JP2018025402A - ロードセル - Google Patents
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Abstract
【課題】従来のワッシャ型ロードセルは、周方向に沿ったスラスト荷重の分布を検出して偏荷重の有無を把握することができない。【解決手段】本発明によるロードセル10は、環状をなす本体20と、この本体の周方向に所定間隔で放射状に形成され、本体の一方の端面20aにそれぞれ開口する複数の溝部21と、本体の一方の端面20aからそれぞれ突出し、本体の周方向に隣接する溝部21の間にそれぞれ位置する複数の第1凸部22と、本体の周方向に沿った溝部21の間隔と同じ間隔で本体20の他方の端面20bからそれぞれ突出し、本体の端面に対して垂直な方向で溝部21とそれぞれ重なり合う複数の第2凸部23と、本体20の他方の端面20bにそれぞれ装着され、本体の周方向に隣接する第2凸部23の間にそれぞれ位置して本体の周方向に隣接する溝部21の間の領域の弾性変形量をそれぞれ取得する複数の歪検出手段30とを具える。【選択図】図2
Description
本発明は、ロードセルに関する。
回転軸などに負荷するスラスト荷重を検出するものとして、環状をなす本体を具えた、いわゆるワッシャ型ロードセルが特許文献1などで知られている。
この特許文献1に開示されたワッシャ型ロードセルは、低スラスト荷重を検出することができるように、ロードセル本体に大きくゆがむ部分を形成している。そして、過大なスラスト荷重が負荷した場合には、大きくゆがむ部分の過大な変形を阻止するストッパとしての突起を本体に形成することにより、その破損を未然に防止している。
引用文献1に開示された従来のワッシャ型ロードセルは、本体の輪郭形状が複雑であって、その製造コストが嵩む上、一対のアンギュラ玉軸受を背中合わせにした状態で重ね合わせる必要があり、そのための取り付け空間を確保しなければならない。
また、従来のワッシャ型ロードセルにおいては、周方向に沿ったスラスト荷重の分布を検出して偏荷重の有無を把握することもできなかった。
本発明の目的は、スラスト荷重の周方向に沿った分布を容易に把握し得るコンパクトなロードセルを提供することにある。
本発明によるロードセルは、環状をなす本体と、この本体の周方向に所定間隔で放射状に形成され、当該本体の一方の端面にそれぞれ開口する複数の溝部と、前記本体の一方の端面からそれぞれ突出し、前記本体の周方向に隣接する前記溝部の間にそれぞれ位置する複数の第1凸部と、前記本体の周方向に沿った前記溝部の間隔と同じ間隔で前記本体の他方の端面からそれぞれ突出し、前記本体の端面に対して垂直な方向で前記溝部とそれぞれ重なり合う複数の第2凸部と、前記本体の他方の端面にそれぞれ装着され、前記本体の周方向に隣接する前記第2凸部の間にそれぞれ位置する複数の歪検出手段とを具える。
本発明においては、本体の第1凸部と第2凸部とにスラスト荷重が作用すると、歪検出手段が本体の周方向に隣接する溝部の間の領域の弾性変形量をそれぞれ取得する。この場合、本体の周方向に所定間隔で配列する歪検出手段の数だけ、本体の周方向に沿ったスラスト荷重の分布が取得されることとなる。
本発明によると、本体の周方向に所定間隔で配列する複数の溝部を形成し、周方向に隣接する溝部の間の領域を個別に弾性変形させるようにしたので、スラスト荷重の分布を容易に把握し得るコンパクトなロードセルを提供することができる。
以下、本発明によるロードセルの実施形態のいくつかについて、図1〜図16を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施形態のみに限らず、必要に応じてこれらの構成の一部をさらに組み合わせたりすることも可能であり、以下の実施形態にのみ限定されない。なお、本発明の理解を助けるために歪検出手段の厚みや本体の弾性変形状態などを図面にて特に誇張して描いており、実際のものとは寸法形状が異なっていることに注意されたい。
第1の実施形態によるロードセルの表面側の外観を図1に示し、このロードセルの外周面の一部を抽出拡大して図2に示し、その裏面形状を図3に示し、図2中のIV−IV矢視に沿った拡大断面形状を図4に示す。
本実施形態におけるロードセル10は、円形の環状をなす本体20と、この本体20に装着される複数の歪ゲージ30とでその主要部が構成されている。
本体20には、その一方の端面20aに形成された複数の第1溝部21と、一方の端面20aからそれぞれ突出する複数の第2凸部22と、一方の端面20aと反対側を向く他方の端面20bからそれぞれ突出する複数の第2凸部23とが形成されている。
