JP2018036327A - 能動騒音制御装置、能動騒音制御プログラム、及び能動騒音制御方法 - Google Patents

能動騒音制御装置、能動騒音制御プログラム、及び能動騒音制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 音によって境界面が振動した場合でも、適応フィルタのフィルタ係数の更新を正しく行い、境界面の振動を低減できる能動騒音制御装置を提供する。【解決手段】 本発明の能動騒音制御装置は、マイクの入力信号及び振動センサの入力信号を用いて、振動スピーカから出力される振動を低減する制御振動信号を算出する能動騒音制御装置において、マイクの入力信号の周波数特性を振動センサの周波数特性に補正するマイク入力信号補正部と、上記マイク入力信号補正部で補正されたマイクの入力信号と、振動センサの入力信号と、計測した振動スピーカから振動センサに至る2次経路のインパルス応答とを用いて、上記制御振動信号を算出し、適応フィルタのフィルタ係数を更新する適応フィルタ部とを有することを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、能動騒音制御装置、能動騒音制御プログラム、及び能動騒音制御方法に関し、例えば、部屋から漏れ出る騒音に用いられる騒音制御装置、騒音制御プログラム、及び騒音制御方法に適用し得るものである。
空調や電気機器の筐体などのダクトでは、装置の駆動音やファンが騒音源となり騒音が発生する。発生した騒音は、ダクト内の空間を伝播し、ダクトの吹き出し口から放出されるため、騒音問題の原因となっている。このようなダクトによる騒音を低減する方法に関して、これまでも多くの研究、開発が行なわれている。
ダクトの騒音を低減する1つの手法として、能動騒音制御(Active Noise Control、以下、「ANC」と呼ぶ)装置を使用する手法がある。ANC装置とは、騒音の逆位相、同振幅の制御音を生成し、騒音を能動的に低減(消音)する手法である。
ANC装置の方式として、フィードフォワード型とフィードバック型がある。
フィードフォワード型のANC装置は、参照マイクの入力信号と誤差マイクの入力信号と計測した2次経路のインパルス応答と計測したフィードバック経路のインパルス応答に基づいて、FIR(Finite Impulse Response)型の適応フィルタのフィルタ係数をFiltered−X LMS(Least Mean Square)アルゴリズムで逐次更新することで、誤差マイクの設置点(消去点、または制御点)の騒音を低減する制御信号を生成し、制御スピーカから制御信号を出力することで誤差マイクの設置点の騒音を低減する。
フィードバック型のANC装置は、誤差マイクの入力信号と計測した2次経路のインパルス応答に基づいて、FIR型の適応フィルタのフィルタ係数をFiltered−X LMSアルゴリズムで逐次更新することで、誤差マイクの設置点の騒音を低減する制御信号を生成し、制御スピーカから制御信号を出力することで誤差マイクの設置点の騒音を低減する。
これらのANC装置を使用して、空間に振動騒音が広がる過程で空間を分かつ構造物(例えば、部屋の壁など)が二次的振動体となる段階においてその二次振動を抑制することにより、騒音を低減する手法が特許文献1によって提案されている。
特許文献1に開示されるANC装置は、騒音源の原振動と、騒音源の振動に起因する一次騒音が伝播する空間と二次騒音が伝播する空間との間にある境界面の振動を検出し、検出した原振動の振動信号と境界面の振動信号を用いてFIRフィルタをLMSアルゴリズムで更新し、打ち消し振動信号を生成して、境界面に設置された振動発生手段において打ち消し振動信号を発生させ境界面の騒音を低減する。
特開2010−286684号公報
しかしながら、特許文献1に記載の能動騒音制御装置では、騒音源の振動が境界面に伝播しにくい位置から発生した音(例えば、人の口から発生した音声、スタンドに設置されたスピーカから出力された音など)は、原振動が境界面に直接伝播せず、騒音源に設置された振動を検出する装置(以下、振動センサ)の入力信号と境界面に設置された振動センサの入力信号は異なるため騒音を低減することはできない。
また、空間中で発生した音を収録するために振動センサをマイクに変更したとしても、マイクの入力信号の周波数特性と、境界面の振動センサの入力信号の周波数特性は異なるため、適応フィルタをLMSアルゴリズムで更新してもフィルタ係数の更新は正しく行われず、境界面の振動を低減できず、ANC装置の性能を発揮できない。
そのため、音によって境界面が振動した場合でも、適応フィルタのフィルタ係数の更新を正しく行い、境界面の振動を低減し、境界面の振動による振動音を低減できる能動騒音制御装置、能動騒音制御プログラム、及び能動騒音制御方法が望まれる。
