JP2018021312A - 螺旋杭 - Google Patents

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秀夫 小林
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秀夫 小林
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【課題】直接手で回転させて容易に土中に埋設でき、埋設状態においては安定的な引き抜き抵抗力を発揮する螺旋杭を提供する。
【解決手段】1本の金属線材を屈曲して形成され、螺旋状の杭本体2を具え、杭本体2の上端に直線状垂直部5が起立状態に立設されている。直線状垂直部5の上端に、紐状物等の他物を装着するためのフック部7の基端が連設されている。フック部7は、その下端の開放部17を通過した横杆16を収容させる。フック部7の先側の部分は立ち下がり片10とされ、その下端には、下端屈曲部12が折り返しにより連設されている。開放部17の幅寸法は横杆16の外径よりも小さく、横杆16をフック部7内に収容させる際に開放部17が弾性的に拡開する。
【選択図】図2

Description

本発明は、直接手で回転させて土中に埋設することが容易であり、該埋設状態で所要の引き抜き抵抗力を発揮し得る螺旋杭に関するものである。
例えばビニールハウスやテント等を構成するに際してビニールシートやテント幕等を押えて安定化させるために用いられる螺旋杭として、例えば特許文献1、2が開示するものが提供されている。これらの螺旋杭は、金属線材を螺旋状に屈曲して形成した杭本体を具えており、該杭本体が土中に埋設され且つその上端に紐状物の端部が結着されることによって、所要の引き抜き抵抗力を発揮してビニールシートやテント幕等を押えてこれらを強風の影響から保護せんとするものであった。
特許文献1に係る螺旋杭aは、例えば図20に示すように、金属線材を螺旋状に屈曲してなる杭本体bの上端に、上下に偏平な紐装着部cを該杭本体bに連続して設けていた。そして、該螺旋杭aの埋設や引き抜きを行うに際しては、図20(A)に示すような保持部材dを用いて行うこととされていた。該保持部材dは図20(A)に示すように、前記紐装着部cを挾持できる間隔を具えた下端開口のコ字状保持部eを具えており、該コ字状保持部eの折り返し頂部fに、電動ドライバgのチャック部h(図20(B))に装着される装着軸部jが突設されていた。図20(B)は、該保持部材dを前記紐装着部cに装着した状態で前記装着軸部jを前記チャック部hに装着し、この状態で該電動ドライバgを駆動して前記螺旋杭aを回転させながらこれを土中に埋設している状態を示している。
又特許文献2が開示する螺旋杭aは、螺旋状部mの上端に円環状リング部nや円筒状筒部pが一体に設けられており、該螺旋杭aを土中に埋設するに際しては、図21に示すように、該円環状リング部nや該円筒状筒部pに回転操作バーqを密接した挿通状態とし、該回転操作バーqを手で回すことによって前記螺旋杭aを土中に埋設する構成のものであった。
このように、特許文献1、2に係る螺旋杭aを回転させて土中に埋設するに際しては、前記電動ドライバg等の回転工具を必要としたり、前記リング部nや前記筒状部pに挿通させ得る回転操作バーqを用意する必要があり、又、夫々の螺旋杭aに対してこれらを着脱操作する必要があり、手間を要して施工性が悪い問題があった。
なお特許文献2の段落0020において、「反力杭1を手で回して地面5に打ち込んでいくようにしてもよい」と記載されてはいるが、螺旋杭aをこのように手で回して土中に埋設するためには、前記円環状リング部nや前記円筒状筒部pを手で把持して螺旋杭を回転させることになる。
しかしながら、かかる円環状リング部nは指先に馴染みにくく、従って、該螺旋杭aを安定的に手で回しにくい問題があった。又前記筒状部pを手で回す場合は、該筒状部の長さが短いために回しにくい問題があった。そのため、特許文献2に係る螺旋杭aに関しては、該円環状リング部nや該円筒状筒部pに、長さの長い回転操作バーqを挿通してこれを回転操作せざるを得ないと考えられ、該螺旋杭aを直接手で回して土中に埋設することは難しいと思われる。
実用新案登録第3191590号公報 特開2004−353185号公報
本発明は、前記従来の問題点に鑑みて開発されたものであり、手で直接回転させて容易に土中に埋設できる螺旋杭の提供を課題とするものであり、埋設状態においては安定的な引き抜き抵抗力を発揮し得る螺旋杭の提供を課題とするものである。又、一直線上に複数本を並べて土中に埋設することが容易な螺旋杭の提供を課題とするものである。
前記課題を解決するため本発明は以下の手段を採用する。
即ち本発明に係る螺旋杭の第1の態様は、1本の金属線材を屈曲して全体が一連に形成されており、螺旋状に屈曲して形成された、軸線が垂直状態の杭本体を具え、該杭本体の上端に直線状垂直部が起立状態に立設されると共に、該直線状垂直部の上端に、他物を装着するためのフック部の基端が連設されている。そして、該フック部の先側部分は、下方に向けて突出する立ち下がり片とされ、該立ち下がり片の下端には、前記フック部の内方側に向けて突出する如く下端屈曲部が 折り返しによって連設されていることを特徴とするものである。
本発明に係る螺旋杭の第2の態様は、1本の金属線材を屈曲して全体が一連に形成されており、螺旋状に屈曲して形成された、軸線が垂直状態の杭本体を具え、該杭本体の上端に直線状垂直部が起立状態に立設されると共に、該直線状垂直部の上端に、他物を装着するためのフック部の基端が連設されている。該フック部は、その下端に設けられた開放部を通過した横断面円形状の横杆を収容させることができ、又、該フック部の先側部分は下方に向けて突出する立ち下がり片とされ、該立ち下がり片の下端には、前記フック部の内方側に向けて突出する如く下端屈曲部が折り返しによって連設されており、前記開放部の幅寸法は前記横杆の外径よりも小さく形成され、該横杆を前記フック部内に収容させる際に該開放部が弾性的に拡開可能となされていることを特徴とするものである。
