JP2812647B2 - 容器入り冷凍食品 - Google Patents

容器入り冷凍食品

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JP2812647B2
JP2812647B2 JP5199989A JP19998993A JP2812647B2 JP 2812647 B2 JP2812647 B2 JP 2812647B2 JP 5199989 A JP5199989 A JP 5199989A JP 19998993 A JP19998993 A JP 19998993A JP 2812647 B2 JP2812647 B2 JP 2812647B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、米飯などの固形食品
と、これと別体に収納した調味液及び必要により具材と
を組み合わせて収納してなる容器入り冷凍食品に関する
ものであり、さらに詳しくは、家庭内もしくは店頭など
において、電子レンジにより解凍すると共に、ごく簡単
な操作を施すだけで、格別の手間を要することなく別体
に収納した調味液及び必要により具材を米飯などの固形
食品の上に均一な状態に簡便、かつ確実に載置すること
ができると共に、かかる状態でこれをただちに食に供す
ることが可能な容器入り冷凍食品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子レンジで解凍するだけでその
まま食に供することができるようにした冷凍食品が数多
く市場に出回るようになり、その中には、例えば、米飯
のような固形食品の上に具入り調味液をかけた状態で食
に供するようないわゆる丼物と云われる製品も見受けら
れるようになってきた。一般に、このような丼物タイプ
の冷凍食品は、概して、蓋付き容器の中に凍結した米飯
が入れられ、その上に、凍結した具入り調味液が載せら
れたような構造のものが中心となっていた。
【0003】このようなものとして、例えば、凍結調味
液の第1層と凍結卵液の第2層から少なくとも積層構成
され、凍結された具材が第1層、第2層及び第1層と第
2層とは別の第3層の内の少なくともいずれかに含ま
れ、解凍調理に際し、第1層の上部に第2層が載置され
た状態で加熱調理されるようにしたことを特徴とする冷
凍卵とじ類、などが提案されている(特開昭63−36
739号公報)。
【0004】ところで、上記のような丼物タイプの冷凍
食品を、例えば、家庭内の電子レンジで解凍すると、早
い段階で解凍された具入り調味液が、徐々に解凍されつ
つある米飯中にしみ込んで行くことになり、解凍が完了
した時点では米飯が完全に調味液を吸い取って全体とし
てふやけたような食感、あるいは煮込んだような食感と
なってしまい、また、具の方も乾燥して水分が不足して
コゲ付いたような状態を呈するようになり、店で注文し
た時に出てくるような本格的な丼物などからみると、質
的に見てもかなり見劣りしたものとなり、いかにも即席
食品的なイメージが強く、かつ実際に食味の点でも及ば
ないものがほとんどであった。
【0005】このような丼物タイプの冷凍食品に見られ
る問題点を解消するために、従来、米飯のような固形食
品と具入り調味液を別体に収容してなる容器入り即席食
品も種々開発されており、例えば、ご飯やめん類やうな
ぎなどの食材を収容するカップ状容器と、カレースープ
やめんつゆやたれなどの具材を収容する袋状容器と、こ
の袋状容器を内側に保持した上蓋とからなる電子レンジ
用の容器であって、この具材を収容する袋状容器を易貫
通性の熱収縮性樹脂フィルムで構成して、かつ袋状容器
を内側に保持した上蓋に樹脂ピンなどの半切れ状の貫通
孔を設けたことを特徴とする電子レンジ用の即席食品容
器、などが提案されている(特開平4−367476号
公報)。
【0006】しかしながら、当該即席食品容器は、上記
のように、具材を収容する袋状容器を易貫通性の熱収縮
性樹脂フィルムで構成して、かつ袋状容器を内側に保持
した上蓋に樹脂ピンなどの半切れ状の貫通孔を設けたこ
とを特徴とするものであり、マイクロ波の加熱作用によ
って、具材を収容した袋状容器が自動的に開封して、手
間をかけずに食材に具材を注ぐことをねらいとしている
