JP2018029445A - ケーブル被覆剥離工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業の安全性を損なうことなく、作業の効率を高めることが可能なケーブル被覆剥離工具を提供する。
【解決手段】本発明のケーブル被覆剥離工具1は、導線2aの周囲に被覆2bが設けられたケーブル2を挿入するための挿入口11aを有する中空の本体部10と、本体部10に装着された切断手段20と、本体部10の外周側で回転可能に配置された筒状のグリップ部30と、を備え、ケーブル2を挿入口11aに挿入した状態でケーブル2に対して本体部10を回転させることによって被覆2bが切断手段20によって螺旋状に切断され導線2aから剥離されるよう構成されており、本体部10とグリップ部30との間に、本体部10に対するグリップ部30の回転方向を一方向に規制するラチェット機構50が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ケーブルの導線の周囲に設けられた被覆を剥離するケーブル被覆剥離工具に関する。
従来、電力会社から分電盤までの間の幹線ケーブルには、一般に、CVケーブル、CVDケーブル、CVTケーブル、CVQケーブルなど、導線の周囲に被覆層を形成したケーブルが用いられる。CVケーブルとは、架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブルの略称であり、図4(a)に示すように、CVケーブル2は、導線2aを架橋ポリエチレン等の絶縁体2b、軟銅テープ2c(もしくは外部半導電性テープ)、およびビニルシース2d等で被覆したケーブルである。CVDケーブル、CVTケーブルおよびCVQケーブルは、施工性や許容電流値を向上させるべく、単心のCVケーブルを撚り合わせた電力ケーブルである。2本の撚り線を用いたものをCVDケーブル、3本の撚り線を用いたものをCVTケーブル、4本の撚り線を用いたものをCVQケーブルと呼ぶ。
これらのケーブルは、施工時には、ビニルシース、及び架橋ポリエチレン等の被覆を剥ぎ取り、導線を露出させて必要箇所に接続される。被覆のうち、特に架橋ポリエチレンの層は硬く厚みがあり、剥ぎ取りにくいことから、カッター、電工ナイフなどによる作業では効率が悪いのみならず、作業員の怪我も発生しやすいという問題があった。このため、様々なケーブルの被覆剥離工具が提案されている。
例えば特許文献1に記載されている電線外被剥離装置では、外被を剥離する電線(ケーブル)の端部を電線案内穴(挿入口)に挿入し、本体部を電線に押し当てながら一方向に手動で回転させることにより、バイト(刃)により外被が螺旋状に切断される構成の電線外被剥離装置が提案されている。
実開平4−128021号公報
しかしながら、上記特許文献1の工具を用いた場合には、ケーブルの周りで本体部をある程度回す度に、一度本体部から手を離し、持ち替えてから再び本体部を回すという作業を繰返し行わなければならず、作業の効率の点において改善の余地があった。
それゆえ本発明は、作業の安全性を損なうことなく、作業の効率を高めることが可能なケーブル被覆剥離工具を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明のケーブル被覆剥離工具は、導線の周囲に被覆が設けられたケーブルを挿入するための挿入口を有する中空の本体部と、
前記本体部に装着された切断手段と、
前記本体部の外周側で回転可能に配置された筒状のグリップ部と、を備え、
前記挿入口に前記ケーブルを挿入した状態で該ケーブルに対して前記本体部を回転させることによって前記被覆が前記切断手段によって螺旋状に切断され前記導線から剥離されるよう構成されており、
前記本体部と前記グリップ部との間に、該本体部に対する該グリップ部の回転方向を一方向に規制するラチェット機構が設けられていることを特徴とする。
なお、本発明のケーブル被覆剥離工具にあっては、前記ラチェット機構は、前記グリップ部の回転軸線に沿った軸線方向に係合する一対のクラウンギア部で構成されていることが好ましい。
また、本発明のケーブル被覆剥離工具にあっては、前記一対のクラウンギア部は、前記本体部の外周面に設けられた嵌合凸部に嵌合する8角筒状の第1ギア部材と、前記グリップ部の内周面に設けられた嵌合凹部に嵌合する8角筒状の第2ギア部材とを有することが好ましい。
