JP2018027030A - 細胞培養装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】培養バッグを用いて培養された細胞を回収又は移送するに際し、培養バッグが備える移送用ポートの送流孔に細胞が到達し易くすることで、より多くの細胞を回収又は移送できるようにする。【解決手段】培養バッグ10が載置される基台2に、培養バッグ10を載置したときに移送用ポート11が対向する部位に切り欠き部22を形成し、移送用ポート11の送流孔12の最下部が、培養バッグ10が載置される基台2の載置面を含む基準面よりも下方に位置する状態で、移送用ポート11を保持具3に保持する。【選択図】 図3
Description
本発明は、培養バッグを用いて細胞培養を行う細胞培養装置に関する。
近年、医薬品の生産、遺伝子治療、再生医療、免疫療法などの医薬学・生化学分野において、細胞(組織、微生物、ウイルスなどを含む)を人工的な環境下で効率良く大量に培養することが求められている。
このような要求に応えるべく、本出願人は、可撓性材料からなる袋状の培養バッグを用いて閉鎖系の環境を構築し、コンタミネーションのリスクを低減しつつ、効率的に細胞を培養することができる細胞培養に係る技術について検討を重ねてきた。
例えば、本出願人は、特許文献1において、移送チューブを介して複数の培養バッグを接続し、容量の小さい培養バッグで培養された細胞をより容量の大きい培養バッグに移送して、細胞の密度を適性に維持しながら、細胞を効率良く増殖させる細胞培養方法を提案している。
また、特許文献1では、相対的に高い位置に配置された培養バッグを、当該培養バッグが備える移送用ポートが下側となるように傾けて、その内容液(培養された細胞が培地中に懸濁した細胞懸濁液)を移送用ポートから送流することによって、相対的に低い位置に配置された培養バッグに移送することも提案している。そして、特許文献1には、培養バッグを傾ける装置の一例として、培養バッグが載置された基台を、その一端側を軸支して回動させることによって培養バッグを傾ける例を示している。
しかしながら、その後の本出願人の検討によれば、培養バッグが備える移送用ポートから内容液を送流して、培養された細胞を回収又は移送する際には、培養バッグ内の移送用ポートの近傍に細胞が滞留し易い傾向にあり、滞留した細胞は培養バッグ内に残って回収できなくなってしまうという知見が得られている。
これは、次のような理由によるものと考えられる。すなわち、移送用ポートは、通常、ある程度の厚みのある管状の部材からなり、図4に示すように、培養バッグ10を基台2pに載置したときに、培養バッグ10の内底面と移送用ポート11の送流孔12との間には、移送用ポート11の厚み分の段差が形成され、また、移送用ポート11の周辺では、培養バッグ10の内底面に可撓性材料の撓みによるシワが生じ易い。そのため、このような段差やシワに遮られて、移送用ポート11の送流孔12に到達できなかった細胞Cが、移送用ポート11の手前に滞留してしまうためであると考えられる。
なお、図4は、従来技術を示す説明図であり、基台2pに載置された培養バッグ10の移送用ポート11側の断面を示している。
なお、図4は、従来技術を示す説明図であり、基台2pに載置された培養バッグ10の移送用ポート11側の断面を示している。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものであり、培養バッグを用いて培養された細胞を回収又は移送するに際し、培養バッグが備える移送用ポートの送流孔に細胞が到達し易くすることで、より多くの細胞を回収又は移送できるようにした細胞培養装置の提供を目的とする。
本発明に係る細胞培養装置は、可撓性材料からなる培養バッグを用いて細胞培養を行う細胞培養装置であって、前記培養バッグが載置される基台と、前記培養バッグに設けられた移送用ポートを保持する保持具とを備え、前記基台には、前記培養バッグを載置したときに前記移送用ポートが対向する部位に、切り欠き部が形成され、前記保持具が、前記移送用ポートの送流孔の最下部が、前記培養バッグが載置される前記基台の載置面を含む基準面よりも下方に位置する状態で、前記移送用ポートを保持する構成としてある。
