JP2018029413A - ステッピングモータ、及びステッピングモータのステータ製造方法 - Google Patents

ステッピングモータ、及びステッピングモータのステータ製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ロータ101から発生する磁束を効率的に第1のコイル103a及び第2のコイル103bに誘導でき、かつ歩留まりの高いステッピングモータ100を提供する。【解決手段】ロータ孔1020の外周において、第1の磁極部1021aと第3の磁極部1021cを隔てるように帯状の第1の非磁性体raが設けられ、第2の磁極部1021bと第3の磁極部1021cを隔てるように帯状の第2の非磁性体rbが設けられ、第1の非磁性体raのロータ孔1020の反対側となる延長線上には、少なくともステータ102の厚みの3倍となる距離まではステータ120が設けられず、第2の非磁性体1021bのロータ孔1020の反対側となる延長線上には、少なくともステータ102の厚みの3倍となる距離まではステータ102が設けられない、ステータ102と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、ステッピングモータ、及びステッピングモータのステータ製造方法に関する。
従来、腕時計などのアナログ式電子時計として、指針をステッピングモータによって駆動する技術が知られている。ステッピングモータは、駆動コイルと、ステータと、着磁されたロータなどで構成される。ロータは、駆動コイルに駆動パルスが供給されることでステータに発生する磁束により回転駆動する。このようなアナログ式電子時計においては、駆動時間の持続性向上のため、ステッピングモータの低電力化が要求される。そのため、必要最小限のエネルギー量の駆動パルスでステッピングモータを駆動しつつ、ロータが非回転となった場合に、エネルギー量の大きな補正パルスにより補正駆動を行う技術が用いられている。そのような駆動を行うためには、ロータの回転検出を精度良く行う必要がある。
特許文献1には、1のコイルでステッピングモータを駆動する所謂1コイルステッピングモータが開示されている。なお、電波受信等により時刻修正を行う際、指針を標準時刻に素早く合わせるためには、特許文献2に開示されるように、正転逆転を同じ駆動周波数で早送り運針駆動可能な所謂2コイルステッピングモータを用いることが望ましい。
特公昭58−14145号公報 特公昭63−34707号公報
特許文献2の図1には、ロータから発生する磁束を効率的に駆動コイルに誘導することによりロータの回転検出の精度を向上するため、磁路を遮断するスリットをステータに形成する構成が開示されている。そのような構成においては、1のステータが複数の部材に分離して構成されることとなる。そのため、ステータの位置精度や、強度に関して問題があるところ、特許文献2に開示されるステッピングモータにおいては、そのような問題に対して何らの手当がなされていない。
そこで、本出願人は、ステータにスリットを形成し、そのスリットに非磁性体を挿入することで、磁路を遮断し、かつステータの位置精度や強度を向上する技術について検討している。しかしながら、そのような構成においては、製造時における工程数が増加してしまう。また、スリットへの非磁性体の挿入の困難性から歩留まりの低下などのおそれがある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ロータから発生する磁束を効率的にコイルに誘導でき、かつ歩留まりの高いステッピングモータ及びステッピングモータのステータ製造方法を提供することにある。
上記課題を解決すべく本出願において開示される発明は種々の側面を有しており、それら側面の代表的なものの概要は以下の通りである。
(1)着磁されたロータと、前記ロータを駆動する第1のコイル及び第2のコイルと、前記ロータを収容するロータ孔を有するステータであって、前記ロータ孔に面して、第1の磁極部、第2の磁極部、及び第3の磁極部を有し、前記第1の磁極部と前記第3の磁極部は前記第1のコイルを通して開磁路を形成し、前記第2の磁極部と前記第3の磁極部は前記第2のコイルを通して開磁路を形成し、前記ロータ孔の外周において、前記第1の磁極部と前記第3の磁極部を隔てるように帯状の第1の非磁性体が設けられ、前記第2の磁極部と前記第3の磁極部を隔てるように帯状の第2の非磁性体が設けられ、前記第1の非磁性体の前記ロータ孔の反対側となる延長線上には、少なくとも前記ステータの厚みの3倍となる距離までは前記ステータが設けられず、前記第2の非磁性体の前記ロータ孔の反対側となる延長線上には、少なくとも前記ステータの厚みの3倍となる距離までは前記ステータが設けられない、ステータと、を有するステッピングモータ。
(2)(1)において、前記第1の非磁性体の前記ロータ孔の反対側となる延長線上、及び前記第2の非磁性体の前記ロータ孔の反対側となる延長線上には、前記ステータが設けられないステッピングモータ。
(3)(1)又は(2)において、前記ステータの前記第1の磁極部の前記ロータ孔の反対側には、前記ステータと前記第1のコイルとを固定する固定具の外周の全周に沿う形状を有する第1のコイル接続部が設けられ、前記ステータの前記第2の磁極部の前記ロータ孔の反対側には、前記ステータと前記第2のコイルとを固定する固定具の外周の全周に沿う形状を有する第2のコイル接続部が設けられるステッピングモータ。
