JP2018029512A - 縦長型カップ入り茹で麺の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 自動車の車内や携行しながらでも食べ易い縦長型カップに入った茹で麺の製造方法を提供する。【解決手段】 下記のA工程およびB工程を有する縦長型カップ入り冷やし茹で麺の製造方法;袋に充填した麺用つゆを縦にして縦長型カップ内に配置するA工程、前記麺用つゆの袋を前記縦長型カップの内壁面に立てかけて前記袋の上端部をカップ開口部付近に保持した状態で前記縦長型カップに茹で麺を投入して、前記麺用つゆの袋の上端部が前記茹で麺より上方に飛び出した状態に配置するB工程。本発明によれば、自動車の車内や携行しながらでも食べやすく、衛生的に美味しく食べることができる茹で麺を効率的に製造することができる。【選択図】 図4

Description

本発明は、縦長型カップ入り茹で麺の製造方法に関し、特に、自動車の車内や携行しながらでも食べ易い縦長型カップに入った冷やし茹で麺および温茹で麺の製造方法に関する。
弁当は一般に、外出先で食事するため、携帯できるようにした食糧であって食事に相当するものをいう。現在は、弁当として、米飯と総菜とを詰め合わせたものの他に、寿司やパン、茹で麺など、多種多様なものが市販されている。
係る市販の弁当のうち、コンビニエンスストア等で販売される、そば・うどん・中華麺といった茹で麺の弁当には、従来、どんぶり型や底の浅い平らな容器が使用されている(非特許文献1〜3)。
"セブン−イレブンのそば・うどん・中華麺",[online],[平成28年7月8日検索],インターネット<URL:http://www.sej.co.jp/products/men.html> "LAWSON 商品・おトク情報 そば・うどん・中華麺",[online],[平成28年7月8日検索],インターネット<URL:http://www.lawson.co.jp/recommend/original/noodle/> "サークルKサンクスのそば・うどん・中華麺",[online],[平成28年7月8日検索],インターネット<URL:http://www.circleksunkus.jp/product/men/index.html>
前述したそば・うどん・中華麺等の茹で麺の弁当は、手軽に食することができるため、外出時の弁当として人気がある。一方、外出の交通手段として自動車を利用することが増加した昨今においては、自動車の車内で食事をする機会も多い。しかしながら、従来のどんぶり型や底の浅い平らな容器に入れられた茹で麺の弁当は、車内では置き場が無く、また、片手で安定して保持しにくいことから、食べづらいという問題があった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、自動車の車内でも食べ易いカップ入り茹で麺の製造方法を提供することを目的としている。
本発明者らは、鋭意研究の結果、茹で麺の容器として縦長型カップを用いることにより、自動車の車内のカップホルダーに置くことができるため車内での置き場所に困らず、かつ片手で安定して保持することができるため食べやすくなることを見出した。
また、縦長型カップ内の側面部または底部に、麺をほぐすための空間を設けるように麺および麺用つゆを配置することにより、狭いカップ内であっても喫食時に容易に麺をほぐし、つゆを絡ませて美味しく食べることができることを見出した。
また、冷やし茹で麺については、縦長型カップ内において、麺用つゆの袋の上端部が茹で麺より上方に飛び出した状態に配置することにより、喫食時に麺に触れることなく麺用つゆの袋をつまんで取り出すことができ、衛生的であることを見出した。
さらに、温茹で麺については、縦長型カップ内の底部にゼリー状に固めた麺用つゆを配置し、その上に茹で麺を載置することにより、重心が縦長型カップの底部付近に設けられて安定し、ベルトコンベアに載せて高速で移動させるライン生産においても転倒が抑止されて、高い製造効率で製品を製造できることを見出した。
