JP2018034234A - スリット形成装置およびスリットバルブの製造方法 - Google Patents

スリット形成装置およびスリットバルブの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製造コストを抑制しつつ良好なスリットを弁体に形成することを実現可能なスリット形成装置などを提供する。【解決手段】本発明のスリット形成装置は、容器の注出口に設けられた弁体に交差状スリットを形成するスリット形成装置であって、前記交差状スリットに対応する形状を有する交差状刃具と、位置決めして載置された前記弁体に対して前記交差状刃具を進退させる駆動機構と、を含み、前記交差状刃具は、第1の方向に沿ってその刃先が延びる第1刃部と、前記第1の方向と交差する第2の方向に沿ってその刃先が延びるとともに、前記弁体に対して前記第1刃部とは異なるタイミングで切り込みを形成する第2刃部と、を有することを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、弁体にスリットが形成されたスリットバルブに関するものであり、より詳細には、中心付近でバリなどが抑制されて精巧なスリットを形成可能なスリット形成装置およびスリットバルブの製造方法に関する。
食料品や医薬品あるいは化粧品など様々な液体内容物を収容する容器が広く用いられている。かような容器の注出口においては、液体を出し入れするための容器蓋(以下、キャップとも称する)が設けられている。そして近年では、スリットが形成されたバルブ(以下、スリットバルブとも称する)をキャップに設けるとともに、その容器の内圧を高めることでスリットバルブを介して液体内容物を吐出する形態の容器が用いられるようになってきている。
一般的なスリットバルブは、弁体に十字状の切り込みが形成された形態を有している。そして容器の本体を手などで加圧して内圧を高めることで、十字状のスリットにおける中心付近を開放して液体内容物を吐出することができる。
このようにスリットバルブ付きのキャップは液切れがよいなど種々のメリットがあることから、近年では製造コストが抑制されたスリットバルブなど様々な技術が提案されている。
例えば特許文献1には、弁体を容器内の圧力により開閉するスリットを有し、かつ周側壁に埋設部が一体に膨出したものとし、弁体をその埋設部がキャップに埋設されるように取り付ける弁体付きキャップ及びその製造方法が開示されている。
一方で特許文献2には、キャップ本体と、前記キャップ本体の開放側の開口部に設けられ容器内圧の上昇により開放されるスリットを有するスリットバルブとの2部品から構成され、これらをインサート成形または二色成形により製造することが開示されている。
特開2004−83036号公報 特開2015−51789号公報
上述した特許文献1又は特許文献2に記載の技術は、いずれもキャップ本体とスリットバルブとを一体的に成形するものであり、かような点では製造コストを大きく抑制することが可能となっていると言える。
しかしながらこれら特許文献を含む公知技術では弁体への良好なスリット形成という観点には着目されておらず、改善すべき課題が未だ内包されたものとなっている。
すなわち、従来のスリット形成において行われていた手法としては、例えばキャップ本体とは分離されて存在する弁体に対して十字状のカッターを用いてスリットを形成する方法が挙げられる。また、例えば上記した特許文献のごとくスリットバルブを二色成形によってキャップ本体と一体的に形成した場合にも、やはりキャップに設けられた弁体に対して十字形状のカッターを用いてスリットを形成することになる。
この場合、十字状に2つの刃を単純に並置した従来のカッターでは、一回の切り込み動作で弁体に十字状のスリットを形成できるが、その構造上の問題から刃と刃の交点に若干の隙間が形成されてしまう。このため、従来のカッターで切り込み動作を行う場合、弁体に形成された十字状のスリットにおける交点付近にバリなどが発生してしまい、スリットの中心付近を良好に切断することは困難であった。そしてバリなどを有する十字状のスリットでは、例えば容器使用時においてこのバリを基点として液体内容物の液残りや液ダレが発生してしまう可能性が高い。
なお、コストが高まることを許容できれば、上記した隙間のない十字状の刃を備えるカッターを用いることもできる。しかしながらそのような場合であっても、刃と刃が交差する付近は構造的に弱くなり、量産時に中心付近の刃が潰れてしまう恐れがあって良質なスリットを継続して形成することは困難であった。
従って、本発明の目的の1つは、製造コストを抑制しつつ良好なスリットを弁体に形成することを実現可能なスリット形成装置およびスリットバルブの製造方法を提供することにある。