(4)(1)又は(2)において、前記ステータの前記第1の磁極部の前記ロータ孔の反対側には、前記ステータと前記第1のコイルとを固定する固定具の外周の一部分に沿う形状を有する第1の接続部が設けられ、前記ステータの前記第2の磁極部の前記ロータ孔の反対側には、前記ステータと前記第2のコイルとを固定する固定具の外周の一部分に沿う形状を有する第2の接続部が設けられるステッピングモータ。
(5)(1)〜(4)のいずれかにおいて、前記第1のコイル及び前記第2のコイルは、巻線と磁芯を有し、前記磁芯、前記ステータが、この順で回路基板上に前記固定具により取り付けられるステッピングモータ。
(6)(1)〜(5)のいずれかにおいて、前記ステータは、前記ロータ孔に面する位置に、前記第1の磁極部と前記第2の磁極部を隔てる間隙をさらに有するステッピングモータ。
(7)帯状の軟磁性材に、ロータ孔を有するステータの外形及び前記ロータ孔に面する位置に前記帯状の軟磁性材の長手方向に沿った方向に延びる帯状の間隙を、前記ステータが前記帯状の軟磁性材と接続された態様で形成し、帯状の非磁性材を前記帯状の間隙に挿入するとともに、前記帯状の間隙の外部では、前記帯状の非磁性体を前記帯状の軟磁性材の厚み方向に屈曲させ、前記軟磁性材と前記非磁性体とを互いに接合し、前記軟磁性材より前記ステータを切り出す、ステッピングモータのステータ製造方法。
上記本発明の(1)の側面によれば、ロータから発生する磁束を効率的にコイルに誘導でき、かつ歩留まりの高いステッピングモータを提供できる。
また、上記本発明の(2)の側面によれば、ステータの厚みに関わらず、歩留まりの高いステッピングモータを提供できる。
また、上記本発明の(3)の側面によれば、ステータの強度の高いステッピングモータを提供できる。
また、上記本発明の(4)の側面によれば、ステータ製造用の金型の強度、寿命を向上することができ、また、バレル研磨機等の装置内で研磨等を行う際、ステータ同士が絡み合いにくい。
また、上記本発明の(5)の側面によれば、ステータと第1のコイル及び第2のコイルを接続した状態における、第1のコイル及び第2のコイルの姿勢を安定させることができる。
また、上記本発明の(6)の側面によれば、ロータから発生する磁束をさらに効率的にコイルに誘導できる。
また、上記本発明の(7)の側面によれば、ステータの間隙への非磁性材の挿入を容易かつ確実にでき、歩留まりが向上する。
本実施形態に係るステッピングモータの構成を示す平面図である。 本実施形態のステータの構成を示す平面図である。 ステータの第2の磁極部と第2のコイルとの接続構造について説明するための図である。 ロータから発生する磁束の流れを示す図である。 ステータの製造工程を説明する工程図である。 ステータの製造工程を説明する工程図である。 ステータの製造工程を説明する工程図である。 ステータの製造工程を説明する工程図である。 ステータの製造工程を説明する工程図である。 図5CのX−X端面図である。 第1の変形例のステータの構成を示す平面図である。 第2の変形例のステータの構成を示す平面図である。 第3の変形例のステータの構成を示す平面図である。 第4の変形例のステータの構成を示す平面図である。 第5の変形例のステータの構成を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態(以下、本実施形態という)について図面を参照して説明する。なお、本実施形態においては、ステッピングモータ100を時計に適用した場合について説明するが、本発明に関連の低い構成、例えば、地板、指針などの時計の構造部品については、説明や図示を省略している。
図1は、本実施形態に係るステッピングモータ100の構成を示す平面図である。図2は、本実施形態のステータ102の構成を示す平面図である。
ステッピングモータ100は、2つのコイルを用いてロータ101を駆動する所謂2コイルステッピングモータである。詳細についての説明は省略するが、ステッピングモータ100は、不図示の駆動パルス発生回路から出力された駆動パルスにより駆動する。
図1に示すように、ステッピングモータ100は、ロータ101と、ステータ102と、第1のコイル103aと、第2のコイル103bとを有する。ロータ101は、円盤状の回転体であり、径方向にN極、S極に着磁されている。
ステータ102は、軟磁性材から成り、ロータ101を収容するロータ孔1020を有する。ステータ102のロータ孔1020の内周面にはノッチ1023a、1023bが形成されている。このノッチ1023a、1023bによって、ステータ102の電磁的安定位置(図1中において破線L1で示す)に対して、非回転時のロータ101の静的安定位置(図1中において破線L2で示す)がずれることとなる。このずれによる角度差θによって、ロータ101が所定の方向に回転しやすいように癖付けされることになる。なお、本実施形態においては、角度差θを約45度としている。ロータ101は、1のステップで180度回転する。ロータ101は、初期状態として、図1に示す状態と、図1に示す状態とは極性が逆となった状態との、2つの状態を取り得る。
第1のコイル103aは、磁芯と、磁芯に対して巻き付けられる巻線とで構成される。第1のコイル103aの巻線の端部は端子OUT1、OUT2にそれぞれ接続されている。第1のコイル103aの磁芯の一端側には、ステータ102と第1のコイル103aとを固定するネジ104(図1において不図示。図3参照)が挿通される孔1031aが設けられている。