本発明によれば、培養バッグを用いて培養された細胞を回収又は移送するに際し、移送用ポートの近傍に細胞が滞留することによる培養バッグ内での細胞残留を軽減し、より多くの細胞を回収又は移送することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
本発明に係る細胞培養装置の一実施形態として、その概略を図1及び図2に簡略化して示す。これらの図に示す細胞培養装置1は、可撓性材料からなる培養バッグ10を用いて細胞培養を行うための装置である。
なお、図1は、細胞培養装置1に培養バッグ10を取り付ける前の状態を示しており、図2は、細胞培養装置1に培養バッグ10を取り付けた状態を示している。
なお、図1は、細胞培養装置1に培養バッグ10を取り付ける前の状態を示しており、図2は、細胞培養装置1に培養バッグ10を取り付けた状態を示している。
培養バッグ10は、細胞培養を閉鎖系で行うことができるように、細胞培養に必要なガス透過性(酸素透過性、二酸化炭素透過性)を有しているのが好ましい。さらに、高い細胞増殖効率を実現するために、低細胞毒性、低溶出性、及び放射線滅菌適性を有しているのが好ましく、細胞培養の進行状況や細胞の状態を観察できるように、内部を透視できる程度の透明性を有しているのが好ましい。
培養バッグ10を形成する可撓性材料としては、例えば、ポリエチレン,ポリプロピレン,エチレン−α−オレフィン共重合体,エチレン−酢酸ビニル共重合体,エチレンとアクリル酸やメタクリル酸共重合体と金属イオンを用いたアイオノマー,ポリエステル系熱可塑性エラストマー,シリコーン系熱可塑性エラストマー,ポリスチレン系熱可塑性エラストマー,テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等の熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムが挙げられる。これらの樹脂は単層で用いても、同種又は異種の樹脂を積層して用いてもよい。
培養バッグ10は、このような可撓性材料を用いて袋状に形成される。例えば、周辺部が熱融着によりシールされ、方形状などの所望の形状に製袋されたものとすることができるが、培養の対象となる細胞とともに、かかる細胞を培養するために調製された培地を培養に支障なく収容できれば、その具体的な形態は限定されない。
また、培養バッグ10には、移送チューブを接続可能とする移送用ポート11が設けられている。このような移送用ポート11を設けることで、例えば、培地が貯留された培地バッグから培養バッグ10に培地を供給したり、培養された細胞を培養終了後に培養バッグ10から回収し、回収用のバッグや別の培養バッグなどに移送したりするなどの操作を、移送用ポート11に接続された移送チューブを介して閉鎖系を維持したまま行うことができる。
移送用ポート11は、培地や細胞などが流通可能な管状の部材からなり、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリブタジエン樹脂、シリコーンゴム、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、シリコーン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、FEPなどの熱可塑性樹脂を用いて、射出成形、押出成形などにより、軸方向に貫通する送流孔12を有する所定の形状に成形することができる。
特に図示しないが、移送用ポート11には、培養バッグ10の天面側と底面側の内面どうしが貼り付いて送流孔12が閉塞してしまうのを避けるために、その基端から培養バッグ10内に突出するポート閉塞防止片を設けることができる。
また、移送用ポート11は、例えば、樹脂フィルムを用いて培養バッグ10を製袋する場合には、培養バッグ10の天面側を形成する樹脂フィルムと、底面側を形成する樹脂フィルムとの間に、上記部材を挟んで熱融着することによって設けることができる。
