JP2018030931A - ゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、1)成形性、2)機械的特性、3)高温の油中におけるゴム摩耗深さの低減(オイル漏れ抑制性)4)比重の低減から選ばれる1以上に優れるゴム組成物、又はオイルシーリング用ゴム組成物を提供することを目的とする。【解決手段】本発明のゴム組成物は、ゴム成分、無機充填剤、可塑剤、及び粉末状セルロースを少なくとも含むゴム組成物であって、該粉末状セルロースが平均粒子径15〜70μmであり、且つゴム成分100重量部に対し、無機充填剤20〜120重量部、可塑剤1重量部以上〜20重量部未満、粉末状セルロース5〜50重量部の重量比で配合する。【選択図】なし

Description

本発明は、ゴム組成物に関する。
一般に、ゴム成分にカーボンブラックなどの無機充填剤を添加して製造されたゴム組成物が知られている。
引用文献1には、ニトリルゴム、カーボンブラックを所定の配合比で含むゴム組成物が、耐泥水性、シール性を満足させ、自動車の転がり軸受を始め各種機械・装置のシール部材として用いられ得ることが記載されている。
引用文献2には、水素添加ニトリルゴム、カーボンブラック、および/または炭素繊維を含有するゴム組成物が記載され、特に、耐摩耗性、耐油性の要求レベルが高い摺動を伴うオイルシーリング用の部材として利用され得ることが記載されている。
一方、特許文献3には、水素化アクリルニトリル−ブタジエンゴム(水素化NBR)、カーボンブラック、セルロースパウダーを所定の配合比で含むゴム組成物が、パワーステアリング用のオイルシールとして利用され得ることが記載されている。
特開2012−97213号公報 特許第5158917号公報 特開2003−336745号公報
しかしながら、ゴム成分に充填材(例、カーボンブラック、シリカ)を配合すると、引張強さなどの力学的強度、反発弾性が向上するが、機械的特性の問題(特に、伸びの減少)が発生する。また、ゴムの成形性の指標となるムーニー粘度の上昇により、流動性が低下して、ゴム成形品の成形性が低下する。
また、ゴム組成物を、耐摩耗性、耐油性の要求レベルが高い摺動を伴うオイルシーリング用の部材として使用する際に、高温の油中で摺動部のオイルシール(ゴム被覆層)が摩耗し、オイル漏れを発生させることがある。
さらに、充填材の添加により、ゴム組成物の比重が増加し、ゴム組成物を使用した機械等のエネルギー効率が低下することがある。
そこで、本発明は、1)成形性、2)機械的特性、3)高温の油中におけるゴム摩耗深さの低減(オイル漏れ抑制性)4)比重の低減から選ばれる1以上に優れるゴム組成物を提供することを目的とする。または、本発明は、オイルシーリング用ゴム組成物を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、以下の[1]〜[7]を提供する。

[1]ゴム成分、無機充填剤、可塑剤、及び粉末状セルロースを少なくとも含むゴム組成物であって、
該粉末状セルロースが平均粒子径15〜70μmであり、
且つゴム成分100重量部に対し、無機充填剤20〜120重量部、可塑剤 1〜20重量部未満、粉末状セルロース5〜50重量部の重量比で配合することを特徴とするゴム組成物。
[2]粉末状セルロースの平均粒子径が25〜70μmである、[1]に記載のゴム組成物。
[3]粉末状セルロースの、重合度が150〜1200、結晶化度が70〜90%、見掛け比重が0.15〜0.6g/mL、安息角が45〜60°、水分が5%以下である、[1]または[2]に記載のゴム組成物。
[4]粉末状セルロースが、無機酸で処理したセルロース原料の粉砕物である、[1]〜[3]のいずれかに記載のゴム組成物。
[5]ゴム組成物がオイルシーリング用である、[1]〜[4]のいずれかに記載のゴム組成物。
[6]無機充填材がカーボンブラックまたはシリカである、[1]〜[5]のいずれかに記載のゴム組成物。
[7][1]〜[6]のいずれか1項に記載のゴム組成物を含むオイルシール。
本発明によれば、無機充填材(例、カーボンブラック、シリカ)が配合されたゴム組成物に、優れた成形性および機械的特性を付与し得る。および/または、本発明によれば、高温の油中におけるゴム摩耗深さの低減(オイル漏れ抑制性)および/またはゴム比重に優れるオイルシールとして用い得るゴム組成物を提供することができる。
以下、本発明の詳細を説明する。なお、本発明で表される「○○〜△△(単位)」という記載は、特に記載がない限り「○○(単位)以上から△△(単位)以下の範囲」をあらわすものとする。
1.ゴム組成物用添加剤
本発明のゴム組成物は、平均粒子径が15〜70μmである粉末状セルロースをゴム組成物用添加剤として含む。なお、本発明における添加剤は、組成物であってよい。
(粉末状セルロース)
本発明に用いられる粉末状セルロースは、平均粒子径が15〜70μmであれば特に限定はない。粉末状セルロースは、塩酸、硫酸、硝酸などの鉱酸(すなわち、無機酸)で酸加水分解処理したパルプなどのセルロース原料を粉砕処理、あるいは酸加水分解処理を施さないパルプなどのセルロース原料を機械粉砕して得ることができる。なお、本発明のゴム組成物用添加剤に用いられる粉末状セルロースとしては、酸加水分解処理したパルプなどのセルロース原料を粉砕処理した不純物の少ない粉末状セルロースを用いることが好ましい。
本発明に用いられる粉末状セルロースは、平均粒子径が、15μm以上であり、好ましくは22μm以上であり、より好ましくは25μm以上であり、さらに好ましくは35μm以上である。平均粒子径は、70μm以下であり、好ましくは55μm以下であり、より好ましくは50μm以下であり、さらに好ましくは36μm以下である。したがって、本発明に用いられる粉末状セルロースは、平均粒子径が15〜70μmであり、好ましくは、15〜50μmであり、より好ましくは22〜36μmであり、または好ましくは、25〜70μmであり、より好ましくは35〜55μmである。
平均粒子径が大きくなると、ムーニー粘度の低減効果が少なく、またゴム硬度が高くなり、機械物性が劣る傾向がある。一方、平均粒子径が小さくなると、ムーニー粘度の低減効果は向上するが、ゴムの補強効果が小さくなる傾向がある。
本発明で用いられる粉末状セルロースを、カーボンブラックを含むゴム組成物に配合する場合、粉末状セルロースの平均粒子径は、好ましくは、15〜50μmであり、より好ましくは22〜36μmである。本発明のゴム組成物用添加剤を、シリカを含むゴム組成物に配合する場合、粉末状セルロースの平均粒子径は、好ましくは25〜70μmであり、より好ましくは35〜55μmである。
なお、本明細書において、平均粒子径は、レーザー散乱法を用いて測定され、粒度分布を蓄積分布として表した場合に、蓄積分布が50%となるときの値を意味する。
