JP2018037348A - 入力装置 - Google Patents

入力装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018037348A
JP2018037348A JP2016171091A JP2016171091A JP2018037348A JP 2018037348 A JP2018037348 A JP 2018037348A JP 2016171091 A JP2016171091 A JP 2016171091A JP 2016171091 A JP2016171091 A JP 2016171091A JP 2018037348 A JP2018037348 A JP 2018037348A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cancel
electrode
sensor
input device
electrodes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016171091A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6655506B2 (ja
Inventor
良平 杉本
Ryohei Sugimoto
良平 杉本
宙生 川合
Hiroo Kawai
宙生 川合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokai Rika Co Ltd filed Critical Tokai Rika Co Ltd
Priority to JP2016171091A priority Critical patent/JP6655506B2/ja
Priority to PCT/JP2017/021162 priority patent/WO2018042806A1/ja
Publication of JP2018037348A publication Critical patent/JP2018037348A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6655506B2 publication Critical patent/JP6655506B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H36/00Switches actuated by change of magnetic field or of electric field, e.g. by change of relative position of magnet and switch, by shielding
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K17/00Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking
    • H03K17/94Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking characterised by the way in which the control signals are generated
    • H03K17/945Proximity switches
    • H03K17/955Proximity switches using a capacitive detector

Landscapes

  • Switches That Are Operated By Magnetic Or Electric Fields (AREA)
  • Electronic Switches (AREA)
  • Position Input By Displaying (AREA)

Abstract

【課題】操作体以外の誘電体に起因する操作の誤判定の防止を図ることが可能な、入力装置を提供する。
【解決手段】駆動信号がそれぞれ印加される複数のセンサ電極、およびセンサ電極それぞれと基準電位点との間における寄生容量を減少させるためのキャンセル電極を有するスイッチ部と、センサ電極それぞれの静電容量の変化に基づきスイッチ部に対する操作を検出する検出部と、センサ電極それぞれに対して駆動信号を印加させる制御と、キャンセル電極に対して駆動信号と同一波形の信号を印加させるキャンセル制御とを行う制御部と、を備え、制御部は、センサ電極それぞれに対して駆動信号を順次印加させ、いずれかのセンサ電極に対して駆動信号を印加させているときには、キャンセル電極に対するキャンセル制御を行い、全てのセンサ電極と基準電位点との間における寄生容量を減少させる、入力装置が、提供される。
【選択図】図6

