JP2018025530A - 力学量センサおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性の高い力学量センサおよびその製造方法を提供する。【解決手段】互いに対向する2つの電極を有し、2つの電極のうち1つの電極の変位により2つの電極の間の静電容量が変化することを利用して力学量を検出する力学量センサであって、一部が可動電極105として厚み方向に変位可能とされた第1基板100と、犠牲層202と犠牲層202を両側から挟む支持層203および活性層201とを有し、活性層201の一部により構成された固定電極205を有し、活性層201に形成された枠状の凹部204によって固定電極205と活性層201のうち固定電極205とは異なる部分とが電気的に絶縁されており、固定電極205が可動電極105に対向するように配置された第2基板200と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、静電容量の変化を利用して力学量を検出する力学量センサおよびその製造方法に関するものである。
従来、互いに対向する2つの電極を有し、2つの電極のうち1つの電極の変位により2つの電極間の静電容量が変化することを利用して力学量を検出する力学量センサが提案されている。
例えば特許文献1では、基板の表面に堆積やスパッタリングを用いて成膜された固定電極と、基板の表面に配置されたヒンジエレメントによって支持される可動電極とを対向させて配置した加速度センサが提案されている。この加速度センサは、慣性力による可動電極の変位と、これによる電極間の静電容量の変化とを利用して、加速度を検出するものである。
特表2010−517014号公報
しかしながら、特許文献1に記載の加速度センサでは、堆積やスパッタリングを用いて固定電極を基板の表面に成膜している。そのため、成膜厚さのばらつきにより、固定電極と可動電極との間の距離に大きなばらつきが生じる。これにより検出精度にばらつきが生じるため、加速度センサの信頼性が低下する。
本発明は上記点に鑑みて、信頼性の高い力学量センサおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、互いに対向する2つの電極を有し、2つの電極のうち1つの電極の変位により2つの電極の間の静電容量が変化することを利用して力学量を検出する力学量センサであって、一部が可動電極(105)として厚み方向に変位可能とされた第1基板(100)と、犠牲層(202)と犠牲層を両側から挟む支持層(203)および活性層(201)とを有し、活性層の一部により構成された固定電極(205)を有し、活性層に形成された枠状の凹部(204)によって固定電極と活性層のうち固定電極とは異なる部分とが電気的に絶縁されており、固定電極が可動電極に対向するように配置された第2基板(200)と、を備える。
このように活性層の一部を固定電極とした場合、固定電極のうち可動電極に対向する面は活性層の表面で構成される。したがって、固定電極と可動電極との間の距離にばらつきが生じにくくなるため、力学量センサの信頼性を向上させることができる。
また、請求項17に記載の発明では、互いに対向する2つの電極を有し、2つの電極のうち1つの電極の変位により2つの電極の間の静電容量が変化することを利用して力学量を検出する力学量センサの製造方法であって、第1基板(100)を用意することと、第1基板に可動電極(105)を形成し、第1基板のうち可動電極とは異なる部分に対して可動電極を変位可能とすることと、犠牲層(202)と犠牲層を両側から挟む支持層(203)および活性層(201)とを有する第2基板(200)を用意することと、活性層に枠状の凹部(204)を形成することにより、活性層のうち凹部の内側に位置する部分を外側に位置する部分と電気的に絶縁された固定電極(205)とすることと、固定電極を可動電極に対向するように配置することと、を備える。
このように活性層の一部を固定電極とした場合、固定電極のうち可動電極に対向する面は活性層の表面で構成される。したがって、固定電極と可動電極との間の距離にばらつきが生じにくくなるため、力学量センサの信頼性を向上させることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態にかかる力学量センサの断面図であって、図2のI−I断面図である。 第1実施形態にかかる力学量センサの平面図である。 力学量センサの製造方法を示す断面図である。 力学量センサの製造方法を示す断面図である。 力学量センサの製造方法を示す断面図である。 力学量センサの製造方法を示す断面図である。 力学量センサの動作を示す断面図である。 力学量センサの動作を示す断面図である。 第1実施形態の変形例の断面図である。 第2実施形態にかかる力学量センサの断面図であって、図11のX−X断面図である。 第2実施形態にかかる力学量センサの平面図である。 力学量センサの製造方法を示す断面図である。 力学量センサの製造方法を示す断面図である。 力学量センサの製造方法を示す断面図である。 第3実施形態にかかる力学量センサの平面図である。 図15のXVI−XVI断面図である。 図15のXVII−XVII断面図である。 図15のXVIII−XVIII断面図である。 力学量センサの製造方法を示す断面図である。 第4実施形態にかかる力学量センサの平面図である。 第4実施形態の変形例の平面図である。 他の実施形態にかかる力学量センサの断面図である。 他の実施形態にかかる力学量センサの断面図である。 他の実施形態にかかる力学量センサの断面図である。 他の実施形態にかかる力学量センサの平面図である。 他の実施形態にかかる力学量センサの断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。図1に示すように、本実施形態の力学量センサ1は、基板100と、基板200と、接合部300とを備えている。力学量センサ1は、基板100および基板200を加工して製造されるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイスであり、基板100の厚み方向の加速度を検出するセンサである。