本発明に係る螺旋杭の第3の態様は、前記直線状垂直部の少なくとも下端部分は土中への埋設部とされていることを特徴とするものである。
本発明に係る螺旋杭の第4の態様は、1本の金属線材を屈曲して全体が一連に形成されており、螺旋状に屈曲して形成された、軸線が垂直状態の杭本体を具え、該杭本体の上端に直線状垂直部が起立状態に立設されると共に、該直線状垂直部の長さは、少なくとも、該杭本体の螺線の1ピッチ分に設定され、該直線状垂直部の少なくとも下端部分は土中への埋設部とされており、該直線状垂直部の上端に、他物を装着するための倒U字状のフック部の基端が連設されており、該フック部は、その下端に設けられた開放部を通過した横断面円形状の横杆を収容させることがでる。そして、前記フック部は、前記直線状垂直部の上端で上方に向けて連設された立ち上がり片と、その上端で連設された上片と、該上片の先端で下方に向けて突設された立ち下がり片とを具え、該立ち下がり片は前記立ち上がり片と略平行しており、該立ち下がり片の下端には、倒U字状の前記フック部の内方側に向けて突出する如く下端屈曲部が折り返しによって連設されており、該下端屈曲部は、前記立ち下がり片の下端において前記倒U字状のフック部の内方側に向けて屈曲形成された円弧部の上端で、前記立ち下がり片の内側部に向けて斜め上方に屈曲され且つ該屈曲部の先端が該立ち下がり片の該内側部に当接乃至接近状態とされており、前記下端屈曲部と前記立ち上がり片との間をなす前記開放部の幅寸法は前記横杆の外径よりも小さく形成されており、該横杆を前記フック部内に収容させる際に該開放部が弾性的に拡開可能となされていることを特徴とするものである。
本発明に係る螺旋杭の第5の態様は、1本の金属線材を屈曲して全体が一連に形成されており、螺旋状に屈曲して形成された、軸線が垂直状態の杭本体を具え、該杭本体の上端に直線状垂直部が起立状態に立設されると共に、該直線状垂直部の長さは、少なくとも、該杭本体の螺線の1ピッチ分に設定され、該直線状垂直部の少なくとも下端部分は土中への埋設部とされており、該直線状垂直部の上端に、他物を装着するための倒U字状のフック部の基端が連設されており、該フック部は、その下端に設けられた開放部を通過した横断面円形状の横杆を収容させることができる。そして、前記フック部は、前記直線状垂直部の上端で上方に向けて連設された立ち上がり片と、その上端で連設されて前記横杆を収容させるための上に凸の半円弧状湾曲片としての上片と、該上片の先端で下方に向けて突設された立ち下がり片とを具え、該立ち下がり片は前記立ち上がり片と略平行しており、又、前記半円弧状湾曲片の中心は、前記杭本体の軸線上に略位置しており、該立ち下がり片の下端には、倒U字状の前記フック部の内方側に向けて突出する如く下端屈曲部が折り返しによって連設されている。該下端屈曲部は、前記立ち下がり片の下端において前記倒U字状のフック部の内方側に向けて屈曲形成された円弧部の上端で、前記立ち下がり片の内側部に向けて斜め上方に屈曲され且つ該屈曲部の先端が該立ち下がり片の該内側部に当接乃至接近状態とされており、前記下端屈曲部と前記立ち上がり片との間をなす前記開放部の幅寸法は前記横杆の外径よりも小さく形成されており、該横杆を前記フック部内に収容させる際に該開放部が弾性的に拡開可能となされていることを特徴とするものである。
本発明に係る螺旋杭の第6の態様は、前記第4又は第5の態様において、前記立ち上がり片が、その下端からその上端に向かうにつれて前記杭本体の軸線からより離れる方向に傾斜状態に屈曲されていることを特徴とするものである。
本発明に係る螺旋杭の第7の態様は、前記第4又は第5の態様において、前記立ち上がり片が前記直線状垂直部の延長方向に連設されていることを特徴とするものである。
本発明に係る螺旋杭の第8の態様は、前記第1〜第7の何れかの態様において、前記直線状垂直部が、前記杭本体の前記軸線上で立設されていることを特徴とするものである。
本発明に係る螺旋杭の第9の態様は、前記第1〜第7の何れかの態様において、前記直線状垂直部が、前記杭本体の前記軸線に対して偏位して立設されていることを特徴とするものである。
本発明に係る螺旋杭の第10の態様は、前記第1〜第9の何れかの態様において、前記杭本体の下端が、平面視で、前記フック部の前記立ち下がり片の下端が存する側に位置することを特徴とするものである。
1.発明に係る螺旋杭は、1本の金属線材を屈曲して全体が一連に形成されており、螺旋状に屈曲して形成された杭本体の上端に直線状垂直部が起立状態に立設されている。又、該直線状垂直部の上端に、他物を装着するためのフック部の基端が連設されており、該フック部の先側部分は立ち下がり片とされ、該立ち下がり片の下端には、前記フック部の内方側に向けて突出する如く下端屈曲部が折り返しによって連設されている。従って本発明によるときは以下の如き優れた効果を奏する。
(1) 前記杭本体を回転させる際に前記フック部を手で把持したとき、例えば図9に示すように、面積の大きい前記下端屈曲部を、前記親指の指腹と前記人差し指の内面部との間で挾持して回転操作を行うことができ、又、適宜持ち替えて回転操作を続ける際も、面積が大きい前記下端屈曲部を人差し指の指腹や親指の指腹に当接させて行うことができるため、杭本体を直接手で容易に回転させて土中に埋設することができる。そして該杭本体は、これが土中に埋設された状態で所要の引く抜き抵抗力を発揮できる。