Description

本発明は、入力装置に関する。
静電容量式センサにおいて検出精度の向上を図るための技術が開発されている。検出電極に印加される電圧と同電圧が印加されるガード電極を備える静電容量式センサに係る技術としては、例えば特許文献1に記載の技術が挙げられる。
特開2013−190404号公報
静電容量式の入力装置は、例えば、静電センサ(静電スイッチ)に対応する電極の静電容量を検出し、指などの操作体による操作によって生じる電極の静電容量の変化を検出することによって、電極に対応する静電センサに対して操作が行われているか否かを判定する。上記電極の静電容量の変化は、例えば、検出された電極の静電容量と所定の閾値とを比較することによって、検出される。
静電容量式の入力装置では、静電容量を検出する対象の電極(以下、「センサ電極」と示す。)と、基準電位点(グランド)との間に寄生容量が発生する。上記センサ電極と基準電位点との間に発生する寄生容量の大きさは、センサ電極の面積などに依存する。
センサ電極と基準電位点との間に発生する寄生容量は、センサ電極に対応する静電センサに対する操作の判定におけるノイズとなりうるので、センサ電極と基準電位点との間に発生する寄生容量が大きい程、SNR(Signal-to-Noise Ratio)特性などにおいて不利となる。そのため、静電センサに対する操作の判定精度の向上を図る上では、センサ電極と基準電位点との間に発生する寄生容量をより小さくすることが望ましい。
ここで、例えば特許文献1に記載の静電容量式センサのように、センサ電極(上記検出電極が該当する。)に加えて、センサ電極とは別体の電極(上記ガード電極が該当する。)が設けられる静電容量式の入力装置が、ある。
検出のための駆動信号(電圧信号)がセンサ電極に印加されるときに、駆動信号と同一の波形の信号(電圧信号)が、上記別体の電極に対して印加される場合には、センサ電極と上記別体の電極とは同電位となる。そのため、上記の場合には、センサ電極と上記別体の電極との間には、寄生容量が発生しない。
よって、駆動信号がセンサ電極に印加されるときに、駆動信号と同一の波形の信号が、上記別体の電極に対して印加される場合には、例えばセンサ電極と基準電位点との間における寄生容量を低減させることが、可能となる。
したがって、駆動信号がセンサ電極に印加されるときに、駆動信号と同一の波形の信号が上記別体の電極に対して印加される場合には、静電容量式の入力装置における検出精度の向上を図ることが可能となるという、利点がある。
以下では、センサ電極に印加される駆動信号と同一の波形の信号が印加される上記別体の電極を、「キャンセル電極」と示す。また、以下では、“駆動信号がセンサ電極に印加されるときに、駆動信号と同一の波形の信号をキャンセル電極に対して印加させる制御”を、「キャンセル制御」と示す。また、以下では、
“キャンセル電極に対して駆動信号を印加させない制御”を、「非キャンセル制御」と示す。
一方、静電容量式の入力装置の中には、複数の静電センサにそれぞれ対応する複数のセンサ電極を有する入力装置がある。入力装置が複数のセンサ電極を有する場合には、例えば特許文献1に開示されているように、入力装置は、複数のセンサ電極と一対一に対応する複数のキャンセル電極を有する。また、複数のセンサ電極を有する入力装置(すなわち、各センサ電極に対応する複数の静電センサを有する入力装置)の中には、センサ電極それぞれに対して駆動信号が順次印加されることによりセンサ電極が独立に制御される入力装置(以下、「複数のセンサ電極が独立に制御される入力装置」と示す。)がある。
しかしながら、“複数のセンサ電極と、複数のセンサ電極と一対一に対応する複数のキャンセル電極とを有し、複数のセンサ電極が独立に制御される入力装置”では、例えば下記の場合に、操作の判定対象のセンサ電極(検出対象のセンサ電極)の静電容量の変化を生じさせてしまう場合がある。なお、操作の判定対象のセンサ電極の静電容量の変化を生じさせる場合の一例については、後述する。
・操作の判定対象のセンサ電極を含む複数のセンサ電極に跨るように、操作体以外の誘電体が付着した場合
そのため、上記の場合において生じる“操作の判定対象のセンサ電極の静電容量の変化”の大きさによっては、操作体による操作が行われていないにも関わらず、センサ電極に対応する静電センサに対して操作が行われていると判定される誤判定が、生じる恐れがある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、操作体以外の誘電体に起因する操作の誤判定の防止を図ることが可能な、新規かつ改良された入力装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一の観点によれば、駆動信号がそれぞれ印加される複数のセンサ電極、および上記センサ電極それぞれと基準電位点との間における寄生容量を減少させるためのキャンセル電極を有するスイッチ部と、上記センサ電極それぞれの静電容量の変化に基づき上記スイッチ部に対する操作を検出する検出部と、上記センサ電極それぞれに対して上記駆動信号を印加させる制御と、上記キャンセル電極に対して上記駆動信号と同一波形の信号を印加させるキャンセル制御とを行う制御部と、を備え、上記制御部は、上記センサ電極それぞれに対して上記駆動信号を順次印加させ、いずれかの上記センサ電極に対して上記駆動信号を印加させているときには、上記キャンセル電極に対する上記キャンセル制御を行い、全ての上記センサ電極と上記基準電位点との間における寄生容量を減少させる、入力装置が、提供される。
かかる構成によって、例えば、操作の判定対象のセンサ電極を含む複数のセンサ電極に跨るように誘電体が付着したことによってセンサ電極が擬似的に大きくなったような場合に生じる寄生容量の増加を、抑制することができる。よって、かかる構成によって、操作体以外の誘電体に起因する操作の誤判定の防止を図ることができる。
また、上記スイッチ部は、全ての上記センサ電極と上記基準電位点との間における寄生容量を減少させるための、1つの上記キャンセル電極を有し、上記制御部は、いずれかの上記センサ電極に上記駆動信号が印加されているときには、1つの上記キャンセル電極に対して上記キャンセル制御を行ってもよい。
また、上記スイッチ部は、複数の上記センサ電極それぞれと一対一に対応し、対応する上記センサ電極と上記基準電位点との間における寄生容量を減少させるための、複数の上記キャンセル電極を有し、上記制御部は、いずれかの上記センサ電極に上記駆動信号が印加されているときには、全ての上記キャンセル電極に対して上記キャンセル制御を行ってもよい。
また、上記スイッチ部では、複数の上記センサ電極が複数の電極グループに分けられ、上記スイッチ部は、上記電極グループに属する上記センサ電極と上記基準電位点との間における寄生容量を減少させるための上記キャンセル電極を、上記電極グループごとに有し、上記制御部は、いずれかの上記センサ電極に上記駆動信号が印加されているときには、全ての上記キャンセル電極に対して上記キャンセル制御を行ってもよい。
また、上記制御部は、複数の上記センサ電極に上記駆動信号を印加させていないときには、上記キャンセル電極に対して上記駆動信号を印加させない非キャンセル制御を行ってもよい。
本発明によれば、操作体以外の誘電体に起因する操作の誤判定の防止を図ることができる。
複数のセンサ電極を有する入力装置において、センサ電極と基準電位点との間に発生する寄生容量の一例を示す説明図である。 複数のセンサ電極とキャンセル電極とを有する入力装置において、センサ電極と基準電位点との間に発生する寄生容量、およびキャンセル電極と基準電位点との間に発生する寄生容量の一例を示す説明図である。 キャンセル電極を有し、複数のセンサ電極が独立に制御される入力装置において誘電体により生じうる、センサ電極の静電容量の変化の一例を説明するための説明図である。 第1の実施形態に係る入力装置において誘電体により生じうる、センサ電極の静電容量の変化の一例を説明するための説明図である。 第2の実施形態に係る入力装置において誘電体により生じうる、センサ電極の静電容量の変化の一例を説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係る入力装置の構成の一例を示すブロック図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、以下では、一の物体と他の物体との間に生じる寄生容量を、符号Cpを用いて「寄生容量Cpn」(nは、寄生容量を区別するための番号)と表す。また、寄生容量Cpnを図示する図1〜図4では、寄生容量Cpnの大きさの大小関係を、便宜上、キャパシタを示す回路記号の大小2種類の大きさで表す。
[1]静電容量式の入力装置において生じうる問題の一例
上述したように、静電容量式の入力装置(以下、単に「入力装置」と示す。)では、センサ電極と基準電位点との間に寄生容量が発生する。
図1は、複数のセンサ電極を有する入力装置において、センサ電極と基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量の一例を示す説明図である。図1では、入力装置が、“センサ1”、“センサ2”で表される2つのセンサ電極を有している例を、示している。
図1に示す寄生容量Cp1、Cp2は、それぞれ下記の通りである。なお、上述したように、寄生容量Cp1、Cp2の大きさは、センサ電極の面積などに依存する。
・寄生容量Cp1:“センサ1”で表されるセンサ電極と基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量
・寄生容量Cp2:“センサ2”で表されるセンサ電極と基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量
上述したように、寄生容量Cp1、Cp2は、センサ電極に対応する静電センサに対する操作の判定におけるノイズとなりうる。
ここで、図1に示すような寄生容量Cp1、Cp2の影響を低減する方法としては、例えば上述したように、“入力装置にキャンセル電極をさらに設け、キャンセル電極に対してキャンセル制御を行う方法”が挙げられる。
図2は、複数のセンサ電極とキャンセル電極とを有する入力装置において、センサ電極と基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量、およびキャンセル電極と基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量の一例を示す説明図である。図2では、入力装置が、“センサ1”、“センサ2”で表される2つのセンサ電極と、“キャンセル1”、“キャンセル2”で表される2つのキャンセル電極とを有している例を、示している。
ここで、“キャンセル1”で表されるキャンセル電極は、“センサ1”で表されるセンサ電極と基準電位点GNDとの間における寄生容量を減少させるためのキャンセル電極である。また、“キャンセル2”で表されるキャンセル電極は、“センサ2”で表されるセンサ電極と基準電位点GNDとの間における寄生容量を減少させるためのキャンセル電極である。
図2に示す寄生容量Cp1’、Cp2’、Cp3、Cp4は、それぞれ下記の通りである。
・寄生容量Cp1’:“センサ1”で表されるセンサ電極と基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量
・寄生容量Cp2’:“センサ2”で表されるセンサ電極と基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量
・寄生容量Cp3は、“キャンセル1”で表されるキャンセル電極と基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量
・寄生容量Cp4:“キャンセル2”で表されるキャンセル電極と基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量