本発明で用いられる粉末状セルロースの重合度は、好ましくは150以上であり、より好ましくは250以上であり、さらに好ましくは400以上であり、特に好ましくは600以上である。粉末状セルロースの重合度は、好ましくは1400以下であり、より好ましくは1200以下であり、さらに好ましくは800以下である。したがって、粉末状セルロースの重合度は、好ましくは150〜1200であり、より好ましくは400〜800であり、または好ましくは250〜1400であり、より好ましくは600〜1200である。重合度が高いと、ゴム硬度が高くなる傾向がある。一方で、重合度が低いと、ゴムの補強効果が少ない傾向がある。
本発明で用いられる粉末状セルロースを、カーボンブラックを含むゴム組成物に配合する場合、粉末状セルロースの重合度は、好ましくは150〜1200であり、より好ましくは400〜800である。
また、本発明で用いられる粉末状セルロースを、充填材としてシリカを含むゴム組成物に配合する場合、粉末状セルロースの重合度は、好ましくは250〜1400であり、より好ましくは600〜1200である。
なお、本明細書において、粉末状セルロースの重合度は、第16改正日本薬局方解説書、結晶セルロース確認試験(2)記載の銅エチレンジアミンを用いた粘度測定法により得られた値を意味する。
本発明に用いられる粉末状セルロースの結晶化度は、70〜90が好ましく、80〜90であることがより好ましい。結晶化度が低いと、加熱加硫の際に必要な時間が長く、作業性が悪化する傾向にある。結晶化度が80以上であれば、加硫速度への影響はほとんど確認されていない。なお、粉末状セルロースの結晶化度は、原料とするパルプの種類以外に製造方法が影響して変化し、酸加水分解処理されたセルロース原料を使用することで高い結晶化度を有する粉末状セルロースを得ることができる。なお、酸加水分解処理を行わずに、機械的な処理のみで製造された粉末状セルロースは、結晶化度が低い傾向がある。
なお、本明細書において、粉末状セルロースの結晶化度は、試料のX線回折を測定することで求めた値である。結晶化度の算出は、Segalらの手法(L.Segal,J.J.Greely,etal,Text.Res.J.,29,786,1959)、および、Kamideらの手法(K.Kamide et al,Polymer J.,17,909,1985)を用いて行い、X線回折測定から得られた回折図の2θ=4°〜32°の回折強度をベースラインとして、002面の回折強度と、2θ=18.5°のアモルファス部分の回折強度から、次式により算出される。
Xc=(I002C−Ia)/I002C×100
Xc:セルロースの結晶化度(%)
002C:2θ=22.6°、002面の回折強度
Ia:2θ=18.5°、アモルファス部分の回折強度
本発明に用いられる粉末状セルロースの見掛け比重は、好ましくは0.15以上であり、より好ましくは0.18以上であり、さらに好ましくは0.2以上であり、さらにより好ましくは0.3以上である。粉末状セルロースの見掛け比重は、好ましくは0.6以下であり、より好ましくは0.5以下であり、さらに好ましくは0.45以下であり、さらにより好ましくは0.35以下である。したがって、粉末状セルロースの見掛け比重は、好ましくは0.2〜0.6であり、より好ましくは0.3〜0.45であり、または好ましくは0.15〜0.5であり、より好ましくは0.18〜0.35である。見掛け比重が小さいと、粉体が嵩高く、ゴム組成物の成分(例、ゴム、カーボンブラック、シリカ等)への分散性が低下する傾向がある。一方、見掛け比重が大きいと、粉体は嵩が低く、コンパクトであるため、ゴム組成物の成分(例、ゴム、カーボンブラック、シリカ等)への分散性は良好であるが、粉体の平均粒子径が小さくなるため、ゴムの補強効果が小さくなる傾向がある。
本発明のゴム組成物の無機充填剤として、カーボンブラックを添加する場合、粉末状セルロースの見掛け比重は、好ましくは0.2〜0.6であり、より好ましくは0.3〜0.45である。
また、本発明のゴム組成物の無機充填剤として、シリカを添加する場合、粉末状セルロースの見掛け比重は、好ましくは0.15〜0.5であり、より好ましくは0.18〜0.35である。
なお、本明細書において、見掛け比重は、100mlメスシリンダーに試料を10g投入し、メスシリンダーの底を試料の高さが低下しなくなるまでたたき続け、平らになった表面の目盛を読み、算出した値である。
本発明に用いられる粉末状セルロースの安息角は、好ましくは45°以上であり、より好ましくは48°以上である。粉末状セルロースの安息角は、好ましくは60°以下であり、より好ましくは58°以下であり、さらに好ましくは56°以下である。したがって、粉末状セルロースの安息角は、好ましくは45〜60°であり、より好ましくは48〜56°であり、または好ましくは48〜58°である。安息角が大きいと、粉体流動性が悪い傾向があり、作業上好ましくない場合がある。一方、安息角が小さいと、粉体流動性が良好となり作業性が向上するものの、粉舞いなどが生じる傾向がある。
本発明のゴム組成物の無機充填剤として、カーボンブラックを添加する場合、粉末状セルロースの安息角は、好ましくは45〜60°であり、より好ましくは48〜56°である。
本発明のゴム組成物の無機充填剤として、シリカを添加する場合、粉末状セルロースの安息角は、好ましくは45〜60°であり、より好ましくは48〜58°である。
本発明に用いられる粉末状セルロースの水分は、5%以下が好ましく、3%以下がより好ましい。水分が高いと、ゴムを加熱加硫する際に、加硫遅延の原因となる場合がある。また、成形後のゴムの強度(例、機械物性について)にも悪影響を及ぼす場合がある。したがって、粉末状セルロースの水分は低いほど好ましい。
(粉末状セルロースの製造:酸加水分解処理/粉砕処理)
本発明で用いられる粉末状セルロースの製造方法として、セルロース原料の調製工程、酸加水分解反応工程、中和・洗浄・脱液工程、乾燥工程、粉砕工程、分級工程からなる製造方法、セルロース原料に対して酸加水分解処理を行わずに機械粉砕を行う方法を例示することができる。
具体的な粉末状セルロースの製造方法の例としては、以下の方法が挙げられる。まず、酸濃度0.10〜1.2Nに調整したパルプ濃度3〜10重量%(固形分換算)の分散液を、温度80〜100℃、時間30分間〜3時間の条件で酸加水分解処理を行う。次に、脱水工程で酸加水分解処理されたパルプと廃酸とに固液分離し、酸加水分解処理を施したパルプにアルカリ剤を添加して中和し、洗浄する。その後、乾燥機で乾燥し、粉砕機で規定の大きさに機械的に粉砕・分級し、製造される。