(2) 前記杭本体の上端に直線状垂直部が起立状態に立設されているため、該直線状垂直部の長さの範囲で該杭本体の回転埋設の程度を調整できる。これによって、前記フック部の高さ等を調整できる。
(3) 該直線状垂直部の少なくとも下端部分を土中に埋設状態とすることにより、該杭本体の回転埋設によって形成された螺旋溝の上端部分を土で埋まった状態となし得る。従って、この埋まった部分がその後の降雨等によって締まった状態になると、該杭本体の上端の上側に存する土が、該螺旋杭の逆回転(該螺旋杭が抜ける方向の回転)を抑制するためのストッパ部として機能することとなり、それだけ螺旋杭の引き抜き抵抗力を向上させ得ることとなる。
(4) 前記直線状垂直部は、金属製であり1本の直線状を呈するため撓み性を有する。従って、例えば雨避けやビニールハウス等の構築物においてビニールシート等を押えるための紐状物の端部分等としての他物を前記フック部に結着等により装着した場合において、強風時において該紐状物等の他物が振動したとしても、該直線状垂直部がこの振動を吸収し易く、該振動の影響が該杭本体に及び難くなし得る。これによって、螺旋杭の引き抜き抵抗力が不安定化するのを防止できることとなる。
2.特に前記フック部を、その下端に設けられた開放部を通して横杆を収容させることができるように構成すると共に、該開放部の幅寸法を該横杆の径よりも小さく形成し、該横杆を前記フック部内に収容させる際に該開放部が弾性的に拡開可能となす場合は、該横杆をフック部に収容した後は、自由状態にある該横杆を、前記下端屈曲部で下方から支持できる。従って、該フック部に収容した該横杆が不用意にフック部から脱落してしまうのを防止できる。又、紐状物の端部分をフック部に結着した場合においてその結び目が緩んで下がったときも、前記下端屈曲部がこの結び目を下方から受けるため、紐状物がフック部から外れてしまうのを防止できる。
3.前記フック部を、前記直線状垂直部の上端で上方に向けて連設された立ち上がり片と、その上端で連設された上片と、該上片の先端で下方に向けて突設された立ち下がり片とを具える如く構成し、該立ち上がり片と該立ち下がり片を略平行状態とし、該立ち上がり片を、その下端からその上端に向けて前記杭本体の軸線からより離れる方向に傾斜状態に屈曲させる場合は、該フック部を、該立ち上がり片の傾斜方向に屈曲された状態となし得る。そのため該立ち上がり片を、前記紐状物の傾斜方向を向いた傾斜状態とすることができる。これによって、該フック部が該紐状物の前記振動に伴って振動したとしても、土中に埋設されている杭本体に無理な変形が生ずるのを極力防止でき、前記螺旋杭の引き抜き抵抗力を不安定化させ難い。
又、フック部がこのように傾斜状態となることにより、前記杭本体が、前記直線状垂直部の略全体が土中に埋まる状態に埋設されたとしても、該フック部の該開放部と地面との間に、例えば図14に示すように比較的広いスペースを形成できることから、前記横杆を該開放部に当てがい易く、該横杆を該フック部内に収容させ易い。
4.特に前記杭本体の下端を、平面視で、前記フック部の前記立ち下がり片の下端が存する側に位置させる場合は、複数本の螺旋杭を一直線上に配置するのが容易となる。
本発明に係る螺旋杭を示す斜視図である。 その正面図である。 そのフック部に、下端の開放部を通して横杆を収容させる作業工程を説明する説明図と、収容された横杆が下端屈曲部で下方から支持されている状態を示す説明図である。 螺旋杭を示す平面図である。 螺旋杭を用いて雨避けを構成した状態を示す斜視図である。 その部分斜視図と、螺旋杭を直線上に並置する作業工程を説明する斜視図である。 螺旋杭を用いてビニールハウスを構成した状態を示す斜視図である。 螺旋杭を用いて簾の下端縁部の左右端部位を支持した状態を示す斜視図である。 螺旋杭の杭本体を土中に埋設するに先立って、フック部を手で把持した状態で螺旋杭の下端を地面の所要部位に載せた状態を示す正面図である。 その後、杭本体の下端部分を地面に突き刺した状態を示す正面図と、その後に杭本体を若干回転させた状態を示す説明図である。 該杭本体を更に回転させた状態を示す説明図である。 下端屈曲部が設けられていないフック部を具える螺旋杭の問題点を説明する説明図である。 直線状垂直部の下端部分を土中に埋設して形成されたストッパ部と、直線状垂直部の長さの範囲で杭本体を更に回転させた状態示す説明図である。 直線状垂直部の全体を土中に埋設した状態を示す側面図と、この状態において横杆をフック部の下端の開放部に当てがった状態を示す説明図である。 螺旋杭を構成するフック部の他の態様を例示する部分正面図である。 螺旋杭の他の実施例を示す正面図である。 螺旋杭のその他の実施例を示す正面図である。 下端屈曲部の他の態様を示す正面図である。 下端屈曲部のその他の態様を示す正面図である。 下端屈曲部のその他の態様を示す正面図である。 下端屈曲部のその他の態様を示す正面図である。 杭本体の下端形状の他の態様を示す正面図である。 従来の螺旋杭を示す斜視図と、その使用状態を示す正面図である。 従来の螺旋杭をその使用状態で示す斜視図である。
図1〜3において本発明に係る螺旋杭1は、1本の金属線材を屈曲して全体が一連に形成されており、螺旋状に屈曲して形成された、軸線L1が垂直状態の杭本体2を具えている。そして、該杭本体2の上端3に直線状垂直部5が起立状態に立設されると共に該直線状垂直部5の上端6に、倒U字状を呈するフック部7の基端9が連設されている。又、該フック部7の先側部分7aは、下方に向けて突出する立ち下がり片10とされ、該立ち下がり片10の下端11には、前記フック部7の内方側(前記フック部7の内部側)に向けて突出する如く下端屈曲部12が折り返しによって連設されている。