また、本発明のケーブル被覆剥離工具にあっては、前記本体部には、前記導線の露出長さを規制する露出長さ規制手段が設けられており、
該露出長さ規制手段は、前記本体部内に延在するとともに前記挿入口の逆側の端部から突出する調整軸部と、該調整軸部を所定位置に固定するロック機構とを備え、
該ロック機構は、前記調整軸部を貫通させる貫通孔を有し該調整軸部の側面に係合する係合プレートと、前記本体部の外面に露出する押圧部を有するとともに前記係合プレートに隣接して配置された押し込みプレートと、を備え、
前記押圧部を押し込むことにより、前記係合プレートの前記調整軸部に対する係合力が弱まり調整軸部の移動が可能となるよう構成されていることが好ましい。
本発明によれば、作業の安全性を損なうことなく、作業の効率を高めることが可能なケーブル被覆剥離工具を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るケーブル被覆剥離工具の斜視図である。 図1のケーブル被覆剥離工具の側面図である。 図2のケーブル被覆剥離工具におけるA−A線に沿う断面図である。 (a)は、ケーブルの一例を示す図であり、(b)は、図1のケーブル被覆剥離工具におけるカッターの斜視図である。 図1のケーブル被覆剥離工具における本体部、第1ギア部材、及び第2ギア部材を示す斜視図である。 (a)、(b)は、図1のケーブル被覆剥離工具におけるロック機構を説明するための断面図である。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について例示説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るケーブル被覆剥離工具1の斜視図である。図2は、ケーブル被覆剥離工具1の側面図であり、図3は、図2に示すA−A線に沿う断面図である。
ここで、ケーブル被覆剥離工具1を用いて被覆を剥離するケーブル2は、例えば、図4(a)に示すように、導線2aの周囲を架橋ポリエチレン等の絶縁体2b、軟銅テープ2c(もしくは外部半導電性テープ)、およびビニルシース2dで被覆したものとすることができる。また、ケーブル2の外径(直径)は、例えば9.4mm〜31mmとすることができるが、これに限られるものではない。なお、以下の説明においては、電工ナイフ等により、予めビニルシース2d及び軟銅テープ2c等を剥がして絶縁体2bを露出させた状態から、ケーブル被覆剥離工具1を用いて被覆としての絶縁体2bを剥離させる方法について例示説明する。
図1〜3に示すように、ケーブル被覆剥離工具1は、中空の本体部10と、本体部10に装着された切断手段としてのカッター20と、本体部10の外周側に配置された筒状のグリップ部30とを備えている。
本体部10は、軸線方向の一端(前端)にケーブル2の挿入口11aを有している。また本体部10は、挿入口11aが形成された前方筒部11と、前方筒部11よりも外径が大きい大径筒部12と、グリップ部30に覆われる軸筒部13(図3参照)と、を備えている。大径筒部12には、剥離された絶縁体2bを排出するための排出口12aが形成されており、排出口12aは、本体部10の内部空間Sに連通している。また、本体部10の後端には、後部カバー40がネジ等により固定されている。
ここで本体部10の内部空間Sは、絶縁体2bに覆われた導線2aを挿入可能な大径の第1空間S1と、第1空間S1に連なり、絶縁体2bが剥離された状態の導線2aを挿入可能な小径の第2空間S2とを有する。第1空間S1と第2空間S2の間には、絶縁体2bの切断幅を規制する規制壁10aが設けられている。規制壁10aは、絶縁体2bの先端を押し当てる面であり、規制壁10aと、後述する切刃部21との軸線方向の距離が、絶縁体2bの切断幅となる。なお、内部空間Sの径、すなわち本体部10の内径は、ケーブル2の外径に対応した大きさとすることが好ましい。具体的には、第1空間S1の径は、絶縁体2bの外径に対応し、第2空間S2の径は導線2aの外径に対応していることが好ましい。なお、本体部10の内径よりも直径の小さい種類のケーブルに対応するように、本体部10の前方筒部11に着脱可能な、筒状のアタッチメント等を取り付ける構成としてもよい。