“キャンセル1”、“キャンセル2”で表されるキャンセル電極が設けられ、キャンセル電極それぞれに対してキャンセル制御が行われた場合には、上述したように、センサ電極それぞれとセンサ電極それぞれに対応するキャンセル電極との間において、寄生容量は発生しない。
また、図2に示すキャンセル電極それぞれに対してキャンセル制御が行われた場合には、キャンセル電極と基準電位点GNDとの間の寄生容量Cp3、Cp4によって、センサ電極と基準電位点GNDとの間の寄生容量Cp1’、Cp2’は、図1に示す寄生容量Cp1、Cp2よりも低減される。
よって、図2に示すように、入力装置が、複数のセンサ電極に一対一に対応する複数のキャンセル電極を有し、複数のキャンセル電極それぞれに対してキャンセル制御が行われるときには、静電容量式の入力装置における検出精度の向上を図ることができる場合がある。
ここで、図2に示すような、複数のセンサ電極を有する入力装置の中には、上述したように、複数のセンサ電極が独立に制御される入力装置がある。
図2に示す入力装置を例に挙げて、センサ電極が独立に制御される例を示すと、複数のセンサ電極が独立に制御される入力装置では、例えば、“センサ1”で表されるセンサ電極に対応する静電センサに対する静電容量の変化の検出が行われた後に、“センサ2”で表されるセンサ電極に対応する静電センサに対する静電容量の変化の検出が行われる。
より具体的には、“センサ1”で表されるセンサ電極に対応する静電センサに対する静電容量の変化を検出する場合には、図2を参照して例示した複数のセンサ電極が独立に制御される入力装置は、各電極を下記のような状態にさせる。
・“センサ1”で表されるセンサ電極:駆動信号を印加し、センサ電極が駆動する状態
・“キャンセル1”で表されるキャンセル電極:駆動信号と同一波形の信号を印加し、キャンセル電極が駆動する状態(キャンセル制御が行われる状態)
・“センサ2”で表されるセンサ電極:駆動信号が印加されず、センサ電極が駆動していない状態
・“キャンセル2”で表されるキャンセル電極:駆動信号と同一波形の信号が印加されず、キャンセル電極が駆動していない状態(非キャンセル制御が行われる状態)
また、“センサ2”で表されるセンサ電極に対応する静電センサに対する静電容量の変化を検出する場合には、図2を参照して例示した複数のセンサ電極が独立に制御される入力装置は、各電極を下記のような状態にさせる。
・“センサ1”で表されるセンサ電極:駆動信号が印加されず、センサ電極が駆動していない状態
・“キャンセル1”で表されるキャンセル電極:駆動信号と同一波形の信号が印加されず、キャンセル電極が駆動していない状態(非キャンセル制御が行われる状態)
・“センサ2”で表されるセンサ電極:駆動信号を印加し、センサ電極が駆動する状態
・“キャンセル2”で表されるキャンセル電極:駆動信号と同一波形の信号を印加し、キャンセル電極が駆動する状態(キャンセル制御が行われる状態)
しかしながら、複数のセンサ電極が独立に制御される入力装置において、操作の判定対象のセンサ電極を含む複数のセンサ電極に跨るように、操作体以外の誘電体が付着した場合には、キャンセル電極が設けられていたとしても、操作の判定対象のセンサ電極の静電容量の変化を生じさせてしまう。
図3は、キャンセル電極を有し、複数のセンサ電極が独立に制御される入力装置において誘電体により生じうる、センサ電極の静電容量の変化の一例を説明するための説明図である。図3は、図2に示す入力装置において“センサ1”で表されるセンサ電極に対応する静電センサに対する静電容量の変化が検出される場合における、誘電体Dによる“センサ1”で表されるセンサ電極の静電容量の変化の一例を示している。
誘電体Dとしては、例えば、水や、水分を含んだタオル、鉄やアルミニウムなどの金属などが挙げられる。図3では、便宜上、誘電体Dを直方体で表している。なお、誘電体Dの形状が、直方体に限られないことは、言うまでもない。
図3に示す寄生容量Cp1’、Cp2’、Cp3、Cp5、Cp6は、それぞれ下記の通りである。
・Cp1’:“センサ1”で表されるセンサ電極と基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量
・寄生容量Cp2’:“センサ2”で表されるセンサ電極と基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量
・寄生容量Cp3:“キャンセル1”で表されるキャンセル電極と基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量
・寄生容量Cp5:誘電体Dと“センサ1”で表されるセンサ電極との間に発生する寄生容量
・寄生容量Cp6:誘電体Dと基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量
“センサ1”で表されるセンサ電極に対応する静電センサに対する静電容量の変化が検出されるときにおいて、センサ電極間に跨るように誘電体Dが存在する場合、“センサ1”で表されるセンサ電極と基準電位点GNDとの間には、寄生容量Cp5、Cp6に示すように、誘電体Dを介して新たな寄生容量が発生してしまう。つまり、“センサ1”で表されるセンサ電極と基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量は、誘電体Dを介して発生した寄生容量分増加する。
ここで、上記“センサ1”で表されるセンサ電極と基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量の増加は、誘電体Dによって“センサ1”で表されるセンサ電極が擬似的に大きくなったことによる寄生容量の増加と、捉えることができる。
よって、図3に示す入力装置では、“センサ1”で表されるセンサ電極に対応する静電センサに対する、操作体による操作が行われていないにも関わらず、当該静電センサに対して操作が行われていると判定される誤判定が、生じる恐れがある。
[2]本発明の実施形態に係る入力装置の概要
そこで、本発明の実施形態に係る入力装置は、複数のセンサ電極と、センサ電極それぞれと基準電位点との間における寄生容量を減少させるためのキャンセル電極とを有する。後述するように、本発明の実施形態に係る入力装置は、1つのキャンセル電極を有していてもよいし、2つ以上のキャンセル電極を有していてもよい。
また、本発明の実施形態に係る入力装置は、複数のセンサ電極、およびキャンセル電極それぞれに対して、下記のような制御を行う。
・複数のセンサ電極に対する制御:駆動信号を順次印加させる
・キャンセル電極に対する制御:いずれかのセンサ電極に対して駆動信号を印加させているときに、キャンセル制御を行い、全てのセンサ電極と基準電位点との間における寄生容量を減少させる。また、複数のセンサ電極に駆動信号を印加させていないときには、キャンセル制御を行わない(すなわち、複数のセンサ電極に駆動信号を印加させていないときには、非キャンセル制御を行う)
より具体的には、本発明の実施形態に係る入力装置は、例えば下記の[2−1]〜[2−3]に示す実施形態のようなキャンセル電極の構成を有し、キャンセル電極の構成に応じた制御を行う。
[2−1]第1の実施形態に係る入力装置におけるキャンセル電極の構成と制御
[2−1−1]第1の実施形態に係るキャンセル電極の構成
第1の実施形態に係る入力装置は、全てのセンサ電極と基準電位点との間における寄生容量を減少させるための、1つのキャンセル電極を有する。
第1の実施形態に係る入力装置が備える1つのキャンセル電極としては、例えば、配置されている全てのセンサ電極が含まれる大きさを有する電極が挙げられる。上記1つのキャンセル電極は、例えば、仮に当該キャンセル電極と全てのセンサ電極とを重ねた場合に、全てのセンサ電極が当該キャンセル電極に含まれるように、全てのセンサ電極と基準電位点との間に設けられる。
なお、第1の実施形態に係る入力装置が備える1つのキャンセル電極の形状、大きさは、上記に示す例に限られない。例えば、第1の実施形態に係る入力装置は、キャンセル制御が行われた場合に、全てのセンサ電極と基準電位点との間における寄生容量を減少させることが可能な、任意の形状、および/または、任意の大きさの、1つのキャンセル電極を有することが可能である。
[2−1−2]第1の実施形態に係る制御
第1の実施形態に係る入力装置は、上述したように、複数のセンサ電極に対して駆動信号を順次印加させる。
また、第1の実施形態に係る入力装置は、いずれかのセンサ電極に駆動信号が印加されているときには、1つのキャンセル電極に対してキャンセル制御を行う。複数のセンサ電極に駆動信号を印加させていないときには、第1の実施形態に係る入力装置は、1つのキャンセル電極に対して非キャンセル制御を行う。
図4は、第1の実施形態に係る入力装置において誘電体により生じうる、センサ電極の静電容量の変化の一例を説明するための説明図である。図4では、第1の実施形態に係る入力装置が、“センサ1”、“センサ2”で表される2つのセンサ電極と、“キャンセル”で表される1つのキャンセル電極とを有している例を、示している。
また、図4は、図3と同様に、“センサ1”で表されるセンサ電極に対応する静電センサに対する静電容量の変化が検出される場合における、誘電体Dによる“センサ1”で表されるセンサ電極の静電容量の変化の一例を示している。なお、図4では、便宜上、誘電体Dを直方体で表しているが、上述したように、誘電体Dの形状が、直方体に限られないことは、言うまでもない。
図4において“キャンセル”で表されるキャンセル電極は、“センサ1”で表されるセンサ電極および“センサ2”で表されるセンサ電極それぞれと、基準電位点GNDとの間における寄生容量を減少させるためのキャンセル電極である。“キャンセル”で表されるキャンセル電極は、例えば図4に示すように、第1の実施形態に係る入力装置を構成する全てのセンサ電極それぞれに対応するように、1つのキャンセル電極で構成される。つまり、“キャンセル”で表されるキャンセル電極は、全てのセンサ電極と基準電位点GNDとの間における寄生容量を減少させるためのキャンセル電極である。
図4に示す寄生容量Cp1’、Cp2’、Cp5、Cp6’、Cp7は、それぞれ下記の通りである。
・Cp1’:“センサ1”で表されるセンサ電極と基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量
・寄生容量Cp2’:“センサ2”で表されるセンサ電極と基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量
・寄生容量Cp5:誘電体Dと“センサ1”で表されるセンサ電極との間に発生する寄生容量
・寄生容量Cp6’:誘電体Dと基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量
・寄生容量Cp7:“キャンセル”で表されるキャンセル電極と基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量
“センサ1”で表されるセンサ電極に対応する静電センサに対する静電容量の変化が検出されるときにおいて、センサ電極間に跨るように誘電体Dが存在する場合、“センサ1”で表されるセンサ電極と基準電位点GNDとの間には、寄生容量Cp5、Cp6’に示すように、誘電体Dを介して新たな寄生容量が発生する。
ここで、第1の実施形態に係る入力装置では、“センサ1”で表されるセンサ電極に対して駆動信号が印加されているときに、“キャンセル”で表されるキャンセル電極に対してキャンセル制御が行われている。よって、誘電体Dと基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量Cp6’は、キャンセル電極と基準電位点GNDとの間の寄生容量Cp3によって、図3に示す寄生容量Cp6よりも低減される。
つまり、第1の実施形態に係る入力装置は、図3を参照して示したような、誘電体Dによって“センサ1”で表されるセンサ電極が擬似的に大きくなったことによる寄生容量の増加を、“キャンセル”で表されるキャンセル電極に対するキャンセル制御によって、抑制することができる。
