JP2018030349A - 複合構造体とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
これに対し、接着剤を用いる方法が提案されている。接着剤を用いた場合、接着面の洗浄、接着剤の塗布や硬化等といった工程の複雑化が量産化における課題の一つである。
(1)金属とポリフェニレンスルフィド樹脂組成物からなる成形体の複合構造体であって、
前記金属の表面が粗面化処理されており、前記ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物が、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、((B)アクリル系単量体を重合したゴム質重合体からなるコアと、グリシジル基を含有し、アクリル系単量体を重合した最外層を含むコアシェル型ゴム1〜15重量部、(C)ガラス繊維10〜150重量部を配合してなるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物であることを特徴とする複合構造体。
(2)粗面化処理が、物理的および/または化学的粗面化処理であることを特徴とする(1)の複合構造体。
(3)物理的粗面化処理された金属表面の粗さRaが、1μm〜50μmであることを特徴とする(1)または(2)の複合構造体。
(4)化学的粗面化処理された金属表面が、数平均内径10〜80nmの凹部で覆われていることを特徴とする(1)または(2)の複合構造体。
(5)化学的粗面化処理が化学エッチング処理および/または陽極酸化処理であることを特徴とする(1)、(2)、(4)いずれか記載の複合構造体。
(6)金属がアルミニウム、銅、鉄、ニッケル、クロム、マグネシウム、モリブデン、およびこれらの合金であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか記載の金属とポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の複合構造体。
(7)前記ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物が、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対して、さらに(D)アルコキシシラン化合物0.1〜5重量部を配合されていることを特徴とする(1)〜(6)いずれか記載の複合構造体。
(8)前記ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物が、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対して、さらに(E)エポキシ樹脂1〜15重量部を配合されていることを特徴とする(1)〜(7)いずれか記載の複合構造体。
(9)前記ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物に含まれる前記(C)ガラス繊維の、断面積が2×10−5〜8×10−3mm2であり、かつ長さ方向に直角の断面の長径(断面の最長の直線距離)と短径(長径と直角方向の最長の直線距離)の比が1.3〜10の間である、扁平な断面形状を有するガラス繊維であることを特徴とする(1)〜(8)いずれか記載の複合構造体。
(10)射出溶着によって接合された(1)〜(9)のいずれか記載の複合構造体。
(11)粗面化処理された金属に、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、(B)アクリル系単量体を重合したゴム質重合体からなるコアと、グリシジル基を含有し、アクリル系単量体を重合した最外層を含むコアシェル型ゴム1〜15重量部、および(C)ガラス繊維10〜150重量部を配合してなるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を溶融させて接触させる金属とポリフェニレンスルフィド樹脂組成物からなる成形体の複合構造体の製造方法。
本発明のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物は、少なくとも、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、(B)アクリル系単量体を重合したゴム質重合体からなるコアと、グリシジル基を含有し、アクリル系単量体を重合した最外層を含むコアシェル型ゴム1〜15重量部、(C)ガラス繊維10〜150重量部を配合してなるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物である。
本発明で用いられる(A)PPS樹脂は、下記構造式(I)で示される繰り返し単位を有する重合体であり、