前記直線状垂直部5は、本実施例においては図1〜2、図4に示すように、前記杭本体2の上端部分をなす半径方向湾曲片13の先端15(本実施例においては前記杭本体2の上端3)で起立状態に立設されており、前記杭本体2の前記軸線L1上で立設状態とされている。そして該直線状垂直部5の長さは、少なくとも、前記杭本体2の螺旋の1/2ピッチ分に設定されており、本実施例においては1ピッチ分に設定されている。前記直線状垂直部5の前記上端6には、図3に示すように、他物18としての、横断面円形状の横杆(本実施例においては円形パイプ)16を収容させ得る、下端開放の倒U字状を呈する前記フック部7の前記基端9が連設されており、該フック部7は、図3(C)に示すように、その下端に設けられた開放部17を通過した該横杆16を収容させることができる。
前記フック部7は、本実施例においては図1〜2に示すように、前記直線状垂直部5の前記上端6で上方に向けて連設された立ち上がり片19と、その上端20で連設されて前記横杆16を収容させるための、上に凸の半円弧状湾曲片22として上片21と、その先端23で下方に向けて連設された前記立ち下がり片10とを具えている。該立ち下がり片10は、本実施例においては図1〜2に示すように、前記立ち上がり片19と略平行しており、又、前記半円弧状湾曲片22の中心25は、図2に示すように、前記杭本体2の前記螺旋の軸線L1上に略位置されている。
又、前記立ち下がり片10の前記下端11に連設されている前記下端屈曲部12は、該立ち下がり片10の該下端11において前記フック部7の内方側に向けて屈曲形成された円弧部26の上端27で、前記立ち下がり片10の内側部(前記フック部の内方側の側部)29に向けて斜め上方に屈曲する傾斜部28が設けられており、該傾斜部28の先端31が該内側部29に当接乃至近接状態とされている。図1〜2においては近接状態とされている。
又、前記下端屈曲部12と前記立ち上がり片19との間をなす前記開放部17の幅寸法L2は、図2(B)に示すように前記横杆16の外径L3よりも小さく形成されており、該横杆16を前記フック部7内に収容させる際に、図3(B)に示すように、該開放部17が弾性的に拡開可能となされている。
前記立ち上がり片19は、その下端32からその上端33に向かうにつれて前記杭本体2の前記軸線L1からより離れる方向に傾斜状態に屈曲されている。本実施例においては、前記立ち下がり片10の下端11が、該立ち下がり片10が垂直状態を呈する場合に比して、より上に位置するように屈曲されている。従って図1に示すように、前記フック部7は屈曲状態にある。
又前記杭本体2の下端35は、図1〜2、図4に示すように、平面視で、前記フック部7の先端36(前記立ち下がり片10の下端11)が存する側に位置させて設けられている。
ここで、かかる構成を有する螺旋杭1の主要部の寸法を例示すれば、前記金属線材は、線径が3.2mm程度の焼入れ鋼線を以て形成されており、前記杭本体2は250mm程度に設定され、その螺旋のピッチは30mm程度に設定され、前記半円弧状湾曲片22の径は26mm程度に設定されている。又、前記直線状垂直部5の長さは30mm程度に設定され、前記立ち上がり片19の、前記杭本体2の前記軸線L1に対する傾斜角度は20度程度に設定されている。該立ち上がり片19の傾斜する方向を以下、傾斜方向ともいう。そして前記下端屈曲部12の前記円弧部26の径は8mm程度に設定され、該傾斜部28の長さは8mm程度に設定されている。又、該下端屈曲部12の最大幅が10mm程度に設定されており、上下方向長さは14mm程度に設定されている。
前記横杆16は、本実施例においては外径が22mm程度の樹脂被覆の円形パイプを以て形成されており、前記下端屈曲部12と前記立ち上がり片19との間をなす前記開放部17の幅寸法は、該横杆16の外径(22mm程度)よりも小さく形成され、18mm程度に設定されている。
図5、図6(A)、図7、図8は、かかる構成を有する螺旋杭1を家庭菜園の場で使用した使用状態を示している。図5〜6は、栽培植物を、倒U字状の支柱37で支持されたビニールシート38で被覆して雨避け39を構成する際において、該ビニールシート38を押える紐状物40を支持するために前記螺旋杭1を使用した場合を示している。又図7は、ビニールハウス41を構成するに際して、倒U字状の支柱42で支持されたビニールシート43を押えるために前記螺旋杭1を使用した場合を示している。又図8は、建物45の窓部46を覆う簾47の下端縁部49の左右端部位50,50を該簾47を傾斜状態にして支持するために前記螺旋杭1を使用した場合を示している。
以下、これらの使用状態を具体的に説明する。
図5は、栽培植物をビニールシート38で被覆して雨避け39を構成するに際して、該雨避け39の延長方向に沿わせて前記螺旋杭1の複数本(例えば3本)を、例えば60cm程度の間隔で、その杭本体2を土中に埋設して並置した場合の一例を示している。該例示にあっては、各螺旋杭1の前記立ち上がり片19が、図6(A)に示すように、該雨避け39側(以下、内方側ともいう)に向けて傾斜しており、且つ、各螺旋杭1の前記フック部7の高さが略同一とされている。
該螺旋杭1のかかる並置状態を形成するために本実施例においては、先ず図6(B)に示すように、前記雨避け39の延長方向に沿わせて地面51に直線52を引く。その後、図9に示すように、前記螺旋杭1の前記下端屈曲部12を右手の親指53と人差し指56との間で把持すると共に、該人差し指56の指腹59を前記傾斜する立ち上がり片19に当てがう。該下端屈曲部12の対向側面部60,60(図1〜2、図4)は平面状を呈して面積が大きいため、親指53の指腹を一方の側面部60に当接させると共に、人差し指56の内側面を他方の側面部60に当接させて、該下端屈曲部12を親指53と人差し指56とで安定的に把持できる。又図9に示すように、左手の親指61と人差し指62との間で前記杭本体2の下側部分63を把持し、この状態で、前記フック部7の側面部64を作業者の胴部に対して略直角を呈する状態とし、前記杭本体2の前記下端35を前記直線52上に載せる。なお図6(B)においては、手による把持状態の図示を省略している。該杭本体2はその垂直状態で、図4に示すように、前記杭本体2の下端35が、平面視で、該フック部7の、前記立ち下がり片10の下端11が存する側に位置しているため(即ち、該フック部7の先端36の直下の近傍に該杭本体2の下端35が存するため)、作業者は、前記フック部7の側面部64を作業者の胴部に対して略直角を呈する状態とし、該杭本体2の下端35を容易に目視できる。従って、図6(B)に示すように、該杭本体2の下端35を前記直線52上に載せ易い。なお図6(B)においては、手前に雨避け39が存する。
