JP2018021807A - 同位体濃度分析装置および同位体濃度分析方法 - Google Patents

同位体濃度分析装置および同位体濃度分析方法 Download PDF

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Abstract

【課題】測定時間を長くすることなくメモリー効果を抑制できる同位体濃度分析装置および同位体濃度分析方法を提供する。【解決手段】水を主成分とする試料中に含まれる同位体の濃度を分析する同位体濃度分析装置であって、気化した試料とキャリアガスとを含む分析対象ガスを供給する複数の試料供給系と、複数の試料供給系からそれぞれ分析対象ガスが供給される複数のセルと、セル内にレーザ光を照射するレーザ光照射部と、セルから出射されたレーザ光を検出しレーザ光のスペクトルの変化を分析する検出部と、セルから出射したレーザ光を検出部に導く複数のレーザ光誘導部と、を備える、同位体濃度分析装置。【選択図】図1

Description

本発明は、同位体濃度分析装置および同位体濃度分析方法に関する。
従来から酸素同位体や水素同位体の濃度を取得するための同位体濃度分析装置が知られている。特許文献1には、水を主成分とする試料に含まれる酸素同位体濃度分析方法として、WMS(Wavelength Modulation Spectroscopy、波長変調分光法)を用いる方法が記載されている。この方法では、多重反射光吸収セル(以下、単に「セル」という)内で気化させた試料にレーザ光を照射し、レーザ光から水の同位体に関する二次微分吸収スペクトルを取得して同位体の濃度を分析する。
特開2016−24156号公報
気化させた試料を用いて同位体濃度の分析を行う場合、試料供給ラインの内壁に分析した試料が付着し、この影響が次回の測定に影響を及ぼすという問題があった(この現象を、以下、「メモリー効果」という)。特許文献1に記載の酸素同位体濃度分析方法では、多重反射光吸収セルに試料を導入する試料供給部において複数の試料供給ラインを用意することで、試料供給部のメモリー効果を抑制している。
試料は多重反射光吸収セルにも付着しメモリー効果を生じさせる。このため、従来の同位体濃度分析方法では、セル内のメモリー効果を低減するための予備的な試料供給に多大な時間を費やし、測定時間が長くなってしまうという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、測定時間を長くすることなくメモリー効果を抑制できる同位体濃度分析装置および同位体濃度分析方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
(1) 水を主成分とする試料中に含まれる同位体の濃度を分析する同位体濃度分析装置であって、気化した前記試料とキャリアガスとを含む分析対象ガスを供給する複数の試料供給系と、複数の前記試料供給系からそれぞれ前記分析対象ガスが供給される複数のセルと、前記セル内にレーザ光を照射するレーザ光照射部と、前記セルから出射されたレーザ光を検出しレーザ光のスペクトルの変化を分析する検出部と、前記セルから出射したレーザ光を前記検出部に導く複数のレーザ光誘導部と、を備える、同位体濃度分析装置。
(2) 前記レーザ光照射部は、切り替え可能な複数の出射部と、複数の前記出射部から複数の前記セルにそれぞれレーザ光を導く複数の照射レーザ光誘導部と、を有する、前項(1)に記載の同位体濃度分析装置。
(3) 前記レーザ光照射部は、出射部と、前記出射部から出射されたレーザ光を複数のレーザ光に分岐させる分岐部と、分岐された複数のレーザ光をそれぞれ複数の前記セルに導く複数の照射レーザ光誘導部と、を有し、分岐された複数のレーザ光の光路中には、それぞれ光路を遮断する光路遮断部が設けられ、光路遮断部は、複数のレーザ光のうち何れか1つを除いた他のレーザ光が前記検出部に導かれることを阻止する、前項(1)に記載の同位体濃度分析装置。
(4) 前記試料供給系は、供給ライン切り替え部と、キャリアガスの供給源から前記供給ライン切り替え部を繋ぐ複数の供給ラインと、それぞれの前記供給ラインの経路中に設けられ前記試料を気化させて前記供給ラインに供給する複数の気化器と、を有し、前記供給ライン切り替え部は、複数の前記供給ラインのうち何れか1つの供給ラインから移送された前記分析対象ガスを前記セルに供給すると共に他の供給ラインから移送された前記キャリアガスを排気する、前項(1)〜(3)の何れか一項に記載の同位体濃度分析装置。
(5) 水を主成分とする気化した試料をセル内に供給してレーザ光を照射し、レーザ光のスペクトルの変化から試料中に含まれる同位体の濃度を分析する同位体濃度分析方法であって、気化した試料とキャリアガスとを含む分析対象ガスを、前記セルに対し1回又は2回以上繰り返して供給することで前記セル内の前記分析対象ガスを安定させる分析前準備工程と、前記分析前準備工程の後に行い、前記分析対象ガスを前記セルに供給し前記セル内にレーザ光を照射し前記セルから出射されたレーザ光のスペクトルの変化から前記試料に含まれる同位体の濃度を分析する濃度分析工程と、を複数の前記セルでそれぞれ連続して行い、複数の前記セルのうち何れか1つのセルにおける前記分析前準備工程は、他のセルにおける前記濃度分析工程と並行して行われる、同位体濃度分析方法。
(6) 複数の前記セルにそれぞれ接続され前記セルに分析対象ガスを供給する試料供給系を備え、それぞれの前記試料供給系に前記試料を気化させる気化器を有する複数の供給ラインを有する同位体濃度分析装置を用いて、複数回の濃度分析工程を行う際に、複数の供給ラインから順番に気化した試料とキャリアガスとを含む分析対象ガスを供給すると共に、供給を行わない待機中の供給ラインにおいてキャリアガスを通過させ排気させる、前項(5)に記載の同位体濃度分析方法。
(7) 待機中の前記供給ラインにおいてキャリアガスと共に試料を通過させ排気させる、前項(6)に記載の同位体濃度分析方法。
本発明によれば、測定時間を長くすることなくメモリー効果を抑制できる同位体濃度分析装置および同位体濃度分析方法を提供できる。
第1実施形態の同位体濃度分析装置の概略構成を模式的に示す図。 第1実施形態の同位体濃度分析装置を用いた同位体濃度分析方法の工程図。 第2実施形態の同位体濃度分析装置の概略構成の一部を模式的に示す図。
以下、図面を参照して本発明を適用した実施形態について詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴部分を強調する目的で、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、同様の目的で、特徴とならない部分を省略して図示している場合がある。