基板100は、活性層101、犠牲層102、支持層103を順に積層してなるSOI(Silicon on Insulator)ウェハであり、活性層101をパターニングすることにより、後述する可動電極105が形成されている。本実施形態では、活性層101、支持層103は単結晶シリコンで構成され、犠牲層102はSiOで構成されている。基板100は第1基板に相当する。
活性層101、犠牲層102、支持層103は、それぞれ一部が除去されており、これにより、凹部104および可動電極105が形成されている。図1、図2に示すように、可動電極105は、それぞれ活性層101の一部で構成される固定部106と、梁部107と、2つの錘部108とを備えている。固定部106は上面形状が矩形状とされ、固定部106の裏面においては犠牲層102および支持層103が除去されずに残されている。
梁部107は、固定部106に支持され、固定部106を中心として活性層101の表面に平行な一方向(図2中紙面上下方向)の両側に延設されている。2つの錘部108は、それぞれ上面形状がU字状とされており、固定部106の両側に互いに対向して配置され、それぞれの両端部において梁部107に連結されている。
梁部107および錘部108の裏面においては、犠牲層102と支持層103の一部とが除去されており、梁部107および錘部108は、支持層103からリリースされている。これにより、錘部108は、厚み方向に変位可能とされている。そして、2つの錘部108は、梁部107、固定部106、犠牲層102、支持層103を介して、活性層101のうち可動電極105とは異なる部分に接続されている。一方の錘部108は、他方の錘部108よりも図2中紙面左右方向における幅が大きくされるとともに、質量が大きくされている。
活性層101、犠牲層102、支持層103がこのような形状とされた本実施形態では、梁部107がねじれることにより、2つの錘部108が基板100の厚み方向に変位する。具体的には、梁部107がねじれることにより、一方の錘部108は基板100の厚み方向の一方側に変位し、他方の錘部108は基板100の厚み方向の他方側に変位する。このように、固定部106を支点とした梃子構造が構成されている。
基板200は、活性層201、犠牲層202、支持層203を順に積層してなるSOIウェハであり、活性層201をパターニングすることにより、後述する固定電極205が形成されている。本実施形態では、活性層201、支持層203は単結晶シリコンで構成され、犠牲層202はSiOで構成されている。基板200は第2基板に相当する。
図1、図2に示すように、基板200には、枠状の凹部204が形成されている。これにより、活性層201のうち凹部204の内側に位置する部分が、凹部204の外側に位置する部分と電気的に絶縁されている。活性層201のうち凹部204の内側に位置する部分を、固定電極205とする。
基板200は、固定電極205が可動電極105に対向するように配置されている。本実施形態では、凹部204が2つ形成されることにより固定電極205が2つ形成されており、基板200は、2つの固定電極205が2つの錘部108に対向するように配置されている。
なお、本実施形態では、固定電極205は可動電極105に対して重力方向上側に配置されており、力学量センサ1は重力方向の加速度を検出するが、固定電極205が可動電極105に対して重力方向下側に配置されていてもよい。また、力学量センサ1が重力方向とは異なる方向の加速度を検出するように可動電極105および固定電極205が配置されていてもよい。
基板200には、支持層203のうち犠牲層202とは反対側の表面において開口し、基板200および接合部300を貫通して固定部106に接続されるTSV(Through-Silicon Via)であるビア206が形成されている。
また、基板200には、支持層203のうち犠牲層202とは反対側の表面において開口し、支持層203および犠牲層202を貫通して固定電極205に接続されるTSVであるビア207が形成されている。
また、基板200には、支持層203のうち犠牲層202とは反対側の表面において開口し、支持層203および犠牲層202を貫通して活性層201のうち固定電極205の外側に位置する部分に接続されるTSVであるビア208が形成されている。
また、基板200には、支持層203のうち犠牲層202とは反対側の表面において開口し、基板200を貫通して活性層101の外周部に接続されるTSVであるビア209が形成されている。なお、活性層101のうち可動電極105の外側に位置する部分を活性層101の外周部とする。
ビア206〜209の内部と、支持層203のうち犠牲層202とは反対側の表面とを覆うように、絶縁層210が形成されている。絶縁層210の表面には、力学量センサ1を外部の回路と接続するための配線層211が形成されている。
ビア206〜209の底部においては絶縁層210の一部が除去されており、配線層211は、ビア206〜209を通って、固定部106、固定電極205、活性層201のうち固定電極205の外側に位置する部分、および、活性層101の外周部に接続されている。
また、支持層203の表面においては、絶縁層210の一部が除去されて開口部212が形成されており、配線層211は、開口部212を通って支持層203に接続されている。
