させる方法であって、
前記サンプルに対し、オリゴヌクレオチドセットを利用して増幅反応をもたらす工程を
備え、前記オリゴヌクレオチドセットが、
a)端部連結領域内の黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域に特異的にハイブリダイズ
することができる核酸配列を有する第1のオリゴヌクレオチドと、
b)変異型mecAの領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有
する第2のオリゴヌクレオチドとを備え、
前記第1のオリゴヌクレオチドおよび前記第2のオリゴヌクレオチドの各々が、増幅条
件下、前記サンプルが前記MRSAを含む場合、前記第1のオリゴヌクレオチドの前記ハ
イブリダイズ領域と前記第2のオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の前
記MRSAの前記領域が増幅されるよう配向される方法を提供する。
黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域は右端部連結領域内に存在しうる。
標的に特異的にハイブリタイズする本発明のオリゴヌクレオチドを、選択されたハイブ
リダイゼーション条件で、その標的に選択的にハイブリタイズする、すなわちその目的の
標的と結合するが、非標的とは結合しないものとして選択することができる。ハイブリダ
イゼーション/増幅条件は、当該技術分野で知られるように、適切な厳密性のために選択
し、選択性を達成することができる(例えば、Sambrook and Russell, Molecular Cloning
: A Laboratory Manual (Cold Spring Harbor Laboratory Press; 3rd edition (2001))
。オリゴヌクレオチドの選択は若干変更することができるが、それは反応条件が、変更さ
れたオリゴヌクレオチドが標的に特異的にハイブリダイズすることをゆるす限りにおいて
可能である。
端部連結領域内の黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域に特異的にハイブリダイズするこ
とができる核酸配列を有する第1のオリゴヌクレオチド、および変異型mecAの領域に
特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有する第2のオリゴヌクレオチドは
、各々プライマーとして機能することができる。また各々は、その特異的な標的核酸への
ハイブリダイゼーションの際、かつ、該プライマーを含む増幅反応の開始の際に、第1の
オリゴヌクレオチドのハイブリダイズ領域と第2のオリゴヌクレオチドのハイブリダイズ
領域との間のMRSAの領域を含む単位複製配列が形成されるよう配向される。このよう
な反応は、黄色ブドウ球菌染色体へ挿入されたSCCmecの端部連結部にわたって増幅
するよう(すなわち、増幅反応が連結部位にわたって広がるように連結部位に十分近接す
るよう)設計される。したがって、連結部位を増幅するために有用な、変異型mecAの
ためのプライマー対は、一般に、連結部位を事実上囲む、変異型mecA内と黄色ブドウ
球菌染色体領域内の2つの領域とハイブリダイズし、各プライマーは、増幅を連結部位に
向かって5’−3’方向に向けられるようにハイブリダイズするように配向される。一般
に、変異型mecAのためのプライマーは、連結部位の1600nt、1550nt、1
500nt、1450nt、1400nt、1350nt、1300nt、1200nt
、1100nt、1000nt、900nt、800nt、700nt、600nt、5
00nt、400nt、350nt、300nt、250nt、200nt、150nt
、100nt、50nt、30nt、25nt、20ntなど以下でハイブリダイズする
ように設計されるが、新しい技術は、より長い単位複製配列を許容するため、プライマー
は、連結部位からさらなる距離でハイブリタイズするよう設計することができる。変異型
mecAの領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有するプライマー
は、変異型mecA遺伝子を有するSCCmecの組織および連結部位からの変異型me
cA遺伝子の距離のため、一般的に、端部連結領域内の黄色ブドウ球菌染色体DNAの領
域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有するプライマーよりも連結部
位から遠くでハイブリタイズするよう設計される。
orfX−変異型mecAを増幅するためのオリゴヌクレオチドセットは、第1のオリ
ゴヌクレオチドのハイブリダイズ領域と第2のオリゴヌクレオチドのハイブリダイズ領域
との間のMRSAの領域内で特異的にハイブリダイズすることができる第3のオリゴヌク
レオチドとをさらに備えることができ、サンプルがMRSAを含む場合、第3のオリゴヌ
クレオチドのハイブリダイゼーションが検出される。このようなオリゴヌクレオチドは、
増幅産物を検出するためのプローブとして機能することができ、したがって、第1のオリ
ゴヌクレオチドのハイブリダイズ領域と第2のオリゴヌクレオチドのハイブリダイズ領域
との間の領域に特異的にハイブリダイズすることができるように選択される。特定の実施
形態において、このようなプローブは、orfXの領域などの、黄色ブドウ球菌染色体D
NAの領域に特異的にハイブリダイズすることができる。別の実施形態では、プローブは
、SCCmecカセットDNAの右端部連結領域の領域(例えば、blaZ配列内)に特
異的にハイブリダイズすることができ、さらに別の実施形態では、プローブは、変異型m
ecAの領域に特異的にハイブリダイズすることができる。増幅は選択される任意の手段
で検出することができる。例えば、この第3のオリゴヌクレオチドは、幾つかの手段のい
ずれかによって、幾つかの方法のいずれかを用いて標識することができる。そのため、サ
ンプルがMRSAを含む場合、2つのプライマーの間の核酸の増幅が発生し、標識された
プローブでありうる第3のオリゴヌクレオチドは単位複製配列にハイブリダイズしうる。
第3のオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションは任意の公知の手段によって検出す
ることができる。あるいは、挿入染料を用いて、2つのプライマーから増幅を検出するこ
とができる。プローブを用いる場合、プローブは、SCCmecカセットDNAの右端部
連結領域の領域に特異的にハイブリダイズするよう設計されうる。例えば、プローブは、
黄色ブドウ球菌染色体DNAのorfXの領域などの、黄色ブドウ球菌染色体DNAの領
域に特異的にハイブリダイズするように設計することができる。あるいは、プローブは、
変異型mecAの領域に特異的にハイブリダイズするよう設計することができる。
本発明における任意の標的の有無は、産物の検出をもたらすあらゆる分析により決定す
ることができ、例えば、標識されたプローブを使用する場合、ハイブリダイズした標識の
適切な検出装置による検出により決定することができる。このような実施形態では、検出
可能なシグナルがないことは、その標的が存在しないことを示し、検出可能なシグナルが
認知されることは、その標的が存在することを示す。
端部連結領域内の黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域に特異的にハイブリダイズするこ
とができる第1のオリゴヌクレオチド、すなわちプライマーの例として、これに限定され
ないが、orfX領域で特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドが挙げられる。
このようなオリゴヌクレオチドの例として、配列番号9および10が挙げられる。変異型
mecAの領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有する第2のオリ
ゴヌクレオチドの例として、これらに限定されないが、配列番号6、7、16、17およ
び21からなる群から選択された核酸配列が挙げられる。これらの具体例は、順方向(す
なわち、増幅をSCCmecの右端部連結部位に向けるための)プライマーとして特に有
用である。第1のオリゴヌクレオチドの(黄色ブドウ球菌染色体DNA内でハイブリダイ
ズする)ハイブリダイズ領域と第2のオリゴヌクレオチドの(変異型mecAの領域内で
ハイブリダイズする)ハイブリダイズ領域との間のMRSAの領域内で特異的にハイブリ
ダイズすることができる、プローブとして使用可能な第3のオリゴヌクレオチドの例とし
て、これらに限定されないが、配列番号8,18,19で示される核酸配列が挙げられる
MRSAのゲノム構造の特徴は既に明らかにされている。特許請求の範囲において用い
られるように、「SCCmecカセット」(「mecDNA」とも呼ばれる。例えば、Hi
ramatsuの米国特許第6,156,507号)は、当該技術分野で周知の定義を有し、す
なわち、MRSAまたはMR−CNSの染色体上に存在する組み込まれた外因性DNAで
あり、それには、mec遺伝子複合体、一組の部位特異的リコンビナーゼ遺伝子(ccr
AおよびccrB)、ならびに(3’および5’の両末端での)逆方向および順方向末端
反復配列が含まれる。本明細書で用いられるように、この用語は、変異型mecAを含む
株に見られるSCCmecの変種を含む。「mecA遺伝子」には、メチシリン耐性を付
与する(すなわち、PBP2aまたはPBP2’(ペニシリン結合タンパク質)をコード
する)ために必要なすべての配列が含まれる。
当該技術分野で周知のように、SCCmecカセットが黄色ブドウ球菌染色体に挿入さ
れると、黄色ブドウ球菌染色体DNAのSCCmecに2つの連結部位および2つの対応
する連結領域が形成され、この際、SCCmec配列は、黄色ブドウ球菌染色体配列に隣
接している。そのため、該連結部位は、SCCmecカセットの左右の端部に位置する(
図1参照)。これらの2つの領域は、Itoらにより「右SCCmec−染色体連結部位
」および「染色体−左SCCmec連結部位」と名付けられており(Antimicrob. Agents
Chemother. May 2001 45(5): 1323-1336, “Structural Comparison of three Types of
Staphylococcal Cassette Chromosome mec Integrated in the chromosome in Methicil
lin-Resistant Staphylococcus aureus”)、本明細書においては、それぞれ「右端部連
結部位」および「左端部連結部位」と呼ぶ。右端部連結部位では、SCCmecカセット
に隣接する黄色ブドウ球菌ゲノム配列は、orfX遺伝子であり、これは一部の文献では
「IntM」と称される。特許請求の範囲において用いられる「端部連結領域」は、右ま
たは左のいずれかの端部連結部位または挿入部位の距離内の、SCCmecカセットまた
は黄色ブドウ球菌染色体核酸のいずれかの領域であり、SCCmec(例えばJ3領域)
またはorfXのいずれかでハイブリダイズするプライマーは、プライマー伸長反応また
は転写型の(例えば、NASBAまたはTMA)反応において、その連結部位の全域にわ
たり、例えば、連結部位の(いずれかの方向に)600nt、550nt、500nt、
450nt、400nt、350nt、300nt、250nt、200nt、150n
t、100nt、または50nt以内まで伸長させることができる。有用な距離は、使用
する増幅技術によって変化する可能性がある。「端部連結領域」は、そのために、使用さ
れる文脈によって、SCCmec−DNA内の領域または黄色ブドウ球菌染色体DNA内
の領域を意味しうる。いずれを使用しても、SCCmec(例えばJ3領域)またはor
fXのいずれかでハイブリダイズする、適切に選択されたプライマーが、適切で標準的な
伸長または増幅条件下で、プライマーから、連結部位の方向に、連結部位にわたって伸長
されるか、または転写されることができるような、連結部位の距離内のDNAを指す。つ
まり、「SCCmecカセットの端部連結領域」は、その接合点(abutment)の
近くのSCCmec−DNA内の領域、または黄色ブドウ球菌染色体DNAを含む組込み
部位であり、そして、「orfXの端部連結領域」は、SCCmec−DNAを含む(S
CCmec組込み部位)接合点の近くのorfX−DNA内の領域である。同様に、「黄
色ブドウ球菌染色体DNAの端部連結領域」は、SCCmec−DNAを含む接合点の近
くの黄色ブドウ球菌染色体DNA内の領域である。あるいは、この領域は、「SCCme
c端部連結部位の領域内の黄色ブドウ球菌染色体DNA」とも呼ばれうる。したがって、
「右端部連結領域」とは、SCCmecカセットの右(すなわち下流)側で連結部位を取
り囲む領域をさし、「左端部連結領域」とは、SCCmecカセットの左(すなわち上流
)側で連結部位を取り囲む領域を指す(図1参照)。
有利には、SCCmec挿入連結部位およびmecA配列(例えば、Jayら)の検出
を含む公知の方法を用いて、既に特徴が明らかにされている(もともとのmecA遺伝子
を含む)MRSA株の存在を検出するための増幅反応とともに、新たに発見された変異型
mecAを含む株を検出するための増幅を行うことができる。このような増幅および検出
反応は、例えば、別個の容器または単一の容器内で、多重反応として行うことができる。
したがって、変異型mecAを検出する反応に加えて,アッセイは、例えば、標準的な(
すなわち、SCCmecI〜X型について説明するような)SCCmecカセット挿入部
位、標準的な(すなわち、SCCmecI〜X型について説明するような)mecA遺伝
子、および/または黄色ブドウ球菌特異的染色体領域の連結領域を検出するための反応を
含みうる。
「mecADNAの一部を増幅させる」とは、mecA遺伝子の任意の部分、例えば、
配列番号12および13で示される核酸配列を備えるプライマー間の領域などに相当する
配列を含む増幅産物を生じる増幅反応をサンプルに対して行うことを意味する。例えば、
プライマーは、配列番号12および13で示される核酸配列を備えうる。これらの配列を
備えるプライマーおよび、これらの配列から本質的になるプライマーを、これらの配列か
らなるプライマーとともに利用することができる。例えば、プライマーの標的核酸の間の
核酸配列を備えるプローブを利用するか、または挿入染料を用いて、増幅を検出すること
ができる。プライマーおよびプローブは、公知のmecA配列へのハイブリダイゼーショ
ンのために設計することが容易である。
(連結部位)
本発明の方法は、変異型mecAが存在する場合の変異型mecAの増幅に加えて、増
幅反応において、第2のオリゴヌクレオチドセットを、黄色ブドウ球菌染色体DNAを含
むSCCmecカセットの右端部連結部の増幅に利用することにより、黄色ブドウ球菌染
色体DNA内にmecAを含むSCCmecカセットを挿入したメチシリン耐性黄色ブド
ウ球菌(MRSA)を増幅させる工程をさらに備えることができ、前記第2のオリゴヌク
レオチドセットは、
a)右端部連結領域の黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域内で特異的にハイブリダイズ
することができる核酸配列を有する第1の連結オリゴヌクレオチドと、
b)mecAを含む前記MRSAの前記SCCmecカセットの右端部連結領域の領域
内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有する第2の連結オリゴヌクレ
オチドであって、
前記第1の連結オリゴヌクレオチドおよび前記第2の連結オリゴヌクレオチドの各々が
、増幅条件下、前記サンプルがmecAを有する前記MRSAを含む場合、前記右端部連
結部が増幅されるよう配向される第2の連結オリゴヌクレオチドを備える。第2のヌクレ
オチドセットは、さらに前記第1の連結オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と
前記第2の連結オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の前記MRSAの領
域内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有する第3の連結オリゴヌク
レオチドとを備えることができ、
前記サンプルが前記右端部連結部を有する前記MRSAを含む場合、前記第3の連結オ
リゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションが検出される。
