JP2018021590A - 天井下地用ナットの緩み止め金具、およびその取り付け方法 - Google Patents

天井下地用ナットの緩み止め金具、およびその取り付け方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ナット被嵌装着部6aを、上面固定片511と上下ナット21、22の外周面に対して非接触状態で、吊りボルト2に対して挿入開始から終了位置に至るまで首振り操作を可能にした嵌挿セットできるようにし、下面側嵌挿溝631を下ナット22の下面から露出する最適なネジ溝2aに係合挿入できるようにして、その係合状態を強固に抜け止め固定し、ナツトの緩みを規制する。【解決手段】ナット被嵌装着部6aを、上面固定片511の先端と非接触に対向配設される上面片62と、吊りボルト2に外嵌される上面側嵌挿溝621を有して上ナット21面に面接可能な上面片62と、ネジ溝2aに係合する下面側嵌挿溝631を有して下ナット22面に面接される下面片63とで側面視コ字状に折曲形成し、これに、垂下片512の後面側に指圧により折曲固定可能な帯状固定片65、65を設ける。【選択図】 図4

Description

本発明は、躯体天井部から垂下する吊りボルトの下端部に、野縁受けハンガーが一対の上下ナットにより固定された状態を、上下ナットの緩みを規制することのできる天井下地用ナットの緩み止め金具に関する。
一般に、在来天井は、所定の間隔を存して躯体天井部(天井スラブなど)に垂下される複数の吊りボルトと、これら吊りボルト間の下端部に野縁受けハンガーを介して支持されるチャンネル状の野縁受け(天井下地材)と、上方に開口する両側面部の上端内方に逆U字状溝を有し、野縁取付金具を介して野縁受けに取り付けされる複数のチャンネル状の野縁(天井下地材)と、野縁にビス止めされる天井パネルとから構成される。
かかる天井下地に採用される野縁受けハンガーは、垂下する吊りボルトの下端部に、ナット止め調整により上下位置調整可能に連結される側面視逆L字状の吊りボルト固定部と、野縁受けを上方から落とし込んで支持するようU字状の野縁受け支持部とが縦設して一体形成され、吊りボルトに対する吊りボルト固定部の上面固定片に穿設された吊りボルト挿通孔を挿通せしめて、その上下面を挟んで吊りボルトに螺入される一対の上下ナットにより締め付け固定されるようになっている(特許文献1の図5参照)。
ところで、この様に一対の上下ナットにより締め付け固定されたものは、地震等の揺れを受けると、吊りボルトが吊りボルト挿通孔に遊挿状に挿入された状態であるため、上下ナットに緩みを生じ、甚だしくは、下ナットが外れて天井面全体の崩れ落ちを誘発する危惧がある。
そこで、特許文献1に開示されたような、緩み止めクリップ(25)を、連結片部(28)の上下に、上片部(26)と下片部(27)とが折曲された側面視コ字状に形成し、その上片部(26)と下片部(27)のそれぞれに、吊りボルトに嵌挿されるU字状の切欠き溝(26a、27a)を形成し、該切欠き溝(26a、27a)の内縁部に、吊りボルト(11)のネジ溝に嵌合可能な係止縁(29)を形成し、取付け板(17)の横方向から挿入することによって、上下ナット(20、19)の緩みを防止するようにしたナットに緩み止めクリップ(25)なるものが提案される。
また、このものは、上片部(26)と下片部(27)との間隔を、取付け板(17)を挟んでいる2つのナット(19、20)間の寸法より僅かに小さいく設定し、挿着時に上片部(26)と下片部(27)とが強制的に押し広げられるようにして、上片部(26)と下片部(27)とをその復元力によるバネ力によって各ナット(19、20)の上面と下面に圧接するよう構成され、さらに、その抜け止め手段として、連結片部(28)を取付け板(17)に当接させた状態で、先端部(26b、27b)が各ナット(19、20)の外周上角部に僅かに係止させるようにした構成となっている。
一方、上下ナットの各吊りボルトへの締結位置は、上下ナットの上下面に対してネジ溝(ネジ山)の配置がそれぞれの個所において一定ではなく、また、上下ナットが図5に示されるような外周面(六角面)が一致した状態で固定されることは殆ど皆無であるという実状がある。
しかしながら、かかる実状を考慮すると、吊りボルト(11)のネジ溝に係止縁(29)を嵌合させた状態で挿入すると、上片部(26)と下片部(27)とが、各ナット(19、20)の上面と下面に対して離間した状態でセットされ、僅かな係止しかできない故に、先端部(26b、27b)がナット(19、20)の外周上角部に係止されない状態が生じ、殊に、上ナット(19)側のネジ溝は登り方向に捲線傾斜しているため、上片部(26)がネジ溝の傾斜に沿って強制的に上方に押し広げられて上ナット(19)の上面から離間し、先端部(26b)が上ナット(19)の外周上角部面に係止されない状態が生じ、さらに、固定された上下ナット(20、19)の外周面が不一致である場合には、先端部(26b、27b)がナットの上下面に乗り上げた状態となってしまい、此又、適正に係止することができないだけでなく、先端部(26b、27b)がナット(19、20)の外周上角部に係止されたとしても、振動を受けると外周面が不一致な締結状態をそのまま維持できず、バネ力が両者の外周面を一致させるように作用し、ナットの締結位置がズレて両者間にガタツキを生じさせてしまうなど、結局、上片部(26)と下片部(27)の両者を、同時に各ナット(19、20)の上面と下面に対し、バネ力を適正に作用させて圧接装着し、かつ、適正に抜け止め係止した状態でセットすることができず、地震等の揺れを受けた際に、抜け落ちてしまう危惧があるという構造上の問題点を有するばかりか、野縁受けハンガーは、各施工現場において板厚や大きさなどが種々異なるものが採用されるため、これら形状変化に対応することができず汎用性を欠くものであるため、実質的に採用することができないものであった。