そこで、これらの知見に基づいて、下記の各発明を完成した。
(1)本発明に係る縦長型カップ入り冷やし茹で麺の製造方法は、車内にも安定的に置けるとともに、カップ入り冷やし茹で麺を食する際にはカップ内で麺をほぐして麺用つゆと絡ませ易くするという課題を解決するために、下記のA工程およびB工程を有することを特徴としている;袋に充填した麺用つゆを縦にして縦長型カップ内に配置するA工程、前記麺用つゆの袋を前記縦長型カップの内壁面に立てかけて前記袋の上端部をカップ開口部付近に保持した状態で前記縦長型カップに茹で麺を投入して、前記麺用つゆの袋の上端部が前記茹で麺より上方に飛び出した状態に配置するB工程。
(2)本発明に係る縦長型カップ入り温茹で麺の製造方法は、車内にも安定的に置けること、カップ入り温茹で麺を食する際にはカップ内で麺をほぐして麺用つゆと絡ませ易くするとともに、カップ入り温茹で麺を製造する際には転倒しにくい重心にするという課題を解決するために、下記のC工程およびD工程を有することを特徴としている;ゼリー状に固めた麺用つゆを縦長型カップ内の底部に配置するC工程、前記ゼリー状の麺用つゆの上に冷ました茹で麺を載置して、前記縦長型カップの底部付近に重心と麺ほぐし用空間とを設けるD工程。
(3)(1)または(2)に記載の縦長型カップ入り茹で麺の製造方法では、投入口が狭い縦長型カップであっても迅速かつ円滑に茹で麺を投入するという課題を解決するために、麺投入器を介して茹で麺を縦長型カップに投入してもよい。ここで、前記麺投入器は、長尺筒状に形成されているとともに、長手方向の中途位置から先端にかけてテーパー状に細く形成されており、その先端の麺排出口の口径は前記縦長型カップの口径よりも小さく形成されている。
本発明によれば、自動車の車内でも食べ易く、衛生的に美味しく食べることができるカップ入り茹で麺を、効率的に製造することができる。
すなわち、本発明によれば、自動車の車内のカップホルダーに置くことができて置き場所に困らず、かつ片手で安定して保持することができて食べ易い縦長型カップ入り茹で麺を製造することができる。
また、茹でた麺は、元来、時間の経過に伴い麺どうしが付着して塊を形成し、風味や食感が著しく低下するところ、本発明によれば、狭い縦長型カップ内であっても喫食時に容易に麺をほぐし、つゆを絡ませて美味しく食べることができる縦長型カップ入り茹で麺を製造することができる。
また、喫食時に麺に触れることなく麺用つゆの袋をつまんで取り出すことができ、衛生的に美味しく食べることができる縦長型カップ入り冷やし茹で麺を製造することができる。
さらに、縦長型カップは、元来、安定性が乏しく転倒しやすいところ、本発明によれば、ベルトコンベアに載せて高速で移動させるライン生産においても転倒が抑止されて、効率的に縦長型カップ入り温茹で麺を製造することができる。
本発明に係る縦長型カップの一実施例と、市販のカップ入り即席麺において汎用されているカップとを、異なる形状および寸法を有する3種類の汎用カップホルダーに差し込んだ様子を示す写真である。 本発明に係る縦長型カップ入り麺の製造方法において使用される麺投入器の一実施例を示す図である。 本発明の実施例1に係る縦長型カップ入り冷やしそば製造の各工程を示す写真図である。 本発明の実施例1において製造された縦長型カップ入り冷やしそばの、喫食時の状態を示す写真図である。 本発明の実施例3に係る縦長型カップ入り温そば製造の各工程を示す写真図である。
以下、本発明に係る縦長型カップ入り茹で麺の製造方法について、詳細に説明する。本発明は、「縦長型カップ入り冷やし茹で麺の製造方法」および「縦長型カップ入り温茹で麺の製造方法」を提供する。
「縦長型カップ」とは、口径と高さとを比較して、口径よりも高さの方が大きい形状のカップをいう。以下、本明細書において、縦長型カップを単に「カップ」という場合がある。
