JP2018021452A - 断熱皮膜 - Google Patents

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健二 下田
和晃 西尾
Kazuaki Nishio
和晃 西尾
中田 博道
Hiromichi Nakada
博道 中田
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Abstract

【課題】シリンダヘッドにおけるエンジン燃焼室に臨む面の半径方向に発生する繰り返し熱応力によって、断熱皮膜の表面部に亀裂や皮膜剥がれ等が発生するのを抑える。【解決手段】シリンダヘッド10におけるエンジン燃焼室に臨む面に形成される断熱皮膜1である。皮膜表面部に、微細割れ4が発生している第1領域5と、微細割れ4が発生していない第2領域7とが、略同心円状に交互に設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、断熱皮膜に関し、特に、シリンダヘッドにおけるエンジン燃焼室に臨む面に形成される断熱皮膜に関するものである。
エンジンにおいて燃焼効率を高めるには、燃焼熱を逃がさないように燃焼室を構成する壁面の熱伝導率を下げることが有効であることから、かかる壁面に熱伝導性の低い断熱皮膜を設けることが従来から行われている。
このような熱伝導性の低い断熱皮膜を形成するには、例えばZrO2(ジルコニア)を主体とする低熱伝導材料を用いることが考えられるが、ジルコニア系の層は、サーメット系の層よりも粒子間の密着性に劣るため、熱応力による疲労等によってクラックが生じ易いという問題がある。
そこで、例えば特許文献1には、基材に対して溶射されたZrO2含有粒子を含む酸化物層を有し、当該酸化物層に含まれるZrO2含有粒子の少なくとも一部が、溶射原料としての各ZrO2含有粒子の表面の少なくとも一部を覆っていた金属成分によって結合されている断熱皮膜構造が開示されている。
この特許文献1のものによれば、金属成分が溶射熱により軟化または溶融しながら、ZrO2含有粒子が基材の表面に堆積することから、ZrO2含有粒子同士が金属成分によってしっかりと結合されることになり、溶射皮膜に含まれる粒子同士を強固に結合して断熱層にクラックが発生するのを効果的に抑制することができるとされている。
特開2013−185201号公報
ところで、断熱皮膜の表面には燃焼ガスが直接当たるため、断熱皮膜の表面部には、表面温度が700℃程度になるまで急加熱された後、急冷されるという冷熱サイクルが繰り返し掛かることになる。上記特許文献1のものでは、ZrO2含有粒子同士を金属成分によって結合することで剥離を抑制しているものの、このような冷熱サイクルが繰り返し掛かることによって、断熱皮膜の最表面が、熱応力による亀裂が生じ易い環境に晒されることになる。
そうして、かかる冷熱サイクルが繰り返し掛かると、シリンダヘッドにおける燃焼室に臨む面には半径方向に繰り返し熱応力が発生するが、特許文献1のものでは半径方向の応力緩和措置が何ら施されていないため、断熱皮膜の表面に亀裂や剥離が生じ、それに伴って溶射粒子が脱落するおそれがある。それ故、特許文献1のものでは、このような脱落した溶射粒子がシリンダボア内に噛み込むことで、スカッフィング(シリンダやピストンに発生する引っかき傷)が生じるという問題がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、シリンダヘッドにおけるエンジン燃焼室に臨む面の半径方向に発生する繰り返し熱応力によって、断熱皮膜の表面部に亀裂や皮膜剥がれ等が発生するのを抑える技術を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係る断熱皮膜では、皮膜表面部に、繰り返し熱応力を吸収する微細割れが発生している領域を敢えて設けるようにしている。
具体的には、本発明は、シリンダヘッドにおけるエンジン燃焼室に臨む面に形成される断熱皮膜を対象としている。
