JP2018027874A - 金属酸化物ナノ粒子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
レーザー回折式粒度分布測定装置(Leed & Northrup社製 Microtorac FRA)により測定した個数平均粒子径が0.338μmの三酸化二アンチモン2.5gに1Nの水酸化カリウム水溶液を47.5g加えた懸濁液(pH14)を300mLの三角フラスコに注ぎ、酸素を一部オゾンに変換することで発生させた含オゾンガスを2L/minの流量で通気した。なお、含オゾンガス中のオゾン含有量は0.025g/Lであり、含オゾンガスを2L/minで通気した場合、0.05g/minでオゾンガスを通気したことになる。懸濁液は、初期時点で白く白濁していたが、含オゾンガスを約40分間通気させることにより透明となった。
0.1Mの塩化アンチモン水溶液50mLに0.1Mの水酸化ナトリウム水溶液100mLを加えると、水酸化アンチモンの析出が起こり液は白濁した。この懸濁液にpHが12.0になるまで1Mの水酸化ナトリウム水溶液を加え、この懸濁液に含オゾンガスを2L/minの流量で通気した。なお、含オゾンガス中のオゾン含有量は0.025g/Lであり、含オゾンガスを2L/minで通気した場合、0.05g/minでオゾンガスを通気したことになる。白濁していた懸濁液は、含オゾンガスの通気開始後約40分で透明になり始め、1時間経過時点で略透明になった。
0.1Mのフッ化スズ水溶液50mLに0.1Mの水酸化ナトリウム水溶液100mLを加えると、水酸化スズの析出が起こり液は白濁した。この懸濁液にpHが12.0になるまで1Mの水酸化ナトリウム水溶液を加え、この懸濁液に含オゾンガスを2L/minの流量で通気した。なお、含オゾンガス中のオゾン含有量は0.025g/Lであり、含オゾンガスを2L/minで通気した場合、0.05g/minでオゾンガスを通気したことになる。白濁していた懸濁液は、含オゾンガスの通気開始後約40分で透明になり始め、1時間経過時点で略透明になった。
水酸化物がpH11以上のアルカリ水溶液に易溶性の金属の酸化物である、シェラー式による粒子径が17.6nmの酸化亜鉛を出発物質として用いた点を除いて、実施例1と同様の方法を採用した。得られた懸濁液は、凝集により白濁しており、その凝集体について上記X線回折装置を用いてX線結晶構造解析を行ったところ、図6に示すX線回折チャートから、出発物質と同じ酸化亜鉛であることが確認され、凝集体の個数平均粒子径を上記レーザー回折式粒度分布測定装置により測定したところ、約0.78μmであった。
pH10に調整した点を除いて、実施例1と同様の方法を採用した。得られた懸濁液は、凝集により白濁しており、その凝集体について上記X線回折装置を用いてX線結晶構造解析を行ったところ、図7に示すX線回折チャートから、出発物質と同じ三酸化二アンチモンであることが確認され、その個数平均粒子径を上記レーザー回折式粒度分布測定装置により測定したところ、約0.57μmであった。
pH14に調整した点及び含オゾンガスを通気しない点を除いて、実施例1と同様の方法を採用した。得られた懸濁液は、凝集により白濁しており、その凝集体について上記X線回折装置を用いてX線結晶構造解析を行ったところ、図8に示すX線回折チャートから、出発物質と同じ三酸化二アンチモンであることが確認され、その凝集体の個数平均粒子径を上記レーザー回折式粒度分布測定装置により測定したところ、約0.26μmであった。
水酸化物がpH11以上のアルカリ水溶液に難溶性の金属のハロゲン化物である塩化亜鉛を出発物質として用いた点を除いて、実施例3と同様の方法を採用した。生成物について上記X線回折装置を用いてX線結晶構造解析を行ったところ、図9に示すX線回折チャートから、酸化亜鉛であることが確認され、生成された酸化亜鉛の粒子径はシェラーの式より約29.2nmであった。
pH10に調整した点を除いて、実施例3と同様の方法を採用した。得られた懸濁液は、凝集により白濁しており、その凝集体について上記X線回折装置を用いてX線結晶構造解析を行ったところ、図10に示すX線回折チャートから、酸化スズではなく、オキシ水酸化スズ(Sn6O4(OH)4)であることが確認され、その凝集体の個数平均粒子径を上記レーザー回折式粒度分布測定装置により測定したところ、約2.4μmであった。
含オゾンガスを通気しない点を除いて、実施例3と同様の方法を採用した。得られた懸濁液は、凝集により白濁しており、その凝集体について上記X線回折装置を用いてX線結晶構造解析を行ったところ、図11に示すX線回折チャートから、酸化スズではなく、オキシ水酸化スズ(Sn6O4(OH)4)であることが確認され、その凝集体の個数平均粒子径を上記レーザー回折式粒度分布測定装置により測定したところ、約0.83μmであった。
Claims (6)
- 金属の酸化物を出発物質とする金属酸化物ナノ粒子の製造方法であって、
前記金属は、その水酸化物がpH11以上のアルカリ水溶液に難溶性であり、
前記金属の酸化物に、アルカリ水溶液を加えてpH11以上に調整した後、オゾンガスを通気することを特徴とする金属酸化物ナノ粒子の製造方法。 - 金属の酸化物を出発物質とする金属酸化物ナノ粒子の製造方法であって、
前記金属は、その水酸化物がpH11以上のアルカリ水溶液に難溶性であり、
前記金属の酸化物にpH11以上に調整したオゾン水を加えることを特徴とする金属酸化物ナノ粒子の製造方法。 - 金属のハロゲン化物を出発物質とする金属酸化物ナノ粒子の製造方法であって、
前記金属は、その水酸化物がpH11以上のアルカリ水溶液に難溶性であり、
前記金属のハロゲン化物水溶液に、アルカリ水溶液を加えてpH11以上に調整した後、オゾンガスを通気することを特徴とする金属酸化物ナノ粒子の製造方法。 - 金属のハロゲン化物を出発物質とする金属酸化物ナノ粒子の製造方法であって、
前記金属は、その水酸化物がpH11以上のアルカリ水溶液に難溶性であり、
前記金属のハロゲン化物にpH11以上に調整したオゾン水を加えることを特徴とする金属酸化物ナノ粒子の製造方法。 - 出発物質である金属酸化物が三酸化二アンチモンである請求項1または2に記載の金属酸化物ナノ粒子の製造方法。
- 出発物質である金属ハロゲン化物が塩化アンチモンまたはフッ化スズである請求項3または4に記載の金属酸化物ナノ粒子の製造方法。
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