JP2019137803A - 電子部品用樹脂組成物 - Google Patents

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将輝 舘野
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堅太 菅原
直房 宮川
Naofusa Miyagawa
直房 宮川
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直之 落
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Abstract

【課題】接着強度、特に有機膜に対する接着強度に優れ、柔軟性と低透湿性の両立も実現した硬化性の樹脂組成物の提供。【解決手段】成分(A):下記式(1)で表される化合物、成分(B):成分(A)以外の硬化性化合物、を含有する樹脂組成物。(式(1)中、Aは炭素数0〜5のアルキレン基を表す。ただし、炭素数0の場合Aは存在しない。Bは水素原子又はメチル基を表し、nは1〜3の整数を表し、mは1〜20の整数を表す。)【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性の樹脂組成物に関する。より詳細には、接着強度、特に有機膜に対する接着強度に優れる樹脂組成物とそれに使用される新規化合物に関する。また、本発明の樹脂組成物は、柔軟性と低透湿性の両立も実現するものである。
硬化性の樹脂組成物は、ディスプレイ用接着剤、太陽電池用封止剤、半導体封止剤等の電子部品用接着剤用途で広く用いられている。これらに共通する要求特性の一つに接着強度があり、最近では、有機材料への接着強度が要求される場合がある。
特に液晶ディスプレイ用接着剤として使用する場合には、配向膜等の有機膜への接着強度が要求される場合が多くなっている。
液晶ディスプレイでは液晶分子を面内の一定方向に配向させる必要がある為、基板表面に配向膜が設けられており、ラビングすることで、配向膜表面の性質を変化させ、液晶の配向制御を実現している。この配向膜として実用化されているものの多くはポリイミド系材料である。
しかし、上記ラビング法は、布や配向膜からの発塵や静電気の発生、物理的キズ等の問題があり、非接触のノンラビング法が望まれている。その一つに1989年Gibbonsらによって提案された光配向法があり、近年積極的に研究されている。
従来の液晶表示素子では、シール剤の配置位置は主にガラスやITO等の無機材料上であり、シール剤はこれらの無機材料に対する接着力等を考慮して設計されていた。しかしながら、近年の液晶表示装置の用途の拡大に伴い液晶表示部の狭額縁化が進み、配向膜上にシール剤が配置される基板が急速に普及してきている。
上記光配向用の配向膜は、ラビング用配向膜とは化学的特性が大きく異なり、また表面状態も異なるため、従来の液晶ディスプレイ用接着剤では十分な接着強度を得ることが難しい。
液晶シール剤と配向膜の接着性の課題を解決する為、様々な技術が提案されている。例えば、特許文献1では環状ラクトン由来の構造を有する(メタ)アクリレート化合物をシール剤が提案されている。これは硬化性樹脂の弾性率を下げ、柔軟性をもたせて、高接着強度を実現する方法であるが、この方法の場合、透湿度が高くなってしまうという課題を有する。
また、最近は湾曲した形状のディスプレイや、フレキシブル性に富んだディスプレイが開発され製品化されている。こういったディスプレイに使用される基板は、従来のガラスのような剛直なものに代わって、プラスチックフィルムのような柔軟なものが使用されている(特許文献2)。
こういった背景から、樹脂組成物には基板等のたわみに追従するような、すなわち硬化後においても柔軟であるという性質が要求されている。
柔軟性に優れる封止剤は、接着強度においても有利である。例えば、衝撃による剥離や機材破壊を軽減することができる。この観点からも、封止剤に対する柔軟性付与という要求は高くなっている。
硬化物の柔軟性を高めるためには、硬化物の架橋密度を下げることが有効な手段である。しかし、架橋密度が下がると透湿性を悪化させるのが通常である。これはネットワークの緩い部分から水分が侵入する為であると考えられる。従って、低透湿性を担保する為には、架橋密度を下げずに柔軟性を高めるか、架橋密度は下げるが透湿性を悪化させないという、相反する特性の実現が必要となる。
従来、接着強度向上の観点から柔軟性を有する表示素子用接着剤の開発は行われてきたが(特許文献3)、上記の柔軟な基板に適応するための十分な性能を備えたものは未だ実現していない。
特許5508001号公報 特開2012−238005号公報 特開2016−24240号公報
本発明は、硬化性の樹脂組成物に関するものであって、有機膜、特に光配向用配向膜に対する接着強度に優れる為、例えば液晶シール剤に用いた場合、基板剥離を引き起こさず、液晶表示セルの製造を容易にするものである。