特開2010−255307号公報
本発明は、上記の如き問題点を一掃すべく創案されたものであって、吊りボルトの下端部に、野縁受けハンガーを固定した上下ナットの緩みを規制する金具でありながら、ナット被嵌装着部を、吊りボルト固定部の前面側から上面固定片と上下ナットの外周面に非接触状態で吊りボルトに嵌挿セットできるようにして、上下ナットへの接触による影響を回避すると共に、セットする際に、その上面片は、上ナット面に当接させて下面片を下ナット面に密着セットさせる、謂わば、下面片の案内片としての機能と、吊りボルト固定部の上面固定片と上下ナットとの高さ幅の調整片としての機能を併せ持たせ、下面片の下面側嵌挿溝だけを吊りボルトのネジ溝に係合操作できるようにし、挿入開始位置において、上面片との挟持力で下面片を下ナットの下面に密着された状態でセットすることができ、このセット状態から首振りさせつつ押し込み操作すれば、自ずと下面片が下ナット面に接触または近接する最適な吊りボルトのネジ溝に対して係合かなされ、首振り操作させながら、下面側嵌挿溝を溝底縁側に強制的に押し込み係合させ、この挿入係合により緩み止め規制がなされた状態を、垂下片の後面側にそれぞれ帯状固定片同士を引き寄せ折曲重合により強固に抜け止め固定し、地震等の振動を受けても、このネジ溝に係合した固定状態を長期に亘って好適に維持することができ、しかも、板厚や大きさなどの形状の異なるが種々の野縁受けハンガーが用いられた天井下地であっても採用することができるようにする。
上記課題を解決するために本発明の天井下地用ナットの緩み止め金具は、躯体天井部から所定の間隔を存して垂下される複数の吊りボルトに、側面視逆L字状の吊りボルト固定部の上面固定片に穿設された吊りボルト挿通孔を挿通せしめて、その上下面を挟んで吊りボルトに螺入される一対の上下ナットにより締め付け固定される野縁受けハンガーを介して野縁受けが架設される天井下地において、前記上下ナットの緩みを規制する緩み止め金具であって、該緩み止め金具は、前記上面固定片の先端と非接触位置に対向配設される側面片の上下に、前記上ナットの上面に面接可能な上面片と、前記下ナットの下面に面接される下面片とが折曲形成された側面視コ字状のナット被嵌装着部と、前記上面片と下面片のそれぞれに、前記上面固定片の先端側から吊りボルトに嵌挿されるよう平面視U字状に形成された上面側嵌挿溝と下面側嵌挿溝を有すると共に、前記上面側嵌挿溝を、吊りボルトに外嵌される被嵌溝として形成し、前記下面側嵌挿溝を、その内周縁が吊りボルトのネジ溝に係合可能な係合溝として形成せしめる一方、前記ナット被嵌装着部には、その両側に前記下面側嵌挿溝を挟んで、前記下ナットの外周面と前記上面固定片に非接触で対向配置され、前記下面片よりも外方に延出される一対の帯状固定片を形成せしめ、該帯状固定片は、前記上面側嵌挿溝と下面側嵌挿溝を吊りボルトに嵌挿したセット状態で、前記上面固定片に垂下折曲された垂下片の両側から突出する長さ幅を有し、当該垂下片から突出する帯状固定片同士を、垂下片の後面側にそれぞれ指圧により折曲重合せしめて、前記ナット被嵌装着部を吊りボルト固定部に抜け止め固定すべく構成してあることを特徴とするものである。
本発明は、上記のように構成したことにより、吊りボルトの下端部に、野縁受けハンガーを固定した上下ナットの緩みを規制する金具でありながら、上下ナットの上下面に対し、締結された吊りボルトへのネジ溝の配置態様が一定ではなく、かつ上下ナットの外周面同士が不一致であっても、ナット被嵌装着部を吊りボルト固定部の前面側から、上面固定片と上下ナットの外周面に対して非接触状態で吊りボルトに嵌挿セットすることができるので、上下ナットへの接触による影響を回避して、両者の締結状態をそのまま維持することができるだけでなく、セットする際に、その上面片は、上ナット面に当接させて下面片を下ナット面に密着セットさせる、謂わば、下面片の案内片としての機能と、吊りボルト固定部の上面固定片と上下ナットとの高さ幅の調整片としての機能を併せ持ち、下面片の下面側嵌挿溝だけを吊りボルトのネジ溝に係合操作すれば良いので、下面片が下ナット面に接触または近接する最適なネジ溝に対して、任意の角度方向から下面側嵌挿溝の両溝側縁を係合セットさせて、係合がきつめである場合にもナット被嵌装着部を首振り動作させながら、下面側嵌挿溝を溝底縁側に強制的に押し込み操作させて確実に係合させた状態でセットすることできる。しかも、このセット状態から、垂下片の後面側にそれぞれ帯状固定片同士を折曲重合させた引き寄せ状態で、強固に抜け止め固定することができるだけでなく、板厚や大きさなどの形状の異なるが種々の野縁受けハンガーが用いられた天井下地であっても採用することができ、地震等の振動を受けても、ネジ溝に係合した固定状態を確実に維持して、上下ナットのガタツキや締結の位置ズレなどの発生を防止した状態で緩みを規制することができ、吊りボルトへの野縁受けハンガーのナット止め状態を長期に亘って好適に維持し、良好な吊持状態を恒久的に保持することができる。