地盤が比較的軟らかい場合は、この状態で、例えば図10(A)に示すように、前記杭本体2の下端側の10mm程度の長さ部分66a(前記杭本体2の下端部分66)を地面51に突き刺す。このように突き刺すのは、以後における杭本体2の回転を容易化するためである。図10(B)、図11(A)、図11(B)は、右手の回転操作によって、前記フック部7を適宜持ち替えながら前記杭本体2を時計回りに回転させ、該杭本体2を土中に沈めている状態を示している。このように持ち替えたときも、例えば図11(A)、図11(B)に示すように、前記下端屈曲部12の面積の大きい前記側面部60が人差し指56の指腹59に安定的に当接する。
かかる螺旋杭1の回転操作は、無理なく安定状態で行うことができる。その理由は、前記フック部7の前記立ち下がり片10の下端に該フック部7の内方側に向けて突出する如く前記下端屈曲部12が折り返しによって連設されていることにより、前記親指53と前記人差し指56との間で把持される面積が該下端屈曲部12によって増大されているためである。又本実施例おいては、図2に示すように、前記直線状垂直部5が前記杭本体2の前記軸線L1上で立設されており、該フック部7の前記半円弧状湾曲片22の中心25が、前記のように該軸線L1上に略位置しているためである。
図12は、その比較例として螺旋杭1aを示している。該螺旋杭1aのフック部7aは、前記と同様構成の杭本体2aの上端に直線状垂直部5aが起立状態に立設されると共に、該直線状垂直部5aに前記立ち上がり片19a(本実施例におけると同様に傾斜状態にある)が連設され、該立ち上がり片19aの上端で、前記横杆16を収容させるための上に凸の半円弧状湾曲片22aが連設され、その先端で下方に向けて立ち下がり片10aが突設されて倒U字状を呈している。この比較例においては、該立ち下がり片10aの下端に、本実施例におけるような前記下端屈曲部12は設けられていない。かかる構成を有する倒U字状のフック部7を親指53と人差し指56とで把持して前記杭本体2を回転させて土中に埋設せんとする場合、図12に示すように、該立ち下がり片10の下端に前記のような下端屈曲部12が設けられていないため、親指と人差し指との間で挾持される部分の幅が線状を呈していて前記金属線材の線径分しかない。従って、該杭本体2を安定的に回転させにくい問題が生ずることとなる。
そして本実施例においては、前記下端屈曲部12が、図2に示すように、前記フック部7の内方側に向けて屈曲形成された円弧部26の上端27で、前記傾斜部28が、前記立ち下がり片10の内側部29に向けて斜め上方に屈曲され且つその先端31が該内側部29に当接乃至近接状態とされているため、該フック部7を手で把持して前記杭本体2を回転させる際に該立ち下がり片10の下端で怪我をする恐れがない。
前記のように位置決めして複数本の螺旋杭1を順次土中に埋設すれば、これらの螺旋杭1を一直線上に配置できる。なお、複数本の螺旋杭1を一直線上に配置するためには、必ずしも、フック部7の前記側面部64を作業者の胴部に対して略直角を呈するように設定する必要はない。該側面部64を常に同じ向きにし且つ前記杭本体2の下端35を前記直線52(図6(B))上に載せて各螺旋杭1を回転し始めるのであれば、かかる一直線上の並置状態を得ることができる。
図13は、前記直線状垂直部5の下端部分(本実施例においては10mm程度の長さの部分)66が土中に埋設された状態を示している。このように埋設する際、前記半径方向屈曲片13が地面51を周方向に削ることとなるので、これによって、前記杭本体2の回転埋設によって形成された螺旋溝67の上端部分は土で埋まった状態となる。この埋まった部分は、その後の降雨等によって締まった状態になると、前記杭本体2の上端3の上側の土が、前記螺旋杭1の逆回転(前記螺旋杭1が抜ける方向の回転)を抑制するためのストッパ部70として機能するため、それだけ螺旋杭1の引き抜き抵抗力が向上することとなる。
そして、該杭本体2が土中に完全に埋設された状態で、傾斜状態にある前記立ち上がり片19の向きが前記内方側に向いていない場合、例えば側方側に向いた場合や外方側に向いた場合は、前記直線状垂直部5の長さの範囲で該杭本体2を更に適宜回転させて該杭本体2を土中により深く埋設することにより、傾斜状態にある該立ち上がり片19の向きを所要に設定できる。
本実施例においては、前記のように螺線のピッチを30mm程度に設定しているため、図13(A)に示すように、前記ストッパ部70を形成するために前記直線状垂直部5の下端部分66の10mm程度の長さの部分を土中に埋設したとしても、図13(A)に示すように、前記直線状垂直部5には、まだ20mm程度の余裕長さがある。従って、前記螺旋のピッチが30mm程度であることから、該直線状垂直部5には、前記杭本体2を更に180度回転させられるだけの余裕がある。それ故、前記ストッパ部70が形成された状態で前記立ち上がり片19が例えば図13(B)に示すように外方側に向いた場合、この余裕によって、傾斜状態にある前記立ち上がり片19の向きを図13(C)に示すように内方側に向いた状態に修正できる。又、前記直線状垂直部5の長さ範囲における該杭本体2の回転埋設の調整によって、各フック部7の高さを略等しく設定することもできる。このように前記直線状垂直部5は、前記杭本体2を回転させるための余裕を形成できるのであり、これによって前記開放部17の向きや前記フック部7の高さ調整が可能となる。