また本発明は、フレキシブルディスプレイや湾曲形状のディスプレイにも適用できる樹脂組成物であり、柔軟性と低透湿性を両立できるものである為、電子部品用接着剤としても有用である。
本発明者らは、上記課題を解決する為に鋭意検討した結果、特定の化合物を含有する樹脂組成物が、特に有機膜との接着性、及び低透湿性に優れることを見出し、本願発明にいたったものである。
即ち本発明は、次の[1]〜[12]に関するものである。なお、本明細書中、本明細書において「(メタ)アクリル」とは「アクリル」及び/又は「メタクリル」を意味する。
[1]
成分(A):下記式(1)で表される化合物、成分(B):成分(A)以外の硬化性化合物、を含有する樹脂組成物。
Figure 2019137803
(式(1)中、Aは炭素数0〜5のアルキレン基を表す。ただし、炭素数0の場合Aは存在しない。Bは水素原子又はメチル基を表し、nは1〜3の整数を表し、mは1〜20の整数を表す)
[2]
前記式(1)において、nが2である前項[1]に記載の樹脂組成物。
[3]
前記式(1)において、Aが炭素数1又は2のアルキレン基である前項[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
[4]
前記成分(B)が、(メタ)アクリル化合物である前項[1]乃至[3]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[5]
前記成分(B)が、(メタ)アクリル化合物とエポキシ化合物の混合物である[1]乃至[3]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[6]
更に、成分(C)有機フィラーを含有する前項[1]乃至[5]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[7]
更に、成分(D)無機フィラーを含有する前項[1]乃至[6]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[8]
更に、成分(E)シランカップリング剤を含有する前項[1]乃至[7]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[9]
更に、成分(F)熱硬化剤を含有する前項[1]乃至[8]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[10]
更に、成分(G)光ラジカル重合開始剤を含有する前項[1]乃至[9]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[11]
更に、成分(H)熱ラジカル重合開始剤を含有する前項[1]乃至[10]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[12]
前項[1]乃至[11]のいずれか一項に記載の電子部品用接着剤。
本発明の樹脂組成物は、有機膜との接着強度に優れ、また低透湿性も併せもつ為、電子部品用接着剤として非常に有用である。
[(A)式(1)で表される化合物]
本発明の樹脂組成物は上記式(1)で表される化合物(以下、単に「成分(A)」ともいう。)を含有する。
上記式(1)中、Aは炭素数0〜5のアルキレン基を表す。ただし、炭素数0とはAが存在しない場合を意味し、すなわちアルキレン基を有さず、直接結合したものを意味する。本発明においては、Aが存在しないものが最も好ましい態様である。Bは水素原子又はメチル基を表し、nは1〜3の整数を表し、mは1〜20の整数を表す。
成分(A)は、ナフタレン骨格に由来する低透湿性とカプロラクトン骨格に由来する柔軟性を併せ持ち、有機膜との接着性に優れる。更に、成分(A)は、少量の添加でも十分な効果を得ることができることに特徴がある。
上記式(1)中、Aは炭素数0〜5のアルキレン基を表す。このアルキレン基は直鎖であっても、分岐を有しても良い。Aのアルキレン基として好ましくは、メチレン基、エチレン基であり、更に好ましくはメチレン基である。
上記式(1)中、Bは水素原子又はメチル基を表し、好ましくは水素原子である。
上記式(1)中、nは1〜3の整数を表し、好ましくは2である。
なおナフタレン骨格に対する置換位置としては、1,5の2置換、2,6の2置換が好ましく、1,5の2置換が更に好ましい。
上記式(1)中、mは1〜20の整数を表し、好ましくは1〜10であり、更に好ましくは1〜5である。
成分(A)の好ましい含有量は、樹脂組成物総量中、通常5〜50質量%、好ましくは5〜20質量%、さらに好ましくは5〜10質量%である。
[(B):成分(A)以外の硬化性化合物]