絶縁層210、配線層211の表面は保護膜213で覆われている。保護膜213は、力学量センサ1に耐湿性を持たせるためのものであり、ここでは、SiNにより構成されている。なお、保護膜213をポリイミド系樹脂であるPIQ(登録商標)等により構成してもよい。
保護膜213のうち、配線層211の上面に形成された部分には、開口部214が形成されている。これにより、配線層211を介して、活性層101の外周部と、可動電極105と、固定電極205と、活性層201のうち固定電極205の外側に位置する部分とを外部の回路に接続することができる。
後述するように、力学量センサ1に加速度が印加されると、一方の錘部108と一方の固定電極205との間、他方の錘部108と他方の固定電極205との間の静電容量が変化する。本実施形態では、加速度印加時に発生するこれらの容量の変化を差動増幅するように、力学量センサ1と図示しない制御装置とが接続される。例えば電源電圧が5Vの場合、錘部108の電位は5Vとされる。固定電極205は、配線層211を介して、図示しない制御装置の入力端子に接続されている。また、活性層201のうち固定電極205の外側に位置する部分、および、活性層101の外周部は、ビア208、209を通して接地され、電位が固定されている。
基板100と基板200との間には接合部300が配置されている。接合部300は、後述する図5(a)に示す工程で基板100と基板200との接合を行う際の接合材となるものであり、基板100と基板200との間の距離は、接合部300の厚みによって規定される。本実施形態では、接合部300は、活性層201の表面を熱酸化することにより形成されたSiOの層で構成されている。
接合部300は、活性層101の外周部の表面に配置された部分と、固定部106の表面に配置された部分とを有する。接合部300のうち活性層101の外周部に配置された部分は、可動電極105を内側に含むように枠状に形成されている。接合部300を介して基板100と基板200とが接続されており、これにより、可動電極105が気密封止されている。
力学量センサ1の製造方法について説明する。力学量センサ1は、図3に示す工程で基板100を製造し、図4に示す工程で基板200を製造した後、図5、図6に示す工程で、基板100と基板200とを接合し、配線の形成等を行うことにより製造される。
図3を用いて、基板100の製造方法について説明する。まず、単結晶シリコン基板を用意して支持層103とし、図3(a)に示すように、支持層103を熱酸化することにより支持層103の表面、裏面に犠牲層102、酸化膜109を形成する。
そして、図3(b)に示すように、可動電極105に対応する部分において、エッチングを用いて犠牲層102を除去し、犠牲層102をマスクとしたエッチングを用いて支持層103の一部を除去することにより、凹部104を形成する。ただし、固定部106に対応する部分においては、犠牲層102および支持層103を除去せずに残す。
図3(b)に示す工程の後、図3(c)に示すように、直接接合により活性層101を犠牲層102の表面に接合するCavity−SOI工程を行う。図3(d)に示す工程では、エッチングにより活性層101を加工し、凹部104を活性層101の表面において開口させて、可動電極105を形成する。
図4を用いて、基板200の製造方法について説明する。まず、図4(a)に示すような、活性層201、犠牲層202、支持層203を順に積層してなるSOIウェハを用意する。そして、図4(b)に示すように、活性層201および支持層203を熱酸化することにより、接合部300および酸化膜215を形成する。
図4(c)に示す工程では、接合部300のうち、可動電極105の錘部108に対応する部分をエッチングにより除去し、活性層201の一部を露出させる。図4(d)に示す工程では、図4(c)に示す工程で露出した活性層201の一部をエッチングにより除去し、枠状の凹部204を形成する。また、これにより、活性層201のうち凹部204の内側に位置する部分が凹部204の外側に位置する部分と電気的に絶縁されて、固定電極205が形成される。
このように製造した基板100および基板200の貼り合わせと、貼り合わせ後の工程について図5、図6を用いて説明する。図5(a)に示す工程では、直接接合により、基板100と基板200の表面に形成された接合部300とを貼り合わせる。これにより、可動電極105が気密封止される。
図5(b)に示す工程では、酸化膜215のうち、固定部106、固定電極205、活性層201の外周部に対応する部分の一部を除去する。図5(c)に示す工程では、酸化膜215をマスクとしたエッチングを用いて支持層203の一部を除去することにより、ビア206〜208を形成し、犠牲層202を露出させる。その後、酸化膜215を除去する。
図5(d)に示す工程では、ビア206に対応する部分に開口部が形成され、ビア207、208に対応する部分には開口部が形成されていない図示しないマスクを用いたエッチングにより、犠牲層202および活性層201を貫通するようにビア206を形成して、接合部300を露出させる。
図6(a)に示す工程では、支持層203およびビア206〜208の表面を熱酸化して絶縁層210を形成する。そして、ビア206の底部に形成された絶縁層210の一部、および、接合部300の一部をエッチングにより除去し、固定部106を露出させる。また、ビア207、208の底部に形成された絶縁層210の一部をエッチングにより除去し、固定電極205、活性層201の外周部を露出させる。また、絶縁層210のうち支持層203の表面に形成された部分の一部を除去して、支持層203を露出させる開口部212を形成する。
