JP2018028966A - 非水系電解液およびそれを用いた蓄電デバイス - Google Patents

非水系電解液およびそれを用いた蓄電デバイス Download PDF

Info

Publication number
JP2018028966A
JP2018028966A JP2015000815A JP2015000815A JP2018028966A JP 2018028966 A JP2018028966 A JP 2018028966A JP 2015000815 A JP2015000815 A JP 2015000815A JP 2015000815 A JP2015000815 A JP 2015000815A JP 2018028966 A JP2018028966 A JP 2018028966A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lithium
aqueous electrolyte
salt
electrolyte
storage device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015000815A
Other languages
English (en)
Inventor
永倉 直人
Naoto Nagakura
直人 永倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokuyama Corp filed Critical Tokuyama Corp
Priority to JP2015000815A priority Critical patent/JP2018028966A/ja
Priority to PCT/JP2015/085636 priority patent/WO2016111151A1/ja
Priority to TW104144186A priority patent/TW201631833A/zh
Publication of JP2018028966A publication Critical patent/JP2018028966A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G11/00Hybrid capacitors, i.e. capacitors having different positive and negative electrodes; Electric double-layer [EDL] capacitors; Processes for the manufacture thereof or of parts thereof
    • H01G11/54Electrolytes
    • H01G11/58Liquid electrolytes
    • H01G11/62Liquid electrolytes characterised by the solute, e.g. salts, anions or cations therein
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/056Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes
    • H01M10/0564Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes the electrolyte being constituted of organic materials only
    • H01M10/0566Liquid materials
    • H01M10/0568Liquid materials characterised by the solutes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/056Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes
    • H01M10/0564Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes the electrolyte being constituted of organic materials only
    • H01M10/0566Liquid materials
    • H01M10/0569Liquid materials characterised by the solvents
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G11/00Hybrid capacitors, i.e. capacitors having different positive and negative electrodes; Electric double-layer [EDL] capacitors; Processes for the manufacture thereof or of parts thereof
    • H01G11/54Electrolytes
    • H01G11/58Liquid electrolytes
    • H01G11/60Liquid electrolytes characterised by the solvent