同様に、第2のコイル103bは、磁芯と、磁芯に対して巻き付けられる巻線とで構成される。第2のコイル103bの巻線の端部は端子OUT3、OUT4にそれぞれ接続されている。第2のコイル103bの磁芯の一端側には、ステータ102と第2のコイル103bとを固定するネジ104が挿通される孔1031bが設けられている。
ここで、ロータ101の図1中D1方向の回転を正転とし、D2方向の回転を逆転とする。第1のコイル103aにおいて、例えば、端子OUT2を接地電位、端子OUT1を接地電位よりも低い電位とすると、端子OUT2から端子OUT1に駆動電流が流れる。それにより、第1のコイル103aに磁束が発生して、第1の磁極部1021aがN極に、第3の磁極部1021cがS極にそれぞれ磁化される。また、第2のコイル103bにおいて、例えば、端子OUT4を接地電位、端子OUT3を接地電位よりも低い電位とすると、端子OUT4から端子OUT3に駆動電流が流れる。それにより、第2のコイル103bに磁束が発生して、第2の磁極部1021bがN極に、第3の磁極部1021cがS極にそれぞれ磁化される。その結果、ロータ101のN極と第1の磁極部1021aのN極とが反発し合い、ロータ101のN極と第3の磁極部1021cのS極が引き合い、ロータ101のN極と第2の磁極部1021bのN極が反発し合うことで、ロータ101は正転することとなる。
また、図1、図2に示すように、ステータ102は、ロータ孔1020に面して、第1の磁極部1021a、第2の磁極部1021b、及び第3の磁極部1021cを有する。ステータ102の第1の磁極部1021aには、ステータ102と第1のコイル103aとを固定するネジ104(図3参照。図1及び図2においては不図示)の外周の一部分に沿う形状を有する第1の接続部1024aが設けられている。同様に、ステータ102の第2の磁極部1021bには、ステータ102と第2のコイル103bとを固定するネジ104の外周の一部分に沿う形状を有する第2の接続部1024bが設けられている。また、ステータ102の第3の磁極部1021cには、ステータ102と第1のコイル103a及び第2のコイル103bとを固定するネジ104の外周の全周に沿う形状の接続孔1024cが設けられている。
図3は、ステータ102の第2の磁極部1021bと第2のコイル103bとの接続構造について説明するための図である。図3(a)は、ステータ102の第2の磁極部1021bと第2のコイル103bとを接続した状態を示す平面図であり、図3(b)は、図3(a)のIII−III断面図である。なお、ここでは、ステータ102の第2の磁極部1021bと第2のコイル103bとの接続構造のみについて説明するが、ステータ102の第1の磁極部1021aと第1のコイル103aとの接続も同様の接続構造によりなされる。
図3(b)に示すように、本実施形態においては、ネジ104と、ステータ102の第2の磁極部1021bと、第2のコイル103bの磁芯と、回路基板105とが、ネジ104の挿通方向において、この順で並んで配置される。ステータ102の第2の磁極部1021bに設けられる第2の接続部1024bの周面と、第2のコイル103bの孔1031bの内周面とは互いに沿うように配置される。その状態において、ネジ104のネジ部が孔1031bに挿通される。そして、ネジ104の頭部の一部と、第2のコイル103bの孔1031bの周縁部の一部とにより、第2の磁極部1021bを挟み込むことにより、第2の磁極部1021bと第2のコイル103bの磁芯とを接続固定している。
第2のコイル103bと、ステータ102の第2の磁極部1021bとを接続した状態におけるそれらの姿勢が安定しないと、第2のコイル103bと第2の磁極部1021b間の磁気抵抗が低下してしまう。例えば、ステータ102の第2の磁極部1021bと、第2のコイル103bの磁芯との、ネジ104の挿通方向における並び順を図3に示す構成と逆にした場合、ネジ104の頭部に押圧された第2のコイル103bの磁芯の姿勢が第2の磁極部1021bから離れる方向に浮き上がってしまう等変形してしまうおそれがある。図3に示すように、第2のコイル103bを、ステータ102の第2の磁極部1021bと、回路基板105とで挟み込むことにより、ステータ102と第2のコイル103bとを接続する本実施形態の接続構造においては、第2のコイル103bの姿勢が変形しにくい。その結果、第2のコイル103bと第2の磁極部1021b間の磁気抵抗の低下を抑制できる。
また、ステータにネジ孔を形成する場合、そのネジ孔の形状に対応する外形を有する金型を用いる必要がある。すなわち、円形の開口を有するネジ孔に対応する円柱状の突起を有する金型を用いる必要があるところ、その円柱状の突起は、金型の他の部分に比べて強度が低くなってしまう。一方、本実施形態のステータ102を形成するための金型においては、ステータ102にネジ孔が設けられていないことより、強度の低い円柱状の突起を設ける必要がなく、金型の長寿命化が期待できる。その結果、ステータ102の製造におけるコストの低減を期待できる。
なお、図3においては、ネジ部に雄ネジが切られたネジ104が挿通される雌ネジ側の構成については図示を省略したが、内周面に雌ネジが切られたネジパイプ等が回路基板105側に設けられているとよい。また、ステータ102と第1のコイル103a及び第2のコイル103bとを接続するための固定具は、ネジ104に限られるものではなく、リベット等であっても構わない。
