JP2018021297A - 車両用ドアハンドル装置及び車両用ドアハンドル装置の組付方法 - Google Patents

車両用ドアハンドル装置及び車両用ドアハンドル装置の組付方法 Download PDF

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高志 小野
将也 小野田
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Abstract

【課題】部品点数の増加を抑制しつつも、防盗性に優れる車両用ドアハンドル装置及びその組付方法を提供する。【解決手段】車両用ドアハンドル装置1は、キーシリンダ30に設定されたリブ31と、ブラケット20に設定された溝状のリブ嵌合部25と、キーシリンダ30を相対移動させる固定ねじ41と、を有している。この場合、リブ嵌合部25は、キーシリンダ30の挿入方向と交差する交差方向に沿って延在する係合溝部を有している。そして、固定ねじ41は、固定ブロック11dに設けられた貫通孔11d1を介してねじ穴32に螺合可能に構成されている。この固定ねじ41は、ねじ穴32にねじ締めされた際にキーシリンダ30を引き寄せる力を発揮することにより、ブラケット20に対してキーシリンダ30を移動させ、リブ31を係合溝部の奥端側へと進入させるとともに、固定ブロック11d及びキーシリンダ30を共締めする。【選択図】図3

Description

本発明は、車両用ドアハンドル装置及びその組付方法に関する。
例えば特許文献1には、自動車用開放リーフ把手が開示されている。この把手は、ドアパネルの内部に固定される把手サポートと、ドアパネルの外側に配置されて把持サポートに関節接続された把持レバーと、ロッキング本体と、把手サポート内に形成されたキャビティ内で横方向にスライド可能にガイドされるように横方向内側に延びる取り付けタングとを含んでいる。把持サポートが最終取り付け位置に位置すると、取り付けタングは車両用ドアの外側から把持サポート内のキャビティに横方向内側に係合する。これにより、ロッキング本体は横方向を除くすべての方向でサポートに対して固定される。その結果、車両用ドアの外側から工具を差し込むなどの手法によってロック本体が引き抜かれるといった事態を抑制し、防盗性の向上を図っている。
特開2000−226955号公報
しかしながら、特許文献1に開示された手法によれば、取り付けタングのような取付部材を利用してロッキング本体を固定しているため、部品点数の増加に繋がり、製品コストが高くなるという不都合がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、部品点数の増加を抑制しつつも、防盗性に優れる車両用ドアハンドル装置及びその組付方法を提供することである。
かかる課題を解決するために、第1の発明は、車体パネルの外側に固定されたハンドル部と、車体パネルの内外を貫通するパネル開口部に合わせて車体パネルの内側に取り付けられたブラケットと、パネル開口部から車体パネルの内側に挿入された状態で、ブラケットに組み付けられたキーシリンダと、を有する車両用ドアハンドル装置を提供する。この車両用ドアハンドル装置は、ブラケット及びキーシリンダのうち一方に設定されたリブと、ブラケット及びキーシリンダのうち他方に設定された溝状のリブ嵌合部と、軸体の周囲にねじ山が形成されたねじ部材からなり、キーシリンダ及びブラケットの少なくとも一方を相対移動させる移動手段と、ハンドル部に設けられ、パネル開口部より車体パネルの内側へと延在されて、ブラケットとキーシリンダとの間に位置する固定ブロックと、を有している。この場合、リブ嵌合部は、キーシリンダの挿入方向と交差する交差方向に沿って延在し、リブが嵌合する係合溝部を有している。また、移動手段は、固定ブロックに設けられた貫通孔を介して、キーシリンダに設けられたねじ穴に螺合可能に構成されており、ねじ穴にねじ締めされた際にキーシリンダを引き寄せる力を発揮することにより、ブラケットに対してキーシリンダを移動させ、リブを係合溝部の奥端側へと進入させるとともに、固定ブロック及びキーシリンダを共締めする。
ここで、第1の発明において、リブ嵌合部は、パネル開口部から車体パネルの内側に挿入されるキーシリンダをガイドする挿入溝部をさらに有することが望ましい。そして、係合溝部は、挿入溝部に対して交差するように連設されているとともに、キーシリンダが引き寄せられた際に、リブが係合溝部の奥端部に突き当たるよりも前に、キーシリンダの外面が固定ブロックに突き当たるように、奥行き方向の長さが設定されている一方、係合溝部の奥端側に進むにつれて狭幅となる溝形状を備えることが好ましい。
また、第2の発明は、車体パネルの外側に固定されたハンドル部と、車体パネルの内外を貫通するパネル開口部に合わせて車体パネルの内側に取り付けられたブラケットと、パネル開口部から車体パネルの内側に挿入された状態で、ブラケットに組み付けられたキーシリンダと、を有する車両用ドアハンドル装置を提供する。この車両用ドアハンドル装置は、ブラケット及びキーシリンダのうち一方に設定されたリブと、ブラケット及びキーシリンダのうち他方に設定された溝状のリブ嵌合部と、軸体の周囲にねじ山が形成されたねじ部材からなり、キーシリンダ及びブラケットの少なくとも一方を相対移動させる移動手段と、ハンドル部に設けられ、パネル開口部より車体パネルの内側へと延在されて、ブラケットとキーシリンダとの間に位置する固定ブロックと、を有している。この場合、リブ嵌合部は、キーシリンダの挿入方向と交差する交差方向に沿って延在し、リブが嵌合する係合溝部を有している。また、移動手段は、固定ブロックに設けられた貫通ねじ穴に螺合されるとともに、その先端がキーシリンダに突き当て可能に構成されており、貫通ねじ穴にねじ締めされた際にキーシリンダを押し出す力を発揮することにより、ブラケットに対してキーシリンダを移動させ、リブを係合溝部の奥端側へと進入させる。
