JP2018019762A - センサシーツ - Google Patents
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Abstract
【課題】敷き寝具上の使用者の臥位状態、起床状態、端座状態、離床状態を含む4種以上の状態を正確に検知でき、簡便かつ正確にセンサシーツを固定可能で、荷重検知エリアのメンテナンス性も向上されたセンサシーツを得る。【解決手段】クッション性を有する敷き寝具の上面に敷設され、使用者の状態検知機能を有するセンサシーツであり、該センサシーツは布帛状の基材からなり、基材上に少なくとも3つの検知エリアを備え、第1の検知エリアと第2の検知エリアはセンサシーツの頭側端から互いに異なる距離の位置に配置されており、それぞれの検知エリアへの人体接触を検知し、第3の検知エリアはセンサシーツの右側あるいは左側の側端部に沿って配置されており、センサシーツの側端部付近への人体接触を検知し、これら3つの検知エリアが検知した接触状態の組合せにより使用者の状態を検知し出力する機能を有する、センサシーツ。【選択図】図1
Description
本発明は、シーツ状の状態検知センサに関する。
近年、高齢化社会の進展や、社会の安全・安心に関するニーズの高まりに伴い、使用者の状態を検知するベッドが求められている。例えば、病院にて十分な運動機能を有していない使用者が、一人でベッドから立ち上がる際に転倒し、怪我をしてしまう事態が多く発生しており、ベッドでの起き上がりやベッドからの立ち上がりを検知できるセンサが求められている。
そのようなセンサの1つの例として、特許文献1にはチューブ状の圧力検知センサを寝具の表面に固定するセンサが開示されている。この例ではセンサの取り付け・取り外しは簡便であり、センサ装置も安価であるものの、設置場所が設置者によって変動しやすく、また使用中に設置場所が変動する可能性も高い。さらに、センサが使用者の背面部にしか設置できず、寝ているか寝ていないかの2種類の状態しか判断することができず、臥位状態、起床状態、端座状態、離床状態を含む使用者の複数の状態を検知するシステムとしては不適である。
他の例として特許文献2には、センサをベッド装置内の、マットレスの下に位置する部分に複数の荷重検知装置を配置し、検知された荷重の状態によって使用者の状態を検知するセンサ装置が開示されているが、センサがベッド装置に内蔵されているため、システム全体が高価になりやすく、メンテナンスにも不向きであるという課題があった。さらに他の例として特許文献3には、2枚のシート状荷重センサをマットレスの上面と下面に配置し、それらにより検知された荷重の状態によって使用者の状態を検知するセンサ装置が開示されているが、2枚のシート状センサを装着するために設置や取り換えが煩雑でありシステム全体が高価になりやすいという課題があった。また、特許文献2および特許文献3に開示されているセンサは、マットレスの下の所定の領域に荷重検知器を配置してその領域にかかる荷重を検知しているが、使用者との間に厚みのあるマットレスを介在させているため、マットレスの上面においては、荷重検知器が配置されている領域のみならずその付近の広い領域の荷重を平均して検知してしまうため、荷重検知の位置選択性が低く、誤検知が起きやすいという課題があった。
本発明の目的は、使用者の複数の状態を正確に検知できる機能を有し、構成が簡単で簡便かつ正確に設置が可能なシーツ型のセンサを提供することにある。
本発明者らは、マットレスや敷き布団などのクッション性を有する敷き寝具(以下、単に敷き寝具と記載する)の上面にセンサ機能を有するシーツ(以下、センサシーツと称する)を敷設し、該センサシーツの特定位置に少なくとも3つの荷重検知エリアを備え、それらの検知結果の組み合わせを判定することにより、使用者の臥位状態、起床状態、端座状態、離床状態を含む4種以上の状態を明確に検知できることを突き止めた。さらに、そのシーツ基材を伸縮性布帛により敷き寝具に固定できるようにすることで、簡便かつ正確にセンサシーツを固定可能とし、荷重検知エリアのメンテナンス性も向上させることができることを発見し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の発明を包含する。
すなわち、本発明は以下の発明を包含する。
1.クッション性を有する敷き寝具の上面に敷設され、使用者の状態を検知する機能を有するセンサシーツであり、該センサシーツはシート状の基材からなり、基材上に少なくとも3つの検知エリアを備え、
第1の検知エリアと第2の検知エリアはセンサシーツの頭側端から互いに異なる距離の位置に配置されており、それぞれの検知エリアへの人体接触を検知し、
第3の検知エリアはセンサシーツの右側あるいは左側の側端部に沿って配置されており、センサシーツの側端部付近への人体接触を検知し、
これら3つの検知エリアが検知した人体接触状態の組合せにより使用者の状態を検知し出力する機能を有する、センサシーツ。
第1の検知エリアと第2の検知エリアはセンサシーツの頭側端から互いに異なる距離の位置に配置されており、それぞれの検知エリアへの人体接触を検知し、
第3の検知エリアはセンサシーツの右側あるいは左側の側端部に沿って配置されており、センサシーツの側端部付近への人体接触を検知し、
これら3つの検知エリアが検知した人体接触状態の組合せにより使用者の状態を検知し出力する機能を有する、センサシーツ。
本発明には以下も包含される。
2.クッション性を有する敷き寝具の上面に前記センサシーツを敷設した状態で上面から見たとき、
第1の検知エリアは敷き寝具の中央点から、敷き寝具の頭側へ敷き寝具の長手方向の長さの40%の距離の点までを結ぶ線分の少なくとも一部を含み、敷き寝具の幅の60%以上110%以下に渡って配置され、
第2の検知エリアは敷き寝具の中央点から、敷き寝具の足側へ敷き寝具の長手方向の長さの20%の距離の点までを結ぶ線分の少なくとも一部を含み、敷き寝具の幅の20%以上110%以下に渡って配置され、
第3の検知エリアの少なくとも一部は、敷き寝具の右側あるいは左側の側端部から敷き寝具の反対側の側端部に向かって敷き寝具の幅の20%以内の領域に、敷き寝具の長手方向の25%以上110%以下の長さに渡って配置された、前記1に記載のセンサシーツ。
3.敷き寝具へ固定するための伸縮性布帛をさらに備え、敷き寝具の下面に伸縮性布帛がかかるように該伸縮性布帛が基材に固定された、前記1または2に記載のセンサシーツ。
4.第1の検知エリア、第2の検知エリア、および第3の検知エリアはそれぞれ接触センサから構成され、該接触センサはそれぞれ独立に基材から取り外すことが可能な、前記1〜3のいずれかに記載のセンサシーツ。
5.第1の検知エリア、第2の検知エリア、および第3の検知エリアはそれぞれ布帛状センサから構成され、該布帛状センサは、
第1の導電性布帛と第2の導電性布帛とが積層され、第1の導電性布帛と第2の導電性布帛との間の一部の領域にスペーサが挟まれ、第1の導電性布帛と第2の導電性布帛との間の該スペーサがない部分が空隙となるよう該スペーサによって保持されており、押圧により第1の導電性布帛と第2の導電性布帛とが短絡すること検知して押圧を検出する布帛状センサであって、
該スペーサは50%圧縮応力が4.3kPa以上20kPa以下、かつ40kPa圧縮10秒後の復元率が50%以上100%以下であり、第1の導電性布帛と第2の導電性布帛との間の空隙の高さが3mm以上6mm以下であり、幅が15mm以上35mm以下である、
布帛状センサで構成されている、前記1〜4のいずれか記載のセンサシーツ。
6.前記センサシーツから出力された電気信号を外部機器へ送信する送信手段をさらに備える、
前記1から5のいずれかに記載のセンサシーツ。
2.クッション性を有する敷き寝具の上面に前記センサシーツを敷設した状態で上面から見たとき、
第1の検知エリアは敷き寝具の中央点から、敷き寝具の頭側へ敷き寝具の長手方向の長さの40%の距離の点までを結ぶ線分の少なくとも一部を含み、敷き寝具の幅の60%以上110%以下に渡って配置され、
第2の検知エリアは敷き寝具の中央点から、敷き寝具の足側へ敷き寝具の長手方向の長さの20%の距離の点までを結ぶ線分の少なくとも一部を含み、敷き寝具の幅の20%以上110%以下に渡って配置され、
第3の検知エリアの少なくとも一部は、敷き寝具の右側あるいは左側の側端部から敷き寝具の反対側の側端部に向かって敷き寝具の幅の20%以内の領域に、敷き寝具の長手方向の25%以上110%以下の長さに渡って配置された、前記1に記載のセンサシーツ。
3.敷き寝具へ固定するための伸縮性布帛をさらに備え、敷き寝具の下面に伸縮性布帛がかかるように該伸縮性布帛が基材に固定された、前記1または2に記載のセンサシーツ。
4.第1の検知エリア、第2の検知エリア、および第3の検知エリアはそれぞれ接触センサから構成され、該接触センサはそれぞれ独立に基材から取り外すことが可能な、前記1〜3のいずれかに記載のセンサシーツ。
5.第1の検知エリア、第2の検知エリア、および第3の検知エリアはそれぞれ布帛状センサから構成され、該布帛状センサは、
第1の導電性布帛と第2の導電性布帛とが積層され、第1の導電性布帛と第2の導電性布帛との間の一部の領域にスペーサが挟まれ、第1の導電性布帛と第2の導電性布帛との間の該スペーサがない部分が空隙となるよう該スペーサによって保持されており、押圧により第1の導電性布帛と第2の導電性布帛とが短絡すること検知して押圧を検出する布帛状センサであって、
該スペーサは50%圧縮応力が4.3kPa以上20kPa以下、かつ40kPa圧縮10秒後の復元率が50%以上100%以下であり、第1の導電性布帛と第2の導電性布帛との間の空隙の高さが3mm以上6mm以下であり、幅が15mm以上35mm以下である、
布帛状センサで構成されている、前記1〜4のいずれか記載のセンサシーツ。
6.前記センサシーツから出力された電気信号を外部機器へ送信する送信手段をさらに備える、
前記1から5のいずれかに記載のセンサシーツ。