よって、第1の実施形態に係る入力装置では、操作の判定対象のセンサ電極を含む複数のセンサ電極に跨るように誘電体Dが付着した場合であっても、誘電体Dに起因する寄生容量の増加により判定対象のセンサ電極に対応する静電センサに対して操作が行われていると判定される誤判定(以下、単に「誤判定」と示す場合がある。)が生じる可能性が、低減される。
したがって、第1の実施形態に係る入力装置は、操作体以外の誘電体に起因する操作の誤判定の防止を図ることができる。
また、第1の実施形態に係る入力装置は、複数のセンサ電極それぞれに対応する1つのキャンセル電極を有し、当該キャンセル電極に対してキャンセル制御を行う。よって、第1の実施形態に係る入力装置は、図2に示す入力装置と同様に、静電容量式の入力装置における検出精度の向上を図ることができる。
[2−2]第2の実施形態に係る入力装置におけるキャンセル電極の構成と制御
[2−2−1]第2の実施形態に係るキャンセル電極の構成
第2の実施形態に係る入力装置は、複数のセンサ電極それぞれと一対一に対応し、対応するセンサ電極と基準電位点との間における寄生容量を減少させるための、複数のキャンセル電極を有する。つまり、第2の実施形態に係る入力装置は、図3に示す入力装置の例と同様に、センサ電極ごとにキャンセル電極を有する。
第2の実施形態に係る入力装置が備えるキャンセル電極としては、例えば、当該キャンセル電極が対応しているセンサ電極が含まれる大きさを有する電極(例えば、対応しているセンサ電極以上の面積を有する電極)が挙げられる。上記キャンセル電極は、例えば、仮に当該キャンセル電極と対応しているセンサ電極とを重ねた場合に、当該センサ電極が当該キャンセル電極に含まれるように、当該センサ電極と基準電位点との間に設けられる。
なお、第2の実施形態に係る入力装置が備えるキャンセル電極の形状、大きさは、上記に示す例に限られない。例えば、第2の実施形態に係る入力装置は、キャンセル制御が行われた場合に、対応するセンサ電極と基準電位点との間における寄生容量を減少させることが可能な、任意の形状、および/または、任意の大きさの、キャンセル電極を有することが可能である。また、第2の実施形態に係る入力装置が備える複数のキャンセル電極の形状および/または大きさは、全てのキャンセル電極において同一であってもよいし、一部のキャンセル電極または全てのキャンセル電極において異なっていてもよい。
[2−2−2]第2の実施形態に係る制御
第2の実施形態に係る入力装置は、上述したように、複数のセンサ電極に対して駆動信号を順次印加させる。
また、第2の実施形態に係る入力装置は、いずれかのセンサ電極に駆動信号が印加されているときには、全てのキャンセル電極に対してキャンセル制御を行う。複数のセンサ電極に駆動信号を印加させていないときには、第2の実施形態に係る入力装置は、全てのキャンセル電極に対して非キャンセル制御を行う。
図5は、第2の実施形態に係る入力装置において誘電体により生じうる、センサ電極の静電容量の変化の一例を説明するための説明図である。図5では、第2の実施形態に係る入力装置が、“センサ1”、“センサ2”で表される2つのセンサ電極と、“キャンセル1”、“キャンセル2”で表される2つのキャンセル電極とを有している例を、示している。
また、図5は、図3と同様に、“センサ1”で表されるセンサ電極に対応する静電センサに対する静電容量の変化が検出される場合における、誘電体Dによる“センサ1”で表されるセンサ電極の静電容量の変化の一例を示している。なお、図5では、便宜上、誘電体Dを直方体で表しているが、上述したように、誘電体Dの形状が、直方体に限られないことは、言うまでもない。
図5において“キャンセル1”で表されるキャンセル電極は、“センサ1”で表されるセンサ電極と基準電位点GNDとの間における寄生容量を減少させるためのキャンセル電極である。また、“キャンセル2”で表されるキャンセル電極は、“センサ2”で表されるセンサ電極と基準電位点GNDとの間における寄生容量を減少させるためのキャンセル電極である。
図5に示す寄生容量Cp1’、Cp2’、Cp3、CP4、Cp5、Cp6’は、それぞれ下記の通りである。
・Cp1’:“センサ1”で表されるセンサ電極と基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量
・寄生容量Cp2’:“センサ2”で表されるセンサ電極と基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量
・寄生容量Cp3:“キャンセル1”で表されるキャンセル電極と基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量
・寄生容量Cp4:“キャンセル2”で表されるキャンセル電極と基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量
・寄生容量Cp5:誘電体Dと“センサ1”で表されるセンサ電極との間に発生する寄生容量
・寄生容量Cp6’:誘電体Dと基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量
“センサ1”で表されるセンサ電極に対応する静電センサに対する静電容量の変化が検出されるときにおいて、センサ電極間に跨るように誘電体Dが存在する場合、“センサ1”で表されるセンサ電極と基準電位点GNDとの間には、寄生容量Cp5、Cp6’に示すように、誘電体Dを介して新たな寄生容量が発生する。
ここで、第2の実施形態に係る入力装置では、“センサ1”で表されるセンサ電極に対して駆動信号が印加されているときに、“キャンセル1”で表されるキャンセル電極および“キャンセル2”で表されるキャンセル電極それぞれに対してキャンセル制御が行われている。よって、誘電体Dと基準電位点GNDとの間に発生する寄生容量Cp6’は、キャンセル電極と基準電位点GNDとの間の寄生容量Cp3、Cp4によって、図3に示す寄生容量Cp6よりも低減される。
つまり、第2の実施形態に係る入力装置は、図3を参照して示したような、誘電体Dによって“センサ1”で表されるセンサ電極が擬似的に大きくなったことによる寄生容量の増加を、“キャンセル”で表されるキャンセル電極に対するキャンセル制御によって、抑制することができる。
よって、第2の実施形態に係る入力装置では、操作の判定対象のセンサ電極を含む複数のセンサ電極に跨るように誘電体Dが付着した場合であっても、誘電体Dに起因する寄生容量の増加によって誤判定が生じる可能性が、低減される。
したがって、第2の実施形態に係る入力装置は、操作体以外の誘電体に起因する操作の誤判定の防止を図ることができる。
また、第2の実施形態に係る入力装置は、複数のセンサ電極それぞれに一対一に対応する複数のキャンセル電極を有し、当該キャンセル電極それぞれに対してキャンセル制御を行う。よって、第2の実施形態に係る入力装置は、図2に示す入力装置と同様に、静電容量式の入力装置における検出精度の向上を図ることができる。
[2−3]第3の実施形態に係る入力装置におけるキャンセル電極の構成と制御
上記第2の実施形態では、複数のセンサ電極それぞれと一対一に対応する複数のキャンセル電極を有する入力装置を示した。しかしながら、本発明の実施形態に係る複数のキャンセル電極を有する入力装置の構成は、上記第2の実施形態に係る構成に限られない。そこで、次に、第3の実施形態に係る入力装置として、複数のキャンセル電極を有する他の構成の入力装置について、説明する。
[2−3−1]第3の実施形態に係るキャンセル電極の構成
第3の実施形態に係る入力装置では、複数のセンサ電極が複数の電極グループに分けられる。ここで、電極グループそれぞれには、1つのセンサ電極、または、複数のセンサ電極が属する。
なお、全ての電極グループに1つのセンサ電極が属する場合、第3の実施形態に係る入力装置におけるキャンセル電極の構成は、上記第2の実施形態に係る入力装置におけるキャンセル電極の構成と同様の構成となる。また、少なくとも1つの電極グループに複数のセンサ電極が属する場合、第3の実施形態に係る入力装置におけるキャンセル電極の構成は、上記第2の実施形態に係る入力装置におけるキャンセル電極の構成と異なることとなる。
また、第3の実施形態に係る入力装置は、電極グループに属するセンサ電極と基準電位点との間における寄生容量を減少させるためのキャンセル電極を、電極グループごとに有する。
第3の実施形態に係る入力装置が備えるキャンセル電極としては、例えば、当該キャンセル電極が対応している電極グループに属する、全てのセンサ電極が含まれる大きさを有する電極が挙げられる。上記キャンセル電極は、例えば、仮に当該キャンセル電極と対応する電極グループに属する全てのセンサ電極とを重ねた場合に、当該全てのセンサ電極が当該キャンセル電極に含まれるように、対応する電極グループに属する全てのセンサ電極と基準電位点との間に設けられる。
なお、第3の実施形態に係る入力装置が備えるキャンセル電極の形状、大きさは、上記に示す例に限られない。例えば、第3の実施形態に係る入力装置は、キャンセル制御が行われた場合に、対応する電極グループに属する全てのセンサ電極と基準電位点との間における寄生容量を減少させることが可能な、任意の形状、および/または、任意の大きさの、キャンセル電極を有することが可能である。また、第3の実施形態に係る入力装置が備える複数のキャンセル電極の形状および/または大きさは、全てのキャンセル電極において同一であってもよいし、一部のキャンセル電極または全てのキャンセル電極において異なっていてもよい。
[2−3−2]第3の実施形態に係る制御
第3の実施形態に係る入力装置は、上述したように、複数のセンサ電極に対して駆動信号を順次印加させる。
また、第3の実施形態に係る入力装置は、第2の実施形態に係る入力装置と同様に、いずれかのセンサ電極に駆動信号が印加されているときには、全てのキャンセル電極に対してキャンセル制御を行う。複数のセンサ電極に駆動信号を印加させていないときには、第3の実施形態に係る入力装置は、全てのキャンセル電極に対して非キャンセル制御を行う。
上記のように、電極グループに属するセンサ電極の数によって、第3の実施形態に係る入力装置と第2の実施形態に係る入力装置とは、キャンセル電極それぞれとセンサ電極との対応関係が異なる場合がある。しかしながら、第3の実施形態に係る入力装置では、第2の実施形態に係る入力装置と同様に、全てのセンサ電極が、いずれかのキャンセル電極に対応している。
また、第3の実施形態に係る入力装置では、第2の実施形態に係る入力装置と同様に各電極に対する制御が行われる。
よって、第3の実施形態に係る入力装置では、第2の実施形態に係る入力装置と同様に、操作の判定対象のセンサ電極を含む複数のセンサ電極に跨るように誘電体Dが付着した場合であっても、誘電体Dに起因する寄生容量の増加によって誤判定が生じる可能性が、低減される。
したがって、第3の実施形態に係る入力装置は、第2の実施形態に係る入力装置と同様に、操作体以外の誘電体に起因する操作の誤判定の防止を図ることができる。
また、第3の実施形態に係る入力装置は、電極グループそれぞれに一対一に対応する複数のキャンセル電極を有し、当該キャンセル電極それぞれに対してキャンセル制御を行う。よって、第3の実施形態に係る入力装置は、図2に示す入力装置と同様に、静電容量式の入力装置における検出精度の向上を図ることができる。
本発明の実施形態に係る入力装置は、例えば上記[2−1]〜上記[2−3]に示す実施形態のようなキャンセル電極の構成を有し、キャンセル電極の構成に応じた制御を行う。