そして、この断熱皮膜は、皮膜表面部に、微細割れが発生している第1領域と、微細割れが発生していない第2領域とが、略同心円状に交互に設けられていることを特徴とするものである。
なお、本発明において、「略同心円状に交互に設けられ」とは、第1領域と第2領域とが同心円状に交互に並んでいる場合のみならず、渦巻き状に一筆書きで形成された第1および第2領域が、恰も同心円状に交互に並んでいる場合をも含む概念であり、換言すると、第1領域と第2領域とが半径方向に交互に並んでいることを意味する。
ところで、シリンダヘッドにおけるエンジン燃焼室に臨む面の半径方向に繰り返し熱応力が発生するのは、冷熱サイクルを繰り返し受けることで第2溶射皮膜が半径方向に膨張と収縮を繰り返すためである。この点、本発明によれば、微細割れが発生している第1領域において、第2溶射皮膜が半径方向に膨張しようとすれば、他の部位に亀裂が生じるよりも先に微細割れが開くように微小変形する一方、第2溶射皮膜が半径方向に収縮しようとすれば、他の部位が圧縮されるのに先立って微細割れが閉じるように微小変形することから、微細割れによって繰り返し熱応力を吸収することができる。
もっとも、第2溶射皮膜の皮膜表面部全体に亘って微細割れが発生していると、皮膜強度の低下を招くことになるが、本発明では、微細割れが発生していない第2領域が存在することで、皮膜強度の低下を抑えることができる。
つまり、本発明によれば、微細割れを有する「柔」な第1領域と、微細割れを有しない「剛」な第2領域とが、半径方向に交互に設けられていることで、半径方向に発生する繰り返し熱応力を微細割れによって吸収・緩和するとともに、微細割れを起点とする過剰な変形を「剛」な第2領域で抑えて、断熱皮膜の表面部に大きな亀裂や皮膜剥がれが発生するのを抑制することができる。
以上説明したように、本発明に係る断熱皮膜によれば、シリンダヘッドにおけるエンジン燃焼室に臨む面の半径方向に発生する繰り返し熱応力によって、断熱皮膜の表面部に亀裂や皮膜剥がれ等が発生するのを抑えることができる。
本発明の実施形態に係る断熱皮膜を模式的に示す平面図である。 図1のII−II線の断面図である。 溶射ガンの移動方法を模式的に説明する図である。 形状測定器を用いて測定した第2溶射皮膜の表面プロファイルである。 第1領域と第2領域とが半径方向に交互に発生するメカニズムを模式的に説明する図である。 冷熱耐久評価試験の試験結果を示す図である。 従来の溶射ガンの移動方法を模式的に説明する図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る断熱皮膜1を模式的に示す平面図であり、図2は、図1のII−II線の断面図である。この断熱皮膜1は、図1に示すように、気筒毎に吸気バルブと排気バルブとが2つずつ設けられる所謂4バルブディーゼルエンジンの、シリンダヘッド10におけるエンジン燃焼室に臨む面10a(バルブ孔10bを除く部位)に、換言すると、燃焼室の頂面に、燃焼室の冷却損失を低減するために形成されている。この断熱皮膜1は、図2に示すように、シリンダヘッド10を構成するアルミニウム基材11の表面に形成された第1溶射皮膜2と、当該第1溶射皮膜2の表面に形成された第2溶射皮膜3と、を有している。ここで、第2溶射皮膜3は断熱層として作用する一方、第1溶射皮膜2はアルミニウム基材11と第2溶射皮膜3との密着性を確保するための中間層として作用する。
図1に示すように、第2溶射皮膜3は、黒っぽい領域5(ハッチング部)と白っぽい領域7とが略同円心状に交互に並んだ縞状模様を呈している。この黒っぽい領域5は、図1の部分拡大図および図2に示すように、皮膜表面部に微細割れ4が発生している第1領域5に対応している。一方、白っぽい領域7は、皮膜表面部に微細割れ4が発生していない第2領域7に対応している。なお、微細割れ4の深さは、実際には第2溶射皮膜3の厚さの1/10〜1/20程度であるが、図2では微細割れ4の深さを誇張して示している。以下、このような特徴的な構造を有する本実施形態の断熱皮膜1について詳細に説明する。
−アルミニウム基材−