カッター20は、図4(b)に示すように、切刃部21及び掬刃部22を有する略L字状に形成されており、ネジ24を通すための貫通孔23が形成されている。カッター20は、例えば、金属粉末射出成形(MIM)や切削加工等によって形成することができる。カッター20は、本体部10の排出口12aに隣接して設けられたカッター収容部12b(図5参照)に、ネジ24によって着脱可能に固定されている。カッター20は、切刃部21の刃先21a及び掬刃部22の刃先22aが内部空間Sに突出するように配置され、切刃部21が挿入口11a側(前方)に位置している。
ケーブル2の絶縁体2bを導線2aから剥離する際には、切刃部21によって絶縁体2bを軸線方向の端面から螺旋状に切断し、掬刃部22によって絶縁体2bの切断した部分(切り屑)を導線2aから掬い上げるように引き剥がす。これにより、螺旋状に切断され剥離された切り屑が排出口12aから排出される。
ここで、切刃部21の刃先21aは、被覆を切断し易くするために鋭利に加工することが好ましい一方で、掬刃部22の刃先22aは、適度な厚みを持たせることが好ましい。このような構成とすることにより、切断した絶縁体2bを導線2aから引き剥がして持ち上げる効果を高めることができると共に、刃先22aの強度も高めることができる。より好ましくは、掬刃部22の刃先22aの厚みは、0.1mm程であることが望ましい。
グリップ部30は、本体部10に対して回転可能、且つ、大径筒部12と後部カバー40との間で軸線方向に移動可能となっている。また、グリップ部30は、グリップ部30の内周側に配置された第1コイルスプリング31によって前方に付勢されている。第1コイルスプリング31は、軸線方向の一端(前端)がグリップ部30の内周面に設けられた係合凸部32に係合し、他端(後端)が後部カバー40に係合している。
本体部10とグリップ部30との間には、本体部10に対するグリップ部30の回転方向を一方側に規制するラチェット機構50が設けられている。本例においてラチェット機構50は、本体部10に対するグリップ部30の回転方向を、切断方向の逆方向のみに規制している。本実施形態において、ラチェット機構50は、グリップ部30の回転軸線に沿った軸線方向に係合する一対のクラウンギア部で構成されており、具体的には、本体部10側の第1ギア部材51と、グリップ部30側の第2ギア部材52とを有する構成としている。なお、本実施形態では、第1ギア部材51を本体部10とは別部材として形成しているが、本体部10に一体に形成してもよく、同様に、第2ギア部材52も、グリップ部30と一体に形成してもよい。
図5に示すように、本実施形態において、第1ギア部材51は8角筒状である。本例において、第1ギア部材51は、軸線方向から見て、内周面及び外周面の輪郭線が正8角形となる形状を有している。そして第1ギア部材51の内周面が、本体部10に設けられた嵌合凸部14に嵌合することにより、第1ギア部材51は本体部10と共に回転する。なお、嵌合凸部14は、その外周面が、第1ギア部材51の内周面に対応する形状となっている。すなわち、本例では、外周面の輪郭線が軸線方向から見て8角形となるよう構成されている。ここで、第1ギア部材51は8角筒状に限られるものではなく、本体部10の外周面に嵌合して本体部10と一体に回転する形状であれば、例えば他の多角筒状や楕円筒状等の形状とすることも可能である。
第1ギア部材51を、例えば、8角よりも角が多い多角筒状とする場合、角の数が多くなる程それぞれの角度が大きくなり、円に近い形状となるため、本体部10との間の嵌合保持力が弱くなり、空回りする虞がある。また、第1ギア部材51を、8角よりも角が少ない多角筒状とする場合には、第1ギア部材51の外径が大きくなるため、ケーブル被覆剥離工具1全体としても大型化してしまう。このような観点から、第1ギア部材51は、本例のように、8角筒状とすることが望ましい。
第2ギア部材52は、グリップ部30の内周面に設けられた8角形状の嵌合凹部33(図3参照)に嵌合し、グリップ部30と共に回転するよう構成されている。本実施形態において、第2ギア部材52は第1ギア部材51と同一の形状を有しており、相互の刃部が軸線方向に係合するよう対向配置されている。なお、本実施形態の第1ギア部材51及び第2ギア部材52は、1つの8角筒を切断することで形成することができるため、成形が容易である。