また、第3の発明は、車体パネルの内外を貫通するパネル開口部に合わせて、ブラケットを車体パネルの内側に取り付ける第1のステップと、パネル開口部から車体パネルの内側にキーシリンダを挿入し、キーシリンダをブラケットに仮保持する第2のステップと、車体パネルにハンドル部を配設する第3のステップと、キーシリンダをブラケットに組み付ける第4のステップと、を有する車両用ドアハンドル装置の組み付け方法を提供する。この場合、ブラケット及びキーシリンダのうち一方にはリブが設定され、ブラケット及びキーシリンダのうち他方には溝状のリブ嵌合部が設定され、リブ嵌合部は、キーシリンダの挿入方向と交差する交差方向に沿って延在する係合溝部を有している。そして、第2のステップは、車体パネルの内側へとキーシリンダを挿入し、リブを係合溝部に嵌合するステップであり、第4のステップは、交差方向に沿ってブラケット及びキーシリンダの少なくとも一方を相対移動させることにより、リブを係合溝部の奥端側へと進入させるステップである。
本発明によれば、部品点数の増加を抑制しつつも、防盗性に優れる車両用ドアハンドル装置及びその組付方法を提供することができる。
本実施形態に係る車両用ドアハンドル装置が適用された車両のサイドドアの要部を示す正面図 車両用ドアハンドル装置の構成を模式的に示す正面図 車両用ドアハンドル装置の構成を図2のA矢視方向から示す説明図 ブラケットの構成を示す説明図 キーシリンダの構成を示す説明図 ブラケットとキーシリンダとの組付状態を示す説明図 車両用ドアハンドル装置の組付工程を示す説明図 車両用ドアハンドル装置の組付工程を示す説明図 第2の実施形態に係る車両用ドアハンドル装置の要部を模式的に示す説明図 第3の実施形態に係る車両用ドアハンドル装置の要部を模式的に示す説明図
図1は、本実施形態に係る車両用ドアハンドル装置1が適用された車両のサイドドア100の要部を示す正面図である。図2は、車両用ドアハンドル装置1の構成を模式的に示す正面図であり、図3は、車両用ドアハンドル装置1の構成を図2のA矢視方向から示す説明図である。
本実施形態に係る車両用ドアハンドル装置1は、サイドドア100を構成するドアアウタパネル101の外側に固定されるアウトサイドハンドルに係る装置である。車両用ドアハンドル装置1は、アウトサイドハンドルであるハンドル部10と、ブラケット20と、キーシリンダ30とを主体に構成されている。なお、本明細書では、図1に示すサイドドア100を基準に、「上」、「下」、「前」及び「後」を定める。また、サイドドア100に対する内側及び外側の向きを内外方向と定める。
ドアアウタパネル101は、サイドドア100のうち車両外側に位置する金属製の車体パネルである。ドアアウタパネル101には、サイドドア100の開放操作のときにハンドル部10とドアアウタパネル101との間に手を挿入するスペースとなる窪みである凹部101aが形成されている。また、ドアアウタパネル101には、ハンドル部10を固定するための一対のパネル開口部101b,101cが、前後方向にかけて所定の距離を隔てて配置されている。
ハンドル部10は、長尺形状のグリップタイプのハンドルであり、固定ハンドル11と、この固定ハンドル11に連結された可動ハンドル12とで構成されている。ハンドル部10は、その長手方向を前後方向に一致させた姿勢でドアアウタパネル101の外側に固定されている。
固定ハンドル11の中央部には、ドアアウタパネル101の外側(ドアアウタパネル101から遠ざかる方向)に湾曲された湾曲部11aが形成されている。この湾曲部11aは、可動ハンドル12を操作するときの手掛けに相当する。また、固定ハンドル11の内側(ドアアウタパネル101と向き合う側)には、可動ハンドル12を収容するための長溝(図示せず)が形成されている。
固定ハンドル11の前端側及び後端側には、ドアアウタパネル101の外面と当接する取付面11b,11cが形成されている。ハンドル部10がドアアウタパネル101の外側に固定されると、ドアアウタパネル101のパネル開口部101b,101cは、固定ハンドル11の各取付面11b,11cによって閉塞される。
また、固定ハンドル11の後端部には、内外方向の内側に向かって延出された固定ブロック11dが設けられている。固定ブロック11dは、後方のパネル開口部101cからドアアウタパネル101の内側へと進入している。
固定ハンドル11は、後述する固定ねじ41によって、ブラケット20及びキーシリンダ30とともに三者一体でドアアウタパネル101に固定される。
可動ハンドル12は、前後方向に沿って固定ハンドル11の全域にわたる長さを有しており、固定ハンドル11の長溝に収容されている。可動ハンドル12の前端部は、内方向に向かってクランク状に湾曲した形状を備えており、前側のパネル開口部101bより、ドアアウタパネル101の内側へと進入している。一方、ドアアウタパネル101の内側には、前側のパネル開口部101bに合わせてリテーナ13が取り付けられている。可動ハンドル12の前端部は、リテーナ13に回転自在に軸支されている。可動ハンドル12は、ハンドル初期位置と、操作者が可動ハンドル12を握ることにより到達するハンドル操作位置との間で回動する。
可動ハンドル12の中央部には、固定ハンドル11の湾曲部11aに対応する手掛け部12aが形成されている。手掛け部12aは、可動ハンドル12がハンドル初期位置にあるときには、固定ハンドル11の湾曲部11aから内側に張り出すように構成されている。この張り出しにより、ハンドル操作位置までの操作代、すなわち外方向への操作代が確保される。
また、ハンドル部10は、レバー14と、カウンタウエイト15とを備えている。レバー14及びカウンタウエイト15は、上下方向に配置される回転軸16に対して回転自在に連結されている。