ものであり、上記のようにかなり特殊な構成を採用した
ものであると同時に、貫通孔が一気に引裂かれて開封さ
れるために、具材を均一な状態で食材に載置することは
必ずしも容易ではないと云った面があった。
【0007】さらに、従来、例えば、容器本体に収納し
た米飯と別体の形で具材を筒状容器に収納し、食事の際
に、具を収納した容器を器外に引き出すことによって、
米飯の上に具材を載せるようにしたものなども提案され
ているが、かかる提案は、あくまでそのまま食に供する
単なる弁当容器における具材の包装構造に係るものに他
ならず、本発明における如き冷凍食品を電子レンジで解
凍する際に使用するための容器に係るものではない。
【0008】このように、従来、家庭内もしくは店頭な
どにおいて、電子レンジで解凍するだけでただちに食に
供することが可能な冷凍食品が数多く開発されているも
のの、例えば、丼物のように、米飯と具入り調味液のよ
うな性質の著しく異なる異質の食品を組み合わせたよう
な食品の場合には、解凍後の製品の仕上がり具合がきわ
めて不満足なものであり、いわゆる店で注文した時に出
て来るような本格的な丼物と比べてほとんど遜色のない
質的に高いレベルのものを得ることは技術的にきわめて
難しいと云う問題点があり、当業界において、その技術
的な改善が強く要請されている状況にあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような状況を踏ま
え、本発明者らは、米飯のような固形食品に、調味液及
び必要により具材を載せて食に供する丼物のような形態
の冷凍食品にみられる上記のような問題点を解消し、冷
凍食品であっても、店で出される本格的な丼物などと何
ら遜色のない仕上がり具合が得られる質的に優れた製品
を開発することを目標として鋭意研究を積み重ねた結
果、冷凍した調味液及び必要により具材を収納すること
が可能な特定の形態の包装袋及び押さえ蓋を使用すると
共に、これを組み合わせた特定の容器を使用することに
よって所期の目的を達成し得ることを見い出し、本発明
を完成するに至った。
【0010】本発明は、米飯、めん類、パスタ類などの
ような固形食品と、これと別体に収納した調味液及び必
要により具材を組み合わせて収納してなる容器入り冷凍
食品であって、家庭内もしくは店頭において、電子レン
ジで解凍し、食する直前に調味液及び必要により具材を
当該固形食品の上部に均一な状態で載せて、ただちに食
に供することが可能な新しいタイプの容器入り冷凍食品
を提供することを目的とするものである。
【0011】また、本発明は、電子レンジで解凍後、包
装袋に収納した調味液及び必要により具材を、きわめて
簡便な操作により米飯などのような固形食品の上部に均
一な状態に、簡便、かつ確実に載置することが可能な容
器入り冷凍食品を提供することを目的とするものであ
る。
【0012】本発明は、米飯などの固形食品に、必要に
よりフライ、天ぷら、ハンバーグ、ミートボール、卵焼
きなどの具類のような副固形食品を載せて、当該固形食
品の上に、必要により具材を含む調味液を均一な状態に
かけて、そのまま温かい状態で食に供するような食品に
関し、電子レンジで解凍するだけで、店で注文した時に
出てくる本格的なものと何ら遜色のないような仕上がり
具合が得られる、質的に高いレベルの容器入り冷凍食品
を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、容器の底に入
れた凍結米飯などの固形食品と、その上にのせる凍結調
味液及び必要により具材との間に、特定の形態の包装
袋、すなわち冷凍した調味液及び必要により具材を収納
し得るように袋状に形成したものであって、その取り出
し口を開放状態に形成してなる包装袋、で仕切りを入れ
ると共に、特定の形態の上蓋、又は押さえ蓋、及び容器
と組み合わせることにより、上記目的を確実に達成する
ことができるという知見に基づいてなされたものであ
り、かかる目的を達成する本発明は、以下の(1)〜
(5)の技術的手段から構成されるものである。
【0014】(1)容器の底部に冷凍した固形食品及び
必要により副固形食品が入れられ、これらの上部に、冷
凍した調味液及び必要により具材を収納し、その取り出