本発明に係る縦長型カップの寸法は、自動車の車内のカップホルダーに収まる寸法が好ましい。ここで、本発明に係る縦長型カップの一実施例と、市販のカップ入り即席麺において汎用されているカップとを、汎用のカップホルダーに差し込んだ様子を、図1に示す。図1に示すように、市販のカップ入り即席麺において汎用されているカップの寸法(口径100mm×底部直径70mm×高さ110mm、容量501mL)では、汎用のカップホルダーに収まらないことを本発明者らは見出している。従って、カップホルダーに収まる寸法としては、上記市販のカップ入り即席麺において汎用されているカップの寸法より一回り小さい寸法を挙げることができ、具体的には、例えば、口径が80〜100mm、底部の直径が50〜65mmおよび高さが90〜110mmを挙げることができる。
縦長型カップの材質は、例えば、紙製のほか、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの汎用プラスチック製を挙げることができる。
縦長型カップは、飲料用カップとして市販されているものを用いることができる。縦長型カップ入り温茹で麺の製造に用いる場合は、ポリプロピレン(PP)製など、耐熱性の材質のものを用いることが好ましい。
また、本発明において、「茹で麺」とは、茹でられた麺をいう。
また、「縦長型カップ入り冷やし茹で麺」とは、縦長型カップに入った1食分の茹で麺であって、喫食時に加熱を要さず、冷たい状態のまま食されるものをいう。
一方、「縦長型カップ入り温茹で麺」とは、縦長型カップに入った1食分の茹で麺であって、喫食時に電子レンジ等を用いて容器ごと温める程度に加熱して、温かい状態で食されるものをいう。
すなわち、本発明に係る「縦長型カップ入り茹で麺」は、いわゆる弁当・総菜の類に属するものであり、長期保存には適さず、煮たり、湯戻しする必要がない点で、即席麺とは明確に異なる。
本発明において、麺の種類は特に限定されず、例えば、そば(日本そば)、うどん、中華麺(ラーメン)、そうめん、冷麦、スパゲティなどのパスタ、ビーフン、フォー、春雨、くずきりなどのいずれも用いることができる。麺は、穀物等の粉、水、食塩などの原材料から定法に従って作製してもよく、市販の麺を用いてもよい。
茹で麺は、定法に従い、鍋あるいは業務用の茹で麺機を用いて麺を茹でることにより作製することができる。茹で時間は、麺の種類および冷やし麺とするか温麺とするかといった用途などに応じて、適宜設定することができる。
1食分の茹で麺の量は、上述の縦長型カップに収まる範囲で、麺の種類や製品の販売対象となる消費者層などに応じて適宜設定することができ、具体的には、例えば、80〜160gとすることができる。
本発明に係る縦長型カップ入り冷やし茹で麺の製造方法は、下記のA工程およびB工程を有する;
袋に充填した麺用つゆを縦にして縦長型カップ内に配置するA工程、
前記麺用つゆの袋を前記縦長型カップの内壁面に立てかけて前記袋の上端部をカップ開口部付近に保持した状態で前記縦長型カップに茹で麺を投入して、前記麺用つゆの袋の上端部が前記茹で麺より上方に飛び出した状態に配置するB工程。
A工程は、カップに茹で麺を投入するのに先立ち、あらかじめ、袋に充填した麺用つゆ(以下、「袋に充填した麺用つゆ」または「麺用つゆの袋」を、単に「つゆ小袋」という場合がある。)を縦にしてカップ内に配置する工程である。この場合の「縦にして」とは、図3<2>の写真下部のトレーに並んだカップに示すように、つゆ小袋の長手方向が鉛直線方向となるように、つゆ小袋をカップ内に配置することをいう。つゆ小袋の配置は、手作業で行うことができるほか、作業用ロボットなどの機械を用いて行うこともできる。
本発明において、「麺用つゆ」は、麺の種類に応じた適当なものを用いることができる。例えば、麺がそばであれば、麺用つゆとしてそばつゆを、うどんであればうどんつゆを、ラーメンであればラーメンスープを、それぞれ用いることができる。麺用つゆは、当業者に周知な手順に従って調製することができるほか、市販の各種の麺用つゆを用いることができる。調製する場合、そばつゆであれば、例えば、醤油400Lおよび味醂108Lを合わせて中火にかけ、砂糖92kgを投入して溶かし、85℃まで加熱した後、冷暗所に数日間保管することにより「かえし」を調製する。冷やしそばの場合はかえし1に対して出汁3、温そばの場合はかえし1に対して出汁5の体積割合で併せることにより、そばつゆを調製することができる。