なお、パルプ漂白工程からの流動パルプを原料とする場合、加水分解反応槽へ投入する前に濃度を高めるために、脱水機(例、スクリュープレス、ベルトフィルター)で濃縮した後反応槽へ所定量を投入してもよい。また、パルプのドライシートを原料とする場合、解砕機(例、ロールクラッシャー)などでパルプをほぐした後、反応槽へ投入してもよい。
粉末状セルロースのセルロース原料としては、広葉樹由来のパルプ、針葉樹由来のパルプ、あるいは非木材パルプのパルプを例示することができ、パルプ化の方法としては、サルファイト蒸解法、クラフト蒸解法、ソーダ・キノン蒸解法、オルガノソルブ蒸解法などを例示することができる。また、セルロース原料の形態は特に限定されず、スラリー状でもシート状でも使用することができる。
セルロース原料を酸化加水分解処理する際の酸濃度は、特に限定されるものではないが、通常0.1〜1.2N程度である。酸加水分解処理の酸濃度が0.1Nより低いと、酸によるセルロースの解重合を抑制出来るため、粉末状セルロースの重合度の低下は軽減されるが、セルロース本来の靱性のため、微細化するのが非常に困難である場合がある。一方、酸濃度が1.2Nより高いと、セルロースの解重合が進み、粉末状セルロースの粒子径のコントロールは容易になり、粉体流動性は向上するが、重合度の低下が引き起こされ、機械物性が低下する傾向がある。
粉砕機としては、カッティング式ミル:メッシュミル(株式会社ホーライ製)、アトムズ(株式会社山本百馬製作所製)、ナイフミル(パルマン社製)、カッターミル(東京アトマイザー製造株式会社製)、CSカッタ(三井鉱山株式会社製)、ロータリーカッターミル(株式会社奈良機械製作所製)、パルプ粗砕機(株式会社瑞光製)、シュレッダー(神鋼パンテック株式会社製)等、ハンマー式ミル:ジョークラッシャー(株式会社マキノ製)、ハンマークラッシャー(槇野産業株式会社製)、衝撃式ミル:パルベライザ(ホソカワミクロン株式会社製)、ファインインパクトミル(ホソカワミクロン株式会社製)、スーパーミクロンミル(ホソカワミクロン株式会社製)、イノマイザ(ホソカワミクロン株式会社製)、ファインミル(日本ニューマチック工業株式会社製)、CUM型遠心ミル(三井鉱山株式会社製)、イクシードミル(槇野産業株式会社製)、ウルトラプレックス(槇野産業株式会社製)、コントラプレックス(槇野産業株式会社製)、コロプレックス(槇野産業株式会社製)、サンプルミル(株式会社セイシン製)、バンタムミル(株式会社セイシン製)、アトマイザー(株式会社セイシン製)、トルネードミル(日機装株式会社製)、ネアミル(株式会社ダルトン製)、HT形微粉砕機(株式会社ホーライ製)、自由粉砕機(株式会社奈良機械製作所製)、ニューコスモマイザー(株式会社奈良機械製作所製)、ギャザーミル(株式会社西村機械製作所製)、スパーパウダーミル(株式会社西村機械製作所製)、ブレードミル(日清エンジニアリング株式会社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング株式会社製)、Npaクラッシャー(三庄インダストリー株式会社製)、ウイレー粉砕機(株式会社三喜製作所製)、パルプ粉砕機(株式会社瑞光製)、ヤコブソン微粉砕機(神鋼パンテック株式会社製)、ユニバーサルミル(株式会社徳寿工作所製)、気流式ミル:CGS型ジェットミル(三井鉱山株式会社製)、ミクロンジェット(ホソカワミクロン株式会社製)、カウンタジェットミル(ホソカワミクロン株式会社製)、クロスジェットミル(株式会社栗本鐵工所製)、超音速ジェットミル(日本ニューマチック工業株式会社製)、カレントジェット(日清エンジニアリング株式会社製)、ジェットミル(三庄インダストリー株式会社製)、エバラジェットマイクロナイザ(株式会社荏原製作所製)、エバラトリアードジェット(株式会社荏原製作所製)、セレンミラー(増幸産業株式会社製)、ニューミクロシクトマット(株式会社増野製作所製)、クリプトロン(川崎重工業株式会社製)、竪型ローラーミル:竪型ローラーミル(シニオン株式会社製)、縦型ローラーミル(シェフラージャパン株式会社製)、ローラーミル(コトブキ技研工業株式会社製)、VXミル(株式会社栗本鐵工所)、KVM型竪形ミル(株式会社アーステクニカ)、ISミル(株式会社IHIプラントエンジニアリング)、ターボミル(フロイント産業株式会社製)等が例示される。これらの中では、微粉砕性に優れる、トルネードミル(日機装株式会社製)、ブレードミル(日清エンジニアリング株式会社製)、自由粉砕機(株式会社奈良機械製作所製)、ターボミル(フロイント産業株式会社製)を用いることが好ましい。
本発明で用いられる粉末状セルロースに、機能性付与、もしくは機能性向上を目的に、粉末状セルロースの原料とその他有機および/または無機成分を単独もしくは2種類以上任意の割合で混合し、粉砕することも可能である。また、原料に使用する天然セルロースの重合度を大幅に損なわない範囲で、化学的処理を施すことが可能である。
(粉末状セルロースの製造:粉砕処理のみ)
酸加水分解処理を施していない前記パルプを原料にして、機械粉砕のみで粉体を製造する場合、粉砕機は、微粉砕性の高い、竪型ローラーミルを用いることが好ましい。本発明において、竪型ローラーミルとは、ローラーミルに属する遠心式の竪型粉砕機のことであり、竪型ローラーミルは、円盤状のターンテーブルと、竪型ローラーで磨り潰すようにしてパルプを粉砕する。竪型ローラーミルの最大の特徴は、微粉砕性に優れることであり、その理由として、ローラーとテーブル間で原料を圧縮する力と、ローラーとテーブル間で発生する剪断力とで、原料を粉砕することが挙げられる。従来から使用されている粉砕機としては、竪型ローラーミル(シニオン株式会社製)、縦型ローラーミル(シェフラージャパン株式会社製)、ローラーミル(コトブキ技研工業株式会社製)、VXミル(株式会社栗本鐵工所)、KVM型竪形ミル(株式会社アーステクニカ)、ISミル(株式会社IHIプラントエンジニアリング)等が例示される。
本発明におけるゴム組成物用添加剤は、上記粉末状セルロースの他に、任意の成分を含んでいてもよい。
本発明におけるゴム組成物用添加剤は、ゴム組成物に添加されて、ゴム組成物の成形性および機械的特性を優れたものとする。
(ゴム組成物)
ゴム組成物は、ゴム成分を含む。
(ゴム成分)