そしてこの状態で、前記立ち上がり片19が傾斜状態にあることから、前記直線状垂直部5が図14(A)に示すように完全に土中に埋設された状態にあっても、該立ち上がり片19が垂直状態を呈する場合に比し、前記フック部7の前記開放部17と地面51との間に比較的広いスペース54が形成される。これによって、図14(B)に示すように、前記横杆16を該開放部17側に当てがい易く、該横杆16を前記フック部7内に収容させ易い。
図3(A)は、該スペースを通して前記横杆16を前記下端屈曲部12と前記立ち上がり片19との間に当てがった状態を示している。この状態で、該横杆16を該立ち上がり片19の傾斜に沿って該フック部7内に押し込むと、図3(B)に示すように、前記開放部17が弾性的に拡開し、その後図3(C)に示すように、該横杆16が前記フック部7内に収容された状態となり、この状態で該開放部17は弾性的に復帰する。従って、該フック部7内に収容された該横杆16は、前記開放部17の幅寸法が前記横杆16の径よりも小さいために、自由状態にある該横杆16は図3(D)に示すように、前記下端屈曲部12と前記立ち上がり片19との間で下方から支持されることとなる。従って、該横杆16が前記フック部7から脱落することがない。このように前記下端屈曲部12が、前記横杆16が前記フック部7から脱落するのを防止できることから、例えば、図5に示すように雨避け39を構成する場合、前記紐状物40を該横杆16に結着する作業中において該横杆16が脱落してしまうのを防止できることとなる。
図5は、前記雨避け39の両側において一直線上に所要間隔で配置された複数の螺旋杭1の各フック部7に、他物18としての前記横杆16が前記のように収容状態とされ、該横杆16が前記半円弧状湾曲片22に嵌まり合って支持された状態で、該横杆16に、前記雨避け39の前記ビニールシート38を押える該紐状物40の端部分72が結着により装着された状態を示している。このように、該横杆16に該紐状物40の端部分72を結着により装着したとき、該横杆16は複数本の螺旋杭1で前記フック部7を介して支持されるため、複数本の螺旋杭1の引き抜き抵抗力によって、該横杆16を安定的に支持できる。従って、前記紐状物40による前記ビニールシート38の押えを確実に行うことができる。
このように埋設された螺旋杭1は、不要時には前記杭本体2を直接手で逆回転して簡単に引き抜くことができるため、該螺旋杭1は再使用できる。
図7は、前記ビニールハウス41を構成する場合において、ビニールシート43を、他物18としての紐状物40を介して押えるために前記螺旋杭1が使用された場合を示している。図7においては、該紐状物40が、該ビニールシート43の上面に、該ビニールハウス41の延長方向にジグザグ状を呈する如く掛けられている。そして、該ビニールハウス41の両側部分73,73において、該ビニールハウス41の延長方向に所要間隔を置いて前記杭本体2が土中に埋設されてなる前記螺旋杭1の各フック部7に、該紐状物40の折り返し端部75が引っ掛けられている。この場合は図7(B)に示すように、前記直線状垂直部5を土中に略完全に埋設状態としてもよい。このように略完全に埋設状態とすれば、埋設状態にある前記杭本体2の上端の上側の土の厚さがより厚くなるため、前記ストッパ部70のストッパ効果をより有効に発揮させることがでる。このように埋設された螺旋杭1は、不要時には前記杭本体2を直接手で逆回転して簡単に引き抜くことができるため、該螺旋杭1は再使用できる。
図8は、建物45の窓部46を覆う簾47の下端縁部49の左右端部位50,50を該簾47を傾斜状態にして支持するために前記螺旋杭1を用いた場合を示している。該簾47は、その下端縁部49の左右端部位50,50に、他物18としての紐状物40の上端部分76が連結されると共に、その下端部分77を、前記窓部46から離して且つ前記下端縁部49の左右側に位置させて前記杭本体2が土中に埋設されてなる前記螺旋杭1の前記フック部7に結着により装着した状態を示している。
これにより、前記左右の紐状物40,40が該螺旋杭1,1によって支持される。このように、簾47の下端縁部49の左右端部分50,50を該簾47を傾斜状態にして紐状物40,40で支持する場合は、該簾47が傾斜状態にあることから風の影響を受けやすく、その結果、杭本体2が埋設状態ある前記螺旋杭1に該紐状物40の振動が加わることとなる。この場合も前記と同様にして、前記直線状垂直部5による振動吸収作用等によって螺旋杭1の引き抜き抵抗力が不安定化するのを防止できることとなる。このように埋設された螺旋杭1は、不要時には前記杭本体2を直接手で逆回転して簡単に引き抜くことができるため、該螺旋杭1は再使用できる。
これらの各使用態様において用いられている螺旋杭1は、何れも、前記杭本体2の上端に直線状垂直部5が設けられており、該直線状垂直部5は金属製の1本の直線状を呈して撓み性を有する。そのため該直線状垂直部5が、図13に示すように地面51から突出している状態にあるときも、或いは、これが図14に示すように土中に埋設されている状態にあるときも、強風時において前記雨避け39や前記ビニールハウス41、前記簾47が揺れて前記紐状物40が振動したり、該紐状物40が風でばたついて振動しても、該振動が前記直線状垂直部5で吸収されやすい。従って、該振動の影響が前記杭本体2に及びにくくなし得るため、螺旋杭1の引き抜き抵抗力を低下させにくい。