本発明の樹脂組成物は、成分(B)として、成分(A)以外の硬化性化合物(以下、単に「成分(B)」ともいう。)を含有する。
成分(B)としては、光や熱等によって硬化する化合物であれば特に限定されないが、エポキシ化合物、(メタ)アクリル化合物である場合が好ましい。
ここで「(メタ)アクリル」とは「アクリル」及び/又は「メタクリル」を意味する(以下同様。)。
エポキシ化合物としては、特に限定されるものではないが、2官能以上のエポキシ化合物が好ましく、例えば、レゾルシンジグリシジルエーテル、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、イソシアヌレート型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン骨格を有するフェノールノボラック型エポキシ樹脂、その他、カテコール、レゾルシノール等の二官能フェノール類のジグリシジルエーテル化物、二官能アルコール類のジグリシジルエーテル化物、およびそれらのハロゲン化物、水素添加物などが挙げられる。これらのうち液晶汚染性の観点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂やレゾルシンジグリシジルエーテルが好ましい。
(メタ)アクリル化合物としては、例えば、(メタ)アクリルエステル化合物、エポキシ(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
(メタ)アクリルエステル化合物の具体例としては、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、アクリロイルモルホリン、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールモノ(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェニルポリエトキシ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールモノエトキシ(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールポリエトキシ(メタ)アクリレート、p−クミルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリエトキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリプロポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFポリエトキシジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールとヒドロキシピバリン酸のエステルジアクリレートやネオペンチルグリコールとヒドロキシピバリン酸のエステルのε−カプロラクトン付加物のジアクリレート等のモノマー類を挙げることができる。好ましくは、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレートを挙げることができる。
エポキシ(メタ)アクリレート化合物は、エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応により公知の方法で得られる。原料となるエポキシ化合物としては、特に限定されるものではないが、2官能以上のエポキシ化合物が好ましく、例えば、レゾルシンジグリシジルエーテル、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノールFノボラック型エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、脂肪族鎖状エポキシ化合物、グリシジルエステル型エポキシ化合物、グリシジルアミン型エポキシ化合物、ヒダントイン型エポキシ化合物、イソシアヌレート型エポキシ化合物、トリフェノールメタン骨格を有するフェノールノボラック型エポキシ化合物、その他、カテコール、レゾルシノール等の二官能フェノール類のジグリシジルエーテル化物、二官能アルコール類のジグリシジルエーテル化物、およびそれらのハロゲン化物、水素添加物などが挙げられる。これらのうち液晶汚染性の観点から、ビスフェノールA型エポキシ化合物やレゾルシンジグリシジルエーテルが好ましい。
また、成分(B)として、エポキシ基の一部をアクリルエステル化する部分エポキシ(メタ)アクリレートが好適に使用される。部分エポキシ(メタ)アクリレートは、アクリル化合物とエポキシ化合物の混合物である。
エポキシ基と(メタ)アクリロイル基との比率は、適宜調整可能であり限定されないが、アクリル化の割合が30〜70%程度であることが好ましい。