シリンダヘッド10を構成するアルミニウム基材11は、展伸用アルミニウム合金や鋳物用アルミニウム合金といったアルミニウム合金からなる。アルミニウム合金としては、Al−Cu系アルミニウム合金、Al−Cu−Mg系アルミニウム合金、Al−Cu−Mg−Ni系アルミニウム合金、Al−Si系アルミニウム合金、Al−Si−Mg系アルミニウム合金、Al−Si−Cu−Mg系アルミニウム合金などを挙げることができ、これらに、Fe,Mn,Ti,Zi等のうち少なくとも一種の元素が更に含有されていてもよい。
−第1溶射皮膜−
第1溶射皮膜2は、ベントナイトなどの劈開し易い無機材料を分散させたNi系合金層である。より詳しくは、第1溶射皮膜2では、層状の結晶構造を有する無機材料(例えばベントナイト)が分散相となっていて、マトリクス金属であるNi系合金材料(例えばNi−Cr合金材料)が分散相同士を結合している。第1溶射皮膜2を、アルミニウム基材11と第2溶射皮膜3との密着性を確保するための中間層として作用させるためには、第1溶射皮膜2の厚さは10〜100μmの範囲にあることが好ましい。
Ni系合金としては、Ni−Cr合金、Ni−Al合金、Ni−Cr−Al合金などを挙げることができる。Ni−Cr合金を用いる場合には、アルミニウム基材11との密着性および第1溶射皮膜2の耐酸化性を向上させるために、Crを20〜50質量%含有していることが好ましい。また、Ni−Al合金を用いる場合には、アルミニウム基材11との密着性を向上させるために、Alを4〜20質量%含有していることが好ましい。さらに、Ni−Cr−Al合金を用いる場合には、Crを18〜22質量%、Alを6〜10質量%含有していることが好ましい。
後述するように本実施形態では、断熱層としての第2溶射皮膜3に、アルミニウム基材11との熱膨張差が相対的に大きいZrO2−SiO2系セラミックスを用いている。このため、第2溶射皮膜3を剥離させないよう、中間層である第1溶射皮膜2のヤング率を下げて、第2溶射皮膜3との界面に作用する熱応力を緩和する必要がある。
そこで、本実施形態では、無機材料として、ベントナイト(粘土状鉱物、SiO2−Al23が主成分)を用いて、第1溶射皮膜2のヤング率を低下させている。無機材料は、これに限らず、グラファイト、マイカ、窒化ボロン(BN)等であってもよく、これらを2種以上含んでいてもよい。これらベントナイト、グラファイト、マイカ、窒化ボロン等は、構造的に劈開し易い(或る特定方向へ割れ易い)材料である。例えば、グラファイトは、六方晶系の六角板状結晶の層状の構造で、各層の面内は、強い共有結合で炭素間が繋がっているが、層と層の間は、弱いファンデルワールス力で結合しているので、層と層の間で劈開し易くなっている。
このように、第1溶射皮膜2に層状の結晶構造を有する無機材料を分散させることにより、第1溶射皮膜2と第2溶射皮膜3との間に熱応力が発生しても、無機材料の層間のすべりによって熱応力が緩和され、その結果、熱応力に起因した第2溶射皮膜3の剥離を抑えることができる。
ここで、無機材料の面積率が40%未満である場合には、第2溶射皮膜3に比べて第1溶射皮膜2のヤング率が高くなり過ぎるため、第2溶射皮膜3が剥離し易くなる一方、無機材料の面積率が80%を超えた場合には、第1溶射皮膜2のマトリクス金属が少なくなるため、第1溶射皮膜2の機械的強度が低下する。このため、本実施形態では、第1溶射皮膜2の断面積に対して無機材料の面積率が40%〜80%の範囲になるように、無機材料を第1溶射皮膜2に含有させている。これにより、第2溶射皮膜3の剥離および第1溶射皮膜2の割れを回避することができる。
−第2溶射皮膜−
第2溶射皮膜3は、第1溶射皮膜2の表面を覆う皮膜であり、アルミニウム基材11に向かう熱、または、アルミニウム基材11からの熱を断熱する断熱層として機能する。第2溶射皮膜3は、SiO2を30〜50質量%含有したZrO2−SiO2系セラミックスからなる(ジルコン:ZrSiO4を主成分とした)皮膜である。また、第2溶射皮膜3は、当該第2溶射皮膜3の断面に対して気孔の面積率が30〜80%の範囲の多孔質皮膜である。