本発明によれば、ベッド用マットレス上の使用者の臥位状態、起床状態、端座状態、離床状態を含む4種以上の状態を明確に検知でき、簡便かつ正確にセンサシーツを固定可能で、荷重検知エリアのメンテナンス性も向上されたセンサシーツを得ることができる。
本発明によれば、敷き寝具の上面に敷設するセンサシーツで、該センサシーツの特定位置に少なくとも3つの人体接触検知エリアを備え、それらの検知結果の組み合わせを判定することにより、使用者の臥位状態、起床状態、端座状態、離床状態を含む4種以上の状態を明確に検知できるセンサシーツが提供される。以下に具体的に説明する。
図1は本発明のセンサシーツ102の構成例を示す模式図である。センサシーツ102は第1の検知エリア201、第2の検知エリア202および第3の検知エリア203(以下、これらの3つの検知エリアを検知エリア201〜203と記載する)と、検出器30とを備える。検知エリア201〜203は電気配線31を介して検出器30に接続されている。
図2は図1に示したセンサシーツ102の使用例を示す模式図である。センサシーツ102は柵52を備えたベッド51の上のマットレス(図示せず)の上に敷設されている。センサシーツ102は敷き寝具の上面に直接敷設されてもよいし、敷き寝具とセンサシーツ102との間に別の布やシート(防水シートなど)を敷いてもよい。また、センサシーツ102の上に直接使用者が乗ってもよいし、センサシーツ102の性能を妨げない範囲でセンサシーツ102と使用者との間に別の布(シーツなど)やシート(防水シートなど)を敷いてもよい。センサシーツ102は、監視対象であるベッド51上の使用者50が離床することを検知したり、その使用者50の離床の予兆行動を検知したり、すなわち離床を予測したりするものであり、この例ではさらに送信部28とアラーム発報装置32とを備える。図1および図2の例では敷き寝具としてマットレスを使用しているが、敷き寝具としてクッション性を有するマット、シート、あるいは中綿を有する敷き布団を用いても同様である。
センサシーツ102はシート状の基材200からなり、この基材上に検知エリア201〜203が配置されている。センサシーツ102の上面は敷設して使用される敷き寝具の上面と概ね同等の長さおよび幅を有し、マットレスへの敷設時の位置決めが容易になっている。ここでいう概ね同等とは、差が±10%以内であることを言う。敷設する敷き寝具の頭側および足側に対応して、図1の通りセンサシーツ102の頭側および足側が設定される。図2の構成例においては、図の左が頭側、右が足側である。
第1の検知エリア201と第2の検知エリア202はセンサシーツの頭側端から互いに異なる距離の位置に配置されている。第3の検知エリア203はセンサシーツの右側あるいは左側の側端部に沿って配置され、図1および図2の例ではセンサシーツの右側の側端部に沿って配置されている。検知エリア201〜203は、それぞれの検知エリアへの人体接触状態にしたがってそれぞれ異なる信号(信号を発しない状態を含む)を検出器30に送信する。検出器30はそれぞれの検知エリアからの信号からそれぞれの検知エリアの人体接触状態を検知し、その検知結果の組み合わせにより、使用者50の状態を検出する。本発明における検知エリアへの人体接触は、直接人体が触れる必要はなく、センサの保護材や寝床用シーツを間に介していても接触しているとみなす。
検知エリアを上述の通り配置することで、第1の検知エリア201あるいは第2の検知エリア202のうち、どちらも人体接触を検知すれば確度高く在床(ベッドに居る)と判断でき、どちらも人体接触を検知しなければベッドの端座(左右端)に居るか離床している(ベッドに居ない)かのどちらかであると検出器30は検知できる。さらに、第3の検知エリア203が人体接触を検知すればベッドの端座(左右端)に居り、人体接触を検知しなければ離床している(ベッドに居ない)と検出器30は検知できる。このように、一つの検知エリアでは検知困難な使用者の複数の状態を検知でき、離床および離床予備行動(端座状態)を監視することが可能である。また、複数の検知エリアの電気信号から使用者50の状態を判断することにより、使用者50の状態を正しく判断でき、誤った判断をしないようにすることができる。
図3は本発明のより好ましい形態のセンサシーツの構成例を示す。図4は図3に示したセンサシーツ102の使用例を示す模式図である。センサシーツ102は柵52を備えたベッド51の上のマットレス(図示せず)の上に敷設されている。センサシーツ102は敷き寝具の上面に直接敷設されてもよいし、敷き寝具とセンサシーツ102との間に別の布やシート(防水シートなど)を敷いてもよい。また、センサシーツ102の上に直接使用者が乗ってもよいし、センサシーツ102の性能を妨げない範囲でセンサシーツ102と使用者との間に別の布(シーツなど)やシート(防水シートなど)を敷いてもよい。センサシーツ102は、監視対象であるベッド51上の使用者50が離床することを検知したり、その使用者50の離床の予兆行動を検知したり、すなわち離床を予測したりするものであり、この例ではさらに送信部28とアラーム発報装置32とを備える。図3はセンサシーツ102をベッド用マットレスに敷設した状態で上面から見たときの上面図であり、以下、図3に示す上面図にて説明する。図3および図4の例では敷き寝具としてマットレスを使用しているが、敷き寝具としてクッション性を有するマット、シート、あるいは中綿を有する敷き布団を用いても同様である。
第1の検知エリア201はマットレスの中央点210(マットレスの頭側端および足側端までの距離が等しく、右側端および左側端までの距離が等しくなる点)から、マットレスの頭側へマットレスの長手方向の長さの40%の距離の点までを結ぶ仮想の線分211(図3に一点破線で示す)の少なくとも一部を含み、マットレスの幅の60%以上110%以下に渡って配置される。検知エリアが100%を超え、すなわちマットレスの端から外側に延在してもよい。このように配置することで、第1の検知エリア201は使用者の臥位状態において上半身がマットレスに接触している度合を、使用者の位置にかかわらず確度高く検知できる。使用者の位置や体勢の変化により確実に対応する観点からは、マットレスの中央点210から、第1の検知エリア201はマットレスの頭側へマットレスの長手方向の長さの30%の距離の点までを結ぶ仮想の線分211の少なくとも一部を含むことがより好ましく、マットレスの幅の70%以上100%以下に渡って配置されることがより好ましい。
第2の検知エリア202はマットレスの中央点210から、マットレスの足側へマットレスの長手方向の長さの20%の距離の点までを結ぶ仮想の線分212(図3に二点破線で示す)の少なくとも一部を含み、マットレスの幅の20%以上110%以下に渡って配置される。検知エリアが100%を超え、すなわちマットレスの端から外側に延在してもよい。このように配置することで、第2の検知エリア202は使用者の臥位状態あるいは座位状態において下半身がマットレスに接触している度合を、使用者の位置にかかわらず確度高く検知できる。使用者の位置や体勢の変化により確実に対応する観点からは、マットレスの中央点210から、第2の検知エリア202はマットレスの足側へマットレスの長手方向の長さの15%の距離の点までを結ぶ仮想の線分212の少なくとも一部を含むことがより好ましく、マットレスの幅の40%以上100%以下に渡って配置されることがより好ましい。第3の検知エリア203がマットレスの足側半分の領域に存在する場合は、端座の使用者の人体接触を第2の検知エリア202で検出しないようにする観点から、第2の検知エリア202は第3の検知エリア203が存在するセンサシーツの端からマットレスの幅の20%以上の領域を避けて配置されることが好ましい。第3の検知エリアがマットレスの足側半分の領域に存在しない場合は、第2の検知エリア202はマットレスの幅の60%以上100%以下に渡って配置されることが好ましい。
第3の検知エリア203の少なくとも一部は、マットレスの右側あるいは左側の側端部からマットレスの反対側の側端部に向かってマットレスの幅の20%以内の領域に、マットレスの長手方向の長さの25%以上110%以下の長さに渡って配置される。検知エリアが100%を超え、すなわちマットレスの端から外側に延在してもよい。このように配置することで、第3の検知エリア203は使用者の右端座位あるいは左端座位状態において使用者がマットレスに接触している度合を確度高く検知できる。使用者の位置や体勢の変化により確実に対応する観点からは、マットレスの中央点210から、第3の検知エリア203はマットレスの長手方向の長さの40%以上100%以下の長さに渡って配置されることが好ましい。図4の例のようにマットレスが設置されるベッド装置の左右端に手すりや落下防止用の柵がある場合は、手すりや落下防止用の柵のない領域に、手すりや落下防止用の柵のない領域の長さの40%以上100%以下の長さに渡って配置されることが好ましい。マットレスが設置されるベッド装置の左右端に手すりや落下防止用の柵がない場合は、マットレスの長手方向の長さの80%以上100%以下の長さに渡って配置されることが好ましい。
上記の範囲にそれぞれの検知エリアを配置することで、検知エリア面積を広くして部材コストを高くすることなく、より小さい面積の検知エリアで必要な使用者の複数の状態を検出することが可能となる。
検知エリアは人体接触を検知するセンサ(以下、接触センサと記載する)から構成される。1つの検知エリアは1つの接触センサのみから構成されていてもよいし、複数の接触センサから構成されていてもよい。例えば、センサシーツ中に接触センサが配置された領域が4か所以上あるときは、それらから選ばれるいずれか2か所の接触センサをまとめて1つの検知エリアとみなすことができる。また、1つの検知エリアとみなす複数の接触センサの間に50cm以下の間隔があいている場合、検知対象となる人体の大きさを鑑みて、それら2か所の接触センサの間の領域も含め連続した1つの検知エリアとみなすことができる。例えば線状の接触センサを20cm間隔で2本平行に配置したとき、2本の接触センサに挟まれる20cmの幅の領域全てを1つの検知エリアとみなすことができる。また、例えばセンサシーツの中央に仰臥状態を取っている使用者の右肩部分および左肩部分それぞれに、30cmの間を空けて2つの接触センサが配置された場合、これらの接触センサはどちらも第1の検知エリアであり、それら2つの接触センサの間の領域も含めて第1の検知エリアが存在するとみなすことができる。この場合、第1の検知エリア内に存在する各接触センサの検知結果同士の演算結果を第1の検知エリアが検知した人体接触の結果として用い、第2、第3の検知エリアの検知結果と組み合わせて使用することが検知アルゴリズムの簡略化の観点からは好ましいが、第1の検知エリア内に存在する各接触センサの検知結果同士の演算をすることなく、各接触センサの検知結果を第2、第3の検知エリアの検知結果と組み合わせて使用することも、状態検知機能の高度化の観点から好ましく採用される。