また、「袋に充填した麺用つゆ」は、定法に従い、液体小袋充填機などを用いて麺用つゆを小袋に充填することにより作製することができる。また、市販の小袋入りの麺用つゆを用いることもできる。
袋に充填する麺用つゆの量は、麺の種類や量、麺用つゆの種類や配合に応じて、適宜設定することができるが、60〜100gとすることが好ましい。係る量であれば、喫食時に美味しく飲み干すことができるため、自動車の車内において、食後に残った麺用つゆを捨てる場所に困る事態を避けることができる。麺用つゆの量として、より具体的には、例えば、120gのそばに対して75gのそばつゆ、130gのうどんに対して75gのうどんつゆ、120gのラーメンに対して80gのラーメンスープなどとすることができる。 麺用つゆの袋のシール態様としては、例えば、3方シールや4方シールなどを挙げることができ、これらのいずれも用いることができる。
次に、B工程は、図3<2>に示すように、つゆ小袋をカップの内壁面に立てかけて、袋の上端部をカップ開口部付近に保持した状態で、図3<3>に示すように、カップに茹で麺を投入することにより、図4<1>および<2>に示すように、つゆ小袋の上端部が茹で麺より上方に飛び出した状態に配置する工程である。カップ開口部付近へのつゆ小袋上端部の保持およびカップへの茹で麺の投入は、いずれも手作業で行うことができるほか、作業用ロボットなどの機械を用いて行うこともできる。
また、B工程におけるカップへの茹で麺の投入は「麺投入器」を介して行うことが好ましい。ここで、まず、本発明に係る麺投入器の形態を説明する。図2には、本発明に係る麺投入器の一実施例を示している。本発明に係る麺投入器は、図2に示すように、長尺筒状に形成されているとともに、長手方向の中途位置から先端にかけてテーパー状に細く形成されており、その先端の麺排出口の口径は縦長型カップの口径よりも小さく形成されている。図2に示す麺投入器の一実施例では、長手方向の全体の長さを280mm、テーパー状部分の長さを195mmとし、先端の麺排出口の口径を55mm、後端の筒口の口径を86mmとしているが、これに限定されず、茹で麺機の形態やカップの寸法などに応じて長さや口径を適宜設定することができる。後端の筒口付近には、茹で麺機に固定するためのスリットやネジ穴等を設けてもよい。
次に、麺投入器の使用の態様を説明する。麺投入器は、図3<2>および<3>に示すように、その先端(麺排出口)をカップの中に差し込んだ状態で、麺投入器の内腔を通過させた茹で麺をカップ内に受け入れることにより使用する。これにより、比較的口径の小さい縦長型カップに迅速かつ円滑に1食分の茹で麺を投入することができ、製品の製造効率を顕著に向上させることができる。
次に、本発明に係る縦長型カップ入り温茹で麺の製造方法は、下記のC工程およびD工程を有する;
ゼリー状に固めた麺用つゆを縦長型カップ内の底部に配置するC工程、
前記ゼリー状の麺用つゆの上に冷ました茹で麺を載置して、前記縦長型カップ内の底部付近に重心と麺ほぐし用空間とを設けるD工程。
C工程は、ゼリー状に固めた1食分の麺用つゆ(以下、「ゼリー状に固めた麺用つゆ」または「ゼリー状の麺用つゆ」を、単に「つゆゼリー」という場合がある。)を、カップ内の底部に配置する工程である。ここで、つゆゼリーは、当業者に周知な方法で作製することができる。具体的には、例えば、麺用つゆを加熱してゲル化剤を添加し、これを冷やし固める方法を挙げることができる。つゆゼリーの固さは、その上に載置した茹で麺が浸漬しない範囲で適宜設定することができる。ゲル化剤としては、例えば、ゼラチンや寒天、カラギーナンなどを用いることができ、その添加濃度は、ゲル化剤の種類に応じて適宜設定することができる。例えば、ゼラチンであれば、麺用つゆの重量に対して、1.5〜3.0重量%を添加すればよい。
