JP2018027611A - 電動作業機 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータの発熱量を推定してモータの過負荷運転を検知する電動作業機において、モータの回転速度の影響を受けることなく過負荷運転を精度よく検知できるようにする。【解決手段】電動作業機は、モータと、モータの駆動速度を設定する速度設定部と、モータの負荷状態を検出する負荷検出部と、駆動速度に応じてモータを駆動制御する制御部とを備える。制御部は、モータの駆動時に負荷検出部にて検出される負荷状態からモータの発熱量を推定し、その推定値が所定の閾値に達するとモータの過負荷運転を検知する。また、制御部は、負荷状態からモータの発熱量を推定するのに用いるパラメータ及び閾値の少なくとも一方を、駆動速度に応じて、駆動速度が低いほど推定値が閾値に達し易くなるように設定する。【選択図】図3

Description

本開示は、動力源としてモータを備えた電動作業機に関する。
この種の電動作業機においては、モータの駆動時に流れる電流やモータへの通電時間に応じて、モータが発熱する。そして、この発熱量が大きくなると、モータの劣化を招く。
このため、モータに流れる電流とモータへの通電時間とから、モータの蓄熱量(換言すれば発熱量)を推定し、推定した発熱量が設定値に達すると、モータに流れる電流を低下させて、モータを保護することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−354886号公報
しかしながら、上記提案の装置では、モータに流れる電流を積算することで、モータの発熱量を推定していることから、推定した発熱量からモータの過負荷運転を正確に判定できないことがある。
つまり、図22に示すように、モータは、回転速度が高いときに比べ、回転速度が低いときの方が、温度上昇し易い。これは、高回転時には、自身の回転によって、低回転時よりも放熱し易いからである。
このため、モータの発熱量を、モータへの通電電流と通電時間とで推定すると、モータの高回転時に、モータの温度が保護温度(図22に示す温度閾値)に達していないにもかかわらず、モータの駆動が制限されて、所望の作業を実施できなくなることがある。
本開示の一局面は、モータの発熱量を推定して、モータの過負荷運転を検知する電動作業機において、モータの回転速度の影響を受けることなく、過負荷運転を精度よく検知できるようにすることを目的とする。
本開示の一局面の電動作業機においては、モータと、モータの駆動速度を設定する速度設定部と、モータの負荷状態を検出する負荷検出部と、速度設定部にて設定された駆動速度に応じてモータを駆動制御する制御部と、を備える。
そして、制御部は、モータの駆動時に負荷検出部にて検出される負荷状態からモータの発熱量を推定して、その推定値(換言すれば発熱量相当値)が所定の閾値に達すると、モータの過負荷運転を検知する。
また、制御部は、負荷状態からモータの発熱量を推定するのに用いるパラメータ及び閾値の少なくとも一方を、速度設定部にて設定される駆動速度に応じて、駆動速度が低いほど推定値が閾値に達し易くなるように設定する。
これは、図22に示したように、モータの駆動速度が低いほど、モータの温度が上昇し易いので、駆動速度が低いときには、モータの過負荷運転をより早く検知できるようにするためである。
従って、本開示の電動作業機によれば、モータの発熱量を推定して、その推定値からモータの過負荷運転を検知することができるだけでなく、過負荷運転の検知精度を高めることができる。よって、過負荷運転検知後の保護対策(例えば、使用者への報知、モータの減速、停止等)を適正に実施することができる。
一方、本開示の他の局面の電動作業機においては、上記一局面の電動作業機と同様、モータと、速度設定部と、負荷検出部と、制御部とを備える。
また、制御部は、速度設定部にてモータの駆動速度に応じてモータを駆動し、その駆動時には、負荷検出部にて検出される負荷状態からモータの発熱量を推定して、その推定値が所定の閾値に達すると、モータの駆動を停止するか又はモータの回転を低減する。
そして、制御部は、上記一局面の電動作業機と同様、発熱量推定用のパラメータ及び閾値の少なくとも一方を、速度設定部にて設定される駆動速度に応じて、駆動速度が低いほど推定値が閾値に達し易くなるように設定する。
従って、本開示の電動作業機によれば、上記一局面の電動作業機と同様の効果を得ることができると共に、発熱量の推定値が閾値に達するとモータの駆動を停止するか又はモータの回転を低減することで、モータを過負荷運転から保護することができる。
ここで、上記各電動作業機において、制御部は、速度設定部にて設定される駆動速度が高いほど大きい値となるように閾値を設定するよう構成されていてもよい。
そして、このように閾値を設定するようにすれば、モータの駆動速度が低いほど、閾値が小さくなり、モータの駆動速度に影響されることなく、モータの過負荷運転を良好に検知して、モータを過負荷運転から保護することが可能となる。
また、制御部は、モータの負荷が設定値以上であるときに、モータの負荷状態に応じて設定される加算値を用いて加熱カウンタを順次カウントアップし、この加熱カウンタのカウント値を発熱量の推定値(換言すれば発熱量相当値)とするように構成されていてもよい。
この場合、制御部は、速度設定部にて設定される駆動速度が低いほど大きい値となるように、上述のパラメータである加算値を設定するように構成されていてもよい。
制御部をこのように構成すれば、モータの駆動速度が低いほど推定値が上昇し易くなり、推定値と閾値とを比較することで、モータの駆動速度に影響されることなく、モータの過負荷運転を検知して、モータを保護することが可能となる。
またこの場合、制御部は、モータの負荷が設定値よりも低いときには、加熱カウンタのカウントを停止して、放熱カウンタを所定の加算値を用いて順次カウントアップし、放熱カウンタのカウント値が所定の放熱判定値に達すると、加熱カウンタのカウント値をクリアするよう構成されていてもよい。
つまり、モータの発熱量を推定するのに加熱カウンタを用いる場合、加熱カウンタは、モータの負荷が設定値よりも低くなった時点でクリアするようにしてもよい。しかし、このようにすると、電動作業機の用途や使用環境等によって、モータの負荷変動が大きくなる場合には、加熱カウンタが頻繁にクリアされてしまい、モータの発熱量を良好に推定できなくなることが考えられる。
これに対し、上記のように放熱カウンタをカウントアップすることで、モータの放熱状態を監視し、そのカウント値が放熱判定値に達したときに加熱カウンタをクリアするようにすれば、加熱カウンタにてモータの発熱量をより良好に推定できるようになる。
次に、負荷検出部は、モータの負荷状態として、電源からモータへの通電経路に流れるモータ電流を検出するよう構成されていてもよく、制御部は、モータの駆動速度に応じてモータへの通電電流をPWM制御するよう構成されていてもよい。
この場合、制御部において、モータの発熱量を推定する際には、負荷検出部にて検出されたモータ電流をPWM制御の駆動デューティ比で除算して得られる実電流を用いるようにしてもよい。
つまり、モータ電流を検出する場合、電源からモータへの通電経路に電流検出用の抵抗を設けて、抵抗の両端電圧を検出するのが一般的である。
この場合、モータへの通電電流がPWM制御されているときには、PWM信号のオン時にモータに流れる電流は検出できるものの、PWM信号のオフ時にモータ内で巻線に流れる電流を検出できない。