[第1実施形態]
<同位体濃度分析装置>
図1は、第1実施形態の同位体濃度分析装置1の概略構成を模式的に示す図である。
本実施形態の同位体濃度分析装置1は、水を主成分とする試料中に含まれる同位体の濃度を分析する装置である。
同位体濃度分析装置1は、複数(本実施形態では2つ)の試料供給系10と、複数(本実施形態では2つ)のセル20と、レーザ光照射部30と、検出部40と、複数(本実施形態では2つ)のミラー(レーザ光誘導部)50と、排気ライン25と、制御部60と、を備える。
以下、各部について、詳細に説明する。
(試料供給系)
試料供給系10は、気化した試料とキャリアガスとを含む分析対象ガスGをセル20に供給する。試料としては、水素同位体又は酸素同位体を含む水を主成分とする分析対象の試料とすることができる。また、キャリアガスとしては、例えば、窒素、或いはアルゴンやヘリウム等の不活性ガスを用いることができる。
本実施形態において試料供給系10は、同位体濃度分析装置1に2つ設けられている。2つの試料供給系10は、同様の構成を有する。以下の説明において、2つの試料供給系10を区別する場合には、一方の試料供給系10を第1の試料供給系10Aと呼び、他方の試料供給系10を第2の試料供給系10Bと呼ぶ。
なお、本実施形態では、試料供給系10が同位体濃度分析装置1に2つ設けられる場合について説明するが、試料供給系10は、後段に説明するセル20と同数設けられ、セル20と共に同位体濃度分析装置1に3つ以上設けられていてもよい。
試料供給系10は、供給ライン切り替え部14と、複数(本実施形態では2つ)の供給ライン11と、複数(本実施形態では2つ)の気化器12と、分析用気化試料供給ライン17と、流量調節部18と、圧力調整部19と、を有する。
本実施形態において供給ライン11は、試料供給系10に2つ設けられている。2つの供給ライン11は、同様の構成を有する。以下の説明において、第1および第2の試料供給系10A、10Bの合計4つの供給ライン11を区別する場合には、第1の試料供給系10Aの一方の供給ライン11を第1の供給ライン11A、他方を第2の供給ライン11Bと呼び、第2の試料供給系10Bの一方の供給ライン11を第3の供給ライン11C、他方を第4の供給ライン11Dと呼ぶ。なお、供給ライン11は1つの試料供給系10に3つ以上設けられていてもよい。また、供給ライン11は、1つの試料供給系10につき1つだけ設けられていてもよい。
供給ライン11は、一端が流量調節部18を介しキャリアガスの供給源Tと接続され、他端が供給ライン切り替え部14と接続されている。すなわち、供給ライン11は、キャリアガスの供給源Tから供給ライン切り替え部14を繋ぐ。キャリアガスの供給源Tは、例えば、不活性ガスを貯留するボンベである。流量調節部18は、キャリアガスの供給源Tから試料供給系10に供給するキャリアガスの流量を所定の値に調整する。流量調節部18としては、例えば、マスフローコントローラを用いることができる。
供給ライン11には、加熱部H1が設けられている。加熱部H1は、供給ライン11を構成する配管を被覆する。加熱部H1を設けることで、流路中のキャリアガスと気化器12で気化された試料との温度差を小さくすることができる。
気化器12は、供給ライン11の経路中に設けられている。気化器12は、試料を気化させて供給ライン11に供給する。これにより、気化器12は、気化した試料とキャリアガスとを含む分析対象ガスGを生成する。
気化器12には、加熱部H2が設けられている。気化器12は、加熱部H2の加熱により、内部に導入された全ての試料を気化させる。加熱部H2は、気化器12の試料導入部12aを露出させた状態で外面を被覆する。加熱部H2が気化器12を加熱することで、気化した試料の温度を所定の温度に保つと共に、気化器内に残存する水分を除去することができる。
気化器12は、試料を導入するための試料導入部12aを有する。試料導入部12aは、導入孔が設けられた可撓性の弁で覆われている。作業者は、マイクロシリンジを当該弁の導入孔に突刺すことで気化器12の内部に試料を導入する。気化器12の出口側には、パーティクルを除去するためのフィルター12cが設けられている。
供給ライン切り替え部14は、第1〜第4の接続部14a、14b、14c、14dを有する四方向切り替えバルブである。第1〜第4の接続部14a〜14dは、反時計回りにこの順で配置されている。第1の接続部14aおよび第3の接続部14cには、それぞれ供給ライン11が接続されている。第2の接続部14bには、分析用気化試料供給ライン17が接続されている。第4の接続部14dには、排気ライン16が接続されている。
供給ライン切り替え部14は、第1〜第4の接続部14a〜14dのうち、隣り合う2組の接続部同士を接続して互いに連通させることができる。図1において、供給ライン切り替え部14に示す実線は、オン状態を示し、点線はオフ状態を示す。図1に示す状態において、供給ライン切り替え部14は、第1および第2の接続部14a、14bの間、並びに第3および第4の接続部14c、14dの間が接続されている。また、供給ライン切り替え部14は、内部の経路を切り替えることで、第1および第4の接続部14a、14dの間、並びに第2および第3の接続部14b、14cの間を接続することもできる。このように、供給ライン切り替え部14は、一方の供給ライン11(例えば第1の供給ライン11A)から移送された分析対象ガスGを、分析用気化試料供給ライン17を介してセル20に供給すると共に、他方の供給ライン11(例えば第2の供給ライン11B)から移送されたキャリアガスを、排気ライン16を介して排気する。
なお、ここでは、試料供給系10に供給ライン11が2つ設けられている場合の供給ライン切り替え部14の動作について説明した。供給ライン切り替え部14は、供給ライン11が3つ以上設けられている場合であっても、複数の供給ライン11のうち何れか1つの供給ライン11から移送された分析対象ガスGをセル20に供給すると共に他の供給ライン11から移送されたキャリアガスを排気するものであればよい。
供給ライン切り替え部14には、加熱部H3が設けられている。加熱部H3は、供給ライン切り替え部14を加熱して所定の温度に保つことで、気化した試料が冷やされて管路内に付着することを抑制する。
分析用気化試料供給ライン17は、供給ライン切り替え部14とセル20とを繋ぐ。分析用気化試料供給ライン17には、加熱部H4が設けられている。加熱部H4は、供給ライン11を構成する配管を被覆する。加熱部H4を設けることで、気化した試料が冷やされて管路内に付着することを抑制する。加えて、セル20内に一定の温度の分析対象ガスGを供給することが可能となり、分析対象ガスGに含まれる同位体の濃度の精度を向上させることができる。