図3の例のようにセンサシーツの左側および右側の両方に第3の検知エリアを構成する接触センサを配置することが好ましいが、左側あるいは右側どちらかの十分な領域に手すりや落下防止用の柵を備えるベッドでセンサシーツが使用される場合は、それらを備えない側に接触センサを配置し第3の検知エリアとすれば十分である。
検知エリアは上述した3つの他に、さらに別の検知エリアを備えていてもよい。
検知エリアは上述した3つの他に、さらに別の検知エリアを備えていてもよい。
検知エリアを構成する接触センサは、人体による荷重を検知する方式や、人体近接による静電容量の変化や、体温や脈拍を検知して人体が乗ったことを検知する方式など、公知のあらゆるものを使用することができる。信頼性と位置選択性の点から、人体による荷重を検知する方式がより好ましく、柔軟な電極間の短絡により押圧を検知するスイッチ方式、柔軟なチューブの内圧上昇により押圧を検知する圧力検知方式、電極間の近接による静電容量の増加を検知する静電容量方式が特に好ましく、センサおよび検出器の簡素化の点から柔軟な電極間の短絡により押圧を検知するスイッチ方式がとりわけ好ましい。
スイッチ方式の接触センサとしては、以下に挙げる布帛状センサ1が特に好適に用いられる。布帛状センサ1は、第1の導電性布帛と第2の導電性布帛とが積層され、第1の導電性布帛と第2の導電性布帛との間の一部の領域には可撓性のスペーサが挟まれ、第1の導電性布帛と第2の導電性布帛との間の該スペーサがない部分が空隙となるよう該スペーサによって保持されており、押圧により第1の導電性布帛と第2の導電性布帛とが短絡すること検知して押圧を検出するスイッチ型の布帛状センサであって、使用者に違和感を与えないような柔軟性を確保しつつ、人体荷重を長期的に精度よく検知するスイッチ型の布帛状センサである。以下に具体的に説明する。
図5は布帛状センサ1の構成例を示す部分断面図である。布帛状センサ1は、第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とスペーサ14とを備える。第1の導電性布帛11とスペーサ14と第2の導電性布帛12とはこの順に積層される。また、第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12との間にはスペーサ14により空隙22が形成される。
図6は、図5の布帛状センサ1が図の上部から押圧力Pによって押圧された時の布帛状センサを示す。布帛状センサ1が押圧された時にはスペーサ14が圧縮されるとともに第1の導電性布帛11あるいは第2の導電性布帛12が変形し、第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とが接触し、短絡した状態となり、押圧が除かれるとスペーサの弾性により図5の状態に戻り、第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とは離れて絶縁された状態となる。即ち、布帛状センサ1は押圧された時にオンとなるスイッチとして機能する。
図7は布帛状センサ1と電気配線との関係を示す模式図である。検出器30は電気配線31を介して第1の導電性布帛11および第2の導電性布帛12に接続され、第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とが短絡しているか否かを検出し、布帛状センサ1の押圧状態を検知する。
第1の導電性布帛11および第2の導電性布帛12は表面に導電性領域を有する布帛である。ただし布帛とは、多くの繊維を薄く広く板状に形成したものであり、織物、編物、不織布、フエルト、紙に例示される。本発明の目的を達成するため、第1の導電性布帛11−1および第2の導電性布帛12布帛は薄く、外力に対し柔軟に変形可能であることが必要である。厚みは1mm以下が好ましく、0.5mm以下がより好ましく、0.2mm以下がさらに好ましい。
第1の導電性布帛11および第2の導電性布帛12は表面に導電性領域を有する布帛である。ただし布帛とは、多くの繊維を薄く広く板状に形成したものであり、織物、編物、不織布、フエルト、紙に例示される。本発明の目的を達成するため、第1の導電性布帛11−1および第2の導電性布帛12布帛は薄く、外力に対し柔軟に変形可能であることが必要である。厚みは1mm以下が好ましく、0.5mm以下がより好ましく、0.2mm以下がさらに好ましい。
第1の導電性布帛11および第2の導電性布帛12として、導電性繊維を経糸および緯糸として織物としたものや、絶縁性の布帛の表面全域に導電性材料による被覆を施したものなど、布帛の表面全域が導電性を示すものを用いてもよいし、導電性繊維を経糸あるいは緯糸の一部として織物としたものや、絶縁性の布帛に導電性繊維を縫い付けたものなど、布帛の表面の一部が導電性を示すものでもよい。ここで導電性があるとは、スイッチの部材として機能する程度に導電性領域の抵抗値が低いことを指す。導電性領域の抵抗値は、検出器の入力抵抗にもよるが、一般的な電圧検出型の検出器を用いる場合は1MΩ以下が好ましく、1kΩ以下がより好ましい。本発明の目的を達成するため、導電性領域は可撓性を有し、導電性布帛の一部として外力に対し柔軟に変形可能であることが必要である。このような導電性布帛として、セーレン株式会社製の銅ニッケルめっきポリエステル織物「Sui−10−511M」や、絶縁性織物にミツフジ株式会社製の銀メッキナイロン糸「AGposs 100d」を縫い付けたものや、絶縁性織物に日本蚕毛染色株式会社製の硫化銅メッキポリエステル繊維「ES 84T/36F」を縫い付けたものや、絶縁性繊維にデュポン エレクトロニクスマテリアル株式会社製の柔軟銀ペースト「PE873」を塗布・固化させたものが好ましい例として挙げられる。導電性領域に導電性繊維を用いる場合は、前述した導電性繊維の他、PEDOT−PSSなどの導電性高分子を被覆した繊維や、導電性炭素を混合した繊維を用いることもできる。また、十分に細い金属線を含む撚り線を導電性繊維として用いることもできる。
第1の導電性布帛11および第2の導電性布帛12のそれぞれの導電性領域は、少なくとも一部が空隙22に露出しており、空隙22を挟んで互いに向かいあって配置されていることで、押圧に対してスイッチとして機能することができる。例えば図8に示す布帛状センサ1のように、第1の導電性布帛11の片面の一部にのみ導電性領域13−1を有しており、第2の導電性布帛12の片面の一部にのみ導電性領域13−2を有しており、導電性領域13−1あるいは13−2以外の部分は絶縁性であってもよい。
ただし、第1の導電性布帛の導電性領域および第2の導電性布帛の導電性領域が非常に狭い場合、例えば導電性領域13−1および13−2のいずれもが、絶縁性布帛に直線状に縫い付けられた直径1mm直径未満の導電性繊維により互いに平行に形成されている場合では、押圧されていない状態での上面図では導電性領域13−1と13−2とが重なっていても、押圧によって水平方向(図4Aの横方向)に1mm以上ずれた状態で第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とが接触する結果、両布帛の導電性領域同士が接触せず、正確に押圧を検出することができなくなる可能性が高い。これを避けるため、第1の導電性布帛の導電性領域あるいは第2の導電性布帛の導電性領域の少なくとも一部は、押圧により他方の導電性領域に十分な広さで重なるよう配置されていることが必要となる。具体的には、布帛状センサ1を上から見た平面図において、第1の導電性布帛11の導電性領域と第2の導電性布帛12の導電性領域とが重なる領域を有し、第1の導電性布帛11の導電性領域は、前記重なる領域を通る1つの直線上の寸法が2mm以上となる1つの直線を有し、前記重なる領域を通り、前記1つの直線からθ度(0<θ≦90)の傾きをもつ別の1つの直線上の、第2の導電性布帛12の導電性領域の寸法が(2/sinθ)mm以上となることが好ましい。上記の2本の直線は布帛状センサの形状を判定するための仮想的なものであり、実際の布帛状センサ上に描かれている必要はない。言い換えると、布帛状センサ1を上から見た平面図において、第1の導電性布帛11の導電性領域と第2の導電性布帛12の導電性領域とが重なる領域を有し、前記重なる領域を通ってθ度(0<θ≦90)で交わる2本の直線Aと直線Bについて、「第1の導電性布帛11の導電性領域の、直線A上の寸法が2mm以上であり、第2の導電性布帛12の導電性領域の、直線B上の寸法が(2/sinθ)mm以上である」という条件を満たす直線Aと直線Bとの組が少なくとも1組存在することが好ましい。直線Aおよび直線Bは布帛状センサの形状を判定するための仮想的なものであり、実際の布帛状センサ上に描かれている必要はない。