成分(B)は単独で用いても良いし、2種類以上を混合しても良い。本発明の樹脂組成物において、成分(B)の配合量は、樹脂組成物の総量中、通常10〜80質量%、好ましくは20〜70質量%である。
[(C)有機フィラー]
本発明の樹脂組成物は、成分(C)として有機フィラー(以下、単に「成分(C)」ともいう。)を含有しても良い。上記有機フィラーとしては、例えばウレタン微粒子、アクリル微粒子、スチレン微粒子、スチレンオレフィン微粒子及びシリコーン微粒子が挙げられる。なおシリコーン微粒子としてはKMP−594、KMP−597、KMP−598(信越化学工業製)、トレフィルRTME−5500、9701、EP−2001(東レダウコーニング社製)が好ましく、ウレタン微粒子としてはJB−800T、HB−800BK(根上工業株式会社)、スチレン微粒子としてはラバロンRTMT320C、T331C、SJ4400、SJ5400、SJ6400、SJ4300C、SJ5300C、SJ6300C(三菱化学製)が好ましく、スチレンオレフィン微粒子としてはセプトンRTMSEPS2004、SEPS2063が好ましい。
これら有機フィラーは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。また2種以上を用いてコアシェル構造としても良い。これらのうち、好ましくは、アクリル微粒子、シリコーン微粒子である。
上記アクリル微粒子を使用する場合、2種類のアクリルゴムからなるコアシェル構造のアクリルゴムである場合が好ましく、特に好ましくはコア層がn−ブチルアクリレートであり、シェル層がメチルメタクリレートであるものが好ましい。これはゼフィアックRTMF−351としてアイカ工業株式会社から販売されている。
また、上記シリコーン微粒子としては、オルガノポリシロキサン架橋物粉体、直鎖のジメチルポリシロキサン架橋物粉体等があげられる。また、複合シリコーンゴムとしては、上記シリコーンゴムの表面にシリコーン樹脂(例えば、ポリオルガノシルセスキオキサン樹脂)を被覆したものがあげられる。これらの微粒子のうち、特に好ましいのは、直鎖のジメチルポリシロキサン架橋粉末のシリコーンゴム又はシリコーン樹脂被覆直鎖ジメチルポリシロキサン架橋粉末の複合シリコーンゴム微粒子である。これらのものは、単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。また、好ましくは、ゴム粉末の形状は、添加後の粘度の増粘が少ない球状が良い。本発明の樹脂組成物において、成分(C)を使用する場合には、樹脂組成物の総量中、通常5〜50質量%、好ましくは5〜40質量%である。
[(D)無機フィラー]
本発明の樹脂組成物は、成分(D)として、無機フィラー(以下、単に成分(D)ともいう。)を含有しても良い。本発明で含有する無機フィラーとしては、シリカ、シリコンカーバイド、窒化珪素、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、マイカ、タルク、クレー、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸リチウムアルミニウム、珪酸ジルコニウム、チタン酸バリウム、硝子繊維、炭素繊維、二硫化モリブデン、アスベスト等が挙げられ、好ましくは溶融シリカ、結晶シリカ、窒化珪素、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、マイカ、タルク、クレー、アルミナ、水酸化アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウムが挙げられるが、好ましくはシリカ、アルミナ、タルクである。これら無機フィラーは2種以上を混合して用いても良い。
無機フィラーの平均粒子径は、大きすぎると狭ギャップの液晶表示セル製造時に上下ガラス基板の貼り合わせ時のギャップ形成がうまくできない等の不良要因となるため、2000nm以下が適当であり、好ましくは1000nm以下、さらに好ましくは300nm以下である。また好ましい下限は10nm程度であり、さらに好ましくは100nm程度である。粒子径はレーザー回折・散乱式粒度分布測定器(乾式)(株式会社セイシン企業製;LMS−30)により測定することができる。
本発明の樹脂組成物において、無機フィラーを使用する場合には、樹脂組成物の総量中、通常5〜50質量%、好ましくは5〜40質量%である。無機フィラーの含有量が5質量%より低い場合、ガラス基板に対する接着強度が低下し、また耐湿信頼性も劣るために、吸湿後の接着強度の低下も大きくなる場合がある。又、無機フィラーの含有量が50質量%より多い場合、フィラー含有量が多すぎるため、つぶれにくく液晶セルのギャップ形成ができなくなってしまう場合がある。
[(E)シランカップリング剤]
本発明の樹脂組成物は、成分(E)としてシランカップリング剤(以下、単に「成分(E)」ともいう。)を添加して、接着強度や耐湿性の向上を図ることができる。