本発明において、ゴム成分として、天然ゴム、合成ゴム:イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、ニトリルゴム(NBR)、ポリイソブチレン(ブチルゴム IIR)、エチレンプロピレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(例、エチレンプロピレンブタジエンゴム)(EPDM)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、アクリルゴム(ACM)、フッ素ゴム(FKM)、エピクロルヒドリンゴム(CO,ECO)、ウレタンゴム(U)、シリコーンゴム(Q)などを例示することができ、特に限定されるものではないが、ニトリルゴムまたはエチレンプロピレンジエンゴム(例、エチレンプロピレンブタジエンゴム)を用いることが好ましい。ゴム組成物が、カーボンブラックをさらに含む場合は、ゴム成分は、好ましくはニトリルゴムである。ゴム組成物がシリカをさらに含む場合は、ゴム成分は、好ましくはエチレンプロピレンジエンゴムであり、より好ましくはエチレンプロピレンブタジエンゴムである。エチレンプロピレンジエンゴムは、好ましくはエチレンおよびプロピレンに、各種ジエン成分を少量共重合させたものである。
ニトリルゴムとしては、中ニトリル含有(CN:25〜30%)、中高ニトリル含有(CN:31〜35%)および高ニトリル含有(CN:36〜42%)のいずれをも用いることができ、好ましくは中高ニトリル含量のものが好ましい。
また、これらのゴムの加硫は、一般にイオウまたはイオウ供与性化合物およびスルフェンアミド系、チウラム系化合物等の汎用の加硫促進剤を組合せて用いた加硫系によって行われる。有機過酸化物架橋も可能であり、有機過酸化物としては、例えば第3ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、第3ブチルクミルパーオキサイド、1,1−ジ(第3ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ジ(第3ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、第3ブチルパーオキシベンゾエート、第3ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、n−ブチル−4,4−ジ(第3ブチルパーオキシ)バレレート等の一般的に用いられているものが用いられる。有機過酸化物架橋の際には、多官能性不飽和化合物、例えばトリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド等を併用することが好ましい。
(無機充填剤)
本発明のゴム組成物は無機充填材を含むことが重要であり、無機充填剤としてカーボンブラックまたはシリカが好ましい。これら充填材は1種類で使用いてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で2種類以上を組み合わせて使用することもできる。
(カーボンブラック)
本発明において、カーボンブラックとは、工業的に品質制御して製造される通常直径3〜500nm程度の炭素の微粒子である。また、カーボンブラックには、その粒子表面の官能基を制御することにより、ゴムとなじみがよい性質を付与したものも含まれる。
(シリカ)
シリカは、特に限定されず、シリカの例として、天然シリカ、合成シリカ(沈降シリカ、乾式シリカ、湿式シリカ)などが挙げられる。シリカとして、例えば、タイヤの充填材として使用されるシリカを使用してよい。
シリカの表面をシランカップリング剤で処理することで、各種ゴムに対する親和性が向上する。従って、本発明において、シリカをシランカップリング剤で処理することが好ましい。なお、シランカップリング剤としては、特に制限はなく、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリメトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィドなどのスルフィド基を有するシランカップリング剤;3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシランなどのメルカプト基を有するシランカップリング剤;ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル基を有するシランカップリング剤;3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ基を有するシランカップリング剤;γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランなどのグリシドキシ基を有するシランカップリング剤;3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシランなどのニトロ基を有するシランカップリング剤;3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシランなどのクロロ基を有するシランカップリング剤;等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(可塑剤)
本発明のゴム組成物は可塑剤を含む。
本発明に用いられる可塑剤としては、特に限定されないが、本発明の効果をより効果的に得られるものとして、HOY法によるSP値(溶解度パラメータ)が8.0〜10.2(cal/cm(3))(1/2)である可塑剤が好ましい。
このような可塑剤の具体例(SP値の単位は「(cal/cm(3))(1/2)」)としては、たとえば、アジピン酸ジブトキシエチル(SP値:8.8)、アジピン酸ジ(ブトキシエトキシエチル)(SP値:9.2)、アジピン酸ジ(メトキシテトラエチレングリコール)、アジピン酸ジ(メトキシペンタエチレングリコール)、アジピン酸(メトキシテトラエチレングリコール)(メトキシペンタエチレングリコール)、アジピン酸ジ(メトキシトリエトキシエチル)、アジピン酸(メトキシトリエトキシエチル)(メトキシテトラエトキシエチル)、アジピン酸ジ(メトキシテトラエトキシエチル)、アジピン酸(ブトキシトリエトキシエチル)(ペントキシテトラエトキシエチル)、アジピン酸(ペントキシトリエトキシエチル)(ペントキシテトラエトキシエチル)などのアジピン酸とエーテル結合含有アルコールとのエステル化合物;アゼライン酸ジブトキシエチル、アゼライン酸ジ(ブトキシエトキシエチル)などのアゼライン酸とエーテル結合含有アルコールとのエステル化合物;セバシン酸ジブトキシエチル、セバシン酸ジ(ブトキシエトキシエチル)などのセバシン酸とエーテル結合含有アルコールとのエステル化合物;フタル酸ジブトキシエチル、フタル酸ジ(ブトキシエトキシエチル)などのフタル酸とエーテル結合含有アルコールとのエステル化合物;イソフタル酸ジブトキシエチル、イソフタル酸ジ(ブトキシエトキシエチル)などのイソフタル酸とエーテル結合含有アルコールとのエステル化合物;アジピン酸ジ−(2−エチルヘキシル)(SP値:8.5)、アジピン酸ジイソデシル(SP値:8.3)、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジブチル(SP値:8.9)などのアジピン酸ジアルキルエステル類;アゼライン酸ジ−(2−エチルヘキシル)(SP値:8.5)、アゼライン酸ジイソオクチル、アゼライン酸ジ−n−ヘキシルなどのアゼライン酸ジアルキルエステル類;セバシン酸ジ−n−ブチル(SP値:8.7)、セバシン酸ジ−(2−エチルヘキシル)(SP値:8.4)などのセバシン酸ジアルキルエステル類;フタル酸ジブチル(SP値:9.4)、フタル酸ジ−(2−エチルヘキシル)(SP値:9.0)、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジヘプチル(SP値:9.0)、フタル酸ジイソデシル(SP値:8.5)、フタル酸ジウンデシル(SP値:8.5)、フタル酸ジイソノニル(SP値:8.9)などのフタル酸ジアルキルエステル類;フタル酸ジシクロヘキシルなどのフタル酸ジシクロアルキルエステル類;フタル酸ジフェニル、フタル酸ブチルベンジル(SP値:10.2)などのフタル酸アリールエステル類;イソフタル酸ジ−(2−エチルヘキシル)、イソフタル酸ジイソオクチルなどのイソフタル酸ジアルキルエステル類;テトラヒドロフタル酸ジ−(2−エチルヘキシル)、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチル、テトラヒドロフタル酸ジイソデシルなどのテトラヒドロフタル酸ジアルキルエステル類;トリメリット酸トリ−(2−エチルヘキシル)(SP値:8.9)、トリメリット酸トリ−n−オクチル(SP値:8.9)、トリメリット酸トリイソデシル(SP値:8.4)、トリメリット酸トリイソオクチル、トリメリット酸トリ−n−ヘキシル、トリメリット酸トリイソノニル(SP値:8.8)、トリメリット酸トリイソデシル(SP値:8.8)などのトリメリット酸誘導体;エポキシ化大豆油(SP値:9.0)、エポキシ化アマニ油(SP値:9.3)などのエポキシ系可塑剤;トリクレジルホスフェート(SP値:9.7)などのリン酸エステル系可塑剤;などが挙げられる。これらは一種単独でまたは複数種併せて用いることができる。
これらのなかでも、得られるゴム架橋物の耐ガソリン透過性と耐寒性とをより良好なものとすることができることから、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸およびフタル酸などの二塩基酸とエーテル結合含有アルコールとのエステル化合物が好ましい。
2.ゴム組成物
本発明のゴム組成物に含まれる粉末状セルロースの例および好ましい例については、上記ゴム組成物用添加剤の項目において既に説明した例および好ましい例と同様である。
本発明のゴム組成物に含まれる充填材の例および好ましい例については、上記ゴム組成物用添加剤の項目において既に説明した例および好ましい例と同様である。
本発明のゴム組成物に含まれるゴム成分の例および好ましい例については、上記ゴム組成物用添加剤の項目において既に説明した例および好ましい例と同様である。
本発明のゴム組成物に含まれる可塑剤の例および好ましい例については、上記ゴム組成物用添加剤の項目において既に説明した例および好ましい例と同様である。
(粉末状セルロースの配合量)
本発明のゴム組成物に含まれる粉末状セルロースは、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、さらに好ましくは20質量部以上である。また粉末状セルロースは、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは50質量部以下、より好ましくは40質量部以下、さらに好ましくは35質量部以下、さらにより好ましくは30質量部以下、特に好ましくは25質量部以下である。
したがって、本発明のゴム組成物に含まれる粉末状セルロースは、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5〜50質量部、より好ましくは10〜30質量部、または、好ましくは5〜30質量部、より好ましくは10〜25質量部、または、好ましくは10〜40質量部、より好ましくは20〜35質量部である。
本発明のゴム組成物が、カーボンブラックを含む場合、本発明のゴム組成物に含まれる粉末状セルロースは、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5〜50質量部、より好ましくは10〜30質量部、または好ましくは5〜30質量部、より好ましくは10〜25質量部であり、特に、ゴム組成物の摩耗深さを低減する観点から、好ましくは5〜30質量部、より好ましくは10〜25質量部である。
本発明のゴム組成物が、シリカを含む場合、本発明のゴム組成物に含まれる粉末状セルロースは、ゴム成分100重量部に対して、好ましくは10〜40質量部、より好ましくは20〜35質量部である。
(無機充填材(例、カーボンブラック、シリカ)の配合量)
本発明のゴム組成物に含まれる無機充填材は、ゴム成分100重量部に対して、好ましくは20質量部以上、より好ましくは30質量部以上、さらに好ましくは50質量部以上、さらにより好ましくは65質量部以上である。また、ゴム組成物に含まれる無機充填材は、ゴム成分100重量部に対して、好ましくは120質量部以下、より好ましくは100質量部以下、さらに好ましくは60質量部以下、さらにより好ましくは45質量部以下である。
したがって、本発明のゴム組成物に含まれる無機充填材は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは50〜120質量部、より好ましくは65〜100質量部、または、好ましくは20〜60質量部、より好ましくは、30〜45質量部、または、好ましくは20〜60質量部である。
無機充填材がカーボンブラックである場合、ゴム組成物に含まれるカーボンブラックは、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは50〜120質量部、より好ましくは65〜100質量部、または、好ましくは20〜60質量部、より好ましくは30〜45質量部である。
無機充填材がカーボンブラックである場合、ゴム組成物の摩耗深さを低減する観点から、ゴム組成物に含まれるカーボンブラックは、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは20〜60質量部、より好ましくは30〜45質量部である。
無機充填材がシリカである場合、ゴム組成物に含まれるシリカは、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは20〜60質量部である。
本発明のゴム組成物は、好ましくは、ゴム成分100質量部、無機充填材20〜120質量部、および粉末状セルロース5〜50質量部を含む。