つゆゼリーは、市販の充填機を用いて1食分の量をカップに流し入れることにより、カップ内の底部に配置することができる。
ここで、1食分のつゆゼリーの量は、麺の種類や量、麺用つゆの種類や配合に応じて、適宜設定することができるが、80〜120gとすることが好ましい。係る量であれば、喫食時に美味しく飲み干すことができるため、自動車の車内において、食後に残った麺用つゆを捨てる場所に困る事態を避けることができる。つゆゼリーの量として、より具体的には、例えば、100gのそばに対して100gのそばつゆゼリー、100gのうどんに対して100gのうどんつゆゼリー、100gのラーメンに対して100gのラーメンスープゼリーなどとすることができる。
D工程は、つゆゼリーの上に冷ました茹で麺を載置することにより、カップの底部付近に重心と麺ほぐし用空間とを設ける工程である。液体を固めてなるつゆゼリーと茹で麺とを比較すると、体積あたりの重量はつゆゼリーの方が大きい。係るつゆゼリーを下方に、茹で麺を上方に配置することにより、カップ全体の重心を低くして、カップの底部付近に重心を設けることができる。
また、つゆゼリーは、喫食時の加熱により溶解するため、喫食時には、茹で麺の下部に麺用つゆで満たされた空間が生じる。係る空間は、麺をほぐすために利用することができる。すなわち、D工程における「麺ほぐし用空間」とは、つゆゼリーの溶解により生じる空間であって、麺をほぐすために利用できるものをいう。
つゆゼリーの上に冷ました茹で麺を載置する方法は、手作業で行うことができるほか、作業用ロボットなどの機械を用いて行うこともできる。また、つゆゼリーの上への茹で麺の載置、すなわちカップへの茹で麺の投入は、麺投入器を介して行うことが好ましい。麺投入器の形態および使用の態様は、上述のB工程において述べたものと同じであるため省略する。
以下、本発明に係る縦長型カップ入り茹で麺の製造方法について、各実施例に基づいて説明する。なお、本発明の技術的範囲は、これらの実施例によって示される特徴に限定されない。
<実施例1>縦長型カップ入り冷やしそばの製造1
(1)製造準備
図2に示す麺投入器を用意した。すなわち、この麺投入器の形状は、長手方向の中途位置から先端にかけてテーパー状に細く形成された長尺筒状とした。長手方向の長さは280mmとし、先端の麺排出口の口径は55mm、後端の筒口の口径は86mm、材質はステンレス製とした。また、後端の筒口の両側面に、茹で麺機への取り付けのための鉤状のスリットを設けた。この麺投入器を、図3<1>に示すように業務用茹で麺機の麺排出口に装着した。
また、縦長型カップ(容量;410mL、口径96mm、底部直径58mm、高さ105mm)、ならびに「そばつゆ(1食当たり75g)」、「きざみのり」および「わさび」の小袋を用意した。
(2)製造
そば粉、小麦粉および水を混合して、定法に従ってそばを作製した。次に、業務用茹で麺機を、2秒間隔で2食ずつ排出される速度で作動し、そばを茹でた。1食当たりのそばの重量は120g(茹で上がり重量)とした。そばつゆ小袋を縦にしてカップ内に配置した。続いて、図3<2>に示すように、そばつゆ小袋をカップの内壁面に立てかけて、小袋上端部をカップ開口部付近に指で押さえて保持した状態で、麺投入器の麺排出口をカップの中に入れた。図3<3>に示すように、この状態で、麺排出口から排出される1食分のそばをカップ内に受け入れた。これにより、図4<1>および<2>に示すように、カップ内において、そばつゆ小袋の上端部が茹で麺より上方に飛び出した状態に配置することができた。
続いて、図3<4>に示すように、そばつゆ小袋および茹でたそばを入れたカップをベルトコンベアに載せて移動させながら、「きざみのり」および「わさび」の小袋を茹で麺の上に載せた。続いて、アルコールをカップ開口部に噴霧した後、図3<5>に示すように、前記カップ開口部にシュリンクフィルムをかぶせた。このシュリンクフィルムの表面に熱風を当て、フィルムを縮めることによりカップに蓋をした。そして、図3<6>に示すように、蓋に商品名および原材料名等を記載したラベルシールを貼付して、製品「縦長型カップ入り冷やしそば」の完成とした。