図8Aは布帛状センサ1の好ましい他の構成例を示す部分断面図であり、図8Bは図8Aを上から見た平面図である。第1の導電性布帛11の導電性領域13−1は絶縁性布帛基材表面に2mm以上の幅(図8Bの縦方向)をもって長尺方向(図8Bの横方向)に延在しており、例えば導電性金属を絶縁性布帛基材表面に帯状にめっきすることで形成されている。第2の導電性布帛12の導電性領域13−2は絶縁性布帛基材表面に2mm未満の幅(図8Bの縦方向)を持って長尺方向(図8Bの横方向)に2mm以上の長さで延在しており、例えば導電性繊維を上糸として絶縁性布帛にミシンで直線縫いすることで形成されている。この例では、布帛状センサ1を上から見た平面図(図8B)において第1の導電性布帛11の導電性領域13−1と第2の導電性布帛12の導電性領域13−2とが重なる領域は、図8Bの第1の導電性布帛11の中央に横に長く延在しており、その重なる領域を通って図8Bの縦方向に延びる1つの直線A上の第1の導電性布帛11の導電性領域13−1の寸法は2mm以上である。前記導電性領域の重なる領域を通って、縦方向の直線Aに対してθ=90度、すなわち図8Bの横方向に延びる直線B上の、第2の導電性布帛12の導電性領域13−2の寸法は(2/sinθ)=2mm以上であり、前述の条件を満たしている。直線A上の第1の導電性布帛11の導電性領域13−1の寸法は、好ましくは5mm以上がさらに好ましく、10mm以上がとりわけ好ましい。直線B上の第2の導電性布帛12の導電性領域13−2の寸法は、好ましくは(5/sinθ)mm以上がさらに好ましく、(10/sinθ)mm以上がとりわけ好ましい。直線A上の第1の導電性布帛11の導電性領域13−1の寸法、および直線B上の第2の導電性布帛12の導電性領域13−2の寸法は、押圧の検知が可能な領域を確保するために十分な大きさがあればよく、その上限は使用する用途に従い適宜選択すればよい。
図9Aは布帛状センサ1の好ましい他の構成例を示す部分断面図であり、図9Bは図9Aを上から見た上面図である。第1の導電性布帛11の導電性領域13−1は絶縁性布帛基材表面にジグザグに長尺方向(図8Bの横方向)に延在しており、例えば導電性繊維を下糸として絶縁性布帛にジグザグにミシンで縫い付けることで形成されている。ジグザグ縫いの幅(図9Bの縦方向の寸法)は2mm以上であり、図9Bにおいてジグザグ縫いの縫い糸と、第2の導電性布帛12の導電性領域13−2とのなす角は60度である。第2の導電性布帛12の導電性領域13−2は絶縁性布帛基材表面に2mm未満の幅(図9Bの縦方向)を持って長尺方向(図9Bの横方向)に2.31mm以上の長さで延在しており、例えば導電性繊維を上糸として絶縁性基材にミシンで直線縫いすることで形成されている。この例では、布帛状センサ1を上から見た平面図(図9B)において第1の導電性布帛11の導電性領域13−1と第2の導電性布帛12の導電性領域13−2とが重なる領域は、図9Bの第1の導電性布帛11の中央に横に延びる直線上に点在しており、その重なる領域を通って図9Bの右上から右下方向に延びる1つの直線A上の第1の導電性布帛11の導電性領域13−1の寸法は2mm以上である。前記導電性領域の重なる領域を通って、縦方向の直線Aに対して直線θ=60度、すなわち図9Bの横方向に延びる直線B上の、第2の導電性布帛12の導電性領域13−2の寸法は(2/sinθ)=2.31mm以上であり、前述の条件を満たしている。
図10Aは布帛状センサ1の好ましい他の構成例を示す部分断面図であり、図10Bは図10Aを上から見た上面図である。第1の導電性布帛11の導電性領域13−1は絶縁性布帛基材表面に縞状に存在して(図10Bの縦方向には連続的に、図10Bの横方向には間欠的に存在して)おり、例えば絶縁性繊維を経糸および緯糸に用いる平織布の緯糸の一部に導電性繊維を用いて製織することで形成されている。図10Bにおいて第1の導電性布帛11の導電性領域13−1は縦方向に2mm以上の長さで延在している。第2の導電性布帛12の導電性領域13−2は絶縁性布帛基材表面に2mm未満の幅(図10Bの縦方向)を持って長尺方向(図10Bの横方向)に2mm以上の長さで延在しており、例えば導電性繊維を上糸として絶縁性基材にミシンで直線縫いすることで形成されている。導電性領域13−1の長尺方向と13−2の長尺方向は90度で交わっている。この例では、布帛状センサ1を上から見た平面図(図10B)において第1の導電性布帛11の導電性領域13−1と第2の導電性布帛12の導電性領域13−2とが重なる領域は、図10Bの第1の導電性布帛11の中央に横に延びる直線上に点在しており、その重なる領域を通って図10Bの縦方向に延びる1つの直線A上の第1の導電性布帛11の導電性領域13−1の寸法は2mm以上である。前記導電性領域の重なる領域を通って、縦方向の直線Aに対して直線θ=90度、すなわち図10Bの横方向に延びる直線B上の、第2の導電性布帛12の導電性領域13−2の寸法は(2/sinθ)=2mm以上であり、前述の条件を満たしている。
ここでいう導電性領域は、間に1mm以下の絶縁性領域があっても、連続した導電性領域とみなす。例えば、絶縁性の布帛に2本の導電性繊維を0.5mmの間隔で平行に縫い付けた布帛は、2本の導電性繊維およびそれらの間の領域を全て導電性領域とみなす。
空隙22は、第1の導電性布帛と第2の導電性布帛との間の一部の領域にスペーサが挟まれ、第1の導電性布帛と第2の導電性布帛との間のスペーサがない部分が空隙となるようスペーサによって導電性布帛が保持されることで形成される。
空隙22は、第1の導電性布帛と第2の導電性布帛との間の一部の領域にスペーサが挟まれ、第1の導電性布帛と第2の導電性布帛との間のスペーサがない部分が空隙となるようスペーサによって導電性布帛が保持されることで形成される。
本発明では空隙22が押圧の無い状態で所定の寸法を満たすようにスペーサを配置することが重要である。
空隙22の高さが小さすぎると、人体による押圧が無い状態でもシワや布団程度の無視すべき荷重等によって第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とが接触してしまい、誤って押圧と判断されてしまう。空隙22の高さが大きすぎると、人体による押圧でも第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とが接触せず、正確に押圧を検知できない。また、スペーサの高さが高いため、使用者が押圧時に違和感をもつ可能性が高くなってしまう。かかる観点から、空隙22の高さは3mm以上6mm以下が好ましく、4mm以上5mm以下がより好ましい。空隙22の高さとは、押圧の無い状態での、対向する第1の導電性布帛11の導電性領域の表面と第2の導電性布帛12の導電性領域の表面との距離である。空隙22の高さが1つの布帛状センサ1の中で変動する場合は、最も小さい値を選択する。
空隙22の高さが小さすぎると、人体による押圧が無い状態でもシワや布団程度の無視すべき荷重等によって第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とが接触してしまい、誤って押圧と判断されてしまう。空隙22の高さが大きすぎると、人体による押圧でも第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とが接触せず、正確に押圧を検知できない。また、スペーサの高さが高いため、使用者が押圧時に違和感をもつ可能性が高くなってしまう。かかる観点から、空隙22の高さは3mm以上6mm以下が好ましく、4mm以上5mm以下がより好ましい。空隙22の高さとは、押圧の無い状態での、対向する第1の導電性布帛11の導電性領域の表面と第2の導電性布帛12の導電性領域の表面との距離である。空隙22の高さが1つの布帛状センサ1の中で変動する場合は、最も小さい値を選択する。
空隙22の幅が大きすぎると、人体による押圧が無い状態でもシワや布団程度の無視すべき荷重等によって第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とが接触してしまい、誤って押圧と判断されてしまう。空隙22の幅が小さすぎると、人体による押圧でも第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とが接触せず、正確に押圧を検知できない。かかる観点から、空隙22の幅は15mm以上35mm以下が好ましく、20mm以上30mm以下がより好ましい。空隙22の幅とは、第1の導電性布帛11あるいは第2の導電性布帛12を水平に置き、上面から見た透視図を描いた時、空隙22が存在する領域に入る最も大きい真円の直径に等しい。例えば図11Aおよび図11Bでは、四角柱型のスペーサ14−1と14−2とが平行に配置されており、スペーサ14−1と14−2との間の距離が空隙22の幅に等しい。例えば図12では、シート状の可撓性材料から真円形を6カ所打ち抜いたスペーサ14が第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12との間に配置されており、空隙22は真円を底面とする円柱形であり、その底面の真円の直径が空隙22の幅に等しい。空隙22の幅が1つの布帛状センサ1の中で変動する場合は、最も大きい値を選択する。
空隙22の幅と高さにより第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12との接触しやすさが変化するため、人体程度の荷重にのみ十分反応し、人体より軽い荷重に反応しにくくなるように空隙22の幅と高さを設定することが重要である。かかる観点から、空隙22の幅をW(mm)、高さをH(mm)としたとき、H/Wの値は0.10以上0.35以下が好ましく、0.15以上0.30以下がより好ましく、0.20以上0.25以下がさらに好ましい。
また、図11Aのように上面から見た空隙22の縦横比が2倍以上の場合は、押圧に対し第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とが接触しやすいため、空隙22の幅は15mm以上25mm以下が好ましく、H/Wの値は0.20以上0.30以下が好ましい。一方、図12のように上面から見た空隙22の縦横比が2倍以下の場合は、押圧に対し第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とが接触しにくいため、空隙22の幅は25mm以上35mm以下が好ましく、H/Wの値は0.15以上0.25以下が好ましい。
本発明ではスペーサ14が特定の硬さおよび復元性を有することが重要である。
