JP2018028069A - 摩擦調整剤及び潤滑油組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】摩擦低減効果に優れる摩擦調整剤の提供。【解決手段】式1と式2を必須構成単量体とする(共)重合体を含む摩擦調整剤。(A1は1価、A2は2価のラジカル重合性基;−X1−、−X2−及び−X3−が独立に−O−又は−NH−の基;R1はC1〜4のアルキレン;R2は夫々独立にC2〜20のアルキレン;R3はH、C1〜44のアルキル、C2〜45のアシル等;p〜rは夫々独立に1〜100の整数)【選択図】なし

Description

本発明は、摩擦調整剤及び摩擦調整剤を含む潤滑油組成物に関する。
自動車等に使用される潤滑油や作動油等は、省燃費性の追求により近年低粘度化が進んでいる。低粘度化により流体潤滑領域の摩擦抵抗が下がり省燃費性が向上する一方、混合潤滑領域及び境界潤滑領域の高い圧力下では摩耗が発生しやすく、こうした摩耗を防止するため摩擦調整剤を使用することが一般的である。燃費を改善する摩擦調整剤は主に4つに分類され、その4つとは低荷重下における摩擦面に油膜を形成し、摩擦および摩耗を減少させる油性向上剤、摩擦面で2次的化合物の保護膜を形成し,摩耗を防止する摩耗防止剤、極圧潤滑状態における焼付きや,スカッフィングを防止する極圧剤、摩擦面に物理的、化学的に吸着し、摩擦係数を制御する摩擦制御剤である。
現在一般的に使用されている摩擦調整剤は油性向上剤として長鎖脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、摩耗防止剤としてリン酸エステル、ジチオリン酸亜鉛、極圧剤として有機硫黄、有機ハロゲン化合物、摩擦制御剤としては有機モリブデン化合物等が挙げられる。
高分子タイプの摩擦調整剤としては、α‐オレフィンとフマル酸エステルからなる共重合体(特許文献1)、ヒドロキシル基を有するアクリル酸エステル共重合体(特許文献2)、親水性ポリマーユニットとポリオレフィンユニットを有するポリエステル(特許文献3)、極性セグメントユニットと疎水性セグメントユニットからなるブロック構造を有するメタクリル酸エステル共重合体(特許文献4)、リン官能基化されたメタクリル酸エステル共重合体(特許文献5)等が知られている。
しかしながら、上記の高分子摩擦調整剤は、摩擦低減効果が未だ十分ではないという問題があった。
特許第3730660号公報 特許第5822706号公報 特許第5684832号公報 特開第4686444号公報 特表2014−518925号公報
本発明の目的は、摩擦低減効果に優れる摩擦調整剤;摩擦調整剤を含む潤滑油組成物を提供することである。
本発明者等は、鋭意検討した結果、本発明に至った。すなわち本発明は、下記一般式(1)で表される単量体(a1)および下記一般式(2)で表される単量体(a2)からなる群より選ばれる1種以上の単量体(a)を必須構成単量体とする(共)重合体(A)を含む摩擦調整剤である。
Figure 2018028069
Figure 2018028069
[式(1)および(2)中、Aは1価のラジカル重合性基、Aは2価のラジカル重合性基である。−X−、−X−及び−X−がそれぞれ独立に−O−又は−NH−で表される基であり、式(2)中の複数個の−X−、−X−及び−X−は同一でも異なっていてもよい。Rは炭素数1〜4のアルキレン基である。Rはそれぞれ独立に炭素数2〜20のアルキレン基であり、複数個のRは同一でも異なっていてもよい。Rは水素原子、炭素数1〜44のアルキル基、炭素数2〜45のアシル基、炭素数1〜44のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基又はベンゾイル基であり、式(2)中の2個のRは同一でも異なっていてもよい。p、q及びrはそれぞれ1〜100の整数である。]
本発明の摩擦調整剤を含む潤滑油組成物は、実行温度域での摩擦低減に優れるという効果を奏する。
本発明の摩擦調整剤は、下記一般式(1)で表される単量体(a1)および下記一般式(2)で表される単量体(a2)からなる群より選ばれる1種以上の単量体(a)を必須構成単量体とする(共)重合体(A)を含む摩擦調整剤及び摩擦調整剤を含む潤滑油組成物である。なお、(共)重合体とは、共重合体又は重合体を意味する。
Figure 2018028069
Figure 2018028069
一般式(1)におけるAは1価のラジカル重合性基であり、具体的にはビニル基、(メタ)アクリロイル基などである。
一般式(2)におけるAは2価のラジカル重合性基であり、具体的にはフマル酸、マレイン酸の2個のカルボキシル基から水酸基を除いた2価の残基などである。
これらの単量体(a)のうち、摩擦低減の観点から好ましくは、一般式(1)におけるAがビニル基、(メタ)アクリロイル基の(a1)であり、更に好ましくは(メタ)アクリロイル基である。
一般式(1)と一般式(2)において−X−、−X−及び−X−はそれぞれ独立に−O−又は−NH−で表される基であり、式(2)中の複数個の−X−、−X−及び−X−は同一でも異なっていてもよい。
これらの−X−、−X−及び−X−は、摩擦低減の観点から好ましくは−O−である。
一般式(1)と一般式(2)におけるRは炭素数1〜4のアルキレン基である。
炭素数1〜4のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、1,2−及び1,3−プロピレン基、並びに1,2−、1,3−及び1,4−ブチレン基が挙げられる。これらのうち、摩擦低減の観点から好ましくはエチレン基、並びに1,2−及び1,3−プロピレン基であり、更に好ましくはエチレン基である。
一般式(1)におけるp、および一般式(2)におけるqとrはそれぞれ1〜100の数であり、摩擦低減と基油溶解性の観点から好ましくは1〜70の整数、更に好ましくは1〜40の整数、特に好ましくは1〜20の整数である。複数個の(−C(=O)−R−X−)は同一でも異なっていても良い。
一般式(1)および一般式(2)における複数個のRは、それぞれ独立に炭素数2〜20のアルキレン基であり、複数個のRは同一でも異なっていてもよい。
具体的には、炭素数1〜20のアルキレン基としては、エチレン基、イソプロピレン基、1,2−又は1,3−プロピレン基、イソブチレン基、1,2−、1,3−又は1,4−ブチレン基、イソペンチレン基、1,2−、1,3−、1,4−又は1,5−ペンチレン基、イソヘキシレン基、1,2−、1,3−、1,4−、1,5−又は1,6−ヘキシレン基、イソヘプチレン基、1,2−、1,3−、1,4−、1,5−、1,6−又は1,7−ヘプチレン基、イソオクチレン、1,8−オクチレン基、イソノニレン基、1,9−ノニレン基、イソデシレン基、1,10−デシレン基、イソウンデシレン基、1,11−ウンデシレン基、イソドデシレン基、1,12−ドデシレン基、イソトリデシレン基、1,13−トリデシレン基、イソテトラデシレン基、1,14−テトラデシレン基、イソペンタデシレン基、1,15−ペンタデシレン基、イソヘキサデシレン基、1,16−ヘキサデシレン基、イソヘプタデシレン基、1,17−ヘプタデシレン基、イソオクタデシレン基、1,18−イソオクタデシレン基、イソノナデシレン基、1,19−イソノナデシレン基、イソエイコシレン基、1,20−エイコシレン基等が挙げられる。