上記した課題を解決するため、本発明のスリットバルブ付き容器蓋の製造装置は、(1)容器の注出口に設けられた弁体に交差状スリットを形成するスリット形成装置であって、前記交差状スリットに対応する形状を有する交差状刃具と、位置決めして載置された前記弁体に対して前記交差状刃具を進退させる駆動機構と、を含み、前記交差状刃具は、第1の方向に沿ってその刃先が延びる第1刃部と、前記第1の方向と交差する第2の方向に沿ってその刃先が延びるとともに、前記弁体に対して前記第1刃部とは異なるタイミングで切り込みを形成する第2刃部と、を有することを特徴とする。
なお、上記(1)に記載のスリット形成装置においては、(2)前記第1刃部の刃先の高さは、前記第2刃部の刃先の高さよりも高いことが好ましい。
また、上記(2)に記載のスリット形成装置においては、(3)前記第1刃部および前記第2刃部の少なくとも一方の刃先は、前記交差状刃具が進退する方向に直交する面に対して傾斜していることが好ましい。
また、上記(3)に記載のスリット形成装置においては、(4)前記第1刃部の刃先は、前記第1の方向に沿って、刃先の一方の外端から他方の外端に向かって連続して漸次傾斜されてなることが好ましい。
または、上記(3)に記載のスリット形成装置においては、(5)前記第1刃部の刃先は、前記第1の方向に沿って、刃先の両外端から中心に向かって谷状に傾斜されてなることが好ましい。
また、上記(4)または(5)に記載のスリット形成装置においては、(6)前記第2刃部の刃先は、前記第2の方向に沿って、前記第1刃部から離れた刃先の両外端から前記第1刃部の中心に向かって谷状に傾斜されてなることが好ましい。
また、上記(1)〜(6)のいずれかに記載のスリット形成装置においては、(7)前記注出口の内側に挿入されることで前記弁体の位置決めを行う位置決め突起部が形成された載置台をさらに具備することが好ましい。
さらに上記した課題を解決するため、本発明のスリットバルブの製造方法は、(8)容器の注出口に設けられた弁体に交差状スリットを形成して製造するスリットバルブの製造方法で合って、前記弁体を位置決めしながら載置台に載置する工程と、前記位置決めして載置された前記弁体に対し、第1の方向に沿ってその刃先が延びる第1刃部を接近させて前記弁体に切り込みを形成する工程と、前記位置決めして載置された前記弁体に対し、前記第1の方向と交差する第2の方向に沿ってその刃先が延びる第2刃部を接近させて、前記弁体に対して前記第1刃部とは異なるタイミングで切り込みを形成する工程と、を有することを特徴とする。
なお、上記した(8)に記載のスリットバルブの製造方法においては、(9)前記第2の切り込みを形成する工程は、前記第1の切り込みを形成する工程で前記第1刃部によって少なくとも前記弁体の一部に前記第1の切り込みが開始された後、前記第1の方向と交差する第2の方向に沿ってその刃先が延びる第2刃部を接近させて前記弁体に対して前記第2の切り込みを開始することが好ましい。
また、上記した(9)に記載のスリットバルブの製造方法においては、(10)前記第2の切り込みを形成する工程は、前記第1の切り込みを形成する工程で前記第1刃部によって前記弁体の全体に前記第1の切り込みが形成された後、前記第1の方向と交差する第2の方向に沿ってその刃先が延びる第2刃部を接近させて前記弁体に対して前記第2の切り込みを開始することが好ましい。
また、上記した(9)又は(10)に記載のスリットバルブの製造方法においては、(11)前記第1刃部と前記第2刃部は、互いが一体的に前記弁体に対して接近することが好ましい。
また、上記した(9)又は(10)に記載のスリットバルブの製造方法においては、(12)前記第1刃部と前記第2刃部は、互いに独立して前記弁体に対して接近することとしてもよい。
本発明によれば、弁体に形成された交差状スリットにバリなどが発生せず良好な切り込み加工を実現することができる。さらに、少ない工程で交差状スリットを弁体に形成できるので、製造コストを抑制しつつ品質を飛躍的に安定させることができる。
スリットバルブ付き容器蓋の構造を説明する図である。 第1実施形態にかかるスリットバルブ付き容器蓋の製造装置における外観を示す模式図である。 第1実施形態にかかるスリットバルブ付き容器蓋の製造装置における上型と下型の構造を説明する模式図である。 第1実施形態にかかるスリットバルブ付き容器蓋の製造装置における交差状刃具の構造を説明する模式図である。 第1実施形態にかかるスリットバルブ付き容器蓋の製造方法を説明するフローチャートである。 第1実施形態にかかるスリットバルブ付き容器蓋の形成過程を示す状態遷移図である。 従来手法によって形成したスリットバルブ付き容器蓋と、本実施形態によって形成したスリットバルブ付き容器蓋とを比較する図である。 第2実施形態にかかるスリットバルブ付き容器蓋の製造装置における交差状刃具の構造を説明する模式図である。 第3実施形態にかかるスリットバルブ付き容器蓋の製造装置における交差状刃具の構造を説明する模式図である。 第4実施形態にかかるスリットバルブ付き容器蓋の製造装置における交差状刃具の構造を説明する模式図である。
以下、本発明を実施するための実施形態を例示する。なお、説明の便宜上、以下の説明中において適宜X方向、Y方向およびZ方向をそれぞれ規定したが、本発明の権利範囲を減縮するものでないことは言うまでもない。
