JP2018022053A5 - - Google Patents

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本発明者らは、特定の成分である分子内にウレタン結合を有する化合物を含有すること、及びDMA法で測定したガラス転移温度とtanδが特定の関係にあることが、液晶滴下工法用液晶シール剤の硬化後の柔軟性を向上し、フレキシブルディスプレイや湾曲形状のディスプレイにおいても十分な接着強度を実現することを見出し、本願発明に至ったものである。
即ち本発明は、次の1)〜15)に関するものである。
なお本明細書において、「(メタ)アクリル」と記載した場合には、「アクリル」及び/又は「メタクリル」を意味するものとする。また「液晶滴下工法用液晶シール剤」は、単に「液晶シール剤」と記載する場合もある。
また上付きのRTMは登録商標を意味する。
1)
少なくとも1種類の(A)分子内にウレタン結合を有する化合物を含有し、硬化物のDMA法によって測定したガラス転移温度が90℃以下であり、tanδが0.5以上である液晶滴下工法用液晶シール剤。
2)
上記成分(A)の重量平均分子量が1000以上である上記1)に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤。
3)
上記成分(A)が、分子内にエステル結合を3以上有する化合物である上記1)又は2)に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤。
4)
更に、(B)熱ラジカル重合開始剤を含有する上記1)乃至3)のいずれか一項に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤。
5)
更に、(C)(メタ)アクリル化合物を含有する上記1)乃至4)のいずれか一項に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤。
6)
更に、(D)有機フィラーを含有する上記1)乃至5)のいずれか一項に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤。
7)
上記成分(D)が、ウレタン微粒子、アクリル微粒子、スチレン微粒子、スチレンオレフィン微粒子、及びシリコーン微粒子からなる群より選択される1又は2以上の有機フィラーである上記6)に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤。
8)
更に、(E)無機フィラーを含有する上記1)乃至7)のいずれか一項に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤。
9)
更に、(F)シランカップリング剤を含有する上記1)乃至8)のいずれか一項に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤。
10)
更に、(G)エポキシ化合物を含有する上記1)乃至9)のいずれか一項に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤。
11)
更に、(H)熱硬化剤を含有する上記1)乃至10)のいずれか一項に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤。
12)
上記成分(H)が有機酸ヒドラジド化合物である上記11)に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤。
13)
更に、(I)光ラジカル重合開始剤を含有する上記1)乃至12)のいずれか一項に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤。
14)
2枚の基板により構成される液晶表示セルにおいて、一方の基板に形成された上記1)乃至13)のいずれか一項に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤の堰の内側に液晶を滴下した後、もう一方の基板を貼り合わせ、その後熱により硬化することを特徴とする液晶表示セルの製造方法。
15)
上記1)乃至13)のいずれか一項に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤を硬化して得られる硬化物でシールされた液晶表示セル。
成分(A)は分子内に更に、エステル結合(−C(=O)O−)を3以上有する場合が好ましい。エステル結合もウレタン結合同様に柔軟性に寄与するが、ウレタン結合と併用されることによってより高い柔軟性を付与することができる。
成分(A)の分子内におけるエステル結合の数は、更に好ましくは4以上であり、特に好ましくは5以上である。上限は特にないが、上記分子量との関係から10以上175以下程度が好ましい。
このような成分(A)は、例えば上記ジヒドロキシ化合物についてポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオール等を用いることによって得ることができる。なお、市場からはKAYARAD UX−3204(日本化薬(株))、KAYARAD UX−4101(日本化薬(株))として入手可能である。
[硬化物のガラス転移温度]
本発明の液晶シール剤の硬化物は、DMA法によって測定したガラス転移温度が90℃以下である。ガラス転移温度が低いことによって、フレキシブル基板への追従性が増す。
なおDMAの測定条件は、例えば動的粘弾性測定装置(DMS−6100:エスアイアイ・ナノテクノロジー社製)を使用し、引っ張りモードにて周波数10Hz、昇温温度2℃/分の条件で測定する。損失弾性率と貯蔵弾性率との比(JIS K 7244−1)から損失係数Tanδが得られる。得られた損失係数Tanδが最大値となる温度をガラス転移温度とする。
上記成分(A)の添加のみでは、ガラス転移温度90℃以下を実現することは難しく、例えば単官能化合物の添加、柔軟性を有する有機フィラーの添加、反応性化合物を柔軟な結合基で変性する等様々な方法を用いて実現することができる。