図6(b)に示す工程では、ビア206〜208の内部、開口部212の内部、および絶縁層210の表面に配線層211を形成する。図6(c)に示す工程では、絶縁層210、配線層211の表面にCVD(Chemical Vapor Deposition)法または塗布法などにより保護膜213を形成する。また、エッチングを用いて保護膜213に開口部214を形成し、配線層211の一部を露出させる。これにより、固定部106、固定電極205、活性層201を外部の回路に接続することが可能となる。
なお、図5、図6では図示していないが、活性層101の外周部に対応する部分に、ビア206と同様にビア209が形成される。そして、ビア209の表面に絶縁層210が形成され、ビア209の底部に形成された絶縁層210の一部、および、接合部300の一部が除去された後、ビア209の内部に配線層211が形成されて、活性層101の外周部を外部の回路に接続することが可能となる。
力学量センサ1の動作について説明する。力学量センサ1が基板100、基板200の厚み方向に加速すると、可動電極105が図7に示すように変位する。すなわち、一方の錘部108は基板100の厚み方向の一方側に変位し、他方の錘部108は基板100の厚み方向の他方側に変位する。そして、固定電極205と錘部108との間の距離が変化し、静電容量が変化する。
例えば、力学量センサ1が静止している状態での電極間の距離をdとし、錘部108の変位量をΔdとすると、一方の錘部108と一方の固定電極205との距離はd+Δdとなり、他方の錘部108と他方の固定電極205との距離はd−Δdとなる。
力学量センサ1は、錘部108が変位したときの固定電極205と錘部108との間の静電容量の変化を固定電極205の電位の変化から求め、求めた静電容量の変化を利用して加速度を検出する。
従来の力学量センサの製造では、電極材の位置や接合材の厚さのばらつきによって、例えば図7の破線で示すように2つの固定電極205の位置が変化し、可動電極105と固定電極205との間の距離にばらつきが生じるおそれがある。
電極間の距離にばらつきが生じると、初期の静電容量、および、検出精度にばらつきが生じる。そのため、電極間の静電容量の変化を利用して加速度を検出する力学量センサの信頼性を向上させるためには、電極間の距離のばらつきを小さくする必要がある。
本実施形態では、固定電極205は活性層201の一部で構成され、固定電極205のうち可動電極105に対向する面は活性層201の表面で構成されている。そのため、例えばスパッタリング等により固定電極205を活性層201の表面に成膜した場合に比べて、可動電極105と固定電極205との間の距離にばらつきが生じにくい。したがって、力学量センサの信頼性を向上させることができる。
また、本実施形態では、活性層201の表面を熱酸化することによって接合部300を形成しているため、例えばCVDを用いて活性層201の表面に酸化膜を形成し、この酸化膜を接合材として用いる場合に比べて、接合材の厚さのばらつきが小さい。したがって、電極間の距離のばらつきをさらに小さくして、力学量センサ1の検出精度および信頼性をさらに向上させることができる。
また、2つの電極を備える力学量センサでは、温度変化による基板の変形により、基板100に対する基板200の傾きが変化するおそれがある。そして、基板100に対する基板200の傾きが変化すると、例えば図8の破線で示すように一方の固定電極205の位置が変化して、可動電極105と固定電極205との間の距離および静電容量が変動し、検出精度が低下する。
温度変化による基板の変形を抑制し、検出精度の低下を抑制するためには、線膨張係数が小さい材料で基板100、基板200を構成することが好ましい。また、剛性の高い材料で基板100、基板200を構成することが好ましい。また、基板100に対する基板200の傾きの変化を小さくするために、基板100と基板200とを互いに線膨張係数の差が小さい材料で構成することが好ましい。また、基板100と基板200との間に共晶金属などの異種材料が介在しないことが好ましい。
これについて本実施形態では、基板100、基板200に同じ材料で構成されたSOIウェハを用いており、このSOIウェハに用いられている単結晶シリコンは剛性が高く、線膨張係数が小さい。また、基板100と基板200とを接続する接合部300はSiOで構成されており、基板100と基板200との間に共晶金属などの異種材料が介在しない。これにより、電極間の距離が変動することを抑制し、検出精度をさらに向上させることができる。
また、可動電極を備える力学量センサでは、内圧を維持し、一定の雰囲気下で可動電極を動作させることも重要である。本実施形態では、基板100と基板200の表面に形成された接合部300とを貼り合わせ、これにより可動電極105を気密封止している。したがって、可動電極105が変位する空間の圧力等が環境により変化することを抑制し、検出精度を向上させることができる。特に、本実施形態では、SiOで構成された接合部300を介したSi直接接合により基板100と基板200とを貼り合わせているので、封止については通常のSOIウェハと同等の信頼性が得られる。
なお、活性層201と可動電極105との間の寄生・浮動容量の発生を抑制し、また、錘部108の可動範囲を確保するために、図9に示すように、凹部204を基板200のうち可動電極105に対向する部分の外側に至るように形成し、錘部108の可動範囲が固定電極205により規定されるようにすることが好ましい。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して基板100と基板200との接合方法を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図10、図11に示すように、本実施形態では、基板100にビア110、111、112が形成されている。ビア110は、支持層103のうち犠牲層102とは反対側の表面において開口し、支持層103を貫通して固定部106に接続されるTSVである。