また、以下ではスリットバルブが形成される対象物の一例として容器蓋を説明するが、後述するとおり例えばパウチのスパウトなど容器の注出口に本実施形態のスリットバルブが設けられる態様であってもよい。
≪第1実施形態≫
[スリットバルブ付き容器蓋]
まず図1を用いて本実施形態で製造される容器蓋1について説明する。
図1(a)に示すとおり、容器蓋1は、液体内容物を収容する容器の口部に取り付け可能なキャップである。液体内容物としては様々な液体が例示され、例えばソースなどの調味料(食料品)やシロップなどの医薬品、ローションなどの化粧品などが挙げられる。なお、スリットバルブの性質上、容器に収容される液体内容物は粘性が比較的高いものが好適であるが、粘性の高低に関わらず種々の液体内容物を用いることができる。また容器の形態としても種々のものが適用でき、例えばスパウトタイプの容器やパウチタイプなどスリットバルブが適用できる公知の種々の容器が挙げられる。なお、図1に示すように容器蓋1にはネジが形成されており、当該ネジを介して容器蓋1は容器と螺合される形態であってもよい。
本実施形態の容器蓋1は、図1(b)に示すとおり、スリットバルブ2および蓋本体3を含んで構成されている。
スリットバルブ2は、蓋本体3の口部に設置される弁体であって、当該弁体の中央付近に交差状スリット(後述)が形成された形態を有している。なおスリットバルブ2の材質に特に制限はないが、例えばスチレン系エラストマーやオレフィン系エラストマーなど種々のエラストマーが例示できる。また、弁体と蓋本体3とを二色成形せず組み込みによって一体化する場合にはシリコンゴムなど他の樹脂材料を適宜用いてもよい。
蓋本体3は、本体部3aとキャップ3bを含んで構成されている。
このうち本体部3aは、上述したとおり容器の口部に設置される。この本体部3aの材質に特に制限はないが、例えばポリエチレン(PE)とポリプロピエン(PP)などの樹脂材料が挙げられる。一方でキャップ3bは、例えばヒンジ構造を介して本体部3aと接続されている。なお本実施形態で説明する本体部3aとキャップ3bの構造は一例であって、スリットバルブ2と組み合わされる限りにおいて種々の公知の形態を採用してもよい。
ここで、本実施形態におけるスリットバルブ2は弾性を有する樹脂材料で形成される一方で、蓋本体3はスリットバルブ2よりも硬質の樹脂材料で形成される。すなわち、本実施形態ではスリットバルブ2の材質と蓋本体3の材質は互いに異なっているので、例えば二色成形によってこれらが一体的に射出成形されることが望ましい。
[スリット形成装置]
次に図2〜図4を用いて第1実施形態におけるスリット形成装置(スリットバルブの製造装置)について説明する。なお、以下ではスリットバルブ付き容器蓋を例にして説明するが、容器の注出口にスリットバルブが設けられる形態にも適用可能であることは上述のとおりである(後述するスリットバルブの製造方法についても同様)。
図2に示すとおり、本実施形態のスリットバルブ付き容器蓋の製造装置10は、容器の注出口に設けられた弁体(後にスリットバルブ2となる)に交差状スリットを形成する機能を備えており、上型11、下型12、駆動軸13、駆動機構14、交差状刃具15及び制御装置16を含んで構成されている。なお、スリットバルブ付き容器蓋の製造装置10は、作業者が手動で行う場合などを鑑みると、少なくとも駆動機構14と交差状刃具15を具備していればよい。
上型11は、図3(a)に示すとおり、交差状刃具15を搭載する機能を有している。この上型11は、例えば平面視が矩形状の板状部材であるが、円盤状となっていてもよい。また、上型11の材質としては特に制限はないが、例えばアルミやSUS(ステンレス鋼)などの金属材料が例示できる。この上型11のうち下型12と対向する底面には、駆動軸13を設置する溝11aが対角上の隅部にそれぞれ形成されている。なお本実施形態のスリットバルブ付き容器蓋の製造装置10は2本の駆動軸13を有しているため、溝11aは駆動軸13に応じて上型11に二箇所形成されている。なお、駆動軸13は2本に限られず、3本以上備える形態でもよく、この場合には上型11に溝11aが相応の数だけ設けられる。
また、上型11の上記した底面のうち中央部には、交差状刃具15を設置するための設置溝11bが設けられている。例えば交差状刃具15が後述するベース15aを具備しない場合には、それぞれの刃部(後述)の基端が接着剤などを介して設置溝11bに固定されてもよいし、刃部の基端が設置溝11bに嵌め込まれていてもよい。また、交差状刃具15がベース15aを具備する場合には、このベース15aに対応した形状の凹部が、上記した設置溝11bとして上型11の上記の中央部に設けられていてもよい。この場合には、例えばベース15aはネジや接着剤などの公知の固定手段を介して上型11に固定されてもよい。