ところで、熱伝導率λは、ρ(密度)とCp(比熱)とα(熱拡散率)との積で表され、ρ・Cpは体積熱容量であるから、体積熱容量を下げれば、熱伝導率が下がり、第2溶射皮膜3の断熱性が高くなって、その表面温度を迅速に下げることができる。そうして、体積熱容量を下げるには、ρ(密度)の低い材料を用いることが有効である。そこで、本実施形態では、断熱層としての第2溶射皮膜3に、SiO2と複合化した部分安定化ZrO2、すなわち、ZrO2−SiO2系セラミックスを用いている。SiO2は、Y23、MgO、CaOなどに比べて、比重が小さい(約1/3程度)ので、第2溶射皮膜3の密度を下げることができ、第2溶射皮膜3の体積熱容量を下げるのに効果的である。これにより、第2溶射皮膜3が昇温しても、その温度を迅速に下げることができる。
本実施形態に係るZrO2−SiO2系セラミックスとは、ジルコン:ZrSiO4を主成分とするセラミックスのことである。ZrO2−SiO2系セラミックスは、SiO2を30〜50質量%含有していることを前提に、ZrO2−SiO2を98質量%以上含有している材料であり、Al23、TiO2、Fe23等をさらに含有しいてもよい。
また、SiO2が30質量%未満である場合には、第2溶射皮膜3の体積熱容量が大きくなり、所望の断熱性等を得ることができない一方、SiO2が50質量%を超えた場合には、第2溶射皮膜3に割れが発生することがある。このため、本実施形態では、第2溶射皮膜3にSiO2を30〜50質量%含有させている。
さらに、第2溶射皮膜3の気孔の面積率が30%未満である場合には、第2溶射皮膜3の熱伝導率が高くなり、体積熱容量が大きくなる一方、第2溶射皮膜3の気孔の面積率が80%を超えた場合には、第2溶射皮膜3に割れが発生することがある。このため、本実施形態では、第2溶射皮膜3の断面積に対して、気孔の面積率を30〜80%とすることにより、第2溶射皮膜3の機械的強度を確保しつつ、その断熱性を高めるようにしている。
このように、本実施形態では、第2溶射皮膜3に関し、材質面で低密度のZrO2−SiO2を用いるとともに、構造面で多孔質化することで、低熱伝導率と低体積熱容量とを両立させることができるが、これだけでは、皮膜表面部の亀裂や皮膜剥がれ等に対して未だ十分とは言えない。
なぜなら、燃焼室の頂面を覆う第2溶射皮膜3には、表面温度が700℃程度になるまで急加熱された後、急冷されるという冷熱サイクルが繰り返し掛かるため、第2溶射皮膜3の表面部には半径方向に繰り返し熱応力が発生する。このため、第2溶射皮膜3の表面部に亀裂や皮膜剥がれ(剥離)が生じ、それに伴って溶射粒子がエンジン作動中に脱落し、かかる脱落した溶射粒子がピストンやピストンリングとシリンダとの間に噛み込むことで、スカッフィングが生じる場合があるからである。
ここで、第2溶射皮膜3の表面部に半径方向に繰り返し熱応力が発生するのは、冷熱サイクルを繰り返し受けることで第2溶射皮膜3が半径方向に膨張と収縮を繰り返すためであることから、第2溶射皮膜3の表面部に亀裂や皮膜剥がれが生じるのを抑えるべく、半径方向に何らかの応力緩和措置を施すことが考えられる。この点、第2溶射皮膜3の気孔率を更に増加させることも考えられるが、第2溶射皮膜3全体に亘って気孔率が増加すると、皮膜強度の低下や、気孔への燃焼ガスの侵入により、第2溶射皮膜3そのものの性能が低下するおそれがある。それ故、ある程度緻密な第2溶射皮膜3をベースにした、半径方向の応力緩和措置が要求される。
そこで、本実施形態では、構造面による半径方向の応力緩和措置として、図1および図2に示すように、第2溶射皮膜3の皮膜表面部に、微細割れ4が発生している第1領域5と、微細割れ4が発生していない第2領域7とを、略同心円状に交互に設けるようにしている。なお、「略同心円状に交互に設けられ」とは、第1領域5と第2領域7とが同心円状に交互に並んでいる場合のみならず、渦巻き状に一筆書きで形成された第1および第2領域5,7が、恰も同心円状に交互に並んでいる場合をも含む概念であり、換言すると、第1領域5と第2領域7とが半径方向に交互に並んでいることを意味する。
