JP2018036201A - 自己発電型センサー用電極ペースト組成物、自己発電型センサー用電極及び自己発電型センサー - Google Patents

自己発電型センサー用電極ペースト組成物、自己発電型センサー用電極及び自己発電型センサー Download PDF

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Abstract

【課題】酵素の利用効率が高く、分散性が良好であり、優れた塗工性を備えた自己発電型センサー用電極ペースト組成物を用いることにより、塗工した際の電極の塗工ムラやピンホールの発生がきわめて少ない電極及び自己発電型センサーを提供する。【解決手段】自己発電型センサー用電極を構成する炭素材料や酵素を、塩基性官能基を有する樹脂、酸性官能基を有する樹脂、塩基性官能基および酸性官能基を有する樹脂並びにノニオン性樹脂からなる群から選ばれる一種以上の樹脂である水溶性樹脂型分散剤を用いて分散して作製した、自己発電型センサー用電極ペースト組成物。【選択図】図1

Description

本発明は、自己発電型センサー用電極ペースト組成物、自己発電型センサー用電極及び自己発電型センサーに関する。
現在、開発が進められている自己発電型センサーは酵素燃料電池の原理で対象物を検知し、同時に発電が起こるセンシングデバイスである。電源とセンサーを兼ねているため、小型軽量化、低コスト化が可能となることに加え、酵素による微小量検知や高い基質選択性に由来する高いセンシング精度が特長である。
そのため、生体向けのウェアラブルデバイスやインプラントデバイスのセンサー電源としての利用が期待されている。
他方、センシングと発電の原理となる酵素燃料電池については、アノード及び/又は、カソードに酸化還元酵素を含み、燃料として多種多様な有機物と空気中の酸素を利用し、発電するエネルギーシステムであり、常温作動、豊富な有機エネルギー源、環境・生体への安全性,貴金属触媒が不要等の利点はあるが、発電性能、寿命、コストに関する課題もある。
酵素燃料電池の出力向上のため、これまでに様々な対策が取られてきた。例えば、多孔性カーボンを用いたポーラス型酵素燃料電池(特許文献1)や、親水性バインダーを用いて電極を作製し、酵素液の染みこみを改善させる方法が報告されている(特許文献2)。
しかしながら、これらの報告では、電極を構成する材料種の分散が十分ではなく、特に炭素材料は凝集を引き起こしやすいため、電極内の導通パスの形成や反応物の拡散(有機物、酸素など)阻害、酵素の偏在化などにより、起電力や電流量の低下を引き起こしてしまうという問題があった。
特開2009−181889号公報 国際公開WO2013/065581号公報
本発明が解決しようとする課題は、自己発電型センサー用電極を構成する炭素材料(A)や酵素(B)を、水溶性樹脂型分散剤(C)を用いて分散し、自己発電型センサー用電極ペースト組成物を作製することで、酵素の利用効率が高く、分散性が良好であり、優れた塗工性を備えた電極ペースト組成物を提供することである。また、本発明の電極ペースト組成物を用いることにより、塗工した際の電極の塗工ムラやピンホールの発生がきわめて少ない自己発電型センサー用電極と、それを具有するセンシング特性に優れた自己発電型センサーを提供することである。
本発明者らは、前記諸問題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明に至った。
すなわち本発明は、炭素材料(A)と、酵素(B)と、水溶性樹脂型分散剤(C)と、水性液状媒体(D)とを含有してなる自己発電型センサー用電極ペースト組成物に関する。
又、本発明は、水溶性樹脂型分散剤(C)が、塩基性官能基を有する樹脂、酸性官能基を有する樹脂、塩基性官能基および酸性官能基を有する樹脂並びにノニオン性樹脂からなる群から選ばれる一種以上の樹脂である上記自己発電型センサー用電極ペースト組成物に関する。
又、本発明は、炭素材料(A)が、カーボンブラック、グラフェン系炭素材料、多孔質炭素およびナノポーラスカーボンからなる群から選ばれる一種以上の炭素材料である請求項1または2記載の自己発電型センサー用電極ペースト組成物に関する。
又、本発明は、酵素(B)が、酸化還元酵素である上記自己発電型センサー用電極ペースト組成物に関する。
又、本発明は、更に、バインダーを含んでなる上記自己発電型センサー用電極ペースト組成物に関する。
又、本発明は、上記組成物より形成された塗膜を有する自己発電型センサー用電極に関する。
又、本発明は、上記電極を使用して形成される自己発電型センサーに関する。