そして、前記した何れの使用態様においても、前記ビニールシート38,43を押える前記紐状物40、或いは前記簾47を支持する前記紐状物40が、地面51に対して傾斜状態を呈している。そこで、これらの場合においては図5、図7、図8に示すように、前記立ち上がり片19を、該雨避け39や該ビニールハウス41、該簾47側に向けて傾斜状態を呈する如く位置決めして前記杭本体2を土中に埋設することとしている。かかることから該立ち上がり片19が、前記紐状物40の傾斜方向に傾斜した状態を呈し或いは該傾斜方向に向いた傾斜状態を呈し得る。そのため、該紐状物40が前記のように振動しても、該立ち上がり片19の振動の振幅をより小さく抑制でき、従って、土中に埋設されている該杭本体2に無理な変形が生ずるのを極力防止でき、前記螺旋杭1の引き抜き抵抗力を不安定化させにくい。
なお前記横杆16は、並置された前記螺旋杭1の全てのフック部7に横方向にスライドさせて挿通状態とすることも可能である。この場合は、前記直線状垂直部5の長さの範囲で前記杭本体2を所要に回転させて該フック部7の向きと高さを合わせることとなるが、この操作は、該横杆16を前記開放部17を通して該フック部7内に押し込む場合に比べて手間が掛り易い。
なお、例えば前記簾47の下端縁部49の左右端部分50,50を紐状物40,40を介して螺旋杭1で支持する場合のように、紐状物40の下端部分77を前記フック部7に結着により装着した場合は、該紐状物40の振動によって前記フック部7に対する紐状物40の結び目が緩んで下がったとしても、この結び目が幅広の前記下端屈曲部12で受け止められるため、該結び目がフック部7から外れてしまう恐れがない。
本発明は、前記実施例で示したものに限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。その一例を挙げれば次のようである。
(1) 前記螺旋杭1を構成する前記フック部7は、図1に示す倒U字状を呈するものの他、例えば図15(A)や図15(B)に示すような円形リング状を呈するもの、図15(C)に示すような菱形状のもの、図15(D)に示すような逆三角形状のもの等、各種に構成できる。
これらにおいて共通する構成は、該フック部7の先側部分7aが立ち下がり片10とされ、該立ち下がり片10の下端11に、該フック部7の内方側に向けて突出する如く下端屈曲部12が折り返しによって連設されている点である。これらのフック部7が、折り返しによる該下端屈曲部12を有していることから、該フック部7を図9に示すと同様にして親指と人差し指との間で把持して前記杭本体2を手で回転させる場合、該親指と該人差し指との間に介在される部分の面積を該下端屈曲部12によって増大させることができる。これによって該フック部7を安定状態で把持でき、前記杭本体2を土中に円滑に回転させて埋設できることとなる。
これらのフック部7においては、該フック部7の中心79が前記杭本体2の軸線状L1に略存した状態とされている。又これらの螺旋杭1においては、前記フック部7は、その下端に設けられた開放部17を通過した前記横杆16を収容させることができるように構成されており、該開放部17の幅寸法は該横杆16の径よりも小さく設定され、該横杆16を該フック部7に収容させる際に該開放部17が弾性的に拡開可能となされている。なお本実施例において、かかる開放部17は必須ではない。
(2) 図16は、本発明に係る螺旋杭1の他の実施例を示すものであり、前記立ち上がり片19が前記直線状垂直部5の延長方向に連設されており、該立ち上がり片19は傾斜状態にはなく垂直状態を呈している。又図17は、前記直線状垂直部5が前記杭本体2の軸線L1に対して偏位して立設されてなる螺旋杭1を示すものである。
(3) 前記下端屈曲部12は、前記杭本体2を直接手で回転させて土中に埋設させる際において、指に対する当接面積を増大させ得るものであれば、例えば図18〜21に示す場合等、各種の折り返し形態で構成できる。
(4) 本発明に係る螺旋杭1は、他物71としての紐状物40を結着等により前記フック部7に装着する場合に使用されることの他、ネット状物の所要部位としての他物18を前記フック部7に引っ掛けによって装着する場合や、他物18としての紐状物40の端部に設けた係止リングを前記フック部7に引っ掛けによって装着する場合等、該螺旋杭1の引き抜き抵抗力を利用して他物18をフック部7に装着する各種用途に使用できる。例えば、テント幕を、他物18としての紐状物40等を介して前記フック部7に結着等により装着する場合や、他物18としての犬のリードの端部を前記フック部7に引っ掛ける場合等において該螺旋杭1を用いることができる。
(5) 前記杭本体2の手による回転埋設をより容易化するために、該杭本体2の下端35を例えば図19に示すように尖った状態に構成してもよい。地盤が比較的硬い場合は、該下端35をこのように尖った状態に構成するのがよい。
(6) 本発明に係る螺旋杭1を構成する前記金属線材の線径や前記杭本体2の螺旋のピッチ、螺旋杭1の全長、前記立ち上がり片19の前記傾斜角度等は、該螺旋杭1の使用目的に応じて所要に設定できる。例えば、前記線径2〜3.5mmに、前記杭本体2の全長は200〜300mmに、前記ピッチは25〜35mmに設定できる。
(7) 前記直線状垂直部5は、前記フック部7の高さや向きを調整したり、その全部又は一部分を土中に埋設して前記ストッパ部をより強固とするため等の目的で使用されるが、その長さは、例えば1/2ピッチ等、所要長さに設定できる。
1 螺旋杭
2 杭本体
5 直線状垂直部
7 フック部
10 立ち下がり片
12 下端屈曲部
16 横杆
17 開放部
18 他物
19 立ち上がり片
21 上片
22 半円弧状湾曲片
26 円弧部
28 傾斜部
40 紐状物