先ず、微細割れ4が発生している第1領域5においては、第2溶射皮膜3が半径方向に膨張しようとすれば、他の部位に亀裂が生じるよりも先に微細割れ4が開くように微小変形する一方、第2溶射皮膜3が半径方向に収縮しようとすれば、他の部位が圧縮されるのに先立って微細割れ4が閉じるように微小変形することから、微細割れ4によって繰り返し熱応力を吸収することができる。
もっとも、第2溶射皮膜3の皮膜表面部全体に亘って微細割れ4が発生していると、皮膜強度の低下を招くことになるが、本実施形態では、微細割れ4が発生していない第2領域7が存在することで、皮膜強度の低下を抑えることができる。
つまり、本実施形態の第2溶射皮膜3では、微細割れ4を有する「柔」な第1領域5と、微細割れ4を有しない「剛」な第2領域7とが、半径方向に交互に設けられていることで、半径方向に発生する繰り返し熱応力を微細割れ4によって吸収・緩和するとともに、微細割れ4を起点とする過剰な変形を「剛」な第2領域7で抑えて、断熱皮膜1の表面部に大きな亀裂や皮膜剥がれが発生するのを抑制することができる。
−第1領域および第2領域の形成方法−
第1領域5と第2領域7とが略同心円状に交互に設けられた構造を、溶射ガンの移動方法のみによって実現可能であることも、本実施形態の利点の一つとして挙げることができる。すなわち、微細割れ4が発生している第1領域5と、微細割れ4が発生していない第2領域7とは、溶射する材料を変えたり、溶射条件を変更したりすることなく、溶射ガンを同心円状または渦巻き状に移動させるだけで形成することが可能となっている。
図7は、従来の溶射ガンの移動方法を模式的に説明する図である。従来の溶射ガンの移動方法では、図7に示すように、4つの気筒対応部9A,9B,9C,9Dが並ぶシリンダヘッド10の長手方向に複数回往復するように溶射ガンを移動させながら溶射を行い、気筒対応部9A,9B,9C,9Dを含む、シリンダヘッド10の長手直角方向の中央部全体に亘って第2溶射皮膜3を形成していた。この場合には、第2溶射皮膜3の皮膜表面部において、微細割れ4が発生している第1領域5と、微細割れ4が発生していない第2領域7とが、半径方向に交互に並ぶことはなかった。
図3は、本実施形態に係る溶射ガンの移動方法を模式的に説明する図である。本実施形態では、図3に示すように、先ず気筒対応部9Aの中心に溶射ガンを移動し、そこから溶射ガンを渦巻き状に移動させながらプラズマ溶射を行い、気筒対応部9Aにおける第2溶射皮膜3の形成が完了すると、気筒対応部9Bの中心に溶射ガンを移動する。そうして、気筒対応部9Bの中心から溶射ガンを渦巻き状に移動させながらプラズマ溶射を行い、気筒対応部9Bにおける第2溶射皮膜3の形成が完了すると、気筒対応部9Cの中心に溶射ガンを移動する。このような移動および溶射を繰り返すことで、シリンダヘッド10における気筒対応部9A,9B,9C,9Dのみに第2溶射皮膜3を形成する。なお、溶射ガンを渦巻き状に移動する場合には、一周すると溶射ガンが半径方向に2〜5mmずれるように移動を行うのが好ましい。
溶射ガンの移動方法は、このような渦巻き状に移動させる方法に限らず、例えば、各気筒対応部9A,9B,9C,9Dの中心部で、円を描くように溶射ガンを移動させながらプラズマ溶射を行い、溶射ガンを半径方向外側に2〜5mmずらした後、再び円を描くように溶射ガンを移動させながらプラズマ溶射を行うという移動を繰り返すことで、第2溶射皮膜3を形成してもよい。
図4は、形状測定器を用いて測定した第2溶射皮膜3の表面プロファイルである。溶射ガンを渦巻き状に移動させながらプラズマ溶射を行う際、一周すると半径方向に2mmずれるように溶射ガンを移動させて第2溶射皮膜3を形成し、このようにして形成された第2溶射皮膜3の表面プロファイルを、形状測定器を用いて測定した。その結果、図4に示すように、溶射ガンの半径方向の移動ピッチと同じ、約2mmピッチで第2溶射皮膜3の表面に5〜10μmの微細割れ4が発生することが確認された。つまり、本実施形態の溶射ガンの移動方法によれば、微細割れ4が発生している第1領域5と、微細割れ4が発生していない第2領域7とが、半径方向に交互に並ぶことが確認された。