レバー14は、図3に示すように、略L字状に屈曲した形状を備えており、回転軸16により軸支されている。レバー14は、その一方の端部側に、前方に向けて突き出した被駆動片14aを備えており、被駆動片14aは、可動ハンドル12の後端部に当接する。また、レバー14は、その他方の端部側に、二股形状を備える被連結片14bを備えている。
レバー14は、レバー初期位置と、レバー作動位置との間で回動する。レバー初期位置は、ハンドル初期位置にある可動ハンドル12の後端部に被駆動片14aが当接する位置に対応する。一方、レバー作動位置は、回動した可動ハンドル12の後端部に押し出された被駆動片14aが固定ハンドル11に当接する位置に対応する。
カウンタウエイト15は、所定の重量が発生するように、亜鉛ダイカストなどにより形成されている。カウンタウエイト15は、容積が大きなウエイト部15aを備えている。このウエイト部15aは、回転軸16に対して後方に配置されており、カウンタウエイト15の重心は、後方に移動されている。
カウンタウエイト15は、図示しないトーションスプリングにより、図3における時計回りに付勢されてレバー14に当接している。カウンタウエイト15は、レバー14のレバー作動位置方向への回動(図3における反時計回りの回動)に追従して回動する。
可動ハンドル12の非操作状態において、レバー14は、カウンタウエイト15の付勢力によりレバー初期位置に保持されている。このため、レバー14の被駆動片14aが押し当てられた可動ハンドル12は、ハンドル初期位置に保持される。
一方、手掛け部12aに指先を懸けて可動ハンドル12を外側に引くと、可動ハンドル12がハンドル操作位置に向かって回動し、可動ハンドル12の後端部に押されてレバー14が回動する。回動したレバー14がレバー作動位置へと到達すると、レバー14の回動動作が規制され、可動ハンドル12の回動動作もハンドル操作位置にて停止する。
レバー14の被連結片14bには、図示しない連結部材を介してケーブル装置が連結されている。このため、レバー14がレバー初期位置からレバー作動位置へと移動すると連結部材が動作し、ケーブル装置が操作される。このケーブル装置の他端はドアロック装置に連結されており、ケーブル装置の操作により、ドアロック装置が作動させられる。
図4は、ブラケット20の構成を示す説明図である。図4において、(a)はブラケット20の正面図であり、(b)はブラケット20のBB断面を示す図である。
ブラケット20は、キーシリンダ30を組み付ける部材である。ブラケット20は、後側のパネル開口部101cに合わせて、ドアアウタパネル101の内側から取り付けられている。ブラケット20には、パネル開口部101cから挿入されたキーシリンダ30を受け入れる空間部21を取り囲むように、キーシリンダ30を組み付けるための組付部22が設けられている。
また、組付部22の後端側には、固定ハンドル11の固定ブロック11dが挿入されるブロック挿入部23が形成されている。ブロック挿入部23は、固定ブロック11dに対応した形状を備えており、空間部21と連通されている。
加えて、ドアアウタパネル101の内面と当接する取付面20aには、ブラケット20をドアアウタパネル101に仮止めするための鉤形の爪部24が複数設けられている。これらの爪部24は、鉤形の突端が後方を向くように設定されている。
図5は、キーシリンダ30の構成を示す説明図である。図5において、(a)はキーシリンダ30の正面図であり、(b)はキーシリンダ30の構成をC矢視方向から示す図であり、(c)はキーシリンダの構成をD矢視方向から示す図である。
キーシリンダ30は、略円筒形状を有し、外方向に臨む端面には解錠キーを差し込み可能な開口部が構成されている。キーシリンダ30は、所定の解錠キーにより回転操作可能に構成されており、キーシリンダ30が回転操作されることによりドアロック装置のロック状態を解除することができる。
また、キーシリンダ30の後端側には、固定ハンドル11の固定ブロック11dに対して突き当てられるブロック当接面30aが形成されている。
このキーシリンダ30は、パネル開口部101cを介してドアアウタパネル101の外側から内側へと挿入され、ブラケット20の組付部22に組み付けられている。
図6は、ブラケット20とキーシリンダ30との組付状態を示す説明図である。図6において、(a)はブラケット20とキーシリンダ30との組付状態を示す正面図であり、(b)はEE断面を示す図である。
車両用ドアハンドル装置1は、ブラケット20とキーシリンダ30とを相互に組み付けるための組付手段を備えている。組付手段は、ブラケット20の組付部22に設定された溝状のリブ嵌合部25と、キーシリンダ30に設定された凸状のリブ31と、キーシリンダ30をブラケット20に対して移動させる移動手段とで構成されている。
リブ嵌合部25は、空間部21を囲む組付部22の内周壁に形成された凹状の溝であり、対向する位置にそれぞれ設定されている。個々のリブ嵌合部25は、ブラケット20(組付部22)にキーシリンダ30を組み付けるときに、キーシリンダ30の移動をガイドしたり、キーシリンダ30の位置決めや固定を行ったりする機能を担っている。
リブ嵌合部25は、互いに交差する挿入溝部26と係合溝部27とで構成されている。具体的には、リブ嵌合部25は略L字形に設定されており、挿入溝部26の奥端部に係合溝部27が接続された格好となっている。挿入溝部26と係合溝部27との交差角度は、90°よりも大きな角度に設定されている。
挿入溝部26は、ブラケット20の取付面20aから内方向に沿って延在する溝部である。挿入溝部26は、キーシリンダ30のリブ31を溝内に進入させることで、キーシリンダ30をドアアウタパネル101の内側に挿入する際の挿入動作をガイドする。挿入溝部26の奥端部にキーシリンダ30のリブ31が到達することで、組付部22に対してキーシリンダ30が仮保持される(仮保持状態(第1状態))。
係合溝部27は、挿入溝部26の奥端部と連設され、挿入溝部26の延在方向と交差する交差方向(略後方向)に沿って延在する溝である。この係合溝部27の溝方向は、後述する固定ねじ41の軸方向と対応している。