本発明の実施形態に係る天井下地を示す概略全体説明面図である。 本発明の実施形態に係るナットの緩み止め金具であって、(A)は正面図、(B)は右側面図、(C)は背面図、(D)は平面図、(E)は底面図である。 本発明の実施形態に係るナットの緩み止め金具の斜視図である。 ナットの緩み止め金具の取り付け手順と取り付け状態を示す説明図であって、(A)はセット前の側面図、(B)は挿入セット時の側面図、(C)はセット後の底面図、同じく(D)は正面図、(E)は平面図である。 下ナット下面から露出する吊りボルトのネジ溝に対する下面側嵌挿溝の係合状態を示す説明断面図である。 下面側嵌挿溝の他の実施形態を示し、(A)はナットの緩み止め金具の正面図、(B)は下面側嵌挿溝の吊りボルトのネジ溝に対する係合状態を示す説明断面図である。
以下、本発明の実施の形態を好適な実施の形態として例示する野縁受け固定金具を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る天井下地の概略全体説明図である。この図に示す天井下地には、躯体天井部1から所定の間隔を存して垂下される複数の吊りボルト2と、これら吊りボルト2間に野縁受けハンガー5を介して吊りボルト2の下端部に支持される野縁受け3(天井下地材)と、躯体天井部1と野縁受け3との間で吊りボルト2に振れ止め固定金具41を介して水平状に架設される振れ止め4(天井下地材)と、野縁受け3に図示しない野縁取付金具を介して取り付けられる野縁(天井下地材)と、野縁にネジ固定される天井パネルが含まれている。
野縁受け3は、板厚規格が約1.2mmまたは1.6mmの厚板材で形成された側方が開口する断面コ字状のチャンネル材またはC字状のリップ溝型材からなり、天井部に所定の間隔を存して並列状に割り付けされ、野縁受けハンガー5によって支持されると共に、吊りボルト2の先端部に取付けされる野縁受けハンガー5の位置変更によって、上下位置が調整される。このとき、野縁受け3は、図示しない躯体壁部に当接しない短めの長さに予め加工され、その両端部が野縁受け固定金具を介して躯体壁部に固定される。
野縁は、図示しないが、その板厚規格が約0.5mmの薄板材によって、上方に開口した両側部の上端を内方に折曲させて逆U字状溝を形成したチャンネル材、または、リップ片を有するC字状のリップ溝型厚板材であり、野縁受け3と直交するように、天井部に所定の間隔を存して並列状に割り付けされる。野縁としては、幅寸法が異なるダブル野縁やシングル野縁があり、それぞれに適合した形状の野縁取付金具を介して野縁受け3に対して、その下面部に逆U字状溝が圧着した状態で支持される。そして、天井部に割り付けられた野縁間に天井パネルを渡し、これをネジ止めすることにより、天井下地が構成される。
振れ止め固定金具41は、中央の吊りボルト2への吊りボルト固定部と、その両側に振れ止め4への嵌装固定部を有して側面視略コ字状に形成されている。
振れ止め4は、側方が開口する断面コ字状のチャンネル材からなり、吊りボルト2の間隔を維持するために複数の吊りボルト2間に水平状に架設される梁タイプとなっている。そして、振れ止め固定金具41を、吊りボルト2と振れ止め4とを同時に嵌装することで両者が組み付け固定される。
野縁受けハンガー5は、板厚が約2mm〜3.2mmの厚板材でプレス成型され、全体が側面視略し字状に形成され、吊りボルト2の下端部に、ナット止め調整により上下位置調整可能に連結される側面視逆L字状の吊りボルト固定部51と、野縁受け3を支持するU字状の野縁受け支持部52とを備えて構成される。
吊りボルト固定部51は、吊りボルト挿通孔51aが穿設された上面固定片511と、この上面固定片511から下方に折曲されて野縁受け支持部52に一体成形される垂下片512とを有して形成され、吊りボルト2の下端部を吊りボルト挿通孔51aに遊挿させ、上面固定片511を挟んで一対の上ナット21と下ナット22とによって締め付け固定される。なお、本実施態様に係る野縁受けハンガー5は板厚が約2mmのものを例示している。
次に、本発明の実施態様に係るナットの緩み止め金具について、図2、図3を参照して詳細に説明する。図2の(A)は緩み止め金具の正面図、(B)は同じく右側面図、(C)は背面図、(D)は平面図、(E)は底面図であり、図3は緩み止め金具の斜視図である。
これら図に示すように、緩み止め金具6は、板厚が約0.6mm程度の指圧変形可能な鉄製薄板材でプレス成型され、野縁受けハンガー5の上面固定片511の端面に対して非接触位置に対向配設される側面片61と、この側面片61の上下に、上下ナット21、22の上面と下面のそれぞれに面接される上面片62と下面片63とが折曲されて、全体が側面視コ字状のナット被嵌装着部6aが形成される。なお、上面片62における上ナット21の上面への面接とは、セット時に必ずしも面接している必要はなく、要は、指圧により面接可能であればよく、指圧変形不能な板材を用いる場合は、必要個所を指圧変形可能に形成すればよい。
上面片62は、各種野縁受けハンガー5の板厚の違いを吸収できるように、上ナット21に当接しない所定の対向離間幅をもって配設され、セット時にその先端を下方に指圧傾斜させて上ナット21の上面に面接または圧接可能となっており、その中央部位に、上面固定片511側から垂下片512側に向けて、吊りボルト2に嵌挿されるように先端側が開口する平面視U字状(コ字状を含む)の上面側嵌挿溝621が形成されている。上面側嵌挿溝621は、吊りボルト2の軸径よりも広幅で、かつ、上方に所定の高さ幅を有してプレス成型にて立上り折曲された吊りボルト2に外嵌される被嵌溝として、吊りボルト2のネジ溝2aに係合することがないように形成されている。なお、上面側嵌挿溝621はプレス成型にて立上り折曲して形成したが、単に切欠き形成したものでも良く、この場合、傾斜折曲時に溝底縁がネジ溝2aに係合しても良い。