第3の連結オリゴヌクレオチドはプローブでありうる。第3の連結オリゴヌクレオチド
は、SCCmecカセットの右端部連結領域の領域内で特異的にハイブリダイズすること
ができる核酸配列を有するか、またはorfX内で特異的にハイブリダイズすることがで
きる核酸配列を有しうる。あるいは、挿入染料の使用のような検出方法を行うことができ
る。増幅プライマーとして機能しうる第1の連結リゴヌクレオチドは、orfX内で特異
的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有しうる。
本発明の任意の反応で使用されるプライマーおよびプローブは、標的核酸に特異的にハ
イブリダイズすることができる。特異的ハイブリダイゼーションは当該技術分野で周知で
あり、一般に、特異的ハイブリダイゼーションは、核酸同一性またはプライマー/プロー
ブと標的核酸との高度な類似性によって、かつ/または、厳密なハイブリダイゼーション
条件(例えば、厳密な温度および/または塩条件)の使用によって達成される。特異的ハ
イブリダイゼーションは、反応内部での標的への選択的ハイブリダイゼーションを可能に
する。
一般に、orfX−変異型mecA核酸を増幅する増幅反応以外の増幅反応(例えば、
連結部位、非変異型mecAおよび/または黄色ブドウ球菌染色体領域を増幅する)では
、プライマーは、そのプライマーを用いて合成された増幅産物および第2のプライマー(
黄色ブドウ球菌ゲノム配列内に位置する)が、約100〜350ヌクレオチド長となるよ
うに選択される。PCR増幅は、より長い、またはより短い単位複製配列(例えば、50
、100、150、200、250、300、350、400、500、600、700
、800、900、1000ntまたはそれ以上)を生成するよう設計されうるが、本発
明のmecA、連結部位または黄色ブドウ球菌染色体遺伝子の検出のための転写に基づく
反応(例えば、NASBAまたはTMA)またはPCR型の反応のいずれかに好ましい単
位複製配列長は、約100〜300nt(例えば、150、200、250、300nt
)の長さである。さらに、多重増幅反応では、転写に基づくものであってもPCRに基づ
くものであっても、これらの標的には、100〜300ntの範囲またはそれより短い単
位複製配列が、試験の感受性を高めるために好ましい。なお、端部連結領域の黄色ブドウ
球菌染色体DNAの領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有する第
1のオリゴヌクレオチドと、変異型mecAの領域に特異的にハイブリダイズすることが
できる核酸配列を有する第2のオリゴヌクレオチドとを用いた増幅は、本アッセイの一部
をなしうる他の増幅において一般に用いられる単位複製配列よりも長い単位複製配列を生
じうる。また、増幅方法がさらに開発され、改良されると、より長い単位複製配列が可能
となり、やがて当たり前となりえ、本発明に包含される。
「増幅条件下、連結部位が増幅」されるように配向されるプライマーには、その特異的
標的核酸とのハイブリダイゼーションの際、かつ、該プライマーを含む増幅反応の開始の
際に、連結部位を含む単位複製配列が形成されるように配向されるプライマーが含まれる
。そのような反応は、連結部位にわたって増幅するよう(すなわち、典型的な増幅反応が
連結部位にわたって広がるように連結部位に十分近接するよう)設計されている。従って
連結部位を増幅するために有用なプライマー対は、一般に、連結部位を囲む2つの領域に
ハイブリダイズし、各プライマーは、連結部位に向かって5’−3’方向にハイブリダイ
ズするように配向される。一般に、プライマーは、連結部位の600nt、500nt、
400nt、350nt、300nt、250nt、200nt、150nt、100n
t、50nt、30nt、25nt、20ntなど以内でハイブリダイズするように設計
される。そのため、増幅産物を検出するためのプローブは、プライマーの標的配列間のS
CCmecカセットの右端部連結領域の領域内で特異的にハイブリダイズすることができ
るよう選択される。例えば、プローブは、黄色ブドウ球菌ゲノム配列(例えば、黄色ブド
ウ球菌プローブの標的配列と連結部位との間のorfX)内で、SCCmec(SCCm
ecプライマーの標的配列と連結部位との間の)内で、または連結部位にわたってハイブ
リダイズすることができる。特定の実施形態では、このようなプローブは、完全にSCC
mecカセット内でまたは主にSCCmecカセット内で特異的にハイブリダイズするこ
とができる。プローブが主にSCCmecカセット内で特異的にハイブリダイズする一実
施形態では、該プローブがハイブリダイズする領域は、さらに連結部位を含んでもよく、
そのため、連結部位に隣接するorfXの少なくとも1個、または2個または3個または
数個のヌクレオチドを含んでもよい。一般に、プライマーは、そのプライマーおよび(黄
色ブドウ球菌ゲノム配列中に位置する)第2のプライマーを用いて合成された増幅産物が
、約100〜350ヌクレオチド長となるように選択される。PCR増幅は、より長い増
幅(例えば、150、200、250、300、350、400、500、600、70
0、800、900、1000ntまたはそれ以上)を作製するために設計され得るが、
本発明のmecA、連結部位または黄色ブドウ球菌染色体遺伝子の検出のための転写に基
づく反応(例えば、NASBAまたはTMA)またはPCR型の反応のいずれかに好まし
いアンプリコン長は、約100〜300nt(例えば、150、200、250、300
nt)の長さである。さらに、多重増幅反応では、転写に基づくものであってもPCRに
基づくものであっても、これらの標的には、100〜300ntの範囲またはそれより短
い単位複製配列が、試験の感受性を高めるために好ましい。端部連結領域を増幅するため
に有用な特異的プライマーは、本明細書の教示ならびに当該技術分野における知識および
技能があれば、容易に設計することができる。
本特許請求の範囲において用いられるように、「増幅条件」は、当業者に公知の、選択
された増幅反応に適切な条件、例えば様々な増幅反応で利用される条件などである。この
ような条件は、これも当業者に公知のように、特異的反応、プライマーなどのために最適
化することができる。周知のように、このような増幅条件には、増幅に必要な試薬、例え
ば、ヌクレオチドおよび酵素との接触、ならびに、その他の局面の中でも、適切な選択温
度、塩およびpH条件が含まれる。さらに、特許請求の範囲において用いられる、プライ
マーまたはプローブは、プライマーまたはプローブセット、すなわち複数のプライマーま
たはプローブであってもよい。このようなプライマー/プローブセットは、MRSAの複
数の型または亜型が増幅され、かつ/または検出されることが望まれる反応において利用
することができ、かつ、該プライマーおよび/またはプローブのハイブリダイゼーション
のために選択された標的MRSA領域の核酸配列は、型および/または亜型によって異な
る。個々のプライマー/プローブは、本明細書において例証されるように、各々の型また
は亜型のために設計することができる。
(mecA)
本方法は、増幅反応において、第3のオリゴヌクレオチドセットを、mecA遺伝子の
増幅に利用することにより、mecAを有する耐性黄色ブドウ球菌を増幅させる工程をさ
らに備え、前記第3のオリゴヌクレオチドセットが、
a)mecAの領域内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有する第
1のmecAオリゴヌクレオチドと、
b)mecAの第2の領域内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有
する第2のmecAオリゴヌクレオチドとを備え、前記第1のmecAオリゴヌクレオチ
ドおよび前記第2のmecAオリゴヌクレオチドの各々が、増幅条件下、mecADNA
の一部が増幅されるよう配向される。前記第3のオリゴヌクレオチドセットが、前記第1
のmecAオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と前記第2のmecAオリゴヌ
クレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の前記mecAの領域内で特異的にハイブリ
ダイズすることができる核酸配列を有する第3のmecAオリゴヌクレオチドをさらに備
えてもよく、その際、前記サンプルがmecAを有する前記MRSAを含む場合、前記第
3のmecAオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションが検出される。あるいは、挿
入染料の使用のような検出方法を用いることができる。mecAのためのプライマーの例
として、配列番号12および13が挙げられる。
mecADNAの一部を増幅させることは、mecA遺伝子の任意の識別部分、例えば
、配列番号12および13で示される核酸配列を備えるプライマー間の領域に相当する配
列を含む増幅産物を生じる、サンプルに対する増幅反応を行うことを意味する。増幅は、
プライマーの標的核酸間でハイブリタイズするプローブを用いるか、または挿染料を用い
て検出することができる。プライマーおよびプローブは、公知のmecA配列へのハイブ
リダイゼーションのために設計することが容易である。
(黄色ブドウ球菌染色体)
本方法は、第4のオリゴヌクレオチドセットを、黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAの
増幅に利用する工程をさらに備えてもよく、前記染色体DNAが、
a)黄色ブドウ球菌特異的染色体DNA内の領域内で特異的にハイブリダイズすること
ができる核酸配列を有する第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドと、
b)黄色ブドウ球菌特異的染色体DNA内の第2の領域内で特異的にハイブリダイズす
ることができる核酸配列を有する第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドとを備え、そ
の際、前記第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドおよび前記第2の黄色ブドウ球菌オ
リゴヌクレオチドの各々が、増幅条件下、黄色ブドウ球菌に特異的なDNAの一部が増幅
されるよう配向される。前記第4のオリゴヌクレオチドセットは、前記第1の黄色ブドウ
球菌オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と前記第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌ
クレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の、前記黄色ブドウ球菌に特異的なDNAの
領域内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有する第3の黄色ブドウ球
菌オリゴヌクレオチドをさらに備えうる。このような第3の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレ
オチドは、プローブとして機能しうる。黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAは、spa、orfX、
またはnuc遺伝子内など、任意の公知の黄色ブドウ球菌特異的ゲノム領域でありうる。s
paのためのプライマーの例として、配列番号12および13が挙げられ、同プローブの
例として配列番号26が挙げられる。orfXのためのプライマーの例として、配列番号
9および10が挙げられ、同プローブの例として配列番号11が挙げられる。nucのた
めのプライマーの例として、配列番号27、28、30が挙げられ、同プローブの例とし
て配列番号29が挙げられる。あるいは、挿入染料の使用のような検出方法を行うことが
できる。
本発明は、黄色ブドウ球菌染色体DNA内にmecA遺伝子または変異型mecA遺伝
子を含むSCCmecカセットを挿入したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を
サンプルにおいて増幅させる方法であって、
a)第1のオリゴヌクレオチドセットであって、
1)変異型mecA遺伝子の第1の領域に特異的にハイブリダイズすることができる核
酸配列を有する第1の変異型mecAオリゴヌクレオチドと、
2)変異型mecA遺伝子の第2の領域に特異的にハイブリダイズすることができる核
酸配列を有する第2の変異型mecAオリゴヌクレオチドとを備える第1のオリゴヌクレ
オチドセットと、
b)第2のオリゴヌクレオチドセットであって、
1)mecAの第1の領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有す
る第1のmecAオリゴヌクレオチドと、
2)mecAの第2の領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有す
る第2のmecAオリゴヌクレオチドとを備える第2のオリゴヌクレオチドセットとを利
用して増幅を行う工程を備え、前記第1のオリゴヌクレオチドおよび前記第2のオリゴヌ
クレオチドの各々が、増幅条件下、前記MRSAを含む場合、前記第1のオリゴヌクレオ
チドの前記ハイブリダイズ領域と前記第2のオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領
域との間の前記MRSAの前記領域が増幅されるよう配向される、方法を含む。第1のオ
リゴヌクレオチドセットは、前記第1の変異型mecAオリゴヌクレオチドの前記ハイブ
リダイズ領域と前記第2の変異型mecAオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域
との間の前記MRSAの領域内で特異的にハイブリダイズすることができる第3の変異型
mecAオリゴヌクレオチドをさらに備えることができ、その際、前記サンプルが変異型
mecA遺伝子を有する前記MRSAを含む場合、前記第3の変異型mecAオリゴヌク
レオチドのハイブリダイゼーションが検出される。第2のオリゴヌクレオチドセットは、
前記第1のmecAオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と前記第2のmecA
オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の前記MRSAの領域内で特異的に
ハイブリダイズすることができる第3のmecAオリゴヌクレオチドとをさらに備えるこ
とができ、その際、前記サンプルがmecAを有する前記MRSAを含む場合、前記第3
のmecAオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションが検出される。このような第3
のオリゴヌクレオチドは、プローブでありうる。また、挿入染料の使用のような検出方法
を行うこともできる。例として、前記第1の変異型mecAオリゴヌクレオチドは、配列
番号6,7,14,15,20からなる群から選択された核酸配列を含みうる。前記第2
の変異型mecAオリゴヌクレオチドは、配列番号16,17,21からなる群から選択
された核酸配列を含みうる。前記第3の変異型mecAオリゴヌクレオチドは、配列番号
8,18,19からなる群から選択された核酸配列を含みうる。このような方法では、変
異型mecAはmecALGA251であってもよく、別の変異型mecAであってもよ
い。
(連結部位)
黄色ブドウ球菌染色体DNA内にmecA遺伝子または変異型mecA遺伝子を含むS
CCmecカセットを挿入したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)をサンプルに
おいて増幅させる方法は、さらなるMRSA黄色ブドウ球菌遺伝子の増幅を含みうる。例
えば、この方法は、増幅反応において、第2のオリゴヌクレオチドセットを、黄色ブドウ
球菌染色体DNAを含むSCCmecカセットの右端部連結部の増幅に利用することによ
り、黄色ブドウ球菌染色体DNA内にmecAを含むSCCmecカセットを挿入したメ
チシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を増幅させる工程備えることができ、前記第2
のオリゴヌクレオチドセットが、
a)右端部連結領域の黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域内で特異的にハイブリダイズ