なお、上記[2−1]〜上記[2−3]では、2つのセンサ電極を有する例を主に示したが、本発明の実施形態に係る入力装置が有するセンサ電極の数は、2つに限られず、3つ以上のセンサ電極を有していてもよい。3つ以上のセンサ電極を有する構成であっても、本発明の実施形態に係る入力装置は、上記[2−1]〜上記[2−3]に示す実施形態のようなキャンセル電極の構成を有し、上記[2−1]〜上記[2−3]に示す実施形態のような制御が行われることによって、操作体以外の誘電体に起因する操作の誤判定の防止を図ることができる。また、3つ以上のセンサ電極を有する構成であっても、本発明の実施形態に係る入力装置は、静電容量式の入力装置における検出精度の向上を図ることができる。
[3]本発明の実施形態に係る入力装置の構成例
以下、本発明の実施形態に係る入力装置の構成の一例を説明しつつ、本発明の実施形態に係る入力装置における処理について、より具体的に説明する。
以下では、便宜上、上記[2−1]に示す第1の実施形態に係る入力装置を主に例に挙げて、本発明の実施形態に係る入力装置の構成の一例を説明する。
また、以下では、便宜上、本発明の実施形態に係る入力装置が有するセンサ電極の数が2つである場合を例に挙げる。なお、上述したように、本発明の実施形態に係る入力装置は、3つ以上のセンサ電極を有していてもよい。
図6は、本発明の実施形態に係る入力装置100の構成の一例を示すブロック図である。入力装置100は、例えば、スイッチ部102と、検出部104と、切替部106と、制御部108とを備える。
また、入力装置100は、例えば、ROM(Read Only Memory。図示せず)や、RAM(Random Access Memory。図示せず)、記憶部(図示せず)などを備えていてもよい。入力装置100は、例えば、データの伝送路としてのバスにより上記各構成要素間を接続する。入力装置100は、例えば、入力装置100が備えているバッテリなどの内部電源から供給される電力、または、接続されている外部電源から供給される電力などによって、駆動する。
ROM(図示せず)は、例えば、制御部108や後述する処理回路114などが使用する、プログラムや演算パラメータなどのデータを記憶する。RAM(図示せず)は、制御部108や処理回路114などにより実行されるプログラムや、処理データなどを一時的に記憶する。
記憶部(図示せず)は、入力装置100が備える記憶手段である。記憶部(図示せず)には、例えばアプリケーションソフトウェアなどの様々なデータが記憶される。
ここで、記憶部(図示せず)としては、例えば、ハードディスクなどの磁気記録媒体や、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリなどが挙げられる。また、記憶部(図示せず)は、入力装置100から着脱可能であってもよい。
[3−1]スイッチ部102
スイッチ部102は、複数のセンサ電極E1、E2と、1つのキャンセル電極CCとを有する。
センサ電極E1、E2は、検出部104における静電容量の検出対象の電極である。センサ電極E1、E2それぞれには、例えば後述する電圧源110から駆動信号が印加される。
キャンセル電極CCは、センサ電極E1、E2それぞれと基準電位点との間における寄生容量を減少させるために設けられる。キャンセル電極CCは、上記[2−1]に示す第1の実施形態に係る1つのキャンセル電極に該当する。キャンセル電極CCは、例えば、基盤を介してセンサ電極E1、E2と並列に設けられる
上述したように、キャンセル電極CCに、センサ電極E1、E2に印加される駆動信号と同一波形の信号が印加されることによって、センサ電極E1、E2それぞれと基準電位点との間における寄生容量は、減少する。
図6は、“後述する切替部106によってキャンセル電極CCが電圧源110と電気的に接続され、駆動信号と同一波形の信号として、駆動信号そのものがキャンセル電極CCに印加される構成”の一例を示している。また、図6は、“後述する切替部106によってキャンセル電極CCが基準電位点と電気的に接続される構成”の一例を示している。つまり、図6に示すキャンセル電極CCは、例えば、センサ電極E1、E2と基準電位点との間における寄生容量を減少させるために設けられる電極、または、基準電位点に接続される基準電極として機能する。
なお、本発明の実施形態に係る入力装置100が備えるスイッチ部102の構成は、図6に示す例に限られない。
例えば、スイッチ部102では、キャンセル電極と基準電極とが、別体の電極であってもよい。
また、図6では、スイッチ部102が上記[2−1]に示す第1の実施形態に係る1つのキャンセル電極を有する構成を示しているが、スイッチ部102は、上記[2−2]に示す第2の実施形態に係る複数のキャンセル電極、または、上記[2−3]に示す第3の実施形態に係る複数のキャンセル電極を、有していてもよい。
[3−2]検出部104
検出部104は、センサ電極E1、E2それぞれの静電容量の変化に基づきスイッチ部102に対する操作を検出する。
検出部104は、自己容量方式によってセンサ電極E1、E2それぞれの静電容量値を検出する。検出部104は、例えば、駆動信号を印加しているセンサ電極、すなわち、操作の判定対象のセンサ電極を、静電容量値の検出対象とする。そして、検出部104は、検出された静電容量値と設定されている所定の閾値とを比較することによって、スイッチ部102が有するセンサ電極に対応する静電センサに対して、操作が行われたことを検出する。なお、以下では、検出部104が検出する“スイッチ部102が有するセンサ電極に対応する静電センサに対して、操作が行われたこと”を、「スイッチ部102に対して操作が行われたこと」と表す場合がある。
ここで、本発明の実施形態に係る所定の閾値は、予め設定されている固定の閾値であってもよいし、検出部104における操作の検出結果などに基づいて変わる可変の閾値であってもよい。操作の検出結果に基づく可変の閾値の例としては、例えば、“検出部104において操作が検出された場合に、閾値として、検出部104において操作が検出される前に設定されている閾値よりも、より小さな値が設定されること”などが、挙げられる。
センサ電極E1、E2の静電容量は、例えば指などの操作体がセンサ電極E1、E2に近づくことなどによって変化する。検出部104は、上記のように所定の閾値を用いた閾値処理によって、センサ電極E1、E2それぞれの静電容量の変化を捉え、スイッチ部102に対する操作を検出する。
具体的には、検出部104は、例えば、検出された静電容量値が所定の閾値以上である場合(または、当該静電容量値が当該所定の閾値より大きい場合)に、スイッチ部102に対して操作が行われたことを検出する。
また、検出部104は、例えば、スイッチ部102に対する操作が検出された場合に、スイッチ部102に対して操作が行われたと判定する。
なお、検出部104における、スイッチ部102に対する操作の判定方法は、上記に限られない。例えば、検出部104は、所定の回数操作が検出された場合に、スイッチ部102に対する操作が行われたと判定することも可能である。本発明の実施形態に係る所定の回数は、予め設定されている固定の回数であってもよいし、制御部108や外部のコントローラからの命令に基づき変更可能な可変の回数であってもよい。
上記のように、検出部104が、所定の回数操作が検出された場合にスイッチ部102に対する操作が行われたと判定することによって、スイッチ部102に対する操作の誤判定が生じる可能性を、より低減することができる。
検出部104は、例えば、電圧源110と、測定回路112A、112Bと、処理回路114と、スイッチング回路SW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6と、接地容量C1、C2とを有する。
電圧源110は、センサ電極E1、E2を駆動させるための駆動信号(電圧信号)を出力する。なお、電圧源110は、入力装置100の外部の電圧源であってもよい。
測定回路112A、112Bは、例えば、容量の充電時間を測定することによって、静電容量値(自己容量値)を検出する。測定回路112Aは、スイッチング回路SW2を介してセンサ電極E1と電気的に接続され、センサ電極E1の静電容量値を検出する。また、測定回路112Bは、スイッチング回路SW5を介してセンサ電極E2と電気的に接続され、センサ電極E2の静電容量値を検出する。
測定回路112A、112Bは、例えば、1または2以上のコンパレータなどを用いて容量の充電時間を測定し、測定された充電時間から容量値を求めることによって、静電容量値を検出する。
なお、測定回路112A、112Bは、上記に示す例に限られない。測定回路112A、112Bは、静電容量値を測定することが可能な任意の方法に対応する構成をとることが可能である。
処理回路114は、測定回路112A、112Bそれぞれにおいて検出されたセンサ電極E1、E2の静電容量値に基づいて、スイッチ部102に対する操作を検出する。処理回路114は、例えば、検出されたセンサ電極E1の静電容量値と所定の閾値とを比較することによって、センサ電極E1に対応する静電センサに対する操作を検出する。また、処理回路114は、例えば、検出されたセンサ電極E2の静電容量値と所定の閾値とを比較することによって、センサ電極E2に対応する静電センサに対する操作を検出する。
また、処理回路114は、上述したように、スイッチ部102に対する操作の検出結果と所定の回数とに基づいて、スイッチ部102に対して操作が行われたか否かを判定してもよい。
処理回路114としては、例えば、CPU(Central Processing Unit)などの演算回路で構成される、1または2以上のプロセッサなどが挙げられる。
スイッチング回路SW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6は、例えば、スイッチングトランジスタで構成され、印加される信号の信号レベル(電圧レベル)に応じてオン状態(導通状態)またはオフ状態(非導通状態)となる。
スイッチングトランジスタとしては、例えば、バイポーラトランジスタや、TFT(Thin Film Transistor)やMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)などのFET(Field-Effect Transistor)が挙げられる。
スイッチング回路SW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6それぞれのオン状態、オフ状態の切り替えの制御は、例えば、後述する制御部108により行われる。
なお、スイッチング回路SW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6は、スイッチングトランジスタに限られず、オン状態とオフ状態とを切り替えることが可能な任意の素子(または回路)であってもよい。
検出部104では、例えば下記の(a)、(b)に示すようにスイッチング回路SW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6それぞれのオン状態、オフ状態が切り替えられることによって、センサ電極E1の静電容量値の検出と、センサ電極E2の静電容量値の検出とが、順次に行われる。
(a)センサ電極E1の静電容量値を検出する場合
・スイッチング回路SW1、SW2:オン状態
・スイッチング回路SW3、SW4、SW5、SW6:オフ状態
(b)センサ電極E2の静電容量値を検出する場合
・スイッチング回路SW4、SW5:オン状態
・スイッチング回路SW1、SW2、SW3、SW6:オフ状態
例えば、上記(a)、(b)に示すようなスイッチング回路SW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6のオン・オフ制御が行われることによって、検出部104では、センサ電極E1、E2それぞれに対して駆動信号が順次印加され、測定回路112A、112Bにおいてセンサ電極E1、E2それぞれの静電容量値(自己容量値)が順次検出される。
また、スイッチング回路SW3、SW6は、静電容量値の測定の初期化を行うためのスイッチング回路である。