スペーサ14の硬さが小さすぎると、人体による押圧が無い状態でもシワや布団程度の無視すべき荷重等によって第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とが接触してしまい、誤って押圧と判断されてしまう。スペーサ14の硬さが大きすぎると、人体による押圧でも第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とが接触せず、正確に押圧を検知できない。また、スペーサが硬いため、使用者が押圧時に違和感をもつ可能性が高くなってしまう。かかる観点から、スペーサ14の硬さを表す50%圧縮応力は4.3kPa以上20kPa以下が好ましく、4.5kPa以上15kPa以下がより好ましい。
スペーサ14の硬さが小さすぎると、人体による押圧が無い状態でもシワや布団程度の無視すべき荷重等によって第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とが接触してしまい、誤って押圧と判断されてしまう。スペーサ14の硬さが大きすぎると、人体による押圧でも第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とが接触せず、正確に押圧を検知できない。また、スペーサが硬いため、使用者が押圧時に違和感をもつ可能性が高くなってしまう。かかる観点から、スペーサ14の硬さを表す50%圧縮応力は4.3kPa以上20kPa以下が好ましく、4.5kPa以上15kPa以下がより好ましい。
スペーサ14の50%圧縮応力とは、第1の導電性布帛11および第2の導電性布帛12に垂直な方向に厚さが規定されるスペーサ14を、初期厚さ(第1の導電性布帛11、第2の導電性布帛12およびそれらと連結するための接着剤や両面テープを除いたスペーサ14のみの厚さ)の50%の厚さまで圧縮したときの応力であり、例えば以下の方法で測ることができる。
布帛状センサ1のスペーサ14が全域にある部分を、幅5mm長さ10mmとなるようにローラーカッターで裁断し、その布帛状センサ片の断面を観察してスペーサ14のみの部分の厚さを測定する。第1の導電性布帛11および第2の導電性布帛12は、粘着剤等で固定されておらず自然に除去できる場合は除去する。変位を制御し反力を測定できる荷重試験機に、幅5mm長さ10mm以上の広さをもつ剛直な2枚の平行板を試験機上方および下方に設置し、その下方に裁断した布帛状センサ片を設置し、上方の平行板が布帛状センサ片に触れない状態で荷重を0mNとし、上方の平行板を下ろして布帛状センサ片に触れ、上方の平行板にかかる荷重が5mNとなった状態で変位を0mmとし、そこから先に測定したスペーサ14の厚さの50%の距離だけ上方の平行板を下ろし、その時の荷重(kN)を試験片の面積50×10−6(m3)で割って50%圧縮応力(kPa)を算出する。スペーサ14の面積が十分あれば、上記を5枚以上の布帛状センサ片にて繰り返し、平均値を取る。スペーサ14の面積が幅5mm長さ10mm以下の場合は、幅および長さを小さくしてもよいが、測定可能な範囲で面積を大きく取るように裁断し、その面積を用いて応力を算出する。
スペーサ14の復元性は、スペーサが荷重により変形した後に元の寸法に戻る性能を指す。復元性が低すぎると、人体による押圧後に押圧が除かれた状態でも空隙22の高さが小さくなる結果、シワや布団程度の無視すべき荷重等によって第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とが接触してしまい、誤って押圧と判断されてしまう可能性が高くなる。かかる観点から、スペーサ14の人体程度の局所的な荷重による応力(40kPa程度)に対する復元性を表す40kPa圧縮10秒後の復元率は50%以上100%以下が好ましく、80%以上100%以下がより好ましく、90%以上100%以下がさらに好ましい。
スペーサ14の40kPa圧縮10秒後の復元率とは、第1の導電性布帛11および第2の導電性布帛12に垂直な方向に厚さが規定されるスペーサ14を、初期厚さ(第1の導電性布帛11、第2の導電性布帛12およびそれらと連結するための接着剤や両面テープを除いたスペーサ14のみの厚さ)を100%とし、厚み方向に40kPaの圧縮応力で圧縮した後、圧縮を止めてから10秒後のスペーサ厚さを初期厚さに対して%で表した値であり、以下の方法で測定する。
布帛状センサ1のスペーサ14が全域にある部分を、幅5mm長さ10mmとなるようにローラーカッターで裁断し、その布帛状センサ片の断面を観察してスペーサ14のみの部分の厚さt0を測定する。第1の導電性布帛11および第2の導電性布帛12は、粘着剤等で固定されておらず自然に除去できる場合は除去する。荷重を制御し変位を測定できる荷重試験機に、幅5mm長さ10mm以上の広さをもつ剛直な2枚の平行板を試験機上方および下方に設置し、その下方の平行板上に裁断した布帛状センサ片を設置し、上方の平行板が布帛状センサ片に触れない状態で荷重を0mNとし、上方の平行板を下ろして布帛状センサ片に触れ、上方の平行板にかかる荷重が5mNとなった状態で変位を0mmとし、2Nの荷重(圧縮応力40kPa)となるまで初期厚みに対する圧縮歪み速度10%/秒の速度で圧縮し、変位を保持したまま10秒経過後、t0/秒以上の速度で上方の平行板を上方に移動して圧縮応力を除く。上方の平行板を上方に移動開始してから10秒後のスペーサ14の厚みt1を測定し、(t1/t0)×100を40kPa圧縮10秒後の復元率(%)とする。上記を5枚以上の布帛状センサ片にて繰り返し、平均値を取る。スペーサ14の面積が幅5mm長さ10mm以下の場合は、幅および長さを小さくしてもよいが、測定可能な範囲で面積を大きく取るように裁断し、その面積を用いて応力を算出する。
また、スペーサ14の密度が小さすぎると、長期間の使用によりスペーサが潰れたまま戻らない、いわゆるヘタリが起こる可能性が高く、長期間の使用後の空隙22の高さが前述した好適な値より低くなってしまう結果、布帛状センサ1の性能が劣化してしまいやすい。一方、スペーサ14の密度が大きすぎると、スペーサ14のヘタリによる性能劣化の可能性は低くなるが、押圧して圧縮された時のスペーサ14の高さが比較的大きく、押圧時にスペーサ14以外の部分で互いに接触する第1の導電性布帛11および第2の導電性布帛12は、平面からより大きく変形した状態で保持される。この状態が長期間続くと、押圧が無くなった時にも第1の導電性布帛11および第2の導電性布帛12は押圧時に大きく変形した状態のまま、平面状に戻りにくく、長期間の押圧後の空隙22の高さが前述した好適な値より低くなってしまう結果、布帛状センサ1の性能が劣化してしまいやすい。かかる観点から、空隙22の高さがスペーサ14の密度は20kg/m3以上150kg/m3以下が好ましく、25kg/m3以上100kg/m3以下がより好ましい。ここでいう密度とは、荷重がない状態での、スペーサ内部の空気の体積を含んだ嵩密度である。
上記を満足するスペーサ14としては、例えば可撓性を有する多孔質材料が用いられる。可撓性を有する多孔質材料としては、例えばスポンジ(高分子材料の多孔体)、ウレタンフォームまたは不織布が挙げられる。多孔質材料の孔は独立孔でも連通孔でもそれらの混合でもよいが、前述の条件を満たすには主に連通孔であることが好ましい。可撓性を有する多孔質材料としては特にポリウレタン、ポリエステル、ゴムなどの高分子からなるスポンジが耐久性の点で好ましく、とりわけポリウレタンあるいはポリエステルからなるスポンジが好ましい。
第1の導電性布帛11、スペーサ14、および第2の導電性布帛12を互いに固定する方法は、人体による押圧や折り畳みなどによる布帛状センサ1の変形に対して十分な耐久性があれば特に限定されず、糸による縫い合わせ、接着剤や両面粘着テープによる貼り合わせ、熱圧着や、それらの組合せを好適に用いることができる。または、第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とがあらかじめ1枚の多重織物または多重編物の各層として作製されており、その層間にスペーサを挿入して前述の方法で固定してもよい。耐久性と工程の簡略化の観点から、少なくとも第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とは繊維により連結されている、すなわち、縫い合わせられているか1枚の多重織物または多重編物の各層として作製されていることが好ましい。
図8に示される布帛状センサ1のように、スペーサ14および空隙22より外に第1の導電性布帛11および第2の導電性布帛12が無い場合は、第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とスペーサとが重なった部分で縫い合わせることが好ましいが、その場合はスペーサ14の高さが荷重により変動しやすいため縫い合わせにくい。また、空隙22の高さを所望の高さに保つために空隙22から十分離れた位置で縫い合わせることに注意する必要があり、スペーサの面積がより大きく必要になってしまう。かかる観点から、図11および図12に示される布帛状センサ1のように、スペーサ14および空隙22より外にも第1の導電性布帛11および第2の導電性布帛12を延在させ、スペーサが無い位置23で第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とが縫い合わされていることがより好ましい。この場合、第1の導電性布帛11とスペーサ14の間、および第2の導電性布帛12とスペーサ14の間は接着剤や両面粘着テープにより貼り合わせられている。また、この形態では第1の導電性布帛11とスペーサ14の間、および第2の導電性布帛12とスペーサ14の間を接着剤や両面粘着テープにより貼り合わせた後、スペーサが無い位置23で第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とを縫い合わせることが、寸法精度向上と工程の簡略化の点でさらに好ましい。また、この形態では第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とが直接接するため、どちらかの導電性布帛は空隙22に接する部分と、他方の導電性布帛と連結される部分23とが、電気的に絶縁されていることが必要であり、例えば図9に示す形態のように、第1の導電性布帛11は全域が導電性領域である布帛を用い、第2の導電性布帛12は絶縁性布帛を基材とし、空隙22に接する部分にのみ導電性領域を配置することで、この形態を実現することができる。このように第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12との少なくとも一方は絶縁性の領域を有しており、その絶縁性の領域で第1の導電性布帛11と第2の導電性布帛12とが連結されていることが好ましく、その絶縁性の領域の幅は5mm以上であることがより好ましく、10mm以上であることがさらに好ましい。