下型12は、図3(b)に示すように、駆動軸13を介して上型11を支持する載置台としての機能を備え、上型11と対向するように設置された部材である。この下型12は、上記した上型11と対応する形状を有し、例えば上型11と同様に平面視が矩形状の板状部材である。しかしながら下型12も、平面視が円盤状となっていてもよい。また、下型12の材質としても特に制限はないが、上型11と同様に例えばアルミやSUSなどの金属材料が例示できる。
下型12のうち上型11と対向する上面には、容器蓋1(弁体)を位置決め固定するための位置決め突起部12aが設けられている。本実施形態の位置決め突起部12aは、同図に示すように、上型11の設置溝11bと対向するように、下型12の上面における中央付近に設けられている。これにより、容器蓋1の内側に位置決め突起部12aが挿入されることで当該容器蓋1の位置決めが行われる。
なお、上記したパウチのスパウトなど容器の注出口に弁体が形成される場合には、上記した位置決め突起部12aは、スパウトを位置決め固定可能な形状とする必要がある。これによっても、スパウトの内側に位置決め突起部12aが配置されることで弁体の位置決めを行うことができる。
また、位置決め突起12aの中央付近には、交差状刃具15が退避可能な凹部(空間)が形成されている。より具体的には、図3(c)に示すように、容器蓋1の製造時において上型11に搭載された交差状刃具15が下降して弁体を貫通した際は、交差状刃具15の少なくとも一部が凹部17内に非接触状態で収容されることとなる。
駆動軸13は、上型11と下型12の間に介在して駆動機構14の作用によって下型12に対して上型11を昇降させる機能を有している。なお上型11を昇降させることが可能な限り駆動軸13の具体的な形態に特に制限はなく、後述する駆動機構14も含めて例えばボールネジ機構やエアシリンダ機構など公知の昇降装置を適用できる。
駆動機構14は、制御装置16の制御の下で、位置決めして載置された容器蓋1の弁体に対して交差状刃具15を進退させる機能を備えている。より具体的に本実施形態の駆動機構14は、駆動軸13を介して上型11を下型12に対して昇降させる。これにより、上型11の底面に設置された交差状刃具15が弁体に対して昇降する。なお駆動軸13と同様に、駆動機構14としては種々の公知の機構が適用可能であることは前述したとおりである。
制御装置16は、後述するスリットバルブ付き容器蓋の製造方法やスリット形成方法(後述)を実行可能なプログラムなどを格納するメモリやCPUなどの演算装置を備えたコンピュータである。制御装置16は、このスリットバルブ付き容器蓋1の製造時に、上記した軌道機構14を制御する機能を含んで構成されている。なお、制御装置16の機能については、例えばネットワークを介して接続された外部端末から遠隔操作することで実現可能となっていてもよい。
続いて図4を用いて本実施形態の交差状刃具15について詳述する。
交差状刃具15は、上記した弁体に形成される交差状スリットに対応する形状を有している。より具体的に、交差状刃具15は、弁体に切込みを形成する機能を有し、ベース15a、第1刃部15b、第2刃部15c、および第2刃部15dを含んで構成されている。
ベース15aは、接着剤などの固定手段を介して第1刃部や第2刃部が設置される土台であり、例えばSUSなどの鋼材やアルミを含む金属材料で形成されている。なお、ベース15aの外形は、板状や円盤状など種々の形状が適用可能である。
また、ベース15aは上述のとおり必須ではなく、第1刃部15bや第2刃部15c、第2刃部15dが上型11に直接固定される形態であってもよい。
第1刃部15bは、図4(a)などに示すとおり、第1の方向(Y方向)に沿ってその刃先が延びるように配置されている。また、この第1刃部15bの刃先は、交差状刃具15が進退する方向(Z方向)に直交する面(XY平面)に対して傾斜している。かような第1刃部15bは、例えばSUSなどの鋼材やアルミを含む金属材料で形成されており、刃先が鋭利になるように研磨されている。なお、第1刃部15bにおける刃先の高さ(Z方向における位置、あるいはベース15aからの刃先の高さ)は、後述する第2刃部15cおよび第2刃部15dにおける刃先の高さとは異なっている。より具体的に本実施形態では、第1刃部15bの刃先の高さは、第2刃部(15c、15d)の刃先の高さよりも高く設定されている。
さらに、本実施形態では、第1刃部15bの刃先は、第1の方向(Y方向)に沿って連続して漸次傾斜されてなる。より具体的には図4(b)に示すように、第1刃部15bの刃先は、Y軸の+側にいくにつれて刃先の高さ(Z方向における位置)が連続的に増加するように傾斜した構造となっている。
第2刃部15cおよび第2刃部15d(以下、これらを総称するときは「第2刃部(15c、15d)」と記載する)は、第1の方向(Y方向)と交差する第2の方向(X方向)に沿ってその刃先が延びるとともに、弁体に対して第1刃部15bとは異なるタイミングで切り込みを形成する機能を備えている。この第2刃部(15c、15d)も、第1刃部15bと同様に、交差状刃具15が進退する方向に直交する面に対して傾斜している。