ここで、ロータから発生する磁束の流れについて説明する。図4は、ロータから発生する磁束の流れを示す図である。なお、図4において、実線で示す矢印は本実施形態の構成において発生する磁束を表しており、破線で示す矢印は非磁性体が設けられていない場合の構成において生じる可能性のある磁束を仮想的に表すものである。ステッピングモータ100においては、駆動時間の持続性向上のため、低電力化が要求される。そのため、必要最小限のエネルギー量の駆動パルスでステッピングモータ100を駆動しつつ、ロータ101が非回転となった場合に、エネルギー量の大きな補正パルスにより補正駆動を行う等の技術を用いるとよい。そのような駆動を行うためには、ロータ101の回転検出を精度良く行う必要がある。回転検出の精度を向上させるためには、ロータ101の回転変化による磁束の変動を精度良く検出する必要がある。なお、ロータ101の回転検出、及び補正パルスによる補正駆動については公知の技術のため、ここではその詳細な説明については省略する。
第1の磁極部1021aと第3の磁極部1021cの間には、第1のコイル103aに駆動パルスが印加されることにより第1のコイル103aを通して開磁路が形成される。図4に示す磁束Φ21b、磁束Φ20bは、その開磁路を通過する磁束である。また、第2の磁極部1021bと第3の磁極部1021cの間には、第2のコイル103bに駆動パルスが印加されることにより、第2のコイル103bを通して開磁路が形成される。図4に示す磁束Φ23b、磁束Φ20bは、その開磁路を通過する磁束である。
ここで、ロータ101から発生する磁束は、第1のコイル103a、第2のコイル103bから発生する磁束に比べて小さく、その一部がロータ孔1020周辺で閉じてしまう場合がある。すなわち、図4に示す磁束Φ11b、磁束Φ12bのような磁束が発生してしまう場合がある。磁束Φ11b、磁束Φ12bが発生してしまう分、第1のコイル103aを通過する磁束Φ21b、磁束Φ20b、第2のコイル103bを通過する磁束Φ23b、磁束Φ20bが少なくなってしまう。磁束Φ21b、磁束Φ23b、磁束Φ20bが少なくなってしまうと、ロータ101の回転変化による磁束の変動を精度良く検出することができなくなり、回転検出の精度が低下してしまう。
そこで、本実施形態においては、磁束Φ11bの磁路を遮断するため、第1の磁極部1021aと第3の磁極部1021cを隔てるように第1の非磁性体raを設け、磁束Φ12bの磁路を遮断するため、第2の磁極部1021bと第3の磁極部1021cを隔てるように第2の非磁性体rbを設けた。第1の非磁性体raは、帯状に形成され、第1の磁極部1021aと第3の磁極部1021cとの間に形成された帯状の間隙Sa(スリット)に挿入して設けられる。第2の非磁性体rbは、帯状に形成され、第2の磁極部1021bと第3の磁極部1021cとの間に形成された帯状の間隙Sb(スリット)に挿入して設けられる。帯状の間隙Sa、帯状の第1の非磁性体ra、帯状の間隙Sb、及び帯状の第2の非磁性体rbは、略同一直線上に配置され、その直線方向に延びるように形成されている。なお、本実施形態においては、図1中の破線L1上にあるステータ102の狭窄部においては、第1の磁極部103aと第2の磁極部1021bが連続して形成されているが、破線L1上にある狭窄部においても間隙及びその間隙に挿入される非磁性体を設けても構わない。
本実施形態においては、ステータ102に間隙Sa及び間隙Sbを設けた上で、それを埋めるように第1の非磁性体ra及び第2の非磁性体rbをそれぞれ設ける構成を採用するため、第1の非磁性体ra及び第2の非磁性体rbを介して、第1の磁極部1021a、第2の磁極部1021b、及び第3の磁極部1021cが一体に構成されることとなる。そのため、本実施形態のステータ102においては、間隙Sa及び間隙Sbが設けられることにより1のステータが複数の部材に分離して構成される場合と比較して、ステッピングモータ100の組立工程において精度良くステータ102の位置決めができ、またステータ102の強度が高い。
また、本実施形態のステータ102においては、第1の非磁性体raのロータ孔1020の反対側となる延長線上、及び第2の非磁性体rbのロータ孔1020の反対側となる延長線上には、ステータ102が設けられない構成とした。すなわち、図2に示すように、第1の非磁性体raと第2の非磁性体rbとを結ぶ直線A上に、ステータ102が設けられない構成とした。このような構成を採用することにより、ステータ102の製造時における工程数の削減、歩留まりの向上が期待できる。その詳細については、後述の製造方法の説明において述べる。
なお、本実施形態における非磁性体とは、磁気抵抗の高い物質のことである。具体的には、非磁性体とは、強磁性体以外の磁性体を含む概念であり、例えば、反磁性体、常磁性体、反強磁性体である。非磁性体としては、例えば、ニクロムやステンレス鋼(例えば、SUS304)等を用いるとよい。
次に、図5A〜図5E及び図6を参照して、ステータ102の製造方法について説明する。図5A〜図5Eは、ステータ102の製造工程を説明する工程図である。図6は、図5CのX−X端面図である。なお、図5A〜図5Eにおいては、1のステータ102のみについて示すが、軟磁性材30は図5A等中の矢印B方向を長手方向として延びる帯状であり、その帯状の軟磁性材30からは複数のステータ102を切り出すことができる。すなわち、ステータ102は、生産ラインにおいて、矢印B方向に移動する帯状の軟磁性材30に、以下で説明する各加工が施されることにより、量産される。