のうち摩擦低減の観点から好ましくは炭素数2〜17のアルキレン基、更に好ましくは炭素数1〜15のアルキレン基、特に好ましくは炭素数1〜13のアルキレン基、最も好ましくは炭素数1〜10のアルキレン基である。
一般式(1)と式(2)におけるRは、水素原子、炭素数1〜44のアルキル基、炭素数2〜45のアシル基、炭素数1〜44のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基又はベンゾイル基であり、式(2)中の2個のRは同一でも異なっていてもよい。
炭素数1〜44の直鎖若しくは分岐アルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、イソノニル基、n−デシル基、イソデシル基、n−ウンデシル基、イソウンデシル基、n−ドデシル基、イソドデシル基、n−トリデシル基、イソトリデシル基、n−テトラデシル基、2−エチルドデシル基、n−ペンタデシル基、2−メチルテトラデシル基、n−ヘキサデシル基、イソヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、イソヘプタデシル基、2−エチルペンタデシル基、2−オクチルノニル基、2−(3−メチルヘキシル)−7−メチル−ノニル基、n−オクタデシル基、イソオクタデシル基、2−ヘキシルウンデシル基、2−エチルヘプタデシル基、1−ヘキシルトリデシル基、n−イコシル基、2−オクチルウンデシル基、イソイコシル基、1−ウンデシルドデシル基、1−オクチルペンタデシル基、2−デシルトリデシル基、n−テトライコシル基、2−デシルテトラデシル基、2−ドデシルペンタデシル基、2−ヘプチルイコシル基、2−ドデシルヘキサデシル基、n−トリアコンチル基、2−テトラデシルオクタデシル基、n−ヘキサトリアコンチル基、n−テトラコンチル基、2−エチルテトラコンチル基及びオレフィン[例えばプロピレンオリゴマー(2〜14量体)、エチレン/プロピレンオリゴマー(2〜20量体)及びイソブテンオリゴマー(2〜10量体)等]から得られるオキソアルコールから水酸基を除いた残基等が挙げられる。
これらのRのうち好ましいのは、摩擦低減の観点から水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜13のアシル基、炭素数1〜12のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基又はベンゾイル基である。
単量体(a)は、潤滑油への溶解性の観点から、特定の溶解性パラメーター(以下SP値と略記することがある。)を有するものが好ましい。
SP値の範囲は、好ましくは9.0〜12.5(cal/cm1/2であり、更に好ましくは9.3〜12.3(cal/cm1/2であり、特に好ましくは9.5〜12.0(cal/cm1/2である。
なお、本発明におけるSP値は、Fedors法(Polymer Engineering and Science,Feburuary,1974,Vol.14、No.2 P.147〜154)に記載の方法で算出される値である。
なお、2種以上の単量体を併用する場合は、この単量体(a)のSP値は、(a)を構成する複数の単量体それぞれのSP値を前記の方法で算出し、それぞれの単量体(a)のSP値を、構成単量体単位のモル分率に基づいた相加平均値である。
単量体(a)の数平均分子量(以下Mnと略記する)は、摩擦低減の観点から、好ましくは150〜20,000であり、更に好ましくは150〜10,000、特に好ましくは150〜7,000、最も好ましくは150〜4,000である。なお、(a)のMn及び後述する(共)重合体(A)の重量平均分子量(以下Mwと略記する)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより以下の条件で測定することができる。
<(a)のMn、(A)のMwの測定条件>
装置 :「HLC−802A」[東ソー(株)製]
カラム :「TSK gel GMH6」[東ソー(株)製]2本
測定温度 :40℃
試料溶液 :0.25重量%のテトラヒドロフラン溶液
溶液注入量:100μl
検出装置 :屈折率検出器
基準物質 :標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点(分子量:500、1,050、2,800、5,970、9,100、18,100、37,900、96,400、190,000、355,000、1,090,000、2,890,000)[東ソー(株)製]
単量体(a)としては、摩擦低減の観点から、好ましくはラクトン付加体末端OH、ラクトン付加体末端OR、ラクタム付加体末端NH等が挙げられる。
これらの単量体(a)は、公知の製造方法によって得ることができる。
ラクトン付加体末端OH:
ヒドロキシエチルアクリル酸エステル(HEA)やヒドロキシエチルメタクリル酸エステル(HEMA)にラクトンを開環付加して得る方法が挙げられる。ヒドロキシエチルアクリル酸エステル(HEA)やヒドロキシエチルメタクリル酸エステル(HEMA)にラクトンを開環付加反応させる際の反応温度は、反応時間の観点から好ましくは80〜150℃であり、更に好ましくは100℃〜140℃である。反応時間は、好ましくは2〜24時間であり、更に好ましくは3〜10時間である。反応は主に触媒存在下で行われる。
上記反応の触媒としては、公知の触媒でよく、p−トルエンスルホン酸、テトラプロピルチタネート、オクタン酸第一スズ等が挙げられる。触媒の使用量は、反応生成物量に対して好ましくは0.01〜5質量%であり、更に好ましくは0.03〜0.5質量%である。開環付加反応終了後は、触媒は、吸着剤を用いて吸着・ろ過し、除去する方法、中和して触媒を不活性化する方法等によって処理することが望ましい。
ラクトン付加体末端OR
化合物(a−1)とカルボン酸をエステル化反応させる際の反応温度は、反応時間及び(メタ)アクリル酸の重合防止の観点から好ましくは80〜150℃であり、更に好ましくは90℃〜130℃である。またエステル化反応は、生成する水を除去する目的で反応圧力を減圧にしてもよい。好ましい反応圧力は、反応時間及び重合防止の観点から好ましくは0.007〜0.095MPaであり、更に好ましくは0.01〜0.092MPaである。反応時間は、好ましくは2〜24時間であり、更に好ましくは3〜10時間である。エステル化反応は、触媒存在下で行われるのが望ましい。
上記エステル化反応の触媒としては、公知の触媒でよく、硫酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられる。またエステル化反応には溶剤を使用してもよく、溶剤としては非水溶で沸点が150℃以下のもの、例えばシクロヘキサン及びトルエン等が挙げられる。
ラクタム付加体末端NH:
ヒドロキシエチルアクリル酸エステル(HEA)やヒドロキシエチルメタクリル酸エステル(HEMA)にラクタムを開環付加して得る方法が挙げられる。ヒドロキシエチルアクリル酸エステル(HEA)やヒドロキシエチルメタクリル酸エステル(HEMA)にラクタムを開環付加反応させる際の反応温度は、反応時間の観点から好ましくは80〜150℃であり、更に好ましくは100℃〜140℃である。反応時間は、好ましくは2〜24時間であり、更に好ましくは3〜10時間である。反応は主に触媒存在下で行われる。
