JP2018030246A - 補強構造、補強構造の製造方法、および、補強キット - Google Patents

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恭彦 川口
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修 出川
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優和 加藤
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Abstract

【課題】補強性に優れ、かつ、製造時に、その製造工程の自動化が可能であり、生産性の向上および生産コストの低減化を図ることができる補強構造、その補強構造を製造する製造方法、および、その製造方法に供する補強キットを提供すること。【解決手段】補強構造1は、被着体2と、樹脂組成物からなり、被着体2に配置される樹脂層3と、補強材料5からなり、樹脂層3に配置される拘束層4とを備え、拘束層4の長手方向に直交する方向の長さが、樹脂層3の長手方向に直交する方向の長さよりも短い。【選択図】図1

Description

本発明は、補強構造、補強構造の製造方法、および、補強キットに関し、詳しくは、補強構造、その補強構造を製造する製造方法、および、その製造方法に供する補強キットに関する。
従来、自動車の車体鋼板は、車体の重量を低減するために、薄板に加工されている。そのため、樹脂層と、樹脂層に配置される拘束層とを備える補強シートを貼着して、樹脂層の硬化により、車体鋼板の補強を図ることが知られている(例えば、下記特許文献1参照。)。
詳しくは、特許文献1では、まず、離型紙の表面に、樹脂層を形成し、次いで、樹脂層の全面に、樹脂層と等幅を有するシート状の拘束層を貼り合わせ、補強シートを製造する。
次いで、離型紙を、補強シートから剥離し、その後、鋼板に、補強シートを貼着し、樹脂層を硬化することにより、補強構造を製造する。
特開2012−56112号公報
しかし、特許文献1では、樹脂層の全面に、樹脂層と等幅を有するシート状の拘束層を貼り合わせる。そのため、貼り合せミス(位置ズレ)による気泡の混入、拘束層の変形などが生じる不具合がある。
また、特許文献1では、鋼板に、補強シートを貼着する前に、離型紙を、補強シートから剥離する必要がある。そのため、工程が煩雑になり、工程の自動化ができないという不具合がある。
また、自動化するためには、シート状の樹脂層に代えて、液状の硬化性樹脂を、鋼板に直接塗布することも検討される。しかし、このような場合には、さらに、拘束層を配置しないため、補強性が低くなるという不具合がある。
本発明の目的は、補強性に優れ、かつ、製造時に、その製造工程の自動化が可能であり、生産性の向上および生産コストの低減化を図ることができる補強構造、その補強構造を製造する製造方法、および、その製造方法に供する補強キットを提供することにある。
本発明[1]は、被着体と、樹脂組成物からなり、前記被着体に配置される樹脂層と、
補強材料からなり、前記樹脂層に配置される拘束層とを備え、前記拘束層の長手方向に直交する方向の長さが、前記樹脂層の前記長手方向に直交する方向の長さよりも短い補強構造である。
この補強構造によれば、拘束層を備えるため、補強性に優れる。
また、この補強構造によれば、拘束層の長手方向に直交する方向の長さが、樹脂層の長手方向に直交する方向の長さよりも短いため、樹脂層に、拘束層を簡便に配置することができ、貼り合せミス(位置ズレ)による気泡の混入、拘束層の変形を抑制できる。そのため、製造時に、その製造工程の自動化が可能であり、生産性の向上および生産コストの低減化を図ることができる。
本発明[2]は、前記樹脂層が、加熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物の硬化物である上記[1]に記載の補強構造を含んでいる。
この補強構造によれば、樹脂層が、加熱によって硬化するので、補強性に優れる。
本発明[3]は、前記樹脂層が、常温硬化性樹脂を含む樹脂組成物の硬化物である上記[1]に記載の補強構造を含んでいる。
この補強構造によれば、樹脂層が、常温硬化性樹脂を含む樹脂組成物の硬化物であるため、樹脂層を硬化させるための加熱を必要とせず、補強構造を、より一層簡便に製造することができる。
本発明[4]は、前記樹脂層のガラス転移温度が、80℃未満である上記[2]に記載の補強構造を含んでいる。
この補強構造によれば、樹脂層のガラス転移温度が、80℃未満であるため、樹脂層が加熱により硬化する場合において、樹脂層が硬化時に収縮し、被着体が樹脂層の収縮に引っ張られることにより発生する被着体の歪みを抑制することができる。
本発明[5]は、前記補強材料が、線状である上記[1]〜[4]に記載の補強構造を含んでいる。
この補強構造によれば、補強材料が、線状であるため、樹脂層に、拘束層を簡便に配置することができ、かつ、長手方向に対する補強性を向上させることができる。
本発明[6]は、前記補強材料は、互いに間隔を隔てて複数配置される上記[5]に記載の補強構造を含んでいる。
この補強構造によれば、補強材料は、互いに間隔を隔てて複数配置されているので、樹脂層の幅および補強構造の補強度合いに対応して、適切に拘束層を配置することができる。