当該ガラス転移温度の更に好ましい範囲は、85℃以下であり、特に好ましくは80℃以下である。下限としては特に制限はないが、0℃程度で良い。
[(B)熱ラジカル重合開始剤]
本発明の液晶シール剤は、成分(B)として、熱ラジカル重合開始剤を含有しても良い。当該熱ラジカル重合開始剤は、加熱によりラジカルを生じ、連鎖重合反応を開始させる化合物であれば特に限定されないが、有機過酸化物、アゾ化合物、ベンゾイン化合物、ベンゾインエーテル化合物、アセトフェノン化合物、ベンゾピナコール等が挙げられ、ベンゾピナコールが好適に用いられる。例えば、有機過酸化物としては、カヤメックRTMA、M、R、L、LH、SP-30C、パーカドックスCH−50L、BC−FF、カドックスB−40ES、パーカドックス14、トリゴノックスRTM22−70E、23−C70、121、121−50E、121−LS50E、21−LS50E、42、42LS、カヤエステルRTMP−70、TMPO−70、CND−C70、OO−50E、AN、カヤブチルRTMB、パーカドックス16、カヤカルボンRTMBIC−75、AIC−75(化薬アクゾ株式会社製)、パーメックRTMN、H、S、F、D、G、パーヘキサRTMH、HC、TMH、C、V、22、MC、パーキュアーRTMAH、AL、HB、パーブチルRTMH、C、ND、L、パークミルRTMH、D、パーロイルRTMIB、IPP、パーオクタRTMD(日油株式会社製)などが市販品として入手可能である。また、アゾ化合物としては、VA−044、V−070、VPE−0201、VSP−1001(和光純薬工業株式会社製)等が市販品として入手可能である。なお、本明細書中、上付きのRTMは登録商標を意味する。
(メタ)アクリルエステル化合物の具体例としては、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、アクリロイルモルホリン、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールモノ(メタ)アクリレート、テトラヒドロフフリル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェニルポリエトキシ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールモノエトキシ(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールポリエトキシ(メタ)アクリレート、p−クミルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリエトキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリプロポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFポリエトキシジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールとヒドロキシピバリン酸のエステルジアクリレートやネオペンチルグリコールとヒドロキシピバリン酸のエステルのε−カプロラクトン付加物のジアクリレート等のモノマー類を挙げることができる。好ましくは、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレートを挙げることができる。
エポキシ(メタ)アクリレート化合物は、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応により公知の方法で得られる。原料となるエポキシ樹脂としては、特に限定されるものではないが、2官能以上のエポキシ樹脂が好ましく、例えば、レゾルシンジグリシジルエーテル、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、イソシアヌレート型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン骨格を有するフェノールノボラック型エポキシ樹脂、その他、カテコール、レゾルシノール等の二官能フェノール類のジグリシジルエーテル化物、二官能アルコール類のジグリシジルエーテル化物、およびそれらのハロゲン化物、水素添加物などが挙げられる。これらのうち液晶汚染性の観点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂やレゾルシンジグリシジルエーテルが好ましい。また、エポキシ基と(メタ)アクリロイル基との比率は限定されるものではなく、工程適合性及び液晶汚染性の観点から適切に選択される。
成分(C)は単独で用いても良いし、2種類以上を混合しても良い。本発明の液晶シール剤において、成分(C)を使用する場合には、液晶シール剤の総量中、通常10〜80質量%、好ましくは20〜70質量%である。
[(E)無機フィラー]
本発明の液晶シール剤は、成分(E)として、無機フィラーを含有しても良い。本発明で含有する無機フィラーとしては、シリカ、シリコンカーバイド、窒化珪素、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、マイカ、タルク、クレー、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸リチウムアルミニウム、珪酸ジルコニウム、チタン酸バリウム、硝子繊維、炭素繊維、二硫化モリブデン、アスベスト等が挙げられ、好ましくは溶融シリカ、結晶シリカ、窒化珪素、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、マイカ、タルク、クレー、アルミナ、水酸化アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウムが挙げられるが、より好ましくはシリカ、アルミナ、タルクである。これら無機フィラーは2種以上を混合して用いても良い。