従って、負荷検出部にて検出されたモータ電流をそのまま使ってモータの発熱量を推定するようにすると、PWM制御の駆動デューティ比により、推定誤差が生じることが考えられる。
これに対し、上記のように、負荷検出部にて検出されたモータ電流をPWM制御の駆動デューティ比で除算するようにすれば、PWM信号のオフ時にモータ巻線に流れる電流を含む実電流を検出できるようになる。
よって、このように実電流を求めて、モータの発熱量を推定するようにすれば、モータの発熱量をより精度よく推定でき、延いては、モータの過負荷運転の検知精度を高めることができるようになる。
次に、本開示の他の局面の電動作業機は、モータと、通電によりモータを駆動する駆動部と、モータの駆動速度を設定する速度設定部と、モータの負荷状態を検出する負荷検出部と、制御部とを備える。
制御部は、駆動速度に応じた通電指令を駆動部に出力し、モータを駆動させ、その駆動時には、負荷検出部にて検出される負荷状態からモータの発熱量を推定し、その推定値が所定の閾値に達すると、モータの過負荷運転を検知する。
また制御部は、負荷状態からモータの発熱量を推定するのに用いるパラメータ及び閾値の少なくとも一方を、駆動速度が低いほど推定値が閾値に達し易くなるように、駆動部への通電指令の出力に同期して切り替える。
このようにしても、上記パラメータ又は閾値は、速度設定部にて設定されるモータの駆動速度に応じて設定されるので、上記一局面の電動作業機と同様、過負荷運転の検知精度を高め、過負荷運転検知後の保護対策を適正に実施することができる。
なお、上記各局面の電動作業機において、モータの回転軸には、冷却用のファンが設けられていてもよい。この場合、ファンにより冷却用の風を発生させてモータを冷却することができるので、モータへの通電による発熱量を抑制できる。またこの場合、モータの回転が速いほど、モータが冷却され易くなるので、本開示の技術を適用することで、モータの発熱量(延いては、過負荷運転)をより精度よく検知できるようになる。
第1実施形態の草刈機の外観を表す斜視図である。 草刈機の前端部の内部構成を表す断面図である。 草刈機の電気的構成を表すブロック図である。 モータ制御系の構成を表すブロック図である。 制御部にて実行されるモータ駆動処理を表すフローチャートである。 制御部にて実行される過負荷保護処理を表すフローチャートである。 図6に示す過負荷保護処理の前半部分の詳細を表すフローチャートである。 図6に示す過負荷保護処理の後半部分の詳細を表すフローチャートである。 制御部にて実行される表示処理を表すフローチャートである。 モータ電流の変化と発熱量推定用のカウンタとの関係を従来技術と比較して表すタイムチャートである。 モータに流れる電流の経路を表す説明図である。 PWM制御によって生じるモータ電流と検出電流との違いを説明する説明図である。 過負荷保護処理の一部変形例を表すフローチャートである。 モータ制御系の他の構成例を表すブロック図である。 第2実施形態のモータ制御系の構成を表すブロック図である。 カウンタA加算値設定処理を表すフローチャートである。 電流閾値及び加算値を第1実施形態と比較して表す説明図である。 モータ電流の変化と発熱量推定用のカウンタとの関係を第1実施形態と比較して表すタイムチャートである。 カウンタA加算値設定処理の変形例を表すフローチャートである。 カウンタAクリア判定処理の変形例を表すフローチャートである。 図20に示す変形例でのカウンタAクリアタイミングを第1,第2実施形態と比較して表すタイムチャートである。 モータの回転速度と温度との関係を表すタイムチャートである。
以下に本発明の実施形態について説明する。
なお、本実施形態では、電動作業機として草刈機を例にとり説明する。
[第1実施形態]
図1に示すように、本実施形態の草刈機1は、メインパイプ2と、制御ユニット3と、駆動ユニット4と、ハンドル7とを備えている。メインパイプ2は、長尺かつ中空の棒状に形成されている。メインパイプ2の後端側に制御ユニット3が設けられ、メインパイプ2の前端側に駆動ユニット4が設けられている。
駆動ユニット4には、回転刃5が、着脱可能且つ回転可能に取り付けられている。回転刃5は、草や小径木などの刈り取り対象物を刈り取るためのものであり、図1に示すものは、いわゆるチップソーである。
つまり、回転刃5は、金属製であって、円板状の形状をなし、外周全体に渡って鋸刃状の歯が形成されている。各歯の先端には、硬質のチップが取り付けられている。
メインパイプ2の前端側には、カバー6が設けられている。このカバー6は、回転刃5により刈り取られた草等が作業者側に飛んでくることを抑止するために設けられている。
駆動ユニット4の内部には、図2に示すように、回転刃5を回転駆動させるための駆動源であるモータ20が搭載されている。モータ20の回転軸の先端には減速用のギヤ機構22が設けられており、このギヤ機構22の出力軸24には、回転刃5が着脱可能に装着される。このため、モータ20が回転すると、その回転がギヤ機構22を介して出力軸24に伝達され、出力軸24は回転刃5と一体的に回転する。
なお、本実施形態のモータ20は、3相ブラシレスモータであり、モータ20の後端側には、センサ基板26が設けられている。このセンサ基板26には、モータ20の回転角を検出するための角度センサ27(図3参照)が取り付けられている。
角度センサ27は、本実施形態ではホール素子を用いた既知のホールセンサである。そして、角度センサ27から出力される検出信号は、制御ユニット3内の制御回路30(図3参照)へ入力される。
また、モータ20の回転軸には、モータ20の回転により冷却風を発生させて、モータ20を冷却するためのファン28が設けられている。なお、ファン28は、モータ20が対象物を刈り取る正方向に回転しているときに、メインパイプを介して外気を駆動ユニット4内に取り込み、モータ20を冷却させる。
次に、ハンドル7は、メインパイプ2の長さ方向における中間位置近傍でメインパイプ2に接続されている。ハンドル7は、作業者が草刈機1を用いて草刈り作業を行う際に把持するためのものであり、本実施形態では、両端にグリップが設けられた所謂U字ハンドルにて構成されている。なお、ハンドル7は、ループハンドル等、他のハンドルであってもよい。
ハンドル7の一方のグリップ部分には、作業者が指で操作し、且つ、動作状態を確認できるようにするための操作・表示ユニット8が設けられている。
図3に示すように、操作・表示ユニット8には、トリガスイッチ10、モード切替スイッチ11、逆転スイッチ12、モード表示部14、逆転表示部15、及び、残容量表示部16が設けられている。
トリガスイッチ10は、モータ20の駆動指令を入力するための操作スイッチであり、操作・表示ユニット8には、トリガスイッチ10を操作可能とするためのロックオフスイッチ9も設けられている(図2参照)。
モード切替スイッチ11は、モータ20の駆動速度を高・中・低の3段階に切り替えるための操作スイッチであり、本開示の速度設定部に相当する。そして、モード切替スイッチ11により設定される速度モード(高速・中速・低速)は、モード表示部14に表示される。
逆転スイッチ12は、モータ20の回転方向を、対象物を刈り取る正方向或いは逆方向に切り替えるための操作スイッチであり、逆転スイッチ12によりモータ20の回転方向が逆方向に切り替えられると、その旨が逆転表示部15に表示される。