上記反応の触媒としては、公知の触媒でよく、テトラプロピルチタネート、オクタン酸第一スズ等が挙げられる。触媒の使用量は、反応生成物量に対して好ましくは0.01〜5質量%であり、更に好ましくは0.03〜0.5質量%である。 開環付加反応終了後は、触媒は、吸着剤を用いて吸着・ろ過し、除去する方法、中和して触媒を不活性化する方法等によって処理することが望ましい。
ラクトン付加体末端OHの具体例としては、ヒドロキシポリアセトラクトンモノ(メタ)アクリレート(α−アセトラクトンを1〜100モル付加)、ヒドロキシポリプロピオラクトンモノ(メタ)アクリレート(β−プロピオラクトンを1〜100モル付加)、ヒドロキシポリブチロラクトンモノ(メタ)アクリレート(γ−ブチロラクトンを1〜100モル付加)、ヒドロキシポリバレロラクトンモノ(メタ)アクリレート(δ−バレロラクトンを1〜100モル付加)、ヒドロキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート(ε−カプロラクトンを1〜100モル付加)である。
ラクトン付加体末端ORの具体例としては、炭素数1〜44のアルキルエステルポリアセトラクトンモノ(メタ)アクリレート(α−アセトラクトンを1〜100モル付加)、炭素数1〜44のアルキルエステルポリプロピオラクトンモノ(メタ)アクリレート(β−プロピオラクトンを1〜100モル付加)、炭素数1〜44のアルキルエステルポリブチロラクトンモノ(メタ)アクリレート(γ−ブチロラクトンを1〜100モル付加)、炭素数1〜44のアルキルエステルポリバレロラクトンモノ(メタ)アクリレート(δ−バレロラクトンを1〜100モル付加)、炭素数1〜44のアルキルエステルポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート(ε−カプロラクトンを1〜100モル付加)である。
ラクタム付加体末端NHの具体例としては、アミノポリプロピオラクタムモノ(メタ)アクリレート(β−プロピオラクタムを1〜100モル付加)、アミノポリブチロラクタムモノ(メタ)アクリレート(γ−ブチロラクタムを1〜100モル付加)、アミノポリバレロラクタムモノ(メタ)レート(δ−バレロラクタムを1〜100モル付加)である。
単量体(a)のうち、摩擦低減の観点から好ましくはラクトン付加体末端OH及びラクトン付加体末端ORであり、更に好ましくはラクトン付加体末端OHであり、特に好ましいのはラクトン1〜20モル付加体である。
単量体(a)は、核磁気共鳴分析(13C−NMR)により得られるスペクトルにおいて、全ピークの合計面積に対する化学シフト170−180ppmの間のピークの合計面積M1と化学シフト160−170ppmの間のピークの合計面積M2の比M1/M2が0.01以上となるものである。
M1/M2は0.01以上であることが必要であるが、好ましくは0.02以上、さらに好ましくは0.03以上、特に好ましくは0.04以上、最も好ましくは0.05以上である。また、M1/M2は好ましくは200以下であり、さらに好ましくは180以下、特に好ましくは150以下、最も好ましくは130以下である。M1/M2が0.01未満の場合は、必要とする摩擦低減が得られないばかりでなく、省燃費性が悪化するおそれがある。また、M1/M2が200を超える場合は、必要とする摩擦低減が得られない恐れがあり、溶解性や貯蔵安定性が悪化する恐れがある。
なお、全ピークの合計面積に対する化学シフト170−180ppmの間のピークの合計面積(M1)は、13C−NMRにより測定される、全炭素の積分強度の合計に対する(メタ)アクリレートの特定のカルボニル構造に由来する積分強度の割合を意味する。全ピークの合計面積に対する化学シフト160−170ppmの間のピークの合計面積(M2)は、13C−NMRにより測定される、全炭素の積分強度の合計に対する(メタ)アクリレートの特定のカルボニル構造に由来する積分強度の割合を意味する。
M1/M2は(メタ)アクリレートの特定のカルボニル構造の割合を意味するが、同等の結果が得られるのであればその他の方法を用いてもよい。なお、13C−NMR測定にあたっては、サンプルとして試料0.1gに2mlの重クロロホルムを加えて希釈したものを使用し、測定温度は室温、共鳴周波数は100MHzとし、測定法は逆ゲート付デカップリング法を使用した。
上記分析により、
(a)化学シフト160−180ppmの積分強度の合計(炭化水素の全炭素に起因する積分強度の合計)、及び
(b)化学シフト170−180ppmの積分強度の合計(特定のカルボニル構造に起因する積分強度の合計)
(c)化学シフト160−170ppmの積分強度の合計(特定のカルボニル構造に起因する積分強度の合計)
をそれぞれ測定し、(a)100%とした時の(b)の割合(%)を算出しM1とした。同様にして、(a)100%とした時の(c)の割合(%)を算出し、それぞれM2とした。
本発明における(共)重合体(A)は、摩擦低減の観点から下記一般式(3)で表される単量体(b)を構成単量体として含むことが好ましい。
Figure 2018028069
[Rは水素原子又はメチル基;−X−は−O−又は−NH−で表される基;Rは炭素数5〜44の直鎖又は分岐アルキル基である。]
一般式(3)における−X−は、−O−又はNH−で表される基であり、これらのうち、摩擦低減の観点から好ましくは−O−である。
一般式(3)におけるRは、水素原子又はメチル基であり、これらのうち、粘度指数向上効果の観点から好ましいのは、メチル基である。
一般式(3)におけるRは直鎖又は分岐の炭素数5〜44のアルキル基である。具体的には、ペンチル基、ヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、イソノニル基、n−デシル基、イソデシル基、n−ウンデシル基、イソウンデシル基、n−ドデシル基、イソドデシル基、n−トリデシル基、イソトリデシル基、n−テトラデシル基、2−エチルドデシル基、n−ペンタデシル基、2−メチルテトラデシル基、n−ヘキサデシル基、イソヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、イソヘプタデシル基、2−エチルペンタデシル基、2−オクチルノニル基、2−(3−メチルヘキシル)−7−メチル−ノニル基、n−オクタデシル基、イソオクタデシル基、2−ヘキシルウンデシル基、2−エチルヘプタデシル基、1−ヘキシルトリデシル基、n−イコシル基、2−オクチルウンデシル基、イソイコシル基、1−ウンデシルドデシル基、1−オクチルペンタデシル基、2−デシルトリデシル基、n−テトライコシル基、2−デシルテトラデシル基、2−ドデシルペンタデシル基、2−ヘプチルイコシル基、2−ドデシルヘキサデシル基、n−トリアコンチル基、2−テトラデシルオクタデシル基、n−ヘキサトリアコンチル基、n−テトラコンチル基、2−エチルテトラコンチル基及びオレフィン[例えばプロピレンオリゴマー(2〜14量体)、エチレン/プロピレンオリゴマー(2〜20量体)及びイソブテンオリゴマー(2〜10量体)等]から得られるオキソアルコールから水酸基を除いた残基等が挙げられる。