本発明で用いられるポリハロゲン化芳香族化合物とは、1分子中にハロゲン原子を2個以上有する化合物をいう。具体例としては、p−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、1,3,5−トリクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン、1,2,4,5−テトラクロロベンゼン、ヘキサクロロベンゼン、2,5−ジクロロトルエン、2,5−ジクロロ−p−キシレン、1,4−ジブロモベンゼン、1,4−ジヨードベンゼン、1−メトキシ−2,5−ジクロロベンゼンなどのポリハロゲン化芳香族化合物が挙げられ、好ましくは、p−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、1,3,5−トリクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン、1,2,4,5−テトラクロロベンゼンなどのポリクロロベンゼンが好ましく用いられ、更にp−ジクロロベンゼンが特に好ましく用いられる。また、異なる2種以上のポリハロゲン化芳香族化合物を組み合わせて共重合体とすることも可能であるが、p−ジクロロベンゼンで代表されるp−ジハロゲン化芳香族化合物を主要成分とすることが好ましい。
本発明で用いられるスルフィド化剤としては、アルカリ金属硫化物、アルカリ金属水硫化物、および硫化水素が挙げられる。
本発明では重合溶媒として有機極性溶媒を用いる。具体例としては、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドンなどのN−アルキルピロリドン類、N−メチル−ε−カプロラクタムなどのカプロラクタム類、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホキシドなどに代表されるアプロチック有機溶媒、およびこれらの混合物などが挙げられ、これらはいずれも反応の安定性が高いために好ましく使用される。これらのなかでも、特にN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略記することもある)が好ましく用いられる。
本発明においては、生成するPPS樹脂の末端を形成させるか、あるいは重合反応や分子量を調節するなどのために、モノハロゲン化合物(必ずしも芳香族化合物でなくともよい)を、上記ポリハロゲン化芳香族化合物と併用することができる。モノハロゲン化化合物としては、モノハロゲン化ベンゼン、モノハロゲン化ナフタレン、モノハロゲン化アントラセン、ベンゼン環を2個以上含むモノハロゲン化化合物、モノハロゲン化複素環式化合物、などを挙げることができる。なかでも、経済性の観点からするとモノハロゲン化ベンゼンが好ましい。具体的には、2−クロロ安息香酸、3−クロロ安息香酸、4−クロロ安息香酸、4−クロロフタル酸水素ナトリウム、2−アミノ−4−クロロ安息香酸、4−クロロ−3−ニトロ安息香酸、4‘−クロロベンゾフェノン−2−カルボン酸などが挙げられる。重合時の反応性や汎用性などから、3−クロロ安息香酸、4−クロロ安息香酸、4−クロロフタル酸水素ナトリウム、が好ましい。なお、モノハロゲン化化合物はPPS樹脂の分子量を調整する目的、またはPPS樹脂の塩素含有量を低減する目的で使用することも可能であり、カルボキシル基含有モノハロゲン化化合物を用いた場合、PPS樹脂中のカルボキシル基含有量の増大のみならず塩素含有量の低減にも寄与する。
本発明においては、重合度調節のために重合助剤を用いることも好ましい態様の一つである。ここで重合助剤とは得られるPPS樹脂の粘度を増大させる作用を有する物質を意味する。このような重合助剤の具体例としては、例えば有機カルボン酸塩、水、アルカリ金属塩化物、有機スルホン酸塩、硫酸アルカリ金属塩、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ金属リン酸塩およびアルカリ土類金属リン酸塩などが挙げられる。これらは単独であっても、また2種以上を同時に用いることもできる。なかでも、有機カルボン酸塩、水、およびアルカリ金属塩化物が好ましく、さらにはナトリウム、リチウムのカルボン酸塩および/または水が特に好適に用いられる。
本発明においては、重合反応系を安定化し、副反応を防止するために、重合安定剤を用いることもできる。重合安定剤は、重合反応系の安定化に寄与し、望ましくない副反応を抑制する。副反応の一つの目安としては、チオフェノールの生成が挙げられ、重合安定剤の添加によりチオフェノールの生成を抑えることができる。重合安定剤の具体例としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属水酸化物、およびアルカリ土類金属炭酸塩などの化合物が挙げられる。そのなかでも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、および水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物が好ましい。上述のアルカリ金属カルボン酸塩も重合安定剤として作用するので、本発明で使用する重合安定剤の一つに入る。また、スルフィド化剤としてアルカリ金属水硫化物を用いる場合には、アルカリ金属水酸化物を同時に使用することが特に好ましいことを前述したが、ここでスルフィド化剤に対して過剰となるアルカリ金属水酸化物も重合安定剤となり得る。
