JP2018035594A - 二段式駐輪装置 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1の二段式駐輪装置は、装置の軽量化・小型化が容易であり、動作音が小さく円滑な昇降動作を行うことができ、構造を簡素化することが可能であり、バネ力の微調整が容易であり、しかも安全性が高いという利点を備えているため、様々な駐輪場において広く使用されている。
上記の通り、特許文献1に記載の二段式駐輪装置は多くの利点を備えているが、本出願人は鋭意検討した結果、以下の改善点を発見した。
定荷重バネがスリットを挟んで左右一対に配置されているため、支柱の幅を左右一対に定荷重バネを配置できる長さにする必要があり、駐輪装置の幅が広くなってしまうため、駐輪場に設置できる駐輪装置の数が少なくなってしまうという点があった。
昇降体を高位置まで上昇させた際の昇降体の固定手段を備えていないため、重量が重い自転車(例えば、電動自転車やチャイルドシート搭載自転車等)を上段収納部に収納すると、自転車の重みにより時間と共に昇降体が下降し、下段収納部に収納した自転車に接触してしまうという点があった。
また、昇降体及び牽引手段(定荷重バネ)は支柱内にあるため、外的要因による故障が生じにくく且つ安全であり、長期間に亘って動作が安定し、メンテナンスの手間を大幅に省くことが可能となる。
さらに、支柱上部の第2の位置で昇降体を着脱自在に固定する第2の固定手段を備えているため、重量が重い自転車(例えば、電動自転車やチャイルドシート搭載自転車等)を上段収納部に収納した場合でも、自転車の重みによる昇降体の下降を防ぐことができる。このことにより、自転車の重みにより昇降体が下降し、下段収納部に収納した自転車に接触してしまうことを防止できる。
また、第1の固定手段の構造を簡素化できるため、第1の固定手段のメンテナンスが容易である。
本発明に係る二段式駐輪装置は、自転車を上段収納部と下段収納部の上下二段で収納することができるものであり、上段収納部が昇降可能に構成されている。
図1は本発明に係る二段式駐輪装置の上段収納部を示す左側面図であり、図2は本発明に係る二段式駐輪装置の正面図である。尚、図1では支柱を上下方向全体に亘って切り欠いて内部を示しており、図2では支柱の高さ方向の略中間位置から下方の部分を切り欠いて内部を示している。図3は図1の要部拡大図、図4は図2の要部拡大図である。
以下、本明細書において、図1の左側を後方、右側を前方と称し、図2の右側を右方、左側を左方と称する。
尚、第1の位置(2)は、自転車を自転車載置台(8)に載置する際に自転車をあまり持ち上げることなく自転車を載置できる位置であればよく、第2の位置(3)は、第1の位置(2)と牽引手段(5)の上下方向における間にあり、且つ昇降体(4)を固定した際に、自転車載置台(8)が下段収納部に収納された自転車と接触しない高さであればよい。
支柱(1)の内部空間には、昇降体(4)及び牽引手段(5)が配設されている。
昇降体(4)は、自転車載置台(8)の取付部分がスリット(9)に面するように配置されている。これにより、自転車載置台(8)をスリット(9)内(支柱(1)内)に位置させた状態で昇降させることが可能となる。そのため、外的要因の影響を受けにくくすることができ、故障が生じにくくなり、安定した昇降動作を長期間に亘って維持することができる。
さらに好適には、コロ補強板(12)に夫々滑車取付用の孔(13)が設けられており、これらの孔(13)に対して夫々車軸が挿通されて滑車(14)が取り付けられる。
これにより、支柱(1)の幅方向中央を挟んだ位置に配置された左右一対の滑車(14)からなる滑車対が、上下に間隔をあけて二対設けられ且つ前後に間隔をあけて二対設けられることとなる。
これら合計四対(八個)の滑車(14)が支柱(1)の内面に沿って、第1の位置(2)と第2の位置(3)の間で転動することにより、昇降体(4)が支柱(1)内を昇降する。