のうち好ましいのは、直鎖又は分岐の炭素数10〜34のアルキル基であり、更に好ましいのは炭素数12〜32のアルキル基であり、特に好ましいのは炭素数16〜32のアルキル基であり、最も好ましいのは炭素数16〜22の直鎖アルキル基、及び炭素数18〜32の分岐アルキル基である。
本発明における重合体(A)は、さらに、アルキル基が炭素数1〜4の直鎖アルキル基である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(c)を構成単量体として含む共重合体であってもよい。
アルキル基が炭素数1〜4の直鎖アルキル基である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(c)としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル及び(メタ)アクリル酸n−ブチルが挙げられる。
(c)のうち好ましいのは、炭素数1〜3の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルであり、更に好ましいのは(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルであり、特に好ましいのは(メタ)アクリル酸メチルである。
重合体(A)は、単量体(a)と単量体(b)以外の窒素原子含有単量体(d)、水酸基含有単量体(e)及びリン原子含有単量体(f)からなる群から選ばれる1種以上を構成単量体とする共重合体であってもよい。
単量体(a)と併用される窒素原子含有単量体(d)[単量体(a)と単量体(b)を除く]としては、以下の単量体(d1)〜(d4)が挙げられる。
アミド基含有単量体(d1):
(メタ)アクリルアミド、モノアルキルアミノ(メタ)アクリルアミド[窒素原子に炭素数1〜4のアルキル基が1つ結合したもの;例えばN−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド及びN−n−又はイソブチル(メタ)アクリルアミド等]、モノアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド[窒素原子に炭素数1〜4のアルキル基が1つ結合したアミノアルキル基(炭素数2〜6)を有するもの;例えばN−メチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピルアミノ−n−ブチル(メタ)アクリルアミド及びN−n−又はイソブチルアミノ−n−ブチル(メタ)アクリルアミド等]、ジアルキルアミノ(メタ)アクリルアミド[窒素原子に炭素数1〜4のアルキル基が2つ結合したもの;例えばN,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド及びN,N−ジ−n−ブチル(メタ)アクリルアミド等]、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド[窒素原子に炭素数1〜4のアルキル基が2つ結合したアミノアルキル基(炭素数2〜6)を有するもの;例えばN,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド及びN,N−ジ−n−ブチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド等]、N−ビニルカルボン酸アミド[N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−n−又はイソプロピオニルアミド及びN−ビニルヒドロキシアセトアミド等]等のアミド基のみに窒素原子を有するものが挙げられる。
ニトロ基含有単量体(d2):
4−ニトロスチレン等が挙げられる。
1〜3級アミノ基含有単量体(d3):
1級アミノ基含有ビニル単量体{炭素数3〜6のアルケニルアミン[(メタ)アリルアミン及びクロチルアミン等]、アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[アミノエチル(メタ)アクリレート等]};2級アミノ基含有ビニル単量体{モノアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート[窒素原子に炭素数1〜6のアルキル基が1つ結合したアミノアルキル基(炭素数2〜6)を有するもの;例えばt−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等]、炭素数6〜12のジアルケニルアミン[ジ(メタ)アリルアミン等]};3級アミノ基含有ビニル単量体{ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート[窒素原子に炭素数1〜6のアルキル基が2つ結合したアミノアルキル基(炭素数2〜6)を有するもの;例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等]、窒素原子を有する脂環式(メタ)アクリレート[モルホリノエチル(メタ)アクリレート等]、芳香族ビニル系単量体[N,N−ジフェニルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノスチレン、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、N−ビニルピロール、N−ビニルピロリドン及びN−ビニルチオピロリドン等]}、及びこれらの塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩又は低級アルキル(炭素数1〜8)モノカルボン酸(酢酸及びプロピオン酸等)塩等が挙げられる。
ニトリル基含有単量体(d4):
(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。
窒素原子含有ビニル単量体(d)のうち好ましいのは、(d1)及び(d3)であり、更に好ましいのは、N,N−ジフェニルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートである。
単量体(a)と併用される水酸基含有単量体(e)としては、具体的には以下のものが挙げられる。
水酸基含有芳香族単量体(p−ヒドロキシスチレン等)、ヒドロキシアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、及び2−又は3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等]、モノ−又はジ−ヒドロキシアルキル(炭素数1〜4)置換(メタ)アクリルアミド[N,N−ジヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ−2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド等]、ビニルアルコール、炭素数3〜12のアルケノール[(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−オクテノール及び1−ウンデセノール等]、炭素数4〜12のアルケンモノオール又はアルケンジオール[1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール及び2−ブテン−1,4−ジオール等]、ヒドロキシアルキル(炭素数1〜6)アルケニル(炭素数3〜10)エーテル(2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル等)、多価(3〜8価)アルコール(グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ジグリセリン、糖類及び蔗糖等)のアルケニル(炭素数3〜10)エーテル又は(メタ)アクリレート[蔗糖(メタ)アリルエーテル等]等;が挙げられる。