第1の本発明は、マイクの入力信号及び振動センサの入力信号を用いて、振動スピーカから出力される振動を低減する制御振動信号を算出する能動騒音制御装置において、(1)マイクの入力信号の周波数特性を振動センサの周波数特性に補正するマイク入力信号補正部と、(2)上記マイク入力信号補正部で補正されたマイクの入力信号と、振動センサの入力信号と、計測した振動スピーカから振動センサに至る2次経路のインパルス応答とを用いて、上記制御振動信号を算出し、適応フィルタのフィルタ係数を更新する適応フィルタ部とを有することを特徴とする。
第2の本発明の能動騒音制御プログラムは、マイクの入力信号及び振動センサの入力信号を用いて、振動スピーカから出力される振動を低減する制御振動信号を算出する能動騒音制御装置に搭載されるコンピュータを、(1)マイクの入力信号の周波数特性を振動センサの周波数特性に補正するマイク入力信号補正部と、(2)上記マイク入力信号補正部で補正されたマイクの入力信号と、振動センサの入力信号と、計測した振動スピーカから振動センサに至る2次経路のインパルス応答とを用いて、上記制御振動信号を算出し、適応フィルタのフィルタ係数を更新する適応フィルタ部として機能させることを特徴とする。
第3の本発明は、マイクの入力信号及び振動センサの入力信号を用いて、振動スピーカから出力される振動を低減する制御振動信号を算出する能動騒音制御方法において、補正するマイク入力信号補正部及び適応フィルタ部を有し、(1)上記マイク入力信号補正部は、マイクの入力信号の周波数特性を振動センサの周波数特性に補正し、(2)上記適応フィルタ部は、上記マイク入力信号補正部で補正されたマイクの入力信号と、振動センサの入力信号と、計測した振動スピーカから振動センサに至る2次経路のインパルス応答とを用いて、上記制御振動信号を算出し、適応フィルタのフィルタ係数を更新することを特徴とする。
本発明によれば、空間を伝播する音によって発生した境界面の振動でも、音をマイクで受音し、マイク入力信号の周波数特性を境界面に設置している振動センサ入力信号の周波数特性に補正することで、適応フィルタのフィルタ係数の更新が適切に行われ、境界面の振動を低減し、境界面の振動による振動音を低減することができる。
実施形態のANC装置の構成を示すブロック図である。 実施形態の2次経路のインパルス応答測定時のANC装置の構成を示すブロック図である。 実施形態の補正フィルタ算出時のANC装置の構成を示すブロック図である。
(A)主たる実施形態
以下では、本発明の能動騒音制御装置、能動騒音制御プログラム、及び能動騒音制御方法の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
この実施形態は、例えば、部屋の騒音制御システムに上述した本発明のANC装置、ANCプログラム、及びANC方法を適応した場合を例示したものである。
(A−1)実施形態の構成
図1は、本発明の実施形態のANC装置100の構成を示すブロック図である。
本発明の実施形態のANC装置100は、例えば、専用ボードとして構築されるようにしても良いし、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)へのANCプログラムの書き込みによって実現されたものであっても良く、CPUと、CPUが実行するソフトウェア(ANCプログラム)によって実現されたものであっても良いが、機能的には、図1で表すことができる。
図1において、この実施形態に係るANC装置100は、参照マイク101、マイクアンプ102、AD変換器103(103a、103b)、ANC部104、振動センサ105、振動センサアンプ106、DA変換器107、振動スピーカアンプ108、及び振動スピーカ109を有する。
参照マイク101は、部屋R1の音源Sが発する音声等を受音するマイクである。なお、音源Sが発する音は、例えば、人の音声、音を出力する家電機器(テレビやオーディオ機器など)などである。なお、部屋R1と部屋R2の間には境界面としての壁Wが存在する。
マイクアンプ102は、参照マイク101により受音された入力信号を増幅するものである。
AD変換器103(103a、103b)は、マイクアンプ102と後述する振動センサアンプ106により増幅された入力信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するものである。以下、AD変換器103aで変換された入力信号を「参照マイク入力信号」と、AD変換器103bで変換された入力信号「振動センサ入力信号」とする。