することができる核酸配列を有する第1の連結オリゴヌクレオチドと、
b)mecAを含む前記MRSAの前記SCCmecカセットの右端部連結領域の領域
内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有する第2の連結オリゴヌクレ
オチドとを備え、
前記第1の連結オリゴヌクレオチドおよび前記第2の連結オリゴヌクレオチドの各々が
、増幅条件下、前記サンプルがmecAを有する前記MRSAを含む場合、前記右端部連
結部が増幅されるよう配向される。第3のオリゴヌクレオチドセットは、前記第1の連結
オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と前記第2の連結オリゴヌクレオチドの前
記ハイブリダイズ領域との間の前記MRSAの領域内で特異的にハイブリダイズすること
ができる核酸配列を有する第3の連結オリゴヌクレオチドとを備えることができ、前記サ
ンプルが前記右端部連結部を有する前記MRSAを含む場合、前記第3の連結オリゴヌク
レオチドのハイブリダイゼーションが検出される。前記第3の連結オリゴヌクレオチドは
、前記SCCmecカセットの右端部連結領域の領域内で特異的にハイブリダイズするこ
とができる核酸配列を有しうる。第1の連結オリゴヌクレオチドは、orfX内で特異的
にハイブリダイズすることができる核酸配列を有しうる。第3の連結オリゴヌクレオチド
は、orfX内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有しうる。また、
挿入染料の使用のような検出方法を行うこともできる。
(黄色ブドウ球菌)
黄色ブドウ球菌染色体DNA内に、mecA遺伝子または変異型mecA遺伝子を含む
SCCmecカセットを挿入したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)をサンプル
において増幅させる方法は、第4のオリゴヌクレオチドセットを、黄色ブドウ球菌特異的
染色体DNAの増幅に利用する工程をさらに備えてもよく、前記染色体DNAは、
a)黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAの領域内で特異的にハイブリダイズすることが
できる核酸配列を有する第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドと、
b)黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAの第2の領域内で特異的にハイブリダイズする
ことができる核酸配列を有する第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドであって、前記
第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドおよび前記第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレ
オチドの各々が、増幅条件下、黄色ブドウ球菌に特異的なDNAの一部が増幅されるよう
配向される、第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドとを備える。第4のオリゴヌクレ
オチドセットは、前記第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領
域と前記第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の、
前記黄色ブドウ球菌に特異的なDNAの領域内で特異的にハイブリダイズすることができ
る核酸配列を有する第3の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドをさらに備えることができ

前記サンプルが、前記第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ
領域と前記第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の
、前記黄色ブドウ球菌DNAの前記領域を含む場合、前記第3のオリゴヌクレオチドのハ
イブリダイゼーションが検出される。このような第3の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチ
ドは、プローブとして機能しうる。また、挿入染料の使用のような検出方法を行うことも
できる。黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAは、例えばspa,orfX,nucから選
択することができるが、当業者に公知でありうる他の黄色ブドウ球菌特異的染色体DNA
標的を用いてもよい。
変異型mecAの存在を検出する増幅反応に加えて、本発明は、変異型mecA、me
cA(非変異型)、および黄色ブドウ球菌特異的染色体配列を有するSCCmec型以外
のSCCmec型のSCCmec連結部位などの、さらなる適切な配列を、1つまたは複
数、さらに増幅することができる増幅反応を含むことを認識されたい。多重反応または個
別の反応で、これらのさらなる増幅反応のいずれか、またはすべてを組み合わせることが
できる。
多重増幅反応は、複数の増幅が同一反応容器内で起こり得るように、複数の標的の増幅
に特異的な試薬同士を接触させることを意味する。さらに、複数の標的のための検出試薬
を含むことができる。したがって、複数の標的の増幅および検出に特異的な試薬をすべて
接触させることにより、多重増幅および検出反応を行うことができる。従って、多重反応
では、同一反応において複数の標的領域を増幅することができる。多重増幅反応はまた、
順次行うことができる。多重が望ましくないかまたは実行不可能である場合、同時増幅を
用いることができ、その際、個別の反応が同時に進行可能であるが、複数の増幅反応のた
めの試薬は、必ずしもすべて同一の反応容器または反応管内に存在せず、別個の反応容器
内で行われる。多重増幅反応においてさえ、与えられた条件下で個々の反応がいかなる速
度で進行しようとも、各反応が生じることは理解される。検出はまた、「同時」であって
も良く、それは、反応容器に各々の反応に適切なプローブが含まれている場合、適切な条
件下、単一の反応容器(多重)で、または複数の反応容器(当該反応容器へ分配された適
切なプローブ)で、複数の標的の検出を達成することができることを意味する。このよう
な検出は、所望であれば多重または同時増幅反応と同一の反応容器内で行うことができ、
さらに、増幅反応が継続する間(すなわち、リアルタイム)に行うことができる。単一の
容器には、利用する特異的増幅および検出法に合わせた反応混合物のすべての成分が含ま
れてもよい。したがって、「反応混合物」には、反応を行うために必要なすべての試薬が
含まれてもよく、それには、限定されるものではないが、反応の間pHを選択されたレベ
ルに維持するための緩衝剤、塩、補因子、スカベンジャー、および同類のものを挙げるこ
とができる。
本特許請求の範囲において用いられるように、「増幅条件」は、当業者に公知の、選択
された増幅反応に適切な条件、例えば様々な増幅反応で利用される条件などである。この
ような条件は、これも当業者に公知のように、特異的反応、プライマーなどのために最適
化することができる。周知のように、このような増幅条件には、増幅に必要な試薬、例え
ば、ヌクレオチドおよび酵素との接触、ならびに、その他の局面の中でも、適切な選択温
度、塩およびpH条件が含まれる。さらに、特許請求の範囲において用いられる、プライ
マーまたはプローブは、プライマーまたはプローブセット、すなわち複数のプライマーま
たはプローブであってもよい。このようなプライマー/プローブセットは、MRSAの複
数の型または亜型が増幅され、かつ/または検出されることが望まれる反応において利用
することができ、かつ、該プライマーおよび/またはプローブのハイブリダイゼーション
のために選択された標的MRSA領域の核酸配列は、型および/または亜型によって異な
る。個々のプライマー/プローブは、本明細書において例証されるように、各々の型また
は亜型のために設計することができる。
本明細書において、標的DNAの一部に含まれる核酸配列を「有する」オリゴヌクレオ
チドとは、その配列が、標的DNA配列またはその相補鎖に対して厳密なハイブリダイゼ
ーション条件下でその標的DNAに特異的かつ選択的にハイブリダイズするために十分な
同一性を有することを意味する。それには該配列に対して完全な配列同一性を有する核酸
配列が含まれる。
一般に、単位複製配列(ポリヌクレオチド増幅反応の産物)を生じる増幅反応は、試薬
(ヌクレオチドかまたはオリゴヌクレオチドである)の塩基対形成が、反応産物の形成に
必要とされる鋳型ポリヌクレオチド中に相補体を有するという点で、「鋳型主導(templa
te-driven)」である。一態様では、鋳型主導型の反応は、核酸ポリメラーゼを用いるプ
ライマー伸長または核酸リガーゼを用いるオリゴヌクレオチド連結である。増幅には、あ
らゆる公知のまたは新規に設計された増幅法が含まれてもよく、それには、公開された方
法で使用されるもの(例えば、転写に基づく増幅、例えば転写媒介性増幅(TMA)およ
び核酸配列に基づく増幅(本明細書において例証される)NASBA、およびサイクリン
グ核酸増幅技術(サーモサイクリング)例えばポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、逆転写
酵素PCR(RT−PCR)、およびリガーゼ連鎖反応(LCR)など、ならびに任意の
増幅法、例えば、持続配列複製法(3SR)、鎖置換増幅(SDA)、分枝DNA(bD
NA)、サイクリングプローブ技術(CPT)、固相増幅(SPA)、ローリングサーク
ル増幅技術(RCA)、固相RCA、アンカーSDAおよびヌクレアーゼ依存性シグナル
増幅(NDSA))が含まれ、それらはすべて当業者に周知である。増幅反応が進行する
時に反応産物を測定することを可能にする検出化学が利用可能であるならば増幅反応は、
「リアルタイム」増幅、例えば、リアルタイムPCRまたはリアルタイムNASBAであ
ってもよい。したがって、本発明には、核酸に基づく診断検査の感受性および/または迅
速性を増大させるために使用することのできるあらゆる核酸増幅法またはあらゆるその他
の手順の使用が含まれる。また、本発明には、増幅後検出技術、検出と組み合わせたあら
ゆる増幅技術、あらゆるハイブリダイゼーション核酸チップまたはアレイ技術、およびあ
らゆる増幅チップまたは増幅とハイブリダイゼーションチップ技術の組合せを含む、あら
ゆる検出技術の使用が含まれる。任意のヌクレオチド配列決定法による検出および同定も
本発明の範囲内である。
本発明では、多様な検出方法を利用することができる。核酸プローブを利用する検出法
は当分野で周知である。本キットの、かつ/または本方法で使用するためのプローブは、
選定された検出法に適した任意の選択された標識により標識することができ、その多くは
当分野で公知であり、例えば、ホスファターゼ(例えば、アルカリホスファターゼ)、ビ
オチン、アビジン、ペルオキシダーゼ(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ)、ジゴキ
シゲニン、蛍光染料(例えばCy3およびCy5染料、フルオレセイン、FAM、ROX
など)、化学発光標識、発色団標識、放射性標識(例えば、放射性同位元素)およびリガ
ンドなどである。さまざまな検出方法のためのプローブ設計、例えば標的捕捉、HPA、
Taqman、分子ビーコン、スコーピオン、およびサンドイッチハイブリダイゼーショ
ンを利用することができる。ハイブリダイゼーション条件は、選択するプローブの種類お
よび検出反応の種類にしたがって選択することができる。さらに、挿入染料を利用するこ
とができる。挿入染料は、二本鎖DNAに特異的に結合し、このような結合の際に、明る
い蛍光を発するものであり、二本鎖DNAが存在せず、結合する対象が存在しない場合は
、低輝度で蛍光を発する。検出は、増幅サイクルにわたる蛍光の増加を測定することによ
り観察される。挿入染料は、当該分野で周知であるように、必要に応じて、融解分析とと
もに用いうる。挿入染料の例として、これらに限定されないが、エチジウムブロマイド、
SYBR(R)Green、LCGreen、LCGreenPlus、ResoLigh
t、EvaGreen、Chromofy、およびSYTO9が挙げられる。その他の染
料は、当該技術分野の当業者に周知となり、このような新たな染料が利用可能となりうる
本発明の方法は、このような増幅および検出方法における使用に有用なキットをさらに
提供する。具体的には、本発明は、黄色ブドウ球菌染色体DNA内に変異型mecA遺伝
子を含むSCCmecカセットを挿入したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の
増幅のためのキットであって、前記キットが第1のオリゴヌクレオチドセットを備え、第
1のオリゴヌクレオチドセットが、
a)端部連結領域内の黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域に特異的にハイブリダイズす
ることができる核酸配列を有する第1のオリゴヌクレオチドと、
b)変異型mecAの領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有す
る第2のオリゴヌクレオチドとを備えるキットを提供する。このようなキットは、前記第
1のオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と第2のオリゴヌクレオチドの前記ハ
イブリダイズ領域との間の前記MRSAの領域内で特異的にハイブリダイズすることがで
きる第3のオリゴヌクレオチドをさらに備えてもよい。このような第3のオリゴヌクレオ
チドをプローブとすることができる。前記第1のオリゴヌクレオチドが、配列番号9およ
び10からなる群から選択された核酸配列を備える。また、ある好適な実施形態では、前
記第2のオリゴヌクレオチドが、配列番号6、7、14、15、16、17、20および
21からなる群から選択された核酸配列を備える。さらに、別の好適な実施形態では、前
記第3のオリゴヌクレオチドが、配列番号8、18、19で示される核酸配列を備える。
キットが有用である変異型mecAは、mecALGA251または別の変異型mecA
でありうる。
黄色ブドウ球菌染色体DNA内に変異型mecA遺伝子を含むSCCmecカセットを
挿入したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を増幅するための、本発明のキット
は、さらなるMRSAおよびMSSA株を検出するためのオリゴヌクレオチドセットを含
む、さらなる1つまたは複数の要素を備えうる。本明細書において、「第2の」「第3の
」または「第4の」オリゴヌクレオチドセットとも呼ばれるが、さらなるヌクレオチドセ
ットの選択は、他の選択肢とは無関係である。例えば、キットは、変異型mecA、me
cA(非変異型)、および黄色ブドウ球菌染色体配列を有するもの以外のSCCmec型
の1つまたは複数のSCCmec連結部位を増幅するためのオリゴヌクレオチドセットを
含みうる。一例において、キットは、第2のオリゴヌクレオチドセットであって、
a)右端部連結領域内の黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域内で特異的にハイブリダイ
ズすることができる核酸配列を有する第1の連結オリゴヌクレオチドと、
b)前記SCCmecカセットの右端部連結領域の領域内で特異的にハイブリダイズす
ることができる核酸配列を有する第2の連結オリゴヌクレオチドとを備える。別の例では
、キットは、mecA遺伝子の増幅のための第3のオリゴヌクレオチドセットをさらに備
えることができ、第3のオリゴヌクレオチドセットは、
a)mecADNAの領域内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有
する第1のmecAオリゴヌクレオチドと、
b)mecADNA内の第2の領域内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸
配列を有する第2のmecAオリゴヌクレオチドとを備える。別の例は、キットが黄色ブ
ドウ球菌特異的染色体DNAの増幅ための第4のオリゴヌクレオチドセットを含むことが
でき、前記第4のオリゴヌクレオチドセットが、
a)黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAの領域内で特異的にハイブリダイズすることが