し口を開放した状態に形成してなる包装袋が、上記容器
の開口部を覆うように略水平に、かつ、電子レンジで加
熱した際に蒸気抜きができるような状態に載置されてい
ると共に、該容器の開口部に、上蓋が、又は蒸気抜き部
分及び上記包装袋を挟持するための切り欠き部を上面に
具備した適宜形状の押さえ蓋が、嵌着されてなることを
特徴とする容器入り冷凍食品。
【0015】(2)包装袋において、その取り出し口と
反対側に略3角形の引き出し部を形成し、さらに該取り
出し口を押さえ蓋の蒸気抜き部分に挿入し、かつその反
対側の引き出し部を該押さえ蓋の切り欠き部に挿入した
状態で、該押さえ蓋を該容器の開口部に嵌着したことを
特徴とする前記(1)記載の容器入り冷凍食品。
【0016】(3)固形食品が、米飯、めん類、パスタ
類であることを特徴とする前記(1)記載の容器入り冷
凍食品。
【0017】(4)副固形食品が、フライ、天ぷら、ハ
ンバーグ、ミートボール、卵焼きなどの具類、あるい
は、焼豚、油揚などの麺用具類であることを特徴とする
前記(1)記載の容器入り冷凍食品。
【0018】(5)容器の形状が、カップ状、ドンブリ
状あるいはトレイ状であることを特徴とする前記(1)
記載の容器入り冷凍食品。
【0019】続いて、本発明の容器入り冷凍食品につい
て詳細に説明する。まず、本発明において、その対象と
なる食品としては、具体的には、例えば、牛丼、親子
丼、中華丼、天津丼、マーボ丼、カツ丼、天丼、カレー
ライス、カツカレー、ハンバーグカレー、ハヤシライ
ス、カレーうどん、きつねうどん、ラーメン、スパゲテ
ィ(ナポリタンソース、ミートソース、その他)、カル
ビクッパ、茶漬けなど、熱くした状態の調味液及び必要
により具材をかけて食に供するような食品が代表的なも
のとして挙げられるが、これらの食品に限定されるもの
ではなく、これらと同様の食品であれば適宜のものを対
象とすることができる。
【0020】以上、例示的に挙げた上記の食品からも明
らかなように、本発明における固形食品とは、上記各種
食品のベースとなる食材であり、とりわけ炭水化物を主
原料とするもので、具体的には、例えば、米飯、めん
類、パスタ類などが代表的なものとして挙げられるが、
その他、同じく炭水化物を主原料とするもので、冷凍及
び解凍による影響を受けにくいものであれば如何なる食
品であってもよく、特に限定されるものではない。
【0021】一方、本発明における副固形食品とは、必
要により上記固形食品の上に付加的に載せられるいわゆ
る具類に相当するものであり、具体的には、フライ、天
ぷら、ハンバーグ、ミートボール、卵焼きなどの具類、
あるいは、焼豚、油揚などの麺用具類などが代表的なも
のとして挙げられるが、これらに限定されるものではな
く、これらと同様のものであれば適宜のものを使用する
ことが可能である。
【0022】また、本発明における調味液とは、上記の
ような固形食品を調味するための調味液であり、食に供
する直前に、これを前記固形食品の上に、必要により具
材と共に、熱くした状態でかけることにより、前記固形
食品を最終的に調味することを目的として使用する、例
えば、カレースープ、めんツユ、タレ、ソース類などを
云い、当該調味液は、目的とする食品に合わせて適宜の
ものが使用可能であり、また、それらは、常法により調
製すればよい。
【0023】次に、本発明の容器入り冷凍食品について
図面に基づいて具体的に説明する。
【0024】本発明の容器入り冷凍食品の一実施例を示
す図1において、1は、容器であり、その底部には米飯
などの固形食品2が冷凍された状態で入れられている。
この場合、例えば、カツ丼などの丼物の場合には、さら
に米飯などの固形食品2の上にトンカツなどの副固形食
品8を冷凍させた状態で載せることも可能である。
【0025】それらの上部に、冷凍した調味液及び必要
により具材を収納し、取り出し口4を開放状態に形成し
てなる包装袋3が、上記容器の開口部を覆うように略水
平にして載置され、かつ、電子レンジで加熱した際に蒸
気抜きができるような状態に載置されていると共に、
容器の開口部に、蒸気抜き孔7′を具備した上蓋6′が
嵌着されている。
【0026】次に、図2は、図1に示す本発明の容器入
り冷凍食品において、容器1の開口部に載置された包装