本発明によれば、自己発電型センサーの電極を構成する炭素材料(A)及び酵素(B)を、水溶性樹脂型分散剤(C)を用いて分散し、自己発電型センサー用電極ペースト組成物を作製することで、酵素の利用効率が高く、分散性が良好で優れた塗工性を備える電極ペースト組成物を提供することが可能となるため、塗工した際の電極の塗工ムラやピンホールの発生がきわめて少ない自己発電型センサー用電極と、それを具有する自己発電型センサーを得ることが可能となる。従って、センシング特性に優れた自己発電型センサーを提供することが可能となる。
以下、詳細に本発明について説明する。尚、本明細書では、「自己発電型センサー用電極ペースト組成物」を、「電極ペースト組成物」あるいは「ペースト組成物」ということがある。また、「樹脂」を「重合体」ということがある。
<自己発電型センサー用電極ペースト組成物>
本発明の電極ペースト組成物は、炭素材料(A)と、酵素(B)と、水溶性樹脂型分散剤(C)と、水性液状媒体(D)とを含み、さらに必要によってバインダーを含む。
炭素材料(A)及び酵素(B)と、水溶性樹脂型分散剤(C)、水性液状媒体(D)、バインダーの割合は、特に限定されるものではなく、広い範囲内で適宜選択され得る。
水溶性樹脂型分散剤(C)の含有量は、電極ペースト組成物中の炭素材料(A)及び酵素(B)の合計量に対し、0.1〜40質量%、好ましくは1〜5質量%である。この範囲の含有量とすることにより、炭素材料(A)の分散安定性を十分に達成できると同時に、炭素材料(A)の凝集を効果的に防止でき、かつ電極ペースト組成物を塗工、乾燥後も、膜表面への水溶性樹脂型分散剤(C)の析出を防止できる。
また、水溶性液状媒体(D)は、電極ペースト組成物を100質量%としたとき、60〜99質量部%、好ましくは65〜95質量%である。
このような電極ペースト組成物は、種々の方法で得ることができる。
炭素材料(A)及び酵素(B)と、水溶性樹脂型分散剤(C)とバインダーと水性液状媒体(D)とを含有する、電極ペースト組成物の場合を例にとって説明する。
例えば、
(X−1) 炭素材料(A)及び酵素(B)と水溶性樹脂型分散剤(C)とバインダーと水性液状媒体(D)と含有する炭素材料(A)及び酵素(B)の水性分散体を得、電極ペースト組成物を得ることができる。
(X−2) 炭素材料(A)及び酵素(B)と水溶性樹脂型分散剤(C)と水性液状媒体(D)とを含有する炭素材料(A)及び酵素(B)の水性分散体を得、該水性分散体にバインダーとを加え、電極ペースト組成物を得ることができる。
(X−3)炭素材料(A)と水溶性樹脂型分散剤(C)と水性液状媒体(D)とを含有する炭素材料(A)の水性分散体を得、該水性分散体に酵素(B)とバインダーとを加え、電極ペースト組成物を得ることができる。
<炭素材料(A)>
本発明における導電性炭素材料(A)としては、特に限定されるものではないが、グラファイト、カーボンブラック、導電性炭素繊維(カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンファイバー)、グラフェン系炭素材料(グラフェン、グラフェンナノプレートレット)、多孔質炭素、活性炭、ナノポーラスカーボン、フラーレン等を単独で、もしくは2種類以上併せて使用することができる。導電性、入手の容易さ、およびコスト面から、カーボンブラックの使用が好ましい。
カーボンブラックとしては、気体もしくは液体の原料を反応炉中で連続的に熱分解し製造するファーネスブラック、特にエチレン重油を原料としたケッチェンブラック、原料ガスを燃焼させて、その炎をチャンネル鋼底面にあて急冷し析出させたチャンネルブラック、ガスを原料とし燃焼と熱分解を周期的に繰り返すことにより得られるサーマルブラック、特にアセチレンガスを原料とするアセチレンブラックなどの各種のものを単独で、もしくは2種類以上併せて使用することができる。また、通常行われている酸化処理されたカーボンブラックや、中空カーボン等も使用できる。
カーボンブラックの酸化処理は、カーボンブラックを空気中で高温処理したり、硝酸や二酸化窒素、オゾン等で二次的に処理したりすることより、例えばフェノール基、キノン基、カルボキシル基、カルボニル基の様な酸素含有極性官能基をカーボン表面に直接導入(共有結合)する処理であり、カーボンブラックの分散性を向上させるために一般的に行われている。酸化処理をしていないカーボンブラックの使用が好ましい。
用いるカーボンブラックの比表面積は、値が大きいほど、酵素との接触点が増加したり、カーボンブラック粒子どうしの接触点が増えるため、電極の内部抵抗を下げるのに有利となる。具体的には、窒素の吸着量から求められる比表面積(BET)で、20m2/g以上、1500m2/g以下、好ましくは50m2/g以上、1500m2/g以下、更に好ましくは100m2/g以上、1500m2/g以下のものを使用することが望ましい。