本発明[7]は、前記補強材料は、ガラス繊維、カーボン繊維、金属箔、金属繊維からなる群より選択される少なくとも1種である上記[5]または[6]に記載の補強構造を含んでいる。
この補強構造によれば、補強材料は、ガラス繊維、カーボン繊維、金属箔、金属繊維からなる群より選択される少なくとも1種であるため、補強性に優れる。
本発明[8]は、硬化性樹脂を含有する樹脂組成物を、被着体の上に塗布し、樹脂層を形成する工程と、前記樹脂層に、補強材料を配置し、拘束層を形成する工程と、前記樹脂組成物を硬化させる工程とを備え、前記拘束層の長手方向に直交する方向の長さが、前記樹脂層の長手方向に直交する方向の長さよりも短い補強構造の製造方法である。
この補強構造の製造方法によれば、硬化性樹脂を含有する樹脂組成物を、被着体の上に塗布し、樹脂層を形成する工程と、樹脂層に、補強材料を配置し、拘束層を形成する工程と、樹脂組成物を硬化させる工程とを備えるので、補強性に優れた補強構造を製造できる。
また、拘束層の長手方向に直交する方向の長さが、樹脂層の長手方向に直交する方向の長さよりも短いため、樹脂層に、拘束層を簡便に配置することができ、貼り合せミス(位置ズレ)による気泡の混入、拘束層の変形を抑制できる。そのため、樹脂層に、拘束層を簡便に配置することができ、その製造工程の自動化が可能であり、生産性の向上および生産コストの低減化を図ることができる。
本発明[9]は、上記[8]に記載の補強構造の製造方法に供する補強キットであって、硬化性樹脂を含有する樹脂組成物と、補強材料とを備える補強キットである。
この補強キットによれば、上記した補強構造の製造方法に供するため、補強構造の製造時に、その製造工程の自動化が可能であり、生産性の向上および生産コストの低減化を図ることができる。
本発明の補強構造によれば、補強性に優れ、かつ、製造時に、その製造工程の自動化が可能であり、生産性の向上および生産コストの低減化を図ることができる。
本発明の補強構造の製造方法によれば、製造工程の自動化が可能であり、生産性の向上および生産コストの低減化を図ることができる
本発明の補強キットによれば、補強構造の製造時に、その製造工程の自動化が可能であり、生産性の向上および生産コストの低減化を図ることができる。
図1は、本発明の補強構造の一実施形態の断面図を示す。 図2A〜Cは、図1に示す補強構造の平面図を示し、図2Aは、拘束層が、1つの補強材料からなる補強構造の平面図を示し、図2Bは、拘束層が、互いに間隔を隔てて配置される2つのシート状の補強材料からなる補強構造の平面図を示し、図2Cは、拘束層が、互いに間隔を隔てて配置される複数の線状の補強材料からなる補強構造の平面図を示す。 図3A〜Cは、本発明の補強構造の製造方法の一実施形態を説明する工程図であり、図3Aは、樹脂組成物および補強材料を準備する工程を示し、図3Bは、樹脂組成物を被着体に塗布しながら、樹脂層に、補強材料を配置する工程を説明する断面図を示し、図3Cは、樹脂組成物を被着体に塗布しながら、樹脂層に、補強材料を配置する工程を説明する平面図を示す。
1.補強構造
本発明の一実施形態の補強構造1は、図1に示すように、厚み方向において、順に、被着体2と、被着体2に配置される樹脂層3と、樹脂層3に配置される拘束層4とを備えている。
つまり、補強構造1は、被着体2と、被着体2の上面に配置される樹脂層3と、樹脂層3の上面に配置される拘束層4とを備えている。好ましくは、補強構造1は、被着体2と、樹脂層3と、拘束層4とのみからなる。
以下、被着体2、樹脂層3および拘束層4について順次説明する。
1.1 被着体
被着体2は、樹脂層3および拘束層4によって、補強される被補強体であって、特に制限されず、例えば、自動車、鉄道車両、家庭電化機器、事務機器、住宅設備、工作機械などの分野に用いられる各種部品(例えば、被補強部品、振動部品)などが挙げられる。
このような各種部品としては、具体的には、例えば、自動車の車体(インナーパネル、アウターパネル、ドアパネルなど)、家庭電化機器の筐体(パネルなど)などを構成する金属部品、例えば、自動車のバンパ、インストルメントパネルなどの樹脂成形品が挙げられる。
金属部品としては、例えば、鋼板(SPCC鋼板)、アルミニウム板、スチール板、銅板、亜鉛板、真鍮板などが挙げられ、好ましくは、鋼板が挙げられる。
樹脂成形品を構成する樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのオレフィン系樹脂などが挙げられる。
被着体2の形状は、樹脂層3を貼着できる表面(上面)を有すれば、特に制限されない。
被着体2の厚みは、例えば、0.1mm以上、好ましくは、1.0mm以上、また、例えば、10mm以下、好ましくは、5mm以下である。
1.2 樹脂層
樹脂層3は、長手方向に延びるフィルム形状(シート形状を含む)を有しており、被着体2の上面に配置される。具体的には、樹脂層3は、被着体2における補強したい部分に接触するように、配置されている。
樹脂層3は、樹脂組成物からなる。
樹脂組成物は、硬化性樹脂を含有する。
硬化性樹脂としては、例えば、加熱硬化性樹脂、常温硬化性樹脂などが挙げられる。
加熱硬化性樹脂としては、特に制限されず、例えば、エポキシ樹脂、合成ゴム、ポリエステル樹脂などが挙げられる。