本発明に用いる(A)PPS樹脂の製造方法において、スルフィド化剤は通常水和物の形で使用されるが、ポリハロゲン化芳香族化合物を添加する前に、有機極性溶媒とスルフィド化剤を含む混合物を昇温し、過剰量の水を系外に除去することが好ましい。
本発明においては、有機極性溶媒中でスルフィド化剤とポリハロゲン化芳香族化合物とを200℃以上290℃未満の温度範囲内で反応させることによりPPS樹脂を製造する。重合反応工程を開始するに際しては、望ましくは不活性ガス雰囲気下、常温〜240℃、好ましくは100〜230℃の温度範囲で、有機極性溶媒とスルフィド化剤とポリハロゲン化芳香族化合物を混合する。この段階で重合助剤を加えてもよい。これらの原料の仕込み順序は、順不同であってもよく、同時であってもさしつかえない。
(a)ポリハロゲン化芳香族化合物をアルカリ金属硫化物に対しモル比で過剰に添加した場合
転化率=〔PHA仕込み量(モル)−PHA残存量(モル)〕/〔PHA仕込み量(モル)−PHA過剰量(モル)〕
(b)上記(a)以外の場合
転化率=〔PHA仕込み量(モル)−PHA残存量(モル)〕/〔PHA仕込み量(モル)〕
本発明で用いる(A)PPS樹脂の製造方法においては、重合終了後に、重合体、溶媒などを含む重合反応物から固形物を回収する。本発明で用いるPPS樹脂は、公知の如何なる回収方法を採用しても良い。
本発明で用いられる(A)PPS樹脂は、上記重合、回収工程を経て生成した後、酸処理、熱水処理または有機溶媒による洗浄を施されたものであってもよい。
本発明のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物は、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対して、少なくとも、(B)アクリル系単量体を重合したゴム質重合体からなるコアと、グリシジル基を含有し、アクリル系単量体を重合した最外層を含むコアシェル型ゴムを0.5〜15重量部配合してなる。
本発明のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物は、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対して、少なくとも、(C)ガラス繊維を10〜150重量部配合してなる。
(C)扁平ガラス繊維の長径と短径の比、断面積、長さは、ガラス繊維の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、観察画像から求めることができる。
本発明のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物は、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対して、(D)アルコキシシラン化合物を0.1〜5重量部配合してなることが好ましい。
本発明のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物は、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対して、(E)エポキシ樹脂を0.5〜15重量部配合してなることが好ましい。
また、溶融混練機に各成分を投入する方法としては、例えば、単軸あるいは2軸の押出機を用い、スクリュー根元側に設置した主投入口から前記(A)、(B)、(D)、及び(E)成分を供給し、主投入口と押出機先端の間に設置した副投入口から(C)ガラス繊維を供給し溶融混合する方法が挙げられる。
本発明で使用する金属には特に制限はないが、アルミニウム、銅、鉄、ニッケル、クロム、マグネシウム、モリブデン、金、銀、亜鉛、スズおよびこれらを主成分とする合金が好もしく用いられ、中でもアルミニウム、銅、鉄、ニッケル、クロム、マグネシウム、モリブデン、およびこれらの合金が特に好ましく用いられる。
本発明を構成する金属の粗面化処理方法としては、特に限定されるものではなく、金属の材質や形状、要求性能に応じて、公知の技法を用いて行うことが可能である。具体的に、例えば物理的粗面化処理として、ブラスト加工、レーザー加工、化学的粗面化処理として化学エッチング、陽極酸化法など使用することができ、1種または2種以上使用しても良い。安定して十数nm〜数十nmの微細孔を形成できる点で化学エッチング、陽極酸化法が好ましい。
本発明で規定する物理的な粗面化とは、金属表面に微小固体粒子ややすり状の治具を接触、衝突させたり、あるいは高エネルギー電磁線(紫外線、プラズマ、電子線、レーザーなど)を照射する、あるいはスパッタリングなどの物理的な手段により金属表面を粗化することを言う。