無機フィラーの平均粒子径は、大きすぎると狭ギャップの液晶セル製造時に上下ガラス基板の貼り合わせ時のギャップ形成がうまくできない等の不良要因となるため、2000nm以下が適当であり、好ましくは1000nm以下、さらに好ましくは300nm以下である。また好ましい下限は10nm程度であり、さらに好ましくは100nm程度である。粒子径はレーザー回折・散乱式粒度分布測定器(乾式)(株式会社セイシン企業製;LMS−30)により測定することができる。
本発明の液晶シール剤において、無機フィラーを使用する場合には、液晶シール剤の総量中、通常5〜50質量%、好ましくは5〜40質量%である。無機フィラーの含有量が5質量%より低い場合、ガラス基板に対する接着強度が低下し、また耐湿信頼性も劣るために、吸湿後の接着強度の低下も大きくなる場合がある。又、無機フィラーの含有量が50質量%より多い場合、フィラー含有量が多すぎるため、つぶれにくく液晶セルのギャップ形成ができなくなってしまう場合がある。
[ラジカル重合防止剤]
上記ラジカル重合防止剤としては、光ラジカル重合開始剤や熱ラジカル重合開始剤等から発生するラジカルと反応して重合を防止する化合物であれば特に限定されるものではなく、キノン系、ピペリジン系、ヒンダードフェノール系、ニトロソ系等を用いることができる。具体的には、ナフトキノン、2−ヒドロキシナフトキノン、2−メチルナフトキノン、2−メトキシナフトキノン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−メトキシピペリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−フェノキシピペリジン−1−オキシル、ハイドロキノン、2−メチルハイドロキノン、2−メトキシハイドロキノン、パラベンゾキノン、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチルクレゾール、ステアリルβ−(3,5−ジt−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β―(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]、2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニルプロピオネート)メタン、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)−sec−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、パラメトキシフェノール、4−メトキシ−1−ナフトール、チオジフェニルアミン、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミンのアルミニウム塩、商品名アデカスタブLA−81、商品名アデカスタブLA−82(株式会社アデカ製)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのうちナフトキノン系、ハイドロキノン系、ニトロソ系ピペラジン系のラジカル重合防止剤が好ましく、ナフトキノン、2−ヒドロキシナフトキノン、ハイドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル−P−クレゾール、ポリストップ7300P(伯東株式会社製)が更に好ましく、ポリストップ7300P(伯東株式会社製)が最も好ましい。
ラジカル重合防止剤の含有量としては本発明の液晶シール剤総量中、0.0001〜1質量%が好ましく、0.001〜0.5質量%が更に好ましく、0.01〜0.2質量%が特に好ましい。
[実施例1〜、比較例1〜3の調製]
下記表1に示す割合で(メタ)アクリル化合物(成分(C))に成分(A)、エポキシ化合物(成分(G))、光ラジカル重合開始剤(成分(I))を加え、90℃で加熱溶解した。室温まで冷却し、熱ラジカル重合開始剤(成分(B))、有機フィラー(成分(D))、無機フィラー(成分(E)、熱硬化剤(成分())、シランカップリング剤(成分())、等を加え、攪拌した後、3本ロールミルにて分散させ、金属メッシュ(635メッシュ)で濾過し、液晶滴下工法用シール剤(実施例1〜、比較例1〜3)を調製した。
[実施例1〜、比較例1〜3の評価]
[ガラス転移温度および力学的損失係数tanδの測定方法]
実施例、比較例で製造された液晶シール剤をポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに挟み厚み100μmの薄膜としたものにメタルハライドランプ(ウシオ電機株式会社製)にて3000mJ/cm(100mW/cmで30秒)の紫外線を照射したのち120℃のオーブンに40分間投入して硬化させた。硬化後PETフィルムをはがしシール剤硬化膜を得られたのち、これを50mm×5mmの短冊状にカットしサンプル片とした。このサンプル片を動的粘弾性測定装置(DMS−6100:エスアイアイ・ナノテクノロジー社製)の引っ張りモードにて周波数10Hz、昇温温度2℃/分の条件で測定を行い、損失弾性率と貯蔵弾性率との比(JIS K 7244−1)から損失係数tanδが得られる。得られた損失係数tanδが最大値となる温度をガラス転移温度とした。
[弾性率測定]
実施例及び比較例製造した液晶シール剤について、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに挟み厚み100μmの薄膜としものに、メタルハライドランプ(ウシオ電機株式会社製)にて3000mJ/cm(100mW/cmで30秒)の紫外線を照射して硬化させ、その後、120℃のオーブンに40分間投入して硬化させ、PETフィルムをはがしシール剤硬化膜を得られたのち、ダンベル状試験片( 全体長75mm、全体幅10mm、狭い平行部分の長さ50mm、幅5mm、厚さ0.1mm)にカットしサンプル片とした。得られた試験片について、テンシロン万能試験機( 株式会社エー・アンド・デイ製、RTG−1210) を用いて、室温(22℃)下、試験速度3mm/分で引張試験を行い、比例限度内の引張応力とひずみの結果から弾性率を算出した。
[破断点伸度]