エポキシ樹脂としては、特に制限されないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、水添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ダイマー酸変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂、例えば、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂などの芳香族系エポキシ樹脂、例えば、ダイマー酸型エポキシ樹脂、例えば、トリエポキシプロピルイソシアヌレート(トリグリシジルイソシアヌレート)、例えば、ヒダントインエポキシ樹脂などの含窒素環エポキシ樹脂、例えば、脂肪族系エポキシ樹脂、例えば、ジシクロ環型エポキシ樹脂などの脂環式エポキシ樹脂、例えば、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、例えば、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、例えば、グリシジルアミン型エポキシ樹脂などが挙げられる。
エポキシ樹脂のエポキシ当量は、エポキシ樹脂がビスフェノール型エポキシ樹脂である場合には、例えば、100g/eqiv.以上、好ましくは、150g/eqiv.以上であり、また、例えば、800g/eqiv.以下、好ましくは、750g/eqiv.である。また、エポキシ樹脂が脂肪族系エポキシ樹脂である場合には、例えば、300g/eqiv.以上、好ましくは、350g/eqiv.以上であり、また、例えば、600g/eqiv.以下、好ましくは、500g/eqiv.である。
合成ゴムとしては、例えば、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、スチレン系合成ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、天然ゴムなどが挙げられる。
ポリエステル樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂などが挙げられる。
これらの加熱硬化性樹脂のうち、被着体2に塗布するための粘度の調整、および、硬化後の強度の調整の観点から、好ましくは、エポキシ樹脂が挙げられ、より好ましくは、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族系エポキシ樹脂が挙げられる。
常温硬化性樹脂としては、特に制限されず、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。
エポキシ樹脂としては、例えば、上記したものが挙げられる。
ウレタン樹脂は、イソシアネートと、ポリオールとの反応生成物である。
イソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。
ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールなどが挙げられる。
これらの常温硬化性樹脂のうち、被着体2に塗布するための粘度の調整、および、硬化後の強度の調整の観点から、好ましくは、エポキシ樹脂が挙げられ、より好ましくは、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族系エポキシ樹脂が挙げられる。
硬化性樹脂は、単独で用いることができ、2種以上を併用することもできる。具体的には、硬化性樹脂が加熱硬化性樹脂である場合には、好ましくは、ビスフェノール型エポキシ樹脂および脂肪族系エポキシ樹脂が併用される。また、硬化性樹脂が常温硬化性樹脂である場合には、好ましくは、ビスフェノールF型エポキシ樹脂およびダイマー酸変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂が併用される。
ビスフェノール型エポキシ樹脂および脂肪族系エポキシ樹脂を併用する場合、ビスフェノール型エポキシ樹脂の含有割合は、ビスフェノール型エポキシ樹脂および脂肪族系エポキシ樹脂の総量100質量部に対して、例えば、20質量部以上、好ましくは、40質量部以上、より好ましくは、60質量部以上、さらに好ましくは、80質量部以上であり、また、例えば、100質量部以下、好ましくは、90質量部以下である。
ビスフェノール型エポキシ樹脂の含有割合が、上記の上限以下であれば、樹脂層3のガラス転移温度(後述)を低くすることができ、補強後の被着体2の歪みを抑制できる。
また、ビスフェノール型エポキシ樹脂の含有割合が、上記の下限以上であれば、補強性に優れる。
また、ビスフェノールF型エポキシ樹脂と、ダイマー酸変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂とを併用する場合、ビスフェノールF型エポキシ樹脂の含有割合は、ビスフェノールF型エポキシ樹脂と、ダイマー酸変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂との総量100質量部に対して、例えば、5質量部以上、好ましくは、10質量部以上、より好ましくは、20質量部以上、さらに好ましくは、25質量部以上であり、また、例えば、50質量部以下、好ましくは、40質量部以下である。