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】 蒸気圧が無く引火する危険性の無い電気化学的に安定で低温でも電気伝導度を保つことができる非水電解液及びそれを用いたリチウム電池等の蓄電デバイスを提供する。
【解決手段】 イオン性物質からなる非水電解液であって、該イオン性物質は、カチオンが、濃度0.03〜3M/l、好ましくは0.1〜0.5M/lとなる範囲の量のリチウムイオンと、残部の有機オニウムイオンとで構成されており、アニオンの30モル%以上が下記一般式(I)
BF(CN)4−a (I)
(式中、aは1〜3の整数である)
で示されるシアノフルオロボレートイオンである非水電解液を用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、リチウム電池、リチウムイオン電池、リチウムイオンキャパシタ等の電気化学デバイス用として利用される非水電解液電池用電解液及び該電解液を用いた蓄電デバイスに関する。
近年、携帯用電子機器、携帯電話、またはビデオカメラなどが急激に普及し、それらに用いられる軽量で高性能の二次電池の需要が大幅に増大した。また、近年、車載用途や自然エネルギーの貯蔵用途などに向けての開発が進められている。車載用途では使用環境温度が−30℃から60℃が想定されており、従来使用されている温度領域より厳しい使用環境が想定され、高温側では電解質の耐久性が求められ、低温側では従来以上のイオン伝導率が求められている。特に高温環境については、セルが大型化されるため、使用環境のみならず自己発熱によって定常的に比較的高い温度にさらされることになり、高温耐久性の向上は重要な開発課題になってきている。
また、車載や自然エネルギー貯蔵用の電池の場合、使用条件として−30℃での作動が想定され、低温でのイオン伝導性も要求される。低温でのイオン伝導度低下を避けるために通常は低粘度の有機溶媒ECなどを用いる事が行われているが、ほとんどの低粘度の有機溶媒は蒸気圧が高く、電池にデンドライト析出などによりショートが発生した場合、容易に火災が発生するなど安全性が低下する問題点がある。
これら蓄電デバイスに用いられている電解液には、多くの場合、非水溶媒にリチウム塩を溶解した電解液が使用されている。さらに、非水溶媒としては、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート等の混合溶媒が一般的に使用されている。リチウム塩としてはLiPF、LiBFなどが用いられている。
また、リチウムイオン二次電池の負極活物質としてはリチウムイオンを吸蔵・放出することができる炭素質材料や高容量化を目指してシリコンやスズ等を用いた金属又は合金系の負極などが知られ、現在は炭素質系の天然黒鉛、人造黒鉛、非晶質炭素等が主に用いられている。正極活物質としてはリチウムイオンを吸蔵・放出することができる遷移金属複合酸化物が用いられている。遷移金属の代表例としてはコバルト、ニッケル、マンガン、鉄等である。
このようなリチウムイオン二次電池は、活性の高い正極と負極を使用しているため、電極と電解液との副反応により、充放電容量が低下することが知られており、電池特性を改良するために、電解液の構成要素である非水溶媒や電解質について種々の検討がなされている。
また、Liイオン電池においては登場以降、発火する事故がしばしば報告されておりこのように電解液には引火性の高い有機溶媒を含みその有機溶媒が電池の発火の原因となっていることから、蒸気圧が事実上無く引火しなく、また、火災を発生しにくいイオン液体を用いた電池が研究されている。しかし、イオン液体は有機溶媒などに比べて粘度が高く、Liイオン伝導度も低下し特に低温において電流が流せないことや電極へのLiイオンの挿入・脱離などに問題が多い場合が多く実用にはいたっていない。
GS YUASA Technical Report vol3 1 page.26−31 表面 第 28巻 第6号 (2007) page. 327−332
イオン液体は多くの場合有機カチオンとアニオンから構成され、常温で液体であり、事実上蒸気圧が無いため引火しなく、難燃性であるなど、ほかには無い特徴を持っているため注目され開発が進められている。特にイオンで呼応制されていることから電池用やキャパシター用電解液として期待され開発されている。しかし多くのイオン液体は粘度が高く、また、電池用電解液として用いられる温度範囲として想定される−30〜50℃で0℃付近でも固体になってしまうものが多い。特に電池用電解質として金属塩を溶解させた場合、低温では塩が析出してしまう場合も多く、電池用電解液として用いるには多くの問題点がある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、非水溶媒に電解質塩が溶解されている非水電解液において、非水電解液として特定のシアノフルオロボレート有機カチオン塩が低粘度のイオン液体であり、さらにLi塩を溶解した場合でも広い範囲で電気化学的に安定であり、伝導度も高く特に低温での電気伝導度も特性向上していることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、一種以上のイオン液体に電解質塩が溶解されている非水電解液において、
イオン性物質からなる非水電解液であって、該イオン性物質は、カチオンが、濃度1〜60モル%となる範囲のリチウムイオンと、残部の有機オニウムイオンとで構成されており、アニオンの30モル%以上が下記一般式(I)
BF(CN)4−a (I)
(式中、aは1〜3の整数である)
で示されるシアノフルオロボレートイオンである非水電解液
である。
他の発明は、正極、負極及び非水溶媒に電解質塩が溶解されている非水電解液を備えた蓄電デバイスであって、該非水電解液が上記の非水電解液であることを特徴とする蓄電デバイスである。