ANC部104は、参照マイク入力信号と振動センサ入力信号から、音源Sによって発生した壁Wの振動を低減する制御振動信号を生成するものである。なお、ANC部104は、予め、音源Sが発生していないときに、2次経路Pのインパルス応答を計測する。また、ANC部104は、計測した2次経路Pのインパルス応答を、後述する2次経路フィルタ部115に保持する。さらに、ANC部104は、音源Sが発生しているときに、参照マイク入力信号の周波数特性を後述する振動センサ105の周波数特性に補正する補正フィルタを算出する。さらに、ANC部104は、算出した補正フィルタを、後述するマイク信号補正部113に保持する。
振動センサ105は、壁Wの振動音を受音するセンサである。なお、本実施形態の振動センサ105は、振動音を測定する壁Wに固定して、振動体と一緒にセンサ自体が振動することで振動音を計測する接触型のセンサを用いているが、壁Wに接触しないで振動音を計測する非接触型のセンサを用いても良い。また、振動センサ105を設置する場所については、限定されるものではないが振動スピーカ109付近に設置されることが望ましい。
振動センサアンプ106は、振動センサ105により検出された入力信号を増幅するものである。
DA変換器107は、ANC部104内で生成した制御振動信号をデジタル信号からアナログ信号に変換するものである。
振動スピーカアンプ108は、アナログ信号に変換された制御振動信号を増幅するものである。
振動スピーカ109は、増幅された制御振動信号を出力するものである。
次に、ANC部104の詳細な構成を説明する。
ANC部104は、参照マイク入力端子110、振動センサ入力端子111、制御振動信号出力端子112、マイク信号補正部113、適応フィルタ部114、2次経路フィルタ部115、及び適応フィルタ係数更新部116を有する。
参照マイク入力端子110は、参照マイク入力信号をANC部104へ入力するインタフェースである。
振動センサ入力端子111は、振動センサ入力信号をANC部104へ入力するインタフェースである。
制御振動信号出力端子112は、ANC部104で生成した制御振動信号を外部へ出力するインタフェースである。
マイク信号補正部113は、参照マイク入力信号を、保持している補正フィルタで補正して出力する。
適応フィルタ部114は、補正された参照マイク入力信号と適応フィルタを用いて、制御振動信号を算出し出力する。
2次経路フィルタ部115は、補正された参照マイク入力信号と計測した2次経路Pのインパルス応答から、濾波参照信号を算出して出力する。
適応フィルタ係数更新部116は、濾波参照信号と振動センサ入力信号を用いて、適応アルゴリズム(例えば、LMSアルゴリズム)で適応フィルタのフィルタ係数を更新する。
(A−2)実施形態の動作
本発明の実施形態に係るANC装置100の騒音制御時の動作を詳細に説明する。
まず、音源Sが発生していないときに、ANC装置100は、2次経路Pのインパルス応答c~(k)を計測する。2次経路Pのインパルス応答c~(k)の計測方法は、種々の方法を広く適用することができ、例えば、図2に示すように、ANC部104に白色雑音を生成させる白色雑音生成部201を保持させ、白色雑音生成部201で白色雑音を生成し振動スピーカ109から白色雑音の振動を出力して、振動センサ105で受音し、2次経路用適応フィルタ係数更新部203で適応アルゴリズム(例えば、LMSアルゴリズムなど)を用いて2次経路用適応フィルタ部204のフィルタ係数を更新して、2次経路用誤差計算部202で計算された誤差が収束したとき2次経路用適応フィルタ部204のフィルタ係数を2次経路Pのインパルス応答c~(k)とする方法がある。また、2次経路Pのインパルス応答c~(k)の計測方法は、振動スピーカ109からインパルス信号を複数回出力して、振動センサ105で受音したインパルス応答の平均を2次経路Pのインパルス応答c~(k)とする計測方法でも良い。
2次経路Pのインパルス応答c~(k)の計測が完了すると、ANC装置100は、計測した2次経路Pのインパルス応答c~(k)を2次経路フィルタ部115に保持する。
部屋R1で音源Sが発生し始めると、壁Wの振動が発生し始め、部屋R2で騒音が発生し始める。また、ANC装置100も音源Sの発生開始とともに動作を開始する。
部屋R1の音源Sの音が部屋R1内の空間を伝播し、参照マイク101の位置まで到達し、参照マイク101に入力される。
参照マイク101に入力された入力信号は、マイクアンプ102で増幅され、AD変換器103aでアナログ信号からデジタル信号に変換され、ANC部104の参照マイク入力端子110に参照マイク入力信号x(n)として入力される。
一方、部屋R1の音源Sの音が部屋R1内の空間を伝播し、壁Wまで伝播すると、音が壁Wにぶつかることで、壁Wを振動させることにより振動が発生し、部屋R2に壁Wの振動による振動音が発生する。