また、ビスフェノールF型エポキシ樹脂と、ダイマー酸変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂と、脂肪族系エポキシ樹脂とを併用する場合には、ビスフェノールF型エポキシ樹脂と、ダイマー酸変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂と、脂肪族系エポキシ樹脂との総量100質量部に対して、ビスフェノールF型エポキシ樹脂の含有割合は、例えば、10質量部以上、好ましくは、15質量部以上であり、また、例えば、50質量部以下、好ましくは、40質量部以下であり、また、ダイマー酸変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂の含有割合は、例えば、40質量部以上、好ましくは、50質量部以上であり、また、例えば、80質量部以下、好ましくは、70質量部以下であり、また、脂肪族系エポキシ樹脂の含有割合は、例えば、10質量部以上、好ましくは、15質量部以上であり、また、例えば、50質量部以下、好ましくは、40質量部以下である。
硬化性樹脂の含有割合は、樹脂組成物100質量部に対して、例えば、10質量部以上、好ましくは、20質量部以上、より好ましくは、26質量部以上であり、また、例えば、50質量部以下、好ましくは、40質量部以下である。
また、樹脂組成物は、硬化性樹脂の種類によって、硬化剤を含有している。
具体的には、樹脂組成物が、エポキシ樹脂を含む場合には、樹脂組成物は、必要により、硬化剤を含有する。
硬化剤としては、特に制限されず、例えば、例えば、イミダゾール化合物、アミン化合物、アミド化合物、シアノ化合物などが挙げられる。
イミダゾール化合物としては、例えば、メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、エチルイミダゾール、イソプロピルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、フェニルイミダゾール、ウンデシルイミダゾール、ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールなどが挙げられる。
アミン化合物としては、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、それらのアミンアダクト、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンが挙げられる。
アミド化合物としては、例えば、ポリアミドなどが挙げられる。
シアノ化合物としては、例えば、ジシアンジアミドが挙げられる。
これらの硬化剤のうち、硬化性樹脂が、加熱硬化性樹脂である場合には、シアノ化合物が挙げられ、好ましくは、ジシアンジアミドが挙げられる。
また、これらの硬化剤のうち、硬化性樹脂が、常温硬化性樹脂である場合には、アミン化合物が挙げられる。
硬化剤は、単独で用いることができ、2種以上を併用することもできる。
硬化剤の含有割合は、硬化性樹脂が、加熱硬化性樹脂である場合には、硬化性樹脂100質量部に対して、例えば、1質量部以上、好ましくは、3質量部以上であり、また、例えば、10質量部以下、好ましくは、5質量部以下である。
硬化剤の含有割合は、硬化性樹脂が、常温硬化性樹脂である場合には、硬化性樹脂100質量部に対して、例えば、1質量部以上、好ましくは、10質量部以上、より好ましくは、25質量部以上であって、また、例えば、70質量部以下、好ましくは、60質量部以下である。
また、樹脂組成物が硬化剤を含有する場合には、樹脂組成物は、必要により、硬化促進剤を含有する。
硬化促進剤としては、例えば、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア(DCMU)、N’−フェニル−N,N−ジメチル尿素、1、1’−(メチル−m−フェニレン)ビス(3,3’−ジメチル尿素)などの尿素化合物、例えば、トリエチレンジアミン、トリ−2,4,6−ジメチルアミノメチルフェノールなどの3級アミン化合物、例えば、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラ−n−ブチルホスホニウム−o,o−ジエチルホスホロジチオエートなどのリン化合物、例えば、4級アンモニウム塩化合物、例えば、有機金属塩化合物などが挙げられる。
硬化促進剤は、硬化性樹脂が加熱硬化性樹脂である場合に、好ましくは、含有され、その場合、好ましくは、尿素化合物、より好ましくは、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレアが挙げられる。
硬化促進剤は、単独で用いることができ、2種以上を併用することもできる。
硬化促進剤の配合割合は、硬化剤100に対して、例えば、10質量部以上、好ましくは、25質量部以上であり、また、例えば、60質量部以下、好ましくは、50質量部以下である。
また、樹脂組成物には、上記成分に加えて、必要に応じて、充填剤、粘着付与剤、軟化剤、発泡剤、垂れ防止剤(チクソ性付与剤)、低極性ゴム、顔料、揺変剤、滑剤、スコーチ防止剤、安定剤、老化防止剤などの公知の添加剤を適宜の割合で添加することもできる。