−第1領域および第2領域が形成されるメカニズム−
次に、図3で示すような溶射ガンの移動方法により、なぜ微細割れ4が発生している第1領域5と、微細割れ4が発生していない第2領域7とが、半径方向に交互に並ぶかについて説明する。
図5は、第1領域5と第2領域7とが半径方向に交互に発生するメカニズムを模式的に説明する図である。例えば1周目のプラズマ溶射を行う場合、プラズマ溶射された粒子の溶融度分布は溶射範囲全体に亘って均一になる訳ではなく、半径方向の中央部では溶融度が相対的に高い一方、それよりも半径方向内側および外側の部分では溶融度が相対的に低くなる傾向にある。これは、図5に示すように、プラズマ強度分布が中央部ほど高い正規分布となることに起因している。つまり、プラズマ強度が高い半径方向の中央部では、溶融度が相対的に高くなり、アルミニウム基材11乃至第1溶射皮膜2との温度差が相対的に大きくなることから、溶射された粒子が凝固する際に、微細割れ4が発生し易くなる。これに対し、プラズマ強度が低い半径方向内側および外側の部分では、溶融度が相対的に低くなり、アルミニウム基材11乃至第1溶射皮膜2との温度差が相対的に小さくなることから、溶射された粒子が凝固する際に、微細割れ4が発生し難くなる。
そうして、2周目のプラズマ溶射を行う場合にも同様な現象が生じることから、1周目および2周目における半径方向の中央部では、微細割れ4が発生している第1領域5が形成される一方、1周目における半径方向外側と2周目における半径方向内側とが繋がる部分では、微細割れ4が発生していない第2領域7が形成されることになる。このような現象が、3周目、4周目、5周目、…と繰り返されることで、微細割れ4が発生している第1領域5と、微細割れ4が発生していない第2領域7とが、半径方向に交互に並ぶ第2溶射皮膜3が形成されることになる。
もっとも、溶射ガンの半径方向の移動ピッチと、プラズマ溶射された粒子の溶融度分布とが余りにも懸け離れていると、第1領域5と第2領域7とが半径方向に交互に並ぶことはない。すなわち、第1領域5と第2領域7とが半径方向に交互に並ぶ第2溶射皮膜3が形成されるか否かは、プラズマ溶射された粒子の溶融度分布と、溶射ガンの半径方向の移動ピッチ(領域の幅)との交互作用で決まるものと考えられる。
−断熱皮膜の形成手順−
次に、断熱皮膜1の形成手順について説明する。
先ず、第1溶射皮膜2を成膜する前に、第1溶射皮膜2とアルミニウム基材11との密着性を確保するために、アルミニウム基材11の表面に、ショットブラストなどで粗化処理を行う。
第1溶射皮膜2を成膜する際には、当該第1溶射皮膜2の原料となる、無機粉末(例えばベントナイト粉末)と、Ni合金粉末(例えばNi−Cr粉末)とを準備する。次いで、第1溶射皮膜2に無機材料が均一に分散するように、無機粉末とNi合金粉末と混合した混合粉末を作製する。無機粉末とNi合金粉末との混合する割合は、成膜時の第1溶射皮膜2の断面積に対して無機材料の面積率が40%〜80%の範囲となるような割合であり、この割合は具体的な実験等を行うことにより設定することができる。たとえば、ベントナイト粒子の場合には、混合粉末に対して20質量%〜50質量%含有させればよく、グラファイト粒子の場合には、混合粉末に対して16質量%〜40質量%含有させればよい。Ni合金粉末の平均粒径は20〜30μm、無機粒子の平均粒径は20〜30μmの範囲にあることが好ましい。なお、ここでの平均粒径は、JIS Z 8901に準拠した方法で測定した平均粒径のことである。
得られた混合粉末を、溶融させながらこれを溶射によりアルミニウム基材11に吹き付ける。溶射方法としては、たとえば大気圧プラズマ溶射法、減圧プラズマ溶射法などのプラズマ溶射法、粉末式フレーム溶射法、高速フレーム溶射法などを挙げることができ、混合粉末の少なくともNi合金粉末を溶融して第1溶射皮膜2をアルミニウム基材11に成膜することができるのであれば、特にその溶射方法は限定されるものではない。