成分(E)としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、N−(2−(ビニルベンジルアミノ)エチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらのシランカップリング剤はKBMシリーズ、KBEシリーズ等として信越化学工業株式会社等によって販売されている為、市場から容易に入手可能である。本発明の樹脂組成物において、成分(E)を使用する場合には、樹脂組成物総量中、0.05〜3質量%が好適である。
[(F)硬化触媒]
本発明の樹脂組成物は、成分(F)として硬化触媒(以下、単に「成分(F)」ともいう。)を添加して、反応性の向上を図ることができる。
硬化触媒としては、アミン類やイミダゾール類を挙げることができるが、イミダゾール類が特に好適である。イミダゾール類としては、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6(2’−メチルイミダゾール(1’))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2’−ウンデシルイミダゾール(1’))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2’−エチル−4−メチルイミダゾール(1’))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2’−メチルイミダゾール(1’))エチル−s−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸の2:3付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−3,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−ヒドロキシメチル−5−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル−3,5−ジシアノエトキシメチルイミダゾール等が挙げられる。
[(G)光ラジカル重合開始剤]
本発明の樹脂組成物は、成分(G)として光ラジカル重合開始剤(以下、単に「成分(G)」ともいう。)を含有しても良い。光ラジカル重合開始剤としては、紫外線や可視光の照射によって、ラジカルや酸を発生し、連鎖重合反応を開始させる化合物であれば特に限定されないが、例えば、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ジエチルチオキサントン、ベンゾフェノン、2−エチルアンスラキノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−メチル−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−1−プロパン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスヒンオキサイド、カンファーキノン、9−フルオレノン、ジフェニルジスルヒド等を挙げることができる。具体的には、IRGACURERTM651、184、2959、127、907、369、379EG、819、784、754、500、OXE01、OXE02、OXE03、OXE04、DAROCURERTM1173、LUCIRINRTMTPO(いずれもBASF社製)、セイクオールRTMZ、BZ、BEE、BIP、BBI(いずれも精工化学株式会社製)等を挙げることができる。これらの中で、好ましくは、オキシムエステル系開始剤であるOXE01、OXE02、OXE03、OXE04である。
また、液晶汚染性の観点から、分子内に(メタ)アクリル基を有するものを使用する事が好ましく、例えば2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートと1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2メチル−1−プロパン−1−オンとの反応生成物が好適に用いられる。この化合物は国際公開第2006/027982号記載の方法にて製造して得ることができる。
本発明の樹脂組成物において、成分(G)を使用する場合には、樹脂組成物総量中、通常0.001〜3質量%、好ましくは0.002〜2質量%である。
[(H)熱ラジカル重合開始剤]
本発明の樹脂組成物は、成分(H)として熱ラジカル重合開始剤(以下、単に「成分(H)」ともいう。)を含有して、硬化速度、硬化性を向上することができる。