(可塑剤の配合量)
本発明のゴム組成物に含まれる可塑剤は、ゴム成分100重量部に対し、1重量部以上〜20重量部未満の範囲であることが重要であり、1〜17重量部の範囲が好ましく、5〜15重量部の範囲がより好ましく、5〜10重量部の範囲が更に好ましい。
通常、無機充填剤を添加するゴム組成物に対し可塑剤を用いる場合には、ゴム組成物の成型性を向上させるために、ゴム成分100重量部に対し可塑剤20重量部以上を添加する必要がある。しかしながら、可塑剤の配合量が増すとゴム組成物の硬度は相対的に低下するために、無機充填剤の配合効果の阻害要因となっており好ましくない。
本発明のゴム組成物は、本発明の粉末状セルロースと可塑剤が併用されることで、無機充填剤を含むゴム組成物に対し可塑剤の配合量を上記範囲に減らせ、そのためにゴム組成物の成型性を低下させることなく、耐摩耗性等の硬度に優れることができる。これは、可塑剤はゴム成分の結晶性に作用し成形性を向上させる一方、粉末状セルロースは無機充填剤とゴム成分との接触面に作用し成形性を向上させると考えられるため、異なる作用機構が相乗効果を発揮し、より効果的にゴム組成物の成型性を向上できるためと推測される。
また、本発明のゴム組成物が、ゴム成分、カーボンブラック、可塑剤、および粉末状セルロースを含む場合、ゴム成分、カーボンブラック、可塑剤、および粉末状セルロースの配合比は、好ましくはゴム成分:カーボンブラック:可塑剤:粉末状セルロース=100:(20〜120):(1〜20未満):(5〜50)(質量部)である。上記配合比とすることで、ゴム組成物の成形性(ムーニー粘度の上昇抑制)、機械的特性(特に、伸び)、加硫特性(加硫時間の短縮)がより優れる。特に、ゴム成分100質量部に対してカーボンブラックの配合比が50〜120質量部、好ましくは65〜100質量部である、カーボンブラックを高配合したゴム組成物は、特にゴム組成物の成形性、機械的特性、加硫特性に優れる。
なお、本発明のゴム組成物が、ゴム成分、カーボンブラック、可塑剤、および粉末状セルロースを含む場合、高温度の油中でのゴムの摩耗深さを低減して、オイル漏れ抑制性を向上させる観点から、ゴム成分、カーボンブラック、可塑剤、および粉末状セルロースの配合比は、好ましくはゴム成分:カーボンブラック:可塑剤:粉末状セルロース=100:(20〜60):(1〜17):(5〜30)(質量部)、より好ましくはゴム成分:カーボンブラック:可塑剤:粉末状セルロース=100:(30〜45):(5〜15):(5〜30)(質量部)、さらに好ましくはゴム成分:カーボンブラック:可塑剤:粉末状セルロース=100:(30〜45):(5〜10):(10〜20)(質量部)である。上記配合比であるゴム組成物は、特にオイルシーリング用として好ましい。
本発明のゴム組成物が、ゴム成分、シリカ、可塑剤、および粉末状セルロースを含むゴム組成物である場合、ゴム成分、シリカ、可塑剤、および粉末状セルロースの配合比は、好ましくはゴム成分:シリカ:可塑剤:粉末状セルロース=100:(20〜60):(1〜20未満):(10〜40)(質量部)である。上記配合比とすることで、ゴム組成物の成形性、機械的特性、加硫特性がより優れ、また、ゴム組成物の比重が低くなる。上記配合比であるゴム組成物は、特にオイルシーリング用として好ましい。
本発明のゴム組成物は、上記の成分の他に、任意の成分を含んでいてもよい。
任意の成分としては、例えば、通常ゴム組成物に配合される成分が挙げられ、例えば、加硫促進剤(例、酸化亜鉛、ステアリン酸)、分散剤、老化防止剤、および架橋助剤が挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に示すが、本願は勿論、かかる実施例に限定されるものではない。本願の実施例における試験方法を、次に示す。
<平均粒子径測定>
マイクロトラック粒度分析計(スペクトリス株式会社(マルバーン事業本部)製)を用いて測定した。測定原理としてはレーザー散乱法を用いており、粒度分布を蓄積分布として表し、蓄積分布が50%となる値を平均粒子径とした。
具体的には、レーザー回析式粒度分布測定装置(マスターサイザー2000、スペクトリス株式会社(マルバーン事業本部)製)を使用した。測定に用いる試料を0.5g、100mlビーカーに採取し、0.5%ヘキサメタリン酸溶液60mlを加え、Dr.Hielscher Gmbh社の超音波処理装置で、出力20%の条件で2分間処理し、処理した試料を測定に用いた。測定原理としてはレーザー散乱法を用いており、粒度分布を蓄積分布として表し、蓄積分布が50%となる値を平均粒子径とした。
<重合度>
第16改正日本薬局方解説書、結晶セルロース確認試験(2)記載の銅エチレンジアミンを用いた粘度測定法により、セルロース重合度を求めた。
<結晶化度>
結晶化度は、試料のX線回折を測定することで求めた。X線回折の測定は、適当量の試料をガラスセルに乗せ、X線回折測定装置(RAD−2Cシステム、理学電気社製)を用いた。結晶化度の算出は、Segalらの手法(L.Segal,J.J.Greely,etal,Text.Res.J.,29,786,1959)、および、Kamideらの手法(K.Kamide et al,Polymer J.,17,909,1985)を用いて行い、X線回折測定から得られた回折図の2θ=4°〜32°の回折強度をベースラインとして、002面の回折強度と、2θ=18.5°のアモルファス部分の回折強度から、次式により算出した。
Xc=(I002C−Ia)/I002C×100
Xc:セルロースの結晶化度(%)
002C:2θ=22.6°、002面の回折強度
Ia:2θ=18.5°、アモルファス部分の回折強度
<見掛け比重測定>
常法に従い、100mlメスシリンダーに試料を10g投入し、メスシリンダーの底をたたき、試料の高さが低下しなくなるまで続け、平らになった表面の目盛を読み、測定した。この値が高いほど、粉体はコンパクトになることを意味する。
<安息角>
パウダーテスター(PT−N型、ホソカワミクロン株式会社製)を用いて測定し、Angle Reposeの値を安息角とし、粉体流動性の指標とした。すなわち、この値が小さくなるほど、粉体流動性に優れることを意味する。
<水分>
重量既知の秤量ビンに、試料を約5g精秤し、試料を入れた秤量ビンを100〜105℃の乾燥機で2時間乾燥させた。2時間後、デシケーターに移し、1時間冷却させた後、化学天秤で秤量し、乾燥前後の試料の重さから計算した。
<ムーニー粘度(ML(ML1+4)>
ムーニービスコメーター(SMV−300、島津製作所社製)を用いて、試料を100℃で予熱1分、回転開始後4分経過後に、ムーニー粘度計で測定した値を示す。
<加硫特性>