ビア111は、支持層103のうち犠牲層102とは反対側の表面において開口し、支持層103を貫通して、活性層101の外周部のうち固定電極205に対応する部分に接続されるTSVである。ビア112は、支持層103のうち犠牲層102とは反対側の表面において開口し、支持層103を貫通して、活性層101の外周部のうち活性層201の外周部に対応する部分に接続されるTSVである。
ビア110〜112の内部と、支持層103のうち犠牲層102とは反対側の表面とを覆うように、絶縁層113が形成されている。絶縁層113の表面には、力学量センサ1を外部の回路と接続するための配線層114が形成されている。
ビア110〜112の底部においては絶縁層113および犠牲層102が除去されており、配線層114は、ビア110〜112を通って、固定部106、および、活性層101の外周部に接続されている。また、支持層103の表面においては、絶縁層113の一部が除去されて開口部115が形成されており、配線層114は、開口部115を通って支持層103に接続されている。
絶縁層113、配線層114の表面は保護膜116で覆われている。保護膜116は、力学量センサ1に耐湿性を持たせるためのものであり、ここでは、SiNにより構成されている。なお、保護膜116をポリイミド系樹脂であるPIQ等により構成してもよい。
保護膜116のうち、配線層114の上面に形成された部分には、開口部117が形成されている。これにより、配線層114を介して、固定部106と、活性層101の外周部と、支持層103とを外部の回路に接続することができる。
本実施形態では、活性層101の外周部は、後述する金属層301、302を介して固定電極205、および、活性層201の外周部に接続されている。また、活性層101のうち、固定電極205に接続された部分は、他の部分と電気的に絶縁されている。そして、固定電極205は、ビア111の内部に形成された配線層114と、活性層101と、金属層301、302とを介して、外部の回路に接続される。また、活性層201の外周部は、ビア112の内部に形成された配線層114と、活性層101と、金属層301、302とを介して、外部の回路に接続される。
本実施形態の接合部300は、金属層301、302、スペーサ303を備えている。金属層301は、活性層101の外周部において、可動電極105および固定電極205を内部に含むように、枠状に形成されている。また、金属層301は、固定部106の表面にも形成されている。また、金属層301は、活性層101の外周部のうち固定電極205に対応する部分にも形成されている。
金属層302は、金属層301に対向するように、活性層201の表面に形成されている。本実施形態では、金属層301、302は、Al(アルミニウム)で構成されている。
スペーサ303は、基板100と基板200との間に配置されており、金属層301、302を内部に含むように、枠状に形成されている。スペーサ303はSiOで構成されており、熱酸化膜に相当する。
本実施形態の力学量センサの製造方法について説明する。本実施形態では、図3に示す工程の後、図12に示すように、活性層101の表面を熱酸化してスペーサ303を形成する。また、固定部106、および活性層101の外周部に金属層301を形成する。
また、図13に示すように、活性層201、犠牲層202、支持層203が順に積層されたSOIウェハを用意し、活性層201をパターニングして固定電極205を形成した後、活性層201の表面に金属層302を形成する。そして、図14(a)に示すように、金属層301と金属層302との金属接合により基板100と基板200とを接続する。
図14(b)に示す工程では、基板100を薄板化して酸化膜109を除去する。また、エッチングを用いて支持層103を貫通するビア110〜112を形成し、支持層103を熱酸化して絶縁層113を形成する。そして、ビア110〜112の底部に形成された絶縁層113、および、犠牲層102の一部をエッチングにより除去して、活性層101の外周部、および、固定部106を露出させる。また、支持層103の表面に形成された絶縁層113の一部を除去して開口部115を形成し、支持層103を露出させる。
図14(c)に示す工程では、絶縁層113の表面、ビア110〜112の内部、開口部115の内部に配線層114を形成する。また、絶縁層113および配線層114の表面にCVDを用いて保護膜116を形成した後、保護膜116の一部を除去し、開口部117を形成する。これにより、活性層101の外周部、支持層103、固定部106、固定電極205、活性層201の外周部を外部の回路に接続することが可能となる。
本実施形態において接合部300の金属層301、302を構成するAlは、基板100、基板200、スペーサ303を構成するSi、SiOとの線膨張係数の差が小さい。したがって、発生する熱応力を低減し、また、第1実施形態と同様に、温度変化により電極間の静電容量が変化することを抑制することができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して固定電極205の構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図15に示すように、本実施形態では、固定電極205のうち可動電極105に対向する部分に、複数のエッチングホール216が形成されている。エッチングホール216は、後述する図19(b)に示す工程においてエッチング媒体を導入するためのものである。
本実施形態では、複数のエッチングホール216は等間隔に並んでいる。具体的には、各エッチングホール216は、隙間なく敷き詰められた複数の正三角形の頂点に位置するように並んでいる。なお、図15では、このように並べられた複数のエッチングホール216の一部のみを図示している。