本発明によれば、蒸気圧が無く引火する危険性の無い電気化学的に安定で低温でも電気伝導度を保つことができる非水電解液及びそれを用いたリチウム電池等の蓄電デバイスを提供することができる。具体的には、シアノフルオロボレート・有機カチオン塩にシアノフルオロボレート塩を溶解させた電解液を用いることで蒸気圧がない為引火する危険性のなく低粘度であるために十分な電気伝導度と低温でも伝導度を保つことを兼ね備えた電解液が得られる。特に車載用蓄電デバイス用の非水電解液や自然エネルギー貯蔵用の大型電池として使用される場合、低温環境でも動作する蓄電デバイスを得ることができる。
実施例1の非水電解液のサイクリックボルタモグラムの測定結果 実施例2の非水電解液のサイクリックボルタモグラムの測定結果
〔非水電解液〕
本発明の非水電解液は、イオン性物質からなる非水電解液であって、該イオン性物質は、カチオンが、濃度0.03〜3M/lとなる範囲のリチウムイオンと、残部の有機オニウムイオンとで構成されており、アニオンの30モル%以上が下記一般式(I)
BF(CN)4−a (I)
(式中、aは1〜3の整数である)
で示されるシアノフルオロボレートイオンである。
本発明の非水電解液においてリチウムイオン濃度は1から60モル%である。通常1モル%以上、より好ましくは3モル%以上、特に好ましくは5モル%以上であり、上限は60モル%以下、好ましくは40モル%以下、さらに好ましくは20モル%以下である。この濃度であれば、電流の媒体であるリチウムイオンの濃度が少なすぎず、電解液の粘度の範囲が適切であり、適切な電気伝導度を得ることができる。この範囲よりリチウムイオン濃度が低すぎると電流が低くなり、高すぎると粘度が高くなりどちらの場合でも電解質として必要な電気伝導度を得られなくなる。
上記非水電解液の残部有機オニウムイオンとしては公知の有機オニウムカチオンが特に制限無く用いることができる。その例を挙げれば、アンモニウムカチオン類として;トリメチルプロピルアンモニウムカチオン、トリメチルイソプロピルアンモニウムカチオン、ブチルトリメチルアンモニウムカチオン、ヘキシルトリメチルアンモニウムカチオン、オクチルトリメチルアンモニウムカチオン、ドデシルトリメチルアンモニウムカチオン、ジメチルジプロピルアンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニウム、N,N−テトラメチレンピロリジニウム、5−アゾニア−[4,4]スピロノナン、5−アゾニア−[4,5]スピロデカン等が挙げられる。この中でも、電気化学安定性が高く、比較的低粘度であり、合成が容易であることなどから、トリメチルプロピルアンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニウムカチオンなどが好適である。芳香族ヘテロ環化合物カチオンとして;ピリヂニウム、ピリダジニウム、ピリミジニウム、ピラジニウム、ピラゾリウム、チアゾニウム、オキソゾリウム、トリアゾニウム等が挙げられる。その中でも、融点が低いこと、合成が容易であることなどから、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムカチオン、1−イソプロピル−3−プロピルイミダゾリウムカチオン、1−tert−ブチル−3−イソプロピルイミダゾリウムカチオン等のイミダゾリウムカチオン類;N−エチルピリジニウムカチオン、N−ブチルピリジニウムカチオン等のピリジニウムカチオン類等が好ましい。
電気化学的安定性および電気伝導度が高く、更に融点が低く、電気化学デバイス用電解質として特に好適な本発明における有機オニウムイオンのうち特に有用なものとして1−エチル−3−メチルイミダゾリウムイオンを挙げることができる。
上記式(I)においてaは1から3の整数である。従って、シアノフルオロボレートアニオンとしてはBF(CN)、BF(CN)又はBF(CN)が含まれる必要がある。当該シアノフルオロボレートアニオンは少なくともアニオンのうちの30モル%以上を占める必要があり、好ましくは60モル%以上、特に好ましくは90モル%以上である。当該シアノフルオロボレートアニオンは電気化学安定性が高く、しかも、伝導度も高いという利点を有する。さらに粘度を低くでき、融点も降下させることができる。
本発明の非水電解液に含まれるアニオンは全てが上記シアノフルオロボレートアニオンでも良いが、他のアニオンが含まれていてもよい。当該他のアニオンとしては、既存のアニオンを特に制限無く用いることができる。他のアニオンを例示すると、CFSO、N(FSO、N(FSO)(CFSO)、N(CFSO、N(CSO、環状1,2−パーフルオロエタンジスルホニルイミド、環状1,3−パーフルオロプロパンジスルホニルイミド、C(FSO、C(CFSO、C(CSO、ビスオキサラトボレート、ジフルオロオキサラトボレート、テトラフルオロオキサラトホスフェート、ジフルオロビスオキサラトフォスフェート、BFCF、BF、PF(CF、B(CN)、PF(C等の有機リチウム塩やPF、BF、ClOなどの無機リチウム塩などが上げられる。その中でも特にBF 、PF 、(CFSO、(FSO等は電気化学安定性が高く伝導度も高いために好適に用いる事ができる。
本発明の非水電解液を製造する方法は特に限定されないが、例えば、下記式(II)
・BF(CN)4−a (II)
(Aは有機オニウムイオンを示し、aは1〜3の整数である)
で示されるシアノフルオロボレート塩に、リチウムイオン濃度が0.03〜3M/lとなる範囲で下記一般式(III)、
Li・X (III)
(上記式中、Xはアニオンを示す)