できる核酸配列を有する第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドと、
b)黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAの第2の領域内で特異的にハイブリダイズする
ことができる核酸配列を有する第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドとを備えるキッ
トを提案する。
本発明の別のキットは、黄色ブドウ球菌染色体DNA内にmecA遺伝子または変異型
mecA遺伝子を含むSCCmecカセットを挿入したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(
MRSA)をサンプルにおいて増幅するのためのキットであって、
a)第1のオリゴヌクレオチドセットであって、
1)変異型mecADNA遺伝子の第1の領域に特異的にハイブリダイズすることがで
きる核酸配列を有する第1の変異型mecAオリゴヌクレオチドと、
2)変異型mecA遺伝子の第2の領域に特異的にハイブリダイズすることができる核
酸配列を有する第2の変異型mecAオリゴヌクレオチドとを備える第1のオリゴヌクレ
オチドセットと、
b)第2のオリゴヌクレオチドセットであって、
1)mecAの第1の領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有す
る第1のmecAオリゴヌクレオチドと、
2)mecAの第2の領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有する
第2のmecAオリゴヌクレオチドとを備える第2のヌクレオチドセットを備えるキット
を提供する。このキットは、前記第1のオリゴヌクレオチドセット内に、前記第1のオリ
ゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と第2のオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダ
イズ領域との間の前記MRSAの領域内で特異的にハイブリダイズすることができる第3
の変異型mecAオリゴヌクレチドをさらに備えてもよい。そのキットは、前記第2のオ
リゴヌクレオチドセット内に、前記第1のオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域
と第2のオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の前記MRSAの領域内で
特異的にハイブリダイズすることができる第3のmecAオリゴヌクレチドを備えてもよ
い。具体例において、前記第1の変異型mecAオリゴヌクレオチドは、配列番号9およ
び10からなる群から選択された核酸配列を含みうる。別の例では、前記第2の変異型m
ecAオリゴヌクレオチドが、配列番号6、7、14、15、16、17、20および2
1からなる群から選択された核酸配列を備える。別の実施形態では、前記第1のオリゴヌ
クレオチドセットにおいて、第3の変異型mecAオリゴヌクレオチドが、配列番号8、
18または19で示される核酸配列を備える。任意のこのようなキットでは、変異型me
cAはmecALGA251であることが好ましい可能性があるが、別の変異型mecA
であってもよい。
本発明のキットは、第3のオリゴヌクレオチドセットであって、
a)右端部連結領域内の黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域内で特異的にハイブリダイ
ズすることができる核酸配列を有する第1の連結オリゴヌクレオチドと、b)mecAを
含む前記SCCmecカセットの右端部連結領域の領域内で特異的にハイブリダイズする
ことができる核酸配列を有する第2の連結オリゴヌクレオチドであって、前記第1の連結
オリゴヌクレオチドおよび前記第2の連結オリゴヌクレオチドの各々が、増幅条件下、S
CCmecカセットがmecAを含む前記MRSAの存在下、SCCmecカセットの右
端部挿入連結部が増幅されるよう配向される、第2の連結オリゴヌクレオチドとを備える
第3のオリゴヌクレオチドセットを備えうる。前記第3のオリゴヌクレオチドセットは、
前記第1の連結オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と第2の連結オリゴヌクレ
オチドの前記ハイブリダイズ領域との間の前記MRSAの領域内で特異的にハイブリダイ
ズすることができる核酸配列を有する第3の連結オリゴヌクレオチドとを備えうる。
本発明のキットは、第4のオリゴヌクレオチドセットであって、
a)黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAの領域内で特異的にハイブリダイズすることが
できる核酸配列を有する第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドと、
b)黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAの第2の領域内で特異的にハイブリダイズする
ことができる核酸配列を有する第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドであって、前記
第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドおよび前記第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレ
オチドの各々が、増幅条件下、MRSAの存在下、黄色ブドウ球菌に特異的なDNAの一
部が増幅されるよう配向される、第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドとを備える第
4のヌクレオチドセットを備えうる。第4のオリゴヌクレオチドセットは、前記第1の黄
色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と前記第2の黄色ブドウ球菌
オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の、前記黄色ブドウ球菌に特異的な
DNAの領域内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有する第3の黄色
ブドウ球菌オリゴヌクレオチドをさらに備えることができる。
本発明のプローブは、このようなキットに含められるものを含めて、当業者に公知のよ
うに、有利に検出用に標識することができる。標識は、特定の設計および行われる増幅反
応の種類のために適切に選択することができる。プライマーおよびプローブ試薬は、乾燥
状態、凍結乾燥状態、ペレット状態、噴霧乾燥状態、または液体状態を含むいくつかの状
態のいずれかで提供することができる。
本発明のキットには、選択された増幅法のためのさらなる要素、例えば試薬(例えば、
数ある中でも、増幅酵素(複数でも可)、緩衝剤(複数でも可)、および/または制限酵
素(複数でも可))、対照(複数でも可)、反応容器(複数でも可)、および同類のもの
などが含まれ得る。挿入染料を用いる場合、キットに含めてもよい。さらに、本発明のキ
ットは、本明細書に記載されるようなキットを含む容器を備えることができる。要素は、
単独の容器または複数の容器内に備えることができる。このようなキットは、多重増幅を
行うのに有用である。
なお、チミジンを含むプライマーおよびプローブ配列への言及は、特定のアッセイに有
用である場合、チミジンの代わりにウリジンを利用することに容易に適合させることがで
きる。さらに、ヌクレオチドは、化学基の付加、または類似体(例えば、2’−O−メト
キシ型)による個々の残基の置換により修飾してもよい。さらなるこのような修飾ヌクレ
オチドは当分野で公知であり、一部の例としては、ヒドロキシメチルヌクレオチド、メチ
ル化ヌクレオチド、フッ素化ヌクレオチド、αチオリン酸ヌクレオチド、アミン修飾ヌク
レオチド、メトキシヌクレオチド、カルボキシメチルヌクレオチド、チオヌクレオチド、
イノシン、ジヒドロウリジン、シュードウリジン、ワイブトシン、キューオシン、C7d
GTPが挙げられる。さらなる修飾ヌクレオチドは、米国特許第5,405,950号お
よび同第5,633,364号(いずれもMock and Lovern)で発見されている。さらに
、プローブは、DNA、RNA、修飾されたDNAもしくはRNA、PNA、その他の合
成核酸または選択的に標的とハイブリダイズする手段としてヌクレオチド塩基を使用する
置換核酸を含むことができる。
本方法は、あらゆる選択されたサンプル、例えば直接的な患者サンプル、例えば、鼻腔
または鼠径部のスワブ、会陰スワブ、腋窩スワブ、咽頭スワブ、直腸スワブ、創傷からの
サンプルで利用することができ、すべてがスクリーニングに特に適している、同様に診断
、気管支肺胞洗浄または血液(例えば、敗血症または血液培養)に特に適している。この
ようなサンプルは、一般に、生物体の混合群を含む。さらに、必要に応じて、この方法を
、単一の細菌種または株のみを有するサンプル、例えば、MRSAの単離、培養、捕獲、
および/または濃縮を利用するサンプルに適用することができる。
本発明のさらなる態様を以下に記載する。
本発明はまた、黄色ブドウ球菌染色体DNA内に変異型mecA遺伝子を含むSCCm
ecカセットを挿入したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)をサンプルにおいて
増幅させる方法であって、
前記サンプルに対し、オリゴヌクレオチドセットを利用して増幅反応をもたらす工程を
備え、前記オリゴヌクレオチドセットが、
a)端部連結領域内の黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域に特異的にハイブリダイズす
ることができる核酸配列を有する第1のオリゴヌクレオチドと、
b)変異型mecAの領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有す
る第2のオリゴヌクレオチドとを備え、
前記第1のオリゴヌクレオチドおよび前記第2のオリゴヌクレオチドの各々が、増幅条
件下、前記サンプルが前記MRSAを含む場合、前記第1のオリゴヌクレオチドの前記ハ
イブリダイズ領域と前記第2のオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の前
記MRSAの前記領域が増幅されるように配向される、方法に関する。
所望により、黄色ブドウ球菌染色体DNAの前記端部連結領域は、右端部連結領域であ
る。
所望により、オリゴヌクレオチドセットは、前記第1のオリゴヌクレオチドの前記ハイ
ブリダイズ領域と第2のオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の前記MR
SAの領域内で特異的にハイブリダイズすることができる第3のオリゴヌクレオチドをさ
らに備えてもよく、サンプルがMRSAを含む場合、第3のオリゴヌクレオチドのハイブ
リダイゼーションが検出される。
必要に応じて、本発明による方法は、増幅された前記サンプルを挿入染料と接触させる
工程をさらに備え、前記サンプルが前記MRSAを含む場合、前記染料の増幅産物への挿
入が検出される。
必要に応じて、第3のオリゴヌクレオチドは、黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域に特
異的にハイブリダイズする。
必要に応じて、第3のオリゴヌクレオチドは、黄色ブドウ球菌染色体DNAのorfX
の領域に特異的にハイブリダイズする。
必要に応じて、前記第3の連結オリゴヌクレオチドは、前記SCCmecカセットDN
Aの右端部連結領域の領域に特異的にハイブリダイズする。
必要に応じて、第3のオリゴヌクレオチドは、変異型mecAの領域に特異的にハイブ
リダイズする。
必要に応じて、第1のオリゴヌクレオチドは、黄色ブドウ球菌染色体DNAのorfX
の領域に特異的にハイブリダイズする。
必要に応じて、変異型mecAは、mecALGA251である。
必要に応じて、第1のオリゴヌクレオチドは、配列番号9および10からなる群から選
択された核酸配列を備える。
必要に応じて、第2のオリゴヌクレオチドは、配列番号6,7,14,15,16,1
7,20,21からなる群から選択された核酸配列を備える。
必要に応じて、第3のオリゴヌクレオチドは、配列番号8,11,18,19からなる
群から選択された核酸配列を備える。
必要に応じて、増幅反応において、第2のオリゴヌクレオチドセットを、黄色ブドウ球
菌染色体DNAを含むSCCmecカセットの右端部連結部の増幅に利用することにより
、黄色ブドウ球菌染色体DNA内にmecAを含むSCCmecカセットを挿入したメチ
シリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を増幅させる工程さらに備え、前記第2のオリゴ
ヌクレオチドセットが、
a)右端部連結領域の黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域内で特異的にハイブリダイズ
することができる核酸配列を有する第1の連結オリゴヌクレオチドと、
b)前記MRSAの前記SCCmecカセットの右端部連結領域の領域内で特異的にハ
イブリダイズすることができる核酸配列を有する第2の連結オリゴヌクレオチドとを備え

前記第1の連結オリゴヌクレオチドおよび前記第2の連結オリゴヌクレオチドの各々は
、増幅条件下、前記サンプルがmecAを有する前記MRSAを含む場合、前記右端部連
結部が増幅されるよう配向される。
所望により、第2のオリゴヌクレオチドセットは、前記第1の連結オリゴヌクレオチド
の前記ハイブリダイズ領域と第2の連結オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と
の間の前記MRSAの領域内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有す
る第3の連結オリゴヌクレオチドをさらに備え、
前記サンプルが前記右端部連結部を有する前記MRSAを含む場合、前記第3の連結オ
リゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションが検出される。
必要に応じて、第3の連結オリゴヌクレオチドは、前記SCCmecカセットの右端部
連結領域の領域内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有する。
必要に応じて、第3の連結オリゴヌクレオチドは、orfX内で特異的にハイブリダイ
ズすることができる核酸配列を有する。
必要に応じて、第1のオリゴヌクレオチドは、orfX内で特異的にハイブリダイズす
ることができる核酸配列を有する。
必要に応じて、本発明による方法は、増幅反応において、第3のオリゴヌクレオチドセ
ットを、mecA遺伝子の増幅に利用することにより、mecAを有する耐性黄色ブドウ
球菌を増幅させる工程をさらに備え、前記第3のオリゴヌクレオチドセットが、
a)mecADNAの領域内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有
する第1のmecAオリゴヌクレオチドと、
b)mecADNAの第2の領域内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配
列を有する第2のmecAオリゴヌクレオチドとを備え、
前記第1のmecAオリゴヌクレオチドおよび前記第2のmecAオリゴヌクレオチド
の各々は、増幅条件下、mecADNAの一部が増幅されるよう配向される。
必要に応じて、第3のオリゴヌクレオチドセットは、前記第1のmecAオリゴヌクレ
オチドの前記ハイブリダイズ領域と前記第2のmecAオリゴヌクレオチドの前記ハイブ
リダイズ領域との間の前記mecAの領域内で特異的にハイブリダイズすることができる
核酸配列を有する第3のmecAオリゴヌクレオチドをさらに備えてもよく、
前記サンプルがmecAを有する前記MRSAを含む場合、前記第3のmecAオリゴ
ヌクレオチドのハイブリダイゼーションが検出される。
必要に応じて、本発明による方法は、第4のオリゴヌクレオチドセットを、黄色ブドウ
球菌特異的染色体DNAの増幅に利用する工程をさらに備え、第4のオリゴヌクレオチド
セットは、
a)黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAの領域内で特異的にハイブリダイズすることが