図5Aは、帯状の軟磁性材30をプレス加工することにより、ロータ孔1020を有するステータ102が帯状の軟磁性材30と接続された態様で形成された状態を示す。具体的には、ステータ102は、第1の磁極部1021aと連続して形成される繋ぎ部32aと、第2の磁極部1021bと連続して形成される繋ぎ部32bと、第3の磁極部1021cと連続して形成される繋ぎ部33a、33bとにより、軟磁性材30の枠部31a、31bに接続されている。
図5Bは、図5Aの状態から、ロータ孔1020に面する位置に帯状の軟磁性材30の長手方向に沿った方向に延びる帯状の間隙Sa及び間隙Sbを形成した状態を示す図である。間隙Sa及び間隙Sbは、不図示の切断装置等を用いて形成するとよい。なお、間隙Sa及びSbは、同一直線上に設けられるため、切断装置等を用いて1の切断工程で形成可能である。また、切断方向と、軟磁性材30の移動方向(矢印B方向)を同一の方向にすることにより、切断装置の位置を移動する必要がなくなる。すなわち、切断装置を固定して配置することができ、間隙Sa及び間隙Sbを高い位置精度で形成することができる。
図5Cは、帯状(線状)の非磁性材Rを、間隙Sa及び間隙Sbに挿入した状態を示す図である。非磁性材Rは、例えば、不図示の供給装置などにロール状に巻かれて収容されており、供給装置から巻き出される。生産ラインにおける軟磁性材30の移動に伴い、非磁性材Rは、軟磁性材30の移動方向と同方向(矢印B方向)に向けて巻き出され、切断されることなく帯状の状態のまま間隙Sa及び間隙Sbに挿入される。
ここで、間隙Saと間隙Sbとの結ぶ直線上には、少なくとも軟磁性材30の枠部31a、31bが存在するため、非磁性材Rが枠体31a、31bに干渉しないように、非磁性材Rを間隙Sa及び間隙Sbに挿通する必要がある。非磁性材Rが枠体31a、31bに干渉してしまうと、枠体31a、31b(軟磁性材30)の厚み分、非磁性材Rが浮き上がってしまうためである。
そこで、図6に示すように、非磁性材Rを間隙Sa及び間隙Sbに挿入した状態において、間隙Sa及び間隙Sbの外部では、非磁性材Rを軟磁性材30の厚み方向に屈曲した状態とする。例えば、非磁性材Rの間隙Sa及び間隙Sbに挿通される領域においては不図示のローラ等により非磁性材Rを押圧し、間隙Sa及び間隙Sbの外部の領域においては軟磁性材30の厚み方向の上方へ非磁性材Rを引っ張ることにより、図6に示す非磁性材Rを屈曲した状態にできる。
ここで、仮に、間隙Saのロータ孔1020の反対側であって間隙Saに隣接する位置に、ステータ102の第1の磁極部1021aが存在する場合、非磁性材Rを間隙Saに挿入した状態において、非磁性材Rが第1の磁極部1021aに干渉するおそれがある。同様に、間隙Sbのロータ孔1020の反対側であって間隙Sbに隣接する位置に、ステータ102の第2の磁極部1021bが存在する場合、非磁性材Rを間隙Sbに挿入した状態において、非磁性材Rが第2の磁極部1021bに干渉するおそれがある。非磁性材Rが、間隙Sa及び間隙Sbの外部で、第1の磁極部1021a及び第2の磁極部1021bに干渉すると、非磁性材Rは、第1の磁極部1021a及び第2の磁極部1021bの厚み分浮いてしまい、間隙Sa及び間隙Sbへの挿入が困難となる。
そこで、本実施形態においては、間隙Saのロータ孔1020の反対側となる延長線上、及び間隙Sbのロータ孔1020の反対側となる延長線上には、ステータ102は設けられていない構成としている。そのため、間隙Sa及び間隙Sbの外部で、非磁性材Rが、ステータ102に干渉することはなく、非磁性材Rが、間隙Sa及び間隙Sbに押し込まれた状態において軟磁性材30の厚み方向に浮き上がることが抑制される。その結果、間隙Sa及び間隙Sbへの非磁性材Rの挿入を容易かつ確実にできる。
次に、間隙Sa及び間隙Sbに非磁性材Rが挿入された状態において、レーザ溶接等により、非磁性材Rを軟磁性材30に接続する。そして、帯状の非磁性材Rを切断し、図5Dに示すように、第1の非磁性体ra及び第2の非磁性体rbを形成する。本実施形態においては、帯状の非磁性材Rを直線状に延ばした状態で、同一直線上に設けられる間隙Sa及び間隙Sbの両方に1の工程で挿入し、第1の非磁性体ra及び第2の非磁性体rbを形成できる。そのため、間隙Sa及び間隙Sbに対して、それぞれ別の工程により非磁性材Rを挿入した上で、第1の非磁性体ra及び第2の非磁性体rbを形成する場合に比較して、工程数を削減でき、製造効率が良い。
なお、図5C、図6で説明した工程において、仮に、非磁性材Rが軟磁性材30の厚み方向に浮き上がった状態で、軟磁性材30に対して非磁性材Rのレーザ溶接を行ってしまった場合、第1の非磁性体raが、第1の磁極部1021aと第3の磁極部1021cを隔てるように形成されないおそれがある。そのような形成不良が生じて製造されたステータにおいては、図4を参照して上述した磁束Φ11bが発生し、ロータ101の回転検出精度が低下してしまうおそれがある。第2の非磁性体rbについても同様である。
しかしながら、上述したように、本実施形態のステータ製造方法によると、間隙Sa及び間隙Sbへの非磁性材Rの挿入を容易かつ確実に行うことができるため、第1の非磁性体ra及び第2の非磁性体rbの形成不良が生じにくい。そのため、本実施形態のステータ製造方法を用いて製造したステータ102においては、回転検出精度の低下という問題は生じにくい。