で示されるリチウム塩を溶解することにより得ることができる。
上記記一般式(II)で表されるシアノフルオロボレート塩は、
下記一般式(II)
(CN)4−a ・M (IV)
(式中、CNはニトリル基であり、aは1〜3の整数であり、Mは金属イオンである。)
に示されるシアノフルオロボレートアニオンの金属塩と、有機オニウムイオンのハロゲン塩とを混合する塩交換法、有機オニウムイオン前駆体と非対称アニオン前駆体を反応させる直接4級化法等で得ることができる。中でも、塩交換法は反応の容易さから好適に用いられる。また、イオン液体に所定量のシアノフルオロボレートリチウム塩を添加することでも容易に得る事ができる。
塩交換法に用いられる非対称アニオンの金属塩において、好適に用いられる金属{前記一般式(IV)におけるM}としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属類、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属類等を挙げることができる。中でも、イオン交換の容易さから、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属類が好適に用いられる。さらには、原料となる金属塩の吸湿性の低さより、カリウムが特に好適に用いられる。
一般式(III)で示されるリチウム塩は公知のリチウム塩を使用でき、工業グレードや試薬グレードのものを用いることができる。またXがシアノフルオロボレートである場合には公知の方法で合成することが可能であり、アセトニトリルやアセトンなどの有機溶媒にLiCN等のアルカリ金属シアン化物MCNを溶解させBFガスを吹き込む方法やアルカリ金属シアン化物MCN を、アセトニトリル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、および/またはジメトキシエタン等の非プロトン性溶媒の存在下で、三フッ化ホウ素エーテルBF・OEt等のBF付加化合物と反応させることで合成することができる。
また、一度カリウムやナトリウム、マグネシウム、カルシウム等、その他、アルカリ金属、アルカリ土類金属の青酸化合物を溶解させた有機溶媒に上述のBFガスの吹き込みや三フッ化ホウ素エーテルBF・OEt等のBF付加化合物を作用させ、合成されたシアノフルオロボレートの対応するアルカリ金属、アルカリ土類金属塩に水酸化リチウム、炭酸リチウム、ハロゲン化リチウムなどの無機リチウム塩を作用させることで塩交換を行い合成する方法などがある。
また、本発明における電気化学デバイス用電解質として用いる際には、不純物を十分除去するのが好ましい。電解液の組成中の不純物濃度としては水分濃度は1000ppm以下、Li以外の金属濃度はNa 20ppm以下、K 10ppm以下、Ca 10ppm以下、Fe 3ppm以下、 Pb 10ppm以下とすることが好ましい。
この非水電解質を非水電解質電池に適用することで、引火性がなく、低温でも作動する電池を提供することができる。
本発明の非水電解液が、融点が低く、また、伝導度が高い理由は必ずしも明確ではないが、以下のように考えられる。
本発明はシアノフルオロボレートアニオンを含んだイオン液体にLi塩を溶解させたものであるが、シアノフルオロボレートアニオンはアニオンのイオン径や分子量は公知のアニオン(例えば、(CFSO)N、(FSO、に対して比較的小さいこととアニオンの極性が小さく化合物間の相互作用が小さいため、イオンが移動しやすいことが原因であると考えられる。また、六フッ化フォスフェートアニオン、テトラフルオロボレートやテトラシアノボレートなどは対称性が高くそのために凝集して結晶化しやすいのに対してそれらよりも対称性が低く融点が低くなる事が原因であると考えられる。
本発明の非水電解液はまた、既存の電池用あるいは電気二重層キャパシターに用いられる添加物を含んでいても良い。
本発明の非水電解液は、リチウム一次電池用やリチウム二次電池用ならびにリチウムイオンキャパシタ用の蓄電デバイスに使用することができる。その中でも、リチウム電池用として用いることが更に好ましく、リチウム二次電池用として用いることが最も適している。また、非水電解質として、液体状のものだけでなくゲル化して使用してもよい。更に本発明の非水電解液は固体高分子電解質用としても使用できる。
<非水系電解液リチウム二次電池>
本発明の非水系電解液リチウム二次電池は、リチウムイオンを吸蔵・放出し得る負極及び正極と前記の本発明の非水系電解液とを備えるものである。
<電池構成>
本発明の非水系電解液リチウム二次電池は、負極及び非水系電解液以外の構成については、公知の非水系電解液二次電池と同様であり、通常は、本発明の非水系電解液が含浸されている多孔膜を介し正極と負極とが積層され、これらがケースに収納された形態を有する。従って、本発明の非水系電解液二次電池の形状は特に制限されるものではなく、円筒型、角形、ラミネート型、コイン型、大型等の何れであってもよい。
<非水系電解液>
非水系電解液としては、上述の本発明の非水系電解液を用いる。
<負極>
負極は、集電体上に負極活物質層を有するものである。負極活物質としては、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出可能なものであれば、特に制限はない。その具体例としては、炭素質材料、合金系材料、リチウム含有金属複合酸化物材料等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、また2種以上を任意に組み合わせて併用してもよい。
<正極>