袋3の平面図を示す。すなわち、図2は、包装袋3が上
記容器1の開口部を覆うように略水平に載置された状態
を示すものであり、かかる場合、上記容器1の開口部の
周囲が蒸気抜き部分7に相当する。図3〜4は、本発明
の容器入り冷凍食品の別の態様を示すものであり、図3
は、上記容器1の開口部に、蒸気抜き部分7及び切り欠
き部9を具備した押え蓋6が嵌着された状態を示す斜視
図を、図4は、全体に湾曲した形状の押え蓋6が嵌着さ
れた本発明の容器入り冷凍食品の全体の構成を示す断面
図を、それぞれ、示す。
【0027】図4において、容器1の底部に冷凍した固
形食品2及び副固形食品8が入れられ、これらの上部
に、冷凍した調味液及び必要により具材5を収納し、そ
の取り出し口4を開放した状態に形成してなる包装袋3
が、上記容器1の開口部を覆うように略水平に載置され
ている。図3〜4において、該包装袋3は、蒸気抜き部
分7及び切り欠き部9を具備した押え蓋6の該蒸気抜き
部分7に包装袋3の取り出し口4を挿入し、かつ切り欠
き部9に包装袋3の引き出し部10を挿入した状態で、
上記容器1の開口部の上に載置されている。また、上記
包装袋3において、包装袋自体は、その内部に冷凍した
調味液及び必要により具材5を収納し得る通常の袋状に
形成したものであって、かつ、上記容器1の開口部に係
止し得る幅に形成したものであれば、その形状、構造な
どは特に限定されるものではない。さらに、必要によ
り、包装袋の内面に油などを塗布しておくと玉子料理な
どを収納した場合、加熱解凍後に付着防止ができる。
【0028】また、上記取り出し口4は、上記包装体3
の端部の開口部に相当するものであり、例えば、筒状包
装袋の一端を開放状態にした構造のものが好適なものと
して挙げられるが、その他、仮止めした構造、仮接着し
た構造など容易に開口可能で、かつ包装体内部の蒸気抜
きが可能なものであれば適宜の手段を採用することが可
能であり、特に限定されるものではない。また、上記包
装袋3の全体の長さも、包装袋3の内部に位置する調味
液及び必要により具材5が、上記取り出し口4の反対側
に位置する把持部11を指で把持して上方に引き上げた
際に、あるいは、引き出し部10を、押さえ蓋6で押さ
えながら、指で把持して引き抜くように引き出した際
に、その自重により容器1の上部に自然落下するよう
に、あるいは、該包装体3から引き出され、容器1の上
部に自然に載置されるようになし得るものであり、そし
て、包装袋3を押さえ蓋6で押さえながら程良く引き出
し得る程度のものであれば良く、特に制限されるもので
はない。
【0029】また、容器1及び包装袋3の上に嵌着され
る、蒸気抜き部分7が上面に設けられた押さえ蓋6は、
容器1の開口部に開閉自在に嵌着し得るものであれば如
何なるものでも良く、適宜の形状、構造のものが使用可
能である。さらに、上記包装袋3の引き出し部10を挟
持すると共に、その端部を外方へ突出させるための切り
欠き部9は、上記押さえ蓋6の上面(側面を含む)の一
端に適宜の形状に形成したものが好適なものとして挙げ
られるが、これに限らず、上記容器1の、例えば、その
開口部の周囲に形成することも適宜可能である。
【0030】本発明における容器は、上記のような構成
を考慮して、ある程度の高さと適度の面積を備えたカッ
プ状、ドンブリ状あるいはトレイ状のものが好適なもの
として挙げられる。また、容器1、包装袋3及び上蓋
6′、又は押さえ蓋6の材質としては、製造時に冷凍さ
れたり、解凍時に電子レンジにより加熱されたりするの
で、少なくとも耐冷凍性及び耐熱性があることが必要で
あり、また、容器及び包装袋については、さらに耐水性
があることが必要であり、また、包装袋については、さ
らに柔軟なものであることが必要であるが、このような
条件が満たされるものであれば如何なるものであっても
よく、その種類は、特に限定されるものではない。具体
的には、紙、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチ
レン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)などが
代表的なものとして挙げられ、これらを単独、もしくは
適宜組み合わせて使用することができる。