未加硫のゴムシートを試料として作製し、キュラストメーター(JSR株式会社製)を用いて測定した。測定温度160℃で10分間の加硫曲線を測定し、縦軸にトルク、横軸を時間としたグラフとし、10分経過後のトルク(N・m)を求めた。
<ゴム硬度>
ISO M 6518に準拠し、ゴム硬度(Shore A)を測定した。
<50%引張応力、400%引張応力、600%引張応力>
ISO M 6518に準拠し、測定した。
<摩耗深さ>
リングオンディスク摩擦摩耗試験機(神戸造機社製)を用いて、試験片を100℃に熱した指定潤滑油(IRM−903、JIS油中摩耗試験の指定)に72時間浸漬した後、リングの回転数が250rpmで、回転開始から1分間に10kgfの負荷をかけ、40kgfまで負荷を上げ、120分間経過後の試験片の摩耗深さを、3点平均で測定した。摩耗深さが小さいほど、繰返し摺動に対する耐性が高く、オイル漏れが少ない傾向となる。
<圧縮永久歪>
JIS K6262に準拠し、測定条件は70℃、24時間として測定した。
<実施例1>
ニトリルゴム(KUMHO PETROCHEMICAL社製、商品名:KNB35L、結合アクリロニトリル含量34%、ムーニー粘度41)100質量部に対し、カーボンブラック(Sid Richardson社製、商品名:N550)75質量部、粉末状セルロース(日本製紙社製、商品名:W−200Y、平均粒子径31μm、重合度600、結晶化度84%、見掛け比重0.36g/ml、安息角51°、水分2.5%)10質量部、酸化亜鉛(堺化学工業社製)を3質量部、可塑剤(ADEKA社製、商品名:RS107)を6質量部、老化防止剤(Chemutra社製)2質量部、架橋助剤(川口化学工業社製、過酸化物)4.9質量部を、ニーダーおよびオープンロールで混練した。混練物のムーニー粘度は130N・m、加硫特性は1.5N・mであった。混練物を160℃で12分間のプレス加硫を行い、ゴム硬度は、83Shore Aの板状試験片を得た。
<実施例2>
ニトリルゴムをKNB35H(KUMHO PETROCHEMICAL社製、結合アクリロニトリル含量34%、ムーニー粘度80)に変更した以外は実施例1と同様にした。得られた混練物のムーニー粘度は175N・m、加硫特性は2.2N・mであった。また、板状試験片のゴム硬度は、87Shore Aであった。
<比較例1>
カーボンブラックの配合量を85質量部、粉末状セルロースを無配合とした以外は実施例1と同様にした。得られた混練物のムーニー粘度は140N・m、加硫特性は1.2N・mであった。また、板状試験片のゴム硬度は、82Shore Aであった。
<比較例2>
ニトリルゴムをKNB35Hに変更した以外は比較例1と同様にした。得られた混練物のムーニー粘度は200N・m、加硫特性は1.9N・mであった。また、板状試験片のゴム硬度は、86Shore Aであった。
<実施例3>
粉末状セルロースをW−400G(日本製紙社製、平均粒子径24μm、重合度160、結晶化度86%、見掛け比重0.48g/ml、安息角49°、水分3.5%)に変更した以外は実施例1と同様にした。得られた混練物のムーニー粘度は135N・m、加硫特性は1.4N・mであった。また、板状試験片のゴム硬度は、82Shore Aであった。
<実施例4>
粉末状セルロースをW−100G(日本製紙社製、平均粒子径36μm、重合度450、結晶化度85%、見掛け比重0.30g/ml、安息角58°、水分3.6%)に変更した以外は実施例1と同様にした。得られた混練物のムーニー粘度は133N・m、加硫特性は1.4N・mであった。また、板状試験片のゴム硬度は、83Shore Aであった。
<実施例5>
粉末状セルロースをW−50(日本製紙社製、平均粒子径42μm、重合度1050、結晶化度83%、見掛け比重0.20g/ml、安息角60°、水分3.1%)に変更した以外は実施例1と同様にした。得られた混練物のムーニー粘度は137N・m、加硫特性は1.3N・mであった。また、板状試験片のゴム硬度は、84Shore Aであった。
<実施例6>
カーボンブラックの添加量を55質量部、粉末状セルロースを30質量部とした以外は、実施例1と同様にした。得られた混練物のムーニー粘度は120N・m、加硫特性は1.6N・mであった。また、板状試験片のゴム硬度は、86Shore Aであった。
<実施例7>
カーボンブラックの添加量を100質量部、粉末状セルロースを20質量部とした以外は、実施例1と同様にした。得られた混練物のムーニー粘度は155N・m、加硫特性は1.4N・mであった。また、板状試験片のゴム硬度は、91Shore Aであった。
<比較例3>
粉末状セルロースをW−10MG2(日本製紙社製、平均粒子径10μm、重合度140、結晶化度78%、見掛け比重0.38g/ml、安息角47°、水分3.5%)に変更した以外は実施例1と同様にした。得られた混練物のムーニー粘度は140N・m、加硫特性は1.1N・mであった。また、板状試験片のゴム硬度は、81Shore Aであった。
<比較例4>
晒し木材パルプシート(NDSP、日本製紙(株)製、平均重合度1600)を原料として、トルネードミル(日機装株式会社製)を用いて機械的に粉砕を行い、平均粒子径が72.3μm、平均重合度が1480、結晶化度が82.3%の粉末状セルロースを得た。用いた粉末状セルロースを上述の粉末に変更した以外は実施例1と同様にした。得られた混練物のムーニー粘度は145N・m、加硫特性は1.0N・mであった。また、板状試験片のゴム硬度は、87Shore Aであった。
Figure 2018030931
表1−1の結果から、粉末状セルロースを含む実施例1〜2のゴム組成物は、粉末状セルロースを含まない比較例1〜2のゴム組成物とそれぞれ比較して、ゴム硬度が維持されていながら、ムーニー粘度が低下していることが分かる。また、加硫特性が向上していることが分かる。
Figure 2018030931
Figure 2018030931
表1−2および表1−3の結果から、粉末状セルロースの平均粒子径が15〜70μmの範囲にない比較例3および4のゴム組成物と比較して、実施例3〜5のゴム組成物は、ゴム硬度が維持されていながらムーニー粘度が低下していることが分かる。また、加硫特性が向上していることが分かる。
<実施例2−1>
カーボンブラックの配合量を40質量部に変更した以外は実施例1と同様にした。得られた混練物のムーニー粘度は34N・m、加硫特性は1.4N・mであった。また、板状試験片のゴム硬度は72Shore A、50%引張応力は29Kgf/cm、摩耗深さは34μmであった。
<実施例2−2>
カーボンブラックの配合量を30質量部、粉末状セルロースの配合量を20質量部に変更した以外は実施例1と同様にした。得られた混練物のムーニー粘度は31N・m、加硫特性は1.5N・mであった。また、板状試験片のゴム硬度は73Shore A、50%引張応力は34Kgf/cm、摩耗深さは22μmであった。