できる核酸配列を有する第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドと、
b)黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAの第2の領域内で特異的にハイブリダイズする
ことができる核酸配列を有する第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドとを備え、
前記第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドおよび前記第2の黄色ブドウ球菌オリゴ
ヌクレオチドの各々は、増幅条件下、黄色ブドウ球菌に特異的なDNAの一部が増幅され
るよう配向される。
必要に応じて、第4のオリゴヌクレオチドセットは、前記第1の黄色ブドウ球菌オリゴ
ヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と前記第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチド
の前記ハイブリダイズ領域との間の前記黄色ブドウ球菌DNAの領域内で特異的にハイブ
リダイズすることができる核酸配列を有する第3の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドを
さらに備えてもよく、
前記サンプルが、前記第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ
領域と前記第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の
、前記黄色ブドウ球菌DNAの前記領域を含む場合、前記第3のオリゴヌクレオチドのハ
イブリダイゼーションが検出される。
必要に応じて、黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAは、spa,orfX,nucから
なる群から選択される。
本発明はまた、黄色ブドウ球菌染色体DNA内にmecA遺伝子または変異型mecA
遺伝子を含むSCCmecカセットを挿入したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA
)をサンプルにおいて増幅させる方法であって、
前記サンプルに対し、
a)第1のオリゴヌクレオチドセットであって、
1)変異型mecA遺伝子の第1の領域に特異的にハイブリダイズすることができる核
酸配列を有する第1の変異型mecAオリゴヌクレオチドと、
2)変異型mecA遺伝子の第2の領域に特異的にハイブリダイズすることができる核
酸配列を有する第2の変異型mecAオリゴヌクレオチドとを備える第1のオリゴヌクレ
オチドセットと、
b)第2のオリゴヌクレオチドセットであって、
1)mecAの第1の領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有す
る第1のmecAオリゴヌクレオチドと、
2)mecAの第2の領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有す
る第2のmecAオリゴヌクレオチドとを備える第2のオリゴヌクレオチドセットとを利
用して増幅を行う工程を備え、
前記第1のオリゴヌクレオチドおよび前記第2のオリゴヌクレオチドの各々が、増幅条件
下、前記サンプルが前記MRSAを含む場合、前記第1のオリゴヌクレオチドの前記ハイ
ブリダイズ領域と前記第2のオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の前記
MRSAの前記領域が増幅されるよう配向される、方法に関する。
必要に応じて、第1のオリゴヌクレオチドセットは、前記第1の変異型mecAオリゴ
ヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と第2の変異型mecAオリゴヌクレオチドの前
記ハイブリダイズ領域との間の前記MRSAの領域内で特異的にハイブリダイズすること
ができる第3の変異型mecAオリゴヌクレオチドをさらに備えてもよく、
前記サンプルが変異型mecA遺伝子を有する前記MRSAを含む場合、前記第3の変
異型mecAオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションが検出される。
所望により、第2のオリゴヌクレオチドセットは、前記第1のmecAオリゴヌクレオ
チドの前記ハイブリダイズ領域と第2のmecAオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイ
ズ領域との間の前記MRSAの領域内で特異的にハイブリダイズすることができる第3の
mecAオリゴヌクレオチドをさらに備えてもよく、
前記サンプルがmecAを有する前記MRSAを含む場合、前記第3のmecAオリゴ
ヌクレオチドのハイブリダイゼーションが検出される。
必要に応じて、本発明による方法は、増幅された前記サンプルを挿入染料と接触させる
工程をさらに備え、前記サンプルが前記MRSAを含む場合、前記染料の増幅産物への挿
入が検出される。
必要に応じて、第1の変異型mecAオリゴヌクレオチドは、配列番号6、7、14、
15および20からなる群から選択された核酸配列を備える。
必要に応じて、第2の変異型mecAオリゴヌクレオチドは、配列番号16、17およ
び21からなる群から選択された核酸配列を備える。
必要に応じて、第3の変異型mecAオリゴヌクレオチドは、配列番号8、18および
19からなる群から選択された核酸配列を備える。
必要に応じて、変異型mecAは、mecALGA251である。
必要に応じて、増幅反応において、第2のオリゴヌクレオチドセットを、黄色ブドウ球
菌染色体DNAを含むSCCmecカセットの右端部連結部の増幅に利用することにより
、黄色ブドウ球菌染色体DNA内にmecAを含むSCCmecカセットを挿入したメチ
シリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を増幅させる工程をさらに備え、前記第2のオリ
ゴヌクレオチドセットが、
a)右端部連結領域の黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域内で特異的にハイブリダイズ
することができる核酸配列を有する第1の連結オリゴヌクレオチドと、
b)前記MRSAの前記SCCmecカセットの右端部連結領域の領域内で特異的にハ
イブリダイズすることができる核酸配列を有する第2の連結オリゴヌクレオチドとを備え

前記第1の連結オリゴヌクレオチドおよび前記第2の連結オリゴヌクレオチドの各々は
、増幅条件下、前記サンプルがmecAを有する前記MRSAを含む場合、前記右端部連
結部が増幅されるよう配向される。
必要に応じて、第3のオリゴヌクレオチドセットは、前記第1の連結オリゴヌクレオチ
ドの前記ハイブリダイズ領域と第2の連結オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域
との間の前記MRSAの領域内で特異的にハイブリダイズすることができる拡散領域を有
する第3の連結オリゴヌクレオチドをさらに備え、
前記サンプルが前記右端部連結部を有する前記MRSAを含む場合、前記第3の連結オ
リゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションが検出される。
必要に応じて、第3の連結オリゴヌクレオチドは、前記SCCmecカセットの右端部
連結領域の領域内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有する。
必要に応じて、第1の連結オリゴヌクレオチドは、orfX内で特異的にハイブリダイ
ズすることができる核酸配列を有する。
必要に応じて、第3の連結オリゴヌクレオチドは、orfX内で特異的にハイブリダイ
ズすることができる核酸配列を有する。
必要に応じて、本発明による方法は、第4のオリゴヌクレオチドセットを、黄色ブドウ
球菌特異的染色体DNAの増幅に利用する工程をさらに備え、前記第4のオリゴヌクレオ
チドセットは、
a)黄色ブドウ球菌特異的染色体DNA内の領域内で特異的にハイブリダイズすること
ができる核酸配列を有する第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドと、
b)黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAの第2の領域内で特異的にハイブリダイズする
ことができる核酸配列を有する第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドとを備え、
前記第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドおよび前記第2の黄色ブドウ球菌オリゴ
ヌクレオチドの各々は、増幅条件下、黄色ブドウ球菌に特異的なDNAの一部が増幅され
るよう配向される。
必要に応じて、第4のオリゴヌクレオチドセットは、前記第1の黄色ブドウ球菌オリゴ
ヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドの前
記ハイブリダイズ領域との間の前記黄色ブドウ球菌DNAの領域内で特異的にハイブリダ
イズすることができる核酸配列を有する第3の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドをさら
に備えてもよく、
前記サンプルが、前記第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ
領域と前記第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の
、前記黄色ブドウ球菌DNAの前記領域を含む場合、前記第3のオリゴヌクレオチドのハ
イブリダイゼーションが検出される。
必要に応じて、黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAは、spa、orfXおよびnuc
からなる群から選択される。
本発明の別の目的は、黄色ブドウ球菌染色体DNA内に、変異型mecA遺伝子を含む
SCCmecカセットを挿入する工程を含む、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA
)の増幅のためのキットであって、前記キットが第1のオリゴヌクレオチドセットを備え
、第1のオリゴヌクレオチドセットが、
a)端部連結領域内の黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域に特異的にハイブリダイズす
ることができる核酸配列を有する第1のオリゴヌクレオチドと、
b)変異型mecAの領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有す
る第2のオリゴヌクレオチドとを備えるキットである。
必要に応じて、本発明によるキットは、前記第1のオリゴヌクレオチドの前記ハイブリ
ダイズ領域と第2のオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の前記MRSA
の領域内で特異的にハイブリダイズすることができる第3のオリゴヌクレオチドをさらに
備えてもよい。
必要に応じて、第1のオリゴヌクレオチドは、配列番号9および10からなる群から選
択された核酸配列を備える。
必要に応じて、第2のオリゴヌクレオチドは、配列番号6、7、14、15、16、1
7、20および21からなる群から選択された核酸配列を備える。
必要に応じて、第3のオリゴヌクレオチドは、配列番号8、11、18および19から
なる群から選択された核酸配列を備える。
必要に応じて、変異型mecAは、mecALGA251である。
必要に応じて、本発明のキットは、第2のオリゴヌクレオチドセットであって、
a)右端部連結領域内の黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域内で特異的にハイブリダイ
ズすることができる核酸配列を有する第1の連結オリゴヌクレオチドと、
b)前記SCCmecカセットの右端部連結領域の領域内で特異的にハイブリダイズす
ることができる核酸配列を有する第2の連結オリゴヌクレオチドとを備える第2のオリゴ
ヌクレオチドセットをさらに備える。
必要に応じて、本発明のキットは、mecA遺伝子の増幅のための第3のオリゴヌクレ
オチドセットであって、
a)mecADNAの領域内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有
する第1のmecAオリゴヌクレオチドと、
b)mecADNA内の第2の領域内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸
配列を有する第2のmecAオリゴヌクレオチドとを備える、第3のオリゴヌクレオチド
セットをさらに備える。
必要に応じて、本発明によるキットは、黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAの増幅ため
の第4のオリゴヌクレオチドセットであって、
a)黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAの領域内で特異的にハイブリダイズすることが
できる核酸配列を有する第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドと、
b)黄色ブドウ球菌に特異的な染色体DNAの第2の領域内で特異的にハイブリダイズ
することができる核酸配列を有する第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドとを備える
、第4のオリゴヌクレオチドセットを備える。
本発明の別の目的は、黄色ブドウ球菌染色体DNA内にmecA遺伝子または変異型m
ecA遺伝子を含むSCCmecカセットを挿入したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(M
RSA)をサンプル内で増幅するためのキットであって、
a)第1のオリゴヌクレオチドセットであって、
1)変異型mecADNA遺伝子の第1の領域に特異的にハイブリダイズすることがで
きる核酸配列を有する第1の変異型mecAオリゴヌクレオチドと、
2)変異型mecA遺伝子の第2の領域に特異的にハイブリダイズすることができる核
酸配列を有する第2の変異型mecAオリゴヌクレオチドとを備える第1のオリゴヌクレ
オチドセットと、
b)第2のオリゴヌクレオチドセットであって、
1)mecAの第1の領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有す
る第1のmecAオリゴヌクレオチドと、
2)mecAの第2の領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有す
る第2のmecAオリゴヌクレオチドとを備える第2のオリゴヌクレオチドセットとを備
え、
サンプルが、前記オリゴヌクレオチドセットとともに増幅条件下に配置される場合に、
前記サンプルが前記MRSAを含むとき、増幅が生じうるように各セットが配向される、
キットである。
必要に応じて、本発明によるキットは、前記第1のオリゴヌクレオチドセット内に、前
記第1のオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と第2のオリゴヌクレオチドの前
記ハイブリダイズ領域との間の前記MRSAの領域内で特異的にハイブリダイズすること
ができる第3の変異型mecAオリゴヌクレチドをさらに備える。
必要に応じて、本発明によるキットは、前記第2のオリゴヌクレオチドセット内に、前
記第1のオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と第2のオリゴヌクレオチドの前
記ハイブリダイズ領域との間の前記MRSAの領域内で特異的にハイブリダイズすること
ができる第3のmecAオリゴヌクレチドをさらに備える。
必要に応じて、第1の変異型mecAオリゴヌクレオチドは、配列番号9および10か
らなる群から選択された核酸配列を備える。
必要に応じて、第2の変異型mecAオリゴヌクレオチドは、配列番号6、7、14、
15、16、17、20および21からなる群から選択された核酸配列を備える。
必要に応じて、前記第3の変異型mecAオリゴヌクレオチドは、配列番号8,18,
19で示される核酸配列を備える。