【0031】次に、本発明の容器入り冷凍食品の製造法
について説明する。まず、米飯、めん類、パスタ類など
の固形食品2を容器1に適量入れてから−40℃程度の
冷凍庫などで常法により冷凍するか、あるいは、別途、
これらの固形食品2の適量を容器1の形に合わせて常法
により冷凍したものを容器1に収納する。この場合、必
要により、別途、冷凍した副固形食品8を固形食品2の
上に載せることも、あるいは、副固形食品を載せた後に
冷凍することも適宜可能である。
【0032】次に、調味液及び必要により具材5を適量
入れて冷凍した包装袋3を容器1の開口部を覆うように
して載置するか、あるいは、先に包装袋3を容器1の開
口部を覆うようにして載置した後、別途、調味液及び必
要により具材5の適量を包装袋の形に合わせて冷凍した
ものを収納する。最後に、適宜の形状の蒸気抜き孔7′
を具備した上蓋6′を容器1の開口部に嵌着して、必要
により全体をシュリンク包装など適宜の包装手段で包装
して、図1〜2に示される本発明の容器入り冷凍食品が
完成する。
【0033】一方、この場合、図3〜4に示すように、
押さえ蓋6を使用する場合は、該包装袋3は、その取り
出し口4を該押さえ蓋6の蒸気抜き部分7に、また、引
き出し部10を該押さえ蓋6の切り欠き部9に挿入した
状態で、上記容器1の開口部を覆うようにして載置す
る。また、他の製造法として、冷凍前の固形食品2、副
固形食品8、調味液及び必要により具材5をすべて容器
1及び包装袋3内にセットしてから一度に冷凍すること
も適宜行うことができるが、この場合、冷凍が完了する
までにある程度の時間が必要とされる。
【0034】
【作用】次に、本発明の容器入り冷凍食品の電子レンジ
による解凍及び開封操作について説明する。電子レンジ
に本発明の容器入り冷凍食品を入れて、加熱、解凍を開
始してしばらくすると、冷凍の固形食品2、調味液(及
び具材)5、そして食品によっては副固形食品8が解凍
し始め、固形食品2から含有水分が蒸気となって包装袋
3の底との間にできた空間において対流を始め、この蒸
気が固形食品2自身と副固形食品8を加熱し、かつ包装
袋3の底を加熱するので、結果的に調味液(及び具材)
5をも加熱することになる。
【0035】また、この蒸気は徐々に上記容器1の開口
部の周囲、上蓋6′の蒸気抜き孔7′、あるいは、押さ
え蓋6の上面の蒸気抜き部分7から逃げていくので、包
装袋3は蒸気の圧力で外れるようなことはない。さら
に、この蒸気の一部は調味液(及び具材)5と上蓋
6′、又は押さえ蓋6との間にできた空間においても対
流を起こし、その後は調味液(及び具材)5を上部から
加熱することになる。最後に、これらの蒸気は上蓋
6′、又は押さえ蓋6の蒸気抜き部分7から逃げてい
く。また、調味液(及び具材)5から発生した蒸気は包
装袋3に設けられた取り出し口4から逃げていくので、
包装袋3の内部が加圧状態になり包装袋が変形を起こす
ようなことはない。
【0036】電子レンジによる解凍が完了したら、ま
ず、容器ごと電子レンジから取り出して、上蓋6′を使
用した場合は、まず上蓋6′を外し、包装袋3の取り出
し口4の反対側の把持部11を指で把持してそのまま引
き上げることにより、調味液(及び具材)5を、その自
重により固形食品2及び副食品8の上に自然落下させる
形で均一な状態にかけることが可能である。また、押さ
え蓋6を使用した場合には、該押さえ蓋6で包装袋3を
押さえながら、包装袋3の取り出し口4と反対側に位置
する引き出し部10を指で把持して引き出して該包装袋
3の全長を引き抜くようにすると、包装袋3の中に収納
されている調味液及び必要により具材5が、引き出され
る形で固形食品2及び副固形食品8の上に落下し、ほぼ
均一な状態に載置させることができるので、そのままた
だちに食に供することが可能な目的とする食品が完成す
る。
【0037】以上のように、本発明によれば、電子レン
ジで解凍し、簡便な操作を施すだけで、店で注文した時
に出てくるような本格的な丼物などと何ら遜色のない丼
物、めん類、パスタ類などの食品が簡単に出来上がるだ
けでなく、従来の容器入り冷凍食品に比べて、加熱、解
凍効率、がきわめて優れたものであり、解凍時間が大幅
に短縮することができると云う効果が得られる。