また、残容量表示部16は、制御ユニット3に着脱自在に装着されて制御ユニット3に直流電力を供給するバッテリパック18の残容量(バッテリパック18内のバッテリに残っている電力量)、を表示するためのものである。
これら各部は、ケーブル19(図2参照)を介して、制御ユニット3内の制御回路30に接続されている。制御回路30は、各スイッチ10〜12の操作状態を監視し、モータ20の駆動、駆動速度の設定、モータ20の回転方向の切り替え、等を行う。
また、制御回路30は、上記各表示部14〜16への動作状態の表示(モード表示、逆転表示、残容量表示)、或いは、操作・表示ユニット8に設けられた他の表示部へのエラー表示、等も行う。
図3に示すように、制御ユニット3には、制御回路30とは別に、モータ20へ通電して回転させる駆動部として駆動回路32及びゲート回路34が設けられている。
駆動回路32は、バッテリパック18(詳しくはバッテリパック18内のバッテリ)から電源供給を受けて、モータ20の各相の巻線に電流を流すためのものであり、6つのスイッチング素子Q1〜Q6からなる3相フルブリッジ回路として構成されている。なお、各スイッチング素子Q1〜Q6は、本実施形態ではMOSFETである。
駆動回路32において、3つのスイッチング素子Q1〜Q3は、モータ20の各端子U,V,Wと、バッテリパック18の正極側に接続された電源ラインとの間に、いわゆるハイサイドスイッチとして設けられている。
また、他の3つのスイッチング素子Q4〜Q6は、モータ20の各端子U,V,Wと、バッテリパック18の負極側に接続されたグランドラインとの間に、いわゆるローサイドスイッチとして設けられている。
ゲート回路34は、制御回路30から出力された制御信号(換言すれば通電指令)に従い、駆動回路32内の各スイッチング素子Q1〜Q6をオン/オフさせることで、モータ20の各相巻線に電流を流し、モータ20を回転させるものである。
また、制御ユニット3には、バッテリパック18から電源供給を受けて、制御回路30や操作・表示ユニット8等を動作させるのに必要な一定の電源電圧Vcc(例えば、直流5V)を生成するレギュレータ36も設けられている。
また、駆動回路32からバッテリパック18の負極側に至るモータ20への通電経路には、モータ20に流れた電流を検出するための電流検出回路38が設けられており、電流検出回路38から制御回路30には、電流検出信号が入力される。
また、制御ユニット3には、バッテリ電圧を検出するバッテリ電圧検出部42、制御回路30の温度を検出するコントローラ温度検出部44、及び、駆動回路32(詳しくはスイッチング素子Q1〜Q6)の温度を検出する素子温度検出部46も設けられている。
そして、これら各検出部42、44、46からの検出信号も、角度センサ27や電流検出回路38からの検出信号と共に、制御回路30に入力される。
制御回路30は、本開示の制御部に相当するものであり、CPU30a、ROM30b、RAM30c等を含むマイクロコンピュータ(マイコン)にて構成されている。
そして、制御回路30は、トリガスイッチ10が操作されてモータ20の駆動指令が入力されると、角度センサ27からの検出信号に基づきモータ20の回転位置及び回転速度を求め、モータ20を、逆転スイッチ12からの入力に応じた所定の回転方向に駆動する。
また、制御回路30は、モータ20の駆動時には、モード切替スイッチ11の操作によって切り替えられる速度モードに応じて、モータ20の回転速度が、高速、中速又は低速として予め設定された駆動速度となるよう、モータ20の制御量を設定する。
なお、モータ20の制御量は、駆動回路32を構成するスイッチング素子Q1〜Q6をオン/オフさせるためにゲート回路34に出力する制御信号(PWM信号)の駆動デューティ比である。
つまり、制御回路30は、図4に示すように、速度モードに応じてモータ20の駆動速度を設定し(P1)、角度センサ27からの検出信号により得られる実回転速度が、その設定した駆動速度となるように、速度制御する(P2)。また、この速度制御では、モータ20の制御量である駆動デューティ比を調整することで、モータ20への通電電流をフィードバック制御(F/B)する。
このため、制御回路30においては、メインルーチンの一つとして、図5に示すモータ駆動処理が繰り返し実行される。
図5に示すように、モータ駆動処理では、まずS100(Sはステップを表す)にてトリガスイッチ10がオン状態であるか否かを判断し、トリガスイッチ10がオン状態であれば、S110に移行して、保護動作フラグがセットされているか否かを判断する。
保護動作フラグは、後述の過負荷保護処理にてモータ20の過負荷状態が検出されたときにセットされるフラグであり、保護動作フラグがセットされていれば、モータ20を保護するために、モータ駆動処理を終了する。なお、S110にて、トリガスイッチ10がオフ状態であると判定されたときにも、モータ駆動処理を終了する。
次に、S110にて保護動作フラグはセットされていないと判断されると、S120に移行して、現在設定されている速度モードを読み込み、S130に移行する。
S130では、モータ20の実回転速度が速度モードに対応した駆動速度(目標速度)となるよう、モータ20の制御量である駆動デューティ比を算出する。
そして、続くS140では、S130にて算出した駆動デューティ比に応じた制御信号(PWM信号)をゲート回路34に出力することで、モータ20を駆動させ、当該モータ駆動処理を終了する。
このように、本実施形態では、モータ20の回転速度が、速度モードに応じた高速・中速・低速の何れかの駆動速度にフィードバック制御されるが、モータ20の駆動時には、モータ20が過負荷運転されることがある。
このため、制御回路30は、メインルーチンの一つとして、モータ駆動処理と並列に、図6に示す過負荷保護処理を繰り返し実行する。
この過負荷保護処理では、電流検出回路38を介して検出されるモータ電流に基づき、モータ20の発熱量を推定し、その推定値(換言すれば発熱量相当値)が所定の閾値に達すると、モータ20が過負荷状態になったと判断して、モータ20の駆動を停止させる。
すなわち、図6に示すように、過負荷保護処理においては、まずS200にて、モータ20の駆動状態を判定し、S300にて、モータ20の発熱量を推定するのに用いるカウンタAのカウント値(つまり発熱量の推定値)に対する過負荷判定用の閾値を設定する。なお、カウンタAは、本開示の加熱カウンタに相当する。
次に、S400では、速度モードに応じて、カウンタAのカウント1回当たりの加算値を設定し、S500にて、電流検出回路38を介して検出されるモータ電流からモータ20の巻線に実際に流れた実電流を算出する。
そして、S600では、S500で算出した実電流が所定の電流閾値よりも大きいときに、その実電流と電流閾値とで判定される負荷状態と、S400にて設定した加算値とに基づき、カウンタAをカウントアップすることで、モータ20の推定値を順次積算する。
また、S700では、S500で算出した実電流が電流閾値以下であるときに、モータ20の放熱状態を監視するためのカウンタBをカウントアップして、そのカウント値に基づきカウンタAのカウント値をクリアする、カウンタAクリア処理を行う。なお、カウンタBは、本開示の放熱カウンタに相当する。
そして、最後にS800では、カウンタAのカウント値とS300にて設定した閾値とを比較し、カウンタAのカウント値が閾値よりも大きいと、モータ20が過負荷状態であると判断して保護動作フラグをセットする、モータ保護判定処理を実行する。なお、モータ保護判定処理実行後は、当該過負荷保護処理を一旦終了する。