グリップ部30は、前方側に大径領域30aを有し、当該大径領域30aの内側に第1ギア部材51と第2ギア部材52が配置されている。また、グリップ部30の前端側領域30bは、本体部10の大径筒部12に設けられた段差部15に重なるように配置され、グリップ部30が本体部10に対して後方側に移動してもラチェット機構50(第1ギア部材51、第2ギア部材52)が露出しないように構成されている。
ケーブル2から絶縁体2bを剥離する際には、先ず、一方の手でケーブル2を把持し、他方の手でグリップ部30を把持し、挿入口11aにケーブル2を挿入する。そして、ケーブル2に対して本体部10を軸線方向に押し当てるようにしながらグリップ部30を切断方向に回転させると、ラチェット機構50の働きにより、グリップ部30とともに本体部10がケーブル2に対して回転する。これにより、ケーブル2の絶縁体2bを、カッター20の切刃部21が螺旋状に切断し、また掬刃部22が導線2aから剥離させる。グリップ部30をある程度、切断方向に回転させた後は、グリップ部30を把持した状態のままグリップ部30を逆方向(戻し方向)に回転させることで、本体部10の位置を維持したままグリップ部30のみを回転させ、さらにグリップ部30を把持した状態のまま、再度グリップ部30を本体部10とともに切断方向に回転させることができる。グリップ部30を戻し方向に回転させる際には、ラチェット機構50は噛み合わないため、本体部10は回転せずにグリップ部30のみが回転する。なお、グリップ部30を戻し方向に回転させる際には、第1ギア部材51が第2ギア部材52を乗り越える度にグリップ部30が軸線方向に所定範囲内で移動するが、第2ギア部材52は、グリップ部30とともに、第1コイルスプリング31によって前方に付勢されているため、第1ギア部材51との係合関係を維持することができる。
本実施形態において、ケーブル被覆剥離工具1は、ケーブル2から絶縁体2bを剥離する軸線方向の長さ、つまり導線2aの露出長さL(図4(a)参照)を規制するための、露出長さ規制手段60を備えている。
図3に示すように、露出長さ規制手段60は、本体部10内の第2空間S2に延在するとともに本体部10における挿入口11aの逆側の端部から突出して後部カバー40の孔40aを貫通する角柱状の調整軸部61と、調整軸部61を所定位置に固定するためのロック機構62とを備えている。ロック機構62は、係合プレート63及び押し込みプレート64を有し、調整軸部61がそれらを貫通するように配置されている。係合プレート63及び押し込みプレート64は、後部カバー40の内側で、本体部10の後端に形成された凹部16に配置されている。
調整軸部61は、本体部10の中心軸線に沿って配置されており、その先端61aに、絶縁体2bが剥離されて露出した導線2aの先端が当接することで、それ以上の導線2aの進入を抑制することができる。これにより、導線2aの露出長さLを規制することができる。
なお、調整軸部61の側面には、導線2aの露出長さLを示す目盛表示を設けることが好ましい。当該目盛表示を後部カバー40の端面に合わせることで、導線2aの露出長さLを所望の寸法に設定することができる。調整軸部61の後端には、調整軸部61を移動させる際に把持する操作部61bが設けられている。
図6(a)、(b)にも示すように、係合プレート63は、調整軸部61が貫通する矩形の貫通孔63aを有している。また、係合プレート63は、貫通孔63aの両側で、同一方向に所定角度で折り曲げられた第1傾斜部63b及び第2傾斜部63cを有する。係合プレート63は、調整軸部61に垂直な平面に対して傾斜するように配置される。すなわち、係合プレート63は、調整軸部61に対して斜めに配置されている。これにより、係合プレート63における貫通孔63aの対向する縁部が調整軸部61の両側の側面に引っ掛かり、調整軸部61の軸線方向の移動を規制することができる。なお、係合プレート63の第2傾斜部63cは、第2コイルスプリング65によって、前方に向けて軸線方向に付勢されている。
押し込みプレート64は、調整軸部61が貫通する矩形の長孔64aを有している。また、押し込みプレート64の長孔64aの両側には、それぞれ異なる方向に略垂直に折り曲げられた押圧部64b及び立ち上がり部64cが設けられている。押圧部64bは、グリップ部30の後方側で本体部10の外面に露出している。また押圧部64bは、第3コイルスプリング66によって、径方向外側(調整軸部61から離間する方向)に向けて付勢されている。