また、非磁性材Rを軟磁性材30にレーザ溶接した後、帯状の非磁性材Rを切断する際、切断刃を有する不図示の切断装置等を用いるとよい。本実施形態においては、間隙Saのロータ孔1020の反対側となる延長線上、及び間隙Sbのロータ孔1020の反対側となる延長線上には、ステータ102が設けられていないため、切断装置の切断刃を間隙Sa及び間隙Sbの近傍に配置することができる。そのため、非磁性材Rの切断の精度の向上が期待できる。
さらに、図5Eは、図5Dの状態から、精密プレス加工を行った後の状態を示す図である。この工程においては、ノッチ1023a、ノッチ1023bの形成など、精度の高い加工が求められる部位を形成する。なお、ステータ102の外形を形成するためのプレス加工は、1の工程で行っても構わないが、加工精度向上のため、本実施形態で説明したように、複数の工程に分けて段階的に行うのが好ましい。
そして、図5Eの状態のステータ102を軟磁性材30から切り出す。具体的には、繋ぎ部32a、32b、33a、及び33bを切断、除去することにより、ステータ102を、軟磁性材30の枠部31a、31bから切り離す。以上の工程により製造されたステータ102は、図2に示す状態となる。
次に、図7を参照して、本実施形態の第1の変形例のステータ202について説明する。図7は、本実施形態の第1の変形例のステータ202を示す平面図である。なお、ステータ102と同様の構成については同じ符号を付してその説明は省略する。また、図示は省略するが、ステータ202は、図1に示した第1のコイル103a及び第2のコイル103bに対してネジ104(図3参照)を用いて接続固定されるものである。また、ステータ202は、図5A〜図5E、図6を参照して説明したステータ102の製造方法と同様の工程により製造されるものである。
ステータ202は、第1の磁極部1021a、第2の磁極部1021b、及び第3の磁極部1021cを有する。ステータ202の第1の磁極部1021aは、ステータ202と第1のコイル103aとを固定するネジ104の外周の一部に沿う形状を有する第1の接続部2024aを有する。また、ステータ202の第2の磁極部1021bは、ステータ202と第2のコイル103bとを固定するネジ104の外周の一部に沿う形状を有する第2の接続部2024bを有する。
ステータ202においては、ステータ102と異なり、第1の非磁性体raのロータ孔1020の反対側となる延長線上、及び第2の非磁性体rbの反対側となる延長線上(図7中の破線A上)には、ステータ202の一部が設けられる構成となっている。具体的には、第1の非磁性体raのロータ孔1020の反対側となる延長線上には、ステータ202の第1の磁極部1021aが設けられ、第2の非磁性体rbのロータ孔1020の反対側となる延長線上には、ステータ202の第2の磁極部1021bが設けられている。
ただし、その延長線上に設けられるステータ202は、第1の非磁性体ra及び第2の非磁性体rbからステータ202の厚みの3倍となる距離より遠い位置に配置される構成とした。言い換えると、第1の非磁性体ra、第2の非磁性体rbからステータ202の厚みの3倍よりも短い距離となる位置には、ステータ202が設けられない構成とした。このように、第1の変形例においては、間隙Sa及び間隙Sbの近傍にはステータ202が設けられないため、ステータ202の製造工程において、間隙Sa及び間隙Sbの外部で、非磁性材Rが干渉しにくい構成となっている。
具体的には、第1の変形例のステータ202の厚みは約400μmとした。そして、帯状の第1の非磁性体raのロータ孔1020の反対側となる延長線上における、第1の非磁性体raから第1の磁極部1021aまでの距離l1を1.2mmよりも長くした。同様に、帯状の第2の非磁性体rbのロータ孔1020の反対側となる延長線上における、第2の非磁性体rbから第2の磁極部1021bまでの距離l2を1.2mmよりも長くした。
また、ステータ202は、ステータ102と同様に、半円弧状に形成される第1の接続部2024a及び第2の接続部2024bを有するのみであり、孔を有しないため、ステータ202製造用の金型において、強度の低い円柱状の突起を設ける必要がなく、金型の長寿命化が期待できる。その結果、ステータ202の製造におけるコストの低減を期待できる。
さらに、図8を参照して、本実施形態の第2の変形例のステータ302について説明する。図8は、本実施形態の第2の変形例のステータ302を示す平面図である。なお、ステータ102と同様の構成については同じ符号を付してその説明は省略する。また、図示は省略するが、ステータ302は、図1に示した第1のコイル103a及び第2のコイル103bに対してネジ104(図3参照)を用いて接続固定されるものである。また、ステータ302は、図5A〜図5E、図6を参照して説明したステータ102の製造方法と同様の工程により製造されるものである。
ステータ302は、第1の磁極部1021a、第2の磁極部1021b、及び第3の磁極部1021cを有する。ステータ302の第1の磁極部1021aは、ステータ302と第1のコイル103aとを固定するネジ104の外周の全周に沿う形状を有する第1の接続部3024aを有する。ステータ302の第2の磁極部1021bは、ステータ302との第2のコイル103bとを固定するネジ104の外周の全周に沿う形状を有する第2の接続部3024bを有する。このように、ステータ302において、第1の接続部3024a及び第2の接続部3024bは、ステータ302を貫通する孔により構成される。このため、ステータ302の第1の磁極部1021a及び第2の磁極部1021bは、少なくともネジ104が挿通される孔の径よりは大きい幅を有する。したがって、ステータ102やステータ202と比較してステータ302の強度が高い。