細胞培養装置1は、このような培養バッグ10が載置される基台2と、培養バッグ10に設けられた移送用ポート11を保持する保持具3とを備えている。
基台2は、培養バッグ10が載置される載置面を有する台であり、図示する例では、基台2の四隅に立設された固定具21に、培養バッグ10の四隅に穿設された孔13を係止することによって、載置面上に培養バッグ10を定置できるようにしてある。
特に図示しないが、基台2は、その一端側を軸支して回動させることができるようにしてもよい。このようにすることで、基台2に載置された培養バッグ10を移送用ポート11が下側となるように傾けて、培養バッグ10の内容液を移送用ポート11から送流させることによって、回収用のバッグや別の培養バッグに移送することができるが、培養バッグ10の内容液を移送用ポート11から送流させる手段は、これに限定されない。例えば、移送用ポート11に接続された移送チューブにペリスタポンプを取り付けるなどして、その動作によって培養バッグ10の内容液を移送用ポート11から送流させるようにしてもよい。
また、基台2には、培養バッグ10を載置したときに培養バッグ10に設けられた移送用ポート11が対向する部位に、切り欠き部22が形成されている。かかる切り欠き部22は、移送用ポート11が基台2と干渉せずに、基台2の載置面に対して移送用ポート11を押し下げることができるように、基台2上に位置する移送用ポート11の輪郭に沿って形成することができる(図2参照)。
そして、押し下げられた移送用ポート11は、図3に示すように、その送流孔12の最下部が、基台2の載置面を含む基準面よりも下方に位置する状態で、保持具3に保持されている。
なお、図3は、図2のA−A断面図であり、上記基準面を一点鎖線で示している。
そして、押し下げられた移送用ポート11は、図3に示すように、その送流孔12の最下部が、基台2の載置面を含む基準面よりも下方に位置する状態で、保持具3に保持されている。
なお、図3は、図2のA−A断面図であり、上記基準面を一点鎖線で示している。
図示する例では、移送用ポート11を保持する保持具3の一例として、移送用ポート11が挿通される挿通部が設けられた受け部3aと、挿通部に挿通された移送用ポート11の上方を押える押え板3bとからなる保持具3を簡略化して示している。移送用ポート11の送流孔12の最下部が、基台2の載置面を含む基準面よりも下方に位置する状態で、移送用ポート11を保持できれば、保持具3の具体的な構成は、これに限定されないが、移送用ポート11の中心軸が、基台2の載置面と平行となるように移送用ポート11を保持できるようにするのが好ましい。
前述したように、基台2に載置された培養バッグ10の内底面と移送用ポート11の送流孔12との間に段差が形成されてしまったり、移送用ポート11の周辺の培養バッグ10の内底面にシワが発生してしまったりすると、移送用ポート11から内容液を送流して、培養された細胞を回収又は移送する際に、この段差やシワに遮られて移送用ポート11の送流孔12に到達できなかった細胞Cが、移送用ポート11の手前に滞留してしまう(図4参照)。
これに対して、本実施形態では、移送用ポート11の送流孔12の最下部が、基台2の載置面を含む基準面よりも下方に位置するように、移送用ポート11を保持具3に保持しており、基台2に載置された培養バッグ10の内底面の延長上に移送用ポート11の送流孔12が位置している。これによって、培養バッグ10の内底面と移送用ポート11の送流孔12との間に段差が形成されず、また、押し下げられた移送用ポート11に引っ張られて培養バッグ10の内底面におけるシワの発生が抑止されているため、内容液中の細胞Cが移送用ポート11の送流孔12に到達し易くなっている(図3参照)。その結果、本実施形態によれば、移送用ポート11の手前に細胞が滞留してしまうのを有効に回避して、より多くの細胞を回収又は移送することができる。