調整軸部61は、図6(a)に示す初期状態において、ロック機構62によって軸線方向の移動を抑制(ロック)されている。具体的には、押し込みプレート64の立ち上がり部64cが、係合プレート63の第2傾斜部63cに当接して、当該第2傾斜部63cを後方側に付勢している。これにより、係合プレート63が、貫通孔63aの縁部において調整軸部61の両側の側面を挟むようにして調整軸部61に引っ掛かり、調整軸部61の移動を規制している。
調整軸部61を軸線方向に移動させる際には、図6(b)に矢印で示すように、押し込みプレート64の押圧部64bを本体部10の内側に向けて押し込む。押し込みプレート64が押し込まれて移動することで、立ち上がり部64cが、係合プレート63の第2傾斜部63cから離間する方向に移動する。これにより係合プレート63は、調整軸部61に垂直な平面に近づくように(係合プレート63が押し込みプレート64と平行に近づくように)傾くため、調整軸部61に対する係合プレート63の係合力が弱まり(引っ掛かりが解消され)、調整軸部61が移動可能となる。すなわち、図6(b)に示すように押圧部64bを押し込んでロック機構62を解除することで、操作部61bを軸線方向に引き出したり押し込んだりして、位置を調整することができる。押圧部64bの押し込みを解除すると、第3コイルスプリング66の働きによって、初期状態に戻り、調整軸部61が再びロックされる。なお、係合プレート63の第1傾斜部63b側は、本体部10に固定されたピン67によって後方側への移動を規制されている。また、調整軸部61の先端部付近には、調整軸部61を後方に引っ張った際に、脱落することを防止するための抜け止め金具68が設けられている。
第2コイルスプリング65は、調整軸部61を取り囲む固定部65aと、固定部65aに連なる弾性部65bとを有する。そして、弾性部65bを、係合プレート63の第2傾斜部63cに当接するよう配置している。このような構成とすることで、押し込みプレート64の押圧部64bが押された際に、係合プレート63の第2傾斜部63c側が押し込みプレート64に向けて移動し易くなり、これにより、係合プレート63が調整軸部61に垂直な平面に近づき易くなる。その結果、押圧部64bを押し込んだ際に、調整軸部61に対する係合プレート63の係合が解除され易くなり、ロック機構62をより確実に機能させることができる。
ここで、切刃部21の、本体部10の中心軸線に垂直な平面に対する傾斜角度θ(図2参照)は、5°〜13°であることが望ましい。なお、この角度θは、ケーブルの径に合わせて設定することが好ましく、基本的には、ケーブルの直径が大きい程、角度θも大きくなる。このような構成とすることで、グリップ部30を戻し方向に回転させる際に、本体部10がグリップ部30と一緒に戻り方向に回転することをより確実に抑制することができる。
グリップ部30を戻し方向に回転させる際に、本体部10がグリップ部30と一緒に戻り方向に回転してしまうことをより確実に防止するための構成として、例えば、切刃部21又は掬刃部22の刃面に、切刃部21の刃先21a又は掬刃部22の刃先22aとは逆方向に突出する、所謂「返し」を設けてもよい。これによれば、本体部10が逆方向に回転しようとすると返しが絶縁体2bに引っ掛かるため、逆方向に回転することがなく、グリップ部30のみを戻し方向に回転させることができる。
以上説明したように、本実施形態に係るケーブル被覆剥離工具1は、本体部10とグリップ部30との間に、回転方向を一方向に規制するラチェット機構50を備えている。これにより、グリップ部30を本体部10とともにある程度まで回転させた後、グリップ部30を把持した状態のままグリップ部30のみを戻し方向に回転させ、再度、グリップ部30を本体部10とともに回転させて絶縁体2bを剥離することができる。
したがって、本実施形態に係るケーブル被覆剥離工具1によれば、本体部10をある程度回す度に本体部10から手を離して持ち替える必要がなく、グリップ部30を把持した状態のままで絶縁体2bの剥離作業を連続的に行うことができる。よって、剥離作業の効率を高めることができる。また、絶縁体2bをカッターや電工ナイフのみで剥離させる場合に比べて安全に作業を行うことができる。
また、本実施形態に係るケーブル被覆剥離工具1によれば、手回し式としているため、仮に被覆を剥離している際に、カッター20が導線2aに接触した場合にも、手の感触によって把握することができるので、すぐに剥離作業を中断することができる。このため、カッター20の接触によって導線2aを傷つけたり、カッター20の刃が欠けたりすることを防止することができる。