熱ラジカル重合開始剤は、加熱によりラジカルを生じ、連鎖重合反応を開始させる化合物であれば特に限定されないが、有機過酸化物、アゾ化合物、ベンゾイン化合物、ベンゾインエーテル化合物、アセトフェノン化合物、ベンゾピナコール等が挙げられ、ベンゾピナコールが好適に用いられる。例えば、有機過酸化物としては、カヤメックRTMA、M、R、L、LH、SP-30C、パーカドックスCH−50L、BC−FF、カドックスB−40ES、パーカドックス14、トリゴノックスRTM22−70E、23−C70、121、121−50E、121−LS50E、21−LS50E、42、42LS、カヤエステルRTMP−70、TMPO−70、CND−C70、OO−50E、AN、カヤブチルRTMB、パーカドックス16、カヤカルボンRTMBIC−75、AIC−75(化薬アクゾ株式会社製)、パーメックRTMN、H、S、F、D、G、パーヘキサRTMH、HC、TMH、C、V、22、MC、パーキュアーRTMAH、AL、HB、パーブチルRTMH、C、ND、L、パークミルRTMH、D、パーロイルRTMIB、IPP、パーオクタRTMND(日油株式会社製)などが市販品として入手可能である。
また、アゾ化合物としては、VA−044、086、V−070、VPE−0201、VSP−1001(和光純薬工業株式会社製)等が市販品として入手可能である。
成分(H)の含有量としては、本発明の樹脂組成物の総量中、0.0001〜10質量%であることが好ましく、さらに好ましくは0.0005〜5質量%であり、0.001〜3質量%が特に好ましい。
本発明の樹脂組成物には、さらに必要に応じて、ラジカル重合防止剤、顔料、レベリング剤、消泡剤、溶剤などの添加剤を配合することができる。
[ラジカル重合防止剤]
上記ラジカル重合防止剤としては、光ラジカル重合開始剤や熱ラジカル重合開始剤等から発生するラジカルと反応して重合を防止する化合物であれば特に限定されるものではなく、キノン系、ピペリジン系、ヒンダードフェノール系、ニトロソ系等を用いることができる。具体的には、ナフトキノン、2−ヒドロキシナフトキノン、2−メチルナフトキノン、2−メトキシナフトキノン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン−1−オキシル、2,2,6,6,−テトラメチル−4−メトキシピペリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−フェノキシピペリジン−1−オキシル、ハイドロキノン、2−メチルハイドロキノン、2−メトキシハイドロキノン、パラベンゾキノン、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチルクレゾール、ステアリルβ−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2‘−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β―(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]、2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニルプロピオネート)メタン、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)−sec−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、パラメトキシフェノール、4−メトキシ−1−ナフトール、チオジフェニルアミン、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミンのアルミニウム塩、商品名アデカスタブLA−81、商品名アデカスタブLA−82(株式会社アデカ製)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのうちナフトキノン系、ハイドロキノン系、ニトロソ系ピペラジン系のラジカル重合防止剤が好ましく、ナフトキノン、2−ヒドロキシナフトキノン、ハイドロキノン、2,6−ジ−tert−ブチル−P−クレゾール、ポリストップ7300P(伯東株式会社製)が更に好ましく、ポリストップ7300P(伯東株式会社製)が最も好ましい。
ラジカル重合防止剤の含有量としては本発明の樹脂組成物総量中、0.0001〜1質量%が好ましく、0.001〜0.5質量%が更に好ましく、0.01〜0.2質量%が特に好ましい。
本発明の樹脂組成物を得る方法の一例としては、次に示す方法がある。まず、成分(A)、(B)に、必要に応じて成分(G)を加熱溶解する。次いで室温まで冷却後、必要に応じて成分(C)、(D)、(E)、(F)、(H)、消泡剤、及びレベリング剤、溶剤等を添加し、公知の混合装置、例えば3本ロール、サンドミル、ボールミル等により均一に混合し、金属メッシュにて濾過することにより本発明の樹脂組成物を製造することができる。