また、図16に示すように、凹部204の底部に、固定電極205のうち支持層203側の面を露出させる凹部217が形成されている。凹部204、217は、それぞれ、第1凹部、第2凹部に相当する。
そして、図17に示すように、固定電極205は、活性層201の面内における一方向の両端部のうち一方の端部で、犠牲層202および基板100に支持されている。本実施形態では、固定電極205は、長手方向の一端において犠牲層202等に支持されている。
また、図16、図18に示すように、可動電極105に対向する部分、および、他方の端部においては、凹部217の形成によって犠牲層202が除去されており、固定電極205は支持層203からリリースされている。固定電極205のうち、犠牲層202等に支持された部分を固定部218とし、支持層203からリリースされた部分を、リリース部219とする。
本実施形態では、第1実施形態の図4(c)に示す工程において、接合部300のうち、可動電極105の錘部108に対応する部分に加えて、リリース部219に対応する部分をエッチングにより除去し、活性層201の一部を露出させる。
そして、図19(a)に示すように、接合部300の除去により露出した活性層201の一部をエッチングにより除去し、凹部204とエッチングホール216を形成する。
その後、活性層201をマスクとしてエッチングを行う。このとき、エッチングホール216からエッチング媒体が導入され、図19(b)に示すように、固定電極205の下部において犠牲層202が除去され、凹部217が形成される。前述したようにエッチングホール216は等間隔に並んでおり、隣り合う2つのエッチングホール216間の距離を適切に設定することで、固定電極205のうち可動電極105に対向する部分に犠牲層202が残ることが抑制される。
これにより、固定電極205のうち支持層203側の面が露出して、リリース部219が形成される。そして、固定電極205のうち犠牲層202が除去されずに残された部分が固定部218となる。
固定電極205が上記のような構成とされた本実施形態では、温度変化等による基板200の歪みが、固定電極205のうち可動電極105に対向する部分に伝達されることを抑制することができる。したがって、加速度の検出精度をさらに向上させることができる。
なお、本実施形態では、固定電極205を両端部のうち一方の端部でのみ支持したが、固定電極205のうち可動電極105に対向する部分でのみ犠牲層202を除去し、固定部218を固定電極205の両端部に形成し、固定電極205を両端部で支持してもよい。これにより、固定電極205のたわみを抑制することができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、第3実施形態に対して固定電極205の形状を変更したものであり、その他に関しては第3実施形態と同様であるため、第3実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図20に示すように、本実施形態では、リリース部219の幅を小さくするスリット220が形成されている。具体的には、リリース部219の両端部のうち、固定部218側の端部にスリット220が形成されている。そして、スリット220の形成により、固定電極205の短手方向、すなわち、活性層201の面内における固定電極205の長手方向に垂直な方向の幅が他の部分よりも小さくされている。
スリット220により、固定電極205のうち可動電極105に対向する部分と、犠牲層202に支持された固定部218とを接続する部分の幅が小さくなる。したがって、基板200の歪みが、固定電極205のうち可動電極105に対向する部分に伝達されることをさらに抑制し、加速度の検出精度をさらに向上させることができる。
なお、第3実施形態の変形例に本実施形態を適用し、図21に示すように、リリース部219の両端部にスリット220を形成してもよい。
(他の実施形態)
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、可動電極105が気密封止されていなくてもよい。また、基板100がSOIウェハでなく、Si基板で構成されていてもよい。また、可動電極105の両側に固定電極205が配置されていてもよい。
また、活性層101、支持層103、活性層201、支持層203を多結晶シリコンで構成してもよい。これらの層を多結晶シリコンとする場合、力学量センサ1の製造が容易になる。
また、上記第1実施形態では、基板200の活性層201を熱酸化することにより接合部300を形成したが、基板100の活性層101を熱酸化することにより接合部300を形成してもよい。
また、上記第1、第2実施形態では、力学量センサ1は固定部106の両側に錘部108が配置された梃子構造を有しているが、力学量センサ1が他の構造を有していてもよい。例えば、錘部108が矩形板状とされ、図22に示すように梁部107によって両持ち支持され、梁部107がたわむことにより基板100の厚み方向に変位してもよい。この場合、基板100をSOIウェハではなく例えばSi基板で構成し、基板100の厚み方向の両側に基板200を配置して、図22に示すように、錘部108が厚み方向の両側において固定電極205に対向する構成とすることが好ましい。また、錘部108が矩形板状とされ、図23に示すように梁部107によって片持ち支持され、梁部107がたわむことにより基板100の厚み方向に変位してもよい。この場合、図23に示すように、錘部108が厚み方向の両側それぞれにおいて2つの固定電極205に対向する構成とすることが好ましい。