下面片63は、上面片62よりも垂下片512側に長めに形成されており、その中央部位に、上面側嵌挿溝621の配置と同様に、上面固定片511側から垂下片512側に向けて吊りボルト2に嵌挿されるよう先端側が開口する平面視U字状(コ字状を含む)の下面側嵌挿溝631が切欠き形成されている。下面側嵌挿溝631は、吊りボルト2に嵌挿案内し易いように、その開口端縁が円弧状に面取りされてハ字状に拡開され、その内周縁が吊りボルト2のネジ溝2aに、板厚をもって係合可能な係合溝として形成されており、挿入操作時に吊りボルト2のネジ溝2aに沿ってナット被嵌装着部6aが傾きながら係合され、その溝底縁がネジ溝2aに係合した状態で、野縁受けハンガー5の上面固定片511の端面に対して非接触位置に対向離間して配設される溝深さを有し、その外周廻りにナット被嵌装着部6aが所定角度範囲をもって首振り動作しつつセット可能となっている。
また、ナット被嵌装着部6aには、下面片63の両側に下面側嵌挿溝631を挟んで、下ナット22の外周面と上面固定片511に垂下折曲された垂下片512に非接触状態で対向配置して立上り折曲形成された一対の立上り片64、64を介して、それぞれの立上り片64、64から下面片63よりも外方に延出される一対の帯状固定片65、65が形成される。
帯状固定片65は、立上り片64に対してハ字状に任意角度をもって拡開折曲されており、上面側嵌挿溝621と下面側嵌挿溝631を、吊りボルト固定部51の前面側(上面固定片511の先端側)から吊りボルト2に嵌挿したセット際に、垂下片512の両端部に非接触状態で、その両側から突出する長さ幅を有し、この垂下片512から突出する帯状固定片65、65同士を、垂下片512の後面側にそれぞれ指圧力をもって折曲重合させて、ナット被嵌装着部6aを吊りボルト固定部51に抜け止め固定できるようになっている。なお、折曲重合した際には、上面固定片511の両側に接触する幅をもって形成しても良い。
側面片61には、吊りボルト2に嵌挿セットする際に、下ナット22の下面から最も近接して露出する吊りボルト2のネジ溝2aに対して、下面側嵌挿溝631の両溝側縁が係合する状態を確認して係合セット可能なセット窓66が穿設されている。
つまり、ナット被嵌装着部6aは、帯状固定片65を含め、上面側嵌挿溝621と下面側嵌挿溝631を吊りボルト2に嵌挿したセット際に、吊りボルト固定部51と上下ナット21、22の外周面と非接触でセットできるようになっており、下ナット22の下面から露出するネジ溝2aに対し、下面側嵌挿溝631の両溝側縁が、側面片61と垂下片512とが平行となる垂直方向への係合がきつめである場合に、挿入開始時に係合可能な角度位置で挿入を開始させるようにセットし、その係合状態をセット窓66を介して確認し、首振り動作させながら、下面側嵌挿溝631を溝底縁側に押し込み操作することによって、挿入完了時に側面片61を垂下片512と平行に位置させれば、噛み込み状態で係合セットすることができるようになっている。
さて、上記のように構成した緩み止め金具6を用いて、吊りボルト2の下端部に、野縁受けハンガー5が上面固定片511を挟んで一対の上ナット21と下ナット22で締め付け固定された吊りボルト固定部51に取り付けする手順について、図4、図5を参照して詳細に説明する。図4の(A)〜(E)は緩み止め金具6の取り付け手順と取り付け状態を示す説明図、図5は下ナット下面から露出する吊りボルト2のネジ溝2aに対する下面側嵌挿溝631の係合状態を示す説明断面図である。これら図に示すように、本発明の実施態様に係る緩み止め金具6を取り付けするには、まず、上面片62を、下面片63との間隔が、上ナット21と下ナット22間よりも僅かに幅狭な状態となるように、予め先端側を指圧により下方に傾斜変形させておく。この指圧変形は、側面片61のセット窓66の円弧頂部付近が湾曲され、変形操作し易いようになっている。
次いで、傾斜する上面片62の先端を上ナット21の上面に面接させ、その状態からナット被嵌装着部6aを下方に力を加えると、上面片62が上ナット21の上面に圧接され、その弾発力に抗して下面片63を下ナット22の下面に挿入すると、上面片62との挟持力で密着させた状態で仮セットすることができ、挿入を開始することができる。つまり、上面片62は、下面片63を下ナット22の下面に密着セットさせる案内片として機能する。挿入開始位置から、下面片63が下ナット22の下面に密着された状態で押し込み操作すると、下面側嵌挿溝631の両溝側縁が、下ナット22の下面から最も近接して露出する吊りボルト2のネジ溝2aに対して自ずと係合がなされ、係合操作を容易に行うことができる。
本実施形態にかかる吊りボルト2は、そのネジピッチが1.59mmからなるものであり、この係合操作にあたっては、図5(a)に示すように、ネジ溝2aが下ナット22の下面から約半ピッチ強分が露出している場合には、裏面側のネジ溝2aが、図5(a)と表裏対称に位置する図5(c)に示すように好適に下ナット22の下面からの露出しており、下面片63の板厚が0.6mmなので、ネジ溝2aの半部が露出していれば、側面片61を垂下片512と平行に位置させた状態から、下面側嵌挿溝631の両溝側縁と溝底縁の3方向の内周縁を連続する捲線勾配のネジ溝2aに沿って係合挿入することができ、ナット被嵌装着部6aの傾きを伴いつつそのままスムーズな係合がなされる。つまり、一方の左側下面片63aは、その先端側が下ナット22の下面に圧着する方向に、他方の右側下面片63bは、その先端側が下ナット22の下面から離間する方向に、それぞれネジ溝2aの捲線勾配に沿った傾きをもって係合挿入を行うことができ、地震等による振動を受けても下ナット22の下方への緩み回動を確実に規制することができる。