また、本実施形態に係るケーブル被覆剥離工具1にあっては、ラチェット機構50が軸線方向に係合する一対のクラウンギア部で構成されているため、半径方向に噛み合う構成のラチェット機構と比較して、外径を小さくすることができる。これにより、グリップ部30の大型化を回避することができる。
また、本実施形態に係るケーブル被覆剥離工具1にあっては、本体部10の外面に露出する押圧部64bを押し込む操作で調整軸部61のロック機構62を解除可能としたことにより、導線2aの露出長さLの調整を容易に行うことができる。
以上、図示例に基づき説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更することができるものであり、例えば、先の実施形態においてケーブル被覆剥離工具1は、手動で回す手回し式としていたが、例えば電動ドリルやショックハンマー等の回転工具に接続して使用する構成としてもよい。その場合、後部カバー40から突出させた調整軸部61の後端部分を、直接、電動工具に装着可能なビット状に形成するか、あるいは、調整軸部61の後端部分に、接続具等を介してビットを接続して、電動工具にビットを装着して使用する構成とすることができる。また、本発明のケーブル被覆剥離工具は、導線の周囲に被覆が設けられた種々のケーブルに使用可能であり、絶縁体及びビニルシース等をまとめて剥離する構成としてもよい。
1 ケーブル被覆剥離工具
2 ケーブル
2a 導線
2b 絶縁体(被覆)
2c 軟銅テープ
2d ビニルシース
10 本体部
10a 規制壁
11 前方筒部
11a 挿入口
12 大径筒部
12a 排出口
12b カッター収容部
13 軸筒部
14 嵌合凸部
15 段差部
16 凹部
20 カッター(切断手段)
21 切刃部
22 掬刃部
23 貫通孔
24 ネジ
30 グリップ部
31 第1コイルスプリング
32 係合凸部
33 嵌合凹部
40 後部カバー
50 ラチェット機構
51 第1ギア部材
52 第2ギア部材
60 露出長さ規制手段
61 調整軸部
62 ロック機構
63 係合プレート
64 押し込みプレート
65 第2コイルスプリング
66 第3コイルスプリング
67 ピン
68 抜け止め金具
L 露出長さ
S 内部空間
S1 第1空間
S2 第2空間

Claims (3)

  1. 導線の周囲に被覆が設けられたケーブルを挿入するための挿入口を有する中空の本体部と、
    前記本体部に装着された切断手段と、
    前記本体部の外周側で回転可能に配置された筒状のグリップ部と、を備え、
    前記挿入口に前記ケーブルを挿入した状態で該ケーブルに対して前記本体部を回転させることによって前記被覆が前記切断手段によって螺旋状に切断され前記導線から剥離されるよう構成されており、
    前記本体部と前記グリップ部との間に、該本体部に対する該グリップ部の回転方向を一方向に規制するラチェット機構が設けられていることを特徴とする、ケーブル被覆剥離工具。
  2. 前記ラチェット機構は、前記グリップ部の回転軸線に沿った軸線方向に係合する一対のクラウンギア部で構成されている、請求項1に記載のケーブル被覆剥離工具。
  3. 前記本体部には、前記導線の露出長さを規制する露出長さ規制手段が設けられており、
    該露出長さ規制手段は、前記本体部内に延在するとともに前記挿入口の逆側の端部から突出する調整軸部と、該調整軸部を所定位置に固定するロック機構とを備え、
    該ロック機構は、前記調整軸部を貫通させる貫通孔を有し該調整軸部の側面に係合する係合プレートと、前記本体部の外面に露出する押圧部を有するとともに前記係合プレートに隣接して配置された押し込みプレートと、を備え、
    前記押圧部を押し込むことにより、前記係合プレートの前記調整軸部に対する係合力が弱まり調整軸部の移動が可能となるよう構成されている、請求項1又は2に記載のケーブル被覆剥離工具。
JP2016160632A 2016-08-18 2016-08-18 ケーブル被覆剥離工具 Active JP6788883B2 (ja)

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