市販のカーボンブラックとしては、例えば、トーカブラック#4300、#4400、#4500、#5500等(東海カーボン社製、ファーネスブラック)、プリンテックスL等(デグサ社製、ファーネスブラック)、Raven7000、5750、5250、5000ULTRAIII、5000ULTRA等、Conductex SC ULTRA、Conductex 975 ULTRA等、PUER BLACK100、115、205等(コロンビヤン社製、ファーネスブラック)、#2350、#2400B、#2600B、#3050B、#3030B、#3230B、#3350B、#3400B、#5400B等(三菱化学社製、ファーネスブラック)、MONARCH1400、1300、900、VulcanXC−72R、BlackPearls2000等(キャボット社製、ファーネスブラック)、Ensaco250G、Ensaco260G、Ensaco350G、SuperP−Li(TIMCAL社製)、ケッチェンブラックEC−300J、EC−600JD(ライオン社製)、デンカブラック、デンカブラックHS−100、FX−35(電気化学工業社製、アセチレンブラック)等、グラファイトとしては、例えば人造黒鉛や燐片状黒鉛、塊状黒鉛、土状黒鉛などの天然黒鉛が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、2種以上を組み合わせて用いても良い。
導電性炭素繊維としては石油由来の原料から焼成して得られるものが良いが、植物由来の原料からも焼成して得られるものも用いることができる。例えば石油由来の原料で製造される昭和電工社製のVGCFなどを挙げることができる。
カーボンブラック以外の炭素材料としては、グラフェン系炭素材料、多孔質炭素、及びナノポーラスカーボンの使用が比表面積等や導電性の面から好ましい。
グラフェン系炭素材料としては、炭素原子が同一平面上に六角形に配置し、グラファイトを構成する単原子層であるグラフェンが、単層若しくは、多層構造を有している炭素材料であれば良い。単層及び多層グラフェンは、グラファイトを機械的、化学的に剥がしたり、炭化水素系ガスからCVD法でなどにより合成されるが、合成コストや取り扱いを考慮すると、単層グラフェンよりも十数〜数十層積層された多層グラフェンが好ましい場合がある。
市販のグラフェン系炭素材料としては、例えば、xGnP−C−750、xGnP−M−5等のXGSciences社製グラフェンナノプレートレット等が挙げられる。
カーボンナノチューブは、グラフェンシートが環を巻いたナノスケールのチューブ状の構造を有しており、グラフェンシートの積層数によって、単層、多層に区別される。カーボンナノチューブは、原料や合成方法によって繊維径や長さ、結晶性、集合状態を制御することで、材料の比表面積、導電性等の諸物性を制御することが可能となる。グラフェン系炭素材料と同様、合成コストや取り扱いを考慮すると、単層カーボンナノチューブよりも多層カーボンナノチューブの方が好ましい場合がある。
市販のカーボンナノチューブとしては、VGCF、VGCF−H、VGCF−X等の昭和電工社製カーボンナノチューブ、名城ナノカーボン社製カーボンナノチューブ等が挙げられる。
多孔質炭素は、一般的に酢酸マグネシウムなどの鋳型材料と炭素原料を混合して焼成後、鋳型材料を除去することで得られる。鋳型材料の種類、粒径、規則性等を制御することで得られる多孔質炭素の物性を制御することが出来る。
市販の多孔質炭素としては、クノーベルMHグレード、クノーベルP(2)010グレード、クノーベルP(3)010グレード、クノーベルP(4)050グレード等の東洋カーボン社製の多孔質炭素等が挙げられる。
ナノポーラスカーボンは、表面にメソポーラス構造を有し粒径20〜50nm程度の球状粒子である。メソポーラス構造に由来する高い表面積、細孔容積により優れた吸着能を有している。
市販のナノポーラスカーボンとしては、Easy−N社製ナノポーラスカーボンが挙げられる。
<酵素(B)>
本発明における酵素(B)としては、反応により電子を授受できる酵素であれば特に制限はなく、供給する燃料(センシング対象物)に応じて適宜選択される。
酵素としては、物質代謝など生体内での多くの酸化還元反応を触媒する酸化還元酵素が好ましく、酸素還元酵素にはオキシダーゼ、デヒドロゲナーゼ、ペルオキシダーゼ、カタラーゼ、レダクターゼなどがある。
本発明のアノード電極においては電子を放出できる酵素であれば良く、糖や酸などのオキシダーゼやデヒドロゲナーゼなどが使われる。中でも、人体の血液や尿、汗など体液に含まれるグルコースを燃料にするグルコースオキシダーゼやグルコースデヒドロゲナーゼが好ましい。
カソード電極では電子を消費できる酵素であれば良く、ビリルビンオキシダーゼ、ラッカーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼなどの還元酵素の一種で、分子状酸素の還元を触媒する酸素還元酵素を用いることが出来る。
また、アノードやカソード共に酵素の電極への電子授受を補助する目的で電子メディエーターを併用しても良く、燃料や酵素の種類によって適宜選択される。