リチウム二次電池用正極活物質としては、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出可能なものであれば特に制限されず用いることができる。正極活物質としてはリチウムと少なくとも1種の遷移金属を含有する物質が好ましい。具体例としては、リチウム遷移金属複合酸化物、リチウム含有遷移金属リン酸化合物が挙げられる。これらの正極活物質は、一種単独又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明におけるリチウム二次電池は、充電終止電圧が4.2V以上、特に4.3V以上の場合にも高温での電気化学特性に優れている。また、本発明におけるリチウム電池は、−40〜100℃で充放電することができる。
<リチウムイオンキャパシタ>
負極にグラファイト等の炭素材料を用い、それへのリチウムイオンのインターカレーションを利用してエネルギーを貯蔵する蓄電デバイスである。リチウムイオンキャパシタ(LIC)と呼ばれる。正極は、例えば活性炭電極と電解液との間の電気二重層を利用したものや、π共役高分子電極のドープ/ 脱ドープ反応を利用したもの等が挙げられる。電解液にはシアノフルオロボレートのリチウム塩が含まれる。
本発明では、蒸気圧が無く引火する危険性の無い電気化学的に安定で低温でも電気伝導度を保つことができる非水電解液及びそれを用いたリチウム電池等の蓄電デバイスを提供することができる。具体的には、シアノフルオロボレート・有機カチオン塩にシアノフルオロボレートリチウム塩を溶解させた電解液を用いることで蒸気圧がない為引火する危険性のなく低粘度であるために十分な電気伝導度と低温でも伝導度を保つことを兼ね備えた電解液が得られる。特に車載用蓄電デバイス用の非水電解液や自然エネルギー貯蔵用の大型電池として使用される場合、低温環境でも動作する蓄電デバイスを得ることができる
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1) 電気伝導度
試料溶液10mlをPFA製の小型ビーカーに取り、TDK社製電気伝導度測定メーターにより測定した。伝導度のキャリブレーションはキシダ化学株式会社より購入した1M−LiPFの炭酸エチレン−炭酸ジエチルの混合溶液(1:1)の伝導度0.7(S/m)と1MLiBFの炭酸エチレン−炭酸ジエチルの混合溶液(1:1)の伝導度0.39(S/m)により校正した。
(2) 電気化学測定
試料溶液適量(〜2ml)をBAS社製 VC−4 ボルタンメトリー用セルにいれ、グラッシーカーボン電極、白金電極、Ag/Ag型参照電極を用いAutolab社製ポテンシオスタットでサイクリックボルタンメトリ測定を行い電気化学安定性を評価した。
実施例1
1−エチル−3−メチルイミダゾリウム(以下EMIM)臭化物19.6gとジシアノジフルオロボレートリチウム塩10.8gをそれぞれイオン交換水10mlに溶解した。上記で作製したEMIM臭化物水溶液をフラスコに入れジシアノジフルオロボレートリチウム水溶液を滴下した。滴下後溶液は二層に分離した。この中に塩化メチレン20mlを添加し塩化メチレン層を分離した。塩化メチレン溶液にイオン交換水20mlを加えよく攪拌した後に静置し塩化メチレン層を分離した。この操作を水槽に濁りが出なくなるまで〜5回繰り返した。その後に塩化メチレンを減圧乾燥し12.3gのEMIMジシアノジフルオロボレートリチウム塩を得た。
この液体を140℃24時間真空乾燥を行った後に溶液全体での有機カチオンとLiイオンが0.9:0.1(0.4M/l)になるようにジシアノジフルオロボレートリチウム塩0.63gを加え溶解させた。その溶液(以下EMIM0.9Li0.1ジシアノジフルオロボレート)の電気伝導度を測定したところ0.80S/mだった。そのサイクリックボルタモグラムの測定結果を図1に示す。電気化学安定性は−2.3〜2.6 (V vs Ag/Ag+)であった。
実施例2
5−アゾニア−[4,5]スピロデカン臭化物25.8gとジシアノジフルオロボレートリチウム塩9.8gをそれぞれイオン交換水10mlに溶解した。上記で作製した5−アゾニア−[4,5]スピロデカン臭化物水溶液をフラスコに入れジシアノジフルオロボレートリチウム水溶液を滴下した。滴下後溶液は二層に分離した。この中に塩化メチレン20mlを添加し塩化メチレン層を分離した。塩化メチレン溶液にイオン交換水20mlを加えよく攪拌した後に静置し塩化メチレン層を分離した。この操作を水槽に濁りが出なくなるまで(〜5回)繰り返した。その後に塩化メチレンを減圧乾燥し8.3gの5−アゾニア−[4,5]スピロデカンジシアノジフルオロボレートリチウム塩を得た。
この液体を140℃24時間真空乾燥を行った後に溶液全体での有機カチオンとLiイオンが0.9:0.1になるようにジシアノジフルオロボレートリチウム塩0.37gを加え溶解させた。そのサイクリックボルタモグラムの測定結果を図2に示す。電気化学安定性は−3.0〜2.6 (V vs Ag/Ag+)であった。
実施例3、比較例1〜3
実施例1のように作製したEMIMジシアノジフルオロボレート−10mol%リチウム液体の電気伝導度を0、−20、−30℃で測定を行った。比較のためにアニオンの異なるイオン液体にリチウム塩を同濃度(カチオンとして10mol%)溶解させた試料の電気伝導度を測定した。
非水電解液の組成を表1に、電気伝導度の測定結果を表2に記す。
Figure 2018028966
表から分かるとおり、本発明の非水電解液は既知のイオン液体よりも伝導度が高く、特に低温での使用に好適である。また電気化学安定性も広くLiイオン電池やLiイオンキャパシター用電解液として好適である。
Figure 2018028966