第1溝部21は、本体20の中心軸線C(図1の紙面に対して垂直)に関して放射状をなすように、本体20の周方向に沿って所定間隔pで配列している。個々の第1溝部21は、本体20の端面20a,20bと平行な底壁面21aと、この底壁面21aを挟んで対向する一対の側壁面21bとを有するように本体20の一方の端面20aと内周面20cと外周面20dとにそれぞれ開口している。
本体20の中心軸線Cに沿ったスラスト荷重が加えられる第1凸部22は、本体20の中心軸線Cに関して放射状をなすように、本体20の周方向に隣接する第1溝部21の間にそれぞれ位置する。本実施形態における第1凸部22は、第1溝部21の配列間隔pと対応した間隔で第1溝部21に対し半ピッチ(p/2)ずらした状態で本体20の周方向に沿って配列している。
第1溝部21の反対側に位置し、本体20の端面20a,20bに対して垂直な方向で第1溝部21とそれぞれ重なり合う第2凸部23には、先の第1凸部22と共に本体20の中心軸線Cに沿ったスラスト荷重が加えられる。本実施形態における第2凸部23は、本体20の中心軸線Cに関して放射状をなすように、第1溝部21の配列間隔pと対応した間隔で本体20の周方向に沿って配列している。第2凸部23の周方向に沿った幅寸法22wは、本体20の周方向に沿った第1溝部21の幅寸法21wよりも大きく設定され、図2中、第1溝部21に関して第2凸部23が対称形状となるように配されている。
従って、第1凸部22と第2凸部23とにスラスト荷重が加わった場合、周方向に隣り合う2つの第1溝部21の間の本体20の部分が撓むことができるように、第1溝部21の深さ21dや回転軸線Cと平行な本体20の厚み20eなどが適切に設定される。
本発明における歪検出手段としての歪ゲージ30の部分を抽出拡大して図5に示す。各歪ゲージ30は、本体20の周方向に隣接する第2凸部23の間にそれぞれ位置するように、本体20の他方の端面22bに貼合されている。本実施形態における歪ゲージ30は、第1溝部21の配列間隔pと対応した間隔で、かつ第2凸部23に対し半ピッチ(p/2)ずらした状態で配されている。従って、周方向に隣り合う2つの第2凸部23の間に位置する歪ゲージ30は、第1凸部22の真後ろに位置し、換言すると、本体20の端面20a,20bに対して垂直な方向で第1凸部22と重なり合った状態となっている。各歪ゲージ30の向きは、歪の検出方向(図5中、左右方向)が本体20の周方向と合致するように設定される。また、個々の歪ゲージ30は、PTFE,FEP,PFAなど、200℃以上の耐熱性を持つフッ素樹脂を用いた内側の撥水・撥油コーティング層(図示せず)と、さらにその外側のSiO2層(図示せず)とで被覆されている。これにより、水中や油中などでも支障なく、ロードセル10を使用することができるが、これに限定されない。
従って、第1凸部22と第2凸部23とにスラスト荷重が加わると、第2凸部23を支点としてその周方向両側に位置する2つの第1溝部21の間の本体20の部分が弾性変形し、スラスト荷重の大きさに応じた歪が歪ゲージ30によって検出される。そして、本体20に装着されたすべての歪ゲージ30の検出値をそれぞれ取得することにより、偏荷重の有無やその分布を同時に把握することができる。この場合、第1溝部21,第2凸部22,第2凸部23,歪ゲージ30の配列ピッチPを小さくするほど、偏荷重の検出分解能を高めることができることは言うまでもない。
通常、ロードセル10は、雰囲気温度によって本体20を構成する材料の熱膨張または熱収縮に伴う測定誤差が生ずるため、高温雰囲気や低温雰囲気などで使用する場合には、このような測定誤差を補償するため、温度補償用歪ゲージを追加することが有効である。
このような本発明によるロードセルの他の一実施形態における外周面の一部を抽出拡大して図6に示し、その平面形状を図7に示すが、先の実施形態と同一機能の要素にはこれと同一符号を記すに止め、重複する説明を省略する。
本体20には、この本体20の中心軸線に関して放射状をなすように、第1溝部21の配列間隔pと対応した間隔で本体20の周方向に沿って配列する複数の第2溝部24が本体20の一方の端面20aにさらに形成されている。第2溝部24は、第1溝部21と第2溝部24との間の本体20の一方の端面20aに貼合される温度補償用歪ゲージ40がスラスト荷重による影響を受けないようにするためのものである。第2溝部24は第1溝部21に対して近接状態となるように、それぞれ第1溝部21に対し所定量Wだけ本体20の周方向一方側にずらして配されている。第1溝部21と第2溝部24との間隔Wは、これらの間に配される温度補償用歪ゲージ40を確実に貼合できるような必要最小限の間隔であることが好ましい。個々の第2溝部24も、第1溝部21と同様に、底壁面24aとこの底壁面24aを挟んで対向する一対の側壁面24bとを有するように本体20の一方の端面20aと内周面20cと外周面20dとにそれぞれ開口している。しかしながら、その溝幅24wおよび深さ24dを第1溝部21のそれらよりも小さく設定することが好ましい。