より具体的に本実施形態の第2刃部(15c、15d)は、(a)第1刃部15bを基準として対称になるよう分割して配置されるとともに、(b)分割されたそれぞれの刃先は、第1刃部15bの中心に向かって谷状に傾斜されている。
換言すれば、図4(b)に示すように、第2刃部15cについては、X軸の+側にいくにつれて刃先の高さ(Z方向における位置)が連続的に増加するように傾斜した構造となっている。一方で、第2刃部15dについては、X軸の−側にいくにつれて刃先の高さ(Z方向における位置)が連続的に増加するように傾斜した構造となっている。
なお、図4(b)に示すように、第2刃部(15c、15d)は、側方から見た場合に互いの刃先が谷状(第1刃部15b側の刃先が低くなる)となるように構成されている。換言すれば、本実施形態の第2刃部(15c、15d)は、その刃先が外高であって且つ内低となるように傾斜されている。なお、「外」とは、第2刃部(15c、15d)のうち弁体の外縁と接触する側をいい、「内」とは弁体の中央部と接触する側をいう。これにより、第2刃部(15c、15d)は、弁体の外縁でまず接触した後に中央に向かって弁体と漸次接触するように刃先が傾斜されることとなる。
なお、本実施形態では上記した態様に限られず他の態様であってもよい。すなわち、第2刃部(15c、15d)の刃先を可能な限り鋭利とすることで、第2刃部(15c、15d)は、側方から見た場合に互いの刃先が山状(第1刃部15b側の刃先が高くなる)となるように構成してもよい。
また、本実施形態では、第1刃部15bの刃先の長さL(Y方向における刃渡り)は、第2刃部15cの刃先の長さLと第2刃部15dの刃先の長さLの合計(X方向における刃渡り)とほぼ等しく設定されていた。しかしながらこの態様に限られず、第1刃部15bの刃先の長さLが、第2刃部(15c、15d)の刃先の長さ(L+L)と異なっていてもよい。
また、本実施形態では、第1刃部15bの幅t(X方向に関する大きさ)は、第2刃部15cの幅t及び第2刃部15dの幅t(Y方向に関する大きさ)とほぼ等しく設定されていた。しかしながらこの態様に限られず、第1刃部15bの幅tが、第2刃部(15c、15d)の幅(t、t)と異なっていてもよい。
また、本実施形態では、第2刃部として互いに独立した第2刃部15cと第2刃部15dを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば第2刃部15cおよび第2刃部15dを一体として形成するとともに、第1刃部との交差部分については第1刃部と第2刃部のいずれか一方に他方を挿入可能な溝を設けてもよい。換言すれば、本実施形態の交差状刃具15は、第1刃部15b、第2刃部15cおよび第2刃部15dの合計3本の刃物で構成されていたが、これに限られずこれらが一体化されていてもよいし、第2刃部(15c、15d)が一体化されていてもよい。
また、第1刃部15bおよび第2刃部(15c、15d)の刃先は、交差状刃具15が進退する方向(Z方向)に直交する面(XY平面)に対してそれぞれが傾斜している例を説明したが、これらの刃先のうち少なくとも1つが傾斜していればよい。
さらには、蓋本体3に設置される弁体が容器の内部へ向けて凹んだ凹状となっている場合には、第1刃部15bおよび第2刃部(15c、15d)の少なくとも1つの刃先は、交差状刃具15が進退する方向(Z方向)に直交する面に対して傾斜せずに平行に延びる構造でもよい。この態様によっても、実質的に刃部が弁体に対して相対的に傾斜しながら切り込みが形成されることになるからである。
また、本実施形態の「交差状」とは、第1刃部15bの刃先と、第2刃部15c及び15dの刃先とが平行でなく交わることをいい、その交差する角度が0より大きく90度以下であることをいう。この場合において、第1刃部15bの刃先と第2刃部15c及び15dの刃先とが図4のごとく直交すれば、弁体に形成されるスリットは十字状となり、上記した角度のうち直交以外の角度で交われば非十字状となる。
このように本実施形態の「交差状スリット」とは、上記で説明した十字状スリットや非十字状を含む概念であると言える。
さらに本実施形態では、第1刃部15bと第2刃部(15c、15d)によって2本の切り込みが交差するスリットを示したが、切り込みの数は2本に限られず3本以上の切り込みが交差する形態でもよい。
[スリットバルブの製造方法]
次に図5および図6を用いて第1実施形態におけるスリットバルブの製造方法について説明する。
まず、後にスリットバルブ2となる弁体が蓋本体3に設置された容器蓋1を準備する。なお、かような容器蓋1は、例えば二色成形によって弁体と蓋本体3とが一体的に成形される。
そして図5のステップ1に示すとおり、この容器蓋1を位置決めしながら載置台(下型12)に載置する。より具体的には、容器蓋1は、下型12の位置決め突起部12aに嵌合されるようにして下型12に固定される。なお、容器蓋1の載置台への送付については、例えばロボットハンドなど公知のハンドラーを用いて実行し、あるいは作業者の手作業などで行ってもよい。