<水溶性樹脂型分散剤(C)>
本発明において使用する水溶性樹脂型分散剤(C)は、炭素材料(A)に対して分散剤として有効に機能し、その凝集を緩和することができる。水溶性樹脂型分散剤(C)は、炭素材料(A)に対して凝集を緩和する効果が得られれば特に限定されるものではない。
水溶性樹脂型分散剤(C)としては、塩基性官能基を有する樹脂、酸性官能基を有する樹脂、塩基性官能基および酸性官能基を有する樹脂並びにノニオン性樹脂からなる群から選ばれる一種以上の樹脂を用いることが出来る。
塩基性官能基を有する樹脂としては、環状を含むアミノ基およびアミノ基の一部あるいは全て中和した骨格や4級アンモニウム塩を含有し、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、メチルエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノスチレン、ジエチルアミノスチレン等の重合性単量体の単独重合物、または他の重合性単量体との共重合物およびそれらの酸中和物が挙げられる。(メタ)アクリレートとは、メタクリレートまたはアクリレートを意味する。
酸性官能基を有する樹脂としては、カルボキシル基、スルホ基、リン酸基およびそれらを一部あるいは全てを中和した骨格を含有し、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、けい皮酸等のカルボキシル基を有する重合性単量体や、ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、(メタ)アクリロイルオキシエチルスルホン酸、イソプレンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アリルオキシベンゼンスルホン酸等のスルホ基を有する重合性単量体、モノ(2−アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、ジフェニル(2−アクリロイルオキシエチル)ホスフェート、ジフェニル(2−メタクリロイルオキシエチル)ホスフェート、フェニル(2−アクリロイルオキシエチル)ホスフェート、アシッド・ホスホオキシエチルメタクリレート、メタクロイル・オキシエチルアシッドホスフェート・モノエタノールアミン塩、3−クロロ−2−アシッド・ホスホオキシプロピルメタクリレート、アシッド・ホスホオキシポリオキシエチレングリコールモノメタクリレート、アシッド・ホスホオキシポリオキシプロピレングリコールメタクリレート、(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシプロピルアシッドホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルアシッドホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシ−3−ヒドロキシプロピルアシッドホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシ−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルアシッドホスフェート、アリルアルコールアシッドホスフェート等のリン酸基を有する重合性単量体の単独重合物、または他の重合性単量体との共重合物およびそれらのアルカリ中和物が挙げられる。
塩基性官能基及び酸性官能基を有する樹脂としては、前記塩基性骨格と前記酸性骨格を共に含有するものを意味し、スチレン−マレイン酸−N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートの共重合物などが挙げられる。
ノニオン性樹脂は、前記塩基性官能基を有する樹脂、酸性官能基を有する樹脂、塩基性官能基及び酸性官能基を有する樹脂以外の水溶性樹脂であり、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリ−N−ビニルアセトアミド、ポリアルキレングリコールなどが挙げられる。
また、ノニオン性樹脂は、次に例示する複数の重合性単量体から構成される共重合体でも良い。
芳香環を有する重合性単量体としては、スチレン、α−メチルスチレンもしくはベンジル(メタ)アクリレートを例示出来る。