圧力調整部19は、供給ライン11の経路中に設けられている。圧力調整部19は、分析用気化試料供給ライン17を通過してセル20に導かれるガスを所定の圧力(例えば、陽圧である300kPaA)となるように調整する。圧力調整部19としては、例えば、自動背圧調節器(オートプレッシャーレギュレータ)を用いることができる。
(セル)
複数のセル20は、それぞれ試料供給系10に接続されている。それぞれのセル20には試料供給系10から供給された分析対象ガスGが供給される。本実施形態において、セル20は、同位体濃度分析装置1に2つ設けられている。2つのセル20は、同様の構成を有する。以下の説明において、2つのセル20を区別する場合には、一方のセル20を第1のセル20Aと呼び、他方のセル20を第2のセル20Bと呼ぶ。
なお、セル20は同位体濃度分析装置1に3つ以上設けられていてもよい。
セル20は、非共振型の多重反射光学吸収セルであり、光透過性円筒部材21と、第1の反射鏡23と、第2の反射鏡24と、を有する。
光透過性円筒部材21は、両端が閉塞端とされた円筒形状を有し、光透過性を有する材料(例えば、ガラス)で構成されている。
第1の反射鏡23は、レーザ光を反射する湾曲した反射面23aを有する。また、第1の反射鏡23の略中央には、セル20内にレーザ光を導くレーザ光導入孔23bが設けられている。レーザ光導入孔23bの直径は、例えば、4.3mm程度とすることができる。第1の反射鏡23は、光透過性円筒部材21内において、レーザ光を入射および出射させる側の端部に収容されている。
第2の反射鏡24は、レーザ光を反射する湾曲した反射面24aを有する。第2の反射鏡24は、光透過性円筒部材21内において、レーザ光を入射および出射させる側と反対側の端部に収容されている。第2の反射鏡24の反射面24aは、第1の反射鏡23の反射面23aと対向する。
レーザ光導入孔23bからセル20内に導入された変調されたレーザ光は、反射面24aと反射面23aとの間で数百回程度反射された後にレーザ光導入孔23bから出射する。このとき、変調されたレーザ光は、セル20内に導入された分析対象ガスG中に含まれる試料の水同位体(H 16O、H 17O、及びH 18O)の分子と衝突する。レーザ光は、衝突した同位体分子に応じた特有の波長領域を有する場合に、当該同位体分子に吸収される。
セル20としては、例えば、ヘリオットセルを用いることが好ましい。セル20としてヘリオットセルを用いることにより、キャビティリングダウン分光分析装置では必要なレーザ光を共振器内で共振させる処理が不要となり、共振条件を満たすために必要な高度な光軸調整機構が不要となるため、簡便に分析を行うことができる。
なお、本実施形態では、セル20としてヘリオットセルを用いる場合を例示したが、セル20は、単光路セル、ホワイトセル、光共振器型セルなどであってもよい。
セル20には、加熱部H5が設けられている。加熱部H5は、光透過性円筒部材21の側面を着脱可能に被覆する。加熱部H5は、セル20を介して、セル20内の温度が所定の温度となるように加熱を行う。セル20に加熱部H5を設けることで、セル20内に残存するメモリー効果を低減できると共に、安定した雰囲気で試料に含まれる同位体の濃度を分析できる。
(排気ライン)
排気ライン25は、セル20内のガスを排気可能なように、その一端がセル20と接続されている。排気ライン25の経路中には、排気ポンプ26および圧力調整部28が設けられている。
排気ポンプ26は、圧力調整部28を介してセル20に接続されている。排気ポンプ26は、セル20内から分析対象ガスGを排気する。排気ポンプ26は、常時動作している。
圧力調整部28は、排気ライン25の経路中であってセル20と排気ポンプ26の間に設けられている。圧力調整部28は、排気ポンプ26によるセル20への吸引力を調整する機能を果たし、セル20内の圧力を一定とする。
排気ライン25において、セル20と圧力調整部28の間の区間には、加熱部H6が設けられている。加熱部H6は、排気ライン25の一部区間を構成する配管を被覆する。加熱部H6は、圧力調整部28に流れるガスの温度を一定として、圧力調整部28によるセル20内の圧力制御の確実性を高める。
(レーザ光照射部)
レーザ光照射部30は、レーザ光導入孔23bを介してセル20内にレーザ光を照射する。レーザ光照射部30は、レーザ光発振装置33と、レーザ光発振装置33で生成されたレーザ光を複数(本実施形態では2つ)のチャンネルに切り替え可能なレーザ光切り替え部32と、レーザ光切り替え部32に接続された複数(本実施形態では2つ)の照射レーザ光誘導部34と、を有する。
レーザ光発振装置33は、後段において説明する制御部60と接続されている。レーザ光発振装置33は、制御部60からの信号に応じて、変調されたレーザ光(例えば、DFB(Distributed Feedback、分布帰還型)レーザ光)を生成する。
レーザ光切り替え部32は、レーザ光発振装置33で生成されたレーザ光の照射位置を切り替え可能とする。レーザ光切り替え部32は、切り替え可能なチャンネルとしての2つの出射部31を有する。レーザ光切り替え部32は、2つの出射部31のうち、何れか一方からレーザ光発振装置33で生成されたレーザ光を照射する。それぞれの出射部31には、それぞれ照射レーザ光誘導部34が接続されている。
照射レーザ光誘導部34は、出射部31からセル20にレーザ光を導く。照射レーザ光誘導部34は、光ファイバ34bと、光ファイバ34bの先端に設けられたファイバコリメータ34aと、を有する。光ファイバ34bは、出射部31から照射されたレーザ光をセル20のレーザ光導入孔23bの近傍まで伝播させる。また、ファイバコリメータ34aは、光ファイバ34bを伝播したレーザ光を平行光としてレーザ光導入孔23bに向けて出射する。
本実施形態において、レーザ光切り替え部32の出射部31および照射レーザ光誘導部34は、レーザ光照射部30にそれぞれ2つ設けられている。2つの出射部31および照射レーザ光誘導部34は、それぞれ同様の構成を有する。以下の説明において2つの出射部31を区別する場合には、それぞれを第1の出射部31A、第2の出射部31Bと呼ぶ。同様に、2つの照射レーザ光誘導部34を区別する場合には、それぞれを第1の照射レーザ光誘導部34A、第2の照射レーザ光誘導部34Bと呼ぶ。なお、複数の出射部31および複数の照射レーザ光誘導部34は、複数のセル20にレーザ光を照射するために設けられている。したがって、複数の出射部31および照射レーザ光誘導部34の数は、セル20の数と同数となる。
(ミラー(レーザ光誘導部))
ミラー50は、セル20から出射したレーザ光を検出部40に導く。ミラー50は、セル20の数に対応して複数設けられている。以下の説明において2つのミラー50を区別する場合には、それぞれを第1のミラー50Aおよび第2のミラー50Bと呼ぶ。