ステップ1で容器蓋1を下型12の位置決め突起部12aで固定した後は、ステップ2に示すように、上型11が載置台(下型12)の弁体に向けて下降する。より具体的には、制御装置16の制御の下で、駆動軸13と駆動機構14を介して上型11が下型12に対して下降する。
次いで、図5のステップ3に示すように、弁体に対して第1刃部15bの切り込みが開始される。より具体的には、図6(a)に示すとおり、位置決めして載置された容器蓋1の弁体に対し、第1の方向(Y方向)に沿ってその刃先が延びる第1刃部15bを接近させて弁体に第1の切り込みを形成する。
次いで、図5のステップ4および図6(b)に示すように、上型11の下型12に向けた下降が継続されて、位置決めして載置された弁体に対し、第1の方向(Y方向)と交差する第2の方向(X方向)に沿ってその刃先が延びる第2刃部(15c、15d)を接近させて、弁体に対して第1刃部15bとは異なるタイミングで第2の切り込みを形成する。
なお、本実施形態では、第1刃部15bと第2刃部(15c、15d)とは、互いに共通のベース(上型11)に設置される例を用いて説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、第1刃部15bと第2刃部(15c、15d)とは、例えば異なるベースにそれぞれ設置されるなどして、互いに独立して下型12に対して下降することが可能となっていてもよい。さらに、第2刃部としての第2刃部15cと第2刃部15dについても、互いに独立して下型12に対して下降することが可能となっていてもよい。
また、図6においては、第1刃部15bによる弁体への第1の切り込みが完了した後に、第2刃部(15c、15d)による弁体への切り込みが開始されていたが、本発明はこの態様に限られない。すなわち、第1刃部15bに対する第2刃部(15c、15d)の高さを適宜調整することで、第1刃部15bによる弁体への切り込みが完了する前に、第2刃部(15c、15d)による弁体への切り込みが開始されてもよい。ただしこの場合、第1の切り込みを形成する工程は第2の切り込みとの交点を通過している必要がある。
また、図6(b)においては、第2刃部(15c、15d)による弁体への第2の切り込みは、外側(弁体の外周縁側)から内側(弁体の中央)に向けて開始されていたが、この態様に限られない。すなわち、第2刃部(15c、15d)の刃先が充分に鋭利であれば、第2刃部(15c、15d)による弁体への第2の切り込みは、内側(弁体の中央)から外側(弁体の外周縁側)に向けて開始されてもよい。ただしこの場合、第1の切り込みを形成する工程は第2の切り込みとの交点を通過している必要がある。
そしてステップ4で第2刃部(15c、15d)による弁体への第2の切り込みが開始された後は、ステップ5において、上型11が所定距離だけ降下したか否かが制御装置16により判定される。そして上型11が所定距離だけ降下していない場合、制御装置16は駆動軸13および駆動機構14を介した上型11の下降を継続する制御を行う。一方で、上型11が所定距離だけ降下して図3(c)に示す状態となったときは、ステップ6に移行する。なお、上記判定をより簡略化する手法としては、下型12の上面と上型11の底面とが接触したときを上型11の最下降点と設定すれば、制御装置16は物理的な停止をもって上型11が適正に降下を完了したと判定することが可能となる。
次いでステップ6では、上型11の降下が停止された後、制御装置16の制御の下で、駆動軸13および駆動機構14を介して上型11が下型12に対して上昇して初期位置へと戻る動作が実行される。
以上の工程を経ることで、図6(c)に示すように、弁体に交差状スリット2aが形成されてスリットバルブ2が完成する。
[スリット形成方法]
なお、上記で説明したスリットバルブの製造方法は、弁体に交差状スリットを形成するスリット形成方法として応用してもよい。かようなスリット形成方法は、次に記載する工程を少なくとも含むことで実現される。
(A)位置決めして載置された弁体に対し、第1の方向(Y方向)に沿ってその刃先が延びる第1刃部15bを接近させて当該弁体に切り込みを形成する工程
(B)第1刃部15bによって少なくとも弁体の一部に切り込みが開始された後、第1の方向(Y方向)と交差する第2の方向(X方向)に沿ってその刃先が延びる第2刃部(15c、15d)を接近させて弁体に対して切り込みを開始する工程
本実施形態によって製造された本実施形態のスリットバルブは、以下に示す特異な効果を奏することが可能となっている。
すなわち、図7の右側に示すように、従来手法として既述した構造のカッターを用いて製造されたスリットバルブは、その中心付近が良好に切断されずバリ(荒れて一部が無用に突出または陥没した部位)などが発生する可能性が極めて高かった。
一方で本実施形態の製造方法によれば、同図の左側に示すように、弁体に形成された交差状スリットにバリなどが発生せず良好な切り込み加工を実現することが可能となっている。