鎖式飽和炭化水素基を有する重合性単量体としては、具体的に例示すると、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜22のアルキル(メタ)アクリレートがあり、好ましくは炭素数2〜12、さらに好ましくは炭素数2〜8のアルキル基を有するアルキル基含有アクリレートまたは対応するメタクリレートが挙げられる。これらのアルキル基は分岐してもよく、具体例としては、イソプロピル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ターシャリーブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ブチルヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、酢酸ビニル、酪酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリル酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等、脂肪酸ビニル化合物が挙げられる。
更に、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン等、α−オレフィン化合物が挙げられる。
環状飽和炭化水素基を有する重合性単量体としては、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−アダマンチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ポリオキシアルキレン構造を有する重合性単量体としては、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等、末端に水酸基を有し、ポリオキシアルキレン鎖を有するモノアクリレートまたはモノメタアクリレート等、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等、末端にアルコキシ基を有し、ポリオキシアルキレン鎖を有するモノアクリレートまたは対応するモノメタアクリレートがある。また、アルキルビニルエーテル化合物としては、ブチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等が挙げられる。
また、グリシジル(メタ)クリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等のように環式化合物を用いても良い。
水酸基を有する重合性単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシスチレン、ビニルアルコール、アリルアルコール等が挙げられる。
また、ビニルアルコールの誘導体である重合性単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステルが例示できる。これらのビニルエステルを共重合し、得られた共重合体を水酸化ナトリウムなどにより鹸化することで、水酸基を形成できる。
窒素含有の重合性単量体としては、N−ビニル−2−ピロリドン、(メタ)アクリルアミド、N−ビニルアセトアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル−(メタ)アクリルアミド等のモノアルキロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メチロール)アクリルアミド、N−メチロール−N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メトキシメチル)アクリルアミド等を例示できる。
更にその他の単量体としては、パーフルオロメチルメチル(メタ)アクリレート、パーフルオロエチルメチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロヘキシルエチル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基を有するパーフルオロアルキルアルキル(メタ)アクリレート類;
パーフルオロブチルエチレン、パーフルオロヘキシルエチレン、パーフルオロオクチルエチレン、パーフルオロデシルエチレン等のパーフルオロアルキル、アルキレン類等のパーフルオロアルキル基含有ビニルモノマー、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のシラノール基含有ビニル化合物及びその誘導体などを挙げることができ、これらの群から複数用いることができる。
エチニル化合物としては、アセチレン、エチニルベンゼン、エチニルトルエン、1−エチニル−1−シクロヘキサノール等が挙げられる。これらは単独もしくは2種類以上を併用して使用することもできる。
水溶性樹脂型分散剤(C)は、ポリビニル系樹脂やポリウレタン系、ポリエステル系、ポリエーテル系、カルボキシメチルセルロース等のセルロース樹脂、ホルマリン縮合物、シリコーン系、及びこれらの複合系ポリマー等が挙げられる。更に、これらの水溶性樹脂型分散剤(C)は2種類以上を併用してもよい。