振動センサ105は、壁Wが振動したことにより発生した振動音を検出する。
振動センサ105で検出した振動音は、振動センサアンプ106で増幅され、AD変換器103bでアナログ信号からデジタル信号に変換され、ANC部104の振動センサ入力端子111に振動センサ入力信号e(n)として入力される。
ANC装置100の動作が開始し始め、ANC部104の参照マイク入力端子110と振動センサ入力端子111に信号が入力され始めると、まず、ANC部104は補正フィルタh(k)の計算を行う。補正フィルタh(k)の算出方法は、種々の方法を広く適用することができ、例えば、図3に示すように、参照マイク入力信号と振動センサ入力信号を用いて、補正フィルタ用適応フィルタ係数更新部302で適応アルゴリズム(例えば、LMSアルゴリズムなど)を用いて補正フィルタ用適応フィルタ部303のフィルタ係数を更新して、補正フィルタ用誤差計算部301で計算された誤差が収束したときの補正フィルタ用適応フィルタ部303のフィルタ係数を補正フィルタh(k)とする方法がある。また、補正フィルタh(k)の計算方法は、音源Sが発生する前に参照マイクと振動センサを近接に設置して、スピーカが白色雑音を出力し、参照マイク入力信号と振動センサ入力信号を適応アルゴリズム(例えば、LMSアルゴリズムなど)で適応フィルタのフィルタ係数を更新して、誤差が収束したら適応フィルタのフィルタ係数を補正フィルタh(k)とする計算方法でも良い。
補正フィルタh(k)の算出が完了すると、ANC装置100は、算出した補正フィルタh(k)をマイク信号補正部113に保持する。
補正フィルタh(k)の算出が完了すると、ANC装置100は、壁Wの振動を低減する制御振動信号の生成を開始する。
マイク信号補正部113は、参照マイク入力信号x(n)とマイク信号補正部113に保持されている補正フィルタh(k)から補正参照マイク信号x’(n)を(1)式を用いて算出する。
Figure 2018036327
(1)式のFLENは、補正フィルタh(k)のフィルタ長である。(1)式は、参照マイク入力信号x(n)と補正フィルタh(k)を畳み込むことで、参照マイク入力信号の周波数特性を振動センサ入力信号の周波数特性に補正した補正参照マイク信号x’(n)を算出する式である。マイク信号補正部113は、補正参照マイク信号x’(n)を適応フィルタ部114と2次経路フィルタ部115に出力する。
適応フィルタ部114は、補正参照マイク信号x’(n)と適応フィルタのフィルタ係数AF(n,k)から制御振動信号y(n)を(2)式を用いて算出する。
Figure 2018036327
(2)式のFLENAFは、適応フィルタのフィルタ長である。(2)式は、補正参照マイク信号x’(n)と適応フィルタのフィルタ係数AF(n,k)を畳み込むことで、制御振動信号y(n)を算出するという式である。適応フィルタ部114は、算出した制御振動信号y(n)をANC部104の制御振動信号出力端子112に出力する。
ANC部104の制御振動信号出力端子112から出力される制御振動信号y(n)は、DA変換器107でデジタル信号からアナログ信号に変換され、振動スピーカアンプ108で増幅されてから振動スピーカ109から出力される。
制御振動信号y(n)は、音源Sの発生開始時は、適応フィルタ部114のフィルタ係数が収束していないため、振動を低減する信号でなく、壁Wの振動による振動音を低減できないが、適応フィルタのフィルタ係数が収束すると、壁Wの振動を低減する信号になり、部屋R2に聞こえる壁Wの振動による振動音を低減させる。
一方、2次経路フィルタ部115は、補正参照マイク信号x’(n)と計測した2次経路Pのインパルス応答c~(k)から、濾波参照信号r’(n)を(3)式を用いて算出する。
Figure 2018036327
(3)式のFLENc~は、計測した2次経路Pのインパルス応答c~(k)のフィルタ長である。(3)式は、補正参照マイク信号x’(n)と計測した2次経路Pのインパルス応答c~(k)を畳み込むことで濾波参照信号r’(n)を算出する式である。2次経路フィルタ部115は、濾波参照信号r’(n)を適応フィルタ係数更新部116に出力する。
適応フィルタ係数更新部116は、濾波参照信号r’(n)と振動センサ入力信号e(n)を用いて、適応フィルタの更新アルゴリズムでフィルタ係数AF(n,k)を更新する。この実施形態では、以下の(4)式に示すように適応フィルタの更新アルゴリズムはLMSアルゴリズムを用いて適応フィルタのフィルタ係数AF(n,k)を更新する。
Figure 2018036327