本実施形態では、第1のセル20Aおよび第2のセル20Bと検出部40との間に、それぞれレーザ光誘導部としての第1および第2のミラー50A、50Bが配置される場合を例示する。しかしながら、レーザ光誘導部の構成はこれに限られない。例えば、第1および第2のセル20A、20Bの姿勢を調整することで、第1および第2のセル20A、20Bから出射したレーザ光を、ミラー50を経ずに直接的に検出部40で検出させる場合には、第1および第2のミラー50A、50Bを省略することができる。この場合は、第1および第2のセル20A、20Bを支持しレーザ光の出射方向を適当な姿勢とする支持機構が、レーザ光誘導部として機能する。
(検出部)
検出部40は、セル20から出射されたレーザ光を検出する。また、検出部40は、検出したレーザ光のスペクトルの変化を分析して、レーザ光が通過したセル20内の分析対象ガスGに含まれる試料の同位体の濃度比を取得する。
検出部40は、レーザ光検出装置41と、分析部42を有する。
レーザ光検出装置41は、ミラー50で反射されたレーザ光を受光する。また、レーザ光検出装置41は、受光したレーザ光の強度を電気信号に変換して分析部42に送信する。
分析部42は、ロックインアンプ45と、データ収録部44と、データ処理部43と、を有する。
ロックインアンプ45は、レーザ光検出装置41から送信された電気信号と、ファンクションジェネレータから送信されたレーザ光の変調周波数信号と、に基づいて分析中の水の同位体に関する二次微分吸収スペクトルを取得する。また、ロックインアンプ45は、取得した二次微分吸収スペクトルに関するデータをデータ収録部44に送信する。
データ収録部44では、ロックインアンプ45から送信された二次微分吸収スペクトルに関するデータを、データ処理部43で使用可能なデータに変換してデータ処理部43に送信する。
データ処理部43は、ファンクションジェネレータ62を介して、レーザ光のオフセット電流や変調振幅、変調周波数を制御するために使用される。また、データ処理部43は、データ収録部44から得られるロックインアンプの信号すなわち二次微分信号を読み取り、二次微分吸収スペクトルの描画や、各同位体のピーク高さの計算、そのピーク高さ比から同位体濃度を計算するために使用される。
(制御部)
制御部60は、ファンクションジェネレータ62と温度コントローラ内蔵LDドライバ61とを有する。
ファンクションジェネレータ62は、データ処理部43から送信されたオフセット電流、変調振幅、変調周波数に関するデジタル信号を受け、レーザ光の変調周波数信号を生成する。ファンクションジェネレータ62は、ロックインアンプ45にレーザ光の変調周波数信号を供給する。
温度コントローラ内蔵LDドライバ61は、ファンクションジェネレータ62から送信される電圧信号に基づいて、レーザ光照射部30から照射されるレーザ光の温度及び電流の制御を行う。
<同位体濃度分析方法>
次に、本実施形態の同位体濃度分析装置1を用いた同位体濃度分析方法について説明する。図2は、本実施形態の同位体濃度分析方法の工程図である。
本実施形態の同位体濃度分析装置1を用いた同位体濃度分析方法は、水を主成分とする気化した試料をセル20内に供給してレーザ光を照射し、レーザ光のスペクトルの変化から試料中に含まれる同位体の濃度を分析する同位体濃度分析方法である。ここでは、水を主成分とする第1〜第4の試料A、B、C、Dをこの順番で分析する場合の同位体濃度分析方法について説明する。
(予備工程)
予め今回の測定より以前に測定した際のメモリー効果を低減させるための予備工程を行う。試料の同位体濃度の分析を始める前に、第1および第2の試料供給系10A、10Bの第1〜第4の供給ライン11A〜11Dに流量調節部18により所定の流量に調節されたキャリアガスを連続的に供給する。このとき、供給ライン切り替え部14の状態は、図1に示す状態(具体的には、第1の接続部14aと第2の接続部14bとが接続され、第3の接続部14cと第4の接続部14dとが接続された状態)とする。これにより、第1の供給ライン11Aを流れるキャリアガスは、第1のセル20Aに導入され、第2の供給ライン11Bを流れるキャリアガスは、排気ライン16を介し排気される。同様に、第3の供給ライン11Cを流れるキャリアガスは、第2のセル20Bに導入され、第4の供給ライン11Dを流れるキャリアガスは、排気ライン16を介し排気される。
上述の予備工程におけるキャリアガスの供給を継続しながら、以下の手順により、試料の分析(分析前準備工程および濃度分析工程)を行う。
(第1の分析前準備工程)
まず、第1のセル20Aに対する第1の分析前準備工程を行う。
第1の分析前準備工程は、気化した第1の試料Aとキャリアガスとを含む分析対象ガスGを、第1のセル20Aに対し供給および排気することで、第1のセル20A内のメモリー効果を低減させる工程である。このような分析前準備工程は、コンディショニング工程とも呼ばれる。
第1の分析前準備工程では、まず、第1の試料供給系10Aの第1の供給ライン11Aの気化器12に第1の試料Aを導入する。第1の供給ライン11Aは、供給ライン切り替え部14を介し第1のセル20Aに接続されている。したがって、気化器12で気化した第1の試料Aは、キャリアガスと混合され分析対象ガスGとして第1のセル20Aに供給される。
次いで、セル20内の圧力が、圧力調整部28により所定の圧力(例えば、10kPaA)となるように、排気ポンプ26により第1のセル20A内の分析対象ガスGを排気する。
第1の分析前準備工程では、分析対象ガスGを第1のセル20Aに供給および排気する工程を複数回行うことが好ましい。第1のセル20Aに対する分析対象ガスGの供給および排気を行う工程の回数(以下、導入回数と呼ぶ)は、第1のセル20A内での、気化した試料とキャリアガスとを含む分析対象ガスGの同位体濃度の安定状態に応じて任意に調整される。すなわち、分析対象ガスGの導入回数は、第1のセル20A内のメモリー効果が十分に除去され、第1のセル20Aにおける同位体の測定が必要な精度で行うことができる程度の回数とすることができる。分析対象ガスGの導入回数は、予め行う予備試験により決定しておくことが好ましい。
(第1の濃度分析工程)
次いで、第1のセル20Aにおける第1の濃度分析工程を行う。
第1の濃度分析工程は、第1の試料Aの同位体濃度を分析する工程である。第1の濃度分析工程は、上述の第1の分析前準備工程の後に行う。第1の濃度分析工程は、第1の試料Aを含む分析対象ガスGを第1のセル20Aに供給し第1のセル20A内にレーザ光を照射し、第1のセル20Aから出射されたレーザ光のスペクトルの変化から第1の試料Aに含まれる同位体の濃度を分析する工程である。