市販の水溶性樹脂型分散剤(C)としては、例えば、Disperbyk−180、183、184、185、187、190、191、192、193、194、198、199、2010、2012、2015、2090、2091、2095、2096等(ビックケミー社製)、SOLSPERSE20000、27000、40000、41090、44000、46000、47000、64000、65000、66000等(日本ルーブリゾール社製)、フローレンG−700AMP、G−700DMEA、WK−13E、GW−1500、GW−1640等(共栄社化学社製)、Borchi(登録商標)Gen1350、0851、1253、SN95、WNS等(松尾産業社製)、TEGODispers650、651、652、655、660C、715W、740W、750W、752W、755W、760W等(巴工業社製)、ポリビニルピロリドンPVP−K30、K85、K90等(ISPジャパン社製)、エスレックBL−1、BL−2、BL−5、BL−10、BL−1H、BL−2H、BL−S、BM−S、BM−1、BM−2、BM−5、BH−A、BX−1、BX−3、BX−5等(積水化学工業社製)、カルボキシメチルセルロースCMC1105、1110、1130、1140、1170、1190、1205、1210、1240、1250等(ダイセル化学工業社製)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
なお、水溶性樹脂型分散剤(C)の質量平均分子量は、炭素材料(A)の分散性が良好な点から、1000以上、500000未満であり、好ましくは5000以上、400000未満である。
<水性液状媒体(D)>
本発明に使用する水性液状媒体としては、酵素の機能を阻害しづらい水を使用することが好ましいが、必要に応じて、例えば、導電性支持体への塗工性向上のために、水と相溶する少量の液状媒体を使用しても良い。
水と相溶する液状媒体としては、アルコール類、グリコール類、セロソルブ類、アミノアルコール類、アミン類、ケトン類、カルボン酸アミド類、リン酸アミド類、スルホキシド類、カルボン酸エステル類、リン酸エステル類、エーテル類、ニトリル類等が挙げられ、水と相溶する範囲で使用しても良い。中でも炭素数が4以下のアルコール系溶剤が好ましい。
<バインダー>
本発明におけるバインダーとは、炭素材料(A)などの粒子を結着させるために使用されるものであり、それら粒子を溶媒中へ分散させる効果は小さいものである。
バインダーとしては、従来公知のものを使用することができ、例えば、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、ホルムアルデヒド樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、スチレン−ブタジエンゴムやフッ素ゴム等の合成ゴム、ポリアニリンやポリアセチレン等の導電性樹脂等、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、及びテトラフルオロエチレン等のフッ素原子を含む高分子化合物が挙げられる。又、これらの樹脂の変性物、混合物、又は共重合体でも良く、水溶性の樹脂であっても、水分散型の樹脂であっても良い。これらバインダーは、1種または複数を組み合わせて使用することも出来る。
また、水性液状媒体(D)を使用する場合、一般的に水性エマルションとも呼ばれるバインダーも使用できる。水性エマルションとは、バインダー樹脂が水中で溶解せずに、微粒子の状態で分散されているものである。
使用するエマルションは特に限定されないが、(メタ)アクリル系エマルション、ニトリル系エマルション、ウレタン系エマルション、ジエン系エマルション(SBR(スチレンブタジエンゴム)など)、フッ素系エマルション(PVDF(ポリフッ化ビニリデン)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)など)等が挙げられる。
<分散機・混合機>
本発明の電極ペースト組成物を得る際に用いられる装置としては、顔料分散等に通常用いられている分散機、混合機が使用できる。
例えば、ディスパー、ホモミキサー、若しくはプラネタリーミキサー等のミキサー類;エム・テクニック社製「クレアミックス」、若しくはPRIMIX社「フィルミックス」等のホモジナイザー類;ペイントシェーカー(レッドデビル社製)、ボールミル、サンドミル(シンマルエンタープライゼス社製「ダイノミル」等)、アトライター、パールミル(アイリッヒ社製「DCPミル」等)、若しくはコボールミル等のメディア型分散機;湿式ジェットミル(ジーナス社製「ジーナスPY」、スギノマシン社製「スターバースト」、ナノマイザー社製「ナノマイザー」等)、エム・テクニック社製「クレアSS−5」、若しくは奈良機械社製「MICROS」等のメディアレス分散機;または、その他ロールミル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、分散機としては、分散機からの金属混入防止処理を施したものを用いることが好ましい。