例えば下記の(c)に示すようにスイッチング回路SW1、SW2、SW3それぞれのオン状態、オフ状態が切り替えられることによって、センサ電極E1の静電容量値の測定の初期化が行われる。ここで、下記の(c)に示すスイッチング回路SW1、SW2、SW3のオン・オフ制御は、例えばセンサ電極E2の静電容量値を検出するときなど、センサ電極E1の静電容量値を検出していないときに、行われる。
(c)センサ電極E1の測定の初期化を行う場合
・スイッチング回路SW3:オン状態
・スイッチング回路SW1、SW2:オフ状態
また、例えば下記の(d)に示すようにスイッチング回路SW4、SW5、SW6それぞれのオン状態、オフ状態が切り替えられることによって、センサ電極E2の静電容量値の測定の初期化が行われる。ここで、下記の(d)に示すスイッチング回路SW4、SW5、SW6のオン・オフ制御は、例えばセンサ電極E1の静電容量値を検出するときなど、センサ電極E2の静電容量値を検出していないときに、行われる。
(d)センサ電極E2の測定の初期化を行う場合
・スイッチング回路SW6:オン状態
・スイッチング回路SW4、SW5:オフ状態
接地容量C1は、例えば、センサ電極E1とスイッチング回路SW2との間に接続される。接地容量C1は、寄生容量であってもよいし、キャパシタなどの回路素子であってもよい。
接地容量C2は、例えば、センサ電極E2とスイッチング回路SW5との間に接続される。接地容量C2は、寄生容量であってもよいし、キャパシタなどの回路素子であってもよい。
検出部104は、例えば図6に示す構成によって、センサ電極E1、E2それぞれの静電容量値(自己容量値)を検出し、センサ電極E1、E2の静電容量の変化に基づきスイッチ部102に対する操作を検出する。
なお、検出部104の構成は、図6に示す例に限られない。
例えば、検出部104は、センサ電極E1、E2それぞれの静電容量値(自己容量値)を測定することが可能な、任意の構成をとることが可能である。
また、例えば、後述する制御部108が処理回路114と同様の処理を行う機能を有する場合には、検出部104は、処理回路114を備えていなくてもよい。
また、検出部104では、複数のセンサ電極E1、E2それぞれの静電容量値が順次検出される。よって、検出部104は、複数のセンサ電極E1、E2に対応する1つの測定回路を備える構成であってもよい。
[3−3]切替部106
切替部106は、スイッチング回路SW7、SW8を含む切替回路で構成され、切替回路は、キャンセル電極CCと電気的に接続される。
スイッチング回路SW7、SW8は、例えば、スイッチングトランジスタで構成され、印加される信号の信号レベル(電圧レベル)に応じてオン状態(導通状態)またはオフ状態(非導通状態)となる。
なお、スイッチング回路SW7、SW8は、スイッチングトランジスタに限られず、オン状態とオフ状態とを切り替えることが可能な任意の素子(または回路)であってもよい。
スイッチング回路SW7、SW8それぞれがオン状態(導通状態)またはオフ状態(非導通状態)となることによって、キャンセル電極CCは、電圧源110、または、基準電位点と接続される。
切替部106では、例えば下記のようにスイッチング回路SW7、SW8それぞれのオン状態、オフ状態が切り替えられることによって、キャンセル電極CCは、電圧源110と接続され、基準電位点とは接続されない。ここで、キャンセル電極CCが電圧源110と接続されている状態が、キャンセル電極CCに対してキャンセル制御が行われる状態に該当する。
・スイッチング回路SW7:オン状態
・スイッチング回路SW8:オフ状態
また、切替部106では、例えば下記のようにスイッチング回路SW7、SW8それぞれのオン状態、オフ状態が切り替えられることによって、キャンセル電極CCは、基準電位点と接続され、電圧源110とは接続されない。ここで、キャンセル電極CCが電圧源110と接続されていない状態が、キャンセル電極CCに対して非キャンセル制御が行われる状態に該当する。
・スイッチング回路SW7:オフ状態
・スイッチング回路SW8:オン状態
スイッチング回路SW7、SW8それぞれのオン状態、オフ状態の切り替えは、例えば制御部108により行われる。
なお、切替部106の構成は、図6に示す例に限られない。例えば、切替部106は、キャンセル電極CCを、電圧源110または基準電位点の一方に接続させることが可能な、任意の構成をとることが可能である。
[3−4]制御部108
制御部108は、センサ電極に対する制御と、キャンセル電極に対する制御を行う。
[3−4−1]制御部108におけるセンサ電極に対する制御
制御部108は、上述したように、複数のセンサ電極に対する制御として、駆動信号を順次印加させる制御を行う。
制御部108は、例えば、検出部104を構成するスイッチング回路SW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6それぞれに対して、オン状態・オフ状態を切り替えるための信号を伝達することによって、複数のセンサ電極に対して駆動信号を順次印加させる。
また、制御部108は、例えば、検出部104を構成する処理回路114に対して、各スイッチング回路のオン状態・オフ状態を切り替えさせる命令を含む制御信号を伝達することによって、複数のセンサ電極に対して駆動信号を順次印加させてもよい。制御部108が制御信号を処理回路114に伝達する場合、検出部104では、処理回路114が、伝達される制御信号に基づいて、スイッチング回路SW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6それぞれに対して、オン状態・オフ状態を切り替えるための信号を伝達することによって、複数のセンサ電極に対する駆動信号の順次の印加が、実現される。
[3−4−2]制御部108におけるキャンセル電極に対する制御
制御部108は、上述したように、いずれかのセンサ電極に対して駆動信号を印加させているときに、キャンセル電極CCに対してキャンセル制御を行い、全てのセンサ電極E1、E2と基準電位点との間における寄生容量を減少させる。
また、制御部108は、上述したように、複数のセンサ電極E1、E2に駆動信号を印加させていないときには、非キャンセル制御を行う。
制御部108は、例えば、切替部106を構成するスイッチング回路SW7、SW8それぞれに対して、オン状態・オフ状態を切り替えるための信号を伝達することによって、キャンセル電極CCに対するキャンセル制御、または、キャンセル電極CCに対する非キャンセル制御とを行う。ここで、上記に示す制御部108における制御の例は、例えば上記[2−1]に示す第1の実施形態に係る制御の一例に該当する。
なお、制御部108における制御は、上記に示す例に限られない。例えば、例えば上記[2−2]および上記[2−3]に示す実施形態のように、制御部108は、スイッチ部102を構成するキャンセル電極の構成に応じた制御を行うことが、可能である。
また、制御部108は、入力装置100全体を制御する役目を果たしてもよい。
制御部108は、例えば、CPUなどの演算回路で構成される、1または2以上のプロセッサや各種処理回路などで構成される。
入力装置100は、例えば図6に示す構成を有する。
図6に示すスイッチ部102は、2つのセンサ電極E1、E2と、全てのセンサ電極E1、E2と基準電位点との間における寄生容量を減少させるための、1つのキャンセル電極CCを有する。また、図6に示す制御部108は、いずれかのセンサ電極に駆動信号が印加されているときには、1つのキャンセル電極CCに対してキャンセル制御を行う。
よって、図6に示す入力装置100では、図4を参照して示したように、複数のセンサ電極E1、E2(上述した操作の判定対象のセンサ電極を含む複数のセンサ電極の一例)に跨るように操作体以外の誘電体が付着した場合であっても、当該誘電体によりセンサ電極が擬似的に大きくなったような場合に生じる容量を、キャンセル電極CCによって抑制することができる。つまり、入力装置100では、操作体以外の誘電体に起因する寄生容量の増加によって誤判定が生じる可能性は、低い。
したがって、入力装置100は、操作体以外の誘電体に起因する操作の誤判定の防止を図ることができる。
また、入力装置100は、複数のセンサ電極E1、E2それぞれに対応する1つのキャンセル電極CCを有し、当該キャンセル電極CCに対してキャンセル制御を行う。よって、入力装置100は、図2に示す入力装置と同様に、静電容量式の入力装置における検出精度の向上を図ることができる。
なお、本発明の実施形態に係る入力装置の構成は、図6に示す構成に限られない。
例えば、外部の切替回路によって、キャンセル電極CCと電圧源110との接続、またはキャンセル電極CCと基準電位点との接続が切り替えられる場合には、本発明の実施形態に係る入力装置は、切替部106を備えていなくてもよい。上記の場合、本発明の実施形態に係る入力装置では、制御部108が、図6に示す切替部106を構成する切替回路に対する制御と同様に、上記外部の切替回路を制御することによって、図6に示す入力装置100と同様の効果が奏される。
また、図6では、電圧源110から出力される駆動信号が、センサ電極E1、E2とキャンセル電極CCとに印加される例を示しているが、本発明の実施形態に係る入力装置は、電圧源110と異なる電圧源からキャンセル電極CCに対して、駆動信号と同一波形の信号が印加される構成であってもよい。
また、例えば上述したように、スイッチ部102は、上記[2−2]に示す第2の実施形態に係る複数のキャンセル電極、または、上記[2−3]に示す第3の実施形態に係る複数のキャンセル電極を、有していてもよい。また、スイッチ部102が、上記[2−2]に示す第2の実施形態に係る複数のキャンセル電極、または、上記[2−3]に示す第3の実施形態に係る複数のキャンセル電極を、有する場合、制御部108は、上記[2−2]、および上記[2−3]に示す実施形態のように、スイッチ部102を構成するキャンセル電極の構成に応じた制御を行う。
また、例えば上述したように、スイッチ部102を構成するセンサ電極の数は、図6に示すような2つに限られず、スイッチ部102は、3つ以上のセンサ電極を有していてもよい。
また、例えば、図6に示すスイッチ部102、検出部104、および切替部106と同様の機能を有する入力装置と、制御部108と同様の機能を有する処理装置(例えば、入力装置の外部のマイクロコンピュータなど)とによって、図6に示す入力装置100と同様の機能を有するシステムが、実現される。
[4]本発明の実施形態に係る入力装置の適用例
本発明の実施形態に係る入力装置は、例えば、車などの車両(または、車両システムを構成するUI(User Interface)部分など車両システムの一部)や、携帯電話やスマートフォンなどの通信装置、タブレット型の装置、テレビ受像機、PC(Personal Computer)などのコンピュータなど、様々なシステムや機器に適用することができる。
[5]本発明の実施形態に係るプログラム
コンピュータを、本発明の実施形態に係る入力装置として機能させるためのプログラム(例えば、図6に示す制御部108として機能させるためのプログラム)が、コンピュータにおいてプロセッサなどにより実行されることによって、操作体以外の誘電体に起因する操作の誤判定の防止を図ることができる。
また、コンピュータを、本発明の実施形態に係る入力装置として機能させるためのプログラムが、コンピュータにおいてプロセッサなどにより実行されることによって、上述した本発明の実施形態に係る入力装置における各電極の制御(例えば、図6に示す制御部108における制御)によって奏される効果を、奏することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記では、コンピュータを、本発明の実施形態に係る入力装置として機能させるためのプログラム(コンピュータプログラム)が提供されることを示したが、本発明の実施形態は、さらに、上記プログラムを記憶させた記録媒体も併せて提供することができる。
100 入力装置
102 スイッチ部
104 検出部
106 切替部
108 制御部
E1、E2 センサ電極
CC キャンセル電極
GND 基準電位点