また、基板100の厚み方向とは異なる方向の加速度を検出するように可動電極105を形成してもよい。例えば、錘部108を矩形板状とし、梁部107を錘部108よりも薄く形成し、梁部107が錘部108を両持ち支持するように可動電極105を構成し、錘部108が梁部107の両側それぞれにおいて固定電極205に対向するようにしてもよい。このような構成では、梁部107がねじれることにより、図24の矢印A1で示すように梁部107の軸を中心に錘部108が揺動する。そして、これによる電極間の静電容量の変化を用いて、図24の矢印A2で示す方向、すなわち、基板100の表面に平行でかつ梁部107の軸に垂直な方向の加速度を検出することができる。
また、本発明を、加速度センサ以外の力学量センサ、例えば、傾斜センサに適用してもよい。また、可動電極105を振動させた状態で角速度を検出するジャイロスコープ等の力学量センサに本発明を適用してもよい。このような力学量センサは、図25、図26に示すように、可動電極105を2つ備えている。2つの可動電極105はそれぞれ櫛歯電極118を備えており、それぞれの櫛歯電極118が互いに対向するように配置されている。また、可動電極105は、図示しないばね部によって支持されており、可動電極105に交流電圧が印加されることにより、可動電極105が櫛歯電極118の延設方向に振動する。そして、基板100の厚み方向を軸とした回転が生じると、可動電極105は、櫛歯電極118の延設方向および基板100の厚み方向の両方に垂直な方向に変位する。図25、図26に示す力学量センサは、これにより生じる2つの可動電極105間の静電容量の変化を用いて角速度を検出する。このような力学量センサでは、2つの可動電極105それぞれに対向するように固定電極205を配置し、固定電極205に交流電圧を印加することにより、可動電極105の振動を制御することができる。この振動の制御においては、可動電極105と固定電極205との間の距離にばらつきが少ないことが好ましい。このような力学量センサに本発明を適用することにより、可動電極105と固定電極205との間の距離にばらつきが生じることを抑制し、力学量センサの信頼性を向上させることができる。
100 基板
105 可動電極
200 基板
201 活性層
202 犠牲層
203 支持層
204 凹部
205 固定電極

Claims (28)

  1. 互いに対向する2つの電極を有し、前記2つの電極のうち1つの電極の変位により前記2つの電極の間の静電容量が変化することを利用して力学量を検出する力学量センサであって、
    一部が可動電極(105)として厚み方向に変位可能とされた第1基板(100)と、
    犠牲層(202)と前記犠牲層を両側から挟む支持層(203)および活性層(201)とを有し、前記活性層の一部により構成された固定電極(205)を有し、前記活性層に形成された枠状の凹部(204)によって前記固定電極と前記活性層のうち前記固定電極とは異なる部分とが電気的に絶縁されており、前記固定電極が前記可動電極に対向するように配置された第2基板(200)と、を備える力学量センサ。
  2. 前記可動電極を内側に含むように前記第1基板と前記第2基板との間に配置された枠状の接合部(300)を備え、
    前記第1基板は、前記接合部を介して前記第2基板に接続されており、
    前記可動電極は、前記第1基板、前記第2基板、および前記接合部によって気密封止されており、
    前記第1基板と前記第2基板との間の距離は、前記接合部の厚みによって規定される請求項1に記載の力学量センサ。
  3. 前記接合部は、熱酸化膜で構成されている請求項1または2に記載の力学量センサ。
  4. 前記活性層は、単結晶シリコンまたは多結晶シリコンで構成されている請求項1ないし3のいずれか1つに記載の力学量センサ。
  5. 前記可動電極は、前記第1基板の厚み方向に変位する錘部(108)と、前記第1基板のうち前記可動電極とは異なる部分と前記錘部とを接続する梁部(107)とを有しており、
    前記錘部は、前記梁部がねじれることにより厚み方向に変位する請求項1ないし4のいずれか1つに記載の力学量センサ。
  6. 前記可動電極は、前記第1基板の厚み方向に変位する錘部(108)と、前記第1基板のうち前記可動電極とは異なる部分と前記錘部とを接続する梁部(107)とを有しており、
    前記錘部は、前記梁部がたわむことにより厚み方向に変位する請求項1ないし4のいずれか1つに記載の力学量センサ。
  7. 前記第2基板には、前記支持層のうち前記犠牲層とは反対側の表面において開口し、前記第2基板を貫通して前記第1基板に接続される第1ビア(206、209)と、前記支持層のうち前記犠牲層とは反対側の表面において開口し、前記支持層および前記犠牲層を貫通して前記活性層に接続される第2ビア(207、208)とが形成されている請求項1ないし6のいずれか1つに記載の力学量センサ。
  8. 前記第1基板のうち前記可動電極とは異なる部分、および、前記活性層のうち前記凹部の外側に位置する部分は、それぞれ、前記第1ビアおよび前記第2ビアを通して電位が固定されている請求項7に記載の力学量センサ。
  9. 前記可動電極の可動範囲が前記固定電極により規定される請求項1ないし8のいずれか1つに記載の力学量センサ。
  10. 前記第2基板を2つ備え、
    前記可動電極は、厚み方向の両側において前記固定電極に対向している請求項1ないし9のいずれか1つに記載の力学量センサ。
  11. 互いに対向する2つの前記可動電極を備え、
    前記固定電極に交流電圧を印加することにより前記可動電極の振動を制御し、
    2つの前記可動電極の変位により2つの前記可動電極の間の静電容量が変化することを利用して力学量を検出する請求項1ないし10のいずれか1つに記載の力学量センサ。
  12. 前記凹部を第1凹部として、
    前記第1凹部に、前記固定電極のうち前記支持層の側の面を露出させる第2凹部(217)が形成されている請求項1ないし11のいずれか1つに記載の力学量センサ。