このように、昇降体(4)が、上下前後左右に間隔をあけて配置された合計四対(八個)の滑車(14)を用いて支柱(1)の内面に沿って転動するように構成されていることにより、自転車載置台(8)及び自転車の重さによる昇降体(4)の傾きやぶれが確実に防止され、昇降体(4)の昇降動作が非常に安定する。
前板(11)の上方部分には、後述する流体圧シリンダ(18)の基端部を取り付けるための左右一対のガスプラケット(19)が前方に向けて突出している。
定荷重バネ(5)は、支柱(1)内の上端部に配設された巻き芯(20)と、この巻き芯(20)に巻回されて下方に延出された(巻き出された)帯状板(21)とから構成されている。
帯状板(21)は、スリット(9)を挟んで上下方向に互いに平行に延びる左右一対の金属製等の帯状板からなり、各帯状板は上端部が巻き芯(20)に固定され且つ下端部が昇降体(4)と接続されている。
定荷重バネ(5)のバネ力は、自転車を載せた状態の自転車載置台(8)を引き上げることが可能な大きさに設定されており、必要に応じて異なる強さのものに交換することができる。
また、帯状板(21)が、スリット(9)を挟んで上下方向に互いに平行に延びる左右一対の帯状板からなるため、左右の帯状板が離れた位置となって互いに干渉することがなく、しかも上下方向に並べて配設された2つの定荷重バネ(5)のバネ力のバランスを調整することができるため、自転車載置台(8)を円滑に昇降させることが可能である。
加えて、2つの定荷重バネ(5)が支柱(1)内の上端部に上下方向に並べて配設されているため、支柱(1)の奥行き(前後方向長さ)及び幅(左右方向長さ)を小さく(薄く)することが可能となり、さらに設置スペースを小さくすることができる。
これにより、左右一対の帯状板(21)は、支柱(1)内に収まった状態で下方へと延びることとなる。そのため、帯状板(21)が昇降(巻き出し及び巻き取り)動作時に他の物体と接触する虞が無く、円滑な昇降が確保できるとともに非常に安全である。
左右一対の帯状板(21)の下端部には、夫々接続具(22)が取り付けられている。接続具(22)は、正面視略くの字状に折れ曲がった金属板からなり、折れ曲がった部分(以下、折り曲げ部と称す)(23)より下方部分は上下方向(垂直方向)に配置され、折り曲げ部(23)より上方部分は斜め外向き(スリットから離れる方向の斜め上向き)に配置されている。つまり、右側の帯状板(21)に取り付けられた接続具(22)と、左側の帯状板(21)に取り付けられた接続具(22)とは、折り曲げ部(23)より上方部分が上に向かうにつれて互いに離れるように配置されている。
折り曲げ部(23)より上方部分は、ボルト等の固定手段を用いて帯状板(21)の下端部近傍と固定されている。一方、折り曲げ部(23)より下方部分は、ボルト等の固定手段を用いて昇降体(4)と接続されている。これにより、帯状板(21)の下端部が、接続具(22)を介して昇降体(4)と接続されている。また、左右一対の接続具(22)の折り曲げ部(23)より上方部分が斜め外向きとなっていることにより、左右一対の帯状板(21)の下端部は、スリット側(内側)に向けて曲がっている。
つまり、帯状板(21)を、巻き芯(20)から下方に延びている部分においてはスリット(9)から遠い側に配置し、昇降体(4)との接続部分においてのみスリット(9)に近づけることにより、昇降体(4)の円滑な昇降動作、動作時の安全性、メンテナンスの容易性の全てを満足することが可能となる。
止金具(24)は断面“コ”字状の金属板からなり、“コ”字状の開放側が支柱(1)の後方内面に当接するように、支柱(1)内の第1の位置(2)に固定されている。
止金具(24)は貫通孔(27)を有している。貫通孔(27)は上下方向に間隔をあけて複数個設けられている。
これらの貫通孔(27)に対して後述するストッパー(25)のピン部(28)が挿脱される。