(4)式のμは、適応フィルタ係数更新のステップサイズである。なお、適応フィルタのフィルタ係数AF(n,k)の更新アルゴリズムは、種々の方法を広く適用することができるが、例えば、(5)式の学習同定法(Normalized LMS)などで適応フィルタのフィルタ係数AF(n,k)を更新しても良い。
Figure 2018036327
(A−3)実施形態の効果
以上のように、この実施形態によれば、ANC装置100は、音声によって発生した境界面の振動でも、音声をマイクで受音し、マイク入力信号の周波数特性を境界面に設置している振動センサ入力信号の周波数特性に補正することで、適応フィルタのフィルタ係数の更新が適切に行われ、境界面の振動を低減することができる。
(B)他の実施形態
上述した実施形態においても、種々の変形実施形態を説明したが、本発明は以下の変形実施形態についても適用することができる。
(B−1)上述した実施形態で説明したANC装置100は、振動センサを用いたが、振動を検出できる装置であれば、振動センサでなくても良い。
(B−2)上述した各実施形態で説明したANC装置100は、振動スピーカを用いたが、振動を発生できる装置であれば、振動スピーカでなくても良い。
100…ANC装置、101…参照マイク、102…マイクアンプ、103(103a、103b)…AD変換器、104…ANC部、105…振動センサ、106…振動センサアンプ、107…DA変換器、108…振動スピーカアンプ、109…振動スピーカ、110…参照マイク入力端子、111…振動センサ入力端子、112…制御振動信号出力端子、113…マイク信号補正部、114…適応フィルタ部、115…2次経路フィルタ部、116…適応フィルタ係数更新部、201…白色雑音生成部、202…2次経路用誤差計算部、203…2次経路用適応フィルタ係数更新部、204…2次経路用適応フィルタ部、301…補正フィルタ用誤差計算部、302…補正フィルタ用適応フィルタ係数更新部、303…補正フィルタ用適応フィルタ、R1…部屋1、R2…部屋2、W…壁、P…2次経路、S…音源。

Claims (4)

  1. マイクの入力信号及び振動センサの入力信号を用いて、振動スピーカから出力される振動を低減する制御振動信号を算出する能動騒音制御装置において、
    マイクの入力信号の周波数特性を振動センサの周波数特性に補正するマイク入力信号補正部と、
    上記マイク入力信号補正部で補正されたマイクの入力信号と、振動センサの入力信号と、計測した振動スピーカから振動センサに至る2次経路のインパルス応答とを用いて、上記制御振動信号を算出し、適応フィルタのフィルタ係数を更新する適応フィルタ部と
    を有することを特徴とする能動騒音制御装置。
  2. 当該能動騒音制御装置は、音が伝播する空間と、上記空間を分かつ境界面と、上記境界面を介して隣接する空間の内、上記音が伝播する空間側に設置され、
    上記音が伝播する空間側に設置され、上記音を受音するマイクと、
    上記音が伝播する空間側の上記境界面に設置され、上記音に起因する上記境界面の振動を検出する振動センサと、
    上記境界面の振動を低減するための上記制御振動信号を出力する振動スピーカとをさらに有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の能動騒音制御装置。
  3. マイクの入力信号及び振動センサの入力信号を用いて、振動スピーカから出力される振動を低減する制御振動信号を算出する能動騒音制御装置に搭載されるコンピュータを、
    マイクの入力信号の周波数特性を振動センサの周波数特性に補正するマイク入力信号補正部と、
    上記マイク入力信号補正部で補正されたマイクの入力信号と、振動センサの入力信号と、計測した振動スピーカから振動センサに至る2次経路のインパルス応答とを用いて、上記制御振動信号を算出し、適応フィルタのフィルタ係数を更新する適応フィルタ部と
    して機能させることを特徴とする能動騒音制御プログラム。
  4. マイクの入力信号及び振動センサの入力信号を用いて、振動スピーカから出力される振動を低減する制御振動信号を算出する能動騒音制御方法において、
    補正するマイク入力信号補正部及び適応フィルタ部を有し、
    上記マイク入力信号補正部は、マイクの入力信号の周波数特性を振動センサの周波数特性に補正し、
    上記適応フィルタ部は、上記マイク入力信号補正部で補正されたマイクの入力信号と、振動センサの入力信号と、計測した振動スピーカから振動センサに至る2次経路のインパルス応答とを用いて、上記制御振動信号を算出し、適応フィルタのフィルタ係数を更新する
    ことを特徴とする能動騒音制御方法。
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