単量体(a)と併用されるリン原子含有単量体(f)としては、以下の単量体(f1)〜(f2)が挙げられる。
リン酸エステル基含有単量体(f1):
(メタ)アクリロイロキシアルキル(炭素数2〜4)リン酸エステル[(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェート及び(メタ)アクリロイロキシイソプロピルホスフェート]及びリン酸アルケニルエステル[リン酸ビニル、リン酸アリル、リン酸プロペニル、リン酸イソプロペニル、リン酸ブテニル、リン酸ペンテニル、リン酸オクテニル、リン酸デセニル及びリン酸ドデセニル等]等が挙げられる。
ホスホノ基含有単量体(f2):
(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数2〜4)ホスホン酸[(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホン酸等]及びアルケニル(炭素数2〜12)ホスホン酸[ビニルホスホン酸、アリルホスホン酸及びオクテニルホスホン酸等]等が挙げられる。
リン原子含有単量体(f)のうち好ましいのは(f1)であり、更に好ましいのは(メタ)アクリロイロキシアルキル(炭素数2〜4)リン酸エステルであり、特に好ましいのは(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェートである。
重合体(A)は、単量体(a)〜(f)に加え、以下の単量体(g)〜(n)を構成単量体としてもよい。
アルコキシアルキルエーテル単量体(g);
メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシブチル(メタ)アクリレート、メトキシヘプチル(メタ)アクリレート、メトキシヘキシル(メタ)アクリレート、メトキシペンチル(メタ)アクリレート、メトキシオクチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシプロピル(メタ)アクリレート、エトキシブチル(メタ)アクリレート、エチキシヘプチル(メタ)アクリレート、エトキシヘキシル(メタ)アクリレート、エトキシペンチル(メタ)アクリレート、エトキシオクチル(メタ)アクリレート、プロポキシメチル(メタ)アクリレート、プロポキシエチル(メタ)アクリレート、プロポキシプロピル(メタ)アクリレート、プロポキシブチル(メタ)アクリレート、プロポキシヘプチル(メタ)アクリレート、プロポキシヘキシル(メタ)アクリレート、プロポキシペンチル(メタ)アクリレート、プロポキシオクチル(メタ)アクリレート、ブトキシメチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシプロピル(メタ)アクリレート、ブトキシブチル(メタ)アクリレート、ブトキシヘプチル(メタ)アクリレート、ブトキシヘキシル(メタ)アクリレート、ブトキシペンチル(メタ)アクリレート、ブトキシオクチル(メタ)アクリレート、等が挙げられる。
単量体(g)のうち、好ましいのは、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレートである。
脂肪族炭化水素単量体(h):
炭素数2〜20のアルケン(エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン及びオクタデセン等)及び炭素数4〜12のアルカジエン(ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘプタジエン及び1,7−オクタジエン等)等が挙げられる。
脂環式炭化水素単量体(i):
シクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ピネン、リモネン、ビニルシクロヘキセン及びエチリデンビシクロヘプテン等が挙げられる。
芳香族炭化水素系単量体(j):
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、4−エチルスチレン、4−イソプロピルスチレン、4−ブチルスチレン、4−フェニルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ベンジルスチレン、インデン、4−クロチルベンゼン及び2−ビニルナフタレン等が挙げられる。
ビニルエステル、ビニルエーテル、ビニルケトン類(k):
炭素数2〜12の飽和脂肪酸のビニルエステル(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル及びオクタン酸ビニル等)、炭素数1〜12のアルキル、アリール又はアルコキシアルキルビニルエーテル(メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、ビニル−2−メトキシエチルエーテル及びビニル−2−ブトキシエチルエーテル等)及び炭素数1〜8のアルキル又はアリールビニルケトン(メチルビニルケトン、エチルビニルケトン及びフェニルビニルケトン等)等が挙げられる。
エポキシ基含有単量体(l):
グリシジル(メタ)アクリレート及びグリシジル(メタ)アリルエーテル等が挙げられる。
ハロゲン元素含有単量体(m):
塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、塩化(メタ)アリル及びハロゲン化スチレン(ジクロロスチレン等)等が挙げられる。
不飽和ポリカルボン酸のエステル(n):
不飽和ポリカルボン酸のアルキル、シクロアルキル又はアラルキルエステル[不飽和ジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸及びイタコン酸等)の炭素数1〜8のアルキルジエステル(ジメチルマレエート、ジメチルフマレート、ジエチルマレエート及びジオクチルマレエート)]等が挙げられる。
重合体(A)を構成する単量体(a)の割合は、摩擦低減の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは2〜90重量%であり、より好ましくは10〜80重量%であり、更に好ましくは15〜70重量%、特に好ましくは20〜60重量%、最も好ましくは25〜55重量%である。
(A)を構成する(b)の割合は、摩擦低減と基油溶解性の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは10〜98重量%であり、より好ましくは20〜90重量%であり、更に好ましくは30〜85重量%、特に好ましくは40〜80重量%である。