また、本発明の樹脂組成物は、電子部品用接着剤として、特に液晶シール剤として非常に有用である。本発明の樹脂組成物を液晶シール剤として用いた場合の、液晶表示セルについて、以下に例を示す。
本発明の液晶表示セル用接着剤を用いて製造される液晶表示セルは、基板に所定の電極を形成した一対の基板を所定の間隔に対向配置し、周囲を本発明の液晶シール剤でシールし、その間隙に液晶が封入されたものである。封入される液晶の種類は特に限定されない。ここで、基板とはガラス、石英、プラスチック、シリコン等からなる少なくとも一方に光透過性がある組み合わせの基板から構成される。その製法としては、本発明の液晶シール剤に、グラスファイバー等のスペーサ(間隙制御材)を添加後、該一対の基板の一方にディスペンサー、またはスクリーン印刷装置等を用いて該液晶シール剤を塗布した後、必要に応じて、80〜120℃で仮硬化を行う。その後、該液晶シール剤の堰の内側に液晶を滴下し、真空中にてもう一方のガラス基板を重ね合わせ、ギャップ出しを行う。ギャップ形成後、90〜130℃で30分〜2時間硬化することにより本発明の液晶表示セルを得ることができる。また光熱併用型として使用する場合は、紫外線照射機により液晶シール剤部に紫外線を照射させて光硬化させる。紫外線照射量は、好ましくは500〜6000mJ/cm、より好ましくは1000〜4000mJ/cmの照射量が好ましい。その後必要に応じて、90〜130℃で30分〜2時間硬化することにより本発明の液晶表示セルを得ることができる。このようにして得られた本発明の液晶表示セルは、液晶汚染による表示不良が無く、接着性、耐湿信頼性に優れたものである。スペーサとしては、例えばグラスファイバー、シリカビーズ、ポリマービーズ等があげられる。その直径は、目的に応じ異なるが、通常2〜8μm、好ましくは4〜7μmである。その使用量は、本発明の液晶シール剤100質量部に対し通常0.1〜4質量部、好ましくは0.5〜2質量部、更に、好ましくは0.9〜1.5質量部程度である。
本発明の樹脂組成物は、硬化性、異なる被着体への接着性、耐湿熱信頼性の要求される電子部品用接着剤、ディスプレイ用封止剤に非常に適するものである。例えば液晶シール剤、有機EL用封止剤、タッチパネル用接着剤である。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。尚、特別の記載のない限り、本文中「部」及び「%」とあるのは質量基準である。
[合成例1]
[ナフタレンアクリレート1の合成]
攪拌装置、還流管、温度計をつけたフラスコ中に、1,5−ジイソシアナトナフタレン13g(東京化成工業株式会社製)及び不飽和脂肪酸ヒドロキシアルキルエステル修飾ε-カプロラクトン41g(製品名:プラクセルFA2D、株式会社ダイセル製)を入れ、80℃まで昇温した後、5時間攪拌し、目的物を得た。
[合成例2]
[ナフタレンアクリレート2の合成]
攪拌装置、還流管、温度計をつけたフラスコ中に、1,5−ジイソシアナトナフタレン13g(東京化成工業株式会社製)及び不飽和脂肪酸ヒドロキシアルキルエステル修飾ε-カプロラクトン82g(製品名:プラクセルFA5、株式会社ダイセル製)を入れ、80℃まで昇温した後、5時間攪拌し、目的物を得た。
[合成例3]
[ナフタレンアクリレート3の合成]
攪拌装置、還流管、温度計をつけたフラスコ中に、1,5−ジイソシアナトナフタレン13g(東京化成工業株式会社製)及び不飽和脂肪酸ヒドロキシアルキルエステル修飾ε-カプロラクトン42g(製品名:プラクセルFM2D、株式会社ダイセル製)を入れ、80℃まで昇温した後、5時間攪拌し、目的物を得た。
[実施例1〜4、比較例1〜5]
下記表1に示す割合で成分(A)、(B)を混合し、成分(G)を90℃で加熱溶解させた後、室温まで冷却し、成分(C)、(D)、(E)、(F)、(H)を添加し、攪拌した後、3本ロールミルにて分散させ、金属メッシュ(635メッシュ)で濾過し、実施例1〜4を調製した。また、成分(A)に変えて、成分(O−3)〜(O−6)を用い、比較例1〜5を調製した。
[評価]
[接着強度]
(初期接着強度 光配向膜)
ガラス基板に配向膜液(日産化学工業株式会社製:RN2880)をスピンコートし、80℃ホットプレートで3分仮焼きを行い230℃オーブンで30分焼成した。さらに、この配向膜付き基板をUV照射機により500mJ/cm(測定波長:254nm)の紫外線を照射させ、さらに230℃オーブンで30分焼成した。
実施例及び比較例で製造された液晶シール剤100gにスペーサとして5μmのグラスファイバー1gを添加して混合撹拌を行う。この液晶シール剤を配向膜を塗布したガラス基板上に、1cm×1cmのコーナー部分を再現する形で塗布し、対向の配向膜塗布基板を貼り合わせUV照射機により3000mJ/cmの紫外線を照射後、オーブンに投入して120℃1時間熱硬化させた。その配向膜塗布ガラス基板の引き剥がし接着強度をボンドテスター(西進商事株式会社製:SS−30WD)にて、コーナー部分を押す形で測定した。強度を表1に記す。