必要に応じて、変異型mecAは、mecALGA251である。
必要に応じて、本発明のキットは、第3のオリゴヌクレオチドセットであって、
a)右端部連結領域の黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域内で特異的にハイブリダイズ
することができる核酸配列を有する第1の連結オリゴヌクレオチドと、
b)前記SCCmecカセットの右端部連結領域の領域内で特異的にハイブリダイズす
ることができる核酸配列を有する第2の連結オリゴヌクレオチドとを備える第3のオリゴ
ヌクレオチドセットをさらに備え、
前記第1の連結オリゴヌクレオチドおよび前記第2の連結オリゴヌクレオチドの各々は
、増幅条件下、前記MRSAの存在下、mecAを含むSCCmecカセットの右端部挿
入連結部が増幅されるよう配向される。
必要に応じて、第3のオリゴヌクレオチドセットは、前記第1の連結オリゴヌクレオチ
ドの前記ハイブリダイズ領域と第2の連結オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域
との間の前記MRSAの領域内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有
する第3の連結オリゴヌクレオチドをさらに備える。
必要に応じて、本発明のキットは、第4のオリゴヌクレオチドセットであって、
a)黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAの領域内で特異的にハイブリダイズすることが
できる核酸配列を有する第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドと、
b)黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAの第2の領域内で特異的にハイブリダイズする
ことができる核酸配列を有する第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドとを備える第4
のオリゴヌクレオチドセットを備える。
前記第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドおよび前記第2の黄色ブドウ球菌オリゴ
ヌクレオチドの各々は、増幅条件下、MRSAの存在下、黄色ブドウ球菌に特異的なDN
Aの一部が増幅されるよう配向される。
必要に応じて、第4のオリゴヌクレオチドセットは、前記第1の黄色ブドウ球菌オリゴ
ヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドの前
記ハイブリダイズ領域との間の前記黄色ブドウ球菌DNAの領域内で特異的にハイブリダ
イズすることができる核酸配列を有する第3の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドをさら
に備える。
本発明を、以下の実施例で説明する。本明細書を通じて示すように、変異型mecAの
検出は、マルチプレックスまたはマルチプルシンプレックス方式において、mecA、黄
色ブドウ球菌ゲノムおよび/またはSCCmec連結用のプライマーおよび/またはプロ
ーブなど他の望むアッセイの任意の組み合わせで、組み合わせることができる。
(増幅条件)
PCRを用いた増幅は、標準的な条件下で行うことができる。そのような条件として、
以下が含まれうる。
(オリゴヌクレオチド設計)
本明細書に記載される、増幅または検出を目的とし、ゲノム領域に属するオリゴヌクレ
オチドは、その設計にどのような方法が用いられた場合であっても利用することができる
。使用可能な方法として、例えば(限定されるものではないが)、手作業(オリゴヌクレ
オチド 設計における人の専門技術)での設計またはコンピュータ手段(スクリプト,プ
ログラム,ソフトウェア)を用いた設計(例えば、 A shell program for the design of
PCR primers using genetics computer group (GCG) software (7.1) on VAX/VMS syste
ms, Biotechniques. 1992 Dec;13(6):914-7、 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/888
7007 Mitsuhashi M., Technical report: Part 1. Basic requirements for designing o
ptimal oligonucleotide probe sequences. J Clin Lab Anal. 1996;10(5):277-84)が挙
げられる。
(実施例1:変異型mecAプライマーおよびプローブの設計)
黄色ブドウ球菌orfX−変異型mecA領域を増幅するPCRを発展させるように実
験を設計した。初めに、orfX側のSCCmec連結上にプライマーを設計するために
、orfX領域内に2つのプライマーおよび1つのプローブを設計した。また、1組の変
異型mecA特異的オリゴ(mecALGA251については、文献においてmecA
10/0061、mecA同族体、mecAnew variantとしても記載される
)も設計した。変異型mecAの配向が当初不明であったため、変異型mecA−orf
X単位複製配列を得るために、変異型mecAの多岐にわたるプライマーを設計した。変
異型mecA遺伝子の両端のさらなる候補を、黄色ブドウ球菌の特異的PCRを発展させ
るべく設計してきた。SCCmec連結部位をまたいで変異型mecAを増幅するために
選択されたPCRアッセイは、約1300ntの長さの単位複製配列を生成する。変異型
mecA遺伝子自体の検出のために選択されたPCRアッセイでは、この単位複製配列サ
イズとは異なっていてもよく、例えば、より短い単位複製配列を生じうる。
変異型mecA参照配列は、NCBIデータベース上で、登録番号FR823292で
あると調べ、初期のプライマー設計に用いた。第1の工程は、変異型mecA特異的オリ
ゴを設計するためのものであった。変異型mecAの配向が当初不明であったため、変異
型mecA−orfX単位複製配列を得るために変異型mecAの多岐にわたるプライマ
ー(変異型mecA遺伝子の3’および5’の両端の)を設計した。
(変異型mecA遺伝子の5’末端の設計)
別に記載がない限り、上述したような標準的なPCR条件を用いた。
(プライマー設計)
多くのプライマーを設計した(データは示さず)。うち2つは、以下の熱力学特性に基
づいて選択した。
(プローブ設計)
変異型mecAの5’末端のプライマーための多くのプローブを設計した(データは示
さず)。うち3つは、以下の熱力学特性に基づいて選択した。
(変異型mecA遺伝子の3’末端の設計)
(プライマー設計)
変異型mecA遺伝子の3’末端の順方向プライマーを設計した(データは示さず)。
そのうち2つは、以下の熱力学特性に基づいて選択した。
(プローブ設計)
変異型mecA遺伝子の3’末端の順方向プライマーのためのプローブを設計した(図
4参照。追加データは示さず)。うち1つは、以下の熱力学特性に基づいて選択した。
(オリゴ適合性)
入力パラメータ:温度:63℃、[Na+]:0.05M、[Mg2+]:0.005
M、ストランド濃度:0.00001M
すべての上記オリゴヌクレオチドは、互いに適合し、orfX(以下参照)内の、設計
され、選択されたオリゴヌクレオチドと適合することが分かった。これらの実験により、
変異型mecA遺伝子の配向が示され、変異型mecAの3’末端に設計されたオリゴが
変異型mecA−orfX増幅反応に用いられることを結論づけた。
(実施例2:変異型mecA増幅反応)
別に記載がない限り、上述したような標準的なPCR条件を用いた。
(実施例2a:プライマーの選択)
10ng/μlで1つの変異型mecA(+)株(内部収集株番号1156001)、
および10ng/μlでmecA(+)株(ATCC43300株)の試験を行った。試
験を行ったプライマーは、以下のとおりである。
orfXMRSAプライマー
mecAv−orfX−9(配列番号:9):10μM
mecAv−orfX−10(配列番号:10):10μM
変異型mecA3’末端プライマー
mecAv−orfX−6(配列番号:6):10μM
mecAv−orfX−7(配列番号:7):10μM
プライマー選択のためのすべてのPCR反応の条件は、以下のとおりである。
PCR方式:45μlMIX+5μl標的
PCR条件:4条件を試験した(以下参照)
エキスパンドハイフィディリティPCRシステム(Roche製、製品番号117326
50001、ロット番号11398326)
GeneAmp PCR system 9700
(表6:PCRの4試験条件)
変異型mecA(mecALGA251)で選択的にハイブリダイズする以下のプライ
マーを列挙した特定の条件で試験した。
MIX1:変異型mecAの陽性対照
MIX2:変異型mecA(単位複製配列長1498nt)で試験用オリゴ mec
Av−orfX−6(配列番号:6)
MIX3:変異型mecA(単位複製配列長1484nt)で試験用オリゴ mec
Av−orfX−7(配列番号:7)
(アッセイの結果/結論)
すべての条件が有効であることが分かり、変異型mecAについては陽性結果が得られ
、mecAについては陰性結果が得られた。変異型mecA単位複製配列の増幅、ひいて
はMRSA株を有する変異型mecAの検出のためのアッセイにおける利用で、変異型m
ecAの両プライマーが有効であった。orfXプライマーのmecAv−orfX−9
、変異型mecAプライマーのmecAv−orfX−7、およびorfXプライマーの
mecAv−orfX−10を用いての、用意され、実施されたorfX−変異型mec
AのPCRの詳細を、以下に示す。変異型mecA(mecALGA251)の良好な増
幅が得られた。
(実施例2b:orfXのプローブおよび変異型mecA遺伝子のプローブによる増幅)
次に、プローブを追加してBio−Rad製測定器(リアル・タイムPCRシステム)
でPCRを試験した。試験はorfX(mecAv−orfX−11(配列番号:11)
)または変異型mecA遺伝子(mecALGA251:3’末端)(mecAv−or
fX−8(配列番号:8))のいずれかのTaqManプローブで行った(以下参照)。
両方のTaqmanプローブに用いられる蛍光体はFAMである。5つのサンプル(10
ng/μl)のDNAを試験した。
増幅は、以下の条件で行った。
PCR方式:45μlMIX+5μl標的
PCR条件:2種類の濃度(0.3μMおよび0.6μM)で2つのプローブを試験し
た。
エキスパンドハイフィディリティPCRシステム(Roche、製品番号117326
50001、ロット番号11398326)
プライマーおよびプローブ(いずれも10μM)の以下の組み合わせを用いた。
MIX1:0.6μMのmecAv-orfX-9/mecAv-orfX-10/mecAv-orfX-7/mecAv-orfX-11
MIX2:0.3μMのmecAv-orfX-9/mecAv-orfX-10/mecAv-orfX-7/mecAv-orfX-11
MIX3:0.6μMのmecAv-orfX-9/mecAv-orfX-10/mecAv-orfX-7/mecAv-orfX-8
MIX4:0.3μMのmecAv-orfX-9/mecAv-orfX-10/mecAv-orfX-7/mecAv-orfX-8
結果は以下のとおりである。
結果は、これらの条件下での理想のプローブ濃度が、およそ0.3μMである可能性を
示している。変異型mecA遺伝子またはorfXのプローブの両方が良好な結果をもた
らした。一般に、これらの条件下において、試験は変異型mecA遺伝子のプローブによ
り特化しているように見受けられるが、アニーリング工程を55℃で行うなど、パラメー
タを調節してアッセイを最適化することができる。さらなる最適化を行うこともでき、例
えば、サイクル数を増やし、72℃での最終工程後に読み取られるFAMを加え、さらに
/あるいはアニーリング温度を高くすることができる。この実験は、MRSA株において
、非常に長い単位複製配列が生成(およそ1484bp)されても、orfXと変異型m
ecA遺伝子の間で特異的リアルタイムPCRを実行可能であることを示す。
(実施例3:SCCmec:非XI型およびmecAのorfX連結領域の増幅)
アッセイは、MRSA株(mecAを含むもの)を有する非XI型SCCmecの有無
をさらに検出するために、SCCmecXI型のためのアッセイと組み合わせて行うこと
ができる。アッセイは、また、サンプル内に存在する生物体の特徴をさらに明らかにする
ために、黄色ブドウ球菌ゲノム領域および/またはmecAなどの他の配列のためのアッ
セイと組み合わせて行うことができる。これらのアッセイは多重方式でまたは個別に行う
ことができる。
(実施例3a:右端部連結領域の検出)
XI型以外のSCCmec型における右端部連結の検出では、SCCmecカセットお
よびorfXの右側に位置するプライマーを、XI型を検出するアッセイとの多重で用い
るかまたは個別に用いることができる。この反応は、カセットまたはorfXの右側に位
置するプローブを用いることができる。MRSAおよびMSSA株は、増幅反応につき1
CFUに相当するかまたは特定のキットのための標的として溶解物を用いて試験する
ことができる。例えば、この連結部位の検出に利用可能な市販のキットとして以下が挙げ
られる。

さらに、プライマーは、Path-MRSAまたはPath-MRSA std(いずれもGenesig製)を用いて
設計することができる。
(実施例3b:多重増幅ならびにmecA遺伝子およびカセット挿入(連結)領域の検出

本実施例に示すように、挿入カセット領域およびmecA遺伝子の両方の同時増幅およ
び検出を用いて、非XI型株の特定の株(偽MRSA陽性)の検出を低減することができ
る。Jayら(参照により組み込まれる、米国特許出願公開第2009/0203013
号、国際公開第2009/085221号)により記載され、例証されるように、また商
業的に利用可能(NucliSens EasyQ(R) MRSA (bioMerieux, Marcy l’Etoile, France))
であるため、この方針を、同じチューブ内のmecA遺伝子およびカセット連結領域の両
方を検出するための多重増幅に用いることができる。一例において、アッセイは、SCC
mec右端部連結領域の5つのSCCmecカセット特異的順方向プライマー、orfX
の1つの逆方向プライマー、および5つの標識されたSCCmecカセットプローブを、
mecAの1つの順方向プライマー、1つの逆方向プライマー、および1つの標識された
プローブと組み合わせて、カセット連結領域に用いる。このようなアッセイの結果は、m
ecA遺伝子が存在しない挿入カセット領域を処理するMSSAの場合、アッセイのこの
部分により、「MRSA陰性」の結果(SCCmec連結(+)に加えmecA(−))
が適切にもたらされる。
(実施例4:MRSAゲノム領域(spa)の増幅)
別に記載がない限り、上述したような標準的なPCR条件を用いる。
黄色ブドウ球菌spa遺伝子は、特に黄色ブドウ球菌バクテリアの細胞壁に見られる表
面タンパク質である、タンパク質Aをコードする遺伝子である。spa遺伝子の一部であ
る多型領域Xは、非常に変化しやすく、いくつかの黄色ブドウ球菌を分化させるspaタ
イピングに用いられる。一方、spa遺伝子にはより保存的な領域も存在しており、すべ
ての黄色ブドウ球菌株を検出するための特異的なマーカーとして用いられる[Kuhn, JCM
2007, Double-locus sequence typing using clfB and spa, a fast and simple method
for epidemiological typing of methicillin-resistant Staphylococcus aureus]。
(プロプライエタリおよび/またはパブリックデータバンクの配列集合から)多重配列
アラインメントを構成した後、遺伝子の保存的領域内のオリゴヌクレオチドを設計した。
結果もたらされる、spa領域の増幅および/または検出は、黄色ブドウ球菌がサンプル
内に存在することを証明する。
オリゴヌクレオチドは以下のとおりである。
(実施例5:MRSAゲノム領域(nuc)の増幅)
nuc遺伝子は、サーモヌクレアーゼとも呼ばれる黄色ブドウ球菌熱安定性ヌクレアー
ゼをコードする。この遺伝子は、黄色ブドウ球菌に特異的であり、非常によく保存されて
いる[Bragstad et al. JCM 1992, Detection of Staphylococcus aureus by polymerase