ここで、無機粉末とNi合金粉末と混合した後に、例えば、無機粉末を構成する無機粒子と、Ni合金粉末を構成するNi合金粒子とを焼結させて造粒してもよい。混合粉末にこのような造粒粉末を用いることにより、第1溶射皮膜2に無機材料をより均一に分散させることができる。
具体例としては、粒度範囲10〜45μm且つ平均粒径20μmのNi−50Cr合金粉末に、粒度範囲45μm以下のベントナイト粒子(無機粒子)を焼結により造粒し、平均粒径70μmにしたものを挙げることができる。なお、Ni−50Cr合金粉末と、ベントナイト粒子との混合割合は、質量比で65:35である。これにより、成膜される第1溶射皮膜2では、当該第1溶射皮膜2の断面積に対してベントナイトが面積率で60%となる。
次に、第2溶射皮膜3を成膜する際には、当該第2溶射皮膜3の原料となる、SiO2を30〜50質量%含有したZrO2−SiO2系セラミックスからなるZrO2−SiO2粉末を準備する。ここで、ZrO2−SiO2粉末は、ジルコンの鉱物を粉砕して分級した粉末であってもよく、電融法によりZrO2とSiO2とを融解し凝固させたものを粉砕し、分級した粉末であってもよい。
ZrO2−SiO2粉末は、10〜45μmの範囲にあることが好ましい。ZrO2−SiO2粉末を微細化し比表面積を増加させることで、第2溶射皮膜3の粒子同士の境界(粒界)を増加させ、第2溶射皮膜3の熱拡散を抑制することができる。さらに、ZrO2−SiO2粉末を微細化することで、第2溶射皮膜3に形成される気孔がより細かく分散するので、第2溶射皮膜3の熱拡散をより一層抑制することができる。
得られたZrO2−SiO2粉末を、溶融させながらこれを溶射により第1溶射皮膜2に吹き付ける。このとき、図3に示す溶射ガンの移動方法にて、溶融させたZrO2−SiO2を溶射により吹き付けることで、第1領域5と第2領域7とが略同心円状に交互に並ぶ第2溶射皮膜3が形成される。
−試験例−
以下に、本発明の効果を確認するために行った試験例について説明する。
先ず、供試体として、アルミニウム合金(JIS規格:AC4D)製のシリンダヘッド(アルミニウム基材)を準備した。シリンダヘッドにおけるエンジン燃焼室に臨む面に、ショットブラストを実施して、当該面を表面粗さRa=7μmとする粗化処理を行った。
次に、平均粒径45μm以下のベントナイト粉末(スプレー造粒粉末)と、粒度範囲10〜45μmのNi−50質量%Cr合金粉末(ガスアトマイズ粉末)とを準備した。第1溶射皮膜の断面積に対してベントナイトの面積率が60%となるように、Ni−50質量%Cr合金粉末を65質量%、ベントナイト粉末を35質量%の割合で混合した混合粉末を造粒焼結し、平均粒径70μmの造粒粉末を作製した。
プラズマ溶射装置(METCO社製F4ガン)を用いて、この造粒粉末を、粗化処理された面にプラズマ溶射で吹き付けることにより、第1溶射皮膜を成膜した。具体的には、プラズマガスとしてアルゴンガス(ガス流量30L/分)に水素ガス(ガス流量8L/分)を混合したAr−H2ガスを用い、プラズマ電流450A、プラズマ電圧60V、粉末供給量30g/分、溶射距離150mmの条件で、膜厚50μmとなる第1溶射皮膜を成膜した。なお、プラズマ溶射を行う際には、上記図3で示した如く、一周すると半径方向に4mmずれるように溶射ガンを渦巻き状に移動させた。
次に、SiO2を33質量%含有したZrO2−SiO2系セラミックスからなるZrO2−SiO2粉末として、粒度範囲10〜45μmで平均粒径20μmのジルコンサンド(ZrO2−33SiO2−0.7Al23−0.15TiO2−0.1Fe23)の粉砕粉末を準備した。
第1溶射皮膜の成膜と同様に、プラズマ溶射装置(METCO社製F4ガン)を用いて、第2溶射皮膜を成膜した。具体的には、ジルコンサンドを、第1溶射皮膜の表面にプラズマ溶射で吹き付けることにより、第2溶射皮膜の断面積に対して気孔の面積率が60%となるように第2溶射皮膜を成膜した。ここで、プラズマガスとしてアルゴンガス(ガス流量40L/分)に水素ガス(ガス流量12L/分)を混合したAr−H2ガスを用い、プラズマ電流600A、プラズマ電圧60V、粉末供給量50g/分、溶射距離100mmの条件で、第2溶射皮膜を成膜した。