図11および図12に示す通り、センサシーツ102の検出器30は電気配線31を介して第1の導電性布帛11(全域が導電性領域である)および第2の導電性布帛12の導電性領域13に接続される。布帛状センサ1以外での短絡による誤動作を防ぐため、電気配線31は絶縁被覆されていることが好ましい。
電気配線31は布帛状センサ1との接続部33の近傍で第1の導電性布帛11または第2の導電性布帛12にさらに固定されていることが耐久性の点で好ましい。固定する方法としては、ミシンによる縫い付けや、硬化後にゴム状の弾性を有する接着剤(セメダイン株式会社製スーパーXG777など)による貼付けが柔軟性の点で特に好ましい。
布帛状センサ1は、外側に保護用の絶縁性布帛をさらに備えていてもよく、この絶縁性布帛は防水性を有していることが好ましい。
電気配線31は布帛状センサ1との接続部33の近傍で第1の導電性布帛11または第2の導電性布帛12にさらに固定されていることが耐久性の点で好ましい。固定する方法としては、ミシンによる縫い付けや、硬化後にゴム状の弾性を有する接着剤(セメダイン株式会社製スーパーXG777など)による貼付けが柔軟性の点で特に好ましい。
布帛状センサ1は、外側に保護用の絶縁性布帛をさらに備えていてもよく、この絶縁性布帛は防水性を有していることが好ましい。
検出器30の検出素子については、第1の導電性布帛11の導電性領域13−1および第2の導電性布帛12の導電性領域13−2のうち、面積が狭い方の導電性領域と、検出器のグランドとの間に検出素子(電圧検出素子など)を備え、面積が広い方の導電性領域と、検出器のグランドとの間に検出用信号発生素子(直流電圧発生素子など)を備える回路構成とするのが、検出素子へのノイズ混入防止の点で好ましい。また、第1の導電性布帛11の導電性領域13−1および第2の導電性布帛12の導電性領域13−2のうち、面積が広い方の導電性領域を備える導電性布帛を、他方の導電性布帛より使用者に近い位置に配置して使用することが好ましい。
上記に説明した布帛状センサ1に例示される、検知エリアを構成する接触センサは、主な部材として織物、編物、不織布などの布帛、あるいは可撓性を有するポリウレタン、ポリオレフィンやポリエステルエラストマーなどの高分子シートを用い、接触センサ素子として十分な薄さと柔軟性を兼ね備えており、ベッド51上で使用する際に使用者50に違和感を与えることがない事が好ましい。
また、検知エリアを構成する接触センサが固定されるシート状の基材も柔軟な性質を有していることが好ましく、織物、編物、不織布などの布帛状であることが耐久性、柔軟性、通気性を両立するうえで好ましい。また、撥水性を備えることが使用時の性能維持の観点からさらに好ましい。
また、検知エリアを構成する接触センサが固定されるシート状の基材も柔軟な性質を有していることが好ましく、織物、編物、不織布などの布帛状であることが耐久性、柔軟性、通気性を両立するうえで好ましい。また、撥水性を備えることが使用時の性能維持の観点からさらに好ましい。
製造工程の効率化やメンテナンスの観点から、検知エリアを構成する接触センサはそれぞれ独立に基材から取り外すことが可能であることが好ましい。検知エリアを構成する接触センサの基材への固定方法は、例えば粘着テープによる貼付け、リワーク可能な接着剤による貼付け、縫い付け、面ファスナーによる貼り合わせが挙げられる。作業性と質感の点で粘着テープ、接着剤、縫い付けがより好ましい。
接触センサに接続される検出器30や、必要に応じて接続される送信部28などの電子回路は通常硬く厚みがある。そのため、接触センサに近接して配置した場合に、接触センサの柔軟な使用感を損ねる場合がある。したがって、これらの電子回路は使用者50が乗らない部分、すなわちベッド51の端部に配置し、使用者50が乗る部分に配置した接触センサとこれらの電子回路とを電気配線31により接続することが好ましい。
電気配線31は、使用者に違和感を与えず、また使用者の電気配線への接触による電気配線の破損やノイズ混入を避ける観点から、敷き寝具上面に存在する部分のうち80%以上100%以下の長さの部分が、敷き寝具の端から5cm以内の領域に配置されることが好ましい。
電気配線31は、使用者に違和感を与えず、また使用者の電気配線への接触による電気配線の破損やノイズ混入を避ける観点から、敷き寝具上面に存在する部分のうち80%以上100%以下の長さの部分が、敷き寝具の端から5cm以内の領域に配置されることが好ましい。
電気配線31は接触センサの状態を検出できる程度に低い抵抗値を有していれば特に限定されず、金属線や導電性繊維を用いることができ、検出方式にもよるが、前述したスイッチ方式の接触センサを用いる場合は1MΩ以下が好ましく、1kΩ以下がより好ましい。接触センサの誤動作を防ぐため、電気配線31は絶縁被覆されていることが好ましい。電気配線31は接触センサの近傍に配置され、接触センサと同様に使用者による押圧がかかることから、電気配線31は接触センサと同様に薄く、柔軟であることが好ましく、外径は2mm以下であることが好ましく、1mm以下であることがさらに好ましい。また、繰り返しの押圧やシワ、折り曲げに対する耐久性の観点から、電気配線31は導電性材料をメッキあるいは混合した繊維からなる導電性繊維が好ましい。
電気配線31と接触センサとの接続方法は、接触センサの状態を検出できる程度に低い抵抗値を有していれば特に限定されず、はんだあるいは導電ペーストによる接続、ホチキスやカシメ玉などの金属製の部品による把持、導電性繊維同士を結ぶ、ミシンによる縫い合わせなどの方法を用いることができるが、使用者に違和感を与える可能性を低くできる点で、可撓性性をもつ導電ペーストによる接続か、導電性繊維を結ぶか、ミシンによる縫い合わせが好ましく、工程の簡略化の点で、ミシンによる縫い合わせが特に好ましい。
電気配線31は接触センサとの接続の近傍でセンサシーツ基材にさらに固定されていることが耐久性の点で好ましい。固定する方法としては、ミシンによる縫い付けや、硬化後にゴム状の弾性を有する接着剤(セメダイン株式会社製スーパーXG777など)による貼付けが柔軟性の点で特に好ましい。
電気配線31は接触センサとの接続の近傍でセンサシーツ基材にさらに固定されていることが耐久性の点で好ましい。固定する方法としては、ミシンによる縫い付けや、硬化後にゴム状の弾性を有する接着剤(セメダイン株式会社製スーパーXG777など)による貼付けが柔軟性の点で特に好ましい。
本発明の目的である、設置の正確さおよび簡便さの両立を達成するため、センサシーツ102は敷き寝具へ固定するための部材をさらに備えていることが好ましい。敷き寝具へ固定するための部材は、伸縮性布帛、面ファスナー、粘着性テープなどあらゆるものを使用することができるが、設置の簡便さと、あらゆる敷き寝具に使用可能である点から、伸縮性布帛を用い、敷き寝具の下面に伸縮性布帛がかかるように該伸縮性布帛が基材に固定されていることが好ましい。
例えば図13に示すように、敷設する敷き寝具と概ね同寸法のセンサシーツの4隅に、頂点から20cmの位置に伸縮性布帛が縫い付けられており、敷き寝具の上面から下面にかけて伸縮性布帛を掛けることにより敷き寝具とセンサシーツを固定できる様態が挙げられる。図13ではテープ状に伸縮性布帛を配置しているが、このテープ状の範囲から4隅角にかけて3角形となるように伸縮性布帛を配置する範囲を広げてもよい。また、例えば図14に示すように、センサシーツ頭側端および足側端から内側10cmの部分に伸縮性布帛を渡して左右の端にてセンサシーツに縫い付け、センサシーツ右側端および左側端から内側10cmの部分に伸縮性布帛を渡して頭側および足側の端にてセンサシーツに縫い付け、敷き寝具の上面から下面にかけてこれら4本の伸縮性布帛を掛けることにより敷き寝具とセンサシーツを固定できる様態が挙げられる。図14ではテープ状に伸縮性布帛を配置しているが、このテープ状の範囲から側辺にかけて4角形となるように伸縮性布帛を配置する範囲を広げてもよい。側辺まで伸縮性布帛を固定した場合は、頭側および足側の伸縮性布帛のみにするか、右側端および左側端の伸縮性布帛のみとするのも好ましい。さらに、例えば図15に示すようにセンサシーツ上面の4辺から延ばした布を下面側に穴の開いた袋状に縫い、袋の口部に伸縮性布帛を一周回して固定し、敷き寝具をセンサシーツで覆うように敷設し、敷き寝具の下面側にて伸縮性布帛の収縮によりセンサシーツをマットに固定する様態が挙げられる。このうち、設置の正確さの観点から、図13および図14に例示されるように敷き寝具の4隅に伸縮性布帛がかかる様態がより好ましく、固定力の点で図13に例示されるように4隅に斜めに伸縮性布帛を固定する様態が特に好ましい。この様態では、伸縮性布帛を固定する位置はセンサシーツの角から10cm以上40cm以内の位置が好ましい。また、敷き寝具上面の端部に接するセンサシーツの部分に伸縮性布帛の端を固定することも、敷き寝具上面の端部より中央に近い部分にあたるセンサシーツの部分に伸縮性布帛の端を固定することもできる。さらに、敷き寝具の4隅の他に敷き寝具中央部などにも伸縮性布帛を配置し、センサシーツ固定の補助に使うこともできる。いずれの様態でも、伸縮性布帛をセンサシーツ基材に連結する位置ではセンサシーツ基材が変形するため、伸縮性布帛をセンサシーツ基材に連結する位置は検出エリア201〜203を構成する接触センサから1cm以上離すことが、接触センサの信頼性保持の点で好ましい。