chain reaction amplification of the nuc gene]。
(プロプライエタリおよび/またはパブリックデータバンクの配列集合から)多重配列
アラインメントを構成した後、遺伝子の保存的領域内のオリゴヌクレオチドを設計した。
結果もたらされる、nuc領域の増幅および/または検出は、本明細書に記載されるよう
な標準的なPCR条件下で、黄色ブドウ球菌がサンプル内に存在することを証明する。
オリゴヌクレオチドは以下のとおりである。
(実施例6:mecAおよび変異型mecA増幅)
別に記載がない限り、上述したような標準的なPCR条件を用いることができる。
mecAは、修飾PBPであるPBP2a(ペニシリンBindingタンパク質2a
)をコードする。最近発見された変異型mecAもまた、PBP2a族に属するタンパク
質をコードする。(プロプライエタリおよび/またはパブリックデータバンクの配列集合
から)多重配列アラインメントを構成した後、遺伝子の保存的領域内のオリゴヌクレオチ
ドを設計した。オリゴヌクレオチドは、同じシンプレックス反応またはいくつかの別個の
シンプレックス反応またはマルチプレックス(多重)反応のいずれかにおいて、mecA
および変異型mecAの両方を増幅および検出するように設計することができる。結果も
たらされる、(シンプレックスまたはマルチプレックスでの)mecAおよび/または変
異型mecAの増幅および/または検出は、メチシリン耐性遺伝子がサンプル内に存在す
ることを証明する。
mecAは、標準的なPCR条件下で、以下のオリゴヌクレオチドを用いた増幅によっ
て分析試験することができる。
変異型mecAは、以下のオリゴヌクレオチドを用いた増幅によって分析試験し、変異
型mecA配列を検出することができる。
あるいは、変異型mecAアッセイを用いて変異型mecAを特定することができる。
このようなアッセイの1つは、上に、実施例2において例示されている。
mecAおよび変異型mecAの両方を検出するアッセイを以下に説明する。プライマ
ー配列は、mecAおよび変異型mecAの双方に共通する領域内で選択される。
mecAに加えて変異型mecAは、以下のオリゴヌクレオチドを用いた増幅によって分
析試験することができる。
本明細書に引用される刊行物およびそれらに引用される材料は、参照により具体的に組
み込まれる。本明細書には、本発明が、先行発明を理由に、そのような開示に先んじえな
いことを認めると解釈すべきものは存在しない。
開示される本発明が、変更される可能性があるために、記載される特定の方法、手順、
および試薬に限定されないことは当然理解される。また、本明細書において使用される用
語が特定の実施形態を説明することのみを目的としたものであり、添付される特許請求の
範囲によってのみ制限される本発明の範囲を制限することを意図するものではないことも
当然理解される。
当業者は、単なる通常の実験を用いて、本明細書に記載される本発明の具体的な実施形
態の多くの同等物を認識し、または確認することができる。そのような同等物は、以下の
特許請求の範囲に包含されるものとする。

Claims (26)

  1. 黄色ブドウ球菌染色体DNA内に変異型mecA遺伝子を含むSCCmecカセットを
    挿入したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)をサンプルにおいて増幅させる方法
    であって、
    前記サンプルに対し、オリゴヌクレオチドセットを利用して増幅反応をもたらす工程を
    備え、前記オリゴヌクレオチドセットが、
    a)端部連結領域内の黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域に特異的にハイブリダイズ
    することができる核酸配列を有する第1のオリゴヌクレオチドと、
    b)変異型mecAの領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有
    する第2のオリゴヌクレオチドと、必要に応じて、
    c)前記第1のオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と前記第2のオリゴヌ
    クレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の前記MRSAの領域内で特異的にハイブリ
    ダイズすることができる第3のオリゴヌクレオチドとを備え、
    前記第1のオリゴヌクレオチドおよび前記第2のオリゴヌクレオチドの各々が、増幅条
    件下、前記サンプルが前記MRSAを含む場合、前記第1のオリゴヌクレオチドの前記ハ
    イブリダイズ領域と前記第2のオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の前
    記MRSAの前記領域が増幅されるよう配向され、
    前記第3のオリゴヌクレオチドが用いられる場合であって、前記サンプルが前記MRS
    Aを含むとき、前記第3のオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションが検出される方
    法。
  2. 黄色ブドウ球菌染色体DNAの前記端部連結領域が、右端部連結領域である、請求項1
    に記載の方法。
  3. 前記第3のオリゴヌクレオチドが、黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域、黄色ブドウ球
    菌染色体DNAのorfXの領域、SCCmecカセットDNAの右端部連結領域の領域
    、または前記変異型mecAの領域に特異的にハイブリダイズする、請求項1に記載の方
    法。
  4. 前記第1のオリゴヌクレオチドが、黄色ブドウ球菌染色体DNAのorfXの領域に特
    異的にハイブリダイズする、請求項1に記載の方法。
  5. -前記第1のオリゴヌクレオチドが、配列番号9および10からなる群から選択された
    核酸配列を含み、さらに/あるいは
    -前記第2のオリゴヌクレオチドが、配列番号6、7、14、15、16、17、20
    および21からなる群から選択された核酸配列を含み、さらに/あるいは
    -前記第3のオリゴヌクレオチドを用いた場合、前記第3のオリゴヌクレオチドが、配
    列番号8、11、18または19で示される核酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 増幅反応において、第2のオリゴヌクレオチドセットを、黄色ブドウ球菌染色体DNA
    を含むSCCmecカセットの右端部連結部の増幅に利用することにより、黄色ブドウ球
    菌染色体DNA内にmecAを含むSCCmecカセットを挿入したメチシリン耐性黄色
    ブドウ球菌(MRSA)を増幅させる工程をさらに備え、前記第2のオリゴヌクレオチド
    セットが、
    a)右端部連結領域の黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域内で特異的にハイブリダイズ
    することができる核酸配列を有する第1の連結オリゴヌクレオチドと、
    b)mecAを含む前記MRSAの前記SCCmecカセットの右端部連結領域の領域
    内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有する第2の連結オリゴヌクレ
    オチドと、必要に応じて
    c)前記第1の連結オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と前記第2の連結オ
    リゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の前記MRSAの領域内で特異的にハ
    イブリダイズすることができる核酸配列を有する第3の連結オリゴヌクレオチドとを備え

    前記第1の連結オリゴヌクレオチドおよび前記第2の連結オリゴヌクレオチドの各々が
    、増幅条件下、前記サンプルがmecAを有する前記MRSAを含む場合、前記右端部連
    結部が増幅されるよう配向され、
    前記第3の連結オリゴヌクレオチドが用いられる場合であって、前記サンプルが前記右
    端部連結部を有する前記MRSAを含むとき、前記第3の連結オリゴヌクレオチドのハイ
    ブリダイゼーションが検出される、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記第3の連結オリゴヌクレオチドが、
    -前記SCCmecカセットの右端部連結領域の領域、または
    -orfX内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有する、請求項6
    に記載の方法。
  8. 前記第1の連結オリゴヌクレオチドが、orfX内で特異的にハイブリダイズすること
    ができる核酸配列を有する、請求項6に記載の方法。
  9. 増幅反応において、第3のオリゴヌクレオチドセットをmecA遺伝子の増幅に利用す
    ることにより、mecAを有する黄色ブドウ球菌を増幅させる工程をさらに備え、前記第
    3のオリゴヌクレオチドセットが、
    a)mecADNAの領域内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有
    する第1のmecAオリゴヌクレオチドと、
    b)mecADNAの第2の領域内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配
    列を有する第2のmecAオリゴヌクレオチドとを備え、
    前記第1のmecAオリゴヌクレオチドおよび前記第2のmecAオリゴヌクレオチド
    の各々が、増幅条件下、mecADNAの一部が増幅されるよう配向され、
    必要に応じて、前記第3のオリゴヌクレオチドセットが、前記第1のmecAオリゴヌ
    クレオチドの前記ハイブリダイズ領域と前記第2のmecAオリゴヌクレオチドの前記ハ
    イブリダイズ領域との間の前記mecAの領域内で特異的にハイブリダイズすることがで
    きる核酸配列を有する第3のmecAオリゴヌクレオチドをさらに備え、
    前記第3のmecAオリゴヌクレオチドが用いられる場合であって、前記サンプルがm
    ecAを有する前記MRSAを含むとき、前記第3のmecAオリゴヌクレオチドのハイ
    ブリダイゼーションが検出される、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 第4のオリゴヌクレオチドセットを、黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAの増幅に利用
    する工程をさらに備え、前記染色体DNAが、
    a)黄色ブドウ球菌特異的染色体DNA内の領域内で特異的にハイブリダイズすること
    ができる核酸配列を有する第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドと、
    b)黄色ブドウ球菌特異的染色体DNA内の第2の領域内で特異的にハイブリダイズす
    ることができる核酸配列を有する第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドとを備え、
    前記第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドおよび前記第2の黄色ブドウ球菌オリゴ
    ヌクレオチドの各々が、増幅条件下、黄色ブドウ球菌に特異的なDNAの一部が増幅され
    るよう配向され、
    必要に応じて、前記第4のオリゴヌクレオチドセットが、前記第1の黄色ブドウ球菌オ
    リゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と前記第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオ
    チドの前記ハイブリダイズ領域との間の、前記黄色ブドウ球菌DNAの領域内で特異的に
    ハイブリダイズすることができる核酸配列を有する第3の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオ
    チドをさらに備え、
    前記第3の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドが用いられる場合であって、前記サンプ
    ルが、前記第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と前記第
    2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の、前記黄色ブ
    ドウ球菌DNAの前記領域を含むとき、前記第3のオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼ
    ーションが検出される、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 黄色ブドウ球菌染色体DNA内にmecA遺伝子または変異型mecA遺伝子を含むS
    CCmecカセットを挿入したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)をサンプルに
    おいて増幅させる方法であって、
    前記サンプルに対し、
    a)第1のオリゴヌクレオチドセットであって、
    1)変異型mecA遺伝子の第1の領域に特異的にハイブリダイズすることができる
    核酸配列を有する第1の変異型mecAオリゴヌクレオチドと、
    2)変異型mecA遺伝子の第2の領域に特異的にハイブリダイズすることができる
    核酸配列を有する第2の変異型mecAオリゴヌクレオチドと、必要に応じて
    3)前記第1の変異型mecAオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と前記
    第2の変異型mecAオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の前記MRS
    Aの領域内で特異的にハイブリダイズすることができる第3の変異型mecAオリゴヌク
    レオチドとを備え、前記サンプルが変異型mecA遺伝子を有する前記MRSAを含む場
    合、前記第3の変異型mecAオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションが検出され
    る、第1のオリゴヌクレオチドセットと、
    b)第2のオリゴヌクレオチドセットであって、
    1)mecAの第1の領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有
    する第1のmecAオリゴヌクレオチドと、
    2)mecAの第2の領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有
    する第2のmecAオリゴヌクレオチドと、必要に応じて
    3)前記第1のmecAオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と前記第2の
    mecAオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の前記MRSAの領域内で
    特異的にハイブリダイズすることができる第3のmecAオリゴヌクレオチドとを備え、
    前記サンプルがmecAを有する前記MRSAを含む場合、前記第3のmecAオリゴヌ
    クレオチドのハイブリダイゼーションが検出される、第2のオリゴヌクレオチドセットと
    を利用して増幅を行う工程を備え、
    前記第1のオリゴヌクレオチドおよび前記第2のオリゴヌクレオチドの各々が、増幅条
    件下、前記サンプルが前記MRSAを含む場合、前記第1のオリゴヌクレオチドの前記ハ
    イブリダイズ領域と前記第2のオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の前
    記MRSAの前記領域が増幅されるよう配向される、方法。
  12. -前記第1の変異型mecAオリゴヌクレオチドが、配列番号6、7、14、15およ
    び20からなる群から選択された核酸配列を含み、さらに/あるいは