(PCT後接着強度 光配向膜)
上記配向膜塗布基板に液晶シール剤を塗布し、硬化させた試験片をPCT試験(条件:温度121℃、湿度100%、気圧2atm、試験時間12時間)にかけ、同様に接着強度を測定した。強度を表1に示す。
[ガラス転移温度測定]
実施例、比較例で製造された液晶シール剤をポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに挟み、厚み100μmの薄膜としたものを、UV照射機により3000mJ/cmの紫外線を照射後、オーブンに投入して120℃1時間熱硬化させた。硬化後PETフィルムをはがしシール剤硬化膜を得たのち、これを50mm×5mmの短冊状にカットしサンプル片とした。このサンプル片を動的粘弾性測定装置(DMS−6100:エスアイアイ・ナノテクノロジー社製)の引っ張りモードにて周波数10Hz、昇温温度3℃/分の条件で測定を行い、損失係数Tanδ及び、Tanδのカーブにおいて最大値となる温度をガラス転移温度として結果を得た。結果を表1に示す。
[透湿度]
実施例及び比較例で製造された液晶シール剤をポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに挟み厚み、100μmの薄膜としたものにUV照射機により3000mJ/cmの紫外線を照射後、オーブンに投入して120℃40分熱硬化させ、硬化後PETフィルムを剥がしてサンプルとした。サンプルの60℃90%での透湿度を透湿度測定機(Lessy社製:L80−5000)にて測定した。結果を表1に示す。
Figure 2019137803
Figure 2019137803
表1の結果より、本発明の樹脂組成物である実施例1〜4は、接着強度が高く、また低透湿性という特性の両立を実現している。特に実施例1、2ではガラス転移温度も高く、長期高信頼性においても有利であると考えられる。
本発明の樹脂組成物は、被着体との接着強度に優れ、かつ低透湿性を両立している為、特に有機膜との接着性が要求されるディスプレイやフレキシブルディスプレイ、湾曲形状の樹脂組成物として有用である。

Claims (12)

  1. 成分(A):下記式(1)で表される化合物、成分(B):成分(A)以外の硬化性化合物、を含有する樹脂組成物。
    Figure 2019137803

    (式(1)中、Aは炭素数0〜5のアルキレン基を表す。ただし、炭素数0の場合Aは存在しない。Bは水素原子又はメチル基を表し、nは1〜3の整数を表し、mは1〜20の整数を表す)
  2. 前記式(1)において、nが2である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記式(1)において、Aが炭素数1又は2のアルキレン基である請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記成分(B)が、(メタ)アクリル化合物である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記成分(B)が、(メタ)アクリル化合物とエポキシ化合物の混合物である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  6. 更に、成分(C)有機フィラーを含有する請求項1乃至5のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  7. 更に、成分(D)無機フィラーを含有する請求項1乃至6のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  8. 更に、成分(E)シランカップリング剤を含有する請求項1乃至7のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  9. 更に、成分(F)熱硬化剤を含有する請求項1乃至8のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  10. 更に、成分(G)光ラジカル重合開始剤を含有する請求項1乃至9のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  11. 更に、成分(H)熱ラジカル重合開始剤を含有する請求項1乃至10のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の電子部品用接着剤。
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