さらに、図9を参照して、本実施形態の第3の変形例のステータ402について説明する。図9は、本実施形態の第3の変形例のステータ402を示す平面図である。なお、ステータ102と同様の構成については同じ符号を付してその説明は省略する。また、図示は省略するが、ステータ402は、図1に示した第1のコイル103a及び第2のコイル103bに対してネジ104(図3参照)を用いて接続固定されるものである。また、ステータ402は、図5A〜図5E、図6を参照して説明したステータ102の製造方法と同様の工程により製造されるものである。
ステータ402は、第1の磁極部1021a、第2の磁極部1021b、及び第3の磁極部1021cを有する。ステータ402の第1の磁極部1021aは、ステータ202と第1のコイル103aとを固定するネジ104の外周の一部に沿う形状を有する第1の接続部4024aを有する。また、ステータ402の第2の磁極部1021bは、ステータ202と第2のコイル103bとを固定するネジ104の外周の一部に沿う形状を有する第2の接続部4024bを有する。
ここで、図2及び図7においては、第1の磁極部1021a及び第2の磁極部1021bの先端部が、ネジ104の外周の一部に沿って、かつ直線A側に向けて突き出るように屈曲した構成のステータについて示した。それに対して、図9で示す第3の変形例のステータ402においては、第1の磁極部1021a及び第2の磁極部1021bの先端部Eは、直線A側に突き出るように屈曲した構成となっていない。そのため、先端部Eは、第1の磁極部1021aの他の部位の少なくとも一部よりも、直線Aから離れた側に配置される構成となっている。それにより、図9に示すように、第1の磁極部1021a及び第2の磁極部1021bの先端部Eが、直線A上に設けられない構成となっている。そのため、ステータ402の製造工程において、間隙Sa及び間隙Sbへの非磁性材Rの挿入を容易かつ確実に行うことができ、第1の非磁性体ra及び第2の非磁性体rbの形成不良が生じにくい。そのため、図5A〜図5E、図6を参照して説明したステータ102と同様の製造方法により製造したステータ402においては、回転検出精度の低下という問題は生じにくい。
ここで、部品の研磨等のためにバレル研磨機等の装置に複数のステータを収容する際、ステータに形成された孔に他のステータの部位が侵入する等、ステータ同士が絡みあってしまうという問題が生じるおそれがある。特に、第1の磁極部1021a及び第2の磁極部1021bの先端部Eが屈曲した構成の場合、先端部Eが他のステータのロータ孔1020等の周面に引っ掛かるなどステータ同士が絡みやすくなってしまうところ、ステータ402の構成においては、図2及び図7で示した構成と比較して、そのような問題が生じにくいといった利点がある。その結果、ステータ402の研磨等を効率良く行うことが可能となる。
さらに、図10を参照して、本実施形態の第4の変形例のステータ502について説明する。図10は、本実施形態の第4の変形例のステータ502を示す平面図である。なお、ステータ502は、接続孔1024cが形成される代わりに第3の接続部5024cが形成されている点を除いて、第3の変形例で示したステータ402と同様の構成である。そのため、ステータ402と同様の構成については同じ符号を付してその説明は省略する。
ステータ502の第3の磁極部1021cには、ステータ502と第1のコイル103a及び第2のコイル103b(図1参照)とを固定するネジ104(図3参照、図10において不図示)の外周の一部に沿う形状の第3の接続部5024cが設けられている。ステータ502は、ネジ104を用いて、第1の接続部4024a、第2の接続部4024b、及び第3の接続部5024cの3箇所において、第1のコイル103a及び第2のコイル103bに固定される。このような構成のため、ステータ502は、第3の変形例のステータ402よりも、形成される孔の数が少ない。すなわち、ステータ502は、ステータ402と比較して、バレル研磨機等の装置内で研磨等を行う際、ステータ同士がより絡み合いにくい構成となっている。
さらに、図11を参照して、本実施形態の第5の変形例のステータ602について説明する。図11は、本実施形態の第5の変形例のステータ602を示す平面図である。なお、ステータ602は、間隙Scを有する点を除いて、第3の変形例で示したステータ402と同様の構成である。そのため、ステータ402と同様の構成については同じ符号を付してその説明は省略する。
図4を参照して上述したように、ロータ101から発生する磁束は、その一部がロータ孔1020周辺で閉じてしまう場合がある。そこで、ステータ602においては、第1の磁極部1021aと第3の磁極部1021cとを隔てるように形成される間隙Sa、及び第2の磁極部1021bと第3の磁極部1021cとを隔てるように形成される間隙Sbに加えて、第1の磁極部1021aと第2の磁極部1021bとを隔てるように間隙Scを形成した。そのため、ステータ602においては、ロータ孔1020周辺で閉じてしまう磁束の発生をさらに抑制でき、ロータ101の回転変化による磁束の変動を精度良く検出することが可能となる。