一方、図5(b)に示すように、ネジ溝2aが下ナット22の下面から約半ピッチ弱分が露出している場合には、側面片61を垂下片512と平行に位置させた状態からでは、左側下面片63a側の溝側縁はネジ溝2aに係合することができない。そこで、この様な場合は、挿入開始時に左側下面片63a側に角度ズレさせて、ネジ溝2aに係合可能な角度位置で挿入を開始させるようにセットし、首振り動作させながら、左側下面片63a側の溝側縁をネジ溝2aに強制的に押し込み操作することによって、側面片61を垂下片512と平行に位置させた噛み込み状態で係合セットすることができる。つまり、緩み止め金具6は、左側下面片63a側の溝側縁の切断小口の下角部が、ネジ溝2aに擦り避けられて面取りされたように削り取られた状態で強制的な押し込み係合がなされ、左側下面片63aは、下面側嵌挿溝631の溝底縁側のネジ溝2aは露出が少ないために溝底縁との係合がされずに跨った状態で、連続する捲線勾配のネジ溝2aの溝ラインに係合挿入され、図5(a)の状態よりも更に強固に下ナット22の下面に圧着されて、右側下面片63bは、下ナット22の下面に略接触した状態で係合挿入を行うことができる。なお、削り取られた左側下面片63a側の溝側縁は下ナット22側に僅かに湾曲していることが確認された。
図5(c)は、ネジ溝2aが図5(a)と表裏対称に位置する状態で下ナット22の下面から露出した状態を示したものであり、裏面側のネジ溝2aが、下ナット22の下面からの離間し、ネジ山が近接してて露出しているので、左側下面片63a側に角度ズレさせて挿入開始すると、左側下面片63aの先端側が下ナット22の下面から離間する方向に、右側下面片63bの先端側が下ナット22の下面に圧着する方向に、それぞれネジ溝2aの捲線勾配に沿ってナット被嵌装着部6aが傾きながらスムーズな係合が行え、しかる後、垂下片512と平行に位置させる。この様に係合挿入すると、かかるセット状態では、左側下面片63a側の溝側縁が係合するネジ溝2aの捲線勾配の溝ラインと、右側下面片63b側の溝側縁が係合するネジ溝2aの捲線勾配の溝ラインとが同一ではなく、溝底縁がネジ山を跨いで一つ上側のネジ溝2aに対する不連続な溝ラインに係合させることができ、下面側嵌挿溝631の溝底縁はネジ溝2aに係合されない状態でセットされる。
従って、これら図5(a)〜(c)に示す何れの場合にも、下面側嵌挿溝631は、吊りボルト2に嵌挿したセット状態で、左側下面片63aと右側下面片63bの何れか一方の側が、下ナット22の下面と密着し、かつ、その内周縁側の溝側縁が吊りボルト2のネジ溝2aに係合した状態でセットできるようになっており、かかる挿入係合によるセットを終了した後に、垂下片512から突出する帯状固定片65、65同士を、垂下片512の後面側にそれぞれ指圧力をもって折曲重合させ、ナット被嵌装着部6aを吊りボルト固定部51に抜け止め固定すれば、取付作業が完了する。また、上面片62もナット被嵌装着部6aの傾きに追随して上ナット21の上面に傾き圧接される。
図6は、緩み止め金具における下面側嵌挿溝の他の実施形態を示し、(A)はナットの緩み止め金具の正面図、(B)は下面側嵌挿溝の吊りボルトのネジ溝に対する係合状態を示す説明断面図である。これら図に示すように、下面片63の左側下面片63aと右側下面片63bと底側下面片とが、それぞれ吊りボルト2に嵌挿したセット状態で、下面側嵌挿溝631の内周縁(両溝側縁と溝底縁)が、常に吊りボルト2の連続する捲線勾配のネジ溝2aの溝ラインに適合して係合されるように傾斜状に形成されている。この様に形成すると、上述した図5(a)と(b)の首振り操作を含む挿入係合態様と同様に、捲線勾配のネジ溝2aの連続する溝ラインにセットされ、かつ、下面片63の下面側嵌挿溝631の周縁部分が下ナット22の下面に面接密着されるが、図5(c)に示す挿入係合態様と同様にセットされず、図6(B)の態様に示すように連続する溝ラインに挿入係合されてセットされる。
つまり、この図6(B)のセット状態では、左側下面片63aと右側下面片63bが共に下ナット22の下面から離間して密着されない状態でセットされるので、地震等の揺れを受けると、下ナット22が緩んで係合位置まで下がり、同時に上ナット21も上面片62の均等な圧接作用により同様に下降して、当該係合位置で、上面片62と下面片63とが上下ナット21、22の上下面に面接され、両者の下げ止まりがなされ、それ以上の緩みが規制される。要するに、天井下地において図6(B)のセット態様が存在しても、その下がり幅は約半ネジピッチ分に満たないので、天井下地全体に及ぼす影響が極めて軽微であり無視することができ、上下ナット21、22の当初の締結状態を維持することができる。