本発明における温度補償用歪ゲージ40の部分を抽出拡大して図8に示す。本実施形態における温度補償用歪ゲージ40は、第1溝部21の配列間隔pと対応した間隔で、かつ第1溝部21に対して所定量W/2だけずらした状態で第1溝部21と第2溝部24との間の本体20の一方の端面20bに貼合されている。各温度補償用歪ゲージ40の向きは、歪の検出方向(図8中、上下方向)が本体20の径方向と合致するように設定される。また、個々の温度補償用歪ゲージ40は、PTFE,FEP,PFAなど、200℃以上の耐熱性を持つフッ素樹脂を用いた内側の撥水・撥油コーティング層(図示せず)と、さらにその外側のSiO2層(図示せず)とで被覆されているが、これに限定されない。
従って、温度補償用歪ゲージ40によって検出される歪は、本体20の熱膨張または熱収縮に伴って生ずる本体20の径方向の歪となるので、これを先の歪ゲージ30の検出値から減算することにより、より正確なスラスト荷重を取得することができる。
上述した2つの実施形態では、第2凸部23の突出高さH分だけ本体20の弾性変形が可能であるけれども、過大なスラスト荷重が負荷した場合にロードセル10の破損を未然に防止できるようにすることが有効である。
このような趣旨に基づく本発明によるロードセルの別な一実施形態における外周面の一部を抽出拡大して図9に示し、その裏面形状を図10に示すが、先の実施形態と同一機能の要素にはこれと同一符号を記すに止め、重複する説明を省略する。
本実施形態の本体20は、その他方の端面20bから突出する複数の第3凸部25をさらに有する。これら第3凸部25は、本体20の周方向に隣接する第2凸部23の間にそれぞれ位置し、第1溝部21の配列間隔pと対応した間隔で、かつ第2凸部23に対し半ピッチ(p/2)ずらした状態で配されている。従って、周方向に隣り合う2つの第2凸部23の間に位置する第3凸部25は、本体20の端面20a,20bに対して垂直な方向で第1凸部22と重なり合った状態となっている。
本実施形態では、第3凸部25と、その周方向両側にある2つの第2凸部23との間の本体20の他方の端面20bにそれぞれ歪ゲージ30を1つずつ配することで本発明の1つの歪検出手段を構成しているが、これに限定されない。
本体20の他方の端面20bからの第3凸部25の突出高さhは、第2凸部23の突出高さHよりも小さく設定されている。周方向に隣接する第2凸部23の間の本体20の部分がスラスト荷重を受けて弾性変形しても、歪ゲージ30がスラスト荷重を直接受けないようになっている。つまり、所定以上のスラスト荷重が加わると、第2凸部23と共に第3凸部25も図示しない計測対象部材と接触し、それ以上の本体20の弾性変形が抑止される。
上述した実施形態では、スラスト荷重に対して本体20の弾性変形量が比例するけれども、スラスト荷重に対する本体20の弾性変形に非線形の特性を持たせることも可能である。
このような本発明によるロードセルのさらに他の一実施形態における外周面の一部を抽出拡大して図11に示し、その荷重と歪との関係を模式的に図12に示すが、先の実施形態と同一機能の要素にはこれと同一符号を記すに止め、重複する説明を省略する。
本実施形態におけるロードセル10は、本体20の周方向に隣接する第2凸部23の間に本体20の他方の端面20bと隙間Gを隔てて対向するゴム状弾性体50をさらに具えている。本実施形態における歪ゲージ30は本体20の他方の端面20b側に埋設されており、また第1溝部21の深さ21dは本体20の厚み20eよりも大きく、その底壁面21aは第2凸部23内に達しているが、これに限定されない。
従って、図12中の実線で示すように、本体20の第1凸部22と第2凸部23とにスラスト荷重が負荷して本体20の他方の端面20bがゴム状弾性体50に当接するまでは歪が急激に上昇する。さらにスラスト荷重が増大すると、その後はゴム状弾性体50の弾性変形も加わるため、歪の上昇割合が減少するような特性を得ることができる。なお、図12中の二点鎖線は、図9,図10に示した実施形態に対応し、破線は図1〜図8に示した実施形態に対応する。この場合、本体20およびゴム状弾性体50を構成する材料や、本体20の厚み20eや、本体20の他方の端面20bとゴム状弾性体50との間の隙間Gの大きさなどを選択することによって、荷重−歪の関係を自由に調整することが可能である。
本実施形態によると、本体20の厚さ20eを薄くすることによって、低スラスト荷重域にて本体20の弾性変形量を大きくすることができるため、低スラスト荷重域での歪ゲージ30の感度を向上させることができる。
スラスト荷重に対する本体20の弾性変形に非線形の特性を持たせた本発明によるロードセルのさらに別な一実施形態における外周面の一部を抽出拡大して図13に示すが、先の実施形態と同一機能の要素にはこれと同一符号を記すに止め、重複する説明を省略する。
本実施形態におけるロードセル10は、第1凸部22を除いて本体20と基本的に相似形状のベース部材60をさらに具え、このベース部材60の一方の端面60aに本体20が重ね合わされた状態で用いられる。円形の環状をなすベース部材60は、その一方の端面60aに形成された複数の第1溝部61と、一方の端面60aと反対側を向く他方の端面60bからそれぞれ突出する複数の凸部62とが形成されている。ベース部材60の一方の端面60aには第1溝部61が形成されているだけであり、本体20の第1凸部22に対応するものは存在しない。
第1溝部61は、ベース部材60の中心軸線(図示せず)に関して放射状をなすように、ベース部材60の周方向に沿って所定間隔pで配列している。個々の第1溝部61は、ベース部材60の端面60a,60bと平行な底壁面61aと、この底壁面61aを挟んで対向する一対の側壁面61bとを有するようにベース部材60の一方の端面20aと内周面20cと外周面20dとにそれぞれ開口している。
第1溝部61の反対側に位置し、ベース部材60の端面60a,60bに対して垂直な方向で第1溝部61とそれぞれ重なり合う凸部62には、スラスト荷重が加えられる。本実施形態における凸部62は、ベース部材60の中心軸線に関して放射状をなすように、第1溝部61の配列間隔pと対応した間隔でベース部材60の周方向に沿って配列している。凸部62の周方向に沿った幅寸法62wは、ベース部材60の周方向に沿った第1溝部61の幅寸法61wよりも大きく設定され、図13中、第1溝部61に関して凸部62が対称形状となるように配されている。
従って、本体20の第1凸部22とベース部材60の凸部62とにスラスト荷重が加わると、周方向に隣り合う2つの第1溝部21の間の本体20の部分が撓む。そして、ここの部分がベース部材60の一方の端面60aに当接した後は、周方向に隣り合う2つの第1溝部61の間のベース部材60の部分も撓むこととなる。本実施形態においても、本体20の厚み20eを薄くすることにより、低スラスト荷重域にて本体20の弾性変形量を大きくすることができるため、低スラスト荷重域での歪ゲージ30の感度を向上させることができる。
本体20の弾性変形に非線形の特性を持たせた本発明によるロードセルのまたさらに他の一実施形態における外周面の一部を抽出拡大して図14に示すが、先の実施形態と同一機能の要素にはこれと同一符号を記すに止め、重複する説明を省略する。
本実施形態におけるロードセル10は、先の実施形態とは異なるベース部材60をさらに具え、本体20の他方の端面20bには先の実施形態の如き第2凸部23が形成されておらず、平坦となっている。円形の環状をなすベース部材60には、その一方の端面60aから突出する複数の受け部63が形成されており、その平坦な他方の端面60bにスラスト荷重が加わるようになっている。
受け部63は、ベース部材60の中心軸線(図示せず)に関して放射状をなすように、ベース部材60の周方向に沿って所定間隔pで配列している。受け部63は、本体20の他方の端面20bに当接する先端面63aと、この先端面63aの周方向両側に形成された一対の斜面63bとを有する。本体20の第1溝部21の反対側に受け部63の先端面63aが位置するように、本体20とベース部材60とが重ね合わされる。そして、ベース部材60の端面60a,60bに対して垂直な方向で本体20の第1溝部21とベース部材60の受け部63の先端面63aの中央部分とがそれぞれ重なり合うように位置決めされる。周方向に隣接する受け部63の間の空間Sが本体20の弾性変形を許容する空間となる。