第1の濃度分析工程では、第1の分析前準備工程と同様に、まず、第1の試料供給系10Aの第1の供給ライン11Aの気化器12に第1の試料Aを導入し、キャリアガスとともに気化した第1の試料Aを第1のセル20Aに供給する。このとき、セル20内の圧力が、所定の圧力(例えば、10kPaA)となるように排気ライン25の圧力調整部28により調整される。
次いで、レーザ光照射部30の第1の出射部31Aからレーザ光を出射させる。第1の出射部31Aから出射されたレーザ光は、照射レーザ光誘導部34の光ファイバ34bおよびファイバコリメータ34aを介し、第1のセル20Aの内部に導入される。このレーザ光は、第1のセル20A内で複数回(例えば、数百回)反射する間に、第1の試料Aの同位体分子と衝突する。
レーザ光照射部30は、制御部60により、例えば、1.003KHzの周波数、及び2mAの振幅で変調され、1416nmの付近で波長を掃引可能な一定のレーザ光の温度(例えば、14℃)で、オフセット電流が15mA〜150mAの範囲内とされたレーザ光を照射する。本実施形態の同位体濃度分析装置1は、このようなレーザ光照射部30および制御部60を用いることで、波長変調分光法(Wavelength Modulation Spectroscopy、WMS法)によって二次微分吸収スペクトルの測定を可能とする。なお、波長変調分光法とは、照射するレーザ光の波長を、分析対象ガスGの吸収波長をカバーする所定の波長範囲で変調させる方法である。レーザ光は、同位体分子の吸収波長で発振しているときに、吸収される。したがって、レーザ光照射部30がレーザ光の波長を掃引することで、同位体の吸収スペクトル(例えば、H 16O、H 17O、及びH 18Oに関する吸収スペクトル)を測定することができる。
第1のセル20A内で、所定回数反射したレーザ光は、レーザ光導入孔23bを介して、第1のセル20Aの外側に出射される。第1のセル20Aの外側に出射されたレーザ光は、第1のミラー50Aで反射され、検出部40のレーザ光検出装置41に導かれる。
レーザ光検出装置41では、同位体と衝突したレーザ光の強度が電気信号(レーザ光の強度に関するデータ)に変換され、分析部42に送信される。さらに分析部42において、水の同位体に関する二次微分吸収スペクトルが取得および分析されて、第1の試料Aの同位体濃度が算出される。
以上の工程を経て、第1の試料Aの同位体濃度を算出した後に、排気ポンプ26により第1のセル20A内の分析対象ガスGを排気する。さらに、第1のセル20Aに分析対象ガスGを導入して、レーザ光を照射して再び第1の試料の同位体濃度の分析を行う。すなわち、濃度分析工程では、複数回の分析対象ガスGの導入および排気を行い、各導入時にそれぞれレーザ光を照射して同位体濃度の分析を行う。このように複数回の同位体分析を行って分析結果を平均化することで、より正確な濃度分析を行うことができる。
なお、濃度分析工程は、分析前準備工程と比較して、セル20に対するレーザ光の照射および検出を行う手順が異なるのみであって、分析対象ガスGのセル20への供給および排気の手順は共通している。したがって、濃度分析工程と分析前準備工程とは、分析対象ガスGの供給および排気を繰り返す一連の工程と見做すこともできる。この場合、このような一連の工程のうち、濃度分析を行わない工程が分析前準備工程とされ、濃度分析を行う工程を濃度分析工程とされる。
(第2の分析前準備工程)
図2に示すように、第2のセル20Bでは、第1の濃度分析工程と並行して第2の分析前準備工程が行われる。第2の分析前準備工程は、第2のセル20B内のメモリー効果を低減するために行われる。第2の分析前準備工程は、第1の分析前準備工程と同様の手順で行われる。
まず、第2の分析前準備工程では、第2の試料供給系10Bの第3の供給ライン11Cの気化器12に第2の試料Bを導入し、第2の試料Bを含む分析対象ガスGを第2のセル20Bに供給する。
次いで、排気ポンプ26により第2のセル20B内の分析対象ガスGを排気する。
分析対象ガスGを供給および排気する工程は、第2のセル20B内のメモリー効果を十分に除去するために複数回行う。
(第2の濃度分析工程)
次いで、第2のセル20Bにおける第2の濃度分析工程を行う。第2の濃度分析工程は、上述の第2の分析前準備工程の後に行う。また、第2の濃度分析工程は、第1の濃度分析工程が完了した後に開始する。
第2の濃度分析工程において、第2の試料Bの同位体濃度を分析する。
第2の濃度分析工程は、第1の濃度分析工程と同様の手順を経て行うことができる。
まず、第2の試料供給系10Bの第3の供給ライン11Cの気化器12に第2の試料Bを導入し、キャリアガスとともに気化した第2の試料Bを第2のセル20Bに供給する。
次いで、レーザ光切り替え部32によりレーザ光の照射位置を第2の出射部31Bに切り替えて、レーザ光を第2のセル20Bの内部に導入する。さらに、第2のセル20Bの外側に出射されたレーザ光を、検出部40で検出して第2の試料Bの同位体濃度を算出する。
最後に、排気ポンプ26により第2のセル20B内の分析対象ガスGを排気する。
第2の濃度分析工程において、分析対象ガスGの導入、レーザ光照射による分析、並びに排気は、第1の濃度分析工程と同様に、複数回行うことが好ましい。
(第3の分析前準備工程)
第1のセル20Aでは、第2の濃度分析工程と並行して第3の分析前準備工程が行われる。また、第3の分析前準備工程は、第1の濃度分析工程が完了した後に行う。
第3の分析前準備工程は、第1のセル20Aで直前に行われた第1の濃度分析工程のメモリー効果を低減させる工程である。
第3の分析前準備工程を行うに先立って、第1の試料供給系10Aの供給ライン切り替え部14を操作する。これにより、第1の接続部14aと第4の接続部14dとの間、並びに第2の接続部14bと第3の接続部14cとの間が接続された状態とする。これにより、第1の供給ライン11Aを流れるキャリアガスは、排気ライン16を介し排気され、第2の供給ライン11Bを流れるキャリアガスは、第1のセル20Aに導入される。
第3の分析前準備工程は、第1および第2の分析前準備工程と同様の手順で行われる。
まず、第3の分析前準備工程では、第1の試料供給系10Aの第2の供給ライン11Bの気化器12に第3の試料Cを導入し、第1のセル20Aに分析対象ガスGを供給する。
さらに、第1のセル20A内の分析対象ガスGを排気する。
分析対象ガスGを供給および排気する工程は、第1のセル20A内のメモリー効果を十分に除去するために複数回行う。
(第3の濃度分析工程)
次いで、第1のセル20Aにおける第3の濃度分析工程を行う。第3の濃度分析工程は、第2の濃度分析工程が完了した後に開始する。