叙述の如く構成された本発明の実施の形態において、いま、垂下される複数の吊りボルト2に、野縁受けハンガー5が、その上面固定片511を挟んで上下ナット21、22により締め付け固定された吊りボルト固定部51に緩み止め金具6を組付け固定するのであるが、本発明にかかる緩み止め金具6は、上面固定片511の先端と非接触位置に対向配設される側面片61の上下に、上ナット21の上面に面接可能な上面片62と、下ナット22の下面に面接される下面片63とが折曲形成された側面視コ字状のナット被嵌装着部6aと、上面片62と下面片63のそれぞれに、上面固定片511の先端側から吊りボルト2に嵌挿されるよう平面視U字状に形成された上面側嵌挿溝621と下面側嵌挿溝631を有すると共に、上面側嵌挿溝621を、吊りボルト2に被嵌溝として形成し、下面側嵌挿溝631を、その内周縁が吊りボルトのネジ溝2aに係合可能な係合溝として形成せしめる一方、ナット被嵌装着部6aには、その両側に下面側嵌挿溝631を挟んで、下ナット22の外周面と上面固定片511に非接触で対向配置され、下面片63よりも外方に延出される一対の帯状固定片65を形成せしめ、該帯状固定片65は、上面側嵌挿溝621と下面側嵌挿溝631を吊りボルト2に嵌挿したセット状態で、上面固定片511に垂下折曲された垂下片512の両側から突出する長さ幅を有し、当該垂下片512から突出する帯状固定片65、65同士を、垂下片512の後面側にそれぞれ指圧により折曲重合せしめて、ナット被嵌装着部6aを吊りボルト固定部51に抜け止め固定すべく構成されている。
この様に構成すると、吊りボルト2の下端部に、野縁受けハンガー5を固定した上下ナット21、22の緩みを規制する金具でありながら、上下ナット21、22の上下面に対し、締結された吊りボルト2へのネジ溝2aの配置態様が一定ではなく、かつ上下ナット21、22の外周面同士が不一致であっても、ナット被嵌装着部6aを、吊りボルト固定部51の前面側から、上面固定片511と上下ナット21、22の外周面に対して非接触状態で吊りボルト2に嵌挿セットすることができるので、上下ナット21、22への接触による影響を回避して、両者の締結状態をそのまま維持することができるだけでなく、セットする際に、その上面片62は、上ナット21の上面に当接させて下面片63を下ナット22の下面に密着セットさせる、謂わば、下面片63の案内片としての機能と、吊りボルト固定部51の上面固定片511と上下ナット21、22との高さ幅の調整片としての機能を併せ持ち、下面片63の下面側嵌挿溝631だけを吊りボルト2のネジ溝2aに係合操作すれば良いので、挿入開始位置において、上面片62との挟持力で下面片63を下ナット22の下面に密着された状態でセットすることができる。
この密着状態から首振りさせつつ押し込み操作すれば、自ずと下面片63が下ナット22の下面に接触または近接する最適なネジ溝2aに対して係合がなされ、係合操作を容易に行うことができるだけでなく、当該任意の角度方向から下面側嵌挿溝631の両溝側縁を、係合がきつめである場合にもナット被嵌装着部6aを首振り操作させながら、下面側嵌挿溝631を溝底縁側に強制的に押し込み係合させ、緩み止め規制が確実になされた状態でセットすることできる。
しかも、このセット状態から、垂下片512の後面側にそれぞれ帯状固定片65、65同士を折曲重合させた引き寄せ状態で、強固に抜け止め固定することができるだけでなく、板厚や大きさなどの形状の異なるが種々の野縁受けハンガーが用いられた天井下地であっても採用することができ、地震等の振動を受けても、ネジ溝2aに係合した固定状態を確実に維持して、上下ナット21、22のガタツキや締結の位置ズレなどの発生を防止した状態で緩みを規制することができ、吊りボルト2への野縁受けハンガー5のナット止め状態を長期に亘って好適に維持し、良好な吊持状態を恒久的に保持することができる。
つまり、下面側嵌挿溝631は、左側下面片63aと右側下面片63bの何れか一方の側の下面片が下ナット22の下面と密着した状態で、当該密着した内周縁側の溝側縁が吊りボルト2のネジ溝2aに係合可能に構成されており、この様に係合挿入すると、かかるセット状態では、連続する溝ラインへの係合だけでなく、左側下面片63a側の溝側縁が係合するネジ溝2aの捲線勾配の溝ラインと、右側下面片63b側の溝側縁が係合するネジ溝2aの捲線勾配の溝ラインとが同一ではなく、溝底縁がネジ山を跨いで一つ上側のネジ溝2aに対する不連続な溝ラインに係合させた状態でセットすることができ、左側下面片63aと右側下面片63bの何れか一方の側の下面片による下ナット22の下面への密着と、その密着側における下面側嵌挿溝631の溝側縁の係合とを同時に行うことができ、下ナット22のガタツキや締結の位置ズレなどの発生を防止した状態で緩みを確実に規制することができる。
また、ナット被嵌装着部6aは、上面側嵌挿溝621と下面側嵌挿溝631を吊りボルト2に嵌挿セットする際に、吊りボルト2の下ナット22の下面から最も近接して露出するネジ溝2aに対して、下面側嵌挿溝631の両溝側縁が係合可能な角度方向でセット可能に構成されると共に、該下面側嵌挿溝631を、当該セットした挿入開始位置から溝底縁側に至るまで、首振り動作させながら押し込み操作可能に構成されている。
つまり、ナット被嵌装着部6aは、上面固定片511の先端と上下ナット21、22の外周面に対して非接触状態でセットできるので、挿入開始位置から溝底縁側に至るまで、所定角度範囲における首振り操作が可能となり、吊りボルト2の下ナット22の下面から最も近接して露出するネジ溝2aに対して、下面側嵌挿溝631の両溝側縁が係合可能な最適な角度位置を選択して、当該係合位置を基点として首振り動作を行いながら押し込み係合させて挿入完了することができ、係合がきつめである場合であっても、噛み込み状態で係合セットすることができる。しかも、取付け後に振動を受けても、ナット被嵌装着部6aが上下ナット21、22の外周面に影響を与えたり何ら作用することが無く、当初の締結状態を好適に維持することができる。