ストッパー(25)の上端部(他端部)は、連結ピン(33)に連結されており、連結ピン(33)は、通常の状態(すなわち、自転車が自転車載置台(8)に載置されていない状態)では、スリット(9)の開口部近傍に位置している。
ストッパー(25)の下端部(一端部)は、斜め上方に傾斜しているピン部(28)を有し、通常の状態(すなわち、自転車が自転車載置台(8)に載置されていない状態)では、ピン部(28)が止金具(24)の貫通孔(27)に係合することにより固定されている。
付勢手段(26)(ねじりコイルバネ)は、コイル部(34)にストッパー(25)の回動支点となるピン(31)が挿通される。また、コイル部(34)の上方部(35)がストッパー(25)の回動部上方に係止され、コイル部(34)の下方部(36)が前板(11)の前面に係止される。
これにより、付勢手段(26)は、ストッパー(25)を回動部に挿通されたピン(31)を支点として一方向(すなわち、図3の時計回り方向)に回動するように付勢している。ストッパー(25)が付勢された方向(一方向)は、ストッパー(25)のピン部(28)が止金具(24)の貫通孔(27)に挿入される方向となる。
尚、第1の固定手段(6)は上記した構成だけでなく、例えば、特許文献1に記載の固定手段を用いてもよく、昇降体(4)を第1の位置(2)に固定でき、当業者に自明である固定手段であれば、いかなるものを用いてもよい。
図5の(a)に示すように、自転車を自転車載置台(8)に載置していない状態では、ストッパー(25)は付勢手段(26)の付勢力により一方向(すなわち、図5の(a)の時計回り方向)に付勢され、ピン部(28)が止金具(24)の貫通孔(27)に係合された状態が維持されている。そのため、昇降体(4)は、牽引手段(5)による上方向の引張力が加わっているが、上昇することなく第1の位置(2)に固定され、自転車載置台(8)も下方位置に留まる。
また、自転車を収納する際には、自転車を自転車載置台(8)に載置し、自転車の前輪(F)でストッパー(25)の上端部に連結された連結ピン(33)を押すことにより、第1の固定手段(6)が解除されて昇降体(4)及び自転車載置台(8)が上昇できるようになる。これにより、特別な操作を必要とせずに自転車を前方に移動させるだけで自転車載置台(8)を上昇させることができ、操作の煩わしさが無い。しかも、自転車を、前輪がストッパー(25)の上端部に連結された連結ピン(33)を押すまで前進させない限り、第1の固定手段(6)による固定は解除されないため、自転車が完全に載っていない状態で自転車載置台(8)が上昇することがなく、非常に安全である。
雌部(38)は、例えば取り付けブラケット(50)を介して支柱(1)の前後方向中途部に取り付けられていてもよい。また、雌部(38)を保護する目的でカバー(51)を設けていてもよい。尚、取り付けブラケット(50)およびカバー(51)は、当業者に自明であるものであれば、いかなるものを用いても良い。
一般に、プッシュラッチは、ラッチ受け部に係脱可能なラッチ爪を有し、プッシュ式ボタン用の開口を有する取付面に当該取付面に平行に支持される軸を介して回動可能に取り付けられるラッチと、ラッチをラッチ受け部に対して係合する方向に回動付勢するためのばね部材と、プッシュ式ボタン用の開口に配置され、ラッチをラッチ受け部に対して離脱させる方向に押圧回動するためのプッシュ式ボタンとを備え、1度目のプッシュ式ボタンのプッシュ操作によりラッチをラッチ受け部に係合させ、2度目のプッシュ式ボタンのプッシュ操作により、ラッチ爪とラッチ受け部との係合を解除する構造を有している。
このように、雄部(37)と雌部(38)がプッシュラッチ方式(つまり、雄部(37)で雌部(38)のプッシュ式ボタン(40)を押圧する)で係脱自在に係合できるため、自転車を載置した自転車載置台(8)を第2の位置(3)にまで持ち上げるだけで昇降体(4)を第2の位置(3)に固定でき、自転車の重みによる昇降体(4)の下降を防ぐことができる。また、自転車を載置した自転車載置台(8)を第2の位置(3)から少し持ち上げるだけで、昇降体(4)の固定を容易に解除でき、自転車を載置した自転車載置台(8)を下方に降ろすことができる。