第3の濃度分析工程は、第3の試料Cの同位体濃度を分析する工程であり、第1および第2の濃度分析工程と同様の手順を経て行うことができる。第3の濃度分析工程では、第3の試料Cの同位体濃度が算出される。最後に、排気ポンプ26により第1のセル20A内の分析対象ガスGを排気する。第3の濃度分析工程において、分析対象ガスGの導入、レーザ光照射による分析、並びに排気は、複数回行うことが好ましい。
(第4の分析前準備工程)
さらに、第2のセル20Bでは、第3の濃度分析工程と並行して第4の分析前準備工程が行われる。また、第4の分析前準備工程は、第2の濃度分析工程が完了した後に行うことができる。
第4の分析前準備工程は、第2のセル20Bで直前に行われた第3の濃度分析工程のメモリー効果を低減させる工程である。
第4の分析前準備工程を行うに先立って、第2の試料供給系10Bの供給ライン切り替え部14を操作する。これにより、第3の供給ライン11Cを流れるキャリアガスは、排気ライン16を介し排気され、第4の供給ライン11Dを流れるキャリアガスは、第2のセル20Bに導入される状態とする。
第4の分析前準備工程は、第1〜第3の分析前準備工程と同様の手順で行われる。第4の分析前準備工程は、第4の試料Dを含む分析対象ガスGを、第2のセル20Bに複数回、供給および排気して第2のセル20Bのメモリー効果を低減させる。
(第4の濃度分析工程)
次いで、第2のセル20Bにおける第4の濃度分析工程を行う。第4の濃度分析工程は、第3の濃度分析工程が完了した後に開始する。
第4の濃度分析工程は、第4の試料Dの同位体濃度を分析する工程であり、第1〜第4の濃度分析工程と同様の手順を経て行うことができる。第4の濃度分析工程では、第4の試料Dの同位体濃度が算出される。最後に、排気ポンプ26により第2のセル20B内の分析対象ガスGを排気する。第4の濃度分析工程において、分析対象ガスGの導入、レーザ光照射による分析、並びに排気は、濃度分析の精度を高めるために、複数回行うことが好ましい。
(予備工程に関する補足説明)
予備工程は、上述したように、第1〜第4の分析前準備工程および第1〜第4の濃度分析工程と並行して行われる。すなわち、本実施形態によれば、複数回の濃度分析工程を行う際に、異なる供給ライン11から順番に気化した試料とキャリアガスとを含む分析対象ガスGを供給すると共に、供給を行わない待機中の供給ライン11においてキャリアガスを通過させ排気させることができる。例えば、第1の供給ライン11Aを介して第1のセル20Aに分析対象ガスGを供給する第1の分析前準備工程を行っているとき、第2〜第4の供給ライン11B、11C、11Dにおいては、キャリアガスが移送されている。また、他の工程においても同様に、セル20に分析対象ガスGを供給していない供給ライン11において、キャリアガスが移送されている。これにより、前回の分析において残留する試料をパージして、供給ライン11中のメモリーの効果を低減させることができる。なお、第1の分析前準備工程を行っているとき、第3の供給ライン11Cは供給ライン切り替え部14を介し第2のセル20Bに接続されている。このため、第3の供給ライン11Cを流れるキャリアガスは、第2のセル20Bおよび排気ライン25を介して排気される。
また、予備工程において、第1〜第4の供給ライン11A〜11Dで試料を移送していてもよい。すなわち、待機中の供給ライン11においてキャリアガスと共に試料を通過させ排気させてもよい。この場合、排気ライン16には、試料とキャリアガスを含む分析対象ガスGにより、各供給ライン11をパージすることができる。すなわち、キャリアガスのみを各供給ライン11に移送させる場合と比較して、実際の測定で用いる分析対象ガスGを移送することで供給ライン11中の分析対象ガスGを安定した状態とすることができる。これにより、より効果的に供給ライン11のメモリー効果を低減して、各供給ライン11を通過する分析対象ガスGの同位体の濃度比を安定させることができる。
<タイムライン>
(例1)
次に、本実施形態の同位体濃度分析方法のタイムラインの一例について説明する。
以下の表1は、本実施形態の同位体濃度分析方法のタイムラインの例1を示す。
Figure 2018021807
表1に示すように、例1では、分析前準備工程および濃度分析工程において、1回の分析対象ガスGの供給および排気に約10分の時間を要する。例1では、分析前準備工程において3回の分析対象ガスGの導入(および排気)を行い、濃度分析工程において3回の分析対象ガスGの導入(および排気)を行う。したがって、例1では、分析前準備工程と濃度分析工程にそれぞれ30分の時間(合計60分)を要する。
第2の試料Bの分析前準備工程は、第1の試料の濃度分析工程と並行して行われる。同様に、第3、第4の試料の分析前準備工程は、それぞれ第2、第3の試料の濃度分析工程と並行して行われる。したがって、例1によれば、セル20を1つしか有さない同位体濃度分析装置1と比較して、3回分の分析前準備工程の時間(3×30分)を省略することができる。
(例2)
以下の表2は、本実施形態の同位体濃度分析方法のタイムラインの例2を示す。
Figure 2018021807
表2に示すように、例2では、分析前準備工程および濃度分析工程において、1回の分析対象ガスGの供給および排気に約5分の時間を要する。例2では、分析前準備工程において6回の分析対象ガスGの導入(および排気)を行い、濃度分析工程において4回の分析対象ガスGの導入(および排気)を行う。したがって、例2では、分析前準備工程と濃度分析工程と合わせて合計10回の分析対象ガスGの導入および排気を行う。また、例2では、分析前準備工程に30分要し、濃度分析工程に20分要する。
例2において、分析前準備工程が濃度分析工程より長いため、第1の試料Aの分析前準備工程の後半の5回目および6回目の分析対象ガスGの導入と第2の試料Bの分析前準備工程の最初の2回の分析対象ガスGの導入とを並行して行う。また、第3の試料Cおよび第4の試料Dにおいても、同様に分析前準備工程を並行して行うことができる。これにより、第1の試料Aおよび第3の試料Cの濃度分析工程が完了した直後に、第2の試料Bおよび第4の試料Dの濃度分析工程を始めることができ、より効果的に分析時間を短縮できる。
なお、分析前準備工程における分析対象ガスGの導入回数は、予め行う予備試験により定めておいてもよいが、第1の分析前準備工程を予備試験としてもよい。すなわち、第1の分析前準備工程において、第1のセル20Aのレーザ光を照射し、レーザ光のスペクトルを測定しながら、複数回の試料導入を行い、スペクトル変化の値が安定した時点で、第1の濃度分析工程を開始する。さらに、スペクトル変化の値が安定した試料導入の回数を、第2〜第4の分析前準備工程の試料導入の回数とする。これにより、予備試験を行う手間を省略することができる。なお、第2〜第4の分析前準備工程の分析対象ガスGの導入回数を、第1の分析前準備工程における分析対象ガスGの導入回数と同じにできるか否かは、必要な精度および想定される同位体濃度によって判断する。