Claims (2)

  1. イオン性物質からなる非水電解液であって、該イオン性物質は、カチオンが、濃度1〜60モル%となる範囲のリチウムイオンと、残部の有機オニウムイオンとで構成されており、アニオンの30モル%以上が下記一般式(I)
    BF(CN)4−a (I)
    (式中、aは1〜3の整数である)
    で示されるシアノフルオロボレートイオンである非水電解液。
  2. 正極、負極及び非水溶媒に電解質塩が溶解されている非水電解液を備えた蓄電デバイスであって、該非水電解液が請求項1記載の非水電解液であることを特徴とする蓄電デバイス。
JP2015000815A 2015-01-06 2015-01-06 非水系電解液およびそれを用いた蓄電デバイス Pending JP2018028966A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015000815A JP2018028966A (ja) 2015-01-06 2015-01-06 非水系電解液およびそれを用いた蓄電デバイス
PCT/JP2015/085636 WO2016111151A1 (ja) 2015-01-06 2015-12-21 非水電解液およびそれを用いた蓄電デバイス
TW104144186A TW201631833A (zh) 2015-01-06 2015-12-29 非水電解液及使用該非水電解液的蓄電裝置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015000815A JP2018028966A (ja) 2015-01-06 2015-01-06 非水系電解液およびそれを用いた蓄電デバイス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018028966A true JP2018028966A (ja) 2018-02-22