【0038】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明は当該実施例に限定されるもの
ではない。 実施例1 まず、常法により炊飯した米飯100gをカップ状容器
(直径100mm×高さ100mm、材質/紙)に平ら
になるように入れ、−40℃の冷凍庫内で100分間の
冷凍処理をした。次に、別途、包装袋、すなわち取り出
し口を開放状態に形成してなる略長方形の包装袋(10
0mm×150mm、材質ポリプロピレン)に、加熱調
理した牛丼用の調味液及び具材150gを充填し、−4
0℃の冷凍庫内で100分間の冷凍処理をしたものを、
上記容器の開口部を覆うようにして略水平に載置してか
ら、上蓋(厚紙)を上記容器の開口部に嵌着し、容器入
り冷凍食品を得た。
【0039】比較例 比較例として、包装袋を使わずに、冷凍した米飯の上に
冷凍した牛丼用の調味液及び具材を直接載せる以外は、
実施例1と同様に製造して、容器入り冷凍食品を得た。
【0040】実施例1と比較例の容器入り冷凍食品を、
それぞれ500Wの電子レンジで3分間加熱し、実施例
1については、その後、包装袋の取り出し口の反対側に
位置する把持部を指で把持して引き上げることにより包
装袋に収納した調味液及び具材を米飯の上にかけた後、
両者について比較評価テステを実施した。その結果、実
施例1のものは完全に解凍されていて、かつ調味液及び
具材がほぼ均一に満遍なく米飯上に行きわたった良好な
仕上がり具合をみせており、食感もきわめて良好なもの
であり、しかも見た目にも、店で出される本格的なもの
と何ら遜色のないものであった。
【0041】一方、比較例のものは、米飯の中心部がま
だ未解凍の状態であり、また、解凍した部分は煮込んだ
ような食感となっており、さらに具材のネギなどが乾燥
し、水分不足によりコゲを生じて、見かけが悪く、食味
もきわめて劣っているものであった。このように、本発
明の容器入り冷凍食品の場合は、比較例の製品に比べ
て、特に、簡単な操作を施すだけで、調味液及び具材が
米飯上にほぼ均一に満遍なく行きわたった良好な仕上が
り具合のものが得られたことは、従来製品にみられない
特有の効果として位置づけられるものである。
【0042】実施例2 まず、常法により炊飯した米飯100gをカップ状容器
(直径100mm×高さ100mm、材質/紙)に平ら
になるように入れ、−40℃の冷凍庫内で100分間の
冷凍処理をした後、別途、冷凍処理したトンカツを米飯
の上に載せた。次いで、別途、包装袋、すなわち開放状
態の取り出し口及び略3角形の引き出し部を形成した包
装袋(100mm×150mm、材質ポリプロピレン)
に、加熱調理したカツ丼用の調味液150gを充填し、
−40℃の冷凍庫内で100分間の冷凍処理をしたもの
を、該包装袋の取り出し口を押さえ蓋の蒸気抜き部分
に、また、その引き出し部を押さえ蓋の切り欠き部に挿
入した状態で、上記容器の開口部に略水平に載置してか
ら、該押さえ蓋(厚紙)を上記容器の開口部に嵌着し、
容器入り冷凍食品を得た。電子レンジで解凍後、上記包
装袋を引き出して中身を取り出したところ、実施例1の
場合と同様に、質的に高いレベルの良好な仕上がり具合
のカツ丼が得られた。
【0043】実施例3 まず、常法により茹でたスパゲティ100gをトレイ状
容器(たて150×ヨコ100mm×高さ100mm、
材質/紙)に平らになるように入れ、−40℃の冷凍庫
内で100分間の冷凍処理をした。次に、別途、包装
袋、すなわち開放状態の取り出し口及び端部が鋭角状の
引き出し部を形成した包装袋(100mm×200m
m、材質ポリプロピレン)に、加熱調理したナポリタン
ソース150gを充填し、−40℃の冷凍庫内で100
分間の冷凍処理をしたものを、該包装袋の取り出し口を
押さえ蓋の蒸気抜き部分に、また、その引き出し部を押
さえ蓋の切り欠き部に挿入した状態で、上記容器の開口
部に載置してから、該押さえ蓋(厚紙)を上記容器の開
口部に嵌着し、容器入り冷凍食品を得た。電子レンジで
解凍後、上記包装袋を引き出して中身を取り出したとこ
ろ、得られたスパゲティ(ナポリタン)は、実施例1の
場合と同様に、優れた品質のものであった。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明によれば、