図6の(a)に示すように、雄部(37)と雌部(38)が係合していない状態では、雌部(38)の左右一対の腕部(39)は左右方向に開いた状態である。
図6の(b)に示すように、昇降体(4)を持ち上げ、雄部(37)で雌部(38)のプッシュ式ボタン(40)を押圧することにより、雌部(38)の左右一対の腕部(39)が左右方向に閉じ、雄部(37)の自由端側の球形を把持しながら、雌部(38)内に引き込み、雄部(37)と雌部(38)が係合する。
雄部(37)と雌部(38)の係合を解除する場合は、図6の(b)の状態から昇降体(4)を持ち上げ、雄部(37)で雌部(38)のプッシュ式ボタン(40)を再度押圧することにより、雌部(38)の左右一対の腕部(39)が左右方向に開き、左右一対の腕部(39)が図6の(a)に示す状態に戻るため、雄部(37)と雌部(38)の係合が解除される。
図7の(a)は、自転車載置台(8)に自転車を載置し、前輪でストッパー(25)の上端部に連結された連結ピン(33)を押圧し、第1の固定手段(6)の固定を解除した様子を示す図である。図7の(a)の状態では、第1の固定手段(6)の固定が解除されているため、人力で上方へ押し上げることにより昇降体(4)と共に自転車載置台(8)を上昇させることができる。
図7の(b)は、第1の固定手段(6)の固定を解除し、人力で自転車載置台(8)を上方へ押し上げ、牽引手段(5)の引張力と、第2の固定手段(7)による固定により、自転車を含む自転車載置台(8)と昇降体(4)が第2の位置(3)で固定されている様子を示す図である。自転車載置台(8)の下面には、上昇した位置にある自転車載置台(8)を人力で引っ張って下降させる際の持ち手となる把持部(41)が設けられており、把持部(41)を下方に引っ張ることで、容易に自転車を第1の位置(2)に下降させることができる。
自転車載置台(8)に設けられた把持部(41)を把持し、自転車載置台(8)を、昇降体(4)への取付部分(16)を支点として上方向に旋回させることにより自転車載置台(8)を非使用状態である第2の状態とすることができる。
連結棒(15)の一端部は、昇降体(4)の補強板(10)を連結するピン(43)に対して回動可能に取り付けられている。
連結棒(15)の他端部は、自転車載置台(8)の長さ方向中途部に設けられた金具(44)に対して回動可能に取り付けられている。
これにより、連結棒(15)は、昇降体(4)と自転車載置台(8)とを後方から前方に向けて下向きに傾斜するように連結している(図1参照)。
流体圧シリンダ(18)の基端部は、昇降体(4)の前板(11)に対して回動可能に取り付けられている。具体的には、自転車載置台(8)の取付部分(16)より上方部であって且つ連結棒(15)の一端部の近傍位置において、左右一対のガスプラケット(16)に対して取り付けられている。
流体圧シリンダ(18)の先端部(ロッド(45)の先端部)は、延出部材(46)を介して自転車載置台(8)に対して回動可能に取り付けられている。具体的には、自転車載置台(8)は、前端部が取付部分(16)よりもやや後方位置にあり、当該前端部より上方に向けて延びる延出部材(46)が取り付けられている。
円筒部にはピン(17)が挿通される。このピン(17)は、昇降体(4)の補強板(10)の取付部分(16)及び自転車載置台(8)にも挿通されており、自転車載置台(8)を上方向に旋回させる際の旋回支点となる。
延出部材(46)の貫通孔(47)にはピン(48)が挿通される。このピン(48)は、流体圧シリンダ(18)の先端部(ロッド(45)の先端部)に設けられた孔(49)に挿通されており、延出部材(46)と流体圧シリンダ(18)のロッド(45)の先端部とを連結している。