係合溝部27は、キーシリンダ30のリブ31を溝内に進入させることで、挿入溝部26の奥端部(すなわち、係合溝部27との交差部)から係合溝部27の奥側へと向かうキーシリンダ30の挿入動作をガイドする。
ここで、係合溝部27の長さは、キーシリンダ30が仮保持された状態におけるブロック当接面30aと固定ブロック11dとの間の距離よりも大きくなるように設定されている。この長さ設定により、キーシリンダ30が仮保持状態から係合溝部27の奥側へと進んだ際に、キーシリンダ30のリブ31が係合溝部27の奥端部に突き当たるよりも前に、ブロック当接面30aが固定ブロック11dに突き当たることとなる。
また、係合溝部27には、リブ31の進行方向に沿った一対の側辺部27b,27cが存在する。一対の側辺部27b,27cのうち一方の側辺部27bは、他方の側辺部27cに対して斜めになるように設定されており、係合溝部27は、その奥側に向かうに従って狭幅となっている。
このため、リブ31が係合溝部27の奥側へと進んでいくと、係合溝部27の溝幅がリブ31の幅よりも小さくなっていくので、リブ31が係合溝部27に対して嵌まり合うこととなる。これにより、ブラケット20にキーシリンダ30が組み付けられることとなる(組付状態(第2状態))。
この組付状態では、リブ31と係合溝部27とが隙間なく嵌まり合うため、リブ31と係合溝部27との間にガタツキが生じることを抑制することができる。また、係合溝部27は、挿入溝部26に対して交差する方向に設定されているため、キーシリンダ30が内外方向へと移動することを規制する機能を担うこととなる。
リブ31は、キーシリンダ30の外周面に凸状に形成された突起部である。リブ31は、一対のリブ嵌合部25と対応して、キーシリンダ30の外周面にそれぞれ設けられている。個々のリブ31は、互いに180°ずれた位置に設けられている。
移動手段は、固定ねじ41で構成されている。固定ねじ41は、周囲にねじ山が形成された軸体と、軸体の端部に設けられたねじ頭とで構成されている。
一方、ブラケット20には、固定ねじ41を挿入するための貫通孔28が設けられている。また、固定ブロック11dにも、固定ねじ41を挿入するための貫通孔11d1が設けられている。ブラケット20の貫通孔28は、固定ねじ41のねじ頭の外径よりも大きな内径に設定されている。これに対して、固定ブロック11dの貫通孔11d1は、軸体の外径より大きく、かつ、ねじ頭の外径よりも小さい内径に設定されている。これらの貫通孔28,11d1は、ハンドル部10及びブラケット20がドアアウタパネル101に取り付けられた状態において、中心軸がほぼ共通するように設定されている。
また、キーシリンダ30のブロック当接面30aには、固定ねじ41と螺合可能なねじ穴32が形成されている。ねじ穴32は、キーシリンダ30の仮保持状態において、貫通孔28,11d1と中心軸がほぼ共通するように設定されている。
この場合において、貫通孔28、貫通孔11d1及びねじ穴32の中心軸は、キーシリンダ30のブロック当接面30aと固定ブロック11dとの当接面に対して垂直よりも傾いた状態に設定されている。すなわち、固定ねじ41は、キーシリンダ30と固定ブロック11dとの当接面に対して傾いた状態で挿通されている。
このような構成の移動手段において、貫通孔28及び貫通孔11d1に挿通された固定ねじ41を、ねじ穴32に対してねじ締めすることにより、仮保持状態にあるキーシリンダ30を、固定ねじ41の軸方向に沿って固定ブロック11d側へと引き寄せることができる。これにより、キーシリンダ30がブラケット20に対して移動し、キーシリンダ30を組付状態まで移動させることができる。そして、キーシリンダ30が組付状態になることで、固定ねじ41により、キーシリンダ30、ハンドル部10(固定ハンドル11)及びブラケット20の三者がドアアウタパネル101に固定される。
以下、本実施形態に係る車両用ドアハンドル装置1の組付方法について説明する。図7及び図8は、車両用ドアハンドル装置1の組付工程を示す説明図である。
まず、第1のステップにおいて、ドアアウタパネル101の後側のパネル開口部101cにブラケット20を仮止めする。ブラケット20の仮止めは、ドアアウタパネル101の内側から行われる。具体的には、ブラケット20の爪部24をパネル開口部101cから突き出すように、ブラケット20の取付面20aをドアアウタパネル101の内面に当接させる。そして、ブラケット20を後方へとスライドさせると、爪部24がドアアウタパネル101の開口周縁部に引っ掛かる。これにより、ブラケット20の仮止めが完了する(図7(a))。
第2のステップにおいて、パネル開口部101cからドアアウタパネル101の内側に向かってキーシリンダ30を挿入する。この挿入作業は、ブラケット20に設けられた一対の挿入溝部26と、キーシリンダ30に設けられた一対のリブ31とをそれぞれ位置合わせした状態で行う。これにより、キーシリンダ30のリブ31がブラケット20の挿入溝部26にガイドされながら、キーシリンダ30をドアアウタパネル101の内側へと挿入することができる。
キーシリンダ30の挿入は、挿入溝部26の奥端部、すなわち、挿入溝部26と係合溝部27との交差部にリブ31が到達するまで行われる。挿入溝部26の奥端部にリブ31が到達すると、キーシリンダ30はブラケット20に対して仮保持状態となり、ドアアウタパネル101の内側にキーシリンダ30が位置付けられる(図7(b))。
第3のステップにおいて、ドアアウタパネル101にハンドル部10を取り付ける。ハンドル部10の取り付けは、可動ハンドル12の前端部を車両前方のパネル開口部101bへと挿入させ、その後、固定ハンドル11の固定ブロック11dを車両後方のパネル開口部101cへと挿入させることで行う。この場合、可動ハンドル12の前端部は、ドアアウタパネル101の内側に取り付けられたリテーナ13により回転自在に軸支される。また、固定ブロック11dは、ブラケット20のブロック挿入部23へと挿入され、キーシリンダ30に隣接して配置される。この際、ブラケット20の貫通孔28と、固定ブロック11dの貫通孔11d1とは、中心軸を共通する(図7(c))。