<作用効果>
本実施形態の同位体濃度分析装置1によれば、それぞれ異なる試料供給系10に接続された複数のセル20(第1のセル20Aおよび第2のセル20B)を有する。これにより、1つのセル(例えば第1のセル20A)において試料の同位体濃度を分析する濃度分析工程を行う間に、他のセル(例えば第2のセル20B)においてセル内のメモリー効果を抑制する分析前準備工程を行うことができる。すなわち、複数のセル20のうち何れか1つのセルにおける分析前準備工程は、他のセル20における濃度分析工程と並行して行うことができる。これにより、セル内のメモリー効果を抑制しつつ、測定時間を短縮することができる。
本実施形態の同位体濃度分析装置1によれば、複数のセル20から出射されたレーザ光をそれぞれ検出部40のレーザ光検出装置41に導く複数のミラー50を有する。したがって、複数のセル20に対応する検出部40を複数用意する必要がなく、コストの増加を抑制しつつ測定時間を短縮することが可能となる。
本実施形態によれば、レーザ光照射部30が、切り替え可能な複数の出射部31と、複数の出射部31から複数のセル20にそれぞれレーザ光を導く複数の照射レーザ光誘導部34と、を有する。したがって、複数のセル20に対応するレーザ光照射部30のレーザ光発振装置33を複数用意する必要がなく、コストの増加を抑制しつつ測定時間を短縮することが可能となる。
本実施形態の同位体濃度分析装置1によれば、複数のセル20にそれぞれ分析対象ガスGを供給する複数の試料供給系10が設けられている。試料供給系10は、それぞれ試料を気化させる気化器12が設けられた複数の供給ライン11と、各供給ライン11が接続される供給ライン切り替え部14と、を有する。また、供給ライン切り替え部14は、複数の供給ライン11のうち何れか1つの供給ライン11(例えば第1の供給ライン11A)から移送された分析対象ガスGをセル20に供給する。さらに、供給ライン切り替え部14は、他の供給ライン11(例えば第2の供給ライン11B)から移送されたキャリアガスを排気する。
同位体濃度分析装置1の分析対象ガスGが通過する経路において、試料供給系10は、メモリー効果の影響を受けやすい。したがって、1つのセル20に対して、複数の供給ライン11を用意しこれらを用いて、順次試料を供給することで、試料供給系10のメモリー効果の影響を抑制して、より正確な同位体濃度分析を行うことができる。また、セル20に分析対象ガスGを供給している供給ライン11以外の供給ライン11において、キャリアガス(又は試料を含むキャリアガス)でパージして、前回以前の試料の影響(メモリー効果)を低減した状態で、今回の測定を行うことができる。
本実施形態の同位体濃度分析装置1による同位体濃度分析方法は、二重標識水法により対象者の日々のエネルギー消費量の測定に適用できる。二重標識水法は、水の構成成分である水素と酸素の安定同位体を使った測定方法である。二重標識水法では、対象者が重水素および重酸素を通常の水より多く含む水を飲む。エネルギー消費量が多くなると、酸素の消費量が多くなるため、対象者の体内の重酸素の同位体の濃度が低下する。一方で対象者の体内の重水素の濃度は、エネルギー消費量に依存しない。したがって、尿から排出される重酸素および重水素の濃度を測定することで、エネルギー消費量を測定することができる。
[第2実施形態]
図3は、第2実施形態の同位体濃度分析装置101の概略構成の一部を模式的に示す図である。以下、図3を基に、同位体濃度分析装置101について説明する。なお、図3は、同位体濃度分析装置101の構成の一部を省略している。
同位体濃度分析装置101は、第1実施形態の同位体濃度分析装置1と比較して、レーザ光照射部130と、光路遮断部171、172の構成が異なる。
なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
同位体濃度分析装置101は、複数(本実施形態では2つ)の試料供給系10と、複数(本実施形態では2つ)のセル20と、レーザ光照射部130と、検出部40と、複数(本実施形態では2つ)のミラー50と、第1および第2の光路遮断部171、172と、排気ライン25と、制御部60(図3において省略)と、を備える。
以下、各部について、詳細に説明する。
(レーザ光照射部)
レーザ光照射部130は、セル20内にレーザ光を照射する。レーザ光照射部130は、変調されたレーザ光を生成し出射部131から出射するレーザ光発振装置133と、ハーフミラー(分岐部、第1の照射レーザ光誘導部)135と、照射レーザ光誘導用ミラー(第2の照射レーザ光誘導部)136と、を有する。
ハーフミラー135は、出射部131に対して傾けた状態で対向して配置されている。ハーフミラー135は、出射部131から出射されたレーザ光の一部(半分)を反射して、他の一部(残りの半分)を透過させる。したがって、ハーフミラー135は、出射部131から出射されたレーザ光を複数のレーザ光に分岐させて出射する分岐部として機能する。また、ハーフミラー135は、反射したレーザ光を第1のセル20Aのレーザ光導入孔23bに導くように傾斜している。したがって、ハーフミラー135は、分岐されたレーザ光を第1のセル20Aに導く第1の照射レーザ光誘導部として機能する。
なお、本実施形態では、分岐路としてハーフミラー135を採用する場合を例示したが、分岐路は、レーザ光を複数に分離可能であればその他の構成を採用できる。
照射レーザ光誘導用ミラー136は、ハーフミラー135を透過したレーザ光を反射して、第2のセル20Bのレーザ光導入孔23bに導く。したがって、照射レーザ光誘導用ミラー136は、分岐されたレーザ光を第2のセル20Bに導く第2の照射レーザ光誘導部として機能する。
(光路遮断部)
第1および第2の光路遮断部171、172は、分岐された複数のレーザ光の光路中にそれぞれ配置されている。より具体的には、第1の光路遮断部171は、第1のセル20Aに入射するレーザ光の経路中に配置され、第2の光路遮断部172は、第2のセル20Bに入射するレーザ光の経路中に配置されている。
なお、本実施形態において、第1の光路遮断部171は、第1のセル20Aと検出部40との間に配置されており、第1のセル20Aから出射した後のレーザ光を遮断する。一方で、第2の光路遮断部172は、出射部131と第2のセル20Bとの間に配置されており、第2のセル20Bに入射する前のレーザ光を遮断する。このように、光路遮断部171、172は、分岐された複数のレーザ光の検出部40に達するまでの光路中にそれぞれ配置されていれば、セル20の入出射前後のうち何れの光路に配置されていてもよい。