伸縮性布帛としてはゴム紐、伸縮ニットなど、復元性を有する布帛状の材料であれば特に限定されないが、平ゴム紐および弾性繊維入り伸縮ニットが好ましく用いられ、耐久性と収縮力の点からポリウレタン弾性繊維入りの平ゴム紐およびポリウレタン弾性繊維入りの伸縮ニットが特に好ましい。平ゴム紐の幅は10mm以上50mm以下が好ましく、20mm以上40mm以下がより好ましい。
本発明のセンサシーツ102について、図4に示した使用例を用いてさらに詳細に説明する。検出器30は、検知エリア201〜203の検知された状態に基づいて、使用者50の状態を検知して、使用者50の状態に応じた電気信号を出力する。使用者50の状態としては、ベッド51上に寝ている状態(臥位状態)、ベッド51上に起き上がった状態(座位状態)、ベッド51の端部へ移動しつつある状態(端座位移行状態)、ベッド51の端部にいる状態(端座状態)、離床した状態などが挙げられる。使用者50の状態を検出する方法としては、検知エリア201〜203のうちの人体接触を受けているセンサと人体接触を受けていないセンサとの組み合わせにより、使用者50の状態を検出する方法が考えられる。その詳細は後述される。なお、使用者50の状態によっては、電気信号を出力しないようにしてもよい。例えば、使用者50がベッド51上に寝ている状態では、離床のおそれがないとして、電気信号を出力しなくてもよい。
送信部28は、検出器30からの使用者50の状態を示す電気信号を受信する。そして、送信部28は、受信された電気信号を予め設定された送信先へ送信する。送信先としては、アラーム発報装置や使用者監視装置が挙げられる。図4の例では、アラーム発報装置32へ送信する。なお、送信部28による送信方式を無線によるもの有線によるものにするかは、適用される装置に応じて適宜決定すればよい。
アラーム発報装置32は、例えば病室の入口の近傍やナースステーション内に設置され、使用者50の状態が緊急性の高い状態、すなわち使用者50が離床しつつある状態と判定されたときに所定のアラームを発報する。このとき、アラームの音の種類や大きさなどによりその緊急性の程度が分かるようする工夫により、看護師の負担を減らすことができる。また、このようにセンサシーツ102をアラーム発報装置32と連動させることにより、病室まで行かずにベッド51上の使用者50の状態を遠隔から把握できる。
また、使用者監視装置(図示せず)は、例えばナースステーション内に設置され、使用者50の状態が緊急性の高い状態と判定されたときに病室内を映すカメラの画像をモニタに表示する。このとき、モニタに表示される画像の大きさや色(点滅を含む)や音との組み合わせなどによりその緊急性の程度が分るようにする工夫により、看護師の負担を減らすことができる。他の例として、使用者50の状態検知結果を表示する機能を備える携帯端末を上げることができる。また、このようにセンサシーツ102を監視装置と連動させることにより、病室まで行かずにベッド51上の使用者50の様子を遠隔から確認できる。前述したアラーム発報装置と監視装置を1つの機器内に備えるシステムとすることで、監視者の利便性を上げることもできる。
さらに、検知エリア201〜203の検知された状態および使用者50の状態の検知結果を記録する記録装置(図示せず)を備えることが、離床行動に由来する事故の原因究明や、使用者の活動記録を可能にするなどの用途において好ましい。記録装置は検出器30に接続することも、送信部28から検出結果を受信する装置に接続することもできる。
検出器30が使用者50の状態を検出する方法としては以下の方法が考えられる。
図16はセンサシーツ102で使用者の状態を検出するための判定表である。判定表30aは、検知エリア201〜203のうちの人体接触を受けているセンサ(表中で「ON」と示される)と人体接触を受けていないセンサ(表中で「OFF」と示される)との組み合わせと、その組み合わせから判定される使用者の状態(体勢)検知結果との関係を示す表である。判定表30aにおいて、「レベル」は使用者50のベッド51上の状態(体勢)検知結果に応じたレベルを示す。判定表30aは図4の構成例の検出器30の記憶部(図示せず)に予め格納されている。
図16はセンサシーツ102で使用者の状態を検出するための判定表である。判定表30aは、検知エリア201〜203のうちの人体接触を受けているセンサ(表中で「ON」と示される)と人体接触を受けていないセンサ(表中で「OFF」と示される)との組み合わせと、その組み合わせから判定される使用者の状態(体勢)検知結果との関係を示す表である。判定表30aにおいて、「レベル」は使用者50のベッド51上の状態(体勢)検知結果に応じたレベルを示す。判定表30aは図4の構成例の検出器30の記憶部(図示せず)に予め格納されている。
検知エリア201〜203の状態として、それぞれON、ON/OFF、ON/OFFが検出された場合、使用者50の状態として「臥位」と判定される。すなわち、使用者50はベッド51上に寝ており、離床の心配はない。この状態はレベル0と定義され、離床の監視の観点からは緊急性がない状態といえる。
また、検知エリア201〜203の状態として、それぞれOFF、ON、OFFが検出された場合、使用者50の状態として「座位」と判定される。すなわち、使用者50はベッド51上で少なくとも上半身を起こしており、離床する動作に移行する可能性もあるが、上半身を起こし続けるかまたは再び寝る可能性もある。この状態はレベル1と定義され、離床の監視の観点からは緊急性が低い状態といえる。
また、検知エリア201〜203の状態として、それぞれOFF、ON、OFFが検出された場合、使用者50の状態として「座位」と判定される。すなわち、使用者50はベッド51上で少なくとも上半身を起こしており、離床する動作に移行する可能性もあるが、上半身を起こし続けるかまたは再び寝る可能性もある。この状態はレベル1と定義され、離床の監視の観点からは緊急性が低い状態といえる。
また、検知エリア201〜203の状態として、それぞれOFF、ON、ON、が検出された場合、使用者50の状態として「端座位移行」と判定される。すなわち、使用者50はベッド51の柵52の無い端部に向かって移動しており、離床する動作を行おうとしていると推測される。この状態はレベル2と定義され、離床の監視の観点からは緊急性がやや高い状態といえ、離床の予兆行動の一つといえる。更に、左端側の接触センサが接触を検知したことにより第3の検知エリア203がONであればベッド51の左側の端部に向かって移動しており、右端側の接触センサが接触を検知したことにより第3の検知エリア203がONであれば右側の端部に向かって移動していると判定してもよい。
また、検知エリア201〜203の状態として、それぞれOFF、OFF、ON、が検出された場合、使用者50の状態として「端座位」と判定される。すなわち、使用者50はベッド51の柵52の無い端部にいて、離床する動作を行いつつあると推測される。この状態はレベル3と定義され、離床の監視の観点からは緊急性が高い状態といえ、離床の予兆行動の一つといえる。更に、左端側の接触センサが接触を検知したことにより第3の検知エリア203がONであればベッド51の左側の端部にいて、右端側の接触センサが接触を検知したことにより第3の検知エリア203がONであれば右端の端部にいると判定してもよい。
また、検知エリア201〜203の状態として、それぞれOFF、OFF、OFFが検出された場合、使用者50の状態として「離床」と判定される。すなわち、使用者50はベッド51から離床していると推測される。この状態はレベル4と定義され、離床の監視の観点からは緊急性が非常に高い状態といえる。
このようにレベルは、0から4まで数字が大きくなるに連れて、ベッド51に寝ている状態から離床している状態まで、順に離床に近くなるように、すなわち緊急性が高くなるように設定される。したがって、例えば使用者50が離床しないように監視する場合、レベル0〜1では使用者50はベッド51上にいるので問題ないが、レベル2になると離床するおそれがあるので、そのことを看護師に気付かせる処置が必要となる。そのような処置としては、例えば送信部28からアラーム発報装置32へ電気信号を送り、病室やナースステーションでアラームを発報する処置が挙げられる。あるいは、ナースステーションのモニタにベッド51を映し出したり、看護師の携帯端末に緊急呼び出しメールを送信したりするなどの処置が挙げられる。更にレベル3、4になると離床直前又は離床していると推測されるので、そのことを看護師に気付かせるより強力な処置が必要となる。そのような処置としては、例えば送信部28からアラーム発報装置32へ電気信号を送り、病室やナースステーションでのアラームをより大きな音や異なる音色で発報する処置が挙げられる。あるいは、複数の看護師の携帯端末に緊急呼び出しメールを送信したりするなどの処置が挙げられる。
図4に示した本実施の形態では、検知器30は、看護師に気付かせる処置が必要なレベルとしての閾値レベルを変更・設定可能な閾値レベル入力部30bを更に備えている。例えば看護師が閾値レベル入力部30bを操作して、使用者50の体の具合などに応じた閾値レベルを設定する。例えば、使用者50の離床が絶対に許されない場合には閾値レベルの値を低く設定し(例示:レベル2)、短時間ならば離床が許される場合には閾値レベルの値を高く設定する(例示:レベル3)。検知器30は、使用者50の状態が閾値レベル以上の場合のみ、使用者50の状態を示す電気信号を送信部28へ送信する。なお、閾値レベルを設定可能な閾値レベル入力部は、送信部28に設けられていてもよい。その場合、検知器30はすべてのレベルで使用者50の状態を示す電気信号を出力し、送信部28は使用者50の状態が閾値レベル以上の場合のみ、使用者50の状態を示す電気信号をアラーム発報装置32へ送信する。
図17はセンサシーツ102の動作例としての離床検知制御を示すフローチャートである。この離床検知制御は、センサシーツ102において行なわれる使用者50がベッド51から離床しないように監視する制御であり、予め設定された一定時間(例示:0.1秒)ごとに実行される。