以上の製造方法により、13人の作業員では1時間当たり3600個、8人の作業員では1時間当たり1800個と、極めて効率良く製品を製造することができた。
また、製品を一定時間、冷蔵温度(10℃以下)にて保管した後に喫食して評価した。喫食時には、図4<1>〜<3>に示すように、麺に触れることなく、麺より上方に飛び出したそばつゆ小袋の上端部をつまんで取り出すことができ、衛生的であった。そして、図4<4>および<5>に示すように、そばつゆを麺にかけた後は、そばつゆ小袋が占めていた空間を利用して麺を容易にほぐし、つゆを絡ませて美味しく食べることができた。また、食事中、カップは片手で安定して保持することができた。また、つゆは美味しく飲み干すことができた。
<実施例2>縦長型カップ入り冷やしそばの製造2
実施例1(1)および(2)に記載の方法により、縦長型カップ入り冷やしそばを製造した。ただし、そばつゆ小袋は、カップ内に縦にして配置することに代えて、茹でたそばをカップに投入した後、麺の上に横にして載置した。
完成した製品を一定時間、冷蔵温度(10℃以下)にて保管した後に喫食して評価した。その結果、そばつゆを麺にかけた後も、麺どうしが付着して形成された塊がほぐれにくく、美味しく食べることができなかった。麺がほぐれにくい理由として、(i)縦長型カップ内は、麺を混ぜるための空間としては狭く、ほぐすのに十分な物理的刺激を麺の塊に与えにくいこと、(ii)茹で麺の上に載せた麺用つゆ小袋の重さと配送時の振動とにより、麺どうしの隙間が詰まり、麺の塊が固くなったこと、(iii)冷蔵温度で保管することにより、麺の塊が固くなったこと、などが考えられた。この結果から、狭い縦長型カップ内において喫食時に麺をほぐし易くするためには、縦長型カップ内の側面部に、麺用つゆの袋を縦にして配置するとともに、麺をほぐすための空間を設けることが好ましいことが明らかになった。
<実施例3>縦長型カップ入り温そばの製造1
(1)製造準備
実施例1(1)と同様に、麺投入器を業務用茹で麺機に装着した。また、耐熱性の縦長型カップ(容量400mL、口径96mm、底部直径54mm、高さ105mm、ポリプロピレン製)および「揚げ玉(1食当たり5g)」を用意した。
(2)製造
そばつゆ重量に対して1.77%重量のゼラチンを水に浸してふやけさせておいた。かけそば用のそばつゆを50〜60℃に温め、ふやけさせておいたゼラチンを入れて煮溶かした。これを、10kg容量のプラスチック容器に流し入れ、当該容器を冷水に浸漬して冷やし固めることにより、柔らかめのゼリー状に固めたそばつゆ(そばつゆゼリー)を作製した。また、実施例1(2)と同様にそばを作製した。
次に、業務用茹で麺機を、2秒間隔で2食ずつ排出される速度で作動し、そばを茹でて冷ました。1食当たりのそばの重量は100g(茹で上がり重量)とした。図5<1>に示すように、1食あたり100gのそばつゆゼリーを、充填機を用いてカップ内の底部に流し入れて配置した。続いて、麺投入器の麺排出口をカップの中に入れ、麺排出口から排出される1食分のそばをカップ内に受け入れた。これにより、図5<2>および<4>に示すように、そばつゆゼリーの上に茹でた麺を載置して、カップ内の底部付近に重心と麺ほぐし用空間とを設けることができた。
続いて、そばつゆゼリーおよび茹でたそばを入れたカップをベルトコンベアに載せて移動させながら、図5<3>に示すように揚げ玉を麺の上に載せた。続いて、図5<4>に示すように、蒸気孔を設けた蓋をかぶせ、図5<5>に示すように、スリーブを穿かせた。そして、図5<6>に示すように、蓋およびスリーブを留めるようにラベルシールを貼付して、製品「縦長型カップ入り温そば」の完成とした。
以上の製造方法により、実施例1の冷やしそばの場合と同等に、極めて効率良く(13人の作業員で1時間当たり3600個)製品を製造することができた。