充填剤としては、特に制限されないが、例えば、炭酸カルシウム(例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、白艶華など)、カーボンブラック(例えば、アセチレンブラック、ファーネスブラックなど)、タルク、マイカ、クレー、雲母粉、ベントナイト(オルガナイトを含む)、シリカ、アルミナ、アルミニウムシリケート、酸化チタン、金属粉(例えば、アルミニウム粉、鉄粉など)、樹脂粉(例えば、アクリル樹脂粉、スチレン樹脂粉などのブラスチックビーズ)、ガラス粉(パウダ)、窒化ホウ素粉、金属水酸化物(例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなど)などが挙げられる。
これらの充填剤のうち、好ましくは、炭酸カルシウム、タルク、オルガナイトが挙げられる。
充填剤は、単独で用いることができ、2種以上を併用することもでき、好ましくは、ビ炭酸カルシウム、タルクおよびオルガナイトを併用する。
充填剤の配合割合は、樹脂組成物100質量部に対して、例えば、1質量部以上、好ましくは、10質量部以上、より好ましくは、20質量部以上であり、また、例えば、50質量部以下、好ましくは、40質量部以下である。
発泡剤としては、例えば、有機系の発泡剤、無機系の発泡剤などが挙げられる。
有機系の発泡剤としては、例えば、アゾ化合物(例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、バリウムアゾジカルボキシラート(Ba/AC)など)、ニトロソ化合物(例えば、N,N‘−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)など)、ヒドラジン誘導体(例えば、ベンゼンスルホニルヒドラジド(BSH)、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(OBSH)、トルエンスルホニルヒドラジド(TSH)、ヒドラゾジカルボアミド(HDCA)など)などが挙げられる。
無機系の発泡剤としては、例えば、重炭酸ナトリウム(重曹)、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウムなどが挙げられる。
発泡剤は、硬化性樹脂が加熱硬化性樹脂である場合に、好ましくは、含有され、その場合、好ましくは、有機系の発泡剤が挙げられ、より好ましくは、ヒドラジン誘導体が挙げられ、さらに好ましくは、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(OBSH)が挙げられる。
発泡剤は、単独で用いることができ、2種以上を併用することもできる。
発泡剤の配合割合は、樹脂組成物100質量部に対して、例えば、0.01質量部以上、好ましくは、0.1質量部以上であり、また、例えば、5.0質量部以下、好ましくは、1.0質量部以下である。
このような樹脂組成物からなる樹脂層3のガラス転移温度は、例えば、80℃未満、好ましくは、70℃以下、より好ましくは、60℃以下である。
なお、樹脂層3のガラス転移温度は、動的粘弾性の損失弾性率により測定することができる。
樹脂層3のガラス転移温度が、上記の上限以下であれば、樹脂層3が加熱により硬化する場合において、樹脂層3が硬化時に収縮し、被着体2が樹脂層3の収縮に引っ張られることにより発生する被着体2の歪みを抑制することができる。
樹脂層3の幅は、例えば、10mm以上、好ましくは、20mm以上、例えば、300mm以下、好ましくは、200mm以下である。
樹脂層3の厚みは、例えば、0.5mm以上、好ましくは、1.0mm以上、例えば、5.0mm以下、好ましくは、3.0mm以下である。
樹脂層3の厚みが、上記の下限以上であれば、機械強度を向上できる。
樹脂層3の厚みが、上記の上限以下であれば、軽量化することができる。
また、樹脂層3を複数配置して、樹脂層3を多層として構成することもできる。
1.3 拘束層
拘束層4は、樹脂層3の上面に配置され、補強材料5からなる。
補強材料5としては、例えば、ガラス繊維、ガラスクロス、樹脂含浸ガラスクロス、合成樹脂不織布、金属箔、カーボン繊維、金属繊維、合成樹脂フィルムなどが挙げられる。好ましくは、金属箔、ガラスクロスが挙げられる。
ガラス繊維としては、例えば、ガラスロービング、ガラスヤーン、UD(一方向)ガラス繊維などが挙げられる。
カーボン繊維としては、例えば、カーボンファイバーなどが挙げられる。
金属箔としては、例えば、アルミニウム箔やスチール箔などが挙げられる。
金属繊維としては、例えば、銅、鉄、アルミニウムなどからなる繊維が挙げられる。
これらの補強材料5のうち、好ましくは、ガラス繊維、カーボン繊維、金属箔、金属繊維からなる群より選択される少なくとも1種が挙げられ、より好ましくは、ガラス繊維が挙げられる。
補強材料5が、ガラス繊維であれば、柔軟性、機械強度および補強性に優れる。
補強材料5の形状は、例えば、シート状、線状などが挙げられる。
線状の補強材料5としては、上記した補強材料5のうち、ガラス繊維、カーボン繊維、金属繊維の繊維などが挙げられる。
補強材料5の形状が、線状であれば、樹脂層3に、拘束層4を簡便に配置することができ、かつ、長手方向に対する補強性を向上させることができる。
補強材料5の長手方向に直交する方向(幅方向)の長さは、例えば、1.0mm以上、好ましくは、3.0mm以上であり、また、例えば、10.0mm以下、好ましくは、5.0mm以下である。また、補強材料5の形状が、線状である場合には、補強材料5の幅方向の長さ(径)は、例えば、0.2mm以上、好ましくは、0.5mm以上であり、また、例えば、3mm以下、好ましくは、2mm以下である。