例えば、メディア型分散機を使用する場合は、アジテーター及びベッセルがセラミック製又は樹脂製の分散機を使用する方法や、金属製アジテーター及びベッセル表面をタングステンカーバイド溶射や樹脂コーティング等の処理をした分散機を用いることが好ましい。そして、メディアとしては、ガラスビーズ、または、ジルコニアビーズ、若しくはアルミナビーズ等のセラミックビーズを用いることが好ましい。また、ロールミルを使用する場合についても、セラミック製ロールを用いることが好ましい。分散装置は、1種のみを使用しても良いし、複数種の装置を組み合わせて使用しても良い。
<燃料(センシング対象物)>
センシング対象物としては、酵素で分解できる有機物であれば特に限定はされず、D−グルコース等の単糖類、デンプン等の多糖類、エタノール等のアルコール、有機酸などが利用できる。
<自己発電型センサー用電極>
自己発電型センサー用電極は、導電性支持体(カーボンペーパや導電性カーボン層など)やセパレータなどに前記電極ペースト組成物を直接塗布し、乾燥することにより形成される。
電極ペースト組成物の塗布方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、ナイフコーター、バーコーター、ブレードコーター、スプレー、ディップコーター、スピンコーター、ロールコーター、ダイコーター、カーテンコーター、スクリーン印刷等の一般的な方法を適用できる。
塗布した後、乾燥することにより、塗膜(自己発電型センサー用電極)が形成される。乾燥は、酵素が失活しない温度以下で行われるのが好ましい。
<導電性支持体>
導電性支持体は、特に限定されないが、発生した電気を取り出すために用いられ導電性を有する材料であれば特に限定はない。導電性の炭素材料からなる導電層やカーボンペーパや、カーボンフェルト、カーボンクロスなどが使われる。
<自己発電型センサー>
自己発電型センサーは、糖やアルコールなどの有機物を燃料(対象物)として、アノードで発生したe-(電子)およびイオンにより、カソード側の酸素還元反応を利用して発電することにより、発電の有無や発電量を検知することにより対象物をセンシングする。センシングの際の発電を利用することで電源及びセンサーを兼ねることが可能となる。
また、本センサーは酵素を使って燃料(有機物)の化学エネルギーを電気エネルギーとして変換することで発電やセンシングを行うため、酵素燃料電池(バイオ燃料電池)の一種に分類される。
自己発電型センサーの構成としては、対象物を検知するアノードと、酸素還元が起こるカソードと、アノードとカソードを分離するセパレータを最低限含む。アノードやカソードとしては、本発明における自己発電型センサー用電極ペースト組成物を好適に使用することができる。
また、アノードからカソード側にイオンを伝達するためのイオン伝導体を含んでいても良い。小型・軽量化や保存性等を考慮すると、燃料(センシング対象物)である尿や汗、血液中等に含まれるイオン伝導体を使用する形式の自己発電型センサーの方が好ましい場合がある。
<イオン伝導体>
本発明におけるイオン伝導体はアノードとカソードの間でイオンの伝導を行うものである。イオン伝導体の形態はイオン伝導性を有するものであれば特に限定されるものではない。例えば、リン酸緩衝液などの電解質が溶けた電解液や、ポリマー電解質などを使用しても良い。
<電極ペースト組成物の調製>
[実施例1〜6]
表1に示す組成に従い、ガラス瓶に水性液状媒体(D)85.8部と水溶性樹脂型分散剤(C)1.0部を仕込み、次に、炭素材料(A)10部、酵素(B)1.7部となるように加え、バインダーとして50質量%エマルション型アクリル樹脂分散溶液(トーヨーケム社製:W-168)を1.5部加え、ディスパーで分散し、電極ペースト組成物(1)〜(6)をそれぞれ作製した。
[比較例1〜4]
表1に示す組成に従い、水溶性樹脂型分散剤(C)を加えない以外は同じ実施例1〜6と同様の方法で、電極ペースト組成物(7)〜(10)を作製した。
<自己発電型センサー用電極の作製>
実施例1〜6の電極ペースト組成物(1)〜(6)と、比較例1〜4、の電極ペースト組成物(7)〜(10)を、ドクターブレードにより、厚さ50μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)基材上に乾燥後の炭素材料の目付け量が2mg/cm2となるように塗布し、大気雰囲気中25℃、24時間乾燥し、自己発電型センサー用電極(1)〜(10)を作製した。
<塗工性評価>