すなわち、最初にY方向に沿った切り込みを行う第1刃部が、切り込み時の弁体との摩擦などの影響で弁体のスリット形成部位をZ方向の下方に押し下げ、これにより弁体のスリットがX方向に多少広がることになる(図6(a)において、切り込みで形成された隙間の分、広がる)。
そして本実施形態では、第1刃部による第1の切り込みが第2刃部による第2の切り込みと異なるタイミングで行われる。したがって、コスト削減の要請から第1刃部と第2刃部との間にわずかな間隙を形成せざるを得ないとしても、最初の切り込みで形成されたスリットがX方向へ広がることで上記間隙を解消できる。これにより、次いで弁体に対してX方向に沿った切り込みを行う第2刃部は、バリなどを発生させずに綺麗な切り込みを弁体に形成することが可能となっている。なお、かような効果は、第1刃部と第2刃部とが交差していれば奏することができ、必ずしも直交している場合に限られない。
また、本実施形態では、第1刃部によって弁体へ第1の切り込みが形成されている状態で第2刃部による弁体への第2の切り込みが行われている。これにより、安定して第2刃部による弁体への切り込み動作を実行することが可能となっている。
≪第2実施形態≫
次に図8を用いて本発明の第2実施形態について説明する。
上記した第1実施形態においては第1刃部15bの刃先が第1の方向(Y方向)に沿って連続して漸次傾斜されていたが、この態様に限られるものではない。
すなわち、本第2実施形態が上述した第1実施形態と異なる特徴は、主として、第1刃部15eの刃先が第1の方向(Y方向)に沿って谷状となっている点である。
したがって、第1実施形態と機能・作用が共通する構成は、同じ参照番号を付してその説明を適宜省略する(以下の第3実施形態と第4実施形態も同様)。
図8に示すように、本実施形態の第1刃部15eの刃先は、X方向側方から見た場合に中央が最も低くなった谷状となっている。換言すれば、第1刃部15eと第2刃部(15c、15d)とは、双方が谷状の刃先を有しているとも言える。
なお、本実施形態の第1刃部15eの刃先のうち最下点は原点に位置しており、X軸に対して対称となっている。しかしながら第1刃部15eの刃先のうち最下点が必ずしも原点に位置する必要はなく、Y方向+側に最下点が位置していてもよいし、Y方向−側に位置していてもよい。
≪第3実施形態≫
次に図9を用いて本発明の第3実施形態について説明する。
上記した第1実施形態においては第1刃部15bの刃先が傾斜する角度と第2刃部(15c、15d)のそれぞれの刃先が傾斜する角度はほぼ等しく設定されていたが、この態様に限られるものではない。
すなわち、本第3実施形態が上述した各実施形態と異なる特徴は、主として、第1刃部15fの刃先が傾斜する角度αが、第2刃部15gの刃先が傾斜する角度βおよび第2刃部15hの刃先が傾斜する角度γに対して異なっている点である。
すなわち、図9(b)に示すように、第1刃部15fおよび第2刃部(15g、15h)のそれぞれの刃先がXY平面に対して傾斜する角度をそれぞれα、βおよびγと規定する。
この場合、本実施形態のα、βおよびγには、以下の関係が成立している。
α<β=γ
換言すれば、第2刃部15gの刃先の角度βと第2刃部15hの刃先の角度γは等しく、且つ、第1刃部15fの刃先の角度αは第2刃部15gの刃先の角度βよりも小さい。なお、「=」には「製造誤差などのやむを得ない誤差を除けば等しい」ことも含まれていてもよい。
なお、本実施形態のα、βおよびγは、上記の関係に限られず、例えば以下のいずれかの関係を有していてもよい。
α>β=γ
α≠β≠γ
α=γ≠β
α=β≠γ
α=0、且つ、β=γ≠0
α≠0、且つ、β=γ=0
α=β=γ=0
≪第4実施形態≫
次に図10を用いて本発明の第4実施形態について説明する。
上記した第1実施形態においては第2刃部15cの刃先の高さと第2刃部15dの刃先の高さはほぼ等しく設定されていたが、この態様に限られるものではない。
すなわち、本第4実施形態が上述した各実施形態と異なる特徴は、主として、第2刃部15iの刃先の高さh(Z方向において最も高い位置)が、第2刃部15jの刃先の高さh(Z方向において最も高い位置)に対して異なっている点である。
すなわち、図10に示すとおり、基準面(例えば上型11の底面)からZ方向において最も離れた刃先の高さを「刃先の高さh」と定義すると、第1刃部15bの刃先の高さh、第2刃部15iの刃先の高さh、および第2刃部15jの刃先の高さhは、以下の関係を有している。
>h>h
なお、基準面としては、上型11における交差状刃具15の設置面である底面に限られず、例えばそれぞれの刃部における底面を基準としてもよい。この場合には、設置したときの状態ではなく、それぞれの刃部における純粋な高さの比較となる。
また、第1刃部15bの刃先のうち高さ(Z方向)に関して最も低い位置をh、同様に第2刃部15iの刃先のうち高さに関して最も低い位置をh、および第2刃部15jの刃先のうち高さに関して最も低い位置をhとした場合、本実施形態では以下の関係を有している。