Claims (5)

  1. 駆動信号がそれぞれ印加される複数のセンサ電極、および前記センサ電極それぞれと基準電位点との間における寄生容量を減少させるためのキャンセル電極を有するスイッチ部と、
    前記センサ電極それぞれの静電容量の変化に基づき前記スイッチ部に対する操作を検出する検出部と、
    前記センサ電極それぞれに対して前記駆動信号を印加させる制御と、前記キャンセル電極に対して前記駆動信号と同一波形の信号を印加させるキャンセル制御とを行う制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記センサ電極それぞれに対して前記駆動信号を順次印加させ、
    いずれかの前記センサ電極に対して前記駆動信号を印加させているときには、前記キャンセル電極に対する前記キャンセル制御を行い、全ての前記センサ電極と前記基準電位点との間における寄生容量を減少させることを特徴とする、入力装置。
  2. 前記スイッチ部は、全ての前記センサ電極と前記基準電位点との間における寄生容量を減少させるための、1つの前記キャンセル電極を有し、
    前記制御部は、いずれかの前記センサ電極に前記駆動信号が印加されているときには、1つの前記キャンセル電極に対して前記キャンセル制御を行うことを特徴とする、請求項1に記載の入力装置。
  3. 前記スイッチ部は、複数の前記センサ電極それぞれと一対一に対応し、対応する前記センサ電極と前記基準電位点との間における寄生容量を減少させるための、複数の前記キャンセル電極を有し、
    前記制御部は、いずれかの前記センサ電極に前記駆動信号が印加されているときには、全ての前記キャンセル電極に対して前記キャンセル制御を行うことを特徴とする、請求項1に記載の入力装置。
  4. 前記スイッチ部では、複数の前記センサ電極が複数の電極グループに分けられ、
    前記スイッチ部は、前記電極グループに属する前記センサ電極と前記基準電位点との間における寄生容量を減少させるための前記キャンセル電極を、前記電極グループごとに有し、
    前記制御部は、いずれかの前記センサ電極に前記駆動信号が印加されているときには、全ての前記キャンセル電極に対して前記キャンセル制御を行うことを特徴とする、請求項1に記載の入力装置。
  5. 前記制御部は、複数の前記センサ電極に前記駆動信号を印加させていないときには、前記キャンセル電極に対して前記駆動信号を印加させない非キャンセル制御を行うことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の入力装置。
JP2016171091A 2016-09-01 2016-09-01 入力装置 Active JP6655506B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016171091A JP6655506B2 (ja) 2016-09-01 2016-09-01 入力装置
PCT/JP2017/021162 WO2018042806A1 (ja) 2016-09-01 2017-06-07 入力装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016171091A JP6655506B2 (ja) 2016-09-01 2016-09-01 入力装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018037348A true JP2018037348A (ja) 2018-03-08
JP6655506B2 JP6655506B2 (ja) 2020-02-26