図3に示す状態では、第1の光路遮断部171は、レーザ光の通過を許容し、第2の光路遮断部172は、レーザ光を遮断している。複数の光路遮断部171、172は、分岐された複数のレーザ光のうち、何れか1つを除く他のレーザ光を遮断する。これにより、光路遮断部171、172は、検出部40に複数のレーザ光が入射することを抑制する。
なお、本実施形態において、光路遮断部171、172がレーザ光の通過を遮断する構成を有するが、光路遮断部171、172は、複数のレーザ光のうち何れ1つを除いた他のレーザ光が検出部40に導かれることを阻止するものであれば他の構成であってもよい。一例として、セル20から出射したレーザ光を検出部40に導くミラー50の設置角度を駆動可能として、レーザ光を発散させることで、ミラー50に光路遮断部の機能を担わせてもよい。
<作用効果>
本実施形態の同位体濃度分析装置101によれば、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、本実施形態の同位体濃度分析装置101は、レーザ光照射部130は、出射部131と、レーザ光を分岐させるハーフミラー135と、分岐された複数のレーザ光をそれぞれセル20に導く照射レーザ光誘導部(ハーフミラー135および照射レーザ光誘導用ミラー136)と、を有する。したがって、出射部131を複数設けることなく、複数のセル20にレーザ光を照射することができる。
また、本実施形態の同位体濃度分析装置101は、分岐された複数のレーザ光の光路中に配置された光路遮断部を有する。これにより、分岐された複数のレーザ光のうち何れか1つのみを検出部40に入射させることが可能となり、単一の検出部40および単一の出射部131により、複数のセル20内に光を入射させ、出射した光をそれぞれ分析できる。また、本実施形態の同位体濃度分析装置101によれば、第1実施形態と比較して、単一の出射部131からの照射により、複数のセル20内の試料を分析するため、レーザ光切り替え部、光源を切り替えるためのスイッチおよび当該スイッチを制御する回路などを省略することができる。
以上に、本発明の様々な実施形態を説明したが、各実施形態における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
例えば、上述の実施形態では、2つのセル20および2つの試料供給系10を備えた同位体濃度分析装置1、101を例示したが、これらは複数であれば3つ以上であってもよい。同様に、1つの試料供給系10に設けられる供給ライン11も、3つ以上であってもよい。
1,101…同位体濃度分析装置、10…試料供給系、11…供給ライン、12…気化器、14…供給ライン切り替え部、20…セル、30,130…レーザ光照射部、31,131…出射部、34…照射レーザ光誘導部、40…検出部、50…ミラー(レーザ光誘導部)、135…ハーフミラー(分岐部、第1の照射レーザ光誘導部)、136…照射レーザ光誘導用ミラー(第2の照射レーザ光誘導部)、171、172…光路遮断部、G…分析対象ガス、T…供給源

Claims (7)

  1. 水を主成分とする試料中に含まれる同位体の濃度を分析する同位体濃度分析装置であって、
    気化した前記試料とキャリアガスとを含む分析対象ガスを供給する複数の試料供給系と、
    複数の前記試料供給系からそれぞれ前記分析対象ガスが供給される複数のセルと、
    前記セル内にレーザ光を照射するレーザ光照射部と、
    前記セルから出射されたレーザ光を検出しレーザ光のスペクトルの変化を分析する検出部と、
    前記セルから出射したレーザ光を前記検出部に導く複数のレーザ光誘導部と、
    を備える、
    同位体濃度分析装置。
  2. 前記レーザ光照射部は、切り替え可能な複数の出射部と、複数の前記出射部から複数の前記セルにそれぞれレーザ光を導く複数の照射レーザ光誘導部と、を有する、
    請求項1に記載の同位体濃度分析装置。
  3. 前記レーザ光照射部は、出射部と、前記出射部から出射されたレーザ光を複数のレーザ光に分岐させる分岐部と、分岐された複数のレーザ光をそれぞれ複数の前記セルに導く複数の照射レーザ光誘導部と、を有し、
    分岐された複数のレーザ光の光路中には、それぞれ光路を遮断する光路遮断部が設けられ、
    前記光路遮断部は、複数のレーザ光のうち何れか1つを除いた他のレーザ光が前記検出部に導かれることを阻止する、
    請求項1に記載の同位体濃度分析装置。
  4. 前記試料供給系は、供給ライン切り替え部と、キャリアガスの供給源から前記供給ライン切り替え部を繋ぐ複数の供給ラインと、それぞれの前記供給ラインの経路中に設けられ前記試料を気化させて前記供給ラインに供給する複数の気化器と、を有し、
    前記供給ライン切り替え部は、複数の前記供給ラインのうち何れか1つの供給ラインから移送された前記分析対象ガスを前記セルに供給すると共に他の供給ラインから移送された前記キャリアガスを排気する、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の同位体濃度分析装置。
  5. 水を主成分とする気化した試料をセル内に供給してレーザ光を照射し、レーザ光のスペクトルの変化から試料中に含まれる同位体の濃度を分析する同位体濃度分析方法であって、
    気化した試料とキャリアガスとを含む分析対象ガスを、前記セルに供給および排気することで前記セル内の前記分析対象ガスを安定させる分析前準備工程と、
    前記分析前準備工程の後に行い、前記分析対象ガスを前記セルに供給し前記セル内にレーザ光を照射し前記セルから出射されたレーザ光のスペクトルの変化から前記試料に含まれる同位体の濃度を分析する濃度分析工程と、を複数の前記セルでそれぞれ連続して行い、
    複数の前記セルのうち何れか1つのセルにおける前記分析前準備工程は、他のセルにおける前記濃度分析工程と並行して行われる、
    同位体濃度分析方法。
  6. 複数の前記セルにそれぞれ接続され前記セルに分析対象ガスを供給する試料供給系を備え、それぞれの前記試料供給系に前記試料を気化させる気化器を有する複数の供給ラインを有する同位体濃度分析装置を用いて、
    複数回の濃度分析工程を行う際に、複数の供給ラインから順番に気化した試料とキャリアガスとを含む分析対象ガスを供給すると共に、供給を行わない待機中の供給ラインにおいてキャリアガスを通過させ排気する、
    請求項5に記載の同位体濃度分析方法。
  7. 待機中の前記供給ラインにおいてキャリアガスと共に試料を通過させ排気する、
    請求項6に記載の同位体濃度分析方法。
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