自己発電型センサー用電極は、下記に示す塗工性評価によって評価した。自己発電型センサー用電極を、ビデオマイクロスコープVHX−900(キーエンス社製)にて500倍で観察し、塗工ムラ(ムラ:カソード層の濃淡により評価)およびピンホール(カソード層が塗布されていない欠陥の有無により評価)について、下記の基準で判定した。評価結果を表2に示す。
(ムラ)
○:電極の濃淡が確認されない(良好)。
△:電極の濃淡が1〜3箇所あるが極めて微小領域である(実用上問題なし)。
×:電極の濃淡が4箇所以上確認される、または濃淡の縞の長さが5mm以上のもの1個以上(不良)。
(ピンホ−ル)
○:ピンホールが1つも確認されない(良好)。
△:ピンホールが1〜3個あるが極めて微小である(実用上問題なし)。
×:ピンホールが4箇所以上確認される、または直径1mm以上のピンホールが1個以上(極めて不良)。
<電気化学的酵素活性評価>
以下のようにして、自己発電型センサー用電極の活性評価を実施した。
1.ペースト化
実施例1〜6及び比較例1〜4で作製した電極ペースト組成物(1)〜(10)を純水で10倍に希釈して評価用ペースト(1)〜(10)を作製した。
2.作用電極の作製
回転電極(グラッシーカーボン電極の半径0.2cm)表面を鏡面に研磨した後、電極表面に上記評価用ペースト7.0μLを滴下し、自然乾燥することにより作用電極を作製した。
3.リニアスイープボルタメトリー(LSV)測定
上記で作製した作用電極と、対極(白金コイル電極)、参照電極(銀/塩化銀電極)が取り付けられた電解槽に電解液(イオン伝導体)として0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)を入れ、反応基質(センシング対象物)としてD-グルコースを0.01Mとなるように添加し、+0.05V(vsAg/AgCl)から+1.0V(vsAg/AgCl)の走査範囲でLSV測定を行なった。
(電解液中にD-グルコースを添加しない条件で、同走査範囲でLSV測定を行なった数値をバックグラウンドとした。)
酵素電極によるグルコース酸化活性の評価には、LSV測定から得られた酸化電流曲線からバックグラウンドの値を差し引いた酸化電流密度のピーク値(mA/cm2)を活性の指標として使用して、下記の評価基準に従って評価した。
得られた結果を表3に示す。
(グルコース酸化活性)
○:グルコース酸化活性電流密度0.2mA/cm2以上(良好)。
△:グルコース酸化活性電流密度0.1mA/cm2以上0.2mA/cm2未満(実用上問題なし)。
×:グルコース酸化活性電流密度0.1mA/cm2未満(不良)
実施例では、電極ペーストの分散性が著しく向上したことで、塗工ムラやピンホールが改善され、電極の成膜性や塗工再現性の向上が実現できた。また、表3の結果より、比較例に比べ実施例で作製した評価用ペーストでは、いずれも高いグルコース酸化活性を示したことから、分散剤の使用により塗工特性だけでなく、触媒として作用する酵素の利用効率向上にも寄与することが明らかとなった。
<グルコースに対するセンシング能評価>
上記のLSV測定において、評価用ペースト(1)から作製した作用電極を用いて、基質(センシング対象物)となるグルコース濃度0.001〜0.01Mに対する酸化電流の応答性を調べた。その結果を図1に示す。
図1から明らかなように、グルコース濃度の変化に応じて比例的にグルコース酸化活性が変化することが見出されたことから、本発明により作製された作用電極において、グルコースに対する高いセンシング能を有することがわかった。
図1は、グルコース濃度に対するグルコース酸化活性を示す図である。

Claims (7)

  1. 炭素材料(A)と、酵素(B)と、水溶性樹脂型分散剤(C)と、水性液状媒体(D)とを含有してなる自己発電型センサー用電極ペースト組成物。
  2. 水溶性樹脂型分散剤(C)が、塩基性官能基を有する樹脂、酸性官能基を有する樹脂、塩基性官能基および酸性官能基を有する樹脂並びにノニオン性樹脂からなる群から選ばれる一種以上の樹脂である請求項1記載の自己発電型センサー用電極ペースト組成物。
  3. 炭素材料(A)が、カーボンブラック、グラフェン系炭素材料、多孔質炭素およびナノポーラスカーボンからなる群から選ばれる一種以上の炭素材料である請求項1または2記載の自己発電型センサー用電極ペースト組成物。
  4. 酵素(B)が、酸化還元酵素である請求項1〜3いずれか記載の自己発電型センサー用電極ペースト組成物。
  5. 更に、バインダーを含んでなる請求項1〜4いずれか記載の自己発電型センサー用電極ペースト組成物。
  6. 請求項1〜5いずれか記載の組成物より形成された塗膜を有する自己発電型センサー用電極。
  7. 請求項6記載の電極を使用して形成される自己発電型センサー。
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