(A)を構成する(c)の割合は、摩擦低減の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは0〜50重量%であり、更に好ましくは0〜45重量%、特に好ましくは2〜40重量%である。
(A)を構成する(d)〜(f)の合計の含有量は、摩擦低減の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは0〜20重量%であり、更に好ましくは1〜15重量%、特に好ましくは2〜10重量%である。
(A)を構成する(g)〜(n)の合計の含有量は、摩擦低減の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは0〜10重量%であり、更に好ましくは1〜7重量%、特に好ましくは2〜5重量%である。
(A)のSP値は、8.5〜11.5(cal/cm1/2が好ましく、粘度指数向上効果及び潤滑油組成物の低温粘度の観点から、より好ましくは8.7〜11.0((cal/cm1/2、更に好ましくは8.9〜10.5(cal/cm1/2であり、特に好ましくは9.2〜10.2(cal/cm1/2である。
なお、2種以上の単量体からなる共重合体である場合の(A)のSP値は、(A)を構成するすべての単量体それぞれのSP値を前記の方法で算出し、それぞれの単量体のSP値を、構成単量体単位のモル分率に基づいて計算した相加平均値である。(A)のSP値は、使用する単量体のSP値、モル分率を適宜調整することにより8.5〜11.5(cal/cm1/2にすることができる。
重合体(A)のSP値と基油のSP値の差の絶対値(ΔSP)は、粘度指数向上効果及び潤滑油への溶解性の観点から、好ましくは0.5〜3.2(cal/cm1/2であり、更に好ましくは0.6〜2.5(cal/cm1/2、特に好ましくは0.6〜2.1(cal/cm1/2であり、最も好ましくは0.7〜1.7(cal/cm1/2である。
差の絶対値が0.5(cal/cm1/2未満では摩擦低減効果が低く、3.2(cal/cm1/2を超えると基油への溶解性が低下する。
(A)のMwは、粘度指数向上効果及び潤滑油組成物の低温粘度の観点から、好ましくは5,000〜2,000,000であり、更に好ましくは7,000〜1,000,000であり、特に好ましくは10,000〜600,000であり、最も好ましくは15,000〜500,000である。
(A)は、公知の製造方法によって得ることができ、具体的には前記の単量体を溶剤中で重合触媒存在下に溶液重合することにより得る方法が挙げられる。
溶剤としては、トルエン、キシレン、炭素数9〜10のアルキルベンゼン、メチルエチ
ルケトン、酢酸エチル、2−プロパノール及び鉱物油等が挙げられる。
重合触媒としては、アゾ系触媒(アゾビスイソブチロニトリル及びアゾビスバレロニトリル等)、過酸化物系触媒(ベンゾイルパーオキサイド、クミルパーオキサイド及びラウリルパーオキサイド等)及びレドックス系触媒(ベンゾイルパーオキサイドと3級アミンの混合物等)が挙げられる。更に必要により、公知の連鎖移動剤(炭素数2〜20のアルキルメルカプタン等)を使用することもできる。
重合温度は、好ましくは25〜140℃であり、更に好ましくは50〜120℃である。また、上記の溶液重合の他に、塊状重合、乳化重合又は懸濁重合により(A)を得ることができる。
(A)が共重合体である場合の重合形態としては、ランダム付加重合体又は交互共重合体のいずれでもよく、また、グラフト共重合体又はブロック共重合体のいずれでもよい。
本発明の潤滑油組成物は、本発明の摩擦調整剤及び基油を含有してなる。基油としては、鉱物油(溶剤精製油、パラフィン油、イソパラフィンを含有する高粘度指数油、イソパラフィンの水素化分解による高粘度指数油及びナフテン油等)、合成潤滑油[炭化水素系合成潤滑油(ポリ−α−オレフィン系合成潤滑油等)及びエステル系合成潤滑油等]及びこれらの混合物が挙げられる。これらのうち好ましいのは鉱物油及びエステル系合成潤滑油であり、更に好ましくは鉱物油である。
基油の100℃における動粘度(JIS−K2283で測定したもの)は、粘度指数向上効果の観点から好ましくは1〜15mm/sであり、更に好ましくは2〜5mm/sである。
基油の粘度指数(JIS−K2283で測定したもの)は、粘度指数向上効果の観点から好ましくは90以上であり、更に好ましくは100以上である。
基油の曇り点(JIS−K2269で測定したもの)は、好ましくは−5℃以下であり、更に好ましくは−15℃以下である。基油の曇り点がこの範囲内であると潤滑油組成物の低温粘度が良好である。
本発明の潤滑油組成物における摩擦調整剤の含有率は、基油の重量に基づいて、好ましくは0.1〜30重量%であり、更に好ましくは0.1〜20重量%であり、特に好ましくは0.1〜10重量%である。
本発明の潤滑油組成物は、ギヤ油(デファレンシャル油及び工業用ギヤ油等)、MTF、変速機油[ATF及びbelt−CVTF等]、トラクション油(トロイダル−CVTF等)、ショックアブソーバー油、パワーステアリング油、作動油(建設機械用作動油及び工業用作動油等)及びエンジン油等に好適に用いられる。これらのうち好ましいのは、ギヤ油、MTF、変速機油、トラクション油及びエンジン油であり、更に好ましいのはデファレンシャル油、MTF、ATF、belt−CVTF及びエンジン油であり、特に好ましいのはMTF、ATF、belt−CVTF及びエンジン油である。
本発明の潤滑油組成物は、各種添加剤を含有してもよい。添加剤としては、以下のものが挙げられる。
(1)粘度指数向上剤:
(C1〜7)アルキル(メタ)アクリレート/(C8〜40)直鎖又は分岐アルキル(メタ)アクリレート共重合体、分散モノマー(アミンモノマー等)/(C1〜7)アルキル(メタ)アクリレート/(C8〜40)直鎖又は分岐アルキル(メタ)アクリレート共重合体、ヒドロキシ基含有モノマー/(C1〜7)アルキル(メタ)アクリレート/(C8〜40)直鎖又は分岐アルキル(メタ)アクリレート共重合体、櫛形ポリマー[(C1〜7)アルキル(メタ)アクリレート/(C8〜40)直鎖又は分岐アルキル(メタ)アクリレート/ポリオレフィンマクロモノマー]、エチレン/(C1〜18)アルキル(メタ)アクリレート共重合体、ポリイソブチレン、ポリアルキルスチレン、エチレン/プロピレン共重合体、スチレン/マレイン酸エステル共重合体、スチレン/イソプレン水素化共重合体等;
(2)清浄剤:
塩基性、過塩基性又は中性の金属塩[スルフォネート(石油スルフォネート、アルキルベンゼンスルフォネート及びアルキルナフタレンスルフォネート等)の過塩基性又はアルカリ土類金属塩等]、サリシレート類、フェネート類、ナフテネート類、カーボネート類、フォスフォネート類及びこれらの混合物;
(3)分散剤:
コハク酸イミド類(ビス−又はモノ−ポリブテニルコハク酸イミド類)、マンニッヒ縮合物及びボレート類等;
(4)酸化防止剤:
ヒンダードフェノール類及び芳香族2級アミン類等;
(5)油性向上剤:
長鎖脂肪酸及びそれらのエステル(オレイン酸及びオレイン酸エステル等)、長鎖アミン及びそれらのアミド(オレイルアミン及びオレイルアミド等)等;