また、上面片62は、上ナット21の上面から離間する位置に配設され、上面側嵌挿溝621を吊りボルト2に嵌挿セットする際に、下面片63との間で上下ナット21、22を弾圧挟持可能に予め下方に指圧により傾斜せしめ、かつ、上ナット21の上面に圧接せしめた状態から、その弾発力に抗してナット被嵌装着部6aを下方に押し下げ操作することで、下面片63を下ナット22の下面に密着した状態で、下面側嵌挿溝631を吊りボルト2のネジ溝2aに挿入案内可能に構成されている。
したがって、上面片62は、上ナット21と離間する幅内で各種野縁受けハンガー5の板厚の違いを吸収し、上面固定片511と上下ナット21、22との高さ幅の調整片としての機能するだけでなく、指圧による傾斜角も当該高さ幅に応じて適宜に行うことができ、この傾斜する上面片62の先端を上ナット21の上面に面接させて下方に力を加えて圧接させた状態で、下面片63を下ナット22の下面に挿入すると、上面片62との挟持力で密着させた状態で仮セットすることができ、挿入を開始することができる。つまり、上面片62は、下面片63を下ナット22の下面に密着セットさせる案内片として機能することができる。
また、上面側嵌挿溝621は、吊りボルト2のネジ溝2aと非係合状態で外嵌されるよう、その軸径よりも広幅で、かつ、上方に所定の高さ幅をもって立上り折曲されて形成されているので、吊りボルト2に外嵌した際に、ネジ溝2aに係合されることはなく遊嵌状態で配置させることができ、たとえば、図6(B)のセット態様において、振動等の影響を受けて下ナット22が緩んで係合位置で下げ止まりがなされた際に、吊りボルト2との接触作用を受けずに、上面片62の圧接作用により好適に下降させてガタツキを規制することができる。
また、側面片61には、吊りボルト2に嵌挿セットする際に、下ナット22の下面から露出する吊りボルトのネジ溝2aに対して、下面側嵌挿溝631の係合状態を確認して係合セット可能なセット窓66が穿設されているので、挿入開始時に、下面側嵌挿溝631をネジ溝2aに係合セットした開始位置で、最適なネジ溝2aに係合がなされたか否かや、押し込み操作後に係合が適正になされているか否かを視認チェックすることができる。
また、帯状固定片65は、下面片63の両側に、下ナット22の外周面と立上り折曲形成された一対の立上り片64、64からそれぞれ延出形成され、立上り片64と連なる下面片63から突出する基端側をく字状に折曲形成せしめて、それぞれその先端側がハ字状に拡開されているので、上面側嵌挿溝621と下面側嵌挿溝631を、吊りボルト2に嵌挿したセットする挿入開始位置から終了位置に至るまで、首振り操作の邪魔となることが無く、しかも、帯状固定片65を、垂下片512の後面側に指圧力をもって折曲させた際に、く字状の折曲部位から垂下片512の板厚部分に膨らみをもって折曲させることができ、折曲重合による固定状態を、く字状の折曲部位で垂下片512の上面固定片511を受け止めて、ガタツキを抑えることができる。なお、帯状固定片65は立上り片64を介さずに、例えば、側面片61の両側から直に延出形成させても良い。
また、下面片63は、吊りボルト2に嵌挿したセット状態で、下面側嵌挿溝631の内周縁が、吊りボルト2のネジ溝2aの捲線勾配に沿って係合するよう予め傾斜状に形成されているので、下面側嵌挿溝631の両溝側縁だけでなく溝底縁を含めた内周縁を、ネジ溝2aの捲線勾配に沿って確実に係合させることができ、図6(B)に示すように、下ナット22の下面と非当接状態でセットされた態様においても、振動等の影響を受けて下ナット22が緩みを生じても、天井下地全体に及ぼす影響が極めて軽微であり無視することができ、その係合位置で確実に下げ止まりして、下面片63の下面側嵌挿溝631の周縁部分が下ナット22の下面に面接し、ナット外れを防止することができる。なお、下面片63の下ナット22に対する面接には、下げ止まりによる面接を含む。
1 躯体天井部
2 ボルト
2a ネジ溝
21 上ナット
22 下ナット
3 野縁受け
4 振れ止め
41 振れ止め固定金具
5 野縁受けハンガー
51 ボルト固定部
511 上面固定片
51a ボルト挿通孔
512 垂下片
52 野縁受け支持部
6 緩み止め金具
6a ナット被嵌装着部
61 側面片
62 上面片
621 上面側嵌挿溝
63 下面片
631 下面側嵌挿溝
63a 左側下面片
63b 右側下面片
64 立上り片
65 帯状固定片
66 セット窓

Claims (9)

  1. 躯体天井部から所定の間隔を存して垂下される複数の吊りボルトに、側面視逆L字状の吊りボルト固定部の上面固定片に穿設された吊りボルト挿通孔を挿通せしめて、その上下面を挟んで吊りボルトに螺入される一対の上下ナットにより締め付け固定される野縁受けハンガーを介して野縁受けが架設される天井下地において、
    前記上下ナットの緩みを規制する緩み止め金具であって、
    該緩み止め金具は、前記上面固定片の先端と非接触位置に対向配設される側面片の上下に、前記上ナットの上面に面接可能な上面片と、前記下ナットの下面に面接される下面片とが折曲形成された側面視コ字状のナット被嵌装着部と、前記上面片と下面片のそれぞれに、前記上面固定片の先端側から吊りボルトに嵌挿されるよう平面視U字状に形成された上面側嵌挿溝と下面側嵌挿溝を有すると共に、
    前記上面側嵌挿溝を、吊りボルトに外嵌される被嵌溝として形成し、前記下面側嵌挿溝を、その内周縁が吊りボルトのネジ溝に係合可能な係合溝として形成せしめる一方、
    前記ナット被嵌装着部には、その両側に前記下面側嵌挿溝を挟んで、前記上面固定片に非接触で対向配置され、前記下面片よりも外方に延出される一対の帯状固定片を形成せしめ、