これに対して、本実施形態では、移送用ポート11の送流孔12の最下部が、基台2の載置面を含む基準面よりも下方に位置するように、移送用ポート11を保持具3に保持しており、基台2に載置された培養バッグ10の内底面の延長上に移送用ポート11の送流孔12が位置している。これによって、培養バッグ10の内底面と移送用ポート11の送流孔12との間に段差が形成されず、また、押し下げられた移送用ポート11に引っ張られて培養バッグ10の内底面におけるシワの発生が抑止されているため、内容液中の細胞Cが移送用ポート11の送流孔12に到達し易くなっている(図3参照)。その結果、本実施形態によれば、移送用ポート11の手前に細胞が滞留してしまうのを有効に回避して、より多くの細胞を回収又は移送することができる。
このように、本実施形態では、移送用ポート11の送流孔12の最下部が、基台2の載置面を含む基準面よりも下方に位置するようにして、内容液中の細胞が移送用ポート11の送流孔12に到達し易くしている。このような効果がより良好に奏されるようにする上で、移送用ポート11を保持具3に保持したときに、移送用ポート11の送流孔12の中心が、基台2の載置面を含む基準面上又は当該基準面よりも下方に位置しているのが好ましく、移送用ポート11の送流孔12の最上部は、当該基準面よりも上方に位置しているのが好ましい。
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、前述した実施形態では、基台2の一例として平板状に簡略化されたものを図示して説明したが、基台2の具体的な形態は、これに限定されない。本出願人が特願2015−017823で提案したように、基台2は、載置面から所定の高さで突出可能な仕切片が、かかる仕切片を基台内に収容したときに、仕切片の上端面が載置面と面一になるように埋設された構成としてもよい。さらに、本出願人が特願2015−017824で提案したように、基台2には、基台2に載置された培養バッグ10を押圧する押圧板を、培養バッグ10の内容液の液量に応じて上下動可能となるように取り付けることもできる。
要するに、本発明は、培養バッグ10が載置される基台2と、培養バッグ10に設けられた移送用ポート11を保持する保持具3とを備え、基台2には、培養バッグ10を載置したときに移送用ポート11が対向する部位に、切り欠き部22が形成され、保持具3が、移送用ポート11の送流孔12の最下部が、培養バッグ10が載置される基台2の載置面を含む基準面よりも下方に位置する状態で、移送用ポート11を保持するようになっていれば、これ以外の細部の構成は、前述した実施形態に限定されることなく適宜変更することができる。また、前述した実施形態で説明した細部の構成を適宜取捨選択して組み合わせることもできる。
以下、具体的な実施例を挙げて、本発明をより詳細に説明する。
[実施例1]
ポリエチレン製の樹脂フィルムを用いて、周辺部を熱融着によりシールして縦320mm×横90mmの矩形状に製袋された培養バッグ10を用意した。かかる培養バッグ10に、サンプル培養液(培養細胞と培地を含む)230mLを収容して、図2に示すように、細胞培養装置1に取り付けた。その際、基台2に形成された切り欠き部22上に位置する移送用ポート11を押し下げて、移送用ポート11の送流孔12の最下部が、培養バッグ10が載置される基台2の載置面を含む基準面よりも下方に位置する状態で、移送用ポート11が保持具3に保持されるようにした。
ポリエチレン製の樹脂フィルムを用いて、周辺部を熱融着によりシールして縦320mm×横90mmの矩形状に製袋された培養バッグ10を用意した。かかる培養バッグ10に、サンプル培養液(培養細胞と培地を含む)230mLを収容して、図2に示すように、細胞培養装置1に取り付けた。その際、基台2に形成された切り欠き部22上に位置する移送用ポート11を押し下げて、移送用ポート11の送流孔12の最下部が、培養バッグ10が載置される基台2の載置面を含む基準面よりも下方に位置する状態で、移送用ポート11が保持具3に保持されるようにした。
次に、基台2の一端側を軸支して回動させて、基台2に載置された培養バッグ10を移送用ポート11が下側となるように傾けて、培養バッグ10の内容液を移送用ポート11から落差により送流させ、移送用ポート11からの送流が認められなくなるまで静置した。