調味液が固形食品や副固形食品と直接接触していないの
で、電子レンジで解凍したときに、解凍された調味液が
固形食品や副固形食品にしみ込まず、従って、固形食品
がタレを吸ってふやけた食感、あるいは煮込んだ食感に
なったり、副固形食品の衣などが崩れたり、乾燥して水
分不足でコゲたりするようなことがない。
【0045】また、電子レンジで解凍した時に、固形食
品からでる蒸気が包装袋に遮断されて容器の外へ直接逃
げないので固形食品が乾燥しにくくなるとともに均一に
加熱されるようになるために早く解凍でき、さらに上記
蒸気が調味液を下側から温めるので全体として解凍時間
が短縮される。
【0046】また、容器の開口部を覆うように載置され
る包装袋は、その一方の端部に開放状態に形成した取り
出し口が、また、該取り出し口の反対側に把持部、又は
引き出し部が設けられているので、電子レンジで解凍
後、取り出し口の反対側に位置する把持部を指で把持し
て引き上げるか、あるいは、該包装袋を押さえ蓋で押さ
えながら、該包装袋の引き出し部を指で把持して引き抜
くと、包装袋の中の調味液及び必要により具材を、その
自重により自然落下させる形で、あるいは、調味液及び
必要により具材を、そのまま包装袋の外へ引き出す形
で、簡便、かつ確実に固形食品(及び副固形食品)の上
に均一な状態で載置することができ、その結果、高いレ
ベルの仕上がり具合で、作りたての丼物、めん類、パス
タ類などの料理を簡便に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の容器入り冷凍食品の一実施例を示す断
面図である。
【図2】本発明の一実施例において、容器に包装袋を載
置した状態を示す平面図である。
【図3】本発明の容器入り冷凍食品の別の態様を示す斜
視図である。
【図4】本発明の容器入り冷凍食品の別の態様を示す断
面図である。
【符合の説明】
1 容器 2 冷凍固形食品 3 包装袋 4 取り出し口 5 冷凍調味液(及び具材) 6 押さえ蓋 6′上蓋 7 蒸気抜き部分 7′蒸気抜き孔 8 冷凍副固形食品 9 切り欠き部 10 引き出し部 11 把持部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A23L 1/48 A23L 1/48 B65D 81/34 B65D 81/34 V

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器の底部に冷凍した固形食品及び必要
    により副固形食品が入れられ、これらの上部に、冷凍し
    た調味液及び必要により具材を収納し、その取り出し口
    を開放した状態に形成してなる包装袋が、上記容器の開
    口部を覆うように略水平に、かつ、電子レンジで加熱し
    た際に蒸気抜きができるような状態に載置されていると
    に、該容器の開口部に、上蓋が、又は蒸気抜き部分及
    び上記包装袋を挟持するための切り欠き部を上面に具備
    した適宜形状の押さえ蓋が、嵌着されてなることを特徴
    とする容器入り冷凍食品。
  2. 【請求項2】 包装袋において、その取り出し口と反対
    側に略3角形の引き出し部を形成し、さらに該取り出し
    口を押さえ蓋の蒸気抜き部分に挿入し、かつその反対側
    の引き出し部を該押さえ蓋の切り欠き部に挿入した状態
    で、該押さえ蓋を該容器の開口部に嵌着したことを特徴
    とする請求項1記載の容器入り冷凍食品。
  3. 【請求項3】 固形食品が、米飯、めん類、パスタ類で
    あることを特徴とする請求項1記載の容器入り冷凍食
    品。
  4. 【請求項4】 副固形食品が、フライ、天ぷら、ハンバ
    ーグ、ミートボール、卵焼きなどの具類、あるいは、焼
    豚、油揚などの麺用具類であることを特徴とする請求項
    1記載の容器入り冷凍食品。
  5. 【請求項5】 容器の形状が、カップ状、ドンブリ状あ
    るいはトレイ状であることを特徴とする請求項1記載の
    容器入り冷凍食品。
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