そして、図2Aに示すように、補強材料5からなる拘束層4の幅方向の長さは、樹脂層3の幅方向の長さよりも短い。
具体的には、拘束層4の幅方向の長さは、樹脂層3の幅方向の長さに対して、1%以上、好ましくは、10%以上、より好ましくは、20%以上、さらに好ましくは、30%以上であり、また、例えば、99%以下、好ましくは、90%以下、より好ましくは、80%である。また、補強材料5の形状が、線状である場合には、拘束層4の幅方向の長さは、樹脂層3の幅方向の長さに対して、0.01%以上、好ましくは、0.1%以上、より好ましくは、1%以上であり、また、例えば、10%以下、好ましくは、5%以下、より好ましくは、3%以下である。
拘束層4の幅方向の長さが、上記の下限以上であれば、補強性に優れる。
また、拘束層4の幅方向の長さが、上記の上限以下であれば、樹脂層3に、拘束層4を簡便に配置することができ、貼り合せミス(位置ズレ)による気泡の混入、拘束層4の変形を抑制できる。そのため、樹脂層3に、拘束層4を簡便に配置することができ、その製造工程の自動化が可能であり、生産性の向上および生産コストの低減化を図ることができる。
拘束層4の面積は、樹脂層3の面積に対して、10%以上、好ましくは、20%以上、より好ましくは、30%以上、さらに好ましくは、30%以上であり、また、例えば、99%以下、好ましくは、90%以下、より好ましくは、80%である。
また、補強材料5の形状が、線状である場合には、拘束層4の面積は、樹脂層3の面積に対して、10%以上、好ましくは、20%以上、より好ましくは、30%以上、さらに好ましくは、30%以上であり、また、例えば、99%以下、好ましくは、90%以下、より好ましくは、80%である。
拘束層4は、1つ、あるいは、複数の補強材料5からなり、好ましくは、複数の補強材料5からなる。
複数とは、例えば、2つ、3つ、4つ以上が挙げられる。また、15つ以下である。
拘束層4が、複数の補強材料5からなる場合には、例えば、補強材料5は、幅方向において、互いに間隔を隔てて複数配置される。
具体的には、図2Bに示すように、補強材料5の形状が、シート状である場合には、その間隔は、例えば、1mm以上、好ましくは、3mm以上であり、また、例えば、25mm以下、好ましくは、15mm以下である。
また、図2Cに示すように、補強材料5の形状が、線状である場合には、その間隔は、例えば、0.5mm以上、好ましくは、1mm以上であり、また、例えば、20mm以下、好ましくは、15mm以下である。
拘束層4の厚みは、例えば、0.05mm以上、好ましくは、0.1mm以上であり、また、例えば、2.0mm以下、好ましくは、1.0mm以下である。
拘束層4の厚みが、上記の下限以上であれば、機械強度を向上できる。
拘束層4の厚みが、上記の上限以下であれば、軽量化することができる。
また、拘束層4を複数配置して、拘束層4を多層として構成することもできる。
2. 補強構造の製造方法
次に、本発明の一実施形態の補強構造を製造する方法を説明する。
本発明の一実施形態の補強構造を製造する方法は、硬化性樹脂を含有する樹脂組成物を、被着体2の上に塗布し、樹脂層3を形成する工程と、樹脂層3に、補強材料5を配置し、拘束層4を形成する工程と、樹脂組成物を硬化させる工程とを備える。
この方法では、まず、樹脂組成物を調製する。
樹脂組成物は、上記の配合成分および配合処方により調製される。
次いで、樹脂組成物を、被着体2の上面に塗布し、その後、乾燥する。
塗布方法としては、例えば、ドクターブレード法、ロール法、スクリーン法、グラビア法などが挙げられる。
これにより、樹脂層3が形成される。
次いで、樹脂層3に、補強材料5を配置する。
具体的には、補強材料5は、樹脂層3に浸漬することなく、樹脂層3の上面に配置される。
また、補強材料5は、樹脂層3の幅方向における両端部分には、配置されない。つまり、樹脂層3は、樹脂層3の幅方向における両端部分に、補強材料5を配置しないマージンを有する。具体的には、マージン(両端部分の合計)の面積は、樹脂層3の面積に対して、1%以上、好ましくは、5%以上、より好ましくは、10%以上あり、また、例えば、50%以下、好ましくは、40%以下、より好ましくは、30%である。
これにより、拘束層4が形成される。
次いで、樹脂組成物を硬化させ、樹脂層3を硬化させる。
具体的には、樹脂組成物が硬化剤を含有する場合には、硬化性樹脂と、硬化剤とを反応させることにより、樹脂層3を硬化する。
硬化性樹脂が、加熱硬化性樹脂である場合には、例えば、樹脂層3を加熱し、加熱硬化性樹脂と、硬化剤とを反応させる。
加熱温度は、例えば、50℃以上、好ましくは、70℃以上であり、また、例えば、160℃以下、好ましくは、110℃以下である。
加熱時間は、例えば、15分以上、好ましくは、1時間以上、より好ましくは、12時間以上であり、また、例えば、96時間以下、好ましくは、48時間以下である。
これにより、樹脂組成物を硬化させ、樹脂層3を硬化させる。
つまり、樹脂層3は、加熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物の硬化物となる。
このような場合には、樹脂層3が、加熱によって硬化するので、補強性に優れる。
また、硬化性樹脂が、常温硬化性樹脂である場合には、例えば、常温で、常温硬化性樹脂と、硬化剤とを反応させることにより、樹脂層3を硬化する。