第4のステップにおいて、固定ねじ41を取り付ける。具体的には、ブラケット20の貫通孔28を通過させた上で、固定ねじ41を固定ブロック11dの貫通孔11d1に挿通する。そして、固定ねじ41の先端をキーシリンダ30のねじ穴32へと進入させる。
第5のステップにおいて、固定ねじ41をねじ締め方向に軸回転させる。固定ねじ41の軸回転により、固定ねじ41とねじ穴32とが螺合する。固定ねじ41をねじ穴32に対してねじ締めすることで、キーシリンダ30を固定ブロック11d側に引き寄せる力が固定ねじ41に作用する。このため、キーシリンダ30がブラケット20に対して移動し、キーシリンダ30のリブ31が係合溝部27の奥側へと進入する(図8(a))。
この際、ブラケット20の係合溝部27は奥側にかけて狭幅となるため、キーシリンダ30が引き寄せられると、ある段階において、リブ31は係合溝部27に対して隙間なく嵌合する。これにより、キーシリンダ30とブラケット20とが相互に係合し、組付状態となる。
そして、この組付状態で固定ねじ41の回転操作が継続されると、キーシリンダ30と一体化されたブラケット20も固定ねじ41により引き寄せられる。このブラケット20の移動にともない、仮止め用の爪部24がドアアウタパネル101の開口周縁部に押し当てられ、ブラケット20とドアアウタパネル101とが強固に係合する。これにより、ブラケット20がドアアウタパネル101に対して固定される。
一方で、キーシリンダ30のブロック当接面30aが固定ブロック11dに突き当たり、これにより、キーシリンダ30は固定ブロック11dに対して共締めされる(図8(b))。
以上の工程を経て、固定ハンドル11、ブラケット20及びキーシリンダ30の三者がドアアウタパネル101に固定される。
このように本実施形態において、車両用ドアハンドル装置1は、キーシリンダ30に設定されたリブ31と、ブラケット20に設定された溝状のリブ嵌合部25と、軸体の周囲にねじ山が形成されたねじ部材からなり、キーシリンダ30を相対移動させる固定ねじ41と、ハンドル部10に設けられ、パネル開口部101cよりドアアウタパネル101の内側へと延在されて、ブラケット20とキーシリンダ30との間に位置する固定ブロック11dと、を有している。この場合、リブ嵌合部25は、キーシリンダ30の挿入方向と交差する交差方向に沿って延在する係合溝部27、を有している。そして、固定ねじ41は、固定ブロック11dに設けられた貫通孔11d1を介してねじ穴32に螺合可能に構成されている。この固定ねじ41は、ねじ穴32にねじ締めされた際にキーシリンダ30を引き寄せる力を発揮することにより、ブラケット20に対してキーシリンダ30を移動させ、リブ31を係合溝部27の奥端側へと進入させるとともに、固定ブロック11d及びキーシリンダ30を共締めする。
この構成によれば、仮保持状態にあるキーシリンダ30を移動手段により移動させることで、キーシリンダ30に設定されたリブ31を係合溝部27の奥側へと移動させることができる。この係合溝部27は、キーシリンダ30の挿入方向に対して交差する関係となっている。このため、キーシリンダ30を外側に引き抜く力が発生したとしても、リブ31と係合溝部27とが係合し、キーシリンダ30の移動が規制されることとなる。これにより、サイドドア100の外側からキーシリンダ30が引き抜かれることを抑制することができるので、防盗性の向上を図ることができる。また、別個の取付部材を利用する必要もないので、部品点数の増加を抑制することができ、製品コストの上昇を抑制することができる。
また、ねじ締めによりキーシリンダ30が引き寄せられるので、これにより、キーシリンダ30を適切に移動させることができる。
さらに、キーシリンダ30を固定ブロック11d側に引き寄せることで、リブ31を係合溝部27の奥側へと進入させることができるとともに、キーシリンダ30を固定ブロック11dに対して共締めすることができる。これにより、キーシリンダ30とハンドル部10とを緊密に固定することができる。
また、本実施形態において、係合溝部27は、キーシリンダ30が固定ブロック11d側に引き寄せられた際に、リブ31が係合溝部27の奥端部に突き当たるよりも前に、キーシリンダ30のブロック当接面30a(外面)が固定ブロック11dに突き当たるように、奥行き方向の長さが設定されている。
この構成によれば、キーシリンダ30が固定ブロック11d側に引き寄せられた際に、リブ31が係合溝部27の奥端部に先行して突き当たり、キーシリンダ30のブロック当接面30aが固定ブロック11dに突き当たらないといった事態を抑制することができる。このため、キーシリンダ30のブロック当接面30aが固定ブロック11dに対して確実に突き当たることとなるので、キーシリンダ30とハンドル部10とを緊密に固定することができる。
また、キーシリンダ30が固定ブロック11dに対して面全体で突き当たるので、キーシリンダ30とハンドル部10とをより緊密に固定することができる。
また、本実施形態において、固定ねじ41の軸方向は、キーシリンダ30と固定ブロック11dとの当接面に対して傾いた状態に設定されている。
固定ブロック11dの貫通孔11d1は、固定ねじ41の軸体の外径に比して大きな寸法に設定されるため、固定ねじ41の方向によってはがたつき等が発生することがある。この点、本実施形態によれば、固定ねじ41がキーシリンダ30と固定ブロック11dとの当接面に対して斜めに進入した状態となる。このため、キーシリンダ30とハンドル部10とが緊密に固定され、がたつきの発生を抑制することができる。