(6)摩擦摩耗調整剤:
モリブデン系及び亜鉛系化合物(モリブデンジチオフォスフェート、モリブデンジチオカーバメート及びジンクジアルキルジチオフォスフェート等)等;
(7)極圧剤:
硫黄系化合物(モノ又はジスルフィド、スルフォキシド及び硫黄フォスファイド化合物)、フォスファイド化合物及び塩素系化合物(塩素化パラフィン等)等;
(8)消泡剤:
シリコン油、金属石けん、脂肪酸エステル及びフォスフェート化合物等;
(9)抗乳化剤:
4級アンモニウム塩(テトラアルキルアンモニウム塩等)、硫酸化油及びフォスフェート(ポリオキシエチレン含有非イオン性界面活性剤のフォスフェート等)等;
(10)腐食防止剤:
窒素原子含有化合物(ベンゾトリアゾール及び1,3,4−チオジアゾリル−2,5−ビスジアルキルジチオカーバメート等)等;
(11)流動点効果剤:
ポリアルキルメタクリレート、ポリアルキルアクリレート、ポリアルキルスチレン、ポリビニルアセテート等。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<製造例1>[単量体(a−1)の製造]
温度調節器、バキューム撹拌翼、減圧装置、ジムロート冷却管、分留管、留出液受け用フラスコ、窒素流入口及び流出口を備えた反応容器に、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)260.3重量部(2.0モル部)、ε−カプロラクトン1141.4重量部(10.0モル部)、ハイドロキノンモノメチルエーテル3.7重量部(0.03モル部)、ブチルトリス(2−エチルヘキサノイルオキシ)スズ0.27重量部を投入し、空気を通じながら撹拌下115℃まで昇温した。次いで、115℃で8時間反応を行い、留出水を分離した。更に25℃まで冷却し、1H−NMRでエステル化反応物を確認(収率98モル%)した。
(a−1)は、一般式(1)におけるAはメタクリロイル基、Rはエチレン基、p=5、R=ペンチレン基、Rは水素原子で表される単量体で、SP値は10.8である。
<製造例2>[単量体(a−2)の製造]
温度調節器、バキューム撹拌翼、減圧装置、ジムロート冷却管、分留管、留出液受け用フラスコ、窒素流入口及び流出口を備えた反応容器に、ラウリン酸520.8重量部、(a−1)711.0重量部、ハイドロキノンモノメチルエーテル3.7重量部(0.03モル部)、トルエン300重量部及びパラトルエンスルホン酸20.7重量部を投入し、撹拌下115℃まで昇温した。次いで、115℃で8時間エステル化反応を行い、留出水を分離した。更に25℃まで冷却し、1H−NMRでエステル化反応物を確認(収率98モル%)した。10重量%水酸化ナトリウム水溶液200重量部を投入して撹拌し、パラトルエンスルホン酸を十分に中和した。分液ロートで上澄み液を回収し、120℃に昇温後、同温度で減圧下(0.027〜0.040MPa)トルエンを2時間かけて除去し(a−2)を得た。
(a−2)は、一般式(1)におけるAはメタクリロイル基、Rはエチレン基、p=5、R=ペンチレン基、Rは炭素数12のラウリロイル基で表される単量体で、SP値は9.7である。
<製造例3>[単量体(a−3)の製造]
温度調節器、バキューム撹拌翼、減圧装置、ジムロート冷却管、分留管、留出液受け用フラスコ、窒素流入口及び流出口を備えた反応容器に、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)232.2重量部(2.0モル部)、ε−カプロラクトン2282.8重量部(20.0モル部)、ハイドロキノンモノメチルエーテル3.7重量部(0.03モル部)、ブチルトリス(2−エチルヘキサノイルオキシ)スズ0.27重量部を投入し、空気を通じながら撹拌下115℃まで昇温した。次いで、115℃で8時間反応を行い、留出水を分離した。更に25℃まで冷却し、1H−NMRでエステル化反応物を確認(収率98モル%)した。
(a−3)は、一般式(1)におけるAはアクリロイル基、Rはエチレン基、p=10、R=ペンチレン基、Rは水素原子で表される単量体で、SP値は10.5である。
<実施例1〜12、比較例1〜7>
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計及び窒素導入管を備えた反応容器に、酢酸エチル185重量部、表1と表2に記載した各種単量体の配合物100重量部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5重量部及び2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)0.2重量部を投入し、窒素置換(気相酸素濃度100ppm)を行った後、密閉下、撹拌しながら76℃に昇温し、同温度で6時間重合反応を行った。
鉱物油[SP値:8.3(cal/cm1/2、100℃の動粘度:4.2mm/s、粘度指数:122]43重量部を加え、120〜130℃に昇温後、同温度で減圧下(0.027〜0.040MPa)で未反応の単量体及び酢酸エチルを2時間かけて除去し、本発明の共重合体(A−1)〜(A−12)、比較のための(H−1)〜(H−7)を含有してなる実施例1〜12の摩擦調整剤(R−1)〜(R−12)、および比較例1〜7の比較サンプル(S−1)〜(S−7)を得た。
Figure 2018028069
Figure 2018028069
表1と2に記載の各種の単量体は、以下に記載した通りである。
(a−4):HEMAのε−カプロラクトン1モル付加体(SP値11.9)
(a−5):HEMAのε−カプロラクトン20モル付加体(SP値10.3)
(a−6):HEMAのε−カプロラクトン4モル付加体の末端ブチルエステル(SP値9.9)
(a−7):HEAのε−カプロラクトン2モル付加体(SP値11.5)
(a−8):HEAのε−カプロラクトン14モル付加体(SP値10.4)
(a−9):HEAのε−カプロラクトン7モル付加体の末端ブチルエステル(SP値10.4)
(b−1):メタクリル酸ドデシル
(b−2):メタクリル酸ドデシル−ペンタデシル
(b−3):メタクリル酸n−ヘキサデシル
(b−4):メタクリル酸n−オクタデシル
(b−5):メタクリル酸2−デシルテトラデシル
(b−6):メタクリル酸2−ドシルヘキサデシル
(b−7):メタクリル酸2−テトラデシルオクタデシル
(b−8):アクリル酸ドデシル
(b−9):アクリル酸n−オクタデシル
(c−1):メタクリル酸メチル
(c−2):メタクリル酸ブチル
(d−1):N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート
(e−1):アクリル酸2−ヒドロキシエチル
(e−2):メタクリル酸2−ヒドロキシエチル
(e−3):メタクリル酸2−ヒドロキシイソブチル
<実施例13〜24、比較例8〜14>
実施例1〜12で得られた摩擦調整剤剤(R−1)〜(R−12)、及び比較例1〜7で得られた比較サンプル(S−1)〜(S−7)を下記の基油に、基油の重量に対して1重量%(添加量は固形物換算)になるよう添加し、さらに基油1〜4の配合比を調整して100℃動粘度が7.0mm/sに調整し、潤滑油組成物(V―1)〜(V―12)、(W―1)〜(W―7)を得た。