常温は、常温硬化性樹脂と、硬化剤とを反応させるための上記した加熱(例えば、50℃以上の加熱)をしない温度であり、例えば、50℃未満、好ましくは、40℃以下であり、また、例えば、10℃以上、好ましくは、20℃以上である。
これにより、樹脂組成物を硬化させ、樹脂層3を硬化させる。
つまり、樹脂層3は、常温硬化性樹脂を含む樹脂組成物の硬化物となる。
このような場合には、樹脂層3を硬化させるための加熱を必要とせず、補強構造1を、より一層簡便に製造することができる。
これにより、補強構造1が製造される。
補強構造1の厚みは、例えば、0.2mm以上、好ましくは、2.0mm以上、また、例えば、10mm以下、好ましくは、5.0mm以下である。
3. 補強キット
上記の補強構造の製造方法に供する材料のうち、硬化性樹脂を含有する樹脂組成物と、補強材料5とは、本発明の補強キット6の一実施形態を構成する。
すなわち、補強キット6は、硬化性樹脂を含有する樹脂組成物と、補強材料5とを備える。
つまり、補強キット6は、被着体2を含まず、単独で流通し、産業上利用可能なキットである。
4. 作用効果
補強構造1によれば、拘束層4を備えるため、補強性に優れる。
また、この補強構造1によれば、拘束層4の幅方向の長さが、樹脂層3の幅方向の長さよりも短いため、樹脂層3に、拘束層4を簡便に配置することができ、貼り合せミス(位置ズレ)による気泡の混入、拘束層4の変形を抑制できる。そのため、製造時に、その製造工程の自動化が可能であり、生産性の向上および生産コストの低減化を図ることができる。
この補強構造1によれば、樹脂層3が、加熱によって硬化する場合には、補強性に優れる。
この補強構造1によれば、樹脂層3が、常温硬化性樹脂を含む樹脂組成物の硬化物である場合には、樹脂層3を硬化させるための加熱を必要とせず、補強構造1を、より一層簡便に製造することができる。
この補強構造1によれば、樹脂層3のガラス転移温度が、80℃未満であるため、樹脂層3が加熱により硬化する場合において、樹脂層3が硬化時に収縮し、被着体2が樹脂層3の収縮に引っ張られることにより発生する被着体2の歪みを抑制することができる。
この補強構造1によれば、補強材料5が、線状であるため、樹脂層3に、拘束層4を簡便に配置することができ、かつ、長手方向に対する補強性を向上させることができる。
この補強構造1によれば、補強材料5は、互いに間隔を隔てて複数配置されているので、樹脂層3の幅および補強構造1の補強度合いに対応して、適切に拘束層4を配置することができる。
この補強構造1によれば、補強材料5は、ガラス繊維、カーボン繊維、金属箔、金属繊維からなる群より選択される少なくとも1種であるため、補強性に優れる。
この補強構造の製造方法によれば、硬化性樹脂を含有する樹脂組成物を、被着体2の上に塗布し、樹脂層3を形成する工程と、樹脂層3に、補強材料5を配置し、拘束層4を形成する工程と、樹脂組成物を硬化させる工程とを備えるので、補強性に優れた補強構造1を製造できる。
また、拘束層4の幅方向の長さが、樹脂層3の幅方向の長さよりも短いため、樹脂層3に、拘束層4を簡便に配置することができ、貼り合せミス(位置ズレ)による気泡の混入、拘束層4の変形を抑制できる。そのため、樹脂層3に、拘束層4を簡便に配置することができ、その製造工程の自動化が可能であり、生産性の向上および生産コストの低減化を図ることができる。
つまり、この方法では、まず、補強キット6(樹脂組成物および補強材料5)を準備する。
樹脂組成物を準備するには、上記した方法により、硬化性樹脂を含有する樹脂組成物を調製し、図3Aに示すように、例えば、樹脂組成物を容器7に収容する。
別途、図3Aに示すように、補強材料5を準備する。
次いで、樹脂組成物と、補強材料5とを施工現場に運搬する。
次いで、図3Bに示すように、樹脂組成物を被着体2に塗布しながら、樹脂層3に、補強材料5を配置する。
樹脂組成物を被着体2に塗布するには、例えば、容器7から、樹脂組成物を取り出し、樹脂組成物を、例えば、自動塗布機などによって、塗布方向に沿って、被着体2に塗布する。
さらに、樹脂層3に、補強材料5を配置するには、樹脂組成物を塗布しながら、樹脂組成物の塗布方向に沿って、樹脂層3の上面に、補強材料5を配置する。
また、必要により、拘束層4を樹脂層3に配置した後に、ローラーやエアーなどによって、拘束層4を樹脂層3に密着させることもできる。
これにより、樹脂層3および拘束層4が形成される。
このような方法では、樹脂組成物を被着体2に塗布しながら、樹脂層3に、補強材料5を配置するため、生産性の向上および生産コストの低減化を図ることができる。
次いで、上記した方法により、樹脂組成物を硬化させ、これにより、補強構造1を製造する。
この補強キット6によれば、上記した補強構造の製造方法に供するため、補強構造1の製造時に、その製造工程の自動化が可能であり、生産性の向上および生産コストの低減化を図ることができる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、何ら実施例および比較例に限定されない。また、以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。
なお、「部」および「%」は、特に言及がない限り、質量基準である。
なお、以下の実施例および比較例に用いる有効成分などの使用成分の商品名または略称を下記に示す。