なお、基台2には、培養バッグ10の上面側を押圧する押圧板を設置して、培養バッグ10を傾けたときの内容液の偏りが生じ難くなるようにした。また、基台2の傾斜角度は、約10°とした。
なお、基台2には、培養バッグ10の上面側を押圧する押圧板を設置して、培養バッグ10を傾けたときの内容液の偏りが生じ難くなるようにした。また、基台2の傾斜角度は、約10°とした。
その後、培養バッグ10を細胞培養装置1から取り外して、生理食塩水5mLと空気7mLを入れたシリンジを移送用ポート11に接続し、培養バッグ10内に注入した。次いで、培養バッグ10内を注入生理食塩水で洗浄し、培養バッグ10内に残った培養液と生理食塩水との混合液を回収し、その回収液を15mL遠沈管に入れて、1200rpmで3分間、遠心分離した。遠心分離後の回収液をピペットにて再び混合し、回収液量を測定し、10倍希釈して、血球計算盤にて定法通りに細胞数を計測し、回収液中の残存細胞数を算出した。その結果を表1に示す。
[比較例1]
切り欠き部22が形成されていない基台2p(図4参照)を用いた以外は、実施例1と同一の条件で、培養バッグ10の内容液を移送用ポート11から落差により送流させた後に、培養バッグ10内を生理食塩水で洗浄し、その回収液中の残存細胞数を算出した。これに基づいて、実施例1の比較例1に対する残存細胞数の削減率を併せて算出した。その結果を表1に示す。
切り欠き部22が形成されていない基台2p(図4参照)を用いた以外は、実施例1と同一の条件で、培養バッグ10の内容液を移送用ポート11から落差により送流させた後に、培養バッグ10内を生理食塩水で洗浄し、その回収液中の残存細胞数を算出した。これに基づいて、実施例1の比較例1に対する残存細胞数の削減率を併せて算出した。その結果を表1に示す。
[実施例2、比較例2]
サンプル培養液の細胞濃度が異なる以外は、それぞれ実施例1、比較例1と同一の条件で、培養バッグ10の内容液を移送用ポート11から落差により送流させた後に、培養バッグ10内を生理食塩水で洗浄し、その回収液中の残存細胞数を算出した。これに基づいて、実施例2の比較例2に対する残存細胞数の削減率を併せて算出した。その結果を表1に示す。
サンプル培養液の細胞濃度が異なる以外は、それぞれ実施例1、比較例1と同一の条件で、培養バッグ10の内容液を移送用ポート11から落差により送流させた後に、培養バッグ10内を生理食塩水で洗浄し、その回収液中の残存細胞数を算出した。これに基づいて、実施例2の比較例2に対する残存細胞数の削減率を併せて算出した。その結果を表1に示す。
これらの結果から、移送用ポート11の送流孔12の最下部が、基台2の載置面を含む基準面よりも下方に位置するようにすることで、培養バッグ10内の残存細胞数を減らし、より多くの細胞を回収できることが確認できた。
本発明は、閉鎖系で細胞を大量に培養する再生医療、免疫療法、抗体医薬生産などにおいて好適に利用することが可能である。
1 細胞培養装置
2 基台
22 切り欠き部
3 保持具
10 培養バッグ
11 移送用ポート
12 送流孔
2 基台
22 切り欠き部
3 保持具
10 培養バッグ
11 移送用ポート
12 送流孔
Claims (3)
- 可撓性材料からなる培養バッグを用いて細胞培養を行う細胞培養装置であって、
前記培養バッグが載置される基台と、
前記培養バッグに設けられた移送用ポートを保持する保持具と
を備え、
前記基台には、前記培養バッグを載置したときに前記移送用ポートが対向する部位に、切り欠き部が形成され、
前記保持具が、前記移送用ポートの送流孔の最下部が、前記培養バッグが載置される前記基台の載置面を含む基準面よりも下方に位置する状態で、前記移送用ポートを保持することを特徴とする細胞培養装置。 - 前記保持具が、前記移送用ポートの送流孔の中心が、前記基準面上又は前記基準面よりも下方に位置する状態で、前記移送用ポートを保持する請求項1に記載の細胞培養装置。
- 前記保持具が、前記移送用ポートの送流孔の最上部が、前記基準面よりも上方に位置する状態で、前記移送用ポートを保持する請求項1又は2に記載の細胞培養装置。
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