(1)基油1:動粘度4.2mm/s(100℃)、19.6mm/s(40℃)、粘度指数=122の鉱物油、SP値8.30(cal/cm1/2
(2)基油2:動粘度6.4mm/s(100℃)、35.5mm/s(40℃)、粘度指数=132の鉱物油、SP値8.30(cal/cm1/2
(3)基油3:動粘度7.6mm/s(100℃)、47.0mm/s(40℃)、粘度指数=128の鉱物油、SP値8.30(cal/cm1/2
(4)基油4:動粘度2.2mm/s(100℃)、7.6mm/s(40℃)、粘度指数=105の鉱物油、SP値8.30(cal/cm1/2
潤滑油組成物(V―1)〜(V―12)、(W―1)〜(W―7)の摩擦評価を以下の方法で測定した。
<摩擦評価>
機器:PCS Instruments MTM−2
ディスク:MTM polished disc(standard)(0.01micron)
ボール:Drilled 3/4 AISI52100precision steel ball
速度 :10mm/s〜3,000mm/s
温度 :80℃、100℃、135℃
スライディング/ローリング比:50%
負荷 :30N
摩擦評価の結果としてストライベック曲線が得られ、各温度における速度:10、100、1,000mm/sの摩擦係数を測定結果とする。
Figure 2018028069
Figure 2018028069
表3、4の結果から明らかなように、本発明の摩擦調整剤を含有してなる潤滑油組成物(実施例13〜24)は、比較例8〜14の潤滑油組成物と比較して、摩擦低減効果が高い。
<実施例25〜27と比較例15、16>
撹拌装置を備えたステンレス製容器に、以下の配合で得られる潤滑油組成物の150℃のHTHS粘度が2.60±0.05(mm/s)になるように、表5記載の部数の市販の一般的な粘度指数向上剤1(ポリメタクリレート)、粘度指数向上剤2(オレフィンコポリマー)と、実施例5で得られた本発明の摩擦調整剤剤(R−5)を固形物換算で1重量%と、市販の性能添加剤10重量部と、鉱物油[SP値:8.3(cal/cm1/2、100℃の動粘度:4.2mm/s、粘度指数:122]とを混合し、実施例25〜27の潤滑油組成物(Y1)〜(Y3)、及び比較例15、16(T1)、(T2)を得た。
潤滑油組成物(Y1)〜(Y3)、および(T1)、(T2)の摩擦評価を表5に示す。
なお、上記の市販の性能添加剤は、金属系清浄剤(TBN300mgKOH/gのカルシウムスルフォネート系)、無灰分散剤(コハク酸イミド)、摩耗防止剤(リン酸)、酸化防止剤(ジフェニルアミン)、金属不活性剤(チアジアゾール)、及び硫黄系添加剤(硫化エステル)を含む。
Figure 2018028069
表5の結果から明らかなように、本発明の摩擦調整剤剤(R−5)を含有してなる潤滑油組成物(実施例25〜27)は、(R−5)を未添加の潤滑油組成物(比較例15、16)と比較して、摩擦低減効果が高い。
本発明の摩擦調整剤を含有してなる潤滑油組成物は、駆動系潤滑油(MTF、デファレンシャルギヤ油、ATF及びbelt−CVTF等)、作動油(機械の作動油、パワーステアリング油及びショックアブソーバー油等)、エンジン油(ガソリン用及びディーゼル用等)及びトラクション油として好適である。

Claims (15)

  1. 下記一般式(1)で表される単量体(a1)および下記一般式(2)で表される単量体(a2)からなる群より選ばれる1種以上の単量体(a)を必須構成単量体とする(共)重合体(A)を含む摩擦調整剤。
    Figure 2018028069
    Figure 2018028069
    [式(1)および(2)中、Aは1価のラジカル重合性基、Aは2価のラジカル重合性基である。−X−、−X−及び−X−がそれぞれ独立に−O−又は−NH−で表される基であり、式(2)中の複数個の−X−、−X−及び−X−は同一でも異なっていてもよい。Rは炭素数1〜4のアルキレン基である。Rはそれぞれ独立に炭素数2〜20のアルキレン基であり、複数個のRは同一でも異なっていてもよい。Rは水素原子、炭素数1〜44のアルキル基、炭素数2〜45のアシル基、炭素数1〜44のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基又はベンゾイル基であり、式(2)中の2個のRは同一でも異なっていてもよい。p、q及びrはそれぞれ1〜100の整数である。]
  2. 単量体(a)の溶解性パラメーターが9.0〜12.5(cal/cm1/2である請求項1に記載の摩擦調整剤。
  3. 一般式(1)においてRが、水素原子、又は炭素数1〜12のアルキル基である請求項1又は2に記載の摩擦調整剤。
  4. 一般式(1)のAが(メタ)アクリロイル基である請求項1〜3のいずれかに記載の摩擦調整剤。
  5. 一般式(1)中の−X−、−X−又は−X−が−O−で表される基である請求項1〜4のいずれかに記載の摩擦調整剤。
  6. 重合体(A)が、さらに下記一般式(3)で表される単量体(b)を構成単量体とする共重合体である請求項1〜5のいずれかに記載の摩擦調整剤。
    Figure 2018028069
    [Rは水素原子又はメチル基;−X−は−O−又は−NH−で表される基;Rは炭素数5〜44の直鎖又は分岐アルキル基である。]
  7. 重合体(A)が、(A)の構成単量体として(A)の重量に基づいて(a)を2〜90重量%、(b)を10〜98重量%含有する共重合体である請求項6に記載の摩擦調整剤。
  8. 重合体(A)が、さらに、アルキル基が炭素数1〜4の直鎖アルキル基である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(c)を構成単量体とする共重合体である請求項1〜7のいずれかに記載の摩擦調整剤。
  9. 重合体(A)の重量平均分子量が5,000〜2,000,000である請求項1〜8のいずれかに記載の摩擦調整剤。
  10. 重合体(A)の溶解性パラメーターが8.5〜11.5(cal/cm1/2である請求項1〜9のいずれかに記載の摩擦調整剤。
  11. 重合体(A)が、さらに、窒素原子含有単量体(d)[単量体(a)及び単量体(b)を除く]、単量体(a)以外の水酸基含有単量体(e)、及びリン原子含有単量体(f)からなる群から選ばれる1種以上を構成単量体とする共重合体である請求項1〜10のいずれかに記載の摩擦調整剤。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の摩擦調整剤及び基油を含む潤滑油組成物。
  13. 重合体(A)の溶解性パラメーターと基油の溶解性パラメーターとの差の絶対値が0.5〜3.2である請求項12に記載の潤滑油組成物。
  14. 更に粘度指数向上剤、清浄剤、分散剤、酸化防止剤、油性向上剤、摩擦摩耗調整剤、極圧剤、消泡剤、抗乳化剤、腐食防止剤及び流動点効果剤からなる群から選ばれる1種以上の添加剤を含有してなる請求項12又は13に記載の潤滑油組成物。
  15. 基油の100℃の動粘度が1〜15mm/sであり、かつ基油の粘度指数が90以上である請求項12〜14のいずれかに記載の潤滑油組成物。
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