ステップ300において、検知エリア201〜203の各々は、使用者50の状態に応じた接触を検知して電気信号として出力する。続くステップ301において、検出器30は、検知エリア201〜203から出力された複数の電気信号を受信し、それら検出された複数の電気信号に基づいて、判定表30aを参照して、使用者50のレベルを判定する。続くステップ302において、使用者50のレベルが、閾値レベル入力部30bで設定された閾値レベル(例示:レベル2)以上の場合、ステップ303において、検出器30は電気信号を出力する。その電気信号は、使用者50の状態として、使用者50の離床または離床の予兆行動を検知したことを示す。送信部28は、検出器30から電気信号を受信し、予め設定された送信先、例えばアラーム発報装置32へ送信する。アラーム発報装置32は、送信部28からの電気信号に基づいて、アラームを発報する。検出器30や送信部28の送信する電気信号は、本実施の形態ではアラームを発報するための信号と見ることができる。
上記の実施の形態では、閾値レベルを一つとし、閾値レベル以上でアラームを発報する構成としているが、本発明はそれに限定されるものでは無い。例えば閾値レベルを二つとし、最初の閾値レベル(例示:レベル2)に達したときの処置と、次の閾値レベル(例示:レベル3)に達したときの処置とを互いに異なるようにしてもよい。具体的には、最初の閾値レベルに達したときのアラームの音と、次の閾値レベルに達したときのアラームの音とを互いに異なるアラーム音にしたり、音の大きさを変えたりしてもよい。
上記の実施の形態でのセンサシーツ102では、その時々の複数の検知エリア201〜203からの電気信号に基づいて、使用者50の状態を把握しているが、本発明はこの例に限定されるものでは無い。例えば、前回の使用者50の状態と今回の使用者50の状態とを比較して、使用者50の状態を判定してもよい。例えば、レベル1からレベル2に移行した場合には使用者50は離床しようとしている状態と推測されるが、レベル3からレベル2に移行した場合には離床しようとしていない状態(逆の動作)であると判定できる。したがって、前者の場合にはレベル2でアラームを発報するが、後者の場合にはレベル2でもアラームを発報しない。このように、前回の使用者50の状態と今回の使用者50の状態との比較から、使用者50の状態をより正しく判断でき、より誤った判断をしないようにすることも好ましい。例えば、レベル0から他のレベルを経由せずレベル4に移行した場合は、一時的に第1の検知エリア201が接触を感知しなくなったものとして、所定時間(例えば5秒間)の間、レベル0とみなしてアラームを発報しないアルゴリズムとすることが好ましい。
なお、このようなセンサシーツ102は、手術後の患者の離床を監視するためだけでなく、介護施設や民家において身体能力の衰弱した者や認知症や譫妄による徘徊する者の移動を検知するなどの様々な用途にも適用可能である。
なお、このようなセンサシーツ102は、手術後の患者の離床を監視するためだけでなく、介護施設や民家において身体能力の衰弱した者や認知症や譫妄による徘徊する者の移動を検知するなどの様々な用途にも適用可能である。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に記載するが本発明はこれによって何らの限定を受けるものではない。
図11AおよびBに示すスイッチ方式の押圧センサを用いて図4の通り検知エリア201〜203を構成し、固定用伸縮性布帛としてポリウレタンゴム紐(幅2cm)を図13の通りに固定したセンサシーツを、パラマウントベッド株式会社製マットレス「マキシーフロート」の上面に敷設した。センサシーツの検出器内の使用者の状態の判定表に図16に示される判定表を用いた。5名の被験者がこのセンサシーツ上で臥位(仰臥あるいは横臥)状態、座位状態、端座状態、離床状態を繰り返し取ったところ、いずれの被験者でも状態変化の都度、実際の使用者の状態を示す信号が正確に検出器から出力された。また、繰り返し寝返りをうってもセンサシーツの位置がずれることはなかった。この結果から、本発明のセンサシーツは使用者の臥位状態、起床状態、端座状態、離床状態を含む4種以上の状態を正確に検知できることが示された。
図11AおよびBに示すスイッチ方式の押圧センサを用いて図4の通り検知エリア201〜203を構成し、固定用伸縮性布帛としてポリウレタンゴム紐(幅2cm)を図13の通りに固定したセンサシーツを、パラマウントベッド株式会社製マットレス「マキシーフロート」の上面に敷設した。センサシーツの検出器内の使用者の状態の判定表に図16に示される判定表を用いた。5名の被験者がこのセンサシーツ上で臥位(仰臥あるいは横臥)状態、座位状態、端座状態、離床状態を繰り返し取ったところ、いずれの被験者でも状態変化の都度、実際の使用者の状態を示す信号が正確に検出器から出力された。また、繰り返し寝返りをうってもセンサシーツの位置がずれることはなかった。この結果から、本発明のセンサシーツは使用者の臥位状態、起床状態、端座状態、離床状態を含む4種以上の状態を正確に検知できることが示された。
1 布帛状センサ
11 第1の導電性布帛
12 第2の導電性布帛
13、13−1、13−2 導電性領域
14、14−1、14−2 スペーサ
22 空隙
23 連結部
28 送信部
30 検出器
30a 判定表
30b 閾値レベル入力部
31 電気配線
32 アラーム発報装置
50 患者
51 ベッド
52 柵
102 センサシーツ
200 基材
201 第1の検出エリア
202 第2の検出エリア
203、203−1、203−2 第3の検出エリア
210 中央点
211 中央点から頭側へマットレスの長さ40%の距離の点までを結ぶ線分
212 中央点から足側へマットレスの長さ20%の距離の点までを結ぶ線分
301〜303 ステップ
401 伸縮性布帛
P 押圧
11 第1の導電性布帛
12 第2の導電性布帛
13、13−1、13−2 導電性領域
14、14−1、14−2 スペーサ
22 空隙
23 連結部
28 送信部
30 検出器
30a 判定表
30b 閾値レベル入力部
31 電気配線
32 アラーム発報装置
50 患者
51 ベッド
52 柵
102 センサシーツ
200 基材
201 第1の検出エリア
202 第2の検出エリア
203、203−1、203−2 第3の検出エリア
210 中央点
211 中央点から頭側へマットレスの長さ40%の距離の点までを結ぶ線分
212 中央点から足側へマットレスの長さ20%の距離の点までを結ぶ線分
301〜303 ステップ
401 伸縮性布帛
P 押圧
Claims (6)
- クッション性を有する敷き寝具の上面に敷設され、使用者の状態を検知する機能を有するセンサシーツであり、該センサシーツはシート状の基材からなり、基材上に少なくとも3つの検知エリアを備え、
第1の検知エリアと第2の検知エリアはセンサシーツの頭側端から互いに異なる距離の位置に配置されており、それぞれの検知エリアへの人体接触を検知し、
第3の検知エリアはセンサシーツの右側あるいは左側の側端部に沿って配置されており、センサシーツの側端部付近への人体接触を検知し、
これら3つの検知エリアが検知した人体接触状態の組合せにより使用者の状態を検知し出力する機能を有する、センサシーツ。 - クッション性を有する敷き寝具の上面に前記センサシーツを敷設した状態で上面から見たとき、
第1の検知エリアは敷き寝具の中央点から、敷き寝具の頭側へ敷き寝具の長手方向の長さの40%の距離の点までを結ぶ線分の少なくとも一部を含み、敷き寝具の幅の60%以上110%以下に渡って配置され、
第2の検知エリアは敷き寝具の中央点から、敷き寝具の足側へ敷き寝具の長手方向の長さの20%の距離の点までを結ぶ線分の少なくとも一部を含み、敷き寝具の幅の20%以上110%以下に渡って配置され、
第3の検知エリアの少なくとも一部は、敷き寝具の右側あるいは左側の側端部から敷き寝具の反対側の側端部に向かって敷き寝具の幅の20%以内の領域に、敷き寝具の長手方向の25%以上110%以下の長さに渡って配置された、請求項1に記載のセンサシーツ。 - 敷き寝具へ固定するための伸縮性布帛をさらに備え、敷き寝具の下面に伸縮性布帛がかかるように該伸縮性布帛が基材に固定された、請求項1または2に記載のセンサシーツ。
- 第1の検知エリア、第2の検知エリア、および第3の検知エリアはそれぞれ接触センサから構成され、該接触センサはそれぞれ独立に基材から取り外すことが可能な、請求項1〜3のいずれかに記載のセンサシーツ。
- 第1の検知エリア、第2の検知エリア、および第3の検知エリアはそれぞれ布帛状センサから構成され、該布帛状センサは、
第1の導電性布帛と第2の導電性布帛とが積層され、第1の導電性布帛と第2の導電性布帛との間の一部の領域にスペーサが挟まれ、第1の導電性布帛と第2の導電性布帛との間の該スペーサがない部分が空隙となるよう該スペーサによって保持されており、押圧により第1の導電性布帛と第2の導電性布帛とが短絡すること検知して押圧を検出する布帛状センサであって、
該スペーサは50%圧縮応力が4.3kPa以上20kPa以下、かつ40kPa圧縮10秒後の復元率が50%以上100%以下であり、第1の導電性布帛と第2の導電性布帛との間の空隙の高さが3mm以上6mm以下であり、幅が15mm以上35mm以下である、
布帛状センサで構成されている、請求項1〜4のいずれか記載のセンサシーツ。 - 前記センサシーツから出力された電気信号を外部機器へ送信する送信手段をさらに備える、
請求項1から5のいずれかに記載のセンサシーツ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016151262A JP2018019762A (ja) | 2016-08-01 | 2016-08-01 | センサシーツ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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