また、本実施形態において、係合溝部27は、係合溝部27の奥側に進むにつれて狭幅となる溝形状を備えている。
この構成によれば、リブ31と係合溝部27とが隙間なく嵌まり合うため、リブ31と係合溝部27との間にガタツキが生じることを抑制することができる。また、リブ31と係合溝部27とが隙間なく嵌まり合い、両者を位置精度よく固定することができるため、キーシリンダ30に対する位置決め精度を確保することができる。
また、本実施形態において、リブ嵌合部25は、パネル開口部101bからドアアウタパネル101の内側に挿入されるキーシリンダ30をガイドする挿入溝部26をさらに有している。そして、係合溝部27は、挿入溝部26に対して交差するように連設されている。
この構成によれば、この係合溝部27は、挿入溝部26に対して交差する関係となっている。このため、キーシリンダ30をアウタパネル101の内側に挿入することで、リブ31が挿入溝部26に沿って進入し、リブ31が係合溝部27との交差部に到達する。そして、この状態で、固定ねじ41によりキーシリンダ30を引き寄せることで、リブ31を係合溝部27の奥端側へと進入させることができる。よって、キーシリンダ30を外側に引き抜く力が発生したとしても、リブ31と係合溝部27とが係合し、キーシリンダ30の移動が規制される。これにより、サイドドア100の外側からキーシリンダ30が引き抜かれることを抑制することができるので、防盗性の向上を図ることができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態に係る車両用ドアハンドル装置1について説明する。この第2の実施形態に係る車両用ドアハンドル装置1が、第1の実施形態のそれと相違する点は、移動手段の構成である。以下、第1の実施形態と共通する内容については説明を省略し、相違点を中心に説明を行う。ここで、図9は、第2の実施形態に係る車両用ドアハンドル装置1の要部を模式的に示す説明図である。
第2の実施形態に係る車両用ドアハンドル装置1は、ブラケット20とキーシリンダ30とを相互に組み付けるための組付手段の構成、具体的には、移動手段による移動態様が相違する。
第1の実施形態では、固定ねじ41をキーシリンダ30のねじ穴32にねじ締めすることで、ブラケット20に対してキーシリンダ30を移動させている。これに対して、本実施形態では、固定ねじ41によりキーシリンダ30を押し出すことで、キーシリンダ30をブラケット20に対して移動させるものである。
そこで、固定ブロック11dには、第1の実施形態に示す貫通孔11d1に変えて、固定ねじ41と螺合する貫通ねじ穴11d2が形成されている。一方で、第1の実施形態でキーシリンダ30に設定されたねじ穴32は省略されている。
また、本実施形態では、キーシリンダ30が前方へと押し出される格好となるため、係合溝部27は、略前方向に向かって延在するように構成されている。同様に、ブラケット20も前方へと押し出される格好となるため、ブラケット20の爪部24は、鉤形の突端が前方を向くように設定されている。
ブラケット20とキーシリンダ30とを相互に組み付ける場合には、まず、キーシリンダ30を仮保持した状態にセットする。そして、ブラケット20の貫通孔28を通過させながら、固定ねじ41を固定ブロック11dの貫通ねじ穴11d2に挿通する。そして、固定ねじ41をねじ締め方向に軸回転させる。固定ねじ41の軸回転により、固定ねじ41が貫通ねじ穴11d2と螺合すると、固定ねじ41が貫通ねじ穴11d2内を前進する。
固定ねじ41が前進すると、固定ねじ41の先端は貫通ねじ穴11d2から飛び出し、キーシリンダ30に突き当たる(図9(a))。そのため、固定ねじ41が前進する力は、キーシリンダ30を押し出す力となる。このため、キーシリンダ30がブラケット20に対して移動し、キーシリンダ30のリブ31が係合溝部27の奥側へと進入する。
この際、ブラケット20の係合溝部27は奥側にかけて狭幅となるため、キーシリンダ30が押し出されると、ある段階において、リブ31は係合溝部27に対して隙間なく嵌合する。これにより、キーシリンダ30とブラケット20とが相互に固定され、組付状態となる。
また、この状態で固定ねじ41の回転操作が継続されると、キーシリンダ30と一体化されたブラケット20も固定ねじ41により前方に押し出される。このブラケット20の移動にともない、仮止め用の爪部24がドアアウタパネル101の開口周縁部に押し当てられ、両者が密着する。これにより、ブラケット20がドアアウタパネル101に対して固定される。
最終的に、キーシリンダ30の端面がブラケット20に突き当たり、キーシリンダ30がブラケット20に対して固定される(図9(b))。
以上の工程を経て、固定ハンドル11、ブラケット20及びキーシリンダ30の三者がドアアウタパネル101に固定される。
このように本実施形態において、固定ねじ41は、固定ブロック11dに設けられた貫通ねじ穴11d2に螺合されるとともに、その先端がキーシリンダ30に突き当て可能に構成されている。そして、固定ねじ41は、貫通ねじ穴11d2にねじ締めされた際にキーシリンダ30を押し出す力を発揮することにより、ブラケット20に対してキーシリンダ30を移動させ、リブ31を係合溝部27の奥端側へと進入させている。
この構成によれば、仮保持状態にあるキーシリンダ30を固定ねじ41により移動させることで、キーシリンダ30に設定されたリブ31を係合溝部27の奥側へと移動させることができる。この係合溝部27は、キーシリンダ30の挿入方向に対して交差する関係となっている。このため、キーシリンダ30を外側に引き抜く力が発生したとしても、リブ31と係合溝部27とが係合し、キーシリンダ30の移動が規制されることとなる。これにより、サイドドア100の外側からキーシリンダ30が引き抜かれることを抑制することができるので、防盗性の向上を図ることができる。また、別個の取付部材を利用する必要もないので、部品点数の増加を抑制することができ、製品コストの上昇を抑制することができる。