Family

ID=56355851

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015000815A Pending JP2018028966A (ja) 2015-01-06 2015-01-06 非水系電解液およびそれを用いた蓄電デバイス

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP2018028966A (ja)
TW (1) TW201631833A (ja)
WO (1) WO2016111151A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023188395A1 (ja) * 2022-03-31 2023-10-05 ビークルエナジージャパン株式会社 リチウムイオン二次電池

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109417193B (zh) * 2016-07-29 2021-10-15 株式会社东芝 非水电解质电池及电池包
JP2021141101A (ja) * 2020-03-02 2021-09-16 日清紡ホールディングス株式会社 蓄電デバイス用電解液およびイオン液体
CN116470144B (zh) * 2023-03-29 2024-05-14 中国科学院青岛生物能源与过程研究所 一种碱金属电池使用的电解质及其制备和应用

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4322004B2 (ja) * 2002-11-22 2009-08-26 株式会社トクヤマ オニウム塩
JP5402216B2 (ja) * 2009-04-28 2014-01-29 株式会社Gsユアサ 非水電解質二次電池
EP2587580A4 (en) * 2010-06-22 2014-07-09 Nippon Synthetic Chem Ind ELECTROLYTE MATERIAL, ELECTROLYTE FOR A LITHIUM SUBSTITUTING BATTERY, LITHIUM SUBSTITUTING BATTERY WITH IT AND NEW LITHIUM SALT
EP2820105A1 (en) * 2011-08-25 2015-01-07 Merck Patent GmbH Additives for dye-sensitized solar cells
JP6276575B2 (ja) * 2013-12-16 2018-02-07 株式会社日本触媒 非水電解液及びこれを含むリチウムイオン二次電池

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023188395A1 (ja) * 2022-03-31 2023-10-05 ビークルエナジージャパン株式会社 リチウムイオン二次電池

Also Published As

Publication number Publication date
TW201631833A (zh) 2016-09-01
WO2016111151A1 (ja) 2016-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Zhu et al. Ionic liquid-based electrolytes for aluminum/magnesium/sodium-ion batteries
Li et al. Synthesis, crystal structure, and electrochemical properties of a simple magnesium electrolyte for magnesium/sulfur batteries
KR101954600B1 (ko) 축전 장치용 수계 전해액, 및 당해 수계 전해액을 포함하는 축전 장치
US8802265B2 (en) Method for storing electrical energy in ionic liquids
JP6339076B2 (ja) 非水電解液およびそれを用いた非水電解質二次電池
JP4728647B2 (ja) 非水電解液を含む電気二重層コンデンサもしくは二次電池
Puttaswamy et al. An account on the deep eutectic solvents-based electrolytes for rechargeable batteries and supercapacitors
EP3240094B1 (en) Electrolyte solution for secondary batteries, and secondary battery comprising the same
WO2020076985A1 (en) Aqueous zinc-metal batteries comprising "water-in-salt" electrolyte
JP5001507B2 (ja) 非水電解液添加剤、非水電解液二次電池及び非水電解液電気二重層キャパシタ
JP5293926B2 (ja) 二次電池
JPWO2011049184A1 (ja) 蓄電デバイスおよびこれに用いる電解液
Xie et al. Moisture-activated deep eutectic electrolyte enabling stable metal Zn anode
JP2018028966A (ja) 非水系電解液およびそれを用いた蓄電デバイス
JP2019505967A (ja) レドックスフロー電池用電解液およびレドックスフロー電池
Yu et al. Advances in Low‐Temperature Dual‐Ion Batteries
JP2019053868A (ja) 二次電池及び発電システム
US7824800B1 (en) Lithium-ion cell with a wide operating temperature range
JP2006196390A (ja) イオン性液体組成物及びそれを用いた電気化学デバイス
Xiong et al. Novel deep eutectic electrolyte induced by Na··· N interactions for sodium batteries
KR20160009546A (ko) 나트륨 용융염 전지
Tsunashima et al. Effect of quaternary phosphonium salts in organic electrolyte for lithium secondary batteries
JPWO2018021577A1 (ja) 電気化学デバイス用電解質、電解液ならびに電気化学デバイス
JP2009021060A (ja) イオン液体を用いたリチウムイオン二次電池
JP2017004638A (ja) 電解質塩、該電解質塩を含む非水電解液、及びそれを用いた蓄電デバイス