図1のように、初期状態では自転車載置台(8)が水平状態(つまり、支柱(1)の延設方向に対して垂直方向に延びた、第1の状態)にある。
この状態では、特許文献1に開示されている通り、流体圧シリンダ(18)にはロッド(45)を短縮させようとする力が働いており、延出部材(46)は上方向に引っ張られている。これにより、自転車載置台(8)には下方向に旋回しようとする力が作用するが、連結棒(15)により水平状態より下方に旋回することが防がれている。
自転車載置台(8)の上方向への旋回に伴って、流体圧シリンダ(18)のロッド(45)が伸長するとともに、連結棒(15)の屈曲可能部(42)の屈曲角度が大きくなり、自転車載置台(8)の床面に対する角度も大きくなる。
そして、自転車載置台(8)が上方向に略90°旋回すると、自転車載置台(8)はスリット(9)内(支柱(1)内)に収容された状態(つまり、支柱(1)の延設方向と略等しい方向に延びた、第2の状態)となる。
下段収納部の構成は特に限定されないが、例えば、本出願人が開示し、提案している特開2008−296784号公報、特開2004−256110号公報、実用新案登録第3045190号公報等に記載の自転車載置台を横方向にスライドすることができるスライド式の自転車収納装置が好適に使用される。
下段収納部としてスライド式の自転車収納装置を使用すると、上段収納部の自転車載置台(8)を下降させる場合には、その下方にある下段収納部の自転車載置台を支柱(1)の幅方向にスライドさせて移動させることにより、下段収納部の自転車載置台が下降の邪魔になることがない。
本発明に係る二段式駐輪装置は、図8に示すように、上段収納部(53)と下段収納部(54)に夫々自転車を駐輪することができる。
本発明に係る二段式駐輪装置は、下段収納部(54)が支柱(1)の幅方向(図8の参照符号Xで示す方向)にスライドできるスライド式であるため、上段収納部(53)に収納した自転車を取り出す際に、たとえ上段収納部(53)の下方の下段収納部(54)に自転車が収納されていたとしても、下段収納部(54)を支柱(1)の幅方向(X)にスライドさせることにより、上段収納部(53)の自転車を第1の位置(2)まで下降させ、容易に自転車を取り出すことができる。下段収納部が固定方式の二段式駐輪装置の場合、上段収納部の下方の下段収納部に自転車が収納されていると、まず、下段収納部の自転車を取り出してから、上段収納部の自転車を取り出さなければならなかった。しかし、本発明によれば、下段収納部(54)の自転車を取り出す必要がないので、不特定多数の利用者が利用する駐輪場や有料の駐輪場にも用いることができるという点で、下段収納部が固定方式の二段式駐輪装置と比較して使い勝手が良く、狭いスペースで多数の自転車を駐輪することができる。
特許文献1に係る上段収納部では、定荷重バネがスリットを挟んで左右一対に配置されているため、支柱(101)が幅方向(X)に長くなってしまう。さらに、支柱(101)の周囲には、基礎となるベース(52)が必要となり、ベース(52)同士が接触しないように上段収納部を配置する必要があるため、1台当たりの上段収納部の設置幅が大きいものとなる。
一方、本発明に係る上段収納部では、定荷重バネ(5)が支柱(1)内の上端部に上下方向に並べて配置されているため、特許文献1の上段収納部と比較して、支柱(1)の幅方向(X)の長さを短くすることができる。そのため、本発明に係る上段収納部は、図9に示すように、特許文献1の上段収納部よりも、幅方向の一定長さ(XL)当たりの上段収納部の設置台数を増やすことができ、狭いスペースにより多数の自転車を駐輪することができる。
2 第1の位置
3 第2の位置
4 昇降体
5 牽引手段(定荷重バネ)
6 第1の固定手段
7 第2の固定手段
8 自転車載置台
9 スリット
10 補強板
11 前板
12 コロ補強板
13 孔(滑車を挿通)
14 滑車
15 連結棒
16 孔(取付部分)
17 ピン(孔16に挿通)