  13. 前記固定電極は、前記活性層の面内における一方向の端部で前記犠牲層に支持されている請求項12に記載の力学量センサ。
  14. 前記固定電極は、前記活性層の面内における一方向の両端部で前記犠牲層に支持されている請求項12に記載の力学量センサ。
  15. 前記固定電極のうち前記第2凹部によって前記支持層の側の面が露出した部分に、前記活性層の面内における前記一方向に垂直な方向の幅を他の部分よりも小さくするスリット(220)が形成されている請求項13または14に記載の力学量センサ。
  16. 前記固定電極に、等間隔に並んだ複数のエッチングホール(216)が形成されている請求項12ないし15のいずれか1つに記載の力学量センサ。
  17. 互いに対向する2つの電極を有し、前記2つの電極のうち1つの電極の変位により前記2つの電極の間の静電容量が変化することを利用して力学量を検出する力学量センサの製造方法であって、
    第1基板(100)を用意することと、
    前記第1基板に可動電極(105)を形成し、前記第1基板のうち前記可動電極とは異なる部分に対して前記可動電極を変位可能とすることと、
    犠牲層(202)と前記犠牲層を両側から挟む支持層(203)および活性層(201)とを有する第2基板(200)を用意することと、
    前記活性層に枠状の凹部(204)を形成することにより、前記活性層のうち前記凹部の内側に位置する部分を外側に位置する部分と電気的に絶縁された固定電極(205)とすることと、
    前記固定電極を前記可動電極に対向するように配置することと、を備える力学量センサの製造方法。
  18. 前記可動電極を内側に含むように前記第1基板と前記第2基板との間に枠状の接合部(300)を配置することと、
    前記接合部を介して前記第1基板と前記第2基板とを接続し、前記可動電極を気密封止することと、を備える請求項17に記載の力学量センサの製造方法。
  19. 前記接合部を配置することでは、前記第1基板を熱酸化することにより前記接合部を前記第1基板の表面に形成し、前記第1基板と前記第2基板との間に前記接合部を配置し、
    前記気密封止することでは、前記接合部と前記第2基板との直接接合により前記第1基板と前記第2基板とを接続する請求項18に記載の力学量センサの製造方法。
  20. 前記接合部を配置することでは、前記第2基板を熱酸化することにより前記接合部を前記第2基板の表面に形成し、前記第1基板と前記第2基板との間に前記接合部を配置し、
    前記気密封止することでは、前記接合部と前記第1基板との直接接合により前記第1基板と前記第2基板とを接続する請求項18に記載の力学量センサの製造方法。
  21. 前記接合部を配置することでは、前記第1基板および前記第2基板の表面に金属層(301、302)を形成するとともに前記第1基板または前記第2基板を熱酸化して熱酸化膜(303)を形成することにより、前記第1基板と前記第2基板との間に前記金属層および前記熱酸化膜を含む前記接合部を配置し、
    前記気密封止することでは、前記金属層のうち前記第1基板の表面に形成された部分と、前記第2基板の表面に形成された部分との金属接合により、前記第1基板と前記第2基板とを接続する請求項18に記載の力学量センサの製造方法。
  22. 前記固定電極とすることでは、前記可動電極の可動範囲が前記固定電極により規定されるように前記凹部を形成する請求項17ないし21のいずれか1つに記載の力学量センサの製造方法。
  23. 前記支持層および前記犠牲層の一部を除去することにより、前記支持層の表面において開口し、前記支持層を貫通して前記活性層に接続される第1ビア(207、208)を含む複数のビアを形成することと、
    前記第1ビアを形成することの後、前記複数のビアのうち前記第1ビアとは異なるビアに対応する部分に開口部が形成されたマスクを用いたエッチングにより、前記支持層の表面において開口し、前記第2基板を貫通して前記第1基板に接続される第2ビア(206、209)を形成することと、を備える請求項17ないし22のいずれか1つに記載の力学量センサの製造方法。
  24. 前記凹部を第1凹部として、
    前記第1凹部に、前記固定電極のうち前記支持層の側の面を露出させる第2凹部(217)を形成することを備える請求項17ないし23のいずれか1つに記載の力学量センサの製造方法。
  25. 前記第2凹部を形成することでは、前記固定電極が前記活性層の面内における一方向の端部で前記犠牲層に支持されるように前記第2凹部を形成する請求項24に記載の力学量センサの製造方法。
  26. 前記第2凹部を形成することでは、前記固定電極が前記活性層の面内における一方向の両端部で前記犠牲層に支持されるように前記第2凹部を形成する請求項24に記載の力学量センサの製造方法。
  27. 前記固定電極のうち前記第2凹部によって前記支持層の側の面が露出する部分に、前記活性層の面内における前記一方向に垂直な方向の幅を他の部分よりも小さくするスリット(220)を形成することを備える請求項25または26に記載の力学量センサの製造方法。
  28. 前記第2凹部を形成することの前に、前記固定電極に、等間隔に並んだ複数のエッチングホール(216)を形成することを備える請求項24ないし27のいずれか1つに記載の力学量センサの製造方法。
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CN111825053A (zh) * 2020-07-03 2020-10-27 瑞声科技(南京)有限公司 电容系统及其制备方法
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