従って、スラスト荷重が本体20の第1凸部22とベース部材60の他方の端面60bとの間に加わると、本体20が撓んで第1溝部21に近い部分がベース部材60の受け部63の斜面63bに押し当たる。そして、さらなるスラスト荷重により、空間Sに臨む本体20の部分がさらに弾性変形することとなる。本体20の弾性変形領域が受け部63の斜面63bによって規制されるため、斜面63bの傾斜角θやその周方向に沿った長さLを調整することにより、所望の非線形の特性が得られる。本実施形態においても、本体20がベース部材60の斜面63bに当接するまでの低スラスト荷重域にて本体20の弾性変形量を大きくすることができるため、低スラスト荷重域での歪ゲージ30の感度を向上させることができる。
上述した実施形態では、周方向に隣接する2つの第1溝部21の間の本体20の部分をそれぞれ周方向に弾性変形させるようにしたが、これを径方向にそれぞれ弾性変形させることも可能である。
このような本発明によるロードセルのまたさらに他の一実施形態の平面形状の一部を抽出拡大して図15に示し、そのXVI-XVI矢視に沿った断面形状をさらに拡大して図16に示すが、先の実施形態と同一機能の要素にはこれと同一符号を記すに止め、重複する説明を省略する。
本実施形態におけるロードセル10の本体20には、本体20の外周面20dから内周面20cに向けて本体20をその回転軸線に沿って二分するような環状溝26が形成されている。この環状溝26は、本体20の内周面20cに対して平行な底壁面26aと、本体20の両端面20a,20bに対して平行な一対の側壁面26bとを有し、本体20の外周面20dに開口している。本実施形態における第1溝部21は、本体20の外周面20dから内周面20cに向けて環状溝26の底壁面26aまで形成され、本体20の両端面20a,20bと外周面20dとに開口している。しかしながら、第1溝部21を本体20の一方の端面20aと環状溝26とにのみ開口するように本体20に形成することも可能である。
本体20の一方の端面20aの外周端部には、第1凸部22が形成されているが、第1凸部22を第1溝部21まで周方向に延在させるようにしてもよい。この第1凸部22よりも径方向内側の一方の端面20aには歪みゲージ30がそれぞれ貼合されており、歪ゲージ30は本体20の径方向に沿った歪が検出できるように配されている。
本実施形態では本体20の弾性変形領域が片持ち構造となるため、第2凸部を本体20の他方の端面20bに形成する必要がなく、本体20の厚み20eを先の実施形態よりも薄くすることができる。また、環状溝26の幅26wを変更することにより、歪ゲージ30が貼合された本体20の部分の弾性変形量を規定して歪ゲージ30の損傷を回避することも可能である。しかも、本実施形態では、第1溝部21の配列間隔Pを先の実施形態よりも狭めることができるので、より高密度に歪ゲージ30を本体20に装着することができ、ロードセル10の偏荷重の分解能をさらに向上させることができる。
なお、本発明はその特許請求の範囲に記載された事項のみから解釈されるべきものであり、上述した実施形態においても、本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が記載した事項以外に可能である。つまり、上述した実施形態におけるすべての事項は、本発明を限定するためのものではなく、本発明とは直接的に関係のない構成を含め、その用途や目的などに応じて任意に変更し得るものである。
10 ロードセル
20 本体
20a 本体の一方の端面
21 第1溝部
22 第1凸部
23 第2凸部
30 歪ゲージ
p 周方向に沿った配列間隔
20 本体
20a 本体の一方の端面
21 第1溝部
22 第1凸部
23 第2凸部
30 歪ゲージ
p 周方向に沿った配列間隔
Claims (1)
- 環状をなす本体と、
この本体の周方向に所定間隔で放射状に形成され、当該本体の一方の端面にそれぞれ開口する複数の溝部と、
前記本体の一方の端面からそれぞれ突出し、前記本体の周方向に隣接する前記溝部の間にそれぞれ位置する複数の第1凸部と、
前記本体の周方向に沿った前記溝部の間隔と同じ間隔で前記本体の他方の端面からそれぞれ突出し、前記本体の端面に対して垂直な方向で前記溝部とそれぞれ重なり合う複数の第2凸部と、
前記本体の他方の端面にそれぞれ装着され、前記本体の周方向に隣接する前記第2凸部の間にそれぞれ位置する複数の歪検出手段と
を具えたことを特徴とするロードセル。
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- 2016-08-08 JP JP2016155576A patent/JP2018025402A/ja active Pending
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