実施例及び比較例製造した液晶シール剤について、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに挟み厚み100μmの薄膜としものに、メタルハライドランプ(ウシオ電機株式会社製)にて3000mJ/cm(100mW/cmで30秒)の紫外線を照射して硬化させ、その後、120℃のオーブンに40分間投入して硬化させ、PETフィルムをはがしシール剤硬化膜を得られたのち、ダンベル状試験片(全体長75mm、全体幅10mm、狭い平行部分の長さ50mm、幅5mm、厚さ0.1mm)にカットしサンプル片とした。得られた試験片について、テンシロン万能試験機(株式会社エー・アンド・デイ製、RTG−1210)を用いて、室温(22℃)下、試験速度3mm/分で引張試験を行い、平行部分の距離の増加量から伸び率を算出した。
[折り曲げ試験]
弾性率測定方法と同様の方法によりシール剤硬化膜を作製し、長さ50mm、幅5mm、厚さ0.1mmの長方形にカットし、サンプル片とした。得られたサンプル片を半分の長さ25mmになるように折り曲げて、10秒間固定した。試験片が割れていないものを○、試験片が割れたものを×として評価した。
[接着強度]
実施例及び比較例製造した液晶シール剤について、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに挟み厚み100μmの薄膜としものに、メタルハライドランプ(ウシオ電機株式会社製)にて3000mJ/cm(100mW/cmで30秒)の紫外線を照射して硬化させ、その後、120℃のオーブンに40分間投入して硬化させた。弾性率測定方法と同様の方法によりシール剤硬化膜を作製し、長さ50mm、幅5mm、厚さ0.1mmの長方形にカットし、サンプル片とした。得られたサンプル片を半分の長さ25mmになるように折り曲げて、10秒間固定した。サンプルを観察して試験片が割れず、PETフィルムから剥がれていないものを○、試験片が割れず、PETフィルムは剥がれたものを△、試験片が割れで、PETフィルムも剥がれたものを×として評価した。
Figure 2018022053
表1の結果より、分子内にウレタン結合を有する化合物を含有し、硬化物のDMA法によって測定したガラス転移温度が90℃以下であり、tanδが0.5以上である本発明の液晶シール剤は、低弾性率であり、また破断点までの伸度も大きく、従って、曲げ試験や接着試験でも比較例の液晶シール剤と比較して、良好な結果を示すことが確認された。
本発明の液晶シール剤は、フレキシブルディスプレイや湾曲形状のディスプレイにも適用できものであり、また接着強度等の一般的特性においても優れる為、信頼性の高い液晶表示素子を実現できるものである。

Claims (15)

  1. 少なくとも1種類の(A)分子内にウレタン結合を有する化合物を含有し、硬化物のDMA法によって測定したガラス転移温度が90℃以下であり、tanδが0.5以上である液晶滴下工法用液晶シール剤。
  2. 前記成分(A)の重量平均分子量が1000以上である請求項1に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤。
  3. 前記成分(A)が、分子内にエステル結合を3以上有する化合物である請求項1又は2に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤。
  4. 更に、(B)熱ラジカル重合開始剤を含有する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤。
  5. 更に、(C)(メタ)アクリル化合物を含有する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤。
  6. 更に、(D)有機フィラーを含有する請求項1乃至5のいずれか一項に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤。
  7. 前記成分(D)が、ウレタン微粒子、アクリル微粒子、スチレン微粒子、スチレンオレフィン微粒子、及びシリコーン微粒子からなる群より選択される1又は2以上の有機フィラーである請求項6に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤。
  8. 更に、(E)無機フィラーを含有する請求項1乃至7のいずれか一項に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤。
  9. 更に、(F)シランカップリング剤を含有する請求項1乃至8のいずれか一項に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤。
  10. 更に、(G)エポキシ化合物を含有する請求項1乃至9のいずれか一項に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤。
  11. 更に、(H)熱硬化剤を含有する請求項1乃至10のいずれか一項に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤。
  12. 前記成分(H)が有機酸ヒドラジド化合物である請求項11に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤。
  13. 更に、(I)光ラジカル重合開始剤を含有する請求項1乃至12のいずれか一項に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤。
  14. 2枚の基板により構成される液晶表示セルにおいて、一方の基板に形成された請求項1乃至13のいずれか一項に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤の堰の内側に液晶を滴下した後、もう一方の基板を貼り合わせ、その後熱により硬化することを特徴とする液晶表示セルの製造方法。
  15. 請求項1乃至13のいずれか一項に記載の液晶滴下工法用液晶シール剤を硬化して得られる硬化物でシールされた液晶表示セル。
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