本発明で規定する化学的面化処理とは、化学薬品等を使用して金属表面を化学的に粗化する方法である。以下に金属表面を化学的に粗化する方法を例示する。
市販の金属用脱脂剤を使用して脱脂し水洗して機械加工油や油脂を除いた後、金属部品を、水溶性のアミン系化合物の水溶液へ浸漬処理する。この浸漬処理は、アンモニア、ヒドラジン、水溶性アミン化合物から選択される1以上の水溶液に浸漬して、アルミニウム合金部品の表面を超微細な凹凸を形成するためにエッチングをするものである。水溶性アミン化合物としては、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、アリルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アニリン等がある。
市販の金属用脱脂剤を使用して脱脂し水洗して機械加工油や油脂を除いた後、アルカリエッチング、化学研磨等の前処理で表面を清浄にし、酸性水溶液中の電解により表面に無数の微細孔を有した酸化アルミニウム層を形成する方法である。標準的なアルカリエッチング法は、10〜20%濃度の苛性ソーダ水溶液を50〜90℃ とし、これに十秒〜数十秒浸漬して合金表面を溶かす方法である。水洗し、続いて化学研磨するのが普通である。化学研磨は、硝酸、リン酸、硫酸等の酸の高濃度水溶液を80〜100℃とし、ここへ数秒〜十数秒浸漬する方法である。
金属部品の表面処理に用いられるトリアジンチオール類は、下記式(1)
本発明の複合成形体は、上記方法により得られたポリフェニレンスルフィド樹脂組成物と金属を接合して製造される。接合方法としては、上記方法により得られたポリフェニレンスルフィド樹脂組成物に、ブロー成形、押出成形、射出成形などの成形方法を適用して、繊維状などの1次元成形体、フィルム・シートなどの2次元成形体あるいは3次元成形体を予め得ておき、かかる樹脂組成物成形体を金属とを、(1)振動エネルギー等の摩擦エネルギーにより樹脂を溶融させて接合する振動溶着法、超音波溶着法、スピン溶着法、(2)レーザー光線の吸収エネルギーおよびその輻射エネルギーを用いるレーザー溶着法、(3)樹脂組成物の融点以上の温度の金属板に樹脂成形体を近づける、あるいは接触させて熱圧着する方法などをまず例示する事ができる。また(4)金属を金型内に予め設置しておき、本発明のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を、射出成形、押出成形、ブロー成形、トランスファー成形など各種成形にて溶融させ、同時に金属と接触させる方法を例示することができる。
(1)PPS樹脂のクロロホルム抽出量
ソックスレー抽出器を用い、PPSサンプル量約10g、クロロホルム200mlを用い5時間抽出し、その抽出液を50℃で乾燥し、得られた残さを仕込みPPSサンプル量で割り返し、100をかけてパーセンテージ表記としたものである。
測定温度315.5℃、5000g荷重とし、ASTM−D1238−70に準ずる方法で測定した。
住友重機製射出成形機(SE−50D)を使用し、シリンダー温度は320度、金型温度は140℃、射出圧力=成形下限圧力+10MPaの圧力にてISO19095−2TypeAに準拠した試験片(複合構造体)成形した。得られた複合構造体については、引張速度2mm/min条件下で引張試験を行い、金属接合強度を測定した。金属接合強度が33MPa以上であれば良好といえる。40MPa以上が望ましい。
〔参考例1〕PPSの重合(A1)
撹拌機付きの70リットルオートクレーブに、47.5%水硫化ナトリウム8267.37g(70.00モル)、96%水酸化ナトリウム2957.21g(70.97モル)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)11434.50g(115.50モル)、酢酸ナトリウム1722.00g(21.00モル)、及びイオン交換水10500gを仕込み、常圧で窒素を通じながら245℃まで約3時間かけて徐々に加熱し、水14780.1gおよびNMP280gを留出した後、反応容器を160℃に冷却した。仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たりの系内残存水分量は、NMPの加水分解に消費された水分を含めて1.06モルであった。また、硫化水素の飛散量は、仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たり0.02モルであった。
(物理的粗面化処理金属)
アルミニウムA5052(JIS規格)板について、ショットブラストを用いてブラスト処理を行い、下記金属−1、金属−2を得た。
金属−1:アルミニウムA5052(JIS規格)、Ra=30μm
金属−2:アルミニウムA5052(JIS規格)、Ra=2μm
アルミニウムA5052(JIS規格)板、銅C1100(JIS規格)板について、TRI (株式会社東亜電化 登録商標)システムにより、下記金属−3、金属−4を得た。