Family

ID=61300411

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016171091A Active JP6655506B2 (ja) 2016-09-01 2016-09-01 入力装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6655506B2 (ja)
WO (1) WO2018042806A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020010198A (ja) * 2018-07-09 2020-01-16 株式会社東海理化電機製作所 検出装置
JP2020086743A (ja) * 2018-11-21 2020-06-04 ローム株式会社 タッチ検出回路、入力装置、電子機器
JP2021048448A (ja) * 2019-09-17 2021-03-25 株式会社東海理化電機製作所 操作検出装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108614161B (zh) * 2018-07-27 2024-04-16 青岛澳科仪器有限责任公司 一种电容测量系统

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013190404A (ja) * 2012-03-15 2013-09-26 Nippon Soken Inc 静電容量式センサ
JP2014163885A (ja) * 2013-02-27 2014-09-08 Denso Corp 静電容量式乗員検知センサ
JP2015184182A (ja) * 2014-03-25 2015-10-22 株式会社日本自動車部品総合研究所 静電容量式乗員検知装置
JP2016051587A (ja) * 2014-08-29 2016-04-11 株式会社東海理化電機製作所 静電容量検出装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013190404A (ja) * 2012-03-15 2013-09-26 Nippon Soken Inc 静電容量式センサ
JP2014163885A (ja) * 2013-02-27 2014-09-08 Denso Corp 静電容量式乗員検知センサ
JP2015184182A (ja) * 2014-03-25 2015-10-22 株式会社日本自動車部品総合研究所 静電容量式乗員検知装置
JP2016051587A (ja) * 2014-08-29 2016-04-11 株式会社東海理化電機製作所 静電容量検出装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020010198A (ja) * 2018-07-09 2020-01-16 株式会社東海理化電機製作所 検出装置
JP2020086743A (ja) * 2018-11-21 2020-06-04 ローム株式会社 タッチ検出回路、入力装置、電子機器
JP2021048448A (ja) * 2019-09-17 2021-03-25 株式会社東海理化電機製作所 操作検出装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018042806A1 (ja) 2018-03-08
JP6655506B2 (ja) 2020-02-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI569185B (zh) 觸控裝置及其雜訊補償電路及雜訊補償方法
JP5411670B2 (ja) 静電容量型タッチパネルの信号処理回路
WO2018042806A1 (ja) 入力装置
US20110199105A1 (en) Electrostatic capacity type touch sensor
CN111208914B (zh) 触摸检测电路、输入装置、电子机器
JP6615683B2 (ja) 容量測定回路、それを用いた入力装置、電子機器
CN109426380B (zh) 触控装置及其感测方法与触控感测电路
US9910543B2 (en) Apparatus for improving signal-to-noise performance of projected capacitance touch screens and panels
CN114556278B (zh) 静电电容检测装置及静电电容检测方法
TW201704970A (zh) 觸控感測方法及觸控顯示裝置
TW201945913A (zh) 降低感測電極的電磁放射
JP6715155B2 (ja) 入力装置
JP2018060502A (ja) 入力装置
JP2011113186A (ja) 静電容量型タッチパネルの信号処理回路
US10073564B2 (en) Input device, control method of input device, and program
JP6752050B2 (ja) 入力装置
JP2019204662A (ja) 検出装置
JP2020010198A (ja) 検出装置
JP2017174718A (ja) 制御装置、および入力装置
JP7337742B2 (ja) 容量検出回路、入力装置
WO2020001283A1 (zh) 主动笔、触控输入系统及驱动方法
US20190155441A1 (en) Touch sensor circuit and touch sensor method
JP2019204663A (ja) 検出装置
WO2017079912A1 (en) Fingerprint recognition system
JP2017010375A (ja) 入力装置、処理装置、および操作判定方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190208

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190220

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20190328

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190329

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6655506

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150