    該帯状固定片は、前記上面側嵌挿溝と下面側嵌挿溝を吊りボルトに嵌挿したセット状態で、前記上面固定片に垂下折曲された垂下片の両側から突出する長さ幅を有し、
    当該垂下片から突出する帯状固定片同士を、垂下片の後面側にそれぞれ指圧により折曲重合せしめて、前記ナット被嵌装着部を吊りボルト固定部に抜け止め固定すべく構成してあることを特徴とする天井下地用ナットの緩み止め金具。
  2. 請求項1において、前記下面側嵌挿溝は、何れか一方の側の下面片が下ナットの下面と密着した状態で、当該密着した内周縁側の溝側縁が吊りボルトのネジ溝に係合可能に構成されていることを特徴とする天井下地用ナットの緩み止め金具。
  3. 請求項1または2において、前記ナット被嵌装着部は、前記上面側嵌挿溝と下面側嵌挿溝を吊りボルトに嵌挿セットする際に、該吊りボルトの下ナットの下面から最も近接して露出するネジ溝に対して、下面側嵌挿溝の両溝側縁が係合可能な角度方向でセット可能に構成されると共に、該下面側嵌挿溝を、当該セットした挿入開始位置から溝底縁側に至るまで、首振り動作させながら押し込み操作可能に構成されていることを特徴とする天井下地用ナットの緩み止め金具。
  4. 請求項1乃至3の何れかにおいて、前記上面片は、前記上ナットの上面から離間する位置に配設され、前記上面側嵌挿溝を吊りボルトに嵌挿セットする際に、前記下面片との間で上下ナットを弾圧挟持可能に予め下方に指圧により傾斜せしめ、かつ、上ナットの上面に圧接せしめた状態から、その弾発力に抗して前記ナット被嵌装着部を下方に押し下げ操作することで、前記下面片を下ナットの下面に密着した状態で、前記下面側嵌挿溝を吊りボルトのネジ溝に挿入案内可能に構成されていることを特徴とする天井下地用ナットの緩み止め金具。
  5. 請求項1乃至4の何れかにおいて、前記上面側嵌挿溝は、吊りボルトのネジ溝と非係合状態で外嵌されるよう、その軸径よりも広幅で、かつ、上方に所定の高さ幅をもって立上り折曲されて形成されていることを特徴とする天井下地用ナットの緩み止め金具。
  6. 請求項1乃至5の何れかにおいて、前記側面片には、吊りボルトに嵌挿セットする際に、前記下ナットの下面から露出する吊りボルトのネジ溝に対して、前記下面側嵌挿溝の係合状態を確認して係合セット可能なセット窓が穿設されていることを特徴とする天井下地用ナットの緩み止め金具。
  7. 請求項1乃至6の何れかにおいて、前記帯状固定片は、前記下面片の両側に、前記下ナットの外周面と非接触に立上り折曲形成された一対の立上り片からそれぞれ延出形成され、前記立上り片と連なる下面片から突出する基端側をく字状に折曲形成せしめて、それぞれその先端側がハ字状に拡開されていることを特徴とする天井下地用ナットの緩み止め金具。
  8. 請求項1乃至7の何れかにおいて、前記下面片は、吊りボルトに嵌挿したセット状態で、前記下面側嵌挿溝の内周縁が、吊りボルトのネジ溝の捲線勾配に沿って係合するよう予め傾斜状に形成されていることを特徴とする天井下地用ナットの緩み止め金具。
  9. 躯体天井部から所定の間隔を存して垂下される複数の吊りボルトに、側面視逆L字状の吊りボルト固定部の上面固定片に穿設された吊りボルト挿通孔を挿通せしめて、その上下面を挟んで吊りボルトに螺入される一対の上下ナットにより締め付け固定される野縁受けハンガーを介して野縁受けが架設される天井下地において、
    前記上下ナットを緩み止め金具を用いて緩みを規制するにあたり、
    該緩み止め金具は、前記上面固定片の先端と非接触位置に対向配設される側面片の上下に、前記上ナットの上面から離間する位置に配設される上面片と、前記下ナットの下面に面接される下面片とが折曲形成された側面視コ字状のナット被嵌装着部と、前記上面片と下面片のそれぞれに、前記上面固定片の先端側から吊りボルトに嵌挿されるよう平面視U字状に形成された上面側嵌挿溝と下面側嵌挿溝とを有すると共に、
    前記上面側嵌挿溝は、吊りボルトにそのネジ溝と非係合状態で外嵌される被嵌溝として形成する一方、前記下面側嵌挿溝を、その内周縁が吊りボルトのネジ溝に係合可能な係合溝として形成し、
    前記下面片には、その両側に前記下面側嵌挿溝に対向して、前記下ナットの外周面と前記上面固定片に非接触で対向配置され、前記下面片よりも外方に延出されて、前記上面固定片に垂下折曲された垂下片の両側から突出する長さ幅を有する一対の帯状固定片が形成されており、
    前記ナット被嵌装着部を、前記上面側嵌挿溝と下面側嵌挿溝を吊りボルトに嵌挿セットする際に、前記下面片との間で上下ナットを弾圧挟持可能に予め下方に指圧により傾斜せしめておき、
    この傾斜した下面片を、上ナットの上面に圧接させて、その弾発力に抗して前記ナット被嵌装着部を下方に押し下げ操作して、前記下面片を下ナットの下面に密着させた後、
    該吊りボルトの前記下ナットの下面から最も近接して露出するネジ溝に対して、下面側嵌挿溝の両溝側縁が係合可能な角度位置にナット被嵌装着部をセットし、
    当該セット状態から首振り動作させながら、前記下面側嵌挿溝を溝底縁側に押し込み操作することによって、前記側面片を前記上面固定片と平行に位置させて、
    しかる後に、前記垂下片から突出する帯状固定片同士を、垂下片の後面側にそれぞれ折曲重合せしめて、前記ナット被嵌装着部を吊りボルト固定部に抜け止め固定することを特徴とする天井下地用ナットの緩み止め金具の取り付け方法。
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