次に、図7、図8を用いて、上記S200〜S800にて実行される処理動作を詳しく説明する。
図5に示すように、S200の駆動状態判定処理では、まずS210にて、モータ20の駆動が可能か否かを判断する。S210では、各種エラー判定処理でエラーが検出されておらず、且つ、トリガスイッチ10がオン状態であるときに、モータ20の駆動が可能であると判断する。
そして、S210にて、モータ20は駆動可能であると判断されると、S220に移行し、S210にて、モータ20は駆動できないと判断されると、S230に移行する。
S230では、現在、何らかのエラーが検出されているか否かを判断し、エラーが検出されていれば、S240に移行して、トリガスイッチ10がオフ状態であるか否かを判断する。
そして、S240にて、トリガスイッチ10がオフ状態であると判断されると、S250に移行して、保護動作フラグをクリアし、当該過負荷保護処理を一旦終了する。
また、S230にて、エラーは検出されていないと判断されるか、或いは、S240にて、トリガスイッチ10はオン状態であると判断された場合にも、当該過負荷保護処理を一旦終了する。
次に、S220では、後述の高温表示フラグ及び過負荷表示フラグをクリアし、S300のカウンタA閾値設定処理に移行する。
カウンタA閾値設定処理では、まずS310にて、保護動作フラグをセットしてモータ20を保護した保護回数が「0」であるか否かを判断する。そして、保護回数が「0」であれば、S320にて、カウンタAの閾値TAを予め設定された設定値「A1」に設定し、S400の加算値設定処理に移行する。
また、S310にて保護回数は「0」ではないと判断されると、S330に移行して、保護回数は「1」であるか否かを判断する。そして、保護回数が「1」であれば、S340にて、カウンタAの閾値TAを予め設定された設定値「A2」に設定し、S400の加算値設定処理に移行する。
また、S330にて保護回数は「1」ではないと判断されると(つまり、保護回数が「2」以上である場合には)、S350に移行して、カウンタAの閾値TAを予め設定された設定値「A3」に設定し、S400の加算値設定処理に移行する。
ここで、設定値「A1」〜「A3」は、「A1」が最も大きく、「A3」が最も小さい値に設定されている。これは、保護回数が多い場合には、モータ20の温度が上昇しているので、カウンタAのカウント値に基づき、より早くモータ20の過負荷状態を判定できるようにするためである。
次に、S400の加算値設定処理では、まずS410にて、モータ20の駆動速度として現在設定されている速度モードは、高速モードであるか否かを判断する。
そして、速度モードが高速モードであれば、S420に移行して、電流閾値It1、It2、It3を、それぞれ、高速モード用の設定値I1H、I2H、I3Hに設定する。また続くS430では、カウンタAの加算値D1、D2、D3を、高速モード用の設定値D1H、D2H、D3Hに設定する。
ここで、電流閾値It1、It2、It3は、図10に示すように、モータ20に流れる電流値に応じて、電流値が大きいほど、カウンタAに加算する加算値D1、D2、D3が大きくなるように、各加算値D1、D2、D3の積算領域を設定するのに用いられる。
そして、図10から明らかなように、電流閾値It1、It2、It3は、It1が最も大きく、It3が最も小さい値に設定され、加算値D1、D2、D3は、D1が最も大きく、D3が最も小さい値に設定される。
また、高速モードでは、モータ20が高回転になり、中速モードや低速モードよりもモータ20の温度上昇率が小さい。このため、高速モードでの電流閾値It1、It2、It3は、カウンタAのカウント値が中速モードや低速モードに比べて上昇し難くなるように設定される。つまり、電流閾値It1、It2、It3の設定値I1H、I2H、I3Hは、後述する中速モード、低速モードの設定値よりも大きい値に設定される。
次に、S410にて速度モードは高速モードではないと判断されると、S440に移行して、現在設定されている速度モードは中速モードであるか否かを判断する。
そして、速度モードが中速モードであれば、S450に移行して、電流閾値It1、It2、It3を、それぞれ、高速モードよりも小さい、中速モード用の設定値I1M、I2M、I3Mに設定する。
また続くS460では、カウンタAの加算値D1、D2、D3を、高速モードよりも大きい、中速モード用の設定値D1M、D2M、D3Mに設定する。
また次に、S440にて速度モードは中速モードではないと判断されると(つまり、低速モードであれば)、S470に移行して、電流閾値It1、It2、It3を、それぞれ、中速モードよりも小さい、低速モード用の設定値I1L、I2L、I3Lに設定する。
そして、続くS480では、カウンタAの加算値D1、D2、D3を、中速モードよりも大きい、中速モード用の設定値D1L、D2L、D3Lに設定する。
次に、S500の実電流算出処理では、まずS510にて、電流検出回路38を介して、モータ電流を検出する。
そして、続くS520にて、その検出したモータ電流(検出電流)を、そのときのモータ20の駆動デューティ比(駆動DUTY)にて除算することで、モータ20に実際に流れている実電流(=検出電流/駆動DUTY[%]×100)を算出する。
このように実電流を算出するのは、電流検出回路38を介して検出されるモータ電流は、バッテリパック18からモータ20への通電経路(換言すれば電源供給経路)に流れる電流であり、モータ20に実際に流れる電流とは異なるためである。
つまり、電流検出回路38は、通常、バッテリパック18からモータ20への通電経路に直列に設けられる抵抗38Aと、この抵抗38Aの両端電圧を電流値として検出する電流検出アンプ38Bと、ローパスフィルタ(LPF)38Cとで構成される(図11参照)。
ローパスフィルタ(LPF)38Cは、電流検出アンプ38Bからの検出信号が、駆動デューティ比に応じて変動するので、この検出信号を平滑化するのに用いられる。
このため、電流検出回路38を介して得られるモータ電流(検出電流)は、駆動デューティ比に応じてオン・オフされるPWM信号のオン時に抵抗38Aに流れる電流を平滑化した電流値となる。
しかし、図11に示すように、モータ20には、PWM信号のオン時だけでなく、PWM信号のオフ時にも電流(所謂還流電流)が流れる。そして、モータ20は、PWM信号のオフ時に流れる電流によっても発熱する。
またこのように電流検出回路38にて検出できない電流の通電期間は、図12に示すように、駆動デューティ比によって異なり、駆動デューティ比が小さいほど長くなる。
このため、例えば、モータ20が図12Aに示す駆動デューティ比30%で駆動されているときと、図12Bに示す駆動デューティ比70%で駆動されているときとでは、モータ20に実際に流れる電流と検出電流との差が大きく異なることになる。つまり、PWM信号の駆動デューティ比が小さいほど検出誤差が大きくなる。
そこで、本実施形態では、この検出誤差を無くして、PWM信号の駆動デューティ比の影響を受けることなく、モータ20の発熱に影響を与える実電流を検出できるようにするため、検出電流と駆動デューティ比とから実電流を算出するようにしているのである。
次に、S600のカウンタA更新処理では、図8に示すように、まずS610にて、カウンタAを更新してモータ20の発熱量を推定する推定条件が成立しているか否かを判断する。