>h、且つ、h>h
しかしながら本実施形態は上記に限られず、例えば以下のいずれかの関係を有していてもよい。
>h>h
>h>h
上記した各実施形態は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば上記の実施形態における容器蓋1は二色成形によって弁体と蓋本体3とが一体的に成形されていたが、それぞれを射出成形で形成した後で接着剤や熱シールなど公知の固定手段を介して弁体と蓋本体3とが結合される形態であってもよい。
また、上記の実施形態におけるキャップ3bはヒンジキャップの形態を取っていたが、これに限られず本体部3aに対してキャップ3bが分離可能な形態となっていてもよい。
また、上記した各実施形態において、交差状刃具15をニクロム線などの公知の加熱手段で加熱しながら弁体に対して切り込みを形成する態様でもよい。
また、上記した各実施形態において、交差状刃具15を構成する第1刃部と第2刃部の硬度(例えばロックウェル硬さが60程度)が互いに等しくなるように設定されていたが、例えば第2刃部の硬度が第1刃部の硬度よりも高いなど第1刃部の硬度と第2刃部の硬度とを互いに異ならせてもよい。
本発明は、バリがない綺麗なスリットバルブの製造に適している。
1 容器蓋
2 スリットバルブ
10、20、30、40 スリットバルブ付き容器蓋の製造装置
11 上型
12 下型
13 駆動軸
14 駆動機構
15 交差状刃具
16 制御装置

Claims (12)

  1. 容器の注出口に設けられた弁体に交差状スリットを形成するスリット形成装置であって、
    前記交差状スリットに対応する形状を有する交差状刃具と、
    位置決めして載置された前記弁体に対して前記交差状刃具を進退させる駆動機構と、を含み、
    前記交差状刃具は、
    第1の方向に沿ってその刃先が延びる第1刃部と、
    前記第1の方向と交差する第2の方向に沿ってその刃先が延びるとともに、前記弁体に対して前記第1刃部とは異なるタイミングで切り込みを形成する第2刃部と、を有することを特徴とするスリット形成装置。
  2. 前記第1刃部の刃先の高さは、前記第2刃部の刃先の高さよりも高い請求項1に記載のスリット形成装置。
  3. 前記第1刃部および前記第2刃部の少なくとも一方の刃先は、前記交差状刃具が進退する方向に直交する面に対して傾斜している請求項2に記載のスリット形成装置。
  4. 前記第1刃部の刃先は、前記第1の方向に沿って、刃先の一方の外端から他方の外端に向かって連続して漸次傾斜されてなる請求項3に記載のスリット形成装置。
  5. 前記第1刃部の刃先は、前記第1の方向に沿って、刃先の両外端から中心に向かって谷状に傾斜されてなる請求項3に記載のスリット形成装置。
  6. 前記第2刃部の刃先は、前記第2の方向に沿って、前記第1刃部から離れた刃先の両外端から前記第1刃部の中心に向かって谷状に傾斜されてなる請求項4又は5に記載のスリット形成装置。
  7. 前記注出口の内側に挿入されることで前記弁体の位置決めを行う位置決め突起部が形成された載置台をさらに具備する請求項1〜6のいずれか一項に記載のスリット形成装置。
  8. 容器の注出口に設けられた弁体に交差状スリットを形成して製造するスリットバルブの製造方法であって、
    前記弁体を位置決めする工程と、
    前記位置決めされた前記弁体に対し、第1の方向に沿ってその刃先が延びる第1刃部を接近させて前記弁体に第1の切り込みを形成する工程と、
    前記位置決めした前記弁体に対し、前記第1の方向と交差する第2の方向に沿ってその刃先が延びる第2刃部を接近させて、前記弁体に対して前記第1刃部とは異なるタイミングで第2の切り込みを形成する工程と、
    を有することを特徴とするスリットバルブの製造方法。
  9. 前記第2の切り込みを形成する工程は、
    前記第1の切り込みを形成する工程で前記第1刃部によって少なくとも前記弁体の一部に前記第1の切り込みが開始された後、前記第1の方向と交差する第2の方向に沿ってその刃先が延びる第2刃部を接近させて前記弁体に対して前記第2の切り込みを開始する請求項8に記載のスリットバルブの製造方法。
  10. 前記第2の切り込みを形成する工程は、
    前記第1の切り込みを形成する工程で前記第1刃部によって前記弁体の全体に前記第1の切り込みが形成された後、前記第1の方向と交差する第2の方向に沿ってその刃先が延びる第2刃部を接近させて前記弁体に対して前記第2の切り込みを開始する請求項9に記載のスリットバルブの製造方法。
  11. 前記第1刃部と前記第2刃部は、互いが一体的に前記弁体に対して接近する請求項9又は10に記載のスリットバルブの製造方法。
  12. 前記第1刃部と前記第2刃部は、互いに独立して前記弁体に対して接近する請求項9又は10に記載のスリットバルブの製造方法。
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