特に、ねじ締めによりキーシリンダ30を押し出すことで、キーシリンダ30を適切に移動させることができる。
なお、本実施形態でも、ブラケット20と面全体で突き当たるように、キーシリンダ30の前端部を構成してもよい。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態に係る車両用ドアハンドル装置1について説明する。この第3の実施形態に係る車両用ドアハンドル装置1が、第1の実施形態のそれと相違する点は、移動手段の構成である。以下、第1の実施形態と共通する内容については説明を省略し、相違点を中心に説明を行う。ここで、図10は、第3の実施形態に係る車両用ドアハンドル装置1の要部を模式的に示す説明図である。
第3の実施形態に係る車両用ドアハンドル装置1は、ブラケット20とキーシリンダ30とを相互に組み付けるための組付手段の構成、具体的には、移動手段による移動態様が相違する。
第3の実施形態では、固定ねじ41をキーシリンダ30のねじ穴32にねじ締めすることで、ブラケット20に対してキーシリンダ30を移動させている。これに対して、本実施形態では、固定ねじ41をねじ穴32に締め付けることで、キーシリンダ30に対してブラケット20を移動させるものである。
そこで、本実施形態では、キーシリンダ30を仮保持状態にセットしたときに、当該キーシリンダ30のブロック当接面30aが固定ブロック11dと当接するように、ブラケット20は車両後方にオフセットした位置に配置されている。
また、本実施形態では、ブラケット20が前方へと引き寄せられる格好となるので、ブラケット20の爪部24は、鉤形の突端が前方を向くように設定されている。さらに、ブラケット20の貫通孔28は、固定ねじ41の抜け落ちを防止するために、段付き形状に設定されている。なお、固定ねじ41の抜け落ちは、貫通孔28を段付き形状にする以外にも、ワッシャーなどで代用してもよい。
ブラケット20とキーシリンダ30とを相互に組み付ける場合には、キーシリンダ30を仮保持した状態で、固定ねじ41をブラケット20の貫通孔28へ挿入する。そして、固定ねじ41の先端を、固定ブロック11dの貫通孔11d1を介して、キーシリンダ30のねじ穴32へと進入させる(図10(a))。
つぎに、固定ねじ41をねじ締め方向に軸回転させると、固定ねじ41の軸回転により、固定ねじ41とねじ穴32とが螺合する。固定ねじ41とねじ穴32との螺合力は、ブラケット20を固定ブロック11d側に引き寄せる力となる。このため、ブラケット20がキーシリンダ30に対して移動し、キーシリンダ30のリブ31が係合溝部27の奥側へと進入させられる。
この際、ブラケット20の係合溝部27は奥側にかけて狭幅となるため、ブラケット20が引き寄せられると、ある段階において、リブ31は係合溝部27に対して隙間なく嵌合する。これにより、キーシリンダ30とブラケット20とが相互に固定され、組付状態となる。
また、この状態で固定ねじ41の回転操作が継続されると、ブラケット20が固定ブロック11d側にさらに引き寄せられる。このブラケット20の移動にともない、仮止め用の爪部24がドアアウタパネル101の開口周縁部に押し当てられ、両者が密着する。これにより、ブラケット20がドアアウタパネル101に対して固定される。併せて、固定ハンドル11、ブラケット20及びキーシリンダ30の三者が、固定ねじ41により共締めされる(図10(b))。
以上の工程を経て、固定ハンドル11、ブラケット20及びキーシリンダ30の三者がドアアウタパネル101に固定される。
このように本実施形態において、固定ねじ41は、キーシリンダ30に設けられたねじ穴32にねじ締めされた際にブラケット20をキーシリンダ30側に引き寄せる力を発揮することにより、キーシリンダ30に対してブラケット20を移動させている。
この構成によれば、キーシリンダ30が仮保持された状態でブラケット20を固定ねじ41により移動させることで、キーシリンダ30に設定されたリブ31を係合溝部27の奥側へと移動させることができる。この係合溝部27は、キーシリンダ30の挿入方向に対して交差する関係となっている。このため、キーシリンダ30を外側に引き抜く力が発生したとしても、リブ31と係合溝部27とが係合し、キーシリンダ30の移動が規制されることとなる。これにより、サイドドア100の外側からキーシリンダ30が引き抜かれることを抑制することができるので、防盗性の向上を図ることができる。また、別個の取付部材を利用する必要もないので、部品点数の増加を抑制することができ、製品コストの上昇を抑制することができる。
特に、ねじ締めによりブラケット20を引き寄せることで、当該ブラケット20を適切に移動させることができる。
以上、本実施形態に係る車両用ドアハンドル装置について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、その発明の範囲内において種々の変形が可能であることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、移動手段としてねじ部材を例示したが、ピストンを備えたシリンダや、ばねなどで構成してもよい。また、上述した実施形態では、ブラケットにリブ嵌合部を設け、キーシリンダにリブ嵌合部を設けたが、リブとリブ嵌合部が逆に設定されてもよい。
また、本実施形態では、リブ嵌合部が挿入溝部と係合溝部とで構成されているが、キーシリンダの挿入方向と交差する方向に延在する係合溝部のみで構成してもよい。この場合、パネル開口部から前記車体パネルの内側にキーシリンダが挿入されると、このキーシリンダが、係合溝部の始端部に直接的に嵌合することとなる。この構成であっても、上述した実施形態と同様の作用・効果を奏することができる。
また、車両用ドアハンドル装置のみならず、車両用ドアハンドル装置の組付方法もその発明の一部として機能する。