<比較例2−1>
カーボンブラックの配合量を50質量部、粉末状セルロースを無配合に変更した以外は実施例1と同様にした。得られた混練物のムーニー粘度は37N・m、加硫特性は1.1N・mであった。また、板状試験片のゴム硬度は71Shore A、50%引張応力は22Kgf/cm、摩耗深さは84μmであった。
<比較例2−2>
カーボンブラックの配合量を80質量部、粉末状セルロースを無配合に変更した以外は実施例1と同様にした。得られた混練物のムーニー粘度は130N・m、加硫特性は1.3N・mであった。また、板状試験片のゴム硬度は82Shore A、50%引張応力は26Kgf/cm、摩耗深さは61μmであった。
<実施例2−3>
粉末状セルロースをW−400G(日本製紙社製、平均粒子径24μm、重合度160、結晶化度86%、見掛け比重0.48g/ml、安息角49°、水分3.5%)に変更した以外は実施例2−1と同様にした。得られた混練物のムーニー粘度は36N・m、加硫特性は1.4N・mであった。また、板状試験片のゴム硬度は、71Shore A、50%引張応力は25Kgf/cm、摩耗深さは40μmであった。
<実施例2−4>
粉末状セルロースをW−100G(日本製紙社製、平均粒子径36μm、重合度450、結晶化度85%、見掛け比重0.30g/ml、安息角58°、水分3.6%)に変更した以外は実施例2−1と同様にした。得られた混練物のムーニー粘度は35N・m、加硫特性は1.4N・mであった。また、板状試験片のゴム硬度は、72Shore A、50%引張応力は28Kgf/cm、摩耗深さは36μmであった。
<実施例2−5>
粉末状セルロースをW−50(日本製紙社製、平均粒子径42μm、重合度1050、結晶化度83%、見掛け比重0.20g/ml、安息角60°、水分3.1%)に変更した以外は実施例2−1と同様にした。得られた混練物のムーニー粘度は36N・m、加硫特性は1.3N・mであった。また、板状試験片のゴム硬度は、73Shore A、50%引張応力は23Kgf/cm、摩耗深さは35μmであった。
<実施例2−6>
カーボンブラックの添加量を20質量部、粉末状セルロースを5質量部とした以外は、実施例2−1と同様にした。得られた混練物のムーニー粘度は28N・m、加硫特性は1.2N・mであった。また、板状試験片のゴム硬度は、61Shore A、50%引張応力は17Kgf/cm、摩耗深さは48μmであった。
<実施例2−7>
カーボンブラックの添加量を55質量部、粉末状セルロースを30質量部とした以外は、実施例2−1と同様にした。得られた混練物のムーニー粘度は120N・m、加硫特性は1.6N・mであった。また、板状試験片のゴム硬度は、86Shore A、50%引張応力は40Kgf/cm、摩耗深さは28μmであった。
<実施例2−8>
カーボンブラックの添加量を100質量部、粉末状セルロースを20質量部とした以外は、実施例2−1と同様にした。得られた混練物のムーニー粘度は155N・m、加硫特性は1.6N・mであった。また、板状試験片のゴム硬度は、91Shore A、50%引張応力は48Kgf/cm、摩耗深さは33μmであった。
<比較例2−3>
粉末状セルロースをW−10MG2(日本製紙社製、平均粒子径10μm、重合度140、結晶化度78%、見掛け比重0.38g/ml、安息角47°、水分3.5%)に変更した以外は実施例2−1と同様にした。得られた混練物のムーニー粘度は37N・m、加硫特性は1.1N・mであった。また、板状試験片のゴム硬度は、71Shore A、50%引張応力は22Kgf/cm、摩耗深さは62μmであった。
<比較例2−4>
晒し木材パルプシート(NDSP、日本製紙(株)製、平均重合度1600)を原料として、トルネードミル(日機装株式会社製)を用いて機械的に粉砕を行い、平均粒子径が72.3μm、平均重合度が1480、結晶化度が82.3%の粉末状セルロースを得た。用いた粉末状セルロースを上述の粉末に変更した以外は実施例2−1と同様にした。得られた混練物のムーニー粘度は40N・m、加硫特性は1.0N・mであった。また、板状試験片のゴム硬度は、77Shore A、50%引張応力は19Kgf/cm、摩耗深さは56μmであった。
Figure 2018030931
表2−1の結果から、粉末状セルロースを含まない比較例2−1および比較例2−2のゴム組成物と比較して、実施例2−1および実施例2−1のゴム組成物は、摩耗深さが顕著に低減されていることが分かる。また、加硫特性が向上していることが分かる。
Figure 2018030931
Figure 2018030931
Figure 2018030931
表2−2および表2−4の結果から、粉末状セルロースの平均粒子径が15〜70μmの範囲にない比較例2−3および比較例2−4のゴム組成物と比較して、実施例2−3〜実施例2−5のゴム組成物は、摩耗深さが顕著に低減されていることが分かる。また、加硫特性が向上していることが分かる。
また、実施例2−6〜実施例2−8の結果から、カーボンブラックと粉末状セルロースとの配合比を変化させても、摩耗深さが低減されることが分かる。

Claims (7)

  1. ゴム成分、無機充填剤、可塑剤、及び粉末状セルロースを少なくとも含むゴム組成物であって、
    該粉末状セルロースが平均粒子径15〜70μmであり、
    且つゴム成分100重量部に対し、無機充填剤20〜120重量部、可塑剤1重量部以上〜20重量部未満、粉末状セルロース5〜50重量部の重量比で配合することを特徴とするゴム組成物。
  2. 粉末状セルロースの平均粒子径が25〜70μmである、請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 粉末状セルロースの、重合度が150〜1200、結晶化度が70〜90%、見掛け比重が0.15〜0.6g/mL、安息角が45〜60°、水分が5%以下である、請求項1または2に記載のゴム組成物。
  4. 粉末状セルロースが、無機酸で処理したセルロース原料の粉砕物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  5. ゴム組成物がオイルシーリング用である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  6. 無機充填材がカーボンブラックまたはシリカである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のゴム組成物を含むオイルシール。
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