Claims (10)

  1. 1本の金属線材を屈曲して全体が一連に形成されており、
    螺旋状に屈曲して形成された、軸線が垂直状態の杭本体を具え、該杭本体の上端に直線状垂直部が起立状態に立設されると共に、該直線状垂直部の上端に、他物を装着するためのフック部の基端が連設されており、該フック部の先側部分は、下方に向けて突出する立ち下がり片とされ、該立ち下がり片の下端には、前記フック部の内方側に向けて突出する如く下端屈曲部が折り返しによって連設されていることを特徴とする螺旋杭。
  2. 1本の金属線材を屈曲して全体が一連に形成されており、
    螺旋状に屈曲して形成された、軸線が垂直状態の杭本体を具え、該杭本体の上端に直線状垂直部が起立状態に立設されると共に、該直線状垂直部の上端に、他物を装着するためのフック部の基端が連設されており、該フック部は、その下端に設けられた開放部を通過した横断面円形状の横杆を収容させることができ、又、該フック部の先側部分は、下方に向けて突出する立ち下がり片とされ、該立ち下がり片の下端には、前記フック部の内方側に向けて突出する如く下端屈曲部が折り返しによって連設されており、前記開放部の幅寸法は前記横杆の外径よりも小さく形成され、該横杆を前記フック部内に収容させる際に該開放部が弾性的に拡開可能となされていることを特徴とする螺旋杭。
  3. 前記直線状垂直部の少なくとも下端部分は土中への埋設部とされていることを特徴とする請求項1又は2記載の螺旋杭。
  4. 1本の金属線材を屈曲して全体が一連に形成されており、
    螺旋状に屈曲して形成された、軸線が垂直状態の杭本体を具え、該杭本体の上端に直線状垂直部が起立状態に立設されると共に、該直線状垂直部の長さは、少なくとも、該杭本体の螺線の1ピッチ分に設定され、該直線状垂直部の少なくとも下端部分は土中への埋設部とされており、
    該直線状垂直部の上端に、他物を装着するための倒U字状のフック部の基端が連設されており、該フック部は、その下端に設けられた開放部を通過した横断面円形状の横杆を収容させることができ、前記フック部は、前記直線状垂直部の上端で上方に向けて連設された立ち上がり片と、その上端で連設された上片と、該上片の先端で下方に向けて突設された立ち下がり片とを具え、該立ち下がり片は前記立ち上がり片と略平行しており、該立ち下がり片の下端には、倒U字状の前記フック部の内方側に向けて突出する如く下端屈曲部が折り返しによって連設されており、
    該下端屈曲部は、前記立ち下がり片の下端において前記倒U字状のフック部の内方側に向けて屈曲形成された円弧部の上端で、前記立ち下がり片の内側部に向けて斜め上方に屈曲され且つ該屈曲部の先端が該立ち下がり片の該内側部に当接乃至接近状態とされており、前記下端屈曲部と前記立ち上がり片との間をなす前記開放部の幅寸法は前記横杆の外径よりも小さく形成されており、該横杆を前記フック部内に収容させる際に該開放部が弾性的に拡開可能となされていることを特徴とする螺旋杭。
  5. 1本の金属線材を屈曲して全体が一連に形成されており、
    螺旋状に屈曲して形成された、軸線が垂直状態の杭本体を具え、該杭本体の上端に直線状垂直部が起立状態に立設されると共に、該直線状垂直部の長さは、少なくとも、該杭本体の螺線の1ピッチ分に設定され、該直線状垂直部の少なくとも下端部分は土中への埋設部とされており、該直線状垂直部の上端に、他物を装着するための倒U字状のフック部の基端が連設されており、該フック部は、その下端に設けられた開放部を通過した横断面円形状の横杆を収容させることができ、
    前記フック部は、前記直線状垂直部の上端で上方に向けて連設された立ち上がり片と、その上端で連設されて前記横杆を収容させるための上に凸の半円弧状湾曲片としての上片と、該上片の先端で下方に向けて突設された立ち下がり片とを具え、該立ち下がり片は前記立ち上がり片と略平行しており、又、前記半円弧状湾曲片の中心は、前記杭本体の軸線上に略位置しており、該立ち下がり片の下端には、倒U字状の前記フック部の内方側に向けて突出する如く下端屈曲部が折り返しによって連設されており、
    該下端屈曲部は、前記立ち下がり片の下端において前記倒U字状のフック部の内方側に向けて屈曲形成された円弧部の上端で、前記立ち下がり片の内側部に向けて斜め上方に屈曲され且つ該屈曲部の先端が該立ち下がり片の該内側部に当接乃至接近状態とされており、前記下端屈曲部と前記立ち上がり片との間をなす前記開放部の幅寸法は前記横杆の外径よりも小さく形成されており、該横杆を前記フック部内に収容させる際に該開放部が弾性的に拡開可能となされていることを特徴とする螺旋杭。
  6. 前記立ち上がり片は、その下端からその上端に向かうにつれて前記杭本体の軸線からより離れる方向に傾斜状態に屈曲していることを特徴とする請求項4又は5記載の螺旋杭。
  7. 前記立ち上がり片は前記直線状垂直部の延長方向に連設されていることを特徴とする請求項4又は5記載の螺旋杭。
  8. 前記直線状垂直部は、前記杭本体の前記軸線上で立設されていることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の螺旋杭。
  9. 前記直線状垂直部は、前記杭本体の前記軸線に対して偏位して立設されていることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の螺旋杭。
  10. 前記杭本体の下端は、平面視で、前記フック部の前記立ち下がり片の下端が存する側に位置することを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の螺旋杭。
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