この推定条件は、例えば、モータ20の駆動開始後、設定された駆動速度まで徐々に回転速度を上昇させる所謂ソフトスタートが終了し、且つ、モータ20の駆動開始後、所定時間(例えば2秒)が経過していること、と設定される。
つまり、モータ20の駆動開始後、モータ20の回転が安定するまで、カウンタAをカウントアップして、発熱量を推定するのを禁止するのである。
このため、S610にて推定条件が成立していないと判断されると、以降の処理を実行することなく、そのままS700のクリア判定処理に移行し、S610にて推定条件が成立していると判断されると、S620に移行する。
S620では、S500で算出されたモータ電流(実電流)が電流閾値It1よりも大きいか否かを判断する。そして、モータ電流(実電流)が電流閾値It1よりも大きい場合には、S630に移行して、カウンタAに加算値D1を加算し、S700のクリア判定処理に移行する。
また、S620にて、モータ電流(実電流)が電流閾値It1以下であると判断されると、S640に移行して、モータ電流(実電流)が電流閾値It2よりも大きいか否かを判断する。そして、モータ電流(実電流)が電流閾値It2よりも大きい場合には、S650に移行して、カウンタAに加算値D2を加算し、S700のクリア判定処理に移行する。
また、S640にて、モータ電流(実電流)が電流閾値It2以下であると判断されると、S660に移行して、モータ電流(実電流)が電流閾値It3よりも大きいか否かを判断する。
そして、S660にて、モータ電流(実電流)が電流閾値It3よりも大きいと判断されると、S670に移行して、カウンタAに加算値D3を加算し、S700のクリア判定処理に移行する。
また、S660にて、モータ電流(実電流)が電流閾値It3以下であると判断されると、カウンタAは更新せずに(換言すればカウンタAのカウント値を保持した状態で)、S700のクリア判定処理に移行する。
この結果、S600のカウンタA更新処理では、図10に示すように、モータ20に流れる電流値に応じて、電流値が大きいほど大きな値に設定される加算値にて、カウンタAが順次加算されることになる。
次に、S700のカウンタAのクリア判定処理では、S710にて、モータ電流(実電流)が電流閾値It3以下であるか否かを判断する。そして、モータ電流(実電流)が電流閾値It3以下であれば、S720にて、カウンタCをクリアした後、S730にてカウンタBに所定値「1」を加算することでカウンタBをカウントアップする。
また、続くS730では、S730でカウントアップしたカウンタBの値が、予め設定された閾値TBよりも大きくなったか否かを判断する。
そして、カウンタBの値が閾値TBよりも大きい場合には、S750にて、カウンタAをクリアして、S800のモータ保護判定処理に移行し、カウンタBの値が閾値TB以下であれば、そのままS800のモータ保護判定処理に移行する。
ここで、カウンタBは、モータ電流(実電流)が電流閾値It3以下で、カウンタAの更新を停止しているときに、モータ20が放熱されているとして、その放熱状態を監視するために利用されている。
そして、本実施形態では、このカウンタBの値が閾値TBに達すると、モータ20は充分放熱されたと判断して、カウンタAをクリアする。これは、カウンタAによるモータ20の発熱量の推定をより正確に実施できるようにするためである。
つまり、カウンタAを用いてモータ20の発熱量を推定する場合、例えば、図10Bに示すように、モータ電流が電流閾値It3以下になったとき(時点T5)に、カウンタAをクリアすることも考えられる。
しかし、このようにすると、モータ電流が電流閾値It3付近で変動している場合には、カウンタAが頻繁にクリアされて、モータ20の発熱量を推定することができなくなる。
これに対し、本実施形態では、図10Aに示すように、モータ電流が電流閾値It3以下になっても、カウンタAのカウント値を保持し、カウンタBのカウント値に基づきモータ20が充分放熱されたと判断したとき(時点T6)に、カウンタAをクリアする。このため、カウンタAを用いた発熱量の推定をより良好に実施することができる。
次に、S710にて、モータ電流(実電流)が電流閾値It3よりも大きいと判断されると、S760に移行して、カウンタCに所定値「1」を加算することでカウンタCをカウントアップする。
そして、続くS770では、S730でカウントアップしたカウンタCの値が、予め設定された閾値TCよりも大きくなったか否かを判断し、カウンタCの値が閾値TC以下であれば、そのままS800のモータ保護判定処理に移行する。
また、カウンタCの値が閾値TCよりも大きい場合には、S780にて、カウンタBをクリアした後、S800のモータ保護判定処理に移行する。
なお、カウンタCは、カウンタBをクリアするのに用いられ、本実施形態では、モータ電流(実電流)が電流閾値It3よりも大きくなる時間が、閾値TCに対応する設定時間を越えると、カウンタBをクリアするようにされている。
次に、S800のモータ保護判定処理では、まずS810にて、カウンタAの値が閾値TAよりも大きいか否かを判断する。そして、カウンタAの値が閾値TA以下であれば、モータ20は正常運転されており、モータ20を過負荷運転から保護する必要はないと判断して、そのまま過負荷保護処理を終了する。
一方、カウンタAの値が閾値TA以下であれば、モータ20を過負荷状態から保護するために、S820にて、保護動作フラグをセットする。この結果、モータ駆動処理でのモータ20の駆動は停止され、モータ20が過負荷運転から保護されることになる。
次に、S830では、保護回数を更新(1増加)し、S840にて、その更新した保護回数は、予め設定された閾値N以上であるか否かを判断する。
そして、保護回数が閾値N以上でなければ、S860にて過負荷表示フラグをセットした後、過負荷保護処理を終了し、保護回数が閾値N以上であれば、S850にて高温表示フラグをセットした後、過負荷保護処理を終了する。
つまり、保護回数が閾値N以上でない場合には、モータ20は過負荷運転により一時的に温度上昇したものと判断できるので、過負荷表示フラグをセットすることで、図9の表示処理にて、操作・表示ユニット8の所定の表示エリアに過負荷運転を表示させる。
また、保護回数が閾値N以上である場合には、モータ20の温度は過負荷運転により異常に高くなっているものと判断して、高温表示フラグをセットすることで、図9の表示処理にて、操作・表示ユニット8の所定の表示エリアにモータ20が高温であることを表示させる。
次に、図9に示す表示処理は、上述したモータ駆動処理及び過負荷保護処理と共に、メインルーチンの一つとして、制御回路30にて実行される処理である。
図9に示すように、表示処理では、S910にて過負荷表示フラグがセットされているか否かを判断し、過負荷表示フラグがセットされていれば、S920にて、操作・表示ユニット8の所定の表示エリアにモータ20が過負荷運転されていることを表示する。
また、S910にて過負荷表示フラグはセットされていないと判断されると、S930に移行して、高温表示フラグがセットされているか否かを判断する。そして、高温表示フラグがセットされていれば、S940にて、操作・表示ユニット8の所定の表示エリアにモータ20が高温であることを表示する。