また、製品を一定時間、冷蔵温度(10℃以下)にて保管した後に電子レンジを用いて加熱し、喫食して評価した。加熱により麺がほぐれ易くなるとともに、そばつゆゼリーが融解して一部の麺がつゆに自然に浸かった。また、そばつゆゼリーが融解して生成したカップ底部の空間を利用して麺を容易にほぐし、つゆを絡ませて美味しく食べることができた。また、カップはスリーブを穿かせているため、熱さを感じることなく、食事中、片手で安定して保持することができた。また、つゆは美味しく飲み干すことができた。
<実施例4>縦長型カップ入り温そばの製造2
実施例3(1)および(2)に記載の方法により、縦長型カップ入り温そばを製造した。ただし、そばつゆゼリーは、カップ内の底部に配置することに代えて、茹でたそばをカップに投入した後、麺の上に流し入れて配置した。
その結果、ベルトコンベアの上でカップの転倒が頻発したため、製造効率が低下した。カップが転倒する理由として、比較的密度の高いめんつゆゼリーがカップ上方に、密度の低い茹で麺がカップ下方にそれぞれ位置することにより、重心が高くなっていることが考えられた。この結果から、縦長型カップ入り温茹で麺を効率的に製造するためには、縦長型カップ内の底部にゼリー状に固めた麺用つゆを配置し、その上に茹で麺を載置することにより、カップ重心を低く設定して安定させ、ベルトコンベア上での転倒を抑止する必要があることが明らかになった。
また、製品を一定時間、冷蔵温度(10℃以下)にて保管した後に電子レンジを用いて加熱し、喫食して評価した。茹で麺の上に載っているそばつゆゼリーが融解した当該製品では、喫食時に麺をほぐす空間が上方にしかないため、ほぐしにくかった。
以上のように、本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
1.片手で持ちやすく、自動車の車内のカップホルダーに置くことができる縦長型カップ入り茹で麺を提供することができる。
2.狭い縦長型カップ内であっても側面部や底部の空間を利用して固まった茹で麺を容易にほぐすことができ、つゆを上手に絡ませて美味しく食べることができる。
3.喫食時に麺に触れることなく麺用つゆの袋をつまんで取り出すことができ、衛生的に美味しく食べることができる。
4.縦長型カップは、元来、安定性が乏しく転倒しやすいところ、重心をカップ底部に配置することでベルトコンベアに載せて高速で移動させるライン生産においても転倒が抑止される。
5.テーパ状の麺投入器を使用することにより、投入口の狭い縦長型カップであっても確実、効率的かつ衛生的に茹で麺を投入することができる。
6.麺の量と麺用つゆの量とのバランスが良く、麺を食べ終えるとともに麺用つゆを無理なく美味しく飲み干すことができる。

Claims (3)

  1. 下記のA工程およびB工程を有する、縦長型カップ入り冷やし茹で麺の製造方法;
    袋に充填した麺用つゆを縦にして縦長型カップ内に配置するA工程、
    前記麺用つゆの袋を前記縦長型カップの内壁面に立てかけて前記袋の上端部をカップ開口部付近に保持した状態で前記縦長型カップに茹で麺を投入して、前記麺用つゆの袋の上端部が前記茹で麺より上方に飛び出した状態に配置するB工程。
  2. 下記のC工程およびD工程を有する、縦長型カップ入り温茹で麺の製造方法;
    ゼリー状に固めた麺用つゆを縦長型カップ内の底部に配置するC工程、
    前記ゼリー状の麺用つゆの上に冷ました茹で麺を載置して、前記縦長型カップの底部付近に重心と麺ほぐし用空間とを設けるD工程。
  3. 麺投入器を介して茹で麺を縦長型カップに投入する縦長型カップ入り茹で麺の製造方法であって、
    前記麺投入器は、長尺筒状に形成されているとともに、長手方向の中途位置から先端にかけてテーパー状に細く形成されており、その先端の麺排出口の口径が前記縦長型カップの口径よりも小さく形成されている、請求項1または請求項2に記載の縦長型カップ入り茹で麺の製造方法。
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