♯806:ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシ当量160〜170g/eqiv.、三菱化学社製
♯872:ダイマー酸変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量600〜700g/eqiv.、三菱化学社製
♯871:脂肪族系エポキシ樹脂、エポキシ当量390〜470g/eqiv.、三菱化学社製
DICY:ジシアンジアミド、硬化剤、CVC Thermoset Specialties社製
アミン化合物:アミン系硬化剤
DCMU:3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア、硬化促進剤、保土ヶ谷化学社製
OBSH:4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、発泡剤
タルク:商品名「Sタルク」、充填剤、日本滑石製練社製
炭酸カルシウム:重質炭酸カルシウム、充填剤、丸尾カルシウム社製
オルガナイト:有機ベントナイト、充填剤、日本有機粘土社製
実施例1
♯806 20部と、♯872 60部と、♯871 20部と、DICY 5部と、DCMU 2部と、OBSH 2部と、タルク 50部と、炭酸カルシウム 50部と、オルガナイト 8部とを混合し、樹脂組成物を調製した。
得られた樹脂組成物を、被着体としてのSPCC鋼板(厚み0.8mm、幅25mm、長さ150mm)に、幅25mm、長さ140mmで塗布し、樹脂層を形成した。
次いで、樹脂層に、2つの補強材料としてのガラスロービング(幅3mm)を、互いに間隔(間隔8mm)を隔てて、樹脂層に配置した。
これにより、拘束層を形成した。
次いで、180℃で20分加熱して、樹脂層を硬化させた。
これにより、補強構造Aを製造した。
その後、得られた補強構造を、曲げ強度の試験に供した。
別途、上記の方法で、得られた樹脂組成物を、被着体としてのSPCC鋼板(厚み0.6mm、幅200mm、長さ300mm)の中央部(幅50mm、長さ100mm)に、塗布した。
次いで、樹脂層に、3つの補強材料としてのガラスロービング(幅3mm)を、互いに間隔(間隔12mm)を隔てて、樹脂層に配置した。
これにより、拘束層を形成した。
次いで、180℃で20分加熱して、樹脂層を硬化させた。
これにより、補強構造Bを製造した。
その後、得られた補強構造を、歪みの試験に供した。
実施例2および3および比較例1
表1の記載に従って、配合処方および条件を変更した以外は、実施例1と同様処理にして、補強構造を製造した。
Figure 2018030246
<評価>
1.曲げ強度
実施例1〜3および比較例1の補強構造Aの曲げ強度を三点曲げ試験(支点間距離100mm、曲げ速度5mm/min)にて評価した。その結果を表1に示す。
2.歪み
実施例1〜3および比較例1の補強構造Bについて、SPCC鋼板の歪みを目視により観察した。その結果を、表1に示す。なお、判定基準は以下の通りである。
○:歪みが認められた。
△:わずかな歪みが認められた。
×:大きな歪みが認められた。
1 補強構造
2 被着体
3 樹脂層
4 拘束層
5 補強材料
6 補強キット

Claims (9)

  1. 被着体と、
    樹脂組成物からなり、前記被着体に配置される樹脂層と、
    補強材料からなり、前記樹脂層に配置される拘束層と
    を備え、
    前記拘束層の長手方向に直交する方向の長さが、前記樹脂層の前記長手方向に直交する方向の長さよりも短いことを特徴とする、補強構造。
  2. 前記樹脂層が、加熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物の硬化物であることを特徴とする、請求項1に記載の補強構造。
  3. 前記樹脂層が、常温硬化性樹脂を含む樹脂組成物の硬化物であることを特徴とする、請求項1に記載の補強構造。
  4. 前記樹脂層のガラス転移温度が、80℃未満であることを特徴とする、請求項2に記載の補強構造。
  5. 前記補強材料が、線状であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の補強構造。
  6. 前記補強材料は、互いに間隔を隔てて複数配置されることを特徴とする、請求項5に記載の補強構造。
  7. 前記補強材料は、ガラス繊維、カーボン繊維、金属箔、金属繊維からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項5または6に記載の補強構造。
  8. 硬化性樹脂を含有する樹脂組成物を、被着体の上に塗布し、樹脂層を形成する工程と、
    前記樹脂層に、補強材料を配置し、拘束層を形成する工程と、
    前記樹脂組成物を硬化させる工程と
    を備え、
    前記拘束層の長手方向に直交する方向の長さが、前記樹脂層の長手方向に直交する方向の長さよりも短いことを特徴とすることを特徴とする、補強構造の製造方法。
  9. 請求項8に記載の補強構造の製造方法に供する補強キットであって、
    硬化性樹脂を含有する樹脂組成物と、
    補強材料とを備えることを特徴とする、補強キット。
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