18 流体圧シリンダ
19 ガスプラケット
20 巻き芯
21 帯状板
22 接続具
23 折り曲げ部
24 止金具
25 ストッパー
26 付勢手段
27 貫通孔
28 ピン部
29 回動部
30 孔(回動部)
31 ピン(回動部に挿通)
32 取付金具
33 連結ピン
34 コイル部
35 上方部
36 下方部
37 雄部
38 雌部
39 腕部
40 プッシュ式ボタン
41 把持部
42 屈曲可能部
43 ピン(連結棒と補強板を挿通)
44 金具
45 ロッド
46 延出部材
47 貫通孔
48 ピン(延出部材の貫通孔を挿通)
49 孔(ロッド)
50 取り付けブラケット
51 カバー
52 ベース
53 上段収納部
54 下段収納部
101 特許文献1の支柱
108 特許文献1の自転車載置台
F 自転車の前輪
X 幅方向
XL 幅方向の一定長さ
Y 前後方向
Claims (5)
- 上段収納部と下段収納部を有する二段式駐輪装置であって、
前記上段収納部は、
上下方向に延び、幅方向中央に上下方向に細長く延びるスリットを有する支柱と、
前記支柱下部の第1の位置と前記支柱上部の第2の位置の間で、昇降自在に前記支柱内に嵌入された昇降体と、
該昇降体に一端部が取り付けられた自転車載置台であって、使用状態において前記支柱の延設方向に対して垂直方向に延びる第1の状態と、非使用状態において前記支柱の延設方向と略等しい方向に延びる第2の状態の間で、旋回自在に取り付けられた自転車載置台と、
前記昇降体に対して上方向の引張力を付与する牽引手段と、
前記昇降体を前記第1の位置に着脱自在に固定する第1の固定手段と、
前記昇降体を前記第2の位置に着脱自在に固定する第2の固定手段と、
を備えており、
前記牽引手段は、前記支柱内の上端部に上下方向に並べて配設された2つの定荷重バネからなり、
前記2つの定荷重バネは、前記支柱内の上端部に配設された巻き芯と、一端部が前記巻き芯に固定され且つ他端部が前記昇降体と接続された帯状板とからなり、
前記帯状板は、前記スリットを挟んで互いに略平行に上下方向に延びる左右一対の帯状板からなり、
前記第2の固定手段は、前記昇降体の上面に配設された雄部と、前記第2の位置に配設された雌部とからなり、該雄部と該雌部が係脱自在に係合する
ことを特徴とする二段式駐輪装置。 - 前記雄部と前記雌部がプッシュラッチ式で係脱自在に係合することを特徴とする、請求項1に記載の二段式駐輪装置。
- 前記雄部は、自由端側が球形である正面視略凸字状の部材であり、
前記雌部は、正面視略矩形状の部材であり、前記雄部を把持するための下端側から突出した左右一対の腕部と、該左右一対の腕部の間の下端側に、前記雄部によって押圧される毎に該左右一対の腕部を開け閉めするプッシュ式ボタンを備える
ことを特徴とする、請求項2に記載の二段式駐輪装置。 - 前記第1の固定手段は、止金具とストッパーと付勢手段からなり、
前記止金具は、貫通孔を有し、前記第1の位置に固定されており、
前記ストッパーは、側面視略“S”字状に屈曲しており、回動部をピンによって取付金具に回動自在に連結されており、一端部は斜め上方に傾斜しているピン部からなり、ピン部が前記止金具の貫通孔に係合することにより固定され、他端部は自転車の前輪が当接する位置に設けられ、連結ピンに連結されており、
前記付勢手段は、前記ストッパーを前記回動部の前記ピンを支点として、一方向に回動するように付勢している
ことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1つに記載の二段式駐輪装置。 - 前記下段収納部は、自転車載置台を前記支柱の幅方向にスライドすることができるスライド式の自転車収納装置であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の二段式駐輪装置。
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