また、S930にて高温表示フラグはセットされていないと判断されると、S950に移行して、その他のエラー判定処理でエラーが検出されて、エラー表示が要求されているか否かを判断する。そして、エラー表示の要求があれば、S960に移行して、操作・表示ユニット8の所定の表示エリアに、表示要求に対応したエラーを表示する。
また、S950にて、他のエラー判定処理からエラー表示は要求されていないと判断されると、S970に移行して、操作・表示ユニット8の所定の表示エリアに、草刈機1の製品設定に応じた情報を表示する。
以上説明したように、本実施形態の草刈機1においては、モータ20に流れる電流に基づき、カウンタAを使って発熱量を推定し、その推定値(カウント値)が閾値TAに達すると、モータ20が過負荷運転されているとして、モータ20の駆動を停止させる。このため、モータ20を過負荷運転から保護することができる。
また、本実施形態では、発熱量推定用のパラメータであるカウンタAの加算値及び電流閾値を、モータ20の駆動時の速度モードに応じて設定することで、モータ20の高回転時よりも低回転時の方が、カウンタAの値がより早く閾値TAに到達するようにしている。
このため、モータ20の発熱量をより適正に推定することができ、その推定した発熱量相当値に基づきモータ20の過負荷運転を精度よく検知することができるようになる。
また、発熱量の推定に用いるモータ電流には、電流検出回路38にて検出された検出電流を用いるのではなく、検出電流をモータ20の駆動デューティ比で除算することにより得られる実電流が使用される。
このため、モータ20の発熱量を、モータ20に実際に流れた実電流(換言すれば、モータ20に加わる負荷)に基づき、推定できることになり、これによっても、発熱量の推定精度を高め、モータ20を過負荷運転から良好に保護することができる。
[変形例]
本実施形態では、モータ20の発熱量を、モータ20の駆動速度に影響されることなく、正確に推定できるようにするために、発熱量の推定に用いるパラメータであるカウンタAの加算値及び電流閾値を速度モードに応じて設定するものとした。
しかし、発熱量は、モータ20の過負荷運転を判定するためのものであるため、過負荷運転を適正に判定できるようにするためには、発熱量の推定に用いるパラメータではなく、過負荷判定用の閾値を速度モードに応じて設定するようにしてもよい。
そして、このためには、例えば、図13に示すように、S300の閾値設定処理を実行し、S400の加算値設定処理は実行しないようにしてもよい。
つまり、図13に示す閾値設定処理においては、まずS360にて、モータ20の駆動速度として現在設定されている速度モードは、高速モードであるか否かを判断し、速度モードが高速モードであれば、S370に移行して、カウンタAの閾値TAを、高速モード用の閾値TAHに設定する。
また、S360にて、速度モードは高速モードではないと判断されると、S380にて、速度モードは中速モードであるか否かを判断し、速度モードが中速モードであれば、S390に移行して、カウンタAの閾値TAを、中速モード用の閾値TAMに設定する。
また、S380にて、速度モードは中速モードではないと判断されると、速度モードは低速モードであるので、S395に移行して、カウンタAの閾値TAを、低速モード用の閾値TALに設定する。
なお、高速モード用の閾値TAHは、他のモードの閾値TAM、TALよりも大きく、低速モード用の閾値TALは、他のモードの閾値TAH、TAMよりも小さい値とする。
このようにすれば、電流閾値It1、It2、It3、及び、加算値D1、D2、D3を、上記実施形態のように速度モードに応じて変更しなくても、モータ20の駆動速度が低いほど、より早く、カウンタAの値が閾値TAに達することになる。よって、このようにしても、モータ20の高負荷運転を良好に判断することができるようになる。
また、本実施形態では、モータ20の回転速度が速度モードに応じた駆動速度(換言すれば目標速度)となるように、PWM制御の駆動デューティ比(換言すればモータ20に流れる電流)をフィードバック制御するものとした。
しかし、本開示の技術は、図14に示すように、速度モードに応じて駆動速度が切り替えられると(P1)、その速度指令に対応した一定の駆動デューティ比でモータ20を駆動する(P3)、所謂開ループ制御を行う装置であっても、上記実施形態と同様に適用できる。
つまり、この場合、速度モードが切り替えられて、その速度モードに対応した駆動デューティ比の制御信号(PWM信号)を通電指令として出力するのに同期して、発熱量の推定値に対する過負荷判定用の閾値、或いは、発熱量推定用いるパラメータを切り替えるようにする。
そして、このようにすれば、上記実施形態と同様、モータ20の発熱量の推定値からモータ20の過負荷運転を適正に判定して、モータ20を過負荷運転から保護することができるようになる。
一方、上記実施形態では、モータ20の発熱量を推定するのに、モータ電流(実電流)を用いるものとして説明したが、モータ20の発熱量は、モータ20の負荷状態を検出できれば推定できるので、必ずしもモータ電流を用いる必要はない。
例えば、モータ20の負荷状態は、モータ20の駆動デューティ比と、モータ20の回転速度とから検出できるので、モータ20の発熱量は、モータ20の駆動デューティ比と回転速度(実回転速度)とに基づき、推定するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、モータ20の過負荷運転を検知すると、モータ20の駆動を停止するようにしたが、例えば、モータ20への通電電流を低下させて、モータ20の回転を抑制するようにしてもよい。そして、このようにしても、モータ20を過負荷運転から保護することができる。
また、上記実施形態では、モータ20の発熱量の推定に、カウンタを用いるものとして説明したが、必ずしもカウンタを利用する必要はなく、例えば、電流検出回路38からの検出信号を積分する等、他の方法で発熱量を推定するようにしてもよい。
[第2実施形態]
上記実施形態及び変形例では、モータ20の駆動速度は、モード切替スイッチ11を介して設定される速度モードに応じて、高速・中速・低速の何れかに設定され、モータ20は、これら各回転速度で駆動されるものとしている。
しかし、草刈機1等の電動作業機には、図3に点線で示すように、トリガスイッチ10に加えて、使用者によるトリガの引き量であるトリガ操作量を検出するトリガ操作量検出部10Aを備え、トリガ操作量に応じてモータ20の駆動速度が設定されるものもある。
この種の電動作業機において、制御回路30は、図15に示すように、速度モードに応じて設定される高速・中速・低速の回転速度を上限として、トリガ操作量Trgに応じた目標回転速度を設定する(P0)。例えば、高速・中速・低速の上限速度に対し、トリガ操作量Trgの最大値に対する比率を乗じることで、目標回転速度を設定する。
そして、角度センサ27からの検出信号により得られる実回転速度が、その設定した目標回転速度となるように、モータ20を駆動制御する(P2)。
従って、この種の電動作業機においては、第1実施形態のように、電流閾値It及び加算値Dを速度モードだけで設定するようにすると、モータ20の回転速度に応じてカウンタAを更新することができず、発熱量の推定精度が低下する。
そこで、本実施形態では、モータ制御系が図15に示すように構成された草刈機1(電動作業機)において、図6のS400におけるカウンタA加算値設定処理を、速度モードとトリガ操作量に応じて実施することで、発熱量の推定精度が低下するのを抑制する。