1 車両用ドアハンドル装置
10 ハンドル部
11 固定ハンドル
11d 固定ブロック
11d1 貫通孔
11d2 貫通ねじ穴
12 可動ハンドル
13 リテーナ
14 レバー
15 カウンタウエイト
20 ブラケット
20a 取付面
21 空間部
22 組付部
23 ブロック挿入部
24 爪部
25 リブ嵌合部
26 挿入溝部
27 係合溝部
27b,27c 側辺部
28 貫通孔
30 キーシリンダ
30a ブロック当接面
31 リブ
32 ねじ穴
41 固定ねじ(ねじ部材、移動手段)
100 サイドドア
101 ドアアウタパネル(車体パネル)
101a 凹部
101b,101c パネル開口部

Claims (4)

  1. 車体パネルの外側に固定されたハンドル部と、
    前記車体パネルの内外を貫通するパネル開口部に合わせて前記車体パネルの内側に取り付けられたブラケットと、
    前記パネル開口部から前記車体パネルの内側に挿入された状態で、前記ブラケットに組み付けられたキーシリンダと、を有する車両用ドアハンドル装置において、
    前記ブラケット及び前記キーシリンダのうち一方に設定されたリブと、
    前記ブラケット及び前記キーシリンダのうち他方に設定された溝状のリブ嵌合部と、
    軸体の周囲にねじ山が形成されたねじ部材からなり、前記キーシリンダ及び前記ブラケットの少なくとも一方を相対移動させる移動手段と、
    前記ハンドル部に設けられ、前記パネル開口部より前記車体パネルの内側へと延在されて、前記ブラケットと前記キーシリンダとの間に位置する固定ブロックと、を有し、
    前記リブ嵌合部は、
    前記キーシリンダの挿入方向と交差する交差方向に沿って延在し、前記リブが嵌合する係合溝部を有し、
    前記移動手段は、
    前記固定ブロックに設けられた貫通孔を介して、前記キーシリンダに設けられたねじ穴に螺合可能に構成されており、
    前記ねじ穴にねじ締めされた際に前記キーシリンダを引き寄せる力を発揮することにより、前記ブラケットに対して前記キーシリンダを移動させ、前記リブを前記係合溝部の奥端側へと進入させるとともに、前記固定ブロック及び前記キーシリンダを共締めする
    ことを特徴とする車両用ドアハンドル装置。
  2. 前記リブ嵌合部は、
    前記パネル開口部から前記車体パネルの内側に挿入される前記キーシリンダをガイドする挿入溝部をさらに有し、
    前記係合溝部は、
    前記挿入溝部に対して交差するように連設されているとともに、
    前記キーシリンダが引き寄せられた際に、前記リブが前記係合溝部の奥端部に突き当たるよりも前に、前記キーシリンダの外面が前記固定ブロックに突き当たるように、奥行き方向の長さが設定されている一方、
    前記係合溝部の奥端側に進むにつれて狭幅となる溝形状を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載された車両用ドアハンドル装置。
  3. 車体パネルの外側に固定されたハンドル部と、
    前記車体パネルの内外を貫通するパネル開口部に合わせて前記車体パネルの内側に取り付けられたブラケットと、
    前記パネル開口部から前記車体パネルの内側に挿入された状態で、前記ブラケットに組み付けられたキーシリンダと、を有する車両用ドアハンドル装置において、
    前記ブラケット及び前記キーシリンダのうち一方に設定されたリブと、
    前記ブラケット及び前記キーシリンダのうち他方に設定された溝状のリブ嵌合部と、
    軸体の周囲にねじ山が形成されたねじ部材からなり、前記キーシリンダ及び前記ブラケットの少なくとも一方を相対移動させる移動手段と、
    前記ハンドル部に設けられ、前記パネル開口部より前記車体パネルの内側へと延在されて、前記ブラケットと前記キーシリンダとの間に位置する固定ブロックと、を有し、
    前記リブ嵌合部は、
    前記キーシリンダの挿入方向と交差する交差方向に沿って延在し、前記リブが嵌合する係合溝部を有し、
    前記移動手段は、
    前記固定ブロックに設けられた貫通ねじ穴に螺合されるとともに、その先端が前記キーシリンダに突き当て可能に構成されており、
    前記貫通ねじ穴にねじ締めされた際に前記キーシリンダを押し出す力を発揮することにより、前記ブラケットに対して前記キーシリンダを移動させ、前記リブを前記係合溝部の奥端側へと進入させることを特徴とする車両用ドアハンドル装置。
  4. 車両用ドアハンドル装置の組み付け方法において、
    車体パネルの内外を貫通するパネル開口部に合わせて、ブラケットを前記車体パネルの内側に取り付ける第1のステップと、
    前記パネル開口部から前記車体パネルの内側にキーシリンダを挿入し、前記キーシリンダを前記ブラケットに仮保持する第2のステップと、
    前記車体パネルにハンドル部を配設する第3のステップと、
    前記キーシリンダを前記ブラケットに組み付ける第4のステップと、を有し、
    前記ブラケット及び前記キーシリンダのうち一方にはリブが設定され、前記ブラケット及び前記キーシリンダのうち他方には溝状のリブ嵌合部が設定され、
    前記リブ嵌合部は、
    前記キーシリンダの挿入方向と交差する交差方向に沿って延在する係合溝部を有し、
    前記第2のステップは、
    前記車体パネルの内側へと前記キーシリンダを挿入し、前記リブを前記係合溝部に嵌合するステップであり、
    前記第4のステップは、
    前記交差方向に沿って前記ブラケット及び前記キーシリンダの少なくとも一方を相対移動させることにより、前記リブを前記係合溝部の奥端側へと進入させるステップであることを特徴する車両用ドアハンドル装置の組付方法。
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