ここで、第1の磁極部1021aと第3の磁極部1021cとは、間隙Saに挿入された非磁性体raが溶接されることにより接続されており、第2の磁極部1021bと第3の磁極部1021cとは、間隙Sbに挿入された非磁性体rbが溶接されることにより接続されている。そのため、第1の磁極部1021aと第2の磁極部1021bとを隔てるように間隙Scを設けたとしても、第1の磁極部1021a、第2の磁極部1021b、及び第3の磁極部1021cは、非磁性体ra、rbを介して一体的に構成されることとなっている。そのため、ステッピングモータの組立工程において精度良くステータ602の位置決めができ、またステータ602全体としての強度も保たれる。なお、さらにステータ602の強度を向上するため、間隙Scに非磁性体を挿入しても構わない。
また、ステータ602は、図5A〜図5E、及び図6を参照して説明したステータ102と同様の製造方法により製造することができる。なお、間隙Scの形成は、間隙Sa、Sbを形成する工程(図5B参照)の際に合わせて行ってもよいし、ノッチ1023a、1023b等を形成する工程(図5E参照)の際に合わせて行ってもよい。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、この実施形態に示した具体的な構成は一例として示したものであり、本発明の技術的範囲をこれに限定することは意図されていない。当業者は、これら開示された実施形態を適宜変形してもよく、本明細書にて開示される発明の技術的範囲は、そのようになされた変形をも含むものと理解すべきである。
100 ステッピングモータ、101 ロータ、102,202,302,402、502、602 ステータ、1020 ロータ孔、1021a 第1の磁極部、1021b 第2の磁極部、1021c 第3の磁極部、1023a,1023b ノッチ、1024a,2024a,3024a,4024a,5024a 第1の接続部、1024b,2024b,3024b,4024b,5024b 第2の接続部、5024c 第3の接続部、103a 第1のコイル、103b 第2のコイル、1031a,1031b 孔、104 ネジ、105 回路基板、30 軟磁性材、31a,31b 枠部、32a,32b,33a,33b 繋ぎ部、Sa,Sb 間隙、OUT1,OUT2,OUT3,OUT4 端子、R 非磁性材、ra 第1の非磁性体、rb 第2の非磁性体、E 先端部。

Claims (7)

  1. 着磁されたロータと、
    前記ロータを駆動する第1のコイル及び第2のコイルと、
    前記ロータを収容するロータ孔を有するステータであって、
    前記ロータ孔に面して、第1の磁極部、第2の磁極部、及び第3の磁極部を有し、
    前記第1の磁極部と前記第3の磁極部は前記第1のコイルを通して開磁路を形成し、
    前記第2の磁極部と前記第3の磁極部は前記第2のコイルを通して開磁路を形成し、
    前記ロータ孔の外周において、前記第1の磁極部と前記第3の磁極部を隔てるように帯状の第1の非磁性体が設けられ、前記第2の磁極部と前記第3の磁極部を隔てるように帯状の第2の非磁性体が設けられ、
    前記第1の非磁性体の前記ロータ孔の反対側となる延長線上には、少なくとも前記ステータの厚みの3倍となる距離までは前記ステータが設けられず、
    前記第2の非磁性体の前記ロータ孔の反対側となる延長線上には、少なくとも前記ステータの厚みの3倍となる距離までは前記ステータが設けられない、
    ステータと、
    を有するステッピングモータ。
  2. 前記第1の非磁性体の前記ロータ孔の反対側となる延長線上、及び前記第2の非磁性体の前記ロータ孔の反対側となる延長線上には、前記ステータが設けられない請求項1に記載のステッピングモータ。
  3. 前記ステータの前記第1の磁極部の前記ロータ孔の反対側には、前記ステータと前記第1のコイルとを固定する固定具の外周の全周に沿う形状を有する第1のコイル接続部が設けられ、
    前記ステータの前記第2の磁極部の前記ロータ孔の反対側には、前記ステータと前記第2のコイルとを固定する固定具の外周の全周に沿う形状を有する第2のコイル接続部が設けられる請求項1又は2に記載のステッピングモータ。
  4. 前記ステータの前記第1の磁極部の前記ロータ孔の反対側には、前記ステータと前記第1のコイルとを固定する固定具の外周の一部分に沿う形状を有する第1の接続部が設けられ、
    前記ステータの前記第2の磁極部の前記ロータ孔の反対側には、前記ステータと前記第2のコイルとを固定する固定具の外周の一部分に沿う形状を有する第2の接続部が設けられる請求項1又は2に記載のステッピングモータ。
  5. 前記第1のコイル及び前記第2のコイルは、巻線と磁芯を有し、
    前記磁芯、前記ステータが、この順で回路基板上に前記固定具により取り付けられる請求項1〜4のいずれか1項に記載のステッピングモータ。
  6. 前記ステータは、前記ロータ孔に面する位置に、前記第1の磁極部と前記第2の磁極部を隔てる間隙をさらに有する請求項1〜5のいずれか1項に記載のステッピングモータ。
  7. 帯状の軟磁性材に、ロータ孔を有するステータの外形及び前記ロータ孔に面する位置に前記帯状の軟磁性材の長手方向に沿った方向に延びる帯状の間隙を、前記ステータが前記帯状の軟磁性材と接続された態様で形成し、
    帯状の非磁性材を前記帯状の間隙に挿入するとともに、前記帯状の間隙の外部では、前記帯状の非磁性体を前記帯状の軟磁性材の厚み方向に屈曲させ、
    前記軟磁性材と前記非磁性体とを互いに接合し、
    前記軟磁性材より前記ステータを切り出す、
    ステッピングモータのステータ製造方法。
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