さらに、成膜後の断熱皮膜の膜厚が150μm(第1溶射皮膜の膜厚50μm+第2溶射皮膜の膜厚100μm)、第2溶射皮膜の表面粗さが中心線平均粗さRa0.5μmとなるように、第2溶射皮膜を仕上げ研削した。
以上のように形成された供試体のうち、第2溶射皮膜をプラズマ溶射にて成膜する際、一周すると半径方向に2mmずれるように溶射ガンを渦巻き状に移動させたものを試験番号1(本発明例)とした。同様に、第2溶射皮膜をプラズマ溶射にて成膜する際、一周すると半径方向に5mmずれるように溶射ガンを渦巻き状に移動させたものを試験番号2(本発明例)とした。
一方、第2溶射皮膜をプラズマ溶射にて成膜する際、上記図7に示したように、往路と復路を2mmずつずらしながらシリンダヘッドの長手方向に複数回往復するように溶射ガンを移動させたものを試験番号3(比較例)とした。同様に、第2溶射皮膜をプラズマ溶射にて成膜する際、往路と復路を5mmずつずらしながらシリンダヘッドの長手方向に複数回往復するように溶射ガンを移動させたものを試験番号4(比較例)とした。
これら試験番号1〜4の供試体(シリンダヘッド)を冷熱耐久評価試験に供した結果を図6に示す。
図6から分かるように、比較例である試験番号3および4の供試体では、断熱皮膜の表面部に亀裂や剥離が発生し、脱落した溶射粒子がシリンダボア内に噛み込むことで、ピストンに傷付が発生した。これに対し、本発明例である試験番号1および2の供試体では、断熱皮膜の表面部に亀裂や剥離が発生せず、それ故当然に、ピストンに傷付が発生しなかった。以上の結果から、本発明の有用性が確認された。
以上説明したように、本実施形態の断熱皮膜1によれば、シリンダヘッド10におけるエンジン燃焼室に臨む面10aの半径方向に発生する繰り返し熱応力によって、皮膜表面部に亀裂や皮膜剥がれ等が発生するのを抑えることができ、これにより、シリンダやピストンにスカッフィングが発生するのを抑制することができる。
加えて、上記図3と上記図7とを見比べれば分かるように、本実施形態では、シリンダヘッド10における気筒対応部9A,9B,9C,9Dのみに第2溶射皮膜3を形成することから、材料の使用量およびサイクルタイムを従来よりも大幅に減らすことが可能となるので、断熱皮膜1延いてはシリンダヘッド10の生産性を向上させることができる。
(その他の実施形態)
本発明は、実施形態に限定されず、その精神または主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
上記実施形態では、第1溶射皮膜2についても溶射ガンを渦巻き状に移動させて形成するようにしたが、これに限らず、第1溶射皮膜2については、例えばシリンダヘッド10の長手方向に複数回往復するように溶射ガンを移動させて形成してもよい。
また、上記実施形態では、プラズマ溶射について説明したが、溶射された粒子の溶融度分布が正規分布または正規分布に近い分布になるのであれば、これに限らず、他の溶射方法にて第2溶射皮膜3を形成してもよい。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明によると、半径方向に発生する繰り返し熱応力によって、断熱皮膜の表面部に亀裂や皮膜剥がれ等が発生するのを抑えることができるので、シリンダヘッドにおけるエンジン燃焼室に臨む面に形成される断熱皮膜に適用して極めて有益である。
1 断熱皮膜
4 微細割れ
5 第1領域
7 第2領域
10 シリンダヘッド

Claims (1)

  1. シリンダヘッドにおけるエンジン燃焼室に臨む面に形成される断熱皮膜であって、
    皮膜表面部に、微細割れが発生している第1領域と、微細割れが発生していない第2領域とが、略同心円状に交互に設けられていることを特徴とする断熱皮膜。
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