図16に示すように、本実施形態のカウンタA加算値設定処理においては、まずS402でトリガ操作量検出部10Aから、トリガ操作量Trgを取得する。
次に、S404では、取得したトリガ操作量Trgが、前回電流閾値It及び加算値Dの設定に用いたトリガ操作量Trgから増加しているか否かを判断し、トリガ操作量Trgが増加していなければ、S410に移行する。
一方、トリガ操作量Trgが増加していれば、S406に移行して、その増加したトリガ操作量Trgを取得してから所定時間が経過したか否かを判断し、所定時間が経過していれば、S410に移行し、所定時間が経過していなければ、カウンタA加算値設定処理を終了する。
なお、これは、トリガ操作量Trgが増加した際には、モータ20の回転速度は上昇するが、回転速度の上昇には時間がかかるためである。
つまり、トリガ操作量Trgが増加した際、その直後から、トリガ操作量Trgに応じて電流閾値It及び加算値Dを更新すると、モータ20の温度が実際よりも低く推定されてしまうことが考えられる。
そこで、本実施形態では、トリガ操作量Trgが増加した際には、そのトリガ操作量Trgにて電流閾値It及び加算値Dを更新するのを、所定時間だけ遅延させるようにしている。
次に、S410では、モータ20の駆動速度として現在設定されている速度モードは、高速モードであるか否かを判断する。
そして、速度モードが高速モードであれば、S425に移行して、電流閾値It1、It2、It3を、それぞれ、S402で取得したトリガ操作量Trgに応じて、高速モード用に設定された設定値I1H(Trg)、I2H(Trg)、I3H(Trg)に設定する。
また続くS435では、カウンタAの加算値D1、D2、D3を、それぞれ、S402で取得したトリガ操作量Trgに応じて、高速モード用の設定値D1H(Trg)、D2H(Trg)、D3H(Trg)に設定する。そして、その設定後は、カウンタA加算値設定処理を終了する。
つまり、本実施形態では、図17の下段に例示するように、高速・中速・低速の速度モード毎に、トリガ操作量Trgに応じて設定する電流閾値It1、It2、It3、及び、加算値D1,D2,D3の設定範囲がメモリ(ROM30b)に記憶されている。そして、カウンタA加算値設定処理では、これら各値を、その設定された範囲内でトリガ操作Trgに応じて設定するのである。
なお、電流閾値It1、It2、It3は、トリガ操作量Trgが小さいほど(換言すればモータ20の回転速度が低いほど)、小さくなるように設定される。このため、カウンタAは、トリガ操作量Trgが小さいほど、加算されやすくなり、モータ20の温度を適正に推定できるようになる。
因みに、第1実施形態では、図17の上段に例示するように、電流閾値It1、It2、It3、及び、加算値D1,D2,D3は、高速・中速・低速の速度モード毎に、予め設定された一定値が設定される。
次に、S410にて速度モードは高速モードではないと判断されると、S440に移行して、現在設定されている速度モードは中速モードであるか否かを判断する。
そして、速度モードが中速モードであれば、S455に移行して、電流閾値It1、It2、It3を、それぞれ、トリガ操作量Trgに応じて、最大値が高速モードよりも小さい、中速モード用の設定値I1M(Trg)、I2M(Trg)、I3M(Trg)に設定する。
また続くS465では、カウンタAの加算値D1、D2、D3を、それぞれ、トリガ操作量Trgに応じて、最大値が高速モードよりも大きい、中速モード用の設定値D1M(Trg)、D2M(Trg)、D3M(Trg)に設定し、カウンタA加算値設定処理を終了する。
また次に、S440にて速度モードは中速モードではないと判断されると(つまり、低速モードであれば)、S475に移行して、電流閾値It1、It2、It3を、それぞれ、トリガ操作量Trgに応じて、最大値が中速モードよりも小さい、低速モード用の設定値I1L(Trg)、I2L(Trg)、I3L(Trg)に設定する。
そして、続くS485では、カウンタAの加算値D1、D2、D3を、それぞれ、トリガ操作量Trgに応じて、最大値が中速モードよりも大きい、低速モード用の設定値D1L(Trg)、D2L(Trg)、D3L(Trg)に設定し、カウンタA加算値設定処理を終了する。
この結果、本実施形態によれば、図18の上段に示すように、トリガ操作量Trgが変化すると(時点T11,T12)、電流閾値It1、It2、It3及び加算値D1、D2、D3も変化することになり、カウンタAをモータ20の電流及び回転速度に応じて、より最適に更新できるようになる。
よって、図18の下段に示すように、第1実施形態のように、電流閾値It1、It2、It3及び加算値D1、D2、D3を速度モードだけで設定するようにした場合に比べて、モータ20の発熱量をより精度よく推定できるようになる。
また、トリガ操作量Trgが増加する方向に変化したとき(時点T12)には、所定時間経過したとき(時点T13)に、トリガ操作量Trgに応じて、電流閾値It1、It2、It3及び加算値D1、D2、D3を更新する。
このため、モータ20の回転速度がトリガ操作量Trgの増加に対応して上昇していないときに、電流閾値It1、It2、It3及び加算値D1、D2、D3を更新してしまい、モータ20の温度が実際よりも低い温度として推定されるのを抑制できる。
また、トリガ操作量Trgが小さくなったときには、電流閾値It1、It2、It3及び加算値D1、D2、D3の更新を遅延させていないので、トリガ操作量Trgが小さくなってモータ20の回転速度が低下する際に、これら各値の更新遅れが発生するのを抑制できる。
よって、本実施形態によれば、モータ20の温度上昇に伴うモータ20の保護を、より安全に実施することができる。
[変形例]
なお、本実施形態では、カウンタA加算値設定処理において、電流閾値It1、It2、It3及び加算値D1、D2、D3を、速度モードとトリガ操作量Trgとに基づき設定するものとして説明したが、図19に示すように、モータ20の目標回転速度Wに応じて設定するようにしてもよい。
すなわち、図19に示すカウンタA加算値設定処理においては、まず、S412にて、図15に示したモータ20の制御系で速度モードとトリガ操作量Trgとに基づき設定される目標回転速度Wを取得する。
そして、続くS414にて、電流閾値It1、It2、It3を、それぞれ、S412で取得した目標回転速度Wに応じた設定値I1(W)、I2(W)、I3(W)に設定する。
また続くS416では、カウンタAの加算値D1、D2、D3を、それぞれ、S412で取得した目標回転速度Wに応じた設定値D1(W)、D2(W)、D3(W)に設定する。そして、その設定後は、カウンタA加算値設定処理を終了する。
このように、カウンタA加算値設定処理において、モータ20の目標回転速度Wに応じて、電流閾値It1、It2、It3及び加算値D1、D2、D3を設定するようにしても、図18に示したようにこれら各値を変化させて、上記と同様の効果を得ることができる。
なお、図19に示したカウンタA加算値設定処理においても、モータ20の目標回転速度Wが上昇した際には、電流閾値It1、It2、It3及び加算値D1、D2、D3の更新を所定時間遅延させるようにしてもよい。そして、このようにすれば、上記実施形態と同様、モータ20の温度をより精度よく推定して、その温度上昇に伴うモータ20の保護をより安全に実施することができる。