    -前記第2の変異型mecAオリゴヌクレオチドが、配列番号16、17および21か
    らなる群から選択された核酸配列を含み、さらに/あるいは
    -前記第3の変異型mecAオリゴヌクレオチドが用いられる場合、該変異型mecA
    オリゴヌクレオチドが、配列番号8、18および19からなる群から選択された核酸配列
    を含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記変異型mecAがmecALGA251である、請求項1〜11のいずれかに記載
    の方法。
  14. 増幅反応において、第3のオリゴヌクレオチドセットを、黄色ブドウ球菌染色体DNA
    を含むSCCmecカセットの右端部連結部の増幅に利用することにより、黄色ブドウ球
    菌染色体DNA内にmecAを含むSCCmecカセットを挿入したメチシリン耐性黄色
    ブドウ球菌(MRSA)を増幅させる工程さらに備え、前記第2のオリゴヌクレオチドセ
    ットが、
    a)右端部連結領域の黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域内で特異的にハイブリダイズ
    することができる核酸配列を有する第1の連結オリゴヌクレオチドと、
    b)mecAを含む前記MRSAの前記SCCmecカセットの右端部連結領域の領域
    内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有する第2の連結オリゴヌクレ
    オチドであって、
    前記第1の連結オリゴヌクレオチドおよび前記第2の連結オリゴヌクレオチドの各々が
    、増幅条件下、前記サンプルがmecAを有する前記MRSAを含む場合、前記右端部連
    結部が増幅されるよう配向される第2の連結オリゴヌクレオチドと、必要に応じて
    c)前記第1の連結オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と前記第2の連結オ
    リゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の前記MRSAの領域内で特異的にハ
    イブリダイズすることができる核酸配列を有する第3の連結オリゴヌクレオチドとを備え

    前記サンプルが前記右端部連結部を有する前記MRSAを含む場合、前記第3の連結オ
    リゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションが検出される、請求項11に記載の方法。
  15. 前記第3の連結オリゴヌクレオチドが、
    -前記SCCmecカセットの右端部連結領域の領域内で特異的にハイブリダイズする
    ことができる核酸配列を有するか、または
    -orfX内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有する、請求項1
    4に記載の方法。
  16. 前記第1の連結オリゴヌクレオチドが、orfX内で特異的にハイブリダイズすること
    ができる核酸配列を有する、請求項14に記載の方法。
  17. 第4のオリゴヌクレオチドセットを、黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAの増幅に利用
    する工程をさらに備え、前記染色体DNAが、
    a)黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAの領域内で特異的にハイブリダイズすることが
    できる核酸配列を有する第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドと、
    b)黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAの第2の領域内で特異的にハイブリダイズする
    ことができる核酸配列を有する第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドであって、
    前記第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドおよび前記第2の黄色ブドウ球菌オリゴ
    ヌクレオチドの各々が、増幅条件下、黄色ブドウ球菌に特異的なDNAの一部が増幅され
    るよう配向される、第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドと、必要に応じて
    c)前記第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と前記第
    2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の、前記黄色ブ
    ドウ球菌に特異的なDNAの領域内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列
    を有する第3の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドとを備え、
    前記サンプルが、前記第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ
    領域と前記第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の
    、前記黄色ブドウ球菌DNAの前記領域を含む場合、前記第3のオリゴヌクレオチドのハ
    イブリダイゼーションが検出される、請求項11〜14のいずれかに記載の方法。
  18. 前記黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAが、spa、orfX、およびnucからなる
    群から選択される、請求項10〜17のいずれかに記載の方法。
  19. 増幅された前記サンプルを挿入染料と接触させる工程を備え、前記サンプルが前記MR
    SAを含む場合、前記染料の増幅産物への挿入が検出される、請求項1〜18のいずれか
    に記載の方法。
  20. 黄色ブドウ球菌染色体DNA内に変異型mecA遺伝子を含むSCCmecカセットを
    挿入したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を増幅するためのキットであって、
    前記キットが第1のオリゴヌクレオチドセットを備え、該第1のオリゴヌクレオチドセッ
    トが、
    a)端部連結領域内の黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域に特異的にハイブリダイズす
    ることができる核酸配列を有する第1のオリゴヌクレオチドと、
    b)変異型mecAの領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有す
    る第2のオリゴヌクレオチドと、必要に応じて
    c)前記第1のオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と前記第2のオリゴヌク
    レオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の前記MRSAの領域内で特異的にハイブリダ
    イズすることができる第3のオリゴヌクレオチドとを備えるキット。
  21. -前記第1のオリゴヌクレオチドが、配列番号9および10からなる群から選択された
    核酸配列を備え、さらに/あるいは
    -前記第2のオリゴヌクレオチドが、配列番号6、7、14、15、16、17、20
    および21からなる群から選択された核酸配列を備え、さらに/あるいは
    -前記第3のオリゴヌクレオチドが存在する場合、該第3のオリゴヌクレオチドが、配
    列番号8、18または19で示される核酸配列を備える、請求項20に記載のキット。
  22. -第2のオリゴヌクレオチドセットであって、
    a)右端部連結領域内の黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域内で特異的にハイブリダ
    イズすることができる核酸配列を有する第1の連結オリゴヌクレオチドと、
    b)前記SCCmecカセットの右端部連結領域の領域内で特異的にハイブリダイズ
    することができる核酸配列を有する第2の連結オリゴヌクレオチドとを備える第2のオリ
    ゴヌクレオチドセット、
    -mecA遺伝子の増幅のための第3のオリゴヌクレオチドセットであって、
    a)mecADNAの領域内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を
    有する第1のmecAオリゴヌクレオチドと、
    b)mecADNA内の第2の領域内で特異的にハイブリダイズすることができる核
    酸配列を有する第2のmecAオリゴヌクレオチドとを備える、第3のオリゴヌクレオチ
    ドセット、および/または
    -黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAの増幅ための第4のオリゴヌクレオチドセットで
    あって、
    a)黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAの領域内で特異的にハイブリダイズすること
    ができる核酸配列を有する第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドと、
    b)黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAの第2の領域内で特異的にハイブリダイズす
    ることができる核酸配列を有する第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドとを備える、
    第4のオリゴヌクレオチドセットのうちの1つまたは複数をさらに備える、請求項20ま
    たは請求項21に記載のキット。
  23. 黄色ブドウ球菌染色体DNA内にmecA遺伝子または変異型mecA遺伝子を含むS
    CCmecカセットを挿入したメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)をサンプルに
    おいて増幅するためのキットであって、
    a)第1のオリゴヌクレオチドセットであって、
    1)変異型mecADNA遺伝子の第1の領域に特異的にハイブリダイズすることが
    できる核酸配列を有する第1の変異型mecAオリゴヌクレオチドと、
    2)変異型mecA遺伝子の第2の領域に特異的にハイブリダイズすることができる
    核酸配列を有する第2の変異型mecAオリゴヌクレオチドと、必要に応じて
    3)前記第1のオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と第2のオリゴヌクレ
    オチドの前記ハイブリダイズ領域との間の前記MRSAの領域内で特異的にハイブリダイ
    ズすることができる第3の変異型mecAオリゴヌクレオチドとを備える第1のオリゴヌ
    クレオチドセットと、
    b)第2のオリゴヌクレオチドセットであって、
    1)mecAの第1の領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有
    する第1のmecAオリゴヌクレオチドと、
    2)mecAの第2の領域に特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有
    する第2のmecAオリゴヌクレオチドと、必要に応じて
    3)前記第1のオリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と前記第2のオリゴヌ
    クレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の前記MRSAの領域内で特異的にハイブリ
    ダイズすることができる第3のmecAオリゴヌクレオチドとを備える第2のオリゴヌク
    レオチドセットとを備え、
    サンプルが、前記オリゴヌクレオチドセットとともに増幅条件下に配置される場合に、
    前記サンプルが前記MRSAを含むとき、増幅が生じうるように各セットが配向される、
    キット。
  24. -前記第1の変異型mecAオリゴヌクレオチドが、配列番号9および10からなる群
    から選択された核酸配列を備え、さらに/あるいは
    -前記第2の変異型mecAオリゴヌクレオチドが、配列番号6、7、14、15、1
    6、17、20および21からなる群から選択された核酸配列を備え、さらに/あるいは
    -前記第3の変異型mecAオリゴヌクレオチドが、配列番号8、18または19で示
    される核酸配列を備える、請求項23に記載のキット。
  25. 前記変異型mecAがmecALGA251である、請求項20〜24のいずれかに記
    載のキット。
  26. -第3のオリゴヌクレオチドセットであって、
    a)右端部連結領域内の黄色ブドウ球菌染色体DNAの領域内で特異的にハイブリダ
    イズすることができる核酸配列を有する第1の連結オリゴヌクレオチドと、
    b)mecAを含む前記SCCmecカセットの右端部連結領域の領域内で特異的に
    ハイブリダイズすることができる核酸配列を有する第2の連結オリゴヌクレオチドであっ
    て、前記第1の連結オリゴヌクレオチドおよび前記第2の連結オリゴヌクレオチドの各々
    が、増幅条件下、前記MRSAの存在下、mecAを含むSCCmecカセットの右端部
    挿入連結部が増幅されるよう配向される、第2の連結オリゴヌクレオチドと、必要に応じ

    c)前記第1の連結オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と前記第2の連結
    オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の前記MRSAの領域内で特異的に
    ハイブリダイズすることができる核酸配列を有する第3の連結オリゴヌクレオチドとを備
    える第3のオリゴヌクレオチドセット、および/または
    -第4のオリゴヌクレオチドセットであって、
    a)黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAの領域内で特異的にハイブリダイズすること
    ができる核酸配列を有する第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドと、
    b)黄色ブドウ球菌特異的染色体DNAの第2の領域内で特異的にハイブリダイズす
    ることができる核酸配列を有する第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドであって、前
    記第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドおよび前記第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌク
    レオチドの各々が、増幅条件下、MRSAの存在下、黄色ブドウ球菌に特異的なDNAの
    一部が増幅されるよう配向される、第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドと、必要に
    応じて
    c)前記第1の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域と前記
    第2の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドの前記ハイブリダイズ領域との間の、前記黄色
    ブドウ球菌DNAの領域内で特異的にハイブリダイズすることができる核酸配列を有する
    第3の黄色ブドウ球菌オリゴヌクレオチドとを備える、第4のオリゴヌクレオチドセット
    のうちの1つまたは複数をさらに備える、請求項23に記載のキット。















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