金属−3:アルミニウムA5052(JIS規格)、凹部数平均内径 50nm
金属−4:銅C1100(JIS規格)、凹部数平均内径 50nm
アルミニウム板A5052(JIS規格)について、NMT (大成プラス株式会社 登録商標)処理により、下記金属−5を得た。
金属−5:アルミニウムA5052(JIS規格)、凹部数平均内径 50nm
表1に示したように樹脂組成物の組成を変更し、(A)、(B)、(D)、(E)成分を2軸押出機の主投入口から供給し、(C)成分を、主投入口と押出機先端の間に設置した副投入口から供給してシリンダー温度320℃に設定したスクリュー径44mmφの2軸押出機で溶融混練し、ストランドカッターによりペレット化した。120℃で一晩乾燥したペレットを用い、成形、評価を行った。
表2に示したように樹脂組成物の組成を変更し、(A)、(B)成分を2軸押出機の主投入口から供給し、(C)成分を、主投入口と押出機先端の間に設置した副投入口から供給してシリンダー温度320℃に設定したスクリュー径44mmφの2軸押出機で溶融混練し、ストランドカッターによりペレット化した。120℃で一晩乾燥したペレットを用い、成形、評価を行った。何れも金属接合強度が劣るものであった。
Claims (11)
- 金属とポリフェニレンスルフィド樹脂組成物からなる成形体の複合構造体であって、
前記金属の表面が粗面化処理されており、前記ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物が、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、(B)アクリル系単量体を重合したゴム質重合体からなるコアと、グリシジル基を含有し、アクリル系単量体を重合した最外層を含むコアシェル型ゴム1〜15重量部、および(C)ガラス繊維10〜150重量部を配合してなるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物であることを特徴とする複合構造体。 - 粗面化処理が、物理的および/または化学的粗面化処理であることを特徴とする請求項1記載の複合構造体。
- 物理的粗面化処理された金属表面の粗さRaが、1μm〜50μmであることを特徴とする請求項1または2記載の複合構造体。
- 化学的粗面化処理された金属表面が、数平均内径10〜80nmの凹部で覆われていることを特徴とする請求項1または2記載の複合構造体。
- 化学的粗面化処理が化学エッチング処理および/または陽極酸化処理であることを特徴とする請求項1、24、いずれか記載の複合構造体。
- 金属がアルミニウム、銅、鉄、ニッケル、クロム、マグネシウム、モリブデン、およびこれらの合金から選ばれるいずれかであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の複合構造体。
- 前記ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物が、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対して、さらに(D)アルコキシシラン化合物0.1〜5重量部を配合してなる組成物であることを特徴とする請求項1〜6いずれか記載の複合構造体。
- 前記ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物が、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対して、さらに(E)エポキシ樹脂1〜15重量部を配合してなる組成物であることを特徴とする請求項1〜7いずれか記載の複合構造体。
- 前記ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物に含まれる前記(C)ガラス繊維の、断面積が2×10−5〜8×10−3mm2であり、かつ長さ方向に直角の断面の長径(断面の最長の直線距離)と短径(長径と直角方向の最長の直線距離)の比が1.3〜10の間である扁平な断面形状を有するガラス繊維であることを特徴とする請求項1〜8いずれか記載の複合構造体。
- 射出溶着によって接合された請求項1〜9のいずれか記載の複合構造体。
- 粗面化処理された金属に、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、(B)アクリル系単量体を重合したゴム質重合体からなるコアと、グリシジル基を含有し、アクリル系単量体を重合した最外層を含むコアシェル型ゴム1〜15重量部、および(C)ガラス繊維10〜150重量部を配合してなるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を溶融させて接触させる、金属とポリフェニレンスルフィド樹脂組成物からなる成形体の複合構造体の製造方法。
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