一方、上述した第1実施形態の説明では、図8に示すように、図6のS700にて実施されるカウンタAクリア判定処理で、カウンタBのカウントアップを開始するタイミングを、モータ20に流れる電流値が電流閾値It3を下回ったときにしている。
このため、図21の上段に示すように、カウンタBのカウントアップは、カウンタAのカウントアップを停止したときと同じタイミング(T5)で開始されることになる。
しかし、モータ20は、通電時に加熱又は放熱により温度上昇又は温度低下するだけでなく、略一定温度に保持されることもある。そして、このような温度保持期間は、カウンタA及びカウンタBの更新を共に停止させるとよい。
そこで、図8に示すカウンタAクリア判定処理においては、図20に示すように、S710に代えてS715を実行し、モータ20に流れる実電流が、電流閾値It3よりも低い値に設定された電流閾値It4以下であるか否かを判定するようにするとよい。
つまり、このようにすれば、図21の下段に示すように、モータ20に流れる実電流が、電流閾値It3と電流閾値It4との間にあるときには、カウンタA,Bが共に保持され、実電流が電流閾値It4以下になると(時点T7)、カウンタBがカウントアップされることになる。
従って、この場合、モータ20の温度保持期間中にカウンタBがカウントアップされて、カウンタAがクリアされる迄の時間が短くなるのを抑制し、カウンタAにより、モータ20の温度をより正確に推定できるようになる。
なお、このように、モータ20の温度保持期間中にカウンタA,Bが共に保持されるようにするには、図8に示すカウンタA更新処理のS670にて、実電流が電流閾値It3よりも大きいと判定されたときにカウンタAに加算される加算値D3を、値0に設定するようにしてもよい。
以上、本開示の電動作業機の実施形態及び変形例について説明したが、本開示の電動作業機は上記実施形態に限定されることはなく、種々変形して実施することができる。
例えば、実施形態では、本開示の電動作業機として、草刈機1を例にとり説明したが、本開示の技術は、モータを備えた電動作業機であれば、上記実施形態と同様に適用することができる。
また、上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言のみによって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。
1…草刈機、2…メインパイプ、3…制御ユニット、4…駆動ユニット、5…回転刃、6…カバー、7…ハンドル、8…操作・表示ユニット、9…ロックオフスイッチ、10…トリガスイッチ、11…モード切替スイッチ、12…逆転スイッチ、14…モード表示部、15…逆転表示部、16…残容量表示部、18…バッテリパック、19…ケーブル、20…モータ、22…ギヤ機構、24…出力軸、26…センサ基板、27…角度センサ、28…ファン、30…制御回路、30a…CPU、30b…ROM、30c…RAM、32…駆動回路、34…ゲート回路、36…レギュレータ、38…電流検出回路、38A…抵抗、38B…電流検出アンプ、38C…バンドパスフィルタ、42…バッテリ電圧検出部、44…コントローラ温度検出部、46…素子温度検出部。

Claims (8)

  1. モータと、
    前記モータの駆動速度を設定する速度設定部と、
    前記モータの負荷状態を検出する負荷検出部と、
    前記駆動速度に応じて前記モータを駆動制御する制御部と、
    を備え、前記制御部は、
    前記モータの駆動時に前記負荷検出部にて検出される負荷状態から前記モータの発熱量を推定し、その推定値が所定の閾値に達すると前記モータの過負荷運転を検知するよう構成されると共に、
    前記負荷状態から前記モータの発熱量を推定するのに用いるパラメータ及び前記閾値の少なくとも一方を、前記駆動速度に応じて、前記駆動速度が低いほど前記推定値が前記閾値に達し易くなるように設定する、よう構成されている電動作業機。
  2. モータと、
    前記モータの駆動速度を設定する速度設定部と、
    前記モータの負荷状態を検出する負荷検出部と、
    前記駆動速度に応じて前記モータを駆動制御する制御部と、
    を備え、前記制御部は、
    前記モータの駆動時に前記負荷検出部にて検出される負荷状態から前記モータの発熱量を推定し、その推定値が所定の閾値に達すると、前記モータの駆動を停止又は前記モータの回転を低減するよう構成されると共に、
    前記負荷状態から前記モータの発熱量を推定するのに用いるパラメータ及び前記閾値の少なくとも一方を、前記駆動速度に応じて、前記駆動速度が低いほど前記推定値が前記閾値に達し易くなるように設定する、よう構成されている電動作業機。
  3. 前記制御部は、前記駆動速度が高いほど大きい値となるように前記閾値を設定する、よう構成されている請求項1又は請求項2に記載の電動作業機。
  4. 前記制御部は、前記モータの負荷が設定値以上であるときに、前記モータの負荷状態に応じて設定される加算値を用いて加熱カウンタを順次カウントアップし、該加熱カウンタのカウント値を前記推定値とすると共に、
    前記駆動速度が低いほど大きい値となるように、前記パラメータである前記加算値を設定する、よう構成されている請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の電動作業機。
  5. 前記制御部は、前記モータの負荷が前記設定値よりも低いときには、前記加熱カウンタのカウントを停止して、放熱カウンタを所定の加算値を用いて順次カウントアップし、該放熱カウンタのカウント値が所定の放熱判定値に達すると、前記加熱カウンタのカウント値をクリアするよう構成されている、請求項4に記載の電動作業機。
  6. 前記負荷検出部は、前記モータの負荷状態として、電源から前記モータへの通電経路に流れるモータ電流を検出するよう構成されており、
    前記制御部は、前記モータの駆動速度に応じて前記モータへの通電電流をPWM制御すると共に、前記モータの発熱量の推定には、前記負荷検出部にて検出されたモータ電流を前記PWM制御の駆動デューティ比で除算して得られる実電流を用いるように構成されている、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の電動作業機。
  7. モータと、
    通電により前記モータを駆動する駆動部と、
    前記モータの駆動速度を設定する速度設定部と、
    前記モータの負荷状態を検出する負荷検出部と、
    前記駆動速度に応じた通電指令を前記駆動部に出力し、前記モータを駆動させる制御部と、
    を備え、前記制御部は、
    前記モータの駆動時に前記負荷検出部にて検出される負荷状態から前記モータの発熱量を推定し、その推定値が所定の閾値に達すると、前記モータの過負荷運転を検知するよう構成されると共に、
    前記負荷状態から前記モータの発熱量を推定するのに用いるパラメータ及び前記閾値の少なくとも一方を、前記駆動速度が低いほど前記推定値が前記閾値に達し易くなるよう、前記駆動部への前記通電指令の出力に同期して切り替える、ように構成されている電動作業機。
  8. 前記モータの回転軸には、冷却用のファンが設けられている、請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の電動作業機。
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